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JP3659319B2 - 難燃シート - Google Patents

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JP3659319B2
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Hiraoka and Co Ltd
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Hiraoka and Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、戸外用軒出しテント、屋形テント、日除けテント、自動車用幌シート等の用途に好適な繊維シートに関するものである。更に詳しく述べるならば、本発明は耐水性、耐候性、難燃性などの耐久保持性に優れ印刷性が高く、従って、上記の用途に好適な難燃シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用幌シート、及び工事用シート等に用いられる繊維シート構造物については、種々の製造方法が知られている。例えば、特開昭52−18995号には、ポリエステル繊維布帛に接着前処理を施し、この前処理表面をポリ塩化ビニル系樹脂により被覆する方法が開示されている。この製法により得られるポリ塩化ビニル系樹脂被覆構造物は、柔軟性、耐久性及び難燃性においては優れているが、しかし、それが燃焼する時にはポリ塩化ビニル系樹脂に起因する塩化水素ガスなどの有害ガスを発生し、これが、大きな問題点となっている。
【0003】
この問題を解消するため、ハロゲン元素を含まない被覆用樹脂を用いることが検討されている。このような樹脂系では、それに難燃性を付与するために、水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウム等の無機化合物を添加する方法、及び赤燐を添加する方法などが知られている。前者の方法において、満足できる高い難燃性を得るためには無機化合物の添加量が多量となるため、この方法を用いて得られる被覆構造物は、柔軟性及び耐久性に劣るという欠点を有している、また後者の方法には、赤燐が製品を濃い褐色に着色するため、色彩の多様性に劣るという欠点がある。
【0004】
特開平6−340815号には、熱可塑性樹脂に、メラミンにより被覆されたポリ燐酸アンモニウム及び特定の含窒素有機化合物を添加する方法が開示されている。メラミン被覆はポリ燐酸アンモニウムの耐水性向上に有効な手段であるが、屋外など過酷な使用条件下では、経時的に難燃性が低下してしまうという欠点がある。
【0005】
特開平11−302979号及び特開平11−323736号には、ウレタン系樹脂を用いる難燃積層体が開示されているが、ウレタン系樹脂に添加された難燃フィラーにより、ウレタン樹脂自身のTgが低い場合でも得られる積層体の風合いが硬く、屋形テントや自動車幌シート用途では、その展帳及び収納の際の作業性に劣るという問題がある。
【0006】
また、特開平12−8276号及び特開平12−8277号には、オレフィン系樹脂を用いる難燃積層体が開示されている。一般に屋形テントや自動車幌シートの用途ではマーキングインキによる印刷は不可欠であるが、オレフィン系樹脂による難燃積層体は、印刷適性が悪く、更に屋形テントや自動車幌シート用途に用いられたとき摩耗耐久性が低いという点が問題となる。上記のように、オレフィン系樹脂及び/又はウレタン系樹脂を用いる場合、難燃性、耐水性、耐候性、印刷適性及び作業性を満足する難燃積層体は未だ得られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、戸外用軒出しテント、屋形テント、日除けテント、自動車用幌シート等の用途に好適な難燃シートを提供しようとするものである。特に本発明は、屋外など過酷な使用条件下においても、樹脂層の剥離、脱落などによる損傷が少なく、難燃性の経時的低下がなく、また印刷適性に富み、展帳・収納時の作業負担が少なく、しかも廃棄、焼却が容易な難燃シートを提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の難燃シート(1)は、非粗目編織物からなる繊維性基布と、その少なくとも1面上に形成された難燃性樹脂層とを含み、
前記難燃性樹脂層が、
(1)オレフィン系樹脂とウレタン系樹脂とを、50:50〜90:10の固形分重量比率で含む100重量部の樹脂混合物と、
(2)ポリ燐酸アンモニウム系化合物、及び(イソ)シアヌル酸誘導体化合物から選ばれた少なくとも1種を含む5〜150重量部の難燃性付与剤と、並びに、
(3)アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種を含む0.1〜30重量部の架橋剤と、を含み、
前記難燃性樹脂層中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂から選ばれた少なくとも1種からなる
ことを特徴とするものである。
本発明の難燃シート(2)は、非粗目編織物からなる繊維性基布と、その少なくとも1面上に形成された中間層と、この中間層上に形成された難燃性表皮層とを含み、
(A)前記中間層が(1)オレフィン系樹脂と、(2)アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤とを含み、
(B)前記難燃性表皮層が、(1)オレフィン系樹脂とウレタン系樹脂とを50:50〜90:10の重量比率で含む樹脂混合物と、(2)ポリ燐酸アンモニウム系化合物、及び(イソ)シアヌル酸誘導体化合物から選ばれた少なくとも1種の難燃性付与剤と、並びに(3)アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤とを含み、
前記難燃性表皮層(B)中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂から選ばれた少なくとも1種からなり、また
前記中間層(A)中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂、及び50〜95重量%の(メタ)アクリル酸成分を含有するエチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体の金属塩樹脂から選ばれた少なくとも1種からなる
ことを特徴とするものである。
本発明の難燃シート(2)において、前記中間層において、前記オレフィン系樹脂と、前記架橋剤との固形分重量比率が、100:0.1〜100:30であることが好ましい。
本発明の難燃シート(2)において、前記難燃性表皮層に含まれる前記オレフィン系樹脂/ウレタン系樹脂混合物と、前記難燃性付与剤と、前記架橋剤との固形分重量比率が100:5〜150:0.1〜30であることが好ましい。
本発明の難燃シート(2)において、前記中間層と、前記難燃性表皮層との重量比率が70:30〜90:10であることが好ましい。
本発明の難燃シート(3)は、非粗目編織物からなる繊維性基布と、その少なくとも1面上に形成された中間層とこの中間層上に形成された難燃性表皮層とを含み、
(A)前記中間層が(1)オレフィン系樹脂とウレタン系樹脂とを50:50〜90:10の重量比率で含む樹脂混合物と、(2)アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤とを含み、
(B)前記難燃性表皮層が、(1)オレフィン系樹脂とウレタン系樹脂とを50:50〜90:10の重量比率で含む樹脂混合物と、(2)ポリ燐酸アンモニウム系化合物、及び(イソ)シアヌル酸誘導体化合物から選ばれた少なくとも1種の難燃性付与剤と、並びに(3)アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤とを含み、
前記難燃性表皮層(B)中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂から選ばれた少なくとも1種からなり、また
前記中間層(A)中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂、及び50〜95重量%の(メタ)アクリル酸成分を含有するエチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体の金属塩樹脂から選ばれた少なくとも1種からなる
ことを特徴とするものである。
本発明の難燃シート(3)において、前記中間層に含まれる前記オレフィン系樹脂/ウレタン系樹脂混合物の、前記架橋剤に対する固形分重量比率が100:0.1〜100:30であることが好ましい。
本発明の難燃シート(3)において、前記難燃性表皮層に含まれる前記オレフィン系樹脂/ウレタン系樹脂混合物と、前記難燃性付与剤と、前記架橋剤との固形分重量比率が100:5〜150:0.1〜30であることが好ましい。
本発明の難燃シート(3)において、前記中間層と前記難燃性表皮層との重量比率が70:30〜90:10であることが好ましい。
本発明の難燃シート(4)は、非粗目編織物からなる繊維性基布と、その少なくとも1面上に形成された難燃性中間層と、この難燃性中間層上に設けられた樹脂表皮層とを含み、
