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JP2016506015A - 透明導電性膜およびこれを含む有機発光素子 - Google Patents

透明導電性膜およびこれを含む有機発光素子 Download PDF

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JP2016506015A JP2015542921A JP2015542921A JP2016506015A JP 2016506015 A JP2016506015 A JP 2016506015A JP 2015542921 A JP2015542921 A JP 2015542921A JP 2015542921 A JP2015542921 A JP 2015542921A JP 2016506015 A JP2016506015 A JP 2016506015A
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ヨン・クン・イ
ジョンドゥ・キム
ジヒ・キム
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エルジー・ケム・リミテッド
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Abstract

本発明は、透明導電性膜およびこれを含む有機発光素子に関する。本発明に係る透明導電性膜は、抵抗値が低くて面透過率が高く、光吸収率が低いという特徴がある。本発明に係る有機発光素子は、光吸収率が低い透明導電性膜を含むことによって発光効率を高めることができる。特に、本発明に係る有機発光素子は、内部光抽出層を追加で含むことによって光抽出効率を改善することができ、透明電極と基板との屈折率差によって発生する光の損失を最小化することができる。

Description

本出願は、2012年11月14日に韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10−2012−0101513号の出願日の利益を主張し、その内容すべては本明細書に含まれる。
本発明は、透明導電性膜およびこれを含む有機発光素子に関する。
有機発光素子(OLED)は、通常、2つの電極およびこれら電極の間に位置する1層以上の有機物層で構成される。
このような構造の有機発光素子において、第1電極および第2電極の間に電圧を印加すれば、第1電極からは正孔が、第2電極からは電子がそれぞれ有機物層に流入し、これらが再結合して励起子(exciton)を形成し、この励起子が再び基底状態に落ちながらエネルギー差に該当する光子を放出するようになる。このような原理によって有機発光素子は可視光線を発生し、これを利用して情報表示素子または照明素子を製造することができる。
一般的に、有機発光素子は、基板上に第1電極を蒸着して1層以上の有機物層を蒸着した後、第2電極を蒸着する方法によって製造されることができる。したがって、有機物層で発生した光を放出するためには、光を放出しようとする方向の電極は透明でなければならず、第1電極方向に光を放出しようとするときには、第1電極だけではなく基板も透明でなければならない。
当技術分野では、透明電極と基板の屈折率差による光の損失を防いで有機発光素子の効率を高めることができる有機発光素子およびこの製造方法についての研究が必要である。
本発明の一実施状態は、
酸化インジウムスズ(ITO)を含み、
X線回折ピーク(222)、(400)、および(440)のうち、(222)面の積分強度の割合が70%以上であることを特徴とする透明導電性膜を提供する。
また、本発明の他の実施状態は、
基板上に酸化インジウムスズ(ITO)を含む透明導電性膜を形成するステップを含み、
前記透明導電性膜のX線回折ピーク(222)、(400)、および(440)のうち、(222)面の積分強度の割合が70%以上であることを特徴とする透明導電性膜の製造方法を提供する。
さらに、本発明の他の実施状態は、
前記透明導電性膜を含む有機発光素子を提供する。
本発明に係る透明導電性膜は、面抵抗値が低くて正面透過率が高く、光吸収率が低いという特徴がある。本発明に係る有機発光素子は、光吸収率が低い透明導電性膜を含むことによって発光効率を高めることができる。特に、本発明に係る有機発光素子は、内部光抽出層を追加で含むことによって光抽出効率を改善することができ、透明電極と基板との屈折率差によって発生する光の損失を最小化することができる。
従来のITO蒸着基板の正面透過率を示す図である。 従来のITO蒸着基板のX線回折ピークを示す図である。 本発明の実施例1〜3および比較例1に係るITO蒸着基板の正面透過率を示す図である。 本発明の実施例1〜3および比較例1に係るITO蒸着基板のX線回折ピークを示す図である。 本発明の実施例4〜7および比較例2に係るITO蒸着基板の正面透過率を示す図である。 本発明の実施例4〜7および比較例2に係るITO蒸着基板のX線回折ピークを示す図である。
以下、本発明について詳しく説明する。
