JP2890638B2 - 光学記録媒体及びその製造方法 - Google Patents
光学記録媒体及びその製造方法Info
- Publication number
- JP2890638B2 JP2890638B2 JP2082436A JP8243690A JP2890638B2 JP 2890638 B2 JP2890638 B2 JP 2890638B2 JP 2082436 A JP2082436 A JP 2082436A JP 8243690 A JP8243690 A JP 8243690A JP 2890638 B2 JP2890638 B2 JP 2890638B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording medium
- optical recording
- photochromic material
- recording layer
- layer comprises
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は光学記録媒体およびその製造方法に関する。
従来の技術 従来、可逆的な色変化を生ずる材料としてフォトクロ
ミック材料が知られている。フォトクロミック材料のう
ちで最もよく検討されているものにスピロピランが挙げ
られる。
ミック材料が知られている。フォトクロミック材料のう
ちで最もよく検討されているものにスピロピランが挙げ
られる。
現在までに数多くのスピロピランが発表されている。
例えば下記に示すスピロピラン(A)は紫外光を照射す
るとメロシアニン(B)に変化し、赤色を呈する。この
メロシアニン(B)は可視光を照射すると元のスピロピ
ラン(A)に戻る。
例えば下記に示すスピロピラン(A)は紫外光を照射す
るとメロシアニン(B)に変化し、赤色を呈する。この
メロシアニン(B)は可視光を照射すると元のスピロピ
ラン(A)に戻る。
フォトクロミック材料のこの様な性質は、光学記録媒
体に応用することが可能である。すなわち、薄膜形成後
あるいは、薄膜形成時に着色体に変換したフォトクロミ
ック薄膜は、可視レーザによって無色化することにより
記録を行ない、紫外レーザによって着色することにより
消去することが可能である。
体に応用することが可能である。すなわち、薄膜形成後
あるいは、薄膜形成時に着色体に変換したフォトクロミ
ック薄膜は、可視レーザによって無色化することにより
記録を行ない、紫外レーザによって着色することにより
消去することが可能である。
発明が解決しようとする課題 一般に光学記録媒体の高密度化には、光源に半導体レ
ーザを用いることが不可欠である。しかし、従来のフォ
トクロミック材料は、半導体レーザ発振領域に感度を有
さないか、もしくは感度を有する材料でも着色体の安定
性が低いため長期保存することが困難であった。
ーザを用いることが不可欠である。しかし、従来のフォ
トクロミック材料は、半導体レーザ発振領域に感度を有
さないか、もしくは感度を有する材料でも着色体の安定
性が低いため長期保存することが困難であった。
本発明は、半導体レーザ領域に感度を有しかつ長期保
存性の良好なフォトクロミック材料を用いた光学記録媒
体及びその製造方法を提供することを目的とする。
存性の良好なフォトクロミック材料を用いた光学記録媒
体及びその製造方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために、本発明は下記一般式を有
するフォトクロミック材料を用いた光学記録媒体を提供
するものである。
するフォトクロミック材料を用いた光学記録媒体を提供
するものである。
(R1、R2は水素またはアルキル基を示す。) 上記手段により半導体レーザ領域に感度を有し、か
つ、着色体の安定な光学記録媒体を実現できるものであ
る。
つ、着色体の安定な光学記録媒体を実現できるものであ
る。
作用 上記フォトクロミック材料は、スピロピラン骨格5′
位と6位にニトロ基、1′位にアルキル基、8位にアル
カノイルオキシメチル基を有する化合物であり、半導体
レーザ領域に感度を有しかつその着色体が安定であるた
め、これを用いた光学記録媒体は、着色体の安定性が高
く、半導体レーザによって記録することが可能である。
位と6位にニトロ基、1′位にアルキル基、8位にアル
カノイルオキシメチル基を有する化合物であり、半導体
レーザ領域に感度を有しかつその着色体が安定であるた
め、これを用いた光学記録媒体は、着色体の安定性が高
く、半導体レーザによって記録することが可能である。
実施例 以下に具体的実施例を用いて本発明を説明する。
実施例1 本実施例に用いたフォトクロミック材料はR1=C
18H37、R2=C21H43の下記構造のスピロピラン(以下NSP
1822と称する。)であるが、R1、R2が水素またはアルキ
ル基であれば、同様の特性を示す。
18H37、R2=C21H43の下記構造のスピロピラン(以下NSP
1822と称する。)であるが、R1、R2が水素またはアルキ
ル基であれば、同様の特性を示す。
NSP1822/ベンゼン=10-3M濃度の溶液を石英基板上に1
000rpmでスピンコーティングし、記録層を形成する。次
に、紫外線を3分間照射することにより、フォトクロミ
ック材料を無色体から着色体に変化させ、記録層を初期
化する。前記初期状態の記録層は、暗所に1日放置して
もその吸光度に変化はなくかつ顕微鏡観察でも膜面に変
化は認められず安定であった。
000rpmでスピンコーティングし、記録層を形成する。次
に、紫外線を3分間照射することにより、フォトクロミ
ック材料を無色体から着色体に変化させ、記録層を初期
化する。前記初期状態の記録層は、暗所に1日放置して