(A)前記難燃性中間層が、(1)オレフィン系樹脂と、(2)ポリ燐酸アンモニウム系化合物、及び(イソ)シアヌル酸誘導体化合物から選ばれた少なくとも1種を含む難燃性付与剤と、並びに(3)アジリジン化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤とを含み、
(B)前記樹脂表皮層が、(1)オレフィン系樹脂及びウレタン系樹脂を50:50〜90:10の重量比率で含む樹脂混合物と、(2)アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤とを含み、
前記樹脂表皮層(B)中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂から選ばれた少なくとも1種からなり、また
前記難燃性中間層(A)中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂、及び50〜95重量%の(メタ)アクリル酸成分を含有するエチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体の金属塩樹脂から選ばれた少なくとも1種からなる
ことを特徴とするものである。
本発明の難燃シート(4)において、前記難燃性中間層に含まれる前記オレフィン系樹脂と、前記難燃性付与剤と、前記架橋剤との固形分重量比率が、100:5〜150:0.1〜30であることが好ましい。
本発明の難燃シート(4)において、前記樹脂表皮層に含まれる前記オレフィン系樹脂/ウレタン系樹脂混合物と、前記架橋剤との固形分重量比率が100:0.1〜100:30であることが好ましい。
本発明の難燃シート(4)において、前記難燃性中間層と、前記樹脂表皮層との重量比率が70:30〜90:10であることが好ましい。
本発明の難燃シート(5)は、非粗目編織物からなる繊維性基布と、その少なくとも1面上に形成された難燃性中間層と、この難燃性中間層上に形成された樹脂表皮層とを含み、
(A)前記難燃性中間層が、(1)オレフィン系樹脂とウレタン系樹脂とを50:50〜90:10の重量比率で含む樹脂混合物と、(2)ポリ燐酸アンモニウム系化合物、及び(イソ)シアヌル酸誘導体化合物から選ばれた少なくとも1種を含む難燃性付与剤と、並びに(3)アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤を含み、
(B)前記樹脂表皮層が、(1)オレフィン系樹脂とウレタン系樹脂とを50:50〜90:10の重量比率で含む樹脂混合物と、(2)アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤とを含み、
前記樹脂表皮層(B)中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂から選ばれた少なくとも1種からなり、また
前記難燃性中間層(A)中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂、及び50〜95重量%の(メタ)アクリル酸成分を含有するエチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体の金属塩樹脂から選ばれた少なくとも1種からなる
ことを特徴とするものである。
本発明の難燃シート(5)において、前記難燃性中間層に含まれる前記オレフィン系樹脂/ウレタン系樹脂混合物と、前記難燃性付与剤と、前記架橋剤との固形分重量比率が100:5〜150:0.1〜30であることが好ましい。
本発明の難燃シート(5)において、前記樹脂表皮層に含まれる前記オレフィン系樹脂/ウレタン系樹脂混合物と、前記架橋剤との固形分重量比率が100:0.1〜100:30であることが好ましい。
本発明の難燃シート(5)において、前記難燃性中間層と、前記樹脂表皮層との重量比率が、70:30〜90:10であることが好ましい。
本発明の難燃シート(6)は、非粗目編織物からなる繊維性基布と、その少なくとも1面上に形成された難燃性中間層と、この難燃性中間層上に形成された難燃性表皮層とを含み、
(A)前記難燃性中間層が、(1)オレフィン系樹脂と、(2)ポリ燐酸アンモニウム系化合物、及び(イソ)シアヌル酸誘導体化合物から選ばれた少なくとも1種を含む難燃性付与剤と、並びに(3)アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤を含み、
(B)前記難燃性表皮層が、(1)オレフィン系樹脂及びウレタン系樹脂を50:50〜90:10の重量比率で含む樹脂混合物と、(2)ポリ燐酸アンモニウム系化合物、及び(イソ)シアヌル酸誘導体化合物から選ばれた少なくとも1種を含む難燃性付与剤と、並びに(3)アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤とを含み、
前記難燃性表皮層(B)中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂から選ばれた少なくとも1種からなり、また
前記難燃性中間層(A)中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂、及び50〜95重量%の(メタ)アクリル酸成分を含有するエチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体の金属塩樹脂から選ばれた少なくとも1種からなる
ことを特徴とするものである。
本発明の難燃シート(6)において、前記難燃性中間層に含まれる前記オレフィン系樹脂と、前記難燃性付与剤と、前記架橋剤との固形分重量比率が、100:5〜150:0.1〜30であることが好ましい。
本発明の難燃シート(6)において、前記難燃性表皮層に含まれる、前記オレフィン系樹脂/ウレタン系樹脂混合物と、前記難燃性付与剤と、前記架橋剤との固形分重量比率が、100:5〜150:0.1〜30であることが好ましい。
本発明の難燃シート(6)において、前記難燃性中間層と、前記難燃性表皮層との重量比率が70:30〜90:10であることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の難燃シート(1)〜(6)の各々に用いられる繊維性基布は、天然繊維、例えば木綿、麻など;無機繊維、例えばガラス繊維など;再生繊維、例えばビスコースレーヨン、キュプラなど;半合成繊維、例えば、ジ−及びトリアセテート繊維など;及び合成繊維、例えば、ナイロン6、及びナイロン66などのポリアミド繊維、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)繊維、芳香族ポリアミド繊維、アクリル繊維、及びポリオレフィン繊維など、から選ばれた少なくとも1種からなる布帛である。
【0010】
前記繊維性基布中の繊維は、短繊維紡績糸、長繊維糸条、スプリットヤーン、テープヤーンなどのいずれの形状のものでもよい。また基布の非粗目組織は織物、編物、不織布またはこれらの複合体のいずれであってもよい。
繊維性基布を構成する非粗目編織物について、その組織、目付、厚さなどに制限はないが、使用目的に応じて、平織、綾織、丸編、緯編、及び経編などの編織物を選ぶことができ、またその目付は50〜1000g/m2 程度とすることが好ましい。
【0011】
前記繊維性基布には、それに耐水性、及び吸水防止性を付与する目的をもって、例えば、ワックスエマルジョン、樹脂バインダーを含むワックスエマルジョン、及びシリコーン系化合物のエマルジョン、及びこれらの溶液などを噴霧し、又は浸漬する方法により撥水前処理を予め施しておいてもよい。
【0012】
本発明の難燃シート(1)〜(6)の難燃性被覆層、難燃性表皮層及び樹脂表皮層の各々に用いられるオレフィン系樹脂とは、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂(酢酸ビニル成分含有率:50〜95重量%)、及びエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂((メタ)アクリレート成分含有率:50〜95重量%)から選ばれた少なくとも1種からなるものである。
また本発明の難燃シート(2)〜(6)の中間層及び難燃性中間層に用いられるオレフィン系樹脂は、上記と同一のエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂及びエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂、並びに(メタ)アクリル酸成分の含有率が50〜95重量%のエチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体の金属塩樹脂から選ばれた少なくとも1種からなるものである。
上記共重合成分として用いられる「(メタ)アクリレート」及び「(メタ)アクリル酸」は、それぞれ「アクリレート及びメタアクリレート」並びに「アクリル酸及びメタアクリル酸」を意味する。
【0013】
エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂としては、高圧法のラジカル共重合方式によって製造され、酢酸ビニル成分含有率が比較的低い共重合体樹脂、及び低圧溶液重合法で製造され、酢酸ビニル成分含有率の比較的高い共重合体樹脂のいずれを用いてもよい。エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂中に占める酢酸ビニル成分含有率は、50〜95重量%であり、好ましくは70〜90重量%である。酢酸ビニル成分含有率が50重量%未満では、得られる樹脂の柔軟性が不十分になり、また、酢酸ビニル成分含有率が95重量%を超えると、得られる樹脂の耐熱強度が低下し、また製品に粘着性が生ずるという欠点を生ずる。エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂としては、酢酸ビニル成分含有率が前記範囲内にあるものを、単独で用いてもよいし、また、酢酸ビニル成分含有率の異る共重合体の2種以上を混合して用いてもよい。