ディスプレイ(Display)とは異なる広い発光面積を必要とする照明の場合には、一般的にアノード方向に光を放出する構造で開発が進められている。これは、透明電極の電気伝導度を高めるには技術的に限界があるため、照明用有機発光素子の透明電極は金属補助電極が必要となるが、アノード側に金属補助電極を形成する方がカソード側に形成するよりも技術的に容易であるためである。
このように、アノード方向に光が放出する有機発光素子の場合には、有機物層で発光した光がアノードを経て基板を通じて空気中に放出する。基板は一般的には空気および水気の遮蔽特性が優れたガラスを使用するようになるが、前記ガラスは約1.5の屈折率を有している。これに比べ、光が発光する有機物層の平均屈折率は約1.8と知られている。
一般的に、高い屈折率の媒質から低い屈折率の媒質に光が進むときには、臨界角以上の角度で入射する光は通過することができずに全反射する現象が発生する。したがって、前記有機発光素子の場合にも、光が発生する有機物層の屈折率が約1.8であるため、臨界角以下の角度で入射する光だけが、屈折率が約1.5であるガラス基板を通過するようになり、相当量の光の損失が発生する。このような現象は、ガラス基板から屈折率が1である空気中に光が放出するときにも発生するようになる。
したがって、このように屈折率が互いに異なる界面で発生する光の損失のうち、透明基板から空気層に抜け出ることができずに透明基板内部で全反射して光が消滅することを防ぎ、有機発光素子の効率を向上させるための外部光抽出についての研究が必要である。
一例として、ガラス基板と空気との界面で発生する光の損失を防ぐために、平たいガラス基板の表面に変化を与える方法がある。このような方法により、ガラス基板内で全反射によって消滅する光の相当量を回収して有機発光素子の効率を向上させることができる。しかし、このような方法は、有機物層で発光した光のうち、ガラス基板に伝達した光に限って効果を出すことができるという限界がある。有機物層で発光したすべての光がガラス基板に伝達されるようにするためには、屈折率が1.8以上であるガラス基板を使用して有機物層とガラス基板の間の屈折率界面を除去すればよいが、この方法は量産には適さない。
従来には、有機発光素子の効率を向上させるために、素子製作後に外部光抽出層を素子表面に付着したり、素子内部に内部光抽出層を導入したりしていた。
内部光抽出層が導入された有機発光素子では、有機発光素子の駆動時に空気中に抜け出る光の素子内部進行経路が、一般的な有機発光素子に比べて長くなる。したがって、内部光抽出層が導入された有機発光素子では、有機発光素子を構成する材料の吸収率が、一般的な有機発光素子に比べて素子の効率にさらに大きな影響を与えるようになる。
これにより、本発明者は、内部光抽出層が形成された有機発光素子では、一般的な有機発光素子に適用されるITOに比べて透明性が優秀で光吸収率の低いITOが適用されなければならないことを確認し、ITOの光吸収率を最小化することが内部光抽出層を適用した有機発光素子の効率を向上させるのに決定的な役割をなすものと明かした。
本発明の一実施形態に係る透明導電性膜は酸化インジウムスズ(ITO)を含み、X線回折ピーク(222)、(400)、および(440)のうち、(222)面の積分強度の割合が70%以上であることを特徴とする。
前記透明導電性膜のX線回折ピーク(222)、(400)、および(440)のうち、(222)面の積分強度の割合は、下記数式(1)によって測定されることができる。
[数式(1)]
(222)面の積分強度の割合=I222/(I222+I400+I440
前記数式(1)において、I222、I400、およびI440はそれぞれ、X線回折ピーク(222)、(400)、および(440)面の積分強度を示す。
前記透明導電性膜のX線回折ピーク(222)、(400)、および(440)のうち、(222)面の積分強度の割合70%以上であることができ、80%以上であることができる。
本発明において、前記透明導電性膜の550nmを基準とした屈折率は1.9以上であることができるが、これにのみ限定されることはない。
本発明において、前記透明導電性膜の面抵抗値は20〜100Ω/□以上であることができるが、これにのみ限定されることはない。
従来の有機発光素子照明に主に使用されるKuramoto社とGeomatec社のITOの特性を評価して下記表1に示し、ITO蒸着基板の正面透過率を評価して下記表1に示し、ITO蒸着基板のX線回折ピークを下記図2に示した。
前記表1の結果のように、従来に有機発光素子照明に主に使用されるITOは面抵抗が極めて低く、X線回折ピークのうちで(222)ピークの大きさの割合が、(222)、(400)、および(440)と対比して約50%水準であることが分かる。
しかし、本発明に係る透明導電性膜は、X線回折ピーク(222)、(400)、および(440)のうち、(222)面の積分強度の割合が70%以上であるため、面抵抗値が低くて正面透過率が高く、光吸収率が低いという特徴がある。
本発明に係る透明導電性膜の光吸収率は30%以下であることができる。本明細書において、前記光吸収率は基板吸収率として表示されることもできる。
また、本発明の一実施形態に係る透明導電性膜の製造方法は、基板上に酸化インジウムスズ(ITO)を含む透明導電性膜を形成するステップを含み、前記透明導電性膜のX線回折ピーク(222)、(400)、および(440)のうち、(222)面の積分強度の割合が70%以上であることを特徴とする。