もその吸光度に変化はなくかつ顕微鏡観察でも膜面に変
化は認められず安定であった。
本実施例の記録層は波長700nmの半導体レーザを照射
することによって、スポット部分が無色体に変化し、記
録を行なうことができた。また記録スポットは、再び紫
外線照射によって初期化することが可能であった。
することによって、スポット部分が無色体に変化し、記
録を行なうことができた。また記録スポットは、再び紫
外線照射によって初期化することが可能であった。
実施例2 NSP1822/ベンゼン=10-3M濃度の溶液を以下の条件のL
B法によって、トリメチルクロロシランで疎水処理した
石英基板上に積層し記録層を形成した。
B法によって、トリメチルクロロシランで疎水処理した
石英基板上に積層し記録層を形成した。
製膜条件 サブフェーズ:リン酸バッファー (pH=6.8、温度18.0℃) 圧縮速度:10mm/min 累積圧:20mN/m 累積層数:4層 上記方法で形成した記録層を実施例1と同様に紫外線
照射によって初期化した。前記初期状態の記録層は、暗
所で1日放置しても吸光度に変化はなくかつ顕微鏡観察
においても膜面に変化は認められず安定であった。ま
た、本実施例の記録層は、実施例1と同様に、半導体レ
ーザによる記録、紫外線照射による消去が可能であっ
た。
照射によって初期化した。前記初期状態の記録層は、暗
所で1日放置しても吸光度に変化はなくかつ顕微鏡観察
においても膜面に変化は認められず安定であった。ま
た、本実施例の記録層は、実施例1と同様に、半導体レ
ーザによる記録、紫外線照射による消去が可能であっ
た。
また本薄膜の膜厚は100Åときわめて薄く、均一性が
非常に高い薄膜であった。
非常に高い薄膜であった。
このようにして得た記録層の初期状態(A)と記録後
(B)の吸収スペクトルを第1図に示す。第1図から、
半導体レーザの照射により初期状態において存在した60
0nm付近の吸収が消滅し、記録がなされていることが確
認される。
(B)の吸収スペクトルを第1図に示す。第1図から、
半導体レーザの照射により初期状態において存在した60
0nm付近の吸収が消滅し、記録がなされていることが確
認される。
実施例3 NSP1822/塩化ジオクタデシルジメチルアンモニウム=
1/1の割合で混合し、紫外線下で濃度10-3Mのベンゼン溶
液を作成する。ついで、紫外線照射下でこの溶液を石英
基板上に1000rpmでスピンコーティングし記録層を形成
する。前記方法で形成した記録層は当初から着色体であ
るため、初期化する必要はない。また、本構成並びに本
製造法を用いて得た記録層は、溶液状態で紫外線照射さ
れているためにスピロピランの着色体が会合体を形成し
易く、またその会合体お安定性は極めて高いため、室温
暗所で数カ月間放置しても吸光度にほとんど変化はなか
った。
1/1の割合で混合し、紫外線下で濃度10-3Mのベンゼン溶
液を作成する。ついで、紫外線照射下でこの溶液を石英
基板上に1000rpmでスピンコーティングし記録層を形成
する。前記方法で形成した記録層は当初から着色体であ
るため、初期化する必要はない。また、本構成並びに本
製造法を用いて得た記録層は、溶液状態で紫外線照射さ
れているためにスピロピランの着色体が会合体を形成し
易く、またその会合体お安定性は極めて高いため、室温
暗所で数カ月間放置しても吸光度にほとんど変化はなか
った。
本記録層は、実施例1と同様に半導体レーザによる記
録、紫外線照射による消去を行なうことできた。このよ
うにした得た記録膜の初期状態(A)と記録後(B)の
吸収スペクトルを第2図に示す。第2図から、実施例2
と同様に、半導体レーザ照射により650nm付近の吸収が
消滅し、記録がなされていることが確認される。
録、紫外線照射による消去を行なうことできた。このよ
うにした得た記録膜の初期状態(A)と記録後(B)の
吸収スペクトルを第2図に示す。第2図から、実施例2
と同様に、半導体レーザ照射により650nm付近の吸収が
消滅し、記録がなされていることが確認される。
なお、本実施例では、界面活性物質としてジオクタデ
シルジメチルアンモニウム塩(炭素数18)を用いたが、
炭素数の異なる他の界面活性物質でも同様の記録特性を
有する。また、会合体形成にはアンモニウム塩が最も好
ましいが、他の界面活性物質例えばリン脂質などでもほ
ぼ同様の安定性を得ることができる。
シルジメチルアンモニウム塩(炭素数18)を用いたが、
炭素数の異なる他の界面活性物質でも同様の記録特性を
有する。また、会合体形成にはアンモニウム塩が最も好
ましいが、他の界面活性物質例えばリン脂質などでもほ
ぼ同様の安定性を得ることができる。
実施例4 上記実施例1から3では、R1の置換基がオクタデシル
基、R2の置換基がヘンエイコシル基を有するスピロピラ
ンであるが、R1がメチル基、ヘキシル基、トリアコンチ
ル基を有するスピロピランでも同様の特性を示した。ま
た、R2がメチル基を有するスピロピランも同様の特性を
示した。
基、R2の置換基がヘンエイコシル基を有するスピロピラ
ンであるが、R1がメチル基、ヘキシル基、トリアコンチ
ル基を有するスピロピランでも同様の特性を示した。ま
た、R2がメチル基を有するスピロピランも同様の特性を
示した。
それぞれの着色体の吸収極大波長を表1に示す。
発明の効果 本発明により、従来のフォトクロミック材料を用いた
記録媒体と異なり、長波長域に吸収極大を有するため、
半導体レーザーによる記録が可能となり、保存安定性が
高い光学記録媒体の提供を行なうことが出来た。
記録媒体と異なり、長波長域に吸収極大を有するため、
半導体レーザーによる記録が可能となり、保存安定性が
高い光学記録媒体の提供を行なうことが出来た。
