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JP2012529482A - 2,3−ジヒドロ−1h−インデン化合物および癌を治療するためのその使用 - Google Patents

2,3−ジヒドロ−1h−インデン化合物および癌を治療するためのその使用 Download PDF

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JP2012529482A
JP2012529482A JP2012514539A JP2012514539A JP2012529482A JP 2012529482 A JP2012529482 A JP 2012529482A JP 2012514539 A JP2012514539 A JP 2012514539A JP 2012514539 A JP2012514539 A JP 2012514539A JP 2012529482 A JP2012529482 A JP 2012529482A
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ヘネシー,エドワード
ハード,アレクサンダー
オザ,ヴィバ
サエ,ジャマール・カルロス
シャー,リー
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Abstract

本明細書では、2,3−ジヒドロ−1H−インデン化合物あるいは本化合物または本化合物を含む医薬組成物の製造方法が提供される。上記化合物はIAPタンパク質を阻害し、様々な癌を治療するために使用することができる。

Description

優先権
本出願は、2009年6月12日に出願された米国仮特許出願第61/186,594号の優先権を主張するものであり、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書では、2,3−ジヒドロ−1H−インデン化合物、この化合物を含む医薬組成物およびその調製方法が提供される。上記化合物はIAPタンパク質を阻害し、様々な癌を治療するために使用することができる。
アポトーシス阻害タンパク質(inhibitor of apoptosis protein=IAP)はバキュロウイルスで最初に同定され、そこでは、複製に関与し、感染細胞がアポトーシスを引き起こすことを防止する。続いて、複数種のIAPが昆虫、線虫および脊椎動物で発見され、そこでは、発現に重要な役割を果たすメンバーもいるが、細胞周期の制御に関与するメンバーもいる。バキュロウイルスIAPタンパク質中に存在する2つのモチーフが細胞性IAPで同定されている。バキュロウイルスIAP反復(BIR)ドメインは約70〜80個のアミノ酸長であり、亜鉛結合モチーフを含む。BIRドメインの存在によって、タンパク質がIAPファミリーのメンバーとして定義される。BIRドメインは、IAP機能に関わるタンパク質間相互作用を容易にする。バキュロウイルスIAPおよびいくつかの細胞性IAPに発見された第2のモチーフは、他のタンパク質に発見された亜鉛フィンガーの一種であるRING(Really Interesting New Gene)フィンガーであり、IAP中でE3ユビキチンリガーゼ活性を有する。ヒトゲノムは8種類のIAP、すなわちcIAP1、cIAP2、XIAP、Ts−IAP、Livin、サバイビン、NAIPおよびApollonまたはBruceを含む(Hunter, A. M., E. C. LaCasse and R. G. Korneluk, 2007, The inhibitors of apoptosis (IAPs) as cancer targets(癌標的としてのアポトーシス阻害物質(IAP)), Apoptosis, 12:1543-1568)。
XIAPは、3つのBIRドメイン(BIR1、2および3)およびRINGフィンガーを有する。XIAPは、アポトーシス促進性プロテアーゼのカスパーゼファミリーのいくつかのメンバーの活性型に結合するその能力によってアポトーシスを直接阻害することができる。XIAPのBIR3ドメインは、活性化されたカスパーゼ−9のN末端に結合して、活性にとって必須のカスパーゼ−9の二量体形成を阻害する。カスパーゼ−3およびカスパーゼ−7は、BIR1およびBIR2ドメイン間のリンカー領域に結合して、カスパーゼ活性部位をブロックする(Riedl, S. J. and Y Shi, 2004, Molecular Mechanisms of Caspase Regulation During Apoptosis(アポトーシス中のカスパーゼ調整の分子機構), Nat. Rev. Mol. Cell Biol., 5: 897-907)。
cIAP1およびcIAP2は、2型腫瘍壊死因子−α受容体複合体[TNFR2]との相互作用によって最初に同定された(Rothe, M. et al. 1995, The TNFR2-TRAF Signaling Complex Contains Two Novel Proteins Related to Baculoviral Inhibitor of Apoptosis Proteins(TNFR2−TRAFシグナル伝達複合体はバキュロウイルスアポトーシス阻害タンパク質に関連する2種類の新規なタンパク質を含む), Cell, 83: 1243-1252)。cIAP1およびcIAP2はどちらも、3つのBIRドメイン(BIR1、2および3)、RINGフィンガーおよびカスパーゼ動員ドメイン(CARD)を含む。cIAP1はそのBIR1ドメインを介してTNFR2複合体中のTRAF1/2に結合する(Samuel, T., K. Welsh, T. Lober, S. H. Togo, J. M. Zapata and J. C. Reed, 2006, Distinct BIR Domains of cIAP1 Mediate Binding to and Ubiquitination of Tumor Necrosis Factor Receptor-associated Factor 2 and Second Mitochondrial Activator of Caspases(cIAP1の明確に区別できるBIRドメインは、カスパーゼの腫瘍壊死因子受容体関連因子2および第2のミトコンドリア活性化因子に対する結合およびそれらのユビキチン化を媒介する), J. Biol. Chem. 281: 1080-1090)。活性化されたTNFR複合体では、cIAP1およびcIAP2のRINGドメインによるRIPK1のユビキチン化は、TNFRの下流のTAK1シグナル伝達を活性化させる際の重要な工程であり、それにより、生存促進性の標準的なNF−kappaB経路が活性化しカスパーゼ−8阻害物質FLIPが合成される(Varfolomeev E., et al. 2008 c-IAP1 and c-IAP2 are Critical Mediators of Tumor Necrosis Factor α (TNFα)-induced NF-kappaB Activation(cIAP1およびcIAP2は、腫瘍壊死因子α(Tumor Necrosis Factor α=TNFα)に誘発されるNF−kappaB活性化の重要な媒介物である), J. Biol. Chem., 283: 24295-24299)。また、cIAP1は、NIKのユビキチン化およびその後のプロテアソーム分解によって非標準的NF−kappaB経路を負に制御するように作用する。しかし、XIAPのように、cIAP1およびcIAP2は生体外でカスパーゼに結合することができ、それらの親和性は生理学的に関連していないと思われる(Eckelman, B. P. and G. S. Salvesen, 2006, The Human Anti-apoptotic Proteins cIAP1 and cIAP2 Bind but Do Not Inhibit Caspases(ヒト抗アポトーシスタンパク質cIAP1およびcIAP2は結合するがカスパーゼを阻害しない), J. Biol. Chem. 281: 3254-3260)。
BIR2ならびにXIAP、cIAP1およびcIAP2の3つのドメインの細胞アンタゴニストは、Livinの単一のBIRドメインと共に、カスパーゼの第2のミトコンドリア活性化因子(second mitochondrial activator of caspases=SMAC)と呼ばれている。SMACは、細胞質内で合成され、次いで、ミトコンドリア内に取り込まれ、そこで、そのN末端の55個のアミノ酸がそのタンパク質の残部から切断される。DNA損傷またはアポトーシスを引き起こす薬剤による処理によって生じ得るミトコンドリアの完全性の喪失と同時に、ミトコンドリアSMACは細胞質に進入し、そこで、XIAP、cIAP1、cIAP2およびLivinに結合する。SMACのこれらのIAPへの結合は、N末端の4個のアミノ酸(AVPI)がBIR2および/またはcIAP1、cIAP2、XIAPの3つのドメインおよびML−IAPの単一のBIRドメインに結合することで容易になる(Hunter et al.)。
SMACがXIAPに結合することで、XIAPによるカスパーゼ−3、カスパーゼ−7およびカスパーゼ−9の阻害が防止されるため、この結合はアポトーシス促進性である。SMACがcIAP1およびcIAP2に結合することで、cIAP1およびcIAP2の自己ユビキチン化およびプロテオゾーム媒介性分解が引き起こされる。cIAP1およびcIAP2の喪失によって、標準的なNF−kappaB経路によるTNFRの下流のシグナル伝達が阻害される。TNF−αおよびTNFRの活性複合体が生ずる細胞では、それによって、TRAD、RIPK1およびプロカスパーゼ−8間の複合体の形成によるカスパーゼ−8の活性化も引き起こされる。標準的なNF−kappaB経路の不活性化に起因する活性カスパーゼ−8の形成およびFLIPの非存在によって、これらの腫瘍細胞においてアポトーシスが引き起こされる。
構造的な研究によって、XIAPのBIR3ドメインがSMACのN末端の4個のアミノ酸、すなわちAla−Val−Pro−Ile(AVPI)に結合することが分かった。生化学的な研究によって、AVPIおよび関連するペプチドもcIAP1、cIAP2およびLivinのBIRドメインに結合することが分かった。XIAP、ML−IAP、cIAP1およびcIAP2に結合するAVPIの細胞透過性小分子模倣体(SMAC模倣体)が形成された。しかし、これらのアポトーシス関連経路を利用する1種以上のIAPを標的とする新規な化合物がなお必要とされている。
本明細書では式Iの化合物が提供される:
Figure 2012529482
式Iの化合物では、
R1およびR2は独立に、HまたはC(1〜6)アルキルであり、
R3は、HまたはC(3〜8)シクロアルキルであり、
R4は、−OC(3〜10)アルキルO−、−OC(3〜10)アルケニルO−または−OC(3〜10)アルキニルO−であり、
R5は、HまたはC(3〜8)シクロアルキルであり、
R6およびR7は独立に、HまたはC(1〜6)アルキルである。
本化合物の形態としては、上記化合物の医薬的に許容される塩などの塩、溶媒和物または水和物を挙げることができる。上記化合物は、医薬的に許容される担体、希釈剤または賦形剤をさらに含むことができる医薬組成物の一部とすることもできる。
本化合物および組成物はIAP活性を阻害することができるため、癌の治療などで使用することができる。従って、本化合物および組成物を薬として使用することができる。例えば、本化合物を、急性骨髄性白血病、膀胱癌、乳癌、結腸癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、非小細胞肺癌、卵巣癌、膵臓癌または前立腺癌を治療するために使用してもよい。
本明細書では式Iの化合物が提供される。
いくつかの化合物では、R1およびR2のうちの一方はC(1〜6)アルキルであり、R1およびR2のうちの他方はHである。いくつかの化合物では、R1およびR2のうちの一方はメチルであり、R1およびR2のうちの他方はHである。さらなる化合物では、R1およびR2はどちらもHである。
いくつかの化合物では、R3はC(3〜8)シクロアルキル、例えばシクロヘキシルである。
これらおよび他の化合物の態様では、R4は、
Figure 2012529482
である。他の態様では、R4は、
Figure 2012529482
である。
これらおよび他の態様では、R5はC(3〜8)シクロアルキル、例えばシクロヘキシルである。
さらに他の態様では、R6およびR7のうちの一方はC(1〜6)アルキルであり、R6およびR7のうちの他方はHである。なおらさなる態様では、R6およびR7のうちの一方はメチルであり、R6およびR7のうちの他方はHである。他の態様ではR6およびR7はどちらもHである。
いくつかの態様では、R1およびR2のうちの一方はC(1〜6)アルキルであり、R1およびR2のうちの他方はHであり、R3はC(3〜8)シクロアルキルであり、R4は−OC(3〜10)アルキニルO−であり、R5はC(3〜8)シクロアルキルであり、R6およびR7のうちの一方はC(1〜6)アルキルであり、R6およびR7のうちの他方はHである。
他の態様では、R1およびR2のうちの一方はメチルであり、R1およびR2のうちの他方はHであり、R3はシクロヘキシルであり、R4は、
Figure 2012529482
であり、R5はシクロヘキシルであり、R6およびR7のうちの一方はメチルであり、R6およびR7のうちの他方はHである。
式Iの具体的な化合物は、
Figure 2012529482
または
Figure 2012529482
である。
本化合物のいずれかの態様では、式Iの化合物は、下記式Iaに示す立体化学を有することができる:
Figure 2012529482
本化合物のいずれかの他の態様では、式Iの化合物は、下記式Ibに示す立体化学を有することができる:
Figure 2012529482
