JP2834125B2 - 複層遮熱構造 - Google Patents
複層遮熱構造Info
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- JP2834125B2 JP2834125B2 JP62266375A JP26637587A JP2834125B2 JP 2834125 B2 JP2834125 B2 JP 2834125B2 JP 62266375 A JP62266375 A JP 62266375A JP 26637587 A JP26637587 A JP 26637587A JP 2834125 B2 JP2834125 B2 JP 2834125B2
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- layer
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、高温に曝される耐熱材料よりなる部材と許
容温度の低い部材間の遮断,嵌合構造に係り、特に狭い
間隙層において効果的な遮熱を構成する複層遮熱構造に
関する。 〔従来の技術〕 従来、耐熱許容温度の低い(例えば耐熱合金)の遮熱
保護の例としてはセラミツク・コーテイングがある。こ
の例は直接高温に曝される材料の表面にセラミツクス粉
末をプラズマ・コーテイング等により塗布するもので、
堅固な結合が期待できるという特徴を有している。しか
し、コーテイングでは、厚さ0.3mm程度のコーテイング
層で約50℃の温度落差を実現出来る程度であり、一方厚
いコーテイング層の形成は極めて難しいことが知られて
いる。尚、この種装置としては特開昭58−20902号公報
記載がある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記従来技術は保護すべき部分の表面に塗布されるだ
けであるため、0.5mm厚のコーテイングで漸く約100℃の
温度落差を実現できる程度であり、基本的に部品への入
熱を阻止する考えによるものではない。大きなスペース
をとらずに遮熱効果を得る点では優れた方法であるが、 ・部材を直接高温に曝すため、コーテイング剥離の際に
は大きな損傷を受けること、 ・現状の技術レベルでは0.5mm以上の厚さのコーテイン
グは困難で100℃以上の温度落差を実現することは不可
能に近いこと、 ・コーテイング面の裏面から冷却、 などの問題があつた。 本発明の目的は材料を直接高温に曝さず数mmの間隙で
約1000℃の温度落差を実現することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記の目的は、高温に直接曝される耐熱部材と嵌合さ
れる低耐熱材料において、耐熱材料部材から隣接部材へ
の輻射熱の遮断、及び耐熱部材からの入熱を防止するこ
とにより、達成される。この輻射熱の遮断には空隙の多
い固体遮熱材を、低耐熱部材への伝熱防止には固体遮熱
材表面に耐熱繊維層と空気層とを配置することが有効で
ある。 〔作用〕 本発明による複層遮熱構造は、固体遮熱材,耐熱繊維
層、及び空気流路層によりなる。耐熱材料からの輻射熱
は、耐熱材料表面に積層された固体遮熱材により遮熱で
きる。一方、耐熱材料からの伝熱は、固体遮熱材の表面
に積層した耐熱繊維層が空気を含んだ極めて低い熱伝導
率の遮熱層となり、この耐熱繊維層の表面からの伝熱を
さらにこの耐熱繊維層の表面に設けた空気流路層内を流
れる空気によって外部に放出することにより遮断するこ
とができる。 〔実施例〕 以下、本発明の一実施例を第1図〜第4図により説明
する。 第1図はフアイン・セラミツクスなどの耐熱材料1と
金属材料等の耐熱性の低い材料5間に構成された遮熱層
を示すもので、当遮熱層は固体遮熱材2,耐熱繊維層3,及
び空気流路層4より構成された、本発明の一実施例であ
る。 固体遮熱材2は例としてムライト・セラミツクス2,耐
熱繊維層3には例えばセラミツク・フアイバからなる繊
維がある。第1図の断面の模式図を第2図に示す。第1
図に示す空気流路層4は、耐熱性の低い材料の内面に溝
4′を設け、当該部に冷却空気等を導くことにより事実
上形成することができる。同様に第3図,第4図に示す
ように、耐熱繊維層3と耐熱性の低い材料5間に突起7
を有する板6を配置し突起7と耐熱性の低い材料5の表
面間に形成された空間8を冷却空気流路として構成する
こともできる。 また第5図に示す如く、第3図の突起を有する板の代
りに波形の板を設けることも可能である。 〔発明の効果〕 本発明によれば、以下の効果がある。すなわち遮熱要
素としては、高温に曝される耐熱材料(例えばラセラミ
ツクス)に直接接触し且つ強い輻射熱を受ける部材に耐
熱性に優れた固体遮熱材を配置しているため、この部材
で輻射熱を遮断し、一方高温になつた耐熱材料から耐熱
性の低い材料への伝熱は、当該材料の表面で空気流によ
り材料への入熱直前で熱を除去される。また中間に配置
された耐熱繊維層は空気を含む構造となり極めて低い熱
伝導率を有する層を形成するため、全体として輻射熱及
び伝熱を遮断し耐熱性の低い材料を熱より保護する極め
て効率のよい遮熱層を構成することができるという効果
がある。さらに、本発明を構成する各部材が効果的に各
々の特性が活かされているため、全体として極めて薄い
層で効果的な遮熱特性が得られることが期待される。
容温度の低い部材間の遮断,嵌合構造に係り、特に狭い
間隙層において効果的な遮熱を構成する複層遮熱構造に
関する。 〔従来の技術〕 従来、耐熱許容温度の低い(例えば耐熱合金)の遮熱
