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JP2672027B2 - 急硬セメント組成物及び急硬モルタル組成物 - Google Patents

急硬セメント組成物及び急硬モルタル組成物

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JP2672027B2
JP2672027B2 JP2159694A JP15969490A JP2672027B2 JP 2672027 B2 JP2672027 B2 JP 2672027B2 JP 2159694 A JP2159694 A JP 2159694A JP 15969490 A JP15969490 A JP 15969490A JP 2672027 B2 JP2672027 B2 JP 2672027B2
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rapid
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weight
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幸男 笹川
哲也 古沢
賢治 蓮尾
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、急硬セメント組成物及びそれを用いた急硬
モルタル組成物に関する。
〔従来の技術及びその課題〕 従来この種のモルタル組成物としては、共重合体のガ
ラス転移温度が−15〜15℃であるエチレン酢酸ビニル系
共重合体エマルジョンとアルミナセメントからなる防水
材組成物や、ホワイトセメント、ホワイトアルミナセメ
ント、半水石膏、ポリマーディスパージョン及び骨材か
らなるモルタル組成物が提案されている(特公平1−39
713号公報、特公平2−10112号公報)。
しかしながら、これらの組成物では、水と混練りして
施行した後の急硬性や強度発現性に欠け、施行終了から
実使用までの時間が長く、工期短縮の要望には対応でき
ないという課題があった。
また、特公平1−39713号公報記載の防水材組成物
は、その使用するエマルジョンに特徴があるため防水材
以外の用途への使用は難しく、セメントとしてアルミナ
セメントのみを使用しているため、急硬性も、また、長
期における強度保持性も欠け、しかもカラーモルタル組
成物を作製する際の顔料の分散性が悪いなどの課題があ
った。
一方、カラーモルタルを作製する際のセメントとし
て、ポルトランドセメントやアルミナセメントなどが使
用されている。
しかしながら、ポルトランドセメントは、4CaO・Al2O
3・FeO3の鉱物組成により着色する傾向があり、さらに
は、Fe2O3、TiO2及びMn2O3などのR2O3不純物成分によっ
ても着色する傾向がある。
また、アルミナセメントの色は、使用するボーキサイ
ト、バイヤー法により得られた酸化アルミニウム、生石
灰及び石灰石等の原料中の、Fe2O3、TiO2、MgO、SiO2
K2O及びNa2O等といった不純物の量や形態、焼成法や溶
融法といった製造方法、及び、クリンカー粉砕時の粒度
によって左右され、カラーモルタルを作製する際のセメ
ントとして、現状のアルミナセメントは不十分なもので
あった。
そのため、急硬性の白色セメントが要望されていた
が、従来の技術では可使時間や急硬性の面で不十分であ
りその解決が待たれていた。
本発明者らは、前記の課題を解決すべく鋭意検討を重
ねた結果、アルミナセメントの鉱物組成、特に、Al2O3
の含有量の多少によって、白色度が左右されることに着
目し、特定の急硬セメント組成物及び急硬モルタル組成
物を使用することにより、急硬性、強度発現性及び長期
における強度保持性に優れ、顔料により着色した際の色
むらの少ないセメント硬化体を得ることができる知見を
得て本発明を完成するに至った。
〔課題を解決するための手段〕
即ち、本発明は、無水セッコウ/アルミナセメントの
重量比が0.1〜5の無水セッコウとアルミナセメントか
らなる急硬材、ホワイトセメント、及び急硬材とホワイ
トセメントの合計100重量部に対して、ポリマー混和材
5〜200重量部を主成分とする急硬セメント組成物であ
り、該急硬セメント組成物と骨材とを主成分とする急硬
モルタル組成物であり、さらに、顔料を配合してなる急
硬モルタル組成物である。
