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JP2013500278A - Glp−1類縁体の誘導体、その薬学的に許容される塩およびその用途 - Google Patents

Glp−1類縁体の誘導体、その薬学的に許容される塩およびその用途 Download PDF

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Abstract

本発明は、GLP−1類縁体の一連の誘導体またはその薬学的に許容される塩を開示し、該GLP−1類縁体は一般式(I)のアミノ酸配列を持っていて、式中、Lys*は脂溶性酸で修飾されたリジンを示す。本発明で提供されるGLP−1類縁体の誘導体はヒトGLP−1の機能を有し、またヒトGLP−1に比べin vivoでより長い半減期を有している。本発明で提供されるGLP−1類縁体の誘導体もしくはその薬学的に許容される塩、またはGLP−1類縁体の誘導体もしくはその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物は、広くインシュリン非依存性糖尿病、インシュリン依存性糖尿病または肥満症の治療に用いることができる。

Description

本発明はヒトグルカゴン様ペプチド‐1(GLP−1)類縁体の一連の誘導体およびそれらの薬学的に許容される塩に関する。本発明で提供されるGLP−1類縁体の誘導体はヒトGLP−1の機能を有し、またヒトGLP−1に比べin vivoでより長い半減期を有している。本発明はまたGLP−1類縁体の誘導体、その薬学的に許容される塩の用途、またはそれらのインシュリン非依存性糖尿病、インシュリン依存性糖尿病または肥満症の治療における医薬組成物としての用途に関する。
糖尿病(真正糖尿病)は世界的な流行病であり、インシュリンの完全なまたは相対的な不足によるグルコース、タンパクおよび脂質の代謝障害の症候群である(Chen Ruijie. 糖尿病治療薬研究の現状)(非特許文献1)。糖尿病は、その発生原因により1型糖尿病と2型糖尿病(2型糖尿病、T2DM、以下同様)に分けられる。糖尿病と診断された全患者の90−95%はT2DMであり、それらの患者はしばしば肥満や身体活動の不足を伴っていて、年長者が多く、また糖尿病の家族歴がある場合、T2DMは進行性疾患でもある。2000年の統計データでは、世界保健機関は糖尿病を患っている人は全世界で約1億7100万人と見積もっている;2005年には、米国の疾病対策予防センターは糖尿病に罹っている米国人は2080万人と見積もっていて、これは米国人口の約7%である;2006年には、国際糖尿病連合の統計によると、全世界の糖尿病患者数は約2億4600万人(全世界の人口の約5.9%)で、さらに患者の46%は、最も経験を積んだ労働力の年齢層である40−59歳となっている。
T2DMはインシュリン分泌の抑制と膵臓のβ細胞の機能不全を特徴とし、その結果インシュリン不足と血糖値上昇をもたらす(Ferrannini E. インシュリン非依存性糖尿病に
おけるインシュリン抵抗性とインシュリン欠乏:課題と展望)(非特許文献2)。T2DM患者は典型的に食後と空腹時の高血糖(空腹時グルコース>125mg/dL)に悩まされるが、この高血糖は主として膵臓のβ細胞が周囲の組織におけるインシュリン抑制によって生じたインシュリン欠乏を補うに十分なインシュリンを分泌できないことによっている(Weyer C., Bogardus C., Mott DM., et al. 2型糖尿病の病因におけるインシュリン分泌機能障害とインシュリン抵抗の自然経過)(非特許文献3)。
T2DMの主要な危険因子の一つは肥満であり、これは人の健康にとって非常に有害である。T2DMはしばしば肥満以外に高血圧や脂質異常症などの他の高リスク疾患と共存している;T2DM患者の60%は網膜症や神経障害を含む毛細血管合併症を伴い、また冠動脈心疾患、心筋梗塞、ショックなどの心血管障害も伴う。米国では、循環器疾患(CVD)が大きな死因となっていて、T2DMはアテローム動脈硬化症などの大血管性合併症、心筋梗塞、ショックおよび末梢血管疾患を引き起こす主な危険因子である。糖尿病を持つ成人の心臓疾患やショックによる死亡のリスクは、糖尿病を持たない人より2−4倍高くなっている。また、ほぼ65%の糖尿病の人は心臓疾患とショックで死亡している。
患者への身体的および生理的な害に加え、T2DMは社会に大きな経済的負担をもたらす。統計によると、米国では糖尿病に随伴する合併症の治療費は約229億ドルで、T2DMとその合併症の合わせた治療費は毎年ほぼ571億ドルとなっている。
スルホニル系やビグアナイド系の昔からの経口血糖降下薬、最近のインシュリン増感剤やαグルコシダーゼ阻害剤、動物インシュリンやヒトインシュリンの開発、種々の新しい製剤技術、インシュリン産生に作用する新しい方法について単にインシュリンを増加させることによる薬物療法の新しいメカニズムの探索など、T2DMの治療薬が注目されている。体重増加が経口または注射による血糖降下剤投与後の一般的な副作用であるが、これが患者のコンプライアンスを低下させ、循環器疾患の発生リスクを高めている。それ故、安全性が高く、患者のコンプライアンスも良く、副作用の少ないT2DMの新しいタイプの治療薬の開発が糖尿病研究のホットな主題となっている。
100年ほど前には、Mooreは、十二指腸は膵臓での分泌を刺激する「化学刺激物質」を分泌することができることを提唱し、糖尿病を治療するために腸抽出物の注射を試みている。次いで、腸分泌物由来の体液性因子が膵臓の内分泌機能を高め、そして静脈内または経口投されたグルコースにより誘導されたインシュリン分泌物の約50%が腸で産生されたペプチドの刺激に由来していることが見いだされた。それ故、ZunzとLabarreは「インクレチン」の概念を創出した。これまで2種類のインクレチンが単離された。すなわち、グルコース依存性のインシュリン分泌性ポリペプチド(GIP)とグルカゴン様ペプチド1(GLP−1)である。GIPとGLP−1の両者は栄養分が吸収されたときに特殊な腸管の神経細胞によって分泌される。すなわち、GIPは十二指腸および近位空腸K細胞によって分泌され、GLP−1はL細胞で合成されて、主として遠位小腸および結腸に存在している(Drucker DJ. 2型糖尿病の治療に対するインクレチン作用の増強)(非特許文献4)。
GLP−1は2つの生物活性型、すなわち血漿中でGLP−1(7−37)およびGLP−1(7−36)アミドで存在していて、両者は一つのアミノ酸だけが異なり、それらの生物活性やin vivoでの半減期は同じである(Drucker DJ. 2型糖尿病の治療に対するインクレチン作用の増強)(非特許文献4)。
通常称されるGLP−1はGLP−1(7−37)およびGLP−1(7−36)アミドの一般名である。GIPとGLP−1は消化管に放出された後、迅速にジペプチジルペプチダーゼIV(DPP−IV)によって不活性型に分解され、そのためGIPとGLP−1のin vivo半減期は非常に短い(GIPのin vivo半減期は約5−7分、GLP−1のin vivo半減期は約2分)(Drucker DJ. 2型糖尿病の治療に対するインクレチン作用の増強)(非特許文献4)。殆どの分解過程はGIPとGLP−1がDPP−IVを含有する血管に入ったときに起こり、そして分解されなかった少量のGLP−1とGIPが膵臓に入ってその結合サイトと結合してβ細胞を刺激し、インシュリンを放出させることを種々の研究が示している。機能性β細胞のインシュリン放出を直接促進するスルホニルウレアのメカニズムと異なり、インクレチンの殆どの作用はグルコース依存性である。また、動物と人についてのいくつかのin vitroの試験は、GLP−1はα細胞抑制やグルカゴン過分泌の減少などの機能も持っていることを示している。
T2DM患者の血漿GIP濃度は、インクレチンの機能が有意に低下または失われているときは正常であるが、T2DM患者のGLP−1濃度は低下している。それ故、GLP−1に基づく医薬はT2DMの治療により寄与する。GLP−1(7−37)とGLP−1(7−36)アミドの両者の濃度は食後数分で増加するが、GLP−1(7−36)アミドの含量の方が多い。そのため、GLP−1分泌は、消化された食物が小腸と結腸に入る前に、内分泌と神経シグナルの伝達の2つの効果により大きく増大する。空腹状態下のGLP−1の血漿濃度は非常に低く(約5−10pmol/L)、食後急速に増大する(15−50pmol/Lまで)。DPP−IVと腎クリアランスの2つの機能の下、循環しているGLP−1のin vivo濃度は急速に減少し、ヒト中性エンドペプチダーゼ24・11などの他の酵素もGLP−1クリアランスの不活化に重要な役割を果たしている。GLP−1の2番目のアミノ酸残基がDPP−IVの良い基質であるアラニンであるため、GLP−1は不活性なペプチドフラグメントに分解され易い。事実、DPP−IVはin vivoでインクレチンの活性喪失のキーとなる根拠となっている。DPP−IV遺伝子の発現が停止されたマウスにおけるGLP−1濃度は正常なマウスに比べて著しく高く、インシュリン分泌もまた増加していることを実験結果が示している。DPP−IVが存在しているだけで、化学構造が完全で生物学的に活性なGLP−1のin vivo含量(血漿中を除く)は、血漿中のGLP−1の全含量のたった10−20%である(CF, Nauck MA, Toft-Nielsen M, et al. 皮下および静脈内投与されたグルカゴン様ペプチド1は2型糖尿病患者および健常人においてNH末端から急速に分解される)(非特許文献5)。
GLP−1とGIPは異なるGタンパク質共役受容体(GPCRs)への結合を通じてそれぞれの役割を果たす。GIP受容体の殆どは膵臓β細胞によって発現し、GIP受容体の少数が脂肪組織および中枢神経系により発現する。これに対し、GLP−1受容体は主として膵臓のαならびにβ細胞および中枢ならびに抹消神経系を含む抹消組織、脳、腎臓、肺、消化管などに発現する。β細胞における2つのインクレチンの活性化は細胞におけるcAMP濃度と細胞内カルシウムの急速な増加を生じ、その結果、グルコース依存形式で細胞外領域にそれらを分泌する。インクレチン受容体からの持続したシグナルの伝達がプロテインキナーゼAと結びつき、遺伝子転写、インシュリン生合成の増加およびβ細胞増殖の刺激をもたらす(Gallwitz B. 2型糖尿病の治療におけるグルカゴン様ペプチド1に基づく治療)(非特許文献6)。GLP−1受容体とGIP受容体の活性化は、げっ歯類およびヒトの膵臓β細胞のアポトーシスを抑制し、それらの生存を延ばすこともできる(Li Y, Hansotia T, Yusta B, et al. グルカゴン様ペプチド1受容体シグナルがβ細胞アポトーシスを調節)(非特許文献7)。GLP−1受容体の発現に合わせ、GLP−1はまたグルカゴン分泌、胃排出および食物摂取を抑制し、神経メカニズムを通じてグルコースの分解を高めることもできる。他のインシュリン分泌反応と同様、GLP−1がグルコース濃度をコントロールする役割はグルカゴン依存性であり、そして低血糖により生じるグルカゴンの対抗的調節放出はGLP−1の薬理学的濃度でさえ十分に保持されていることに注意する必要がある。
