JP2010102818A - 磁気記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非磁性支持体の一方の面上に非磁性粉末と結合剤を含有する非磁性層、及び、強磁性粉末と結合剤を含有する磁性層をこの順に有し、該支持体の他方の面上にバックコート層を有する磁気記録媒体であって、該バックコート層は、バックコート層中で実質的にストラクチャー又は二次凝集体を形成していない、平均一次粒子径(D50)が0.05〜1.0μmの粒子を含有することを特徴とする。
【選択図】なし
Description
これら磁気テープの記録容量を高めるには、(i)記録波長を短くしたり、またトラック幅を狭くしたりすることで単位面積当たりの記録密度を上げる手法、(ii)テープの総厚を薄くし、1巻当たりのテープ長を長くする手法、などが用いられる。
しかし、通常、磁気テープはコア状のものやカセットハブなどにロール状態に巻かれるため、製造工程,エージング(熱処理など),保管の際に磁性層とバックコート層が接触し、バックコート層表面の凹凸の状態が磁性層の表面に転写(いわゆる、裏写り)して、磁性層の表面が粗面化してしまう。このようにして写った磁性層表面の凹凸は、スペーシングロスによる出力低下をもたらし、その結果、ドロップアウト,エラーレートの悪化、S/N低下の原因となる。
これまでにも、走行安定性の向上と、裏写り防止による電磁変換特性の向上と、を両立させることが企図されてきた。例えば、特許文献1〜6には、バックコート層の中に平均粒子径の異なるカーボンブラックを少なくとも2種類以上含有させる技術が提案されている。
しかしながら、これまで以上に高容量化が求められる磁気記録媒体においては、走行安定性の向上と、裏写り防止による電磁変換特性の向上と、を両立することは難しかった。
それは、バックコート層の表面を粗面化するのに用いるカーボンブラックがバックコート層の中でストラクチャーや二次凝集体を形成しており、バックコート層の表面に、直径が大きく、高さが高い突起を形成しやすく、そのような突起が磁性層の表面に転写(いわゆる、裏写り)して、磁性層の表面に直径が大きく、深い凹みを形成することが原因であった。
[1]非磁性支持体の一方の面上に非磁性粉末と結合剤を含有する非磁性層、及び、強磁性粉末と結合剤を含有する磁性層をこの順に有し、該支持体の他方の面上にバックコート層を有する磁気記録媒体であって、該バックコート層は、バックコート層中で実質的にストラクチャー又は二次凝集体を形成していない、平均一次粒子径(D50)が0.05〜1.0μmの粒子を含有することを特徴とする磁気記録媒体。
[2]該粒子の平均一次粒子径(D50)が0.1〜0.6μmであることを特徴とする[1]に記載の磁気記録媒体。
[3]非磁性支持体の一方の面上に非磁性粉末と結合剤を含有する非磁性層、及び、強磁性粉末と結合剤を含有する磁性層をこの順に有し、該支持体の他方の面上にバックコート層を有する磁気記録媒体であって、該バックコート層は、粒度分布値(D25/D75)が2.0以下の球状粒子を含有することを特徴とする[1]又は[2]に記載の磁気記録媒体。
[4]該粒度分布値(D25/D75)が1.5以下であることを特徴とする[3]に記載の磁気記録媒体。
[5]該粒子が、分級処理により粒度分布値(D25/D75)が2.0以下に調整されていることを特徴とする[3]又は[4]に記載の磁気記録媒体。
[7]該粒子が、アクリル、スチレン、ジビニルベンゼン、ベンゾグアナミン、メラミン、ホルムアルデヒド、ブタジエン、アクリロニトリル、クロロプレンから選ばれる少なくとも1つの成分を含有するポリマー粒子であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
[8]該粒子が熱可塑性を有し、該粒子のガラス転移温度(Tg)又は軟化温度が、20〜160℃であることを特徴とする[1]〜[7]のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
[9]該粒子が、シード粒子を含む水分散体において、該シード粒子に架橋、又は、重合性モノマーを吸着させながら乳化重合することによって得られるポリマー粒子であることを特徴とする[1]〜[8]のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
[10]該粒子が二酸化珪素を主成分とする無機粒子であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
[11]該バックコート層が比表面積30m2/g未満のカーボンブラックを含有しないことを特徴とする[1]〜[10]のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
[12]該磁性層、非磁性層及びバックコート層に含有される残留溶剤量の総和が0.1〜25mg/gであることを特徴とする[1]〜[11]のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
[13]バックコート層を有する側の表面の押し込み硬度が、磁性層を有する側の表面の押し込み硬度よりも低いことを特徴とする[1]〜[12]のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
[14]非磁性支持体が芳香族ポリアミドを主成分とする非磁性支持体、又は、少なくとも一方の表面に蒸着法で作製した非磁性の金属類、若しくは金属系無機化合物からなる皮膜を有する非磁性支持体であることを特徴とする[1]〜[13]のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
結果として、走行安定性、及び、電磁変換特性に優れた磁気記録媒体を提供することができる。
(磁気記録媒体)
本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体の一方の面上に非磁性粉末と結合剤を含有する非磁性層、及び、強磁性粉末と結合剤を含有する磁性層をこの順に有し、該支持体の他方の面上にバックコート層を有する磁気記録媒体である。
磁気記録媒体は高記録容量化を図るために総厚が10μm以下であることが好ましく、より好ましくは8μm以下、特に好ましくは7μm以下である。
本発明に用いられるバックコート層は、バックコート層中で実質的にストラクチャー(複数の一次粒子同士が、融合などにより大きな構造体を形成した粒子)や二次凝集体を形成していない、平均一次粒子径(D50)が0.05〜1.0μmの粒子を少なくとも1種類以上含有することを特徴としている。
ここで、平均一次粒子径(D50)とは、大粒子側から体積を換算し、総体積に対して50%を示す粒径であり、塗膜中で実質的に一次粒子として存在するとは、バックコート層に存在する100箇所の粒子において、バックコート層中での粒子の存在状態を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、表面観察、及び、断面観察を行い、粒子がストラクチャーや二次凝集体を形成して存在する箇所が2箇所以下であることを意味する。
バックコート層に用いる上記粒子の平均一次粒子径(D50)は、好ましくは0.1〜0.7μm、更に好ましくは0.1〜0.6μm、特に好ましくは0.2〜0.5μmである。
また、上記粒子の平均一次粒子径(D50)は、バックコート層の膜厚の0.2倍〜1.5倍であることが好ましく、より好ましくは0.3倍〜1.3倍、更に好ましくは0.5倍〜1.2倍、特に好ましくは0.75倍〜1.1倍である。
ここで、粒度分布値(D25/D75)は、大粒子側から体積を換算し、総体積に対して75%を示す粒径(D75)と25%を示す粒径(D25)との比(D25/D75)として算出することができる。
粒度分布が狭いほど、バックコート層の表面にサイズや形状が極めて均一な突起を形成することができるので、バックコート層の表面と接する製造工程やドライブシステムなどとの摩擦係数の調整、更には、テープの巻き取り過程で起こる、同伴エアーによる巻き崩れの防止など、走行安定性を改良する効果が高まると共に、磁性層の表面に大きな凹みが増えることも低減できる。
上記粒子の形状としては、不定形粒状、略球状、球状であることが好ましく、より好ましくは略球状、球状、特に好ましくは球状である。粒子がこのような形状をとることで、バックコート層の表面に、形状が極めて均一な突起を形成することができる。
ポリマー粒子が熱可塑性を有することで、磁気記録媒体がコア状のものやカセットハブなどにロール状態に巻いて熱処理した際に、磁性層とバックコート層の間にかかる面圧力に応じてポリマー粒子の形状が変化し、磁性層表面が、ポリマー粒子が形成する突起から受ける圧力が低減する。結果として、バックコート層の表面の突起が磁性層の表面に転写(いわゆる、裏写り)して磁性層の表面に大きな凹みができるのを低減することができる。
ポリマー粒子のガラス転移温度(Tg)、又は、軟化温度は、熱処理温度や保管の際の温度より若干高くても、磁性層、非磁性層、及び、バックコート層の中に含有される添加剤や残留溶剤によって可塑化されて、バックコート層に添加する前のポリマー粒子のガラス転移温度(Tg)、又は、軟化温度よりも低い温度で軟らかくなるため、凹みを低減する効果が発現する。
一方、ガラス転移温度(Tg)、又は、軟化温度が熱処理温度や保管の際の温度よりも過剰に高いと、磁性層とバックコート層の間にかかる面圧力に応じてポリマー粒子の形状が変化する効果が減り、凹みが低減する効果が減る。
また、ポリマー粒子のガラス転移温度(Tg)、又は、軟化温度が熱処理温度よりも過剰に低いと、ポリマー粒子と磁性層の表面が接着する可能性がある。更に、磁性層、非磁性層、バックコート層の乾燥工程、及び、カレンダ処理工程において使用される温度において、ポリマー粒子が軟らかくなりすぎるため、走行性を悪化させる原因となる。特に、シリコーンを主成分とするポリマー粒子は軟化温度が低いため好ましくない。
本発明に好ましく用いられるシード重合法で作製されるポリマー粒子、及び、作製方法は、例えば、特開2005−54108号公報、特開2005−281484号公報に記載されている。
ポリマー粒子は、粒子を作製する過程で、種々の添加剤(例えば、界面活性剤などの乳化剤,重合開始剤,連鎖移動剤,重合禁止剤,など)が用いられる。このような添加剤、更には、ポリマー粒子の作製過程で生成する副生成物(例えば、未架橋のモノマー,ポリマー、など)は、磁気記録媒体の作製において、様々な弊害(例えば、バックコート層から磁性層の表面へ、添加剤や副生成物が転写することによって引き起こされる電磁変換特性の悪化など)を生じる可能性がある。従って、バックコート層に添加する前に取り除くことが好ましい。例えば、ポリマー粒子を水やポリマー粒子を溶かさない有機溶剤等により洗浄し、取り除くことが好ましい。
市販のポリマー粒子としては、ケミスノー(架橋アクリル粒子、架橋ポリスチレン粒子など、綜研化学社製)、アドバンセル(架橋アクリル粒子など、積水化学工業社製)、エポスター(メラミン−ホルムアルデヒド縮合物粒子など、日本触媒社製)、リオスフィア(架橋アクリル粒子など、東洋インキ社製)、ファインスフェア(架橋アクリル粒子、架橋ポリスチレン粒子など、日本ペイント社製)、などがあげられる。
市販の無機粒子としては、シーホスター(二酸化珪素粒子など、日本触媒製)、アドマファイン(アルミナ粒子など、マイクロン社製)などがあげられる。
上記ポリマー粒子や無機粒子は、バックコート層の塗膜中でストラクチャーや二次凝集体を形成しないように、粒子の作製方法やバックコート層への添加方法など、適宜好ましい手法を用いる必要がある。
上記粒子は目的に応じて、一種類単独で用いても、複数の種類を併用して用いてもよい。
バックコート層に導電性を付与するためには、カーボンブラックを添加することが好ましい。しかし、カーボンブラックは、通常、粒度分布が広く、また、ストラクチャーや二次凝集体を形成しており、バックコート層の表面に大きな突起を形成しやすく、その大きな突起が裏写りにより磁性層の表面に大きな凹みを形成しやすい。従って、導電性を付与するためにバックコート層に添加するカーボンブラックは粒子サイズを考慮する必要がある。
