JP3656439B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの動力によりコンプレッサーを駆動する車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンの動力によりコンプレッサーを駆動する圧縮冷凍サイクルを備えた車両用空調装置が知られている。この種の車両用空調装置では、エバポレーター通過後の空気温度に基づいてコンプレッサーの運転と停止を制御している。
【0003】
また、燃料消費率(以下、燃費という)を向上させるために、停車時にエンジンのアイドリング運転を停止する車両が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、エンジンの動力によりコンプレッサーを駆動する空調装置を搭載した車両では、停車時にコンプレッサーを運転すべき条件が満たされていると、直ちにエンジンのアイドリング運転を停止することができなくなり、その分だけ燃費が悪化するという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、エンジンのアイドリング停止時間を長くして燃料消費率の向上を図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
一実施の形態のコンプレッサー制御パターンを示す図2に対応づけて本発明を説明すると、請求項1の発明は、クラッチを介してエンジンと機械的に連結され、エンジンの動力により駆動されるコンプレッサーと、エバポレーターの下流にヒーターコアを配置し、ヒーターコアを通過する空気とヒーターコアを迂回する空気との割合を変えて車室内への吹き出し風温度を調節可能な車室内空調ユニットと、少なくとも車室内温度設定値、車室内温度、外気温および日射量に基づいて目標吹き出し風温度Toを演算する演算手段と、エバポレーター通過後の空気温度Tintを検出する検出手段と、目標吹き出し風温度Toとエバポレーター通過後の空気温度Tintとに基づいてコンプレッサーの運転と停止とを決定するコンプレッサー制御パターンを有し、このコンプレッサー制御パターンにしたがってコンプレッサーのクラッチを開閉するコンプレッサー制御手段と、停車時にコンプレッサーが停止されると、エンジン制御装置に対してエンジン停止を要求するエンジン停止要求手段とを備えた車両用空調装置であって、コンプレッサー制御手段は、停車時にコンプレッサーを停止するエバポレーター通過後の空気温度Tint(▲2▼の実線で示す)が、走行時にコンプレッサーを運転するエバポレーター通過後の空気温度Tint(▲1▼の破線で示す)よりも高いコンプレッサー制御パターンを有する。
請求項2の発明は、クラッチを介してエンジンと機械的に連結され、エンジンの動力により駆動されるコンプレッサーと、エバポレーターの下流にヒーターコアを配置し、ヒーターコアを通過する空気とヒーターコアを迂回する空気との割合を変えて車室内への吹き出し風温度を調節可能な車室内空調ユニットと、少なくとも車室内温度設定値、車室内温度、外気温および日射量に基づいて目標吹き出し風温度Toを演算する演算手段と、エバポレーター通過後の空気温度Tintを検出する検出手段と、目標吹き出し風温度Toとエバポレーター通過後の空気温度Tintとに基づいてコンプレッサーの運転と停止とを決定するコンプレッサー制御パターンを有し、このコンプレッサー制御パターンにしたがってコンプレッサーのクラッチを開閉するコンプレッサー制御手段と、停車時にコンプレッサーが停止されると、エンジン制御装置に対してエンジン停止を要求するエンジン停止要求手段とを備えた車両用空調装置であって、走行時と停車時とで異なるコンプレッサー制御パターンを設定し、目標吹き出し風温度Toが所定値To2を超える範囲でのみ、停車時にコンプレッサーを停止するエバポレーター通過後の空気温度Tint(▲2▼の実線で示す)が、走行時にコンプレッサーを運転するエバポレーター通過後の空気温度Tint(▲1▼の破線で示す)よりも高いコンプレッサー制御パターンを有する。
また、請求項3の車両用空調装置は、停車時のコンプレッサー制御パターン(図2の▲2▼)を、目標吹き出し風温度Toが所定値To1を超える範囲では、コンプレッサーの運転と停止とを決定するエバポレーター通過後の空気温度Tintが目標吹き出し風温度Toに比例して増加する制御パターンとし、走行時のコンプレッサー制御パターン(図2の▲1▼)を、コンプレッサーの運転と停止とを決定するエバポレーター通過後の空気温度Tintが目標吹き出し風温度Toと無関係に一定な制御パターンを有するものである。
【0007】
上述した課題を解決するための手段の項では、説明を分かりやすくするために一実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が一実施の形態に限定されるものではない。
【0008】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、コンプレッサー制御手段は、停車時にコンプレッサーを停止するエバポレーター通過後の空気温度が、走行時にコンプレッサーを運転するエバポレーター通過後の空気温度よりも高いコンプレッサー制御パターンを有するので、エアコン以外にエンジンの運転要求がない限り、停車したらエンジンが直ちに停止されることになり、その分だけ燃費を向上させることができる。
請求項2の発明によれば、走行時と停車時とで異なるコンプレッサー制御パターンを設定し、目標吹き出し風温度が所定値を越える範囲でのみ、停車時にコンプレッサーを停止するエバポレーター通過後の空気温度が、走行時にコンプレッサーを運転するエバポレーター通過後の空気温度よりも高いコンプレッサー制御パターンを有するので、目標吹き出し風温度が所定値を越えない、乗員が比較的低い吹き出し風温度を望んでいる時には、停車時に必ずコンプレッサーが停止されるわけではないので、乗員の快適性が向上する。
請求項3の発明によれば、停車時のコンプレッサー制御パターンは、目標吹き出し風温度が所定値を超える範囲では、コンプレッサーの運転と停止を決定するエバポレーター通過後の空気温度が目標吹き出し風温度に比例して増加する制御パターンとし、走行時のコンプレッサー制御パターン、コンプレッサーの運転と停止を決定するエバポレーター通過後の空気温度が目標吹き出し風温度と無関係に一定な制御パターンを有するので、走行時には、コンプレッサーが連続運転される時間が長くなり、エンジンに対する負荷変動を軽減して燃費を改善することができる。一方、停車時には、コンプレッサーが断続運転される時間が長くなり、エンジンの運転時間が短縮されて燃費を改善することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明をエンジンおよび/またはモーターの駆動力により走行するハイブリッド車両に応用した一実施の形態を説明する。なお、本発明はハイブリッド車両に限定されず、エンジンの動力によりコンプレッサーを駆動する空調装置を搭載した、従来のエンジン車両に対しても適用することができる。
【0010】
図1は一実施の形態の構成を示す。
コンプレッサー1はマグネットクラッチ2を介してエンジン3に機械的に連結されており、マグネットクラッチ2をオン、オフ制御することによってコンプレッサー1の運転、停止を行う。コンプレッサー1で圧縮された冷媒はコンデンサー4で冷却され、エバポレーター5で車室内の空気と熱交換を行って車室内を冷房する。コンプレッサー1、コンデンサー4およびエバポレーター5は、空調装置の圧縮冷凍サイクルを構成する。なお、圧縮冷凍サイクルにはリキッドタンクなどの他の機器が含まれているが、本発明と直接に関係しないのでそれらの図示と説明を省略する。
【0011】
一方、エンジン3の冷却水は、ラジエーター6とバルブ7を通って循環し、ラジエーター6で車両の走行風圧またはブロアファン8により冷却されるとともに、電動ウオーターポンプ9とヒーターコア10を通って循環し、車室内を暖房する。
【0012】
エアコンコントローラー11はマイクロコンピューターとその周辺部品から構成され、空調装置を駆動制御する。また、車両コントローラー12はマイクロコンピューターとその周辺部品から構成され、ハイブリッド車両の統括制御を行う。さらに、エンジンコントローラー13はマイクロコンピューターとその周辺部品から構成され、エンジン3の燃料噴射制御、トルク制御、回転速度制御、点火制御などを行う。コントローラー11〜13は通信装置により相互に通信を行う。
【0013】
エアコンコントローラー11には、エバポレーター5を通過した後の空気温度Tintを検出するセンサー14と、内気温センサー、外気温センサー、日射センサーなどの他のセンサー類(不図示)と、ファンモーター、吹き出し口開閉用アクチュエーター、エアーミックスドア駆動用アクチュエーターなどのアクチュエーター類(不図示)が接続される。エアコンコントローラー11にはまた、自動空調モードでエアコンを運転するためのオートエアコンスイッチ15、エアコン運転を優先させるためのフルエアコンスイッチ16およびエアコン運転を停止するためのエアコンオフスイッチ17が接続される。
【0014】
車両コントローラー12には、エンジン停止時にエンジン冷却水をヒータコア10へ循環させる電動ウオーターポンプ9、車速Vを検出するセンサー18、圧縮冷凍サイクルを循環する冷媒の圧力Pdを検出するセンサー19、エンジン3の冷却水温Twを検出するセンサー20、走行用モーターを駆動するための高圧バッテリー(不図示)の充電状態を検出するセンサー21、上述したコンプレッサー用マグネットクラッチ2などが接続される。
【0015】
エンジンコントローラー13は、停車時にエンジン3のアイドリング運転を停止する、いわゆるアイドリングストップ制御を行う。ただし、車室内を冷房するためにコンプレッサー1を駆動する必要がある場合、車室内を暖房するときにエンジン冷却水温Twが低過ぎてエンジン3の暖機運転が必要な場合、走行用モーターへ高圧電力を供給する高圧バッテリー(不図示)の充電状態SOC(State Of Charge)が低下した場合などには、停車時でもエンジン3を運転する。
【0016】
なお、車室内には空調風を生成する空調ユニットが設置される。この空調ユニット内には、上流から順に内気または外気を取り込むためのドアと、ユニット内に空調風を送るブロアファンと、空調風を冷却するエバポレーターと、空調風を暖めるヒーターコアと、ヒーターコアを通過する空気とヒーターコアを迂回する空気との割合を調節するエアミックスドアと、ヒーターコアを通過した空気とヒーターコアを迂回した空気とを混合するエアーミックスチャンバーとが設置される。このような車室内の空調ユニットについては公知であり、図示と詳細な説明を省略する。
【0017】
図2は一実施の形態のコンプレッサー制御パターンを示し、図3は停車直後のコンプレッサーの制御結果を示す。
この実施の形態では、図2に示すように、目標吹き出し風温度Toとエバポレーター通過後の空気温度Tintとに基づいて、走行時と停車時とで異なるコンプレッサー制御パターンを設定する。図2において、エバポレーター通過後の空気温度Tint1〜Tint3は、
【数1】
Tint1<Tint2<Tint3
の関係にあるとする。
【0018】
ここで、目標吹き出し風温度Toは、車室内のフット吹き出し口、ベント吹き出し口、デフロスター吹き出し口などの吹き出し口から吹き出される空調風の温度であり、エアーミックスドア(不図示)の開度Xmに応じて変化する。目標吹き出し風温度Toは、エアコンコントローラー11により車室内温度設定値Tptc、車室内温度Tinc、外気温Tamb、日射量Qsunなどに基づいて演算される。この目標吹き出し風温度Toの演算方法については多くの文献が紹介されており、本発明と直接関係しないので説明を省略する。