グルコースホメオスタシスにおける内在性GLP−1およびGIPの重要な生理学的役割は受容体遮断薬または遺伝子ノックアウトマウスを用いて深く研究されている。GLP−1またはGIPの急性拮抗作用(acute antagonism)は齧歯動物のin vivoでのインシュリン分泌を減少させて血漿のグルコース含量を高める。同様に、GIPまたはGLP−1レセプターが不活性化された変異マウスはグルコース刺激によるインシュリン分泌が欠損していて、グルコース耐性が損傷している。急性の拮抗薬(acute antagonist)またはGLP−1遺伝子の損傷が齧歯動物の空腹時血糖の増加を生じさせることから、GLP−1はまた空腹時血糖を調節する機能も有している;同時に、GLP−1は人体におけるグルコースコントロールの基礎であり、エキセンディン(9−39)のアンタゴニストに関する研究は、GLP−1機能の破壊がグルコース刺激によるインシュリン分泌の欠損、グルコースクリアランス速度の減少、グルカゴン濃度の増加および胃排出の加速をもたらすことを示している。GLP−1の生理学的役割は、(1)グルコース吸収を構築し、グルコース依存性インシュリン分泌の仲介を助けること;(2)摂食後のグルカゴン分泌を抑制し、肝臓のグルコース放出を減らすこと;(3)食物が腸管で吸収されたとき、胃排出を調節し、過剰のグルコースの循環を防ぐこと;(4)食物の摂取を抑制すること(食欲など)(Deacon CF. グルカゴン様ペプチド1に基づく治療指針)(非特許文献8)。動物研究もまたin vivoで膵臓のβ細胞の数を安定化させる生理学的役割を示している。
内在性GLPと同様、GLP−1類縁体はin vivoでグルカゴンの放出を抑制し、グルコース依存性様式でin vivoでのインシュリン分泌を刺激することができる。従って、血糖を低下させるその役割は自己規制的で、一般的には大用量で低血糖を引き起こさない。GLP−1は血糖を正常レベル以下の濃度に下げることができるということが文献に報告されているにもかかわらず、この効果は一過性であり、インシュリン分泌を促進するGLP−1の当然の結果と考えられる。GLP−1は血糖を一時的に正常レベル以下の濃度に下げることができるが、重篤で持続的な低血糖は起こさない;直接血糖を下げる他、GLP−1は食物摂取の量を減らすこともでき、齧歯動物と人で証明されている。それ故、血糖濃度は体重を間接的に減らすことによってコントロールすることができる。GLP−1はまた食事により刺激されたガストリンと胃酸の分泌を抑制する潜在的な役割も持っていて、これらの機能はGLP−1が消化性潰瘍を抑制する役割も持っていることを示している。GLP−1の作用メカニズムは、それ自身を2型糖尿病患者の理想的な治療薬のみならず、肥満症糖尿病患者の治療薬にもする。GLP−1は患者の満腹感を高め、食物摂取を減らし、そして体重を維持または減量する;いくつかの研究は、GLP−1は糖耐性障害から糖尿病への転換を防止できることを示唆しており、またいくつかの文献はGLP−1系化合物が実験動物の膵臓β細胞の成長と増殖に直接影響を持っていることを報告していて、GLP−1が膵臓の幹細胞から機能性β細胞への分化を促進できることがいくつかの実験によって見出された。これらの結果は、GLP−1が膵島を保護し、糖尿病の進行を遅らせる機能を持っていて、β細胞の形態と機能を維持することができ、一方、β細胞のアポトーシスを減らすことを示している。いくつかの経口薬や外因性インシュリンはT2DM患者の適正範囲を超えるグルカゴン分泌を抑制もしくは減少させることができないので、GLP−1類縁体は直接グルカゴン放出を抑制することまたはインシュリン分泌促進により生じるグルカゴンを抑制することを通じてグルカゴン過分泌に作用することができる。食後の血糖値上昇はこれら2つのメカニズムを通じて効果的に低下させることができる。一方、β細胞の機能を維持することは長期の食後高血糖をコントロールする役割も果たしている。
一方、GLP−1類縁体は皮下注射により投与されるが、最適投薬量を見積もるために炭水化物量を計算する必要がなく、また血糖を自己モニターする必要もないので、これらの種類の薬剤はインシュリンより使い易い。
天然GLP−1の種々の効果は確認されており、T2DMの治療に新たな希望をもたらしている。しかし、天然のヒトGLP−1は非常に不安定であり、ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP−IV)によって分解され、その半減期はたった2分程度である。血糖を下げるために天然GLP−1を用いると、点滴静注または連続した皮下注射が必要であり、臨床上実行し難い。このような事情により、研究者たちはGLP−1の作用時間を延ばす方法について探索を続けた。それ故、作用時間の長いGLP−1類縁体またはその誘導体の開発は、医薬品分野において重要な関心事となっている。
エクセナチドはEli Lilly社およびAmylin社により開発された、バイエッタ(Byetta)の商品名を持つ合成エキセンディン−4である。エクセナチドはFDAおよびEMEAによってT2DMの治療用として承認されている。それは哺乳動物のGLP−1と配列において50%の相同性を有しており、GLP−1とレセプターの類似の結合性部位を持っていて(Drucker DJ, Nauck MA. インクレチン系:2型糖尿病におけるグルカゴン様ペプチド1レセプターアゴニストおよびジペプチジルペプチダーゼ4阻害剤)(非特許文献9)、トカゲに特異的な遺伝子によってコードされている。GLP−1に比べ、エクセナチドではGLP−1の2位のアラニンがグリシンと置き換わっていて、DPP−IV酵素の酵素分解を効果的に阻害し、その半減期はin vivoで約60−90分である(Kolterman OG, Kim DD, Shen L, et al. 2型糖尿病におけるエクセナチドの薬物動態、薬力学および安全性)(非特許文献10)。単回の皮下注射後のエクセナチドのin vivo濃度は持続的に増加し、2時間後に最高血漿濃度に到達するなど、4−6時間持続している(Nielsen LL, Baron AD. 2型糖尿病におけるエクセナチド(合成エキセンディン‐4)の薬理)(非特許文献11)。エクセナチドの代謝は肝臓では起こらないが、主として腎糸球体でろ過された後にタンパク分解酵素によって分解されることに注意する必要がある。
エクセナチドは、インシュリン分泌のグルコース依存性増進、誤ったグルカゴンの過剰分泌のグルコース依存性抑制、遅い胃排出、食物摂取の減少などを含めた特別なグルコース調節作用を持っている。糖尿病モデルのin vitroおよびin vivoの研究からエクセナチドはまた第1ステージ(第1相)インシュリン分泌物の貯蔵、β細胞の増殖促進および前駆細胞からのインシュリン再生促進の効果も有していることが見いだされた。
血糖のより良いコントロールを達成するためには、エクセナチドの1日2回の注射が必要であり、患者にとって大きな不便となっている。さらに、エクセナチドには軽度から中程度の悪心(患者の約40%がこの反応を持つ)、下痢および吐き気(患者の15%以下が両方の反応を持つ)もある。約50%のエクセナチドの投与を受けた患者は抗体を産生するが、これらの抗体は効果に影響しないか、他の臨床効果をもたらしたりしない。近年、6人の患者でバイエッタ服用後に出血もしくは壊死性膵炎の症状が生じたことが報告されている。
CJC−1131はConjuChem Biotechnologies Inc.によって開発されたペプチダーゼ抵抗性を有するGLP−1類縁体であり、GLP−1の2位のAlaがDPP−IV酵素分解への抵抗能を高めるためにD−Alaと置き換えられている。その構造には共有結合(非可逆的)を通じて血清アルブミンに結合することができる活性な反応性リンカーを含んでいる(Kim JG, Baggio LL, Bridon DP, et al. グルカゴン様ペプチド1アルブミン複合体の開発と評価:グルカゴン様ペプチド1受容体のin vivo活性化能)(非特許文献12)。また、GLP−1‐血清アルブミン複合体はGLP−1の活性を有しているが、DPP−IV酵素の酵素分解に対する安定性が増し、in vivoでの作用時間が延びて、その血漿中の半減期は約20日である。
CJC−1131‐血清アルブミン複合体が組替えヒト膵臓GLP−1レセプターを形質移入したチャイニーズハムスター卵巣細胞に結合した時、Kiは約12nM(GLP−1のKiは5.2nM)であり、一方cAMPを活性化する複合体のEC50は11−12nMで、このEC50はGLP−1のものと同じであることが研究から見いだされた。存在している文献は、この複合体は血糖が正常か高いマウスの食後血糖値を下げることができることを示し、そして試験は、CJC−1131のこの活性はGLP−1の特定の官能性受容体に作用し、マウスではCJC−1131はまた胃排出を遅らせ、食物摂取を抑制するなどの効果も有していることを示している。
CJC−1131の第2相臨床試験の部分は終了している。2005年9月にConjuChem
は、得られた試験結果の解析からCJC−1131は慢性の投与計画には適さないと結論し、CJC−1131の臨床試験を中止した。
Albugon(アルブミン‐GLP−1)は、Human Genome Sciences Inc.から許諾を受けたGlaxoSmithKlineによって開発されたT2DMの長時間作用型治療薬で、GLP−1(DDP−IVに対する抵抗性を増した置換変異を持つ)とアルブミンの融合タンパクである。サルでのその半減期は3日である。その開発の基本的思想は、組換えGLP−1と血清アルブミンを結合して複合体を形成し、それによってin vivo半減期を著しく増大させるというものである。Albugonの投与は、効果的にマウスの血糖値を減少させ、インシュリン分泌を増加し、胃排出を遅らせ、食物摂取などを減少させる(Baggio LL, Huang Q, Brown TJ, et al. 組換えヒトグルカゴン様ペプチド(GLP)−1−アルブミン蛋白(Albugon)の、満腹、消化管運動およびグルコース恒常性と共役するGLP−1レセプター依存性経路のペプチド作動性活性化に対する模倣)(非特許文献13)。現在、Albugonは第3相臨床試験中である。