カーボンブラックは、バックコート層中で大きな突起を形成しないものが良く、比表面積が30m2/g以上であることが好ましい。つまり、比表面積が30m2/g未満のカーボンブラックを含有しないことが好ましい。
バックコート層に用いるカーボンブラックの比表面積は、好ましくは50m2/g以上であり、更に好ましくは100m2/g以上、特に好ましくは150m2/g以上である。但し、これらのカーボンブラックも添加方法に十分に注意を払う必要があり、ストラクチャーや二次凝集体の形成を極力低減できる方法を用いて、添加することが好ましい。
DBP吸油量は60〜400ml/100g、pHは2〜10、含水率は0.1〜10%、タップ密度は0.1〜1g/ccであることがそれぞれ好ましい。
バックコート層に用いられるカーボンブラックについては、例えば、「カーボンブラック便覧」(カーボンブラック協会編)を参考にすることができる。
カーボンブラックに対して分散剤などで表面処理を施してもよい。また、樹脂でカーボンブラックをグラフト化して使用してもよいし、カーボンブラックの表面の一部をグラファイト化して使用してもかまわない。また、カーボンブラックを予め結合剤で分散してもかまわない。これらのカーボンブラックは、一種類単独又は複数種類を併用して用いることができる。
バックコート層は、塗膜としての強度を付与するために、上記粒子、カーボンブラック、微粒子無機粉末などに、結合剤を添加することが好ましい。
結合剤の使用量は、上記粒子、カーボンブラック、微粒子無機粉末の合計を100質量部とした場合に、40〜200質量部の範囲から選ばれることが好ましく、より好ましくは60〜180質量部であり、特に好ましくは80〜160質量部である。バックコート層の結合剤としては、公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応性樹脂等を用いることができる。
バックコート層の中心線平均表面粗さ(Ra)は3〜30nmであることが好ましく、より好ましくは5〜25nm、更に好ましくは7〜20nm、特に好ましくは10〜20nmである。
バックコート層の表面には、150nm以上の高さの突起は存在しないことが好ましい。また、100〜150nmの高さの突起は、0.1mm2面積当たり1〜100個であることがよく、好ましくは1〜50個、更に好ましくは1〜25個、特に好ましくは1〜15個である。また、円相当径が4μm以上の突起が無いことが好ましい。好ましくは円相当径で3μm以上の突起が無いこと、更に好ましくは円相当径で2μm以上の突起が無いこと、特に好ましくは円相当径で1.5μm以上の突起が無いことである。バックコート層の中心線平均表面粗さ(Ra)や突起数は、公知の原子間力顕微鏡(AFM)を用いて評価できる。
裏写りによる凹みは、磁気記録媒体をコア状のものにロール状態に巻いて熱処理したり、リールに巻いてカートリッジに収納した磁気記録媒体を高温環境条件で保管したりした際に、非磁性支持体が収縮することによって起こる。従って、熱処理や保管環境における温度条件においてバックコート層を有する側の表面の押し込み硬度が、磁性層を有する側の表面の押し込み硬度よりも低いことが好ましい。
例えば、特開2005−339607号公報の図3に示す圧子を用い、図4の定義に従って測定することが好ましい。
特開2005−339607号公報の図3では、三角錐状で、尖端部aの曲率半径が100nm、刃角度(α)が65°、稜間角(β)が115°の形状を有するダイヤモンド圧子が示されており、「押し込み硬度」は、その圧子を用いて、荷重6mgfでバックコート層を有する側の表面、又は、磁性層を有する側の表面に押し込んだときの負荷徐荷曲線に基づいて求められる。上記した特定形状の圧子を6mgfの荷重で押し込むと、圧子の尖端部aは層の表面から0.1μmの深さまで達することはなく、押し込み硬度特性を測定することができる。
尚、上記形状を有する圧子は、バーコビッチ(Verkovich)圧子として知られており、このバーコビッチ圧子を備え、荷重6mgfで測定できる測定装置としては、例えば、(株)エリオニクス製超微小押し込み硬さ測定機(型番:ENT−1100a)等を使用することができる。
=0.37{Pmax/(Hmax)2}(MPa)・・・(1)
(但し、Pmaxは最大荷重、Hmaxは圧子の最大変位量である。
バックコート層の表面電気抵抗値を適切に設定することで、磁気記録媒体の帯電を防止して、帯電により付着する埃やゴミが原因で発生するドロップアウトの発生を防止することができる。特に、磁気記録媒体は、低温・低湿度環境条件のように含水量が少ない雰囲気中で帯電しやすいので、バックコート層の表面電気抵抗値を上記のように調整することが好ましい。
本発明のバックコート層の膜厚は、0.1〜1.0μmであることが好ましい。磁気記録媒体の高容量化をはかるためには膜厚は薄い方が好ましく、より好ましくは0.2〜0.6μm、特に好ましくは0.2〜0.5μmである。
非磁性支持体としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系支持体、ポリオレフィン系支持体、セルローストリアセテート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスルフォン、ポリベンゾオキサゾールなどの公知の非磁性支持体が使用できる。本発明では、特に安価であるポリエステル系支持体(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなど)、高強度で、耐熱性や寸度安定性に優れたアラミド系支持体を非磁性支持体として使用することが好ましい。非磁性支持体には単層タイプ、及び、特開平3−224127号公報に示されるような積層タイプの非磁性支持体があり、どちらでも使用できる。
アラミド系支持体は、ポリエステル系支持体に比べて、熱処理で発生する体積収縮が少なくバックコート層表面の突起の裏写りを防止する効果が高い。また、非磁性支持体の少なくとも一方の表面に蒸着法で非磁性の金属類、若しくは金属系無機化合物からなる皮膜を付与することで、熱処理で発生する非磁性支持体の体積収縮を低減でき、バックコート層表面の突起の裏写りを防止する効果が高まる。
アラミド系支持体は、芳香族ポリアミドを主成分とすることが好ましい。芳香族ポリアミドとしては、下記一般式(I)及び、一般式(II)の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を50モル%以上含むものが好ましく、70モル%以上含むものが特に好ましい。
また、蒸着法で作製する皮膜に用いる非磁性の金属系無機化合物としては、例えば、上記金属類の酸化物や窒化物、炭化物、ホウ化物、硫化物、塩化物、などを用いることができる。例えば、CuO、ZnO、Al2O3、SiO2、Fe2O3、Fe3O4、Ag2O、TiO2、MgO、SnO2、ZrO2、InO3、MoO3などの酸化物、TiN、GaN、TaN、AlNなどの窒化物、TiC、WC、SiC、NbC、ZrC、Fe3Cなどの炭化物などが挙げられる。上記金属系無機化合物は単体で用いても、複数種類を用いてもよい。
蒸着法で作製する皮膜が金属酸化物である場合、含有される酸素濃度は5原子%以上であることが良く、好ましくは5〜70原子%、特に好ましくは10〜60原子%である。酸素濃度を適切に調整することで、靭性、耐擦傷性に優れた皮膜を作製することができる。酸素濃度を調整する手法としては、蒸着装置内に酸素供給ノズルを設置し、蒸着中に酸素ガスを導入することが好ましい。
蒸着法としては、物理蒸着法(例えば、真空蒸着法、スパッタリング法など)や化学蒸着法を用いることができ、本発明の支持体に用いる蒸着法としては物理蒸着法が好ましい。
支持体の中心線平均表面粗さは、例えば、Zygo社(Zygo Corporati
on)製の汎用3次元表面構造解析装置NewViewシリーズなどを用いることによって測定可能である。
なお、非磁性支持体に対し、コロナ放電処理、プラズマ処理、熱処理、或いは除塵処理などの各種処理を施してもよい。
磁性層に含まれる強磁性粉末としては、六方晶フェライト粉末及び強磁性金属粉末を挙げることができる。
用いられる六方晶フェライトとしては、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト、鉛フェライト、カルシウムフェライトの各置換体、Co置換体等が挙げられる。具体的には、マグネトプランバイト型のバリウムフェライト及びストロンチウムフェライト、スピネルで粒子表面を被覆したマグネトプランバイト型フェライト、更に一部スピネル相を含有したマグネトプランバイト型のバリウムフェライト及びストロンチウムフェライト等が挙げられる。その他、これらに含まれる所定の原子以外に、Al、Si、S、Sc、Ti、V、Cr、Cu、Y、Mo,Rh、Pd、Ag、Sn、Sb、Te、Ba、Ta、W、Re、Au、Hg、Pb、Bi、La、Ce、Pr、Nd、P、Co、Mn、Zn、Ni、Sr、B、Ge、Nbなどの原子を含んでいてもかまわない。一般には、Co−Zn、Co−Ti,Co−Ti−Zr、Co−Ti−Zn、Ni−Ti−Zn,Nb−Zn−Co、Sb−Zn−Co、Nb−Zn等の元素を添加した化合物を使用することができる。また、原料や製法に応じて特有の不純物を含有していてもよい。
なお、結合剤の質量平均分子量は、例えば、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)分析することにより確認することができる。
一方、樹脂の質量平均分子量は、溶解性や合成の容易性等を考慮すると、50万以下であることが好ましく、より好ましくは12万〜30万であり、特に好ましくは15万〜25万である。
このような樹脂は、ガラス転移温度が−50〜150℃であることが好ましく、より好ましくは0℃〜100℃であり、更に好ましくは30℃〜90℃である。またそのような樹脂において、破断伸びは100〜2000%、破断応力は0.05〜10kg/mm2(0.49〜98MPa)、降伏点は0.05〜10kg/mm2(0.49〜98MPa)であることが好ましい。前記樹脂は、公知の方法で合成することができ、また市販品として入手可能なものもある。
これらのイソシアネート類の市販されている商品名としては、日本ポリウレタン社製コロネートL、コロネートHL、コロネート2030、コロネート2031、ミリオネートMR、ミリオネートMTL、武田薬品社製タケネートD−102、タケネートD−110N、タケネートD−200、タケネートD−202、住友バイエル社製デスモジュールL、デスモジュールIL、デスモジュールN、デスモジュールHL等が挙げられ、これらを単独又は硬化反応性の差を利用して二つ又はそれ以上を組み合わせて用いることもできる。
また、併用可能な熱硬化性樹脂又は反応型樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アクリル系反応樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートの混合物、ポリウレタンとポリイソシアネートの混合物等が挙げられる。これらの樹脂については、朝倉書店発行の「プラスチックハンドブック」に詳細に記載されている。また、公知の電子線硬化型樹脂を使用することも可能である。これらの例及びその製造方法については特開昭62−256219号公報に詳細に記載されている。
磁性層の中心線平均表面粗さ(Ra)は、前記非磁性支持体の表面性が磁性層の表面に及ぼす影響、磁性層中の強磁性粉末の分散性、磁性層に添加する研磨剤やカーボンブラックの粒子サイズや添加量、等に影響される。
磁性層(磁気記録媒体)の中心線平均表面粗さ(Ra)及び表面微小突起数は、例えば、非磁性層により非磁性支持体の表面性が磁性層の表面に及ぼす影響を低減することによって、強磁性粉末の微細分散性を良好にすることによって、研磨剤やカーボンブラックの粒子サイズを減少することによって、或いは研磨剤やカーボンブラックの添加量を減らすことによって、低減可能である。
