JP3515895B2 - 魚釣用スピニングリール - Google Patents
魚釣用スピニングリールInfo
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Description
ールに関する。
ロータの釣糸繰り出し方向(逆転方向)への回転を防止
する逆転防止装置が設けられている。この逆転防止装置
は、切換機構の操作によって、作動状態(ロータ逆転防
止状態;ON)と非作動状態(ロータ逆転可能状態;O
FF)とに切換えられる。
は、掛かった魚を走らせながら釣るために、逆転防止装
置がOFFに切換えられた(ロータが逆転可能状態に設
定された)状態で使用される場合がある。しかしなが
ら、この場合、掛かった魚が沖や根に向かって走ると、
ハンドルやロータが高速で逆回転するため、直ちに巻き
取り動作に移行することができず、また、走った魚が急
に停止すると、ロータがオーバーランして、バックラッ
シュ現象(糸ふけ)等が生じる虞がある。
ータの逆回転に制動力を付与する制動機構を備えたもの
がある。このような制動機構によれば、魚種、魚のファ
イト状況等、釣り状況に応じてロータの逆回転を制御す
ることができるため、掛かった魚をトラブルなく捕り込
むことが可能となる。
は、例えば、実開昭60−5369号公報、特開平9−
23790号公報、特開平9−140303号公報等に
開示されている。
スピニングリールは、ロータの逆回転動作に連動して回
転する制動板と、リール本体の脚部に設けられ且つ制動
板に制動力を付与する操作レバーと、ロータと一体に回
転する逆転防止歯車とを備えている。逆転防止歯車には
係止爪がバネの付勢力によって常時係止されており、こ
れによって、ロータの逆回転が防止される。操作レバー
が引き上げ操作されると、係止爪がバネの付勢力に抗し
て逆転防止歯車から外されて、ロータの逆転が可能にな
るとともに、逆転するロータに制動板を介して制動力が
付与される。すなわち、操作レバーの操作に連動してロ
ータが逆転防止状態から逆転可能状態に切換えられる
(ロータの逆転制動時にロータの逆転防止状態が自動的
に解除される)ようになっている。
されたスピニングリールは、ロータの逆転時にのみ一方
向クラッチを介してロータと一体的に回転する制動板
と、リール本体の脚部に設けられ且つ制動板に制動力を
付与する操作レバーと、ロータと一体に回転する逆転防
止歯車とを備えている。また、このスピニングリール
は、逆転防止歯車に係止爪を係止させてロータの逆転を
防止する逆転防止位置と逆転防止歯車から係止爪を外し
てロータの逆転を許容する逆転可能位置との間で切換え
られる切換レバーを有している。そして、切換レバーが
逆転防止位置に位置している状態で操作レバーが引き上
げ操作されると、それに連動して切換レバーが逆転可能
位置に切換えられ、係止爪が逆転防止歯車から外される
ようになっている。
示されたスピニングリールは、ロータの逆転時にのみ一
方向クラッチを介してロータと一体的に回転する制動板
と、リール本体の脚部に設けられ且つ制動板に制動力を
付与する操作レバーと、操作レバーによって制動板に制
動力が付与された状態を保持する保持レバーとを備えて
いる。
号公報に開示されたスピニングリールの構成では、操作
レバーをある程度元の位置に戻すと、係止爪がバネの付
勢力によって逆転防止歯車に係合してしまう。すなわ
ち、操作レバーを強く引いている場合には、ロータの逆
転を制動できるものの、操作レバーを引く力を弱めた
り、あるいは、操作レバーから手を離したりした場合に
は、ロータの逆転が防止されてしまう。したがって、ロ
ータの逆回転に弱い制動をかけたり、制動をかけること
なくロータをフリーに逆回転させることが不可能であ
り、魚との微妙なやりとりを行なうことが困難である。
そのため、大物をバラしてしまう虞がある。
されたスピニングリールの場合、ロータの逆転防止状態
から逆転可能状態への切換えは、切換レバーおよび操作
レバーの両者で行なうことができるが、ロータの逆転可
能状態から逆転防止状態への切換えは切換レバーによっ
てしか行なうことができない。したがって、実釣時の状
況変化により、逆転可能状態から逆転防止状態に切換え
る場合には、操作レバーを操作する手と反対の手の指で
切換レバーを操作しなければならず、操作性が非常に悪
く、魚とのやりとりを容易且つ迅速に行なうことができ
ない。特に、操作レバーを操作する手と反対の手で玉網
等を持っている場合には、切換レバーの操作を行なうこ
とができず、魚をバラしてしまう虞がある。
示されたスピニングリールの場合も、実釣時に、操作レ
バーと保持レバーとを使い分ける必要があるため、操作
性の点で問題がある。また、2つのレバーがリール本体
から大きく突出して設けられているため、リール全体が
大型化し、携帯性の点で問題がある。
であり、その目的とするところは、ロータを、正逆転可
能状態と逆回転制動力調節状態および逆回転抵抗力付与
状態の3つの状態に容易且つ迅速に切換え操作できる操
作性の良好な魚釣用スピニングリールを提供することに
ある。
に、本発明は、リール本体から延出するスプール軸に着
脱自在に装着され且つ釣糸が巻回されるスプールと、ス
プールへの釣糸の巻き取りを案内するロータと、リール
本体から延びる釣竿取付用脚部に回動可能に支持された
操作レバーと、スプールからの釣糸繰り出しに伴うロー
タの逆回転を前記操作レバーの移動操作によって制動す
る制動装置とを備えた魚釣用スピニングリールにおい
て、ロータの逆回転を制動するときに移動操作する操作