(特許文献1)は、GLP−1(7−37)を脂肪酸で修飾して得られた、GLP−1のin vivoでの半減期が著しく高められたGLP−1誘導体を開示している。(特許文献2)は、N末端が化学的に修飾されたGLP−1誘導体を開示しているが、いくつかの文献はN末端のアミノ酸の修飾はGLP−1誘導体全体の活性を著しく減少させることを報告している(非特許文献14)。さらに、(特許文献3〜8)等も化学修飾またはアミノ酸置換によって製造された一連のGLP−1類縁体またはその誘導体を開示しており、最も代表的なものがNovo Nordiskによって開発されたリラグルチドで、第3相臨床試験が終了している。リラグルチドはGLP−1の誘導体で、その構造は、配列がヒトGLP−1と97%相同であるGLP−1類縁体を含んでいる。このGLP−1類縁体はパルミチン酸と共有結合で結合してリラグルチドを形成していて、リラグルチド構造のパルミチン酸は血清アルブミンに非共有結合で結合している。そしてこの構造的特徴が、GLP−1の活性を変えることなく注射部位からゆっくりと放出させ、in vivo半減期を延長させる決定要因となっている。一方、構造中のパルミチン酸は一定の立体障害を形成してDDP−IVによる分解を防止し、腎クリアランスを減少させる。上記特徴より、皮下注射により投与した人体におけるリラグルチドの半減期は理論上約10−14時間であり、1日1回で投与でき、一日投与量は0.6−1.8mgである。2009年4月23日、Novo Nordiskは、EMEAのヒト用医薬品委員会(CHMP)がリラグルチドについてポジティブな評価をしてその掲載の承認を推薦したことを発表した。Novo Nordiskは、欧州委員会が2か月以内に掲載を承認することを期待している。
WO9808871 WO9943705 CN200680006362 CN200680006474 WO2007113205 CN200480004658 CN200810152147 WO2006097538
Academicjournal of Guangdong College of Pharmacy, 2001, 7(2):131−133) EndocrRev. 1998, 19(4):477−490 J.Clin. Invest. 1999, 104(6): 787−794 DiabetesCare. 2003, 26(10):2929−2940 Diabetes.1995, 44(9): 1126−1131 TreatEndocrinol. 2005, 4(6):361−370 JBiol Chem. 2003, 278(1): 471−478 Diabetes.2004, 53(9):2181−2189 Lancet.2006, 368(9548):1696−1705 AmHealth Syst Pharm. 2005, 62(2): 173−181 CurrOpin Investig Drugs. 2003, 4(4):401−405 Diabetes2003, 52(3):751−759 Diabetes2004, 53(9):2492−2500 J.Med. Chem. 2000, 43, 1664 1669
本発明は、in vivoでより活性で、半減期の長いGLP−1類縁体の一連の誘導体を提供することを目的とする。本発明で提供するGLP−1類縁体の誘導体は、ヒトGLP−1の機能と同じ機能を有し、ヒトGLP−1に比べてin vivoでのより長い半減期を有している。
本発明はまた、インシュリン非依存性糖尿病、インシュリン依存性糖尿病または肥満症の治療に用いるための該GLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物を提供することも目的とする。
本発明の目的は、以下の技術的解決手段によって達成される。
本発明は、式(I):
Figure 2013500278
で表されるアミノ酸配列を持つGLP−1類縁体の一連の誘導体〔ただし、該GLP−1類縁体の誘導体は式R(CH−CO−(式中、RはCH−またはHOOC−であり、nは8−25から選択される整数である)で表される脂溶性置換基を含み、X1、 X2、 X10、X12、X13、X14、X16、X17、X19、X20、X21、X24、X27、X28、X29、X30、X31、X32、X33、X34、X35、X36、X37、X38およびX39は独立して、天然もしくは非天然アミノ酸または天然もしくは非天然アミノ酸から成るペプチド断片を示す〕またはその薬学的に許容される塩を提供する。
該GLP−1類縁体の誘導体とは、前駆体として働くヒトGLP−1(7−37)ペプチドのアミノ酸の部分置換またはC末端の延長によって得られた新しいGLP−1ペプチドを言い、GLP−1(7−36)アミドとGLP−1(7−37)を含んでいて、ヒトGLP−1と同じ機能を持っている。
該誘導体は、脂溶性の置換基を用いることによってGLP−1類縁体のアミノ酸残基に化学修飾を加えたものを言い、代表的な修飾はアミドまたはエステルを形成することであり、好ましくはアミドにすることである。
本発明の好ましい態様としては、式R(CH−CO−(式中、RはCH−またはHOOC−であり、nは8−25から選択される整数である)の脂溶性置換基とGLP−1類縁体のアミノ酸残基のアミノ酸がアミド結合によって結合している。
本発明の他の好ましい態様としては、式R(CH−CO−(式中、RはCH−またはHOOC−であり、nは8−25から選択される整数である)の脂溶性置換基とGLP−1類縁体のC末端にあるLysのεアミノ基がアミド結合によって結合している。
本発明のさらに好ましい他の態様としては、式R(CH−CO−(式中、RはCH−またはHOOC−であり、nは8−25から選択される整数であり、14が最も好ましい)の脂溶性置換基とGLP−1類縁体のC末端にあるLysのαアミノ基がアミド結合によって結合している。
本発明の他の好ましい態様としては、GLP−1類縁体のアミノ酸配列においてX1はL-HisまたはD-Hisであり、X2はAla、D-Ala、Gly、Val、Leu、Ile、LysまたはAibであり、X10はValまたはLeuであり、X12はSer、LysまたはArgであり、X13はTyrまたはGlnであり、X14はLeuまたはMetであり、X16はGly、GluまたはAibであり、X17はGln、Glu、LysまたはArgであり、X19はAlaまたはValであり、X20はLys、GluまたはArgであり、X21はGluまたはLeuであり、X24はValまたはLysであり、X27はValまたはLysであり、X28はLys、Glu、AsnまたはArgであり、X29はGlyまたはAibであり、X30はArg、GlyまたはLysであり、X31はGly、Ala、Glu、ProまたはLysであり、X32はLysまたはSerであり、X33はLysまたはSerであり、X34はGly、AlaまたはSarであり、X35はGly、AlaまたはSarであり、X36はProまたはGlyであり、X37はProまたはGlyであり、X38はProまたはGlyであり、X39はSerまたはTyrである。
本発明の一つのより好ましい態様としては、GLP−1類縁体のアミノ酸配列が配列番号1〜配列番号120から成る群の中から選ばれたものである。
本発明の他の好ましい態様としては、式R(CH−CO−(式中、RはCH−またはHOOC−であり、nは8−25から選択される整数である)の脂溶性置換基と配列が配列番号1〜配列番号120から成る群の中から選ばれたものであるGLP−1類縁体のアミノ酸残基のアミノ基がアミド結合によって結合している。
本発明の一つのより好ましい態様としては、式R(CH−CO−(式中、RはCH−またはHOOC−であり、nは8−25から選択される整数である)の脂溶性置換基と、配列番号1〜配列番号120から成る群の中から選ばれたGLP−1類縁体のC末端Lysのεアミノ基とがアミド結合によって結合している。
本発明のもう一つのより好ましい態様としては、式R(CH−CO−(式中、RはCH−またはHOOC−であり、nは8−25から選択される整数であり、好ましくはnは8,10,12,14,16,18,20および22から選ばれ、最も好ましくはnは14である)の脂溶性置換基と、配列番号1〜配列番号120から成る群の中から選ばれたGLP−1類縁体のC末端Lysのαアミノ基とがアミド結合によって結合している。
本発明のもう一つのより好ましい態様としては、式R(CH−CO−(式中、RはCH−またはHOOC−であり、nは8−25から選択される整数であり、好ましくはnは8,10,12,14,16,18,20および22から選ばれ、最も好ましくはnは14である)の脂溶性置換基と、配列番号1〜配列番号20から成る群の中から選ばれたGLP−1類縁体のC末端Lysのαアミノ基とがアミド結合によって結合している。
本発明の他のより好ましい態様としては、式R(CH−CO−(式中、RはCH−であり、nは14である)の脂溶性置換基と、配列番号1〜配列番号8から成る群の中から選ばれたGLP−1類縁体のC末端Lysのαアミノ基とがアミド結合によって結合している。
本発明で提供するGLP−1類縁体の誘導体は両性化合物に属し、当業者は酸またはアルカリ化合物を用いて公知技術によりそれらを塩に転換することができる。酸付加塩の形成に通常用いられる酸としては:塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、p−ブロモフェニルスルホン酸、炭酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、酢酸である;塩としては、硫酸塩、ピロ硫酸塩、トリフルオロ酢酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、リン酸塩、重リン酸塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩酸塩、シュウ化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、オクタン酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸、ヘキサン酸塩、エナント酸塩、プロピオール酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、1,4−ブチンジカルボン酸塩、1,6−ヘキシンジカルボン酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フェニル酢酸塩、フェンプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、γ‐ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、1−ナフトールスルホン酸塩、2−ナフトールスルホン酸塩、マンデル酸塩などがあげられ、好ましくはトリフルオロ酢酸塩である。アルカリ物質も、GLP−1類縁体の誘導体との塩に変えることができ、該アルカリ物質にはアンモニア塩、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、および炭酸塩、ビカーボネートが含まれ、代表的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどが挙げられる。