第1図は、本発明の実施例2における初期状態と記録後
の可視吸収スペクトル図、第2図は本発明の実施例3に
おける初期状態と記録後の可視吸収スペクトル図であ
る。
の可視吸収スペクトル図、第2図は本発明の実施例3に
おける初期状態と記録後の可視吸収スペクトル図であ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】記録層が下記一般式を有するフォトクロミ
ック材料からなることを特徴とする光学記録媒体。 (R1、R2は炭素数1〜30のアルキル基を示す。) - 【請求項2】記録層がフォトクロミック材料の着色体の
会合体からなることを特徴とする請求項1に記載の光学
記録媒体。 - 【請求項3】記録層がフォトクロミック材料のLB膜から
なることを特徴とする請求項1に記載の光学記録媒体。 - 【請求項4】記録層が長鎖炭化水素基を少なくとも1つ
有する界面活性物質とフォトクロクミック材料からなる
ことを特徴とする請求項1に記載の光学記録媒体。 - 【請求項5】界面活性物質が下記構造式を有することを
特徴とする請求項4に記載の光学記録媒体。 (R1=R2=C1〜C30のアルキル基、R3=R4=メチル基、
X=ハロゲン基を示す。) - 【請求項6】下記一般式を有するフォトクロミック材料
の溶液調合工程及び製膜工程の少なくともいずれかの工
程を紫外線照射下で行なうことを特徴とする光学記録媒
体の製造方法。 (R1、R2は炭素数1〜30のアルキル基を示す。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2082436A JP2890638B2 (ja) | 1990-03-29 | 1990-03-29 | 光学記録媒体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2082436A JP2890638B2 (ja) | 1990-03-29 | 1990-03-29 | 光学記録媒体及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03280040A JPH03280040A (ja) | 1991-12-11 |
JP2890638B2 true JP2890638B2 (ja) | 1999-05-17 |
Family
ID=13774505
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2082436A Expired - Fee Related JP2890638B2 (ja) | 1990-03-29 | 1990-03-29 | 光学記録媒体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2890638B2 (ja) |
-
1990
- 1990-03-29 JP JP2082436A patent/JP2890638B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03280040A (ja) | 1991-12-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0218263B1 (en) | Laser information recording medium having an improved recording layer | |
EP0192778B1 (en) | Optical recording medium | |
JP2890638B2 (ja) | 光学記録媒体及びその製造方法 | |
JPS5837078A (ja) | フオトクロミツク感光性組成物 | |
US6960426B2 (en) | Silver halide material for optical memory devices with luminescent reading and methods for the treatment thereof | |
US5252371A (en) | Rewritable photochromic optical disk | |
JP2890760B2 (ja) | 光学記録媒体 | |
JPH0444258B2 (ja) | ||
JP2938551B2 (ja) | 光学記録媒体 | |
JPS62147454A (ja) | 光学記録媒体 | |
JPS62147456A (ja) | 光学記録媒体 | |
JPH0443572B2 (ja) | ||
JPH0798934B2 (ja) | フォトクロミック材料および光学記録媒体 | |
JPH0745259B2 (ja) | 光学的情報記録媒体 | |
JPH0444259B2 (ja) | ||
JP2622177B2 (ja) | 光記録媒体 | |
JPH0269739A (ja) | 光学記録素子 | |
JPS62147455A (ja) | 光学記録媒体 | |
EP0389813B1 (en) | A method for preparing a photochromic material | |
JP2721725B2 (ja) | フォトクロミック材料とこれを用いた光学記録媒体 | |
JPH0443577B2 (ja) | ||
JPH052217B2 (ja) | ||
KR100257893B1 (ko) | 유기광기록매체 | |
JP3068891B2 (ja) | ビフルベニル系化合物を使用した記録媒体 | |
JP2910089B2 (ja) | 光学記録媒体の検出方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |