[go: up one dir, main page]

JP2640356B2 - アクリロニトリルの製造法 - Google Patents

アクリロニトリルの製造法

Info

Publication number
JP2640356B2
JP2640356B2 JP63091697A JP9169788A JP2640356B2 JP 2640356 B2 JP2640356 B2 JP 2640356B2 JP 63091697 A JP63091697 A JP 63091697A JP 9169788 A JP9169788 A JP 9169788A JP 2640356 B2 JP2640356 B2 JP 2640356B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
slurry
component
solution
fluidized bed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63091697A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01265067A (ja
Inventor
富 佐々木
邦夫 森
清 森谷
雅史 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NITSUTO KAGAKU KOGYO KK
Original Assignee
NITSUTO KAGAKU KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NITSUTO KAGAKU KOGYO KK filed Critical NITSUTO KAGAKU KOGYO KK
Priority to JP63091697A priority Critical patent/JP2640356B2/ja
Publication of JPH01265067A publication Critical patent/JPH01265067A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2640356B2 publication Critical patent/JP2640356B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、流動床によるプロピレンの気相接触アンモ
酸化によりアクリロニトリルを製造する方法に関し、詳
しくはアクリロニトリル収率が高くかつ機械的強度のす
ぐれたモリブデン・ビスマス・鉄・ニッケル・アルカリ
金属系触媒を使用する流動床によるプロピレンの気相接
触アンモ酸化によりアクリロニトリルを製造する方法を
提供することに関する。
〔従来の技術〕
従来、プロピレンのアンモ酸化により、アクリロニト
リルを製造する際に用いる触媒は種々提案されており、
なかでも特に、モリブデン・ビスマス系触媒は数々の多
成分系触媒の提案がなされている。例えば、特公昭36−
5870号、特公昭38−17967号、特公昭39−8512号、特公
昭45−35287号、特開昭48−47476号、特公昭51−33888
号、特公昭60−36812号公報記載の方法など、種々の角
度から改良が続けられている。
しかし、流動床反応でこれらの触媒を用いる場合は、
アクリロニトリル収率が必ずしも十分に高くないこと、
十分に強度の大きい触媒を製造するのが難しいこと、コ
バルト等高価なものを触媒成分として使用しなければな
らないことなどの問題があり、工業的見地からの改良が
望まれていた。
モリブデン・ビスマス系流動床触媒の製法に関して
は、いくつかの方法が提案されている。例えば、特公昭
37−8568号公報には硝酸アンモニウムを含有するモリブ
デン、ビスマス、シリカよりなるスラリーを噴霧乾燥す
る方法、特公昭54−12913号公報にはモリブデン・ビス
マス・鉄・ナトリウム・リン系の狭く限定された組成範
囲で触媒を調製する方法、特公昭57−49253号公報には6
6℃より低い温度でヘプタモリブデン酸塩を含有する水
性懸濁液にシリカゾルを段階的に添加したのち、リン
酸、さらにビスマス・鉄・コバルト・ニッケルなどの成
分を加える方法、特開昭55−56839号公報、特開昭55−1
39839号公報、特開昭57−65329号公報、特開昭57−7514
7号公報等にはpH値が1以下、スラリー温度が60℃以下
である各種のモリブデン・ビスマス系耐摩耗性流動触媒
の製法が報告されている。
しかし、コバルトを含有しないモリブデン・ビスマス
系触媒においては、特公昭48−43096号公報に記述され
ているようにアクリロニトリル収率は低く、また流動床
反応に適する強度を持つ流動床触媒を得ることは困難で
あった。
