JP3300823B2 - 可逆性感熱記録材料の製造方法 - Google Patents
可逆性感熱記録材料の製造方法Info
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Description
の温度による可逆的な透明変化を利用して記録及び消去
を行なうための可逆性感熱記録材料の製造方法に関す
る。
案されており、その代表的なものとしては、例えば塩化
ビニル系樹脂のような樹脂母材中に高級脂肪酸のような
有機低分子物質を分散した感熱層を有する可逆性感熱記
録材料が知られている(特開昭54−119377号、
特開昭55−154198号などの公報)。この種の記
録材料による画像形成及び消去は温度による感熱層の可
逆的な透明度変化を利用したものであるが、不透明部が
透明化する温度が一般に低く、使用する高級脂肪酸によ
る多少の差異はあるが65〜72℃程度で、かつ透明化
温度範囲の幅が2〜4℃と狭いという欠点があった。こ
のため、高温環境下での使用に制限があり、また、少な
くとも一部が不透明な記録材料全体を透明化したり、あ
るいは、全体が不透明な記録材料に透明画像を形成する
際の温度制御に難点があり、実用上の問題があった。
に、特開昭63−39378号公報、特開昭63−13
0380号公報、特開平1−123788号公報等にお
いて、ある種の有機低分子物質(脂肪酸エステル、チオ
エーテル或いは可塑剤等)及びその有機低分子物質と共
融しやすい物質を含有させることにより、透明化する温
度幅を拡大できることを示した。さらに、特開平5−8
538号公報では、該可逆感熱層中での有機低分子物質
の含有量が表面側から支持体側へと向って増加している
記録材料では、印字のくりかえし耐久性に優れているこ
とを示した。
広がりから、白濁化や透明化にはサーマルヘッドを用い
ることが多くなってきている。このようなとき、いわゆ
る静的な温度という制御からサーマルヘッドに加えられ
るエネルギーで透明化又は白濁化をコントロールするこ
とが必要になってきた。特に、書き込み時間を短縮する
ためにサーマルヘッドの印加エネルギーに対し感度の良
い可逆性感熱記録材料が要求されてきた。加えて、上記
のサーマルヘッドによる白濁化感度の特性は、同じ材料
組成を用いても製造条件の少しの違いで特性が変化する
ことがあり、簡便で安定にサーマルヘッドでの高速印字
に適した可逆性感熱記録材料の製造方法が要求されてき
た。
の不都合・欠点を解消して、サーマルヘッドによる高速
印字に適し、感度にすぐれた可逆性感熱記録材料の製造
方法を提供するものである。
脂母材及び有機低分子物質を含む溶液を塗布し、乾燥す
る可逆性感熱記録材料の製造方法において、該乾燥を段
階的又は連続的に低温から高温に移動させて行なうこと
を特徴とする。
発明に係る可逆性感熱記録材料は、前記のごとき透明度
変化(透明状態、白濁不透明状態)を利用しており、こ
の透明状態と白濁不透明状態との違いは次のように推測
される。すなわち、(I)透明の場合には、樹脂母材中
に分散された有機低分子物質の粒子は有機低分子物質の
大きな粒子で構成されており、片側から入射した光は散
乱されること無く反対側に透過するため透明に見えるこ
と、また(II)白濁の場合には、有機低分子物質の粒
子は有機低分子物質の微細な結晶が集合した多結晶で構
成され、個々の結晶の結晶軸がいろいろな方向を向いて
いるため片側から入射した光は有機低分子物質粒子の結
晶の界面で何度も屈折し、散乱されるため白く見えるこ
と、等に由来している。
る)において、樹脂母材とこの樹脂母材中に分散された
有機低分子物質とを主成分とする可逆感熱層は、例えば
T0以下の常温では白濁不透明状態にある。これを温度
T2に加熱すると透明になり、この状態で再びT0以下の
常温に戻しても透明のままである。これは温度T2から
T0以下に至るまでに有機低分子物質が半溶融状態を経
て多結晶から単結晶へと結晶が成長するためと考えられ
る。更にT3以上の温度に加熱すると、最大透明度と最
大不透明度との中間の半透明状態になる。次に、この温
度を下げて行くと、再び透明状態をとることなく最初の
白濁不透明状態に戻る。これは温度T3以上で有機低分
子物質が溶融後、冷却されることにより多結晶が析出す
るためであると考えられる。なお、この不透明状態のも
のをT1〜T2間の温度に加熱した後、常温即ちT0以下
の温度に冷却した場合には透明と不透明との中間の状態
をとることができる。また、前記常温で透明になったも
のも再びT3以上の温度に加熱した後常温に戻せば、再
び白濁不透明状態に戻る。即ち、常温で不透明及び透明
の両形態並びにその中間状態をとることができる。従っ
て、熱を選択的に与えることにより可逆感熱層を選択的