以下本発明を詳しく説明する。
本発明に係るホワイトセメントとは、白色ポルトラン
ドセメントと呼ばれるもので、普通ポルトランドセメン
トと同様、鉱物組成として、3CaO・SiO2や2CaO・SiO2
どの水硬性カルシウムシリケートを主体とするが、普通
ポルトランドセメントの着色原因である4CaO・Al2O3・F
eO3の鉱物組成を極力少なくして、3CaO・Al2O3をおおめ
に調整したものである。
ポルトランドセメントの着色原因は、Fe2O3、TiO2
びMn2O3などのR2O3不純物成分の影響が大きいとされて
いるが、中でも、Fe2O3の影響が最も大きいと考えられ
ている。
このため、本発明に係るホワイトセメントは、Fe2O3
が0.5%未満であることが好ましく、0.3%以下が、顔料
と組み合せた際、顔料の色彩が艶やかになるためより好
ましい。
本発明に係る急硬材は、無水セッコウとアルミナセメ
ントからなるものである。
本発明に係る無水セッコウとしては、I型、II型及び
III型の無水セッコウが挙げられるが、このうち、他の
材料と組み合わせによる急硬性強度発現性の面からII型
無水セッコウが好ましい。
また、他の材料との組み合せによる相乗効果を引き出
すためには、無水セッコウの粒度が重要である。
一般に市販されている無水セッコウの粒度は、ブレー
ン値で2,000〜3,000cm2/gのものがほとんどであるが、
本発明においては3,000cm2/g以上が好ましく、4,000cm2
/g以上が好ましく、6,000cm2/g以上の微粉砕品が最も好
ましい。
本発明に係るアルミナセメントは、白色及び/又は白
色系のアルミナセメントであることが好ましい。
特に、アルミナセメント中のAl2O3の含有量は、急硬
性、強度発現性及び硬化体の色彩の艶やかさの面から、
70%以上が好ましく、72〜89%がより好ましい。
また、本発明に係るアルミナセメントは、CaO・Al
2O3、12CaO・7Al2O3及びCaO・2Al2O3等の水硬性カルシ
ウムアルミネートの他、α・Al2O3を含有するものであ
って、市販品としては、電気化学社製商品名「ハイアル
ミナセメント」、「ハイアルミナセメントNEO」、「ハ
イアルミナセメントD」「ハイアルミナセメント#8
0」、「ハイアルミナセメントF」、「ハイアルミナセ
メントスーパー」、「ハイアルミナセメントスーパー
2」、「ハイアルミナセメントスーパー90」、「ハイア
ルミナセメントスーパーG」及び「ハイアルミナセメン
トスーパーF」等、アルコア社製商品名「CA14」、「CA
15」、「CA25」、「CA25タイプC」及び「CA25タイプ
G」等、ラファージュ社製商品名「セカール80」、「セ
カール70」及び「セカール71」等が使用可能である。
さらに、特に好ましいアルミナセメントとしては、ア
ルミナ源として、水酸化アルミニウム及び/又はバイヤ
ー法により得られる酸化アルミニウムを用い、カルシア
源として、CaO90%以上の石灰石及び/又はCaCO395%以
上の石灰石を用い、鉱物組成が、CaO・Al2O3が50%以上
となるように配合後、ロータリーキルンやシャフトキル
ンなどによる焼成法や、電気炉、平炉及び反射炉等によ
る溶融法によって製造したクリンカーに、必要に応じ
て、アルミナセメント中のAl2O3が70%以上、好ましく
は72〜89%になるように、α−アルミナを加え成分調整
したものが使用され、CaO・Al2O3の他、12CaO・7Al2O3
やCaO・2Al2O3を水硬性鉱物として含有することも可能
である。
アルミナセメントの粒度はブレーン値で4,000cm2/g以
上が好ましく、4,500cm2/g以上がより好ましい。
特に、アルミナセメント中のカルシウムアルミネート
系鉱物の結晶化率が70〜100%のものが、急硬モルタル
組成物全体の急硬性や強度発現性の面から好ましい。Ca
O・Al2O3の結晶の含有量が少ないと、急硬セメント組成
物としての、強度発現性に欠け、結晶化率が70%未満で
は施行時の可使時間不足が生じやすい傾向がある。
なお、カルシウムアルミネート系鉱物の結晶化率
(%)は次式によって算出される。
結晶化率(%)=(回折線のピーク面積/全ピーク面
積)×100 また、アルミナセメントを白色の急硬セメント組成物
及び急硬モルタル組成物として用いた際の白度の点か
ら、粉末法ハンター白度計による白度値で60以上、好ま
しくは70以上の指数であることが好ましい。