本発明によるGLP−1誘導体を含む医薬組成物は、非経口投与の方法によりこの治療を必要とする患者の治療に用いることができる。非経口投与は、皮下、筋肉内または静脈内注射から選ぶことができる。本発明のGLP−1誘導体はまた、パッチ(イオントホレーシスなど)による投与および粘膜経由の投与などの経皮ルートによっても投与することができる。
本発明のGLP−1誘導体を含む医薬組成物は、製薬工業分野の一般的な技術によって製造することができる。これらの技術には、望みの最終組成物を得るための成分の適当な溶解や混合が含まれる。例えば、GLP−1誘導体を一定量の水に溶解するが、水の量は得られる組成物の最終容積より僅かに少なくする。必要に応じて等張剤、保存剤、界面活性剤および緩衝剤を加える。該等張剤は、塩化ナトリウム、マンニトール、グリセロール、プロピレングリコール、糖、アルジトールである。該保存剤は、フェノール、オルソクレゾール、パラクレゾ−ル、メタクレゾール、メチルパラヒドロキシ安息香酸エステル、ベンジルアルコールである。該適当な緩衝剤は、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、グリシン、ヒスチジン、リジン、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウムである。該界面活性剤は、Poloxamer、Poloxamer‐188、Poloxamer-407、Tween
80およびTween-20である。必要により、塩酸などの酸や水酸化ナトリウム溶液などのアルカリの水溶液を、水溶液のpHを調整するために加え、最終的に溶液容量は、必要な濃度にするため水を加えて調節する。該成分以外に、本発明の医薬組成物はまた、貯蔵中に組成物によって形成される凝集物を減らす機能を有する十分な塩基性アミノ酸または他のアルカリ試薬、リジン、ヒスチジン、アルギニン、イミダゾールなど、を含んでいる。
本発明のGLP−1類縁体の誘導体は手作業で合成される。すなわち、樹脂はHMPA−AMであり、アミノ酸誘導体のαアミノ基はFmoc(フルオレニルオキシメチルカルボニル)によって保護し、システインの側鎖チオール、グルタミンの側鎖アミド、ヒスチジンの側鎖イミダゾールはTrt(トリフェニルメチル)で保護し、アルギニンの側鎖グアニジルはPbf(2,2,4,6,7−ペンタメチル‐ジヒドロベンゾフラン‐5‐スルホニル)で保護し、トリプトファンの側鎖インドリルおよびリジンの側鎖アミノ基はBoc(tert−ブトキシカルボニル)で保護し(Lysのεアミノ基を通じてペプチド骨格が形成されるときは、Lysの側鎖アミノ基はMttで保護する)、スレオニンの側鎖ヒドロキシル基、チロシンの側鎖フェニロール基、セリンの側鎖ヒドロキシル基はtBu(tert−ブチル)で保護する。合成されるGLP−1誘導体のペプチド鎖のC末端アミノ酸のカルボキシル基は、共有結合によって不溶性の高分子樹脂(HMP−AM樹脂)と結合しており、そして固相担体に結合したアミノ酸はアミノ成分として作用する。アミノ保護基は、20%ヘキサヒドロピリジン/DMF溶液によって除去されて、過剰のアミノ酸誘導体と反応して長いペプチド鎖に結合する。操作(濃縮→洗浄→脱保護→洗浄→次のラウンドの洗浄)を繰り返して目的の長さのペプチド鎖を達成する。最後に、ペプチド鎖はTFA:水:1,2-ジチオグリコール:トリイソプロピルシラン(92.5:2.5:2.5:2.5)の混合液を用いて樹脂から切断してエーテル中での沈殿を通じてGLP−1類縁体の誘導体の粗生成物を得る。粗生成物はC18逆相カラムを用いることにより精製し、GLP−1類縁体の目的の誘導体が得られる。縮合と脱保護段階のモニターにはニンヒドリン試験法を用いた。すなわち、樹脂にフリーのアミノ基がある場合は、ニンヒドリン試薬は青になり、樹脂にフリーのアミノ基がない場合は、色は変化しない(ニンヒドリン試薬自体は黄色である)。試験が青を示す場合は,ペプチド鎖にまだいくらかのフリーのアミノがあることを示しており、従って試験が黄色を示すまでカップリング工程をさらに繰り返すか、現在の縮合剤を替える必要がある。
本発明をより詳細に説明するために以下の実施例を記載する。しかしながら、本発明はここに記載した実施例に限定されるものではない。
実施例1 HS−20001の固相合成法
1.Fmoc−Lys(Mtt)−HMP−AM樹脂の調製
(1)HMP−AM樹脂の乾燥と膨潤化
24時間真空乾燥させたHMP−AM樹脂(0.6mmol/g)50g(30mmol)を2Lのバブルボトルに入れて、樹脂を500mLのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)で30分間膨潤させ、次いでDMFを取り除いてから樹脂をDMFで1分間洗浄する。洗浄工程を2度繰り返す。
(2)Fmoc−Lys(Mtt)−HMP−AM樹脂の調製
HMP−AM樹脂とFmoc−Lys(Mtt)−OHのカップリング
樹脂は500mLのDCMで洗浄し、次いでこの洗浄工程を2度繰り返す。56.2g(90mmol)のFmoc−Lys(Mtt)−OHと11.4g(90mmol)のDICを1LのDCMに溶解して、膨潤させたHMP−AM樹脂に加え、次いで366mg(3mmol)のDMAPを添加して24時間反応させる。
樹脂の洗浄
反応後、樹脂はDMFとIPAで2度交互に洗浄し、DMFで3度洗浄する。
ヒドロキシル基のキャッピング
15.3g(150mmol)の無水酢酸と19.4g(150mmol)のDIEAを1LのDMFに溶解し、樹脂に加えて10分間反応させる。
樹脂の洗浄
樹脂は1Lの50%MeOH/DMF、と50%DCM/DMFで2度洗浄し、次いでDCMで3度、脱水エタノールで3度、順次洗浄する。真空乾燥して、Fmoc−Lys(Mtt)−HMP−AM樹脂を得る。
Fmoc−Lys(Mtt)−HMP−AM樹脂の負荷試験
5〜10mgの樹脂を1mlの20%ヘキサヒドロピリジン/DMF溶液に入れ、20分間撹拌し、次いで50μLの上澄みをピペットで採って、2.5mlのDMFで希釈する。
ブランクサンプル:50μLの20%ヘキサヒドロピリジン/DMF溶液をピペットで採って、2.5mlのDMFで希釈する。
置換の程度は次式に従って計算する:
Sub=(A×51)/(7.8×m)
(式中、Aは301nmにおけるUVの吸光度;mは樹脂の重量、単位はmgである)
2.固相合成した樹脂の膨潤化
24時間真空乾燥させた50g(20mmol)のFmoc−Lys(Mtt)−HMPA−AM樹脂を2Lのバブルボトルに入れ、500mLのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を加えて30分間樹脂を膨潤させ、次いでDMF溶液を取り除く。
3.Fmoc−Lys(Mtt)−HMPA−AM樹脂の4-メチルトリフェニル(Mtt)保護基の除去
樹脂を200mlのDCMで2度洗浄し、次いで1200mLの1%TFA/DCM(TFAは約8倍過剰)を加えて1時間Mtt保護基を除去し、樹脂は200mLの5%N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)/DMFおよびDMFで交互に3回洗浄して、さらにDMFで3回洗浄する。
4.パルミチン酸縮合
50mmolのパルミチン酸と50mmolの3−(ジエトキシホスホリルオキシ)−1,2,3−フェントリアジン−4−ケトン(DEPBT)を400mlのDMFに溶解し、次いで100mmolのDIEAを添加して室温で3分間撹拌し、この溶液を樹脂に添加して窒素下2時間、37℃の水浴中で反応させる。反応後、反応液を取り除き、樹脂を、順次、DMF、イソプロピルアルコール(IPA)およびDMFで洗浄する。
5.Fmoc−Lys(N−ε−パルミチン酸)−HMPA−AM樹脂の9−Fmoc(フルオレニルメチルオキシカルボニル)保護基の除去
200mLの20%ピぺリジン/DMF溶液をFmoc−Lys(N−ε−パルミチン酸)−HMPA−AM樹脂を充填したバブルボトルに入れ、5分間反応させた後、取り除いて、さらに200mLの20%ピぺリジン/DMF溶液を加えて室温で20分間反応させる。反応後、樹脂は200mLのDMFで4回洗浄する。
6.HS−20001のペプチド鎖部分の固相合成
(i)Fmoc−Ser(tBu)−OHの縮合
50mmolのFmoc−Ser(tBu)−OHを125mLの0.4M
1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)/DMFに溶解し、次いで125mLの0.4MN,N’−ジイソプロピル カルボジイミド(DIC)/DCMを加えて活性化して室温で10分間反応させる;この溶液を樹脂に加えて室温で窒素による保護の下、反応させる。反応の程度を検出し、コントロールするためにニンヒドリンを用いる。反応後、反応液を除き、樹脂は、順次、DMF、IPAおよびDMFで洗浄する。
(ii)ペプチド鎖の延長
HS−20001樹脂のペプチドはHS−20001のペプチド鎖の配列に従ってアミノ末端(N末端)からカルボキシ末端(C末端)
(His-(D)-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Leu-Ser-Lys-Gln-Nle-Glu-Glu-Glu-Ala-Va
l-Arg-Leu-Phe-Ile-Glu-Trp-Leu-Lys-Gln-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser)へ合成する。アミノ酸と縮合剤の量はFmoc−Ser(tBu)−OHの量と同じであり、保護されたアミノ酸は、それぞれFmoc-Pro-OH、 Fmoc-Ala-OH、Fmoc-Gly-OH、Fmoc-Ser(tBu)-OH、Fmoc-Gln(Trt)-OH、Fmoc-Lys(Boc)-OH、Fmoc-Leu-OH、Fmoc-Trp(Boc)-OH、 Fmoc-Glu(OtBu)-OH、Fmoc-Ile-OH、Fmoc-Phe-OH、Fmoc-Arg(Pbf)-OH、Fmoc-Val-OH、Fmoc-Nle-OH、Fmoc-Asp(OtBu)-OH、Fmoc-Thr(tBu)-OH、Fmoc-D-Ala-OHおよびFmoc-His(Trt)-OHであり、縮合と脱保護反応を繰り返す。
(iii)HS−20001樹脂ペプチドの後処理
工程(ii)で得られた該HS20001樹脂ペプチドは、順次、DMF、IPAおよびDMFで洗浄し、次いで無水エーテルで2度洗浄した後、真空乾燥してHS−20001樹脂ペプチドを得る。