【0019】
また、車両の走行状態と停車状態の判定は、センサー18により検出された車速Vが所定値V1(V1は0近傍の値)以下の時に停車状態とし、車速Vが所定値V1を越える場合に走行状態とする。
【0020】
車両が走行している時には、図2に▲1▼で示す制御パターンにしたがってコンプレッサー1の運転(on-破線)と停止(OFF-実線)を行う。つまり、目標吹き出し風温度Toに拘わらず、エバポレーター5を通過した空気温度Tintが所定値Tint2を越えるとマグネットクラッチ2をオンしてコンプレッサー1を運転し、車室内を冷房する。また、エバポレーター5を通過した空気が所定値Tint1以下になるとマグネットクラッチ2をオフしてコンプレッサー1を停止する。
【0021】
一方、車両が停止している時には、図2に▲2▼で示す制御パターンにしたがってコンプレッサー1の運転(on-破線)と停止(OFF-実線)を行い、コンプレッサー1の運転、停止に応じてエンジン3のアイドリングストップ制御を行う。
【0022】
目標吹き出し風温度Toが所定値To1以下では、目標吹き出し風温度Toに拘わらず、エバポレーター5を通過した空気温度Tintが所定値Tint3を越えると、マグネットクラッチ2をオンしてコンプレッサー1を運転する。この時、エンジン3が停止している場合にはエンジン3を始動する。また、エバポレーター通過後の空気温度Tintが所定値Tint1以下になると、マグネットクラッチ2をオフしてコンプレッサー1を停止する。この時、エアコン以外のエンジン運転要求がなければエンジン3を停止する。
【0023】
目標吹き出し風温度Toが所定値To1を越える範囲では、コンプレッサー1の運転と停止を決定するエバポレータ通過後の空気温度Tint1、Tint3が目標吹き出し風温度Toに比例して増加する。そして、エバポレータ通過後の空気温度Tintが目標吹き出し風温度Toに応じた温度Tint3を越えると、マグネットクラッチ2をオンしてコンプレッサー1を運転する。この時、エンジン3が停止している場合にはエンジン3を始動する。また、エバポレータ通過後の空気温度Tintが目標吹き出し風温度Toに応じた温度Tint1以下になると、マグネットクラッチ2をオフしてコンプレッサー1を停止する。この時、エアコン以外のエンジン運転要求がなければエンジン3を停止する。
【0024】
この実施の形態によれば、車両が停止している時には、エアコン以外のエンジン運転要求、例えば上述した暖房時のエンジン冷却水温低下時や高圧バッテリーの充電状態低下時などによるエンジン運転要求がなければ、コンプレッサー1の運転開始時にエンジン3を始動し、コンプレッサー1の停止時にエンジン3も停止する。エアコン以外のエンジン運転要求があればその要求にしたがってエンジン3の運転と停止を行う。
【0025】
したがって、エアコン以外のエンジン運転要求がない場合には、次のようなコンプレッサー制御結果が得られる。
この実施の形態では、図2に示すように、目標吹き出し風温度Toが所定値To2を越える範囲では、停車時のコンプレッサー停止温度(▲2▼の実線)が、走行時のコンプレッサー運転温度(▲1▼の破線)よりも高くなるコンプレッサー制御パターンを設定している。これにより、図3に示すように、時刻t1において停車すると、目標吹き出し風温度Toが所定値To2を越えている時には必ずコンプレッサー1が停止され、それにともなってエンジン3も停止する。つまり、エアコン以外にエンジンの運転要求がない限り、停車したらエンジンが直ちに停止されることになり、その分だけ燃費を向上させることができる。
【0026】
通常の車両の運行パターンにおいては、信号待ちなどで短時間停車する場合が多い。目標吹き出し風温度Toが所定値To2を越えている時には、このような短時間の停車が行われるたびに、停車直後にエンジンがいったん停止されることになり、燃費の改善効果が大きい。
【0027】
また、この実施の形態では、走行時と停車時とで異なるコンプレッサー制御パターンを設定した。すなわち、走行時の制御パターンは、コンプレッサーの運転と停止を決定するエバポレーター通過後の空気温度Tintが目標吹き出し温度Toに無関係に一定な制御パターンとし、停車時の制御パターンは、エバポレーター通過後の空気温度を目標吹き出し温度Toに比例して増加する制御パターンとした。このようなコンプレッサー制御パターンを設定したことにより、走行時には、コンプレッサーが連続運転される時間が長くなり、エンジンに対する負荷変動を軽減して燃費を改善することができる。また、停車時には、コンプレッサーが断続運転される時間が長くなり、エンジンの運転時間が短縮されて燃費を改善することができる。
【0028】
なお、目標吹き出し風温度Toが所定値To2を越える範囲において、停車時のコンプレッサー停止温度(▲2▼の実線)が走行時のコンプレッサー運転温度(▲1▼の破線)よりも高くなる、上記一実施の形態のコンプレッサー制御パターンを設定しない場合には、図3に破線で示すように、停車直後にコンプレッサー1が運転されることになり、その分だけ燃費が悪くなる。
【0029】
図4は、一実施の形態のコンプレッサー制御プログラムを示すフローチャートである。
エアコンコントローラー11は、オートエアコンスイッチ15、フルエアコンスイッチ16およびエアコンオフスイッチ17の操作にしたがってこの制御プログラムを実行する。オートエアコンスイッチ15が操作された場合には、ステップ1からコンプレッサー制御を開始し、ステップ2で目標吹き出し風温度Toを演算するとともに、センサー14によりエバポレーター通過後の空気温度Tintを検出する。