前記透明導電性膜形成は蒸着工程を利用することができ、前記蒸着工程で酸素分圧が高いほどITO内の酸素含量が高くなり、X線回折ピークの(222)ピークが大きくなる。これにより、透明導電性膜の面抵抗は高くなって屈折率が高くなるように特性が変化しながら、光吸収率が低くなる傾向を有するようになる。
また、本発明の一実施形態に係る有機発光素子は、前記透明導電性膜を含むことを特徴とする。
より具体的に、前記有機発光素子は、基板、前記透明導電性膜を含む第1電極、1層以上の有機物層および第2電極を含むことができる。
本発明において、前記基板と第1電極の間には光抽出層を追加で含むことができる。
本発明において、前記光抽出層は、光散乱を誘導して素子の内部光抽出効率を向上させることができる構造であれば特に制限されることはない。例えば、前記光抽出層は屈折率が1.7以上、具体的には屈折率が1.7〜3.0である領域を含むことができる。光抽出層内に屈折率が1.7以上の物質を含むことにより、相対的に屈折率が低い他の領域との屈折率差による光散乱効果を得ることができる。
本発明の一例として、前記光抽出層は、バインダ内に散乱粒子が分散した構造であることができる。前記バインダは散乱粒子に比べて屈折率が高くなり、バインダと散乱粒子の間の界面で屈折率差による光散乱を誘導することができる。例えば、前記バインダは屈折率が1.7以上または1.7〜3.0範囲であることができる。
さらに他の例として、前記光抽出層は、散乱粒子およびバインダを含み、基板と接する面の反対面には散乱粒子による凹凸が形成される散乱層、および前記散乱層上に形成され、散乱層の凹凸構造による表面屈曲を平坦化させる平坦層を含むことができる。前記光抽出層は、散乱粒子と平坦層の間の屈折率差を大きく形成することによって内部光抽出効率を高めることができる。前記平坦層は散乱粒子に比べて屈折率が高い場合があるが、例えば、前記平坦層の屈折率は1.7以上または1.7〜3.0範囲であることができる。
さらに他の例として、前記光抽出層は、基板上に形成されて凹凸構造を形成するバインダ層、および前記バインダ層上に形成されて平坦面を形成する平坦層を含むことができる。例えば、前記平坦層の屈折率は1.7以上または1.7〜3.0範囲であることができる。
前記散乱粒子は球形、楕円体形、または無定形の形状であることができ、好ましくは球形または楕円体形の形状であることができる。前記散乱粒子の平均直径は100〜300nmであることができ、具体的には150〜200nmであることができる。
前記散乱粒子は、バインダないし平坦層との屈折率差を利用して光を散乱させることができる場合であれば特に制限されることはなく、例えば、空気、シリコン、シリカ、ガラス、酸化チタン、フッ化マグネシウム、酸化ジルコニウム、アルミナ、酸化セリウム、酸化ハフニウム、五酸化ニオブ、五酸化タンタル、酸化インジウム、酸化スズ、酸化インジウムスズ、酸化亜鉛、ケイ素、硫化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリコンナイトライド、およびアルミニウムナイトライドで構成された群から選択される1種以上であることができる。一例として、前記散乱粒子は二酸化チタンであることができる。
前記バインダは特に制限されることはなく、有機、無機、または有機無機複合体バインダであることができる。例えば、前記バインダは、無機または有機無機複合体バインダであることができる。無機または有機無機複合体バインダは有機バインダに比べて耐熱性および耐化学性に優れており、素子の性能、特に寿命に有利であり、素子製作過程にある150℃以上の高温工程、フォト工程、およびエッチング工程などでも熱化が起こらないため、多様な素子製作に有利であるという長所がある。例えば、前記バインダは、シリコンオキサイド、シリコンナイトライド(silicon nitride)、シリコンオキシナイトライド(silicon oxynitride)、アルミナ(alumina)、およびシロキサン(siloxane)結合(Si−O)を基盤とする無機または有機無機複合体などからなる群から選択される1種以上であることがある。例えば、シロキサンを利用して縮重合させて[Si−O]結合を基盤とした無機バインダを形成したり、シロキサン結合によってアルキル基が完全に除去されない有機無機複合体の形態も使用が可能である。
前記平坦層を構成する成分は、上述した散乱層を構成するバインダと同じ範囲から選択されることができる。前記散乱層内のバインダと前記平坦層は、同じ成分が使用されたり、互いに異なる成分が使用されたりする。また、前記平坦層は、屈折率を高めることができる高屈折フィラーをさらに含むことができる。前記高屈折フィラーは、光抽出層内に分散して屈折率を高めることができる場合であれば特に制限されることはなく、例えば、アルミナ、アルミニウムナイトライド、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ハフニウム、五酸化ニオブ、五酸化タンタル、酸化インジウム、酸化スズ、酸化インジウムスズ、酸化亜鉛、ケイ素、硫化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、およびシリコンナイトライドで構成された群から選択された1種以上であることがある。一例として、前記高屈折フィラーは二酸化チタンであることができる。