本明細書に記載されている化合物の具体例は表1に示されている。当業者は、表1および実施例に示されている化合物を含む本明細書に記載されている化合物が遊離した非塩形態で生じ得ること、あるいは塩として生じ得ることを認識する。
当業者は、本明細書に記載されている化合物を二量体とみなすことができることを分かっているであろう。本明細書に記載されている二量体化合物は、同種二量体または異種二量体のどちらでもよい。同種二量体および異種二量体という用語は、2つの同一のサブユニットまたは2つの異なるサブユニットをそれぞれ含む二量体を表す。この2つのサブユニットは、リンカー部分、すなわちR4によって結合されており、ここでリンカー部分は、示した位置でサブユニットのそれぞれに共有結合されている。従って、上記化合物の同種二量体では、R1、R2およびR3はR6、R7およびR5とそれぞれ同じであり、この場合リンカーはR4である。上記化合物の異種二量体では、R1、R2およびR3のうちの1つ以上は、R6、R7およびR5とそれぞれ異なる。異種二量体では、R1、R2およびR3のうちの1つ、2つまたはすべてがR6、R7およびR5とそれぞれ異なり得る。
本明細書に記載されている化合物のすべての異性体(例えば、鏡像異性体、立体異性体、ジアステレオ異性体、エピマー、幾何異性体)単独ならびに式Iの化合物の完全または部分的にラセミ化またはエピマー化されたような任意の混合物(例えば、ラセミ混合物または光学活性混合物)が式Iの化合物の範囲に含まれる。(R)、(S)、エピマー、ジアステレオマー、シス、トランス、シン、アンチおよびそれらの混合物を含むこれらの形態のすべてが式Iの化合物に含まれる。本明細書に記載されている化合物は、水和形態、溶媒和形態、互変異性形態または双性イオン形態で存在してもよく、本化合物は、本化合物のこれらの任意の形態およびそれらの混合物を含む。式Iの化合物は、塩、例えば、医薬的に許容される塩として提供することができ、包接体の形態とすることもできる。
立体異性体の混合物、例えば、ジアステレオマーの混合物を、好適な分離法による公知の方法でそれらの対応する異性体に分離することができる。ジアステレオマーの混合物を、例えば、分別結晶、クロマトグラフィー、溶媒分配および同様の手法によってそれらの個々のジアステレオマーに分離することができる。この分離は、出発化合物、中間体化合物または化合物自体のうちのいずれかの1つの段階で行うことができる。鏡像異性体は、ジアステレオマー塩の形成、例えば、鏡像異性的に純粋なキラル酸との塩の形成によって、あるいはキラルクロマトグラフィー媒体を用いるクロマトグラフィー、例えば、HPLCによって分離することができる。
具体的な態様では、式Iの化合物は、式Iの化合物の他の形態の存在または非存在下で、例えば式Iaまたは実施例に示す化合物の任意の形態の混合物とすることができる。上記化合物の混合物としては、ラセミ混合物または等モル混合物ならびにこれらの形態のうちの1つが他の異性体に対して富化されている本化合物の混合物(例えば、式Iaまたは実施例に示す化合物が主な異性体である3:2混合物)が挙げられる。さらなる態様では、式Iaまたは実施例に示す化合物の形態などの式Iの化合物の任意の形態は、モルまたは重量に基づいて式Iの化合物の混合物の約60、70、80、85、90、95、97、99、99.5、99.7、99.9%以上を構成することができる。一態様では、本化合物の具体的な形態は、式Iの化合物の混合物の約90%以上を構成することができる。さらなる態様では、本化合物の具体的な形態は、式Iの化合物の混合物の約95%以上を構成することができる。なおさらなる態様では、本化合物の具体的な形態は、式Iの化合物の混合物の約99%以上を構成することができる。
本明細書に記載されている化合物が互変異性現象を示し得ることが理解される。化学構造が可能な互変異性形態のうちの1つのみを表している場合もあるため、本発明が表された構造の任意の互変異性形態を包含することを理解されたい。
さらに、本明細書に記載されている化合物は、非溶媒和形態ならびに水、エタノールなどの医薬的に許容される溶媒を含む溶媒との溶媒和形態で存在することができる。一般に、溶媒和形態は、本発明の目的では、非溶媒和形態の均等物であるとみなされ、式Iの化合物の範囲に含まれる。本化合物は、包接体や薬物およびホストが化学量論または非化学量論量で存在することができる薬物−ホスト包接錯体などの錯体として存在することもできる。化学量論または非化学量論量で存在し得る2種以上の有機および/または無機成分を含む薬物の錯体が含まれる。得られた錯体はイオン化、部分イオン化または非イオン化されていてもよい。そのような錯体の概説については、J Pharm Sci, 64 (8), 1269-1288 by Haleblian (August 1975)を参照されたい。
本明細書に記載されている任意の態様を、本明細書に記載されている任意の他の好適な態様と組み合わせてさらなる態様を提供することができる。例えば、一態様が個々に、あるいはまとめてR1、R2、R3、R4、R5、R6などの可能な基について説明し、別の態様が可能なR7基について説明している場合、これらの態様を組み合わせて、可能なR7基と共にR1、R2、R3、R4、R5、R6の可能な基などについて説明する一態様を提供することができることが理解される。
上記化合物に関して、および本出願および請求項全体にわたって、以下の用語は以下に定義する意味を有する。
「アルケニル」という用語は、2つの炭素原子間に存在する少なくとも1つ二重結合を含む、本明細書に記載されているアルキル基に関して記載されているような、直鎖および分岐鎖炭化水素を指す。アルケニル基は必要に応じて一価または二価とすることができる。例としては、特に、ビニル、−CH=C(H)(CH)、−CH=C(CH、−C(CH)=C(H)、−C(CH)=C(H)(CH)、−C(CHCH)=CH、−C(CHCH)=CH−、ブタジエニル、ペンタジエニルおよびヘキサジエニルが挙げられる。
「アルキル」という用語は、ヘテロ原子を含まない飽和炭化水素鎖、例えばC(1〜6)鎖を指す。アルキル基は、必要に応じて一価または二価とすることができる。従って、この用語は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、−CHCH−などの直鎖アルキル基を含む。この用語は、限定されるものではなく、例として挙げるが、−(CH−、−CH(CH、−CH(CH)(CHCH)、−CH(CHCH、−C(CH、−C(CHCH、−CHCH(CH、−CHCH(CH)(CHCH)、−CHCH(CHCH、−CHC(CH、−CHC(CHCH、−CH(CH)CH(CH)(CHCH)、−CHCHCH(CH、−CHCHCH(CH)(CHCH)、−CHCHCH(CHCH、−CHCHC(CH)、−CHCHC(CHCH、−CH(CH)CHCH(CH、−CH(CH)CH(CH)CH(CH、−CH(CHCH)CH(CH)CH(CH)(CHCH)などの分岐鎖も含む。この用語は、第一級アルキル基、第二級アルキル基および第三級アルキル基を含む。アルキル基は、親化合物中の1つ以上の炭素原子、酸素原子、窒素原子および/または硫黄原子に結合することができる。
「アルキニル」という用語は、2つの炭素原子間に存在する少なくとも1つの三重結合以外は本明細書に記載されているアルキル基に関して記載したような直鎖および分岐鎖炭化水素基を指す。アルキニル基は必要に応じて一価または二価とすることができる。例としては、特に、−C≡C(H)、−C≡C(CH)、−C≡C−、−C≡CCH−、−C≡C(CHCH)、−C(H)C≡C(H)、−C(H)C≡C(CH)、−C(H)C≡C(CHCH)および−CH−C≡C−C≡C−CH−が挙げられる。
「シクロアルキル」という用語は、一般に3〜12個の炭素原子を有する飽和環式炭化水素鎖を指し、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルなどの環式アルキル基を含む。この用語は、限定されるものではないが、アダマンチル、ノルボルニルおよびビシクロ[2.2.2]オクチルなどの多環式アルキル基も含む。シクロアルキル基は、親化合物中の1つ以上の炭素原子、酸素原子、窒素原子および/または硫黄原子に結合することができる。
本明細書に使用されている「IAP」または「IAPs」は、cIAP1、cIAP2、XIAP、Ts−IAP、Livin、サバイビン、NAIPおよびApollonまたはBruceを含む当該技術分野で認識されている1つ以上のアポトーシス阻害タンパク質を表す。
「医薬的に許容される」とは哺乳類での使用に適していることを意味する。医薬的に許容される塩としては、哺乳類での使用に適した無機塩基、有機塩基、無機酸、有機酸、または、塩基性または酸性のアミノ酸、との塩が挙げられる。無機塩基としては、ナトリウムまたはカリウムなどのアルカリ金属イオン、カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属またはアルミニウムおよびアンモニウムが挙げられる。有機塩基としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミンが挙げられる。無機酸としては、塩酸、ヒドロホウ酸、硝酸、硫酸およびリン酸が挙げられる。有機酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸が挙げられる。塩基性アミノ酸としては、アルギニン、リシンおよびオルニチンが挙げられる。酸性アミノ酸としては、例えば、アスパラギン酸およびグルタミン酸が挙げられる。医薬的に許容される塩の例は、Berge, S.M. et al., “Pharmaceutical Salts, Journal of Pharmaceutical Science, 1977;66:1 19にも記載されている。
「塩」とは、本化合物の調製などの工業プロセスでの使用に適した塩および医薬的に許容される塩を含む化合物のすべての塩形態を指す。
「治療する」または「治療すること」とは、対象におけるIAPに関連する不十分なアポトーシスに伴う病状の治療を意味する。従って、「治療する」または「治療すること」は、IAPに関連する不十分なアポトーシスに伴う疾患または病気を抑制すること、すなわち、その発症を阻止することおよび/またはIAPに関連する不十分なアポトーシスに伴う疾患または病気を軽減すること、すなわち、病気またはそのあらゆる症状の退行または緩和を生じさせることを含む。IAPに関連する不十分なアポトーシスに伴う病状が癌である場合、「治療する」または「治療すること」は、癌細胞の死滅、増殖の抑制および/または転移の抑制による癌(例えば、癌のあらゆる症状)の緩和を含む。
本明細書に記載されている化合物は、生体外で得ることができる場合もあれば、例えば化合物のプロドラッグが投与される場合には生体内で生成することができる。
一般に、水素すなわちHなどの特定の元素について言及する場合、その元素のすべての同位体を含むことが意図されている。例えば、R基が水素すなわちHを含むように定義されている場合、R基は重水素および三重水素も含む。
本明細書に記載されている特定の化合物は、他の記載されている化合物を調製するための中間体としても有用であり、そのような中間体は本発明の範囲に含まれる。
具体的な化合物を、特に実施例および以下の表を参照しながら説明する。
Figure 2012529482
Figure 2012529482
1種以上の医薬的に許容される担体、賦形剤、結合剤、希釈剤などと共に、本明細書中の1種以上の化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは互変異性体を含む医薬組成物も提供される。様々な病気または疾患を治療または寛解するために1種以上の本化合物の治療的有効用量を含むことができる医薬的に許容される組成物を使用することができる。治療的有効用量もしくは量とは、癌を治療するのに十分な本明細書に記載されている1種以上の化合物の量を指す。
本発明の医薬組成物は、特に、慣用の造粒、混合、溶解、カプセル化、凍結乾燥、乳化または研和プロセスなどの当該技術分野でよく知られている方法によって製造することができる。本組成物は、例えば、顆粒、粉末、錠剤、カプセル、シロップ、坐薬、注射剤、乳濁剤、エリキシル、懸濁剤または溶液の形態とすることができる。本組成物を、様々な投与経路、例えば、経口投与、局所投与、経粘膜投与、直腸内投与、膣内投与または皮下投与ならびにクモ膜下腔内、静脈内、筋肉内、腹膜内、鼻腔内、眼内もしくは心室内注射のために製剤化することができる。本化合物すなわち本発明の化合物は、全身ではなく局所に、例えば、持続性製剤としての注射または局所注射で投与することもできる。以下の剤形は一例として挙げるものであり、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
経口、口内および舌下投与のために、粉末、懸濁剤、顆粒、錠剤、丸剤、カプセル、ジェルキャップおよびカプレットが固体剤形として許容される。例えば、1種以上の本発明の化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは互変異性体を澱粉または他の添加剤などの少なくとも1種の添加剤または賦形剤と混合してこれらを調製することができる。好適な添加剤または賦形剤は、スクロース、ラクトース、セルロース糖、マンニトール、マルチトール、デキストラン、ソルビトール、澱粉、寒天、アルギン酸塩、キチン、キトサン、ペクチン、タラカントガム、アラビアゴム、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、合成もしくは半合成ポリマーまたはグリセリド類、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび/またはポリビニルピロリドンである。場合により、経口剤形は、不活性希釈剤、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、パラベンもしくはソルビン酸などの防腐剤、アスコルビン酸、トコフェロールもしくはシステインなどの抗酸化剤、崩壊剤、結合剤、増粘剤、緩衝剤、甘味料、着香料または芳香剤などの投与を助ける他の成分を含むことができる。さらに、識別のために染料または顔料を添加することができる。錠剤および丸剤は、当該技術分野で知られている好適なコーティング材でさらに処理することができる。