(iv)HS−20001の粗ペプチドの調製
乾燥したHS−20001ペプチド樹脂をトリフルオロ酢酸(TFA):トリイソプロピルシラン(TIS):水=95:2.5:2.5(容積比、乾燥樹脂グラム当たり計10mLの可溶化液)の新しい可溶化液と室温で4時間反応させた。反応溶液は反応後ろ過し、樹脂はTFAで2度洗浄し、路駅を集めて合わせ、ロータリーエバポレーターで元の容積の1/3まで濃縮する。HS−20001を沈殿させ、冷無水エーテルで洗浄して、遠心分離と真空乾燥を行った後、白色の粗HS−20001を得る。

(v)逆相液体クロマトグラフィーでのHS−20001の調製
10gの粗HS−20001を一定量の水に溶解して、0.45μmメンブランフィルターでろ過し、次いで逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)で精製する。移動相はA
0.1%TFA/HO、B 0.1%TFA/アセトニトリルで、カラムはDenali C−18カラム(粒子径8.3μm、5×30cm)、カラム温度は45℃、検出波長は220nm、流速は120mL/min.である。生成物のピークを集め、減圧濃縮して殆どのアセトニトリルを除去した後、HS−20001の生成物2.25gを凍結乾燥により得る。純度は98.5%で、収率は22.5%である。
実施例2 HS−20002の固相合成法
1.Fmoc−Lys(Mtt)−HMP−AM樹脂の調製
実施例1参照。
2.固相合成した樹脂の膨潤化
24時間真空乾燥させた50g(20mmol)のFmoc−Lys(Mtt)−HMPA−AM樹脂(0.4mmol/g)を2Lのバブルボトルに入れ、樹脂は500mLのDMFで30分間膨潤させ、次いでDMF溶液を取り除く。
3.Fmoc−Lys(Mtt)−HMPA−AM樹脂のMtt保護基の除去
樹脂を200mlのDCMで2度洗浄し、次いで1200mLの1%TFA/DCM(TFAは約8倍過剰)を加えて1時間Mtt保護基を除去した後、樹脂は200mLの5%DIEA/DMFおよびDMFで交互に3回洗浄して、さらにDCMで3回洗浄する。
4.パルミチン酸縮合
50mmolのパルミチン酸と50mmolのDEPBTを400mlのDMFに溶解し、次いで100mmolのDIEAを添加して室温で3分間撹拌して反応させ、この溶液を樹脂に添加して窒素下2時間、37℃の水浴中で反応させる。反応後、反応溶液を取り除き、樹脂を、順次、DMF、イソプロピルアルコール(IPA)およびDMFで洗浄する。
5.Fmoc−Lys(N−ε−パルミチン酸)−HMPA−AM樹脂のFmoc保護基の除去
200mLの20%ピぺリジン/DMF溶液をFmoc−Lys(N−ε−パルミチン酸)−HMPA−AM樹脂を充填したバブルボトルに入れ、5分間反応させた後、取り除いて、さらに200mLの20%ピぺリジン/DMF溶液を加えて室温で20分間反応させる。反応終了後、樹脂は200mLのDMFで4回洗浄する。
6.HS−20002のペプチド鎖部分の固相合成法
(i)Fmoc−Ser(tBu)−OHの縮合
50mmolのFmoc−Ser(tBu)−OHを125mLの0.4M
HOBt/DMFに溶解し、次いで125mLの0.4M DIC/DCMを加えて活性化して室温で10分間反応させる;この溶液を樹脂に加えて室温で窒素下反応させる。反応の程度を検出し、コントロールするためにニンヒドリンテストを用いる。反応後、反応液を除き、樹脂は、順次、DMF、IPAおよびDMFで洗浄する。
(ii)ペプチド鎖の延長
HS−20002樹脂のペプチドはHS−20002のペプチド鎖の配列に従ってN−アミノ(N末端)からカルボキシ末端(C末端)(His-Gly-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Leu-Ser-Lys-Gln-Met-Glu-Glu-Glu-Ala-Val-Arg-Leu-Phe-Ile-Glu-Trp-Leu-Lys-Asn-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser)へ合成する。アミノ酸と縮合剤の量はFmoc−Ser(tBu)−OHの量と同じであり、保護されたアミノ酸は、それぞれFmoc-Pro-OH、Fmoc-Ala-OH、Fmoc-Gly-OH、Fmoc-Ser(tBu)-OH、Fmoc-Asn(Trt)-OH、Fmoc-Lys(Boc)-OH、Fmoc-Leu-OH、Fmoc-Trp(Boc)-OH、Fmoc-Glu(OtBu)-OH、Fmoc-Ile-OH、Fmoc-Phe-OH、Fmoc-Arg(Pbf)-OH、Fmoc-Val-OH、Fmoc-Met-OH、Fmoc-Gln(Trt)-OH、Fmoc-Asp(OtBu)-OH、Fmoc-Thr(tBu)-OHおよびFmoc-His(Trt)-OHであり、縮合と脱保護反応を繰り返す。
(iii)HS−20002樹脂ペプチドの後処理
工程(ii)で得られた該HS−20002樹脂ペプチドは、順次、DMF、IPAおよびDMFで洗浄し、次いで無水エーテルで2度洗浄した後、真空乾燥してHS−20002樹脂ペプチドを最終的に得る。
(iv)HS−20002の粗ペプチドの調製
乾燥したHS−20002ペプチド樹脂をトリフルオロ酢酸(TFA):トリイソプロピルシラン(TIS):水:1,2-エタンジチオール(EDT)=94:1:2.5:2.5(容積比、乾燥樹脂グラム当たり計10mLの可溶化液)の新しい可溶化液と室温で4時間反応させた。反応溶液は反応後ろ過し、樹脂はTFAで2度洗浄し、ろ液を集めて合わせ、ロータリーエバポレーターで元の容積の1/3まで濃縮する。HS−20002は冷無水エーテルで沈殿させ、遠心分離と真空乾燥後、白色の粗HS−20002を得る。
(v)逆相液体クロマトグラフィーでのHS−20002の調製
10gの粗HS−20002を一定量の水に溶解して、0.45μmメンブランフィルターでろ過した後、逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)で精製する。移動相はA
0.1%TFA/HO、B 0.1%TFA/アセトニトリルで、カラムはDenali C−18カラム(粒子径8.3μm、5×30cm)、カラム温度は45℃、検出波長は220nm、流速は120mL/min.である。生成物のピークを集め、減圧濃縮して殆どのアセトニトリルを除去した後、HS−20002の生成物2.1gを凍結乾燥により得る。純度は98%で、収率は20.5%である。
実施例3 HS−20003の固相合成法
1.Fmoc−Lys(Mtt)−HMP−AM樹脂の調製
実施例1参照。
2.固相合成した樹脂の膨潤化
24時間真空乾燥させた50g(20mmol)のFmoc−Lys(Mtt)−HMPA−AM樹脂(0.4mmol/g)を2Lのバブルボトルに入れ、樹脂は500mLのDMFで30分間膨潤させ、次いでDMF溶液を取り除く。
3.Fmoc−Lys(Mtt)−HMPA−AM樹脂のFmoc保護基の除去
200mlの20%ピぺリジン/DMF溶液を、Fmoc−Lys(Mtt)−HMPA−AM樹脂を充填したバブルボトルに入れ、5分後に溶液を取り出した後、200mlの20%ピぺリジン/DMF溶液を加えてさらに室温でもう20分間反応させる。反応後、樹脂は200mLのDMFで4回洗浄する。
4.パルミチン酸縮合
50mmolのパルミチン酸と50mmolのDEPBTを400mlのDMFに溶解した後、100mmolのDIEAを添加して室温で3分間撹拌して反応させ、この溶液を樹脂に添加して窒素下2時間、37℃の水浴中で反応させる。反応後、反応溶液を取り除き、樹脂を、順次、DMF、イソプロピルアルコール(IPA)およびDMFで洗浄する。
5.N−α−パルミチン酸−Lys(Mtt)−HMPA−AM樹脂のMtt保護基の除去
樹脂を200mLのDCMで2回洗浄し、1200mLの1%TFA/DCM(TFAが約8倍過剰)を加えて1時間反応させてMtt保護基を除去する。樹脂は200mLの5%DIEA/DMFおよびDMFで交互に3回洗浄した後、DCMで3回洗浄する。
6.HS−20003のペプチド鎖部分の固相合成法
(i)Fmoc−Ser(tBu)−OHの縮合
50mmolのFmoc−Ser(tBu)−OHと50mmolのDEPBTを一定量のDCMに溶解した後、100mmolのDIEAを添加して室温で3分間活性化する。この溶液を樹脂に加え、室温で窒素下反応させる。反応の程度を検出し、コントロールするためにニンヒドリンを用いる。反応後、反応液を除き、樹脂は、順次、DMF、IPAおよびDMFで洗浄する。
(ii)ペプチド鎖の延長
HS−20003樹脂のペプチドはHS−20003のペプチド鎖の配列に従ってN−アミノ(N末端)からカルボキシ末端(C末端)(His-(D)-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Glu-Glu-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser)へ合成する。アミノ酸と縮合剤の量はFmoc−Ser(tBu)−OHの量と同じであり、保護されたアミノ酸は、それぞれ、Fmoc-Pro-OH、Fmoc-Ala-OH、Fmoc-Gly-OH、Fmoc-Ser(tBu)-OH、Fmoc-Arg(Pbf)-OH、Fmoc-Val-OH、Fmoc-Leu-OH、Fmoc-Trp(Boc)-OH、Fmoc-Ile-OH、Fmoc-Phe-OH、Fmoc-Glu(OtBu)-OH、Fmoc-Lys(Boc)-OH、Fmoc-Tyr(tBu)-OH、Fmoc-Asp(OtBu)-OH、Fmoc-Thr(tBu)-OHであり、縮合と脱保護反応を繰り返す。
(iii)HS−20003樹脂ペプチドの後処理
工程(ii)で得られた該HS−20003樹脂ペプチドは、順次、DMF、IPAおよびDMFで洗浄し、次いで無水エーテルで2度洗浄した後、真空乾燥してHS−20003樹脂ペプチドを最終的に得る。
(iv)HS−20003の粗ペプチドの調製
乾燥したHS−20003ペプチド樹脂をトリフルオロ酢酸(TFA):トリイソプロピルシラン(TIS):水=95:2.5:2.5(容積比、乾燥樹脂グラム当たり計10mLの可溶化液)の新しい可溶化液と室温で4時間反応さる。反応溶液は反応後ろ過し、樹脂はTFAで2度洗浄し、ろ液を集めて合わせ、ロータリーエバポレーターで元の容積の1/3まで濃縮する。HS−20003は撹拌下、冷無水エーテルで沈殿させ、遠心分離と真空乾燥後、最終的に白色の粗HS−20003を得る。
(v)逆相液体クロマトグラフィーでのHS−20003の調製