前記高屈折フィラーの平均直径は5〜30nm、具体的には10〜25nm範囲であることができる。前記高屈折フィラーの直径が小さ過ぎれば、溶液内での分散が困難になってコーティング液の安全性が低下するようになり、これと反対の場合には、透明度を低下させたりコーティング後の表面が荒くなることがある。
一般的に、有機発光素子は、素子を構成する各層間の屈折率差によって内部全反射が発生し、これによって発光効率が悪化して輝度が低下するようになる。本発明は基板上に散乱粒子を含む光抽出層を形成することにより、内部光抽出効率を向上させるようになる。
前記光抽出層は素子が蒸着する面側であって、素子の発光領域に限定して形成されることができる。また、前記光抽出層は、基板とアノードによって密封された構造であることができる。
従来の有機発光素子では、光抽出層が形成された経路を通じて外部の空気(例えば、酸素)または水気が素子内部に浸透するようになる。素子内部に流入した酸素または水気は、素子の寿命を短縮させる原因になる。しかし、本発明では、光抽出層形成による酸素ないし水気の流入を遮断するために、前記光抽出層が素子の発光領域に限定して形成されたり、基板とアノードによって密封された構造であるため、外部の空気または水気が素子内部に浸透することを効果的に防ぐことができる。
本発明において、前記光抽出層は、基板上に散乱粒子およびバインダを含むコーティング液を使用して形成することができる。前記散乱粒子は、バインダに分散した構造を形成するようになる。前記バインダの屈折率は特に制限されることはないが、例えば1.7以上であることがある。
さらに他の例として、前記光抽出層は、基板上に散乱粒子およびバインダを含むコーティング液を使用して散乱層を形成するステップ、および形成された散乱層上に平坦層を形成するステップを含む方法を利用して形成することができる。前記平坦層の屈折率は特に制限されることはないが、例えば1.7以上であることができる。
さらに他の例として、前記光抽出層は、基板にマイクロエンボシングを通じて凹凸構造を形成し、形成された凹凸構造上に表面を平坦化する平坦層を形成することを含む方法を利用して形成することができる。例えば、基板にバインダを含むコーティング液を塗布し、マイクロエンボシング工程を経て凹凸構造を形成するようになる。その後、形成された凹凸構造上に相対的に高屈折の平坦層を形成して光抽出層を構成することができる。前記平坦層の屈折率は、例えば、1.7以上であることができる。
本発明において、前記光抽出層は、CVD(chemical vapor deposition:化学気相蒸着法)、PVD(physical vapor deposition:物理蒸着法)、またはゾル−ゲル(sol−gel)コーティングによって実行することができるが、その方法が特に制限されることはない。
また、本発明者は、カソードでも光の損失が多発することを確認し、カソードで発生する光の損失を防ぐための方法を研究した。
本発明の一実施形態に係る有機発光素子は、基板、前記透明導電性膜を含むアノード、1層以上の有機物層、第1金属を含む第1カソード、および第2金属を含む第2カソードを順に含み、550nmの波長を基準として、前記第1金属の屈折率(n)は下記数式(2)の範囲であり、前記第1金属の吸光係数(k)は5以下の範囲であり、前記基板およびアノードの間には光抽出層を含むことを特徴とする。
前記数式(2)において、nは第1金属の屈折率であり、kは第1金属の吸光係数を示す。
本発明の一実施形態に係る有機発光素子は、2層構造のカソードを含むことによってカソードの反射率を高めることができ、これによって透明電極と基板との屈折率差によって発生する光の損失を最小化することができ、有機発光素子、特に照明用として使用される有機発光素子の発光効率を高めることができる。特に、本発明では、有機物層と接する第1カソードに吸収率が低くて反射率が高い第1金属を含むことにより、光の損失を最小化することができる。
金属に正面から入射する光に対する反射率(R)は、下記数式(3)で計算することができる。
前記数式(3)において、n0は進入媒質の屈折率であり、nは金属の屈折率であり、kは金属の吸光係数を示す。
前記数式(3)によれば、前記金属の屈折率(n)が0に近いほど金属の反射率が増加し、金属の吸光係数(k)の大きいほど反射率が増加することが分かる。また、進入媒質の屈折率が増加するほど金属の反射率は減少するため、有機発光素子に不利となる。
これにより、本発明に係る有機発光素子は、550nmの波長を基準として、前記第1金属の屈折率(n)は下記数式(2)の範囲であり、前記第1金属の吸光係数(k)は5以下の範囲であることを特徴とする。
本発明において、前記第1金属を含む第1カソードは、前記1層以上の有機物層と接する構造であることができる。
前記第1カソードに含まれる第1金属と前記第2カソードに含まれる第2金属は、互いに異なる金属であることができる。
前記第1金属の例としては、Cu、Au、Li、Agなどを挙げることができるが、これにのみ限定されることはない。
