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JP2016531842A - 「インターフェロン遺伝子の刺激因子」依存性シグナル伝達を抑制するための組成物および方法 - Google Patents

「インターフェロン遺伝子の刺激因子」依存性シグナル伝達を抑制するための組成物および方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、STING(インターフェロン遺伝子の刺激因子)として既知の近年発見された細胞質受容体でのシグナル伝達を抑制する環状ジヌクレオチド(CDN)化合物を提供する。特に、本発明のCDNは、STING依存性TBK1活性化を、およびその結果生じるI型インターフェロンの産生を抑制する1つ以上の環状プリンジヌクレオチドを含む組成物の形態で提供される。【選択図】図1

Description

本出願は、米国特許仮出願61/825,009(2013年5月18日出願)および米国特許仮出願61/902,125(2013年11月8日出願)(これらの記載内容は各々、参照により本明細書中で援用される)に対する優先権を主張する。
本発明の背景についての以下の考察は、読者の本発明の理解を手助けするために提供されるだけであって、本発明に対して従来技術を記載または構成することが許容されるわけではない。
ヒト免疫系は、一般的に、「自然免疫」および「獲得免疫」として言及される2つの部門に分けられ得る。自然部門の免疫系は、主に、多数の可溶性因子、例えば補体系およびケモカイン/サイトカイン系、ならびに多数の特殊化細胞型、例えば肥満細胞、マクロファージ、樹状細胞(DC)およびナチュラルキラー細胞を介した初期炎症性応答に関与する。これに比して、獲得免疫系部門は、遅延および長期持続性抗体応答を、抗原に対する免疫学的記憶に重要な役割を果たすCD8+およびCD4+T細胞応答と一緒に包含する。免疫系の第三の部門は、NKT細胞とMAIT細胞のようなγδT細胞、および限定T細胞受容体レパートリーを有するT細胞を包含するとして同定され得る。
抗原に対する有益な免疫応答のために、抗原提示細胞(APC)は、T細胞に対して適正なMHC状況で抗原を処理し、表示しなければならず、これが次に、細胞傷害性およびヘルパーT細胞のT細胞刺激を生じる。抗原提示後、APCおよびT細胞の両方における同時刺激分子の上首尾の相互作用が中断される。GM−CSFおよびIL−12は、多数の主要モデルにおける有効な前炎症性分子として役立つ。例えば、GM−CSFは、骨髄系前駆細胞を誘導して、増殖し、樹状細胞(DC)に分化するが、しかし、T細胞の活性化に必要な有効抗原提示細胞へのそれらの成熟を活性化するためには付加的シグナルが必要である。有効な免疫療法に対する障壁としては、適切な大きさおよび機能を有する細胞傷害性CD8T細胞の誘導を制限し得る標的化抗原に対する耐性、悪性細胞の部位への生成T細胞の移動不足、ならびに誘導T細胞応答の持続性不足が挙げられる。
腫瘍細胞破砕屑を貪食するDCは、主要組織適合性複合体(MHC)提示のための材料を処理し、共刺激因子の発現を上方調節し、所属リンパ節に移動して、腫瘍特異的リンパ球を刺激する。この経路は、腫瘍関連抗原と反応するCD4+およびCD8+T細胞の増殖および活性化をもたらす。実際、このような細胞は、患者の血液、リンパ組織および悪性病変でしばしば検出され得る。
免疫回避の基礎をなすメカニズムへの新規の識見は、免疫チェックポイント阻害薬またはその他の治療薬と組み合わせることにより、治療的ワクチン接種(直接的または間接的)の効能を高める併用処置レジメンと一緒に、有効な抗腫瘍免疫を誘導するワクチンの開発のための基礎として役立っている。CDN環状ジAMP(リステリア・モノサイトゲネスにより産生される)およびその類似体環状ジGMP(レジオネラ・ニューモフィラにより産生される)は、PAMP(病原体関連分子パターン)として宿主細胞により認識され、これは、STINGとして既知のPRR(病原体認識受容体)と結合する。STINGは、TANK結合キナーゼ(TBK1)−IRF3シグナル伝達軸を活性化して、自然免疫を強力に活性化するIFN−βおよびその他のIRF−3依存性遺伝子産物の誘導をもたらす宿主哺乳動物細胞の細胞質中のアダプタータンパク質である。STINGは、細胞内病原体による感染を感知し、応答してIFN−βの産生を誘導して、抗原特異的CD4およびCD8 T細胞ならびに病原体特異的抗体の両方からなる適応型防御性病原体特異的免疫応答の発現を生じる宿主サイトゾル調査経路の構成成分である、と目下理解されている。環状プリンジヌクレオチドの例は、例えば米国特許第7,709,458号および第7,592,326号、WO2007/054279、ならびにYan et al.,Bioorg.Med.Chem Lett.18:5631(2008)(これらの記載内容は各々、参照により本明細書中で援用される)で多少詳細に記載されている。
伝統的治療アプローチに難治性であり得る癌のような疾患を処置するための免疫学的戦略に関する改良された組成物および方法が依然として必要とされている。
癌の処置のための併用療法を提供することが、本発明の目的である。
第一の態様において、本発明は、以下の:インターフェロン遺伝子の刺激因子(「STING」)依存性I型インターフェロン産生を抑制する1つ以上の環状プリンジヌクレオチド(「CDN」)を含む組成物を提供する。本明細書中で後述するように、多数のCDNが本発明において用途を見出す。好ましい環状プリンジヌクレオチドとしては、限定されないが、c−ジ−AMP、c−ジ−GMP、c−ジ−IMP、c−AMP−GMP、c−AMP−IMP、c−GMP−IMPおよびその類似体のうちの1つ以上が挙げられる。この一覧は、限定されるものではない。
本発明による環状プリンジヌクレオチドの一般構造は、以下の:
Figure 2016531842
であり、式中、R1およびR2はプリンであり、ならびに構造:
Figure 2016531842
は、リン酸結合が、2’または3’位置に存在し得るし、環状結合に参加しない2’または3’位置の他方が−OHである、ということを反映するよう意図される。したがって、本発明は、2’,5’,2’,5’CDN、2’,5’,3’,5’CDN、および3’,5’,3’,5’CDNを意図する。例として、3’−5’結合を有するc−ジ−GMPは上記の分子を指し、この場合、R1およびR2は各々グアニンであり、各リン酸結合は3’−5’である。
本発明の目的のために、この一般構造は、STING依存性シグナル伝達を抑制する能力を付与し、それによりSTING依存性I型インターフェロン産生を抑制する置換基を導入するよう、さらに修飾される。例として、本発明は、以下の化合物:
Figure 2016531842
を含む組成物を提供するが、式中、Xは、独立して、OまたはSであり、R3およびR4は、各々独立して、H、または1〜18個の炭素および0〜3個の異種原子を有する任意置換直鎖アルキル、1〜9個の炭素を有する任意置換アルケニル、1〜9個の炭素を有する任意置換アルキニル、または任意置換アリールであって、この場合、置換(単数または複数)は、存在する場合、独立して、C1−6アルキル直鎖または分枝鎖、ベンジル、ハロゲン、トリハロメチル、C1−6アルコキシ、−NO、−NH、−OH、=O、−COOR’(ここで、R’はHまたは低級アルキルである)、−CHOHおよび−CONHからなる群から選択され、R3およびR4はともにHでない。
好ましい実施形態では、R3およびR4の一方または両方が、独立して、1〜18個の炭素を有する非置換直鎖アルキル、1〜9個の炭素を有する非置換アルケニル、1〜9個の炭素を有する非置換アルキニル、または非置換アリールである。ある実施形態では、R3およびR4の一方または両方が、置換されるかまたは置換されないアリール、プロパルギル、ホモアリル、ホモプロパルギル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、シクロプロピルメチルまたはベンジルである。ある実施形態では、R3およびR4の一方はプロドラッグ脱離基、例えば細胞エステラーゼにより除去される脂肪族エステルであるが、ともにプロドラッグ脱離基であるというわけではない。
ある実施形態では、各XはSである。好ましい実施形態では、各XがSである場合、組成物は1つ以上の実質的に純粋なSp,Sp、Rp,Rp、Sp,RpまたはRp,Sp立体異性体を含む。
ある実施形態では、R1およびR2は、各々独立して、アデニン、グアニン、イノシンおよびキサンチンまたはその類似体からなる群から選択される。好ましくは、R1およびR2は、各々独立して、アデニンまたはグアニンである。
本明細書中で後述されるように、本発明による環状プリンジヌクレオチド組成物は、3’−5’結合を有するc−ジ−GMPと比較して、STING依存性I型インターフェロン産生を少なくとも2倍、さらに好ましくは5倍または10倍抑制し得る。
本発明の組成物は、製薬上許容可能な担体、アジュバントおよびビヒクルを含有する処方物中で、種々の腸管外および非腸管外経路により、それを必要とする個体に投与され得る。好ましい経路は腸管外であり、例えば、限定されないが、皮下、静脈内、筋肉内、動脈内、皮内、くも膜下腔内および硬膜外投与のうちの1つ以上が挙げられる。特に好ましいのは、皮下投与による投与である。好ましい薬学的組成物は、水性、リポソーム性または水中油型エマルジョンとして処方される。例示的組成物は、本明細書中で後述される。
関連態様では、本発明は、個体における免疫応答の抑制または調整方法であって、それを必要とする個体に本発明による組成物を投与することを包含する方法に関する。他の関連態様では、本発明は、個体におけるI型インターフェロン産生の抑制または調整方法であって、それを必要とする個体に本発明による組成物を投与することを包含する方法に関する。本発明の組成物を用いて処置され得る自己免疫疾患の例としては、限定されないが、円形脱毛症、自己免疫溶血性貧血、自己免疫肝炎、皮膚筋炎、糖尿病(1型)、自己免疫若年性特発性関節炎、糸球体腎炎、グレーブス病、ギラン・バレー症候群、特発性血小板減少性紫斑病、狼瘡、重症筋無力症、いくつかの型の心筋炎、多発性硬化症、天疱瘡/類天疱瘡、悪性貧血、結節性多発性動脈炎、多発性筋炎、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、関節リウマチ、強皮症/全身性硬化症、シェーグレン症候群、全身性紅斑性狼瘡、いくつかの型の甲状腺炎、いくつかの型のブドウ膜炎、白斑、および多発性血管炎を伴う肉芽腫症(ウェーゲナー肉芽腫症)が挙げられる。
他の実施形態では、本明細書中に記載される方法は、Th1からTh2免疫へのシフトが臨床的利益を付与する障害の処置のための有効量の本発明の実質的に純粋なCDNを哺乳動物に投与することを包含し得る。細胞媒介性免疫(CMI)は、サイト間IL−2、インターフェロン(IFN)−γおよび腫瘍壊死因子(TNF)−αを産生するTH1 CD4+Tリンパ球と関連する。これに対比して、体液性免疫は、IL−4、IL−6およびIL−10を産生するTH2 CD4+Tリンパ球と関連する。TH1応答に向かう免疫偏向は、典型的には、細胞傷害性T細胞リンパ球(CTL)、ナチュラルキラー(NK)細胞、マクロファージおよび単球の活性化を生じる。一般的には、Th1応答は、細胞内病原体(宿主細胞内部に存在するウィルスおよび細菌)および腫瘍に対してより有効であるが、一方、Th2応答は、細胞外細菌、寄生生物、例えば蠕虫、および毒素に対してより有効である。I型インターフェロン(IFN−I)は、内毒素血症および敗血症の致死作用を媒介すると考えられ、したがって、本発明の方法および組成物は敗血症の処置に用途を見出し得る。さらに、自然免疫の活性化は、Tヘルパー1および2型(Th1/Th2)免疫系平衡を正常化し、免疫グロブリン(Ig)E依存性アレルギーおよびアレルギー性喘息を引き起こすTh2型応答の過剰反応を抑圧すると予測される。
