JP2009166656A - ブレーキ制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】車両走行中にパーキングブレーキが操作された場合に、車両の停止に十分な制動力を車両に付与可能なブレーキ制御システムを提供することを目的とする。
【解決手段】走行する車両を制動する液圧ブレーキと、車両の運転者から液圧ブレーキを作動させる指示が入力される液圧ブレーキ操作入力部と、静止する車両を静止状態に維持するパーキングブレーキと、車両の運転者からパーキングブレーキを作動させる指示が入力されるパーキングブレーキ操作入力部と、を備える車両のブレーキ制御システムにおいて、車両が走行中に、パーキングブレーキ操作入力部からパーキングブレーキを作動させる指示が入力されると、液圧ブレーキ操作入力部への入力操作有無に拘わらず、パーキングブレーキと共に液圧ブレーキを作動させるブレーキ制御システムとする。
【選択図】図1
【解決手段】走行する車両を制動する液圧ブレーキと、車両の運転者から液圧ブレーキを作動させる指示が入力される液圧ブレーキ操作入力部と、静止する車両を静止状態に維持するパーキングブレーキと、車両の運転者からパーキングブレーキを作動させる指示が入力されるパーキングブレーキ操作入力部と、を備える車両のブレーキ制御システムにおいて、車両が走行中に、パーキングブレーキ操作入力部からパーキングブレーキを作動させる指示が入力されると、液圧ブレーキ操作入力部への入力操作有無に拘わらず、パーキングブレーキと共に液圧ブレーキを作動させるブレーキ制御システムとする。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両に設けられた車輪に付与される制動力を制御するブレーキ制御システムに関する。
エンジンや電動モータ等により駆動力を得る車両は、車両走行状態から車両停止状態に移行するための制動装置として、油圧ブレーキを用いることが多い。油圧ブレーキは、昨今の車両の大型化、重量化に伴い、その制動能力を増大させる傾向にある。また、油圧ブレーキは、昨今の交通安全意識の高まりや交通社会の高度化・複雑化・車両数の増大と共に、その制動能力をさらに増大させる傾向にある。
一方、車両停止状態において、その車両停止状態を維持するために使用されるパーキングブレーキは、従来からブレーキドラムの内周面にブレーキシューを押圧して得る摩擦力を用いるものが知られている。
ブレーキシューをブレーキドラムに押圧する駆動力は、運転席に設置されたブレーキレバーを引くことにより生じる。まず、ブレーキレバーを引くことによりブレーキレバーに係止されたブレーキワイヤーを引き込み、次に、ブレーキワイヤーに係止されたブレーキシューがブレーキドラム内面に押圧される。
また、昨今は、車両運転者等がブレーキレバーを引き上げる機械ワイヤ式パーキングブレーキに代えて、モータを利用する電動パーキングブレーキが実現されている。電動パーキングブレーキは、運転者のスイッチ操作により、電動モータがブレーキワイヤを回転巻き上げ駆動して、ブレーキシューに係止されたワイヤを巻き上げ、ブレーキシューをブレーキドラム内周面に押圧するものである。
また、一般にパーキングブレーキは、ハンドル操作に対する車輪操舵角への対応が困難であることから、前輪に装着する事を避け、専ら後輪にのみ装着される傾向にあった。また、車両を静止状態に保つ機能のみに着目すれば、後輪のみへのパーキングブレーキによる制動力により、必要十分な静止力が得られるものと思われる。
このように、車両に搭載される複数のブレーキは、その目的や用途に応じて適切に役割分担して備えられる。一方、車両走行中の状態から停止状態へと移行する間のブレーキ装置として、例えばエンジンブレーキや回生制動を用いる回生ブレーキ等も利用されているものの、これらのブレーキは単独で制動力を発揮するにはやや不十分であることから、補助ブレーキとして用いられてきた。
複数のブレーキ装置を用いて制動を行う車両は、例えば下記特許文献1に開示されている。
特開2000−312730号公報
従来、車両走行中からの制動に主として用いられてきた油圧ブレーキ系統の一部に、障害が発生するなどして所望の制動力が得られない場合、油圧ブレーキ系統全体の制御を停止する場合があった。このため、油圧ブレーキに代えて後輪のみが制動されるパーキングブレーキを用いて制動する必要がある。また、パーキングブレーキは、本来、車両停車状態を維持するためのブレーキであるので、走行中からの制動には十分対応できているとはいえなかった。
本発明は、上述のような問題点に鑑み為されたものであり、車両走行中にパーキングブレーキが操作された場合に、車両の停止に十分な制動力を車両に付与可能なブレーキ制御システムを提供することを目的とする。
この発明にかかるブレーキ制御システムは、走行する車両を制動する液圧ブレーキと、車両の運転者から液圧ブレーキを作動させる指示が入力される液圧ブレーキ操作入力部と、静止する車両を静止状態に維持するパーキングブレーキと、車両の運転者からパーキングブレーキを作動させる指示が入力されるパーキングブレーキ操作入力部と、を備える車両のブレーキ制御システムにおいて、車両が走行中に、パーキングブレーキ操作入力部からパーキングブレーキを作動させる指示が入力されると、液圧ブレーキ操作入力部への入力操作有無に拘わらず、パーキングブレーキと共に液圧ブレーキを作動させることを特徴とする。
この発明にかかるブレーキ制御システムは、好ましくは車両が走行中に、パーキングブレーキ操作入力部からパーキングブレーキを作動させる指示が入力されると、液圧ブレーキ操作入力部への入力操作有無に拘わらず、パーキングブレーキと液圧ブレーキとを作動させると共に、さらにエンジンブレーキ又は回生ブレーキの制動力増大制御を行うことを特徴とする。
この発明にかかるブレーキ制御システムは、さらに好ましくは車両が走行中に、パーキングブレーキ操作入力部からパーキングブレーキを作動させる指示が入力されると、パーキングブレーキ操作入力部への操作入力情報に基づき必要減速度を算出し、車両が、算出した必要減速度となるように、パーキングブレーキ又は他のブレーキの制動力の調整制御を行うことを特徴とする。
この発明にかかるブレーキ制御システムは、さらに好ましくは液圧ブレーキの故障位置を検出する故障位置検出部をさらに備え、車両が走行中に、パーキングブレーキ操作入力部からパーキングブレーキを作動させる指示が入力される場合に、故障位置検出部が車両の前輪に関する液圧ブレーキに障害が無い事を検出すると、液圧ブレーキ操作入力部への入力操作有無に拘わらず、パーキングブレーキを作動させると共に、液圧ブレーキを車両の前輪に対して作動させることを特徴とする。
車両は四輪駆動車であって、ブレーキ制御システムは車両の駆動輪へ制動力を所定の割合で配分するトランスファーを備え、
この発明にかかるブレーキ制御システムは、さらに好ましくは車両が走行中に、パーキングブレーキ操作入力部からパーキングブレーキを作動させる指示が入力されると、液圧ブレーキ操作入力部への入力操作有無に拘わらず、パーキングブレーキと液圧ブレーキとを作動させると共に、トランスファーは、エンジンブレーキ又は回生ブレーキの制動を、後輪よりも前輪の制動力が大きくなるように配分することを特徴とする。
この発明にかかるブレーキ制御システムは、さらに好ましくは車両が走行中に、パーキングブレーキ操作入力部からパーキングブレーキを作動させる指示が入力されると、液圧ブレーキ操作入力部への入力操作有無に拘わらず、パーキングブレーキと液圧ブレーキとを作動させると共に、トランスファーは、エンジンブレーキ又は回生ブレーキの制動を、後輪よりも前輪の制動力が大きくなるように配分することを特徴とする。
本発明は、車両走行中にパーキングブレーキが操作された場合に、車両の停止に十分な制動力を車両に付与可能なブレーキ制御システムを提供することを目的とする。
本実施形態で例示するブレーキ制御システムは、エレクトロパーキングブレーキ(以下EPB:Electric Parking Brake)の操作ボタンが車両走行中に押圧されると、通常のパーキング制動動作と共に他の制動動作を行う。そして、車両全体として複数の制動動作を実施する事により、強い制動力を確保し高い信頼性の制動動作を実現する。
一般に、EPBは、ステアリング操作へ対応するための機構や構造が複雑となる事から前輪への搭載を避け、取り付け容易かつ構造を簡易にできる車両の後輪に搭載される傾向にある。また、実質的に殆ど平坦な道路に駐停車中の車両において、車両を静止させるために必要な制動力は、車両後輪側の静止摩擦力等を利用するEPBによる制動力で必要十分に賄える。
一方、EPBは車両走行中にも使用される場合がある。例えば、走行中の車両を停車させるための常用ブレーキとして用いる油圧ブレーキが、故障等により十分な制動力を発揮しない場合等が想定される。このような場合には、補助ブレーキとして又は油圧ブレーキに代替するブレーキとして、EPBを用いる状況が生じると考えられる。
この実施形態で例示するブレーキ制御システムは、車両走行中にEPBが使用される場合に、車両を停止させるのに必要十分な制動力を発揮できるように、主として前輪に制動力を追加的に付与するブレーキ制御システムとする。このため、実施形態で例示するブレーキ制御システムは、EPBの後輪制動に加え、いわゆるエンジンブレーキや回生制動を前輪等に行う。また、このブレーキ制御システムは、車両走行中にEPBが操作されると、EPBの操作量に基づき必要な制動力を演算して、車輪に付与する制動力を調整し、適切な制動を行う。
また、このブレーキ制御システムは、油圧ブレーキの故障等により油圧ブレーキを使用できない場合であっても、当該故障等が車両前輪に関するものであるか否かを検出する。そして、このブレーキ制御システムは、油圧ブレーキの故障等が車両前輪に関するものではなく車両前輪の油圧ブレーキが使用できる場合には、車両前輪の油圧ブレーキを作動させて制動力を確保する。
このように実施形態で例示するブレーキ制御システムは、走行中にEPBの操作ボタンが押圧されると、車両の後輪のパーキングブレーキのみではなく、車両の使用可能な制動能力を発揮するように制動制御を行う。従って、当該車両の運転者は、走行中の緊急時の場合であっても、速やかに車両を停止させることが可能となる。そこで、以下図面に基づいて詳細に説明する。
(第一の実施形態)
