JP2017095624A - Pc/スチレン系重合体組成物およびその樹脂成形品 - Google Patents
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Abstract
【課題】成形外観が良好で、摺動性に優れるPC/スチレン系重合体組成物と、その樹脂成形品を提供する。【解決手段】(A)ポリカーボネート(PC)を10〜90重量部と、(B)スチレン系重合体を90〜10重量部と、前記(A)と(B)との合計100重量部に対し、(C)グラフト共重合体を1〜20重量部含有し、前記(C)グラフト共重合体は、主鎖がポリエチレン(PE)であり、側鎖が、ポリ(アクリロニトリル−スチレン)共重合体(P(AN/St))であって、ポリエチレン(PE)とアクリロニトリル(AN)とスチレン(St)との構成比率(PE:AN:St)が、(PE:AN:St)=40〜90wt%:3〜54wt%:3〜54wt%であるPC/スチレン系重合体樹脂組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、成形外観が良好で、摺動性に優れるPC/スチレン系重合体組成物、およびその樹脂成形品に関するものである。
ポリカーボネート樹脂(PC)は、優れた機械的特性、熱的特性、耐燃性を有しているため、工業的に広く利用されている。またポリカーボネート樹脂と他の熱可塑性樹脂やエラストマー等とのポリマーアロイも数多く開発され、広い分野に使用されている。
特にABS樹脂、およびASA樹脂に代表されるスチレン系重合体とのポリマーアロイ(以下、単に“PC/ABSアロイ”と称することがある)は、その優れた成形加工性および耐衝撃性を生かして、OA機器分野、電子・電気機器分野、自動車分野などにおいて極めて多く使用されている。
しかし、他部材と擦れ合うと、摩耗しやすく摺動性が悪いといった問題がある。
特にABS樹脂、およびASA樹脂に代表されるスチレン系重合体とのポリマーアロイ(以下、単に“PC/ABSアロイ”と称することがある)は、その優れた成形加工性および耐衝撃性を生かして、OA機器分野、電子・電気機器分野、自動車分野などにおいて極めて多く使用されている。
しかし、他部材と擦れ合うと、摩耗しやすく摺動性が悪いといった問題がある。
熱可塑性樹脂の摺動性改良にはポリテトラフルオロエチレンを添加することが知られている(特許文献1)。ただし、この方法では動摩擦係数の改善には効果はあるものの摩耗量の改善効果が不十分であり、また成形外観が悪いなどの問題があった。
そこで本発明は、成形外観に優れ、摺動性(特に摩耗量)が改善されたPC/スチレン系樹脂組成物を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、
[1] (A)ポリカーボネート(PC)を10〜90重量部と、
(B)スチレン系重合体を90〜10重量部と、
前記(A)と(B)との合計100重量部に対し、
(C)グラフト共重合体を1〜20重量部含有し、
前記(C)グラフト共重合体は、
主鎖がポリエチレン(PE)であり、
側鎖が、ポリ(アクリロニトリル−スチレン)共重合体(P(AN/St))であって、
ポリエチレン(PE)とアクリロニトリル(AN)とスチレン(St)との構成比率(PE:AN:St)が、
(PE:AN:St)=40〜90wt%:3〜54wt%:3〜54wt%
であるPC/スチレン系重合体樹脂組成物、
[2] 前記(B)スチレン系重合体がABS樹脂又はASA樹脂である[1]に記載のPC/スチレン系重合体樹脂組成物、
[3] [1]または[2]に記載のPC/スチレン系重合体樹脂組成物からなる樹脂成形品、
である。
[1] (A)ポリカーボネート(PC)を10〜90重量部と、
(B)スチレン系重合体を90〜10重量部と、
前記(A)と(B)との合計100重量部に対し、
(C)グラフト共重合体を1〜20重量部含有し、
前記(C)グラフト共重合体は、
主鎖がポリエチレン(PE)であり、
側鎖が、ポリ(アクリロニトリル−スチレン)共重合体(P(AN/St))であって、