急硬材中の無水セッコウ/アルミナセメントの重量比
は0.1〜5である。無水セッコウアルミナセメントの重
量比が0.1未満では、水和反応時のエトリンガイト(3Ca
O・Al2O3・3CaSO4・31〜32H2O)の生成量が少なく、急
硬性及び強度が不足する傾向がある。また、無水セッコ
ウ/アルミナセメントの重量比が5を越えると、水和反
応後余剰のCaSO4が存在し、急硬性の低下、強度不足及
び白華等を生じたり、CaSO4の溶解による耐久性の低下
などをひきおこす傾向がある。特に、無水セッコウ/ア
ルミナセメントの重量比を0.2〜2とすることがより好
ましい。
本発明における急硬セメント組成物は、ホワイトセメ
ントと急硬材とを主成分とするものであり、ホワイトセ
メント100重量部に対して、急硬材20〜300重量部を配合
してなるものが好ましい。ホワイトセメント100重量部
に対して、急硬材の割合が20重量部未満では、急硬性や
強度発現が不十分で、300重量部を越えると、施行時の
可使時間が不足する傾向がある。可使時間、急硬性及び
強度のバランスから、ホワイトセメント100重量部に対
して、急硬材25〜100重量部が好ましい。
本発明に係るポリマー混和材は、配合することで、弾
性に優れ、クラックの発生が防止でき、施行部への優れ
た接着性を発揮できるもので、具体的には、水性ポリマ
ーディスパージョン、粉末エマルジョン、水溶性ポリマ
ー及び液状ポリマー等が挙げられる。
水性ポリマーディスパージョンとして、ゴムラテック
ス、樹脂エマルジョン及び混合ディスパージョン等が挙
げられる。
具体的には、水性ポリマーディスパージョンとして、
ポリアクリル酸エステル(PAE)、ポリ酢酸ビニル(PVA
C)、アクリル酸エステルスチレン、ポリプロピオン酸
ビニル(PVP)、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ポリプロ
ピレン(PP)、クロロプレンゴム(CR)、スチレンブタ
ジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム
(NBR)、メタクリル酸メチルブタジエンゴム(MBR)及
び天然ゴムラテックス(NR)等が挙げられる。
また、粉末エマルジョンとしては、エチレン酢酸ビニ
ル(EVA)、酢酸ビニル及びビニルバーサテート(VAVeo
Va)等が挙げられる。
水溶性ポリマーとしては、セルロース誘導体(メチル
セルロース)、ポリビニルアルコール(PVA)及びアク
リル酸カルシウムやアクリル酸マグネシウムなどのアク
リル酸塩等が挙げられる。
液状ポリマーとしては、不飽和ポリエステル樹脂やエ
ポキシ樹脂などがある。
具体的には、「新・コンクリート用混和材料、199〜2
16頁、1989年発行」記載のポリマー混和材が使用可能で
あるが、本発明では、ポリマーの硬化体中への分散性の
面から、水性ポリマーディスパージョンが好ましい。
また、プレミックス化によるハンドリングのし易さよ
り、EVAやVAVeoVaなどの粉末エマルジョンが特に好まし
い。
水性ポリマーディスパージョン、水溶性ポリマー及び
液状ポリマーは、粉体材料と別途混練りするのが好まし
く、粉末エマルジョンは、粉体材料と予め混合しておい
て、施行時に水と混練り使用することが好ましい。
ポリマー混和材の使用量は、急硬材とホワイトセメン
トの合計100重量部に対して、5〜200重量部である。5
重量部未満では弾性に欠け、200重量部を越えると、モ
ルタルが硬化遅延したり、強度不足になる傾向がある。
ポリマー混和材として、ディスパージョンを使用する
場合は、20〜150重量部が、また、粉末エマルジョンを
使用する場合は10〜100重量部が、急硬性、強度発現
性、弾性及びクラック防止等の特性から好ましい。
本発明に係る骨材は、具体的には、砂及び色砂、石灰
石粒及び岩石粒等であって、「セメント・コンクリート
No.415「骨材特集」、1981年9月号」に記載されている
ものが使用可能である。特に、塩害や白華が発生しにく
いものが好ましく、用途や施工場所にもよるが、粒度と
して、JIS5〜8号程度のものが好ましく、JIS6〜8号相
当品が充填性の面でより好ましい。
色砂とは、川砂、硅砂、岩石粒の砕砂、海砂及び山砂
等を原料とし、その粒子表面に、耐アルカリ性、、耐候
性及び親和性の良い着色材を被覆したものである。
使用する骨材は、硬化後の白華や変色を防ぐため、カ
ルシウム、カリウム及びナトリウム等の可溶性成分を極