10gの粗HS−20003を一定量の20%酢酸/水に溶解して、少なくとも4時間撹拌した後、0.45μmメンブランフィルターでろ過し、次いで逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)で精製する。移動相はA
0.1%TFA/HO、B 0.1%TFA/アセトニトリルで、カラムはDenali C−18カラム(粒子径8.3μm、5×30cm)、カラム温度は45℃、検出波長は220nm、流速は120mL/min.である。生成物のピークを集め、減圧濃縮して殆どのアセトニトリルを除去した後、HS−20003の生成物2.5gを凍結乾燥により得る。純度は98.5%で、収率は25%である。
実施例4 HS−20004の固相合成法
1.Fmoc−Lys(Mtt)−HMP−AM樹脂の調製
実施例1参照。
2.固相合成した樹脂の膨潤化
24時間真空乾燥させた50g(20mmol)のFmoc−Lys(Mtt)−HMPA−AM樹脂(0.4mmol/g)を2Lのバブルボトルに入れ、500mLのDMFを加えて樹脂を30分間膨潤させた後、DMF溶液を取り除く。
3.Fmoc−Lys(Mtt)−HMPA−AM樹脂のFmoc保護基の除去
200mlの20%ピぺリジン/DMF溶液を、Fmoc−Lys(Mtt)−HMPA−AM樹脂を充填したバブルボトルに入れ、5分後に溶液を取り出した後、200mlの20%ピぺリジン/DMF溶液を加えてさらに室温で20分間反応させる。反応後、樹脂は200mLのDMFで4回洗浄する。
4.パルミチン酸縮合
50mmolのパルミチン酸と50mmolのDEPBTを400mlのDMFに溶解した後、100mmolのDIEAを添加して室温で3分間撹拌し、この溶液を樹脂に添加して窒素下2時間、37℃の水浴中で反応させる。反応後、反応溶液を取り除き、樹脂を、順次、DMF、イソプロピルアルコール(IPA)およびDMFで洗浄する。
5.パルミチン酸−Lys(Mtt)−HMPA−AM樹脂のMtt保護基の除去
樹脂は200mLのDCMで2回洗浄し、1200mLの1%TFA/DCM(TFAが約8倍過剰)を加えて1時間反応させてMtt保護基を除去する。次いで、樹脂を5%DIEA/DMFおよびDMFで交互に3回洗浄した後、DCMで3回洗浄する。
6.HS−20004のペプチド鎖部分の固相合成法
(i)Fmoc−Ser(tBu)−OHの縮合
50mmolのFmoc−Ser(tBu)−OHと50mmolのDEPBTを一定量のDCMに溶解した後、100mmolのDIEAを添加して室温で3分間活性化する。この溶液を樹脂に加え、室温で窒素下反応させる。反応の程度を検出し、コントロールするためにニンヒドリンを用いる。反応後、反応液を除く。樹脂は、順次、DMF、IPAおよびDMFで洗浄する。
(ii)ペプチド鎖の延長
HS−20004樹脂のペプチドはHS−20004のペプチド鎖の配列に従ってN−アミノ(N末端)からカルボキシ末端(C末端)(His-Aib-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Glu-Glu-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser)へ合成する。アミノ酸と縮合剤の量はFmoc−Ser(tBu)−OHの量と同じであり、保護されたアミノ酸は、それぞれ、Fmoc-Pro-OH、Fmoc-Ala-OH、Fmoc-Gly-OH、Fmoc-Ser(tBu)-OH、Fmoc-Arg(Pbf)-OH、Fmoc-Val-OH、Fmoc-Leu-OH、Fmoc-Trp(Boc)-OH、Fmoc-Ile-OH、Fmoc-Phe-OH、Fmoc-Glu(OtBu)-OH、Fmoc-Lys(Boc)-OH、Fmoc-Tyr(tBu)-OH、Fmoc-Asp(OtBu)-OH、Fmoc-Thr(tBu)-OH、Fmoc-Aib-OHおよびFmoc-His(Trt)-OHであり、縮合と脱保護反応を繰り返す。
(iii)HS−20004樹脂ペプチドの後処理
工程(ii)で得られた該HS−20004樹脂ペプチドは、順次、DMF、IPAおよびDMFで洗浄し、次いで無水エーテルで2度洗浄した後、真空乾燥してHS−20004樹脂ペプチドを最終的に得る。
(iv)粗HS−20004ペプチドの調製
乾燥したHS−20004樹脂ペプチドをトリフルオロ酢酸(TFA):トリイソプロピルシラン(TIS):水=95:2.5:2.5(容積比、乾燥樹脂グラム当たり計10mLの可溶化液)の新しい可溶化液と室温で4時間反応さる。反応溶液は反応後ろ過し、樹脂はTFAで2度洗浄し、ろ液を集めて合わせ、ロータリーエバポレーターで元の容積の1/3まで濃縮する。HS−20004は撹拌下、冷無水エーテルで沈殿させ、遠心分離と真空乾燥後、最終的に白色の粗HS−20004を得る。
(v)逆相液体クロマトグラフィーでのHS−20004の調製
10gの粗HS−20002を一定量の20%酢酸/水に溶解して、少なくとも4時間撹拌した後、0.45μmメンブランフィルターでろ過し、次いで逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)で精製する。移動相はA
0.1%TFA/HO、B 0.1%TFA/アセトニトリルで、カラムはDenali C−18カラム(粒子径8.3μm、5×30cm)、カラム温度は45℃、検出波長は220nm、流速は120mL/min.である。生成物のピークを集め、減圧濃縮して殆どのアセトニトリルを除去した後、HS−20004の生成物2.25gを凍結乾燥により得る。純度は98.5%で、収率は22.5%である。
実施例5 HS−20005の固相合成法
HS−20005の合成法は、実施例4記載のものと同様であり、異なるのはアミノ酸配列が配列番号5に置き換わっている点である。HS−20005の生成物2.5gが得られ、純度は98.5%、収率は25%である。
実施例6 HS−20006の固相合成法
HS−20006の合成法は、実施例4記載のものと同様であり、異なるのはアミノ酸配列が配列番号6に置き換わっている点である。HS−20006の生成物2.25gが得られ、純度は98.5%、収率は22.5%である。
実施例7 HS−20007の固相合成法
HS−20007の合成法は、実施例4記載のものと同様であり、異なるのはアミノ酸配列が配列番号7に置き換わっている点である。HS−20007の生成物2.1gが得られ、純度は98%、収率は20.5%である。
実施例8 HS−20008の固相合成法
HS−20008の合成法は、実施例4記載のものと同様であり、異なるのはアミノ酸配列が配列番号8に置き換わっている点である。HS−20008の生成物2.5gが得られ、純度は98.5%、収率は25%である。
参考例 リラグルチド(Liraglutide)の固相合成法
1.Fmoc−Lys(Mtt)−HMP−AM樹脂の調製
(1)HMP−AM樹脂の乾燥と膨潤化
24時間真空乾燥させたHMP−AM樹脂(0.6mmol/g)50g(30mmol)を2Lのバブルボトルに入れて、そこに500mLのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を加えて30分間、樹脂を膨潤さる。次いでDMFを取り除き、DMFを加えて樹脂を1分間洗浄する。洗浄工程を2度繰り返す。
(2)Fmoc−Lys(Mtt)−HMP−AM樹脂の調製
(i)Fmoc−Lys(Mtt)−OHとHMP−AM樹脂のカップリング
樹脂は500mLのDCMで3回洗浄し、56.2g(90mmol)のFmoc−Lys(Mtt)−OHと11.4g(90mmol)のDICを1LのDCMに溶解した後、膨潤させたHMP−AM樹脂に加え、次いで366mg(3mmol)のDMAPを添加して24時間反応させる。
(ii)樹脂の洗浄
反応後、樹脂は交互にDMFとIPAで2度洗浄し、DMFで3度洗浄する。
(iii)ヒドロキシル基のキャッピング
15.3g(150mmol)の無水酢酸と19.4g(150mmol)のDIEAを1LのDMFに溶解し、樹脂に加えて10分間反応させる。
(iv)樹脂の洗浄
樹脂は1Lの50%MeOH/DMF、と50%DCM/DMFで2度洗浄し、次いでDCMで3度、無水エタノールで3度洗浄した後、真空乾燥して、Fmoc−Lys(Mtt)−HMP−AM樹脂を得る。
(3)Fmoc−Lys(Mtt)−HMP−AM樹脂の負荷試験
5〜10mgの樹脂を1mlの20%ヘキサヒドロピリジン/DMF溶液に入れ、20分間撹拌した後、50μLの上澄みをピペットで採って、2.5mlのDMFで希釈する。
ブランクサンプル:50μLの20%ヘキサヒドロピリジン/DMF溶液をピペットで採って、2.5mlのDMFで希釈する。
置換の程度は次式に従って計算する:
Sub=(A×51)/(7.8×m)
(式中、Aは301nmにおけるUVの吸光度;mは樹脂の量、単位はmgである)
2.固相合成した樹脂の膨潤化
24時間真空乾燥させた50g(20mmol)のFmoc−Gly−HMP−AM樹脂(0.4mmol/g)を2Lのバブルボトルに入れ、500mLのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を加えて30分間樹脂を膨潤させ、次いでDMF溶液を取り除く。
3.リラグルチドのペプチド鎖部分の固相合成法
(i)Fmoc−Arg(Pbf)−OHの縮合
50mmolのFmoc−Arg(Pbf)−OHを125mLの0.4M
1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)/DMFに溶解し、次いで125mLの0.4MN,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)/DCMを加えて活性化して室温で10分間反応させる;この溶液を樹脂に加えて室温で窒素下、反応させる。反応の程度を検出し、コントロールするためにニンヒドリンテストを用いる。反応後、反応液を除き、樹脂は、順次、DMF、IPAおよびDMFで洗浄する。
(ii)ペプチド鎖の延長
リラグルチドの前駆体ペプチドは、リラグルチドのペプチド鎖の配列に従ってN−アミノ(N末端)からカルボキシ末端(C末端)(His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Arg-Gly-Arg-Gly)へ合成する。アミノ酸と縮合剤の量はFmoc−Arg(Pbf)−OHの量と同じであり、保護されたアミノ酸は、それぞれ、Fmoc-Arg(Pbf)-OH、Fmoc-Val-OH、Fmoc-Leu-OH、Fmoc-Trp(Boc)-OH、Fmoc-Ala-OH、Fmoc-Ile-OH、Fmoc-Phe-OH、Fmoc-Glu(OtBu)-OH、Fmoc-Lys(Mtt)-OH、Fmoc-Gln(Trt)-OH、Fmoc-Tyr(tBu)-OH、Fmoc-Ser(tBu)-OH、Fmoc-Asp(OtBu)-OH、Fmoc-Thr(tBu)-OH、Fmoc-His(Trt)-OHであり、縮合と脱保護反応を繰り返す。
