JP3572678B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、加熱用熱交換器内を流れる媒体の温度が所定温度以下のときに送風手段の送風能力を抑えるように制御する車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
外気温度が低くてエンジン冷却水温が低いときに足元から冷風が吹き出されるのを防止するために、エンジン冷却水温を水温センサあるいは水温スイッチ等の水温検出手段で直接検出し、この水温検出手段によって水温が所定温度以上であることが検出されるまでの間、ブロワ風量を0または低風量に抑えるいわゆるウォームアップ制御を行う車両用空調装置が従来から一般的に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで近年、空調制御のために用いるセンサを極力無くしてコストダウンを図ることが課題としてあげられており、本発明者もこのような課題について検討した結果、以下のことがわかった。
つまり、空調ダクト内に蒸発器と、その空気下流側にエンジン冷却水を熱源として空気を加熱するヒータコアと、さらにこの蒸発器を通過した直後の空気温度を検出する蒸発器後センサとが設けられ、この蒸発器後センサの検出値Te に基づいて蒸発器の空気冷却能力を制御する空調装置において、空調装置が作動しているときは図11の時間T1 までの部分に示すように、蒸発器後センサは蒸発器によって冷却された冷風の温度を検出するので、その検出値Te は低い。
【0004】
そしてこの状態から時間T1 の時点で空調装置を停止すると、空調ダクト内の送風手段が停止するとともに、蒸発器の空気冷却機能も停止するので、蒸発器後センサはヒータコアからの温かい輻射熱を受けるようになり、時間T2 になるまで蒸発器後センサの検出値はヒータコアからの輻射熱によって上昇する。
ところで、空調装置を停止することによってヒータコアの空気加熱能力も低下するので、時間T1 の時点で空調装置を停止してからヒータコア自体の温度も低下している。従って、蒸発器後センサの検出値Te は時間T2 になるまで上昇した後、ヒータコアの温度低下に伴って低下する。
【0005】
このように、時間T2 を経過した後には、上記蒸発器後センサによってヒータコア自体の温度(エンジン冷却水温)を間接的に検出することができるので、このときには従来から一般的に使用されている水温センサを用いなくても、上記蒸発器後センサによって水温を検出することができるということを本発明者は発見した。
【0006】
ところで、上記のように蒸発器後センサによって水温を検出することができるのは、空調装置を停止してから上記時間T2 が経過してから空調装置を再始動するまでの間である。つまり、空調装置を再始動すると送風手段が駆動し蒸発器がこの空気を冷却し始めるので、蒸発器後センサの検出値はヒータコアの水温を検出することができなくなる。
【0007】
しかし本発明者は、上記ウォームアップ制御というものが、空調装置を起動した時点でのエンジン冷却水温が所定温度以下のときにブロワ風量を抑える制御であることに着目し、空調装置を起動した直後の蒸発器後センサの検出値を用いてエンジン冷却水温を間接的に検出し、これに基づいてウォームアップ制御の要否を判定することができることを新たに発見した。
【0008】
そこで本発明は、上記エンジン冷却水温のような媒体の温度を直接する手段を設けずに、上記蒸発器のような冷却手段を通過した直後の温度検出手段の検出値を用いてウォームアップ制御を行うことができる車両用空調装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、
内燃機関(15)の動力によって駆動する車両に搭載され、
空気流を発生する送風手段(6)と、
この送風手段(6)からの空気を前記車両の車室内に導く空気通路(2)と、
この空気通路(2)内に設けられ、この空気通路(2)内の空気を冷却する冷却用熱交換器(7)と、
前記冷却用熱交換器(7)の空気下流側における前記空気通路(2)内に設けられ、前記内燃機関(15)によって加熱された媒体が内部を流れ、この媒体と前記空気通路(2)内の空気とを熱交換させる加熱用熱交換器(8)と、
前記冷却用熱交換器(7)を通過した直後の空気温度を検出する温度検出手段(24)と、
この温度検出手段(24)によって検出された温度に基づいて前記冷却用熱交換器(7)の冷却能力を制御する冷却能力制御手段(ステップ1000、1200)と、
前記加熱用熱交換器(8)内を流れる前記媒体の温度が所定温度以下のときに、前記送風手段(6)における送風能力を抑制する送風能力制御手段(ステップ300、700、1200)と
を備えた車両用空調装置(1)において、
前記空調装置(1)の作動を指示する作動指示手段(27)を備え、
前記送風能力制御手段(ステップ300、700、1200)が、
前記作動指示手段(27)によって前記空調装置(1)の作動が指示されたときの前記温度検出手段(24)による検出温度(Te )が、予め設定された設定温度(α)よりも低いか否かを判定する判定手段(ステップ330)と、
この判定手段(ステップ330)によって、前記空調装置(1)の作動が指示されたときの前記温度検出手段(24)の検出温度(Te )が前記設定温度(α)よりも低いと判定されたとき、前記送風手段(6)の送風能力を抑制する送風能力抑制手段(ステップ710〜740)と
を備える車両用空調装置を特徴とする。
【0010】
また請求項2記載の発明では、請求項1記載の車両用空調装置(1)において、
前記送風手段(6)の目標送風能力(BLWA)を決定する目標送風能力決定手段(ステップ725、740)を備え、
前記送風能力抑制手段(ステップ710〜740)が、
前記送風能力を前記目標送風能力(BLWA)よりも小さく抑えるように構成されたことを特徴とする。
【0011】
また請求項3記載の発明では、請求項1または2記載の車両用空調装置(1)において、
前記空気通路(2)に形成され、前記送風手段(6)からの空気が前記加熱用熱交換器(8)をパイパスするためのバイパス通路(16)と、