【0030】
ステップ3において、車速VがV1以上か、つまり車両が走行中であるか否かを確認し、走行中の場合はステップ4へ進み、停車中の場合はステップ5へ進む。走行中の場合には、ステップ4で、上述した図2の▲1▼に示す走行時の制御パターンにしたがってコンプレッサー1の運転と停止を制御する。一方、停車中の場合には、ステップ5で、図2の▲2▼に示す停車時の制御パターンにしたがってコンプレッサー1の運転と停止を制御する。
【0031】
その後、ステップ6で車速Vが所定値V2(例えば30km/h)以上か否かを判別し、所定値V2以上の場合はステップ7へ進む。ハイブリッド車両では、通常、車速Vが高い時はエンジンの駆動力により走行する。エンジンの駆動力により高速で走行している時には冷却水温Twが高く、ステップ7で、エンジン3の冷却水をヒーターコア10へ導いて通常のヒーター制御を行う。一方、車速Vが所定値V2未満の場合にはステップ8へ進み、エンジン冷却水温Twが所定値Tw1以上か否かを確認する。エンジン冷却水温Twが所定値Tw1以上の時はステップ9へ進み、低速ではエンジン3を停止してモーターの駆動力により走行しているため、電動ウオーターポンプ9によりエンジン冷却水をヒーターコア10へ導き、暖房を行う。なお、車速Vが所定値V2未満で、且つエンジン冷却水温Twが所定値Tw1未満の場合はステップ10へ進み、暖房用熱源を確保するためにエンジン3を始動して暖機運転を開始する。
【0032】
フルエアコンスイッチ16が操作された場合には、ステップ11からコンプレッサー制御を開始し、ステップ12で目標吹き出し風温度Toを演算するとともに、センサー14によりエバポレーター通過後の空気温度Tintを検出する。その後ステップ4へ進み、上述した走行時のコンプレッサー制御を実行する。また、エアコンオフスイッチ17が操作された場合には、ステップ13からヒーター制御を開始する。
【0033】
《コンプレッサー制御パターンの変形例》
コンプレッサー1の制御パターンを図5に示すパターンとしてもよい。図5のパターンでは、目標吹き出し風温度Toが所定値To3を越えたら、走行時▲1▼と停車時▲2▼におけるコンプレッサーの運転、停止を決定するためのエバポレーター通過後の空気温度Tint4〜Tint7を、目標吹き出し風温度Toに比例して同一の割合で増加させる。ここで、空気温度Tint4〜Tint7は、
【数2】
Tint4<Tint5<Tint6<Tint7
の関係にあり、停車時のコンプレッサー停止温度(▲2▼の実線)が走行時のコンプレッサー運転温度(▲1▼の破線)よりも高い。
【0034】
この制御パターンによれば、図2に示す制御パターンによる効果に加え、ハイブリッド車両のモーターによる走行中にコンプレッサーが断続運転され、それにともなってエンジンのアイドリングが停止される時間が長くなって燃費が改善されるという効果が得られる。
【0035】
以上の一実施の形態の構成において、エアコンコントローラー11が演算手段、コンプレッサー制御手段およびエンジン停止要求手段を、車両コントローラー12およびエンジンコントローラー13がエンジン制御装置をそれぞれ構成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施の形態の構成を示す図である。
【図2】 コンプレッサーの制御パターンを示す図である。
【図3】 一実施の形態による停車後のコンプレッサーの制御結果を示す図である。
【図4】 一実施の形態のコンプレッサー制御を示すフローチャートである。
【図5】 コンプレッサーの制御パターンの変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 コンプレッサー
2 マグネットクラッチ
3 エンジン
4 コンデンサー
5 エバポレーター
6 ラジエーター
7 バルブ
8 ブロアファン
9 電動ウオーターポンプ
10 ヒーターコア
11 エアコンコントローラー
12 車両コントローラー
13 エンジンコントローラー
15 オートエアコンスイッチ
16 フルエアコンスイッチ
17 エアコンオフスイッチ
18 車速センサー
19 冷媒圧力センサー
20 エンジン冷却水温センサー
21 充電状態センサー
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの動力によりコンプレッサーを駆動する車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンの動力によりコンプレッサーを駆動する圧縮冷凍サイクルを備えた車両用空調装置が知られている。この種の車両用空調装置では、エバポレーター通過後の空気温度に基づいてコンプレッサーの運転と停止を制御している。
【0003】
また、燃料消費率(以下、燃費という)を向上させるために、停車時にエンジンのアイドリング運転を停止する車両が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、エンジンの動力によりコンプレッサーを駆動する空調装置を搭載した車両では、停車時にコンプレッサーを運転すべき条件が満たされていると、直ちにエンジンのアイドリング運転を停止することができなくなり、その分だけ燃費が悪化するという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、エンジンのアイドリング停止時間を長くして燃料消費率の向上を図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