環状プリンジヌクレオチド(「CDN」)媒介性シグナル伝達を示す。CDN(例えば、c−ジ−AMPまたはc−ジ−GMP)は、サイトゾルアダプタータンパク質STING(インターフェロン遺伝子の刺激因子)と結合することによりIFN−βの産生を誘導し、TBK−1/IRF−3経路によるシグナル伝達を誘導して、IFN受容体との結合とその後のシグナル伝達を介してDCの自己分泌および傍分泌活性化の両方をもたらす。 2’−O−プロパルギル−環状A(2’,5’)pA(3’,5’)p(2’−O−プロパルギル−ML−CDA)の合成の合成模式図を示す。 2’−O−プロパルギル−ML−CDA(化合物8)に関するH NMR分析結果を示す。 2’−O−プロパルギル−ML−CDA(化合物8)に関する31P NMR分析結果を示す。 2’−O−プロパルギル−ML−CDA(化合物8)に関するCOSY(2.5〜6.5ppm−H軸)分析結果を示す。 2’−O−プロパルギル−ML−CDA(化合物8)に関するHMBC(3.5〜6.5ppm−H軸)分析結果を示す。 2’−O−プロパルギル−ML−CDA(化合物8)に関するHPLC(2〜20%ACN/10mM TEAA緩衝液−20分)分析結果を示す。 c−[G(2’,5’)pG(3’,5’)p]およびジチオリボースO−置換誘導体を示す。 c−[A(2’,5’)pA(3’,5’)p]およびジチオリボースO−置換誘導体を示す。 c−[G(2’,5’)pA(3’,5’)p]およびジチオリボースO−置換誘導体を示す。 I型インターフェロンのSTING依存性活性化の2’−O−プロパルギル−環状[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](2’−O−プロパルギル−ML−CDA)抑制を示す。
本発明の詳細な説明
本発明は、STING(インターフェロン遺伝子の刺激因子)として既知の近年発見された細胞質受容体でのシグナル伝達を抑制する新規の環状ジヌクレオチド(CDN)化合物の使用に関する。特に、本発明のCDNは、STING依存性TBK1活性化を、およびその結果生じるI型インターフェロンの産生を抑制する1つ以上の環状プリンジヌクレオチドを含む組成物の形態で提供される。
CDN環状−ジ−AMP(リステリア・モノサイトゲネスにより産生される)およびその類似体環状ジGMP(レジオネラ・ニューモフィラにより産生される)は、PAMP(病原体関連分子パターン)として宿主細胞により認識され、これは、STINGとして既知のPRR(病原体認識受容体)と結合する。STINGは、TANK結合キナーゼ(TBK1)−IRF3シグナル伝達軸を活性化して、自然免疫を強力に活性化するIFN−γおよびその他のIRF−3依存性遺伝子産物の誘導をもたらす宿主哺乳動物細胞の細胞質中のアダプタータンパク質である。STINGは、細胞内病原体による感染を感知し、応答してIFNの産生を誘導して、抗原特異的CD4およびCD8 T細胞ならびに病原体特異的抗体の両方からなる適応型防御性病原体特異的免疫応答の発現を生じる宿主サイトゾル調査経路の構成成分である、と目下理解されている。
自己免疫疾患の症例では、この経路の阻害薬は、従来利用されたことがない新規の治療手段を提供し得る。
定義
「投与」は、ヒト、哺乳動物、哺乳動物被験体、動物、獣医学的被験体、プラセボ被験体、研究用被験体、実験用被験体、細胞組織、器官または生物学的流体に関して本明細書中で用いる場合、限定されないが、外因性リガンド、試薬、プラセボ、小分子、薬物学的作用物質、治療薬、診断薬または組成物の、被験体、細胞、組織、器官または生物学的流体等への接触を指す。「投与」は、例えば薬力学的、診断的、研究的、プラセボおよび実験的方法を指し得る。細胞の処置は、細胞への試薬の接触、ならびに流体への試薬の接触を包含し、この場合、流体は細胞と接触している。「投与」は、試薬、診断、結合組成物による、あるいは別の細胞による、例えば細胞のin vitroおよびex vivo処置も包含する。「一緒に投与される」とは、2つ以上の作用物質が単一組成物として投与されるという意味が含まれるよう意図されない。単一組成物としての投与が本発明により意図されるが、しかしこのような作用物質は別個の投与として単一被験体に送達され、これは、同時に、または異なる時点であり得るし、同一投与経路または異なる投与経路であり得る。
「アゴニスト」は、それがリガンドおよび受容体に関する場合、受容体を刺激する分子、分子の組合せ、複合体または試薬の組合せを含む。例えば、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)のアゴニストは、GM−CSF、GM−CSFの突然変異タンパク質または誘導体、GM−CSFのペプチド藻放物、GM−CSFの生物学的機能を模倣する小分子、あるいはGM−CSF受容体を刺激する抗体を包含する。
「アンタゴニスト」は、それがリガンドおよび受容体に関する場合、受容体を抑制し、反対に作用し、下方調節し、および/または脱感作する分子、分子の組合せ、または複合体を含む。「アンタゴニスト」は、受容体の構成的活性を抑制する任意の試薬を包含する。構成的活性は、リガンド/受容体相互作用の非存在下で明白であるものである。「アンタゴニスト」は、受容体の刺激化(または調節化)活性を抑制するかまたは防止する任意の試薬も包含する。例として、GM−CSF受容体のアンタゴニストとしては、如何なる限定も意味することなく、リガンド(GM−CSF)と結合し、それが受容体と結合しないようにする抗体、あるいは受容体と結合し、リガンドが受容体と結合しないようにするか、もしくは抗体が不活性立体配座で受容体を欠く場合の抗体が挙げられる。
本発明のCDNに関して「実質的に純粋な」とは、特定種が、組成物中に存在するCDN活性の少なくとも50重量%、さらにしばしば少なくとも60重量%、典型的には少なくとも70重量%、さらに典型的には75重量%、最も典型的には少なくとも80重量%、普通は少なくとも85重量%、さらに普通は少なくとも90重量%、最も普通には少なくとも95重量%、慣用的には少なくとも98重量%またはそれ以上を占める、と意図される。水、緩衝剤、塩、洗剤、還元剤、プロテアーゼ阻害剤、安定化剤(付加タンパク質、例えばアルブミンを含む)、および賦形剤の重量は、一般的に、純度の確定に用いられない。
「特異的に」または「選択的に」結合するは、リガンド/受容体、核酸/相補的拡散、抗体/抗原、またはその他の結合対(例えば、サイトカイン対サイトカイン受容体)(各々、一般的に、「標的生体分子」または「標的」として本明細書中で言及される)に言及する場合、タンパク質またはその他の生物学的製剤の異種集団中の標的の存在に関連する結合反応を示す。特異的結合は、例えば、意図される方法の、抗体の抗原結合部位に由来する結合化合物、核酸リガンド、抗体または結合組成物が、非標的分子との親和性のしばしば少なくとも25%より大きい、さらにしばしば少なくとも50%より大きい、さらにしばしば少なくとも100%(2倍)より大きい、通常少なくとも10倍より大きい、さらに通常少なくとも10倍より大きい、さらに通常少なくとも20倍より大きい、最も通常では少なくとも100倍より大きい親和性でその標的と結合する、ということを意味し得る。
「リガンド」は、標的生体分子と結合する小分子、核酸、ペプチド、ポリペプチド、糖類、多糖、グリカン、糖タンパク質、糖脂質またはその組合せを指す。このようなリガンドは受容体のアゴニストまたはアンタゴニストであり得るが、リガンドは、アゴニストまたはアンタゴニストでない、そしてアゴニストまたはアンタゴニスト特性を有さない結合作用物質も包含する。その同族の標的に関するリガンドの特異的結合は、しばしば、「親和性」の点からみて表される。好ましい実施形態では、本発明のリガンドは、約10−1〜約10−1の親和性で結合する。親和性は、K=koff/kon(koffは解離速度定数であり、Konは会合速度定数であり、Kは平衡定数である)として算定される。
親和性は、種々の濃度(c)で標識化リガンドの結合割合(r)を測定することにより、平衡で確定され得る。データは、スキャッチャード方程式:r/c=K(n−r)(式中、r=平衡での結合リガンドのモル数/受容体のモル数;c=平衡での遊離リガンド濃度;K=平衡会合定数;およびn=受容体分子当たりのリガンド結合部位の数)を用いてグラフ化される。グラフ分析により、r/cをX軸上のrに対してY軸上にプロットし、したがって、スキャッチャードプロットを生じる。スキャッチャード分析による親和性測定は、当該技術分野で周知である。例えば、van Erp et al.,J.Immunoassay 12:425−43,1991;Nelson and Griswold,Comput.Methods Programs Biomed.27:65−8,1988を参照。代替的には、親和性は、等温滴定型熱量測定(ITC)により測定し得る。典型的ITC実験では、リガンドの溶液は、その同族標的の溶液中で滴定される。それらの相互作用時に放出される熱(ΔH)は、経時的にモニタリングされる。リガンドの連続量がITC細胞中で滴定される場合、吸収または放出される熱の量は、結合の量と直接的に比例する。系が飽和に達すると、希釈液の熱だけが観察されるまで、熱シグナルは減少する。次に、細胞中のリガンドおよび結合相手の比に対する各注入からの熱のプロットから、結合曲線が得られる。結合曲線は、適切な結合モデルで分析されて、K、nおよびΔHを確定する。K=1/Kであることに留意されたい。
「被験体」という用語は、本明細書中で用いる場合、ヒトまたは非ヒト生物体を指す。したがって、本明細書中に記載される方法および組成物は、ヒトおよび獣医学的疾患の両方に適用可能である。ある実施形態では、被験体は「患者」、すなわち疾患または症状のために医学的ケアを受けている生きたヒトである。これは、病態の徴候に関して検査されているものである明白な疾病を有さない人々を含む。好ましいのは、本発明の組成物および方法により標的化されるものである特定の癌の既存の診断を有する被験体である。本明細書中に記載される組成物での処置のために好ましい癌としては、限定されないが、前立腺癌、腎臓癌、黒色腫、膵臓癌、子宮頸癌、卵巣癌、結腸癌、頭部および頚部癌、肺癌および乳癌が挙げられる。
「治療的有効量」は、患者の利益を示すために、すなわち、処置されている症状の症候の減少、防止または改善を生じるために十分である試薬または薬学的組成物の量と定義される。作用物質または薬学的組成物が診断薬を含む場合、「診断的有効量」は、シグナル、画像またはその他の診断パラメーターを生成するのに十分である量と定義される。薬学的製剤の有効量は、個体の感受性の程度、個体の年齢、性別および体重、ならびに個体の特異体質応答といったような因子によって変わる。「有効量」は、限定されないが、医学的状態または障害またはその原因過程の症候または徴候を改善し、逆転し、緩和し、防止し、または診断し得る量を包含する。他の方法で、明白に、または状況により示されない限り、「有効量」は、症状を改善するのに十分な最小量に限定されない。
「処置」または「処置すること」(症状または疾患に関して)は、有益なまたは所望の結果、例えば、好ましくは臨床結果を得るためのアプローチである。本発明の目的のために、疾患に関する有益なまたは所望の結果としては、限定されないが、以下のうちの1つ以上が挙げられる:疾患を防止すること、疾患に関連した症状を改善すること、疾患を治癒すること、疾患の重症度を低減すること、疾患の進行を遅延すること、疾患に関連した1つ以上の症候を軽減すること、疾患に罹患している者の生活の質を増大すること、および/または生存を延長すること。例えば、本明細書中に記載される組成物が癌の処置のために用いられる実施形態では、有益なまたは所望の結果としては、限定されないが、以下のうちの1つ以上が挙げられる:新生物または癌性細胞の増殖を低減すること(または破壊すること)、癌に見出される新生物細胞の転移を低減すること、腫瘍のサイズを縮小すること、癌に起因する症候を減少すること、癌に罹患している者の生活の質を増大すること、疾患を処置するために必要とされる他の医薬品の用量を減少すること、癌の進行を遅延すること、および/または癌を有する患者の生存を延長すること。状況によって、被験体の「処置」は、被験体が処置を必要としている、例えば試薬の投与により改善されると予期される障害を被験体が包含する状況である、ということを意味する。
「抗体」という用語は、本明細書中で用いる場合、抗原またはエピトープを特異的に結合し得る単数の免疫グロブリン遺伝子または複数の免疫グロブリン遺伝子に由来するか、その後にモデル化されるか、またはそれにより実質的にコードされるペプチドまたはポリペプチド、あるいはその断片を指す。例えば、Fundamental Immunology,3rd Edition,W.E.Paul,ed.,Raven Press,N.Y.(1993);Wilson(1994;J.Immunol.Methods 175:267−273;Yarmush(1992)J.Biochem.Biophys.Methods 25:85−97参照。抗体という用語は、抗原結合部分、すなわち抗原を結合する能力を保持する「抗原結合部位」(例えば、断片、亜配列、相補性決定領域(CDR))、例えば(i)Fab断片:VL、VH、CLおよびCHlドメインからなる一価断片;(ii)F(ab’)2断片:ヒンジ領域でジスルフィド架橋により連結される2つのFab断片からなる二価断片;(iii)Fd断片:VHおよびCHlドメインからなる;(iv)Fv断片:抗体の単一アームのVLおよびVHドメインからなる;(v)dAb断片(Ward et al.,(1989)Nature 341:544−546):これはVHドメインからなる;ならびに(vi)単離相補性決定領域(CDR)を含む。一本鎖抗体も、参照により「抗体」という用語に含まれる。