手段として前記操作レバーのみを備え、前記制動装置
は、ロータに正回転のみならず逆回転をも許容する第1
の状態と、該第1の状態から操作レバーの押し上げ操作
によりロータの逆回転に操作レバーの操作量に応じた制
動力を付与する第2の状態と、操作レバーの押し下げ操
作によりロータの逆回転に一定の抵抗力を付与し続ける
第3の状態とに切換えられるとともに、前記第1の状態
と第3の状態とが前記操作レバーの移動操作のみで切換
えられて保持されることを特徴とする。
実施形態について説明する。
している。図1に示すように、本実施形態の魚釣用スピ
ニングリール1は、リール本体1aと、リール本体1a
から延出する脚部1bと、脚部1bの端部に形成され且
つ図示しない釣竿に取り付けられる竿取付部1cとを有
している。リール本体1a内にはハンドル軸2が回転可
能に支持されており、リール本体1aから突出するハン
ドル軸2の端部には図示しないハンドルが固定されてい
る。
けられており、このドライブギア3には、ハンドル軸2
に対して直交する方向に延在し且つ軸受け11を介して
回転可能に支持されたピニオンギア13が噛合してい
る。このピニオンギア13の先端部には、ベール6およ
び釣糸案内装置15を備えたロータ8が一体的に取り付
けられている。
ドル軸2と直交する方向に摺動可能に支持されたスプー
ル軸9が挿通されており、スプール軸9の先端部には釣
糸が巻回されるスプール10が着脱可能に取付けられて
いる。また、ドライブギア3には、オシレーティング機
構19が係合している。このオシレーティング機構19
は、ハンドル軸2がハンドルの回転操作によって回転さ
れた時、スプール軸9を軸方向に沿って往復駆動する。
してハンドル軸2を回転させると、オシレーティング機
構19を介してスプール軸9に取り付けられたスプール
10が前後に往復動するとともに、ドライブギア3およ
びピニオンギア13を介してロータ8が回転駆動する。
したがって、スプール10には、釣糸案内装置15を介
して、釣糸が均等に巻回される。
回転に制動力を付与する制動機構と、ロータ8の逆回転
を防止する逆転防止機構とが設けられている。これらの
機構は、支軸7を介して脚部1bに回動可能に取り付け
られた操作レバー5によって操作される。操作レバー5
の一端部には指が引掛けられる操作部5aが形成されて
いる。また、リール本体1a内に位置する操作レバー5
の他端部には、ビス12を介して押圧プレート14が取
り付けられている。押圧プレート14の端部には、後述
する制動機構のブレーキシュー17を押圧する押圧部1
4aが形成されている。
示す初期位置からA方向に押し上げ操作されると、押圧
部14aによってブレーキシュー17が押圧されて制動
機構が働くとともに、操作レバー5が初期位置からB方
向に押し下げ操作されると、逆転防止機構が働くように
なっている。また、押圧プレート14とリール本体1a
のブラケット18との間には、操作レバー5を初期位置
に常時保持する引張りバネ16が設けられている。した
がって、操作レバー5を支軸7を中心にA方向(時計回
り)に押し上げ操作した後、その操作力を解除すると、
バネ16の付勢力によって操作レバー5が初期位置に復
帰される。
回転に制動力を付与する制動機構は、一方向クラッチ2
0を介してピニオンギヤ13に取り付けられたブレーキ
ロータ31と、このブレーキロータ31の表面にビスを
介して取り付け固定されたリング状の制動板(ブレーキ
ディスク)33と、この制動板33を跨ぐように配され
且つリール本体1aのフレーム1fに支持された圧接片
35と、フレーム1fに移動可能に保持され且つ制動板
33と圧接可能な方向に摺動する例えば木製のブレーキ
シュー17とを備えている。
に対して回り止め嵌合された内輪21と、内輪21の外
側に配された保持器27と、保持器27の外側に配され
た外輪25とを有している。保持器27は複数の転動部
材を保持しており、各転動部材は保持器27に設けられ
たバネ部材によって一方向に付勢されている。また、外
輪25の内周面には、各転動部材がフリーに回転できる
フリー回転領域と、各転動部材の回転を阻止する楔領域
とが形成されている。このような構成の一方向クラッチ
20は、ピニオンギア13とともに内輪21が正回転す
る(ロータ8が糸巻き取り方向に回転する)と、保持器
27の転動部材が外輪25のフリー回転領域に位置さ
れ、内輪の21の回転力が外輪25に伝達されない。し
かし、ピニオンギア13とともに内輪21が逆回転する
(ロータ8が糸繰り出し方向に回転する)と、保持器2
7の転動部材が外輪25の楔領域に位置され、内輪21
の回転力が外輪25に伝達される。
されている。また、保持体29の外周にはブレーキロー
タ31が回転不能に嵌合されている。具体的には、保持
体29の外周面には、保持体29の周方向に沿って互い
に所定の間隔で配置された複数の突出部29a…が形成
されており、突出部29a,29a間には、ブレーキロ
ータ31からスプール軸9の軸方向に沿って延出する複
数の延出部31aのそれぞれが嵌合している。すなわ
ち、ブレーキロータ31は、突出部29aと延出部31
aとの噛み合いによって保持体29に対して回転不能に
嵌合されるとともに、保持体29に対して軸方向にのみ
移動できるようになっている。
5からブレーキシュー17を介して作用する押圧力が解
除されると、バネ61(図2参照)の付勢力により保持
体29に沿って軸方向に移動され、図1に示される初期
位置に戻されるようになっている。
13とブレーキロータ31との以上のような連結構造に