一実施の形態のコンプレッサー制御パターンを示す図2に対応づけて本発明を説明すると、請求項1の発明は、クラッチを介してエンジンと機械的に連結され、エンジンの動力により駆動されるコンプレッサーと、エバポレーターの下流にヒーターコアを配置し、ヒーターコアを通過する空気とヒーターコアを迂回する空気との割合を変えて車室内への吹き出し風温度を調節可能な車室内空調ユニットと、少なくとも車室内温度設定値、車室内温度、外気温および日射量に基づいて目標吹き出し風温度Toを演算する演算手段と、エバポレーター通過後の空気温度Tintを検出する検出手段と、目標吹き出し風温度Toとエバポレーター通過後の空気温度Tintとに基づいてコンプレッサーの運転と停止とを決定するコンプレッサー制御パターンを有し、このコンプレッサー制御パターンにしたがってコンプレッサーのクラッチを開閉するコンプレッサー制御手段と、停車時にコンプレッサーが停止されると、エンジン制御装置に対してエンジン停止を要求するエンジン停止要求手段とを備えた車両用空調装置であって、コンプレッサー制御手段は、停車時にコンプレッサーを停止するエバポレーター通過後の空気温度Tint(▲2▼の実線で示す)が、走行時にコンプレッサーを運転するエバポレーター通過後の空気温度Tint(▲1▼の破線で示す)よりも高いコンプレッサー制御パターンを有する。
請求項2の発明は、クラッチを介してエンジンと機械的に連結され、エンジンの動力により駆動されるコンプレッサーと、エバポレーターの下流にヒーターコアを配置し、ヒーターコアを通過する空気とヒーターコアを迂回する空気との割合を変えて車室内への吹き出し風温度を調節可能な車室内空調ユニットと、少なくとも車室内温度設定値、車室内温度、外気温および日射量に基づいて目標吹き出し風温度Toを演算する演算手段と、エバポレーター通過後の空気温度Tintを検出する検出手段と、目標吹き出し風温度Toとエバポレーター通過後の空気温度Tintとに基づいてコンプレッサーの運転と停止とを決定するコンプレッサー制御パターンを有し、このコンプレッサー制御パターンにしたがってコンプレッサーのクラッチを開閉するコンプレッサー制御手段と、停車時にコンプレッサーが停止されると、エンジン制御装置に対してエンジン停止を要求するエンジン停止要求手段とを備えた車両用空調装置であって、走行時と停車時とで異なるコンプレッサー制御パターンを設定し、目標吹き出し風温度Toが所定値To2を超える範囲でのみ、停車時にコンプレッサーを停止するエバポレーター通過後の空気温度Tint(▲2▼の実線で示す)が、走行時にコンプレッサーを運転するエバポレーター通過後の空気温度Tint(▲1▼の破線で示す)よりも高いコンプレッサー制御パターンを有する。
また、請求項3の車両用空調装置は、停車時のコンプレッサー制御パターン(図2の▲2▼)を、目標吹き出し風温度Toが所定値To1を超える範囲では、コンプレッサーの運転と停止とを決定するエバポレーター通過後の空気温度Tintが目標吹き出し風温度Toに比例して増加する制御パターンとし、走行時のコンプレッサー制御パターン(図2の▲1▼)を、コンプレッサーの運転と停止とを決定するエバポレーター通過後の空気温度Tintが目標吹き出し風温度Toと無関係に一定な制御パターンを有するものである。
【0007】
上述した課題を解決するための手段の項では、説明を分かりやすくするために一実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が一実施の形態に限定されるものではない。
【0008】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、コンプレッサー制御手段は、停車時にコンプレッサーを停止するエバポレーター通過後の空気温度が、走行時にコンプレッサーを運転するエバポレーター通過後の空気温度よりも高いコンプレッサー制御パターンを有するので、エアコン以外にエンジンの運転要求がない限り、停車したらエンジンが直ちに停止されることになり、その分だけ燃費を向上させることができる。
請求項2の発明によれば、走行時と停車時とで異なるコンプレッサー制御パターンを設定し、目標吹き出し風温度が所定値を越える範囲でのみ、停車時にコンプレッサーを停止するエバポレーター通過後の空気温度が、走行時にコンプレッサーを運転するエバポレーター通過後の空気温度よりも高いコンプレッサー制御パターンを有するので、目標吹き出し風温度が所定値を越えない、乗員が比較的低い吹き出し風温度を望んでいる時には、停車時に必ずコンプレッサーが停止されるわけではないので、乗員の快適性が向上する。
請求項3の発明によれば、停車時のコンプレッサー制御パターンは、目標吹き出し風温度が所定値を超える範囲では、コンプレッサーの運転と停止を決定するエバポレーター通過後の空気温度が目標吹き出し風温度に比例して増加する制御パターンとし、走行時のコンプレッサー制御パターン、コンプレッサーの運転と停止を決定するエバポレーター通過後の空気温度が目標吹き出し風温度と無関係に一定な制御パターンを有するので、走行時には、コンプレッサーが連続運転される時間が長くなり、エンジンに対する負荷変動を軽減して燃費を改善することができる。一方、停車時には、コンプレッサーが断続運転される時間が長くなり、エンジンの運転時間が短縮されて燃費を改善することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明をエンジンおよび/またはモーターの駆動力により走行するハイブリッド車両に応用した一実施の形態を説明する。なお、本発明はハイブリッド車両に限定されず、エンジンの動力によりコンプレッサーを駆動する空調装置を搭載した、従来のエンジン車両に対しても適用することができる。
【0010】
図1は一実施の形態の構成を示す。
