JP2702616B2 - Pivka−iiの測定試薬 - Google Patents
Pivka−iiの測定試薬Info
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- JP2702616B2 JP2702616B2 JP7031891A JP7031891A JP2702616B2 JP 2702616 B2 JP2702616 B2 JP 2702616B2 JP 7031891 A JP7031891 A JP 7031891A JP 7031891 A JP7031891 A JP 7031891A JP 2702616 B2 JP2702616 B2 JP 2702616B2
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- Japan
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- antibody
- pivka
- prothrombin
- human
- thrombin
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- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はPIVKA−IIの測定方
法および測定試薬に関する。さらに詳しくは、PIVK
A−IIを二抗体サンドイッチ法を利用する免疫学的測定
法によって測定する測定方法および測定試薬に関する。
法および測定試薬に関する。さらに詳しくは、PIVK
A−IIを二抗体サンドイッチ法を利用する免疫学的測定
法によって測定する測定方法および測定試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】PIVKA−IIはビタミンK依存性血漿
蛋白質の一つであるプロトロンビンの前駆物質であっ
て、アミノ末端領域にある10個のグルタミン酸残基に
ついてのγ−カルボキシル化の程度が不完全なものを言
う。当該カルボキシル化の程度が完全なものを正常プロ
トロンビンと言う。従って、PIVKA−IIとは正常プ
ロトロンビンのγ−カルボキシグルタミン酸残基につい
ての脱カルボキシル化体であるということもでき、PI
VKA−IIという名称以外に異常プロトロンビン(Ab
normal prothrombin)と呼ばれるこ
ともある。10個のグルタミン酸残基中いくつがγ−カ
ルボキシル化を受けるかにより数種類のPIVKA−II
が混在した状態で存在している。本発明は主として生物
学的試料中のPIVKA−IIの測定を目的としているの
で、本発明におけるPIVKA−IIとは、特にことわら
ない限り、数種類のPIVKA−IIの混在状態を言う。
10個のグルタミン酸残基についてのカルボキシル化の
程度が完全なものを正常プロトロンビンと言う。
蛋白質の一つであるプロトロンビンの前駆物質であっ
て、アミノ末端領域にある10個のグルタミン酸残基に
ついてのγ−カルボキシル化の程度が不完全なものを言
う。当該カルボキシル化の程度が完全なものを正常プロ
トロンビンと言う。従って、PIVKA−IIとは正常プ
ロトロンビンのγ−カルボキシグルタミン酸残基につい
ての脱カルボキシル化体であるということもでき、PI
VKA−IIという名称以外に異常プロトロンビン(Ab
normal prothrombin)と呼ばれるこ
ともある。10個のグルタミン酸残基中いくつがγ−カ
ルボキシル化を受けるかにより数種類のPIVKA−II
が混在した状態で存在している。本発明は主として生物
学的試料中のPIVKA−IIの測定を目的としているの
で、本発明におけるPIVKA−IIとは、特にことわら
ない限り、数種類のPIVKA−IIの混在状態を言う。
10個のグルタミン酸残基についてのカルボキシル化の
程度が完全なものを正常プロトロンビンと言う。
【0003】PIVKA−II測定の臨床的な有用性につ
いては、ビタミンKの不足状態あるいは抑制状態におい
て当該γ−カルボキシル化が不完全となり、その結果P
IVKA−IIが血液中に出現するので、ビタミンKの不
足状態あるいは抑制状態のマーカーとしてその測定は臨
床上重要である。PIVKA−IIとはProtein
induced by vitaminK absen
ce−IIの略称であり、これは上記生理的観点に基づい
て命名されたものである。また最近では、肝細胞癌に伴
って血液中にPIVKA−IIが出現することが見い出さ
れ、従来肝細胞癌の良いマーカーとされているα−フェ
トプロテインが陰性の肝細胞癌患者においてもPIVK
A−IIが高濃度に出現することがあることにより、α−
フェトプロテインと同等の臨床的な有用性が認められて
いる。PIVKA−IIとビタミンKおよび肝細胞癌との
関連について参考のために下記文献1)から3)を列挙
する。 1)Motohara K.Kuroki Y.Kan
H.Endo F.Matsuda I. Detection of vitamin K de
ficiencyby use of an enzy
me−linked immunosorbent a
ssay for circulating abno
rmal prothrombin. Pediatric Research.1985;1
9:354−7 2)Okuda H.Obata H.Nakanis
hi T.Furukawa R.Hashimoto
E. Production of abnormal pr
othrombin(des−γ−carboxy p
rothrombin)by hepatocellu
lar carcinoma. Journal Hepatology.1987;
4:357−63 3)Hattori N.Ohmizo R.Unou
ra M.TanakaN.Kobayashi K. Abnormal prothrombin meas
urementsin hepatocellular
carcionoma Journal of Tu