〔本発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、流動床反応器でプロピレンを気相接
触アンモ酸化して得られるアクリロニトリルを製造する
際に、すぐれた触媒活性を有し、かつ触媒の耐摩耗性も
大きく、しかもコバルトを含有しないモリブデン・ビス
マス・鉄・ニッケル・アルカリ金属を主成分とする多元
系流動床触媒を用いることによって、アクリロニトリル
を高収率で取得する方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕 本発明によるアクリロニトリルの製造法は、流動床に
よるプロピレンの気相接触アンモ酸化に際して、 (i)触媒組成が、実験式 QqRrMo10BiaFebNicOd(SiO2 (式中、QはPおよび/またはBであり、RはLi,Na,K,
RbおよびCsからなる群から選ばれた少なくとも1種のア
ルカリ金属元素であり、添字q,r,a,b,c,dおよびeは原
子比を示し、q=0〜3、r=0.01〜1.5、a=0.1〜
3、b=0.1〜2.5、c=4〜8、d=上記各成分が結合
して生成する酸化物に対応する酸素の数およびe=20〜
150である。) で表わされる範囲になるように、 (ii)上記触媒成分のうち、少なくともMoおよびFe成分
を含む溶液もしくはスラリーを調合かつこの溶液もしく
はスラリーのpHを5以下に調整し、 (iii)得られた溶液もしくはスラリーを50℃ないし120
℃の温度範囲で溶液もしくはスラリーの形態を保ちつ
つ、少なくとも10分間加熱処理し、 (iv)MoおよびFe以外の触媒成分は、上記(iii)の工
程の前、工程中、または工程後の任意のスラリーに添加
し、 (v)次いで、このようにして得られた触媒成分を含む
スラリーを噴霧乾燥して球状粒子をつくり、この粒子を
焼成すること、 によって得られた流動床触媒を用いることを特徴とする
ものである。
以下、本発明を具体的に説明する。
流動床によるプロピレンの気相接触アンモ酸化は公知
の技術であって、本発明と矛盾しない限り公知の技術を
利用することができる。
本発明は、この反応をシリカにモリブデン、ビスマ
ス、鉄、ニッケルおよびアルカリ金属の各成分を担持さ
せてなる酸化物組成物、あるいはこれら成分の外に、更
に他の成分たとえばリン、ホウ素等を担持せしめた酸化
物組成物の存在下に実施するものである。
本発明の重要な点は、使用する触媒にあり、この触媒
は前記実験式で示した触媒組成を有するいかなる触媒で
もよい。この触媒組成において、アクリロニトリル収率
を向上させるために、特に好ましい各成分の原子比はMo
成分=10の時、r=0.05〜1.0、a=0.5〜2.5、b=0.5
〜2、c=4.5〜7.5およびe=40〜100である。
本発明の触媒を構成するモリブデン・ビスマス・鉄・
ニッケル・アルカリ金属・ケイ素あるいはさらにリン・
ホウ素などの各成分が触媒中でどのような化合物となっ
て活性、物性への効果発現に寄与しているかは十分に明
らかではない。しかし、前記触媒の組成が実験式の範囲
からはずれたり、また触媒の調製条件を変えると目的達
成が困難になることから各触媒構成元素および触媒調製
条件が効果発現のために相互に密接に関連していること
は明らかである。
たとえば、触媒構成成分の原子比がMo成分=10の時、
q>3、r<0.01あるいはr>1.5、a<0.1あるいはa
>3、b<0.1、あるいはb>2.5、c<4あるいはc>
8ではアクリロニトリルの選択率が低下するか、または
触媒の物性が悪くなる。eは20より少ないと触媒の強度
が弱くなり、150を越えると触媒活性が低下する。ま
た、ニッケル成分を周期律表同族のコバルト成分で置き
変えるとアクリロニトリルの選択率が低下する。
本発明のもう一つの重要な点は、触媒の調製法にあ
り、本発明で使用される触媒は、以下に述べるようにス
ラリーを調製することによって、製造されなければなら
ない。
触媒原料 本触媒を構成している各成分の出発原料としては、そ
れぞれの酸化物、水酸化物、塩化物、硝酸塩などの多く
の種類のものの中から選ぶことができる。
モリブデン成分の原料としては、たとえば三酸化モリ
ブデンのようなモリブデン酸化物、モリブデン酸、パラ
モリブデン酸アンモニウム、メタモリブデン酸アンモニ
ウム、およびリンモリブデン酸、ケイモリブデン酸のよ
うなモリブデンを含むヘテロポリ酸またはその塩などが
用いられる。
ビスマス成分の原料としては、たとえば硝酸ビスマ
ス、硫酸ビスマスなどのビスマス塩、三酸化ビスマス、
金属ビスマスの硝酸酸化物などが用いられる。
鉄成分の原料としては、たとえば酸化第一鉄、酸化第
二鉄、四三酸化鉄や硝酸鉄、塩化鉄、水酸化鉄を用いる
ことができるほか、金属鉄を加熱しな硝酸に溶解して用
いてもよい。
ニッケル成分の原料としては、たとえばニッケルの酸
化物、水酸化物、金属ニッケルの硝酸酸化物を用いるこ
とができる。
R成分中、リン成分の原料としてはリン酸またはその