コンプレッサー1はマグネットクラッチ2を介してエンジン3に機械的に連結されており、マグネットクラッチ2をオン、オフ制御することによってコンプレッサー1の運転、停止を行う。コンプレッサー1で圧縮された冷媒はコンデンサー4で冷却され、エバポレーター5で車室内の空気と熱交換を行って車室内を冷房する。コンプレッサー1、コンデンサー4およびエバポレーター5は、空調装置の圧縮冷凍サイクルを構成する。なお、圧縮冷凍サイクルにはリキッドタンクなどの他の機器が含まれているが、本発明と直接に関係しないのでそれらの図示と説明を省略する。
【0011】
一方、エンジン3の冷却水は、ラジエーター6とバルブ7を通って循環し、ラジエーター6で車両の走行風圧またはブロアファン8により冷却されるとともに、電動ウオーターポンプ9とヒーターコア10を通って循環し、車室内を暖房する。
【0012】
エアコンコントローラー11はマイクロコンピューターとその周辺部品から構成され、空調装置を駆動制御する。また、車両コントローラー12はマイクロコンピューターとその周辺部品から構成され、ハイブリッド車両の統括制御を行う。さらに、エンジンコントローラー13はマイクロコンピューターとその周辺部品から構成され、エンジン3の燃料噴射制御、トルク制御、回転速度制御、点火制御などを行う。コントローラー11〜13は通信装置により相互に通信を行う。
【0013】
エアコンコントローラー11には、エバポレーター5を通過した後の空気温度Tintを検出するセンサー14と、内気温センサー、外気温センサー、日射センサーなどの他のセンサー類(不図示)と、ファンモーター、吹き出し口開閉用アクチュエーター、エアーミックスドア駆動用アクチュエーターなどのアクチュエーター類(不図示)が接続される。エアコンコントローラー11にはまた、自動空調モードでエアコンを運転するためのオートエアコンスイッチ15、エアコン運転を優先させるためのフルエアコンスイッチ16およびエアコン運転を停止するためのエアコンオフスイッチ17が接続される。
【0014】
車両コントローラー12には、エンジン停止時にエンジン冷却水をヒータコア10へ循環させる電動ウオーターポンプ9、車速Vを検出するセンサー18、圧縮冷凍サイクルを循環する冷媒の圧力Pdを検出するセンサー19、エンジン3の冷却水温Twを検出するセンサー20、走行用モーターを駆動するための高圧バッテリー(不図示)の充電状態を検出するセンサー21、上述したコンプレッサー用マグネットクラッチ2などが接続される。
【0015】
エンジンコントローラー13は、停車時にエンジン3のアイドリング運転を停止する、いわゆるアイドリングストップ制御を行う。ただし、車室内を冷房するためにコンプレッサー1を駆動する必要がある場合、車室内を暖房するときにエンジン冷却水温Twが低過ぎてエンジン3の暖機運転が必要な場合、走行用モーターへ高圧電力を供給する高圧バッテリー(不図示)の充電状態SOC(State Of Charge)が低下した場合などには、停車時でもエンジン3を運転する。
【0016】
なお、車室内には空調風を生成する空調ユニットが設置される。この空調ユニット内には、上流から順に内気または外気を取り込むためのドアと、ユニット内に空調風を送るブロアファンと、空調風を冷却するエバポレーターと、空調風を暖めるヒーターコアと、ヒーターコアを通過する空気とヒーターコアを迂回する空気との割合を調節するエアミックスドアと、ヒーターコアを通過した空気とヒーターコアを迂回した空気とを混合するエアーミックスチャンバーとが設置される。このような車室内の空調ユニットについては公知であり、図示と詳細な説明を省略する。
【0017】
図2は一実施の形態のコンプレッサー制御パターンを示し、図3は停車直後のコンプレッサーの制御結果を示す。
この実施の形態では、図2に示すように、目標吹き出し風温度Toとエバポレーター通過後の空気温度Tintとに基づいて、走行時と停車時とで異なるコンプレッサー制御パターンを設定する。図2において、エバポレーター通過後の空気温度Tint1〜Tint3は、
【数1】
Tint1<Tint2<Tint3
の関係にあるとする。
【0018】
ここで、目標吹き出し風温度Toは、車室内のフット吹き出し口、ベント吹き出し口、デフロスター吹き出し口などの吹き出し口から吹き出される空調風の温度であり、エアーミックスドア(不図示)の開度Xmに応じて変化する。目標吹き出し風温度Toは、エアコンコントローラー11により車室内温度設定値Tptc、車室内温度Tinc、外気温Tamb、日射量Qsunなどに基づいて演算される。この目標吹き出し風温度Toの演算方法については多くの文献が紹介されており、本発明と直接関係しないので説明を省略する。
【0019】
また、車両の走行状態と停車状態の判定は、センサー18により検出された車速Vが所定値V1(V1は0近傍の値)以下の時に停車状態とし、車速Vが所定値V1を越える場合に走行状態とする。
【0020】
車両が走行している時には、図2に▲1▼で示す制御パターンにしたがってコンプレッサー1の運転(on-破線)と停止(OFF-実線)を行う。つまり、目標吹き出し風温度Toに拘わらず、エバポレーター5を通過した空気温度Tintが所定値Tint2を越えるとマグネットクラッチ2をオンしてコンプレッサー1を運転し、車室内を冷房する。また、エバポレーター5を通過した空気が所定値Tint1以下になるとマグネットクラッチ2をオフしてコンプレッサー1を停止する。
【0021】
一方、車両が停止している時には、図2に▲2▼で示す制御パターンにしたがってコンプレッサー1の運転(on-破線)と停止(OFF-実線)を行い、コンプレッサー1の運転、停止に応じてエンジン3のアイドリングストップ制御を行う。
【0022】
目標吹き出し風温度Toが所定値To1以下では、目標吹き出し風温度Toに拘わらず、エバポレーター5を通過した空気温度Tintが所定値Tint3を越えると、マグネットクラッチ2をオンしてコンプレッサー1を運転する。この時、エンジン3が停止している場合にはエンジン3を始動する。また、エバポレーター通過後の空気温度Tintが所定値Tint1以下になると、マグネットクラッチ2をオフしてコンプレッサー1を停止する。この時、エアコン以外のエンジン運転要求がなければエンジン3を停止する。