ポリエチレン(PE)とアクリロニトリル(AN)とスチレン(St)との構成比率(PE:AN:St)が、
(PE:AN:St)=40〜90wt%:3〜54wt%:3〜54wt%
であるPC/スチレン系重合体樹脂組成物、
[2] 前記(B)スチレン系重合体がABS樹脂又はASA樹脂である[1]に記載のPC/スチレン系重合体樹脂組成物、
[3] [1]または[2]に記載のPC/スチレン系重合体樹脂組成物からなる樹脂成形品、
である。
なお、「PC/スチレン系重合体」とは混合樹脂組成物であることを意味する。また、本発明において、数値範囲を示す「○○〜××」は、特に明示しない限り「○○以上××以下」を意味する。
本発明によれば、PCとスチレン系重合体の混合樹脂組成物に対して、添加物として、(C)主鎖がポリエチレンであり、側鎖がポリ(アクリロニトリル‐スチレン)共重合体であるグラフト共重合体を特定量配合することで、樹脂成形品の外観を悪化させることなく、摺動性、特に摩耗量を改善することができる。
次に、本発明の各構成要件について説明する。本発明の樹脂組成物は、(A)ポリカーボネート(PC)と(B)スチレン系重合体との混合樹脂組成物に、添加剤として特定の(C)グラフト共重合体を添加してなる。
<(A)ポリカーボネート(PC)>
本発明に用いる(A)ポリカーボネート(PC)とは、種々のジヒドロキシジアリール化合物とホスゲンとを反応させるホスゲン法、またはジヒドロキシジアリール化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸エステルとを反応させるエステル交換法によって得られる重合体である。代表的なものとしては、ジヒドロキシアリール化合物が、2,2‐ビス(4‐ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)であるポリカーボネート樹脂が挙げられ、末端OH基を封止してあるもの、封止してないものどちらも使用可能である。
本発明に用いる(A)ポリカーボネート(PC)とは、種々のジヒドロキシジアリール化合物とホスゲンとを反応させるホスゲン法、またはジヒドロキシジアリール化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸エステルとを反応させるエステル交換法によって得られる重合体である。代表的なものとしては、ジヒドロキシアリール化合物が、2,2‐ビス(4‐ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)であるポリカーボネート樹脂が挙げられ、末端OH基を封止してあるもの、封止してないものどちらも使用可能である。
<(B) スチレン系重合体>
本発明で用いるスチレン系重合体は、芳香族ビニル化合物の重合体または共重合体、またこれと必要に応じてこれらと共重合可能な他のビニル単量体およびゴム質重合体より選ばれる1種以上を共重合して得られる重合体をいう。
スチレン系重合体として具体的には、アクリロニトリルとブタジエンとスチレンとの共重合体であるABS樹脂、アクリロニトリルとスチレンとアクリレートとの共重合体であるASA樹脂、アクリロニトリルとスチレンとの共重合体であるAS樹脂、アクリロニトリルとエチレン−プロピレン−ジエンとスチレンとの共重合体であるAES樹脂、メチルメタクリレートとブタジエンとスチレンとの共重合体であるMBS樹脂、メチルメタクリレートとアクリロニトリルとブタジエンとスチレンとの共重合体であるMABS樹脂、およびスチレンとマレイン酸との共重合体であるSMA樹脂などのスチレン系重合体からなる樹脂、並びにスチレン系熱可塑性エラストマー(例えば(水添)スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、(水添)スチレン−イソプレン−スチレン共重合体などが挙げられる。
中でもより好適であるのは、ABS樹脂、ASA樹脂である。
また、(A)成分および(B)成分については、市販の(A)ポリカーボネート(PC)と(B)スチレン系重合体とのブレンド品であるポリマーアロイも使用することができる。
本発明で用いるスチレン系重合体は、芳香族ビニル化合物の重合体または共重合体、またこれと必要に応じてこれらと共重合可能な他のビニル単量体およびゴム質重合体より選ばれる1種以上を共重合して得られる重合体をいう。
スチレン系重合体として具体的には、アクリロニトリルとブタジエンとスチレンとの共重合体であるABS樹脂、アクリロニトリルとスチレンとアクリレートとの共重合体であるASA樹脂、アクリロニトリルとスチレンとの共重合体であるAS樹脂、アクリロニトリルとエチレン−プロピレン−ジエンとスチレンとの共重合体であるAES樹脂、メチルメタクリレートとブタジエンとスチレンとの共重合体であるMBS樹脂、メチルメタクリレートとアクリロニトリルとブタジエンとスチレンとの共重合体であるMABS樹脂、およびスチレンとマレイン酸との共重合体であるSMA樹脂などのスチレン系重合体からなる樹脂、並びにスチレン系熱可塑性エラストマー(例えば(水添)スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、(水添)スチレン−イソプレン−スチレン共重合体などが挙げられる。
中でもより好適であるのは、ABS樹脂、ASA樹脂である。
また、(A)成分および(B)成分については、市販の(A)ポリカーボネート(PC)と(B)スチレン系重合体とのブレンド品であるポリマーアロイも使用することができる。
<(C)グラフト共重合体>
本発明に用いる(C)グラフト共重合体は、主鎖がポリエチレン(PE)であり、側鎖がポリ(アクリロニトリル−スチレン)共重合体である。このグラフト共重合体は、ポリエチレン成分が40〜90wt%、ポリ(アクリロニトリル−スチレン)共重合体のポリアクリロニトリル成分が3〜54wt%、ポリスチレン成分が3〜54wt%である(ポリエチレン成分とポリアクリロニトリル成分とポリスチレン成分の合計は100wt%)。ポリエチレン成分とポリアクリロニトリル成分とポリスチレン成分の配合バランスがこの範囲を外れると、得られる樹脂成形品の外観および摺動性が低下する。
本発明に用いる(C)グラフト共重合体は、主鎖がポリエチレン(PE)であり、側鎖がポリ(アクリロニトリル−スチレン)共重合体である。このグラフト共重合体は、ポリエチレン成分が40〜90wt%、ポリ(アクリロニトリル−スチレン)共重合体のポリアクリロニトリル成分が3〜54wt%、ポリスチレン成分が3〜54wt%である(ポリエチレン成分とポリアクリロニトリル成分とポリスチレン成分の合計は100wt%)。ポリエチレン成分とポリアクリロニトリル成分とポリスチレン成分の配合バランスがこの範囲を外れると、得られる樹脂成形品の外観および摺動性が低下する。
<PC/スチレン系重合体組成物の配合比>
本発明のPC/スチレン系重合体樹脂組成物は、(A)PC+(B)スチレン系重合体合計100重量部中、(A)PCを10〜90重量部、(B)スチレン系重合体を90〜10重量部とする。
(C)グラフト共重合体の添加量は(A)PC+(B)スチレン系重合体合計100重量部に対して1〜20重量部とする。(A)、(B)、(C)成分の含有量が上記範囲から外れていると、樹脂成形品において優れた外観および摺動性を発現しない。
本発明のPC/スチレン系重合体樹脂組成物は、(A)PC+(B)スチレン系重合体合計100重量部中、(A)PCを10〜90重量部、(B)スチレン系重合体を90〜10重量部とする。
(C)グラフト共重合体の添加量は(A)PC+(B)スチレン系重合体合計100重量部に対して1〜20重量部とする。(A)、(B)、(C)成分の含有量が上記範囲から外れていると、樹脂成形品において優れた外観および摺動性を発現しない。
本発明の樹脂組成物では、さらに本発明の効果を逸脱しない範囲において、帯電防止剤、難燃剤、滑剤等の公知の添加剤を添加することができる。帯電防止剤としては、例えばアニオン系活性剤であるデノンVー57s(丸菱油化工業製)等が挙げられる。難燃剤としては、例えばリン酸トリフェニル等が挙げられる。滑剤としては、例えばステアリン酸ステアリル等が挙げられる。
