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JP2003221396A - 遷移金属錯体および重合用触媒 - Google Patents

遷移金属錯体および重合用触媒

Info

Publication number
JP2003221396A
JP2003221396A JP2002019650A JP2002019650A JP2003221396A JP 2003221396 A JP2003221396 A JP 2003221396A JP 2002019650 A JP2002019650 A JP 2002019650A JP 2002019650 A JP2002019650 A JP 2002019650A JP 2003221396 A JP2003221396 A JP 2003221396A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
naphthyl
optionally substituted
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002019650A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Kobayashi
諭 小林
Shusuke Hanaoka
秀典 花岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2002019650A priority Critical patent/JP2003221396A/ja
Publication of JP2003221396A publication Critical patent/JP2003221396A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 オレフィン重合用触媒として有用な遷移金属
錯体を提供すること。 【解決手段】 一般式(1) (式中、Mは第4族の遷移金属原子を、Aは第15族の
原子を示し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7
8、R9は、水素、アルキル基、アリール基、アラルキ
ル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオ
キシ基、炭化水素置換シリル基または炭素数1〜20の
炭化水素置換アミノ基を示し、X1、X2は同一または相
異なり、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコ
キシ基、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル
基、アラルキルオキシ基、炭化水素置換シリル基または
炭素数1〜20の炭化水素置換アミノ基を示し、X1
2、隣接するR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R
8、R9は結合して環を形成していてもよく、A、R8
9からなるオレフィン部分は単一、もしくは異性体の
混合物であってもよい。)で示される遷移金属錯体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遷移金属錯体、重
合用触媒およびそれを用いる重合体の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】メタロセン錯体を用いるオレフィン重合
体の製造法については多くの報告がなされている。例え
ば、特開昭58−19309号公報において、メタロセ
ン錯体とアルミノキサンを用いたオレフィン重合体の製
造方法に関して報告されている。モノシクロペンタジエ
ニル基と架橋したアミド基を有する錯体を用いる重合触
媒としては、特開平3−163088号公報が報告され
ている。当該錯体は、高活性を有するものの、調製に多
段階を要する上、架橋原子にケイ素原子を用いており、
水分に対し不安定なケイ素-窒素結合を含んでおり、取
り扱いが困難である。また、架橋されていないモノシク
ロペンタジエニル基を有する錯体を用いる重合触媒とし
ては、特開平10−338706号広報が報告されてい
る。当該錯体は、酸素に不安定で取り扱いの困難なトリ
アルキルホスフィンを配位子の構成原料として用いてお
り、より簡便な構造で、取り扱いの容易な配位の開発が
望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、簡便な構造
で取り扱いの容易な、新規な遷移金属錯体、重合用触媒
およびそれを用いる重合体の製造方法を提供することを
目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果、新規な遷移金属錯体
を見出し、本発明に至った。
【0005】すなわち、本発明は一般式(1) (式中、Mは元素の周期律表の第4族の遷移金属原子を
示し、Aは元素の周期律表の第15族の原子を示し、R
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9は同一ま
たは相異なり、水素原子、置換されていてもよい炭素数
1〜10のアルキル基、置換されていてもよい炭素数6
〜20のアリール基、置換されていてもよい炭素数7〜
20のアラルキル基、置換されていてもよい炭素数1〜
10のアルコキシ基、置換されていてもよい炭素数6〜
20のアリールオキシ基、置換されていてもよい炭素数
7〜20のアラルキルオキシ基、炭素数1〜20の炭化
水素置換シリル基または炭素数1〜20の炭化水素置換
アミノ基を示し、X1、X2は同一または相異なり、水素
原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭素数1〜
10のアルキル基、置換されていてもよい炭素数1〜1
0のアルコキシ基、置換されていてもよい炭素数6〜2
0のアリール基、置換されていてもよい炭素数6〜20
のアリールオキシ基、置換されていてもよい炭素数7〜
20のアラルキル基、置換されていてもよい炭素数7〜
20のアラルキルオキシ基、炭素数1〜20の炭化水素
置換シリル基または炭素数1〜20の炭化水素置換アミ
ノ基を示し、X1とX2、隣接するR1、R2、R3、R4
5、R6、R7、R8、R9は結合して環を形成していて
もよく、A、R8、R9からなるオレフィン部分は単一、
もしくは異性体の混合物であってもよい。)で示される
遷移金属錯体、それを触媒成分とするオレフィン重合用
触媒、および該触媒を用いるオレフィン重合体の製造方
法に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。一般式(1)および(2)において、Mで示され
る遷移金属原子とは、元素の周期律表(IUPAC無機
化学命名法改定版1989)の第4族の遷移金属原子で
あり、例えばチタン原子、ジルコニウム原子、ハフニウ
ム原子などが挙げられ、好ましくはチタン原子が挙げら
れる。
【0007】一般式(1)において、Aとして示される
元素の周期律表の第15族の原子としては、例えば窒素
原子、リン原子、ヒ素原子などが挙げられ、好ましくは
窒素原子が挙げられる。
【0008】X1、X2におけるハロゲン原子としてはフ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが例示
され、好ましくは塩素原子が挙げられる。
【0009】R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7