図1は、本実施形態のブレーキ制御システムを搭載する車両10の構成概念図である。車両10は、前輪用シャフト2Fで接続された前輪1FR,前輪1FL及び後輪用シャフト2Rで接続された後輪1RR,後輪1RLを有する。また、車両10は、前輪1FR,前輪1FL及び後輪1RR,後輪1RLのそれぞれの不図示のホイールに、油圧制御による常用フットブレーキとしてディスクブレーキ3が接続されている。
図1は、本実施形態のブレーキ制御システムを搭載する車両10の構成概念図である。車両10は、前輪用シャフト2Fで接続された前輪1FR,前輪1FL及び後輪用シャフト2Rで接続された後輪1RR,後輪1RLを有する。また、車両10は、前輪1FR,前輪1FL及び後輪1RR,後輪1RLのそれぞれの不図示のホイールに、油圧制御による常用フットブレーキとしてディスクブレーキ3が接続されている。
ディスクブレーキ3は、ホイールと共に回転するロータを挟むパッドが、電気的に制御される油圧によって開閉駆動する電子制御ブレーキ(以下、ECB:Electronically Controlled Brake)として構成される。
またディスクブレーキ3は、ECB駆動部5によって制御駆動される。ECBは、制御駆動等を司るECB駆動部5と現実の制動動作を直接に行うブレーキ装置とで構成される。ECB駆動部5は、主としてブレーキペダルにより動作する不図示のマスタシリンダと、運転者に反力を返すストロークシミュレータと、加圧モータ(又はポンプ)と、アキュムレータ等とが接続されているアクチュエータとを有する。また、ブレーキ装置は、車両10におけるディスクブレーキ3を有する。
ECBは、アキュムレータ圧によりブレーキ制御油圧を増大制御する。また、ECBは、アキュムレータに接続された加圧モータの駆動により、アキュムレータに十分な圧力を生成させることで、ブレーキ制御油圧を増大制御する。また、ECBは、緊急制動時等には、ブレーキCPU(Central Processing Unit)60に入力されるブレーキペダルの踏力信号をトリガーとして、ブレーキペダルの操作踏力の大小に拘わらず、アキュムレータ圧をブレーキ装置に供給する。これにより、ECBは、緊急制動時等に車両に所望の制動力を付与し、迅速に車両を停止させる。
なお、このECBにおいては、マスタシリンダからの配管を、例えばフロント側のディスクブレーキ3FR,3FLに接続し、ECBが電子制御を行っていない時にでもマスタシリンダからの油圧が供給される構成とする。従って、ブレーキCPU60に何らかの障害が発生して所望の油圧制御動作ができない場合には、ブレーキペダルの操作踏力自体によってマスタシリンダで発生する油圧を、直接フロント側のディスクブレーキ3FR,3FLに導入することが可能となる。これにより、車両の運転者自身のブレーキペダル操作力による制動力を得られるようになっている。
また、車両10は、後輪のディスクブレーキ3RR,3RLの内側には、主として駐停車中に利用することを企図したパーキング用のドラムブレーキ4が配置されている。車両10のドラムブレーキ4は、電動パーキングブレーキ(以下、EPB)として構成される。このEPBは、不図示のEPB操作スイッチから、運転者等の操作により電動パーキングブレーキCPU(以下、EPB−CPU)70に操作信号が入力されると、EPB駆動部11に含まれる例えば電動モータを用いてブレーキ駆動ワイヤの巻き取り動作等をする。
また、EPB駆動部11は、電動モータを駆動する事により駆動ワイヤを巻き上げまたは巻き戻すことができる。そして、駆動ワイヤの巻き上げにより、駆動ワイヤに連接されたブレーキシューがブレーキドラム内面に押圧され、押圧により生成する摩擦力により制動力を発生する。
なお、EPB駆動部11は、電動モータにより回転するギア列のいずれかの位置にラチェット機構を配置し、駆動ワイヤ巻き上げ時の巻き戻りを防止する。また、EPB駆動部11は、任意の駆動のワイヤ巻き上げ位置を保持し、かつ制動力を維持可能なように構成されている。また、EPB駆動部11は、駆動ワイヤの巻き戻しを行う場合にはラチェット機構を解除する。
また、EPB駆動部11は、EPB操作スイッチからパーキングブレーキ解除の指示が入力されると、EPB−CPU70からの制御指示に従って、ラチェット機構の解除を行う。これにより、ブレーキシューがブレーキドラム内面への押圧から解放されて、車両の制動力の開放を迅速に行える構成となっている。
なお、車両10のブレーキCPU60には、ブレーキペダルからの操作信号が入力される。また、ブレーキCPU60には、典型的にはブレーキペダルの踏み込みストローク量や踏み込み速度等の信号入力や、車両に搭載された各種センサ90からの信号が入力される。また、ブレーキCPU60は、各種センサ90等からの入力信号にも基づいてECB駆動部5に油圧制御をさせる。また、ECB駆動部5は、ブレーキCPU60からの油圧制御指示に従い一括制御される。
また、車両10のEPB−CPU70には、車両を駐車させるときに操作する不図示のEPB操作スイッチからの操作信号や、車両に搭載された各種センサ90からの信号が入力される。また、EPB−CPU70は、各種センサ90等からの入力信号を勘案した演算処理を行い、EPB駆動部11に制御する。また、EPB駆動部11は、EPB−CPU70からの制御指示に従い一括制御される。
また、車両10は、車両10を駆動する為の駆動力を発生するエンジンや、エンジンと前輪用シャフト2Fとを連結するギア比を調整するトランスミッション等を含むEG/AT部9を備える。EG/AT部9は、エンジンで用いる気化燃料や空気の供給にかかる吸排気量を調整制御したり、トランスミッションのギア比を調整制御する指示を行うEG/AT−ECU(Engine Control Unit)80により制御される。
また、車両10は、車両の回転軸等に連接されたスターダイナモ等によって、エンジンの回転駆動力等を利用して発電すると共に、制動も行う回生制動部12を備える。回生制動部12は発電機として機能し、エンジンが生成する機械的な回転等の運動エネルギーを電気エネルギーへと変換する。回生制動部12で発電された電気は、不図示のバッテリー(蓄電池)の充電に用いられる。また回生制動部12は、発電量を増大させて大きく制動を行うモードや、発電量を減少させて小さく制動を行うモード等、複数のモードに対応して回生量を任意に調整することができる構成とする。
次に、車両10のブレーキ制御システムの構成について、図2に示すブロック概念図を用いて説明する。図2は、車両10に搭載するブレーキ制御システム100の構成を例示する構成ブロック図である。図2では、図1と対応する部分には同一の符号を付している。
図2に示すようにブレーキ制御システム100は、ブレーキCPU60とEPB−CPU70とEG/AT−ECU80等とが車内LANバス20に接続され、相互に所定のデータを共有したり、制御指示を入出力するなど連携して動作する。
車両の運転者等が、走行中にEPBスイッチボタン93を押圧し、EPBスイッチボタン93からパーキングブレーキ動作指示を入力すると、その操作信号はEPB−CPU70に入力される。EPB−CPU70は、EPBスイッチボタン93から入力される操作信号により、車両の運転者が要求する制動力を検出する要求制動力検出部71を備える。
また、要求制動力検出部71は、EPBスイッチボタン93の押圧力を検出する押圧力検出部72と、EPBスイッチボタン93の押圧時間を検出する押圧時間検出部73と、EPBスイッチボタン93の押圧ストロークを検出する押圧ストローク検出部74と、を備える。要求制動力検出部71は、押圧力検出部72と押圧時間検出部73と押圧ストローク検出部74とにより検出される押圧情報に基づき、車両運転者が要求する制動力の大小程度を算出する。なお、要求制動力検出部71は、EPBスイッチボタン93の押圧押し込み操作速度を検出し、押し込み操作速度情報によりブレーキ操作の緊急度を判断してもよい。
また、EPB−CPU70は、車両を減速する為にどの程度の減速度が必要となるかを演算する必要減速度演算部76を備える。必要減速度演算部76には、要求制動力検出部71で算出された車両運転者が要求する制動力の情報が入力される。また、必要減速度演算部76には、車両の走行速度を検出する車速センサ94と、車両のエンジン回転数を検出するエンジン回転計95と、運転者のハンドル操作状況を検出するステアリング操舵角センサ96と、から各種車両走行情報が入力される。
必要減速度演算部76は、要求制動力検出部71から入力される車両運転者が要求する制動力と、車速センサ94とエンジン回転計95とステアリング操舵角センサ96とから入力される各種車両走行情報等に基づき、車両10を減速する為に必要かつ適切な減速度を算出する。なお、必要減速度演算部76は、車両10の車種や重量、形状等を予め記憶する記憶部から、必要な情報を読み出して車両10の重量等を考慮した必要減速度を演算してもよい。
また、EPB−CPU70は、車両走行中にEPBスイッチボタン93が押圧された場合に、車両に緊急停止動作を行わせる非常時EPB−CPU75を備える。非常時EPB−CPU75には、要求制動力検出部71からの運転者から要求される制動力と、必要減速度演算部76からの車両10に必要とされる減速度と、が入力される。非常時EPB−CPU75は、要求制動力検出部71から入力される要求制動力と、必要減速度演算部76から入力される必要減速度とに基づき、ブレーキCPU60とEG/AT−ECU80とに車両を緊急停止させる制御指示を行う。
一方、EPB−CPU70は、EPBスイッチボタン93から動作指示があると、車両の走行有無に拘わらず、EPB駆動部11を制御駆動して電動パーキングブレーキ(EPB)を作動させる。これにより、後輪に配置されるドラムブレーキ4が機能し、後輪を介して摩擦力によるパーキング制動が行われる。ドラムブレーキ4は、車両の静止状態を維持するには十分な制動力を発揮する。
また、通常の車両走行時からの停止又は減速ブレーキとして常用される油圧ブレーキは、運転者によるブレーキペダル91の踏み込み動作によって作動する。運転者がブレーキペダル91を踏み込むと、ペダル踏み込み信号がブレーキCPU60に入力される。ブレーキCPU60は、入力されるペダル踏み込み信号に基づき、ペダル踏力等に対応する油圧でECB駆動部5を駆動制御して油圧ブレーキを作動させる。