前記第1カソードの厚さは1〜100nmであることができ、1〜50nmであることができるが、これにのみ限定されることはない。
前記第1カソードに正面から入射する光に対する反射率は70%以上であることができ、80%以上であることができるが、これにのみ限定されることはない。ここで、前記反射率は、前記数式(2)で計算されることができる。
本発明において、前記第2カソードの具体的な物質や形成方法は特に制限されることはなく、当技術分野に広く知られた物質および形成方法を利用することができる。
前記第2カソードは第2金属を含み、前記第2金属は、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、タイタニュム(チタン)、インジウム、イットリウム、リチウム、ガドリニウム、アルミニウム、銀、白金、金、タングステン、タンタル、銅、スズ、および鉛のうちから選択された1種以上であることができる。また、前記第2金属は、アルミニウムまたは銀であることが好ましい。
前記第2カソードの厚さは50nm〜5μmであることができるが、これに限定されることはない。
Alは550nmにおいて屈折率が1.015であり、吸光係数は6.627の値を有する。屈折率が1である空気中において、Al表面の反射率は、前記数式(3)によれば91.5%水準と極めて高い方である。
しかし、OLEDに適用される環境では、Alの反射面が空気中ではなく屈折率が約1.8水準である有機物に接するようになる。このときのAlの反射率は85.9%と低くなる。内部光抽出層を適用したOLEDでは、光が数回に渡って有機物層を循環しながらAl表面に反射するようになるが、その度に約14%の光が損失する。このような損失を減らす場合、内部光抽出層を通じた抽出効果が増加するようになるため、内部光抽出層の開発に劣らずにOLED自体の吸収率を低める作業も極めて重要となる。
金属中でAlよりも反射率の高い金属は、Agがほぼ唯一である。Alよりも反射率が高いAgを内部光抽出層が適用されたOLEDに適用する場合の効率上昇は確認されたが、Agカソードを使用したOLEDは電気的に不安定であり、ディスプレイに比べて数千倍以上の広い単一セル(cell)で構成された照明素子ではショート(short)発生確率が極めて高く、量産適用に適さない。前記ショート発生確率は素子の基板上の欠陷(defect)によってカソードとアノードが低い抵抗水準で連結する現象であるが、欠陥(defect)の発生確率は基板面積に比例するため、単一セル(cell)が極めて大きく形成される照明では特に不利となる。
本発明では、Alカソードの前に、上述した範囲の屈折率および吸光係数値を有する第1金属を薄く形成することを特徴とするが、このような構成によって第1金属自体またはAlよりも高い反射率を得ることができるようになる。
前記第1カソードおよび第2カソードは、スパッタリング(Sputtering)法、電子−ビーム蒸着法(E−beam evaporation)、熱蒸着法(Thermal evaporation)、レーザ分子ビーム蒸着法(Laser Molecular Beam Epitaxy:L−MBE)、およびパルスレーザ蒸着法(Pulsed Laser Deposition:PLD)のうちから選択されたいずれか1つの物理気相蒸着法(Physical Vapor Deposition:PVD)、熱化学気相蒸着法(Thermal Chemical Vapor Deposition)、プラズマ化学気相蒸着法(Plasma−Enhanced Chemical Vapor Deposition:PECVD)、光化学気相蒸着法(Light Chemical Vapor Deposition)、レーザ化学気相蒸着法(Laser Chemical Vapor Deposition)、金属−有機化学気相蒸着法(Metal−Organic Chemical Vapor Deposition:MOCVD)、および水素化物気相蒸着法(Hydride Vapor Phase Epitaxy:HVPE)のうちから選択されたいずれか1つの化学気相蒸着法(Chemical Vapor Deposition)、または原子層蒸着法(Atomic Layer Deposition:ALD)を利用して形成することができる。
特に、本発明において、前記第1金属はLiであり、前記第2金属はAlまたはAgであることができる。
本発明において、前記基板は当技術分野に周知のものを制限なく利用することができ、より具体的には、ガラス基板、プラスチック基板などを挙げることができるが、これにのみ限定されることはない。
本発明において、前記アノードの抵抗改善のために補助電極を追加で含むことができる。前記補助電極は、導電性シーラント(sealant)および金属からなる群から選択される1種以上を、蒸着後にフォト工程またはプリンティング工程を利用して形成することができる。より具体的に、前記補助電極はCr、Mo、Al、Cu、これらの合金などを含むことができるが、これにのみ限定されることはない。