本発明のPC/スチレン系重合体組成物は熱可塑性樹脂なので、射出成形や押出し成形などにより、所定形状に成形することで、外観および摺動性に優れる樹脂成形品を得ることができる。これにより、本発明の成形品は優れた摺動性を有するため、例えば自動車やOA電子機器、電気・電子機器などの種々の分野で極めて有用である。
以下実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施例1]
(A)成分としてポリカーボネート樹脂〔出光興産(株)製、商品名:タフロンA2200〕、(B)成分としてABS樹脂〔旭化成ケミカルズ(株)製、商品名:スタイラックス321〕、(C)成分として主鎖がポリエチレン、側鎖がポリ(アクリロニトリル‐スチレン)共重合体であるグラフト共重合体(PE/AN/St=50wt%/15wt%/35wt%)を用いた。表1に示す割合、すなわち(A)成分70重量部、(B)成分30重量部、(C)成分5重量部にて、二軸押出機(PCM−30:池貝製)により溶融混練(押出温度:240〜250℃)し、ペレット状のPC/スチレン系重合体組成物を得た。次いで、このペレットを射出成形(バレル温度:250〜260℃、金型温度:80℃)し、試験片を作成した。
(A)成分としてポリカーボネート樹脂〔出光興産(株)製、商品名:タフロンA2200〕、(B)成分としてABS樹脂〔旭化成ケミカルズ(株)製、商品名:スタイラックス321〕、(C)成分として主鎖がポリエチレン、側鎖がポリ(アクリロニトリル‐スチレン)共重合体であるグラフト共重合体(PE/AN/St=50wt%/15wt%/35wt%)を用いた。表1に示す割合、すなわち(A)成分70重量部、(B)成分30重量部、(C)成分5重量部にて、二軸押出機(PCM−30:池貝製)により溶融混練(押出温度:240〜250℃)し、ペレット状のPC/スチレン系重合体組成物を得た。次いで、このペレットを射出成形(バレル温度:250〜260℃、金型温度:80℃)し、試験片を作成した。
[実施例2]
(C)成分の添加量を(A)成分+(B)成分の合計100重量部に対して1重量部にした以外は実施例1と同様である。
(C)成分の添加量を(A)成分+(B)成分の合計100重量部に対して1重量部にした以外は実施例1と同様である。
[実施例3]
(C)成分の添加量を(A)成分+(B)成分の合計100重量部に対して15重量部にした以外は実施例1と同様である。
(C)成分の添加量を(A)成分+(B)成分の合計100重量部に対して15重量部にした以外は実施例1と同様である。
[実施例4]
(A)成分/(B)成分の比率を、PC/ABS=90重量部/10重量部にした以外は実施例1と同様である。
(A)成分/(B)成分の比率を、PC/ABS=90重量部/10重量部にした以外は実施例1と同様である。
[実施例5]
(A)成分/(B)成分の比率を、PC/ABS=10重量部/90重量部にした以外は実施例1と同様である。
(A)成分/(B)成分の比率を、PC/ABS=10重量部/90重量部にした以外は実施例1と同様である。
[実施例6]
(C)成分であるグラフト重合体中の主鎖であるポリエチレンと、側鎖を構成するアクリロニトリル及びスチレンの比率を、PE/AN/St=90wt%/3wt%/7wt%にした以外は実施例1と同様である。
(C)成分であるグラフト重合体中の主鎖であるポリエチレンと、側鎖を構成するアクリロニトリル及びスチレンの比率を、PE/AN/St=90wt%/3wt%/7wt%にした以外は実施例1と同様である。
[実施例7]
(C)成分であるグラフト重合体中の主鎖であるポリエチレンと、側鎖を構成するアクリロニトリル及びスチレンの比率を、PE/AN/St=40wt%/18wt%/42wt%にした以外は実施例1と同様である。
(C)成分であるグラフト重合体中の主鎖であるポリエチレンと、側鎖を構成するアクリロニトリル及びスチレンの比率を、PE/AN/St=40wt%/18wt%/42wt%にした以外は実施例1と同様である。
[実施例8]