また、ブレーキCPU60は、車両走行中にEPBスイッチボタン93が操作されると、EPB−CPU70からの指示に基づいて稼働する非常時ブレーキCPU61を備える。すなわち、非常時ブレーキCPU61は、ブレーキペダル91の操作有無に拘わらず走行中にEPBスイッチボタン93が操作される事により稼働し、所望の油圧ブレーキを制御する非常ブレーキ用演算部である。
非常時ブレーキCPU61は、油圧ブレーキ系統の障害発生箇所が、車両前輪に関する箇所であるのか車両前輪に関する箇所でないのかを検出する故障位置検出部62と、障害発生箇所が車両前輪に関する箇所でない場合に、車両前輪の油圧ブレーキを制御する前輪制動部63とを備える。上述するように、ドラムブレーキ4は車両後輪に配置される場合が多い。
しかし、車両制動時には慣性力等によって車両前輪に車両後輪よりも多くの荷重が加わるので、車両前輪でも制動を行うことが望ましい。前輪制動部63は、油圧ブレーキの故障が前輪に関するものでない場合には車両前輪に油圧ブレーキ制御を行うので、より強力な制動を実現可能である。
また、ブレーキECU60は、通常のブレーキ操作がブレーキペダル91から入力されると、ECB駆動部5を制御駆動して油圧ブレーキを作動させる。また、ECB駆動部5には、油圧ブレーキの障害発生有無を検出する油圧ブレーキ故障センサ92が配される。
油圧ブレーキ故障センサ92は、油圧ブレーキに障害が生じた場合には車内LANバス20に障害検出信号を出力する。従って、油圧ブレーキ故障センサ92によりブレーキ制御システム100は、速やかに障害発生を認識可能である。上述の非常時EPB−CPU75は、油圧ブレーキ故障センサ92から障害発生信号が出力される場合に、故障位置検出部62に故障位置を確認させる制御指示を行う。また、故障位置検出部62は、非常時EPB−CPU75からの指示に従い、障害発生位置を確認する。
また、ブレーキ制御システム100は、非常時EPB−CPU75から出力される制動制御信号を車内LANバス20を介して、気化燃料の供給調整等やミッションの調整等を行うEG/AT−ECU80へも入力する。EG/AT−ECU80は、気化燃料のエンジンへの供給を遮断処理させるフューエルカット部81と、酸素を含む空気をエンジンへ供給する事を遮断処理させる給気遮断部82と、を備える。また、EG/AT−ECU80は、トランスミッションのギアをローギアへと下げる処理をさせるシフトダウン部83と、減速時にエンジンとトランスミッションとを直結処理させる減速ロックアップ部84と、を備える。
フューエルカット部81が、エンジンへの気化燃料の供給を遮断又は低減することで、エンジンでの車両駆動力の生成が遮断又は低減される。また、給気遮断部82がエンジンへの空気の供給を遮断又は低減することで、エンジンでの車両駆動力の生成が遮断又は低減される。
また、シフトダウン部83が、トランスミッションのギアをローギアやブレーキ用ギア(Bギア)に自動的にシフトダウン変更する事で、車両速度に対する必要エンジン回転数が増大する。一方、エンジンは、増大した必要エンジン回転数に対応するだけの十分な気化燃料等が供給されていない。このため、通常の車両加速時とは逆に、車両の前輪用シャフト2Fは、エンジンの回転数をローギアの必要相当分増大させるだけの駆動力をエンジンに付与する必要が生じ、付与する駆動力相当分が減速制動力として働く。この減速制動力は、前輪駆動車(典型的にはFF)の場合では、前輪への制動力として加えられることとなる。
また、減速ロックアップ部84が、車両の減速時にトランスミッションとエンジンとを直結する。直結により、エンジンの回転抵抗を減速力として前輪用シャフト2Fに伝達する途中で、例えばクラッチ板滑り等による伝達ロスが生じず、より確実に減速力を駆動輪(例えば前輪)に伝達することができる。
EG/AT−ECU80のフューエルカット部81と給気遮断部82とシフトダウン部83と減速ロックアップ部84とは、エンジンやトランスミッションを含むEG/AT部9を制御して上述するように所望の駆動を行わせる。
また、EG/AT部9には、エンジンにより生成されるの回転等の運動エネルギーをダイナモ等によって電気エネルギーに変換する回生制動部12が付加されている。回生制動部12は、例えば互いに異なるコイル巻数等を有する複数のコイルを適宜組み合わせて発電量を調整し、制動力を調整可能な回生量調整部12aを備える。回生量調整部12aが発電量を増大処理すると、駆動輪制動力も増大する。また、回生量調整部12aが発電量を低減処理すると、駆動輪制動力も低減する。
ブレーキ制御システム100は、走行中にEPBスイッチボタン93が押圧されると、非常時EPB−CPU75が、上述する車両の様々な緊急制動にかかる制御指令を出力する。非常時EPB−CPU75は、ブレーキCPU60に前輪の油圧ブレーキ制御を実行させる。また、非常時EPB−CPU75は、EG/AT−ECU80にいわゆるエンジンブレーキ制動制御を実行させる。また、非常時EPB−CPU75は、回生制動部12に、回生量を増大させてより強力な回生制動を実行させる。
一方、ブレーキ制御システム100は、EPBスイッチボタン93が押圧されるとEPB−CPU70が、EPB駆動部11に後輪1RR、後輪1RLのパーキングブレーキ(ドラムブレーキ4に対応)を動作させる。すなわち、走行中にEPBスイッチボタン93が押圧される場合には、後輪1RL、後輪1RLはドラムブレーキ4による制動が実行され、前輪1FR、前輪1FLはエンジンブレーキや回生制動に加えて油圧ブレーキ(ディスクブレーキ3に対応)による制動が実行される。従って、車両走行中、何らかの理由でブレーキペダル91の操作では十分な制動ができない場合であっても、パーキングブレーキボタン(EPBスイッチボタン93に対応)の操作により、車両に必要な制動動作を実行させることが可能となる。
次に、図3を用いて図2に示すブレーキ制御システム100の動作処理について詳細に説明する。図3は、ブレーキ制御システム100の動作フローを示すフローチャートである。
(ステップS31)
ブレーキ制御システム100のEPB−CPU70は、EPBスイッチボタン93から車両運転者によるEPBボタン操作が実行されたか否かを判断する。EPBボタン操作が実行されればステップS32へと進む。また、EPBボタン操作が実行されなければステップS31で待機する。
ブレーキ制御システム100のEPB−CPU70は、EPBスイッチボタン93から車両運転者によるEPBボタン操作が実行されたか否かを判断する。EPBボタン操作が実行されればステップS32へと進む。また、EPBボタン操作が実行されなければステップS31で待機する。
(ステップS32)
ブレーキ制御システム100は、EPB−CPU70からの制御指示によりEPB駆動部11を駆動して電動パーキングブレーキ(EPB)を作動させる。典型的には、EPB駆動部11は、ワイヤ巻き取り電動モータを駆動してモータブレーキワイヤを巻き取り、モータブレーキワイヤに連結されたブレーキシューを後輪のブレーキドラムに押圧する。車両10は、EPB駆動部11のワイヤ巻き取り動作により、車両が実質的に静止中であれば、車両静止の維持に必要十分な制動摩擦力を確保できる。
ブレーキ制御システム100は、EPB−CPU70からの制御指示によりEPB駆動部11を駆動して電動パーキングブレーキ(EPB)を作動させる。典型的には、EPB駆動部11は、ワイヤ巻き取り電動モータを駆動してモータブレーキワイヤを巻き取り、モータブレーキワイヤに連結されたブレーキシューを後輪のブレーキドラムに押圧する。車両10は、EPB駆動部11のワイヤ巻き取り動作により、車両が実質的に静止中であれば、車両静止の維持に必要十分な制動摩擦力を確保できる。
(ステップS33)
ブレーキ制御システム100のEPB−CPU70は、いわゆるスピードメータ等の車速センサ94の信号に基づき、車両が走行中であるか否かを判断する。車両が走行中であればステップS34へと進み、車両が走行中でなければ終了する。ブレーキ制御システム100は、既にステップS32で通常の電動パーキング制動(EPB制動)を完了しているので、車両走行中でない場合にはパーキングブレーキによる制動状態を維持する。
ブレーキ制御システム100のEPB−CPU70は、いわゆるスピードメータ等の車速センサ94の信号に基づき、車両が走行中であるか否かを判断する。車両が走行中であればステップS34へと進み、車両が走行中でなければ終了する。ブレーキ制御システム100は、既にステップS32で通常の電動パーキング制動(EPB制動)を完了しているので、車両走行中でない場合にはパーキングブレーキによる制動状態を維持する。
(ステップS34)
EPB−CPU70の要求制動力検出部71は、EPBスイッチボタン93からの押圧入力信号に基づき、車両運転者が要求する制動力の大小を判断する。具体的には、要求制動力検出部71の押圧力検出部72は、EPBスイッチボタン93の押圧力を検出する。要求制動力検出部71は、車両運転者等によるEPBスイッチボタン93の押圧力が大きい場合には、車両運転者等が要求する制動力が大きいものと判断する。また、要求制動力検出部71は、車両運転者等によるEPBスイッチボタン93の押圧力が小さい場合には、車両運転者等が要求する制動力が小さいものと判断する。
EPB−CPU70の要求制動力検出部71は、EPBスイッチボタン93からの押圧入力信号に基づき、車両運転者が要求する制動力の大小を判断する。具体的には、要求制動力検出部71の押圧力検出部72は、EPBスイッチボタン93の押圧力を検出する。要求制動力検出部71は、車両運転者等によるEPBスイッチボタン93の押圧力が大きい場合には、車両運転者等が要求する制動力が大きいものと判断する。また、要求制動力検出部71は、車両運転者等によるEPBスイッチボタン93の押圧力が小さい場合には、車両運転者等が要求する制動力が小さいものと判断する。
また、要求制動力検出部71の押圧時間検出部73は、EPBスイッチボタン93の押圧時間を検出する。要求制動力検出部71は、車両運転者等によるEPBスイッチボタン93の押圧時間が長い場合には、車両運転者等が要求する制動力が大きいものと判断する。また、要求制動力検出部71は、車両運転者等によるEPBスイッチボタン93の押圧時間が短い場合には、車両運転者等が要求する制動力が小さいものと判断する。