よれば、ブレーキロータ31と保持体29は、ピニオン
ギア13が逆回転した時にのみ、一方向クラッチ20を
介してピニオンギア13(したがってロータ8)と直結
され、ロータ8と一体に回転する。
周方向に互いに所定の間隔で配置された複数(例えば8
個)の係合突部40が突出形成されている。各係合突部
40には、ロータ8が逆回転した時に後述する係合爪4
3aを係合突部40間の隙間に案内するテーパ面と、係
合突部40間の隙間に位置した係合爪43aと当接する
ストッパ面とが形成されている。
42を介してブレーキロータ31側に向けて回動自在に
支持されている。回動部材43の一端には、係合突部4
0間の隙間に係合可能な係合爪43aが屈曲形成されて
いる。また、ロータ8には、ブレーキロータ31側に向
けて、回動部材43の各方向への回動を規制する2つの
ボスが突出形成されている。また、回動部材43にはU
字状に切り込まれた溝が形成されており、この溝には、
保持体29に抱き付くように巻回保持されたリーフスプ
リング45の端部が固定されている。
は、操作レバー5の他端部もしくは押圧プレート14に
突出形成された作動体50と、支軸52に回動可能に支
持され且つ作動体50によって回動される制御カム54
と、リール本体1aのフレーム1fに移動可能に保持さ
れ且つ制御カム54の回動によって制動板33に向けて
移動される係止爪56と、制動板33の内周面に形成さ
れ且つ係止爪56と噛み合う複数の係止溝33aとから
成る。制御カム54は、作動体50と当接する第1およ
び第2の当接部54a,54bと、係止爪56と当接す
る第3の当接部54cとを有している。第1の当接部5
4aと第2の当接部54bとの間には作動体50が位置
され、また、第3の当接部54cは係止爪56の端部か
ら側方に突出する突出部56aと当接している。制御カ
ム54は、制御カム54とブラケット18との間に設け
られた振り分けバネ58によって回動方向に常時付勢さ
れている。また、係止爪56は、支軸52に巻回保持さ
れたバネ57によって、制動板33の係止溝33aと噛
み合う方向に常時付勢されている。
れる初期位置に位置している場合、振り分けバネ58の
付勢力(制御カム54に対しこれを図中反時計回りに回
動させる方向に作用する)によって制御カム54の第1
の当接部54aが作動体50に当接されるとともに、係
止爪56の突出部56aと当接する第3の当接部54c
がバネ57の付勢力に抗して係止爪56を制動板33か
ら離間させた状態に保持する。また、操作レバー5が初
期位置からB方向に押し下げ操作される(図4参照)
と、作動体50が振り分けバネ58の付勢力に抗して制
御カム54を図中時計回りに回動させる。この時、振り
分けバネ58は、制御カム54の回動に伴って揺動する
が、そのデットポイントを超えた時点で制御カム54に
対しこれを時計回りに回動させる方向で付勢力を付与す
るようになる。したがって、その後、制御カム54は、
作動体50によらず、振り分けバネ58の付勢力によっ
て時計回りに回動することとなる。これにより、第1の
当接部54aが作動体50から離間するとともに、第3
の当接部54cに当接する係止爪56が制動板33に向
けて移動される。そして、制動板33の係止溝33aに
係止爪56が噛み合い、第2の当接部54bが作動体5
0と当接した時点で、制御カム54の回動が停止され
る。すなわち、係止溝33aと係止爪56との噛み合い
状態が保持され、また、操作レバー5がB方向に押し下
げられたロータ逆転防止位置に保持される。
作について説明する。
に保持された状態で、ハンドルを介してピニオンギア1
3を正回転させると、ピニオンギア13に取り付けられ
たロータ8も一体で正回転する(糸巻き取り方向に回転
する)。しかしながら、この時、ブレーキロータ31
は、一方向クラッチ20の前記連結作用により回転しな
い。また、ロータ8に支持されこれとともに正回転する
回動部材43は、リーフスプリング45の作用によって
逆回転方向に力を受け、ピン42を中心に回動してその
一端部がロータ8の前記ボスに当て付いて、係合爪43
aがブレーキロータ31の係合突部40から離間するよ
うに内側に退避される。したがって、回動部材43は、
ブレーキロータ31に何等規制されることなく、ロータ
8とともに自由に正回転する。よって、この状態で、操
作レバー5をA方向に押し上げ操作して、ブレーキシュ
ー17と圧接片35との間で制動板33を挟圧しても
(この場合、ブレーキロータ31はブレーキシュー17
による押圧力によって図3に示すように保持体29に沿
って軸方向に移動する)、ロータ8には制動力が全く作
用しない。
た状態で、ピニオンギア13が逆回転されると、ピニオ
ンギア13に取り付けられたロータ8も一体で逆回転す
る(糸繰り出し方向に回転する)。この時、ブレーキロ
ータ31も一方向クラッチ20の前記連結作用によりロ
ータ8とともに逆回転する。したがって、この状態で、
操作レバー5をA方向に押し上げ操作することにより、
ブレーキシュー17と圧接片35との間で制動板33を
挟圧し、ブレーキロータ31の回転に制動をかける(図
3参照)と、ブレーキロータ31と直結状態で一体に回
転するロータ8にも一方向クラッチ20を介して操作レ
バー5の回動量に応じた制動力がタイムラグを生じるこ
となく作用する。この場合、一方向クラッチ20の外輪
25の楔領域には、ブレーキロータ31に付与される制
動力とロータ8の回転力とが互いに反対方向に作用する
が、これらの力が一方向クラッチ20の許容荷重範囲内
であれば、ロータ8とブレーキロータ31は互いに対し