経口投与のための液体剤形は、医薬的に許容される乳濁剤、シロップ、エリキシル、懸濁剤、スラリーおよび溶液の形態とすることができ、水など不活性希釈剤を含むことができる。医薬組成物は、限定されるものではないが、油、水、アルコールおよびこれらの組み合わせなどの無菌液体を用いて液体懸濁剤もしくは溶液として調製することができる。経口もしくは非経口投与のために、医薬的に好適な界面活性剤、懸濁化剤、乳化剤を添加することができる。
上記のとおり、懸濁剤は油を含むことができる。そのような油としては、落花生油、胡麻油、綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油および油の混合物が挙げられる。懸濁調製物は、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、脂肪酸グリセリドおよびアセチル化脂肪酸グリセリドなどの脂肪酸のエステルも含むことができる。懸濁製剤は、限定されるものではないが、エタノール、イソプロピルアルコール、ヘキサデシルアルコール、グリセリンおよびプロピレングリコールなどのアルコール類を含むことができる。限定されるものではないが、ポリ(エチレングリコール)などのエーテル、鉱油およびワセリンなどの石油炭化水素および水も懸濁製剤に使用することができる。
提供される本化合物を、皮膚または粘膜に局所的に、すなわち経皮的にも投与することができる。典型的な局所製剤としては、ゲル、ヒドロゲル、ローション、溶液、クリーム、軟膏、散布剤、包帯、泡、フィルム、皮膚パッチ、ウェーハ、インプラント、スポンジ、繊維、帯具およびマイクロエマルジョンが挙げられる。また、リポソームを使用してもよい。典型的な担体としては、アルコール、水、鉱油、液体ワセリン、白色ワセリン、グリセリン、ポリエチレングリコールおよびプロピレングリコールが挙げられる。浸透促進剤を組み込んでもよい。
吸入もしくは経鼻投与のために、本医薬製剤は、適当な溶媒および、場合により、限定されるものではないが、安定化剤、抗菌剤、抗酸化剤、pH調整剤、界面活性剤、生物学的利用能調整剤およびこれらの組み合わせなどの他の化合物を含むスプレーまたはエアゾールとすることができる。エアロゾル製剤のための噴霧剤としては、圧搾空気、窒素、二酸化炭素または炭化水素系低沸点溶媒を挙げることができる。本化合物すなわち本発明の化合物は、噴霧器などからのエアゾールスプレー提示(presentation)の形態で好都合に送達される。
注射可能な剤形としては一般に、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を用いて調製することができる水性懸濁剤または油性懸濁剤が挙げられる。注射可能な形態は、溶媒または希釈液で調製される溶液相または懸濁剤の形態とすることができる。許容される溶媒または媒体としては、滅菌水、リンガー液または等張水性食塩水が挙げられる。あるいは、無菌油を溶媒または懸濁化剤として用いることができる。一般に、無菌油すなわち脂肪酸は不揮発性であり、天然もしくは合成の油、脂肪酸、モノグリセリド、ジグリセリドまたはトリグリセリドが挙げられる。
注射のために、本医薬製剤は、上述したような適当な溶液による再構成に適した粉末とすることができる。これらの例としては、凍結乾燥、回転乾燥もしくはスプレー乾燥粉末、非晶質粉末、顆粒、沈殿物または微粒子が挙げられる。注射のために、本製剤は、場合により、安定化剤、βシクロデキストリンなどのシクロデキストリン、pH調整剤、界面活性剤、生物学的利用能調整剤およびこれらの組み合わせを含むことができる。本化合物を、ボーラス注射などによる注射または持続注入による非経口投与のために製剤化することができる。注射のための単位剤形は、アンプルまたは複数回投与容器の形態とすることができる。
直腸内もしくは膣内投与のために、本医薬製剤は、腸、S字結腸および/または直腸などで化合物を放出するための坐薬、膣座薬、軟膏、浣腸、錠剤またはクリームの形態とすることができる。1種以上の本発明の化合物または本化合物の医薬的に許容される塩もしくは互変異性体を、通常の貯蔵温度では固相で存在しかつ直腸などの体内で薬物を放出するのに適した温度では液相で存在する許容可能な媒体(例えば、カカオ脂またはポリエチレングリコール)と混合して肛門坐剤を調製する。軟ゼラチン型製剤および坐薬の調製で油を用いることもできる。水、食塩水、水性デキストロースおよび関連する糖溶液ならびにグリセリンを、ペクチン、カルボマー、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースまたはカルボキシメチルセルロースなどの懸濁化剤も含むことができる懸濁製剤ならびに緩衝剤および防腐剤の調製で用いることができる。
上述した代表的な剤形の他に、医薬的に許容される賦形剤および担体は、一般に当業者に知られており、従って、本発明に含まれる。そのような賦形剤および担体は、例えば、「Remingtons Pharmaceutical Sciences(レミントン薬学)」Mack Pub. Co., New Jersey (1991)に記載されている。
本発明の製剤は、短時間作用性、高速放出性、長時間作用性および持続放出性であるように設計することができる。従って、本医薬製剤は、制御放出または徐放のためにも製剤化することができる。
本組成物は、例えば、ミセルもしくはリポソームまたはいくつかの他のカプセル化された形態を含むこともでき、長期の貯蔵および/または送達効果を得るために持続放出形態で投与することもできる。従って、本医薬製剤は、圧縮してペレットまたは円筒体にし、蓄積注射またはステントなどのインプラントとして筋肉内または皮下に埋め込むことができる。そのようなインプラントは、シリコーンおよび生分解性ポリマーなどの公知の材料を用いることができる。
本組成物は、投与方法に応じて、例えば約0.1重量%〜約99重量%以上の活性物質を含むことができる。本組成物が用量単位を含む場合、各単位は、例えば約1〜約3000mg以上の有効成分を含むことができる。成人のヒトの治療のために用いられる用量は、投与経路および投与頻度に応じて、例えば1日約1〜約3000mgの範囲とすることができる。
具体的な用量は、感染症の状態、対象の年齢、体重、全体的な健康状態、性別および食事、投与間隔、投与経路、排出率ならびに薬物の組み合わせに応じて調節することができる。有効量を含む上記剤形のいずれも日常の実験の範囲内であり、従って、本発明の範囲に十分に含まれる。
治療的有効用量もしくは量は、投与経路および剤形に応じて変えることができる。本発明のいくつかの組成物は、高い治療指数を示す製剤を提供することができる。治療指数は、LD50とED50との比として表すことができる有毒作用と治療効果との用量比である。LD50は集団の50%に対して致死的な用量であり、ED50は集団の50%に対して治療的に有効な用量である。LD50およびED50は、動物細胞培養または実験モデルにおいて標準的な医薬手順で決定することができる。
本発明の化合物は、IAPタンパク質のカスパーゼへの結合を阻害すると考えられている。本発明の化合物によって、阻害性IAPタンパク質−カスパーゼ複合体からカスパーゼが放出され、それによりカスパーゼ酵素活性が促進されるとも考えられる。さらに、本発明の化合物がIAPタンパク質cIAP−1およびcIAP−2に結合して、それらの分解を直接促進すると考えられる。cIAP−1およびcIAP−2タンパク質の分解は、リガンドTRAILおよびTNFαの受容体を含むTNF受容体スーパーファミリーの活性化に応答してアポトーシスを促進すると考えられる。従って、本発明の化合物は、細胞にアポトーシスを誘発するか、あるいはアポトーシス信号に対して細胞(特に癌細胞)を感作させるのに有用である。本発明の化合物は、IAPタンパク質を過剰発現する細胞でアポトーシスを誘発するのに有用である。より広く言えば、本化合物は、アポトーシスを誘発できなったすべての癌種の治療に使用することができる。そのような癌種の例としては、神経芽腫、腸癌(直腸癌、結腸癌、家族性大腸腺腫症および遺伝性非ポリープ性結腸直腸癌など)、食道癌、口唇癌、喉頭癌、下咽頭癌、舌癌、唾液腺癌、胃癌、腺癌、甲状腺髄様癌、甲状腺乳頭癌、腎癌、腎実質癌、卵巣癌、子宮頸癌、子宮体癌、子宮内膜癌、絨毛膜癌、膵臓癌、前立腺癌、精巣癌、乳癌、泌尿器癌、黒色腫、脳腫瘍(神経膠芽腫、星状細胞腫、髄膜腫、髄芽細胞腫および末梢神経外胚葉性腫瘍など)、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、バーキット・リンパ腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、成人T細胞白血病リンパ腫、肝細胞癌、胆嚢癌、気管支癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、多発性骨髄腫、基底細胞腫、奇形腫、網膜芽細胞腫、脈絡膜黒色腫、精上皮腫、横紋筋肉腫、頭蓋咽頭腫、骨肉腫、軟骨肉腫、筋肉腫、脂肪肉腫、線維肉腫、ユーイング肉腫および形質細胞腫が挙げられる。
特に、本発明の化合物、組成物および方法は、膀胱癌、乳癌、結腸癌または卵巣癌などの固形腫瘍を含む癌の治療のために使用することができる。本発明の化合物、組成物および方法は、AML、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、非扁平上皮および扁平上皮型を含む非小細胞肺癌(NSCLC)、膵臓癌または前立腺癌の治療のためにも使用することができる。
別の態様は、1種以上の本化合物の非治療量または治療的有効用量のいずれかでAIPタンパク質のカスパーゼへの結合を阻害する方法を提供する。そのような方法は生体内または生体外で行うことができる。生体外での接触は、様々な量または濃度で、選択した標的、組織または腫瘍に対する1種以上の本化合物の効力を決定するためのスクリーニングアッセイで行うことができる。1種以上の本化合物の治療的有効量との生体内での接触は、接触が行われる動物における試験または癌の治療で行うことができる。標的もしくは宿主動物に対する1種以上の本化合物の効果を決定または測定することもできる。
従って、一態様は、薬として使用される本明細書に記載されている化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
一態様では、本発明は、本明細書に記載されている1種以上の化合物の有効量を対象に投与することを含む、哺乳類(例えば、ヒトもしくはヒト以外の哺乳類)などの対象における癌の治療方法を提供する。治療することができる好適な対象としては、家庭動物または野生動物、イヌやネコなどのペット、家畜(ウマ、ウシおよび他の反芻動物、ブタ、家禽、ウサギなど)、霊長類(例えば、アカゲザルおよびカニクイザル(cynomolgus)(カニクイザル(crab-eating monkey)またはオナガザルとしても知られている)などのサル、マーモセット、タマリン、チンパンジー、マカクザルなど)および齧歯類(ラット、マウス、スナネズミ、モルモットなど)が挙げられる。一態様では、本化合物を、医薬的に許容される形態で、場合により医薬的に許容される担体に入れて投与する。
包装材料に入れられた、提供される化合物を含む医薬組成物と、本明細書に記載されているように前記医薬組成物を癌の治療のために使用することができることを示すラベルまたは添付文書とを含む製品も提供される。
本明細書に記載されている化合物を、それ自体の単一の薬剤として、あるいは他の薬剤と組み合わせて、本明細書に記載されている方法に使用してもよい。1種以上のこれらの化合物によって、一組の遺伝子の突然変異によって生じ得る可能性のある癌耐性機構を阻止することもできる。例えば、本明細書に定義されている癌治療は、唯一の治療法として適用してもよく、あるいは本明細書に記載されている化合物に加えて、慣用の外科手術または放射線療法または化学療法を伴っていてもよい。そのような化学療法は、1種以上の以下の分類の抗腫瘍剤を含んでいてもよい:
(i)アルキル化剤(例えば、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、テモゾラミドおよびニトロソ尿素)、代謝拮抗剤(例えば、ゲムシタビン、および5−フルオロウラシルおよびテガフールなどのフルオロピリミジン、ラルチトレキセド、メトトレキサート、シトシンアラビノシドおよびヒドロキシ尿素などの葉酸代謝拮抗剤)、抗腫瘍抗生物質(例えば、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシンC、ダクチノマイシンおよびミトラマイシンなどのアントラサイクリン)、有糸分裂阻害剤(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビンなどのビンカアルカロイド;およびタキソールおよびタキソテールなどのタキソイド、およびポロキナーゼまたはキネシンモータータンパク質阻害剤)、およびトポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシドおよびテニポシドなどのエピポドフィロトキシン、アムサクリン、トポテカン、カンプトセシンおよびイリノテカン)などの、腫瘍内科学で使用される他の抗増殖剤/抗悪性腫瘍剤およびそれらの組み合わせ;
(ii)抗エストロゲン剤(例えば、タモキシフェン、フルベストラント、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェンおよびヨードキシフェン)、抗アンドロゲン剤(例えば、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミドおよび酢酸シプロテロン)、LHRH拮抗薬またはLHRH作用薬(例えば、ゴセレリン、リュープロレリンおよびブセレリン)、プロゲストゲン(例えば、酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害薬(例えば、アナストロゾール、レトロゾール、ボラゾールおよびエクセメスタン)およびフィナステリドなどの5−還元酵素阻害剤などの細胞増殖抑制剤;