前記温度検出手段(24)の空気下流側でかつ前記加熱用熱交換器(8)の空気上流側の部位に設けられ、前記送風手段(6)からの空気が前記加熱用熱交換器(8)を通る量と前記バイパス通路(16)を通る量との割合を調節するエアミックスドア(17)と、
このエアミックスドア(17)を駆動するエアミックスドア駆動手段(18)と、
前記空調装置(1)の停止を指示する停止指示手段(27)と、
この停止指示手段(27)によって前記空調装置(1)の停止が指示されたときに、前記エアミックスドア(17)の位置が、前記温度検出手段(24)と前記加熱用熱交換器(8)との間の通路を遮蔽しない位置となるように、前記エアミックスドア駆動手段(18)を制御する停止時エアミックスドア制御手段(ステップ1500)と
を備えることを特徴とする。
【0012】
なお、請求項1記載の発明において、温度検出手段の検出値が前記予め設定された温度(α)のときに、加熱用熱交換器内の媒体温度が前記所定温度であり、前記媒体温度がこの所定温度以下のときには、加熱用熱交換器を通して車室内に空気を吹き出すと車室内乗員に対して寒さを感じさせるものとする。
また、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施例の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0013】
【発明の作用効果】
請求項1ないし3いずれか1つ記載の発明によれば、空調装置が作動することによって送風手段が作動し、この送風手段からの空気を冷却用熱交換器によって冷却し、さらにこの冷風を加熱用熱交換器によって再加熱してから車室内へ吹き出す。さらに、温度検出手段が冷却用熱交換器を通過した冷風の温度を検出し、この検出温度に基づいて冷却用熱交換器の冷却能力を制御する。例えば、前記検出温度が高い場合は冷却能力を上げて冷却用熱交換器の温度を低下させ、前記検出温度が低い場合は冷却能力を下げて冷却用熱交換器の温度を上昇させる。
【0014】
このような状態から空調装置を停止させると、送風手段が停止するとともに冷却用熱交換器における空気冷却機能も停止するので、温度検出手段は加熱用熱交換器からの輻射熱の影響を受けるようになる。つまり、このときの加熱用熱交換器内の媒体の温度が高ければ、温度検出手段の検出値も高くなり、またこのときの前記媒体の温度が低ければ、温度検出手段の検出値も低くなる。
【0015】
ところで、空調装置が停止した状態から作動指示手段によって空調装置の作動が指示されたときには、冷却用熱交換器の温度はまだ冷えておらず、温度検出手段の検出値は加熱用熱交換器内の媒体温度にほぼ近い温度を検出する。従って判定手段が、前記指示されたときの温度検出手段の検出値が予め設定された温度よりも低いか否かを判定すれことによって、加熱用熱交換器内の媒体温度が所定温度以下であるか否かを判定することができる。
【0016】
そして送風能力抑制手段が、この判定の結果、前記検出値が前記設定温度よりも低いときに送風手段の送風能力を抑制するように制御することによって、加熱用熱交換器内を流れる媒体の温度を直接検出する温度検出手段を用いなくても、加熱用熱交換器内の媒体温度が前記所定温度よりも低いときに送風能力を抑制することができる。
【0017】
特に請求項3記載の発明では、停止指示手段によって空調装置の停止が指示されたときに、温度検出手段と加熱用熱交換器との間の通路を遮蔽しないようにエアミックスドアの位置が制御されるので、温度検出手段が加熱用熱交換器からの輻射熱の影響を受けやすくなる。従って、温度検出手段による加熱用熱交換器内の媒体温度検出を精度良く行うことができる。
【0018】
【実施例】
次に、本発明の一実施例を図に基づいて説明する。まず本実施例の全体構成について図1を用いて説明する。
車両用空調装置1は、車室内に向かって空気を導くダクト2を備える。このダクト2の空気上流側には、車室内空気を吸入するための内気吸入口3と、外気を吸入するための外気吸入口4とが形成され、これら吸入口3、4の開口割合は内外気切換ドア5によって調節される。なお、この内外気切換ドア5はこの駆動手段(具体的にはサーボモータ)19によって駆動される。
【0019】
またダクト2内には、空気上流側から下流側に向かって、送風機6、冷却手段7、加熱手段8が配設され、加熱手段8を通過した空気は、ダクト2の下流端に形成された各吹出口9から車室内の各部へ吹き出される。
上記送風機6は、ダクト2内で空気流を発生させ、内気吸入口3または外気吸入口4から吸入した空気を車室内に向かって吹き出す。
【0020】
上記冷却手段7は、冷凍サイクル10の冷媒蒸発器7にて構成される。この冷凍サイクル10は、冷媒蒸発器7の他に、冷媒圧縮機11、冷媒凝縮器12、減圧手段13を備え、冷媒配管14によって結合された周知のものである。また上記冷媒圧縮機11は、電磁クラッチ11aを介してエンジン15と連結されており、電磁クラッチ11aがオンしたときにエンジン15の動力が冷媒圧縮機11に伝達される。
【0021】
上記加熱手段8は、エンジン冷却水(媒体)を熱源とするヒータコア8によって構成される。このヒータコア8内には、エンジン15によって加熱されたエンジン冷却水が流入するように構成されており、加熱された冷却水の流入量はウォータバルブ16によって調節される。
またダクト2には、蒸発器7からの冷風がヒータコア8をバイパスするためのバイパス通路16が形成されている。またヒータコア8の空気上流側には、蒸発器7からの冷風のうちの、ヒータコア8を流れる量とバイパス通路16を流れる量との割合を調節するエアミックスドア17が設けられている。なお、このエアミックスドア17は、この駆動手段(具体的にはサーボモータ)18によって駆動される。
【0022】
また上記各吹出口9は、具体的には、空調風を車室内乗員上半身に向けて吹き出すためのフェイス吹出口、空調風を乗員足元に向けて吹き出すためのフット吹出口、および空調風を車両窓ガラスに向けて吹き出すためのデフロスタ吹出口からなる。またこれらの吹出口は図示しない吹出口切換手段によって選択的に開閉される。
【0023】
