JP3478108B2 - 水硬性着色仕上材組成物 - Google Patents
水硬性着色仕上材組成物Info
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Description
レベリング性を兼ね備えた着色床仕上材に関するもので
ある。具体的には、工場、倉庫、駐車場、ガソリンスタ
ンド、厨房等における床下地の調整と着色仕上げを同時
に行なうことを可能にする、超速硬性およびセルフレベ
リング性を有した水硬性着色仕上材組成物に関するもの
である。
いては既に多くの技術が開示されている。例えば、特開
昭61−155241号、特開平5−9049号、特公
平6−8197号、特開平8−217508号の各公報
には、自己水平性を確保するための高い流動性、施工作
業を容易にするための適度な可使持間、および、硬化後
の硬化体特性、例えば強度、表面性状、寸法安定性、耐
水性を含めた耐化学薬品性等の改善を目的とした組成物
が開示されている。しかし、これ等の組成物は床下地調
整材として必要な特性の全てを満足するものではなく、
特に、色ムラの発生等着色性の悪さから打設表面をその
まま床仕上材として使用できる技術レベルには程遠いも
のであり、そのため、セルフレベリング性組成物から得
られる床下地硬化体の上に、陶器タイル、P−タイル、
シート、仕上塗料等の着色仕上材の施工が必要であっ
た。
業特性(高流動性、長可使時間)および硬化特性(高強
度、高耐摩耗性、高平滑性)に優れているだけでなく着
色性にも優れ、床下地の調整と着色色仕上げを同時に行
なうことが可能な水硬性着色仕上材組成物の提供を目的
とする。
質的に有しており、且つ硬化特性の優れた水硬性成分
と、適当な凝結調整剤、高分子エマルジョンおよび流動
性改良剤より成る組成物に更に顔料、増粘剤および消泡
剤を組み合わせた組成物が、上記課題の解決された組成
物となることを見出し、本発明を完成した。すなわち、
本発明は、アルミナセメント、石膏および高炉スラグよ
りなる水硬性成分、硫酸アルミニウム類およびリチウム
塩よりなる凝結調整剤、高分子エマルジョン、減水剤、
顔料、増粘剤、および、消泡剤よりなる水硬性着色仕上
材組成物に関する。以下に、本発明を詳しく説明する。
件の一つは、適度な急硬性を有することであるが、急硬
性は第一義的に、含まれる水硬性成分の種類に依存す
る。セルフレベリング材を水硬性成分により大別する
と、石膏系とセメント系の二種が存在する。石膏系は、
寸法安定性が良く、短時間で硬化すると云う長所がある
ものの、剥離および鉄骨の錆の発生が容易に生じまた耐
水性が低いと云う欠点を有し、一方、セメント系は、高
耐水性、高表面硬度という長所を有しているが、普通ポ
ルトランドセメント系では硬化速度が低く、乾燥収縮が
大きいと云う欠点を有しており、速硬性セメント系では
硬化速度面では改善されるものの、流動性が低く、作業
性が低いと云う欠点を有している。すなわち、両系とも
床下地調整材として使用する上で改善を要する問題点を
有している。更に、両系に共通する問題点として挙げら
れるのは、硬化までの間に材料分離を起こすことであ
る。この材料分離は添加顔料の偏析を促し、硬化後の色
ムラを引き起こすため、セルフレベリング材を着色仕上
材として使用する上で致命的な欠点となる。また、従来
のセメント系では、その水和反応で生成する水酸化カル
シウムが関与する白華が生じ、着色した場合にはそれが
目立つため美観が損なわれることがあった。本発明にお
いては、アルミナセメント、石膏および高炉スラグより
なる水硬性成分を使用することで、これらの問題を解決
している。
しており、硬化後は耐化学薬品性、耐火性に優れた硬化
体を与える。また、潜在水硬性を有する高炉スラグの存
在により、その欠点である硬化体強度の経時的な低下も
抑制される。アルミナセメントは鉱物組成が異なるもの