(iii)抗浸潤剤[例えば、4−(6−クロロ−2,3−メチレンジオキシアニリノ)−7−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−5−テトラヒドロピラン−4−イルオキシキナゾリン(AZD0530;国際特許出願第WO01/94341号)、N−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−{6−[4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル]−2−メチルピリミジン−4−イルアミノ}チアゾール−5−カルボキサミド(ダサチニブ、BMS−354825; J. Med. Chem., 2004, 47, 6658-6661)およびボスチニブ(SKI−606)などのc−Srcキナーゼファミリー阻害剤、およびマリマスタットなどのメタロプロテイナーゼ阻害剤、ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子受容体機能阻害剤すなわちヘパラナーゼに対する抗体、FAKすなわち接着斑キナーゼ阻害剤、MET受容体キナーゼもしくはMETリガンド肝細胞増殖因子阻害剤すなわちそれらに対する抗体;
(iv)増殖因子機能阻害剤:例えば、そのような阻害剤としては、増殖因子抗体および増殖因子受容体抗体(例えば、抗erbB2抗体トラスツズマブ[ハーセプチン(Herceptin)(商標)]、抗EGFR抗体パニツムマブ、抗erbB1抗体セツキシマブ[Erbitux、C225]およびStern et al. (Critical reviews in oncology/haematology(腫瘍学/血液学における重要なレビュー), 2005, Vol. 54, pp11-29)によって開示されている任意の増殖因子もしくは増殖因子受容体抗体)が挙げられる;そのように阻害剤としては、チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、上皮増殖因子ファミリー阻害剤(例えば、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(ゲフィチニブ、ZD1839)、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(エルロチニブ、OSI774)および6−アクリルアミド−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルホリノプロポキシ)−キナゾリン−4−アミン(CI1033)などのEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤、ラパチニブなどのerbB2チロシンキナーゼ阻害剤)、肝細胞増殖因子ファミリー阻害剤、インスリン増殖因子ファミリー阻害剤、イマチニブおよび/またはニロチニブ(AMN107)などの血小板由来増殖因子ファミリー阻害剤、セリン/トレオニンキナーゼ阻害剤(例えば、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(例えば、ソラフェニブ(BAY43−9006)、チピファルニブ(R75777)およびロナファーニブ(SCH66336))などのRas/Rafシグナル伝達阻害剤)、MEKおよび/またはAKTキナーゼによる細胞シグナル伝達阻害剤、c−kit阻害剤、ablキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、Flt3キナーゼ阻害剤、CSF−1Rキナーゼ阻害剤、IGF受容体(インスリン様増殖因子)キナーゼ阻害剤、オーロラキナーゼ阻害剤(例えば、AZD1152、PH739358、VX−680、MLN8054、R763、MP235、MP529、VX−528およびAX39459)およびCDK2および/またはCDK4阻害剤などのサイクリン依存性キナーゼ阻害剤も挙げられる;
(v)血管内皮増殖因子の効果を阻害するような血管新生阻害剤[例えば、抗血管内皮細胞増殖因子抗体ベバシズマブ(Avastin(商標))および例えば、バンデタニブ(ZD6474)、バタラニブ(PTK787)、スニチニブ(SU11248)、アキシチニブ(AG−013736)、パゾパニブ(GW786034)および4−(4−フルオロ−2−メチルインドール−5−イルオキシ)−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キナゾリン(AZD2171;国際公開第WO00/47212号内の実施例240)などのVEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤、国際特許出願第WO97/22596号、第WO97/30035号、第WO97/32856号および第WO98/13354号に開示されているような化合物および他の機構によって機能する化合物(例えば、リノミド、インテグリンαvβ3機能阻害剤およびアンジオスタチン)];
(vi)血管損傷剤(vascular damaging agent)(例えば、コンブレタスタチンA4および国際特許出願第WO99/02166号、第WO00/40529号、第WO00/41669号、第WO01/92224号、第WO02/04434号および第WO02/08213号に開示されている化合物);
(vii)エンドセリン受容体拮抗薬(例えば、ジボテンタン(ZD4054)またはアトラセンタン);
(viii)例えば、上に挙げた標的を対象とするようなアンチセンス療法(ISIS2503(抗rasアンチセンス)またはオブリメルセンナトリウム(抗Bcl−2アンチセンス)など);
(ix)例えば、異常なp53または異常なBRCA1またはBRCA2、GDEPTなどの異常な遺伝子を取り替えるための手法(遺伝子指向性酵素プロドラッグ療法)、シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼまたは細菌ニトロレダクターゼ酵素を用いるような手法、および多剤耐性遺伝子療法などの化学療法または放射線療法に対する患者の耐性を増加させる手法などの遺伝子療法;
(x)インターロイキン2、インターロイキン4または顆粒球マクロファージコロニー刺激因子などのサイトカインによる形質移入などの患者の腫瘍細胞の免疫原性を増加させるための生体外および生体内手法、T細胞アネルギーを減少させるための手法、サイトカインで形質移入された樹状細胞などの形質移入された免疫細胞を用いる手法、サイトカインで形質移入された腫瘍細胞株を用いる手法、抗イディオタイプ抗体を用いる手法、CTLA4抗体およびCD137、PD−1またはB7−H1、Toll受容体作用薬を対象とした抗体などのT細胞強化のための手法などの免疫療法;
(xi)細胞死受容体4または細胞死受容体5に対する抗体または細胞死受容体4および細胞死受容体5の両方に結合する抗体などのアポトーシス促進法;
(xii)腫瘍壊死因子αおよび組み換え型TRAILタンパク質または小分子またはTRAILタンパク質のタンパク質模倣体などのサイトカイン療法;
(xiii)ロイコボリンなどの効力増強剤(efficacy enhancer);および
(xiv)放射線。
そのような併用治療は、治療薬の個々の成分の同時、順次または個別投与によって達成してもよい。そのような組み合わせ製品は、本明細書に記載されている用量範囲内の本明細書に記載されている化合物またはその医薬的に許容される塩と、典型的にはその承認されている用量範囲内の他の医薬的に活性な薬剤とを用いる。
この側面によれば、本明細書に記載されている化合物またはその医薬的に許容される塩と、上記(i)〜(xiv)に記載されている任意の1種以上の薬剤とを含む、癌の治療での使用に適した組み合わせが提供される。哺乳類(例えば、ヒト)における癌の治療に使用される薬の製造のために上記組み合わせを使用することができる。
当業者によって理解されるように、「組み合わせ」という用語は、これが同時、個別もしくは順次投与を指すことが理解されるように使用される。投与が順次または個別の場合、第2の成分の投与の遅れは、組み合わせの有益な効果を失うようなものであってはならない。
さらなる側面によれば、本明細書に記載されている化合物またはその医薬的に許容される塩を、上記(i)〜(xiv)に記載されている1種以上の薬剤を含む医薬組成物に医薬的に許容される希釈剤または担体と組み合わせて使用することができる。そのような医薬組成物を、例えば癌の治療でアポトーシスを誘発するのに使用することができる。
実験、手順、実施例および中間体に関する以下の説明は、本発明の態様を例示することを意図するものであり、決して本発明を限定することを意図するものではない。
以下、本発明を以下の非限定的な実施例によって示すが、ここでは、特に明記しない限り:
(i)温度は摂氏(℃)で示し、特に明記しない限り、室温または周囲温度、すなわち18〜25の℃の範囲の温度で操作を行った;
(ii)無水硫酸ナトリウムで有機溶液を乾燥し、加熱浴を行いながら減圧下での回転蒸発器または遠心蒸発器(例えば、Genevac)を用いて、溶媒を蒸発させた;
(iii)一般に、反応の過程はTLCまたはLCMの後に行い、反応時間は例示のためにのみ示す;
(iv)最終生成物は、満足なプロトン核磁気共鳴(NMR)スペクトルおよび/または質量スペクトルデータを有していた;
(v)収率は例示のためにのみ示し、必ずしも入念なプロセスの開発によって得られる値ではなく、より多くの材料が必要とされる場合には調製を繰り返した;
(vi)NMRデータが示されている場合、NMRデータは、主要な診断プロトンのデルタ値の形態であり、内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)に対する百万分率(ppm)で示し、特に明記しない限り、溶媒として重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)を用いて400または300MHzで、周囲温度〜100℃の温度でスペクトルを測定した;
(vii)化学記号はそれらの通常の意味を有し、SI単位および記号を使用する;
(viii)溶媒比は、体積:体積(v/v)単位で示す;
(ix)逆相液体クロマトグラフィー(LC)を用いて試料を分離した場合に質量スペクトルが得られ、陽イオンおよび陰イオンのエレクトロスプレーイオン化(ESI)質量分析(MS)によって検出し、m/z値を得て、一般に、親質量を示すイオンのみを報告し、特に明記しない限り、引用されている質量イオンは(MH)である;
(x)合成が先の実施例に記載されているものに類似していると記載されている場合、使用される量は、先の実施例で使用された量に相当するミリモル比である;
(xi)「Isco」とは、製造業者の説明書に従って使用される予め充填されたシリカゲルカートリッジを用いる順相フラッシュカラムクロマトグラフィーを指す;
(xii)「Gilson」とは、逆相HPLCを指す。移動相としては、水、CHCN、MeOHおよびTHFが挙げられる。調整剤としては、0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)、0.1%ギ酸、0.2%NHOHまたは10mMの酢酸アンモニウムが挙げられる。カラムとしては、XBridge C18 OBD(19×100mm、5μm)、Atlantis T3(19×100mm、5μm)が挙げられる。
中間体
中間体1:(1S,2R)−2−(プロパ−2−イニルオキシ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン
Figure 2012529482
水素化ナトリウム(60%鉱油分散物;977mg、24.4mmol)をヘキサンと混合して洗浄し、静置し、上澄みを注射器で除去した。次いで、テトラヒドロフラン(THF)(60mL)を添加し、この懸濁液を0℃に冷却した。(1S,2R)−(−)−シス−1−アミノ−2−インダノール(Aldrich社;3.00g、20.11mmol)を5分かけて数回に分けて添加した(ガスの発生が観察された)。得られた混合物を、水素の放出が止まるまで室温に温め、得られた濃厚懸濁液を70℃まで加熱した。臭化プロパルギル(80%のトルエン溶液;2.50mL、22.4mmol)のTHF(20mL)溶液を20分かけて滴下した。反応混合物を45分間加熱還流した。反応をHOで止め、酢酸エチル(EtOAc)で抽出した。有機物を飽和NaClで洗浄した後、固体のNaSOで乾燥した。溶媒を減圧下で除去した。粗製材料をさらに精製することなく使用した;m/z188。
中間体2:(S)−tert−ブチル 2−((1S,2R)−2−(プロパ−2−イニルオキシ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルカルバモイル)ピロリジン−1−カルボキシラート
Figure 2012529482
BOC−L−プロリン(4.46g、20.72mmol)および4−メチルモルホリン(2.50mL、22.7mmol)のEtOAc(50mL)溶液を0℃のクロロギ酸エチル(2.00mL、20.9mmol)で処理した。反応混合物を20分間撹拌した後、(1S,2R)−2−(プロパ−2−イニルオキシ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン(中間体1、3.76g、20.1mmol)のEtOAc(30mL)溶液を添加した。得られた混合物を室温に温め、一晩撹拌した。反応を水で止め、EtOAcで抽出した。有機物を1規定HCl、次いでNaHCO(飽和)で洗浄した。溶媒を減圧下で除去した。粗製材料をヘキサン/EtOAc(シリカカートリッジ)の勾配溶出を用いるIscoシステムで精製して所望の生成物を得た。NMR(ジメチルスルホキシド−d6[DMSO-d6])8.05 (d, J=8.34 Hz, 1 H), 7.19 - 7.28 (m, 4 H), 5.29 - 5.33 (m, 1 H), 4.31 - 4.36 (m, 1 H), 4.20 - 4.29 (m, 1 H), 4.15 - 4.18 (m, 2 H), 3.34 - 3.45 (m, 2 H), 3.21 - 3.34 (m, 2 H), 3.00 - 3.06 (m, 2 H), 2.02 - 2.16 (m, 1 H), 1.73 - 1.98 (m, 4 H), 1.32 (s, 9 H); m/z 385。