て回転しない。つまり、制動時でもロータ8とブレーキ
ロータ31とが一体に回転する。したがって、ロータ8
と一体に回転する回動部材43の係合爪43aはブレー
キロータ31と噛み合わず、ロータ8の回転力(例えば
魚が引く力)は全て一方向クラッチ20により受けられ
る。しかし、外輪25の楔領域に作用する力(ロータ8
の回転力およびブレーキロータ31に作用する制動力)
が一方向クラッチ20の許容荷重を超えると、一方向ク
ラッチ20が滑り、ブレーキロータ31に対してロータ
8が回転し始める。これにより、ロータ8と一体で逆回
転している回動部材43は、リーフスプリング45の作
用によって正回転方向に力を受け、ピン42を中心に回
動してその一端部がロータ8の前記ボスに当て付いて、
係合爪43aがブレーキロータ31の係合突部40間に
突出するようになる。その結果、ロータ8とブレーキロ
ータ31とが噛み合い、これらが一体となって逆回転す
る。したがって、その後、ブレーキロータ31に作用す
る制動力は、一方向クラッチ20を介することなく、直
接にロータ8に作用し、ロータ8の回転力(例えば魚が
引く力)は全てブレーキロータ31により受けられる。
B方向に押し下げ操作すると、前述したように、作動体
50を介して制御カム54が図中時計回りに回動され
る。これにより、第3の当接部54cに当接する係止爪
56が制動板33に向けて移動され、制動板33の係止
溝33aに係止爪56が噛み合ってブレーキロータ31
の回転が阻止される。したがって、この状態で、ハンド
ルを介してピニオンギア13を逆回転させようとして
も、一方向クラッチ20を介してピニオンギア13に直
結されたブレーキロータ31の回転が阻止されているた
め、ピニオンギア13したがってロータ8は逆回転しな
い。無論、この状態でピニオンギア13を正回転させれ
ば、一方向クラッチ20を介したブレーキロータ31と
ピニオンギア13との直結状態が解除されるため、ロー
タ8は正回転することができる。
作動体50および振り分けバネ58によって制御カム5
4が図中反時計回りに回動され、制御カム54の第3の
当接部54cと当接する係止爪56がバネ57の付勢力
に抗して初期位置に戻される(図1参照)。これによ
り、制動板33の係止溝33aと係止爪56との噛み合
いが外れ、ブレーキロータ31の回転が可能となる。
ングリール1によれば、ロータ8に正回転のみならず逆
回転をも許容する第1の状態(初期状態)と、ロータ8
に制動力を調節しつつ付与し得る第2の状態(図3参
照)と、ロータ8の逆回転を防止する第3の状態(図4
参照)とを1つの操作レバー5によって切換えることが
できる。したがって、前記3つの状態間での切換操作を
容易且つ迅速に行なうことができ、実釣時の状況変化に
迅速に対応することができる。そのため、魚との微妙な
やりとりを確実に行なうことができ、掛かった魚をバラ
シたり、瞬時に釣糸が切られるといった事態を回避する
ことができる。また、操作レバー5以外の操作手段を操
作する必要がないため、操作性に優れ、また、操作レバ
ー5以外に操作手段を設ける必要がないため、リール全
体をコンパクトに構成でき、携帯性に優れている。ま
た、これにより、外観デザインの自由度も増し、良好な
外観に設計し得る。
よれば、操作レバー5の切換え操作によって前記第1の
状態と第3の状態とが保持される。したがって、操作力
の加減によって前記2つの状態が切換わって、意図しな
いロータ動作が行なわれることを防止できる。
は、ロータ8の逆回転に制動をかける場合、魚の引き等
に伴うロータ8の回転力が一方向クラッチ20の許容荷
重範囲内であれば、ブレーキロータ31に付与される制
動力が楔作用による逆転遊度の小さい転がり式一方向ク
ラッチ20を介してロータ8に作用し、ロータ8の回転
力が一方向クラッチ20の許容荷重を超えると、ブレー
キロータ31に付与される制動力が一方向クラッチ20
を介することなく直接にロータ8に作用するようになっ
ている。すなわち、本実施形態では、許容荷重は大きい
が制動力の伝達に若干の遅れが生じるブレーキロータ3
1とロータ8との噛み合い伝達機構(回動部材43の係
合爪43aとブレーキロータ31の係合突部40との噛
み合いによる力伝達機構)と、許容荷重は小さいが制動
力の伝達をリニアに行なうことができる一方向クラッチ
20による力伝達機構とを有機的に結合させ、一方の機
構の欠点とするところを他方の機構で補うといった制動
力伝達構成を採用している。
合には、この力が一方向クラッチ20によって受けられ
るとともに制動力が一方向クラッチ20を介してロータ
8にリニアに伝達され、また、大物の魚が掛かる等して
ロータ8が高速で逆転し、一方向クラッチ20の転動部
材が滑った場合には、ブレーキロータ31とロータ8と
が噛み合い、確実にロータ8の逆回転にブレーキロータ
31が追従して一体回転される(したがって、ブレーキ
ロータ31に付与される制動力がロータ8に直接に作用
する)とともに、一方向クラッチに20にかかっていた
ロータ回転力がブレーキロータ31によってそのまま受
けられて、一方向クラッチ20の破損が防止される。こ
れにより、咄嗟のロータ高速逆回転時においても安定し
たロータ逆転制動が可能となり、実釣時のトラブルを防
止できる。すなわち、十分な許容荷重を確保しつつ、制
動力の伝達の応答性を良好にすることができる。
一方向クラッチ20の転動部材の滑りは、係合爪43a
が係合突部40と噛み合うまでの最小量(係合爪43a
の逆転許容範囲内の最小)に抑えられるため、転動部材
および外輪25の損傷・摩耗を極力防止でき、楔作用の