力含まないものであることが重要である。
骨材の使用量は、急硬セメント組成物100重量部に対
して、50〜500重量部であることが好ましく、施行場所
の要求特性、例えば、強度、クラック防止及び接着性等
や配合する骨材の粒度によって適宜使用量を変えること
ができるが、通常、強度や弾性の面から100〜300重量部
が好ましい。
本発明に係る顔料は、無機顔料であって、具体的に
は、べんがらや、Fe2O3、FeO、Fe2O3・H2O及びFe2O3・F
eO等の合成酸化鉄、酸化クロム及び酸化チタン等が挙げ
られる。
顔料の粒度は、使用する際の耐光性や分散性に優れる
こと、モルタル混練物の作業性や強度特性などを劣化さ
せないことなどから、粒度がブレーン値で1,000〜8,000
cm2/gが好ましく、特に2,000〜6,000cm2/g程度がモルタ
ルの分散性の面からより好ましい。ブレーン値が1,000c
m2/g未満では粗すぎて着色むらを生じ、8,000cm2/gを越
えると、凝集して着色の濃淡を生じる傾向がある。
また、顔料は硬化体中に均一に分散させるように予め
他の材料と混合しておくことが好ましい。
顔料の使用量は、目的とする色彩や使用顔料により、
適宜最適量が決まるものであるが、急硬セメント組成物
100重量部に対して、100重量部以下であることが好まし
く、顔料の分散性、均一性及び着色度の面から、50重量
部未満が特に好ましい。
本発明では、白色の粉体を配合しているので、目的と
する色が白色であれば、顔料を必要としない施行も十分
可能である。顔料の使用量は、目的とする色彩が赤色の
場合は、急硬セメント組成物100重量部に対して、最大3
0〜40重量部の量で、また、青色系の場合は40〜50重量
部で安定な着色が得られる。
各材料の混合方法は、少なくとも一種類の粉体もしく
は固形分を、オムニミキサー、ナウタミキサー、Vブレ
ンダー、コーンブレンダー及びパン型ミキサー等の混合
機で、プレミックスしておいて混合しても良く、また、
施行現場において全材料を混合しても良いが、顔料を使
用する場合は、予め顔料を一種類以上の粉体又は固形分
と混合しておいた方が、顔料の均一分散の面から好まし
い。
各材料の混合順序は、急硬材の効果や顔料の均一分散
の面から、無水セッコウ、アルミナセメント、ホワイト
セメント及び顔料を混合し、次いで骨材を、さらに、ポ
リマー混和材を必要に応じ順に配合することが好まし
い。
本発明の急硬セメント組成物は、常法によって、ま
た、必要により水を加え、セメントリシンガンやモルタ
ル吹付ガンなどによる吹付施行やコテによる塗布などに
使用することが可能である。
さらに、長期強度の向上、収縮の緩和及びクラック・
ソリ防止の目的で、ポゾラン活性を有する材料、例え
ば、スラグ粉末、フライアッシュ及びシリカヒューム等
を混和材として、適量配合することも可能である。特
に、保水性の面からはシリカヒュームが、長期強度の面
からはスラグ粉末とフライアッシュが好ましく、各混和
材は単独使用もしくは併用が可能である。
また、急硬セメント組成物や急硬モルタル組成物の可
使時間や硬化性を改善する目的で、AE減水剤、減水剤、
硬化遅延剤及び硬化促進剤等、具体的には、リグニンス
ルホン酸塩系、ホルマリン縮合物系、メラミンスルホン
酸塩ホルマリン縮合物系、ポリカルボン酸塩系、リン酸
系、ホウ酸系及びオキシカルボン酸系又はその塩類等、
通常使用されるコンクリート混和材やアルミナセメント
添加剤などの添加剤を、本発明の特性を損なわない範囲
で単独もしくは併用することも可能である。
〔実施例〕
以下本発明を実施例にて説明する。
参考例1 表−1に示す配合で、急硬セメント組成物を作製し
た。その他の材料は、石津製薬製試薬1級品を用いた。
急硬セメント組成物100重量部に対して、骨材200重量
部と水道水60重量部をミキサーで混練し、モルタル混練
物を作製した。
比較のため、ホワイトセメントの代わりに、超速硬セ
メントの住友セメント社製ジェットセメントと小野田セ
メント社製早強ポルトランドセメントを用いて、また無
水セッコウの代わりに、二水セッコウ又は半水セッコウ
を用いて同様に実施した。結果を表−1に併記する。
〔物性測定方法〕
物性の測定はすべて20℃恒温室内でつぎのように実施
した。
可使時間;触指により、混練物の軟らかさがなくなる
までに要した注水直後からの時間 強度;混練物を4×4×16cmの型枠に鋳込み、所定時
間養生した後の圧縮強度。