中間体3、代替物1:(S)−N−((1S,2R)−2−(プロパ−2−イニルオキシ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)ピロリジン−2−カルボキサミド塩酸塩
Figure 2012529482
(S)−tert−ブチル 2−((1S,2R)−2−(プロパ−2−イニルオキシ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルカルバモイル)ピロリジン−1−カルボキシラート(中間体2、3.86g、10.04mmol)を4規定HClのジオキサン(15.0mL)溶液で処理した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。得られた生成物を一晩真空乾燥して、標記化合物を得た。NMR (DMSO-d6) 10.06 (bs, 1 H), 8.75 - 8.77 (m, 1 H), 8.51 - 8.60 (m, 1 H), 7.21 - 7.29 (m, 4 H), 5.35 - 5.39 (m, 1 H), 4.35 - 4.39 (m, 1 H), 4.23 - 4.29 (m, 1 H), 4.17 - 4.19 (m, 2 H), 3.42 - 3.48 (m, 1 H), 3.36 - 3.42 (m, 1 H), 3.25 - 3.33 (m, 1 H), 3.14 - 3.24 (m, 2 H), 2.97 - 3.11 (m, 2 H), 2.20 - 2.35 (m, 1 H), 1.82 - 2.02 (m, 4 H); m/z 285。
中間体3、代替物2:(2S)−N−[(1S,2R)−2−プロパ−2−インオキシインダン−1−イル]ピロリジン−2−カルボキサミド
Figure 2012529482
中間体13(1341g、3.49モル)をジクロロメタン(DCM)(4.5L)に溶解した。トリフルオロ酢酸(2.25L、30.29モル)を10分かけて添加し、得られた溶液を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発によって除去した。ジエチルエーテル(11L)を残留物に添加し、混合物を10℃以下で1時間撹拌した。得られた固体を濾過によって回収し、ジエチルエーテル(1L)で洗浄した後、減圧下30℃で乾燥して、HPLCにより97.9%の純度を有する中間体13を93%の収率(1293g)で固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.01 (br. s., 1 H) 8.74 (d, 1 H) 7.21 - 7.29 (m, 4 H) 5.38 (dd, 1 H) 4.36 - 4.40 (m, 1 H) 4.26 - 4.29 (m, 1 H) 4.18 (d, 2 H) 3.45 (t, 1 H) 3.27 - 3.36 (m, 1 H) 3.17 - 3.27 (m, 1 H) 2.95 - 3.13 (m, 2 H) 2.23 - 2.36 (m, 1 H) 1.94 - 2.03 (m, 1 H) 1.85 - 1.94 (m, 2 H). m/z 285。
中間体4:(S)−1−((S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−((S)−2−((1S,2R)−2−(プロパ−2−イニルオキシ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルカルバモイル)ピロリジン−1−イル)エチルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバミン酸tert−ブチル
Figure 2012529482
(S)−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−シクロヘキシル酢酸(中間体7、430mg、1.26mmol)、(S)−N−((1S,2R)−2−(プロパ−2−イニルオキシ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)ピロリジン−2−カルボキサミド塩酸塩(中間体3、391mg、1.22mmol)および4−メチルモルホリン(150μL、1.36mmol)のEtOAc(8.0mL)溶液を0℃で、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロリド(DMTMM)(370mg、1.34mmol)で処理した。この溶液を室温に温め、一晩撹拌した。反応混合物をHOで失活させ、EtOAcで抽出した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をヘキサン/EtOAc勾配(シリカカートリッジ)を用いるIscoシステムで精製して、所望の生成物(469mg、63%)を得た。NMR (DMSO-d6, 100℃) 7.58 - 7.63 (m, 1 H), 7.07 - 7.25 (m, 5 H), 5.32 - 5.35 (m, 1 H), 4.51 - 4.58 (m, 1 H), 4.45 - 4.47 (m, 1 H), 4.34 - 4.42 (m, 1 H), 4.14 - 4.24 (m, 2 H), 3.72 - 3.78 (m, 1 H), 3.54 - 3.63 (m, 1 H), 3.16 - 3.19 (m, 1 H), 3.04 - 3.05 (m, 2 H), 2.76 (s, 3 H), 1.97 - 2.09 (m, 3 H), 1.83 - 1.93 (m, 1 H), 1.58 - 1.78 (m, 7 H), 1.44 (s, 9 H), 1.25 (d, 4 H), 0.91 - 1.21 (m, 5 H); m/z 609。
中間体5:tert−ブチル (2S,2’S)−1,1’−(1S,1’S)−2,2’−((2S,2’S)−2,2’−(1S,1’S,2R,2’R)−2,2’−(ヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジイルビス(オキシ))ビス(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2,1−ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(オキソメチレン)ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(1−シクロヘキシル−2−オキソエタン−2,1−ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(1−オキソプロパン−2,1−ジイル)ビス(メチルカルバマート)
Figure 2012529482
(S)−1−((S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−((S)−2−((1S,2R)−2−(プロパ−2−イニルオキシ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルカルバモイル)ピロリジン−1−イル)エチルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバミン酸tert−ブチル(中間体4、340mg、0.56mmol)および酢酸銅(II)(505mg、2.78mmol)のMeCN(6.0mL)溶液を80℃まで1時間加熱した。溶媒を減圧下で除去した後、HOを添加した。得られた混合物をEtOAcで抽出した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をヘキサン/EtOAc勾配(シリカカートリッジ)を用いるIscoシステムで精製して、所望の生成物(245mg、72%)を得た。NMR (DMSO-d6, 100℃) 7.58 - 7.66 (m, 2 H), 7.15 - 7.28 (m, 8 H), 7.07 - 7.13 (m, 2 H), 5.30 - 5.37 (m, 2 H), 4.50 - 4.58 (m, 4 H), 4.43 - 4.49 (m, 2 H), 4.30 - 4.40 (m, 6 H), 3.70 - 3.78 (m, 2 H), 3.56 - 3.63 (m, 2 H), 2.99 - 3.10 (m, 4 H), 2.74 - 2.82 (m, 6 H), 1.98 - 2.09 (m, 6 H), 1.82 - 1.94 (m, 2 H), 1.56 - 1.78 (m, 12 H), 1.41 - 1.47 (m, 18 H), 1.23 - 1.26 (m, 6 H), 0.91 - 1.20 (m, 10 H); m/z 1216。
中間体6:(S)−メチル 2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−シクロヘキシルアセタート
Figure 2012529482
(S)−メチル−2−アミノシクロヘキシル酢酸塩酸塩(2.07g、0.1mol)および(S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパン酸(2.03g、0.1mol)のEtOAc(50mL)溶液を、窒素中で2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン(CDMT)(1.83g、0.11mol)で処理した。反応混合物を0℃に冷却し、N−メチルモルホリン(2.5g、2.5mol)で処理した。反応混合物を室温に温め、1.5時間撹拌した。固体の沈殿物を濾過によって除去し、EtOAc(50mL)ですすいだ。一緒にした有機物をNaHCO(飽和)、次いで10%クエン酸で洗浄した。有機物をNaCl(飽和)で洗浄した後、減圧下で除去して、所望の生成物(2.7g、76%の収率)を得た;m/z357。
中間体7:(S)−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−シクロヘキシル酢酸
Figure 2012529482
(S)−メチル 2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)−プロパンアミド)−2−シクロヘキシルアセタート(中間体6、1.8g、5mmol)のTHF(30mL)溶液を−5℃に冷却した。温度を−17℃以下に維持しながら水酸化リチウム溶液(273mg、6.5mmol)を添加した。全量添加後、混合物を室温に温め、1時間撹拌した。反応を2モルのクエン酸で止め、EtOAcで抽出した。有機層を水で洗浄した後、MgSO(固体)で乾燥した。溶媒を減圧下で除去して、所望の生成物を得た;m/z341(M−H)。
中間体8:tert−ブチル (2S,2’S)−1,1’−(1S,1’S)−2,2’−((2S,2’S)−2,2’−(1S,1’S,2R,2’R)−2,2’−(ヘキサン−1,6−ジイルビス(オキシ))ビス(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2,1−ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(オキソメチレン)ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(1−シクロヘキシル−2−オキソエタン−2,1−ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(1−オキソプロパン−2,1−ジイル)ビス(メチルカルバマート)
Figure 2012529482
tert−ブチル (2S,2’S)−1,1’−(1S,1’S)−2,2’−((2S,2’S)−2,2’−(1S,1’S,2R,2’R)−2,2’−(ヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジイルビス(オキシ))ビス(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2,1−ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(オキソメチレン)ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(1−シクロヘキシル−2−オキソエタン−2,1−ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(1−オキソプロパン−2,1−ジイル)ビス(メチルカルバマート)(中間体5、324mg、0.27mmol)および10%Pd/C(88mg)のMeOH(5mL)溶液を風船によって供給されたHで処理した。反応混合物を室温で4時間撹拌した後、セライトで濾過した。溶媒を減圧下で除去して、所望の生成物(284mg、87%)を得た;m/z1223。
中間体9:(S)−2−(tert−ブトキシカルボニル([13C,]メチル)アミノ)プロパン酸
Figure 2012529482