【0014】
本発明に用いられるエチレン−(メタ)アクリレート系共重合樹脂は、エチレン−メチルアクリレート系共重合樹脂、エチレン−メチルメタアクリレート系共重合樹脂、及びエチレン−エチルアクリレート系共重合樹脂などを包含する。エチレン−(メタ)アクリレート系共重合樹脂中に占める(メタ)アクリレート成分の含有率は、50〜95重量%であり、好ましくは70〜90重量%である。(メタ)アクリレート成分含有率が50重量%未満では、得られる樹脂の柔軟性が不十分になり、それが95重量%を超えると、得られる樹脂の耐熱強度が不十分になり、また製品に粘着性が生ずるという欠点を生ずる。エチレン−(メタ)アクリレート系共重合樹脂としては、(メタ)アクリレート成分含有率が前記範囲であるものを単独で用いてもよいし、また、(メタ)アクリレート成分含有率の異る2種以上の共重合体を混合して用いてもよい。
【0015】
中間層及び難燃性中間層に用いられるエチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体の金属塩樹脂において、そのエチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体中の(メタ)アクリル酸成分含有率が50〜95重量%であり、好ましくは70〜90重量%である。塩形成金属は、周期律表第1A族あるいは第2A族から選ばれることが好ましく、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、亜鉛などの金属イオンが用いられることが好ましく、これらの金属によりイオン架橋されているものが好ましい。(メタ)アクリル酸成分の含有率が50重量%未満では、柔軟性の十分な共重合体塩を得ることができない。またそれが95重量%を超えると、得られる共重合体塩の耐熱強度が低下し、クリープ特性が不十分なものになる。
【0016】
本発明の難燃シートに用いられるウレタン系樹脂としては、ポリオールとジイソシアネートを反応させて得られた樹脂を用いることができる。このようなウレタン系樹脂の合成に用いられるポリオールとしては、両末端に水酸基を有するポリエステル系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、及びポリカーボネート系ジオールなどを使用することができる。また、ジイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、及びイソホロンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート、及び脂肪族ジイソシアネートを用いることができる。特に、ポリオール成分としてポリカーボネート系ジオールを用い、ジイソシアネート成分として脂肪族ジイソシアネートを用いて得られたポリカーボネート系ウレタン系樹脂は、耐候性、耐久性が高く、本発明に好適なものである。
【0017】
本発明の難燃シート(1)の難燃性樹脂層、難燃シート(3)の中間層、難燃シート(5)の難燃性中間層、並びに難燃シート(2)、(3)及び(6)の難燃性表皮層及び難燃シート(4)、(5)の樹脂表皮層に用いられる、オレフィン系樹脂とウレタン系樹脂との混合物において、その重量比率は50:50〜90:10であることが好ましく、70:30〜90:10であることがより好ましい。オレフィン系樹脂成分の含有率が50重量%未満では、得られる樹脂の柔軟性が不十分になることがあり、難燃性表皮層及び樹脂表皮層におけるウレタン系樹脂成分の含有量が10重量%未満の場合、これがエチレン成分が高いオレフィン系樹脂と組み合わせて用いられると、得られる表皮層の印刷適性が不十分になることがあり、またエチレン成分の低いオレフィン系樹脂と組み合わせて用いられると、得られる表皮層に粘着を生ずるという欠点を示すことがある。
【0018】
本発明の難燃シートに難燃性を付与することを目的として、難燃性付与剤が難燃シート(1)の難燃性樹脂層、難燃シート(4)〜(6)の難燃性中間層及び難燃シート(2)、(3)及び(6)の難燃性表皮層に添加される。この難燃性付与剤としては、ポリ燐酸アンモニウム系化合物、及び(イソ)シアヌル酸誘導体化合物から選ばれた少なくとも1種が使用される。
ポリ燐酸アンモニウム系化合物としては、好ましくはオルソ燐酸アンモニウムと尿素との縮合生成物が用いられる。またポリ燐酸アンモニウムはこのまま用いてもよいし、メラミンにより表面を被覆されたもの、或はマイクロカプセル化されたものを用いてもよい。
【0019】
(イソ)シアヌル酸誘導体化合物としては、メラミン、硫酸メラミン、燐酸メラミン、ポリ燐酸メラミン、メチロールメラミン、シアヌル酸トリメチルエステル、シアヌル酸トリエチルエステル、アンメリン、アンメリド、及び2,4,6−トリオキシシアニジンなどのシアヌル酸誘導体を用いることができる。また、イソアンメリン、イソメラミン、イソアンメリド、トリメチルカルボジイミド、トリエチルカルボジイミド、及びトリカルボイミドなどのイソシアヌル酸誘導体を用いることができる。特に、メラミンのイソシアヌル酸との反応により得られるメラミンイソシアヌレートが本発明に好適に用いることができる。
【0020】
また、難燃性をさらに高めるために、必要に応じ、難燃性付与剤には、上記化合物とともに、燐酸アンモニウム系以外の燐系化合物、例えばトリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、及びオクチルジフェニルホスフェートなどの燐酸エステル類;及び高分子量化したポリホスフェートなどの縮合燐酸エステル類;並びに(イソ)シアヌル酸誘導体化合物以外の含窒素化合物、例えばジシアンジアミド、ジシアンジアミジシン、グアニジン、スルファミン酸グアニジン、燐酸グアニジン、及びジグアニドなどのシアナミド誘導体;並びに尿素、ジメチロール尿素、ジアセチル尿素、トリメチル尿素、N−ベンゾイル尿素、及び燐酸グアニル尿素などの尿素誘導体から選ばれた1種以上が含まれていてもよい。
【0021】
難燃性付与剤の添加量は、難燃性樹脂層及び難燃性樹脂複合層に含まれる樹脂固形分重量に対して、5〜150重量%であることが好ましい。その添加量が5重量%未満では、得られる難燃性樹脂層及び難燃性樹脂複合層において十分な難燃性を得ることができないことがあり、その添加量が150重量%を超えると、十分な耐久性を有する積層体を得ることができないことがあり、またコスト高となる。
【0022】
また、本発明の難燃シート(1)の難燃性樹脂層並びに難燃シート(2)〜(6)に含まれる難燃性中間層及び難燃性表皮層に、難燃助剤として、1種以上の無機系化合物を添加してもよい。難燃助剤無機系化合物としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、四硼酸ナトリウム、燐酸マグネシウム、二燐酸ナトリウム、燐酸亜鉛などの結晶水を持つ無機水和物;メタ錫酸、錫酸亜鉛、ヒドロキシ錫酸亜鉛などの錫系化合物;並びに硼酸、硼酸亜鉛、硼酸アルミニウムなどの硼酸化合物、などを好適に用いることができる。これら難燃助剤無機系化合物は、単独に用いてもよいし、又は2種以上を混合して用いることができる。
【0023】
更に、難燃シート(1)の難燃性樹脂層及び難燃シート(2)〜(6)の中間層、難燃性中間層、難燃性表皮層及び樹脂表皮層には、アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種を含む架橋剤が必須成分として添加される。これらの架橋剤は、難燃シート(1)の難燃性樹脂層、難燃シート(2)〜(6)の中間層又は難燃性中間層、及び樹脂表皮層、又は難燃性表皮層の耐水性、耐候性、及び樹脂強度の低下を抑制すると共に、難燃性付与剤の耐水性、及び耐ブリード性を向上させる効果を有している。
【0024】
本発明において架橋剤として用いられるアジリジン系化合物は、分子内に1個以上のアジリジニル基を含有するものであればよく、分子内に2個のアジリジニル基を含有する化合物、例えば、ジフェニルメタン−ビス−4,4’−N−N’−ジエチレンウレアなど、及び分子内に3個のアジリジニル基を含有する化合物、例えば、2,2−ビスハイドロキシメチルブタノール−トリス〔3−(1−アジリジニル)プロピオネート〕などが好ましく用いられる。
【0025】
本発明において架橋剤として用いられるカルボジイミド系化合物は、有機ジイソシアネートを、ホスホレン化合物、金属カルボニル錯体化合物、及び燐酸エステルなどのように、カルボジイミド化を促進する触媒の存在下に、反応させることにより得られたものが好適に用いられる。具体的に述べるならば、ジプロピルカルボジイミド、ジヘキシルカルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジ−P−トルオイルカルボジイミド、及びトリイソプロピルベンゼンポリカルボジイミドなどを用いることができる。特には、トリイソプロピルベンゼンポリカルボジイミドなどのように多官能カルボジイミドは、耐久性がすぐれているので、本発明に好ましく用いられる。