また、要求制動力検出部71の押圧ストローク検出部74は、EPBスイッチボタン93の押圧深さ(ストローク)を検出する。要求制動力検出部71は、車両運転者等によるEPBスイッチボタン93の押圧ストロークが大きい場合には、車両運転者等が要求する制動力が大きいものと判断する。また、要求制動力検出部71は、車両運転者等によるEPBスイッチボタン93の押圧ストロークが小さい場合には、車両運転者等が要求する制動力が小さいものと判断する。
(ステップS35)
要求制動力検出部71は、押圧力検出部72と押圧時間検出部73と押圧ストローク検出部74との検出結果に基づいて、車両運転者が要求する制動力を算出する。また、要求制動力検出部71は、算出した要求制動力が、予め定められた所定の閾値より大きいか否かを判断する。
要求制動力検出部71は、押圧力検出部72と押圧時間検出部73と押圧ストローク検出部74との検出結果に基づいて、車両運転者が要求する制動力を算出する。また、要求制動力検出部71は、算出した要求制動力が、予め定められた所定の閾値より大きいか否かを判断する。
要求制動力検出部71は、押圧力検出部72と押圧時間検出部73と押圧ストローク検出部74との各々の検出結果を、総合的かつ複合的に勘案して要求制動力を算出してもよい。また、要求制動力検出部71は、押圧力検出部72と押圧時間検出部73と押圧ストローク検出部74との各々の検出結果のうち、いずれか一つ又は選択した任意の複数の検出結果から要求制動力を算出してもよい。
例えば、要求制動力検出部71は、図6に示すように押圧力検出部72と押圧時間検出部73と押圧ストローク検出部74との各々の検出結果から、各個別具体的に要求制動力が閾値より大きいか否かを判断してもよい。図6は、要求制動力の判断事例を概念的に示す図である。
図6(a)に示すように、押圧ストローク検出部74で検出する押圧ストローク量を横軸にとり、要求制動力を縦軸にとると、要求制動力が所定の閾値より大きいか否かの判断は、押圧ストローク検出部74で検出したEPBストローク量が、閾値Xより大きいか否かにより判断可能である。
また、図6(b)に示すように、押圧時間検出部73で検出する押圧時間を横軸にとり、要求制動力を縦軸にとると、要求制動力が所定の閾値より大きいか否かの判断は、押圧時間検出部73で検出したEPB押圧時間が、閾値Yより長いか否かにより判断可能である。
なお、EPBストローク量には所定の値のいわゆる遊びストローク(T1)が設けられている。この遊びストローク(T1)がある事により、EPBスイッチボタン93が誤って押圧された場合や何かの拍子に誤って触られた場合であっても、誤ってEPBが作動する事を低減できる。
また、EPB押圧時間には所定の値のいわゆる遊び時間(T2)が設けられている。この遊び時間(T2)がある事により、EPBスイッチボタン93が誤って押圧された場合や何かの拍子に誤って触られた場合であっても、誤ってEPBが作動する事を低減できる。
要求制動力検出部71が、押圧力検出部72と押圧時間検出部73と押圧ストローク検出部74との検出結果に基づいて、車両運転者が要求する要求制動力が予め定められた所定の閾値より大きいと判断すればステップS36へと進む。また、要求制動力検出部71が、押圧力検出部72と押圧時間検出部73と押圧ストローク検出部74との検出結果に基づいて、車両運転者が要求する要求制動力が予め定められた所定の閾値より大きくないと判断すればステップS37へと進む。
(ステップS36)
必要減速度演算部76は、車速センサ94とエンジン回転計95とステアリング操舵角センサ96と要求制動力検出部71が演算した要求制動力に基づいて、車両を減速させるのに必要な減速度を演算する。また、ステップS35においてより大きな制動力が要求されていると判断されている事から、必要減速度演算部76は強い減速が可能なように、減速度が大きくなるように重み付けをした演算処理を行ってもよい。必要減速度演算部76での演算が完了すれば、ステップS38へと進む。
必要減速度演算部76は、車速センサ94とエンジン回転計95とステアリング操舵角センサ96と要求制動力検出部71が演算した要求制動力に基づいて、車両を減速させるのに必要な減速度を演算する。また、ステップS35においてより大きな制動力が要求されていると判断されている事から、必要減速度演算部76は強い減速が可能なように、減速度が大きくなるように重み付けをした演算処理を行ってもよい。必要減速度演算部76での演算が完了すれば、ステップS38へと進む。
なお、ステップS35で行う要求制動力と所定の閾値との比較判断は、EPB−CPU70がステップS36で必要減速度演算を行った後に、算出した必要減速度とその閾値との比較判断により行うこととしてもよい。
(ステップS37)
必要減速度演算部76は、車速センサ94とエンジン回転計95とステアリング操舵角センサ96と要求制動力検出部71の演算した要求制動力に基づいて、車両を減速させるのに必要な減速度を演算する。また、ステップS35において大きくない制動力が要求されていると判断されている事から、必要減速度演算部76は軽い減速が可能なように、減速度が小さくなるように重み付けをした演算を行ってもよい。必要減速度演算部76での演算が完了すれば、ステップS3bへと進む。
必要減速度演算部76は、車速センサ94とエンジン回転計95とステアリング操舵角センサ96と要求制動力検出部71の演算した要求制動力に基づいて、車両を減速させるのに必要な減速度を演算する。また、ステップS35において大きくない制動力が要求されていると判断されている事から、必要減速度演算部76は軽い減速が可能なように、減速度が小さくなるように重み付けをした演算を行ってもよい。必要減速度演算部76での演算が完了すれば、ステップS3bへと進む。
なお、ステップS35で行う要求制動力と所定の閾値との比較判断は、EPB−CPU70がステップS37で必要減速度演算を行った後に、算出した必要減速度とその閾値との比較判断により行うこととしてもよい。
(ステップS38)
非常時ブレーキCPU61の故障位置検出部62は、油圧ブレーキの障害発生箇所を検出する。走行中にEPBスイッチボタン93が操作されるような車両走行状況は、正常な走行状況下ではないものと想定される。常用ブレーキとして通常用いる油圧フットブレーキに何らかの障害が生じた事等により、車両運転手が要求する制動力を得られない走行状態下で、車両10を停止又は減速させる為にEPBスイッチボタン93が押圧されるものと推定される。
非常時ブレーキCPU61の故障位置検出部62は、油圧ブレーキの障害発生箇所を検出する。走行中にEPBスイッチボタン93が操作されるような車両走行状況は、正常な走行状況下ではないものと想定される。常用ブレーキとして通常用いる油圧フットブレーキに何らかの障害が生じた事等により、車両運転手が要求する制動力を得られない走行状態下で、車両10を停止又は減速させる為にEPBスイッチボタン93が押圧されるものと推定される。
従って、走行中にEPBスイッチボタン93が押圧される場合には、非常時EPB−CPU75は、油圧ブレーキ故障センサ92による故障検出有無に拘わらず、非常時ブレーキCPU61に故障位置の検出処理を実行させることとする。これにより、油圧ブレーキ故障センサ92による故障検出有無の確認動作を要しないので、ブレーキ制御システム100は迅速な制動処理が行える。
なお、走行中にEPBスイッチボタン93が押圧される場合に、非常時EPB−CPU75は、油圧ブレーキ故障センサ92により油圧ブレーキに障害が発生しているか否かを確認して判断してもよい。そして、非常時EPB−CPU75は、油圧ブレーキ故障センサ92により油圧ブレーキに障害が発生している事が確認された場合には、非常時ブレーキCPU61の故障位置検出部62に故障位置の検出処理を実行させることとしてもよい。
なお、EPBスイッチボタン93は押圧釦に限られず、スイッチレバーやフットペダル等として構成しても良く、その形態や大きさや構造等は実施形態での例示に限定されない。EPBスイッチボタン93は、車両運転者等がパーキングブレーキ制動をかけようとする際に、車両運転者等の意志を迅速かつ的確に伝達入力可能な構成とすることが好ましい。
また、油圧ブレーキ故障センサ92は、油圧検出器(油圧モニタ等)の油圧値が正常範囲内であるか否かを監視する事により障害有無を検出してもよい。また、故障位置検出部62は、油圧配管毎に配置されている複数の油圧検出器の油圧値を監視して比較することで障害発生箇所を検出することとしてもよい。
(ステップS39)
非常時ブレーキCPU61は、ステップS38で故障位置検出部62が検出した障害発生箇所が、前輪のディスクブレーキ3FR,3FLの油圧ブレーキ系統に関する障害であるか否かを判断する。非常時ブレーキCPU61が、障害発生箇所は前輪のディスクブレーキ3FR,3FLの油圧ブレーキ系統に関する障害であると判断すれば、ステップS3bへと進む。また、非常時ブレーキCPU61が、障害発生箇所は前輪のディスクブレーキ3FR,3FLの油圧ブレーキ系統に関する障害ではないと判断すれば、ステップS3aへと進む。
非常時ブレーキCPU61は、ステップS38で故障位置検出部62が検出した障害発生箇所が、前輪のディスクブレーキ3FR,3FLの油圧ブレーキ系統に関する障害であるか否かを判断する。非常時ブレーキCPU61が、障害発生箇所は前輪のディスクブレーキ3FR,3FLの油圧ブレーキ系統に関する障害であると判断すれば、ステップS3bへと進む。また、非常時ブレーキCPU61が、障害発生箇所は前輪のディスクブレーキ3FR,3FLの油圧ブレーキ系統に関する障害ではないと判断すれば、ステップS3aへと進む。
(ステップS3a)
非常時ブレーキCPU61の前輪制動部63は、ブレーキペダル91のペダル操作有無に拘わらずECB駆動部5を駆動制御して、車両10の前輪1FR,1FLのディスクブレーキ3FR,3FLの油圧制御ブレーキを機能させる。
非常時ブレーキCPU61の前輪制動部63は、ブレーキペダル91のペダル操作有無に拘わらずECB駆動部5を駆動制御して、車両10の前輪1FR,1FLのディスクブレーキ3FR,3FLの油圧制御ブレーキを機能させる。
前輪制動部63は、例えば前輪のディスクブレーキ3FR,3FLの油圧系統が、ブレーキペダル91に連動して油圧を調整するマスタシリンダに配接される油圧系統である場合には、前輪制動部63は、マスタシリンダから前輪のディスクブレーキ3FR,3FLへの油圧供給を、アキュムレータから前輪のディスクブレーキ3FR,3FLへの直接油圧供給へと切り替える制御を行う。