磁性層の表面電気抵抗値を適切に設定することで、磁気記録媒体の帯電を防止して、帯電により付着した埃やゴミが原因で発生するドロップアウトエラーの発生を防止することができる。特に、磁気記録媒体は、低温・低湿度環境条件のように含水量が少ない雰囲気中で帯電しやすいので、磁性層の表面電気抵抗値を上記のように調整することが好ましい。
非磁性層は、少なくとも非磁性粉末と結合剤とを含む層である。以下に、そのような非磁性層の詳細について説明する。
非磁性層は、実質的に非磁性であれば、特に制限されるものではなく、実質的に非磁性である範囲で磁性粉末を含むこともできる。「実質的に非磁性である」とは、磁性層の電磁変換特性を実質的に低下させない範囲で非磁性層が磁性を有することを許容するということであり、例えば残留磁束密度が0.01T以下又は抗磁力が7.96kA/m以下(100Oe以下)であることを示し、好ましくは残留磁束密度と抗磁力とをもたないことを示す。
また、非磁性層には目的に応じて有機粉末を添加することもできる。例えば、アクリルスチレン系樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、メラミン系樹脂粉末、フタロシアニン系顔料が挙げられるが、ポリオレフィン系樹脂粉末、ポリエステル系樹脂粉末、ポリアミド系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂粉末、ポリフッ化エチレン樹脂も使用することができる。その製法として、特開昭62−18564号公報や特開昭60−255827号公報に記載されているような方法を使用できる。
非磁性層に使用可能なポリイソシアネートとしては、先に磁性層成分として記載したものを挙げることができる。
ると、磁気記録媒体の総厚が厚くなり高容量化が難しくなる。一方、薄すぎると非磁性支持体の表面粗さの影響が磁性層表面に現れたり、磁性層表面の研磨剤、カーボンブラックを沈み込ませる効果が損なわれたりする。より好ましい非磁性層の膜厚は0.2〜1.5μmであり、特に好ましい膜厚は0.3〜1.0μmである。
本発明の磁気記録媒体は、磁性層及び非磁性層の少なくともいずれかにカーボンブラックを含有させることができる。使用可能なカーボンブラックとしては、ゴム用ファーネス、ゴム用サーマル、カラー用ブラック、アセチレンブラック等を挙げることができる。比表面積は5〜500m2/g、DBP吸油量は10〜400ml/100g、平均粒子径は5〜300nm、好ましくは10〜250nm、更に好ましくは20〜200nmであることがそれぞれ好ましい。pHは2〜10、含水率は0.1〜10%、タップ密度は0.1〜1g/ccであることがそれぞれ好ましい。本実施形態に用いられるカーボンブラックの具体的な例としては、キャボット社製BLACKPEARLS 2000、1300、1000、900、905、800、700、VULCAN XC−72、旭カーボン社製#80、#60、#55、#50、#35、三菱化学社製#2400B、#2300、#900、#1000、#30、#40、#10B、コロンビアンカーボン社製CONDUCTEX SC、RAVEN 150、50、40、15、RAVEN−MT−P、日本EC社製ケッチェンブラックEC等が挙げられる。カーボンブラックに対して分散剤などで表面処理を施してもよい。また、樹脂でカーボンブラックをグラフト化して使用してもよいし、カーボンブラックの表面の一部をグラファイト化して使用してもかまわない。また、カーボンブラックを、塗布液に添加する前に予め結合剤で分散してもかまわない。
従って、磁性層及び非磁性層の要求特性に応じて、本発明に使用されるカーボンブラックの種類、量、粒子サイズ、或いは、吸油量、導電性、pHなどの諸特性を考慮して使い分けることはもちろん可能であり、各層毎に最適化されることが望ましい。本発明において、磁性層及び非磁性層の少なくともいずれかにおいて使用可能なカーボンブラックについては、例えば、「カーボンブラック便覧」(カーボンブラック協会編)を参考にすることができる。
本発明の磁気記録媒体に用いられる研磨剤としては、α化率90%以上のα−アルミナ、β−アルミナ、炭化ケイ素、酸化クロム、酸化セリウム、α−酸化鉄、コランダム、人造ダイヤモンド、窒化珪素、炭化珪素チタンカーバイト、酸化チタン、二酸化珪素、窒化ホウ素、などを主とした、モース硬度6以上の公知の材料を単独又は組合せで使用することができる。また、これらの研磨剤どうしの複合体(研磨剤を他の研磨剤で表面処理したもの)を挙げることができる。これらの研磨剤には主成分以外の化合物又は元素が含まれる場合もあるが、主成分が90%以上であれば効果にかわりはない。これら研磨剤の粒子サイズは、0.01〜2μmであることが好ましく、更に好ましくは0.05〜1.0μmであり、特に好ましくは0.05〜0.5μmの範囲である。特に電磁変換特性を高めるためには、研磨剤の粒度分布が狭い方が好ましい。また耐久性を向上させるために、必要に応じて粒子サイズの異なる研磨剤を組み合わせたり、単独の研磨剤でも粒度分布を広くして同様の効果をもたせたりすることも可能である。研磨剤のタップ密度は0.3〜2g/cc、含水率は0.1〜5%、pHは2〜11、比表面積は1〜30m2/g、であることがそれぞれ好ましい。本発明に用いられる研磨剤の形状は、針状、球状、サイコロ状、のいずれでもよいが、形状の一部に角を有する研磨剤は研磨性が高く好ましい。具体的には住友化学社製AKP−12、AKP−15、AKP−20、AKP−30、AKP−50、HIT−20、HIT−30、HIT−55、HIT−60、HIT−70、HIT−80、HIT−100、レイノルズ社製、ERC−DBM、HP−DBM、HPS−DBM、不二見研磨剤社製WA10000、上村工業社製UB20、日本化学工業社製G−5、クロメックスU2、クロメックスU1、戸田工業社製TF100、TF140、イビデン社製ベータランダムウルトラファイン、昭和鉱業社製B−3などが研磨剤として挙げられる。研磨剤は磁性層に添加することで磁気ヘッドのクリーニング効果を高めることができるが、必要に応じて、非磁性層に添加することもできる。非磁性層に研磨剤を添加することで、表面形状を制御したり、研磨剤の突出状態を制御したりすることができる。これら磁性層又は非磁性層に添加される研磨剤の粒径や量は最適値に設定されることが好ましい。
本発明の磁気記録媒体において、磁性層、非磁性層及びバックコート層には、目的に応じて、潤滑効果、帯電防止効果、分散効果、可塑化効果、などをもつ種々の添加剤を使用することができる。具体的には、二硫化モリブデン、二硫化タングステングラファイト、窒化ホウ素、フッ化黒鉛、シリコーンオイル、極性基をもつシリコーン、脂肪酸変性シリコーン、フッ素含有シリコーン、フッ素含有アルコール、フッ素含有エステル、ポリオレフィン、ポリグリコール、アルキル燐酸エステル及びそのアルカリ金属塩、アルキル硫酸エステル及びそのアルカリ金属塩、ポリフェニルエーテル、フェニルホスホン酸、αナフチル燐酸、フェニル燐酸、ジフェニル燐酸、p−エチルベンゼンホスホン酸、フェニルホスフィン酸、アミノキノン類、各種シランカップリング剤、チタンカップリング剤、フッ素含有アルキル硫酸エステル及びそのアルカリ金属塩、炭素数10〜24の一塩基性脂肪酸(不飽和結合を含んでも、また分岐していてもかまわない)、これらの金属塩(Li、Na、K、Cuなど)、炭素数12〜22の一価、二価、三価、四価、五価、六価アルコール(不飽和結合を含んでも、また分岐していてもかまわない)、炭素数12〜22のアルコキシアルコール、炭素数10〜24の一塩基性脂肪酸(不飽和結合を含んでも、また分岐していてもかまわない)と炭素数2〜12の一価、二価、三価、四価、五価、六価アルコールのいずれか一つ(不飽和結合を含んでも、また分岐していてもかまわない)とからなるモノ脂肪酸エステル又はジ脂肪酸エステル又はトリ脂肪酸エステル、アルキレンオキシド重合物のモノアルキルエーテルの脂肪酸エステル、炭素数8〜22の脂肪酸アミド、炭素数8〜22の脂肪族アミン、などを使用することができる。
(塗布液の製造方法)
バックコート層塗布液、磁性層塗布液、及び、非磁性層塗布液を製造するプロセスは、好ましくは、混練工程、分散工程、及びこれらの工程の前後に必要に応じて設けられる混合工程を含む。
個々の工程は、2段階以上にわかれていてもかまわない。本発明で使用される強磁性粉末、非磁性粉末、結合剤、カ−ボンブラック、研磨剤、帯電防止剤、潤滑剤、溶剤、等のすべての原料は、どの工程の最初又は途中で添加されてもかまわない。また、個々の原料を2つ以上の工程で分割して添加してもかまわない。例えば、結合剤を混練工程、分散工程、及び分散後の粘度調整のための混合工程の各々に分割して投入してもよい。本発明の目的を達成するために、公知の製造技術を一部の工程として用いることができる。混練工程ではオープンニーダー、連続ニ−ダ、加圧ニ−ダ、エクストルーダなど強い混練力をもつ装置を使用することが好ましい。ニ−ダを用いる場合、強磁性粉末又は非磁性粉末は、結合剤のすべて又はその一部(ただし全結合剤の30質量%以上が好ましい)及び強磁性粉末100質量部に対し、例えば15〜500質量部の範囲で混練処理することができる。これらの混練処理の詳細については、特開平1−106338号公報及び特開平1−79274号公報に記載されている。また、バックコート層塗布液、磁性層塗布液及び非磁性層塗布液を分散させるためにガラスビーズや、高比重の分散メディアであるジルコニアビーズ、チタニアビーズ、或いはスチールビーズを用いることが好ましい。これらの分散メディアの粒径と充填率は最適化して用いられることが好ましい。分散機として、公知の装置を使用することができる。
非磁性層、磁性層、バックコート層の作製においては、エクストルージョン塗工方式、ロール塗工方式、グラビア塗工方式、マイクログラビア塗工方式、エアーナイフ塗工方式、ダイ塗工方式、カーテン塗工方式、ディップ塗工方式、ワイヤーバー塗工方式など公知の手法を用いることができる。特に、非磁性層及び磁性層を逐次重層方式で塗布する場合、磁性層の作製においてはエクストルージョン塗工方式を用いることが好ましい。
逐次重層方式で磁性層を形成する場合、塗布用スリットと回収用スリットの2つのスリットを有し、塗布用スリットから吐出してウエブに過剰に塗布された塗布液の過剰分を回収用スリット内に吸い取るようにした塗工方式を用いることが好ましい。更に、当該塗工方式において、回収用スリットで過剰な塗布液を吸い取る際の圧力条件の最適化を行って、より薄く塗布ムラのない磁性層を得ることのできる塗工方式を用いることがより好ましい。
(磁気記録媒体の製造方法)
本発明の磁気記録媒体は、以下の方法により製造されることが好ましい。すなわち、非磁性支持体上に、非磁性層用塗布液を塗布した後に当該非磁性層用塗布液を乾燥することにより非磁性層を形成する。そして、非磁性層上に磁性層用塗布液を塗布した後に当該磁性層用塗布液を乾燥することにより磁性層を形成する。このようにして非磁性層と磁性層を逐次重層方式で作製した磁気記録媒体を得ることができる。また、この非磁性層が湿潤状態にあるうちに、非磁性層の上に磁性層塗布液を塗布する同時重層方式で磁気記録媒体を作製することもできる。本発明では、逐次重層方式を用いることが好ましい。
強磁性金属粉末の配向に関しては、コバルト磁石及びソレノイドを用いて長手方向へ配向させることが好ましい。
六方晶フェライト粉末の配向については、一般的に面内及び垂直方向の3次元ランダムになりやすいが、面内2次元ランダムとすることも可能である。また、異極対向磁石などの公知の方法を用いて垂直配向とすることで、円周方向に等方的な磁気特性を磁性層に付与することもできる。特に高密度記録を行う場合は、垂直配向が好ましい。
更に、磁気記録媒体は、使用環境における寸度安定性の改良、熱硬化性の硬化剤を添加した磁性層、非磁性層、バックコート層などの硬化促進、などを目的に熱処理が施される。熱処理は、生産性を向上させるために、コア状のものにロール状態に巻いて実施することが好ましく、更には、テープ状に裁断される前の磁気記録媒体をコア状のものにロール状態に巻いて実施することが好ましい。
カレンダ処理は、磁気記録媒体の熱処理前、熱処理後のいずれか、又は、熱処理前後の両方、で実施することができる。
本実施形態の磁気記録媒体において、磁性層、非磁性層、及び、バックコート層に含有される残留溶剤量の総和は0.1〜25mg/gとなるようにすることが好ましい。
残留溶剤量が多い状態で磁気記録媒体をコア状のものやカセットハブなどにロール状態に巻いた場合、磁性層が残留溶剤の影響で軟らかくなり、バックコート層表面の突起の状態が磁性層の表面に転写しやすくなり、磁性層の表面の凹みが増加する。特に、このような磁性層表面の凹みの増加は、磁気記録媒体をロール状態に巻いて熱処理した場合に顕著に起こる。
磁性層、非磁性層、及び、バックコート層に含有される残留溶剤量の総和は、好ましくは0.1〜20mg/g、更に好ましくは0.1〜10mg/gである。残留溶剤量は、公知のガスクロマトグラフィを用いて測定することができる。
[実施例1−1]
市販のポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム(膜厚5.0μm)を用いた。
下記の非磁性粒子、カーボンブラック、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、メチルエチルケトン、及びシクロヘキサノンを用いて、公知のオープンニーダーで混練分散した。
作製した混練物を公知のダイノミル(直径0.5mmのジルコニアビーズ)で分散処理して、非磁性粒子の分散液を作製した。
比表面積(BET法) 52m2/g
表面処理剤 Al2O3、SiO2
平均長軸長 110nm
pH 9.0
タップ密度 0.8g/cc
DBP吸油量 27〜38g/100g
カーボンブラック 20部
比表面積(BET法) 260m2/g
DBP吸油量 80mL/100g
pH 7.5
揮発分 1.5%
ポリ塩化ビニル樹脂(MR110、日本ゼオン社製) 12部
ポリウレタン樹脂(質量平均分子量(Mw):3.5万) 7.5部
(分岐側鎖含有ポリエステルポリオール/ジフェニルメタンジイソシアネート、
極性基−SO3Na基:70eq./トン含有)
メチルエチルケトン 150部
シクロヘキサノン 150部
ブチルステアレート 1.5部
ステアリン酸 1部
メチルエチルケトン 5部
シクロヘキサノン 75部
下記の強磁性金属粒子、ポリウレタン樹脂PU1(質量平均分子量(Mw):17万):6部、ポリウレタン樹脂PU1と同様の分子構造を有するポリウレタン樹脂PU2(質量平均分子量(Mw):8万):6部、及びポリ塩化ビニル樹脂(MR110、日本ゼオン社製):9部を、メチルエチルケトン及びシクロヘキサノンを用いて、公知のオープンニーダーで混練分散した。作製した混練物に下記α−アルミナ、カーボンブラックを添加して、公知のダイノミル(直径0.5mmのジルコニアビーズ)で分散処理し、強磁性金属粒子の分散液を作製した。
組成 Fe/Co=100/40
抗磁力Hc 186kA/m(2350Oe)
比表面積(BET法) 75m2/g
表面処理剤 Al2O3、SiO2、Y2O3
平均長軸長 35nm
平均針状比 3.6
飽和磁化σs 106A・m2/kg(106emu/g)
ポリウレタン樹脂PU1(質量平均分子量(Mw):17万) 6部
(ポリエステルポリオール/ジフェニルメタンジイソシアネート、
極性基−SO3Na;70eq./トン含有)
ポリウレタン樹脂PU2(質量平均分子量(Mw):8万) 6部
(ポリエステルポリオール/ジフェニルメタンジイソシアネート、
極性基−SO3Na;70eq./トン含有)
ポリ塩化ビニル樹脂(MR110、日本ゼオン社製) 9部
α−アルミナ モース硬度9(平均粒径:0.1μm) 3部
カーボンブラック(比表面積;23m2/g) 0.3部
メチルエチルケトン 150部
シクロヘキサノン 150部
ブチルステアレート 1.5部
ステアリン酸 0.5部
メチルエチルケトン 293部
シクロヘキサノン 145部
下記の一次粒子同士がストラクチャーを形成していない架橋構造を有するポリマー粒子A(表1参照)、カーボンブラック、α−アルミナ、ニトロセルロース、ポリウレタン樹脂、溶剤を添加し、公知の手法により混練処理した後、公知のダイノミル(直径0.5mmのジルコニアビーズ)を用いて分散処理した。
なお、本発明に用いた粒子の平均一次粒子径(D50)は、走査型電子顕微鏡(SEM)による写真法で約1000個の粒子について等価球に換算し、総体積に対し50%のときの粒子径として算出した。
粒度分布値(D25/D75)は、大粒子側から体積を換算し、総体積に対して25%のときの粒子径をD(25)、75%のときの粒子径をD(75)として、その比D(25)/D(75)を粒度分布値として算出した。
ガラス転移温度(Tg)、又は、軟化温度は、市販の示差走査熱量計(DSC Q−200、ティー・エイ・インスツルメント社製)を用いて算出した。
比表面積220m2/g
ポリマー粒子A 1.3部
α−アルミナ(平均粒径0.15μm) 0.5部
ニトロセルロース(ベルジュラックNC社製) 100部
ポリウレタン樹脂(質量平均分子量(Mw):4万) 43部
(ポリエステルポリオール/ジフェニルメタンジイソシアネート、
極性基−SO3Na基:65eq./トン含有)
メチルエチルケトン 900部
トルエン 900部
ポリイソシアネート(コロネートL、日本ポリウレタン社製) 17部
非磁性支持体(長さ10000m)の上に、上記のようにして作製した非磁性層塗布液を、乾燥後の膜厚が1.0μmになるように公知の手法により塗布、110℃で乾燥して、非磁性層を作製した。
作製した非磁性層の上に、上記のようにして作製した磁性層塗布液を、乾燥後の膜厚が0.06μmとなるように特開2003−236452号公報記載の手法を用いて塗布した。
磁性層塗布液の塗布後、磁性層が湿潤状態にあるうちに、0.5T(5000G)の磁力をもつコバルト磁石と0.4T(4000G)の磁力をもつソレノイドとにより配向処理を行った後、磁性層塗布液を120℃で乾燥して磁性層を作製した。
磁性層とは反対側(裏面側)の非磁性支持体の上に、上記のようにして作製したバックコート層塗布液1を、乾燥後の厚さが0.5μmとなるように公知の手法により塗布、120℃で乾燥して、バックコート層を作製した。
非磁性層、磁性層、及びバックコート層が形成された非磁性支持体に対して、金属ロール(温度95℃)から構成される7段のカレンダ処理機(線圧300kg/cm)で、処理速度150m/分でカレンダ処理を実施した。次いで、1/2インチ幅にテープ状にスリットして、巻き芯にロール状態に巻いた。更に、巻き芯にロール状に巻いた状態で、65℃、48時間で熱処理を実施した。このようにして、テープ状の磁気記録媒体を作製した。
作製した磁気記録媒体に関し、以下の項目の評価を行った。
(1)本発明に用いたポリマー粒子の塗膜中での存在状態の評価
本発明に用いたポリマー粒子Aのバックコート層中での存在状態を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察した。塗膜中に存在する100箇所の粒子において、表面観察、及び、断面観察を行い、存在状態を以下のような3段階で評価した(表4中の「バックコート層」の項目参照)。
2:粒子がストラクチャーや二次凝集体を形成している箇所が2箇所以下である。
3:粒子がストラクチャーや二次凝集体を形成している箇所が3箇所以上存在する。
作製したテープ状磁気記録媒体のバックコート層の表面の中心線平均表面粗さ(Ra)と、高さが100nm以上の突起数を評価した。
原子間力顕微鏡(AFM、ナノスコープ4、デジタルインスツルメンツ社製)を用いて、0.1mm2の面積(測定面積0.01mm2を10箇所測定)について評価した(表4中の「バックコート層」の項目参照)。探針として稜角70°の四角錐のSiN探針を用いた。
(3)バックコート層の表面電気抵抗値の評価
特開2008−77698号公報の図1に示す電極(24カラット金製)上にテープ状磁気記録媒体を載せ、バックコート層の表面と電極を接触させた。テープの両端に1.62Nの力をかけて、電極間に100Vの直流電圧を印加し、電流を測定して表面電気抵抗値を算出した(表4中の「バックコート層」の項目参照)。
作製したテープ状磁気記録媒体(1/2インチ幅、長さ20cm)をサンプル瓶に入れて密閉し、これを150℃まで温度上昇させて、10分間加熱した後に、瓶の中のガスを採取して、ガスクロマトグラフィ(GC;島津社製GC9A、カラム:SE−30、カラム温度:100℃、注入温度:150℃、検出器:水素炎イオン化検出器(FID))を用い、磁気記録媒体中の残留溶剤(シクロヘキサノン,メチルエチルケトン,トルエン)の合計量を定量した。
尚、残留溶剤量は予め求めておいた検量線から算出し、測定試料の磁性層、非磁性層、及び、バックコート層の総質量から、磁気記録媒体中の残留溶剤量(mg/g)を算出した。磁性層、非磁性層、及び、バックコート層の総質量は、磁気記録媒体上の磁性層、非磁性層、及び、バックコート層を適当な溶剤で拭き取って剥がし、拭き取り前後の試料の質量の差から算出した(表4中の「残留溶剤量」の項目参照)。
巻き芯にロール状態に巻いて熱処理した際の巻き芯側から300mの位置にあった箇所のテープ状磁気記録媒体において、磁性層の表面の円相当径が2.0μm以上、かつ、深さが60nm以上の凹みの数を評価した。
原子間力顕微鏡(AFM、ナノスコープ4、デジタルインスツルメンツ社製)を用いて、0.5mm2の面積(測定面積0.01mm2を50箇所測定)について評価した(表4中の「磁性層」の項目参照)。探針として稜角70°の四角錐のSiN探針を用いた。
なお、本実施形態の磁気記録媒体では、磁性層が磁気記録媒体の表面側の最外層を形成するので、表面側の凹み数の表面状態を、磁気記録媒体の磁性層の表面状態とみなしうる。
テープ状磁気記録媒体の製造工程、及び、ドライブシステムにおける走行において、走行性や巻き取り状態を3段階で評価した(表4中の「走行性」の項目参照)。
△ ;走行性や巻き取り状態が若干悪かったもの
× ;走行性や巻き取り状態が顕著に悪かったもの
巻き芯にロール状態に巻いて熱処理した際の巻き芯側から300mの位置から巻き外側に向かって100mの位置にあった箇所のテープ状磁気記録媒体に、線記録密度200kfciで信号を記録し、リードトラック幅(RTw)が4μm、及び、2μmのMRヘッドを用いて信号を再生し、磁気記録媒体の長さ1m当たりに存在する、出力が70%以上低下したドロップアウト(DO)の個数を評価した。なお、リードトラック幅(RTw)が狭いほど円相当径が小さくて、浅い凹みに対してもドロップアウトエラーが発生しやすい。
2:ドロップアウトエラーの発生頻度が0.5個以上/m〜1.0個未満/m
3:ドロップアウトエラーの発生頻度が1.0個以上/m〜3.0個未満/m
4:ドロップアウトエラーの発生頻度が4個以上/m
(バックコート層塗布液2の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子B(表1参照)を用いて、バックコート層塗布液2を作製した。
ポリマー粒子Bの添加量は、カレンダ処理後(熱処理前)のバックコート層表面における高さが100nm以上の突起数が、実施例1−1においてバックコート層塗布液1を用いて作製したカレンダ処理後(熱処理前)のバックコート層表面における高さが100nm以上の突起数と、ほぼ同じ数になるように適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層の膜厚を0.6μmとした以外は、実施例1−1と全く同様にして、テ
ープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液3の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子C(表1参照)を用いて、バックコート層塗布液3を作製した。ポリマー粒子Cの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層の膜厚を0.7μmとした以外は、実施例1−1と全く同様にして、テ
ープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[実施例1−4]