8、R9、X1、X2における置換されていてもよい炭素
数1〜10のアルキル基の置換基としては、ハロゲン原
子等が挙げられ、置換されていてもよい炭素数1〜10
のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、se
c−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、
ネオペンチル基、アミル基、n−ヘキシル基、n−オク
チル基、n−デシル基、フルオロメチル基、ジフルオロ
メチル基、トリフルオロメチル基、フルオロエチル基、
ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、テトラフ
ルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオ
ロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペ
ンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオク
チル基、パーフルオロデシル基、トリクロロメチル基な
どが例示され、好ましくは、メチル基、エチル基、イソ
プロピル基、 tert−ブチル基、アミル基等が挙げ
られる。
【0010】R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7
8、R9、X1、X2における置換されていてもよい炭素
数6〜20のアリール基としては、フェニル基、ナフチ
ル基、アントラセニル基等が挙げられ、その置換基とし
ては、アルキル基が挙げられ、置換されていてもよい炭
素数6〜20のアリール基の具体例としては、例えば、
フェニル基、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル
基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5
−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル
基、3,5−キシリル基、2,3,4−トリメチルフェ
ニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,
6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフ
ェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,
3,4,5−テトラメチルフェニル基、2,3,4,6
−テトラメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメ
チルフェニル基、ペンタメチルフェニル基、エチルフェ
ニル基、n−プロピルフェニル基、イソプロピルフェニ
ル基、n−ブチルフェニル基、sec−ブチルフェニル
基、tert−ブチルフェニル基、 n−ペンチルフェ
ニル基、 ネオペンチルフェニル基、 n−ヘキシルフェ
ニル基、 n−オクチルフェニル基、 n−デシルフェニ
ル基、 n−ドデシルフェニル基、 n−テトラデシルフ
ェニル基、ナフチル基、アントラセニル基およびこれら
のフッ素原子置換アリール基が例示され、好ましくはフ
ェニル基が挙げられる。
【0011】R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7
8、R9、X1、X2における置換されていてもよい炭素
数7〜20のアラルキル基としては、ベンジル基、ナフ
チルメチル基、アントラセニルメチル基、ジフェニルメ
チル基等が挙げられ、その置換基としては、例えばアル
キル基が挙げられる。置換されていてもよい炭素数7〜
20のアラルキル基の具体例としては、例えば、ベンジ
ル基、(2−メチルフェニル)メチル基、(3−メチル
フェニル)メチル基、(4−メチルフェニル)メチル
基、(2,3−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4
−ジメチルフェニル)メチル基、(2,5−ジメチルフ
ェニル)メチル基、(2,6−ジメチルフェニル)メチ
ル基、(3,4−ジメチルフェニル)メチル基、(2,
3,4−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,5
−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,6−トリ
メチルフェニル)メチル基、(3,4,5−トリメチル
フェニル)メチル基、(2,4,6−トリメチルフェニ
ル)メチル基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニ
ル)メチル基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニ
ル)メチル基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニ
ル)メチル基、(ペンタメチルフェニル)メチル基、
(エチルフェニル)メチル基、(n−プロピルフェニ
ル)メチル基、(イソプロピルフェニル)メチル基、
(n−ブチルフェニル)メチル基、(sec−ブチルフ
ェニル)メチル基、(tert−ブチルフェニル)メチ
ル基、(n−ペンチルフェニル)メチル基、(ネオペン
チルフェニル)メチル基、(n−ヘキシルフェニル)メ
チル基、(n−オクチルフェニル)メチル基、(n−デ
シルフェニル)メチル基、(n−ドデシルフェニル)メ
チル基、(n−テトラデシルフェニル)メチル基、ナフ
チルメチル基、アントラセニルメチル基、ジフェニルメ
チル基およびこれらのフッ素原子置換アラルキル基が挙
げられ、好ましくはベンジル基が挙げられる。
【0012】R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7
8、R9、X1、X2における置換されていてもよい炭素
数1〜10のアルコキシ基の置換基としては、ハロゲン
原子等が挙げられ、具体例としては、メトキシ基、エト
キシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブ
トキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ
基、n−ペントキシ基、ネオペントキシ基、n−ヘキソ
キシ基、n−オクトキシ基、n−デキソキシ基、および
これらのフッ素原子置換アルコキシ基が挙げられ、好ま
しくは、メトキシ基、エトキシ基、 tert−ブトキ
シ基が挙げられる。
【0013】R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7
8、R9、X1、X2における置換されていてもよい炭素
数6〜20のアリールオキシ基としては、フェノキシ
基、ナフトキシ基、アントラセノキシ基等が挙げられ、
その置換基としては、アルキル基等が挙げられる。置換
されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基の
具体例としてはフェノキシ基、2−メチルフェノキシ
基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ
基、2,3−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチル
フェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,6