を含む。
環状プリンジヌクレオチド
原核生物ならびに真核生物細胞は、細胞シグナル伝達、ならびに細胞内および細胞間連絡のために種々の小分子を用いる。環状ヌクレオチド、例えばcGMP、cAMP等は、原核生物および真核生物細胞における調節および開始活性を有することが知られている。真核生物細胞とは違って、原核生物細胞は、調節分子として環状プリンジヌクレオチドも用いる。原核生物では、2つのGTP分子の縮合は、細菌における重要な調節因子を表すc−ジGMPを生じるための酵素ジグアニレートシクラーゼ(DGC)による触媒作用である。
環状ジGMPまたはその類似体はさらにまた、患者における免疫または炎症性応答を刺激または増強し得るし、あるいは哺乳動物においてアジュバントとして役立つことによりワクチンに対する免疫応答を増強し得る、ということを近年の研究は示唆している。病原体由来DNAのサイトゾル検出は、TANK結合キナーゼ1(TBK1)およびその下流転写因子であるIFN調節因子3(IRF3)を介したシグナル伝達を要する。STING(IFN遺伝子の刺激因子;MITA、ERIS、MPYSおよびTMEM173としても既知)と呼ばれる膜貫通タンパク質は、これらの環状プリンジヌクレオチドのためのシグナル伝達受容体として機能して、TBK1−IRF3シグナル伝達軸およびSTINE依存性I型インターフェロン応答の刺激を引き起こす(例えば図1参照)。Burdette et al.,Nature 478:515−18,2011は、STINGが環状ジグアニレートモノホスフェートと直接結合するが、しかし他の非関連ヌクレオチドまたは核酸とは結合しない、ということを実証した。
本発明のCDNを得るために前駆体として用いるための環状プリンジヌクレオチドは、例えばGao et al.,Cell(2013)153:doi:10.1016/j.cell.2013.04.046;米国特許第7,709458号および第7,592,326号;WO2007/054279;ならびにYan et al.,Bioorg.Med.Chem Lett.18:5631(2008)(これらの記載内容は各々、参照により本明細書中で援用される)で多少詳細に記載されている。これらのCDNは、本発明のCDNを生成するために、標準有機化学技法を用いて修飾され得る。
好ましいプリンとしては、限定されないが、アデニン、グアニン、イノシン、ヒポキサンチン、キサンチン、イソグアニン等が挙げられる。本発明のCDNは、好ましくはホスホロチオエート類似体、最も好ましくは実質的に純粋なそのSp,Sp、Rp,Rp、SpRpまたはRp,Sp立体異性体である。
構造で示されるように、各リボースは、置換され得る2’または3’ヒドロキシルを含む。本明細書中で後述されるように、本発明のCDNは、プロドラッグ脱離基として除去されないブロッキング部分を提供するこれらの2’または3’ヒドロキシル(これは環状連結の一部ではない)の一方または両方で置換を含み得る。このような置換としては、限定されないが、O−メチル、O−エチル、O−プロピル、O−イソプロピル、O−ベンジル、O−メトキシエチル、O−アミノエチル、O−プロパルギル、O−アリル等が挙げられる。この一覧は、限定されるものではない。「プロドラッグ」という用語は、本明細書中で用いる場合、意図される化合物の修飾を指し、この場合、修飾化合物は、低薬理学的活性を示し(修飾化合物と比較した場合)、修飾化合物は身体内で(例えば標的細胞または標的器官で)、酵素または非酵素反応により非修飾形態に転化し戻される。ある実施形態では、1つのリボース上のヒドロキシルは、プロドラッグ脱離基を含む。プロドラッグは、薬剤の物理化学的、生物薬学的および薬物動態的特性を修飾し得る。伝統的プロドラッグは、in vivoで転換を受けて活性薬剤を生成することにより活性化される薬剤として分類される。プロドラッグ開発の理由は、典型的には、貧水性可溶性、化学的不安定性、低経口的生物学的利用能、血液脳関門透過の欠如、および親薬剤に関連した高初回通過代謝である。適切なプロドラッグ部分は、例えば“Prodrugs and Targeted Delivery,”J.Rautico,Ed.,John Wiley&Sons,2011に記載されている。
好ましい環状プリンジヌクレオチドは、本明細書中で「チオホスフェート」として言及されるホスホロチオエート類似体である。ホスホロチオエートは、非架橋酸素の1つがイオウに取って代わられる標準ヌクレオチドの変異体である。ヌクレオチド間結合の硫化は、エンド−およびエキソヌクレアーゼ、例えば5’→3’および3’→5’DNA POL1エキソヌクレアーゼ、ヌクレアーゼS1およびP1、RNアーゼ、血清ヌクレアーゼおよびヘビ毒ホスホジエステラーゼの作用を劇的に低減する。さらに、脂質二重膜を横断する能力を増大する。
固有キラルでのホスホロチオエート結合。この構造におけるホスフェートは、RまたはS型で各々存在し得る、と当業者は理解する。したがって、Rp,Rp、Sp,Sp、Sp,RpおよびRp,Sp型が考えられる。
上記のように、本発明の環状プリンジヌクレオチドは、CDNの2’−O−および3’−O−置換基型、特にCDNチオホスフェートを含む。付加的安定性および生物学的利用能は、リボース部分の2’−OHの置換により提供され得る。本明細書中で扱い易い置換基としては、限定されないが、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アシル(−C(O)Raa)、カルボキシル(−C(O)0−Raa)、脂肪族基、脂環式基、アルコキシ、置換オキシ(−0−Raa)、アリール、アラルキル、複素環式ラジカル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アミノ(−N(Rbb)(Rcc))、イミノ(=NRbb)、アミド(−C(O)N(Rbb)(Rc)または−N(Rbb)C(O)Raa)、アジド(−N)、ニトロ(−N0)、シアノ(−CN)、カルバミド(−OC(O)N(Rbb)(Rcc)または−N(Rbb)C(O)ORaa)、ウレイド(−N(Rbb)C(O)−N(Rbb)(Rcc))、チオウレイド(−N(Rbb)C(S)N(Rbb)(Rcc))、グアニジニル(−N(Rbb)C(=NRbb)N(Rbb)(Rcc))、アミジニル(−C(=NRbb)N(Rbb)(Rc)または−N(Rbb)C(=NRbb)(Raa))、チオール(−SRbb)、スルフィニル(−S(O)Rbb)、スルホニル(−S(O))およびスルホンアミジル(−S(O)N(Rbb)(Rc)または−N(Rbb)S(O)bb)が挙げられる。この場合、Raa、RbbおよびRccは、各々独立して、H、任意連結化学官能基またはさらなる置換基であり、好ましい一覧としては、限定されないが、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、脂肪族、アルコキシ、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、脂環式、複素環式およびヘテロアリールアルキルが挙げられる。本明細書中に記載される化合物内の選定置換基は、帰納的程度に存在する。
「アルキル」という用語は、本明細書中で用いる場合、24個までの炭素原子を含有する飽和直鎖または分枝鎖炭化水素ラジカルを指す。アルキル基の例としては、限定されないが、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、n−ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル等が挙げられる。アルキル基は、典型的には1〜約24個の炭素原子、さらに典型的には1〜約12個の炭素原子を含み、1〜約6個の炭素原子がより好ましい。「低級アルキル」という用語は、本明細書中で用いる場合、1〜約6個の炭素原子を含む。アルキル基は、本明細書中で用いる場合、任意に、1つ以上のさらなる置換基を含み得る。
「アルケニル」という用語は、本明細書中で用いる場合、24個までの炭素原子を含有し、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分枝鎖炭化水素鎖ラジカルを指す。アルケニル基の例としては、限定されないが、エテニル、プロペニル、ブテニル、1−メチル−2−ブテン−1−イル、ジエン、例えば1,3−ブタジエン等が挙げられる。アルケニル基は、典型的には2〜約24個の炭素原子、さらに典型的には2〜約12個の炭素原子を含み、2〜約6個の炭素原子がより好ましい。アルケニル基は、本明細書中で用いる場合、任意に、1つ以上のさらなる置換基を含み得る。
「アルキニル」という用語は、本明細書中で用いる場合、24個までの炭素原子を含有し、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する直鎖または分枝鎖炭化水素ラジカルを指す。アルキニル基の例としては、限定されないが、エチニル、1−プロピニル、1−ブチニル等が挙げられる。アルキニル基は、典型的には2〜約24個の炭素原子、さらに典型的には2〜約12個の炭素原子を含み、2〜約6個の炭素原子がより好ましい。アルキニル基は、本明細書中で用いる場合、任意に、1つ以上のさらなる置換基を含み得る。
「アシル」という用語は、本明細書中で用いる場合、有機酸からのヒドロキシル基の除去により生成されるラジカルを指し、一般式−C(O)−X(式中、Xは典型的には脂肪族、脂環式または芳香族である)を有する。例としては、脂肪族カルボニル、芳香族カルボニル、脂肪族スルホニル、芳香族スルフィニル、脂肪族スルフィニル、芳香族ホスフェート、脂肪族ホスフェート等が挙げられる。アシル基は、本明細書中で用いる場合、任意にさらなる置換基を含み得る。
「脂環式」という用語は、環が脂肪族である環式環系を指す。環系は、少なくとも1つの環が脂肪族である1つ以上の環を含み得る。好ましい脂環式としては、環中に約5〜約9個の炭素原子を有する環が挙げられる。脂環式は、本明細書中で用いる場合、任意にさらなる置換基を含み得る。
「脂肪族」という用語は、本明細書中で用いる場合、任意の2つの炭素原子間の飽和が一重、二重または三重結合である24個までの炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖炭化水素ラジカルを指す。脂肪族基は、好ましくは1〜約24個の炭素原子、さらに典型的には1〜約12個の炭素原子を含有し、1〜約6個の炭素原子がより好ましい。脂肪族基の直鎖または分枝鎖は、窒素、酸素、イオウおよびリンを含む1つ以上の異種原子により中断され得る。異種原子により中断されるこのような脂肪族基としては、限定されないが、ポリアルコキシ、例えばポリアルキレングリコール、ポリアミンおよびポリイミンが挙げられる。脂肪族基は、本明細書中で用いる場合、任意にさらなる置換基を含み得る。
「アルコキシ」という用語は、本明細書中で用いる場合、アルキル基と酸素原子との間で生成されるラジカルを指し、この場合、酸素原子は、アルコキシ基を親分子に結合するために用いられる。アルコキシ基の例としては、限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシ、ネオペントキシ、n−ヘキソキシ等が挙げられる。アルコキシ基は、本明細書中で用いる場合、任意にさらなる置換基を含み得る。
「アミノアルキル」という用語は、本明細書中で用いる場合、アミノ置換C\−Cnアルキルラジカルを指す。ラジカルのアルキル部分は、親分子と共有結合を形成する。アミノ基は任意の位置に置かれ得るし、アミノアルキル基はアルキルおよび/またはアミノ位置でさらなる置換基で置換され得る。