(バックコート層塗布液4の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子D(表1参照)を用いて、バックコート層塗布液4を作製した。ポリマー粒子Dの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液5の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子E(表1参照)を用いて、バックコート層塗布液5を作製した。ポリマー粒子Eの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層の膜厚を0.4μmとした以外は、実施例1−1と全く同様にして、テ
ープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[実施例1−6]
(バックコート層塗布液6の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子F(表1参照)を用いて、バックコート層塗布液6を作製した。ポリマー粒子Fの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層の膜厚を0.4μmとした以外は、実施例1−1と全く同様にして、テ
ープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液7の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子G(表1参照)を用いて、バックコート層塗布液7を作製した。ポリマー粒子Gの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層の膜厚を0.4μmとし、カレンダ処理後の熱処理温度を50℃で実施
した以外は、実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[実施例1−8]
(バックコート層塗布液8の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子H(表1参照)を用いて、バックコート層塗布液8を作製した。ポリマー粒子Hの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層の膜厚を0.3μmとし、カレンダ処理後の熱処理温度を60℃で実施
した以外は、実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液9の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、ポリマー粒子I(表1参照)を用いて、バックコート層塗布液9を作製した。ポリマー粒子Iの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[実施例1−10]
(バックコート層塗布液10の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子J(表1参照)を用いて、バックコート層塗布液10を作製した。ポリマー粒子Jの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層の膜厚を0.4μmとした以外は、実施例1−1と全く同様にして、テ
ープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液11の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子K(表1参照)を用いて、バックコート層塗布液11を作製した。ポリマー粒子Kの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[実施例1−12]
(バックコート層塗布液12の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子L(表1参照)を用いて、バックコート層塗布液12を作製した。ポリマー粒子Lの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液13の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子M(表2参照)を用いて、バックコート層塗布液13を作製した。ポリマー粒子Mの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層の膜厚を0.7μmとした以外は、実施例1−1と全く同様にして、テ
ープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[実施例1−14]
(バックコート層塗布液14の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子N(表2参照)を用いて、バックコート層塗布液14を作製した。ポリマー粒子Nの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層の膜厚を0.7μmとした以外は、実施例1−1と全く同様にして、テ
ープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液15の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子O(表2参照)を用いて、バックコート層塗布液15を作製した。ポリマー粒子Oの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層の膜厚を0.7μmとした以外は、実施例1−1と全く同様にして、テ
ープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[実施例1−16]
(バックコート層塗布液16の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子P(表2参照)を用いて、バックコート層塗布液16を作製した。ポリマー粒子Pの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層の膜厚を0.7μmとした以外は、実施例1−1と全く同様にして、テ
ープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液17の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子Q(表2参照)を用いて、バックコート層塗布液17を作製した。ポリマー粒子Qの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層の膜厚を0.7μmとした以外は、実施例1−1と全く同様にして、テ
ープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[実施例1−18]
(バックコート層塗布液18の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子R(表2参照)を用いて、バックコート層塗布液18を作製した。ポリマー粒子Rの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層の膜厚を0.7μmとした以外は、実施例1−1と全く同様にして、テ
ープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液19の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子S(表2参照)を用いて、バックコート層塗布液19を作製した。ポリマー粒子Sの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層の膜厚を0.7μmとし、カレンダ処理後の熱処理温度を60℃で実施
した以外は、実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[実施例1−20]
(バックコート層塗布液20の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子T(表2参照)を用いて、バックコート層塗布液20を作製した。ポリマー粒子Tの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層の膜厚を0.7μmとし、カレンダ処理後の熱処理温度を55℃で実施
した以外は、実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液21の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子U(表2参照)を用いて、バックコート層塗布液21を作製した。尚、ここで用いたポリマー粒子Uは、公知の湿式分級装置を用いて、平均一次粒子径(D50)、及び、粒度分布値(D25/D75)を調整したものを用いた。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層の膜厚を0.7μmとした以外は、実施例1−1と全く同様にして、テ
ープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[実施例1−22]
(バックコート層塗布液22の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、無機粒子a(表2参照)を用いて、バックコート層塗布液22を作製した。無機粒子aの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液23の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、無機粒子b(表2参照)を用いて、バックコート層塗布液23を作製した。無機粒子bの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層の膜厚を0.6μmとした以外は、実施例1−1と全く同様にして、テ
ープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[実施例1−24]
(バックコート層塗布液24の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、無機粒子c(表2参照)を用いて、バックコート層塗布液24を作製した。無機粒子cの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層の膜厚を0.3μmとした以外は、実施例1−1と全く同様にして、テ
ープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液25の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、無機粒子d(表2参照)を用いて、バックコート層塗布液25を作製した。尚、ここで用いた無機粒子dは、公知の溶射法で作製された粒子であり、かつ、公知の湿式分級装置を用いて、平均一次粒子径(D50)、及び、粒度分布値(D25/D75)を調整したものを用いた。無機粒子dの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液26の作製)
バックコート層塗布液1に用いたカーボンブラック(比表面積220m2/g)の代わりに、比表面積が小さいカーボンブラック(比表面積85m2/g)を用いた以外はバックコート層塗布液1と全く同様にして、バックコート層塗布液26を作製した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[実施例1−27]
(バックコート層塗布液27の作製)
