JP3309024B2 - 窒素酸化物除去用酸化物触媒材料並びに窒素酸化物除去方法 - Google Patents
窒素酸化物除去用酸化物触媒材料並びに窒素酸化物除去方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窒素酸化物を還元除去
することのできる新規な酸化物触媒材料並びにこれを用
いて排気ガス中の窒素酸化物を除去する方法に関するも
のである。
することのできる新規な酸化物触媒材料並びにこれを用
いて排気ガス中の窒素酸化物を除去する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来技術】近年、各種汚染物質による大気の汚れが大
きな社会問題となり、その中でも大気汚染の移動発生源
となっている自動車の排気ガス中のNOX 、COX 等の
有害物質を分解、除去する方法の開発が急務となってい
る。
きな社会問題となり、その中でも大気汚染の移動発生源
となっている自動車の排気ガス中のNOX 、COX 等の
有害物質を分解、除去する方法の開発が急務となってい
る。
【0003】従来より自動車の排気ガス中のNOX 、C
OX 等の有害物質を分解、除去する方法として、一酸化
炭素(CO)及び炭化水素(CX HX )の酸化と、窒素
酸化物(NOX )の還元を同時に行う三元触媒を用いる
方法が採用されてきた。
OX 等の有害物質を分解、除去する方法として、一酸化
炭素(CO)及び炭化水素(CX HX )の酸化と、窒素
酸化物(NOX )の還元を同時に行う三元触媒を用いる
方法が採用されてきた。
【0004】そのような方法に用いられる三元触媒とし
ては、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ロジウム
(Rh)等の貴金属を、γ−アルミナ(Al2 O3 )で
被覆したコージェライト等の耐火物に担持したものが用
いられていた。
ては、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ロジウム
(Rh)等の貴金属を、γ−アルミナ(Al2 O3 )で
被覆したコージェライト等の耐火物に担持したものが用
いられていた。
【0005】しかしながら、前記三元触媒は、およそ
0.5%程度の低酸素濃度においてのみ排気ガスの浄化
を効率よく行うことができ、排気ガスの酸素濃度が1%
を越えるような高濃度域では有効に働かなくなるという
欠点がある。
0.5%程度の低酸素濃度においてのみ排気ガスの浄化
を効率よく行うことができ、排気ガスの酸素濃度が1%
を越えるような高濃度域では有効に働かなくなるという
欠点がある。
【0006】そこで、通常は排気ガス中の酸素濃度を測
定し、CO及びCX HX 、NOX を高い浄化率で処理し
得る理論等量値に近い範囲の空燃比となるように制御す
ることが行われているが、前記CO及びCX HX と、N
OX の発生メカニズムが相反する特性を有するため、限
られた状態での燃焼を維持しなければならず、それより
高い酸素濃度中での排気ガス浄化はほとんどできていな
いのが現状である。
定し、CO及びCX HX 、NOX を高い浄化率で処理し
得る理論等量値に近い範囲の空燃比となるように制御す
ることが行われているが、前記CO及びCX HX と、N
OX の発生メカニズムが相反する特性を有するため、限
られた状態での燃焼を維持しなければならず、それより
高い酸素濃度中での排気ガス浄化はほとんどできていな
いのが現状である。
【0007】更に、昨今、省エネルギー、省資源も叫ば
れていることから、ガソリンエンジンにおいては、低燃
費化を図るために希薄燃焼方式の研究開発が行われてい
るが、この場合、排気ガス中の酸素濃度は数%と高くな
り、触媒の貴金属が酸素被毒により排気ガスの浄化がで
きなくなるという欠点がある。
れていることから、ガソリンエンジンにおいては、低燃
費化を図るために希薄燃焼方式の研究開発が行われてい
るが、この場合、排気ガス中の酸素濃度は数%と高くな
り、触媒の貴金属が酸素被毒により排気ガスの浄化がで
きなくなるという欠点がある。
【0008】またディーゼルエンジンにおいても、現在
の燃焼方式では排気ガス中の酸素濃度が高いために排気
ガスの浄化が全くなされていないのが現状である。
の燃焼方式では排気ガス中の酸素濃度が高いために排気
ガスの浄化が全くなされていないのが現状である。
【0009】一方、約1000℃以上の高温で発生し、
燃焼温度が高くなるほどその濃度が高くなるNOX を効
果的に浄化する方法としては、前記以外にアンモニアを
用いた選択的接触還元法があるが、工場等の固定式の燃
焼装置における酸素濃度の高い排気ガス中のNOX の浄
化に対しては有効ではあるものの、本方法を自動車等の
移動式燃焼装置に適用することは安全性の面で問題があ
る。
燃焼温度が高くなるほどその濃度が高くなるNOX を効
果的に浄化する方法としては、前記以外にアンモニアを
用いた選択的接触還元法があるが、工場等の固定式の燃
焼装置における酸素濃度の高い排気ガス中のNOX の浄
化に対しては有効ではあるものの、本方法を自動車等の
移動式燃焼装置に適用することは安全性の面で問題があ
る。
【0010】そこで、前記諸問題を解消するものとし
て、金属を担持した疎水性ゼオライトを触媒として炭化
水素と接触させながらNOX を除去する方法が、特開平
4−349938号公報等に提案されている。
て、金属を担持した疎水性ゼオライトを触媒として炭化
水素と接触させながらNOX を除去する方法が、特開平
4−349938号公報等に提案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記金
属を担持した疎水性ゼオライトを触媒とするものは耐水
性が悪く、ディーゼルエンジンのように排気ガス中に水
分を含むような場合には水蒸気の存在によりNOX の浄
化率の経時低下が大きく、その用途が限定されるという
課題があり、耐熱性だけではなく耐水性にも優れた触媒
材料が望まれていた。
属を担持した疎水性ゼオライトを触媒とするものは耐水
性が悪く、ディーゼルエンジンのように排気ガス中に水
分を含むような場合には水蒸気の存在によりNOX の浄
化率の経時低下が大きく、その用途が限定されるという
課題があり、耐熱性だけではなく耐水性にも優れた触媒
材料が望まれていた。
【0012】
【発明の目的】本発明はアンモニア等の毒性の強い還元
剤を必要とせず、ディーゼルエンジン等の水分を含む酸
素濃度の高い排気ガスを、該排気ガスの流速が高速度で
あっても、有効に排気ガス中のNOX を浄化することが
できる有用な触媒材料並びにそれを用いた窒素酸化物除
去方法を提供するものである。
剤を必要とせず、ディーゼルエンジン等の水分を含む酸
素濃度の高い排気ガスを、該排気ガスの流速が高速度で
あっても、有効に排気ガス中のNOX を浄化することが
できる有用な触媒材料並びにそれを用いた窒素酸化物除
去方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題に鑑
みなされたもので、NiおよびGaを主たる金属元素と
して含有する結晶相がスピネル型構造である複合酸化物
に、Al2 O3 を混合した酸化物触媒材料が、水蒸気存
在下の高い酸素濃度でも優れた触媒活性を長期にわたり
有することを見出したものである。
みなされたもので、NiおよびGaを主たる金属元素と
して含有する結晶相がスピネル型構造である複合酸化物
に、Al2 O3 を混合した酸化物触媒材料が、水蒸気存
在下の高い酸素濃度でも優れた触媒活性を長期にわたり
有することを見出したものである。
【0014】即ち、本発明の窒素酸化物除去用酸化物触
媒材料は、NiおよびGaを主たる金属元素として含有
し、その結晶相がスピネル型構造を有する複合酸化物粉
末と、Al2 O3 粉末を混合して成る触媒材料である。
媒材料は、NiおよびGaを主たる金属元素として含有
し、その結晶相がスピネル型構造を有する複合酸化物粉
末と、Al2 O3 粉末を混合して成る触媒材料である。
【0015】更に、本発明の窒素酸化物除去方法は、高
濃度の酸素と還元性を有する炭素含有ガスが存在する酸
化雰囲気中で、Ni及びGaを主たる金属元素として含
有する結晶相がスピネル型構造である複合酸化物に、A
l2 O3 を混合した触媒材料と、窒素酸化物を含む排気
ガスを接触させることを特徴とするものである。
濃度の酸素と還元性を有する炭素含有ガスが存在する酸
化雰囲気中で、Ni及びGaを主たる金属元素として含
有する結晶相がスピネル型構造である複合酸化物に、A
l2 O3 を混合した触媒材料と、窒素酸化物を含む排気
ガスを接触させることを特徴とするものである。
【0016】本発明において、前記複合酸化物は、Ni
及びGaを主たる金属元素として含有し、一般式として
NiGa2 O4 で表されるスピネル型構造の結晶相を有
するものであり、該複合酸化物のNiとGaの相関は、
Niに対するGaの蛍光X線分析によるカウント比で論
ずると、触媒活性の点からは1.4以上がより望まし
く、とりわけ1.5以上であれば最も好ましい。
及びGaを主たる金属元素として含有し、一般式として
NiGa2 O4 で表されるスピネル型構造の結晶相を有
するものであり、該複合酸化物のNiとGaの相関は、
Niに対するGaの蛍光X線分析によるカウント比で論
ずると、触媒活性の点からは1.4以上がより望まし