さらに、前輪制動部63は、後輪のブレーキキャリパへの油圧供給を遮断するバルブ制御を行う。後輪のブレーキキャリパへの油圧供給を遮断するバルブ制御により、ブレーキ制御システム100は、後輪の油圧系統に障害が発生しても、前輪の油圧ブレーキを安全に利用可能となる。上述の動作により、前輪制動部63は、前輪のディスクブレーキ3FR,3FLのブレーキキャリパに、高圧の油圧を供給する制御が可能となる。
また、ブレーキ制御システム100は、障害が発生していない前輪の油圧ブレーキを、後述する回生制動やエンジンブレーキ等に比して、優先的に動作させる。前輪の油圧ブレーキを優先的に動作させることで、制動効果をさらに高めた迅速な制動制御とできる。
なお、ディスクブレーキ3の油圧制御や油圧系統については、後述でさらに詳細に説明することとする。
(ステップS3b)
EG/AT−ECU80は、非常時EPB−CPU75からの指示に基づき、EG/AT部9のトランスミッション減速制御を行う。具体的には、EG/AT−ECU80のシフトダウン部83は、非常時EPB−CPU75からの指示に基づき、EG/AT部9のトランスミッションをドライブギア(例えばDギア)からローギア又はブレーキギア(例えばBギア)へとシフトダウン制御を行う。また、EG/AT−ECU80の減速ロックアップ部84は、非常時EPB−CPU75からの指示に基づき、EG/AT部9のトランスミッションとエンジンとを直結する減速ロックアップ制御を行う。
EG/AT−ECU80は、非常時EPB−CPU75からの指示に基づき、EG/AT部9のトランスミッション減速制御を行う。具体的には、EG/AT−ECU80のシフトダウン部83は、非常時EPB−CPU75からの指示に基づき、EG/AT部9のトランスミッションをドライブギア(例えばDギア)からローギア又はブレーキギア(例えばBギア)へとシフトダウン制御を行う。また、EG/AT−ECU80の減速ロックアップ部84は、非常時EPB−CPU75からの指示に基づき、EG/AT部9のトランスミッションとエンジンとを直結する減速ロックアップ制御を行う。
(ステップS3c)
EG/AT−ECU80は、非常時EPB−CPU75からの指示に基づき、EG/AT部9のエンジン減速制御を行う。具体的には、EG/AT−ECU80のフューエルカット部81は、非常時EPB−CPU75からの指示に基づき、EG/AT部9のエンジンシリンダへ供給する気化燃料の供給を遮断又は気化燃料の供給量を低減させる制御を行う。また、EG/AT−ECU80の給気遮断部82は、非常時EPB−CPU75からの指示に基づき、EG/AT部9のエンジンシリンダへ供給する燃焼用空気の供給を遮断又は供給量を低減させる制御を行う。
EG/AT−ECU80は、非常時EPB−CPU75からの指示に基づき、EG/AT部9のエンジン減速制御を行う。具体的には、EG/AT−ECU80のフューエルカット部81は、非常時EPB−CPU75からの指示に基づき、EG/AT部9のエンジンシリンダへ供給する気化燃料の供給を遮断又は気化燃料の供給量を低減させる制御を行う。また、EG/AT−ECU80の給気遮断部82は、非常時EPB−CPU75からの指示に基づき、EG/AT部9のエンジンシリンダへ供給する燃焼用空気の供給を遮断又は供給量を低減させる制御を行う。
(ステップS3d)
回生制動部12は、非常時EPB−CPU75からの指示に基づき、回生量調整部12aに回生量の増大を行わせる。回生量調整部12aが回生量を増大させることにより回生制動部12での発電量が増大し、EG/AT部9のエンジンへ付与される回転駆動抵抗力が増大する。すなわち、EG/AT部9のエンジンは、回転駆動抵抗力の増大により回転駆動するのにさらに駆動力が必要となる。このため、エンジンに連携されている車両の前輪用シャフト2Fや車両の前輪1FR,1FLを介して、車両に制動力が働くこととなる。
回生制動部12は、非常時EPB−CPU75からの指示に基づき、回生量調整部12aに回生量の増大を行わせる。回生量調整部12aが回生量を増大させることにより回生制動部12での発電量が増大し、EG/AT部9のエンジンへ付与される回転駆動抵抗力が増大する。すなわち、EG/AT部9のエンジンは、回転駆動抵抗力の増大により回転駆動するのにさらに駆動力が必要となる。このため、エンジンに連携されている車両の前輪用シャフト2Fや車両の前輪1FR,1FLを介して、車両に制動力が働くこととなる。
(ステップS3e)
必要減速度演算部76は、ステップS36又はS37で演算した車両の減速度が、車速センサ94から入力される速度情報に基づき、一定の所望の減速度となっているか否かを判断する。必要減速度演算部76が所望の減速度になっていると判断すれば、ステップS3fに進む。また、必要減速度演算部76が所望の減速度になっていないと判断すれば、ステップS39へと戻る。
必要減速度演算部76は、ステップS36又はS37で演算した車両の減速度が、車速センサ94から入力される速度情報に基づき、一定の所望の減速度となっているか否かを判断する。必要減速度演算部76が所望の減速度になっていると判断すれば、ステップS3fに進む。また、必要減速度演算部76が所望の減速度になっていないと判断すれば、ステップS39へと戻る。
ステップS3eでは、必要減速度演算部76が、車両10は所望の減速度になっているか否かを判断した。しかしこれに限られず、必要減速度演算部76が、車両10は所望の速度になっているか否かを判断してもよい。この場合の所望の速度は、停止状態(速度ゼロ)としてもよい。これにより、車両10が確実に停止するまで車両10の非常減速を行
うブレーキ制御システム100となる。
うブレーキ制御システム100となる。
(ステップS3f)
EPB−CPU70は、車両運転者等によるEPBスイッチボタン93の操作入力が、解除されたか否かを判断する。EPBスイッチボタン93からの操作入力が解除されていれば、動作フローを終了する。また、EPBスイッチボタン93からの操作入力が解除されていなければ、ステップS34へと戻る。
EPB−CPU70は、車両運転者等によるEPBスイッチボタン93の操作入力が、解除されたか否かを判断する。EPBスイッチボタン93からの操作入力が解除されていれば、動作フローを終了する。また、EPBスイッチボタン93からの操作入力が解除されていなければ、ステップS34へと戻る。
換言すれば、ブレーキ制御システム100は、通常ブレーキ時のブレーキペダル91操作状況(典型的にはペダル踏み込み状況)の検出を、走行中のEPBスイッチボタン93の操作状況の検出に対しても行う。例えば、要求制動力検出部71は、EPBスイッチボタン93の押し込み速度を検出し、押し込み速度の検出結果から制動動作の緊急性を判断して、非常時EPB−CPU75が複数の緊急ブレーキ動作を制御し指示する事としてもよい。
要求制動力検出部71は、例えばEPBスイッチボタン93の押し込み速度が所定の速度以上に速いと検出する場合に、要求制動力が大きいと判断する。要求制動力検出部71が要求制動力は大きいと判断すると、必要減速度演算部76が車両に必要な減速度は大きいものとして演算処理する。そして、必要減速度演算部76が必要減速度は大きいものと演算処理すると、非常時EPB−CPU75は車両全体として、大きな減速が行えるように複数のブレーキを最適に組み合わせて各々の制御CPU等に指示し動作させる。
第一の実施形態では、車両10の前輪1FR,1FLに前進駆動力を付与する前輪駆動(例えばいわゆるFF車)の場合について説明した。前輪駆動の車両10では、通常いわゆるエンジンブレーキによる制動力や回生制動力は前輪に付与される。このため、走行中に電動パーキングブレーキ(EPB)の動作指示が入力されると、後輪へはドラムブレーキ4の制動力を付与し、前輪には油圧ブレーキ(前輪のディスクブレーキ3に対応)やエンジンブレーキや回生制動力を付与する。そこで、次に四輪駆動の車両の場合について、図面に基づき第二実施形態で説明する。
(第二の実施形態)
図4は、第二の実施形態のブレーキ制御システムを搭載する車両の構成概念図である。また、図5は、第二の実施形態のブレーキ制御システムの構成を示すブロック図である。第二の実施形態では、車両10の前輪1FR,1FL、後輪1RR,1RLを含む全ての車輪1に車両10の加速前進力を付与可能な四輪駆動車(4WD)を例示する。なお、第二の実施形態の説明のうち、第一の実施形態と重複する部分については説明を省略するか又は簡略に行う。
図4は、第二の実施形態のブレーキ制御システムを搭載する車両の構成概念図である。また、図5は、第二の実施形態のブレーキ制御システムの構成を示すブロック図である。第二の実施形態では、車両10の前輪1FR,1FL、後輪1RR,1RLを含む全ての車輪1に車両10の加速前進力を付与可能な四輪駆動車(4WD)を例示する。なお、第二の実施形態の説明のうち、第一の実施形態と重複する部分については説明を省略するか又は簡略に行う。
図4に示すように、車両10(4WD)は、図1で第一の実施形態として例示した車両10の構成に加えて、T/F(トランスファー)97を備える。T/F97は、EG/AT部9が有するエンジンで生じた機械的駆動力を、前輪用シャフト2Fや後輪用シャフト2Rに伝達する間に設けられる。
T/F97は、エンジンの機械的駆動力を、前輪用シャフト2Fと後輪用シャフト2Rとに所望の配分比率で配分する。車両10(4WD)は、車両の四輪で推進駆動する四輪駆動車であるが、前輪1FR,1FL、と後輪1RR,1RLとへの駆動力の分配比は、車両の状況等によって変更可能となっている。駆動力の分配比を適正に実現するため、T/F97が駆動力の前後輪への伝達調整を行う。
また、図5に示すように、車両10(4WD)のブレーキ制御システム100(4WD)は、T/F97に前後輪制動トルク配分CPU97aを有する。前後輪制動トルク配分CPU97aは、EG/AT−ECU80がいわゆるエンジンブレーキ制御を行う際に、制動力を前後輪に分配する比率調整を行う。
従って、第一の実施形態で示す車両10は前輪1FR,1FL、にのみエンジンブレーキによる制動が行われたが、第二の実施形態で示す車両10(4WD)は、前輪1FR,1FL、と後輪1RR,1RLとの両方に、エンジンブレーキによる制動を行うことが可能である。
