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JP2007031826A - 接続用端子、およびこれを有する半導体搭載用基板 - Google Patents

接続用端子、およびこれを有する半導体搭載用基板 Download PDF

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JP2007031826A
JP2007031826A JP2006104034A JP2006104034A JP2007031826A JP 2007031826 A JP2007031826 A JP 2007031826A JP 2006104034 A JP2006104034 A JP 2006104034A JP 2006104034 A JP2006104034 A JP 2006104034A JP 2007031826 A JP2007031826 A JP 2007031826A
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高明 納堂
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Abstract

【課題】 はんだ接続信頼性に優れるとともに、加熱処理によってもワイヤボンディングの成功が妨げられない接続用端子を提供すること。
【解決手段】 導体端子2上に、無電解ニッケルめっき皮膜3、無電解パラジウムめっき皮膜4、及び、無電解金めっき皮膜5が順次形成されている接続用端子であって、上記無電解ニッケルめっき皮膜3の厚さが0.1〜0.5μmの範囲である、接続用端子。
【選択図】 図1

Description

本発明は、接続用端子、およびこれを有する半導体搭載用基板に関する。
電子部品を搭載するプリント配線板や、半導体素子を直接搭載する半導体搭載用基板は、近年、高密度化が進んでおり、電子部品の実装方法においては、電子部品の端子ピンを配線板のスルーホールに挿入してはんだで固定する実装方法から、配線板の表面層のはんだ接続端子にはんだで固定する表面実装方法に変わってきている。
端子ピンをスルーホールに挿入してはんだで固定する方法は、端子ピンをスルーホールに差し込み、溶融したはんだ浴に浮かべて、はんだがスルーホール内に毛管現象によって浸透することを利用している。一方、表面実装方法は、配線板上の端子にはんだペーストを印刷し、その後、表面実装用の電子部品をはんだ端子の上に乗せてリフロー炉ではんだを溶融させて電子部品のリードと端子とを接合している。
表面実装用の電子部品には、はんだ接続用のリード端子を平行2列に形成したデュアルインラインパッケージ(以下、「DIP」という。)や、正方形のパッケージの4辺にリード端子を設けたクワッドフラットパッケージ(以下、「QFP」という。)等がある。また、パッケージの裏面に格子状に配列したはんだボールで配線板上の端子と接続するボールグリッドアレイ(以下、「BGA」という。)がある。このBGAを配線板に搭載する方法は、はんだボール接続用端子上にはんだペーストやフラックスを印刷し、BGAを乗せると共に、その他のはんだバンプを有する電子部品、はんだパンプを有する半導体チップ等を配置し、リフロー炉ではんだを部分的に溶融させて、はんだボールと接合する。はんだボールを接続するのに用いる半導体搭載用基板としては、上記BGAの他にも、チップサイズパッケージ(以下、「CSP」という。)や、マルチチップモジュール(以下、「MCM」という。)などが挙げられる。
これらのはんだ接続用端子には、半導体搭載用基板上に形成された導体端子上にニッケルめっき皮膜、および金めっき皮膜を順次形成したもの、もしくはニッケルめっき皮膜、パラジウムめっき皮膜および金めっき皮膜を順次形成したものがある。これらのうち、無電解めっきで形成されたはんだ接続用端子を有する半導体搭載用基板は、電解めっきを行う際に必要となるリード線を引き回す必要が無く、基板の高密度化に有利である。
はんだ接続用端子を構成する上記金めっき皮膜は、はんだ接続以前の熱処理で銅等の導体表面が熱酸化して、はんだの濡れ性が低下し、接続性不良になることを防止するために形成されている。また、上記パラジウム皮膜は、特に無電解めっきの場合、置換型無電解金めっきを行う際のニッケルめっき皮膜の腐食を防止し、はんだ接続信頼性に優れたはんだ接続用端子を提供するために形成されている(例えば、下記非特許文献1参照)。なお、はんだ接続信頼性が低い、または接続性不良とは、はんだ接続部が冷熱繰り返し試験や熱衝撃試験等により破壊され、電気的に不通になることを意味する。
また、上記金めっき皮膜は、半導体搭載用基板に、半導体素子を金ワイヤを用いて搭載するためのワイヤボンディング用導体端子の表面皮膜としても形成されている。また、上記パラジウムめっき皮膜は、特に無電解めっきの場合、半導体素子を基板に金ワイヤを用いて搭載する際、加熱処理によってもワイヤボンディングの成功が妨げられないワイヤボンディング用端子を提供するために形成されている(例えば、下記特許文献1参照)。ここで、加熱処理としては、例えば、めっきを行った後に、水分を除去するために乾燥するときに加わる熱がある。
ここで、半導体搭載用基板上に形成されたワイヤボンディング用端子は、多くの製造工程において、はんだ接続用端子と同時に、それぞれの導体端子上にニッケルめっき皮膜、および金めっき皮膜を順次形成、もしくはニッケルめっき皮膜、パラジウムめっき皮膜および金めっき皮膜を順次形成することで得られる。
一方、導体の端子上に、ニッケルめっき皮膜および金めっき皮膜が順次形成されているはんだ接続用端子において、はんだ接続時、上記ニッケルめっき皮膜および上記金めっき皮膜がすべてはんだに溶解することを特徴とする、はんだ接続用端子が提案されている(下記特許文献2参照)。これは、ニッケルめっき皮膜の厚さを従来と比較して薄く形成することで、はんだ接続時、はんだと接続用端子の素材が接触することにより、はんだ接続信頼性を向上することができるものである。
特許第3345529号公報 特開2004−140303号公報 Proceedings ofSMTA International,SMTA,Edina,MN,2000;p.225.