(iii)リラグルチドの前駆体ペプチドのMtt保護基の除去
樹脂は200mLのDCMで2回洗浄し、1200mLの1%TFA/DCM(TFAが約8倍過剰)加えて1時間反応させてMtt保護基を2回除去する。次いで、樹脂は200mLの5%N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)/DMFおよびDMFで交互に3回洗浄して、さらにDMFで3回洗浄する。
(iv)リラグルチドの前駆体ペプチドのパルミチン酸での修飾
50mmolのFmoc−Glu−OtBuを125mLの0.4M
1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)/DMFに溶解した後、125mLの0.4M N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)/DCMを加えて活性化して室温で10分間反応させる。この溶液を前工程(工程(iii)からの樹脂に加えて室温で窒素下、反応させる。反応の程度を検出してコントロールするためにニンヒドリンを用いる。反応後、反応液を除き、樹脂は、順次、DMF、IPAおよびDMFで洗浄する。
1Lの20%PIP/DMFを加えて5分間Fmoc保護基を除去した後、溶液を取り除く。次いで1Lの20%PIP/DMFを加えて20分間Fmoc保護基を除去した後、溶液を取り除き、樹脂はDMFで4回洗浄する。
50mmolのパルミチン酸と50mmolの3−(ジエトキシホスホリルオキシ)−1,2,3−フェントリアジン−4−ケトン(DEPBT)を400mlのDMFに溶解した後、100mmolのDIEAを添加して室温で撹拌下3分間反応させ、この溶液を樹脂に添加して窒素下2時間、37℃の水浴中で反応させる。反応後、反応液を取り除き、樹脂を、順次、DMF、イソプロピルアルコール(IPA)およびDMFで洗浄する。
4.リラグルチドの樹脂ペプチドの後処理
工程(2)で得られた該リラグルチドの樹脂ペプチドは、順次、DMF、IPAおよびDMFで洗浄し、次いでDCMで3回洗浄し、無水エーテルで2回洗浄した後、真空乾燥してリラグルチドの樹脂ペプチドを最終的に得る。
5.粗リラグルチドペプチドの調製
乾燥したリラグルチドのペプチド樹脂をトリフルオロ酢酸(TFA):トリイソプロピルシラン(TIS):水=95:2.5:2.5(容積比、乾燥樹脂グラム当たり計10mLの可溶化液)の新しい可溶化液と室温で4時間反応さる。反応溶液は反応後ろ過し、樹脂はTFAで2度洗浄し、ろ液を集めて合わせ、ロータリーエバポレーターで元の容積の1/3まで濃縮する。リラグルチドは冷無水エーテルで沈殿させ、遠心分離と真空乾燥後、白色の粗HS−20001を得る。
6.逆相液体クロマトグラフィーでのリラグルチドの調製
10gの粗リラグルチドを一定量のNHHCO溶液に溶解し、0.45μmメンブランフィルターでろ過した後、逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)で精製する。移動相はA
0.1%TFA/HO、B 0.1%TFA/アセトニトリルで、カラムはDenali C−18カラム(粒子径8.3μm、5×30cm)、カラム温度は45℃、検出波長は220nm、流速は120mL/min.である。生成物のピークを集め、減圧濃縮して殆どのアセトニトリルを除去した後、凍結乾燥によりリラグルチドの生成物2.25gを得る。純度は98%で、収率は12.5%である。
試験例1:グルカゴン様ペプチド‐1レセプター(GLP1R)に対する化合物のアゴニスト活性試験
GLP1RはGsタンパクと共役する受容体であり、そのアゴニストとの結合は細胞内cAMP濃度の増加をもたらす。本試験において、GLP1RとcAMP応答エレメントによって制御されるルシフェラーゼ・レポーター遺伝子プラスミドをHEK293細胞に同時導入する。化合物がレセプターに結合してレセプターを活性化すると、ルシフェラーゼの発現が増加する。化合物のGLP1Rに対する活性化状態はルシフェラーゼの活性を調べることによって知ることができる。
Figure 2013500278
試験法:
1.GLP1RとpCRE−Lucプラスミドを安定に移入したHEK293細胞を40000細胞/ウェル(穴)/100μlの量で96穴プレートに移植して、37℃で24時間培養する。
2.一定の濃度勾配を持つ化合物またはポジティブ薬剤を加えて(一濃度あたり3ウェル)、37℃で5時間培養する。ネガティブコントロールは溶媒のDMSOである。
3.各ウェルから50μlの培養液を採り、50μlのルシフェラーゼの基質を加えた後、10分間ボルテックスする。
4.80μlの反応液を採って白色96穴プレートに移した後、Invisionマイクロプレートリーダー(酵素ラベル測定装置)で検出する。
試験結果:陽性化合物リラグルチドに比べ、本発明の化合物HS−20001の活性は陽性化合物の活性とほぼ同じであるが、HS−20002〜20008はずっと良いアゴニスト活性を示している。
Figure 2013500278
試験例2 in vivo活性試験
2型糖尿病のdb/dbマウスをランダムな血糖と体重に基づいて6グループ(8匹/クループ)に分ける。生理食塩水、3または10μg/kgのHSシリーズ新化合物(リラグルチド、20001、20002、20003、20004、2005,2006,2007,2008)を単回の皮下注射により投与する。マウスのランダム血糖を投与後の異なる時間で測定する。
実験で使用した動物はdb/dbマウスで、これはJacksonという名の米国法人の製品であり、上海Institute of Materia Medica of Chinese
Academy of Scienceにより保存し、繁殖されている。その適合証明書では:SCXK(HU)2008-0017、体重:35−50g;性別:雄85、雌86、SPF動物室で飼育;温度:22−24℃;湿度:45−80%;明かり:150−300Lx、12時間昼と夜が交互である。
試験の候補化合物は、HS−20001、HS−20002、HS−20003、HS−20004、HS−20005、HS−20006、HS−20007、HS−20008、リラグルチド(Novo Nordiskにより開発、ポジティブコントロールとして)である。
調製法:化合物1ビン(bottle)(2mg/bottle)を2度蒸留した蒸留水で溶かして濃度が2mg/mlの無色透明の溶液を調製し、次いで溶液は生理食塩水で0.6μg/mlおよび2μg/mlに希釈する(塩化ナトリウム注射、Double-Crane Pharmaceutical Co., Ltd. Anhui, batch number: 080728 6C)。Rocheの“ACCU-CHEK
Advantage”血糖メーターを血糖測定に用いる。
用量設定とグループ
試験グループ1:
対照群:生理食塩水
リラグルチド群:3μg/kg
HS−20001群:3μg/kg
HS−20002群:3μg/kg
HS−20003群:3μg/kg
HS−20004群:3μg/kg
HS−20005群:3μg/kg
HS−20006群:3μg/kg
HS−20007群:3μg/kg
HS−20008群:3μg/kg
試験グループ2:
対照群:生理食塩水
リラグルチド群:10μg/kg
HS−20001群:10μg/kg
HS−20002群:10μg/kg
HS−20003群:10μg/kg
HS−20004群:10μg/kg
HS−20005群:10μg/kg
HS−20006群:10μg/kg
HS−20007群:10μg/kg
HS−20008群:10μg/kg
投与ルートと容量:単回皮下注射、用量は5ml/kg
試験法
2型糖尿病のdb/dbマウスの選別、グループ分けおよび投与
試験グループ1:
171匹のdb/dbマウス(雄85、雌86)を離乳後、1つのケージで飼育し、高脂肪食を与える。db/dbマウスが7週令になった後、ランダムおよび空腹時血糖を測定する。病気になった80匹のdb/dbマウスを取り出し、ランダム血糖、空腹時血糖および体重により以下のように10グループに分ける:モデル対照群、リラグルチド群−3μg/kg、HS−20001群−3μg/kg、HS−20002群−3μg/kg、HS−20003群−3μg/kg、HS−20004群−3μg/kg、HS−20005群−3μg/kg、HS−20006群−3μg/kg、HS−20007群−3μg/kgおよびHS−20008群−3μg/kg。
試験グループ2:
db/dbマウスのランダム血糖を測定する。病気になった80匹のdb/dbマウスを取り出し、ランダム血糖および体重により以下のように10グループに分ける:モデル対照群、リラグルチド群−10μg/kg、HS−20001群−10μg/kg、HS−20002群−10μg/kg、HS−20003群−10μg/kg、HS−20004群−10μg/kg、HS−20005群−10μg/kg、HS−20006群−10μg/kg、HS−20007群−10μg/kgおよびHS−20008群−10μg/kg。
各群は8匹のマウス、半分の雄および半分の雌を有する。各群の動物にそれぞれ単回の皮下注射で試験化合物または溶媒のコントロールを投与する。ランダム血糖は、投与後1時間、2時間、4時間、8時間および24時間で測定し、血糖の減少率を計算する。
血糖の減少率=(対照群の血糖−処置群の血糖)/対照群の血糖×100%
試験結果
試験1:db/dbマウスのランダム血糖に対する単回投与による低用量新化合物の効果
結果は表2および表3に示す。db/dbマウスに単回の皮下注射により3μg/kgのHS−20002,20004,20005,20006,20007または20008を投与する。1時間後、該マウスのランダム血糖値は、対照群の値に比べ有意に減少し(P<0.05)、減少率は、それぞれ24.51%、15.00%、14.00%、14.25%、13.98%および13.90%であった。投与から2時間および4時間後は、ランダム血糖値は低水準を維持し、対照群の値とは有意な差がある(P<0.05)。投与から8時間後は、ランダム血糖値は対照群の値とは有意な差がない。マウスに皮下注射を通じて3μg/kgのHS−20003を投与する。1時間後、ランダム血糖値は対照群の値に比べ、17.33%まで有意に減少する(P<0.05)。投与から2時間、4時間および8時間後は、ランダム血糖値は対照群の値とは有意な差を示さない。単回の皮下注射によりdb/dbマウスに3μg/kgのHS−20001を投与すると、ランダム血糖値は対照群の値に比べて少し減少するが、有意な差はない。リラグルチドを投与したマウス群のランダム血糖値は有意な減少は見られない。