mor marker oncology.1988;
3:207−16
いては、ビタミンKの不足状態あるいは抑制状態におい
て当該γ−カルボキシル化が不完全となり、その結果P
IVKA−IIが血液中に出現するので、ビタミンKの不
足状態あるいは抑制状態のマーカーとしてその測定は臨
床上重要である。PIVKA−IIとはProtein
induced by vitaminK absen
ce−IIの略称であり、これは上記生理的観点に基づい
て命名されたものである。また最近では、肝細胞癌に伴
って血液中にPIVKA−IIが出現することが見い出さ
れ、従来肝細胞癌の良いマーカーとされているα−フェ
トプロテインが陰性の肝細胞癌患者においてもPIVK
A−IIが高濃度に出現することがあることにより、α−
フェトプロテインと同等の臨床的な有用性が認められて
いる。PIVKA−IIとビタミンKおよび肝細胞癌との
関連について参考のために下記文献1)から3)を列挙
する。 1)Motohara K.Kuroki Y.Kan
H.Endo F.Matsuda I. Detection of vitamin K de
ficiencyby use of an enzy
me−linked immunosorbent a
ssay for circulating abno
rmal prothrombin. Pediatric Research.1985;1
9:354−7 2)Okuda H.Obata H.Nakanis
hi T.Furukawa R.Hashimoto
E. Production of abnormal pr
othrombin(des−γ−carboxy p
rothrombin)by hepatocellu
lar carcinoma. Journal Hepatology.1987;
4:357−63 3)Hattori N.Ohmizo R.Unou
ra M.TanakaN.Kobayashi K. Abnormal prothrombin meas
urementsin hepatocellular
carcionoma Journal of Tu
mor marker oncology.1988;
3:207−16
【0004】PIVKA−IIの測定方法としては、ポリ
クローナルな抗PIVKA−II抗体を使用した競合ラジ
オイムノアッセイ法(Blanchard R.et
al.Acquired vitamin K−dep
endent carboxylation defi
ciency in liver disease.T
he New England Journal of
Medicine.1981;305:242−
8)、あるいは正常プロトロンビンを吸収後、残存する
PIVKA−IIのトロンビン活性を測定する方法(So
ulier J.etal.A new method
to assay des−γ−carboxypr
othombin.Gastroenterolog
y.1986;91:1258−62)などが報告され
ているが、いずれも材料の調製が繁雑であったり、測定
系が複雑であったりして多数の臨床検体を扱う臨床検査
の場においては実用的ではない。これらの方法に対し
て、抗PIVKA−IIモノクローナル抗体を使用した特
異的なPIVKA−II測定方法(特開昭60−6055
7号)は非常に簡便であり、しかも正確に多数の検体が
測定できるという特徴を持っており、現在その方法を使
用した測定試薬が唯一のPIVKA−II測定診断薬とし
て広く利用されている。
クローナルな抗PIVKA−II抗体を使用した競合ラジ
オイムノアッセイ法(Blanchard R.et
al.Acquired vitamin K−dep
endent carboxylation defi
ciency in liver disease.T
he New England Journal of
Medicine.1981;305:242−
8)、あるいは正常プロトロンビンを吸収後、残存する
PIVKA−IIのトロンビン活性を測定する方法(So
ulier J.etal.A new method
to assay des−γ−carboxypr
othombin.Gastroenterolog
y.1986;91:1258−62)などが報告され
ているが、いずれも材料の調製が繁雑であったり、測定
系が複雑であったりして多数の臨床検体を扱う臨床検査
の場においては実用的ではない。これらの方法に対し
て、抗PIVKA−IIモノクローナル抗体を使用した特
異的なPIVKA−II測定方法(特開昭60−6055
7号)は非常に簡便であり、しかも正確に多数の検体が
測定できるという特徴を持っており、現在その方法を使
用した測定試薬が唯一のPIVKA−II測定診断薬とし
て広く利用されている。
【0005】肝細胞癌の診断および経過観察にα−フェ
トプロテインの測定と共にPIVKA−IIの測定が行な
われているが、α−フェトプロテインの測定が検体とし
て血清でも血漿でも使用できるのに対し、上記の特開昭
60−60557号公報に基づくPIVKA−IIの測定
法は、血清では正確な測定はできず、血漿を検体試料と
して使用しなければならないという大きな欠点を有して
いる(服部 信、臨床と研究、65巻3号、257頁左
欄に「血清検体の中には異常に高値を示すものがみら
れ、安定した定量値が得られないことがわかった。」と
記載されている。)。また、血漿検体においてさえ、そ
の保存期間中に凍結融解を頻回おこなったり、高温に保
存したりした場合には血液凝固反応が進行し血清に近い
状態となり、測定値の信頼性に不安をいだかせる場合が
ある。このことは診断を必要とする患者から血清と血漿
の2種類の採血をしなければならず、患者の負担はもち
ろんのこと、測定する側にとっても血清試料でも信頼性
のあるPIVKA−IIの測定できる試薬の開発が望まれ
ている。また血漿試料で正確なPIVKA−IIの測定が
可能であるのに、血清試料ではなぜ安定した測定値が得
られないか、原因は不明でありその解決策はいまだ見い
出されていない。