性能維持および寿命向上を図ることができる。
止爪56と噛み合う複数の係止溝33aが制動板33の
外周面ではなく内周面に形成されている。したがって、
係止爪56等の駆動要素がリール本体1aの内側に配設
されることとなり、リール全体を径方向に大型化するこ
となくコンパクトにすることが可能となる。
は、ブレーキロータ31が、突出部29aと延出部31
aとの噛み合いによって保持体29に対して回転不能に
嵌合されるとともに、保持体29に対して軸方向にのみ
移動できるようになっている。本実施形態のように、ブ
レーキロータ31(制動板33)の周辺部にブレーキシ
ュー17を介して制動力が作用する構成では、ブレーキ
シュー17からの押圧力によってブレーキロータ31が
スプール軸9の軸方向に対して角度を持って移動される
こととなり、その場合には、スプール軸9に偏荷重が作
用して、ロータの8の正回転動作が重くなる等の不具合
が生じる。しかし、保持体29に対してブレーキロータ
31が軸方向にのみ移動できるように構成すれば、ブレ
ーキシュー17からの押圧力を軸方向で逃がすことがで
きるため、前述したような不具合を解消できる。
している。本実施形態のスピニングリール1Aは、逆転
防止機構を有していない点、一定の制動力をロータ8に
付与した状態を保持できる制動力保持機構が設けられて
いる点、および一方向クラッチ20を備えていない点を
除き、第1の実施形態と同一であるため、以下、第1の
実施形態と共通の構成要素については同一符号を付して
その説明を省略し、異なる部分についてのみ説明するこ
ととする。
のスピニングリール1Aでは、ブレーキロータ31が一
方向クラッチではなくカラー62を介してピニオンギア
13に回転自在に取り付けられている。ブレーキロータ
31とロータ8との間には、ブレーキロータ31をフレ
ーム1f側に設けられたピニオンギア13に回り止め固
定されたストッパ部66に押し当てる方向に付勢するバ
ネ61が介挿されている。ブレーキロータ31は、ブレ
ーキシュー17によって押圧されると、バネ61の付勢
力に抗して軸方向に移動され、その制動板33が圧接片
35に押し付けられる。
は、操作レバー5を図5に示す初期位置に常時保持する
押圧バネ60が設けられている。したがって、操作レバ
ー5を支軸7を中心にA方向(時計回り)に押し上げ操
作した後、その操作力を解除すると、バネ60の付勢力
によって操作レバー5が初期位置に復帰される。また、
回動部材43に形成されたU字状の溝には、ブレーキロ
ータ31に抱き付くように巻回保持されたリーフスプリ
ング45の端部が固定されている。さらに、リール本体
1a内に位置する操作レバー5の他端部には、ブレーキ
シュー17を押し出す操作部5bが形成されている。
5の他端部に設けられた軸部65と、支軸64に回動可
能に支持され且つ軸部65によって回動される制御カム
63と、制御カム63を回動方向に常時付勢する振り分
けバネ58と、制御カム63に突出形成され且つ制御カ
ム63の回動によってブレーキシュー17と当接してこ
れを押し出す当接部63bとを有している。制御カム6
3には長穴63aが形成されており、この長穴63aに
操作レバー5の軸部65が係合している。長穴63aの
長さは、操作レバー5の操作部5bによって移動される
ブレーキシュー17のストローク(ブレーキシュー17
が図5に示す初期位置から制動板33を圧接片35に当
接させる位置まで移動する距離)よりも長く設定されて
いる。また、ブレーキシュー17は、操作レバー5の操
作部5bと当接して制動板33に押し当てられる押圧部
17aと、制御カム63の当接部63bと当接する延出
部17bとから成り、フレーム1fとの間に介挿された
圧縮バネ67によって制動板33から離間する方向に常
時付勢されている。
れる初期位置に位置している場合、振り分けバネ58の
付勢力(制御カム63に対しこれを図中反時計回りに回
動させる方向に作用する)によって、制御カム63の長
穴63aの上側終端部が軸部65に当接されるととも
に、制御カム63の当接部63bが後側に退避される。
したがって、ブレーキシュー17は、圧縮バネ67の付
勢力によってその延出部17bが当接部63bに押し当
てられ(押圧部17aも操作部5bに押し当てられてい
る)、制動板33から離間した状態に保持される。ま
た、この状態では、操作レバー5をA方向に押し上げ操
作しても、長穴63aの長さがブレーキシュー17のス
トロークよりも長く設定されているため、軸部65は長
穴63a内を単に移動するだけであり、軸部65によっ
て制御カム63が時計回りに回動されることはない。
に押し下げ操作される(図7参照)と、軸部65が振り
分けバネ58の付勢力に抗して制御カム63を図中時計
回りに回動させる。この時、振り分けバネ58は、制御
カム63の回動に伴って揺動するが、そのデットポイン
トを超えた時点で制御カム63に対しこれを時計回りに
回動させる方向で付勢力を付与するようになる。したが
って、その後、制御カム63は、軸部65によらず、振
り分けバネ58の付勢力によって時計回りに回動するこ
ととなる。これにより、当接部63bと当接するブレー
キシュー17が圧縮バネ67の付勢力に抗して押し出さ
れ、ブレーキシュー17が圧接片35との間で制動板3
3を挟圧して制御カム63の長穴63aの下側終端部が
軸部65に当接した時点で、制御カム63の回動が停止
される。すなわち、ブレーキシュー17による制動板3
3の押圧状態(ロータ制動状態)が保持され、また、操
作レバー5がB方向に押し下げられた位置に保持され