−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ
基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2,3,4−トリ
メチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキ
シ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,
5−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチル
フェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、
2,3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2,3,
4,6−テトラメチルフェノキシ基、2,3,5,6−
テトラメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ
基、エチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、
イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、
sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノ
キシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェ
ノキシ基、n−デシルフェノキシ基、n−テトラデシル
フェノキシ基、ナフトキシ基、アントラセノキシ基、お
よびこれらのフッ素置換アリールオキシ基が挙げられ
る。
【0014】R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7
8、R9、X1、X2における置換されていてもよい炭素
原子数7〜20のアラルキルオキシ基としては、例えば
ベンジルオキシ基、(2−メチルフェニル)メトキシ
基、(3−メチルフェニル)メトキシ基、(4−メチル
フェニル)メトキシ基、(2,3−ジメチルフェニル)
メトキシ基、(2,4−ジメチルフェニル)メトキシ
基、(2,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,
6−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,4−ジメチ
ルフェニル)メトキシ基、(3,5−ジメチルフェニ
ル)メトキシ基、(2,3,4−トリメチルフェニル)
メトキシ基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メト
キシ基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メトキシ
基、(2,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、
(2,4,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、
(3,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、
(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メトキシ
基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メトキ
シ基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メト
キシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ基、(エチ
ルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフェニル)メ
トキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキシ基、(n
−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−ブチルフェ
ニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェニル)メト
キシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ基、(n−
オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシルフェニ
ル)メトキシ基、(n−テトラデシルフェニル)メトキ
シ基、ナフチルメトキシ基、アントラセニルメトキシ基
などが挙げられ、好ましくはベンジルオキシ基である。
これらのアラルキルオキシ基はいずれもフッ素原子、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置
換されていてもよい。
【0015】R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7
8、R9、X1、X2における炭素数1〜20の炭化水素
置換シリル基とは、炭素数1〜20の炭化水素基で置換
されたシリル基であって、ここでの炭化水素基として
は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、te
rt−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、ア
ミル基 、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オ
クチル基、n−デシル基などの炭素原子数1〜10のア
ルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチ
ル基、アントラセニル基などの炭素原子数1〜20のア
リール基等が挙げられる。かかる炭素数1〜20の炭化
水素置換シリル基としては、例えば、メチルシリル基、
エチルシリル基、フェニルシリル基などの1置換シリル
基、ジメチルシリル基、ジエチルシリル基、ジフェニル
シリル基などの2置換シリル基、トリメチルシリル基、
トリエチルシリル基、トリ−n−プロピルシリル基、ト
リ−イソプロピルシリル基、トリ−n−ブチルシリル
基、トリ−sec−ブチルシリル基、トリ−tert−
ブチルシリル基、トリ−イソブチルシリル基、tert
−ブチルジメチルシリル基、トリ−n−ペンチルシリル
基、トリ−n−ヘキシルシリル基、トリシクロヘキシル
シリル基、トリフェニルシリル基などの3置換シリル基
等が挙げられ、好ましくはトリメチルシリル基、 te
rt−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基
が挙げられる。これらの置換シリル基はいずれもがその
炭化水素基がフッ素原子で置換されていてもよい。
【0016】R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7
8、R9、X1、X2における炭素数1〜20の炭化水素
置換アミノ基とは2つの炭化水素基で置換されたアミノ
基であって、ここでの炭化水素基としては、例えば、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、
n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル
基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、アミル基 、n
−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n
−デシル基などの炭素原子数1〜10のアルキル基、フ
ェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アント
ラセニル基などの炭素原子数1〜20のアリール基等が
挙げられる。かかる炭素数1〜20の炭化水素置換アミ
ノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルア
ミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジイソプロピルア
ミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、ジ−sec−ブチル
アミノ基、ジ−tert−ブチルアミノ基、ジ−イソブ
チルアミノ基、 tert −ブチルイソプロピルアミノ
基、 ジ−n−ヘキシルアミノ基、ジ−n−オクチルア
ミノ基、ジ−n−デシルアミノ基、ジフェニルアミノ基
等が挙げられ、好ましくはジメチルアミノ基、ジエチル
アミノ基等が挙げられる。
【0017】X1とX2、隣接するR1、R2、R3、R4
5、R6、R7、R8、R9は結合して環を形成していて
もよい。
【0018】一般式(1)で示される遷移金属錯体は、
例えば一般式(2) (式中、R6、R7、R8、R9は前記と同じ意味を表わ
す。)で示されるイミン化合物と塩基とを反応させた後
に、一般式(3) (式中、R1、R2、R3、R4、R5、M、X1、X2は前
記と同じ意味を表わし、X3はハロゲン原子、置換基を
有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルキル
チオ基、アリールチオ基、チオエステル基、スルホネー
ト基または炭化水素2置換アミノ基を示す。)で示され
る遷移金属化合物と反応させることにより製造すること
ができる。
【0019】一般式(3)で示される遷移金属化合物と
しては、シクロペンタジエニルチタニウムトリクロライ
ド、メチルシクロペンタジエニルチタニウムトリクロラ
イド、1,2−ジメチルシクロペンタジエニルチタニウ
ムトリクロライド、1,3−ジメチルシクロペンタジエ
ニルチタニウムトリクロライド、1,2,3−トリメチ
ルシクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド、
1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニルチタニウ
ムトリクロライド、1,2,3,4−テトラメチルシク
ロペンタジエニルチタニウムトリクロライド、ペンタメ
チルシクロペンタジエニルトリクロライド、イソプロピ
ルシクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド、
1,2−ジイソプロピルシクロペンタジエニルチタニウ
ムトリクロライド、1,3−ジイソプロピルシクロペン
タジエニルチタニウムトリクロライド、n−ブチルシク
ロペンタジエニルチタニウムトリクロライド、1,2−
ジ−n−ブチルシクロペンタジエニルチタニウムトリク
ロライド、1,3−ジ−n−ブチルシクロペンタジエニ
ルチタニウムトリクロライド、tert−ブチルシクロペン
タジエニルチタニウムトリクロライド、1,2−ジ−te
rt−ブチルシクロペンタジエニルチタニウムトリクロラ
イド、1,3−ジ−tert−ブチルシクロペンタジエニル
チタニウムトリクロライド、フェニルシクロペンタジエ
ニルチタニウムトリクロライド、1,2−ジフェニルシ
クロペンタジエニルチタニウムトリクロライド、1,3
−ジフェニルシクロペンタジエニルチタニウムトリクロ
ライド、1,2−ジメチル−3−tert−ブチルシクロペ
ンタジエニルチタニウムトリクロライド、1,2−ジメ
チル−3−tert−ブチルシクロペンタジエニルチタニウ
ムトリクロライド、1,2−ジメチル−4−tert−ブチ
ルシクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド、
1,2−ジメチル−3−n−ブチルシクロペンタジエニ
ルチタニウムトリクロライド、1,2−ジメチル−4−
n−ブチルシクロペンタジエニルチタニウムトリクロラ
イド、1,2−ジメチル−3−sec−ブチルシクロペン
タジエニルチタニウムトリクロライド、1,2−ジメチ
ル−4−sec−ブチルシクロペンタジエニルチタニウム
トリクロライド、1,2−ジメチル−3−イソブチルシ
クロペンタジエニルチタニウムトリクロライド、1,2
−ジメチル−4−イソブチルシクロペンタジエニルチタ
ニウムトリクロライド、1,2−ジメチル−3−イソプ
ロピルシクロペンタジエニルチタニウムトリクロライ
ド、1,2−ジメチル−4−イソプロピルシクロペンタ
ジエニルチタニウムトリクロライド、1,2−ジメチル
−3−フェニルシクロペンタジエニルチタニウムトリク
ロライド、1,2−ジメチル−4−フェニルシクロペン
タジエニルチタニウムトリクロライド、インデニルチタ
ニウムトリクロライド、1−メチルインデニルチタニウ
ムトリクロライド、2−メチルインデニルチタニウムト
リクロライド、1−フェニルインデニルチタニウムトリ
クロライド、2−フェニルインデニルチタニウムトリク
ロライド、1−ジメチルアミノインデニルチタニウムト
リクロライド、2−ジメチルアミノインデニルチタニウ
ムトリクロライド、1−(1−ピロリジル)−インデニ
ルチタニウムトリクロライド、2−(1−ピロリジル)
−インデニルチタニウムトリクロライド、フルオレニル
チタニウムトリクロライド等が例示され、チタニウムを
ジルコニウム、ハフニウムに変更した化合物、クロライ
ドをブロマイド、フルオライド、メチル、ベンジル、ジ
メチルアミド、ジエチルアミド、メトキシド、イソプロ
ポキシド、tert−ブトキシドに変更した化合物なども同
様に挙げられる。
【0020】一般式(2)で示されるイミン化合物とし
ては、N−フェニルメチレン−N−ベンジルアミン、N
−フェニルエチリデン−N−ベンジルアミン、N−フェ
ニルベンジリデン−N−ベンジルアミン、N−フェニル
メチレン−N−ジフェニルメチルアミン、N−フェニル
エチリデン−N−ジフェニルメチルアミン、N−フェニ
ルベンジリデン−N−ジフェニルメチルアミン、N−フ
ェニルメチレン−N−α−フェニルエチルアミン、N−
フェニルエチリデン−N−α−フェニルエチルアミン、
N−フェニルベンジリデン−N−α−フェニルエチルア
ミン N−フェニルメチレン−N−p−トリルメチルアミン、
N−フェニルエチリデン−N−p−トリルメチルアミ
ン、N−フェニルベンジリデン−N−p−トリルメチル
アミン、N−フェニルメチレン−N−(ジ−p−トリ
ル)メチルアミン、N−フェニルエチリデン−N−(ジ
−p−トリル)メチルアミン、N−フェニルベンジリデ
ン−N−(ジ−p−トリル)メチルアミン、N−フェニ
ルメチレン−N−α−(p−トリル)エチルアミン、N
−フェニルエチリデン−N−α−(p−トリル)エチル
アミン、N−フェニルベンジリデン−N−α−(p−ト
リル)エチルアミン
【0021】N−フェニルメチレン−N−(2,6−ジ
イソプロピルフェニル)メチルアミン、N−フェニルエ
チリデン−N−(2,6−ジイソプロピルフェニル)メ
チルアミン、N−フェニルベンジリデン−N−(2,6
−ジイソプロピルフェニル)メチルアミン、N−フェニ