塩を、ホウ素成分の原料としては、ホウ酸またはその塩
が用いられる。
Q成分すなわち、アルカリ金属であるリチウム、ナト
リウム、カリウム、ルビジウムおよびセシウム成分の原
料としては、各成分の硝酸塩、炭酸塩、水酸化物、酸化
物、塩化物などを用いるのがよい。
本発明で使用される触媒においては、担体成分として
シリカが用いられる。その理由は、シリカが流動床触媒
の強度に関し、他の担体成分よりすぐれていること。触
媒活性成分とほとんど反応しないこと。触媒活性に悪影
響を与えないことなどのためである。シリカの使用によ
って、流動床触媒として使用に耐える強度が与えられ、
且つ良好な流動化状態を達成するための適度な粒子密度
が与えられる。
担体成分であるシリカの原料としては、シリカゾルま
たは微粉末シリカが用いられる。好ましいシリカゾルと
しては、シリカ濃度が約5ないし約90重量%の範囲内の
ものである。
スラリー調製 前記各成分原料からのスラリーの調製に際しては、先
ず、前記触媒原料のうち、Mo成分原料とFe成分原料とを
混合して、両成分を含有するスラリーをつくる。Q,R,B
i,Niおよびシリカ各成分原料は、はじめから混合しても
よいし、また後記のpH調整後、または加熱処理後のスラ
リーに添加混合してもよい。ここで重要なことはpH調整
前のスラリーには、少なくともMoおよびFe両成分の原料
が存在するように、スラリーの調合を行うことである。
次いで、少なくともMoおよびFe各成分原料を含むスラ
リーをよく攪拌しながら、スラリーのpHが5以下になる
ように調節する。pHが5より大きいとスラリーは粘度が
高くなり、またはゲル状となるため、スラリーの攪拌が
困難となり均一なスラリーが得られない。
このように調整されたスラリーは、次いで約50℃ない
し約120℃(好ましくは約60℃ないし約110℃)の範囲内
の温度でスラリーの形態を保持しつつ、少なくとも約10
分(好ましくは約0.5時間ないし約8時間)加熱する。
このスラリーの加熱処理において、スラリー中でどのよ
うな反応がおこっているか十分明確になっていない。し
かし、スラリーの加熱処理をした触媒としない触媒で
は、X線回折図に相異がみられることから加熱処理中に
何らかの反応が進行している様子がうかがわれる。この
ような反応が進行することによって良好な触媒活性が得
られると共に、原料スラリーの粒子が緻密化し、製品触
媒の強度が向上するものと思われる。また、加熱処理後
のスラリーは安定なものである。
pH調整および加熱処理は、Mo成分原料およびFe成分原
料の両者が存在するスラリーに対して効果的に作用し、
スラリー中にMo成分またはFe成分のいずれか一方の成分
しか存在していない場合には、良好な活性、物性の触媒
が得られない。
触媒成分のうち、MoおよびFe成分以外のQ,R,Bi,Niお
よびSi各成分については、前述した如く各成分の原料を
pH調整の前後および加熱処理後の任意のスラリーに添加
混合することができる。
上述したように、少なくともMoおよびFe各成分原料を
含有する溶液もしくはスラリーのpH調整および加熱処理
は、本発明の重要な特徴であり、製品触媒に良好な活
性、物性を付与するための必須要件である。
噴霧乾燥 このようにして調製されたスラリーは、次いで噴霧乾
燥により微細な球状粒子に成型される。噴霧乾燥には、
公知の任意の方法をそのまま適用することができる。す
なわち、加圧ノズル式、回転円盤式などの噴霧乾燥装置
が使用できる。噴霧乾燥にかけるスラリーの濃度は触媒
を構成している元素の酸化物に換算して約10ないし約40
重量%の範囲のものが好ましい。この範囲は、臨界的で
なく、その下限濃度以下では経済的に不利であり、その
上限濃度以上では取扱い上不便である。スラリーの濃
度、噴霧乾燥条件を適宜調節して所望の粒径分布の粒子
が得られるように噴霧乾燥する。
焼 成 噴霧装置により得られた微細な球状粒子は、所望によ
り乾燥処理をおこなった後に最終的に約500ないし約750
℃の温度で焼成する。これにより、高度な活性、物性が
付与される。焼成は仮焼成と最終焼成に分けておこなっ
てもよく、また分けないで単一の温度でおこなってもよ
い。噴霧乾燥により得られた球状粒子を約200ないし約5
00℃の温度で約1ないし約50時間仮焼成し、次いで最終
的に約500ないし約750℃の温度で約1ないし約50時間焼
成することが好ましい。焼成時の雰囲気は、非還元的で
あることが好ましく、経済上の理由から空気気流中でお
こなうのが好ましい。
焼成装置としては、多くの形式のものから選択でき
る。トンネル炉、回転炉、流動炉などを用いることがで
きる。
本発明の方法は、流動床接触反応器にて実施される。
すなわち、本発明における流動床触媒が充填されている
反応器へ、プロピレン、アンモニアおよび酸素を供給す
ることによって行う。酸素源としては、経済上の理由か
ら空気が好んで用いられる。空気を適当に酸素で富化し