保護の例としてはセラミツク・コーテイングがある。こ
の例は直接高温に曝される材料の表面にセラミツクス粉
末をプラズマ・コーテイング等により塗布するもので、
堅固な結合が期待できるという特徴を有している。しか
し、コーテイングでは、厚さ0.3mm程度のコーテイング
層で約50℃の温度落差を実現出来る程度であり、一方厚
いコーテイング層の形成は極めて難しいことが知られて
いる。尚、この種装置としては特開昭58−20902号公報
記載がある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記従来技術は保護すべき部分の表面に塗布されるだ
けであるため、0.5mm厚のコーテイングで漸く約100℃の
温度落差を実現できる程度であり、基本的に部品への入
熱を阻止する考えによるものではない。大きなスペース
をとらずに遮熱効果を得る点では優れた方法であるが、 ・部材を直接高温に曝すため、コーテイング剥離の際に
は大きな損傷を受けること、 ・現状の技術レベルでは0.5mm以上の厚さのコーテイン
グは困難で100℃以上の温度落差を実現することは不可
能に近いこと、 ・コーテイング面の裏面から冷却、 などの問題があつた。 本発明の目的は材料を直接高温に曝さず数mmの間隙で
約1000℃の温度落差を実現することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記の目的は、高温に直接曝される耐熱部材と嵌合さ
れる低耐熱材料において、耐熱材料部材から隣接部材へ
の輻射熱の遮断、及び耐熱部材からの入熱を防止するこ
とにより、達成される。この輻射熱の遮断には空隙の多
い固体遮熱材を、低耐熱部材への伝熱防止には固体遮熱
材表面に耐熱繊維層と空気層とを配置することが有効で
ある。 〔作用〕 本発明による複層遮熱構造は、固体遮熱材,耐熱繊維
層、及び空気流路層によりなる。耐熱材料からの輻射熱
は、耐熱材料表面に積層された固体遮熱材により遮熱で
きる。一方、耐熱材料からの伝熱は、固体遮熱材の表面
に積層した耐熱繊維層が空気を含んだ極めて低い熱伝導
率の遮熱層となり、この耐熱繊維層の表面からの伝熱を
さらにこの耐熱繊維層の表面に設けた空気流路層内を流
れる空気によって外部に放出することにより遮断するこ
とができる。 〔実施例〕 以下、本発明の一実施例を第1図〜第4図により説明
する。 第1図はフアイン・セラミツクスなどの耐熱材料1と
金属材料等の耐熱性の低い材料5間に構成された遮熱層
を示すもので、当遮熱層は固体遮熱材2,耐熱繊維層3,及
び空気流路層4より構成された、本発明の一実施例であ
る。 固体遮熱材2は例としてムライト・セラミツクス2,耐
熱繊維層3には例えばセラミツク・フアイバからなる繊
維がある。第1図の断面の模式図を第2図に示す。第1
図に示す空気流路層4は、耐熱性の低い材料の内面に溝
4′を設け、当該部に冷却空気等を導くことにより事実
上形成することができる。同様に第3図,第4図に示す
ように、耐熱繊維層3と耐熱性の低い材料5間に突起7
を有する板6を配置し突起7と耐熱性の低い材料5の表
面間に形成された空間8を冷却空気流路として構成する
こともできる。 また第5図に示す如く、第3図の突起を有する板の代
りに波形の板を設けることも可能である。 〔発明の効果〕 本発明によれば、以下の効果がある。すなわち遮熱要
素としては、高温に曝される耐熱材料(例えばラセラミ
ツクス)に直接接触し且つ強い輻射熱を受ける部材に耐
熱性に優れた固体遮熱材を配置しているため、この部材
で輻射熱を遮断し、一方高温になつた耐熱材料から耐熱
性の低い材料への伝熱は、当該材料の表面で空気流によ
り材料への入熱直前で熱を除去される。また中間に配置
された耐熱繊維層は空気を含む構造となり極めて低い熱
伝導率を有する層を形成するため、全体として輻射熱及
び伝熱を遮断し耐熱性の低い材料を熱より保護する極め
て効率のよい遮熱層を構成することができるという効果
がある。さらに、本発明を構成する各部材が効果的に各
々の特性が活かされているため、全体として極めて薄い
層で効果的な遮熱特性が得られることが期待される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の断面図、第2図は冷却空気
の流路を具体化した実施例、第3図は突起を有する板に
より冷却流路を設けた実施例の断面図、第4図,第5図
は夫々冷却流路の形成に用いられる板状部材の外観図で
ある。 1……耐熱材料、2……固体遮熱層、3……耐熱繊維
層、4……空気流路層、5……金属材料。
の流路を具体化した実施例、第3図は突起を有する板に
より冷却流路を設けた実施例の断面図、第4図,第5図
は夫々冷却流路の形成に用いられる板状部材の外観図で
ある。 1……耐熱材料、2……固体遮熱層、3……耐熱繊維
層、4……空気流路層、5……金属材料。
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フロントページの続き
(72)発明者 久松 暢
神奈川県横須賀市長坂2丁目6番1号
財団法人電力中央研究所横須賀究所内
(72)発明者 宮田 寛
茨城県土浦市神立町502番地 株式会社
日立製作所機械研究所内
(72)発明者 飯島 史郎
茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社
日立製作所日立研究所内
(56)参考文献 特開 昭62−48903(JP,A)
特開 昭50−74809(JP,A)
実開 昭60−166412(JP,U)