ルメチレン−N−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニ
ル)メチルアミン、N−フェニルエチリデン−N−ビス
(2,6−ジイソプロピルフェニル)メチルアミン、N
−フェニルベンジリデン−N−ビス(2,6−ジイソプ
ロピルフェニル)メチルアミン、N−フェニルメチレン
−N−α−(2,6−ジイソプロピルフェニル)エチル
アミン、N−フェニルエチリデン−N−α−(2,6−
ジイソプロピルフェニル)エチルアミン、N−フェニル
ベンジリデン−N−α−(2,6−ジイソプロピルフェ
ニル)エチルアミン
【0022】N−フェニルメチレン−N−(2,4,6
−トリメチルフェニル)メチルアミン、N−フェニルエ
チリデン−N−(2,4,6−トリメチルフェニル)メ
チルアミン、N−フェニルベンジリデン−N−(2,
4,6−トリメチルフェニル)メチルアミン、N−フェ
ニルメチレン−N−ビス(2,4,6−トリメチルフェ
ニル)メチルアミン、N−フェニルエチリデン−N−ビ
ス(2,4,6−トリメチルフェニル)メチルアミン、
N−フェニルベンジリデン−N−ビス(2,4,6−ト
リメチルフェニル)メチルアミン、N−フェニルメチレ
ン−N−α−(2,4,6−トリメチルフェニル)エチ
ルアミン、N−フェニルエチリデン−N−α−(2,
4,6−トリメチルフェニル)エチルアミン、N−フェ
ニルベンジリデン−N−α−(2,4,6−トリメチル
フェニル)エチルアミン
【0023】N−フェニルメチレン−N−(1−ナフチ
ル)メチルアミン、N−フェニルエチリデン−N−(1
−ナフチル)メチルアミン、N−フェニルベンジリデン
−N−(1−ナフチル)メチルアミン、N−フェニルメ
チレン−N−ビス(1−ナフチル)メチルアミン、N−
フェニルエチリデン−N−ビス(1−ナフチル)メチル
アミン、N−フェニルベンジリデン−N−ビス(1−ナ
フチル)メチルアミン、N−フェニルメチレン−N−α
−(1−ナフチル)エチルアミン、N−フェニルエチリ
デン−N−α−(1−ナフチル)エチルアミン、N−フ
ェニルベンジリデン−N−α−(1−ナフチル)エチル
アミン
【0024】N−フェニルメチレン−N−(2−ナフチ
ル)メチルアミン、N−フェニルエチリデン−N−(2
−ナフチル)メチルアミン、N−フェニルベンジリデン
−N−(2−ナフチル)メチルアミン、N−フェニルメ
チレン−N−ビス(2−ナフチル)メチルアミン、N−
フェニルエチリデン−N−ビス(2−ナフチル)メチル
アミン、N−フェニルベンジリデン−N−ビス(2−ナ
フチル)メチルアミン、N−フェニルメチレン−N−α
−(2−ナフチル)エチルアミン、N−フェニルエチリ
デン−N−α−(2−ナフチル)エチルアミン、N−フ
ェニルベンジリデン−N−α−(2−ナフチル)エチル
アミン
【0025】N−(1−ナフチル)メチレン−N−ベン
ジルアミン、N−(1−ナフチル)エチリデン−N−ベ
ンジルアミン、N−(1−ナフチル)ベンジリデン−N
−ベンジルアミン、N−(1−ナフチル)メチレン−N
−ジフェニルメチルアミン、N−(1−ナフチル)エチ
リデン−N−ジフェニルメチルアミン、N−(1−ナフ
チル)ベンジリデン−N−ジフェニルメチルアミン、N
−(1−ナフチル)メチレン−N−α−フェニルエチル
アミン、N−(1−ナフチル)エチリデン−N−α−フ
ェニルエチルアミン、N−(1−ナフチル)ベンジリデ
ン−N−α−フェニルエチルアミン
【0026】N−(1−ナフチル)メチレン−N−p−
トリルメチルアミン、N−(1−ナフチル)エチリデン
−N−p−トリルメチルアミン、N−(1−ナフチル)
ベンジリデン−N−p−トリルメチルアミン、N−(1
−ナフチル)メチレン−N−(ジ−p−トリル)メチル
アミン、N−(1−ナフチル)エチリデン−N−(ジ−
p−トリル)メチルアミン、N−(1−ナフチル)ベン
ジリデン−N−(ジ−p−トリル)メチルアミン、N−
(1−ナフチル)メチレン−N−α−(p−トリル)エ
チルアミン、N−(1−ナフチル)エチリデン−N−α
−(p−トリル)エチルアミン、N−(1−ナフチル)
ベンジリデン−N−α−(p−トリル)エチルアミン
【0027】N−(1−ナフチル)メチレン−N−
(2,6−ジイソプロピルフェニル)メチルアミン、N
−(1−ナフチル)エチリデン−N−(2,6−ジイソ
プロピルフェニル)メチルアミン、N−(1−ナフチ
ル)ベンジリデン−N−(2,6−ジイソプロピルフェ
ニル)メチルアミン、N−(1−ナフチル)メチレン−
N−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)メチルア
ミン、N−(1−ナフチル)エチリデン−N−ビス
(2,6−ジイソプロピルフェニル)メチルアミン、N
−(1−ナフチル)ベンジリデン−N−ビス(2,6−
ジイソプロピルフェニル)メチルアミン、N−(1−ナ
フチル)メチレン−N−α−(2,6−ジイソプロピル
フェニル)エチルアミン、N−(1−ナフチル)エチリ
デン−N−α−(2,6−ジイソプロピルフェニル)エ
チルアミン、N−(1−ナフチル)ベンジリデン−N−
α−(2,6−ジイソプロピルフェニル)エチルアミン
【0028】N−(1−ナフチル)メチレン−N−
(2,4,6−トリメチルフェニル)メチルアミン、N
−(1−ナフチル)エチリデン−N−(2,4,6−ト
リメチルフェニル)メチルアミン、N−(1−ナフチ
ル)ベンジリデン−N−(2,4,6−トリメチルフェ
ニル)メチルアミン、N−(1−ナフチル)メチレン−
N−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)メチルア
ミン、N−(1−ナフチル)エチリデン−N−ビス
(2,4,6−トリメチルフェニル)メチルアミン、N
−(1−ナフチル)ベンジリデン−N−ビス(2,4,
6−トリメチルフェニル)メチルアミン、N−(1−ナ
フチル)メチレン−N−α−(2,4,6−トリメチル
フェニル)エチルアミン、N−(1−ナフチル)エチリ
デン−N−α−(2,4,6−トリメチルフェニル)エ
チルアミン、N−(1−ナフチル)ベンジリデン−N−
α−(2,4,6−トリメチルフェニル)エチルアミン
【0029】N−(1−ナフチル)メチレン−N−(1
−ナフチル)メチルアミン、N−(1−ナフチル)エチ
リデン−N−(1−ナフチル)メチルアミン、N−(1
−ナフチル)ベンジリデン−N−(1−ナフチル)メチ
ルアミン、N−(1−ナフチル)メチレン−N−ビス
(1−ナフチル)メチルアミン、N−(1−ナフチル)
エチリデン−N−ビス(1−ナフチル)メチルアミン、
N−(1−ナフチル)ベンジリデン−N−ビス(1−ナ
フチル)メチルアミン、N−(1−ナフチル)メチレン
−N−α−(1−ナフチル)エチルアミン、N−(1−
ナフチル)エチリデン−N−α−(1−ナフチル)エチ
ルアミン、N−(1−ナフチル)ベンジリデン−N−α
−(1−ナフチル)エチルアミン
【0030】N−(1−ナフチル)メチレン−N−(2
−ナフチル)メチルアミン、N−(1−ナフチル)エチ
リデン−N−(2−ナフチル)メチルアミン、N−(1
−ナフチル)ベンジリデン−N−(2−ナフチル)メチ
ルアミン、N−(1−ナフチル)メチレン−N−ビス
(2−ナフチル)メチルアミン、N−(1−ナフチル)
エチリデン−N−ビス(2−ナフチル)メチルアミン、
N−(1−ナフチル)ベンジリデン−N−ビス(2−ナ
フチル)メチルアミン、N−(1−ナフチル)メチレン
−N−α−(2−ナフチル)エチルアミン、N−(1−
ナフチル)エチリデン−N−α−(2−ナフチル)エチ
ルアミン、N−(1−ナフチル)ベンジリデン−N−α
−(2−ナフチル)エチルアミン
【0031】N−(2−ナフチル)メチレン−N−ベン