に加熱し、透明地に白濁画像、白濁地に透明画像を形成
することができ、その変化は何回も繰り返しすることが
可能である。
材料の記録・消去は樹脂につつまれた有機低分子物質の
ドメイン1つ1つの状態が光の散乱に寄与するかしない
かということに由来するため、記録材料としての白濁状
態の強弱は可逆感熱層内のドメインのうちどれくらい多
くの割合で光を散乱する状態にできるかに係わり、透明
状態はどれくらい多くの割合で透明状態にできるかに係
わっている。
めて単時間に高いエネルギーを与えるために可逆性感熱
記録材料の感熱層内に温度分布ができる。サーマルヘッ
ドにより加熱される表面に近い部分は高温になり、基体
(支持体)に近いほど低温となる。従って、このように
形成される温度分布の件で可逆感熱層内にある粒子をい
かに高い割合で、透明から白濁へ又は白濁から透明へ変
化させるかが、サーマルヘッドエネルギーのコントロー
ルにおいて重要となる。
れられているように、有機低分子物質の含有量が表面側
から支持体側に向って逐次増加している可逆性感熱記録
材料は耐久性にすぐれており、このような可逆感熱層内
部の組成分布を実現するためには、可逆感熱層内の表面
近傍の粒子(有機低分子物質粒子)が小さく支持体に近
い方が大きいという粒子径分布をある程度満足すること
が望ましい。
は、乾燥過程を制御することによってなされる。使用す
る材質や溶媒の性質にもよるが、一般的な温風乾燥器に
おいて一定の温度で乾燥を行なうと、表面近傍と支持体
近傍との粒子径が大きく異なって前記の粒子径分布が形
成される。これは乾燥過程に原因があり、乾燥は塗布さ
れた可逆感熱層形成液の蒸発表面近傍から進行するが、
このとき、表面近傍から順次層形成がなされていき、溶
媒の蒸発をさまたげるため、一般には、表面よりも基体
側での乾燥がしにくい。一方、形成される粒子は乾燥速
度が速いほど小さく、乾燥速度が遅いほど大きいという
関係があるため、前記のような表面近傍では粒子が小さ
く、基体近傍では大きいというような粒子径の分布が形
成される。
小さな粒子を比較すると、一般に大きな粒子の状態を変
化させる(透明状態を白濁状態へ変化させたり、又はそ
の逆に変化させたりする)のに要するエネルギーは小さ
なものを変化させる場合より大きい。これは、単に一定
量の脂肪酸を融解するための熱量は一定であるが、酸肪
酸の小さな塊よりも大きな塊を融解するには時間がかか
ることにより、見かけ上大きなエネルギーを必要とする
ことによるものと考えられる。
子径の分布が表面で小さく、基体近傍で大きい傾向にあ
るため、サーマルヘッドにより加熱されるエネルギーが
より大きく与えられる表面の脂肪酸粒子は変化しやす
く、与えられるエネルギーが少ない基体近傍の脂肪酸粒
子ほど変化しにくいということが、加熱方法および記録
材料自身の両方から起こる。すなわち、表面近傍の脂肪
酸粒子を変化させるに適当なサーマルヘッドエネルギー
では基体近傍の脂肪酸粒子を変化させるには不足し、逆
に、基材近傍のドメインを変化させるに十分なエネルギ
ーを与えると表面近傍ではエネルギー過大になり全体の
透明度・白濁度を低下させる。また、過加熱により可逆
感熱層の劣化が速く進行するということもある。このよ
うなことから、前記の表面近傍で脂肪酸粒子が小さく、
基体近傍では大きいという構造がサーマルヘッドによる
高速印字を阻害している一つの要因と考えられる。
物質の大きさ(平均粒子径)が表面近傍と支持体近傍と
でどの程度まで離れたものであればよいかについていろ
いろな角度から検討を行なってきた結果、可逆感熱層中
の有機低分子物質の粒子径分布が支持体近傍のものにあ
っては表面近傍に比べて1.5倍を超えない大きさにし
ておけば、表面近傍の脂肪酸粒子と基体近傍の脂肪酸粒
子の透明・白濁に要するエネルギーが大きくかわらない
ために、サーマルヘッドによる透明化又は白濁化操作に
よっても全体が均一に透明化又は白濁化することが容易
で、ひいてはより低いエネルギーで印字が行なえ、繰り
返し印字においても劣化が遅くなり有利になることを確
め、本発明を完成ならしめている。
溶剤構成及び乾燥条件を工夫することによって達成され
る。可逆感熱層の成膜時に速い乾燥をすれば小さい脂肪
酸粒子が形成され、遅い乾燥をすれば大きな脂肪酸粒子
が得られることは知られている。また、乾燥は表面から
進行し徐々に基体側へ進行していくものであり、乾燥の
進行とともにまず表面側から粒子が形成され、徐々に基
体側の方へと形成されていく。すなわち、表面の脂肪酸
粒子は乾燥の比較的初期のうちに形成され、基体側のド
メインはある程時間経過後に形成されもるのである。
成された表面の膜が溶媒の蒸発を妨げるためや、乾燥後
期になるほど液膜の温度が上昇するため伝熱量が減るこ