が数種知られ市販されているが、何れも主成分はモノカ
ルシウムアルミネート(CA)であり、市販品はその種
類によらず使用することが出来る。しかも、従来のセメ
ント系における白華発生の原因となる水酸化カルシウム
は生成しない。
を保持するのに必要な成分であるが、その添加量は、ア
ルミナセメント100重量部当たり、25〜120重量
部、好ましくは40〜100重量部とするのが良い。2
5重量部より少ないと寸法安定性が低下し、120重量
部より多くなると耐水性が低下し、水による異常膨張が
生じることがあり、好ましくない。また、石膏は、無
水、半水等の各石膏がその種類を問わず、一種または二
種以上の混合物として使用できる。
硬化体の耐クラック性を高めるだけでなく、アルミナセ
メントの硬化体強度を向上させる効果も有している。ま
た、アルミナセメント水和物の転移に起因する強度低下
を抑制する効果も有している。高炉スラグの量は、アル
ミナセメント100重量部に対し、15〜400重量
部、好ましくは50〜300重量部とするのが良い。1
5重量部より少ないと、収縮が大きくなり、また、40
0重量部より大になると、強度が逆に低下することがあ
る。ここで述べた成分より成る水硬性成分は潜在的に急
硬性を有しており、次に述べる凝結調整剤を添加して、
凝結速度を施工に適した条件にコントロールすることに
より、施工後1時間半で軽歩行が可能な初期強度を得る
ことができ、4時間後には、必要に応じて、仕上材施工
に取り掛かることが可能となる。また、顔料を添加して
も、この硬化速度(約1時間半)においては材料分離を
完全に防止することが可能であることから、下地調整を
兼ねた全く色ムラのない着色床仕上施工を短時間で行な
うことができる。
成る水硬性成分には、更にポルトランドセメントを添加
することもできる。低価格のポルトランドセメントの添
加は、水硬性着色仕上材のコスト低減に効果があるが、
その量が多過ぎると流動性が低下するだけでなく白華発
生の原因となることがあるから、添加量は、アルミナセ
メント100重量部に対して40重量部より少なくする
のが良い。
な要件は、適度の可使時間が取れることであるが、本発
明では、前記した水硬性成分に、凝結促進材としてのリ
チウム塩と、凝結遅延剤としての硫酸アルミニウム類を
同時に添加することにより、着色床仕上材としての可使
時間の調整が可能なことを見出した。すなわち、作業性
を損なわない程度に急硬性を持たせることにより、顔料
を添加しても材料分離から生じる顔料偏析を防止し、色
ムラの発生を完全に防止できることを見出し、セルフレ
ベリング材を仕上げ材に適用することを初めて可能にし
た。
ウム塩の一種としての炭酸リチウムと、硫酸アルミニウ
ム類としての無水硫酸アルミウム添加効果を示す例を図
1に示す。図1おいて、横軸は成分混練後の経過時間
を、縦軸は水和反応に伴う発熱量を表わしており、発熱
ピークはその時間において水和反応すなわち凝結が進行
していることを示す。アルミナセメントだけでは最大発
熱ピークは300分以降に存在し凝結が非常に遅いが、
炭酸リチウムの添加で最大発熱ピークは約90分にシフ
トし、凝結が大幅に促進されることが分かる。しかし、
約20分後の発熱ピークも大きく、この発熱を生み出す
凝結反応による流動性の低下が大きく、十分な可使時間
の確保は困難である。それに対し、更に硫酸アルミニウ
ムを添加すると、最大ピークは長時間側に30分程度シ
フトし凝結は若干遅延されるが、20分後の発熱ピーク
も小さくなり、この発熱ピークを生み出す凝結反応によ
る流動性の低下が抑制され、十分な可使時間の確保が可
能になる。
延剤としての硫酸アルミニウム類からなる凝結調製剤の
混合比率をコントロールすることにより、アルミナセメ
ントを主成分の一つとする水硬性成分の凝結速度を任意
に調整することが可能となり、作業性を考慮した十分な
可使時間の確保が再現性良く達成でき、顔料を添加して
も色ムラのない床仕上材が可能となる。