トプロテインの測定と共にPIVKA−IIの測定が行な
われているが、α−フェトプロテインの測定が検体とし
て血清でも血漿でも使用できるのに対し、上記の特開昭
60−60557号公報に基づくPIVKA−IIの測定
法は、血清では正確な測定はできず、血漿を検体試料と
して使用しなければならないという大きな欠点を有して
いる(服部 信、臨床と研究、65巻3号、257頁左
欄に「血清検体の中には異常に高値を示すものがみら
れ、安定した定量値が得られないことがわかった。」と
記載されている。)。また、血漿検体においてさえ、そ
の保存期間中に凍結融解を頻回おこなったり、高温に保
存したりした場合には血液凝固反応が進行し血清に近い
状態となり、測定値の信頼性に不安をいだかせる場合が
ある。このことは診断を必要とする患者から血清と血漿
の2種類の採血をしなければならず、患者の負担はもち
ろんのこと、測定する側にとっても血清試料でも信頼性
のあるPIVKA−IIの測定できる試薬の開発が望まれ
ている。また血漿試料で正確なPIVKA−IIの測定が
可能であるのに、血清試料ではなぜ安定した測定値が得
られないか、原因は不明でありその解決策はいまだ見い
出されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かかる実情にかんがみ
本発明者らは、血漿検体はもちろんのこと、血液凝固反
応が進行した検体、とりわけ血清検体でもPIVKA−
IIが測定できる試薬を開発することを目的とする。
本発明者らは、血漿検体はもちろんのこと、血液凝固反
応が進行した検体、とりわけ血清検体でもPIVKA−
IIが測定できる試薬を開発することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らはPIVKA
−IIを二抗体サンドイッチ法を利用する免疫学的測定法
において、第二抗体として使用する抗ヒトプロトロンビ
ン抗体を通常の方法によりヒトプロトロンビンを動物に
免疫して作成した場合には、たとえヒトプロトロンビン
アフィニティカラムを用いて抗体を精製しても(特開昭
60−60557号)その抗ヒトプロトロンビン抗体の
中にヒトトロンビンと交差反応を示す抗体が出現するこ
とを見い出した。さらにその抗体の特性を鋭意研究した
結果、ヒトトロンビンと交差反応を示す抗体が血清検体
のPIVKA−II測定系に悪い影響を及ぼすことを初め
て見い出した。すなわちPIVKA−IIの免疫測定系に
おける第二抗体として使用する抗ヒトプロトロンビン抗
体がヒトトロンビンと反応しない抗体を使用すれば血漿
検体はもちろんのこと血清検体でもPIVKA−IIが正
確に測定できることを初めて見い出し本発明を完成する
に至った。
−IIを二抗体サンドイッチ法を利用する免疫学的測定法
において、第二抗体として使用する抗ヒトプロトロンビ
ン抗体を通常の方法によりヒトプロトロンビンを動物に
免疫して作成した場合には、たとえヒトプロトロンビン
アフィニティカラムを用いて抗体を精製しても(特開昭
60−60557号)その抗ヒトプロトロンビン抗体の
中にヒトトロンビンと交差反応を示す抗体が出現するこ
とを見い出した。さらにその抗体の特性を鋭意研究した
結果、ヒトトロンビンと交差反応を示す抗体が血清検体
のPIVKA−II測定系に悪い影響を及ぼすことを初め
て見い出した。すなわちPIVKA−IIの免疫測定系に
おける第二抗体として使用する抗ヒトプロトロンビン抗
体がヒトトロンビンと反応しない抗体を使用すれば血漿
検体はもちろんのこと血清検体でもPIVKA−IIが正
確に測定できることを初めて見い出し本発明を完成する
に至った。
【0008】すなわち本発明は酸素免疫測定法、ラジオ
イムノアッセイ法あるいはその他の測定法において二抗
体サンドイッチ法を原理とするPIVKA−II測定試薬
の抗体には、第一抗体に抗PIVKA−IIモノクローナ
ル抗体を使用し、第二抗体にはPIVKA−IIとプロト
ロンビンの共通抗原に対する抗体(抗プロトロンビン抗
体と呼ぶ)を使用するが、この時、第二抗体として使用
する抗体がモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体に
かかわらずトロンビンと交差反応しない抗体を使用する
ことにより、血漿検体はもちろんのこと血清検体でもP
IVKA−IIが正確に測定できる完成された試薬を提供
することにある。このようにして製造した試薬はトロン
ビンと反応しないので、血清中に多量に存在するトロン
ビンの影響を受けずにPIVKA−IIが測定できる。一
方、トロンビンと交差反応する抗プロトロンビン抗体を
使用した場合には、血清中のPIVKA−II以外にトロ
ンビンとも反応して測定値を上昇させ、正確な測定が不
可能である。
イムノアッセイ法あるいはその他の測定法において二抗
体サンドイッチ法を原理とするPIVKA−II測定試薬
の抗体には、第一抗体に抗PIVKA−IIモノクローナ
ル抗体を使用し、第二抗体にはPIVKA−IIとプロト
ロンビンの共通抗原に対する抗体(抗プロトロンビン抗
体と呼ぶ)を使用するが、この時、第二抗体として使用
する抗体がモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体に
かかわらずトロンビンと交差反応しない抗体を使用する
ことにより、血漿検体はもちろんのこと血清検体でもP
IVKA−IIが正確に測定できる完成された試薬を提供
することにある。このようにして製造した試薬はトロン
ビンと反応しないので、血清中に多量に存在するトロン
ビンの影響を受けずにPIVKA−IIが測定できる。一
方、トロンビンと交差反応する抗プロトロンビン抗体を
使用した場合には、血清中のPIVKA−II以外にトロ
ンビンとも反応して測定値を上昇させ、正確な測定が不
可能である。
【0009】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
係わるトロンビンと反応しない抗プロトロンビン抗体は
例えば次のように製造される。まず、新鮮ヒト血漿より
Shapiro等(Shapiro S.et al.