とから、後期の乾燥が遅くなり基体側の粒子が大きくな
る。このため、例えば、熱風式ドライヤーの温度を乾燥
後期ほど大とすることにより、後期の乾燥を速くするこ
とも可能であるが、元来伝熱効率の悪い方法であること
から、正確な伝熱量のコントロールが困難であること
や、細かく伝熱量コントロールするためには装置が複雑
かつ高コストになるという不都合がある。
部を基体との接触による伝熱によっているため、効率が
良い。伝熱量の制御は接触する部材の温度をコントロー
ルすることや、接触する部材の伝熱性能の異なるものを
使用することによって簡単に行なえる。また、装置の構
造も簡単で低コストになる。
態様の三例を示したものである。図2は段階的又は連続
的に表面温度に勾配をもたせた回転することのない円筒
状加熱体1を用意し、この加熱表面に可逆感熱層形成液
21を塗布した支持体(フィルム)22を支持体22が
接するように移動させるというものである。図2で円筒
状加熱体1の表面のA部は例えば30℃、B部は80℃
であり、溶液(可逆感熱層形成液)塗布した支持体22
の走行速度は例えば40mm/秒である。
であって、段階的に表面温度をかえた回転することのな
い円筒状加熱体3を用いた場合の例である。ここでは、
加熱部(C1、C2、C3)が三つに区分されており、支
持体(フィルム)22に可逆感熱層形成液21を塗布し
たフィルム(塗布フィルム)4が搬送用フィルム6に密
着し、搬送用フィルム6側を円筒状加熱体3に接触させ
ながら移動させるというものである。図3(a)で加熱
部C1、C2、C3のところの側面の温度は例えば図3
(b)、図3(c)、図3(d)のように、加熱された
ステンレス円筒1′表面に貼着又は接触されている布地
の重ね具合又は厚さで調節されている。
度に勾配をもたせた回転する長尺の円筒状加熱5を用意
し、これの表面に塗工フィルム4をスパイラル状に巻き
つけながら移動し加熱乾燥しようとするものである。図
中、A部は例えば30℃、D部は例えば90℃になって
いる。
機低分子物質の2成分を溶解する場合に蒸気圧の異なる
少なくとも二種類以上の有機溶剤を用いる方法がある。
樹脂母材及び有機低分子物質の種類によって種々選択で
きるが、例えばテトラヒドロフラン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭
素、エタノール、トルエン、ベンゼン等が挙げられる。
皮膜またはシートを形成することができ透明性が良く、
機械的に安定な樹脂が好ましい。このような樹脂として
は、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合
体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩
化ビニル−アクリレート共重合体等の塩化ビニル系共重
合体;ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニ
ル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合
体等の塩化ビニリデン系共重合体;ポリエステル;ポリ
アミド;スチレン−ブタジエン共重合体;ポリアクリレ
ート又はポリメタクリレート或いはアクリレート−メタ
クリレート共重合体;シリコン樹脂等が挙げられる。こ
れらは単独で或いは2種以上混合して使用される。
中で熱により多結晶から単結晶に変化するもの(図1に
示した温度T1〜T3の範囲で変化するもの)であればよ
く、一般に融点30〜200℃好ましくは50〜150
℃程度のものが使用される。このような有機低分子物質
としてはアルカノール;アルカンジオール;ハロゲンア
ルカノールまたはハロゲンアルカンジオール;アルキル
アミン;アルカン;アルケン;アルキン;ハロゲンアル
カン;ハロゲンアルケン;ハロゲンアルキン;シクロア
ルカン;シクロアルケン;シクロアルキン;飽和または
不飽和モノまたはジカルボン酸又はこれらのエステル、
アミド又はアンモニウム塩;飽和または不飽和ハロゲン
脂肪酸またはこれらのエステル、アミド又はアンモニウ
ム塩;アリールカルボン酸またはそれらのエステル、ア
ミド又はアンモニウム塩;ハロゲンアリルカルボン酸ま
たはそれらのエステル、アミド又はアンモニウム塩;チ
オアルコール;チオカルボン酸又はそれらのエステル、
アミンまたはアンモニウム塩;チオアルコールのカルボ
ン酸エステル等が挙げられる。これらは単独で又は2種
以上混合して使用される。これらの化合物の炭素数は1
0〜60、好ましくは10〜38、特に10〜30が好
ましい。エステル中のアルコール基部分は飽和していて
も飽和していなくてもよく、またハロゲン置換されてい
てもよい。いずれにしても有機低分子物質は分子中に酸