バックコート層塗布液1に用いたカーボンブラック(比表面積220m2/g)の代わりに、比表面積が小さいカーボンブラック(比表面積51m2/g)を用いた以外はバックコート層塗布液1と全く同様にして、バックコート層塗布液27を作製した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液28の作製)
バックコート層塗布液1に用いたカーボンブラック(比表面積220m2/g)の代わりに、比表面積が小さいカーボンブラック(比表面積38m2/g)を用いた以外はバックコート層塗布液1と全く同様にして、バックコート層塗布液28を作製した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[実施例1−29]
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
実施例1−1において、磁性層、非磁性層、及び、バックコート層に含有される残留溶剤量の合計が、テープ状磁気記録媒体において、12mg/gになるように、磁性層、及び、非磁性層の乾燥条件を適宜調整した以外は、実施例1−1と全く同様にして磁気記録媒体を作製し、評価した。
[実施例1−30]
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
実施例1−1において、磁性層、非磁性層、及び、バックコート層に含有される残留溶剤量の合計が、テープ状磁気記録媒体において、21mg/gになるように、磁性層、及び、非磁性層の乾燥条件を適宜調整した以外は、実施例1−1と全く同様にして磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液29の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子V(表3参照)を用いて、バックコート層塗布液29を作製した。ポリマー粒子Vの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[比較例1−B]
(バックコート層塗布液30の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、架橋構造を有するポリマー粒子W(表3参照)を用いて、バックコート層塗布液30を作製した。ポリマー粒子Wの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液31の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、無機粒子e(表3参照)を用いて、バックコート層塗布液31を作製した。無機粒子eの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[比較例1−D]
(バックコート層塗布液32の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、粒子サイズが0.3μm程度の粒子が複数個融着してストラクチャーを形成し、かつ、架橋構造を有するポリマー粒子X(表3参照)を用いて、バックコート層塗布液32を作製した。ポリマー粒子Xの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液33の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、粒子が複数個融着してストラクチャーを形成している無機粒子f(カーボンブラック、比表面積15m2/g)(表3参照)を用いて、バックコート層塗布液33を作製した。無機粒子fの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[比較例1−F]
(バックコート層塗布液34の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、粒子が複数個融着してストラクチャーを形成している無機粒子g(カーボンブラック、比表面積8m2/g)(表3参照)を用いて、バックコート層塗布液34を作製した。無機粒子gの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液35の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aの代わりに、粒子が複数個融着してストラクチャーを形成している無機粒子h(三次元構造を有するコロイド状シリカ(ケイ酸をゲル化させた微粉体))(表3参照)を用いて、バックコート層塗布液35を作製した。無機粒子hの添加量は、実施例1−2と全く同様にして適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[比較例1−H]
(バックコート層塗布液36の作製)
バックコート層塗布液1に用いた架橋構造を有するポリマー粒子Aを用いなかった以外は、バックコート層塗布液1と全く同様にしてバックコート層塗布液36を作製した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
実施例1−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
実施例1−1〜1−30において、走行性が良好で、かつ、ドロップアウトエラーの発生が少ないテープ状の磁気記録媒体が作製できた。
一方、比較例1−A〜1−Gは、走行性は良好であったが、ドロップアウトエラーの発生が多かった。
比較例1−A〜1−Cで用いた粒子はバックコート層中で実質的にストラクチャーや二次凝集体は形成していなかったが、平均一次粒子径(D50)が1.0μmより大きく、バックコート層の表面に、裏写りしたときにドロップアウトエラーの原因となる突起が多く存在したことが原因と考えられる。
また、比較例1−D〜1−Gで用いた粒子は、バックコート層中でストラクチャーや二次凝集体を形成したために、バックコート層の表面に、裏写りしたときにドロップアウトエラーの原因となる突起が多く存在したことが原因と考えられる。
比較例1−Hは、ドロップアウトエラーの発生は少なかったが、バックコート層の表面に適切な突起を形成する粒子を添加しなかったので、エアー同伴による巻き崩れが発生した。
実施例1−13〜1−17において、ポリマー粒子のガラス転移温度が下がるのに伴い、磁性層の表面の凹み、及び、ドロップアウトエラーが低減したのは、磁気記録媒体を熱処理した際に、ポリマー粒子が軟らかくなり磁性層の表面に凹みが生成しにくくなったことに起因していると考えられる。一方、実施例1−17は、ポリマー粒子のガラス転移温度が若干低すぎたため、磁気記録媒体の塗布・乾燥工程、及び、カレンダ工程でのハンドリング性が若干悪かった。
実施例1−18〜1−20に対し、実施例1−21のドロップアウトエラーが若干悪かったのは、添加した粒子の形状が球状でなかったことと、粒度分布値(D25/D75)が若干大きかったために、バックコート層の表面に、裏写りしたときにドロップアウトエラーの原因となる突起が若干多く存在したことが原因と考えられる。
実施例1−1、及び、実施例1−26〜1−28において、添加したカーボンブラックの比表面積が小さくなるのに伴いドロップアウトエラーが多くなったのは、カーボンブラックがバックコート層中でストラクチャーを形成しており、バックコート層の表面に、裏写りしたときにドロップアウトエラーの原因となる突起が若干多く存在したことが原因と考えられる。従って、バックコート層には、比表面積が30m2/g以下のカーボンブラックを用いないことが好ましい。
実施例1−1〜1−30、及び、比較例1−A〜1−Hにおいて、磁性層に含まれる強磁性金属粒子(針状)を下記強磁性板状六方晶フェライト粒子に変更した以外は全く同様にして、磁気記録媒体を作製し、評価した。
組成(モル比) Ba/Fe/Co/Zn=10/90/2/8
抗磁力Hc 191kA/m
比表面積(BET法) 50m2/g
板径 30nm
板状比 3
飽和磁化σs 60A・m2/kg
実施例1−1〜1−30及び比較例1−A〜1−Hと同様の結果が得られた。従って、本発明は、磁性層の強磁性粉末を強磁性六方晶フェライト粒子にかえても適用できることが確認された。なお、磁性層に強磁性六方晶フェライト粒子を用いたことで、更に高容量・高密度記録が可能な磁気記録媒体が作製できた。
[実施例3−1]
市販のポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム(膜厚4.5μm)を用いた。
(非磁性層塗布液の作製)
下記の非磁性粒子、カーボンブラック、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、メチルエチルケトン、及びシクロヘキサノンを用いて、公知のオープンニーダーで混練分散した。
作製した混練物を公知のダイノミル(直径0.5mmのジルコニアビーズ)で分散処理して、非磁性粒子の分散液を作製した。
比表面積(BET法) 60m2/g
表面処理剤 Al2O3、SiO2
平均長軸長 100nm
pH 9.0
カーボンブラック 25部
比表面積(BET法) 260m2/g
DBP吸油量 80mL/100g
pH 7.5
揮発分 1.5%
ポリ塩化ビニル樹脂(MR104、日本ゼオン社製) 12部
ポリウレタン樹脂(質量平均分子量(Mw):3.5万) 7部
(分岐側鎖含有ポリエステルポリオール/ジフェニルメタンジイソシアネート、
極性基−SO3Na基:70eq./トン含有)
メチルエチルケトン 150部
シクロヘキサノン 150部
ブチルステアレート 1.5部
ステアリン酸 1部
メチルエチルケトン 5部
シクロヘキサノン 75部
下記の強磁性六方晶フェライト粒子、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、メチルエチルケトン及びシクロヘキサノンを用いて、公知のオープンニーダーで混練分散した。作製した混練物に下記α−アルミナ、カーボンブラックを添加して、公知のダイノミル(直径0.3mmのジルコニアビーズ)で分散処理し、強磁性六方晶フェライト粒子の分散液を作製した。
組成(モル比) Ba/Fe/Co/Zn=10/90/2/8 100部
抗磁力Hc 176kA/m(2200Oe)
比表面積(BET法) 65m2/g
平均板径 20nm
平均板状比 3
飽和磁化σs 49A・m2/kg(49emu/g)
pH 7.0
ポリ塩化ビニル樹脂(MR104、日本ゼオン社製) 10部
ポリウレタン樹脂(質量平均分子量(Mw):7万) 4部
(ポリエステルポリオール/ジフェニルメタンジイソシアネート、
極性基−SO3Na;70eq./トン含有)
α−アルミナ モース硬度9(平均粒径:0.1μm) 5部
カーボンブラック(比表面積;23m2/g) 0.3部
メチルエチルケトン 150部
シクロヘキサノン 150部
ブチルステアレート 1.5部
ステアリン酸 0.5部
メチルエチルケトン 340部
シクロヘキサノン 180部
5Lの容器に、スチレン97部、メタクリル酸3部、α−メチルスチレンダイマー0.5部、t−ドデシルメルカプタン5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8部、過硫酸カリウム0.3部、及び、水250部を添加し、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら80℃に昇温して、7時間かけて重合を行い、シード粒子を作製した。作製したシード粒子の平均一次粒子径(D50)は0.16μm、粒度分布値(D25/D75)は1.07であった。
作製した上記シード粒子(固形分換算)10部に対し、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.2部、ポリオキシエチレン−1−(アクリオキシメチル)アルキルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩1.0部、過硫酸カリウム0.6部、水600部、及び、ジビニルベンゼン125部(市販品、純度55%、その他成分は単官能ビニルモノマー)を混合し、30℃で15分攪拌してシード粒子にモノマーを吸着させた。次いで、80℃に昇温して4時間かけて重合を行った。平均孔径1.0μmのフィルターで濾過して異物を取り除き、ポリマー粒子の水分散液を得た。