The purification of human
prothrombin.Thromb.Diat
h.Haemorph.,1966;16:469−9
0)の方法により精製ヒトプロトロンビンを得る。次に
このヒトプロトロンビンでウサギを免疫し、採血して抗
血清を得る。抗血清に硫酸アンモニウムを加えて塩析
し、透析後、DE−52 Celluloseでイオン
交換する。これを、ヒトプロトロンビンアフィニティ
カラムにかけ、4M塩酸グアニジンで溶出して抗ヒトプ
ロトロンビンウサギIgG抗体を得る。透析して塩酸グ
アニジンを除去後トロンビンアフィニティ カラムにか
けて、素通り分画を採取し、トロンビンと反応しない抗
プロトロンビン抗体とする。また上記のポリクローナル
抗体の他に、精製ヒトプロトロンビンをマウスに免疫し
てその脾臓細胞を採取し、Koehler G.等の方
法(KoehlerG.Milstein C.Dev
iation of specificantibod
y−producting culture and
tumor lines by cell fusio
n.Eur.J.Immunol.1976;6:51
1−9)によりミエローマ細胞株P3U1と細胞融合
し、限界希釈法により3回クローニングをおこない、ト
ロンビンと反応せずにPIVKA−IIおよび正常プロト
ロンビンと反応する抗プロトロンビン抗体産生セルライ
ンとして確立される細胞が分泌するモノクローナル抗体
をトロンビンと反応しない抗プロトロンビン抗体として
使用することもできる。
係わるトロンビンと反応しない抗プロトロンビン抗体は
例えば次のように製造される。まず、新鮮ヒト血漿より
Shapiro等(Shapiro S.et al.
The purification of human
prothrombin.Thromb.Diat
h.Haemorph.,1966;16:469−9
0)の方法により精製ヒトプロトロンビンを得る。次に
このヒトプロトロンビンでウサギを免疫し、採血して抗
血清を得る。抗血清に硫酸アンモニウムを加えて塩析
し、透析後、DE−52 Celluloseでイオン
交換する。これを、ヒトプロトロンビンアフィニティ
カラムにかけ、4M塩酸グアニジンで溶出して抗ヒトプ
ロトロンビンウサギIgG抗体を得る。透析して塩酸グ
アニジンを除去後トロンビンアフィニティ カラムにか
けて、素通り分画を採取し、トロンビンと反応しない抗
プロトロンビン抗体とする。また上記のポリクローナル
抗体の他に、精製ヒトプロトロンビンをマウスに免疫し
てその脾臓細胞を採取し、Koehler G.等の方
法(KoehlerG.Milstein C.Dev
iation of specificantibod
y−producting culture and
tumor lines by cell fusio
n.Eur.J.Immunol.1976;6:51
1−9)によりミエローマ細胞株P3U1と細胞融合
し、限界希釈法により3回クローニングをおこない、ト
ロンビンと反応せずにPIVKA−IIおよび正常プロト
ロンビンと反応する抗プロトロンビン抗体産生セルライ
ンとして確立される細胞が分泌するモノクローナル抗体
をトロンビンと反応しない抗プロトロンビン抗体として
使用することもできる。
【0010】本発明に係わる抗PIVKA−IIモノクロ
ーナル抗体は例えば公開特許(特開昭60−6055
7)に述べられているように、次のように製造される。
まず、ワーファリン服用者血漿よりBaSO4 、BaC
O3 処理してヒトプロトロンビンを吸着除去し、次にD
E−52 Celluloseによるイオン交換をおこ
ない、最後にPIVKA−IIおよび正常プロトロンビン
と反応する抗プロトロンビン抗体を用いたアフィニティ
ーカラムに吸着せしめ、4M塩酸グアニジンで溶出し、
透析し、濃縮して精製PIVKA−IIを得る。次にこの
精製PIVKA−IIをマウスに免疫してその脾臓細胞を
採取し、前記したKohlerG.等の方法によりミエ
ローマ細胞株P3U1と細胞融合し、限界希釈法により
3回クローニングをおこない、正常プロトロンビンとは
反応せずにPIVKA−IIとのみ反応する抗体産生セル
ラインとして確立される細胞が分泌するモノクローナル
抗体を抗PIVKA−IIモノクローナル抗体として使用
することができる。
ーナル抗体は例えば公開特許(特開昭60−6055
7)に述べられているように、次のように製造される。
まず、ワーファリン服用者血漿よりBaSO4 、BaC
O3 処理してヒトプロトロンビンを吸着除去し、次にD
E−52 Celluloseによるイオン交換をおこ
ない、最後にPIVKA−IIおよび正常プロトロンビン
と反応する抗プロトロンビン抗体を用いたアフィニティ
ーカラムに吸着せしめ、4M塩酸グアニジンで溶出し、
透析し、濃縮して精製PIVKA−IIを得る。次にこの
精製PIVKA−IIをマウスに免疫してその脾臓細胞を
採取し、前記したKohlerG.等の方法によりミエ
ローマ細胞株P3U1と細胞融合し、限界希釈法により
3回クローニングをおこない、正常プロトロンビンとは
反応せずにPIVKA−IIとのみ反応する抗体産生セル