「アラルキル」および「アリールアルキル」という用語は、本明細書中で用いる場合、C\−Cnアルキルラジカルと共有結合される芳香族基を指す。その結果生じるアラルキル(またはアリールアルキル)基のアルキルラジカル部分は、親分子と共有結合を形成する。例としては、限定されないが、ベンジル、フェネチル等が挙げられる。アラルキル木は、本明細書中で用いる場合、任意に、ラジカル基を形成するアルキル、アリールまたは両方の基と結合されるさらなる置換基を含み得る。
「アリール」および「芳香族」という用語は、本明細書中で用いる場合、1つ以上の芳香族環を有する一または多環式炭素環式環系ラジカルを指す。アリール基の例としては、限定されないが、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、イデニル等が挙げられる。好ましいアリール環系は、1つ以上の環において約5〜約20個の炭素原子を有する。アリール基は、本明細書中で用いる場合、任意にさらなる置換基を含み得る。
「ハロ」および「ハロゲン」という用語は、本明細書中で用いる場合、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素から選択される原子を指す。
「ヘテロアリール」および「ヘテロ芳香族」という用語は、本明細書中で用いる場合、一または多環式芳香族環、関係または縮合環系を含むラジカルを指し、この場合、環のうちの少なくとも1つは芳香族であり、1つ以上の異種原子を含む。ヘテロアリールは、さらにまた、縮合環系、例えば縮合環のうちの1つ以上が異種原子を含有しない系を含むよう意図される。ヘテロアリール基は、典型的には、イオウ、窒素または酸素から選択される1つの環原子を含む。ヘテロアリール基の例としては、限定されないが、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、フラニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、キノキサリニル等が挙げられる。ヘテロアリールラジカルは、直接的に、あるいは脂肪族基または異種原子のような連結部分を介して、親分子と結合され得る。ヘテロアリール基は、本明細書中で用いる場合、任意にさらなる置換基を含み得る。
「ヘテロアリールアルキル」という用語は、本明細書中で用いる場合、共有結合化C〜C12アルキルラジカルをさらに含む前記のようなヘテロアリール基を指す。その結果生じるヘテロアリールアルキル基のアルキルラジカル部分は、親分子と共有結合を形成し得る。例としては、限定されないが、ピリジニルメチル、ピリミジニルエチル、ナフチリジニルプロピル等が挙げられる。ヘテロアリールアルキル基は、本明細書中で用いる場合、任意に、ヘテロアリールまたはアルキル部分の一方または両方の上にさらなる置換基を含み得る。
以下の用語は、以下のように定義される:
アリール−CH2CH=CH2、
プロパルギル−CH2C≡CH、
ホモアリル−CH2CH2CH=CH2、および
ホモプロパルギル−CH2CH2C≡CH。
上記のように、好ましい環状プリンジヌクレオチドは、さらにまた、プロドラッグ型のCDN、特にCDNチオホスフェートを含む。プロドラッグは、薬剤の物理化学的、生物薬学的および薬物動態特性を修飾し得る。伝統的プロドラッグは、in vivoで転換を受けて活性薬剤を生成することにより活性化される薬剤として分類される。プロドラッグ開発の理由は、典型的には、貧水性可溶性、化学的不安定性、低経口的生物学的利用能、血液脳関門透過の欠如、および親薬剤に関連した高初回通過代謝である。適切なプロドラッグ部分は、例えば“Prodrugs and Targeted Delivery,”J.Rautico,Ed.,John Wiley&Sons,2011に記載されている。
「実質的に純粋な」という用語は、環状プリンジヌクレオチドに関して本明細書中で用いる場合、上記の図に示されるキラル中心で他の考え得る立体化学に比して少なくとも75%純粋であるRp,RpまたはRp,Sp型を指す。例として、「実質的に純粋なRp,Rp c−ジ−GMPチオホスフェート」は、c−ジ−GMPチオホスフェートのRp,SpおよびSp,Sp型に関して、少なくとも75%純粋である。好ましい実施形態では、実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチドは、少なくとも85%純粋、少なくとも90%純粋、少なくとも95%純粋、少なくとも97%純粋および少なくとも99%純粋である。本発明の実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド調製物は「立体化学低に純粋」であるが、これは、これらのキラル中心に特定の立体化学を有する調製物内のすべてのCDNが、別の状況では同一である、ということを示すよう意図されない。例えば、実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド調製物は、Rp,Rp c−ジ−GMPチオホスフェートおよびRp,Rp c−ジ−AMPチオホスフェートの組合せを含有し、依然として実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド調製物であり得る。このような調製物は、患者処置のために有益である本明細書中で後述されるような他の構成成分も含み得るが、但し、調製物内のCDNはすべて、これらのキラル中心に特定の立体化学を有する。
本明細書中に記載されるCDN組成物は、単独で、または製薬上許容可能な賦形剤と組み合わせて、適切な免疫応答を修飾するのに十分な量で、投与され得る。免疫応答は、限定されないが、特異的免疫応答、非特異的免疫応答、特異的および非特異的応答の両方、自然応答、一次免疫応答、適応免疫、二次免疫応答、記憶免疫応答、免疫細胞活性化、免疫細胞増殖、免疫細胞分化およびサイトカイン発現を含み得る。ある実施形態では、CDN組成物は、1つ以上の付加的組成物と一緒に投与される。CDN組成物は、付加的な治療用または予防用組成物の前に、後に、および/または一緒に投与され得る。付加的治療薬との同時投与のための方法は、当該技術分野で周知である(Hardman,et al.(eds.)(2001)Goodman and Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics,10th ed.,McGraw−Hill,New York,NY;Poole and Peterson(eds.)(2001)Pharmacotherapeutics for Advanced Practice:A Practical Approach,Lippincott,Williams&Wilkins,Phila.,PA;Chabner and Longo(eds.)(2001)Cancer Chemotherapy and Biotherapy,Lippincott,Williams&Wilkins,Phila.,PA)。ある実施形態では、1つ以上の治療薬が、抗−TNF薬(例えば、エタネルセプト、インフリキシマブ)、ステロイド、アザチオプリン、シクロスポリン、メトトレキセート、アバタセプト、PDE4阻害薬(例えば、ロフルミラスト)等から選択される。
送達剤
リポソームは、リン脂質の1つ(「単一ラメラ」)またはそれより多い(「多重ラメラ」)層から形成される小胞である。リン脂質の基礎的要素の両親媒性のため、リポソームは、典型的には、親水性外面を提示し、親水性コアを取り囲む親水性層を含む。親水性/疎水性構成成分の組み入れにおけるリポソームの多能性、それらの非毒性、生分解能、生体適合性、アジュバント性、細胞免疫の誘導、徐放性の特性、ならびにマクロファージによる即時取り込みは、それらを抗原送達のための魅力的候補にする。
WO2010/104833(この記載内容は参照により本明細書中で援用される)は、以下のものを含むリポソーム調製物を記載する:
a)水性ビヒクル;
b)以下のものを含むリポソーム:
(i)ジミリストイルホスファチジルコリン(「DMPC」)、
(ii)ジミリストイルホスファチジルグリセロール(「DMPG」)、ジミリストイルトリメチルアンモニウムプロパン(「DMTAP」)、またはDMPGおよびDMTAPの両方、および
(iii)少なくとも1つのステロール誘導体;ならびに
c)前記少なくとも1つのステロール誘導体の1%〜100%と共有結合される1つ以上の免疫原性ポリペプチド(単数または複数)または炭水化物(単数または複数)。
上記で言及した「免疫原性ポリペプチド(単数または複数)または炭水化物(単数または複数)」を伴うか、または伴わない、VesiVax(登録商標)(Molecular Express,Inc.)と呼ばれるこのようなリポソーム製剤は、1つ以上の付加的構成成分、例えばペプチドグリカン、リポペプチド、リポ多糖、モノホスホリル脂質A、リポテイコ酸、レシキモド、イミキモド、フラゲリン、非メチル化CpGモチーフを含有するオリゴヌクレオチド、ベータガラクトシルセラミド、ムラミルジペプチド、全トランスレチノイン酸、二本鎖ウィルスRNA、熱ショックタンパク質、ジオクタデシルジメチルアンモニウムブロミド、陽イオン性界面活性剤、toll様受容体アゴニスト、ジミリストイルトリメチルアンモニウムプロパンおよびnod様受容体アゴニストを含有し得る。有益であるのは、これらのリポソーム製剤が、本発明に従って1つ以上の環状プリンジヌクレオチドを送達するために用いられ得ることである。
さらに、上記で考察されたリポソーム製剤は、リポソームに免疫原性ポリペプチドまたは炭水化物を結合するためのアンカーとして「ステロイド誘導体」を用いるが、ステロイドは、単に、非共役ステロイド、例えばコレステロールとして提供され得る。
脂質混合物からリポソームを調製するための適切な方法は、当該技術分野で周知である。例えば、Basu & Basu,Liposome Methods and Protocols(Methods in Molecular Biology),Humana Press,2002;Gregoriadis,Liposome Technology,3 rd Edition,Informa HealthCare,2006を参照。好ましい方法としては、そこに記載された押出、均質化および音波処理法が挙げられる。本発明に用いるためのリポソーム調製のための例示的方法で、脂質混合物を乾燥すること、その後、水性ビヒクル中で水和し、音波処理してリポソームを生成することを包含する方法は、WO2010/104833に記載されている。
ある実施形態では、リポソームは、特定の平均サイズ範囲内で提供される。リポソームサイズは、例えば、予備選定孔サイズを有する膜を通してリポソームを含む水性ビヒクルを押し出し、膜を通して流れる物質を収集することにより、選択され得る。好ましい実施形態では、リポソームは、実質的に直径50〜500nm、さらに好ましくは実質的に直径50〜200nm、最も好ましくは実質的に直径50〜150nmであるよう選択される。「実質的に」という用語は、この状況で本明細書中で用いる場合、リポソームの少なくとも75%、さらに好ましくは80%、最も好ましくは少なくとも90%が意図される範囲内である、ということを意味する。
本発明において用途を見出し得るその他の脂質および脂質様アジュバントとしては、水中油型(o/w)エマルジョン(例えば、Muderhwa et al.,J.Pharmaceut.Sci.88:1332−9,1999)参照)、VesiVax(登録商標)TLR(Molecular Express,Inc.)、ジギトニン(例えば、米国特許第5,698,432号参照)およびグルコピラノシル脂質(例えば、米国特許出願20100310602参照)が挙げられる。
ナノ粒子も、ほとんどの投与経路に適した薬剤送達系を表す。長年に亘って、種々の天然および合成ポリマーがナノ粒子の調製のために調査されてきたが、このうちのポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(グリコール酸)(PGA)およびそれらのコポリマー(PLGA)が、それらの生体適合性および生分解性のために、広範に研究されてきた。ナノ粒子およびその他のナノ担体は、いくつかのクラスの薬剤、例えば抗癌薬、抗高血圧薬、免疫調節薬およびホルモン;ならびに高分子物質、例えば核酸、タンパク質、ペプチドおよび抗体のための潜在的担体として作用する。例えば、Crit.Rev.Ther.Drug Carrier Syst.21:387−422,2004;Nanomedicine:Nanotechnology,Biology and Medicine 1:22−30,2005を参照。
薬学的組成物