く、とりわけ1.5以上であれば最も好ましい。
【0017】また、前記Al2 O3 は高い比表面積を有
するものが適当であると考えられ、実用的には60m2
/g以上が望ましく、また、Al2 O3 混合量による触
媒活性の変化は少ないものの、その混合量は20〜70
重量%が好ましく、25〜60重量%が最も望ましい。
するものが適当であると考えられ、実用的には60m2
/g以上が望ましく、また、Al2 O3 混合量による触
媒活性の変化は少ないものの、その混合量は20〜70
重量%が好ましく、25〜60重量%が最も望ましい。
【0018】更に、前記複合酸化物にAl2 O3 を混合
した触媒材料と、窒素酸化物を含む排気ガスを接触させ
る際、該排気ガス雰囲気中に、還元剤としてC2 H4 、
C3H6 、C3 H8 等の炭化水素、CH3 OH、C2 H
5 OH等のアルコール、CO等の還元性を有する炭素ガ
ス等を含有させて、前記触媒材料と接触させると、NO
X 還元性が一層高くなる。
した触媒材料と、窒素酸化物を含む排気ガスを接触させ
る際、該排気ガス雰囲気中に、還元剤としてC2 H4 、
C3H6 、C3 H8 等の炭化水素、CH3 OH、C2 H
5 OH等のアルコール、CO等の還元性を有する炭素ガ
ス等を含有させて、前記触媒材料と接触させると、NO
X 還元性が一層高くなる。
【0019】
【作用】本発明の窒素酸化物除去用酸化物触媒材料並び
に窒素酸化物除去方法によれば、酸化物触媒材料は、N
i及びGaを主たる金属元素として含有し、結晶相がス
ピネル型構造を有する複合酸化物と、Al2 O3 を混合
したものであることから、触媒材料中のAl2 O3 がN
Oを酸化してNO2 の生成を促進し、NOよりNO2 に
対する還元活性の方が高いNi−Ga系酸化物触媒によ
って、NOX の還元分解作用で高い特性を示す。
に窒素酸化物除去方法によれば、酸化物触媒材料は、N
i及びGaを主たる金属元素として含有し、結晶相がス
ピネル型構造を有する複合酸化物と、Al2 O3 を混合
したものであることから、触媒材料中のAl2 O3 がN
Oを酸化してNO2 の生成を促進し、NOよりNO2 に
対する還元活性の方が高いNi−Ga系酸化物触媒によ
って、NOX の還元分解作用で高い特性を示す。
【0020】
【実施例】以下、本発明の窒素酸化物除去用酸化物触媒
材料並びに窒素酸化物除去方法について、実施例に基づ
き詳細に述べる。
材料並びに窒素酸化物除去方法について、実施例に基づ
き詳細に述べる。
【0021】本発明の窒素酸化物除去用酸化物触媒材料
の製造方法は、先ず、Ni及びGaを含有する原料粉末
を所定量秤量し、十分に攪拌混合した後、Al2 O3 粉
末を添加し、酸化雰囲気中、500〜1600℃の温度
で5〜30時間熱処理することにより、Ni及びGaを
主たる金属元素とするスピネル型結晶の複合酸化物とA
l2 O3 から成る混合粉末が得られる。
の製造方法は、先ず、Ni及びGaを含有する原料粉末
を所定量秤量し、十分に攪拌混合した後、Al2 O3 粉
末を添加し、酸化雰囲気中、500〜1600℃の温度
で5〜30時間熱処理することにより、Ni及びGaを
主たる金属元素とするスピネル型結晶の複合酸化物とA
l2 O3 から成る混合粉末が得られる。
【0022】前記原料粉末としては、例えば、Ni及び
Gaの酸化物や、熱処理により酸化物を生成するそれら
の炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩等を用いることができる。
Gaの酸化物や、熱処理により酸化物を生成するそれら
の炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩等を用いることができる。
【0023】また、前記原料粉末は、定比のスピネル型
構造を示すNiGa2 O4 にGa金属を固溶することに
よりNOX の還元分解特性が向上すると考えられること
から、Niに対するGaの金属元素比が2.1以上にな
るように配合することが望ましい。
構造を示すNiGa2 O4 にGa金属を固溶することに
よりNOX の還元分解特性が向上すると考えられること
から、Niに対するGaの金属元素比が2.1以上にな
るように配合することが望ましい。
【0024】また前記複合酸化物は、前記以外に酸化物
や他の金属塩による固相反応や、金属アルコキシド等の
ゾル−ゲル法等により合成できるものであり、何等これ
らの製造方法に限定されるものではない。
や他の金属塩による固相反応や、金属アルコキシド等の
ゾル−ゲル法等により合成できるものであり、何等これ
らの製造方法に限定されるものではない。