てもよい。
反応器へ供給する原料中ほ酸素/プロピレンのモル比
は、約1ないし約4の範囲でおこなわれるが、本発明に
おける触媒はアクリロニトリル選択率が高いので、比較
的低いモル比約1.5ないし約2.5の範囲でよい。また、反
応器へ供給する原料中のアンモニア/プロピレンのモル
比は、約0.8ないし約3の範囲で増減することができる
が、約0.9ないし約1.5の範囲が好ましい。また、必要に
応じて不活性ガス、たとえば窒素、水蒸気などを供給し
てもよい。
反応温度は、約380ないし約500℃の範囲、特に約400
ないし約480℃の範囲が好ましい。反応圧力は、常圧附
近から約3kg/cm2・Gの範囲が適当である。見かけの接
触時間は、約1ないし約30秒の範囲が適当で、特に約2
ないし約20秒の範囲が好ましい。
〔発明の効果〕
本発明によるモリブデン・ビスマス・鉄・ニッケル・
アルカリ金属含有触媒は、プロピレンからアクリロニト
リルを製造する反応に対して活性が高く、かつ流動化性
にすぐれ、機械的強度も大きく流動床触媒として好まし
い性能を有するものである。したがって、本発明の方法
によれば、流動床によるプロピレンの気相接触アンモ酸
化によりアクリロニトリルを高収率で得ることができ、
従来法に比べ工業的に有利に実施することができる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこの実施例にのみ限定されるものではな
い。
触媒の活性試験は次のとおりである。
触媒流動部の内径が2.5cm、高さ40cmの流動床反応器
に触媒を充填し、次の組成のガスを送入した。反応圧力
は常圧である。
酸素(空気として供給)/プロピレン=2.0(モル/
モル)、アンモニア/プロピレン=1.3(モル/モル) なお、本明細書において、アクリロニトリル収率およ
いプロピレン転化率は下記の式により定義される。
触媒の強度試験は次の方法により行った。
耐摩耗性試験 流動接触分解触媒の試験法として知られているテスト
・メソッド・フォア・シンセティック・クラッキング・
キャタリスツ、(Test Method for Synthetic Crocking
Catalysts),アメリカン・シアナミド・カンパニー刊
行6/31−4m−1/57記載の方法に準じて行った。摩耗損失
(%)は次式により求めたものである。
摩耗損失(%):R=B×100/(C−A) 但し、A=0〜5時間に摩耗損失した触媒の重量 B=5〜20時間に摩耗損失した触媒の重量 C=試験に供した触媒の重量 なお、この試験はC=50(g)で行った。耐摩耗性の
大きい触媒ほどこの摩耗損失(%)R値は小となる。
実施例1 実験式がK0.2Mo10Bi1.5Fe1.5Ni6O40.6(SiO250
ある触媒を次のようにして製造した。
硫酸カリウム3.01gを水30.1mlに溶解し、2238gの20%
シリカゾルに加えた。この液に攪拌下、パラモリブデン
酸アンモニウム263gを80℃の水650mlに溶解し加えた。
続いて硝酸ニッケル259.9gを260mlに溶解した溶液、硝
酸鉄90.3gを水90mlに溶解した溶液、硝酸ビスマス108.4
gを10%硝酸110mlに溶解した溶液を順次加えた。その
後、15%アンモニア水でpH2.0調製した。
かくして得られた均質なスラリーを三ツ口フラスコに
入れ攪拌しながら、1時間還流下100℃で加熱処理し
た。
前記加熱処理したスラリーを回転円盤型噴霧乾燥機で
入口温度320℃、出口温度160℃にコントロールし噴霧乾
燥した。乾燥した触媒を250℃で加熱処理し、更に400℃
で2.5時間焼成し、最終的580℃で3時間焼成した。
実施例2〜3 加熱処理のスラリーのpHを1または5に調整した以外
は実施例1と同様の方法により実施例1と同じ組成の触
媒を製造した。
実施例4〜13 実施例1と同様の方法で表1の実施例4〜13に示した
組成の触媒を製造した。
実施例14 85%オルトリン酸16.95gを硝酸ビスマスのあとに加え
たこと以外は実施例1と同様の方法により実験式がP
0.20.2Mo10Bi1.5Fe1.5Ni6O41.1(SiO250である触媒
を製造した。
実施例15 オルトリン酸の代わりにオルトホウ酸1.84g加えた事
以外は実施例14と同様の方法により実験式がB0.20.2
Mo10Bi1.5Fe1.5Ni6O41.1(SiO250である触媒を製造し
た。
実施例16 硝酸カリウムの代わりに硝酸セシウム1.45gを入れた
以外は実施例1と同様の方法により実験式がCs0.05Mo10
Bi1.5Fe1.5Ni6O40.5(SiO250である触媒を製造した。
実施例17 硝酸カリウムの代わりに硝酸ルビジウム2.20gを入れ
た以外は実施例1と同様の方法により実験式がRb0.1Mo
10Bi1.5Fe1.5Ni6O40.6(SiO250である触媒を製造し
た。
実施例18〜21 カリウム、ニッケルまたはビスマスの各成分、あるい