また、空調装置を制御する制御装置20には、車室内気温度を検出する内気温センサ21、外気温度を検出する外気温センサ22、車室内に照射される日射量を検出する日射センサ23、および蒸発器13を通過した直後の空気温度を検出する蒸発器後センサ24が入力接続されている。また制御装置20には、車室内の希望温度Tset を設定する温度設定器25、およびエアミックスドア17の開度を検出する開度センサ(具体的にはポテンショメータ)26が入力接続されている。
【0024】
前記制御装置20は、内部に図示しないA/D変換器、マイクロコンピュータ等を備える周知のものであり、前記各センサ21〜24からの信号は、前記A/D変換器によってA/D変換された後マイクロコンピュータへ入力されるように構成されている。。
前記マイクロコンピュータは図示しないCPU、ROM、RAM、I/O等を持つ周知のもので、エンジンのイグニッションスイッチ27がオンされたときにバッテリー28から電源が供給される。
【0025】
次に、本実施例の作動を図2のフローチャートに基づいて説明する。
まず、空調装置の自動制御処理をステップ100にて開始すると、はじめにステップ200にて以降の処理に用いるデータやフラグ等の初期化処理を行う。次にステップ300にて、ウォームアップ制御の要否を判定し、ここで否と判定されたらステップ400以降は通常の空調制御を行い、要と判定されたらステップ700にて送風機6のウォームアップ制御を行う。なお、このステップ300の詳細な内容は後述する。
【0026】
そしてステップ400では、温度設定器25で設定された設定温度Tset を読み込み、次のステップ500では上記各センサ21〜24の信号をA/D変換した値(Tr 、Tam、Ts 、Te )を読み込む。
そして次にステップ600にて、上記RAMに記憶された各種データと上記ROMに記憶された下記数式1に基づいて、車室内に吹き出す空気の必要吹出温度(TAO)を算出する。
【0027】
【数1】
TAO=Kset ×Tset −Kr ×Tr −Kam×Tam−Ks ×Ts +C
(Kset 、Kr 、Kam、Ks 、Cは補正用の定数)
次にステップ700にて送風機6に印加するブロワ電圧BLWを決定する。なお、このステップ700におけるブロワ電圧BLWの決定方法については後述する。
【0028】
次にステップ800にて、上記TAOとROMに記憶された図3に示す特性とから吸入口モードを決定する。
次にステップ900にて、上記TAOとROMに記憶された図4に示す特性とから吹出口モードを決定する。ここでフェイス(FACE)モードとは、上記フェイス吹出口から乗員の上半身に向けて主に冷風を吹き出すモードであり、フットモード(FOOT)とは、上記フット吹出口から主に乗員の足元に向けて主に温風を吹き出すモードであり、バイレベル(B/L)モードとは、フェイス吹出口から主に冷風、フット吹出口から方から主に温風をそれぞれ吹き出すモードである。
【0029】
次にステップ1000にて、蒸発器後センサ24の検出値Te とROMに記憶された図5に示す特性とから、電磁クラッチ11aをオンするかオフするかを決定する。
そしてステップ1100にて、RAMに記憶された各種データとROMに記憶された下記数式2に基づいて、エアミックスドア17の目標開度θ0 を算出する。
【0030】
【数2】
θ0 ={(TAO−Te )/(D−Te )}×100 (%)
ここでDはエンジン冷却水温を示す定数であり、例えば約70〜80(℃)に相当するものである。
次にステップ1200にて、上記ステップ700ないしステップ1100にて決定した制御値が得られるように、各アクチュエータに制御信号を出力する。
【0031】
そしてステップ1300にて、ステップ1200の処理を実行してから所定周期時間τが経過したか否かの判定を行い、この判定の結果がYESと判定されるまで次の処理を行わず、YESと判定されたら次のステップ1400でイグニッションスイッチ27がオフされたか否かを判定する。
ここでイグニッションスイッチ27がオフされていないと判定されたら再びステップ400の処理に戻る。逆にオフされたと判定されたら、ステップ1500にて、エアミックスドア17がマックスホットの位置(図1中実線位置)となるようにサーボモータ18に制御信号を出力する。そしてこの一連の制御処理を終了する。
【0032】
次に、上記ステップ300のウォームアップ判定処理について図6のフローチャートに基づいて説明する。
図6に示すように、まずステップ310にて蒸発器後センサ24の検出値Te を読み込み、次にステップ320にてROMに予め記憶された設定温度αを読み込む。そして次のステップ330にて、上記Te が上記αよりも大きいか否かを判定し、大きい、つまり所定時間送風機6の送風能力を抑制するウォームアップ制御を行う必要がないと判定されたら、ステップ340にてフラグFlagを0に設定する。
【0033】
また上記Te が上記α以下、つまりウォームアップ制御を行う必要があると判定されたら、ステップ350にてフラグFlagを1に設定し、ステップ360にて、上記Te とROMに記憶された図7の特性とから、ブロワオフ時間Timer1(ウォームアップ制御時にブロワ電圧を0とする時間)を決定する。以上のようにしてステップ300を実行する。
【0034】
次に上記ステップ700のブロワ電圧決定処理について図8のフローチャートに基づいて説明する。
図8に示すように、まずステップ705にて、上記ステップ350でフラグFlagが1に設定されたか否か、つまりウォームアップ制御を行う必要があると判定されたか否かを判定する。ここでYESと判定されたら、ステップ710にて上記ステップ360にて決定されたブロワオフ時間Timer1が0であるか否かを判定し、0でなければステップ715にてブロワ電圧BLWVを0に決定する。
【0035】
そしてステップ720にて上記ブロワオフ時間Timer1を1だけ減らし、次のステップ725にて、上記TAOとROMに記憶された図9に示す特性とからブロワ電圧BLWAを決定する。
そしてステップ730では、上記ステップ715にて決定したBLWVとステップ725にて決定したBLWAのうちの低い方を選択し、この選択された方をブロワ電圧BLWとして決定する。
【0036】