【0025】前記製造方法において、いずれも熱処理
は、熱処理温度が500℃より低いと結晶化が不充分と
なり、逆に1600℃を越えると緻密化してしまうた
め、500〜1600℃の温度で、酸化雰囲気中、5〜
30時間行うが、特に低い温度で熱処理することが粉末
の比表面積を高めるために有効であり、実用的には、比
表面積が60m2 /g以上となるように設定することが
望ましい。
は、熱処理温度が500℃より低いと結晶化が不充分と
なり、逆に1600℃を越えると緻密化してしまうた
め、500〜1600℃の温度で、酸化雰囲気中、5〜
30時間行うが、特に低い温度で熱処理することが粉末
の比表面積を高めるために有効であり、実用的には、比
表面積が60m2 /g以上となるように設定することが
望ましい。
【0026】次に、本発明を評価するに際し、出発原料
としてNi(NO3 )2 ・6H2 OとGa(NO3 )3
・9H2 Oの試薬を用い、NiとGaの金属元素比が
1:3となるように秤量し、これら試薬を蒸留水中に溶
解させ、撹拌しながらアンモニア水で中和し、この時、
生成した沈澱物の泥漿100重量部にAl2 O3 の粉末
を、25〜75重量部添加し、超音波乳化分散機で十分
に攪拌混合した後、これを凍結乾燥させた。
としてNi(NO3 )2 ・6H2 OとGa(NO3 )3
・9H2 Oの試薬を用い、NiとGaの金属元素比が
1:3となるように秤量し、これら試薬を蒸留水中に溶
解させ、撹拌しながらアンモニア水で中和し、この時、
生成した沈澱物の泥漿100重量部にAl2 O3 の粉末
を、25〜75重量部添加し、超音波乳化分散機で十分
に攪拌混合した後、これを凍結乾燥させた。
【0027】次に、該乾燥粉末を大気中、700℃の温
度で30時間、熱処理して酸化物触媒粉末を調製し、該
粉末を金型プレスにより成形後、CIP成形し、該成形
体を解砕して篩別し、500μmを越え、700μm以
下に整粒して評価用試料を調製した。
度で30時間、熱処理して酸化物触媒粉末を調製し、該
粉末を金型プレスにより成形後、CIP成形し、該成形
体を解砕して篩別し、500μmを越え、700μm以
下に整粒して評価用試料を調製した。
【0028】尚、Al2 O3 を混合しないものを前記同
様に調製して比較例とした。
様に調製して比較例とした。
【0029】かくして得られた評価用材料の粉末を用い
て蛍光X線分析により求めたNiに対するGaのカウン
ト比は、1.93であった。
て蛍光X線分析により求めたNiに対するGaのカウン
ト比は、1.93であった。
【0030】また、X線回折測定(XRD)により結晶
相を同定し、結晶相がスピネル結晶とγ−Al2 O3 相
からなることを確認した。
相を同定し、結晶相がスピネル結晶とγ−Al2 O3 相
からなることを確認した。
【0031】次いで、NOが1000ppm、O2 が5
%又は10%、H2 Oが10%、還元剤としてC2 H4
が1000ppm又はC3 H6 が666ppm、残部が
Heから成る水蒸気を含有した反応ガスを、該反応ガス
と触媒材料が接触する条件として、W/Fを0.03g
・sec/ccに設定し、前記評価用材料を充填した触
媒層に流し、300〜600℃の温度範囲でNOの還元
により生成したN2 をガスクロマトグラフで測定し、N
2 の生成量から最高活性を示す450℃のNO転換率を
NO還元活性として評価した。
%又は10%、H2 Oが10%、還元剤としてC2 H4
が1000ppm又はC3 H6 が666ppm、残部が
Heから成る水蒸気を含有した反応ガスを、該反応ガス
と触媒材料が接触する条件として、W/Fを0.03g
・sec/ccに設定し、前記評価用材料を充填した触
媒層に流し、300〜600℃の温度範囲でNOの還元
により生成したN2 をガスクロマトグラフで測定し、N
2 の生成量から最高活性を示す450℃のNO転換率を
NO還元活性として評価した。
【0032】
【表1】
【0033】表1から明らかなように、Al2 O3 を混
合しない比較例である試料番号1、5、11及び15
は、いずれも450℃におけるNO還元活性が33%以
下であるのに対して、本発明では450℃におけるNO
還元活性が35%以上を示していることが分かる。
合しない比較例である試料番号1、5、11及び15
は、いずれも450℃におけるNO還元活性が33%以
下であるのに対して、本発明では450℃におけるNO
還元活性が35%以上を示していることが分かる。
【0034】また、前記評価用の複合酸化物を使用し、
4気筒のディーゼルエンジン台上試験装置の排気管にセ
ットし、該ディーゼルエンジンを最高回転数、全負荷の
条件で100時間運転する耐久試験を実施し、試験後の