はpH2.0に調整したシリカゾルを加熱処理後のスラリー
に添加したこと以外は実施例1と同様の方法により実施
例1と同じ組成の触媒を製造した。
実施例22〜23 スラリーの加熱処理の時間と温度をかえたこと以外は
実施例1と同様の方法により実施例1と同じ組成の触媒
を製造した。
比較例1 スラリーを加熱処理しなかったこと以外は実施例1と
同様の方法で同じ組成の触媒を製造した。
比較例2〜11 実施例1と同様の方法で表2の比較例2〜11に示し組
成の触媒を製造した。
比較例12 実施例1と同様の方法において加熱処理前のスラリー
をpH5.5に調整したところ、スラリー粘度が非常に高く
なり、噴霧乾燥ができなかった。
比較例13 硝酸鉄水溶液を加熱処理後加えた事以外は実施例1と
同様の方法により同じ組成の触媒を製造した。
比較例14 モリブデン酸アンチモン水溶液を加熱処理後加えた以
外は実施例1と同様の方法により同じ組成の触媒を製造
した。
比較例15 硝酸ニッケルのかわりに硝酸コバルト265.35g加えた以
外は実施例1と同様の方法により実験式がK0.2Mo10Bi
1.5Fe1.5Ni6O40.6(SiO250である触媒を製造した。
上記の実施例1〜23および比較例1〜15のそれぞれ触
媒について、活性試験および触媒強度試験を行った結果
を表1(実施例)ならびに表2(比較例)に示した。
また実施例1の触媒および比較例1の触媒について走
査型電子顕微鏡により写真撮影した結果を第1図(実施
例1)および第2図(比較例1)に示した。本発明によ
る触媒粒子は形状が球であり、その表面が平滑であるの
に対し、比較例の触媒粒子は表面に凹凸示していること
が認められる。第1図と第2図との比較から触媒表面の
物理的性質への本発明による効果は明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明における実施例1の触媒粒子の構造を
示す走査型電子顕微鏡写真であり、第2図は比較例1の
触媒粒子の構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−13187(JP,A) 特開 昭50−49201(JP,A) 特開 昭52−131989(JP,A) 特開 昭52−68094(JP,A) 特開 平1−265068(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流動床によるプロピレンの気相接触アンモ
    酸化よりアクリロニトリルを製造する方法において、 (i)触媒組成が、実験式 QqRrMo10BiaFebNicOd(SiO2 (式中、QはPおよび/またはBであり、RはLi,Na,K,
    RbおよびCsからなる群から選ばれた少なくとも1種のア
    ルカリ金属元素であり、添字q,r,a,b,c,dおよびeは原
    子比を示し、q=0〜3、r=0.01〜1.5、a=0.1〜
    3、b=0.1〜2.5、c=4〜8、d=上記各成分が結合
    して生成する酸化物に対応する酸素の数およびe=20〜
    150である。) で表わされる範囲になるように、 (ii)上記触媒成分のうち、少なくともMoおよびFe各成
    分原料を含む溶液もしくはスラリーを調合かつこの溶液
    もしくはスラリーのpHを5以下に調整し、 (iii)得られた溶液もしくはスラリーを50℃ないし120
    ℃の温度範囲で溶液もしくはスラリーの形態を保ちつ
    つ、少なくとも10分間加熱処理し、 (iv)MoおよびFe以外の触媒成分は、上記(iii)の工
    程の前、工程中、または工程後の任意段階のスラリーに
    添加し、 (v)次いで、このようにして得られた触媒成分を含む
    スラリーを噴霧乾燥して球状粒子をつくり、この粒子を
    焼成すること、 によって得られた流動床触媒を用いることを特徴とする
    アクリロニトリルの製造法。
JP63091697A 1988-04-15 1988-04-15 アクリロニトリルの製造法 Expired - Lifetime JP2640356B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63091697A JP2640356B2 (ja) 1988-04-15 1988-04-15 アクリロニトリルの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63091697A JP2640356B2 (ja) 1988-04-15 1988-04-15 アクリロニトリルの製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01265067A JPH01265067A (ja) 1989-10-23
JP2640356B2 true JP2640356B2 (ja) 1997-08-13