近年の電子部品は小型化が急速に進行し、それに伴い、半導体搭載用基板の微細配線化も著しく進行している。例えば、基板上のワイヤボンディング用端子においては、端子間のスペースが25μm以下となっている。しかしながら、従来のニッケル皮膜の厚さは3μmから10μm程度であり、この狭スペースの配線パターンにニッケルめっき皮膜を形成した場合、端子間の短絡が生じる可能性が大きくなってしまう。このことから、基板を高密度化した場合であっても、端子間の短絡の発生を十分に抑制することができる、基板の高密度化に有利な接続用端子の提供が強く望まれる。また、はんだ接続信頼性にも優れた接続用端子、およびそれを有する半導体搭載用基板を提供する必要がある。さらには、加熱処理によってもワイヤボンディングの成功が妨げられない接続用端子、およびそれを有する半導体搭載用基板を提供する必要がある。
上記の問題を鑑みて、本発明は、はんだ接続信頼性に優れるとともに、加熱処理によってもワイヤボンディングの成功が妨げられない接続用端子、及び、それを有する半導体搭載用基板を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、導体の端子上に、無電解ニッケルめっき皮膜、無電解パラジウムめっき皮膜、及び、無電解金めっき皮膜が順次形成されている接続用端子であって、上記無電解ニッケルめっき皮膜の厚さが0.1〜0.5μmの範囲である接続用端子を提供する。
本発明の接続用端子は、はんだ接続用端子及びワイヤボンディング用端子の双方に用いることができ、いずれの用途に用いた場合でも優れた特性を得ることができる。すなわち、本発明の接続用端子をはんだ接続用端子として用いた場合、無電解ニッケルめっき皮膜の厚さが上記範囲であることにより、はんだ接続時に無電解ニッケルめっき皮膜がすべてはんだに溶解しやすく、優れたはんだ接続信頼性を得ることができる。また、本発明の接続用端子をワイヤボンディング用端子として用いた場合、無電解ニッケルめっき皮膜の厚さが上記範囲であることにより、端子間の短絡を抑制しつつ高精細配線上への無電解ニッケルめっき皮膜の形成が可能であるとともに、無電解パラジウムめっき皮膜を有することにより、加熱処理によってもワイヤボンディングの成功が妨げられず、加熱処理後でも十分に高い成功率でワイヤボンディングを行うことができる。更に、本発明の接続用端子によれば、他の金属めっき皮膜と比較して電気抵抗の大きいニッケルめっき皮膜の厚さを上記範囲内にまで薄くすることで、はんだ接続用端子及びワイヤボンディング用端子のいずれの用途に用いた場合でも、良好な電気特性を得ることができる。
また、本発明の接続用端子において、上記無電解ニッケルめっき皮膜、上記無電解パラジウムめっき皮膜、及び、上記無電解金めっき皮膜の合計の厚さが0.2〜2.0μmの範囲であることが好ましい。上記各めっき皮膜の合計の厚さが上記範囲であることにより、本発明の接続用端子をはんだ接続用端子として用いた場合、はんだ接続時に、無電解ニッケルめっき皮膜、無電解パラジウム皮膜、及び、無電解金めっき皮膜がすべてはんだに溶解し、より優れたはんだ接続信頼性を得ることができる。また、上記各めっき皮膜の合計の厚さが上記範囲であることにより、本発明の接続用端子をワイヤボンディング用端子として用いた場合、端子間の短絡を抑制しつつより高精細な配線上への無電解ニッケルめっき皮膜の形成が可能となる。
また、本発明の接続用端子において、上記無電解ニッケルめっき皮膜は、ニッケル又はニッケル合金の無電解めっき皮膜であることが好ましい。
また、本発明の接続用端子において、上記無電解パラジウムめっき皮膜は、パラジウム又はパラジウム合金の無電解めっき皮膜であることが好ましい。
また、本発明の接続用端子において、上記無電解金めっき皮膜は、金又は金合金の無電解めっき皮膜であることが好ましい。
また、本発明の接続用端子において、上記無電解金めっき皮膜は、置換型無電解金めっき皮膜を含むものであることが好ましい。
更に、本発明の接続用端子において、上記無電解金めっき皮膜は、置換型無電解金めっき皮膜と、該置換型無電解金めっき皮膜上に形成された還元型無電解金めっき皮膜とを含む多層皮膜であることが好ましい。
本発明はまた、上記本発明の接続用端子を有する半導体搭載用基板を提供する。ここで、本発明の半導体搭載用基板は、上記接続用端子を、はんだ接続用端子及び/又はワイヤボンディング用端子として有するものであることが好ましい。