複合酸化物について前記同様にしてNO還元活性を評価
したが、NO転換率はほとんど低下していないことが確
認でき、耐水性に優れていることも証明された。
4気筒のディーゼルエンジン台上試験装置の排気管にセ
ットし、該ディーゼルエンジンを最高回転数、全負荷の
条件で100時間運転する耐久試験を実施し、試験後の
複合酸化物について前記同様にしてNO還元活性を評価
したが、NO転換率はほとんど低下していないことが確
認でき、耐水性に優れていることも証明された。
【0035】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明の窒素酸化
物除去用酸化物触媒材料並びに窒素酸化物除去方法によ
れば、該酸化物触媒材料はNiとGaを主たる金属元素
として含有するスピネル型構造の複合酸化物に、Al2
O3 を混合したものであることから、水蒸気が存在する
雰囲気中は勿論、排気ガス中の酸素濃度が3%以上の高
酸素濃度雰囲気下であっても、その上、ガスの流速が高
速度であっても、優れたNOX 還元性能を有することか
ら、排気ガス中に含まれるNOX を有効に還元除去する
ことができ、省エネルギー、省資源を目標として開発さ
れる今後のディーゼルエンジンやリーンバーンエンジン
等の各種内燃機関の排気ガスをはじめ、NOX を含有す
る各種有害物質の浄化に極めて有用なものである。
物除去用酸化物触媒材料並びに窒素酸化物除去方法によ
れば、該酸化物触媒材料はNiとGaを主たる金属元素
として含有するスピネル型構造の複合酸化物に、Al2
O3 を混合したものであることから、水蒸気が存在する
雰囲気中は勿論、排気ガス中の酸素濃度が3%以上の高
酸素濃度雰囲気下であっても、その上、ガスの流速が高
速度であっても、優れたNOX 還元性能を有することか
ら、排気ガス中に含まれるNOX を有効に還元除去する
ことができ、省エネルギー、省資源を目標として開発さ
れる今後のディーゼルエンジンやリーンバーンエンジン
等の各種内燃機関の排気ガスをはじめ、NOX を含有す
る各種有害物質の浄化に極めて有用なものである。
Claims (2)
- 【請求項1】少なくともニッケル(Ni)とガリウム
(Ga)を主たる金属元素として含有するスピネル型構
造の複合酸化物に、アルミナ(Al2 O3 )を混合した
ことを特徴とする窒素酸化物除去用酸化物触媒材料。 - 【請求項2】高濃度の酸素と還元性を有する炭素含有ガ
スが存在する酸化雰囲気中で、少なくともニッケル(N
i)とガリウム(Ga)を主たる金属元素として含有す
るスピネル型構造の複合酸化物に、アルミナ(Al2 O
3 )を混合して成る酸化物触媒材料と、窒素酸化物を含
む排気ガスを接触させることを特徴とする窒素酸化物除
去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29425594A JP3309024B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 窒素酸化物除去用酸化物触媒材料並びに窒素酸化物除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29425594A JP3309024B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 窒素酸化物除去用酸化物触媒材料並びに窒素酸化物除去方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08150337A JPH08150337A (ja) | 1996-06-11 |
JP3309024B2 true JP3309024B2 (ja) | 2002-07-29 |
Family
ID=17805360
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29425594A Expired - Fee Related JP3309024B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 窒素酸化物除去用酸化物触媒材料並びに窒素酸化物除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3309024B2 (ja) |
-
1994
- 1994-11-29 JP JP29425594A patent/JP3309024B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
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