このように、ステップ710にてTimer1が0でないと判定されたときは、ステップ730で決定されるブロワ電圧BLWは必ず0となり、その結果、送風機6は停止する。
一方、上記ステップ720にてブロワオフ時間Timer1を減らしていった結果、ステップ710にてブロワオフ時間Timer1が0であると判定されたら、ステップ735にて、ステップ710にて初めてYESと判定されてからの時間tとROMに記憶された図10に示す特性とに基づいてブロワ電圧BLWVを決定する。そしてステップ740にて、ブロワ電圧BLWAを上記TAOと図9に示す特性とに基づいて決定する。
【0037】
また、ステップ705にてNOと判定されたとき、つまりウォームアップ制御を行う必要がないと判定されたときは、ステップ745にてブロワ電圧BLWVをMAX(図9で示すブロワ電圧BLWAの最大値)に決定し、次のステップ750にてブロワ電圧ブロワ電圧BLWAをTAOと図9に示す特性とから決定する。
【0038】
この結果、ステップ705にてNOと判定されたときは必ずBLW=BLWAとなり、TAOと図9の特性に基づいて決定されたブロワ電圧となる。
以上の制御によると、ステップ330にて蒸発器後センサ34の検出値Te が予め設定された設定温度α以下であると判定されたら、そのときのTe が低い程ブロワオフ時間Timer1が長めに決定され、このTimer1だけ送風機6が停止する。
【0039】
そしてこのTimer1が経過してステップ710にてYESと判定されたら、YESと判定されてからの時間とブロワ電圧BLWとの関係が図10の関係となるようにブロワ電圧が徐々に高くなり、時間t1 となったところでウォームアップ制御が終了し、ブロワ電圧BLWがTAOに基づいて決定されたBLWAとなる。
【0040】
このように本実施例では、空調装置の起動直後においては蒸発器7はまだ冷えた状態ではなく、蒸発器後センサ34はヒータコア8からの輻射熱に応じた温度を検出するという事実を利用することによって、既存の蒸発器後センサ34を用いてエンジン冷却水温を間接的に検出してウォームアップ制御を行うことができる。
【0041】
また本実施例では、イグニッションスイッチ27をオフして空調装置を停止したときに、エアミックスドア17をマックスホット位置とするので、エンジン停止状態(空調装置停止状態)からイグニッションスイッチ27をオンしてエンジンを作動させたとき(空調装置を作動させたとき)にかけて、蒸発器後センサ34とヒータコア8との間の通路が遮蔽されないので、蒸発器後センサ34がヒータコア8からの輻射熱を良好に検出できる。従って、蒸発器後センサ34の検出値に基づくウォームアップ制御を精度良く行うことができる。
【0042】
また本実施例では、空調装置を起動してから最初の1回のみ、ステップ300にて蒸発器後センサ34の検出値Te を用いてウォームアップ判定を行い、以降はステップ500にて順次Te を読み込み、この順次読み込んだTe に基づいてステップ1000にて圧縮機制御を行うので、Te に基づいてウォームアップ判定および圧縮機制御をともに行うことができる。
【0043】
なお、図2、6、8に示すフローチャートの各ステップはそれぞれの機能を実現する手段を構成する。
(他の実施例)
上記実施例では、請求項1記載の発明でいう作動指示手段をイグニッションスイッチ27にて構成したが、空調装置のオート制御状態を指示するオートスイッチで構成しても良い。また上記実施例では、請求項3記載の発明でいう停止指示手段をイグニッションスイッチ27で構成したが、空調装置の停止を指示するオフスイッチで構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施例の全体構成図である。
【図2】上記実施例のメインフローチャートである。
【図3】必要吹出温度(TAO)と吸入口モードとの関係を示す特性図である。
【図4】必要吹出温度(TAO)と吹出口モードとの関係を示す特性図である。
【図5】蒸発器後温度(Te )と圧縮機のオンオフとの関係を示す特性図である。
【図6】図2のステップ300の詳細を示すフローチャートである。
【図7】蒸発器後温度(Te )とブロワオフ時間(Timer1)との関係を示す特性図である。
【図8】図2のステップ700の詳細を示すフローチャートである。
【図9】必要吹出温度(TAO)とブロワ電圧(BLWA)との関係を示す特性図である。
【図10】空調装置起動後の時間(t)とブロワ電圧(BLWV)との関係を示す特性図である。
【図11】空調装置を停止後の蒸発器後温度(Te )の挙動を示すグラフである。
【符号の説明】
1…車両用空調装置、2…ダクト(空気通路)、6…送風機(送風手段)、
7…冷媒蒸発器(冷却用熱交換器)、8…ヒータコア(加熱用熱交換器)、
15…エンジン(内燃機関)、16…バイパス通路、17…エアミックスドア、
18…サーボモータ(エアミックスドア駆動手段)、
24…蒸発器後センサ(温度検出手段)、
27……イグニッションスイッチ(作動指示手段、停止指示手段)
【産業上の利用分野】
本発明は、加熱用熱交換器内を流れる媒体の温度が所定温度以下のときに送風手段の送風能力を抑えるように制御する車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
外気温度が低くてエンジン冷却水温が低いときに足元から冷風が吹き出されるのを防止するために、エンジン冷却水温を水温センサあるいは水温スイッチ等の水温検出手段で直接検出し、この水温検出手段によって水温が所定温度以上であることが検出されるまでの間、ブロワ風量を0または低風量に抑えるいわゆるウォームアップ制御を行う車両用空調装置が従来から一般的に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで近年、空調制御のために用いるセンサを極力無くしてコストダウンを図ることが課題としてあげられており、本発明者もこのような課題について検討した結果、以下のことがわかった。
つまり、空調ダクト内に蒸発器と、その空気下流側にエンジン冷却水を熱源として空気を加熱するヒータコアと、さらにこの蒸発器を通過した直後の空気温度を検出する蒸発器後センサとが設けられ、この蒸発器後センサの検出値Te に基づいて蒸発器の空気冷却能力を制御する空調装置において、空調装置が作動しているときは図11の時間T1 までの部分に示すように、蒸発器後センサは蒸発器によって冷却された冷風の温度を検出するので、その検出値Te は低い。