このため、非常時EPB−CPU75が、EG/AT−ECU80に車両を緊急停止させる制御指示を行い、減速ロックアップ部84等による減速ロックアップなどが行われた際、後輪1RR,1RLも制動を行う。ドラムブレーキ4のみによる後輪1RR,1RLの制動が為される場合に比して、車両10(4WD)は、EG/AT部9や回生制動部12を含めたいわゆるエンジンブレーキによる制動力も付与されるので、より速やかかつ迅速な制動動作を行えることとなり好ましい。
なお、前後輪制動トルク配分CPU97aは、後輪1RR,1RLよりも前輪1FR,1FLにより多くの制動力を配分し、後輪1RR,1RLへはドラムブレーキ4による制動を補助する程度の制動力配分(制動トルク配分)とする事が好ましい。次に、車両10(4WD)のディスクブレーキ3の油圧系統について、図7を用いて詳細に説明する。
図7は、本発明の実施形態に係るブレーキ制御装置200を示す系統図である。同図に示されるブレーキ制御装置200は、車両用の電子制御式ブレーキシステム(ECB)を構成しており、車両に設けられた4つの車輪に付与される制動力を制御する。本実施形態に係るブレーキ制御装置200は、例えば、走行駆動源として電動モータと内燃機関とを備えるハイブリッド車両に搭載される。
このようなハイブリッド車両においては、車両の運動エネルギを電気エネルギに回生することによって車両を制動する回生制動と、ブレーキ制御装置200による液圧制動とのそれぞれを車両の制動に用いることができる。本実施形態における車両は、これらの回生制動と液圧制動とを併用して所望の制動力を発生させるブレーキ回生協調制御を実行することができる。
ブレーキ制御装置200は、図4に例示するように、各車輪に対応して設けられたディスクブレーキユニット271FR,271FL、271RRおよび271RLと、マスタシリンダユニット277と、動力液圧源307と、液圧アクチュエータ407とを含む。
ディスクブレーキユニット271FR,271FL、271RRおよび271RLは、車両の右前輪、左前輪、右後輪、および左後輪のそれぞれに制動力を付与する。マニュアル液圧源としてのマスタシリンダユニット277は、ブレーキ操作部材としてのブレーキペダル247(ブレーキペダル91に対応)の運転者による操作量に応じて加圧されたブレーキフルードをディスクブレーキユニット271FR〜271RLに対して送出する。
動力液圧源307は、動力の供給により加圧された作動流体としてのブレーキフルードを、運転者によるブレーキペダル247の操作から独立してディスクブレーキユニット271FR〜271RLに対して送出することが可能である。液圧アクチュエータ407は、動力液圧源307またはマスタシリンダユニット277から供給されたブレーキフルードの液圧を適宜調整してディスクブレーキユニット271FR〜271RLに送出する。これにより、液圧制動による各車輪に対する制動力が調整される。
ディスクブレーキユニット271FR〜271RL、マスタシリンダユニット277、動力液圧源307、および液圧アクチュエータ407のそれぞれについて以下で更に詳しく説明する。各ディスクブレーキユニット271FR〜271RLは、それぞれブレーキディスク227と不図示のブレーキキャリパに内蔵されたホイールシリンダ237FR〜237RLを含む。
そして、各ホイールシリンダ237FR〜237RLは、それぞれ異なる流体通路を介して液圧アクチュエータ407に接続されている。なお以下では適宜、ホイールシリンダ237FR〜237RLを総称して「ホイールシリンダ237」という。
ディスクブレーキユニット271FR〜271RLにおいては、ホイールシリンダ237に液圧アクチュエータ407からブレーキフルードが供給されると、車輪と共に回転するブレーキディスク227に摩擦部材としてのブレーキパッドが押し付けられる。これにより、各車輪に制動力が付与される。なお、本実施形態においてはディスクブレーキユニット271FR〜271RLを用いているが、例えばドラムブレーキ等のホイールシリンダ237を含む他の制動力付与機構を用いてもよい。
マスタシリンダユニット277は、本実施形態では液圧ブースタ付きマスタシリンダであり、液圧ブースタ317、マスタシリンダ327、レギュレータ337、およびリザーバ347を含む。液圧ブースタ317は、ブレーキペダル247に連結されており、ブレーキペダル247に加えられたペダル踏力を増幅してマスタシリンダ327に伝達する。
動力液圧源307からレギュレータ337を介して液圧ブースタ317にブレーキフルードが供給されることにより、ペダル踏力は増幅される。そして、マスタシリンダ327は、ペダル踏力に対して所定の倍力比を有するマスタシリンダ圧を発生する。
マスタシリンダ327とレギュレータ337との上部には、ブレーキフルードを貯留するリザーバ347が配置されている。マスタシリンダ327は、ブレーキペダル247の踏み込みが解除されているときにリザーバ347と連通する。一方、レギュレータ337は、リザーバ347と動力液圧源307のアキュムレータ357との双方と連通しており、リザーバ347を低圧源とすると共に、アキュムレータ357を高圧源とし、マスタシリンダ圧とほぼ等しい液圧を発生する。
レギュレータ337における液圧を以下では適宜、「レギュレータ圧」という。なお、マスタシリンダ圧とレギュレータ圧とは厳密に同一圧にされる必要はなく、例えばレギュレータ圧のほうが若干高圧となるようにマスタシリンダユニット277を設計することも可能である。
動力液圧源307は、アキュムレータ357およびポンプ367を含む。アキュムレータ357は、ポンプ367により昇圧されたブレーキフルードの圧力エネルギを窒素等の封入ガスの圧力エネルギ、例えば14〜22MPa程度に変換して蓄えるものである。ポンプ367は、駆動源としてモータ367aを有し、その吸込口がリザーバ347に接続される一方、その吐出口がアキュムレータ357に接続される。
また、アキュムレータ357は、マスタシリンダユニット277に設けられたリリーフバルブ357aにも接続されている。アキュムレータ357におけるブレーキフルードの圧力が異常に高まって例えば25MPa程度になると、リリーフバルブ357aが開弁し、高圧のブレーキフルードはリザーバ347へと戻される。
上述のように、ブレーキ制御装置200は、ホイールシリンダ237に対するブレーキフルードの供給源として、マスタシリンダ327、レギュレータ337およびアキュムレータ357を有している。そして、マスタシリンダ327にはマスタ配管377が、レギュレータ337にはレギュレータ配管387が、アキュムレータ357にはアキュムレータ配管397が各々接続されている。これらのマスタ配管377、レギュレータ配管387およびアキュムレータ配管397は、それぞれ液圧アクチュエータ407に接続されている。
液圧アクチュエータ407は、複数の流路が形成されるアクチュエータブロックと、複数の電磁制御弁とを含む。アクチュエータブロックに形成された流路には、個別流路417、427,437および447と、主流路457とが含まれる。個別流路417〜447は、それぞれ主流路457から分岐されて、対応するディスクブレーキユニット271FR、271FL,271RR,271RLのホイールシリンダ237FR、237FL,237RR,237RLに接続されている。これにより、各ホイールシリンダ237は主流路457と連通可能となる。
また、個別流路417,427,437および447の中途には、ABS保持弁517,527,537および547が設けられている。各ABS保持弁517〜547は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングをそれぞれ有しており、何れもソレノイドが非通電状態にある場合に開とされる常開型電磁制御弁である。
開状態とされた各ABS保持弁517〜547は、ブレーキフルードを双方向に流通させることができる。つまり、主流路457からホイールシリンダ237へとブレーキフルードを流すことができるとともに、逆にホイールシリンダ237から主流路457へもブレーキフルードを流すことができる。ソレノイドに通電されて各ABS保持弁517〜547が閉弁されると、個別流路417〜447におけるブレーキフルードの流通は遮断される。
更に、ホイールシリンダ237は、個別流路417〜447にそれぞれ接続された減圧用流路467,477,487および497を介してリザーバ流路557に接続されている。減圧用流路467,477,487および497の中途には、ABS減圧弁567,577,587および597が設けられている。各ABS減圧弁567〜597は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングをそれぞれ有しており、何れもソレノイドが非通電状態にある場合に閉とされる常閉型電磁制御弁である。
各ABS減圧弁567〜597が閉状態であるときには、減圧用流路467〜497におけるブレーキフルードの流通は遮断される。ソレノイドに通電されて各ABS減圧弁567〜597が開弁されると、減圧用流路467〜497におけるブレーキフルードの流通が許容され、ブレーキフルードがホイールシリンダ237から減圧用流路467〜497およびリザーバ流路557を介してリザーバ347へと還流する。なお、リザーバ流路557は、リザーバ配管777を介してマスタシリンダユニット277のリザーバ347に接続されている。
主流路457は、中途に分離弁607を有する。この分離弁607により、主流路457は、個別流路417および427と接続される第1流路457aと、個別流路437および447と接続される第2流路457bとに区分けされている。第1流路457aは、個別流路417および427を介して前輪側のホイールシリンダ237FRおよび237FLに接続され、第2流路457bは、個別流路437および447を介して後輪側のホイールシリンダ237RRおよび237RLに接続される。
分離弁607は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、ソレノイドが非通電状態にある場合に閉とされる常閉型電磁制御弁である。分離弁607が閉状態であるときには、主流路457におけるブレーキフルードの流通は遮断される。従って、仮に図7に示す障害発生箇所500に何か不測の事態が生じた場合でも、分離弁607を閉とすることで、前輪側の油圧系統と後輪側の油圧系統とを分離して各々制御することが可能となる。
これにより、車両走行中にEPBスイッチボタン93が押圧された場合に、故障位置検出部62が故障位置が障害発生箇所500であると検出すれば、ブレーキECU707(ブレーキCPU60に対応)は分離弁607を閉弁し、前輪制動部63が前輪1FR,1FLのディスクブレーキ3FR,3FLにのみに対し油圧ブレーキ系統による制動力を付与できることとなる。
また、ソレノイドに通電されて分離弁607が開弁されると、第1流路457aと第2流路457bとの間でブレーキフルードを双方向に流通させることができる。また、液圧アクチュエータ407においては、主流路457に連通するマスタ流路617およびレギュレータ流路627が形成されている。
より詳細には、マスタ流路617は、主流路457の第1流路457aに接続されており、レギュレータ流路627は、主流路457の第2流路457bに接続されている。また、マスタ流路617は、マスタシリンダ327と連通するマスタ配管377に接続される。レギュレータ流路627は、レギュレータ337と連通するレギュレータ配管387に接続される。
マスタ流路617は、中途にマスタカット弁647を有する。マスタカット弁647は、マスタシリンダ327から各ホイールシリンダ237へのブレーキフルードの供給経路上に設けられている。マスタカット弁647は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、規定の制御電流の供給を受けてソレノイドが発生させる電磁力により閉弁状態が保証され、ソレノイドが非通電状態にある場合に開とされる常開型電磁制御弁である。
開状態とされたマスタカット弁647は、マスタシリンダ327と主流路457の第1流路457aとの間でブレーキフルードを双方向に流通させることができる。ソレノイドに規定の制御電流が通電されてマスタカット弁647が閉弁されると、マスタ流路617におけるブレーキフルードの流通は遮断される。
また、マスタ流路617には、マスタカット弁647よりも上流側において、不図示のシミュレータカット弁を介して不図示のストロークシミュレータが接続されている。すなわち、シミュレータカット弁は、マスタシリンダ327とストロークシミュレータとを接続する流路に設けられている。
シミュレータカット弁は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、規定の制御電流の供給を受けてソレノイドが発生させる電磁力により開弁状態が保証され、ソレノイドが非通電状態にある場合に閉とされる常閉型電磁制御弁である。シミュレータカット弁が閉状態であるときには、マスタ流路617とストロークシミュレータとの間のブレーキフルードの流通は遮断される。ソレノイドに通電されてシミュレータカット弁が開弁されると、マスタシリンダ327とストロークシミュレータとの間でブレーキフルードを双方向に流通させることができる。
ストロークシミュレータは、複数のピストンやスプリングを含むものであり、シミュレータカット弁の開放時に運転者によるブレーキペダル247の踏力に応じた反力を創出する。ストロークシミュレータとしては、運転者によるブレーキ操作のフィーリングを向上させるために、多段のバネ特性を有するものが採用されると好ましい。
レギュレータ流路627は、中途にレギュレータカット弁657を有する。レギュレータカット弁657は、レギュレータ337から各ホイールシリンダ237へのブレーキフルードの供給経路上に設けられている。レギュレータカット弁657も、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、規定の制御電流の供給を受けてソレノイドが発生させる電磁力により閉弁状態が保証され、ソレノイドが非通電状態にある場合に開とされる常開型電磁制御弁である。
開状態とされたレギュレータカット弁657は、レギュレータ337と主流路457の第2流路457bとの間でブレーキフルードを双方向に流通させることができる。ソレノイドに通電されてレギュレータカット弁657が閉弁されると、レギュレータ流路627におけるブレーキフルードの流通は遮断される。
液圧アクチュエータ407には、マスタ流路617およびレギュレータ流路627に加えて、アキュムレータ流路637も形成されている。アキュムレータ流路637の一端は、主流路457の第2流路457bに接続され、他端は、アキュムレータ357と連通するアキュムレータ配管397に接続される。
アキュムレータ流路637は、中途に増圧リニア制御弁667を有する。また、アキュムレータ流路637および主流路457の第2流路457bは、減圧リニア制御弁を介してリザーバ流路557に接続してもよい。増圧リニア制御弁667と減圧リニア制御弁とは、それぞれリニアソレノイドおよびスプリングを有しており、何れもソレノイドが非通電状態にある場合に閉とされる常閉型電磁制御弁である。増圧リニア制御弁667および減圧リニア制御弁は、それぞれのソレノイドに供給される電流に比例して弁の開度が調整される。
増圧リニア制御弁667は、各車輪に対応して複数設けられた各ホイールシリンダ237に対して共通の増圧用制御弁として設けられている。また、減圧リニア制御弁も同様に、各ホイールシリンダ237に対して共通の減圧用制御弁として設けられてもよい。
つまり、本実施形態においては、増圧リニア制御弁667および減圧リニア制御弁は、動力液圧源307から送出される作動流体を各ホイールシリンダ237へ給排制御する1対の共通の制御弁として設けられている。このように増圧リニア制御弁667等を各ホイールシリンダ237に対して共通化すれば、ホイールシリンダ237ごとにリニア制御弁を設けるのと比べて、コストの観点からは好ましい。
なお、ここで、増圧リニア制御弁667の出入口間の差圧は、アキュムレータ357におけるブレーキフルードの圧力と主流路457におけるブレーキフルードの圧力との差圧に対応し、減圧リニア制御弁の出入口間の差圧は、主流路457におけるブレーキフルードの圧力とリザーバ347におけるブレーキフルードの圧力との差圧に対応する。
また、増圧リニア制御弁667および減圧リニア制御弁のリニアソレノイドへの供給電力に応じた電磁駆動力をF1とし、スプリングの付勢力をF2とし、増圧リニア制御弁667および減圧リニア制御弁の出入口間の差圧に応じた差圧作用力をF3とすると、F1+F3=F2という関係が成立する。
従って、増圧リニア制御弁667および減圧リニア制御弁のリニアソレノイドへの供給電力を連続的に制御することにより、増圧リニア制御弁667および減圧リニア制御弁の出入口間の差圧を制御することができる。
ブレーキ制御装置200において、動力液圧源307および液圧アクチュエータ407は、油圧制御を行うブレーキECU707(ブレーキCPU60に対応)により制御される。ブレーキECU707は、CPUを含むマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に各種プログラムを記憶するROM、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポートおよび通信ポート等を備える。
そして、ブレーキECU707は、上位のハイブリッドECU(図示せず)などと通信可能であり、ハイブリッドECUからの制御信号や、各種センサからの信号に基づいて動力液圧源307のポンプ367や、液圧アクチュエータ407を構成する電磁制御弁517〜547,567〜597,607,647〜667を制御する。
また、ブレーキECU707には、レギュレータ圧センサ717、アキュムレータ圧センサ727、および制御圧センサ737、及びマスタシリンダ圧センサ747が接続される。レギュレータ圧センサ717は、レギュレータカット弁657の上流側でレギュレータ流路627内のブレーキフルードの圧力、すなわちレギュレータ圧を検知し、検知した値を示す信号をブレーキECU707に与える。
アキュムレータ圧センサ727は、増圧リニア制御弁667の上流側でアキュムレータ流路637内のブレーキフルードの圧力、すなわちアキュムレータ圧を検知し、検知した値を示す信号をブレーキECU707に与える。制御圧センサ737は、主流路457の第1流路457a内のブレーキフルードの圧力を検知し、検知した値を示す信号をブレーキECU707に与える。各圧力センサ717〜747の検出値は、所定時間おきにブレーキECU707に順次与えられ、ブレーキECU707の所定の記憶領域に所定量ずつ格納保持される。
分離弁607が開状態とされて主流路457の第1流路457aと第2流路457bとが互いに連通している場合、制御圧センサ737の出力値は、増圧リニア制御弁667の低圧側の液圧を示すと共に減圧リニア制御弁の高圧側の液圧を示すので、この出力値を増圧リニア制御弁667および減圧リニア制御弁の制御に利用することができる。
また、増圧リニア制御弁667および減圧リニア制御弁が閉鎖されていると共に、マスタカット弁647が開状態とされている場合、制御圧センサ737の出力値は、マスタシリンダ圧を示す。更に、分離弁607が開放されて主流路457の第1流路457aと第2流路457bとが互いに連通しており、各ABS保持弁517〜547が開放される一方、各ABS減圧弁567〜597が閉鎖されている場合、制御圧センサの737の出力値は、各ホイールシリンダ237に作用する作動流体圧、すなわちホイールシリンダ圧を示す。
さらに、ブレーキECU707に接続されるセンサには、ブレーキペダル247に設けられたストロークセンサ257も含まれる。ストロークセンサ257は、ブレーキペダル247の操作量としてのペダルストロークを検知し、検知した値を示す信号をブレーキECU707に与える。ストロークセンサ257の出力値も、所定時間おきにブレーキECU707に順次与えられ、ブレーキECU707の所定の記憶領域に所定量ずつ格納保持される。
なお、ストロークセンサ257以外のブレーキ操作状態検出手段をストロークセンサ257に加えて、あるいは、ストロークセンサ257に代えて設け、ブレーキECU707に接続してもよい。ブレーキ操作状態検出手段としては、例えば、ブレーキペダル247の操作力を検出するペダル踏力センサや、ブレーキペダル247が踏み込まれたことを検出するブレーキスイッチなどがある。ブレーキペダル247に備えられる上述のセンサは、EPBスイッチボタン93にも同様に備えることとできる。