ラインとして確立される細胞が分泌するモノクローナル
抗体を抗PIVKA−IIモノクローナル抗体として使用
することができる。
【0011】次に本発明における二抗体サンドイッチ法
を利用する測定法は例えば次のように実施される。な
お、ここでは酵素免疫測定法の場合を示すが、ラジオイ
ムノアッセイ法あるいはその他の方法においても本発明
が使用できることは言うまでもない。本発明測定試薬の
具体的態様を示せば次の如くになる。すなわち、本発明
測定試薬はヒトトロンビンと反応する抗体を含まない抗
ヒトプロトロンビン抗体を必須の構成成分とし、モノク
ローナル抗PIVKA−II抗体(単独または固相化した
もの)、標準抗原、酵素および基質よりなる群より任意
に選択したものを組合わせたもののセットである。ここ
において、セット中に固相が含まれる場合に当該固相が
モノクロナール抗PIVKA−II抗体によってコートさ
れた状態で提供されること、あるいはセット中に標準用
抗ヒトプロトロンビン抗体と酵素とが含まれる場合に、
両者がコンジュゲートした状態で提供されることは自由
であり、これらも同様に本発明測定試薬の態様に含まれ
る。また測定の実施の便益のために適当なる抗原希釈
液、反応希釈液、基質溶解液、反応停止液等がセット中
に添付されることも自由であり、これらは本発明を限定
するものではない。測定は抗PIVKA−IIモノクロナ
ール抗体コート固相体に標準抗原または被検生物学的試
料(血液、血漿または血清)を加えてインキュベートす
る。固相体を洗浄後、酵素標識抗プロトロンビン抗体
(トロンビンと反応しない)を加えて再びインキュベー
トし、洗浄し、最後に基質を加えてインキュベート後、
基質の分解量を分光光度計を用いて測定する。後記実施
例によって示されるごとく、本発明測定試薬によっては
じめて血清検体でのPIVKA−II測定が可能となる。
を利用する測定法は例えば次のように実施される。な
お、ここでは酵素免疫測定法の場合を示すが、ラジオイ
ムノアッセイ法あるいはその他の方法においても本発明
が使用できることは言うまでもない。本発明測定試薬の
具体的態様を示せば次の如くになる。すなわち、本発明
測定試薬はヒトトロンビンと反応する抗体を含まない抗
ヒトプロトロンビン抗体を必須の構成成分とし、モノク
ローナル抗PIVKA−II抗体(単独または固相化した
もの)、標準抗原、酵素および基質よりなる群より任意
に選択したものを組合わせたもののセットである。ここ
において、セット中に固相が含まれる場合に当該固相が
モノクロナール抗PIVKA−II抗体によってコートさ
れた状態で提供されること、あるいはセット中に標準用
抗ヒトプロトロンビン抗体と酵素とが含まれる場合に、
両者がコンジュゲートした状態で提供されることは自由
であり、これらも同様に本発明測定試薬の態様に含まれ
る。また測定の実施の便益のために適当なる抗原希釈
液、反応希釈液、基質溶解液、反応停止液等がセット中
に添付されることも自由であり、これらは本発明を限定
するものではない。測定は抗PIVKA−IIモノクロナ
ール抗体コート固相体に標準抗原または被検生物学的試
料(血液、血漿または血清)を加えてインキュベートす
る。固相体を洗浄後、酵素標識抗プロトロンビン抗体
(トロンビンと反応しない)を加えて再びインキュベー
トし、洗浄し、最後に基質を加えてインキュベート後、
基質の分解量を分光光度計を用いて測定する。後記実施
例によって示されるごとく、本発明測定試薬によっては
じめて血清検体でのPIVKA−II測定が可能となる。
【0012】
【発明の効果】本発明は従来正確な測定が不可能であっ
た血清におけるPIVKA−II測定を可能にし、肝細胞
癌の診断および経過観察に有効なPIVKA−IIの測定
をα−フェトプロテインの測定と同じ血清で測定できる
ようにし、血清と血漿を別々に採血するという患者の負
担を除くことができる。
た血清におけるPIVKA−II測定を可能にし、肝細胞
癌の診断および経過観察に有効なPIVKA−IIの測定
をα−フェトプロテインの測定と同じ血清で測定できる
ようにし、血清と血漿を別々に採血するという患者の負
担を除くことができる。
【0013】
【実施例】以下に記載する実施例をもって本発明の効果
を更に具体的に説明する。 実施例1. トロンビンと反応しない抗プロトロンビン抗体の作成 新鮮ヒト血漿1リットルに1M BaCl2 を80ml添
加し、1時間攪拌した後、遠心にてバリューム沈澱を回
収する。0.2M EDTA 200mlを加えて2時間
攪拌後、硫酸アンモニウムにて25〜65%飽和分画を
採取する。0.1M燐酸緩衝液で透析後、DEAE−S
ephacelにて0M〜0.6M NaCl分画を行
なう。プロトロンビン画分を集め、透析後、Hapar
in−SepharoseおよびBlue−Sepha
roseに通す。Ultrogel AcA44にてゲ
ル濾過をし、精製された正常ヒトプロトロンビンを得
た。その最終回収率は、30〜40%であった。ここに
得られた正常ヒトプロトロンビンでウサギを免疫し、そ
の抗血清に35%硫酸アンモニウムを加えて沈澱を得た
後、透析し、DEAE−Celluloseカラムにか
け、0.017M燐酸緩衝液でイオン交換クロマトグラ