【0023】
目標吹き出し風温度Toが所定値To1を越える範囲では、コンプレッサー1の運転と停止を決定するエバポレータ通過後の空気温度Tint1、Tint3が目標吹き出し風温度Toに比例して増加する。そして、エバポレータ通過後の空気温度Tintが目標吹き出し風温度Toに応じた温度Tint3を越えると、マグネットクラッチ2をオンしてコンプレッサー1を運転する。この時、エンジン3が停止している場合にはエンジン3を始動する。また、エバポレータ通過後の空気温度Tintが目標吹き出し風温度Toに応じた温度Tint1以下になると、マグネットクラッチ2をオフしてコンプレッサー1を停止する。この時、エアコン以外のエンジン運転要求がなければエンジン3を停止する。
【0024】
この実施の形態によれば、車両が停止している時には、エアコン以外のエンジン運転要求、例えば上述した暖房時のエンジン冷却水温低下時や高圧バッテリーの充電状態低下時などによるエンジン運転要求がなければ、コンプレッサー1の運転開始時にエンジン3を始動し、コンプレッサー1の停止時にエンジン3も停止する。エアコン以外のエンジン運転要求があればその要求にしたがってエンジン3の運転と停止を行う。
【0025】
したがって、エアコン以外のエンジン運転要求がない場合には、次のようなコンプレッサー制御結果が得られる。
この実施の形態では、図2に示すように、目標吹き出し風温度Toが所定値To2を越える範囲では、停車時のコンプレッサー停止温度(▲2▼の実線)が、走行時のコンプレッサー運転温度(▲1▼の破線)よりも高くなるコンプレッサー制御パターンを設定している。これにより、図3に示すように、時刻t1において停車すると、目標吹き出し風温度Toが所定値To2を越えている時には必ずコンプレッサー1が停止され、それにともなってエンジン3も停止する。つまり、エアコン以外にエンジンの運転要求がない限り、停車したらエンジンが直ちに停止されることになり、その分だけ燃費を向上させることができる。
【0026】
通常の車両の運行パターンにおいては、信号待ちなどで短時間停車する場合が多い。目標吹き出し風温度Toが所定値To2を越えている時には、このような短時間の停車が行われるたびに、停車直後にエンジンがいったん停止されることになり、燃費の改善効果が大きい。
【0027】
また、この実施の形態では、走行時と停車時とで異なるコンプレッサー制御パターンを設定した。すなわち、走行時の制御パターンは、コンプレッサーの運転と停止を決定するエバポレーター通過後の空気温度Tintが目標吹き出し温度Toに無関係に一定な制御パターンとし、停車時の制御パターンは、エバポレーター通過後の空気温度を目標吹き出し温度Toに比例して増加する制御パターンとした。このようなコンプレッサー制御パターンを設定したことにより、走行時には、コンプレッサーが連続運転される時間が長くなり、エンジンに対する負荷変動を軽減して燃費を改善することができる。また、停車時には、コンプレッサーが断続運転される時間が長くなり、エンジンの運転時間が短縮されて燃費を改善することができる。
【0028】
なお、目標吹き出し風温度Toが所定値To2を越える範囲において、停車時のコンプレッサー停止温度(▲2▼の実線)が走行時のコンプレッサー運転温度(▲1▼の破線)よりも高くなる、上記一実施の形態のコンプレッサー制御パターンを設定しない場合には、図3に破線で示すように、停車直後にコンプレッサー1が運転されることになり、その分だけ燃費が悪くなる。
【0029】
図4は、一実施の形態のコンプレッサー制御プログラムを示すフローチャートである。
エアコンコントローラー11は、オートエアコンスイッチ15、フルエアコンスイッチ16およびエアコンオフスイッチ17の操作にしたがってこの制御プログラムを実行する。オートエアコンスイッチ15が操作された場合には、ステップ1からコンプレッサー制御を開始し、ステップ2で目標吹き出し風温度Toを演算するとともに、センサー14によりエバポレーター通過後の空気温度Tintを検出する。
【0030】
ステップ3において、車速VがV1以上か、つまり車両が走行中であるか否かを確認し、走行中の場合はステップ4へ進み、停車中の場合はステップ5へ進む。走行中の場合には、ステップ4で、上述した図2の▲1▼に示す走行時の制御パターンにしたがってコンプレッサー1の運転と停止を制御する。一方、停車中の場合には、ステップ5で、図2の▲2▼に示す停車時の制御パターンにしたがってコンプレッサー1の運転と停止を制御する。
【0031】
その後、ステップ6で車速Vが所定値V2(例えば30km/h)以上か否かを判別し、所定値V2以上の場合はステップ7へ進む。ハイブリッド車両では、通常、車速Vが高い時はエンジンの駆動力により走行する。エンジンの駆動力により高速で走行している時には冷却水温Twが高く、ステップ7で、エンジン3の冷却水をヒーターコア10へ導いて通常のヒーター制御を行う。一方、車速Vが所定値V2未満の場合にはステップ8へ進み、エンジン冷却水温Twが所定値Tw1以上か否かを確認する。エンジン冷却水温Twが所定値Tw1以上の時はステップ9へ進み、低速ではエンジン3を停止してモーターの駆動力により走行しているため、電動ウオーターポンプ9によりエンジン冷却水をヒーターコア10へ導き、暖房を行う。なお、車速Vが所定値V2未満で、且つエンジン冷却水温Twが所定値Tw1未満の場合はステップ10へ進み、暖房用熱源を確保するためにエンジン3を始動して暖機運転を開始する。
【0032】