はんだ接続信頼性に優れるとともに、加熱処理によってもワイヤボンディングの成功が妨げられない接続用端子、及び、それを有する半導体搭載用基板を提供することを目的とする。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の接続用端子の好適な一実施形態を示す模式断面図であり、図2は、本発明の半導体搭載用基板の好適な一実施形態を示す模式断面図である。図1に示すように、本発明の接続用端子1は、導体端子2上に、無電解ニッケルめっき皮膜3、無電解パラジウムめっき皮膜4、及び、無電解金めっき皮膜5が順次形成されてなるものである。そして、無電解ニッケルめっき皮膜3の厚さは、0.1〜0.5μmの範囲となっている。かかる本発明の接続用端子1によれば、導体端子2上の無電解ニッケルめっき皮膜3がはんだに溶解するため、はんだ接続用端子として優れた接続信頼性を得ることができる。また、本発明の接続用端子1によれば、ワイヤボンディング用端子として使用した場合、例えば25μm以下のスペース幅の微細パターンを有する基板において、端子間又は配線間の短絡の可能性を著しく小さくでき、加熱処理後でも十分に高い成功率でワイヤボンディングを行うことが可能となる。また、本発明の接続用端子1において、無電解ニッケルめっき皮膜3、無電解パラジウムめっき皮膜4、及び、無電解金めっき皮膜5は、はんだ接続時、すべてはんだに溶解するものであることが好ましい。かかる本発明の接続用端子1によれば、導体端子2上の無電解ニッケルめっき皮膜3、無電解パラジウムめっき皮膜4、及び、無電解金めっき皮膜5がすべてはんだに溶解するため、はんだ接続用端子としてより優れた接続信頼性を得ることができる。また、図2に示すように、本発明の半導体搭載用基板10は、基材11上に上記本発明の接続用端子1を有するものである。かかる半導体搭載用基板10によれば、上記本発明の接続用端子1を有することにより、優れたはんだ接続信頼性が得られるとともに、加熱処理後でも十分に高い成功率でワイヤボンディングを行うことが可能となる。
ここで、導体端子2となる金属層としては、特に限定されないが、銅層、タングステン層、モリブデン層などが挙げられ、これらの中でも銅層が好ましい。
本発明の接続用端子1は、配線板等の基材11上に形成された導体端子2上に、無電解ニッケルめっき皮膜3、無電解パラジウムめっき皮膜4および無電解金めっき皮膜5が順次形成された構造を有しており、上記無電解ニッケルめっき皮膜の厚さが0.1〜0.5μmの範囲であることを特徴としている。また、上記無電解ニッケルめっき皮膜3、上記無電解パラジウムめっき皮膜4、及び、上記無電解金めっき皮膜5の合計の厚さが0.2〜2.0μmの範囲であることが好ましい。これにより、上記接続用端子1をはんだ接続用端子として用いた場合、はんだ接続時に上記無電解ニッケルめっき皮膜3、上記無電解パラジウムめっき皮膜4、及び、上記無電解金めっき皮膜5がすべてはんだに溶解し、はんだと接続用端子の素材とが接触することにより、はんだ接続信頼性を向上させることができる。また、無電解ニッケルめっき皮膜の厚さが上記範囲であることにより、例えば25μm以下のスペースの微細パターンを有する配線上に無電解ニッケルめっき皮膜3を形成した場合、端子間又は配線間の短絡の可能性を著しく小さくすることができる。無電解ニッケルめっき皮膜3の厚さを制御する因子としては、めっき液中のニッケルイオン濃度、めっき液温度、浸漬時間等が挙げられるが、無電解ニッケルめっき皮膜3を薄く形成するには、浸漬時間を短くするのが最も容易である。
本発明の接続用端子と接続可能なはんだとしては、錫と鉛の組成比がどのようなものであっても使用でき、特に限定されないが、一般的には、60質量%の錫と40質量%の鉛との共晶はんだがよく使用される。また、鉛を含まない鉛フリーはんだや、銀、銅、亜鉛、ビスマス等の一元素以上を含む錫合金でもよい。
接続用端子1の導体端子2の素材としては、銅や銅合金等、一般的に導体として使用されている金属を使用することができる。また、接続用端子1の下地である基材11としては、セラミック基板、半導体基板、樹脂基板等が挙げられ、特に限定されない。樹脂基板としては、フェノール、エポキシ、ポリイミド等からなるものが使用でき、さらに、剛性の強い板状の基材、柔軟なフレキシブル基材のいずれも用いることができる。