フィーを行なってIgG分画を得る。BrCNで活性化
したSepharoseに精製した正常ヒトプロトロン
ビンを結合し、アフィニティーカラムとする。精製した
IgG分画をアフィニティーカラムに通し、結合した抗
体を4M塩酸グアニジンで溶出して抗ヒトプロトロンビ
ンウサギIgG抗体を得る。透析して塩酸グアニジンを
除去した後、トロンビンアフィニティーカラムに通し
て、素通り分画を採取する。このようにして精製した抗
体を、トロンビンと反応しない抗プロトロンビン抗体と
する。
を更に具体的に説明する。 実施例1. トロンビンと反応しない抗プロトロンビン抗体の作成 新鮮ヒト血漿1リットルに1M BaCl2 を80ml添
加し、1時間攪拌した後、遠心にてバリューム沈澱を回
収する。0.2M EDTA 200mlを加えて2時間
攪拌後、硫酸アンモニウムにて25〜65%飽和分画を
採取する。0.1M燐酸緩衝液で透析後、DEAE−S
ephacelにて0M〜0.6M NaCl分画を行
なう。プロトロンビン画分を集め、透析後、Hapar
in−SepharoseおよびBlue−Sepha
roseに通す。Ultrogel AcA44にてゲ
ル濾過をし、精製された正常ヒトプロトロンビンを得
た。その最終回収率は、30〜40%であった。ここに
得られた正常ヒトプロトロンビンでウサギを免疫し、そ
の抗血清に35%硫酸アンモニウムを加えて沈澱を得た
後、透析し、DEAE−Celluloseカラムにか
け、0.017M燐酸緩衝液でイオン交換クロマトグラ
フィーを行なってIgG分画を得る。BrCNで活性化
したSepharoseに精製した正常ヒトプロトロン
ビンを結合し、アフィニティーカラムとする。精製した
IgG分画をアフィニティーカラムに通し、結合した抗
体を4M塩酸グアニジンで溶出して抗ヒトプロトロンビ
ンウサギIgG抗体を得る。透析して塩酸グアニジンを
除去した後、トロンビンアフィニティーカラムに通し
て、素通り分画を採取する。このようにして精製した抗
体を、トロンビンと反応しない抗プロトロンビン抗体と
する。
【0014】実施例2. 酵素標識抗体の作成 トロンビンと反応しない抗プロトロンビン精製抗体5mg
を0.1M酢酸緩衝液pH4.2で透析した後、ブタ胃・
ペプシン0.2mgを加え37℃で24時間インキュベー
トした。pHを7.0にあわせた後、Ultrogel
AcA44カラムにかけて0.1M酢酸緩衝液pH7.0
でゲル濾過を行ない、F(ab’)2 を得る。F(a
b’)2 を0.1M燐酸緩衝液pH6.0に透析した後、
0.1Mメルカプトエチルアミン50μl を添加し37
BR>℃で90分間インキュベートした。0.1M燐酸緩
衝液pH6.0(5mM、EDTA)で平衡化したSeph
adex G25カラムに通して透析を行ない、Fab
−SHを得た。一方、酵素として西洋ワサビ・ペルオキ
シダーゼ(HRPと略す)2mgを0.1M燐酸緩衝液pH
7.0に溶解し、N−サクシニミジル m−マレイミド
ベンゾエート0.7mg(N,N−ジメチルホルムアミド
に溶解する)を添加し30℃で60分間インキュベート
した。0.1M燐酸緩衝液pH6.0で平衡化したSep
hadex G25カラムに通して透析を行ない、マレ
イミド化HRPを得た。Fab−SHとマレイミド化H
RPとを混合して4℃で一夜間インキュベートし、0.
1M燐酸緩衝液pH6.5で平衡化したUltrogel
AcA44カラムにかけてゲル濾過を行ない酵素標識
抗体を得た。
を0.1M酢酸緩衝液pH4.2で透析した後、ブタ胃・
ペプシン0.2mgを加え37℃で24時間インキュベー
トした。pHを7.0にあわせた後、Ultrogel
AcA44カラムにかけて0.1M酢酸緩衝液pH7.0
でゲル濾過を行ない、F(ab’)2 を得る。F(a
b’)2 を0.1M燐酸緩衝液pH6.0に透析した後、
0.1Mメルカプトエチルアミン50μl を添加し37
BR>℃で90分間インキュベートした。0.1M燐酸緩
衝液pH6.0(5mM、EDTA)で平衡化したSeph
adex G25カラムに通して透析を行ない、Fab
−SHを得た。一方、酵素として西洋ワサビ・ペルオキ
シダーゼ(HRPと略す)2mgを0.1M燐酸緩衝液pH
7.0に溶解し、N−サクシニミジル m−マレイミド
ベンゾエート0.7mg(N,N−ジメチルホルムアミド
に溶解する)を添加し30℃で60分間インキュベート
した。0.1M燐酸緩衝液pH6.0で平衡化したSep
hadex G25カラムに通して透析を行ない、マレ
イミド化HRPを得た。Fab−SHとマレイミド化H
RPとを混合して4℃で一夜間インキュベートし、0.
1M燐酸緩衝液pH6.5で平衡化したUltrogel
AcA44カラムにかけてゲル濾過を行ない酵素標識
抗体を得た。
【0015】実施例3. 測定方法 PIVKA−IIモノクロンナール体は特開昭60−60
557号公報に記載されている常法により作成する。こ
の抗体をエンザイムイムノアッセイ用マルチプレートへ
の固相化する方法は同公報記載の常法により行なう。抗
PIVKA−IIモノクローナル抗体コート固相に1ウエ
ル当り被検検体100μl を注入し、4℃で一夜間イン
キュベートする。0.05Mトリス一塩酸緩衝液pH7.