硬化体色;目視 〔使用材料〕 ホワイトセメント:小野田セメント社製ホワイトセメン
ト 無水セッコウ;II型、セントラル硝子社製、ブレーン4,0
00cm2/g 二水セッコウ;セントラル硝子社製、ブレーン4,000cm2
/g 半水セッコウ;セントラル硝子社製、ブレーン4,000cm2
/g アルミナセメント;電気化学社製商品名「ハイアルミナ
セメント」CaO 25.4%、Al2O3 73.5% 骨材 6号;JIS 6号硅砂、宇部サンド工業社製商品名
「宇部硅砂」 表−1から明らかなように、無水セッコウ/アルミナ
セメントの重量比が0.1〜5である無水セッコウとアル
ミナセメントからなる急硬材と、ホワイトセメントを用
いると、施行の際、必要で十分な可使時間が確保でき、
しかも、強度発現性に優れるため、施工から使用までの
工期の短縮がはかられる。また、特に、硬化体の色が重
要であって、無水セッコウ/アルミナセメントの重量比
が0.1〜5である無水セッコウとアルミナセメントから
なる急硬材と、ホワイトセメントは白色であるため、顔
料を配合したカラー急硬セメントモルタルやカラーポリ
マーセメントの基材として優れている。
これに対して、従来の急硬セメント又は速硬セメント
を使用すると、硬化体の色が灰色又は緑灰色系となるた
め、顔料の色彩が艶やかにならず、顔料を配合する用途
には好ましくない。また、無水セッコウの代わりに二水
セッコウを用いると凝結遅延が生じ強度発現性が非常に
悪く、半水セッコウを用いると可使時間が短くなり作業
性が悪くなり好ましくない。
本発明の急硬セメント組成物は、タイル張りなどの接
着材や目地材、防水材、補修材及び耐食材等、土木・建
築分野を初めとし、広く応用可能である。
参考例2 日本軽金属社製商品名「仮焼アルミナNMA−20」と日
本石灰社製商品名「高純度B式生石灰」を所定量配合
し、電気炉にて溶融後、タッピング時にエアーで溶融物
を吹き飛ばし、鉱物組成と結晶化率の異なるクリンカー
を製造した。このクリンカーをバッチ式ボールミルで粉
砕し、アルミナセメントを作製した。
また、無水セッコウをポントミルで粉砕し、粒度の異
なる無水セッコウを調整した。
得られたアルミナセメントと無水セッコウを所定量配
合し、ホワイトセメントと、表−2に示す割合で混合し
て、セメント組成物を作製した。
このセメント組成物100重量部に対して、骨材6号を2
00重量部配合し、モルタル組成物を得て、各物性を測定
した。結果を表−2に併記する。
なお、物性の測定は参考例1に準じ、配合は実験No.1
−7を用いた。
表−2から明らかなように、急硬材に配合するアルミ
ナセメントは、Al2O3が70%以上が好ましく、72%以上
のものは硬化体の色彩が白色に近く、より好ましい。強
度発現性のバランスから、72〜89%が最も好ましい。特
に、CaO・Al2O3の多いものが可使時間が取れ好ましい。
また、カルシウムアルミネートの結晶化率が小さい
と、可使時間が短くなる傾向があり、結晶化率70%以上
が好ましい。
アルミナセメントの粒度は粗いと、強度発現が悪くな
る傾向があり、ブレーン4,000cm2/g以上が好ましい。
4 また、急硬材に配合する無水セッコウは、粒度が粗
いと急硬性が劣化し、強度発現が悪くなる傾向があり、
本発明においては、ブレーン3,000cm2/g以上が好まし
く、4,000cm2/g以上が急硬性に優れているためより好ま
しい。
実施例1 ホワイトセメント100重量部、無水セッコウ/アルミ
ナセメントの重量比1の急硬材50重量部、及び表−3に
示すポリマー混和材を配合し、急硬セメント組成物を作
製した。
この急硬セメント組成物100重量部に、骨材7号200重
量部、及び水適量を加え、ミキサーにて混合して急硬セ
メントモルタルを作製した。
作製した急硬セメントモルタルをSUS板上へ厚さ4mmに
なるよに塗布し、20℃、60%RHの条件下で所定時間養生
し,6次のように物性の測定をした。
テスト配合と結果を表−3に示す。
〔使用材料〕
骨材 7号:JIS 7号硅砂、宇部サンド工業社製商品名
「宇部硅砂」 ポリマー混和材A:EVAエマルジョン、電気化学工業社製
商品名「デンカEVA 83PLE」 ポリマー混和材B:アクリル変性エマルジョン、電気化学
工業社製商品名「デンカNK1000」 ポリマー混和材C:粉末EVA、カネボウエヌエスシー
(株)製「RESYN78−6263」 表−3から明らかなように、本発明の急硬モルタル組
成物を用いると、硬化性に特に優れ、表面クラックの発