【0004】
そしてこの状態から時間T1 の時点で空調装置を停止すると、空調ダクト内の送風手段が停止するとともに、蒸発器の空気冷却機能も停止するので、蒸発器後センサはヒータコアからの温かい輻射熱を受けるようになり、時間T2 になるまで蒸発器後センサの検出値はヒータコアからの輻射熱によって上昇する。
ところで、空調装置を停止することによってヒータコアの空気加熱能力も低下するので、時間T1 の時点で空調装置を停止してからヒータコア自体の温度も低下している。従って、蒸発器後センサの検出値Te は時間T2 になるまで上昇した後、ヒータコアの温度低下に伴って低下する。
【0005】
このように、時間T2 を経過した後には、上記蒸発器後センサによってヒータコア自体の温度(エンジン冷却水温)を間接的に検出することができるので、このときには従来から一般的に使用されている水温センサを用いなくても、上記蒸発器後センサによって水温を検出することができるということを本発明者は発見した。
【0006】
ところで、上記のように蒸発器後センサによって水温を検出することができるのは、空調装置を停止してから上記時間T2 が経過してから空調装置を再始動するまでの間である。つまり、空調装置を再始動すると送風手段が駆動し蒸発器がこの空気を冷却し始めるので、蒸発器後センサの検出値はヒータコアの水温を検出することができなくなる。
【0007】
しかし本発明者は、上記ウォームアップ制御というものが、空調装置を起動した時点でのエンジン冷却水温が所定温度以下のときにブロワ風量を抑える制御であることに着目し、空調装置を起動した直後の蒸発器後センサの検出値を用いてエンジン冷却水温を間接的に検出し、これに基づいてウォームアップ制御の要否を判定することができることを新たに発見した。
【0008】
そこで本発明は、上記エンジン冷却水温のような媒体の温度を直接する手段を設けずに、上記蒸発器のような冷却手段を通過した直後の温度検出手段の検出値を用いてウォームアップ制御を行うことができる車両用空調装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、
内燃機関(15)の動力によって駆動する車両に搭載され、
空気流を発生する送風手段(6)と、
この送風手段(6)からの空気を前記車両の車室内に導く空気通路(2)と、
この空気通路(2)内に設けられ、この空気通路(2)内の空気を冷却する冷却用熱交換器(7)と、
前記冷却用熱交換器(7)の空気下流側における前記空気通路(2)内に設けられ、前記内燃機関(15)によって加熱された媒体が内部を流れ、この媒体と前記空気通路(2)内の空気とを熱交換させる加熱用熱交換器(8)と、
前記冷却用熱交換器(7)を通過した直後の空気温度を検出する温度検出手段(24)と、
この温度検出手段(24)によって検出された温度に基づいて前記冷却用熱交換器(7)の冷却能力を制御する冷却能力制御手段(ステップ1000、1200)と、
前記加熱用熱交換器(8)内を流れる前記媒体の温度が所定温度以下のときに、前記送風手段(6)における送風能力を抑制する送風能力制御手段(ステップ300、700、1200)と
を備えた車両用空調装置(1)において、
前記空調装置(1)の作動を指示する作動指示手段(27)を備え、
前記送風能力制御手段(ステップ300、700、1200)が、
前記作動指示手段(27)によって前記空調装置(1)の作動が指示されたときの前記温度検出手段(24)による検出温度(Te )が、予め設定された設定温度(α)よりも低いか否かを判定する判定手段(ステップ330)と、
この判定手段(ステップ330)によって、前記空調装置(1)の作動が指示されたときの前記温度検出手段(24)の検出温度(Te )が前記設定温度(α)よりも低いと判定されたとき、前記送風手段(6)の送風能力を抑制する送風能力抑制手段(ステップ710〜740)と
を備える車両用空調装置を特徴とする。
【0010】
また請求項2記載の発明では、請求項1記載の車両用空調装置(1)において、
前記送風手段(6)の目標送風能力(BLWA)を決定する目標送風能力決定手段(ステップ725、740)を備え、
前記送風能力抑制手段(ステップ710〜740)が、
前記送風能力を前記目標送風能力(BLWA)よりも小さく抑えるように構成されたことを特徴とする。
【0011】
また請求項3記載の発明では、請求項1または2記載の車両用空調装置(1)において、
前記空気通路(2)に形成され、前記送風手段(6)からの空気が前記加熱用熱交換器(8)をパイパスするためのバイパス通路(16)と、
前記温度検出手段(24)の空気下流側でかつ前記加熱用熱交換器(8)の空気上流側の部位に設けられ、前記送風手段(6)からの空気が前記加熱用熱交換器(8)を通る量と前記バイパス通路(16)を通る量との割合を調節するエアミックスドア(17)と、
このエアミックスドア(17)を駆動するエアミックスドア駆動手段(18)と、
前記空調装置(1)の停止を指示する停止指示手段(27)と、
この停止指示手段(27)によって前記空調装置(1)の停止が指示されたときに、前記エアミックスドア(17)の位置が、前記温度検出手段(24)と前記加熱用熱交換器(8)との間の通路を遮蔽しない位置となるように、前記エアミックスドア駆動手段(18)を制御する停止時エアミックスドア制御手段(ステップ1500)と
を備えることを特徴とする。
【0012】
なお、請求項1記載の発明において、温度検出手段の検出値が前記予め設定された温度(α)のときに、加熱用熱交換器内の媒体温度が前記所定温度であり、前記媒体温度がこの所定温度以下のときには、加熱用熱交換器を通して車室内に空気を吹き出すと車室内乗員に対して寒さを感じさせるものとする。
また、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施例の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0013】