本発明において、前記補助電極上に絶縁層を追加で含むことができる。前記絶縁層は、当技術分野に周知の材料および方法を利用して形成されることができる。より具体的に、一般的なフォトレジスト物質、ポリイミド、ポリアクリル、シリコンナイトライド、シリコンオキサイド、アルミニウムオキサイド、アルミニウムナイトライド、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物などを利用して形成されることができるが、これにのみ限定されることはない。前記絶縁層の厚さは10nm〜10μmであることができるが、これに限定されることはない。
前記有機物層の具体的な物質や形成方法は特に制限されることはなく、当技術分野に広く知られた物質および形成方法を利用することができる。
前記有機物層は、多様な高分子素材を使用して蒸着法ではない溶媒工程(solvent process)、例えば、スピンコーティング、ディップコーティング、ドクターブレーディング、スクリーンプリンティング、インクジェットプリンティング、または熱転写法などの方法により、さらに少ない数の層で製造することができる。
本発明に係る有機物層は発光層を含み、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、および電子注入層のうちから選択された1つ以上を含む積層構造であることができる。
本発明において、前記正孔注入層を形成することができる物質としては、通常、有機物層に正孔注入が円滑に行われるように仕事関数の大きい物質が好ましい。本発明で使用されることができる正孔注入物質の具体的な例としては、バナジウム、クロム、銅、亜鉛、金のような金属またはこれらの合金、亜鉛酸化物、インジウム酸化物、酸化インジウムスズ(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)のような金属酸化物、ZnO、AlまたはSnO、Sbのような金属と酸化物の組み合わせ、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ[3、4−(エチレン−1、2−ジオキシ)チオフェン](PEDT)、ポリピロール、およびポリアニリンのような導電性高分子などがあるが、これらにのみ限定されることはない。
本発明において、前記電子注入層を形成することができる物質としては、通常、有機物層に電子注入が容易に行われるように仕事関数の小さい物質であることが好ましい。電子注入物質の具体的な例としては、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、チタン、インジウム、イットリウム、リチウム、ガドリニウム、アルミニウム、銀、スズ、および鉛のような金属またはこれらの合金、LiF/AlまたはLiO/Alのような多層構造物質などがあり、正孔注入電極物質と同じ物質を使用することもできるが、これらにのみ限定されることはない。
本発明において、前記発光層を形成することができる物質としては、正孔輸送層と電子輸送層から正孔と電子の輸送をそれぞれ受けて結合させることによって可視光線領域の光を出すことができる物質であって、蛍光や燐光に対する量子効率が良好な物質が好ましい。具体的な例としては、8−ヒドロキシ−キノリンアルミニウム錯体(Alq)、カルバゾール系列化合物、二量体化スチリル(dimerized styryl)化合物、BAlq、10−ヒドロキシベンゾキノリン−金属化合物、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、およびベンゾイミダゾール系列の化合物、ポリ(p−フェニレンビニレン)(PPV)系列の高分子、スピロ(spiro)化合物、ポリフルオレン、ルブレン、燐光ホストCBP[[4、4’−bis(9−carbazolyl)biphenyl]などがあるが、これらにのみ限定されることはない。
また、前記発光物質は、蛍光または燐光特性を向上させるために、燐光ドーパントまたは蛍光ドーパントを追加で含むことができる。前記燐光ドーパントの具体的な例としては、ir(ppy)3(fac tris(2−phenylpyridine)iridium)またはF2Irpic[iridium(III)bis(4、6−di−fluorophenyl−pyridinato−N、C2)picolinate]などがある。蛍光ドーパントとしては、当技術分野に周知のものなどを使用することができる。
本発明において、前記電子輸送層を形成することができる物質としては、電子注入層から電子の注入を適切に受けて発光層に移すことができる物質であって、電子に対する移動性が大きい物質が適する。具体的な例としては、8−ヒドロキシキノリンのAl錯体、Alqを含んだ錯体、有機ラジカル化合物、ヒドロキシフラボン−金属錯体などがあるが、これらにのみ限定されることはない。
本発明に係る有機発光素子は、照明用有機発光素子にさらに好ましく適用することができる。
以下、本発明の理解を助けるために好ましい実施例を提示する。しかし、下記実施例は本発明を例示するためものに過ぎず、これによって本発明の範囲が限定されることはない。
<実施例>
<比較例1>
1)ガラス基板上にITO蒸着
ガラス基板上に下記蒸着装置および蒸着条件を利用してITOを蒸着した。
<蒸着装置および蒸着条件>
製造社:Sumitomo heavy industry
Power:200A、60〜70
V蒸着雰囲気:Ar(90)、O(12)
蒸着条件:250℃高温蒸着
Target:In:SnO=95:5wt%