る。
動作について説明する。
に保持された状態で、ハンドルを介してピニオンギア1
3を正回転させると、ピニオンギア13に取り付けられ
たロータ8も一体で正回転する(糸巻き取り方向に回転
する)。この時、ブレーキロータ31も、バネ61によ
る摩擦力等によって一体に回転する。この状態で、操作
レバー5をA方向に押し上げ操作し、ブレーキシュー1
7を介してブレーキロータ31の回転に制動をかける
と、ロータ8に支持されこれとともに正回転する回動部
材43は、リーフスプリング45の作用によって逆回転
方向に力を受け、ピン42を中心に回動してその一端部
がロータ8の前記ボスに当て付いて、係合爪43aがブ
レーキロータ31の係合突部40から離間するように内
側に退避される。したがって、回動部材43は、ブレー
キロータ31に何等規制されることなく、ロータ8とと
もに自由に正回転する。つまり、ブレーキロータ31の
停止とは関係なくロータ8のみが回転したままとなり、
ロータ8には制動力が全く作用しない。
た状態で、ピニオンギア13が逆回転されると、ピニオ
ンギア13に取り付けられたロータ8も一体で逆回転す
る(糸繰り出し方向に回転する)。この時、ブレーキロ
ータ31もバネ61による摩擦力等によって一体に逆回
転する。したがって、この状態で、操作レバー5をA方
向に押し上げ操作することにより、ブレーキシュー17
と圧接片35との間で制動板33を挟圧し、ブレーキロ
ータ31の回転に制動をかけると、ロータ8と一体で逆
回転している回動部材43は、リーフスプリング45の
作用によって正回転方向に力を受け、ピン42を中心に
回動してその一端部がロータ8の前記ボスに当て付い
て、係合爪43aがブレーキロータ31の係合突部40
間に突出するようになる。その結果、ロータ8とブレー
キロータ31とが噛み合い、これらが一体となって逆回
転する。したがって、ブレーキロータ31に作用する制
動力が直接にロータ8に作用する。
B方向に押し下げ操作すると、前述したように、軸部6
5を介して制御カム63が図中時計回りに回動される。
これにより、当接部63bと当接するブレーキシュー1
7が圧縮バネ67の付勢力に抗して押し出され、ブレー
キシュー17が圧接片35との間で制動板33を挟圧し
て制御カム63の長穴63aの下側終端部が軸部65に
当接した時点で、制御カム63の回動が停止される。す
なわち、ブレーキシュー17による制動板33の押圧状
態が保持され、また、操作レバー5がB方向に押し下げ
られた位置に保持される。したがって、この状態で、ハ
ンドルを介してピニオンギア13を逆回転させると、操
作レバー5をA方向に押し上げ操作した場合と同様の動
作によって、ロータ8に所定の制動力(振り分けバネ5
8のバネ力に依存する)が作用する。また、この状態
で、ピニオンギア13を正回転させると、前述した理由
によりロータ8はブレーキロータ31の停止とは関係な
く自由に回転し、ロータ8に制動力が全く作用しない。
軸部56および振り分けバネ58によって制御カム63
が図中反時計回りに回動され、当接部63bと当接する
ブレーキシュー17が圧縮バネ67の付勢力によって図
5に示す初期位置に戻される。
ングリール1Aによれば、ロータ8に正回転のみならず
逆回転をも許容する第1の状態(初期状態)と、ロータ
8に制動力を調節しつつ付与し得る第2の状態と、ロー
タ8に対する制動力の付与状態を保持する第3の状態
(図7参照)とを1つの操作レバー5によって切換える
ことができる。したがって、前記3つの状態間での切換
操作を容易且つ迅速に行なうことができ、実釣時の状況
変化に迅速に対応することができる。そのため、魚との
微妙なやりとりを確実に行なうことができ、掛かった魚
をバラシたり、瞬時に釣糸が切られるといった事態を回
避することができる。また、操作レバー5以外の操作手
段を操作する必要がないため、操作性に優れ、また、操
作レバー5以外に操作手段を設ける必要がないため、リ
ール全体をコンパクトに構成でき、携帯性に優れてい
る。また、これにより、外観デザインの自由度も増し、
良好な外観に設計し得る。
によれば、操作レバー5の切換え操作によって前記第1
の状態と第3の状態とが保持される。したがって、操作
力の加減によって前記2つの状態が切換わって、意図し
ないロータ動作が行なわれることを防止できる。
る。本実施形態のスピニングリール1Bは、押圧プレー
ト14の端部によってロータ8に直接に制動をかける
点、ブレーキロータ31と噛み合う回動部材43がロー
タ8に設けられていない点、および、ブレーキロータ3
1が制動機構としてではなく逆転防止機構として機能し
ている点を除き、第1の実施形態と同一であるため、以
下、第1の実施形態と共通する構成要素については同一
符号を付してその説明を省略し、異なる部分についての
み説明することとする。
は、ロータ8の内面と対向する制動部14bが形成され
ている。この制動部14bは、操作レバー5がA方向に
操作されると、ロータ8の内面に設けられた制動リング
8aと当接してロータ8に制動力を付与する。ピニオン
ギア13に一方向クラッチ20を介して取り付けられた
ブレーキロータ31には、第1の実施形態と異なり、係
合突部40が設けられていない。また、ブレーキシュー
17および圧接片35も設けられていない。
は、まず、操作レバー5が図示の初期位置に保持された
状態で、ハンドルを介してピニオンギア13を正回転さ
せると、ピニオンギア13に取り付けられたロータ8も
一体で正回転する(糸巻き取り方向に回転する)。しか