【発明の作用効果】
請求項1ないし3いずれか1つ記載の発明によれば、空調装置が作動することによって送風手段が作動し、この送風手段からの空気を冷却用熱交換器によって冷却し、さらにこの冷風を加熱用熱交換器によって再加熱してから車室内へ吹き出す。さらに、温度検出手段が冷却用熱交換器を通過した冷風の温度を検出し、この検出温度に基づいて冷却用熱交換器の冷却能力を制御する。例えば、前記検出温度が高い場合は冷却能力を上げて冷却用熱交換器の温度を低下させ、前記検出温度が低い場合は冷却能力を下げて冷却用熱交換器の温度を上昇させる。
【0014】
このような状態から空調装置を停止させると、送風手段が停止するとともに冷却用熱交換器における空気冷却機能も停止するので、温度検出手段は加熱用熱交換器からの輻射熱の影響を受けるようになる。つまり、このときの加熱用熱交換器内の媒体の温度が高ければ、温度検出手段の検出値も高くなり、またこのときの前記媒体の温度が低ければ、温度検出手段の検出値も低くなる。
【0015】
ところで、空調装置が停止した状態から作動指示手段によって空調装置の作動が指示されたときには、冷却用熱交換器の温度はまだ冷えておらず、温度検出手段の検出値は加熱用熱交換器内の媒体温度にほぼ近い温度を検出する。従って判定手段が、前記指示されたときの温度検出手段の検出値が予め設定された温度よりも低いか否かを判定すれことによって、加熱用熱交換器内の媒体温度が所定温度以下であるか否かを判定することができる。
【0016】
そして送風能力抑制手段が、この判定の結果、前記検出値が前記設定温度よりも低いときに送風手段の送風能力を抑制するように制御することによって、加熱用熱交換器内を流れる媒体の温度を直接検出する温度検出手段を用いなくても、加熱用熱交換器内の媒体温度が前記所定温度よりも低いときに送風能力を抑制することができる。
【0017】
特に請求項3記載の発明では、停止指示手段によって空調装置の停止が指示されたときに、温度検出手段と加熱用熱交換器との間の通路を遮蔽しないようにエアミックスドアの位置が制御されるので、温度検出手段が加熱用熱交換器からの輻射熱の影響を受けやすくなる。従って、温度検出手段による加熱用熱交換器内の媒体温度検出を精度良く行うことができる。
【0018】
【実施例】
次に、本発明の一実施例を図に基づいて説明する。まず本実施例の全体構成について図1を用いて説明する。
車両用空調装置1は、車室内に向かって空気を導くダクト2を備える。このダクト2の空気上流側には、車室内空気を吸入するための内気吸入口3と、外気を吸入するための外気吸入口4とが形成され、これら吸入口3、4の開口割合は内外気切換ドア5によって調節される。なお、この内外気切換ドア5はこの駆動手段(具体的にはサーボモータ)19によって駆動される。
【0019】
またダクト2内には、空気上流側から下流側に向かって、送風機6、冷却手段7、加熱手段8が配設され、加熱手段8を通過した空気は、ダクト2の下流端に形成された各吹出口9から車室内の各部へ吹き出される。
上記送風機6は、ダクト2内で空気流を発生させ、内気吸入口3または外気吸入口4から吸入した空気を車室内に向かって吹き出す。
【0020】
上記冷却手段7は、冷凍サイクル10の冷媒蒸発器7にて構成される。この冷凍サイクル10は、冷媒蒸発器7の他に、冷媒圧縮機11、冷媒凝縮器12、減圧手段13を備え、冷媒配管14によって結合された周知のものである。また上記冷媒圧縮機11は、電磁クラッチ11aを介してエンジン15と連結されており、電磁クラッチ11aがオンしたときにエンジン15の動力が冷媒圧縮機11に伝達される。
【0021】
上記加熱手段8は、エンジン冷却水(媒体)を熱源とするヒータコア8によって構成される。このヒータコア8内には、エンジン15によって加熱されたエンジン冷却水が流入するように構成されており、加熱された冷却水の流入量はウォータバルブ16によって調節される。
またダクト2には、蒸発器7からの冷風がヒータコア8をバイパスするためのバイパス通路16が形成されている。またヒータコア8の空気上流側には、蒸発器7からの冷風のうちの、ヒータコア8を流れる量とバイパス通路16を流れる量との割合を調節するエアミックスドア17が設けられている。なお、このエアミックスドア17は、この駆動手段(具体的にはサーボモータ)18によって駆動される。
【0022】
また上記各吹出口9は、具体的には、空調風を車室内乗員上半身に向けて吹き出すためのフェイス吹出口、空調風を乗員足元に向けて吹き出すためのフット吹出口、および空調風を車両窓ガラスに向けて吹き出すためのデフロスタ吹出口からなる。またこれらの吹出口は図示しない吹出口切換手段によって選択的に開閉される。
【0023】
また、空調装置を制御する制御装置20には、車室内気温度を検出する内気温センサ21、外気温度を検出する外気温センサ22、車室内に照射される日射量を検出する日射センサ23、および蒸発器13を通過した直後の空気温度を検出する蒸発器後センサ24が入力接続されている。また制御装置20には、車室内の希望温度Tset を設定する温度設定器25、およびエアミックスドア17の開度を検出する開度センサ(具体的にはポテンショメータ)26が入力接続されている。
【0024】
前記制御装置20は、内部に図示しないA/D変換器、マイクロコンピュータ等を備える周知のものであり、前記各センサ21〜24からの信号は、前記A/D変換器によってA/D変換された後マイクロコンピュータへ入力されるように構成されている。。
前記マイクロコンピュータは図示しないCPU、ROM、RAM、I/O等を持つ周知のもので、エンジンのイグニッションスイッチ27がオンされたときにバッテリー28から電源が供給される。
【0025】
次に、本実施例の作動を図2のフローチャートに基づいて説明する。
まず、空調装置の自動制御処理をステップ100にて開始すると、はじめにステップ200にて以降の処理に用いるデータやフラグ等の初期化処理を行う。次にステップ300にて、ウォームアップ制御の要否を判定し、ここで否と判定されたらステップ400以降は通常の空調制御を行い、要と判定されたらステップ700にて送風機6のウォームアップ制御を行う。なお、このステップ300の詳細な内容は後述する。