【0026】
本発明において架橋剤として用いられるオキサゾリン系化合物は、オキサゾール−4−カルボン酸の脱炭酸反応により得られるオキサゾールを原料として用い、これから誘導、生成される化合物が用いられる。例えば、2−オキサゾリン、4−メチル−2−オキサゾリン、2,2’−ビス(2−オキサゾリン)、並びにスチレン、又はアクリル系化合物などのポリマーにオキサゾリル基をグラフトして得られる多官能オキサゾリンポリマーが用いられる。特には、2,2’−ビス(2−オキサゾリン)などのような多官能オキサゾリンは耐久性がすぐれているので、本発明に好ましく用いられる。
【0027】
本発明において架橋剤として用いられるイソシアネート系化合物は、脂肪族ジイソシアネート類、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、及びリジンジイソシアネートなど、脂環式ジイソシアネート類、例えば、イソホロンジイソシアネート、及び水添トリレンジイソシアネートなど、芳香族ジイソシアネート、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、及びキシレンジイソシアネートなど、イソシアヌレート類、例えば、トリス(ヘキサメチレンイソシアネート)イソシアヌレート、及びトリス(3−イソシアネートメチルベンジル)イソシアヌレートなど;前記イソシアネート化合物のイソシアネート基末端をフェノール類、オキシム類、アルコール類、又はラクタム類等のブロック化剤でブロックして得られるブロックイソシアネート化合物類;並びに、前記化合物のイソシアネート基の一部にエチレングリコールなど親水性単量体が付加された変性イソシアヌレート化合物類、などを例示することができる。分散性、耐水性の改良及び基布への接着性向上の観点から、特に、ブロックイソシアネート化合物、及びイソシアネート基の1個にエチレングリコールなど親水性単量体が付加された変性部分三量化イソシアヌレート化合物を用いることが好ましい。
【0028】
本発明に用いられるカップリング剤としては、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、及びジルコアルミニウム系カップリング剤から選ばれた少なくとも1種からなるものが好ましく用いられる。
前記シラン系カップリング剤としては、アミノシラン類、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、及びN−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシランなど;エポキシシラン類、例えば、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、及びγ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなど;ビニルシラン類、例えば、ビニルトリエトキシシラン、及びビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シランなど;メルカプトシラン類、例えば、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなど、が挙げられる。
【0029】
チタン系カップリング剤としては、アルコキシ類、例えば、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、及びテトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタンなど;アシレート類、例えば、トリ−n−ブトキシチタンステアレート、及びイソプロポキシチタントリステアレートなどが挙げられる。
ジルコニウム系カップリング剤としては、例えば、テトラブチルジルコネート、テトラ(トリエタノールアミン)ジルコネート、及びテトライソプロピルジルコネートなどが挙げられる。
アルミニウム系カップリング剤としては、例えば、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレートが挙げられる。また、ジルコアルミニウム系カップリング剤としては、テトラプロピルジルコアルミネートが挙げられる。
これらの中で、耐水性、耐候性の観点から、特にγ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、及びγ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのエポキシシランを用いることが好ましい。
【0030】
これら架橋剤は単独で用いてもよいし、また、2種以上を併用してもよい。架橋剤の添加量は、難燃性樹脂層、中間層、難燃性中間層、樹脂表皮層及び難燃性表皮層の各々において、それに含まれる樹脂固形分重量に対して0.1〜30重量%であることが好ましく、更に好ましくは1〜15重量%である。架橋剤の添加量が0.1重量%未満では、得られる架橋樹脂の耐水性、難燃性の耐久性が不十分になることがあり、またそれが30重量%を超えると製品の柔軟性が損なわれ、難燃性能も低下してしまうという問題を生ずることがある。
【0031】
本発明の難燃シート(1)において、難燃性樹脂層は、オレフィン系樹脂及びウレタン系樹脂と、難燃性付与剤と、架橋剤とを含有するエマルジョン又は溶液中に繊維性基布をディッピングして絞り、又はコートし、これを乾燥することにより形成される。また、難燃シート(2)〜(6)の各々は、繊維性基布を、(難燃性)中間層形成樹脂含有液によりディッピングして絞り、又はコートし、これを乾燥し、さらに難燃性表皮層形成樹脂含有液又は樹脂表皮層形成樹脂含有液中によりディッピングして絞り、又はコートし、これを乾燥し、必要により加熱処理を施すことにより形成される。各樹脂含有液中には、紫外線吸収剤、酸化防止剤、無機充填剤、顔料、増粘剤、及び消泡剤などの1種以上を適宜添加してもよい。
【0032】
繊維性基布に対する難燃性樹脂層の付着量、及び中間層と表皮層との合計付着重量は、それぞれ30〜800g/m2 であることが好ましく、更に好ましくは50〜500g/m2 である。難燃性樹脂層の付着層及び中間層の表皮層との合計付着重量が30g/m2 未満では、本発明の難燃シートの難燃性が不十分になることがあり、また難燃性樹脂層の付着量、及び中間層と表皮層との合計付着量が800g/m2 を超えると得られた難燃シートの柔軟性が不十分になることがある。
【0033】
【実施例】
本発明を下記実施例により更に具体的に説明する。
下記実施例又は比較例において、中間層/難燃性表皮層、難燃性中間層/樹脂表皮層、及び難燃性中間層/難燃性表皮層の複合層を、難燃性樹脂複合層と記す。
製品の性能評価に用いられた測定方法は下記の通りである。
【0034】
防水性
JIS L−1092の耐水度試験(静水圧法)により、耐水圧を測定した。
耐屈曲性
JIS L−1096のスコット法に従って、つかみ間隔2cm、押圧荷重1kgf の条件下に、試験片に、回数1,000回の屈曲試験を施し、その結果を目視で評価した。
【0035】
耐燃焼性
耐温水性試験(70℃温水中に3日間浸漬)の前及び後の試験片の各々を、下記2種類の方法による燃焼試験に供し、その性能を評価した。
(1)45度法防炎試験:JIS L−1091のA−1法もしくはA−2法に従って、炭化面積、炭化距離、残炎時間、残ジン時間を測定。基準を満足した場合、防炎区分3合格とする。
(2)酸素指数法:JIS K−7201に従って、燃焼限界酸素量を測定した。
【0036】
印刷適性
製品に、225メッシュのスクリーンを用いてスクリーンインキ(セリコールPPE 帝国インキ製造(株)製)による印刷を施し、印刷後24時間風乾し、この印刷面にセロハンテープを強く擦り付け、それを剥離したときのインキの剥離量を目視判断した。
剛軟性
JIS L−1096の45°カンチレバー法に従い、供試サンプルの剛軟性を評価した。測定値が50mm以下のものは、展張及び収納時の作業性にすぐれたものであった。
粘着性
製品を2枚重ね、40℃にて24時間0.98N/cm2 の荷重をかけ、その後、重ね合わされた2枚の製品を剥離したときの被覆樹脂の状態を目視判断した。
【0037】
実施例1
繊維性基布として、
ポリエステルスパン糸高密度平織布:
Figure 0003659319
を使用し、混合樹脂物としてオレフィン系樹脂及びウレタン系樹脂の混合物水性エマルジョンを用いて、下記組成の難燃樹脂エマルジョンを調整した。
Figure 0003659319
前記難燃樹脂エマルジョン中に、前記繊維性基布を浸漬し、マングルで絞り、これを100℃で乾燥し、更に140℃で熱処理を施して難燃性樹脂層を形成した。このとき、難燃樹脂層中のオレフィン系樹脂とウレタン系樹脂の重量比率は70:30であり、この樹脂固形分合計量に対するメラミンイソシアヌレート、及びカルボジイミド系架橋剤の添加量は、それぞれ40重量%、及び10重量%であった。また得られた本発明の難燃シート(1)において、樹脂付着量が240g/m2 であった。この難燃シート(1)の組成及び試験結果を表1〜3に示す。
【0038】
実施例2
実施例1と同様にして難燃シート(1)を作製し、試験を行った。但し、カルボジイミド系架橋剤に代えて、アジリジン系架橋剤(ジフェニルメタン−ビス−4−4’−N−N’−ジエチレンウレア)とカップリング剤(γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン)とを、それぞれ5.0重量部の添加量で用いた。このときの架橋剤の総添加量は、難燃樹脂固形分重量に対して20重量%であった。得られた難燃シート(1)の組成及び試験結果を表1〜3に示す。