Family

ID=14033707

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63091697A Expired - Lifetime JP2640356B2 (ja) 1988-04-15 1988-04-15 アクリロニトリルの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2640356B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003033139A1 (fr) 2001-10-11 2003-04-24 Dia-Nitrix Co., Ltd. Procede de production d'un catalyseur d'ammoxydation

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4425743B2 (ja) * 2004-08-19 2010-03-03 ダイヤニトリックス株式会社 アクリロニトリル合成用流動層触媒の製造方法
JP6205044B2 (ja) * 2016-10-24 2017-09-27 旭化成株式会社 酸化物触媒の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003033139A1 (fr) 2001-10-11 2003-04-24 Dia-Nitrix Co., Ltd. Procede de production d'un catalyseur d'ammoxydation
US7365041B2 (en) 2001-10-11 2008-04-29 Dia-Nitrix Co., Ltd. Method for producing ammoxidation catalyst

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01265067A (ja) 1989-10-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8716523B2 (en) Catalyst for use in production of methacrylic acid and method for manufacturing the same
JP5361034B2 (ja) 流動床用アンモ酸化触媒及びそれを用いたアクリロニトリル又はメタクリロニトリルの製造方法
JPS6117546B2 (ja)
JP2520282B2 (ja) アクリロニトリルの製造方法
JP3214984B2 (ja) アンモ酸化に用いる触媒組成物及びこれを用いたアクリロニトリルまたはメタクリロニトリルの製造方法
WO2001028986A1 (fr) Methode de production d'acrylonitrile, catalyseur employe et methode de preparation dudit produit
JP5210834B2 (ja) アクリロニトリル合成用触媒の製造方法およびアクリロニトリルの製造方法
JPH0764555B2 (ja) 青酸製法
JPS6316330B2 (ja)
JPH0134222B2 (ja)
JP2640356B2 (ja) アクリロニトリルの製造法
JPS582232B2 (ja) アクリロニトリルの製造方法
TW201943456A (zh) 觸媒、觸媒之製造方法、丙烯腈之製造方法
JP4413368B2 (ja) 酸化またはアンモ酸化用触媒
JPS6041665B2 (ja) メタクリロニトリルの製造方法
JP2520279B2 (ja) アクリロニトリルの製造方法
JP4503444B2 (ja) アクリロニトリル製造用触媒、及びアクリロニトリルの製造方法
JP3999972B2 (ja) アクリル酸またはメタクリル酸の製造方法
JPS59139938A (ja) リンを含有する金属酸化物流動床触媒の製造法
JP4207531B2 (ja) メタクリル酸製造用触媒の製造方法およびメタクリル酸の製造方法
JP5011177B2 (ja) アクリロニトリル合成用触媒の製造方法およびアクリロニトリルの製造方法
JP2903317B2 (ja) モリブデン含有アンモ酸化触媒の製法
JP3505547B2 (ja) アクリロニトリルの製造方法
JPH07206427A (ja) 青酸の製造方法
JPH0256143B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080502

Year of fee payment: 11

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term