5(0.05%Tween20)で三回洗浄後、酵素標
識抗体100μl を加えて4℃で1時間インキュベート
する。0.05Mトリス一塩酸緩衝液pH7.5(0.0
5%Tween20)で三回洗浄後、ABTS溶液10
0μlを加えて60分間静置し、2mMアジ化ナトリウム
100μl を加えて反応を停止して分光光度計により波
長405nmの吸光度を測定する。
557号公報に記載されている常法により作成する。こ
の抗体をエンザイムイムノアッセイ用マルチプレートへ
の固相化する方法は同公報記載の常法により行なう。抗
PIVKA−IIモノクローナル抗体コート固相に1ウエ
ル当り被検検体100μl を注入し、4℃で一夜間イン
キュベートする。0.05Mトリス一塩酸緩衝液pH7.
5(0.05%Tween20)で三回洗浄後、酵素標
識抗体100μl を加えて4℃で1時間インキュベート
する。0.05Mトリス一塩酸緩衝液pH7.5(0.0
5%Tween20)で三回洗浄後、ABTS溶液10
0μlを加えて60分間静置し、2mMアジ化ナトリウム
100μl を加えて反応を停止して分光光度計により波
長405nmの吸光度を測定する。
【0016】実施例4. PIVKA−II陰性健常人血漿および血清試料の測定 PIVKA−II陰性健常人40人より同時に血漿試料お
よび血清試料を採取し、それぞれについて実施例3記載
の方法に従いPIVKA−IIの測定を行なった。結果を
図1および図2に示す。図1は血漿試料についてであ
り、ヒトトロンビンと反応する抗体を含む抗ヒトプロト
ロンビン抗体を使用する方法(A)とヒトトロンビンと
反応する抗体を含まない抗ヒトプロトロンビン抗体を使
用する本発明の方法(B)の結果を示す。この測定試薬
の検出限界が0.0625AU/mlであるので方法A,B
いずれの方法によっても健常人血漿試料の場合は検出限
界以下であることを示す。すなわち、健常人はPIVK
A−IIは検出されず測定値の高い人はいないという正確
な値を示す。一方図2に示す如く、血清試料の場合は方
法Bでは血漿試料と同じく検出限界以下であるが方法A
で同じ健常人でありながら0.0625〜0.13AU/
mlまで分布し高い測定値を示す場合が多く安定した値が
得られない。このように本発明の方法Bは血漿試料はも
ちろんのこと血清試料でも測定を可能とし、方法Aでは
血清試料についてはこれまで言われているように正確な
測定が不可能である。
よび血清試料を採取し、それぞれについて実施例3記載
の方法に従いPIVKA−IIの測定を行なった。結果を
図1および図2に示す。図1は血漿試料についてであ
り、ヒトトロンビンと反応する抗体を含む抗ヒトプロト
ロンビン抗体を使用する方法(A)とヒトトロンビンと
反応する抗体を含まない抗ヒトプロトロンビン抗体を使
用する本発明の方法(B)の結果を示す。この測定試薬
の検出限界が0.0625AU/mlであるので方法A,B
いずれの方法によっても健常人血漿試料の場合は検出限
界以下であることを示す。すなわち、健常人はPIVK
A−IIは検出されず測定値の高い人はいないという正確
な値を示す。一方図2に示す如く、血清試料の場合は方
法Bでは血漿試料と同じく検出限界以下であるが方法A
で同じ健常人でありながら0.0625〜0.13AU/
mlまで分布し高い測定値を示す場合が多く安定した値が
得られない。このように本発明の方法Bは血漿試料はも
ちろんのこと血清試料でも測定を可能とし、方法Aでは
血清試料についてはこれまで言われているように正確な
測定が不可能である。
【0017】実施例5. PIVKA−II陽性肝細胞癌患者血清および血漿試料の
測定 PIVKA−II陽性肝細胞癌患者25人より同時に血清
検体および血漿検体を採取し、それぞれについて測定方
法に従って測定を行なった。同時に採取した血清検体と
血漿検体の相関性をプロットした結果を図3および図4
に示す。図3はヒトトロンビンと反応する抗体を含まな
い抗プロトロンビン抗体を使用した試薬による血清検体
と血漿検体の相関性をプロットした結果である。相関係
数は0.989であり、傾きは0.981であり(図3
中実線を傾き1の直線であり、血清検体と血漿検体をプ
ロットした曲線は点線で示す)、血清検体でも正確な測
定が可能であった。一方、図4はヒトトロンビンと反応
する抗体を含む抗プロトロンビン抗体を使用した結果で
あるが、相関係数は0.991と良好であったが、傾き
が0.949となり、特に低濃度で血清における定量値
が高くなり、トロンビンの非特異反応をPIVKA−II
の特異反応と同時に測定していることを意味する(図4
中実線は傾き1の直線であり、血清検体と血漿検体をプ
ロットした曲線は点線で示す)。
測定 PIVKA−II陽性肝細胞癌患者25人より同時に血清
検体および血漿検体を採取し、それぞれについて測定方
法に従って測定を行なった。同時に採取した血清検体と
血漿検体の相関性をプロットした結果を図3および図4
に示す。図3はヒトトロンビンと反応する抗体を含まな
い抗プロトロンビン抗体を使用した試薬による血清検体
と血漿検体の相関性をプロットした結果である。相関係
数は0.989であり、傾きは0.981であり(図3
中実線を傾き1の直線であり、血清検体と血漿検体をプ
ロットした曲線は点線で示す)、血清検体でも正確な測
定が可能であった。一方、図4はヒトトロンビンと反応
する抗体を含む抗プロトロンビン抗体を使用した結果で
あるが、相関係数は0.991と良好であったが、傾き
が0.949となり、特に低濃度で血清における定量値
が高くなり、トロンビンの非特異反応をPIVKA−II
の特異反応と同時に測定していることを意味する(図4
中実線は傾き1の直線であり、血清検体と血漿検体をプ
ロットした曲線は点線で示す)。
【0018】このように、トロンビンと反応する抗プロ
トロンビン抗体を使用した場合には、血清検体での測定
は不可能であるのに対して、トロンビンと反応しない抗
プロトロンビン抗体を使用することによって血漿と同じ
ように血清検体も使用できる。
トロンビン抗体を使用した場合には、血清検体での測定
は不可能であるのに対して、トロンビンと反応しない抗
プロトロンビン抗体を使用することによって血漿と同じ
ように血清検体も使用できる。
【図1】第二抗体としてヒトトロンビンと反応する抗体