「薬学的」という用語は、本明細書中で用いる場合、疾患の治癒、処置または防止に用いるために意図される化学物質を指し、これは、処方薬または一般用医薬品として米国食品医薬品局(またはその非U.S.等価機関)による承認プロセスを受ける。このような組成物の処方および投与のための技法に関する詳細は、Remington,The Science and Practice of Pharmacy 21st Edition(Mack Publishing Co.,Easton,PA)およびNielloud and Marti−Mestres,Pharmaceutical Emulsions and Suspensions:2nd Edition(Marcel Dekker,Inc,New York)に記載されている。
本発明の木庭のために、薬学的組成物は、種々の手段により、例えば経口的に、非経口的に、吸入噴霧により、局所的に、または直腸的に、製薬上許容可能な担体、アジュバントおよびビヒクルを含有する製剤中で投与され得る。非経口的という用語は、本明細書中で用いる場合、限定されないが、種々の注入技法を伴う皮下、静脈内、筋肉内、動脈内、皮内、くも膜下腔内および硬膜外注射を包含する。動脈内および静脈内注射は、本明細書中で用いる場合、カテーテルを通した投与を含む。冠動脈内ステントおよび冠動脈内レザバーを介した投与も、意図される。経口という用語は、本明細書中で用いる場合、限定されないが、経口摂取、あるいは舌下または頬経路による送達を包含する。経口投与は、流体ドリンク、エネルギーバー、ならびにピル製剤を包含する。
薬学的組成物は、意図される投与方法に適した任意の形態であり得る。例えば経口的使用のために用いられる場合、錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性または油性懸濁液、分散性粉末または顆粒、乳濁液、硬質または軟質カプセル、シロップまたはエリキシルが調製され得る。経口使用のために意図される組成物は、薬学的組成物の製造に関して当該技術分野で既知の方法に従って調製され得るし、このような組成物は、口に合う調製物を提供するために、1つ以上の作用物質、例えば甘味剤、風味剤、着色剤および防腐剤を含有し得る。錠剤の製造に適している非毒性の製薬上許容可能な賦形剤と混合して薬剤化合物を含有する錠剤は、許容可能である。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤、例えば炭酸カルシウムまたはナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはナトリウム;造粒および崩壊剤、例えばトウモロコシデンプンまたはアルギン酸;結合剤、例えばデンプン、ゼラチンまたはアラビアゴム;および滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクであり得る。錠剤は、被覆されないこともあり、あるいは既知の技法、例えば腸溶性コーティング、結腸溶解性コーティングまたはマイクロカプセル化により被覆されて、消化管における崩壊および吸着を遅延し、および/または長期間に亘る持続性作用を提供することもある。例えば、時間遅延物質、例えばグリセリルモノステアレートまたはグリセリルジステアレートは、単独で、または蝋とともに用いられ得る。
経口使用のための製剤は、硬質ゼラチンカプセルとしても提示され、この場合、薬剤化合物は、不活性固体希釈剤、例えばリン酸カルシウムまたはカオリンと混合され、あるいは軟質カプセルとして提示され、この場合、活性成分は水または油性媒質、例えば落花生油、液体パラフィンまたはオリーブ油と混合される。
薬学的組成物は、水性懸濁液の製造に適した賦形剤と混合して、水性懸濁液として処方され得る。このような賦形剤としては、沈澱防止剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアラビアゴム、ならびに分散または湿潤剤、例えば天然ホスファチド(例えば、レシチン)、アルキレンオキシドと脂肪酸の縮合物(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと脂肪酸および無水ヘキシトール由来の部分エステル誘導体との縮合物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)が挙げられる。水性懸濁液は、1つ以上の防腐剤、例えばエチルまたはn−プロピルp−ヒドロキシ−ベンゾエート、1つ以上の着色剤、1つ以上の風味剤、および1つ以上の甘味剤、例えばスクロースまたはサッカリンも含有し得る。
油性懸濁液は、植物油、例えば落花生油、オリーブ油、ゴマ油またはヤシ油、あるいは鉱油、例えば液体パラフィン中に活性成分を懸濁することにより処方され得る。経口懸濁液は、増粘剤、例えば蜜蝋、硬質パラフィンまたはセチルアルコールを含有し得る。口当たりの良い経口調製物を提供するために、甘味剤、例えば上記のもの、および風味剤が添加され得る。これらの組成物は、酸化防止剤、例えばアスコルビン酸の添加により保存され得る。
水の添加による水性懸濁液の調製に適した本発明の分散性粉末および顆粒は、分散または湿潤剤、沈澱防止剤、ならびに1つ以上の防腐剤と混合して活性成分を提供する。適切な分散または湿潤剤および沈澱防止剤は、上記で開示されたものにより例示される。付加的賦形剤、例えば甘味剤、風味剤および着色剤も存在し得る。
本発明の薬学的組成物は、水中油型エマルジョンの形態でもあり得る。油性相は、植物油、例えばオリーブ油または落花生油、鉱油、例えば液体パラフィン、あるいはこれらの混合物であり得る。適切な乳化剤としては、天然ゴム、例えばアラビアゴムおよびトラガカントゴム、天然ホスファチド、例えばダイズレシチン、脂肪酸由来のエステルまたは部分エステル、ならびに無水ヘキシトール、例えばソルビタンモノステアレート、およびこれらの部分エステルとエチレンオキシドとの縮合物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートが挙げられる。エマルジョンは、湿潤剤および風味剤も含有し得る。
シロップおよびエリキシルは、甘味剤、例えばグリセロール、ソルビトールまたはスクロースを伴って処方され得る。このような製剤は、粘滑剤、防腐剤、風味剤または着色剤も含有する。
本発明の薬学的組成物は、滅菌注射用調製物、例えば滅菌注射用水性または油性懸濁液の形態であり得る。この懸濁液は、上記された適切な分散または湿潤剤および沈澱防止剤を用いて、当該技術分野で既知の方法により処方され得る。滅菌注射用調製物は、非毒性の非経口的に許容可能な希釈剤または溶媒中の滅菌注射用溶液または懸濁液、例えば1,3−ブタンジオール中の溶液でもあり得るし、あるいは凍結乾燥粉末としても調製され得る。用いられ得る許容可能なビヒクルおよび溶媒のうちの1つが、水、リンガー溶液および等張塩化ナトリウム溶液である。さらに、滅菌不揮発性油は、溶媒または懸濁媒質として慣用的に用いられ得る。この目的のために、任意の刺激の少ない不揮発性油、例えば合成モノまたはジグリセリドが用いられ得る。さらに、脂肪酸、例えばオレイン酸は、同様に注射剤の調製に用いられ得る。
単一剤形を生成するために担体物質と組み合わされ得る活性成分の量は、処置される宿主および特定投与方式によって変わる。例えば、ヒトへの経口投与のために意図される持効性製剤は、総組成物の約5%から約95%まで変化し得る適切な且つ便利な量の担体物質とともに調合される約20〜500mgの活性物質を含有し得る。投与のために容易に測定可能な量を提供する薬学的組成物が調製されるのが好ましい。典型的には、全身投与されるべき有効量は、約0.1mg/kg〜約100mg/kgであり、多数の因子、例えば被験体(例えば哺乳動物、例えばヒト)の年齢および体重、処置を必要とする正確な症状およびその重症度、投与経路によって決まり、結局は担当医または獣医の判断である。しかしながら、任意の特定患者のための具体的用量は、当業者に十分に理解されるような種々の因子、例えば用いられる具体的化合物の活性、処置されている個体の年齢、体重、全身健康状態、性別および食餌;投与時間および経路;排出速度;以前に投与された他の薬剤;ならびに治療を受けている特定症状の重症度によって決まると、理解される。
上記のように、経口投与に適した本発明の製剤は、各々が予定量の活性成分を含有する分離単位、例えばカプセル、カシェー剤または錠剤として、粉末または顆粒として、水性または非水性液体中の溶液または懸濁液として、あるいは水中油型液体エマルジョンまたは油中水型液体エマルジョンとして提示され得る。薬学的組成物は、ボーラス剤、舐剤またはペーストとしても投与され得る。
錠剤は、任意に1つ以上の補助成分とともに、圧縮または成形により製造され得る。圧縮錠剤は、粉末または顆粒のような流動性形態で活性成分を適切な機械で圧縮することにより調製され、任意に、結合剤(例えば、ポビドン、ゼラチン、ヒドロキシプロピルエチルセルロース)、滑剤、不活性希釈剤、防腐剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム、架橋ポビドン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤または分散剤と混合され得る。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿潤される粉末化化合物の混合物を用いて、適切な機械で製造され得る。錠剤は、任意に、被覆されるかまたは刻み目を入れられ得るし、所望の放出プロフィルを提供するために、例えば種々の割合でヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いて、その中の活性成分の遅延または制御放出を提供するよう処方され得る。錠剤は、任意に、腸溶性または結腸溶解性コーティングを伴って提供されて、胃以外の腸の部分における放出を提供する。これは、このような化合物が酸加水分解に感受性である場合、式1の化合物で特に有益である。
口における局所投与に適した製剤としては、風味基剤、通常はスクロースおよびアラビアゴムまたはトラガカントゴム中に活性成分を含むロゼンジ;不活性基剤、例えばゼラチンおよびグリセリンまたはスクロースおよびアラビアゴム中に活性成分を含む香錠;ならびに適切な液体担体中に活性成分を含むマウスウォッシュが挙げられる。
直腸投与のための製剤は、例えばココアバターまたはサリチレートを含む適切な基剤を有する座薬として提示され得る。
膣投与に適した製剤は、活性成分のほかに、適切であることが当該技術分野で既知出るような担体を含有するペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、発泡体または噴霧製剤として提示され得る。
非経口投与に適した製剤としては、酸化防止剤、緩衝剤、静細菌剤、および製剤を意図されるレシピエントの血液と等張にさせる溶質を含有し得る水性および非水性等張滅菌注射溶液;ならびに沈澱防止剤および増粘剤を含み得る水性および非水性滅菌懸濁液が挙げられる。製剤は、単位用量または多用量密封容器、例えばアンプルおよびバイアル中で提示され得るし、使用直前に注射のために滅菌液体担体、例えば水の添加のみを必要とする冷凍−乾燥(凍結乾燥)条件で保存され得る。注射用溶液および懸濁液は、前記の種類の滅菌粉末、顆粒および錠剤から調製され得る。
本明細書中で用いる場合、製薬上許容可能な塩としては、限定されないが、酢酸塩、ピリジン、アンモニウム、ピペラジン、ジエチルアミン、ニコチンアミド、蟻酸、尿素、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、リチウム、桂皮酸、メチルアミノ、メタンスルホン酸、ピクリン酸、酒石酸、トリエチルアミノ、ジメチルアミノおよびトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンが挙げられる。付加的な製薬上許容可能な塩は、当業者に既知である。
特定患者に関する有効量は、処置されている症状、患者の全体的健康、投与経路および用量、ならびに副作用の重症度といったような因子によって変わり得る。処置および診断の方法に関する指針が、利用可能である(例えば、Maynard, et al.(1996)A Handbook of SOPs for Good Clinical Practice,Interpharm Press,Boca Raton,FL;Dent(2001)Good Laboratory and Good Clinical Practice,Urch Publ.,London,UK参照)。