成分に凝結促進材としてのリチウム塩と、凝結遅延剤と
しての硫酸アルミニウム類を同時に添加することにより
可使時間の調整を行なうことから、凝結促進剤と凝結遅
延剤の比、すなわち、硫酸アルミニウム類とリチウム塩
の混合比率は、水硬性着色仕上材組成物の凝結速度や色
ムラ発生の防止を左右する大きな因子である。本発明に
おいては、硫酸アルミニウム類とリチウム塩の比をモル
比で、1〜50の範囲にするのが良い。リチウム塩に対
する硫酸アルミニウム類がモル比で1より小さいと、凝
結が速すぎ、自己流動性が低下するため、可使時間が短
くなりすぎて施工に支障を来たし、また、50より大で
は、速硬性が低下して早期開放が困難になるだけでな
く、材料分離延いては色ムラ発生を引き起こすからであ
る。
炭酸リチウム、塩化リチウム、硫酸リチウム、硝酸リチ
ウム、水酸化リチウム等の無機酸塩および酢酸リチウ
ム、酢酸リチウム、酒石酸リチウム、リンゴ酸リチウ
ム、クエン酸リチウム、グリコール酸リチウム等の有機
酸塩を挙げることが出来るが、中でも、炭酸リチウムの
使用が特に好ましい。また、使用するリチウム塩の粒径
は50μm以下にするのが好ましい。粒径が50μmよ
り大きくなるとリチウム塩の溶解速度が小さくなるた
め、顔料添加系では微細な多数の斑点として目立ち、美
観を損なうことがあるからである。
ム類としては、無水または各種含水量の硫酸アルミニウ
ムの他、カリミョウバン、ナトリウムミョウバン等のミ
ョウバン類、ミョウバン類を加熱脱水した焼ミョウバン
類等の、硫酸基とアルミニウムイオンを成分として含む
複塩を挙げることができる。これ等の硫酸アルミニウム
類は水に対する溶解度が比較的高く、工業用に粉末状態
で市販されているものをそのまま使用できる。
えて、凝結遅延作用が従来知られている、酒石酸、クエ
ン酸、リンゴ酸、グリコール酸等のオキシカルボン酸、
または、そのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩の一
種または二種以上を添加しても良い。オキシカルボン酸
またはその塩の添加量は、水硬性成分100重量部当た
り0.5重量部以下とする。添加量が多くなると、流動
性の低下や硬化不良およびそれに伴うブリージング水の
発生により表面不良が生じる場合があり、更には、色ム
ラ発生の原因となることがある。
的な要因は高い流動性である。材料分離を抑制し、且
つ、高強度の硬化体を得るには水/水硬性成分比を下げ
る必要があるが、水/水硬性成分を低くしても高い流動
性を確保するため、減水剤の添加が必要である。特に、
本発明における水硬性成分の一つであるアルミナセメン
トの発現強度は、水/セメント比の影響を大きく受ける
ことから、減水剤を使用して水/水硬性成分比を小さく
することが不可欠である。減水剤は、ナフタレン系、メ
ラミン系、ポリカルボン酸系等の市販のものが、その種
類を問わず使用できるが、量的には、余り少ないと十分
な効果が発現せず、また多すぎても添加量に見合った効
果は期待できず不経済であるだけでなく、硬化不良を招
くので、その添加量は水硬性成分100重量部当たり
0.1〜5重量部とするのが良い。
リートとの接着性および耐クラック性を向上させるだけ
でなく、硬化体の耐摩耗性を上げることができ、仕上げ
材として使用する場合の必須成分である。高分子エマル
ジョンは、例えば、エチレン−酢酸ビニル、スチレン−
ブタジエン、アクリロニトリル−ブダジエン等の共重合
体、または、ポリブテン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリ
レート、ポリ酢酸ビニル等のホモ重合体等の市販のもの
がその種類を問わず使用できる。高分子エマルジョンの
添加量は、水硬性成分100重量部当たり0.5〜25
重量部とするのが良い。少なすぎると十分な効果が発現
しないし、多すぎると流動性の低下を招くだけでなく、