水素化ナトリウム(60%鉱油分散物)(1374mg、34.35mmol)を、窒素雰囲気下、0℃で、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロパン酸(650mg、3.44mmol)およびヨードメタン−13C−d(5014mg、34.35mmol)のTHF(無水、28mL)撹拌溶液に数回に分けて添加した(ガスが激しく発生した)。混合物を室温に温め、24時間撹拌した。水(7.5mL)、次いでEtOAc(5mL)を添加し、混合物を減圧下で濃縮した。残留物を水(150mL)で希釈し、EtOAc(75mL)で洗浄した。次いで、クエン酸(5%水溶液)で水相をpH3.5に調整した後、EtOAc(100mL)で抽出した。有機相を飽和NaCl(50mL)で洗浄し、固体のMgSOで乾燥した後、濾過した。揮発物を減圧下で除去して、中間体9(671mg、94%)を得た。1H NMR (CDCl3, 30℃) 8.56 (s, 1H), 4.99 - 4.19 (m, 1H), 1.48 - 1.42 (m, 9H), 1.42 - 1.39 (m, 3H); m/z (M-H)- 206。
中間体10:(S)−1−((S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−((S)−2−((1S,2R)−2−(プロパ−2−イニルオキシ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルカルバモイル)ピロリジン−1−イル)エチルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル([13C,]メチル)カルバミン酸tert−ブチル
Figure 2012529482
N−((エチルイミノ)メチレン)−N’,N’−ジメチルプロパン−1,3−ジアミン塩酸塩(592mg、3.09mmol)を、窒素雰囲気下で(S)−1−((S)−2−アミノ−2−シクロヘキシルアセチル)−N−((1S,2R)−2−(プロパ−2−イニルオキシ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)ピロリジン−2−カルボキサミド(1100mg、2.60mmol)、中間体9(597mg、2.88mmol)、1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−1−オール(407mg、3.01mmol)および4−メチルモルホリン(337μl、3.06mmol)のDMF(無水、8650μl)撹拌溶液に添加した。混合物を室温で20時間撹拌させた後、EtOAc(20mL)と水(40mL)との間で分配した。水層をEtOAcで抽出し(各回20mLで3回)、一緒にした有機物を1規定HCl(20mL)、半飽和NaHCO(20mL)、水(20mL)および飽和NaCl(20mL)で洗浄した後、固体のMgSOで乾燥し、濾過した。揮発物を減圧下で除去した。EtOAc(20mL)を添加し、揮発物を減圧下で再び除去して、中間体10(1250mg、79%)を得た。NMR (CDCl3, 30℃) 7.24 - 7.11 (m, 5H), 6.60 (s, 1H), 5.49 - 5.40 (m, 1H), 4.72 - 4.56 (m, 2H), 4.56 - 4.49 (m, 1H), 4.48 - 4.43 (m, 1H), 4.26 - 4.16 (m, 2H), 3.84 - 3.73 (m, 1H), 3.66 - 3.58 (m, 1H), 3.12 - 2.98 (m, 2H), 2.47 - 2.36 (m, 2H), 2.24 - 2.05 (m, 1H), 2.06 - 1.86 (m, 2H), 1.63 - 1.52 (m, 6H), 1.46 (s, 9H), 1.32 - 1.26 (m, 3H), 1.14 - 0.81 (m, 5H); m/z 613。
中間体11:tert−ブチル (2S,2’S)−1,1’−(1S,1’S)−2,2’−((2S,2’S)−2,2’−(1S,1’S,2R,2’R)−2,2’−(ヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジイルビス(オキシ))ビス(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2,1−ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(オキソメチレン)ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(1−シクロヘキシル−2−オキソエタン−2,1−ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(1−オキソプロパン−2,1−ジイル)ビス([13C,]メチルカルバマート)
Figure 2012529482
塩化銅(I)(213mg、2.15mmol)を、中間体10(1200mg、1.96mmol)およびN,N,N’,N’−テトラメチルエタン−1,2−ジアミン(325μl、2.15mmol)のアセトン(4571μl)撹拌溶液に添加した。得られた懸濁液を脱気し、酸素で置換した(4回)後、酸素雰囲気下で2.5時間撹拌し続けた。混合物をEtOAc(60mL)と水(50mL)との間で分配し、水層をEtOAcでさらに抽出した(各回50mlで2回)。一緒にした有機層をアンモニア水(2.5M、50mL)、水(50mL)および飽和NaCl(50mL)で洗浄し、乾燥した(NaSO)。混合物を濾過し、揮発物を減圧下で除去した。ジエチルエーテル(20mL)を添加し、揮発物を減圧下で再び除去して、中間体11(1213mg、100%)を得た。NMR (CDCl3, 30℃) 7.23 - 7.11 (m, 10H), 6.59 (s, 2H), 5.49 - 5.38 (m, 2H), 4.76 - 4.55 (m, 4H), 4.55 - 4.48 (m, 2H), 4.48 - 4.39 (m, 2H), 4.35 - 4.23 (m, 4H), 3.86 - 3.73 (m, 2H), 3.68 - 3.57 (m, 2H), 3.09 - 3.01 (m, 4H), 2.48 - 2.35 (m, 2H), 2.24 - 2.06 (m, 2H), 2.01 - 1.84 (m, 4H), 1.68 - 1.56 (m, 12H), 1.46 (s, 18H), 1.28 (d, J = 7.1 Hz, 6H), 1.10 - 0.83 (m, 10H); m/z 1224。
中間体12:(2S)−2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシインダン−1−イル]カルバモイル]ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 2012529482
Boc−L−プロリン(1228g、5.70モル)をEtOAc(13L)でスラリーにし、0℃に冷却した。4−メチルモルホリン(659mL、5.99モル)を添加し、得られた溶液を0℃で10分間撹拌した。温度を5℃以下に維持しながらクロロギ酸エチル(570mL、5.97モル)を1時間かけて添加した。次いで、反応混合物を0〜5℃で30分間撹拌した。1S,2R−1−アミノ−2−インダノール(885g、5.93モル)を30分かけて添加し、混合物を一晩室温に温めた。反応混合物を1モルHClで洗浄した(各回6リットルで2回)。水層をEtOAc(5.5L)で抽出した。一緒にした有機抽出物を半飽和NaHCO(8L)および飽和NaCl(5.5L)で洗浄し、硫酸ナトリウム(300g)で乾燥した。揮発物を減圧下で除去して白色の固体を得、それをEtOAc(7L)で、室温で30分間スラリー化した。ヘプタン(12L)を添加し、混合物を0〜5℃で1時間撹拌した。固体を濾過によって回収し、濾過ケーキをヘプタンで洗浄した(各回1リットルで2回)。濾過ケーキを空気乾燥して、HPLCにより100%(1H−NMRにより95%超)の純度を有する中間体12を、83%の収率(1642g)で白色の固体として得た。NMR: (DMSO-d6, 100℃) 7.30 - 7.37 (m., 1 H), 7.13 - 7.23 (m, 4 H), 5.18 (dd, 1 H), 4.62 (d, 1 H), 4.38 - 4.51 (m, 1 H), 4.28 (dd, 1 H), 3.38 (dd, 2 H), 3.08 (dd, 1 H), 2.83 - 2.92 (m, 1 H), 1.96 - 2.19 (m, 2 H), 1.72 - 1.96 (m, 2 H), 1.41 (s, 9 H). m/z 346。
中間体13:(2S)−2−[[(1S,2R)−2−プロパ−2−インオキシインダン−1−イル]カルバモイル]ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 2012529482
中間体12(1632g、4.71モル)を無水DMF(10L)に溶解し、5℃以下に冷却した。臭化プロパルギル(606mlの80%トルエン溶液、5.63モル)を10分かけて添加した。粉砕したてのKOH(541.3g、8.20モル)を10分かけて添加した。得られたスラリーを0〜5℃で2時間撹拌した。EtOAc(5L)、次いで水(5L)を添加した。水(6L)およびEtOAc(11L)を添加し、層を分離した。層をEtOAc(10L)で抽出した。有機抽出物を水(各回2リットルで5回)および飽和NaCl(各回3リットルで3回)で洗浄した後、固体のNaSO(500g)で乾燥し、濾過した。揮発物を減圧下で除去して黄色の油を得、それを静置するとすぐに凝固した。粗製生成物をEtOAc(2.7L)に溶解した後、ヘプタン(11L)を添加した。混合物を氷浴で冷却すると、沈殿物が徐々に形成された。1時間撹拌した後、ヘプタン(4L)を添加し、固体を濾過によって回収した。固体をヘプタン(4L)で洗浄し、30℃で減圧乾燥して、HPLCにより94.7%の純度を有する中間体13を、74%の収率(1349g(溶媒含有量を補正)、23%ヘプタンを含有)で得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 100℃) 7.46 - 7.48 (m, 1 H) 7.16 - 7.29 (m, 4 H) 5.34 (dd, 1 H) 4.35 - 4.45 (m, 1 H) 4.27 - 4.30 (m, 1 H) 4.12 - 4.25 (m, 2 H) 3.30 - 3.46 (m, 2 H) 3.17 (t, 1 H) 3.06 (d, 2 H) 2.06 - 2.20 (m, 1 H) 1.94 - 2.06 (m, 1 H) 1.85 - 1.94 (m, 1 H) 1.73 - 1.85 (m, 1 H) 1.40 (s, 9 H). m/z 385。
中間体14:N−[1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−[2−[(2−プロパ−2−インオキシインダン−1−イル)カルバモイル]ピロリジン−1−イル]エチル]カルバミン酸tert−ブチル
Figure 2012529482
中間体3の代替物2(1180g、2.96モル)からの材料、Boc−シクロヘキシルグリシン(801g、3.11モル)およびHOBt水和物(530g、3.46モル)を無水DMF(9.9L)に溶解し、0℃に冷却した。N−メチルモルホリン(365mL、3.34モル)を30分かけて添加し、混合物を0〜5℃で30分間撹拌した。1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDCI)(636g、3.32モル)、次いで無水DMF(1.1L)を添加した。反応混合物を室温に温め、一晩撹拌した。EtOAc(7.4L)を添加し、溶液を水(18L)で洗浄した。水層をEtOAcで抽出した(各回7.4リットルで2回)。有機抽出物を1モルHCl(7.8L)、半飽和炭酸水素ナトリウム溶液(6.8L)、水(各回6.7Lで2回)および飽和NaCl(3.4L)で洗浄した。次いで、有機抽出物を硫酸ナトリウム(1Kg)で乾燥し、揮発物を減圧下で除去して、油(1653g、HPLCにより91%の純度)を得た。粗製生成物を、1%メタノールのDCM溶液を溶出液として用いるシリカカラムクロマトグラフィー(2×10Kg)で精製した。関連する画分の揮発物を減圧下で除去し、HPLCにより98.7%の純度を有する中間体14を白色の泡状物(1282g、83%)として得た;m/z524。
中間体15:(2S)−1−[(2S)−2−アミノ−2−シクロヘキシル−アセチル]−N−[(1S,2R)−2−プロパ−2−インオキシインダン−1−イル]ピロリジン−2−カルボキサミド
Figure 2012529482
中間体14(1273g、2.43モル)のDCM(3.14L)溶液に、TFA(1.564L、21.05モル)を30分かけて滴下した。次いで、反応系を周囲温度で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をDCM(5.46L)に再溶解し、飽和NaHCO(2.73L)で洗浄した。水層をDCMで抽出した(各回2.73Lで2回)。一緒にした有機層を飽和NaHCO(2.73L)で洗浄し、NaSOで乾燥した。揮発物を減圧下で除去して、1050gの中間体15を黄色のガム(約20%のDCM、826gの活性含有量)として得た。HPLC分析は、生成物が98.8%超の純度を有していることを示した;m/z424。
中間体16:N−[(1S)−2−[[(1S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−[(2S)−2−[[(1S,2R)−2−プロパ−2−インオキシインダン−1−イル]カルバモイル]ピロリジン−1−イル]エチル]アミノ]−1−メチル−2−オキソ−エチル]−N−メチル−カルバミン酸tert−ブチル
Figure 2012529482