有効量は1回用量で与えられ得るが、しかし1回用量に限定されない。したがって、投与は、薬学的組成物の、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20回またはそれ以上の投与であり得る。本発明の方法において薬学的組成物の1回より多い投与が存在する場合、投与は、1分、2分、3、4、5、6、7、8、9、10分またはそれ以上の時間の間隔を約1時間、2時間、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、時間等の間隔を置かれ得る。時間に関連して、「約」という用語は、±30分以内の任意の時間間隔を意味する。投与は、さらにまた、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、14日、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日およびその組合せの時間間隔を置かれ得る。本発明は、等時間間隔を置かれる用量投与間隔に限定されないが、しかし非等間隔での用量投与を包含する。
例えば、1回/週、2回/週、3回/週、4回/週、5回/週、6回/週、7回/週、2週間毎に1回、3週間毎に1回、4週間毎に1回、5週間毎に1回等の用量投与スケジュールが、本発明に関して利用可能である。用量投与スケジュールは、例えば1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、2か月、3か月、4か月、5か月、6か月、7か月、8か月、9か月、10か月、11か月および12ヶ月の総時間期間の用量投与を包含する。
上記の用量投与スケジュールのサイクルが提供される。サイクルは、例えば約7日毎、14日毎、21日毎、28日毎、35日毎、42日毎、49日毎、56日毎、63日毎、70日毎等に反復され得る。非用量投与の間隔はサイクル間に生じ得るが、この場合、間隔は、例えば約7日、14日、21日、28日、35日、42日、49日、56日、63日、70日等であり得る。この状況において、「約」という用語は、±1日、±2日、±3日、±4日、±5日、±6日または±7日を意味する。
付加的治療薬との同時投与のための方法は、当該技術分野で周知である(Hardman,et al.(eds.)(2001)Goodman and Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics,10th ed.,McGraw−Hill,New York,NY;Poole and Peterson(eds.)(2001)Pharmacotherapeutics for Advanced Practice:A Practical Approach,Lippincott,Williams&Wilkins,Phila.,PA;Chabner and Longo(eds.)(2001)Cancer Chemotherapy and Biotherapy,Lippincott,Williams&Wilkins,Phila.,PA)。
特に言及したように、本発明の組成物は、好ましくは、非経口または経腸送達のための薬学的組成物として処方される。動物への投与のための典型的薬物学的組成物は、製薬上許容可能なビヒクル、例えば水性溶液、非毒性賦形剤、例えば塩、防腐剤、緩衝剤等を含む。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,15th Ed.,Easton ed.,Mack Publishing Co.,pp 1405−1412 and 1461−1487(1975);The National Formulary XIV,14th Ed.,American Pharmaceutical Association,Washington,DC(1975)を参照。非水性溶媒の例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、および注射可能有機エステル、例えばエチルオレエートである。水性担体としては、水、アルコール/水溶液、生理食塩水溶液、非経口ビヒクル、例えば塩化ナトリウム、リンガーのデキストロース等が挙げられる。静脈内ビヒクルとしては、流体および栄養物補充物が挙げられる。防腐剤としては、抗菌剤、酸化防止剤、キレート剤および不活性ガスが挙げられる。薬学的組成物の種々の構成成分のpHおよび正確な濃度は、当業者により調整される。
以下の実施例は、本発明を例証するために役立つ。これらの実施例は、いかなる点でも、本発明の範囲を限定するよう意図されない。
実施例1. 一般的方法
溶液相オリゴヌクレオチド合成に適した無水溶媒および試薬を購入し、無水技法を用いて乾燥アルゴンまたは窒素下で取り扱った。アミダイトカップリング反応および環化を、乾燥アルゴンまたは窒素下で、無水アセトニトリルまたはピリジン中で実行した。乾燥ピリジン中での全ての反応のための出発物質を、ピリジンからの濃縮(3回)により乾燥した。分取シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーを、ジクロロメタン中のメタノールの勾配を用いて、Fluka 60A高純度等級またはMerck等級9385シリカを用いて実行した。Varian Microsorb 10ミクロンC18 250×4.6mmまたはVarian 3ミクロンC18 100×4.6mmカラム、ならびに10mM TEAAおよびアセトニトリルの勾配を用いて、254nmでモニタリングするProStar 330フォトダイオードアレイ検出器を有するVarian ProStar 210 HPLC系上で、分析的HPLCを実行した。50ml/分の流量で、10mMTEAAおよびアセトニトリルの勾配を用いて、Varian Microsorb 60−8 C−18 41.6×250mmカラム上で、254nmでモニタリングするSPD−20A UV/Vis検出器を装備したShimadzu分取LC20−AP HPLC系上で、分取HPLCを実行した。C−18 Sep−Pak(Waters)を用いる固相抽出を、3%(wt/wt)の負荷で実行した。Shimadzu LC20D分析的HPLCを用いて、PDA、MSおよびELSD検出を有する単一四重極型Shimadzu 2010EV機器で、LC/MS(ESI/APCI)を得た。High resolution FT−ICR mass spec was obtained from both エール大学のWM Keck Foundation Biotechnology Resource Laboratory(New Haven,CT)およびQB3/Chemistry Mass Spect Lab(UC Berkeley)の両方から、高分解能FT−ICR質量分析を得た。
H、31P、H−H COSY(2D NMR相関分光法)、H−31P HMBC(異核多結合相関分光法)スペクトルを、1Hに関して500MHzおよび31Pに関して202MHzで操作するVarian INOVA−500 NMR分光計で、45℃で、10uL DOを有するd6−DMSO(DO添加後16時間遅延)で獲得した。その結果生じたFIDをPCに移し、NUTS NMRプロセシングソフトウェア(Acorn NMR Inc)を用いて処理した。化学シフトを、1Hに関して2.50ppmのDMSO溶媒に対して参照した。NMRスペクトル1の参照に関するIUPAC推奨に従って、31P化学シフトを、「統一スケール」を用いて、0ppmの絶対1H頻度に対して参照した。1Hおよび31Pスペクトルのいくつかは、1Hに関しては400MHzおよび31Pに関しては162MHzで操作するJEOL ECX−400 NMR分光計で獲得した。勾配COSYスペクトルは、1Hに関しては500MHzおよび31Pに関しては202MHzで操作するVarian INOVA−500 NMR分光計で45℃で獲得した。その結果生じたFIDをPCに移し、NUTS NMRプロセシングソフトウェア(Acorn NMR Inc)を用いて処理した。化学シフトは、1Hに関しては2.50ppmのDMSO溶媒に対して参照した。NMRスペクトル1の参照に関するIUPAC推奨に従って、31P化学シフトを、「統一スケール」を用いて、0ppmの絶対1H頻度に対して参照した。直接寸法での2048データ点および間接寸法での256時点を用いて、絶対値モードで勾配COSYスペクトルを獲得した。サインベル二乗関数を用いて、両寸法をアポダイズした。間接寸法にゼロを入れて、2048×2048ポイントの最終マトリクスサイズおよび3.91Hz/両データ点の分解能を得た。
ホスホジエステル結合での位置化学の割り当て:1H−1H COSYをH−31P HMBCと組み合わせる実験を用いて、ホスホジエステル結合の位置化学が2’,5’−3’,5’であるという直接的証拠を提供した(例えば図3Cおよび3D参照)。
略語および頭字語。 グアニン=G。イソブチリルグアニン=Gib。4,4−ジメトキシトリチル=DMT。OCHCHCH=CEO。tert−ブチルジメチルシリル=TBS。アデニン=A。ベンゾイルアデニン=ABz。2’−O−ミリストイル−環状−[G(2’,5’)pG(3’,5’)p]=C14−ML−CDG=10(TEA塩)。254nmでのUV検出を用いてC18逆相HPLC分析により示されるように、CDN生成物はすべて、純度95%であった(構造8の純度に関しては、図2E参照)。
実施例2. 2’−O−プロパルギル−環状−A(2’,5’)pA(3’,5’)p(2’−O−プロパルギル−ML−CDA,構造8)、図2)の合成
1)3.の調製
7.5mlのアセトニトリル中の1.7g(1.72mmol)のN−ベンゾイル−5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−3’−O−tert−ブチルジメチルシリル−2’−O−[(2−シアノエチル)−N,N−ジイソプロピルアミノフィニル]アデノシン(1)の溶液に、0.054ml(3mmole)の水および0.35g(1.8mmole)のピリジニウムトリフルオロアセテートを添加した。室温で5分間撹拌後、7.5mlのtert−ブチルアミンを添加し、反応を室温で15分間撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、2を発泡体として得て、これを次にアセトニトリル(3×15ml)と共蒸発させて、次いで、18mlのジクロロメタン中に溶解した。この溶液に、水(0.27ml、15mmole)およびジクロロメタン中の6%(v/v)ジクロロ酢酸(13.2mmole)18mlを添加した。室温で10分後、ピリジン(2.1ml、26mmole)の添加により反応をクエンチし、油に濃縮し、これを12mlの無水アセトニトリルで3回共蒸発により乾燥して、最後に〜4mlの容積で3を残す。
2)4のドライ溶液の調製
−ベンゾイル−5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’−O−プロパルギル−3’−O−[(2−シアノエチル)−N,N−ジイソプロピルアミノフィニル]アデノシン(4、2g、2.2mmole)を、25mlの無水アセトニトリル中に溶解し、25mlの無水アセトニトリルで3回共蒸発により乾燥して、最後に〜6mlを残した。10個の3Å分子篩を添加し、ドライ溶液を使用するまでアルゴン下で保存した。
3)2’,5’−線状二量体5の調製
6mlのアセトニトリル中の共沸乾燥4(2g、2.2mmole)を、注射器で、〜4mlの無水アセトニトリル中の3(1.72mmole)の溶液に添加した。室温で5分間撹拌後、デカン中の0.82ml(4.5mmole)の5.5M tert−ブチルヒドロペルオキシドを添加し、反応物を室温で30分間撹拌した。反応を氷浴中で冷却し、0.75mlの水中の0.38gのNaHSOを添加し、室温で5分間撹拌した。反応物を濃縮し、残留油を24mlのジクロロメタン中に溶解した。水(0.27ml、15mmole)およびジクロロメタン中の24mlの6%(v/v)ジクロロ酢酸(17.4 mmole)を添加し、反応物を室温で10分間撹拌した。15mlのピリジンを添加してジクロロ酢酸をクエンチし、これを次に、濃縮して〜4mlとした。
4)完全保護化プロパルギル環状ジヌクレオチド6を得るための5の環化および酸化