成膜の厚さ:約1、000Å
前記製造したITOの特性を評価して下記表2に記載した。
2)光抽出層上にITO蒸着
ガラス基板上に内部光抽出層を形成した後、前記1)の蒸着装置および蒸着条件を利用してITOを蒸着した。その後、フォト工程を進行して有機発光素子を製造した。
−内部光抽出層の製造
シロキ酸バインダ溶液に平均直径が約200nmであるTiO粒子を十分に分散してコーティング液を製造した。ガラス基材上に製造されたコーティング液を塗布して散乱層を形成した。その後、平均直径が約10nmである高屈折フィラー(TiO)が分散しているシロキサンバインダ(乾燥後の屈折率は約1.8)を散乱層上にコーティングし、表面が平坦な高屈折コーティング層を形成した。これを通じてガラス基材上に光抽出層を形成した。
−有機発光素子の製造
前記製造された内部光抽出層上に第1透明電極、有機物層、および第2電極を順に積層し、40×40mmの発光領域を有する白色OLEDを製作した。前記第1透明電極としてはITO(Indium Tin Oxide)を使用し、第2電極としてはアルミニウム(Al)を使用して形成した。また、有機層としては正孔注入層、正孔伝達層、有機発光層、電子伝達層、および電子注入層を含む構造で形成した。前記各積層構造で使用された素材は白色OLEDの製造分野で通用される素材を使用し、その形成方法も一般的な方式を使用した。
前記製造した有機発光素子の特性を評価して下記表3に記載した。
<実施例1〜3>
1)ガラス基板上にITO蒸着
前記比較例1において、酸素分圧を下記表2に記載した内容に調節したことを除いては、前記比較例1と同じように進行した。
2)光抽出層上にITO蒸着
前記比較例1において、酸素分圧を下記表3に記載した内容に調節したことを除いては、前記比較例1と同じように進行した。
前記実施例1〜3および比較例1に係るITO蒸着基板の正面透過率を下記図3に示し、ITO蒸着基板のX線回折ピークを下記図4に示した。
前記X線回折を評価した機器は、Bruker AXS D4 Endeavor XRD(2)を利用した。また、前記基板吸収率は積分球を利用して測定した。より具体的に、積分球内の磁気吸収補正ランプをつけた状態での積分球の明るさをLとし、積分球内に測定しようとするサンプルを中央に位置させたときの積分球の明るさをLとし、積分球内にサンプルと同じ大きさの完全吸収体を中央に位置させたときの積分球の明るさをLとすれば、前記基板吸収率は下記数式(4)で計算することができる。
基板の吸収率を測定するとき、透明なガラス(bare glass)上に蒸着した基板ではなく、実施例のように内部光抽出層が形成された基板を使用すれば、より正確な結果を得ることができる。内部光抽出層が形成された基板を使用すれば、基板内部の光経路がさらに多様な角度で形成される。これにより、実際の素子発光時と類似した環境でのITOの吸収率を確認することができ、相対的に多くの吸収が起こって測定試料間の弁別力が高くなる。
[数式(4)]
基板吸収率(%)=1−(L−L)/(L−L)×100
<比較例2>
1)ガラス基板上にITO蒸着
ガラス基板上に下記蒸着装置および蒸着条件を利用してITOを蒸着した。
<蒸着装置および蒸着条件>
製造社:SUNIC SYSTEM
装置名:SUNICOAT−561L
Type:DC sputtering batch type
Power:DC500W
蒸着雰囲気:5mm torr(Ar:80、O:0.9sccm)
蒸着条件:常温蒸着後に250℃で30分熱処理
Target:Tosho MS type(In:SnO=90:10wt%)
前記製造したITOの特性を評価して下記表4に記載した。
2)光抽出層上にITO蒸着
ガラス基板上に内部光抽出層を形成した後、前記1)の蒸着装置および蒸着条件を利用してITOを蒸着した。その後、フォト工程を進行して有機発光素子を製造した。
−内部光抽出層の製造
シロキサンバインダ溶液に平均直径が約200nmであるTiO粒子を十分に分散してコーティング液を製造した。ガラス基材上に製造されたコーティング液を塗布して散乱層を形成した。その後、平均直径が約10nmである高屈折フィラー(TiO)が分散しているシロキ酸バインダ(乾燥後の屈折率は約1.8)を散乱層上にコーティングし、表面が平坦な高屈折コーティング層を形成した。これを通じてガラス基材上に光抽出層を形成した。
−有機発光素子の製造
前記製造された内部光抽出層上に第1透明電極、有機物層、および第2電極を順次に積層し、40×40mmの発光領域を有する白色OLEDを製作した。前記第1透明電極としてはITO(Indium Tin Oxide)を使用し、第2電極としてはアルミニウム(Al)を使用して形成した。また、有機層としては正孔注入層、正孔伝達層、有機発光層、電子伝達層、および電子注入層を含む構造で形成した。前記各積層構造で使用された素材は、白色OLEDの製造分野で通用される素材を使用し、その形成方法も一般的な方式を使用した。
前記製造した有機発光素子の特性を評価して下記表5に記載した。
<実施例4〜7>
1)ガラス基板上にITO蒸着
前記比較例2において、酸素分圧を下記表4に記載した内容に調節したことを除いては、前記比較例1と同じように進行した。
2)光抽出層上にITO蒸着