【0039】
実施例3
実施例1と同様にして難燃シート(1)を作製し、試験を行った。但し、メラミンイソシアヌレートに代えて、オルソ燐酸アンモニウムと尿素とを縮合して得られたポリ燐酸アンモニウム(平均分子量10,000)20重量部を用いた。このときのポリ燐酸アンモニウムの添加量は、難燃樹脂固形分重量に対して40重量%であった。更に、カルボジイミド系架橋剤に代えて、オキサゾリン系架橋剤(2,2’−ビス(2−オキサゾリン))10重量部を用いた。このときの架橋剤の添加量は、難燃樹脂固形分重量に対して20重量%であった。得られた難燃シート(1)の組成及び試験結果を表1〜3に示す。
【0040】
実施例4
実施例1と同様にして難燃シート(1)を作製し、試験を行った。但し、メラミンイソシアヌレートに代えて、オルソ燐酸アンモニウムと尿素とを縮合して得られるポリ燐酸アンモニウム(平均分子量10,000)をメラミン被覆によりマイクロカプセル化処理して得られた難燃性付与剤20重量部を用いた。このときのマイクロカプセル化したポリ燐酸アンモニウムの添加量は、難燃樹脂固形分重量に対して40重量%であった。更に、カルボジイミド系架橋剤に代えて、フェノールブロック化ヘキサメチレンジイソシアネート10重量部を用いた。このときの架橋剤の添加量は、難燃樹脂固形分重量に対して20重量%であった。得られた難燃シート(1)の組成及び試験結果を表1〜3に示す。
【0041】
実施例5
実施例1と同様にして難燃シート(1)を作製し、試験を行った。但し、メラミンイソシアヌレートの単独使用に代えて、メラミンイソシアヌレートとポリ燐酸アンモニウム(平均分子量10,000)とを、それぞれ10重量部の添加量で用いた。このときの難燃性付与剤の総添加量は、難燃樹脂固形分重量に対して40重量%であった。得られた難燃シート(1)の組成及び試験結果を表1〜3に示す。
【0042】
実施例6
実施例1と同様にして難燃シート(1)を作製し、試験を行った。但し、メラミンイソシアヌレートの単独使用に代えて、メラミンイソシアヌレートとレゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)とを、それぞれ10重量部の添加量で用いた。このときの難燃性付与剤の総添加量は、難燃樹脂固形分重量に対して40重量%であった。得られた難燃シート(1)の組成及び試験結果を表1〜3に示す。
【0043】
実施例7
実施例1と同様にして難燃シート(1)を作製し、試験を行った。但し、難燃樹脂層の形成のために、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂に代えて、メチルメタアクリレート成分含有率75重量%のエチレン−メチルメタアクリレート共重合樹脂の水性エマルジョン(固形分50重量%)を用いた。得られた難燃シート(1)の組成及び試験結果を表1〜3に示す。
【0045】
実施例8
繊維性基布として、
ポリエステルスパン糸高密度平織布:
295.3dtex(20番手)/2×295.3dtex(20番手)/2
─────────────────────────────────
56×50(本/インチ)
を使用し、樹脂混合物としてオレフィン系樹脂とウレタン系樹脂との水性エマルジョンを用いて、下記組成の中間層用エマルジョン及び難燃性表皮層用エマルジョンを調製した。
(中間層用エマルジョン組成)
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(固形分:50重量%) 100重量部
(住友化学工業(株)製、商標;スミカフレックス753、
酢酸 ビニル成分:70重量%)
トリイソプロピルベンゼンカルボジイミド 5.0重量部
顔料(大日本インキ化学工業(株)製、商標;リュウダイ− 3重量部
W69)
紫外線吸収剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、 0.5重量部
商標;チヌビン765)
(難燃性表皮層用エマルジョン組成)
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(固形分:50重量%) 70重量部
(住友化学工業(株)製、商標;スミカフレックス752、
酢酸ビニル成分:90重量%)
ウレタン系樹脂(固形分:30重量%) 50重量部
(旭電化工業(株)製、商標;アデカボンタイターHUX−386)
メラミンイソシアヌレート 20重量部
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 5.0重量部
顔料(大日本インキ化学工業(株)製、商標;リュウダイ− 3重量部
W69)
紫外線吸収剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、 0.5重量部
商標;チヌビン765)
前記中間層用エマルジョン中に、前記繊維性基布を浸漬し、マングルで絞った後100℃で乾燥した。得られた中間層被覆シートを、前記難燃性表皮層エマルジョン中に浸漬し、マングルで絞り、その後100℃で乾燥し、更に140℃で熱処理した。得られた難燃シート(2)において、中間層の付着重量が180g/m2 、難燃性表皮層の付着層が60g/m2 、総付着量が240g/m2 であり、また、中間層と難燃性表皮層との固形分重量比率は75:25であった。このとき、得られた難燃性樹脂複合層(中間層と表皮層との複合層、以下同じ)の、樹脂固形分に対するメラミンイソシアヌレート、及び架橋剤の添加量は、それぞれ約8重量%、及び約10重量%であった。この難燃シート(2)の組成及び試験結果を表1〜3に示す。
【0046】
実施例9
実施例8と同様にして難燃シート(2)を作製し、試験を行った。但し、中間層のカルボジイミド系架橋剤の添加量を50重量部に変更した。このときの架橋剤の添加量は、難燃樹脂複合層樹脂固形分に対し、約72重量%であり、やや風合いの硬いものであった。得られた難燃シート(2)の組成及び試験結果を表1〜3に示す。
【0047】
実施例10
実施例8と同様にして難燃シート(2)を作製し、試験を行った。但し、得られたシートにおいて、中間層の付着量が216g/m2 、難燃性表皮層の付着重量が24g/m2 、総付着量が240g/m2 であり、また、中間層と難燃性表皮層との重量比率が90:10であった。このときの、難燃性樹脂複合層の樹脂固形分重量に対する難燃性付与剤、及び架橋剤の添加量は、それぞれおよそ3重量%、及び10重量%であり、やや難燃性の低いものであった。得られた難燃シート(2)の組成及び試験結果を表1〜3に示す。
【0048】
実施例11
繊維性基布として、
ポリエステルスパン糸高密度平織布:
295.3dtex(20番手)/2×295.3dtex(20番手)/2
─────────────────────────────────
56×50(本/インチ)
を使用し、樹脂混合物としてオレフィン系樹脂とウレタン系樹脂との水性エマルジョンを用いて、下記組成の中間層用エマルジョン及び難燃性表皮層用エマルジョンとを調製した。
(中間層用エマルジョン組成)
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(固形分:50重量%) 70重量部
(住友化学工業(株)製、商標;スミカフレックス753、
酢酸ビニル成分:70重量%)
ウレタン系樹脂(固形分:30重量%) 50重量部
(旭電化工業(株)製、商標;アデカボンタイターHUX−386)
トリイソプロピルベンゼンカルボジイミド 5.0重量部
顔料(大日本インキ化学工業(株)製、商標;リュウダイ− 3重量部
W69)
紫外線吸収剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、 0.5重量部
商標;チヌビン765)
(難燃性表皮層用エマルジョン)
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(固形分:50重量%) 70重量部
(住友化学工業(株)製、商標;スミカフレックス752、
酢酸ビニル成分:90重量%)
ウレタン系樹脂(固形分:30重量%) 50重量部
(旭電化工業(株)製、商標;アデカボンタイターHUX−386)
メラミン被覆ポリ燐酸アンモニウム 20重量部
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 5.0重量部
顔料(大日本インキ化学工業(株)製、商標;リュウダイ− 3重量部
W69)
紫外線吸収剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、 0.5重量部
商標;チヌビン765)
前記中間層エマルジョン中に、前記繊維性基布を浸漬し、マングルで絞った後100℃で乾燥した。得られた中間層被覆シートを、前記難燃性表皮層エマルジョン中に浸漬し、マングルで絞り、その後100℃で乾燥し、更に140℃で熱処理した。得られた難燃シート(3)において、中間層の付着重量が180g/m2 、難燃性表皮層が60g/m2 、総付着量が240g/m2 であり、また、中間層と難燃性表皮層との固形分重量比率が75:25であった。このとき、得られた難燃性樹脂複合層の樹脂固形分に対する、メラミン被覆ポリ燐酸アンモニウム、及び架橋剤の添加量は、それぞれ約8重量%、及び約10重量%であった。この難燃シート(3)の組成及び試験結果を表1〜3に示す。