5を45mlのドライピリジン中に溶解し、これを濃縮して容積を約30mlとした。2−クロロ−5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−オキシド(DMOCP、1g、5.2mmole)を次に添加し、反応物を室温で10分間撹拌した。1mlの水を添加し、その直後に、I(0.5g、2mmole)を添加して、反応物を室温で5分間撹拌した。次いで、反応混合物を、0.3gのNaHSOを含有する水210ml中に注ぎ入れ、室温で5分間撹拌した。6gのNaHCOを徐々に添加し、室温で5分間撹拌して、次に、分離漏斗に注ぎ入れ、250mlの1:1 酢酸エチル:ジエチルエーテルで抽出した。水性層を再び60mlの1:1 酢酸エチル:ジエチルエーテルで抽出した。有機層を併合し、減圧下で濃縮して、完全保護化プロパルギル環状ジヌクレオチド6を含有する油約5.6gを得た。
6)粗製7への完全保護化プロパルギル環状ジヌクレオチド6の脱保護
5.6gの粗製6を、厚壁ガラス圧力管に移した。30mlのメタノールおよび30mlの濃縮水性アンモニアを添加し、55℃で4時間、油浴中で撹拌しながら管を加熱し、この時点で分析的HPLCは、脱保護が完了したことを示した。反応混合物をほぼ周囲温度に冷却し、アルゴンガスを30分間散布して、次に大型丸底フラスコに移した。揮発性物質のほとんどを減圧下で除去して、4.7gの残渣を得て、これを20mlの1:1(v/v)ジクロロメタン:ヘキサンに対して粉砕した。あらゆる残留溶媒を減圧下で除去して、7を含有する固体4.5gを得た。
7)純7を得るための粗製7の分取HPLC精製
7を含有する粗製固体を25mlのCHCN/水(1:1)中に溶解した。0.45ミクロンPTFE濾過後、4〜5ml試料部分をC−18 Dynamaxカラム(40×250mm)に適用した。アセトニトリルおよび10mM水性トリエチルアンモニウムアセテートの勾配を用いて溶離を実施した(50ml/分流量で20分に亘って20%〜50%CHCN)。純7を含有する分取HPLC実行からの分画をプールし、蒸発させて、CHCNおよび水の大半を除去し、CHCNと数回共蒸発させて、55mgの純7を得た。
8)ビス−トリエチルアンモニウム塩として純8を得るためのトリエチルアミントリヒドロフルオリドによる7のTBS基の脱保護、 TEABでの中性化、C−l8 Sep−Pakによる固相抽出および凍結乾燥
55mgの7に、1.0mlの正味トリエチルアミントリヒドロフルオリドを添加した。混合物を、室温で約3時間、撹拌した。次に混合物を、50℃でさらに2時間、油浴に移し、この時点で、分析的HPLCは反応の完了を確証した。5mlの冷却撹拌1Mトリエチルアンモニウムビカルボネート中に滴下することにより、試料を中和した。中性/わずかに塩基性(〜pH8)状態が達成されたことをpH紙が示すまで、約1〜2mlのTEAを撹拌冷却溶液に滴下した。中和溶液を、Waters C−18 Sep−Pak上で脱塩し、生成物をCHCN/10mM水性トリエチルアンモニウムアセテート(15:85)で溶離した。CHCNを減圧下で蒸発させて、溶液を凍結させ、凍結乾燥した。さらにもう1回、水から凍結乾燥して、9mg(13μmole)の2’−O−プロパルギル−ML−CDA(8)をビス−トリエチルアンモニウム塩として得た。HNMR(500MHz,45℃,DMSO−D+15μLのDO)δ8.68(s,1H),8.31(s,1H),8.15(s,1H),8.14(s,1H),6.10(d,J=8.0,1H),5.99(d,J=6.0,1H),5.06−5.04(m,1H),4.98−4.94(m,1H),4.53(qt,J=16.0,2.5,2H),4.39(d,J=4.0,1H),4.27−4.26(m,1H),4.14−4.13(m,1H),4.05−3.90(m,3H),3.74(d,J=12.0,1H),3.21(t,J=2.5,1H),3.03(q,J=7.0,12H),1.14(t,J=7.5,19H);31PNMR(200MHz,45℃,DMSO−D+15μLのDO)δ −1.48,−1.82(図3A−3D);HRMS(FT−ICR)m/z:[M−H]23251012:計算値695.1134;実測値695.1118.
図4〜6は、本明細書中に記載されるモノと類似の方法により製造され得る代替的か合を示す。
実施例3. STING依存性応答の抑制
アンタゴニスト2’−O−プロパルギル−環状−[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML−プロパルギル−CDA)がヒト細胞におけるRp,Rpジチオ環状[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML RR−CDA)によるI型インターフェロン誘導のSTING−依存性誘導を抑制し得るか否かを評価するために、4×10個のTHP1−Blue(商標)ISG細胞(5つのIFN刺激化応答素子からなるプロモーターの制御下でアルカリホスファターゼを発現するIRF誘導性受容体遺伝子(Invitrogen)でトランスフェクトされたヒト単球細胞株)を、10μMの2’−O−プロパルギル−環状−[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML−プロパルギル−CDA)を用いた30分の予備インキュベーション後に、50μMのRp,Rpジチオ環状[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML RR−CDA)、10μMまたは50μMのアンタゴニスト2’−O−プロパルギル−環状−[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML−プロパルギル−CDA)、ともに50μMのRp,Rpジチオ環状[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML RR−CDA)および10μMまたは50μMの2’−O−プロパルギル−環状−[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML−プロパルギル−CDA)、または50μMのRp,Rpジチオ環状[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML RR−CDA)とともにインキュベートした。30分後、細胞を洗浄し、10%FBSを含有するRPMI培地中で96−ウェル皿中でプレート化して、5%COを用いて37℃でインキュベートした。各試料からの細胞培養上清を16時間インキュベーション後に収集し、20μLの細胞培養上清を180μLのQUANTI−Blue試薬(Invivogen)に添加し、5分間インキュベートして、I型インターフェロンタンパク質レベルを評価した。吸光度655nmでの読取りを、Versa Max動力学的分光分析器(Molecular Diagnostics)で測定した。
図7Aに示すように、10μMまたは50μMのアンタゴニスト2’−O−プロパルギル−環状−[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML−プロパルギル−CDA)の、50μMのRp,Rpジチオ環状[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML RR−CDA)を伴う添加は、用量依存的方法で、Rp,Rpジチオ環状[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML RR−CDA)によりI型IFNの誘導を有意に抑制した。図7Bは、10μMの2’−O−プロパルギル−環状−[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML−プロパルギル−CDA)を伴う予備インキュベーションが、50μMのRp,Rpジチオ環状[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML RR−CDA)のその後の添加によりI型インターフェロンの誘導を抑制する、ということを示している。環状ジ−ヌクレオチド、例えばRp,Rpジチオ環状[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML RR−CDA)がSTINGを介してI型IFNシグナル伝達を誘導することは既知である。したがって、2’−O−プロパルギル−環状−[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML−プロパルギル−CDA)によるRp,Rpジチオ環状[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML RR−CDA)−誘導性I型IFN産生の低減は、2’−O−プロパルギル−環状−[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML−プロパルギル−CDA)がヒトSTINGのアンタゴニストである、ということを実証する。
アポおよび環状ジヌクレオチド結合型のSTINGの構造的研究は、STINGが、二量体界面により形成されるポケットで結合される環状ジヌクレオチドとの遊離および結合状態で対称的V形状二量体を形成する、ということを示した(Gao P.,et al.,(2013).Cell 154,748−762、およびBurdette and Vance,(2013)Nature Immunology 14,19−26で再検討)。STINGは、リガンド結合時に、アポ型におけるより大きな「開放」立体配座から、リガンド結合の間中生じる四本鎖逆平行βシートを有する「閉鎖」立体配座への大きな立体配座スイッチを受ける。
ここで示される結果は、2’−O−プロパルギル−環状−[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML−プロパルギル−CDA)が、2つのSTING二量体の界面により形成される同一結合ポケットで結合し得る、ということを実証する。ポケット内での2’−O−プロパルギル−環状−[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML−プロパルギル−CDA)の結合は、活性化している環状ジヌクレオチドの結合を防止する。STING結合ポケット中に存在するアンタゴニスト分子から伸びている2’−O−プロパルギル−環状−[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML−プロパルギル−CDA)上のプロパルギル基は、リガンド結合ポケット上の逆平行βシート蓋の形成を立体的に遮断し、それにより、STINGがシグナル伝達コンピテント立体配座に変異しないようにする。ひとまとめにして、これらの結果は、2’−O−プロパルギル−環状−[A(2’,5’)pA(3’,5’)p](ML−プロパルギル−CDA)がヒトSTINGの活性を抑制することができる、ということを示している。
本発明の目的を実行し、記述される目標および利点ならびにそこに固有のものを獲得するために本発明が良好に適合される、と当業者は容易に理解する。本明細書中で提供される実施例は、好ましい実施形態を代表するものであり、例示であって、本発明の範囲を限定するものではない。
本発明は、その適用において、構築物の詳細に、ならびに以下の説明に記述され、図面に示される構成成分の配置に限定されない、と理解されるべきである。本発明は、記載されるもののほかに実施形態を有し得るし、種々の方法で実施され、実行され得る。さらにまた、本明細書中で用いられる表現法および用語、ならびに要約は、説明という目的のためであり、限定的であるとみなされるべきでない、と理解されるべきである。
このようなものとして、本開示が基礎にしている概念は、本発明のいくつかの目的を実行するための他の構造、方法およびシステムの設計のための基礎として容易に利用され得る、と当業者は理解する。したがって、本発明の精神および範囲を逸脱しない限り、特許請求の範囲はこのような等価の構築物を含むとみなされる、ということは重要である。
本発明を記載し、当業者がそれを製造し、使用するのに十分詳細に例示してきたが、本発明の精神および範囲を逸脱しない限り、種々の変更、修正および改良がなされ得ることは明らかである。本明細書中で提供される実施例は好ましい実施形態を代表するものであって、本発明の範囲を限定するものではない。そこにおける修正およびその他の使用が、当業者に生じるであろう。これらの修正は本発明の精神の内に包含され、特許請求の範囲に定義されている。