生が無く、弾性に優れた白色硬化体が得られる。
ポリマー混和材の配合割合は、急硬材とホワイトセメ
ントの合計100重量部に対し、ポリマー混和材5〜200重
量部の範囲が好ましい。
実施例2 実施例1表−3実験No.3−5の急硬モルタル組成物に
宇部サンド工業社製「宇部硅砂」JIS5〜8号を表−4に
示すように、所定量配合し、水を適宜加えて、ミキサー
にて混合して、急硬モルタルを作製した。
その急硬モルタルを、SUS板上へ厚さ4mmになるように
塗布し、20℃、60%RHの条件下で所定時間養生し、硬化
性、表面クラック及び弾性を実施例3にて準じて測定し
た。また、強度の測定は次のように行った。結果を表−
4に示す。
〔物性測定方法〕 強度測定;混練した急硬モルタルを4×4×16cmテス
トピースへ鋳込み、所定時間20℃、60%RHの条件下で養
生し、その後圧縮強度を測定した。
〔使用材料〕
骨材 5号:JIS 5号硅砂、宇部サンド工業社製商品名
「宇部硅砂」 骨材 8号:JIS 8号硅砂、宇部サンド工業社製商品名
「宇部硅砂」 表−4から明らかなように、本発明の急硬モルタル組
成物は硬化性、表面クラック防止及び弾性に優れ、特に
短時間で必要かつ十分な強度が得られ、しかも硬化体は
白色で顔料の着色基材として最適である。
実施例3 実施例2、表−4実験No.4−5に示す材料に、顔料を
表−5に示すように所定量配合したカラーポリマーセメ
ントモルタルを作製した。
作製に当って、まず、顔料を各々小型ッポットミルに
て所定のブレーン値になるまで粉砕して使用した。
これらの顔料と急硬材とホワイトセメントをV型ブレ
ーンにて30分間混合後、骨材7号を追加配合し、さら
に、15分混合して得られた混合物、ポリマー混和材及び
水をミキサーにて混練して、カラーポリマーセメントモ
ルタルを作製した。
カラーポリマーセメントモルタルをSUS板上に4mmの厚
さに塗布し、20℃、60%R.Hの条件下で1日養生し、硬
化体を作製した。
この硬化体表面に水をスプレーし、常温にて、3日放
置後、物性を次のように測定し、白華の具合をチェック
した。結果を表−5に併記する。
〔物性測定方法〕 色むら;500×500mmのSUS板上に4mmの厚さに塗布し、
目視で色むら状態を判定した。
○;色むら無し、△;やや有り、×;有り 白華; ○;白華無し、△:やや有り、×;有り 〔使用材料〕 べんがら鉄;赤、石原産業社製、酸化鉄(Fe2O3) 酸化クロム;緑、日本化学工業社製「酸化クロムS−
1」 表−5から明らかなように、本発明の急硬モルタル組
成物は、カラーポリマーセメントモルタルとして色むら
や白華が少なく、しかも短時間で必要にして十分な強度
が得られる。
顔料の配合割合は、急硬セメント組成物100重量部に
対し、100重量部以下であることが好ましく、色むらが
少ない面から5〜50重量部がより好ましい。
また、顔料の粒度が1,000cm2/gより小さいと色むらが
生じ易く、8,000cm2/gを越えるとモルタル混練時の顔料
の分散性が悪く、色むらと白華を生じるため好ましくな
い。好ましくは1,000〜8,000cm2/gであり、より好まし
くは2,000〜6,000cm2/gである。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明の急硬セメント組成物を用いる
と、施工時の可使時間、硬化性及び強度発現性に優れ、
基材が急硬白色セメントであるため顔料を配合するよう
なカラーモルタル、特にポリマーセメントモルタルに適
しており、色むらや白華が無く良好である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無水セッコウ/アルミナセメントの重量比
    が0.1〜5の無水セッコウとアルミナセメントからなる
    急硬材、ホワイトセメント、及び急硬材とホワイトセメ
    ントの合計100重量部に対して、ポリマー混和材5〜200
    重量部を主成分とする急硬セメント組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の急硬セメント組成物と骨材
    とを主成分とする急硬モルタル組成物。
  3. 【請求項3】さらに、顔料を配合してなる請求項2記載
    の急硬モルタル組成物。
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