本発明における無電解ニッケルめっき皮膜3は、ニッケル単独、又は、コバルト、タングステン、銅、モリブデン、リン、ホウ素、窒素等の他の一種類以上の元素を含むニッケル合金の無電解めっき皮膜であることが好ましい。この無電解ニッケルめっき皮膜3において、ニッケルの純度は80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。無電解ニッケルめっき皮膜3の形成方法としては、ニッケルイオンとホスフィン酸塩等の還元剤との化学反応で、導体端子2上にニッケル皮膜を析出させる方法が挙げられる。無電解ニッケルめっき皮膜3を形成するために使用する無電解ニッケルめっき液中のニッケルイオン濃度は1g/Lから10g/Lの間が好ましく、還元剤濃度は0.5g/Lから10g/Lの間が好ましい。また、めっき時の条件として、液温は60℃から90℃の間が好ましく、浸漬時間は0.5分から3分の間が好ましい。また、無電解ニッケルめっき皮膜3の厚さは0.1〜0.5μmであるが、すべての無電解ニッケルめっき皮膜3がより十分にはんだに溶解するために、無電解ニッケルめっき皮膜3の厚さは、0.1〜0.2μmの範囲であることが好ましい。厚さが0.1μm未満では、銅や銅合金等の導体端子2の素材が表面に露出し、表面が熱酸化して、接続性不良が発生する可能性が大きくなるため好ましくない。また、厚さが0.5μmを超えると、無電解ニッケルめっき皮膜3のすべてがはんだに溶融しない場合が生じうるため、好ましくない。特に、無電解ニッケルめっき皮膜3の厚さが0.1〜0.2μmの範囲であると、接続用端子1のはんだ接続を、はんだの融点から40℃程度高い温度で行った場合(例えば、63質量%の錫と37質量%の鉛の組成であるはんだの場合には220℃程度、96.5質量%の錫と3.0質量%の銀と0.5質量%の銅の組成であるはんだの場合は260℃程度)であっても、すべての無電解ニッケルめっき皮膜3がはんだに十分に溶解し、優れたはんだ接続信頼性を得ることができる。
本発明における無電解パラジウムめっき皮膜4は、パラジウム単独、又は、ニッケル、コバルト、タングステン、銅、モリブデン、リン、ホウ素、窒素等の他の一種類以上の元素を含むパラジウム合金の無電解めっき皮膜であることが好ましい。この無電解パラジウムめっき皮膜4において、パラジウムの純度は90質量%以上であることが好ましい。無電解パラジウムめっき皮膜4の形成方法としては、化学反応で無電解ニッケルめっき皮膜3上にパラジウム皮膜を析出させる方法が挙げられる。また、無電解パラジウムめっき皮膜4の厚さは、0.01μmから0.5μmの範囲であることが好ましい。
また、本発明における無電解パラジウムめっき皮膜4は、還元型無電解パラジウムめっき皮膜であることが好ましい。この還元型無電解パラジウムめっき皮膜は、還元型無電解パラジウムめっき液中のパラジウムイオンが還元剤により還元されることで、無電解ニッケルめっき皮膜3上に形成されるものである。還元型無電解パラジウムめっき液中のパラジウムイオン濃度は0.1g/Lから10g/Lの間が好ましく、還元剤濃度は0.1g/Lから10g/Lの間が好ましい。また、めっき時の条件として、液温は40℃から80℃の間が好ましく、浸漬時間は30秒から10分の間が好ましい。
本発明における無電解金めっき皮膜5は、金単独、又は、コバルト、ニッケル、銀等の他の一種類以上の元素を含む金合金の無電解めっき皮膜であることが好ましい。無電解金めっき皮膜5において、金の純度は99質量%以上であることが好ましい。この純度が99質量%未満であると、接続の信頼性が低下する場合がある。さらに、この無電解金めっき皮膜5における金の純度は、99.5質量%以上であることが特に好ましい。無電解金めっき皮膜5の形成方法としては、化学反応で無電解パラジウムめっき皮膜4上に金皮膜を析出させる方法が挙げられる。また、金めっき皮膜の厚さは0.01μmから1μmの範囲であることが好ましい。
また、本発明における無電解金めっき皮膜5は、置換型無電解金めっき皮膜を含むものであることが好ましい。この置換型無電解金めっき皮膜は、無電解パラジウムめっき皮膜4中の金属が置換型無電解金めっき液中に溶解し、代わりに置換型無電解金めっき液中の金イオンが無電解パラジウムめっき皮膜4上に金として析出する、イオン化傾向の違いを利用しためっき反応により形成されるものである。置換型無電解金めっき液中の金イオン濃度は、0.5g/Lから10g/Lの間が好ましい。また、めっき時の条件として、液温は60℃から90℃の間が好ましく、浸漬時間は3分から20分の間が好ましい。
さらに、本発明における無電解金めっき皮膜5は、上記置換型無電解金めっき皮膜上に還元型無電解金めっき皮膜を形成した多層皮膜であることが好ましい。この還元型無電解金めっきは、還元型無電解金めっき液中の金イオンが還元剤により還元されることで、置換型無電解金めっき皮膜上に形成されるものである。還元型無電解金めっき液中の金イオン濃度は0.5g/Lから10g/Lの間が好ましく、還元剤濃度は0.1g/Lから10g/Lの間が好ましい。また、めっき時の条件として、液温は40℃から80℃の間が好ましく、浸漬時間は5分から60分の間が好ましい。