を含む抗ヒトプロトロンビン抗体を使用する方法(A)
とヒトトロンビンと反応する抗体を含まない抗ヒトプロ
トロンビン抗体を使用する方法(B)によるPIVKA
−II陰性健常人40人の血漿中PIVKA−IIの測定
値。
を含む抗ヒトプロトロンビン抗体を使用する方法(A)
とヒトトロンビンと反応する抗体を含まない抗ヒトプロ
トロンビン抗体を使用する方法(B)によるPIVKA
−II陰性健常人40人の血漿中PIVKA−IIの測定
値。
【図2】第二抗体としてヒトトロンビンと反応する抗体
を含む抗ヒトプロトロンビン抗体を使用する方法(A)
とヒトトロンビンと反応する抗体を含まない抗ヒトプロ
トロンビン抗体を使用する方法(B)によるPIVKA
−II陰性健常人40人の血清中PIVKA−IIの測定
値。
を含む抗ヒトプロトロンビン抗体を使用する方法(A)
とヒトトロンビンと反応する抗体を含まない抗ヒトプロ
トロンビン抗体を使用する方法(B)によるPIVKA
−II陰性健常人40人の血清中PIVKA−IIの測定
値。
【図3】抗トロンビン抗体を含まない抗プロトロンビン
抗体を使用する方法によるPIVKA−II陽性患者の血
漿検体と血清検体の相関。
抗体を使用する方法によるPIVKA−II陽性患者の血
漿検体と血清検体の相関。
【図4】抗トロンビン抗体を含む抗プロトロンビン抗体
を使用する方法による、PIVKA−II陽性患者の血漿
検体と血清検体の相関。
を使用する方法による、PIVKA−II陽性患者の血漿
検体と血清検体の相関。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 39/44 A61K 39/44
Claims (5)
- 【請求項1】 生物学的試料中のPIVKA−IIを二抗
体サンドイッチ法を利用する免疫学的測定法によって測
定するに当り、第二抗体としてヒトトロンビンと反応す
る抗体を含まない抗ヒトプロトロンビン抗体を使用する
ことを特徴とするPIVKA−IIの測定試薬。 - 【請求項2】 ヒトトロンビンと反応しない抗ヒトプロ
トロンビン抗体がヒト以外の動物にヒトプロトロンビン
を免疫して得た抗体より抗ヒトトロンビン抗体を除去し
て製造される抗体であることを特徴とする請求項1記載
のPIVKA−IIの測定試薬。 - 【請求項3】 ヒトトロンビンと反応しない抗ヒトプロ
トロンビン抗体がマウスモノクロナール抗体であること
を特徴とする請求項1記載のPIVKA−IIの測定試
薬。 - 【請求項4】 生物学的試料が血漿または血清であるこ
とを特徴とする請求項1記載のPIVKA−IIの測定試
薬。 - 【請求項5】 生物学的試料中のPIVKA−IIを二抗
体サンドイッチ法を利用する免疫学的測定法によって測
定するに当り、第二抗体としてヒトトロンビンと反応す
る抗体を含まない抗ヒトプロトロンビン抗体を使用する
ことを特徴とするPIVKA−IIの測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7031891A JP2702616B2 (ja) | 1991-03-12 | 1991-03-12 | Pivka−iiの測定試薬 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7031891A JP2702616B2 (ja) | 1991-03-12 | 1991-03-12 | Pivka−iiの測定試薬 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05249108A JPH05249108A (ja) | 1993-09-28 |
JP2702616B2 true JP2702616B2 (ja) | 1998-01-21 |
Family
ID=13427986
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7031891A Expired - Lifetime JP2702616B2 (ja) | 1991-03-12 | 1991-03-12 | Pivka−iiの測定試薬 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2702616B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6893831B1 (en) | 1999-12-14 | 2005-05-17 | Sanko Junyaku Co., Ltd. | Immunoassay of PIVKA-II |
CA2834432C (en) * | 2011-05-23 | 2020-01-07 | Sekisui Medical Co., Ltd. | Method of inhibiting nonspecific reaction in pivka-ii assay reagent |
JP6032470B2 (ja) | 2012-08-09 | 2016-11-30 | 富士レビオ株式会社 | Pivka−ii測定方法、測定試薬及び測定キット |
KR102549704B1 (ko) | 2015-10-07 | 2023-06-30 | 후지레비오 가부시키가이샤 | Pivka-ii의 측정 방법, 및 pivka-ii 면역측정 시약 또는 키트의 제조 방법 |
-
1991
- 1991-03-12 JP JP7031891A patent/JP2702616B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05249108A (ja) | 1993-09-28 |
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Date | Code | Title | Description |
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A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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