ジルアミン、N−(2−ナフチル)エチリデン−N−ベ
ンジルアミン、N−(2−ナフチル)ベンジリデン−N
−ベンジルアミン、N−(2−ナフチル)メチレン−N
−ジフェニルメチルアミン、N−(2−ナフチル)エチ
リデン−N−ジフェニルメチルアミン、N−(2−ナフ
チル)ベンジリデン−N−ジフェニルメチルアミン、N
−(2−ナフチル)メチレン−N−α−フェニルエチル
アミン、N−(2−ナフチル)エチリデン−N−α−フ
ェニルエチルアミン、N−(2−ナフチル)ベンジリデ
ン−N−α−フェニルエチルアミン
【0032】N−(2−ナフチル)メチレン−N−p−
トリルメチルアミン、N−(2−ナフチル)エチリデン
−N−p−トリルメチルアミン、N−(2−ナフチル)
ベンジリデン−N−p−トリルメチルアミン、N−(2
−ナフチル)メチレン−N−(ジ−p−トリル)メチル
アミン、N−(2−ナフチル)エチリデン−N−(ジ−
p−トリル)メチルアミン、N−(2−ナフチル)ベン
ジリデン−N−(ジ−p−トリル)メチルアミン、N−
(2−ナフチル)メチレン−N−α−(p−トリル)エ
チルアミン、N−(2−ナフチル)エチリデン−N−α
−(p−トリル)エチルアミン、N−(2−ナフチル)
ベンジリデン−N−α−(p−トリル)エチルアミン
【0033】N−(2−ナフチル)メチレン−N−
(2,6−ジイソプロピルフェニル)メチルアミン、N
−(2−ナフチル)エチリデン−N−(2,6−ジイソ
プロピルフェニル)メチルアミン、N−(2−ナフチ
ル)ベンジリデン−N−(2,6−ジイソプロピルフェ
ニル)メチルアミン、N−(2−ナフチル)メチレン−
N−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)メチルア
ミン、N−(2−ナフチル)エチリデン−N−ビス
(2,6−ジイソプロピルフェニル)メチルアミン、N
−(2−ナフチル)ベンジリデン−N−ビス(2,6−
ジイソプロピルフェニル)メチルアミン、N−(2−ナ
フチル)メチレン−N−α−(2,6−ジイソプロピル
フェニル)エチルアミン、N−(2−ナフチル)エチリ
デン−N−α−(2,6−ジイソプロピルフェニル)エ
チルアミン、N−(2−ナフチル)ベンジリデン−N−
α−(2,6−ジイソプロピルフェニル)エチルアミン
【0034】N−(2−ナフチル)メチレン−N−
(2,4,6−トリメチルフェニル)メチルアミン、N
−(2−ナフチル)エチリデン−N−(2,4,6−ト
リメチルフェニル)メチルアミン、N−(2−ナフチ
ル)ベンジリデン−N−(2,4,6−トリメチルフェ
ニル)メチルアミン、N−(2−ナフチル)メチレン−
N−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)メチルア
ミン、N−(2−ナフチル)エチリデン−N−ビス
(2,4,6−トリメチルフェニル)メチルアミン、N
−(2−ナフチル)ベンジリデン−N−ビス(2,4,
6−トリメチルフェニル)メチルアミン、N−(2−ナ
フチル)メチレン−N−α−(2,4,6−トリメチル
フェニル)エチルアミン、N−(2−ナフチル)エチリ
デン−N−α−(2,4,6−トリメチルフェニル)エ
チルアミン、N−(2−ナフチル)ベンジリデン−N−
α−(2,4,6−トリメチルフェニル)エチルアミン
【0035】N−(2−ナフチル)メチレン−N−(1
−ナフチル)メチルアミン、N−(2−ナフチル)エチ
リデン−N−(1−ナフチル)メチルアミン、N−(2
−ナフチル)ベンジリデン−N−(1−ナフチル)メチ
ルアミン、N−(2−ナフチル)メチレン−N−ビス
(1−ナフチル)メチルアミン、N−(2−ナフチル)
エチリデン−N−ビス(1−ナフチル)メチルアミン、
N−(2−ナフチル)ベンジリデン−N−ビス(1−ナ
フチル)メチルアミン、N−(2−ナフチル)メチレン
−N−α−(1−ナフチル)エチルアミン、N−(2−
ナフチル)エチリデン−N−α−(1−ナフチル)エチ
ルアミン、N−(2−ナフチル)ベンジリデン−N−α
−(1−ナフチル)エチルアミン
【0036】N−(2−ナフチル)メチレン−N−(2
−ナフチル)メチルアミン、N−(2−ナフチル)エチ
リデン−N−(2−ナフチル)メチルアミン、N−(2
−ナフチル)ベンジリデン−N−(2−ナフチル)メチ
ルアミン、N−(2−ナフチル)メチレン−N−ビス
(2−ナフチル)メチルアミン、N−(2−ナフチル)
エチリデン−N−ビス(2−ナフチル)メチルアミン、
N−(2−ナフチル)ベンジリデン−N−ビス(2−ナ
フチル)メチルアミン、N−(2−ナフチル)メチレン
−N−α−(2−ナフチル)エチルアミン、N−(2−
ナフチル)エチリデン−N−α−(2−ナフチル)エチ
ルアミン、N−(2−ナフチル)ベンジリデン−N−α
−(2−ナフチル)エチルアミン等が例示され、イミン
結合の二重結合に異性体がある場合は、単一であって
も、混合物であってもよい。
【0037】一般式(1)で示される遷移金属錯体の製
造は、例えば、窒素、アルゴンなどの不活性雰囲気下に
おいて、溶媒の存在下に実施することができる。
【0038】一般式(1)で示される遷移金属錯体の製
造に用いられる塩基としては、リチウムジイソプロピル
アミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウム
ヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラ
ジド、ナトリウムヒドリド、カリウムヒドリドなどの求
核力の弱い強塩基が挙げられる。
【0039】塩基の仕込量は一般式(2)で示されるイ
ミン化合物に対し、通常、0.1〜10モル倍であり、
好ましくは0.5〜2モル倍である。
【0040】一般式(3)で示される遷移金属錯体に対
する一般式(2)で示されるイミン化合物の仕込量は通
常、0.1〜10モル倍であり、好ましくは0.5〜2
モル倍である。
【0041】反応に用いる溶媒は特に限定されないが、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の
脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシ
チレン等の芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、ジブチ
ルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒド
ロフラン等のエーテル類およびこれらの混合物が例示さ
れる。その使用量は、 通常、一般式(2)で示される
イミン化合物の1〜200重量倍であり、好ましくは3
〜30重量倍である。
【0042】反応温度としては、通常は−100℃〜溶媒
の沸点において実施され、好ましくは−80〜30℃であ
る。
【0043】反応後、金属塩が副生する場合はこれをろ
別し、その後、溶媒を留去することにより遷移金属錯体
(1)を得ることができる。必要に応じ、再結晶、昇華
など通常の方法により精製することができる。かかる遷
移金属錯体(1)の具体例としては、前記一般式(3)
で示される遷移金属錯体と、一般式(2)で示されるイ
ミン化合物に対応する遷移金属錯体を挙げることが出来
る。
【0044】かくして製造される一般式(1)で示され
る遷移金属錯体は、下記化合物(A)、あるいはさらに
下記化合物(B)を、重合時に任意の順序で投入し使用
することができるが、またそれらの任意の化合物の組合
せを予め接触させて得られた反応物を用いることもでき
る。
【0045】〔化合物(A)〕本発明において用いられ
る化合物(A)としては、公知の有機アルミニウム化合
物が使用できる。好ましくは、化合物(A)としては、