(A)成分として用いたポリカーボネート樹脂を〔SABICイノベーティブプラスチックス製、商品名: Lexan 101R、押出・ブロー成形グレード〕にした以外は実施例1と同様である。
(A)成分として用いたポリカーボネート樹脂を〔SABICイノベーティブプラスチックス製、商品名: Lexan 101R、押出・ブロー成形グレード〕にした以外は実施例1と同様である。
[実施例9]
(B)成分としてASA樹脂〔日本エイアンドエル(株)製、商品名:ユニブライトUA1300、標準グレード〕を用いた以外は実施例1と同様である。
(B)成分としてASA樹脂〔日本エイアンドエル(株)製、商品名:ユニブライトUA1300、標準グレード〕を用いた以外は実施例1と同様である。
[実施例10]
(C)成分であるグラフト重合体の側鎖を構成するアクリロニトリルとスチレンの重量比をAN/St=45wt%/5wt%にした以外は実施例1と同様である。
(C)成分であるグラフト重合体の側鎖を構成するアクリロニトリルとスチレンの重量比をAN/St=45wt%/5wt%にした以外は実施例1と同様である。
[実施例11]
(C)成分であるグラフト重合体の側鎖を構成するアクリロニトリルとスチレンの重量比をAN/St=5wt%/45wt%にした以外は実施例1と同様である。
(C)成分であるグラフト重合体の側鎖を構成するアクリロニトリルとスチレンの重量比をAN/St=5wt%/45wt%にした以外は実施例1と同様である。
[実施例12]
(A)成分/(B)成分を市販のブレンド品であるPC/ABS〔Bayer製、商品名: Bayblend T65XF]にした以外は実施例1と同様である。
(A)成分/(B)成分を市販のブレンド品であるPC/ABS〔Bayer製、商品名: Bayblend T65XF]にした以外は実施例1と同様である。
[比較例1]
(C)成分の添加量を(A)成分+(B)成分の合計100重量部に対して30重量部にした以外は実施例1と同様である。
(C)成分の添加量を(A)成分+(B)成分の合計100重量部に対して30重量部にした以外は実施例1と同様である。
[比較例2]
(C)成分の添加量を(A)成分+(B)成分の合計100重量部に対して0.1重量部にした以外は実施例1と同様である。
(C)成分の添加量を(A)成分+(B)成分の合計100重量部に対して0.1重量部にした以外は実施例1と同様である。
[比較例3]
(C)成分であるグラフト重合体中の主鎖であるポリエチレンと、側鎖を構成するアクリロニトリル及びスチレンの比率を、PE/AN/St=30wt%/21wt%/49wt%にした以外は実施例1と同様である。
(C)成分であるグラフト重合体中の主鎖であるポリエチレンと、側鎖を構成するアクリロニトリル及びスチレンの比率を、PE/AN/St=30wt%/21wt%/49wt%にした以外は実施例1と同様である。
[比較例4]
(C)成分であるグラフト重合体中の主鎖であるポリエチレンと、側鎖を構成するアクリロニトリル及びスチレンの比率を、PE/AN/St=95wt%/1.5wt%/3.5wt%にした以外は実施例1と同様である。
(C)成分であるグラフト重合体中の主鎖であるポリエチレンと、側鎖を構成するアクリロニトリル及びスチレンの比率を、PE/AN/St=95wt%/1.5wt%/3.5wt%にした以外は実施例1と同様である。
[比較例5]
(B)グラフト共重合体の代わりに、グラフト共重合していないポリエチレンとポリ(アクリロニトリル−スチレン)共重合体のブレンド物(PE/P(AN/St))を用いた以外は実施例1と同様である。
(B)グラフト共重合体の代わりに、グラフト共重合していないポリエチレンとポリ(アクリロニトリル−スチレン)共重合体のブレンド物(PE/P(AN/St))を用いた以外は実施例1と同様である。
得られた実施例及び比較例の各試験片を用いて、摺動性、成形外観を以下の方法にて評価した。
[評価方法]
(摺動特性の評価)
各試験片の摺動特性の評価として、以下の内容のスラスト式摩擦摩耗試験を行った。
・試験機:オリエンテック株式会社社製 摩擦摩耗試験機 EFM−III−F
・試験片の形状:内径20mm、外径25.6mmの円筒