本発明の接続用端子1と各種電子部品とのはんだ接続の条件としては、リフロー炉を用いた方法等、従来公知の一般的な条件でよく、特に限定されないが、はんだの組成、無電解ニッケルめっき皮膜の厚さ等によって最適な条件が異なるため、実験により適宜決定することが好ましい。また、無電解ニッケルめっき、無電解パラジウムめっきおよび無電解金めっきを行った接続用端子1を、はんだ接続した場合において、めっき皮膜がすべてはんだに溶解したことを確認する方法としては、断面観察が挙げられる。例えば、SEM(電子顕微鏡)等で、はんだと接続用端子1との接続部を観察し、更にXPS(X線光電子分光分析法)、SIMS(2次イオン質量分析法)、EDX(X線マイクロアナライザー)等で、断面の形状観察とその観察部分の元素分析を行うことで、めっき皮膜がすべてはんだに溶解したことを確認することができる。
図3及び図4は、導体端子としての銅層上に無電解ニッケルめっき、無電解パラジウムめっきおよび無電解金めっきを行ってなる接続用端子に、はんだをリフローによって接合させた後の、はんだと接続用端子との接続部の断面観察のSEM(電子顕微鏡)写真である。図3では、めっき皮膜がすべてはんだに溶解しており、EDX(X線マイクロアナライザー)で、断面のはんだと接続用端子との接続部(はんだ層と銅層との界面)の元素分析をした結果、ニッケル層、パラジウム層および金層は、いずれも全く認められず、錫−銅合金層がわずかに確認できた。それに対し、図4では、ニッケル層がはんだに溶解せずに残っており、例えば加熱処理で、はんだと無電解ニッケルめっき皮膜との界面に錫−ニッケル合金層が成長し、それに伴い無電解ニッケルめっき皮膜にリンの濃縮層が形成されている。そのため、はんだ端子において、無電解ニッケルめっき皮膜とはんだとの界面で破壊が発生し、接続信頼性が低下する可能性がある。
本発明の接続用端子1を有する半導体搭載用基板10としては、CSP、BGA、MCM、配線板、および半導体チップの他、はんだバンプを有するCSP、BGA、MCM、配線板、および半導体チップなどが挙げられる。また、本発明の接続用端子は、はんだ接続用端子として用いられる他、ワイヤボンディング用端子として用いることができる。このワイヤボンディング用端子は、はんだ接続用端子と同様に、上述のようにそれぞれの導体端子上に無電解ニッケルめっき皮膜、無電解パラジウムめっき皮膜および無電解金めっき皮膜を順次形成することで得ることができ、そのめっき皮膜の厚みは、はんだ接続用端子のめっき皮膜の厚みと同じであることが好ましい。また、本発明の半導体搭載用基板10は、本発明の接続用端子1を、はんだ接続用端子及び/又はワイヤボンディング用端子として備えるものであり、かかる半導体搭載用基板10に搭載すべき電子部品や半導体素子等と良好な接続を得ることができる。
(実施例1)
厚さ18μmの銅箔を両面に貼り合わせた、厚さ0.5mmの銅張りエポキシ積層板であるMCL−E−679(日立化成工業株式会社製、商品名)の銅箔の不要な箇所をエッチング除去し、エッチングレジストを剥離した後、はんだレジストを形成して、銅からなる導体パターンが露出した導体端子を有する半導体搭載用基板を作製した。ここで、導体端子間のスペース幅は、15μmとした。
その半導体搭載用基板を、脱脂液であるZ−200(株式会社ワールドメタル製、商品名)に、液温50℃で1分間浸漬し、室温(25℃)で2分間水洗した。次いで、基板を100g/Lの過硫酸アンモニウム液に室温(25℃)で1分間浸漬してソフトエッチングし、室温(25℃)で2分間水洗した後、10質量%の硫酸に室温(25℃)で1分間浸漬して酸洗し、更に室温(25℃)で2分間水洗した。その後、基板をSA−100(日立化成工業株式会社製、商品名)に室温(25℃)で5分間浸漬して無電解めっきのための活性化処理を行い、室温(25℃)で2分間水洗した。次に、基板を無電解ニッケルめっき液であるNIPS−100(日立化成工業株式会社製、商品名)に液温85℃で1分間浸漬して、導体端子上に無電解ニッケルめっき皮膜(ニッケル−リン合金めっき皮膜、ニッケルの純度93質量%)を形成した。次いで、基板を室温(25℃)で2分間水洗した後、無電解パラジウムめっき液であるパラテクト(アトテックジャパン株式会社製、商品名)に液温65℃で2分間浸漬して、無電解ニッケルめっき皮膜上に無電解パラジウムめっき皮膜(純度99質量%)を形成した。続いて、基板を室温(25℃)で2分間水洗した後、非シアン系の置換型無電解金めっき液であるHGS−100(日立化成工業株式会社製、商品名)に、液温85℃で10分間浸漬して、無電解パラジウムめっき皮膜上に純金(純度99.9質量%)の無電解金めっき皮膜を形成した。これにより、接続用端子を有する半導体搭載用基板を作製した。ここで、形成した無電解ニッケルめっき皮膜の厚さは0.14μmであり、無電解パラジウムめっき皮膜の厚さは0.24μmであり、無電解金めっき皮膜の厚さは0.02μmであった。
(実施例2)