【0049】
実施例12
繊維性基布として、
ポリエステルスパン糸高密度平織布:
295.3dtex(20番手)/2×295.3dtex(20番手)/2
─────────────────────────────────
56×50(本/インチ)
を使用し、樹脂混合物としてオレフィン系樹脂とウレタン系樹脂との水性エマルジョンを用いて、下記組成の難燃性中間層用エマルジョンと表皮層用エマルジョンとを調製した。
(難燃性中間層用エマルジョン組成)
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(固形分:50重量%) 100重量部
(住友化学工業(株)製、商標;スミカフレックス753、
酢酸ビニル成分:70重量%)
ポリ燐酸アンモニウム 20重量部
トリイソプロピルベンゼンカルボジイミド 5.0重量部
顔料(大日本インキ化学工業(株)製、商標;リュウダイ− 3重量部
W69)
紫外線吸収剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、 0.5重量部
商標;チヌビン765)
(表皮層用エマルジョン)
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(固形分:50重量%) 70重量部
(住友化学工業(株)製、商標;スミカフレックス752、
酢酸ビニル成分:90重量%)
ウレタン系樹脂(固形分:30重量%) 50重量部
(旭電化工業(株)製、商標;アデカボンタイターHUX−386)
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 2.5重量部
トリイソプロピルベンゼンカルボジイミド 2.5重量部
顔料(大日本インキ化学工業(株)製、商標;リュウダイ− 3重量部
W69)
紫外線吸収剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、 0.5重量部
商標;チヌビン765)
前記難燃性中間層エマルジョン中に、前記繊維性基布を浸漬し、マングルで絞った後100℃で乾燥した。得られた難燃性中間層被覆シートを、前記表皮層エマルジョン中に浸漬し、マングルで絞り、その後100℃で乾燥し、更に140℃で熱処理した。得られた難燃シート(4)において、難燃性中間層の付着重量が180g/m2 、表皮層が60g/m2 、総付着量が240g/m2 であり、また、難燃性中間層と表皮層との固形分重量比率が75:25であった。このとき、難燃性樹脂複合層の樹脂固形分重量に対するメラミン被覆ポリ燐酸アンモニウム、及び架橋剤の添加量は、それぞれ約28重量%、及び約10重量%であった。この難燃シート(4)の組成及び試験結果を表1〜3に示す。
【0050】
実施例13
繊維性基布として、
ポリエステルフィラメント糸高密度平織布:
833dtex×833dtex
───────────────
28×26(本/インチ)
を使用し、樹脂混合物としてオレフィン系樹脂とウレタン系樹脂との水性エマルジョンを用いて、下記組成の難燃性中間層用エマルジョン及び表皮層用エマルジョンとを調製した。
(難燃性中間層用エマルジョン組成)
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(固形分:50重量%) 70重量部
(住友化学工業(株)製、商標;スミカフレックス753、
酢酸ビニル成分:70重量%)
ウレタン系樹脂(固形分:30重量%) 50重量部
(旭電化工業(株)製、商標;アデカボンタイターHUX−386)
メラミンイソシアヌレート 10重量部
ポリ燐酸アンモニウム 10重量部
トリイソプロピルベンゼンカルボジイミド 5.0重量部
顔料(大日本インキ化学工業(株)製、商標;リュウダイ− 3重量部
W69)
紫外線吸収剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、 0.5重量部
商標;チヌビン765)
(表皮層用エマルジョン)
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(固形分:50重量%) 70重量部
(住友化学工業(株)製、商標;スミカフレックス752、
酢酸ビニル成分:90重量%)
ウレタン系樹脂(固形分:30重量%) 50重量部
(旭電化工業(株)製、商標;アデカボンタイターHUX−386)
フェノールブロック化ヘキサメチレンジイソシアネート 2.5重量部
トリイソプロピルベンゼンカルボジイミド 2.5重量部
顔料(大日本インキ化学工業(株)製、商標;リュウダイ− 3重量部
W69)
紫外線吸収剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、 0.5重量部
商標;チヌビン765)
前記難燃性中間層エマルジョン中に、前記繊維性基布を浸漬し、マングルで絞った後100℃で乾燥した。得られた難燃性中間層被覆シートを、前記表皮層エマルジョン中に浸漬し、マングルで絞り、その後100℃で乾燥し、更に140℃で熱処理した。得られた難燃シート(5)において、難燃性中間層の付着重量が150g/m2 、表皮層が50g/m2 、総付着量が200g/m2 であり、また、難燃性中間層と表皮層との重量比率が75:25であった。このとき、難燃性樹脂複合層の樹脂固形分重量に対する難燃性付与剤、及び架橋剤の添加量は、それぞれ約28重量%、及び約10重量%であった。この難燃シート(5)の組成及び試験結果を表1〜3に示す。
【0051】
実施例14
繊維性基布として、
ポリエステルスパン糸高密度平織布:
295.3dtex(20番手)/2×295.3dtex(20番手)/2
─────────────────────────────────
56×50(本/インチ)
を使用し、樹脂混合物としてオレフィン系樹脂とウレタン系樹脂との水性エマルジョンを用いて、下記組成の難燃性中間層用エマルジョンと難燃性表皮層用エマルジョンとを調製した。
(難燃性中間層用エマルジョン組成)
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(固形分:50重量%) 100重量部
(住友化学工業(株)製、商標;スミカフレックス753、
酢酸ビニル成分:70重量%)
ポリ燐酸アンモニウム 20重量部
トリイソプロピルベンゼンカルボジイミド 5.0重量部
顔料(大日本インキ化学工業(株)製、商標;リュウダイ− 3重量部
W69)
紫外線吸収剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、 0.5重量部
商標;チヌビン765)
(難燃性表皮層用エマルジョン)
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(固形分:50重量%) 70重量部
(住友化学工業(株)製、商標;スミカフレックス752、
酢酸ビニル成分:90重量%)
ウレタン系樹脂(固形分:30重量%) 50重量部
(旭電化工業(株)製、商標;アデカボンタイターHUX−386)
メラミンイソシアヌレート 10重量部
ポリ燐酸アンモニウム 10重量部
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 2.5重量部
トリイソプロピルベンゼンカルボジイミド 2.5重量部
顔料(大日本インキ化学工業(株)製、商標;リュウダイ− 3重量部
W69)
紫外線吸収剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、 0.5重量部
商標;チヌビン765)
前記難燃性中間層用エマルジョン中に、前記繊維性基布を浸漬し、マングルで絞った後100℃で乾燥した。得られた難燃性中間層被覆シートを、前記難燃性表皮層エマルジョン中に浸漬し、マングルで絞り、その後100℃で乾燥し、更に140℃で熱処理した。得られた難燃シート(6)において、難燃性中間層の付着重量が180g/m2 、難燃性表皮層が60g/m2 、総付着量が240g/m2 であった。また、難燃性中間層と難燃性表皮層との重量比率が75:25であった。このとき、難燃性樹脂複合層の樹脂固形分重量に対するメラミン被覆ポリ燐酸アンモニウム、及び架橋剤の添加量は、それぞれ約60重量%、及び約15重量%であった。この難燃シート(6)の組成及び試験結果を表1〜3に示す。
【0052】
実施例15
実施例14と同様にして難燃シート(6)を作製し、試験を行った。但し、難燃性表皮層形成用エマルジョン中のエチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂に代えて、メチルメタアクリレート成分含有率75重量%の、エチレン−メチルメタアクリレート共重合樹脂の水性エマルジョン(固形分50重量%)を用いた。得られた難燃シート(6)の組成及び試験結果を表1〜3に示す。
【0054】
実施例16
実施例14と同様にして難燃シート(6)を作製し、試験を行った。但し、難燃性中間層の形成に際し、そのオレフィン系樹脂成分の代わりに、酢酸ビニル成分含有率が90重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョン(固形分50%)と、を構成する水性エマルジョンを酢酸ビニル成分含有率が90重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂の水性エマルジョン(固形分50重量%)と、酢酸ビニル成分含有率が50重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョン(固形分50%)とを、それぞれ50重量部づつ用い、オレフィン系樹脂中の酢酸ビニル成分含有率を70重量%とした。得られた難燃シート(6)の組成及び試験結果を表1〜3に示す。