しながら、この時、ブレーキロータ31は、一方向クラ
ッチ20の連結作用により回転しない。この状態で、操
作レバー5をA方向に押し上げ操作して、押圧プレート
14の操作部14bをロータ8の内面の制動リング8a
に押し付けると、ロータ8に制動力が作用する。
た状態で、ピニオンギア13が逆回転されると、ピニオ
ンギア13に取り付けられたロータ8も一体で逆回転す
る(糸繰り出し方向に回転する)。この時、ブレーキロ
ータ31は、一方向クラッチ20の連結作用によりロー
タ8とともに逆回転するが、ロータ8に対して何ら影響
を及ぼすことなく遊んだ状態にある。この状態で、操作
レバー5をA方向に押し上げ操作すると、正回転の場合
と同様、押圧プレート14の操作部14bがロータ8の
内面の制動リング8aに押し当てられ、ロータ8に制動
力が作用する。
作すると、作動体50を介して制御カム54が図中時計
回りに回動される。これにより、第3の当接部54cに
当接する係止爪56が制動板33に向けて移動され、制
動板33の係止溝33aに係止爪56が噛み合ってブレ
ーキロータ31の回転が阻止される。したがって、この
状態で、ハンドルを介してピニオンギア13を逆回転さ
せようとしても、一方向クラッチ20を介してピニオン
ギア13に直結されたブレーキロータ31の回転が阻止
されているため、 ピニオンギア13したがってロータ
8は逆回転しない。無論、この状態でピニオンギア13
を正回転させれば、一方向クラッチ20を介したブレー
キロータ31とピニオンギア13との直結状態が解除さ
れるため、ロータ8は正回転することができる。
ングリール1Bによれば、ロータ8に正回転のみならず
逆回転をも許容する第1の状態(初期状態)と、ロータ
8に制動力を調節しつつ付与し得る第2の状態と、ロー
タ8の逆回転を防止する第3の状態とを1つの操作レバ
ー5によって切換えることができる。したがって、前記
3つの状態間での切換操作を容易且つ迅速に行なうこと
ができ、実釣時の状況変化に迅速に対応することができ
る。そのため、魚との微妙なやりとりを確実に行なうこ
とができ、掛かった魚をバラシたり、瞬時に釣糸が切ら
れるといった事態を回避することができる。また、操作
レバー5以外の操作手段を操作する必要がないため、操
作性に優れ、また、操作レバー5以外に操作手段を設け
る必要がないため、リール全体をコンパクトに構成で
き、携帯性に優れている。また、これにより、外観デザ
インの自由度も増し、良好な外観に設計し得る。
によれば、操作レバー5の切換え操作によって前記第1
の状態と第3の状態とが保持される。したがって、操作
力の加減によって前記2つの状態が切換わって、意図し
ないロータ動作が行なわれることを防止できる。
示している。本実施形態のスピニングリール1Cは、逆
転防止機構の一部および操作レバー5の構成・動作が異
なる点を除き、第1の実施形態と同一であるため、以
下、第1の実施形態と共通する構成要素については同一
符号を付してその説明を省略し、異なる部分についての
み説明することとする。
グリール1Cの脚部1bには、支軸70を介して操作レ
バー5が回動可能に取り付けられている。支軸70は、
操作レバー5を支持する球状支持部70aと、球状支持
部70aから延びる水平軸部70bおよび垂直軸部70
cとからなる。したがって、操作レバー5は、水平軸部
70bを中心に上下方向(図中A,B方向)に回動でき
るとともに、垂直軸部70cを中心として横方向に回動
できる。なお、球状支持部70aと操作レバー5との間
には、操作レバー5の横方向の回動を許容するクリアラ
ンス71が設けられている(図11参照)。なお、操作
レバー5と脚部1bとの間には、操作レバー5を上側回
動方向に付勢するバネ75が介挿されている。
しつつ操作レバー5の他端側を部分的に保持する段付き
溝が形成されている。この段付き溝は、水平軸部70b
を中心とする操作レバー5の上下方向の回動のみ許容す
る内側の第1の嵌合溝72aと、垂直軸部70cを中心
とする操作レバー5の横方向の回動をも許容する外側の
第2の嵌合溝72bとからなる。第2の嵌合溝72bに
は、その操作レバー5を挟んだ他端側に、 操作レバー
5を横方向に付勢する付勢手段が配設されている。この
付勢手段は、操作レバー5の側面に当接する押圧板73
と、押圧板73を付勢する圧縮バネ74とからなる。
は、操作レバー5の他端部もしくは押圧プレート14に
突出形成された切換レバー76と、支軸77に回動可能
に支持され且つ切換レバー76によって回動される制御
カム78と、リール本体1aのフレーム1fに移動可能
に保持され且つ制御カム78の回動によって制動板33
に向けて移動される係止爪56と、制動板33の内周面
に形成され且つ係止爪56と噛み合う複数の係止溝33
aとから成る。
る第1の当接部78aと、係止爪56の当接面56aに
当接される第2の当接部78bとを有している。また、
制御カム78は、支軸77に巻回保持されたバネ79に
よって、切換レバー76と当接する方向に常時付勢され
ている。なお、係止爪56は、フレーム1fとの間に介
挿されたバネ80によって、制動板33から離間する方
向に常時付勢されている。
れる初期位置に位置している場合(図9〜図13参
照)、バネ79の付勢力によって制御カム78の第1の
当接部78aが切換レバー76に当接されるとともに、
係止爪56がバネ80の付勢力によって制御カム78の
第2の当接部78bに当て付いて制動板33から離間し
た状態に保持される。また、操作レバー5は第1の嵌合
溝72aに嵌合されてその横方向の回動が規制された状