作製したポリマー粒子Y−1の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を、図1に示す。
下記のカーボンブラック、α−アルミナ、ニトロセルロース、ポリエーテルポリエステルポリウレタン樹脂、溶剤を添加し、公知のダイノミル(直径0.5mmのジルコニアビーズ)を用いて分散処理した。
α−アルミナ(平均粒径0.15μm) 0.5部
ニトロセルロース(ベルジュラックNC社製) 75部
ポリエーテルポリエステルポリウレタン樹脂 23部
(質量平均分子量(Mw):5万、極性基−SO3Na基:65eq./トン含有)
メチルエチルケトン 900部
トルエン 250部
ポリイソシアネート(コロネートL、日本ポリウレタン社製) 16部
非磁性支持体(長さ10000m)の上に、上記のようにして作製した非磁性層塗布液を、乾燥後の膜厚が1.0μmになるように公知の手法により塗布、110℃で乾燥して、非磁性層を作製した。
作製した非磁性層の上に、上記のようにして作製した磁性層塗布液を、乾燥後の膜厚が0.04μmとなるように特開2003−236452号公報記載の手法を用いて塗布、120℃で乾燥して磁性層を作製した。
磁性層とは反対側(裏面側)の非磁性支持体の上に、上記のようにして作製したバックコート層塗布液Iを、乾燥後の厚さが0.6μmとなるように公知の手法により塗布、120℃で乾燥して、バックコート層を作製した。
非磁性層、磁性層、及びバックコート層が形成された非磁性支持体に対して、金属ロール(温度100℃)から構成される7段のカレンダ処理機(線圧350kg/cm)で、処理速度80m/分でカレンダ処理を実施し、巻き芯に巻き取った。次いで、巻き芯にロール状に巻いた状態で、65℃、72時間で熱処理を実施した。更に、1/2インチ幅にテープ状にスリットして、テープ状の磁気記録媒体を作製した。
作製したテープ状の磁気記録媒体に関し、ポリマー粒子Y−1のバックコート層中での存在状態、バックコート層の表面の中心線平均表面粗さ(Ra)、高さが100nm以上の突起数、表面電気抵抗値、及び、テープ状の磁気記録媒体の走行性、残留溶剤量を実施例1−1と全く同様に評価した。
更に下記のようにして、磁性層を有する側の表面、及び、バックコート層を有する側の表面の押し込み硬度、ドロップアウト(DO)エラーの発生頻度、磁性層の表面の凹み数、の評価を行った。
超微小押し込み硬さ試験機(型式ENT−1100a、(株)エリオニクス製)を用いた。圧子として、三角錘圧子(刃角度65°、稜間角115゜、ダイヤモンド製)を用いた。押し込み加重は、10秒かけて6mgf(58.8μN)まで連続的に増加させた後、6mgfにて1秒間保持し、その後10秒かけて除荷した。押し込み硬度(DH)は前記の通り算出した。
テープ状の磁気記録媒体において、磁性層を有する側の表面、及び、バックコート層を有する側の表面における5℃、及び、50℃における押し込み硬度を評価した(表7中の「押し込み硬度」の項目参照。
作製したテープ状の磁気記録媒体をリールに850m巻いてカートリッジに収納し、温度50℃の環境条件で1週間保管した。リールの芯から100mの位置から巻き外側に向かって100mの位置の間に、線記録密度200kfciで信号を記録し、リードトラック幅(RTw)が1.5μmのMRヘッドを用いて信号を再生し、磁気記録媒体の長さ1m当たりに存在する、出力が70%以上低下したドロップアウト(DO)の発生頻度を評価した(表7中の「DOエラーの発生頻度」の項目参照)。
2:ドロップアウトエラーの発生頻度が1個以上/m〜3個未満/m
3:ドロップアウトエラーの発生頻度が3個以上/m〜5個未満/m
4:ドロップアウトエラーの発生頻度が5個以上/m〜10個未満/m
5:ドロップアウトエラーの発生頻度が10個以上/m
上記ドロップアウト(DO)エラーの発生頻度の評価で用いたテープ状の磁気記録媒体を用いてリールの芯から100mの位置にあった箇所のテープ状の磁気記録媒体において、深さが50nm以上の凹みの数を評価した。(表7中の「磁性層の凹み数」の項目参照)。
原子間力顕微鏡(AFM、ナノスコープ4、デジタルインスツルメンツ社製)を用いて、0.25mm2の面積(測定面積0.01mm2を25箇所測定)について評価した。探針として稜角70°の四角錐のSiN探針を用いた。
なお、本実施形態の磁気記録媒体では、磁性層が磁気記録媒体の表面側の最外層を形成するので、表面側の凹み数の表面状態を、磁気記録媒体の磁性層の表面状態とみなしうる。
(バックコート層塗布液IIの作製)
ニトロセルロースを45部、ポリエーテルポリエステルポリウレタン樹脂(質量平均分子量(Mw):5万、極性基−SO3Na基:65eq./トン含有)を53部に変更した以外はバックコート層塗布液Iと全く同様にして、バックコート層塗布液IIを作製した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層塗布液IIを用いた以外は、実施例3−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液IIIの作製)
ニトロセルロースを30部、ポリエーテルポリエステルポリウレタン樹脂(質量平均分子量(Mw):5万、極性基−SO3Na基:65eq./トン含有)を68部に変更した以外はバックコート層塗布液Iと全く同様にして、バックコート層塗布液IIIを作製した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層塗布液IIIを用いた以外は、実施例3−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液IVの作製)
ポリマー粒子Y−1の代わりに、粒子が複数個融着してストラクチャーを形成している無機粒子i(カーボンブラック、比表面積20m2/g、表6参照)を用い、それ以外は、バックコート層塗布液Iと全く同様にして、バックコート層塗布液IVを作製した。
尚、無機粒子iの添加量はテープ状の磁気記録媒体のバックコート層表面における高さが100nm以上の突起数が、実施例3−1で作製した磁気記録媒体のバックコート層の突起数と、ほぼ同じになるように適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層塗布液IVを用いた以外は、実施例3−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(ポリマー粒子Y−2の作製)
粉砕処理を実施しなかった以外は、ポリマー粒子Y−1の作製と全く同様にしてポリマー粒子Y−2(表6参照)を作製した。
下記のカーボンブラック、α−アルミナ、ニトロセルロース、ポリエーテルポリエステルポリウレタン樹脂、溶剤を添加し、公知のダイノミル(直径0.5mmのジルコニアビーズ)を用いて分散処理した。
α−アルミナ(平均粒径0.15μm) 0.5部
ニトロセルロース(ベルジュラックNC社製) 75部
ポリエーテルポリエステルポリウレタン樹脂 23部
(質量平均分子量(Mw):5万、極性基−SO3Na基:65eq./トン含有)
メチルエチルケトン 900部
トルエン 250部
ポリエステル樹脂(バイロン500、東洋紡社製) 2部
ポリイソシアネート(コロネートL、日本ポリウレタン社製) 16部
バックコート層塗布液Vを用いた以外は、実施例3−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(ポリマー粒子Z−1の作製)
5Lの容器に、スチレン97部、メタクリル酸3部、t−ドデシルメルカプタン5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8部、過硫酸カリウム0.4部、及び、水250部を添加し、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら80℃に昇温して、7時間かけて重合を行い、シード粒子を作製した。作製したシード粒子の平均一次粒子径(D50)は0.17μm、粒度分布値(D25/D75)は1.45であった。
作製した上記シード粒子(固形分換算)10部に対し、ラウリル硫酸ナトリウム1.2部、過硫酸カリウム0.6部、水600部、及び、ジビニルベンゼン125部(市販品、純度55%、その他成分は単官能ビニルモノマー)を混合し、30℃で15分攪拌してシード粒子にモノマーを吸着させた。次いで、80℃に昇温して4時間かけて重合を行った。平均孔径1.0μmのフィルターで濾過して異物を取り除き、ポリマー粒子の水分散液を得た。
次いで、公知の遠心分離装置を用いて、ポリマー粒子の水分散液からポリマー粒子を分離回収した。更に、回収したポリマー粒子に水を添加して攪拌、超音波分散処理を行ってポリマー粒子の水分散液を作製し、遠心分離装置によるポリマー粒子の分離回収を行った。この操作を繰り返し3回行い、ポリマー粒子を洗浄した。回収したポリマー粒子を乾燥させて水分を取り除き、公知の手法を用いて粉砕処理して、本発明の一次粒子同士がストラクチャーを形成していない架橋構造を有するポリマー粒子Z−1(表6参照)を作製した。このようにして得られたポリマー粒子Z−1の平均一次粒子径(D50)は0.32μm、粒度分布値(D25/D75)は1.55であった。
ポリマー粒子Y−1の代わりに、ポリマー粒子Z−1を用いた以外はバックコート層塗布液IIIと全く同様にして、バックコート層VIを作製した。
尚、ポリマー粒子Z−1の添加量はテープ状の磁気記録媒体のバックコート層表面における高さが100nm以上の突起数が、実施例3−3で作製した磁気記録媒体のバックコート層の突起数と、ほぼ同じになるように適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層塗布液VIを用いた以外は、実施例3−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(ポリマー粒子Z−2の作製)
実施例3−4で作製したポリマー粒子の水分散液において、公知の分級装置を用いて、分級処理を行った。実施例3−4と同様にして、ポリマー粒子を洗浄、乾燥、粉砕処理を行って、本発明のポリマー粒子Z−2(表6参照)を作製した。このようにして得られたポリマー粒子Z−2の平均一次粒子径(D50)は0.31μm、粒度分布値(D25/D75)は1.25であった。
(バックコート層塗布液VIIの作製)
ポリマー粒子Y−1の代わりに、ポリマー粒子Z−2を用いた以外はバックコート層塗布液IIIと全く同様にして、バックコート層VIIを作製した。
尚、ポリマー粒子Z−2の添加量はテープ状の磁気記録媒体のバックコート層表面における高さが100nm以上の突起数が、実施例3−3で作製した磁気記録媒体のバックコート層の突起数と、ほぼ同じになるように適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層塗布液VIIを用いた以外は、実施例3−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(非磁性支持体の作製)
市販のポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム(PEN、膜厚4.3μm)において、公知の真空蒸着装置を用い、磁性層を塗設する側に非磁性の酸化アルミニウムを主成分とする蒸着層(膜厚80nm)を形成し、バックコート層を塗設する側に非磁性の酸化アルミニウムを主成分とする蒸着層(膜厚100nm)を形成した。
このようにして、表裏面に酸化アルミニウムを主成分とする蒸着層を有する非磁性支持体を作製した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
上記支持体、及び、バックコート層塗布液Iを用いた以外は、実施例3−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層塗布液IVを用いた以外は、実施例3−6と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層塗布液IIを用いた以外は、実施例3−6と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[実施例3−8]