フルエアコンスイッチ16が操作された場合には、ステップ11からコンプレッサー制御を開始し、ステップ12で目標吹き出し風温度Toを演算するとともに、センサー14によりエバポレーター通過後の空気温度Tintを検出する。その後ステップ4へ進み、上述した走行時のコンプレッサー制御を実行する。また、エアコンオフスイッチ17が操作された場合には、ステップ13からヒーター制御を開始する。
【0033】
《コンプレッサー制御パターンの変形例》
コンプレッサー1の制御パターンを図5に示すパターンとしてもよい。図5のパターンでは、目標吹き出し風温度Toが所定値To3を越えたら、走行時▲1▼と停車時▲2▼におけるコンプレッサーの運転、停止を決定するためのエバポレーター通過後の空気温度Tint4〜Tint7を、目標吹き出し風温度Toに比例して同一の割合で増加させる。ここで、空気温度Tint4〜Tint7は、
【数2】
Tint4<Tint5<Tint6<Tint7
の関係にあり、停車時のコンプレッサー停止温度(▲2▼の実線)が走行時のコンプレッサー運転温度(▲1▼の破線)よりも高い。
【0034】
この制御パターンによれば、図2に示す制御パターンによる効果に加え、ハイブリッド車両のモーターによる走行中にコンプレッサーが断続運転され、それにともなってエンジンのアイドリングが停止される時間が長くなって燃費が改善されるという効果が得られる。
【0035】
以上の一実施の形態の構成において、エアコンコントローラー11が演算手段、コンプレッサー制御手段およびエンジン停止要求手段を、車両コントローラー12およびエンジンコントローラー13がエンジン制御装置をそれぞれ構成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施の形態の構成を示す図である。
【図2】 コンプレッサーの制御パターンを示す図である。
【図3】 一実施の形態による停車後のコンプレッサーの制御結果を示す図である。
【図4】 一実施の形態のコンプレッサー制御を示すフローチャートである。
【図5】 コンプレッサーの制御パターンの変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 コンプレッサー
2 マグネットクラッチ
3 エンジン
4 コンデンサー
5 エバポレーター
6 ラジエーター
7 バルブ
8 ブロアファン
9 電動ウオーターポンプ
10 ヒーターコア
11 エアコンコントローラー
12 車両コントローラー
13 エンジンコントローラー
15 オートエアコンスイッチ
16 フルエアコンスイッチ
17 エアコンオフスイッチ
18 車速センサー
19 冷媒圧力センサー
20 エンジン冷却水温センサー
21 充電状態センサー
Claims (3)
- クラッチを介してエンジンと機械的に連結され、エンジンの動力により駆動されるコンプレッサーと、
エバポレーターの下流にヒーターコアを配置し、ヒーターコアを通過する空気とヒーターコアを迂回する空気との割合を変えて車室内への吹き出し風温度を調節可能な車室内空調ユニットと、
少なくとも車室内温度設定値、車室内温度、外気温および日射量に基づいて目標吹き出し風温度を演算する演算手段と、
エバポレーター通過後の空気温度を検出する検出手段と、
目標吹き出し風温度とエバポレーター通過後の空気温度とに基づいてコンプレッサーの運転と停止とを決定するコンプレッサー制御パターンを有し、このコンプレッサー制御パターンにしたがってコンプレッサーのクラッチを開閉するコンプレッサー制御手段と、
停車時にコンプレッサーが停止されると、エンジン制御装置に対してエンジン停止を要求するエンジン停止要求手段とを備えた車両用空調装置であって、
前記コンプレッサー制御手段は、停車時にコンプレッサーを停止するエバポレーター通過後の空気温度が、走行時にコンプレッサーを運転するエバポレーター通過後の空気温度よりも高いコンプレッサー制御パターンを有することを特徴とする車両用空調装置。 - クラッチを介してエンジンと機械的に連結され、エンジンの動力により駆動されるコンプレッサーと、
エバポレーターの下流にヒーターコアを配置し、ヒーターコアを通過する空気とヒーターコアを迂回する空気との割合を変えて車室内への吹き出し風温度を調節可能な車室内空調ユニットと、
少なくとも車室内温度設定値、車室内温度、外気温および日射量に基づいて目標吹き出し風温度を演算する演算手段と、
エバポレーター通過後の空気温度を検出する検出手段と、
目標吹き出し風温度とエバポレーター通過後の空気温度とに基づいてコンプレッサーの運転と停止とを決定するコンプレッサー制御パターンを有し、このコンプレッサー制御パターンにしたがってコンプレッサーのクラッチを開閉するコンプレッサー制御手段と、
停車時にコンプレッサーが停止されると、エンジン制御装置に対してエンジン停止を要求するエンジン停止要求手段とを備えた車両用空調装置であって、
走行時と停車時とで異なるコンプレッサー制御パターンを設定し、目標吹き出し風温度が所定値を超える範囲でのみ、停車時にコンプレッサーを停止するエバポレーター通過後の空気温度が、走行時にコンプレッサーを運転するエバポレーター通過後の空気温度よりも高いコンプレッサー制御パターンを有することを特徴とする車両用空調装置。 - 請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置において、
停車時のコンプレッサー制御パターンは、目標吹き出し風温度が所定値を超える範囲では、コンプレッサーの運転と停止とを決定するエバポレーター通過後の空気温度が目標吹き出し風温度に比例して増加する制御パターンとし、走行時のコンプレッサー制御パターンは、コンプレッサーの運転と停止とを決定するエバポレーター通過後の空気温度が目標吹き出し風温度と無関係に一定な制御パターンを有することを特徴とする車両用空調装置。
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