態にある。この状態から操作レバー5を水平軸部70b
を中心にB方向に回動(押し下げ)操作すると、第1の
嵌合溝72aに嵌合していた操作レバー5の他端側が第
2の嵌合溝72bに進入する。この時、操作レバー5
は、第2の嵌合溝72bに配設された押圧板73によっ
て押圧され、垂直軸部70cを中心に横方向に回動して
第2の嵌合溝72bに当て付き嵌合される(図14〜図
18参照)。このように、操作レバー5が水平軸部70
bおよび垂直軸部70cを中心に回動されると、切換レ
バー76によって制御カム78がバネ79の付勢力に抗
して回動され、第2の当接部78bと当接する係止爪5
6がバネ80の付勢力に抗して制動板33に向けて移動
される。そして、操作レバー5が第2の嵌合溝72bに
当て付いて嵌合した段階で、制動板33の係止溝33a
に係止爪56が噛み合う。すなわち、押圧板73と圧縮
バネ74とからなる付勢手段によって操作レバー5が横
方向回動位置(操作レバー5が第2の嵌合溝72bに当
て付いて嵌合した状態)に保持され、これに伴って、係
止溝33aと係止爪56との噛み合い状態が保持され
る。
動作について説明する。
された状態でピニオンギア13を正回転および逆回転さ
せた場合の動作は、第1の実施形態と同一である。ま
た、ピニオンギア13の正逆回転時に操作レバー5をA
方向に押し上げ操作した場合の動作も第1の実施形態と
同一である。
部70bを中心にB方向に回動(押し下げ)操作する
と、前述したように、操作レバー5は、その他端側が第
2の嵌合溝72bに進入した時点で、押圧板73により
垂直軸部70cを中心に横方向に回動され、 第2の嵌
合溝72bに当て付き嵌合される( 図14〜図18参
照)。これにより、制御カム78が切換えレバー76に
よって回動され、第2の当接部78bと当接する係止爪
56が制動板33の係止溝33aと噛み合ってブレーキ
ロータ31の回転が阻止される。したがって、この状態
で、ハンドルを介してピニオンギア13を逆回転させよ
うとしても、一方向クラッチ20を介してピニオンギア
13に直結されたブレーキロータ31の回転が阻止され
ているため、ピニオンギア13したがってロータ8は逆
回転しない。無論、この状態でピニオンギア13を正回
転させれば、一方向クラッチ20を介したブレーキロー
タ31とピニオンギア13との直結状態が解除されるた
め、ロータ8は正回転することができる。
抗して操作レバー5を第2の嵌合溝72b内で垂直軸部
70cを中心に逆方向に回動させると、操作レバー5が
第1の嵌合溝72aと対向した時点で、バネ75の付勢
力により、操作レバー5が第1の嵌合溝72aと嵌合す
る初期位置に自動的に戻される。これにより、切換レバ
ー76と当接する制御カム78がバネ79の付勢力によ
って回動されて図9に示す初期位置に戻されるととも
に、制御カム78と当接する係止爪56もバネ80の付
勢力によって制動板33から離間する初期位置(図9参
照)に戻される。すなわち、制動板33の係止溝33a
と係止爪56との噛み合いが外れ、ブレーキロータ31の
回転が可能となる。
ル1Cによれば、第1の実施形態と全く同様の作用効果
を得ることができる。
ピニングリールによれば、ロータの逆回転を制動すると
きに移動操作する操作手段として釣竿取付用脚部に回動
可能に支持された操作レバーのみを備え、この操作レバ
ーの移動操作のみで、ロータを、正逆転可能状態と逆回
転制動力調節状態および逆回転抵抗力付与状態の3つの
状態に容易且つ迅速に切換え操作でき、更に、操作レバ
ー以外に操作手段を設ける必要がないため、リール全体
をコンパクトに構成でき、携帯性に優れ、外観デザイン
の自由度も向上させることができる。
ルの一部断面を付した側面図である。
期位置)である。
動位置)である。
転防止位置)である。
ルの一部断面を付した側面図である。
期位置)である。
動力保持位置)である。
ルの一部断面を付した側面図である。
ルの要部拡大断面図(初期位置)である。
ールの要部拡大断面図(逆転防止位置)である。
Claims (3)
- 【請求項1】 リール本体から延出するスプール軸に着
脱自在に装着され且つ釣糸が巻回されるスプールと、ス
プールへの釣糸の巻き取りを案内するロータと、リール
本体から延びる釣竿取付用脚部に回動可能に支持された
操作レバーと、スプールからの釣糸繰り出しに伴うロー
タの逆回転を前記操作レバーの移動操作によって制動す
る制動装置とを備えた魚釣用スピニングリールにおい
て、ロータの逆回転を制動するときに移動操作する操作手段
として前記操作レバーのみを備え、 前記制動装置は、ロ
ータに正回転のみならず逆回転をも許容する第1の状態
と、該第1の状態から操作レバーの押し上げ操作により
ロータの逆回転に操作レバーの操作量に応じた制動力を
付与する第2の状態と、操作レバーの押し下げ操作によ
りロータの逆回転に一定の抵抗力を付与し続ける第3の
状態とに切換えられるとともに、前記第1の状態と第3
の状態とが前記操作レバーの移動操作のみで切換えられ
て保持されることを特徴とする魚釣用スピニングリー
ル。 - 【請求項2】 前記第3の状態では、ロータの逆回転が
防止されることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用ス
ピニングリール。 - 【請求項3】 前記第3の状態では、ロータに所定の制
動力が付与し続けられることを特徴とする請求項1に記
載の魚釣用スピニングリール。
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