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層塗布液IIIを用いた以外は、実施例3−6と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(非磁性支持体)
芳香族ポリアミドを主成分とする市販の非磁性支持体(アラミド、膜厚3.5μm)を用いた。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
上記支持体、及び、バックコート層塗布液Iを用いた以外は、実施例3−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[比較例3−D]
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層塗布液IVを用いた以外は、実施例3−9と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層塗布液IIを用いた以外は、実施例3−9と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[実施例3−11]
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層塗布液IIIを用いた以外は、実施例3−9と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液VIIIの作製)
バックコート層塗布液Iに用いたポリマー粒子Y−1の代わりに、本発明の一次粒子同士がストラクチャーを形成していない無機粒子j(表6参照)を用いて、バックコート層塗布液VIIIを作製した。
尚、無機粒子jの添加量はテープ状の磁気記録媒体のバックコート層表面における高さが100nm以上の突起数が、実施例3−1で作製した磁気記録媒体のバックコート層の突起数と、ほぼ同じになるように適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層塗布液VIIIを用いた以外は、実施例3−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液IXの作製)
バックコート層塗布液IIに用いたポリマー粒子Y−1の代わりに、本発明の一次粒子同士がストラクチャーを形成していない無機粒子j(表6参照)を用いて、バックコート層塗布液IXを作製した。
尚、無機粒子jの添加量はテープ状の磁気記録媒体のバックコート層表面における高さが100nm以上の突起数が、実施例3−2で作製した磁気記録媒体のバックコート層の突起数と、ほぼ同じになるように適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層塗布液IXを用いた以外は、実施例3−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(バックコート層塗布液Xの作製)
バックコート層塗布液IIIに用いたポリマー粒子Y−1の代わりに、本発明の一次粒子同士がストラクチャーを形成していない無機粒子j(表6参照)を用いて、バックコート層塗布液Xを作製した。
尚、無機粒子jの添加量はテープ状の磁気記録媒体のバックコート層表面における高さが100nm以上の突起数が、実施例3−3で作製した磁気記録媒体のバックコート層の突起数と、ほぼ同じになるように適宜調整した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層塗布液Xを用いた以外は、実施例3−1と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層塗布液VIIIを用いた以外は、実施例3−6と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[実施例3−16]
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層塗布液IXを用いた以外は、実施例3−7と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[実施例3−17]
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層塗布液Xを用いた以外は、実施例3−8と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層塗布液VIIIを用いた以外は、実施例3−9と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[実施例3−19]
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層塗布液IXを用いた以外は、実施例3−10と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
[実施例3−20]
(磁気記録媒体の作製、及び、評価)
バックコート層塗布液Xを用いた以外は、実施例3−11と全く同様にして、テープ状の磁気記録媒体を作製し、評価した。
実施例3−1〜3−20、及び、比較例3−A〜3−Dにおいて、全てのバックコート層における表面電気抵抗値は5×105〜7×105Ω/□で、同等であった。また、磁気記録媒体に含有される残留溶剤量も2〜5mg/gで、同等であった。
本発明のポリマー粒子を用いた実施例3−1〜3−11において、走行性が良好で、かつ、ドロップアウトエラーの発生が少ない磁気記録媒体が作製できた。
一方、比較例3−A、3−Bは、走行性は良好であったが、ドロップアウトエラーの発生が多かった。比較例3−A、3−Bで用いた粒子は、バックコート層中でストラクチャーや二次凝集体を形成したことで、裏写りにより、磁性層の表面にドロップアウトエラーの原因となる凹みを多く形成したことが原因と考えられる。
実施例3−1、実施例3−2、実施例3−3の順に、ドロップアウトエラーが少なくなった。この結果は、バックコート層を有する側の表面が軟らかくなるほど、磁性層を有する側の表面がバックコート層の表面に存在する突起から受ける圧力が低減され、裏写りによる凹みが低減されたためと考えられる。
実施例3−4に用いた粒子に対して、分級処理を実施することにより粒度分布値(D25/D75)を小さくしたポリマー粒子を用いた実施例3−5は、実施例3−4よりもドロップアウトエラーの発生が少なかった。従って、粒子に分級処理を実施して粒度分布値(D25/D75)を小さくすることは、ドロップアウトエラーを対策するのに有効である。
実施例3−1〜実施例3−3に対して、実施例3−6〜実施例3−8や実施例3−9〜実施例3−11は、ドロップアウトエラーの発生が少なかった。この結果は、蒸着層付き支持体やアラミド支持体が、高温環境条件での保管において、PEN支持体よりも、磁性層の表面にドロップアウトエラーの原因となる凹みを形成しにくい効果があったことに起因している。従って、蒸着層付き支持体やアラミド支持体を用いることは、ドロップアウトエラーを対策するのに有効である。一方、従来公知のバックコート層(バックコート層塗布液IV)を用いた比較例3−C、比較例3−Dでは、磁性層表面のドロップアウトエラーの原因となる凹みを、高密度磁気記録媒体として使用できる程度には低減することはできなかった。
蒸着層付き支持体やアラミド支持体は、可逆的な寸度安定性に優れており、磁気記録媒体を様々な使用環境で用いることが提案されているが、本発明のバックコート層を用いることで、更に、ドロップアウトエラーが低減され、走行性も改良できるため、高密度記録媒体の作製に極めて有効である。
同様の結果は、無機粒子jを用いた実施例3−12〜実施例3−20においても得られ、ドロップアウトエラーの発生が少ないテープ状の磁気記録媒体の作製が可能であった。
一方で、実施例3−1〜実施例3−11に比べて、実施例3−12〜実施例3−20においてドロップアウトエラーの発生頻度は若干多かった。この結果は、無機粒子jよりもポリマー粒子Y−1の方がドロップアウトエラーの発生を低減する効果が高いことを示している。
Claims (14)
- 非磁性支持体の一方の面上に非磁性粉末と結合剤を含有する非磁性層、及び、強磁性粉末と結合剤を含有する磁性層をこの順に有し、該支持体の他方の面上にバックコート層を有する磁気記録媒体であって、該バックコート層は、バックコート層中で実質的にストラクチャー又は二次凝集体を形成していない、平均一次粒子径(D50)が0.05〜1.0μmの粒子を含有することを特徴とする磁気記録媒体。
- 該粒子の平均一次粒子径(D50)が0.1〜0.6μmであることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
- 非磁性支持体の一方の面上に非磁性粉末と結合剤を含有する非磁性層、及び、強磁性粉末と結合剤を含有する磁性層をこの順に有し、該支持体の他方の面上にバックコート層を有する磁気記録媒体であって、該バックコート層は、粒度分布値(D25/D75)が2.0以下の球状粒子を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の磁気記録媒体。
- 該粒度分布値(D25/D75)が1.5以下であることを特徴とする請求項3に記載の磁気記録媒体。
- 該粒子が、分級処理により粒度分布値(D25/D75)が2.0以下に調整されていることを特徴とする請求項3または4に記載の磁気記録媒体。
- 該粒子が、架橋構造を有するポリマー粒子であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
- 該粒子が、アクリル、スチレン、ジビニルベンゼン、ベンゾグアナミン、メラミン、ホルムアルデヒド、ブタジエン、アクリロニトリル、クロロプレンから選ばれる少なくとも1つの成分を含有するポリマー粒子であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
- 該粒子が熱可塑性を有し、該粒子のガラス転移温度(Tg)又は軟化温度が20〜160℃であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
- 該粒子が、シード粒子を含む水分散体において、該シード粒子に架橋、又は、重合性モノマーを吸着させながら乳化重合することによって得られるポリマー粒子であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
- 該粒子が二酸化珪素を主成分とする無機粒子であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
- 該バックコート層が比表面積30m2/g未満のカーボンブラックを含有しないことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
- 該磁性層、非磁性層及びバックコート層に含有される残留溶剤量の総和が0.1〜25mg/gであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
- バックコート層を有する側の表面の押し込み硬度が、磁性層を有する側の表面の押し込み硬度よりも低いことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
- 非磁性支持体が芳香族ポリアミドを主成分とする非磁性支持体、又は、少なくとも一方の表面に蒸着法で作製した非磁性の金属類、若しくは金属系無機化合物からなる皮膜を有する非磁性支持体であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の磁気記録媒体。
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