実開 昭58−144193(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名)
F01D 9/02
F01D 5/28
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.高温に曝される耐熱部材と、固体の遮熱材と、耐熱
繊維層と、空気流路層と、一定許容温度以下に保持を要
求される低耐熱部材とがこの順番で積層された複層遮熱
構造であって、前記空気流路層が前記低耐熱部材の前記
繊維層側の面に設けられた溝によって形成されているこ
とを特徴とする複層遮熱構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62266375A JP2834125B2 (ja) | 1987-10-23 | 1987-10-23 | 複層遮熱構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62266375A JP2834125B2 (ja) | 1987-10-23 | 1987-10-23 | 複層遮熱構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01110806A JPH01110806A (ja) | 1989-04-27 |
JP2834125B2 true JP2834125B2 (ja) | 1998-12-09 |
Family
ID=17430067
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62266375A Expired - Fee Related JP2834125B2 (ja) | 1987-10-23 | 1987-10-23 | 複層遮熱構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2834125B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017502196A (ja) * | 2013-12-13 | 2017-01-19 | シーメンス アクティエンゲゼルシャフト | タービンブレード又はベーンの遮熱コーティング |
US20220145776A1 (en) * | 2020-11-10 | 2022-05-12 | General Electric Company | Systems and methods for controlling temperature in a supporting foundation used with a gas turbine engine |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5074809A (ja) * | 1973-11-08 | 1975-06-19 | ||
US3966353A (en) * | 1975-02-21 | 1976-06-29 | Westinghouse Electric Corporation | Ceramic-to-metal (or ceramic) cushion/seal for use with three piece ceramic stationary vane assembly |
JPS58144193U (ja) * | 1982-03-24 | 1983-09-28 | 川崎重工業株式会社 | 二重殻低温タンク |
JPS60166412U (ja) * | 1984-04-11 | 1985-11-05 | 新日本製鐵株式会社 | 断熱カ−テン |
DE3521782A1 (de) * | 1985-06-19 | 1987-01-02 | Mtu Muenchen Gmbh | Hybridschaufel aus metall und keramik zusammengesetzt |
-
1987
- 1987-10-23 JP JP62266375A patent/JP2834125B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017502196A (ja) * | 2013-12-13 | 2017-01-19 | シーメンス アクティエンゲゼルシャフト | タービンブレード又はベーンの遮熱コーティング |
US20220145776A1 (en) * | 2020-11-10 | 2022-05-12 | General Electric Company | Systems and methods for controlling temperature in a supporting foundation used with a gas turbine engine |
US11702957B2 (en) * | 2020-11-10 | 2023-07-18 | General Electric Company | Systems and methods for controlling temperature in a supporting foundation used with a gas turbine engine |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01110806A (ja) | 1989-04-27 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |