JPS645238B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 セラミツクフアイバーは、一般にシリカ，アル
ミナ組成の繊維質集合体であるため軽量で柔軟性
があり、蓋熱量が小さく昇温，降温時に何等損傷
を受けないので、種々の炉の耐火断熱壁として広
く賞用されている。そして軽量で柔軟性があるた
め、それ自身で炉壁の構成とすることは困難で、
通常耐熱合金製スタツド等を使用して炉殻に固定
したり、ブランケツトから短冊状に切り出した条
片を厚さ方向に積み重ねたモジユールを接着剤等
で炉壁に張着したりする方法が採用されていた。
又、セラミツクフアイバーはガラス質であるため
高温に晒されると結晶化し易くなり、数％の収縮
を起す。このため壁面に亀裂が生じたり部分的に
剥落を起したりする。この傾向は前記モジユール
についても認められる現象である。

本発明はこのモジユールの形状を改良し、同材
質であつてもより高温で使用でき、且つ断熱効果
の優れた構造に関するもので、片側に間隔を置い
て突出部を有する条片と、両側に間隔を置いて交
互に突出部を有する条片とがそれぞれ縦方向およ
び横方向に並置され、且つそれぞれ並置された条
片によつて形成される凹陥部に相互の突出部が嵌
合するように組み合せた構造としたものである。

以下に本発明の一実施例を図によつて説明す
る。第１図中、１はセラミツクフアイバーブラン
ケツトから切出した条片で、片側に突出部２が形
成されている。第２図の３は同様にして得た条片
で両側に交互に突出部４，４′を有する条片であ
る。条片１は実施例の第３図、第４図および第５
図に示すような二片ずつ組にして突出部側２と背
面側２′が面するように縦方向に並置されている。
一方、第２図の条片３は二片ずつ組にして横方向
に並置されているが、縦方向の条片１の二片によ
つて形成される凹陥部が前面および背面にあるた
め、これに条片３の突出部が嵌合するように２個
おきに並置されている。この場合、条片３の凹陥
部には条片１の突出部２がそれぞれ嵌合してい
る。

本発明のモジユールの形状は上述のようになつ
ているので、高温に晒された場合、モジユールの
厚み方向の収縮は従来のモジユールと同等である
が、面方向の収縮については各条片が交互に入り
組んでいるためその収縮が抑制され、そのためモ
ジユール全体の面方向の収縮がほとんど認められ
ないという効果を奏するものである。

従つて、このモジユールを炉壁に接着剤によつ
て、或いは金属製の治具によつて張着したものは
壁面に亀裂が生ずることがほとんど認められな
い。

又本発明による形状のモジユールは各条片の構
造上炉内に面している部分が少なく、このため熱
収縮の影響を受ける面積が少なくなると共に各突
出部は各凹陥部に嵌合する部分がわずかながら空
隙部を形成しているため、それだけ断熱性を高め
ているという効果もある。

尚、本発明の実施例においては図に示すような
形状の条片を使用したが、少なくとも一片は実質
的に片側に突出部を有し、他片は両側に突出部を
有するものを組み合せることによつて、各条片が
突出部および凹陥部の嵌合状態により、その収縮
が抑制されるような構造であることが必要であ
る。そして条片の突出部および凹陥部の数，組と
する場合の数、条片の厚み等は任意に設定するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示すもので、第１図お
よび第２図は条片の斜視図、第３図、第４図およ
び第５図はセラミツクフアイバーモジユールの平
面図、斜視図および一部を破断した斜視図であ
る。 １，３……条片、２，４，４′……突出部、
２′……背面側。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 片側に間隔を置いて突出部を有する条片と両
   側に間隔を置いて交互に突出部を有する条片とが
   それぞれ縦方向および横方向に並置された条片に
   よつて形成される凹陥部に相互の突出部が嵌合す
   るように組み合せた構造を有するセラミツクフア
   イバーモジユール。