中間体15(755g、1.78モル)、Boc−NMe−Ala−OH(465g、2.29モル)およびHOBt水和物(382g、2.50モル)を、無水DMF(5570mL)に溶解し、5℃に冷却した。N−メチルモルホリン(260mL、2.44モル)を5℃未満で15分かけて添加した。無水DMF(650mL)を添加した。混合物を0〜5℃で15分間撹拌した。EDCI(466g、2.43モル)を5℃未満で15分かけて添加した。無水DMF(650mL)を添加した。反応混合物を室温に温め、一晩撹拌した。EtOAc(9250mL)を添加し、水(21L)で洗浄した。次いで、水層をEtOAcで抽出した(各回9リットルで3回)。一緒にした有機抽出物を1モルHCl(各回11リットルで2回)、飽和NaHCO(各回4620mlで2回)、水(各回5.3リットルで3回)および飽和NaCl(4.6L)で洗浄した。一緒にした有機抽出物を硫酸ナトリウム(200g)で乾燥し、揮発物を減圧下で除去して、黄色のガムを得た。DCMを添加し(各回1リットルで2回および各回5リットルで2回)、揮発物を減圧下で除去した。HPLCにより94.0%および1H−NMRアッセイにより99%の純度(溶媒含有量を補正)を有する中間体16を、97%の収率(1051g)で黄色のガムとして単離した;m/z609。
中間体17:N−[(1S)−2−[[(1S)−2−[(2S)−2−[[(1S,2R)−2−[6−[(1S,2R)−1−[[(2S)−1−[(2S)−2−[[(2S)−2−[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパノイル]アミノ]−2−シクロヘキシル−アセチル]ピロリジン−2−カルボニル]アミノ]インダン−2−イル]オキシヘキサ−2,4−ジインオキシ]インダン−1−イル]カルバモイル]ピロリジン−1−イル]−1−シクロヘキシル−2−オキソ−エチル]アミノ]−1−メチル−2−オキソ−エチル]−N−メチル−カルバミン酸tert−ブチル
Figure 2012529482
CuCl(179.96g、1.81モル)を、空気雰囲気下で、中間体16(1.00Kg、1.64モル)のDCM(1.94L)溶液に添加し、次いで、DCM(3L)およびテトラメチルエチレンジアミン(1.97モル、297mL)を添加した。一晩20℃に維持した後、水(3.00L)を添加し、上層の水性部分を分離した。10%アンモニア(3.00L)を添加し、上層の水性部分を分離した。10%アンモニア(3.00L)を添加し、上層の水性部分を分離した。溶媒を減圧下で除去し、1090gの中間体17を得た(78%w/w、85.1%の収率);m/z1215。中間体17を、3%MeOHのメチル−tert−ブチルエーテル(MTBE)溶液を溶出液として用いるHipersep(登録商標)クロマトグラフィーで精製した。404L中で837gを得、溶媒を減圧下で除去した。
中間体18:(S)−tert−ブチル 2−((1S,2S)−2−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルカルバモイル)ピロリジン−1−カルボキシラート
Figure 2012529482
(S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸(2.89g、13.41mmol)のEtOAc(40mL)混合溶液を、氷水浴で0℃に冷却した。この混合溶液に4−メチルモルホリン(1.474mL、13.41mmol)を添加した後、カルボノクロリド酸エチル(1.282mL、13.41mmol)を滴下した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した後、(1S,2S)−1−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−オール(2.0g、13.41mmol)を添加した。次いで、得られた混合物を、撹拌しながら室温に一晩温めた。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。次いで、有機物を10%クエン酸、飽和NaClおよび水性NaHCOで洗浄した。有機物を固体のMgSOで乾燥し、揮発物を減圧下で除去して、中間体18(4.59g、99%)を得た。NMR (400 MHz, DMSO-d6) 8.14 - 8.23 (m, 1 H), 7.10 - 7.22 (m, 4 H), 5.15 - 5.26 (m, 1 H), 4.92 - 5.04 (m, 1 H), 4.26 - 4.35 (m, 1 H), 4.23 (m, 1 H), 4.13 (m, 1 H), 3.35 - 3.43 (m, 1 H), 3.06 - 3.18 (m, 1 H), 2.69 (m, 1 H), 2.05 - 2.17 (m, 1 H), 1.71 - 1.97 (m, 3 H), 1.32 - 1.44 (m, 9 H); m/z 347。
中間体19:(S)−tert−ブチル 2−((1S,2S)−2−(プロパ−2−イニルオキシ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルカルバモイル)ピロリジン−1−カルボキシラート
Figure 2012529482
中間体18(2.49g、7.19mmol)のDMF(16.81mL)溶液を0℃に冷却した。この溶液に、3−ブロモプロパ−1−イン(80重量%のトルエン溶液、1.162mL、10.78mmol)を添加し、次いで粉末にしたKOH(0.807g、14.38mmol)を添加した。得られた混合物を0℃で60分間撹拌した。次いで、混合物をEtOAcおよび水で希釈した。水層をEtOAcで抽出した。一緒にした有機物を飽和NaClで洗浄し、固体のMgSOで乾燥した。揮発物を減圧下で除去し、生成物をIscoシステム(0〜100%EtOAc/ヘキサン勾配)で精製して、中間体19(1.34g、49%)を得た;m/z385。
中間体20:(S)−N−((1S,2S)−2−(プロパ−2−イニルオキシ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)ピロリジン−2−カルボキサミド
Figure 2012529482
HCl(4Mのジオキサン溶液、30mL、120mmol)を中間体19(1.34g、3.49mmol)に添加した。反応溶液を室温で30分間撹拌した。次いで、揮発物を減圧下で除去し、減圧下に48時間置いた。次の工程で生成物を直接使用した。
中間体21:(S)−1−((S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−((S)−2−((1S,2S)−2−(プロパ−2−イニルオキシ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルカルバモイル)ピロリジン−1−イル)エチルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバミン酸tert−ブチル
Figure 2012529482
中間体20(0.992g、3.49mmol)、中間体8(1.195g、3.49mmol)のEtOAc(23mL)および4−メチルモルホリン(0.384mL、3.49mmol)混合溶液を−20℃に冷却した。−20℃のこの混合溶液に、4−(4,6−ジメトキシ[1.3.5]トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロリド水和物(1.024g、3.70mmol)を添加し、10分間撹拌した。次いで、混合物を室温に温め、一晩撹拌した。混合物を濾過し、EtOAcで洗浄した。一緒にした濾液を、10%クエン酸、飽和NaHCOおよび飽和NaClで洗浄し、固体のMgSOで乾燥した。揮発物を減圧下で除去した。生成物をISCOシステム(0〜100%EtOAc/ヘキサン)で精製して、中間体21(1.44g、68%)を得た;m/z609。
中間体22:tert−ブチル (2S,2’S)−1,1’−(1S,1’S)−2,2’−((2S,2’S)−2,2’−(1S,1’S,2S,2’S)−2,2’−(ヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジイルビス(オキシ))ビス(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2,1−ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(オキソメチレン)ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(1−シクロヘキシル−2−オキソエタン−2,1−ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(1−オキソプロパン−2,1−ジイル)ビス(メチルカルバマート)
Figure 2012529482
中間体21(0.50g、0.82mmol)、酢酸銅(0.224g、1.23mmol)およびピリジン(0.266mL、3.29mmol)のアセトニトリル(7.95mL)混合溶液を80℃で2時間加熱した。次いで、この混合溶液をEtOAcで希釈し、水で洗浄した。水層をEtOAcでさらに抽出した。一緒にした有機物を乾燥し、揮発物を減圧下で除去した。粗製生成物をISCOシステム(0〜10%MeOH/EtOAc)で精製し、次いで、Gilson社製HPLC(80〜95%MeCN/0.1%TFAを含む水、14分間)で精製して、341mgの生成物を得た。Gilson社製HPLCによる2回目の精製(75〜90%MeCN/0.1%TFAを含むHO、15分間)によって、中間体22(0.117g、23%)を得た;m/z1216。
実施例
実施例1a:tert−ブチル (2S,2’S)−1,1’−(1S,1’S)−2,2’−((2S,2’S)−2,2’−(1S,1’S,2R,2’R)−2,2’−(ヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジイルビス(オキシ))ビス(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2,1−ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(オキソメチレン)ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(1−シクロヘキシル−2−オキソエタン−2,1−ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(1−オキソプロパン−2,1−ジイル)ビス(メチルカルバマート)(中間体5、230mg、0.19mmol)を4規定HCl/ジオキサン(5.0mL)で処理し、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。粗製材料をGilson社製HPLC(HO/0.1%TFA中の30〜75%MeCN/0.1%TFA、14分間)で精製した。一緒にした画分をEtOAcと飽和NaHCOとの間で分配した。一緒にした有機物をNaCl(飽和)で洗浄した後、NaSO(固体)で乾燥した。溶媒を減圧下で除去した。MeCN/HO溶液を添加した後、凍結乾燥して、化合物1を得た。NMR (DMSO-d6, 100℃) 7.55 - 7.66 (m, 4 H), 7.16 - 7.28 (m, 8 H), 5.32 - 5.38 (m, 2 H), 4.52 - 4.58 (m, 2 H), 4.44 - 4.51 (m, 2 H), 4.31 - 4.40 (m, 6 H), 3.72 - 3.82 (m, 2 H), 3.55 - 3.64 (m, 2 H), 3.03 - 3.07 (m, 4 H), 2.97 - 3.01 (m, 2 H), 2.25 (s, 6 H), 1.97 - 2.08 (m, 6 H), 1.85 - 1.93 (m, 2 H), 1.56 - 1.78 (m, 12 H), 0.97 - 1.23 (m, 16 H); m/z 1016。
実施例1b:中間体17(12.37g、10.18ミリモル)およびp−トルエンスルホン酸水和物(4.26g、22.39ミリモル)のEtOH(61.85mL)溶液を70℃まで4時間加熱した。この溶液を冷却し、MTBE(125mL)に添加し、化合物1をビス4−メチルベンゼンスルホン酸(トシル酸)塩として溶液から沈殿させた。本化合物1(ビストシル酸塩)を減圧下で濾過し、MTBE(37mL)で洗浄し、恒量(11.70g、97%w/w、82%の収率)になるまでさらに真空乾燥した;m/z1015。
実施例1c:化合物1の13CD標識型を以下のように調製した。HCl(4M)のジオキサン(2452μl、9.81mmol)を、窒素雰囲気下で、中間体11(1200mg、0.98mmol)のメタノール(712μl)撹拌溶液に2時間かけて添加した。混合物を濃縮し、メタノール(10mL)を粘着性の残留物に添加し、混合物を再び濃縮した。残留物を酢酸エチル(20mL)と炭酸水素ナトリウム(20mL、飽和水溶液)との間で分配し、30分間激しく撹拌した。有機相を除去し、水相をさらなる酢酸エチル(各回20mlで2回)で抽出し、一緒にした有機相を水(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過した。混合物を蒸発乾固し、イソプロピルアルコール(7mL)に溶解した。安息香酸(240mg、1.96mmol)を添加し、混合物を還流加熱して、透明な溶液を得た。次いで、混合物を室温に冷却し、沈殿物を濾過によって回収し、さらなるIPA(7mL)で洗浄し、減圧下、室温で乾燥して、化合物1c(941mg、0.742mmol、76%)を得た。NMR (DMSO, 100℃) 7.99 - 7.91 (m, 4H), 7.68 - 7.51 (m, 6H), 7.51 - 7.45 (m, 4H), 7.28 - 7.14 (m, 8H), 5.40 - 5.28 (m, 2H), 4.61 - 4.51 (m, 2H), 4.51 - 4.42 (m, 2H), 4.40 - 4.27 (m, 6H), 3.84 - 3.69 (m, 2H), 3.65 - 3.55 (m, 2H), 3.12 - 2.94 (m, 8H), 2.12 - 1.96 (m, 6H), 1.94 - 1.80 (m, 2H), 1.79 - 1.55 (m, 12H), 1.24 - 0.94 (m, 16H); m/z 1024。