非シアン系の置換型無電解金めっき液であるHGS−100(日立化成工業株式会社製、商品名)を、シアン系の置換型無電解金めっき液であるIM−GOLD(日本高純度化学株式会社製、商品名)と還元型無電解金めっき液であるHGS−2000(日立化成工業株式会社製、商品名)とに変更し、半導体搭載用基板をIM−GOLDに、液温85℃で10分間浸漬し、純金(純度99.9質量%)の置換型無電解金めっき皮膜を形成した後、室温(25℃)で2分間水洗し、続いてHGS−2000に、液温65℃で40分間浸漬し、純金(純度99.9質量%)の還元型無電解金めっき皮膜を形成して、無電解金めっき皮膜を作製したこと以外は実施例1と同様にして、接続用端子を有する半導体搭載用基板を作製した。ここで、形成した無電解ニッケルめっき皮膜の厚さは0.14μmであり、無電解パラジウムめっき皮膜の厚さは0.25μmであり、無電解金めっき皮膜の厚さは0.42μmであった。
(実施例3)
無電解ニッケルめっき液であるNIPS−100(日立化成工業株式会社製、商品名)への基板の浸漬時間を0.5分間としたこと以外は実施例1と同様にして、接続用端子を有する半導体搭載用基板を作製した。ここで、形成した無電解ニッケルめっき皮膜の厚さは0.10μmであり、無電解パラジウムめっき皮膜の厚さは0.24μmであり、無電解金めっき皮膜の厚さは0.02μmであった。
(実施例4)
無電解ニッケルめっき液であるNIPS−100(日立化成工業株式会社製、商品名)への基板の浸漬時間を1.5分間としたこと以外は実施例1と同様にして、接続用端子を有する半導体搭載用基板を作製した。ここで、形成した無電解ニッケルめっき皮膜の厚さは0.32μmであり、無電解パラジウムめっき皮膜の厚さは0.24μmであり、無電解金めっき皮膜の厚さは0.02μmであった。
(実施例5)
無電解ニッケルめっき液であるNIPS−100(日立化成工業株式会社製、商品名)への基板の浸漬時間を2.5分間としたこと以外は実施例1と同様にして、接続用端子を有する半導体搭載用基板を作製した。ここで、形成した無電解ニッケルめっき皮膜の厚さは0.51μmであり、無電解パラジウムめっき皮膜の厚さは0.24μmであり、無電解金めっき皮膜の厚さは0.02μmであった。
(比較例1)
無電解ニッケルめっき皮膜、無電解パラジウムめっき皮膜および無電解金めっき皮膜を全く形成しなかった(脱脂液による処理以降を全く行わなかった)以外は実施例1と同様にして、接続用端子を有する半導体搭載用基板を作製した。
(比較例2)
無電解ニッケルめっき液(NIPS−100)への基板の浸漬時間を25分にして無電解ニッケルめっき皮膜を形成したこと以外は実施例1と同様にして、接続用端子を有する半導体搭載用基板を作製した。ここで、形成した無電解ニッケルめっき皮膜の厚さは4.9μmであり、無電解パラジウムめっき皮膜の厚さは0.29μmであり、無電解金めっき皮膜は0.02μmであった。
(比較例3)
無電解ニッケルめっき液(NIPS−100)への基板の浸漬時間を25分にして無電解ニッケルめっき皮膜を形成したこと以外は実施例2と同様にして、接続用端子を有する半導体搭載用基板を作製した。ここで、形成した無電解ニッケルめっき皮膜の厚さは4.7μmであり、無電解パラジウムめっき皮膜の厚さは0.32μmであり、無電解金めっき皮膜は0.46μmであった。
(比較例4)
無電解パラジウムめっき皮膜を全く形成しなかったこと以外は実施例1と同様にして、接続用端子を有する半導体搭載用基板を作製した。ここで、形成した無電解ニッケルめっき皮膜の厚さは0.14μmであり、無電解金めっき皮膜は0.06μmであった。
(比較例5)
無電解パラジウムめっき皮膜を全く形成しなかったこと以外は実施例2と同様にして、接続用端子を有する半導体搭載用基板を作製した。ここで、形成した無電解ニッケルめっき皮膜の厚さは0.13μmであり、無電解金めっき皮膜は0.46μmであった。
(比較例6)
無電解ニッケルめっき液であるNIPS−100(日立化成工業株式会社製、商品名)への基板の浸漬時間を0.25分間としたこと以外は実施例1と同様にして、接続用端子を有する半導体搭載用基板を作製した。ここで、形成した無電解ニッケルめっき皮膜の厚さは0.05μmであり、無電解パラジウムめっき皮膜の厚さは0.24μmであり、無電解金めっき皮膜の厚さは0.02μmであった。
(比較例7)
無電解ニッケルめっき液であるNIPS−100(日立化成工業株式会社製、商品名)への基板の浸漬時間を5分間としたこと以外は実施例1と同様にして、接続用端子を有する半導体搭載用基板を作製した。ここで、形成した無電解ニッケルめっき皮膜の厚さは1.02μmであり、無電解パラジウムめっき皮膜の厚さは0.24μmであり、無電解金めっき皮膜の厚さは0.02μmであった。