空気泡を連行して硬化体の表面状態を悪くし、強度低下
が生じることがある。
および高分子エマルジョンを成分とすることにより、流
動性に優れているだけでなく可使時間を10分から30
分の間に調整することが可能な、すなわち、優れた特性
のセルフレベリング材組成物を得ることができるが、本
発明では更に顔料、増粘材および消泡剤を添加すること
により、セルフレベリング性を有する水硬性着色仕上材
組成物とすることができる。本発明の水硬性着色仕上材
組成物は顔料を成分として含んでいるが、硬化時におけ
る顔料の偏析が完全に防止されていることから、色ムラ
のない均一な色相を有する着色硬化体を形成し、従来使
用されている陶器タイル、P−タイル、シートまたはジ
ュウータン等の着色仕上材を用いることなく、優れた美
観を有する着色硬化体を、床下地調整と同時に、得るこ
とができる。顔料は、目的とする色彩によって、それを
発現する適当なものを選択することになるが、硬化体の
使用目的からして、耐アルカリ性および耐候性に優れた
ものである必要があり、無機系顔料の使用が好ましい。
無機系顔料は、例えばチタンホワイト、ベンガラ、イエ
ローオーカー等色彩名を冠した、鉄、クロム、チタン、
コバルトその他の各種金属酸化物、水酸化物あるいは硫
化物を主成分とする各種色彩のものが市販されており、
市販品を単独、または複数を混合した混合色として使用
することができる。また、顔料の添加量は、目的とする
色濃度によって、また骨材を添加する場合には骨材添加
量をも加味して決めることになるが、水硬性成分100
重量部に対して0.5〜30重量部とするのが良い。特
に好ましい顔料の添加量は、水硬性成分100重量部に
対し、また、骨材を添加する場合には、水硬性成分と骨
材合量の100重量部に対し、0.5〜10重量部の範
囲である。0.5重量部より少ないと着色が不十分とな
ることがあり、一方、10重量部より多くしても添加量
に見合うだけの着色の効果の向上は期待できないからで
ある。
ける骨材分離、気泡の発生を抑制し、硬化体外観の改善
に好ましい効果を与え、水硬性着色仕上材としての特性
を完全なものにする。消泡剤としては、シリコン系、ア
ルコール系、ポリエーテル系等合成物質または植物由来
の天然物質等、公知のものが使用可能であり、また、増
粘剤としては、メチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース等のセルロース系、カゼイン、ゼラチン、ペク
チン等の蛋白質系、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴ
ム等のラテックス系、ポリエチレングリコール、ポリア
クリルアモド、ポリビニルアルコール等の水溶性ポリマ
ー系等の公知のものが使用可能である。消泡剤、増粘剤
の添加量は、水硬性成分100重量部に対して、それぞ
れ、2重量部以下および1重量部以下とするのが良い。
消泡剤を2重量部より多く加えても消泡効果の更なる増
加は認められず、増粘剤の量が多すぎると流動性の低下
を招く恐れがある。
述の必須成分に加え更に、フライアッシュ、石灰石粉、
シリカ質粉等、公知の増量材を添加することが出来る。
増量材の添加により、流動性が改善され好ましい結果を
与えるが、添加量が多すぎると、強度発現性の低下を招
くので、その添加量は水硬性成分100重量部当たり2
00重量部以下とするのが望ましい。また、そのサイズ
は45μm以下とするのが効果の点から好ましい。
水と混練したセメントペーストとして使用することも出
来るが、各種骨材および/または増量材を添加して使用
するのがその特性を活かした使い方である。骨材として
は珪砂、川砂、海砂、高炉スラグ、各種砕石が使用でき
るがその径は2mm以下とするのが望ましい。また、骨
材の添加量は、水硬性成分100重量部当たり、200
重量部以下とするのが望ましい。200重量部より大と
なると流動性の低下を招くだけでなく、強度発現性が低
下することがある。
詳しく説明する。 実施例1〜6および比較例1〜9 (1)使用原料 各例の実施に当たっては、次の原料を
使用した。 アルミナセメント :ブレーン比表面積3,000cm2/g モノカルシウムアルミネート含有量45重量% 石膏 :II型無水石膏、ブレーン比表面積4,000cm2/g 高炉スラグ :ブレーン比表面積4,500cm2/g 硫酸アルミニウム :無水物 市販品 炭酸リチウム :市販品 減水剤 :メラミン系分散剤、市販品 高分子エマルジョン:エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂粉末、市販品 顔料 :ベンガラ、市販品 消泡剤 :シリコン系消泡剤、市販品 増粘剤 :メチルセルローズ系増粘剤、市販品 骨材 :6号珪砂
製 水硬性組成物成分として、構成成分量を種々変えた水硬
性成分100重量部に、所定量の、硬化速度調整剤、減
水剤および高分子エマルジョン、増粘剤、消泡剤および
顔料を加えたものに更に、骨材100重量部および水4
4重量部を加えて3分間混練したものをモルタル試験体
とした。各例における各成分の配合割合を表1に示す。
性着色仕上材組成物の特性を評価した。各測定項目に
は、セルフレベリング性を有する水硬性着色仕上材組成
物としての実用性の観点から表2に示した合否の判定基
準を設けた。 フロー値:JASS 15M−103に準拠して測定し
た。 圧縮強度:JIS R 5201に示される4×4×1
6mmの型枠にモルタルを型詰めして20℃、湿度80
%で3時間気中養生した後脱型し、更に気中(20℃、
湿度80%)または水中(20℃、湿度80%の気中で
1日間養生したものについて更に20℃水中で養生)で
所定期間追加養生した成型体について、JIS R 5
201記載の方法に則って測定した。 長さ変化率:JIS R 5201に示される4×4×
16mmの型枠にモルタルを型詰めして20℃、湿度8
0%で1日間気中養生した後、脱型して得られた成型体
について、JISS A 1125に示されるコンパレ
ーター法により測定した。 乾燥日数:混練したモルタルを300×300mmコン
クリート板上へ厚さ10mmで流し込み硬化後、ケット
水分計にて表面水分を測定。表面水分が8%以下になる
までに要した日数を乾燥日数とした。 摩耗損量:混練したモルタルを、幅100mm×長さ7
mmの型枠に厚さ10mmで充填し、20℃、湿度80
%で7日間気中養生した後、脱型して得られた成型体を
試料とし、デーバー摩耗試験機(試験条件:摩耗輪型式
H−22 過重250g、回転数2000回)にて摩耗
損失量を測定した。 面状態(色ムラ、骨材分離、気泡の有無):各成分を配
合して調製したモルタルを300×300mmコンクリ
ート板上へ厚さ10mmで流し込み、20℃、湿度65
%で28日養生した後、目視により色ムラ、骨材分離
(表2中では分離と記載)および気泡の有無の観察を行
なった。 モルタル特性の測定結果を表2に示す。尚、ここに示し
た何れの例に於ても、白華の発生は認められなかった。
る組成を有する組成物は、セルフレべリング材の備える
べき全ての項目について判定基準をクリアーしているだ
けでなく、色ムラ、白華の発生もなく、セルフレベリン
グ性を有する着色仕上材として優れた性能を備えている
ことが分かる。それに対し、本発明の範囲を外れる組成
を有する組成物では、色ムラが発生するか、または、色
ムラが発生しなくともセルフレベリング材として要求さ
れる複数個の基本的基準をクリアできず、セルフレベリ
ング性を有する着色仕上材材としては適当でないことが
分かる。
ルフレベリング材として十分な流動性を有しているだけ
でなく、高温においても十分な流動保持時間が確保でき
ることから打設作業性に極めて優れている。更に、白華
を生じない水硬性成分の選定と、その成分に適した凝結
調整剤の組合せにより、速硬性および速乾性を高めて材
料分離による顔料偏析を防止され色ムラの発生が完全に
解消されているだけでなく、硬化体表面における骨材分
離、気泡の発生も防止されていることから美観に優れた
硬化体を与え、セルフレベリング材の着色仕上材として
の使用を初めて可能にした。しかも、工期短縮、例え
ば、施工当日の軽歩行、作業を可能にし、加えて、耐摩
耗性、寸法安定性、強度等硬化特性の面でも優れてお
り、従来にない極めて優れたセルフレベリング性着色仕
上材を提供する。
ナセメントの水和反応に及ぼす効果を示す図である。
Claims (11)
- 【請求項1】アルミナセメント、石膏および高炉スラグ
よりなる水硬性成分、硫酸アルミニウム類およびリチウ
ム塩よりなる凝結調整剤、高分子エマルジョン、減水
剤、顔料、増粘剤、および、消泡剤より成る水硬性着色
仕上材組成物。 - 【請求項2】水硬性成分が、アルミナセメント100重
量部に対して、石膏25〜120重量部および高炉スラ
グ15〜400重量部よりなる、請求項1に記載の水硬
性着色仕上材組成物。 - 【請求項3】リチウム塩が炭酸リチウム、塩化リチウ
ム、硫酸リチウム、硝酸リチウム、水酸化リチウム、酢
酸リチウム、酒石酸リチウム、リンゴ酸リチウム、クエ
ン酸リチウムから選ばれる一種または二種以上である、
請求項1または2に記載の水硬性着色仕上材組成物。 - 【請求項4】リチウム塩に対する硫酸アルミニウム類の
モル比が1〜50である、請求項1から3までの何れか
に記載の水硬性着色仕上材組成物。 - 【請求項5】硫酸アルミニウム類とリチウム塩の合量
が、水硬性成分100重量部に対して0.05〜5重量
部である、請求項1から4までの何れかに記載の水硬性
着色仕上材組成物。 - 【請求項6】高分子エマルジョンの量が、水硬性成分1
00重量部に対して0.5〜25重量部である、請求項
1から5までの何れかに記載の水硬性着色仕上材組成
物。 - 【請求項7】減水剤の量が、水硬性成分100重量部に
対して0.1〜5重量部である、請求項1から6までの
何れかに記載の水硬性着色仕上材組成物。 - 【請求項8】顔料の量が、水硬性成分100重量部に対
して0.5〜30重量部である、請求項1から7までの
何れかに記載の水硬性着色仕上材組成物。 - 【請求項9】増粘剤、消泡剤の添加量が、水硬性成分1
00重量部に対して、それぞれ、1重量部以下および2
重量部以下である、請求項1から8までの何れかに記載
の水硬性着色仕上材組成物。 - 【請求項10】アルミナセメント、石膏および高炉スラ
グよりなりアルミナセメント100重量部に対する割合
が石膏25〜120重量部、高炉スラグ15〜400重
量部である水硬性成分、硫酸アルミニウムおよび粒径5
0μm以下の炭酸リチウムよりなり硫酸アルミニウムと
炭酸リチウムの合量が、水硬性成分100重量部に対し
て0.05〜5重量部であり、且つ炭酸リチウムに対す
る硫酸アルミニウムのモル比が1〜50である凝結調整
剤、それぞれ水硬性成分100重量部に対して0.5〜
25重量部の高分子エマルジョン、0.1〜5重量部の
減水剤、0.5〜30重量部の顔料、1重量部以下の増
粘剤、および、2重量部以下の消泡剤より成る水硬性着
色仕上材組成物。 - 【請求項11】請求項1から10までの何れかに記載の
水硬性着色仕上材組成物に、更に、骨材および水を添加
して成る、モルタルまたはコンクリート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00656198A JP3478108B2 (ja) | 1997-01-28 | 1998-01-16 | 水硬性着色仕上材組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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