公知の有機アルミニウム化合物が使用でき、好ましく
は、下記化合物(A1)〜(A3)のいずれか、あるい
はそれらの2〜3種の混合物が挙げられる。 (A1): 一般式 E1 a Al(Z)3-a で示される
有機アルミニウム化合物 (A2): 一般式 {−Al(E2 )−O−}b で示
される構造を有する環状のアルミノキサン (A3): 一般式 E3 {−Al(E3 )−O−}c
Al(E3) 2 で示される構造を有する線状のアルミノ
キサン (式中、E1 〜E3 は同一または相異なり、炭素原子数
1〜8の炭化水素基であり、Zは同一または相異なり、
水素原子またはハロゲン原子を表わし、aは1、2また
は3で、bは2以上の整数を、cは1以上の整数を表わ
す。)
【0046】一般式 E1 a AlZ3-a で示される有機
アルミニウム化合物(A1)の具体例としては、トリメ
チルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロ
ピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ
ヘキシルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;
ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウ
ムクロライド、ジプロピルアルミニウムクロライド、ジ
イソブチルアルミニウムクロライド、ジヘキシルアルミ
ニウムクロライド等のジアルキルアルミニウムクロライ
ド;メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニ
ウムジクロライド、プロピルアルミニウムジクロライ
ド、イソブチルアルミニウムジクロライド、ヘキシルア
ルミニウムジクロライド等のアルキルアルミニウムジク
ロライド;ジメチルアルミニウムハイドライド、ジエチ
ルアルミニウムハイドライド、ジプロピルアルミニウム
ハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライ
ド、ジヘキシルアルミニウムハイドライド等のジアルキ
ルアルミニウムハイドライド等を例示することができ
る。好ましくは、トリアルキルアルミニウムであり、よ
り好ましくは、トリエチルアルミニウム、トリイソブチ
ルアルミニウムである。
【0047】一般式 {−Al(E2 )−O−}b で示
される構造を有する環状のアルミノキサン(A2)、一
般式 E3 {−Al(E3 )−O−}c AlE3 2 で示
される構造を有する線状のアルミノキサン(A3)にお
ける、E2 、E3 の具体例としては、メチル基、エチル
基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブ
チル基、イソブチル基、ノルマルペンチル基、ネオペン
チル基等のアルキル基を例示することができる。bは2
以上の整数であり、cは1以上の整数である。好ましく
は、E2 及びE3 はメチル基、イソブチル基であり、b
は2〜40、cは1〜40である。
【0048】上記のアルミノキサンは各種の方法で作ら
れる。その方法については特に制限はなく、公知の方法
に準じて作ればよい。例えば、トリアルキルアルミニウ
ム(例えば、トリメチルアルミニウムなど)を適当な有
機溶剤(ベンゼン、脂肪族炭化水素など)に溶かした溶
液を水と接触させて作る。また、トリアルキルアルミニ
ウム(例えば、トリメチルアルミニウムなど)を結晶水
を含んでいる金属塩(例えば、硫酸銅水和物など)に接
触させて作る方法が例示できる。
【0049】〔化合物B〕本発明において化合物(B)
としては、(B1)一般式BQ1 Q2 Q3 で表されるホ
ウ素化合物、(B2)一般式Z+ (BQ1 Q2 Q3 Q4
)- で表されるホウ素化合物、(B3)一般式(L−
H)+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )- で表されるホウ素化合
物のいずれか、あるいはそれらの2〜3種の混合物を用
いる。
【0050】一般式 BQ1 Q2 Q3 で表されるホウ素
化合物(B1)において、Bは3価の原子価状態のホウ
素原子であり、Q1 〜Q3 はハロゲン原子、1〜20個
の炭素原子を含む炭化水素基、1〜20個の 炭素原子
を含むハロゲン化炭化水素基、1〜20個の炭素原子を
含む置換シリル基、1〜20個の炭素原子を含むアルコ
キシ基または2〜20個の炭素原子を含む2置換アミノ
基であり、それらは同じであっても異なっていても良
い。好ましいQ1 〜Q3 はハロゲン原子、1〜20個の
炭素原子を含む炭化水素基、1〜20個の炭素原子を含
むハロゲン化炭化水素基である。
【0051】(B1)の具体例としては、トリス(ペン
タフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,5,6
−テトラフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,
4,5−テトラフルオロフェニル)ボラン、トリス
(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボラン、トリス
(2,3,4−トリフルオロフェニル)ボラン、フェニ
ルビス(ペンタフルオロフェニル)ボラン等が挙げられ
るが、好ましくは、トリス(ペンタフルオロフェニル)
ボランである。
【0052】一般式Z+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )- で表
されるホウ素化合物(B2)において、Z+ は無機また
は有機のカチオンであり、Bは3価の原子価状態のホウ
素原子であり、Q1 〜Q4 は上記の(B1)におけるQ
1 〜Q3 と同様である。
【0053】一般式 Z+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )- で
表される化合物の具体例としては、無機のカチオンであ
るZ+ には、フェロセニウムカチオン、アルキル置換フ
ェロセニウムカチオン、銀陽イオンなどが、有機のカチ
オンであるZ+ には、トリフェニルメチルカチオンなど
が挙げられる。(BQ1 Q2 Q3 Q4 )- には、テトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラキス
(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ボレー
ト、テトラキス(2,3,4,5−テトラフルオロフェ
ニル)ボレート、テトラキス(3,4,5−トリフルオ
ロフェニル)ボレート、テトラキス(2,2,4ートリ
フルオロフェニル)ボレート、フェニルビス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(3,5−ビス
トリフルオロメチルフェニル)ボレートなどが挙げられ
る。
【0054】これらの具体的な組み合わせとしては、フ
ェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボ
レート、1,1'−ジメチルフェロセニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、銀テトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルメ
チルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリフェニルメチルテトラキス(3,5−ビストリフル