【0055】
比較例1
実施例1と同様にして難燃シートを作製し、試験を行った。但し、難燃性樹脂層には、カルボジイミド系架橋剤を添加しなかった。得られた難燃シートの組成及び試験結果を表4〜6に示す。
【0056】
比較例2
実施例1と同様にして難燃シートを作製し、試験を行った。但し、難燃性樹脂層のカルボジイミド系架橋剤の添加量を50重量部に変更した。このときの架橋剤の添加量は、難燃樹脂固形分に対して100重量%であった。得られた難燃シートの組成及び試験結果を表4〜6に示す。
【0057】
比較例3
実施例1と同様にして難燃シートを作製し、試験を行った。但し、難燃性樹脂層のメラミンイソシアヌレートの添加量を200重量部に変更した。このときのメラミンイソシアヌレートの添加量は、難燃樹脂固形分に対して400重量%であった。得られた難燃シートの組成及び試験結果を表4〜6に示す。
【0058】
比較例4
実施例1と同様にして難燃シートを作製し、試験を行った。但し、難燃性樹脂層のメラミンイソシアヌレートの添加量を2.0重量部に変更した。このときのメラミンイソシアヌレートの添加量は、難燃樹脂固形分に対して4重量%であった。得られた難燃シートの組成及び試験結果を表4〜6に示す。
【0059】
比較例5
実施例1と同様にして難燃シートを作製し、試験を行った。但し、難燃性樹脂層の樹脂成分として、酢酸ビニル成分含有率28重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂の水性エマルジョン(固形分40重量%)100重量部を用いた。得られた難燃シートの組成及び試験結果を表4〜6に示す。
【0060】
比較例6
実施例1と同様にして難燃シートを作製し、試験を行った。但し、難燃性樹脂層の樹脂成分として、酢酸ビニル成分含有率90重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂の水性エマルジョン(固形分50重量%)100重量部を用いた。得られた難燃シートの組成及び試験結果を表4〜6に示す。
【0061】
比較例7
実施例1と同様にして難燃シートを作製し、試験を行った。但し、難燃性樹脂層の樹脂成分として、ポリカーボネート系ウレタン系樹脂の水性エマルジョン(固形分30重量%)100重量部を用い、メラミンイソシアヌレートの添加量を12重量部に変更し、カルボジイミド系架橋剤の添加量を6重量部に変更した。このときの難燃性付与剤と架橋剤の添加量は、それぞれ難燃性樹脂固形分に対して、それぞれ40重量%、20重量%であった。得られた難燃シートの組成及び試験結果を表4〜6に示す。
【0062】
比較例8
実施例1と同様にして難燃シートを作製し、試験を行った。但し、難燃性の樹脂成分として、酢酸ビニル成分含有率90重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂の水性エマルジョン(固形分50重量%)20重量部、及びポリカーボネート系ウレタン系樹脂の水性エマルジョン(固形分30重量%)100重量部とを用いた。このときの難燃性樹脂層のオレフィン系樹脂とウレタン系樹脂の固形分重量比率は25:75であり、難燃樹脂固形分重量に対する難燃性付与剤、及び架橋剤の添加量は、それぞれ40重量%、及び10重量%であった。得られた難燃シートの組成及び試験結果を表4〜6に示す。
【0063】
比較例9
実施例1と同様にして難燃シートを作製し、試験を行った。但し、難燃性樹脂層の樹脂成分として、酢酸ビニル成分含有率90重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂の水性エマルジョン(固形分50重量%)94重量部、及びポリカーボネート系ウレタン系樹脂の水性エマルジョン(固形分30重量%)10重量部とを用いた。このときの難燃性樹脂層のオレフィン系樹脂とウレタン系樹脂の固形分重量比率は94:6であり、難燃樹脂固形分重量に対する難燃性付与剤、及び架橋剤の添加量は、それぞれ40重量%、及び10重量%であった。得られた難燃シートの組成及び試験結果を表4〜6に示す。
【0064】
比較例10
実施例9と同様にして難燃シートを作製し、試験を行った。但し、難燃性表皮層にカルボジイミド系架橋剤を添加しなかった。得られた難燃シートの組成及び試験結果を表4〜6に示す。
【0065】
比較例11
実施例9と同様にして難燃シートを作製し、試験を行った。但し、中間層にカルボジイミド系架橋剤を添加しなかった。得られた難燃シートの組成及び試験結果を表4〜6に示す。
【0066】
比較例12
実施例15と同様にして難燃シートを作製し、試験を行った。但し、難燃性表皮層の樹脂成分として、ポリカーボネート系ウレタン系樹脂の水性エマルジョン(固形分30重量%)100重量部を用い、メラミンイソシアヌレートの添加量を12重量部に変更し、カップリング剤の添加量を6重量部に変更した。このときの難燃性付与剤、及び架橋剤の添加量は、それぞれ40重量%、及び12重量%であった。得られた難燃シートの組成及び試験結果を表4〜6に示す。
【0067】
比較例13
実施例15と同様にして難燃シートを作製し、試験を行った。但し、難燃性表皮層の樹脂成分として、酢酸ビニル成分含有率90重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂の水性エマルジョン(固形分50重量%)94重量部とポリカーボネート系ウレタン系樹脂の水性エマルジョン(固形分30重量%)10重量部とを用いた。このときの難燃性表皮層のオレフィン系樹脂とウレタン系樹脂重量比率は94:6であり、難燃性複合層の樹脂固形分重量に対する難燃性付与剤、及び架橋剤の添加量は、それぞれおよそ27重量%、及び10重量%であった。得られた難燃シートの組成及び試験結果を表4〜6に示す。
【0068】
【表1】
Figure 0003659319
【0069】
【表2】
Figure 0003659319
【0070】
【表3】
Figure 0003659319
【0071】
【表4】
Figure 0003659319
【0072】
【表5】
Figure 0003659319
【0073】
【表6】
Figure 0003659319
【0074】
表1〜6から明らかなように、オレフィン系樹脂とウレタン系樹脂の混合樹脂層中に、難燃性付与剤に加えて、アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤を必須成分として形成された難燃性樹脂層、並びに難燃性中間層及び難燃性表皮層は、すぐれた難燃耐久性及び柔軟性並びに良好な印刷適性を示し、従って、得られた難燃シートは良好な難燃耐久性、印刷適性、柔軟性を示した。
【0075】
【発明の効果】
本発明により得られる難燃シートは、耐久性、印刷適性、柔軟性、難燃性に優れており、特に屋外で使用される日除け、屋形テント、自動車幌シートなどに好適である。また、この難燃シートは焼却、廃棄が容易であり、環境への悪影響もないという利点を有する。

Claims (21)

  1. 非粗目編織物からなる繊維性基布と、その少なくとも1面上に形成された難燃性樹脂層とを含み、
    前記難燃性樹脂層が、
    (1)オレフィン系樹脂とウレタン系樹脂とを、50:50〜90:10の固形分重量比率で含む100重量部の樹脂混合物と、
    (2)ポリ燐酸アンモニウム系化合物、及び(イソ)シアヌル酸誘導体化合物から選ばれた少なくとも1種を含む5〜150重量部の難燃性付与剤と、並びに、
    (3)アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種を含む0.1〜30重量部の架橋剤と、を含み、
    前記難燃性樹脂層中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂から選ばれた少なくとも1種からなる
    ことを特徴とする難燃シート。
  2. 非粗目編織物からなる繊維性基布と、その少なくとも1面上に形成された中間層と、この中間層上に形成された難燃性表皮層とを含み、
    (A)前記中間層が(1)オレフィン系樹脂と、(2)アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤とを含み、
    (B)前記難燃性表皮層が、(1)オレフィン系樹脂とウレタン系樹脂とを50:50〜90:10の重量比率で含む樹脂混合物と、(2)ポリ燐酸アンモニウム系化合物、及び(イソ)シアヌル酸誘導体化合物から選ばれた少なくとも1種の難燃性付与剤と、並びに(3)アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤とを含み、
    前記難燃性表皮層(B)中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂から選ばれた少なくとも1種からなり、また
    前記中間層(A)中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂、及び50〜95重量%の(メタ)アクリル酸成分を含有するエチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体の金属塩樹脂から選ばれた少なくとも1種からなる