Figure 2013500278
Figure 2013500278
試験2:db/dbマウスのランダム血糖に対する単一用量で投与した高用量新化合物の効果
結果は表4および表5に示す。db/dbマウスに単回の皮下注射により10μg/kgのHS−20002を投与する。1時間後、マウスのランダム血糖値は、対照群の値に比べ有意に減少した(P<0.01)。投与から2時間、4時間および8時間後は、ランダム血糖値は低水準を維持し、投与後4時間の値が最も顕著であって、減少率は40.67%まで上がり、対照群の値とは有意に差があり(P<0.001)、投与後24時間まで、ランダム血糖値は対照群の値よりまだ有意に低い。マウスに皮下注射を通じて10μg/kgのHS−20003を投与すると、1時間後、ランダム血糖値は対照群の値に比べ有意に減少し(P<0.01)、23.62%まで減少している。投与から2時間、4時間および8時間後は、ランダム血糖値はまだ低水準を維持している。投与から24時間後は、対照群と比べて有意な差はない。db/dbマウスに単回の皮下注射により10μg/kgのHS−20001を投与すると、2時間後、ランダム血糖値は対照群の値に比べ有意に減少し、投与から4時間および8時間後は、ランダム血糖値はまだ低水準を維持している。投与から24時間後は、ランダム血糖値は対照群の値と有意な差を示さない。HS−20002,HS−20004,HS−20005,HS−20006,HS−20007またはHS−20008を単回の皮下注射を通じてマウスに投与すると、ランダム血糖値は即座にかつ有意に減少し、2時間後、減少率は36.20%までなる。投与から4時間および8時間後は、血糖値はまだ低水準を維持していて、投与から24時間後は、対照群の値と比べて有意な差はない。リラグルチドを投与した群のマウスのランダム血糖値は有意な減少は見られない。
Figure 2013500278
Figure 2013500278
試験の結論
単回の皮下注射により本発明の一連の新化合物を投与したdb/dbマウスのランダム血糖は有意に低下した。3μg/kgの用量でHS−20002,HS−20003,HS−20004,HS−20005,HS−20006,HS−20007およびHS−20008によりランダム血糖は明らかに減少した。なかでも、HS−20002およびHS−20004がランダム血糖の低下により良い効果を示し、単回の皮下注射後の血糖降下効果の時間は用量依存性であり、3μg/kgの用量におけるランダム血糖低下に対するHS−20002とHS−20004の効果の持続時間は4時間以上である。10μg/kgの用量におけるランダム血糖低下に対するHS−20001,HS−20002,HS−20003,HS−20004,HS−20005,HS−20006,HS−20007およびHS−20008の効果の持続時間は8時間以上である。

Claims (22)

  1. 式(I):
    Figure 2013500278
    で表されるアミノ酸配列を持つGLP−1類縁体の一連の誘導体〔ただし、該GLP−1類縁体の誘導体は式R(CH−CO−(式中、RはCH−またはHOOC−であり、nは8−25から選択される整数である)で表される脂溶性置換基を含み、X1、X2、X10、X12、X13、X14、X16、X17、X19、X20、X21、X24、X27、X28、X29、X30、X31、X32、X33、X34、X35、X36、X37、X38およびX39は独立して、天然もしくは非天然アミノ酸または天然もしくは非天然アミノ酸から成るペプチド断片を示す〕またはその薬学的に許容される塩。
  2. 式R(CH−CO−(式中、RはCH−またはHOOC−であり、nは8−25から選択される整数である)で表される脂溶性置換基とGLP−1類縁体のアミノ酸残基のアミノ基がアミド結合によって結合している請求項1記載のGLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  3. 式R(CH−CO−(式中、RはCH−またはHOOC−であり、nは8−25から選択される整数である)で表される脂溶性置換基とGLP−1類縁体のC末端Lysのεアミノ基がアミド結合によって結合している請求項2記載のGLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  4. 式R(CH−CO−(式中、RはCH−またはHOOC−であり、nは8−25から選択される整数である)で表される脂溶性置換基とGLP−1類縁体のC末端Lysのαアミノ基がアミド結合によって結合している請求項2記載のGLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  5. がCH−であり、nが8、10、12、14、16、18、20および22から選択される整数である請求項4記載のGLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  6. がCH−であり、nが14である請求項5記載のGLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  7. がHOOC−であり、nが14、16、18、20および22から選択される整数である請求項4記載のGLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  8. がHOOC−であり、nが14である請求項7記載のGLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  9. X1がL-HisまたはD-Hisであり、X2がAla、D-Ala、Gly、Val、Leu、Ile、LysまたはAibであり、X10が ValまたはLeuであり、X12が Ser、LysまたはArgであり、X13が TyrまたはGlnであり、X14がLeuまたはMetであり、X16が Gly、GluまたはAibであり、X17がGln、Glu、Lys またはArgであり、X19がAlaまたはValであり、X20がLys、GluまたはArgであり、X21がGluまたはLeuであり、X24がValまたはLysであり、X27がValまたはLysであり、X28がLys、Glu、AsnまたはArgであり、X29がGlyまたはAiblであり、X30がArg、GlyまたはLysであり、X31がGly、Ala、Glu、ProまたはLysであり、X32がLysまたはSerであり、X33がLysまたはSerであり、X34がGly、AlaまたはSarであり、X35がGly、AlaまたはSarであり、X36がProまたはGlyであり、X37がProまたはGlyであり、X38がProまたはGlyであり、X39がSerまたはTyrである請求項1〜8のいずれか一項に記載のGLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  10. GLP−1類縁体のアミノ酸配列が、配列番号1ないし配列番号120から成る群から選択される請求項9記載のGLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  11. 式R(CH−CO−(式中、RはCH−またはHOOC−であり、nは8−25から選択される整数である)で表される脂溶性置換基と、配列番号1ないし配列番号120から成る群から選択される配列を有するGLP−1類縁体のアミノ酸残基のアミノ基とがアミド結合によって結合している請求項10記載のGLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  12. 式R(CH−CO−(式中、RはHOOC−であり、nは8−25から選択される整数である)で表される脂溶性置換基と、配列番号1ないし配列番号120から成る群から選択される配列を有するGLP−1類縁体のC末端Lysのεアミノ基とがアミド結合によって結合している請求項11記載のGLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  13. がCH−またはHOOC−であり、nが8、10、12、14、16、18、20および22から選択される整数である請求項12記載のGLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  14. がCH−であり、nが14である請求項12記載のGLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  15. GLP−1類縁体のアミノ酸配列が、配列番号1ないし配列番号20から成る群から選択される請求項14記載のGLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  16. 式R(CH−CO−(式中、RはCH−またはHOOC−であり、nは8−25から選択される整数である)で表される脂溶性置換基と、GLP−1類縁体のC末端Lysのαアミノ基がアミド結合によって結合している請求項11記載のGLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  17. がCH−またはHOOC−であり、nが8、10、12、14、16、18、20および22から選択される整数である請求項16記載のGLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  18. がCH−であり、nが14である請求項17記載のGLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  19. GLP−1類縁体のアミノ酸配列が、配列番号1ないし配列番号8から成る群から選択され、RがCH−であり、nが14である請求項18記載のGLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  20. GLP−1類縁体のアミノ酸配列が配列番号4である請求項19記載のGLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  21. (1)
    治療上有効な量の請求項1〜20のいずれか一項に記載のGLP−1類縁体の誘導体またはその薬学的に許容される塩、および
    (2)
    薬学的に許容される賦形剤または医薬担体
    を含有する医薬組成物。
  22. インシュリン非依存性糖尿病、インシュリン依存性糖尿病または肥満症の治療薬の製造における請求項1〜20のいずれか一項に記載のGLP−1類縁体の誘導体もしくはその薬学的に許容される塩または請求項21の医薬組成物の使用。
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