素、窒素、硫黄及びハロゲンの少くとも1種、例えば−
OH、−COOH、−CONH−、−COOR、−NH
−、−NH2、−S−、−S−S−、−O−、ハロゲン
等を含む化合物であることが好ましい。
ウリン酸、ドデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン
酸、パルミチン酸、ヘンイコサン酸、トリコサン酸、リ
グノセリン酸、ペンタコサン酸、セロチン酸、モンタン
酸、メリシン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカン
酸、アラギン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸;ステアリ
ン酸メチル、ステアリン酸テトラデシル、ステアリン酸
オクタデシル、ラウリン酸オクタデシル、パルミチン酸
テトラデシル、ベヘン酸ドデシル等の高級脂肪酸のエス
テル;及び次の表1に示される化合物等のエーテル又は
チオエーテル等である。
エイコサン酸、トリコサン酸、リグノセリン酸、ペンタ
デカン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ステアリン酸、
ベヘン酸等の炭素数16以上の高級脂肪酸が好ましく、
炭素数16〜24の高級脂肪酸が更に好ましい。
は、この明細書において記載した有機低分子物質を適宜
組合せるか、または、そうした有機低分子物質と融点の
異なる他の材料とを組合せればよい。これらは例えば特
開昭63−39378号、特開昭63−130380号
などの公報や、特開平1−140109号、特願平2−
1363号などの明細書に開示されているが、これらに
限定されるものではない。
割合は、重量比で2:1〜1:16程度が好ましく、
1:2〜1:8が更に好ましい。樹脂母材の比率がこれ
以下になると有機低分子物質を樹脂母材中に保持した膜
を形成することが困難となり、また、これ以上になると
有機低分子物質の量が少ないため不透明化が困難にな
る。
形成を容易にするために、界面活性剤、高沸点溶剤等の
添加物を添加することができる。これらの添加物の具体
例は次の通りである。 高沸点溶剤の例; リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、
リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、オレイン酸
ブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル
酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−n−オ
クチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジ
イソノニル、フタル酸ジオクチルデシル、フタル酸ジイ
ソデシル、フタル酸ブチルベンジル、アジピン酸ジブチ
ル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−
エチルヘキシル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシ
ル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘ
キシル、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエ
チレングリコールジ−2−エチルブチラート、アセチル
リシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブ
チルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸ト
リブチル。
級アルキルエーテル;多価アルコール高級脂肪酸エステ
ル、高級アルコール、高級アルキルフェノール、高級脂
肪酸高級アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂又は
ポリプロピレングリコールの低級オレフィンオキサイド
付加物;アセチレングリコール;高級アルキルベンゼン
スルホン酸のNa、Ca、Ba又はMg塩;高級脂肪
酸、芳香族カルボン酸、高級脂肪酸スルホン酸、芳香族
スルホン酸、硫酸モノエステル又はリン酸モノ−又はジ
−エステルのCa、Ba又はMg塩;低度硫酸化油;ポ
リ長鎖アルキルアクリレート;アクリル系オリゴマー;
ポリ長鎖アルキルメタクリレート;長鎖アルキルメタク
リレート−アミン含有モノマー共重合体;スチレン−無
水マレイン酸共重合体;オレフィン−無水マレイン酸共
重合体。
2〜20μmがさらに好ましい。感熱層が厚すぎると感
熱層内での熱の分布が発生し均一に透明化することが困
難となる。また、感熱層が薄すぎると白濁度が低下しコ
ントラストが低くなる。更に、感熱層中の有機低分子物
質の量を増加させると白濁度を増すことができる。
ラスチックフィルム、金属板等が用いられ、特にプラス
チックフィルムの使用が望ましい。
像コントラストを向上させるために感熱層の背面に光反
射層を設けることも可能である。この場合には感熱層の
厚みを薄くしても高コントラストが得られる。光反射層
を具体的に形成するにはAl、Ni、Sn、Au、Ag
等を蒸着する(特開昭64−14079号公報に記
載)。支持体がAl蒸着層のような樹脂との接着力に乏
しい材質の場合には、支持体と感熱層との間に接着層を
設けてもよい(特開平3−7377号)。他に、コント
ラストを向上させるために感熱層と着色層ないしは光反
射層の間に空気等の低屈折等を設ける方法を用いてもよ
い。
マルヘッド等の書き込み法による加熱手段の熱と圧力で
表面が変形して透明部の透明度が低下するのを防ぐた
め、保護層を設けても良い。可逆感熱層上に積層する保
護層(厚さ0.1〜10μm)の材料としてはシリコー
ン系ゴム、シリコーン樹脂(特開昭63−221087
号公報に記載)、ポリシロキサングラフトポリマー(特
開昭63−317385号公報に記載)や紫外線硬化樹
脂又は電子線硬化樹脂(特開平2−566号公報に記
載)等が挙げられる。さらに、ごみ、埃等がサーマルヘ
ッドに付着することを防ぐために保護層に無機または有
機の填料を含有させる等の方法により表面を粗面にして
もよい(特開平4−85077号公報に記載)。いずれ
の場合も、保護層形成液等の塗布時に溶剤を用いるが、
その溶剤は可逆感熱層の樹脂ならびに有機低分子物質を
溶解しにくいほうが望ましい。可逆感熱層の樹脂及び有
機低分子物質を溶解しにくい溶剤としてはn−ヘキサ
ン、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール等が挙げられ、特にアルコール系の溶剤が
コスト面から望ましい。
等から可逆感熱層を保護するために、保護層と可逆感熱
層との間に中間層を設けることができる(特開平1−1
3378号公報に記載)。中間層の材料としては可逆感
熱層中の樹脂母材として挙げたものの他に、下記のよう
な熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂が使用可能である。即
ち、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリウレ
タン、飽和ポリエステル、不飽和ポリエステル、エポキ
シ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリアミ
ド等が挙げられる。中間層の厚さは用途により異なるが
0.1〜2μmくらいが好ましい。これ以下の厚さでは
保護効果が下がり、逆に、これ以上となると感熱度が低
下する。さらに磁気記録層を設けカードとして用いるこ
とも可能である(実開平2−3876号、特開平3−1
30188号に記載)。
説明する。ここでの部及び%はいずれも重量基準であ
る。
工されたフィルムの裏面を図2に示したような円筒形の
部材に30℃から80℃まで温度分布をもたせた加熱面
上を接触させながら40mm/sの速さで移動させた。
続いて、このものを120℃に保たれた温度乾燥器中で
1分間加熱、乾燥させ、残留溶媒を蒸発させた。このよ
うにして約15μm厚の可逆感熱層を設け、さらにその
上に、 ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂の75%酢酸ブチル溶液 10部 (大日本インキ化学社製、ユニディック C7−157) イソプロピルアルコール 10部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、100℃の熱風
乾燥器中で60秒間乾燥後、80w/cmの紫外線ラン
プで硬化させ約2μm厚の保護層を設けて可逆性感熱記
録材料を作成した。
布後、図3に示すような80℃に保たれた円筒状の部材
の表面の一部を断熱材(布)でおおって伝熱量を調節し
たものの表面を約50μmのフィルムに介して支持体フ
ィルム裏面を接触させながら、40mm/sの速さで移
動させて可逆感熱層を形成した。以降は実施例1と同様
に可逆性感熱記録材料を作成した。
布後、図4に示すような長尺の回転する部材であって軸
方向に30℃から80℃までの温度分布をもたせたもの
の表面に、フィルム裏面を接触させスパイラル状に巻き
つけながら移動させた。このとき支持体フィルムが部材
に接触してから出ていくまでの時間は40秒であった。
以降は実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を作成
した。
で温度分布をもたせた以外は実施例1と同様にして可逆
性感熱記録材料を得た。
まで温度分布をもたせた以外は実施例1と同様にして可
逆性感熱記録材料を作製した。
布後、100℃の熱風乾燥器で60秒間乾燥して可逆感
熱層を形成し、以降実施例1と同様に可逆性感熱記録材
料を作製した。
布後、65℃に保たれた円筒形の部材の表面に40秒間
フィルム裏面を接触させて可逆感熱層を形成した。以
降、実施例1と同様にして可逆性感熱記録媒体を作製し
た。
布後、95℃に保たれた円筒形の部材の表面に40秒間
支持体フィルム裏面を接触させて可逆感熱層を形成し
た。以降、実施例1と同様にして可逆性感熱記録媒体を
作製した。
法について述べる。まずサンプルを片刃トリミングカミ
ソリで層に垂直に切る。これを60℃に加熱したエタノ
ールに浸し、超音波洗浄機に7分間かけ断面の脂肪酸を
溶出する。次に、これを真空乾燥器にて40℃2時間乾
燥する。更に、これに金蒸着し走査型電子顕微鏡用のサ
ンプルとする。観察は日立製作所社製の走査型電子顕微
鏡S−2400を用いる。加速電圧20KV、ワーキン
グディスタンス15mmで倍率5000倍で観察し写真
撮影を行ない、その写真から可逆感熱層の厚さを4等分
した各々の部分の平均粒子径を計算し、更に、その方法
で最も表面側の粒子径及び最も基材側の粒子径の比を求
める。
かじめ所定の温度で透明化させ印字シュレーター(八城
電機社製)を用いてサーマルヘッドによる白濁化を行な
う。サーマルヘッドは平均抵抗値1420Ωの薄膜タイ
プを用い印字条件は、 ライン周期 4ms、 印字速度 29mm/s パルス幅 1ms で行なう。ヘッドエネルギーを変化させた各部分の画像
濃度を測定する。画像濃度測定はマクベス反射濃度計R
D−914を用い、そのとき黒色に印刷した(O.D=
1.9)を背面にして濃度測定を行なう。熱エネルギー
感度はO.D=0.6となる点の電圧を求める。走査型
電子顕微鏡による断面写真では、実施例の方が表面近傍
から基体近傍まで比較的そろった粒子径をしているのに
対して、比較例の方は表面近傍では小さく基体近傍では
大きいという傾向がみられる。以上の結果を表2に示
す。
があり、均一な膜が得られなかった。
熱感度にすぐれたものである。
度が変化することの説明図である。
説明図である。
法の説明図である。
の方法の説明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 支持体上に樹脂母材及び有機低分子物質
を含む溶液を塗布し、乾燥する可逆性感熱記録材料の製
造方法において、該乾燥を段階的又は連続的に低温から
高温に移動させて行なうことを特徴とする可逆性感熱記
録材料の製造方法。 - 【請求項2】 支持体上に樹脂母材及び有機低分子物質
を含む溶液を塗布し、乾燥して感熱層を形成するに際
し、円周方向にそって段階的又は連続的に表面温度を上
昇させた円筒状加熱体の表面に、該溶液を塗布した支持
体面を接触させながら走行させて感熱層の乾燥を行なう
請求項1記載の可逆性感熱記録材料の製造方法。 - 【請求項3】 支持体上に樹脂母材及び有機低分子物質
を含む溶液を塗布し、乾燥して感熱層を形成するに際
し、軸方向にそって段階的又は連続的に表面温度を上昇
させた長尺の円筒状加熱体の表面に、該溶液を塗布した
支持体面をスパイラル状に巻きつけながら該加熱体の回
転とともに走行させて感熱層の乾燥を行なう請求項1記
載の可逆性感熱記録材料の製造方法。
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JP30129493A JP3300823B2 (ja) | 1993-11-05 | 1993-11-05 | 可逆性感熱記録材料の製造方法 |
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JPH07125452A JPH07125452A (ja) | 1995-05-16 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP3300823B2 (ja) |
-
1993
- 1993-11-05 JP JP30129493A patent/JP3300823B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH07125452A (ja) | 1995-05-16 |
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