【0026】
そしてステップ400では、温度設定器25で設定された設定温度Tset を読み込み、次のステップ500では上記各センサ21〜24の信号をA/D変換した値(Tr 、Tam、Ts 、Te )を読み込む。
そして次にステップ600にて、上記RAMに記憶された各種データと上記ROMに記憶された下記数式1に基づいて、車室内に吹き出す空気の必要吹出温度(TAO)を算出する。
【0027】
【数1】
TAO=Kset ×Tset −Kr ×Tr −Kam×Tam−Ks ×Ts +C
(Kset 、Kr 、Kam、Ks 、Cは補正用の定数)
次にステップ700にて送風機6に印加するブロワ電圧BLWを決定する。なお、このステップ700におけるブロワ電圧BLWの決定方法については後述する。
【0028】
次にステップ800にて、上記TAOとROMに記憶された図3に示す特性とから吸入口モードを決定する。
次にステップ900にて、上記TAOとROMに記憶された図4に示す特性とから吹出口モードを決定する。ここでフェイス(FACE)モードとは、上記フェイス吹出口から乗員の上半身に向けて主に冷風を吹き出すモードであり、フットモード(FOOT)とは、上記フット吹出口から主に乗員の足元に向けて主に温風を吹き出すモードであり、バイレベル(B/L)モードとは、フェイス吹出口から主に冷風、フット吹出口から方から主に温風をそれぞれ吹き出すモードである。
【0029】
次にステップ1000にて、蒸発器後センサ24の検出値Te とROMに記憶された図5に示す特性とから、電磁クラッチ11aをオンするかオフするかを決定する。
そしてステップ1100にて、RAMに記憶された各種データとROMに記憶された下記数式2に基づいて、エアミックスドア17の目標開度θ0 を算出する。
【0030】
【数2】
θ0 ={(TAO−Te )/(D−Te )}×100 (%)
ここでDはエンジン冷却水温を示す定数であり、例えば約70〜80(℃)に相当するものである。
次にステップ1200にて、上記ステップ700ないしステップ1100にて決定した制御値が得られるように、各アクチュエータに制御信号を出力する。
【0031】
そしてステップ1300にて、ステップ1200の処理を実行してから所定周期時間τが経過したか否かの判定を行い、この判定の結果がYESと判定されるまで次の処理を行わず、YESと判定されたら次のステップ1400でイグニッションスイッチ27がオフされたか否かを判定する。
ここでイグニッションスイッチ27がオフされていないと判定されたら再びステップ400の処理に戻る。逆にオフされたと判定されたら、ステップ1500にて、エアミックスドア17がマックスホットの位置(図1中実線位置)となるようにサーボモータ18に制御信号を出力する。そしてこの一連の制御処理を終了する。
【0032】
次に、上記ステップ300のウォームアップ判定処理について図6のフローチャートに基づいて説明する。
図6に示すように、まずステップ310にて蒸発器後センサ24の検出値Te を読み込み、次にステップ320にてROMに予め記憶された設定温度αを読み込む。そして次のステップ330にて、上記Te が上記αよりも大きいか否かを判定し、大きい、つまり所定時間送風機6の送風能力を抑制するウォームアップ制御を行う必要がないと判定されたら、ステップ340にてフラグFlagを0に設定する。
【0033】
また上記Te が上記α以下、つまりウォームアップ制御を行う必要があると判定されたら、ステップ350にてフラグFlagを1に設定し、ステップ360にて、上記Te とROMに記憶された図7の特性とから、ブロワオフ時間Timer1(ウォームアップ制御時にブロワ電圧を0とする時間)を決定する。以上のようにしてステップ300を実行する。
【0034】
次に上記ステップ700のブロワ電圧決定処理について図8のフローチャートに基づいて説明する。
図8に示すように、まずステップ705にて、上記ステップ350でフラグFlagが1に設定されたか否か、つまりウォームアップ制御を行う必要があると判定されたか否かを判定する。ここでYESと判定されたら、ステップ710にて上記ステップ360にて決定されたブロワオフ時間Timer1が0であるか否かを判定し、0でなければステップ715にてブロワ電圧BLWVを0に決定する。
【0035】
そしてステップ720にて上記ブロワオフ時間Timer1を1だけ減らし、次のステップ725にて、上記TAOとROMに記憶された図9に示す特性とからブロワ電圧BLWAを決定する。
そしてステップ730では、上記ステップ715にて決定したBLWVとステップ725にて決定したBLWAのうちの低い方を選択し、この選択された方をブロワ電圧BLWとして決定する。
【0036】
このように、ステップ710にてTimer1が0でないと判定されたときは、ステップ730で決定されるブロワ電圧BLWは必ず0となり、その結果、送風機6は停止する。
一方、上記ステップ720にてブロワオフ時間Timer1を減らしていった結果、ステップ710にてブロワオフ時間Timer1が0であると判定されたら、ステップ735にて、ステップ710にて初めてYESと判定されてからの時間tとROMに記憶された図10に示す特性とに基づいてブロワ電圧BLWVを決定する。そしてステップ740にて、ブロワ電圧BLWAを上記TAOと図9に示す特性とに基づいて決定する。
【0037】
また、ステップ705にてNOと判定されたとき、つまりウォームアップ制御を行う必要がないと判定されたときは、ステップ745にてブロワ電圧BLWVをMAX(図9で示すブロワ電圧BLWAの最大値)に決定し、次のステップ750にてブロワ電圧ブロワ電圧BLWAをTAOと図9に示す特性とから決定する。
【0038】
この結果、ステップ705にてNOと判定されたときは必ずBLW=BLWAとなり、TAOと図9の特性に基づいて決定されたブロワ電圧となる。
以上の制御によると、ステップ330にて蒸発器後センサ34の検出値Te が予め設定された設定温度α以下であると判定されたら、そのときのTe が低い程ブロワオフ時間Timer1が長めに決定され、このTimer1だけ送風機6が停止する。
【0039】