・相手材の形状:内径20mm、外径25.6mmの円筒
・相手材の種類:樹脂(PC/ABS、PA66、POM)、同材(各試験片と同様)、炭素鋼(S45C)
・試験条件:荷重20N・線速度50cm/sec(樹脂及び同材)、荷重50N・線速度50cm/sec(炭素鋼)
(摺動特性の評価)
各試験片の摺動特性の評価として、以下の内容のスラスト式摩擦摩耗試験を行った。
・試験機:オリエンテック株式会社社製 摩擦摩耗試験機 EFM−III−F
・試験片の形状:内径20mm、外径25.6mmの円筒
・相手材の形状:内径20mm、外径25.6mmの円筒
・相手材の種類:樹脂(PC/ABS、PA66、POM)、同材(各試験片と同様)、炭素鋼(S45C)
・試験条件:荷重20N・線速度50cm/sec(樹脂及び同材)、荷重50N・線速度50cm/sec(炭素鋼)
(成形外観の評価)
成形外観に関しては、試験片(150mm×100mm×2mm)を目視により、以下の基準により評価した。
○:良好(フローマーク、ジェッティング、剥離がない。)
×:不良(フローマーク、ジェッティング、剥離が存在。)
なお、フローマークとは成形品のゲート付近に円形波紋ができる概観不良である。ジェッティングとは、成形品に蛇状の樹脂の流れ模様ができる外観不良である。剥離とは、成形外観の表面に樹脂が剥がれたようなあとができる外観不良を意味する。
成形外観に関しては、試験片(150mm×100mm×2mm)を目視により、以下の基準により評価した。
○:良好(フローマーク、ジェッティング、剥離がない。)
×:不良(フローマーク、ジェッティング、剥離が存在。)
なお、フローマークとは成形品のゲート付近に円形波紋ができる概観不良である。ジェッティングとは、成形品に蛇状の樹脂の流れ模様ができる外観不良である。剥離とは、成形外観の表面に樹脂が剥がれたようなあとができる外観不良を意味する。
各実施例及び比較例の組成及び評価結果を表1〜表6にまとめる。
Claims (3)
- (A)ポリカーボネート(PC)を10〜90重量部と、
(B)スチレン系重合体を90〜10重量部と、
前記(A)と(B)との合計100重量部に対し、
(C)グラフト共重合体を1〜20重量部含有し、
前記(C)グラフト共重合体は、
主鎖がポリエチレン(PE)であり、
側鎖が、ポリ(アクリロニトリル−スチレン)共重合体(P(AN/St))であって、
ポリエチレン(PE)とアクリロニトリル(AN)とスチレン(St)との構成比率(PE:AN:St)が、
(PE:AN:St)=40〜90wt%:3〜54wt%:3〜54wt%
であるPC/スチレン系重合体樹脂組成物。
- 前記(B)スチレン系重合体がABS樹脂又はASA樹脂である請求項1に記載のPC/スチレン系重合体樹脂組成物。
- 請求項1または2に記載のPC/スチレン系重合体樹脂組成物からなる樹脂成形品。
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JP2015230414A JP2017095624A (ja) | 2015-11-26 | 2015-11-26 | Pc/スチレン系重合体組成物およびその樹脂成形品 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021001511A (ja) * | 2019-06-24 | 2021-01-07 | Ykk Ap株式会社 | 建具 |
-
2015
- 2015-11-26 JP JP2015230414A patent/JP2017095624A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021001511A (ja) * | 2019-06-24 | 2021-01-07 | Ykk Ap株式会社 | 建具 |
JP7237749B2 (ja) | 2019-06-24 | 2023-03-13 | Ykk Ap株式会社 | 建具 |
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