前記比較例2において、酸素分圧を下記表5に記載した内容に調節したことを除いては、前記比較例1と同じように進行した。
前記実施例4〜7および比較例1に係るITO蒸着基板の正面透過率を下記図5に示し、ITO蒸着基板のX線回折ピークを下記図6に示した。
前記結果のように、ITO蒸着時の酸素分圧が高くなるほど素子の効率が向上することが分かったが、このとき、ITOの特性は、XRD測定結果の場合は((222))ピークの増加、面抵抗増加、基板吸収率減少などの傾向を有するようになる。
上述したように、本発明に係る透明導電性膜は、面抵抗値が低くて光吸収率が低いという特徴がある。本発明に係る有機発光素子は、光吸収率が低い透明導電性膜を含むことによって発光効率を高めることができる。特に、本発明に係る有機発光素子は、内部光抽出層を追加で含むことによって光抽出効率を改善することができ、透明電極と基板との屈折率差によって発生する光の損失を最小化することができる。

Claims (20)

  1. 酸化インジウムスズ(ITO)を含み、
    X線回折ピーク(222)、(400)、および(440)のうち、(222)面の積分強度の割合が70%以上であることを特徴とする、透明導電性膜。
  2. 前記(222)面の積分強度の割合は、下記数式(1)で測定されることを特徴とする、請求項1に記載の透明導電性膜。
    [数式(1)]
    (222)面の積分強度の割合=I222/(I222+I400+I440
    前記数式(1)において、I222、I400、およびI440はそれぞれ、X線回折ピーク(222)、(400)、および(440)面の積分強度を示す。
  3. 前記透明導電性膜の550nmを基準とした屈折率は1.9以上であることを特徴とする、請求項1に記載の透明導電性膜。
  4. 前記透明導電性膜の面抵抗値は20〜100Ω/□であることを特徴とする、請求項1に記載の透明導電性膜。
  5. 前記透明導電性膜の光吸収率は30%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の透明導電性膜。
  6. 基板上に酸化インジウムスズ(ITO)を含む透明導電性膜を形成するステップを含み、
    前記透明導電性膜のX線回折ピーク(222)、(400)、および(440)のうち、(222)面の積分強度の割合が70%以上であることを特徴とする、透明導電性膜の製造方法。
  7. 前記透明導電性膜の形成は蒸着工程を利用することを特徴とする、請求項6に記載の透明導電性膜の製造方法。
  8. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の透明導電性膜を含む、有機発光素子。
  9. 基板、請求項1〜5のいずれか一項に記載の透明導電性膜を含む第1電極、1層以上の有機物層、および第2電極を含む、有機発光素子。
  10. 前記基板と第1電極の間に光抽出層を追加で含むことを特徴とする、請求項9に記載の有機発光素子。
  11. 前記光抽出層はバインダ内に散乱粒子が分散した構造であり、前記バインダは屈折率が1.7以上であることを特徴とする、請求項10に記載の有機発光素子。
  12. 前記光抽出層は、
    散乱粒子およびバインダを含み、基板と接する面の反対面には散乱粒子による凹凸が形成される散乱層、および前記散乱層上に形成され、散乱層の凹凸構造による表面屈曲を平坦化させる平坦層を含むことを特徴とする、請求項10に記載の有機発光素子。
  13. 前記光抽出層は、
    基板上に形成されて凹凸構造を形成するバインダ層;および
    前記バインダ層上に形成されて平坦面を形成し、屈折率が1.7以上である平坦層を含むことを特徴とする、請求項10に記載の有機発光素子。
  14. 基板、請求項1〜5のいずれか一項に記載の透明導電性膜を含むアノード、1層以上の有機物層、第1金属を含む第1カソード、および第2金属を含む第2カソードを順に含み、
    550nmの波長を基準として、前記第1金属の屈折率(n)は下記数式(2)の範囲であり、前記第1金属の吸光係数(k)は5以下の範囲であり、
    前記基板およびアノードの間には光抽出層を含むことを特徴とする、有機発光素子。
    前記数式(2)において、nは第1金属の屈折率であり、kは第1金属の吸光係数を示す。
  15. 前記第1金属を含む第1カソードは、前記1層以上の有機物層と接する構造であることを特徴とする、請求項14に記載の有機発光素子。
  16. 前記第1金属は、Cu、Au、Li、およびAgからなる群から選択されるいずれか1つであることを特徴とする、請求項14に記載の有機発光素子。
  17. 前記第1カソードの厚さは1〜100nmであることを特徴とする、請求項14に記載の有機発光素子。
  18. 前記第2カソードの厚さは50nm〜5μmであることを特徴とする、請求項14に記載の有機発光素子。
  19. 前記第1金属はLiであり、前記第2金属はAlまたはAgであることを特徴とする、請求項14に記載の有機発光素子。
  20. 前記有機発光素子は照明用であることを特徴とする、請求項14に記載の有機発光素子。
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