(比較例8)
無電解ニッケルめっき液であるNIPS−100(日立化成工業株式会社製、商品名)への基板の浸漬時間を3分間としたこと以外は実施例1と同様にして、接続用端子を有する半導体搭載用基板を作製した。ここで、形成した無電解ニッケルめっき皮膜の厚さは0.60μmであり、無電解パラジウムめっき皮膜の厚さは0.24μmであり、無電解金めっき皮膜の厚さは0.02μmであった。
[接続信頼性の評価1]
実施例1〜3及び比較例1〜8で作製した、接続用端子を有する半導体搭載用基板を、180℃で2時間加熱した。その後、この基板の256箇所の接続用端子に、96.5質量%錫と3.0質量%の銀と0.5質量%銅の組成であるはんだボール(直径0.76mm)を、リフロー炉(最大温度260℃、30秒)によって搭載した。ここで、はんだ接続端子にはんだボールをリフローによって接合させた後、SEM−EDX(X線マイクロアナライザー)を用い、はんだボールと接続用端子との接合部の断面観察及び元素分析を行った。その結果、実施例1〜3及び比較例6のサンプル(基板)は、無電解ニッケルめっき皮膜、無電解パラジウムめっき皮膜および無電解金めっき皮膜の全てがはんだに溶解したことが、比較例4、5のサンプル(基板)は、無電解ニッケルめっき皮膜および無電解金めっき皮膜の全てがはんだに溶解したことが確認できた。また、比較例2〜3及び7〜8のサンプル(基板)は、無電解パラジウムめっき皮膜および無電解金めっき皮膜は、はんだに溶解したが、無電解ニッケルめっき皮膜は、はんだに完全には溶解せず、無電解ニッケルめっき皮膜が残っていることが確認できた。
次に、はんだボール搭載後の基板を150℃で1000時間加熱した後、ボンドテスターSERIES4000(デイジー社製、商品名)を用いて、シェア速度500μm/秒、シェアツール高さ100μmの条件ではんだボールのシェア(剪断)試験を行った。
その結果、実施例1〜3及び比較例6のサンプル(基板)は、無電解ニッケルめっき皮膜、無電解パラジウムめっき皮膜および無電解金めっき皮膜の全てがはんだに溶解し、また比較例4、5のサンプル(基板)は、無電解ニッケルめっき皮膜および無電解金めっき皮膜の全てがはんだに溶解していたため、全てのはんだボールにおいて、はんだボール内での剪断による破壊モードであり、接続用端子とはんだとの接続は良好であった。しかし、比較例1のサンプル(基板)は、はんだ接続前の熱処理で接続用端子の銅表面が酸化されて、はんだが濡れず、接続不良になった。また、比較例2〜3及び7〜8のサンプル(基板)は、無電解パラジウムめっき皮膜および無電解金めっき皮膜がはんだに溶解したが、無電解ニッケルめっき皮膜がはんだに完全に溶解していなかった為、搭載後の加熱処理ではんだと無電解ニッケルめっき皮膜との界面に錫−ニッケル合金層が成長し、それに伴い無電解ニッケルめっき皮膜にリンの濃縮層が形成されたため、約0.4%の端子において、ニッケルめっき皮膜とはんだとの界面で破壊が発生し、接続信頼性が不良であった。
[接続信頼性の評価2]
実施例1〜5及び比較例1〜8で作製した、接続用端子を有する半導体搭載用基板を、180℃で2時間加熱した。その後、この基板の256箇所の接続用端子に、96.5質量%錫と3.0質量%の銀と0.5質量%銅の組成であるはんだボールを、リフロー炉(最大温度275℃、30秒)によって搭載した。ここで、はんだ接続端子にはんだボールをリフローによって接合させた後、SEM−EDX(X線マイクロアナライザー)を用い、はんだボールと接続用端子との接合部の断面観察及び元素分析を行った。その結果、実施例1〜5及び比較例6のサンプル(基板)は、無電解ニッケルめっき皮膜、無電解パラジウムめっき皮膜および無電解金めっき皮膜の全てがはんだに溶解したことが、比較例4、5のサンプル(基板)は、無電解ニッケルめっき皮膜および無電解金めっき皮膜の全てがはんだに溶解したことが確認できた。また、比較例2〜3及び7〜8のサンプル(基板)は、無電解パラジウムめっき皮膜および無電解金めっき皮膜は、はんだに溶解したが、無電解ニッケルめっき皮膜は、はんだに完全には溶解せず、無電解ニッケルめっき皮膜が残っていることが確認できた。
次に、はんだボール搭載後の基板を150℃で1000時間加熱した後、ボンドテスターSERIES4000(デイジー社製、商品名)を用いて、シェア速度500μm/秒の条件ではんだボールのシェア(剪断)試験を行った。