    ことを特徴とする難燃シート。
  3. 前記中間層において、前記オレフィン系樹脂と、前記架橋剤との固形分重量比率が、100:0.1〜100:30である、請求項2に記載の難燃シート。
  4. 前記難燃性表皮層に含まれる前記オレフィン系樹脂/ウレタン系樹脂混合物と、前記難燃性付与剤と、前記架橋剤との固形分重量比率が100:5〜150:0.1〜30である、請求項2に記載の難燃シート。
  5. 前記中間層と、前記難燃性表皮層との重量比率が70:30〜90:10である、請求項2〜4のいずれか1項に記載の難燃シート。
  6. 非粗目編織物からなる繊維性基布と、その少なくとも1面上に形成された中間層とこの中間層上に形成された難燃性表皮層とを含み、
    (A)前記中間層が(1)オレフィン系樹脂とウレタン系樹脂とを50:50〜90:10の重量比率で含む樹脂混合物と、(2)アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤とを含み、
    (B)前記難燃性表皮層が、(1)オレフィン系樹脂とウレタン系樹脂とを50:50〜90:10の重量比率で含む樹脂混合物と、(2)ポリ燐酸アンモニウム系化合物、及び(イソ)シアヌル酸誘導体化合物から選ばれた少なくとも1種の難燃性付与剤と、並びに(3)アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤とを含み、
    前記難燃性表皮層(B)中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂から選ばれた少なくとも1種からなり、また
    前記中間層(A)中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂、及び50〜95重量%の(メタ)アクリル酸成分を含有するエチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体の金属塩樹脂から選ばれた少なくとも1種からなる
    ことを特徴とする難燃シート。
  7. 前記中間層に含まれる前記オレフィン系樹脂/ウレタン系樹脂混合物の、前記架橋剤に対する固形分重量比率が100:0.1〜100:30である、請求項6に記載の難燃シート。
  8. 前記難燃性表皮層に含まれる前記オレフィン系樹脂/ウレタン系樹脂混合物と、前記難燃性付与剤と、前記架橋剤との固形分重量比率が100:5〜150:0.1〜30である、請求項6に記載の難燃シート。
  9. 前記中間層と前記難燃性表皮層との重量比率が70:30〜90:10である、請求項6〜8のいずれか1項に記載の難燃シート。
  10. 非粗目編織物からなる繊維性基布と、その少なくとも1面上に形成された難燃性中間層と、この難燃性中間層上に設けられた樹脂表皮層とを含み、
    (A)前記難燃性中間層が、(1)オレフィン系樹脂と、(2)ポリ燐酸アンモニウム系化合物、及び(イソ)シアヌル酸誘導体化合物から選ばれた少なくとも1種を含む難燃性付与剤と、並びに(3)アジリジン化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤とを含み、
    (B)前記樹脂表皮層が、(1)オレフィン系樹脂及びウレタン系樹脂を50:50〜90:10の重量比率で含む樹脂混合物と、(2)アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤とを含み、
    前記樹脂表皮層(B)中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂から選ばれた少なくとも1種からなり、また
    前記難燃性中間層(A)中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂、及び50〜95重量%の(メタ)アクリル酸成分を含有するエチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体の金属塩樹脂から選ばれた少なくとも1種からなる
    ことを特徴とする難燃シート。
  11. 前記難燃性中間層に含まれる前記オレフィン系樹脂と、前記難燃性付与剤と、前記架橋剤との固形分重量比率が、100:5〜150:0.1〜30である、請求項10に記載の難燃シート。
  12. 前記樹脂表皮層に含まれる前記オレフィン系樹脂/ウレタン系樹脂混合物と、前記架橋剤との固形分重量比率が100:0.1〜100:30である、請求項10に記載の難燃シート。
  13. 前記難燃性中間層と、前記樹脂表皮層との重量比率が70:30〜90:10である、請求項10〜12のいずれか1項に記載の難燃シート。
  14. 非粗目編織物からなる繊維性基布と、その少なくとも1面上に形成された難燃性中間層と、この難燃性中間層上に形成された樹脂表皮層とを含み、
    (A)前記難燃性中間層が、(1)オレフィン系樹脂とウレタン系樹脂とを50:50〜90:10の重量比率で含む樹脂混合物と、(2)ポリ燐酸アンモニウム系化合物、及び(イソ)シアヌル酸誘導体化合物から選ばれた少なくとも1種を含む難燃性付与剤と、並びに(3)アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤を含み、
    (B)前記樹脂表皮層が、(1)オレフィン系樹脂とウレタン系樹脂とを50:50〜90:10の重量比率で含む樹脂混合物と、(2)アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤とを含み、
    前記樹脂表皮層(B)中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂から選ばれた少なくとも1種からなり、また
    前記難燃性中間層(A)中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂、及び50〜95重量%の(メタ)アクリル酸成分を含有するエチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体の金属塩樹脂から選ばれた少なくとも1種からなる
    ことを特徴とする難燃シート。
  15. 前記難燃性中間層に含まれる前記オレフィン系樹脂/ウレタン系樹脂混合物と、前記難燃性付与剤と、前記架橋剤との固形分重量比率が100:5〜150:0.1〜30である、請求項14に記載の難燃シート。
  16. 前記樹脂表皮層に含まれる前記オレフィン系樹脂/ウレタン系樹脂混合物と、前記架橋剤との固形分重量比率が100:0.1〜100:30である、請求項14に記載の難燃シート。
  17. 前記難燃性中間層と、前記樹脂表皮層との重量比率が、70:30〜90:10である、請求項14〜16のいずれか1項に記載の難燃シート。
  18. 非粗目編織物からなる繊維性基布と、その少なくとも1面上に形成された難燃性中間層と、この難燃性中間層上に形成された難燃性表皮層とを含み、
    (A)前記難燃性中間層が、(1)オレフィン系樹脂と、(2)ポリ燐酸アンモニウム系化合物、及び(イソ)シアヌル酸誘導体化合物から選ばれた少なくとも1種を含む難燃性付与剤と、並びに(3)アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤を含み、
    (B)前記難燃性表皮層が、(1)オレフィン系樹脂及びウレタン系樹脂を50:50〜90:10の重量比率で含む樹脂混合物と、(2)ポリ燐酸アンモニウム系化合物、及び(イソ)シアヌル酸誘導体化合物から選ばれた少なくとも1種を含む難燃性付与剤と、並びに(3)アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤とを含み、
    前記難燃性表皮層(B)中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂から選ばれた少なくとも1種からなり、また
    前記難燃性中間層(A)中の前記オレフィン系樹脂が、50〜95重量%の酢酸ビニル成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂、50〜95重量%の(メタ)アクリレート成分を含有するエチレン−(メタ)アクリレート系共重合体樹脂、及び50〜95重量%の(メタ)アクリル酸成分を含有するエチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体の金属塩樹脂から選ばれた少なくとも1種からなる
    ことを特徴とする難燃シート。
  19. 前記難燃性中間層に含まれる前記オレフィン系樹脂と、前記難燃性付与剤と、前記架橋剤との固形分重量比率が、100:5〜150:0.1〜30である、請求項18に記載の難燃シート。
  20. 前記難燃性表皮層に含まれる、前記オレフィン系樹脂/ウレタン系樹脂混合物と、前記難燃性付与剤と、前記架橋剤との固形分重量比率が、100:5〜150:0.1〜30である、請求項18に記載の難燃シート。
  21. 前記難燃性中間層と、前記難燃性表皮層との重量比率が70:30〜90:10である、請求項18〜20のいずれか1項に記載の難燃シート。
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