上述のように構成されたブレーキ制御装置200は、ブレーキ回生協調制御を実行することができる。ブレーキ制御装置200は制動要求を受けて制動を開始する。制動要求は、例えば運転者がブレーキペダル247を操作した場合など、車両に制動力を付与すべきときに生起される。制動要求を受けてブレーキECU707は要求制動力を演算し、要求制動力から回生による制動力を減じることによりブレーキ制御装置200により発生させるべき制動力である要求液圧制動力を算出する。
ここで、回生による制動力は、ハイブリッドECUからブレーキ制御装置200に供給される。そして、ブレーキECU707は、算出した要求液圧制動力に基づいて各ホイールシリンダ237FR〜237RLの目標液圧を算出する。ブレーキECU707は、ホイールシリンダ圧が目標液圧となるように、フィードバック制御則により増圧リニア制御弁667や減圧リニア制御弁に供給する制御電流の値を決定する。
その結果、ブレーキ制御装置200においては、ブレーキフルードが動力液圧源307から増圧リニア制御弁667を介して各ホイールシリンダ237に供給され、車輪に制動力が付与される。また、各ホイールシリンダ237からブレーキフルードが減圧リニア制御弁を介して必要に応じて排出され、車輪に付与される制動力が調整される。本実施形態においては、動力液圧源307、増圧リニア制御弁667及び減圧リニア制御弁等を含んでホイールシリンダ圧制御系統が構成されている。
ホイールシリンダ圧制御系統によりいわゆるブレーキバイワイヤによる制動力制御が行われる。ホイールシリンダ圧制御系統は、マスタシリンダユニット277からホイールシリンダ237へのブレーキフルードの供給経路に並列に設けられている。
このとき、ブレーキECU707は、レギュレータカット弁657を閉状態とし、レギュレータ337から送出されるブレーキフルードがホイールシリンダ237へ供給されないようにする。ブレーキ回生協調制御中は、レギュレータカット弁657及びマスタカット弁647の上下流間には、回生制動力の大きさに対応する差圧が作用する。
なお、本実施形態に係るブレーキ制御装置200は、回生制動力を利用せずに液圧制動力だけで要求制動力をまかなう場合にも、当然ホイールシリンダ圧制御系統により制動力を制御することができる。ブレーキ回生協調制御を実行しているか否かにかかわらず、ホイールシリンダ圧制御系統により制動力を制御する制御モードを適宜「リニア制御モード」と称する。あるいは、ブレーキバイワイヤによる制御と呼ぶ場合もある。
例えば、各車輪の路面に対する滑りを抑制して車両の挙動を安定化させるための、いわゆるVSC(Vehicle Stability Control)制御やTRC(Traction Control)制御などはリニア制御モードにおいて実行される。VSC制御は、車両の旋回時における車輪の横滑りを抑制するための制御である。TRC制御は、車両の発進時や加速時に駆動輪の空転を抑制するための制御である。また、緊急ブレーキ時に運転者によるペダル踏力を補完して制動力を高めるブレーキアシスト制御もリニア制御モードにおいて実行され得る。
リニア制御モードでの制御中に、例えば故障等の異常の発生によりホイールシリンダ圧が目標液圧から乖離してしまう場合がある。ブレーキECU707は、例えば制御圧センサ737の測定値に基づいてホイールシリンダ圧の応答異常の有無を周期的に判定している。ホイールシリンダ圧の制御応答に異常があると判定された場合には、ブレーキECU707は、リニア制御モードを中止してマニュアルブレーキモードに制御モードを切り替える。
マニュアルブレーキモードにおいては、運転者のブレーキペダル247への入力が液圧に変換されて機械的にホイールシリンダ237に伝達され、車輪に制動力が付与される。マニュアルブレーキモードは、フェイルセーフの観点からリニア制御モードのバックアップ用の制御モードとしての役割を有する。
ブレーキECU707は、液圧源からホイールシリンダ237への供給経路を異ならせることによりマニュアルブレーキモードとして複数のモードから選択することができる。本実施形態では、一例として非制御モードへの移行を説明する。
非制御モードにおいては、ブレーキECU707は、すべての電磁制御弁への制御電流の供給を停止する。よって、常開型のマスタカット弁647及びレギュレータカット弁657は開弁され、常閉型の分離弁607は閉弁される。増圧リニア制御弁667及び減圧リニア制御弁は、制御が停止され閉弁される。
その結果、ブレーキフルードの供給経路はマスタシリンダ側とレギュレータ側との二系統に分離される。マスタシリンダ圧が前輪側のホイールシリンダ237FR及び237FLへと伝達され、レギュレータ圧が後輪側のホイールシリンダ237RR及び237RLへと伝達される。マスタシリンダ327からの作動流体の送出先は、ストロークシミュレータから前輪側のホイールシリンダ237FR及び237FLに切り替えられる。非制御モードによれば、制御系の異常により電磁制御弁への通電がない場合であっても制動力を発生させることができるので、フェイルセーフの観点から好ましい。なお図7に示すブレーキ制御装置200においては、レギュレータ337側の供給経路が第1供給経路に、マスタシリンダ327側の供給経路が第2供給経路に相当する。
また、上述するブレーキ制御システム100とブレーキ制御システム100(4WD)において、パーキングブレーキによりリアのみで制動すると、0.3g(gは重力加速度)程度でタイヤがロックしスリップして車両が不安定となることが懸念される。しかし、前輪にも制動力を付与することで、0.6g(gは重量加速度)程度にまで減速度を増大させることが可能となる。
上述するブレーキ制御システム100とブレーキ制御システム100(4WD)において、構成や動作フローは典型的な例を示すものであるので、その構成や動作フローを自明な範囲で適宜変更して用いてもよい。例えば、車両10や車両10(4WD)で示す各減速制動手段は、その全てを備えなくてもよく、その一部のみを備えてもよい。また、車両10や車両10(4WD)で示す各減速制動手段は、その全てを備えていても、一部の減速制動手段のみを用いることとしてもよい。
1・・車輪、2F・・前輪用シャフト、2R・・後輪用シャフト、3・・ディスクブレーキ、4・・ドラムブレーキ、5・・ECB駆動部、9・・EG/AT部、10・・車両、11・・EPB駆動部、12・・回生制動部、12a・・回生量調整部、20・・車内LANバス、237・・ホイールシリンダ、62・・故障位置検出部、63・・前輪制動部、71・・要求制動力検出部、72・・押圧力検出部、73・・押圧時間検出部、74・・押圧ストローク検出部、76・・必要減速度演算部、81・・フューエルカット部、82・・給気遮断部、83・・シフトダウン部、84・・減速ロックアップ部、90・・各種センサ、91・・ブレーキペダル、92・・油圧ブレーキ故障センサ、93・・EPBスイッチボタン、94・・車速センサ、95・・エンジン回転計、96・・ステアリング操舵角センサ、100・・ブレーキ制御システム。
Claims (5)
- 走行する車両を制動する液圧ブレーキと、前記車両の運転者から前記液圧ブレーキを作動させる指示が入力される液圧ブレーキ操作入力部と、静止する前記車両を静止状態に維持するパーキングブレーキと、前記車両の運転者から前記パーキングブレーキを作動させる指示が入力されるパーキングブレーキ操作入力部と、を備える車両のブレーキ制御システムにおいて、
前記車両が走行中に、前記パーキングブレーキ操作入力部から前記パーキングブレーキを作動させる指示が入力されると、
前記液圧ブレーキ操作入力部への入力操作有無に拘わらず、前記パーキングブレーキと共に前記液圧ブレーキを作動させる
ことを特徴とするブレーキ制御システム。 - 請求項1に記載のブレーキ制御システムにおいて、
前記車両が走行中に、前記パーキングブレーキ操作入力部から前記パーキングブレーキを作動させる指示が入力されると、
前記液圧ブレーキ操作入力部への入力操作有無に拘わらず、前記パーキングブレーキと前記液圧ブレーキとを作動させると共に、さらにエンジンブレーキ又は回生ブレーキの制動力増大制御を行う
ことを特徴とするブレーキ制御システム。 - 請求項1又は請求項2に記載のブレーキ制御システムにおいて、
前記車両が走行中に、前記パーキングブレーキ操作入力部から前記パーキングブレーキを作動させる指示が入力されると、
前記パーキングブレーキ操作入力部への操作入力情報に基づき必要減速度を算出し、前記車両が、算出した前記必要減速度となるように、前記パーキングブレーキ又はその他のブレーキの制動力の調整制御を行う
ことを特徴とするブレーキ制御システム。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のブレーキ制御システムにおいて、
前記液圧ブレーキの故障位置を検出する故障位置検出部をさらに備え、
前記車両が走行中に、前記パーキングブレーキ操作入力部から前記パーキングブレーキを作動させる指示が入力される場合に、
前記故障位置検出部が前記車両の前輪に関する液圧ブレーキに障害が無い事を検出すると、
前記液圧ブレーキ操作入力部への入力操作有無に拘わらず、前記パーキングブレーキを作動させると共に、前記液圧ブレーキを前記車両の前輪に対して作動させる
ことを特徴とするブレーキ制御システム。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のブレーキ制御システムにおいて、
前記車両は四輪駆動車であって、前記ブレーキ制御システムは前記車両の駆動輪へ制動力を所定の割合で配分するトランスファーを備え、
前記車両が走行中に、前記パーキングブレーキ操作入力部から前記パーキングブレーキを作動させる指示が入力されると、
前記液圧ブレーキ操作入力部への入力操作有無に拘わらず、前記パーキングブレーキと前記液圧ブレーキとを作動させると共に、
前記トランスファーは、エンジンブレーキ又は回生ブレーキの制動を、後輪よりも前輪の制動力が大きくなるように配分する
ことを特徴とするブレーキ制御システム。
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