本発明の範囲および精神を逸脱しない限り、本明細書中に開示される本発明に対して種々の置換および修正がなされ得ることは、当業者に容易に明らかになる。
本明細書中に記述される特許および出版物はすべて、本発明が関する当該技術分野の当業者のレベルを示している。すべての特許および出版物は、各々個々の出版物が具体的に独立して参照により援用されることを示された場合と同程度に、その記載内容が参照により本明細書中で援用される。
本明細書中に例証的に記載される本発明は、本明細書中に具体的に開示されない任意の単数または複数の素子、単数または複数の制限の非存在下で、適切に実行され得る。したがって、例えば本明細書中の各場合に、「〜を含む」、「本質的に〜から成る」および「〜から成る」という用語のいずれかは、他の2つの用語のいずれかと取り替えられ得る。用いられてきた用語および表現は、説明の用語として用いられ、限定するものではなく、示され、このような用語および表現の使用に際して、記載される特徴またはその部分の任意の等価物を除外するということは意図されないが、しかし種々の修正が本発明の特許請求の範囲内で可能であると認識される。したがって、好ましい実施形態および任意の特徴により本発明を具体的に開示してきたが、開示された本明細書中の概念の修正および変更は、当業者により用いられ得るし、このような修正および変更は、添付の特許請求の範囲により定義されるような本発明の範囲内であるとみなされる、と理解されるべきである。
その他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内で記述される。

Claims (29)

  1. STING依存性I型インターフェロン産生を抑制する1つ以上の環状プリンジヌクレオチドを含む組成物。
  2. 前記組成物中に存在する環状プリンジヌクレオチドが、以下の構造:
    Figure 2016531842
    が、
    Figure 2016531842
    と共有結合される構造であって、式中、
    R3は、(b)の5’炭素との共有結合であり、
    R4は、(b)の2’または3’炭素との共有結合であり、
    R1は、そのN9窒素を介して(a)のリボース環と連結されるプリンであり、
    R5は、そのN9窒素を介して(b)のリボース環と連結されるプリンであり、
    およびXは、各々独立して、OまたはSであり、
    R2は、H、または1〜18個の炭素および0〜3個の異種原子を有する任意置換直鎖アルキル、1〜9個の炭素を有する任意置換アルケニル、1〜9個の炭素を有する任意置換アルキニル、または任意置換アリールであって、この場合、置換(単数または複数)は、存在する場合、独立して、C1−6アルキル直鎖または分枝鎖、ベンジル、ハロゲン、トリハロメチル、C1−6アルコキシ、−NO、−NH、−OH、=O、−COOR’(ここで、R’はHまたは低級アルキルである)、−CHOHおよび−CONHからなる群から選択されてもよく、
    (a)との共有結合でない(b)の2’または3’炭素は−O−R6であって、ここで、R6はHあるいは1〜18個の炭素および0〜3個の異種原子を有する任意置換直鎖アルキル、1〜9個の炭素を有する任意置換アルケニル、1〜9個の炭素を有する任意置換アルキニル、または任意置換アリールであり、この場合、置換(単数または複数)は、存在する場合、独立して、C1−6アルキル直鎖または分枝鎖、ベンジル、ハロゲン、トリハロメチル、C1−6アルコキシ、−NO、−NH、−OH、=O、−COOR’(ここで、R’はHまたは低級アルキルである)、−CHOHおよび−CONHからなる群から選択され得るし、
    R2およびR6はともにHではない
    構造を有する請求項1記載の組成物、あるいはそのプロドラッグまたは製薬上許容可能な塩。
  3. 前記組成物中に存在する環状プリンジヌクレオチドが、以下の構造:
    Figure 2016531842

    Figure 2016531842
    と共有結合される構造であって、式中、
    R3は、(b)の5’炭素との共有結合であり、
    R4は、(b)の3’炭素との共有結合であり、
    R1は、そのN9窒素を介して(a)のリボース環と連結されるプリンであり、
    R5は、そのN9窒素を介して(b)のリボース環と連結されるプリンであり、
    およびXは、各々独立して、OまたはSであり、
    R2は、H、または1〜18個の炭素および0〜3個の異種原子を有する任意置換直鎖アルキル、1〜9個の炭素を有する任意置換アルケニル、1〜9個の炭素を有する任意置換アルキニル、または任意置換アリールであって、この場合、置換(単数または複数)は、存在する場合、独立して、C1−6アルキル直鎖または分枝鎖、ベンジル、ハロゲン、トリハロメチル、C1−6アルコキシ、−NO、−NH、−OH、=O、−COOR’(ここで、R’はHまたは低級アルキルである)、−CHOHおよび−CONHからなる群から選択されてもよく、
    (b)の2’炭素は−O−R6であって、ここで、R6はHあるいは1〜18個の炭素および0〜3個の異種原子を有する任意置換直鎖アルキル、1〜9個の炭素を有する任意置換アルケニル、1〜9個の炭素を有する任意置換アルキニル、または任意置換アリールであり、この場合、置換(単数または複数)は、存在する場合、独立して、C1−6アルキル直鎖または分枝鎖、ベンジル、ハロゲン、トリハロメチル、C1−6アルコキシ、−NO、−NH、−OH、=O、−COOR’(ここで、R’はHまたは低級アルキルである)、−CHOHおよび−CONHからなる群から選択され得、
    R2およびR6はともにHではない
    構造を有する請求項1記載の組成物、あるいはそのプロドラッグまたは製薬上許容可能な塩。
  4. R2およびR6の一方または両方が、独立して、1〜18個の炭素を有する非置換直鎖アルキル、1〜9個の炭素を有する非置換アルケニル、1〜9個の炭素を有する非置換アルキニル、または非置換アリールであり、最も好ましくは、アリール、プロパルギル、ホモアリル、ホモプロパルギル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、シクロプロピルメチルおよびベンジルからなる群から選択される請求項1〜4のうちの一項に記載の実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド組成物。
  5. R2およびR6の一方または両方がアリールである請求項1〜4のうちの一項に記載の実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド組成物。
  6. R2およびR6の一方または両方がプロパルギルを含む請求項1〜4のうちの一項に記載の実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド組成物。
  7. R2およびR6の一方または両方がメチルである請求項1〜4のうちの一項に記載の実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド組成物。
  8. R2およびR6の一方または両方がエチルである請求項1〜4のうちの一項に記載の実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド組成物。
  9. R2およびR6の一方または両方がプロピルである請求項1〜4のうちの一項に記載の実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド組成物。
  10. R2およびR6の一方または両方がベンジルである請求項1〜4のうちの一項に記載の実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド組成物。
  11. R2およびR6の一方が、アリール、プロパルギル、ホモアリル、ホモプロパルギル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、シクロプロピルメチルおよびベンジルからなる群から選択され、R2またはR6の他方がプロドラッグ脱離基を含む請求項1〜4のうちの一項に記載の実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド組成物。
  12. 前記プロドラッグ脱離基が細胞内エステラーゼにより除去される部分である請求項11記載の実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド組成物。
  13. 前記プロドラッグ脱離基がC6〜C18脂肪酸エステルである請求項12記載の実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド組成物。
  14. およびXがともにSである請求項1〜13のうちの一項に記載の実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド組成物。
  15. 前記組成物中に存在する環状プリンジヌクレオチドが1つ以上の実質的に純粋なSp,Sp、Rp,Rp、SpRpまたはRp,Sp立体異性体を含む請求項14記載の実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド組成物。
  16. R1およびR5が、独立して、アデニン、グアニン、イノシンおよびキサンチンからなる群から選択される請求項1〜15のうちの一項に記載の実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド組成物。
  17. R1およびR5の一方または両方がアデニンである請求項16記載の実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド組成物。
  18. R1およびR5の一方または両方がグアニンである請求項16記載の実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド組成物。
  19. R1がアデニンで、R5がグアニンである請求項16記載の実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド組成物。
  20. 前記組成物が、3’−5’結合を有するc−ジ−GMPと比較して、STING依存性I型インターフェロン産生を少なくとも2倍、さらに好ましくは5倍または10倍抑制する請求項1〜19のうちの一項に記載の実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド組成物。
  21. 環状プリンジヌクレオチドの細胞取り込みおよび/または安定性を増強する送達ビヒクルを用いて環状プリンジヌクレオチドが処方される請求項1〜20のうちの一項に記載の実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド組成物。
  22. 前記送達ビヒクルが、脂質、二重層間架橋多層ビヒクル、生分解性ポリ(D,L−乳酸−コ−グリコール酸)[PLGA]ベースのまたはポリ無水物ベースのナノ粒子またはミクロ粒子、およびナノ多孔性粒子支持脂質二重層からなる群から選択される1つ以上の作用物質を含む請求項21記載の実質的に純粋な環状プリンジヌクレオチド組成物。
  23. 個体における免疫応答の抑制方法であって、請求項1〜22のうちの一項に記載の組成物を前記個体に投与することを包含する方法。
  24. 個体におけるSTING依存性I型インターフェロン産生の抑制方法であって、STING依存性I型インターフェロン産生を抑制するのに十分な量で、請求項1〜22のうちの一項に記載の組成物を前記個体に投与することを包含する方法。
  25. 前記投与が非経口的である請求項24記載の方法。
  26. 前記投与が、皮下、筋内または皮内である請求項25記載の方法。
  27. 前記組成物中に存在する環状プリンジヌクレオチドのXおよびXがともにSである請求項24〜26のうち一項記載の方法。
  28. 前記組成物中に存在する環状プリンジヌクレオチドが1つ以上の実質的に純粋なSp,Sp、Rp,Rp、SpRpまたはRp,Sp立体異性体を含む請求項27記載の方法。
  29. 前記組成物中に存在する環状プリンジヌクレオチドが実質的に純粋なRp,Rp立体異性体を含む請求項28記載の方法。
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