実施例2:以下に示す出発物質を用い、実施例1の手順によって、以下の化合物を調製した。
Figure 2012529482
実施例3:tert−ブチル (2S,2’S)−1,1’−(1S,1’S)−2,2’−((2S,2’S)−2,2’−(1S,1’S,2R,2’R)−2,2’−(ヘキサン−1,6−ジイルビス(オキシ))ビス(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2,1−ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(オキソメチレン)ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(1−シクロヘキシル−2−オキソエタン−2,1−ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(1−オキソプロパン−2,1−ジイル)ビス(メチルカルバマート)(中間体8、284mg、0.23mmol)を4規定HCl/ジオキサン(6.0mL)で処理し、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、残留物をMeOHに溶解し、得られた溶液をセライト(登録商標)(珪藻土)プラグで濾過した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をエーテルで粉砕した。最後に、エーテルを減圧下で除去して、化合物3(254mg、100%)を得た。NMR (DMSO-d6, 100℃) 7.50 - 7.55 (m, 2 H), 7.14 - 7.26 (m, 8 H), 5.28 - 5.32 (m, 2 H), 4.54 - 4.60 (m, 2 H), 4.45 - 4.49 (m, 2 H), 4.17 - 4.21 (m, 2 H), 3.85 - 3.94 (m, 2 H), 3.70 - 3.79 (m, 2 H), 3.59 - 3.64 (m, 2 H), 3.43 - 3.47 (m, 4 H), 2.90 - 3.07 (m, 4 H), 2.51 (m, 6 H), 1.96 - 2.09 (m, 6 H), 1.84 - 1.93 (m, 2 H), 1.58 - 1.83 (m, 12 H), 1.47 - 1.55 (m, 4 H), 1.38 - 1.40 (m, 6 H), 1.28 - 1.33 (m, 4 H), 1.04 - 1.23 (m, 10 H); m/z = 1024。
実施例4:HCl(4モルのジオキサン溶液、10.0mL、40.00mmol)を中間体22(0.117g、0.10mmol)に添加した。反応溶液を室温で1時間撹拌した。この溶液を濃縮した後、残留物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCOで洗浄した。水層をEtOAcで2回抽出した。一緒にした有機層を固体のMgSOで乾燥し、揮発物を減圧下で除去して、化合物4(0.040g、41%)を得た。NMR (DMSO-d6) 7.96 (bs, 2 H), 7.60 (bs, 2 H), 7.13 - 7.25 (m, 8 H), 5.16 (m, 2 H), 4.38 - 4.50 (m, 8 H), 4.23 - 4.33 (m, 2 H), 3.74 - 3.81 (m, 2 H), 3.66 - 3.74 (m, 2 H), 3.59 - 3.65 (m, 2 H), 3.54 (m, 2 H), 3.30 (m, 2 H), 3.01 (m, 2 H), 2.83 (m, 2 H), 2.25 (s, 6 H), 1.84 - 2.15 (m, 8 H), 1.58 - 1.81 (m, 12 H), 0.98 - 1.30 (m, 16 H); m/z 1016。
生物学的アッセイ:蛍光偏光アッセイ
材料:cIAP1 Bir3ドメイン構築物(aa L250-G350)を、全長cIAP1クローン(NCBI参照配列:NM 001166.3)から調製した。PCRを使用してBir3断片を生成し、それを、BamHI/XhoI断片としてpGEX−6P−1ベクター(GE LifeSciences社)に挿入した。OD600が0.6になるまで37℃で増殖させた、アンピシリンを含む大腸菌BL21(DE3)でタンパク質を調製した。タンパク質の発現を、1mMのイソプロピルβ−D−1−チオガラクトピラノシド(IPTG)によって3.75時間誘発した。
細胞を、100mMのTris(pH7.5)、150mMのNaCl、5mmのジチオスレイトール(DTT)、50μMの酢酸亜鉛(ZnAc)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)非含有Completeプロテアーゼ阻害剤(Roche Applied Science社)、100μg/mLのリゾチームおよび0.5%Triton−X100を含む緩衝液に超音波処理によって溶解した。超音波処理後、この混合物にDNA分解酵素を添加した。タンパク質を、グルタチオンセファロース4B樹脂(GE Lifesciences社)を用いて可溶性画分から精製した後、PD−10カラム(GE Lifesciences社)で脱塩した。この後、SEC200樹脂(GE Lifesciences社)で精製した。最終的な貯蔵緩衝液は、25mMのTris(pH7.5)、200mMのNaCl、5mMのDTT、50μMのZnAc、10%グリセリンで構成されていた。
グルタチオン−S−トランスフェラーゼでタグ付けしたcIAP1のBir3ドメイン(L250−G350)を用いて蛍光偏光アッセイを行った。使用したトレーサーは、5−カルボキシフルオレセイン(AbuRPF−K−5FAM)に結合させた合成ペプチドであった。
方法:cIAP1−Bir3(20nm)の希釈液を、結合阻害剤の様々な希釈液を含むアッセイ緩衝液(最終濃度が20mMのHEPES(pH7.5)、1mMのDTT、0.005%Tween−20および50mMのNaCl)に入れた2.5nmの蛍光性ペプチドトレーサーに添加した。20分間のインキュベーション後、Tecan Ultra Evolution(Tecan US社、ノースカロライナ州ダラム)によって試料を測定した。
蛍光偏光値を拮抗薬濃度の関数としてプロットし、IC50値を決定した。
Figure 2012529482
本明細書に記載されている任意の態様を本明細書に記載されている任意の他の好適な態様と組み合わせて、さらなる態様を提供することができる。
本明細書に使用されているように、「1つ(a)」または「1つ(an)」という場合、「1つ以上」を意味する。全体をとおして、複数および単数は数を示すものではなく、言い換え可能なものとして扱われるものとする。
当業者によって理解されるように、あらゆる目的のために、特に説明を行う点で、本明細書に開示される全ての範囲は、あらゆる可能な部分的範囲およびそれらの部分的範囲の組み合わせならびに範囲(特に整数値)を構成する個々の値も包含する。記載されているどの範囲も、少なくとも2等分、3等分、4等分、5等分、10等分などに分割される同じ範囲を十分に説明しかつ可能にするものとして容易に認めることができる。非限定的な例として、本明細書に述べられている各範囲を、下位3分の1、中位3分の1、上位3分の1などに容易に分割することができる。例えば、C(1〜6)という範囲は、C(2〜6)、C(3〜6)、C(3〜5)、C(4〜6)などの部分的範囲ならびにC1(メチル)、C2(エチル)、C3(プロピル)、C4(ブチル)、C5(ペンチル)およびC6(ヘキシル)を個々に含む。また、当業者によって理解されるように、「最大」、「少なくとも」、「〜よりも大きい」、「〜未満」、「〜を超える」および「〜以上」などの全ての用語は列挙されている数を含み、かつ上記のようにその後に部分的範囲に分割することができる範囲を指す。同じように、本明細書に開示されている全ての比は、より広い比に含まれる全ての部分的比も含む。
当業者であれば、構成要素が一般的な方法で、例えばマーカッシュ群に一緒に分類されている場合、本発明は、まとめて記載されている群全体だけではなく、個々に群の各構成要素および主群の全ての可能な小群も包含することも容易に分かるであろう。さらに、全ての目的のために、本発明は、主群だけではなく、1つ以上の群の構成要素が存在していない主群も包含する。本発明は、特許請求されている本発明における1つ以上の任意の群の構成要素の明示的な除外または請求権の放棄も意図している。
当業者によって理解されるように、成分の量や分子量または反応条件などの特性を表す数を含む全ての数は概算であり、「約」という用語によって全ての場合に修正されるものとして理解される。これらの値は、本発明の本教示を利用する当業者によって得ることが求められている所望の特性に応じて変えることができる。そのような値が、それらの各試験測定値において認められる標準偏差から必ず生じるばらつきを本質的に含むことも理解される。
本出願で「工程」という場合、便宜のためにのみ使用されており、本明細書に記載されている本発明を分類、定義または限定するものではない。
以上、開示されている態様および実施例を参照しながら具体的な態様について説明してきたが、これらの態様および実施例は単なる例示であって、本発明の範囲を限定するものではない。以下の特許請求の範囲に定義されているそのより広い側面では、本発明を逸脱せずに当該技術分野の通常の技術に従って変形および修正が可能である。

Claims (16)

  1. 式Iの化合物:
    Figure 2012529482
    (式中、
    R1およびR2は独立に、HまたはC(1〜6)アルキルであり、
    R3は、HまたはC(3〜8)シクロアルキルであり、
    R4は、−OC(3〜10)アルキルO−、−OC(3〜10)アルケニルO−、または−OC(3〜10)アルキニルO−であり、
    R5は、HまたはC(3〜8)シクロアルキルであり、
    R6およびR7は独立に、HまたはC(1〜6)アルキルである)
    またはその塩。
  2. R1およびR2のうちの一方がC(1〜6)アルキルであり、かつR1およびR2のうちの他方がHである、請求項1に記載の化合物またはその塩。
  3. R1およびR2のうちの一方がメチルであり、かつR1およびR2のうちの他方がHである、請求項1または2に記載の化合物またはその塩。
  4. R3がシクロヘキシルである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物またはその塩。
  5. R4が、
    Figure 2012529482
    または
    Figure 2012529482
    ある、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物またはその塩。
  6. R5がシクロヘキシルである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物またはその塩。
  7. R6およびR7のうちの一方がC(1〜6)アルキルであり、かつR6およびR7のうちの他方がHである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物またはその塩。
  8. R6およびR7のうちの一方がメチルであり、かつR6およびR7のうちの他方がHである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物またはその塩。
  9. R1、R2およびR3がR6、R7およびR5とそれぞれ同じである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物またはその塩。
  10. 式Iの化合物が以下:
    Figure 2012529482
    の構造を有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物またはその塩。
  11. 以下:
    Figure 2012529482
    Figure 2012529482
    または
    Figure 2012529482
    から選択される、請求項1に記載の化合物、またはその塩。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物の医薬的に許容される塩。
  13. (i)請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩と、
    (ii)医薬的に許容される担体、希釈液または賦形剤と、
    を含む医薬組成物。
  14. 薬として使用される請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  15. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物、請求項12に記載の医薬的に許容される塩、または請求項13に記載の医薬組成物、の有効量を哺乳類に投与することを含む、哺乳類における癌の治療方法。
  16. 前記癌が、急性骨髄性白血病、膀胱癌、乳癌、結腸癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、非小細胞肺癌、卵巣癌、膵臓癌および前立腺癌からなる群から選択される、請求項15に記載の癌の治療方法。
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