そしてこのTimer1が経過してステップ710にてYESと判定されたら、YESと判定されてからの時間とブロワ電圧BLWとの関係が図10の関係となるようにブロワ電圧が徐々に高くなり、時間t1 となったところでウォームアップ制御が終了し、ブロワ電圧BLWがTAOに基づいて決定されたBLWAとなる。
【0040】
このように本実施例では、空調装置の起動直後においては蒸発器7はまだ冷えた状態ではなく、蒸発器後センサ34はヒータコア8からの輻射熱に応じた温度を検出するという事実を利用することによって、既存の蒸発器後センサ34を用いてエンジン冷却水温を間接的に検出してウォームアップ制御を行うことができる。
【0041】
また本実施例では、イグニッションスイッチ27をオフして空調装置を停止したときに、エアミックスドア17をマックスホット位置とするので、エンジン停止状態(空調装置停止状態)からイグニッションスイッチ27をオンしてエンジンを作動させたとき(空調装置を作動させたとき)にかけて、蒸発器後センサ34とヒータコア8との間の通路が遮蔽されないので、蒸発器後センサ34がヒータコア8からの輻射熱を良好に検出できる。従って、蒸発器後センサ34の検出値に基づくウォームアップ制御を精度良く行うことができる。
【0042】
また本実施例では、空調装置を起動してから最初の1回のみ、ステップ300にて蒸発器後センサ34の検出値Te を用いてウォームアップ判定を行い、以降はステップ500にて順次Te を読み込み、この順次読み込んだTe に基づいてステップ1000にて圧縮機制御を行うので、Te に基づいてウォームアップ判定および圧縮機制御をともに行うことができる。
【0043】
なお、図2、6、8に示すフローチャートの各ステップはそれぞれの機能を実現する手段を構成する。
(他の実施例)
上記実施例では、請求項1記載の発明でいう作動指示手段をイグニッションスイッチ27にて構成したが、空調装置のオート制御状態を指示するオートスイッチで構成しても良い。また上記実施例では、請求項3記載の発明でいう停止指示手段をイグニッションスイッチ27で構成したが、空調装置の停止を指示するオフスイッチで構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施例の全体構成図である。
【図2】上記実施例のメインフローチャートである。
【図3】必要吹出温度(TAO)と吸入口モードとの関係を示す特性図である。
【図4】必要吹出温度(TAO)と吹出口モードとの関係を示す特性図である。
【図5】蒸発器後温度(Te )と圧縮機のオンオフとの関係を示す特性図である。
【図6】図2のステップ300の詳細を示すフローチャートである。
【図7】蒸発器後温度(Te )とブロワオフ時間(Timer1)との関係を示す特性図である。
【図8】図2のステップ700の詳細を示すフローチャートである。
【図9】必要吹出温度(TAO)とブロワ電圧(BLWA)との関係を示す特性図である。
【図10】空調装置起動後の時間(t)とブロワ電圧(BLWV)との関係を示す特性図である。
【図11】空調装置を停止後の蒸発器後温度(Te )の挙動を示すグラフである。
【符号の説明】
1…車両用空調装置、2…ダクト(空気通路)、6…送風機(送風手段)、
7…冷媒蒸発器(冷却用熱交換器)、8…ヒータコア(加熱用熱交換器)、
15…エンジン(内燃機関)、16…バイパス通路、17…エアミックスドア、
18…サーボモータ(エアミックスドア駆動手段)、
24…蒸発器後センサ(温度検出手段)、
27……イグニッションスイッチ(作動指示手段、停止指示手段)
Claims (3)
- 内燃機関の動力によって駆動する車両に搭載され、
空気流を発生する送風手段と、
この送風手段からの空気を前記車両の車室内に導く空気通路と、
この空気通路内に設けられ、この空気通路内の空気を冷却する冷却用熱交換器と、
前記冷却用熱交換器の空気下流側における前記空気通路内に設けられ、前記内燃機関によって加熱された媒体が内部を流れ、この媒体と前記空気通路内の空気とを熱交換させる加熱用熱交換器と、
前記冷却用熱交換器を通過した直後の空気温度を検出する温度検出手段と、
この温度検出手段によって検出された温度に基づいて前記冷却用熱交換器の冷却能力を制御する冷却能力制御手段と、
前記加熱用熱交換器内を流れる前記媒体の温度が所定温度以下のときに、前記送風手段における送風能力を抑制する送風能力制御手段と
を備えた車両用空調装置において、
前記空調装置の作動を指示する作動指示手段を備え、
前記送風能力制御手段が、
前記作動指示手段によって前記空調装置の作動が指示されたときの前記温度検出手段による検出温度が、予め設定された設定温度よりも低いか否かを判定する判定手段と、
この判定手段によって、前記空調装置の作動が指示されたときの前記温度検出手段の検出温度が前記設定温度よりも低いと判定されたとき、前記送風手段の送風能力を抑制する送風能力抑制手段と
を備えることを特徴とする車両用空調装置。 - 前記送風手段の目標送風能力を決定する目標送風能力決定手段を備え、
前記送風能力抑制手段が、
前記送風能力を前記目標送風能力よりも小さく抑えるように構成されたことを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。 - 前記空気通路に形成され、前記送風手段からの空気が前記加熱用熱交換器をパイパスするためのバイパス通路と、
前記温度検出手段の空気下流側でかつ前記加熱用熱交換器の空気上流側の部位に設けられ、前記送風手段からの空気が前記加熱用熱交換器を通る量と前記バイパス通路を通る量との割合を調節するエアミックスドアと、
このエアミックスドアを駆動するエアミックスドア駆動手段と、
前記空調装置の停止を指示する停止指示手段と、
この停止指示手段によって前記空調装置の停止が指示されたときに、前記エアミックスドアが前記温度検出手段と前記加熱用熱交換器との間の通路を遮蔽しない位置となるように、前記エアミックスドア駆動手段を制御する停止時エアミックスドア制御手段と
を備えることを特徴とする請求項1または2記載の車両用空調装置。
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