その結果、実施例1〜5及び6のサンプル(基板)は、無電解ニッケルめっき皮膜、無電解パラジウムめっき皮膜および無電解金めっき皮膜の全てがはんだに溶解し、また比較例4、5のサンプル(基板)は、無電解ニッケルめっき皮膜および無電解金めっき皮膜の全てがはんだに溶解していたため、全てのはんだボールにおいて、はんだボール内での剪断による破壊モードであり、接続用端子とはんだとの接続は良好であった。しかし、比較例1のサンプル(基板)は、はんだ接続前の熱処理で接続用端子の銅表面が酸化されて、はんだが濡れず、接続不良になった。また、比較例2〜3及び7〜8のサンプル(基板)は、無電解パラジウムめっき皮膜および無電解金めっき皮膜がはんだに溶解したが、無電解ニッケルめっき皮膜がはんだに完全に溶解していなかった為、搭載後の加熱処理ではんだと無電解ニッケルめっき皮膜との界面に錫−ニッケル合金層が成長し、それに伴い無電解ニッケルめっき皮膜にリンの濃縮層が形成されたため、約0.4%の端子において、ニッケルめっき皮膜とはんだとの界面で破壊が発生し、接続信頼性が不良であった。
[接続信頼性の評価3]
実施例1〜5及び比較例1〜8で作製した、接続用端子を有する半導体搭載用基板を、180℃で2時間加熱した。その後、この基板に半導体チップを搭載し、直径25μmφの金ワイヤを用いて50箇所ワイヤボンディングを行った。その後、ボンドテスターSERIES4000(デイジー社製、商品名)を用いて、プル速度500μm/秒で金ワイヤのプル試験を行った。
その結果、実施例1〜5では、付着率(50箇所のうちワイヤボンドが成功した箇所の割合)が100%であり、密着強度も6〜10gであったが、比較例1では、無電解金めっき皮膜を形成していないため、付着率が0%であった。また、比較例2〜3及び7〜8では、実施例1、2と同様に付着率が100%であり、密着強度も6〜10gであったが、無電解ニッケルめっき皮膜が厚いため、ワイヤボンディング用端子間の短絡が発生した。また、比較例4、5では、めっき後の加熱処理によって端子の金表面にニッケル酸化物が生成したため、付着率が50〜70%であり、密着強度も1〜7gとばらついた。更に、比較例6では、ニッケルめっき皮膜に未析出部が存在し、それに伴いパラジウムめっきも存在しない部位があった。そのため、接続用端子の銅と無電解金めっき皮膜の金が、熱処理によって相互拡散した。それにより、端子表面に銅酸化物が生成したため、付着率が50〜70%であり、密着強度も1〜7gとばらついた。
以上の接続信頼性の評価1〜3の結果をまとめて表1〜2に示す。


以上に説明したとおり、本発明によれば、導体の端子上に、無電解ニッケルめっき皮膜、無電解パラジウムめっき皮膜、無電解金めっき皮膜が順次形成され、且つ、無電解ニッケルめっき皮膜の厚さが0.1〜0.5μmの範囲であることにより、はんだ接続時、無電解ニッケルめっき皮膜、無電解パラジウム皮膜および無電解金めっき皮膜がすべてはんだに溶解し、接続信頼性に優れるとともに、狭スペースの微細パターンを有する基板において、端子間又は配線間の短絡の可能性を著しく小さくでき、また、加熱処理によってもワイヤボンディングの成功が妨げられない接続用端子、及び、それを有する半導体搭載用基板を提供することができる。
本発明の接続用端子の好適な一実施形態を示す模式断面図である。 本発明の半導体搭載用基板の好適な一実施形態を示す模式断面図である。 はんだとはんだ接続端子の接続部の断面写真である。 はんだとはんだ接続端子の接続部の断面写真である。
符号の説明
1…基板、2…導体端子、3…無電解ニッケルめっき皮膜、4…無電解パラジウムめっき皮膜、5…無電解金めっき皮膜、10…半導体搭載用基板、11…基材。

Claims (6)

  1. 導体の端子上に、無電解ニッケルめっき皮膜、無電解パラジウムめっき皮膜、及び、無電解金めっき皮膜が順次形成されている接続用端子であって、
    前記無電解ニッケルめっき皮膜の厚さが0.1〜0.5μmの範囲である、接続用端子。
  2. 前記無電解ニッケルめっき皮膜、前記無電解パラジウムめっき皮膜、及び、前記無電解金めっき皮膜の合計の厚さが0.2〜2.0μmの範囲である、請求項1に記載の接続用端子。
  3. 前記無電解金めっき皮膜が、置換型無電解金めっき皮膜を含むものである、請求項1又は2に記載の接続用端子。
  4. 前記無電解金めっき皮膜が、置換型無電解金めっき皮膜と、該置換型無電解金めっき皮膜上に形成された還元型無電解金めっき皮膜とを含む多層皮膜である、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の接続用端子。
  5. 請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の接続用端子を有する、半導体搭載用基板。
  6. 前記接続用端子を、はんだ接続用端子及び/又はワイヤボンディング用端子として有する、請求項5に記載の半導体搭載用基板。

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