オロメチルフェニル)ボレートなどを挙げることができ
るが、好ましくは、トリフェニルメチルテトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ボレートが挙げられる。
【0055】また、一般式(L−H)+ (BQ1 Q2 Q
3 Q4 )- で表されるホウ素化合物(B3)において
は、Lは中性ルイス塩基であり、(L−H)+ はブレン
ステッド酸であり、Bは3価の原子価状態のホウ素原子
であり、Q1 〜Q4 は上記の(B1)におけるQ1 〜Q
3 と同様である。
【0056】一般式(L−H)+ (BQ1 Q2 Q3 Q4
)- で表される化合物の具体例としては、ブレンステ
ッド酸である(L−H)+ には、トリアルキル置換アン
モニウム、N,N−ジアルキルアニリニウム、ジアルキ
ルアンモニウム、トリアリールホスホニウムなどが挙げ
られ、(BQ1 Q2 Q3 Q4 )- には、前述と同様のも
のが挙げられる。
【0057】これらの具体的な組み合わせとしては、ト
リエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(ノルマル
ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレート、トリ(ノルマルブチル)アンモニウム
テトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニ
ル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジエ
チルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレート、N,N−2,4,6−ペンタメチルアニ
リニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
ト、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5
−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジイソ
プロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレート、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニ
ルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレート、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(ジメ
チルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ボレートなどを挙げることができるが、好
ましくは、トリ(ノルマルブチル)アンモニウムテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジ
メチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレートが挙げられる。
【0058】各触媒成分の使用量は、化合物(A)/遷
移金属錯体(1)のモル比が0.1〜10000で、好
ましくは5〜2000、化合物(B)/遷移金属錯体
(1)のモル比が0.01〜100で、好ましくは0.
5〜10の範囲にあるように、各成分を用いることが望
ましい。各触媒成分を溶液状態で使う場合の濃度につい
ては、一般式(1)で表される遷移金属錯体が、0.0
001〜5ミリモル/リットルで、好ましくは、0.0
01〜1ミリモル/リットル、化合物(A)が、Al原
子換算で、0.01〜500ミリモル/リットルで、好
ましくは、0.1〜100ミリモル/リットル、化合物
(B)は、0.0001〜5ミリモル/リットルで、好
ましくは、0.001〜1ミリモル/リットルの範囲に
あるように、各成分を用いることが望ましい。
【0059】本発明において、重合に使用するモノマー
は、炭素原子数2〜20個からなるオレフィン、ジオレ
フィン等のいずれをも用いることができ、同時に2種類
以上のモノマーを用いることもできる。かかるモノマー
を以下に例示するが、本発明は下記化合物に限定される
ものではない。かかるオレフィンの具体例としては、エ
チレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキ
セン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、
デセン−1、5−メチル−2−ペンテン−1、ビニルシ
クロヘキセン等が例示される。ジオレフィン化合物とし
ては、炭化水素化合物の共役ジエン、非共役ジエンが挙
げられ、かかる化合物の具体例としては、非共役ジエン
化合物の具体例として、1,5−ヘキサジエン、1,4
−ヘキサジエン、1,4−ペンタジエン、1,7−オク
タジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、
4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,
4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエ
ン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペン
タジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチル
−2−ノルボルネン、ノルボルナジエン、5−メチレン
−2−ノルボルネン、1,5−シクロオクタジエン、
5,8−エンドメチレンヘキサヒドロナフタレン等が例
示され、共役ジエン化合物の具体例としては、1,3−
ブタジエン、イソプレン、1,3−ヘキサジエン、1,
3−オクタジエン、1,3−シクロオクタジエン、1,
3−シクロヘキサジエン等を例示することができる。共
重合体を構成するモノマーの具体例としては、エチレン
とプロピレン、エチレンとブテン−1、エチレンとヘキ
セン−1、プロピレンとブテン−1等、およびそれらに
さらに5−エチリデン−2−ノルボルネンを使用する組
み合わせ等が例示されるが、本発明は、上記化合物に限
定されるものではない。
【0060】本発明では、モノマーとして芳香族ビニル
化合物も用いることができる。芳香族ビニル化合物の具
体例としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメチル
スチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、
p−エチルスチレン、o−クロロスチレン、p−クロロ
スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等が
挙げられる。
【0061】重合方法も、特に限定されるべきものでは
ないが、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン
等の芳香族炭化水素、又はメチレンジクロライド等のハ
ロゲン化炭化水素を溶媒として用いる溶媒重合、又はス
ラリー重合、ガス状のモノマー中での気相重合等が可能
であり、また、連続重合、回分式重合のどちらでも可能
である。
【0062】重合温度は、−50℃〜200℃の範囲を
取り得るが、特に、−20℃〜100℃程度の範囲が好
ましく、重合圧力は、常圧〜6MPa(60kg/cm
2 G)が好ましい。重合時間は、一般的に、目的とす
るポリマーの種類、反応装置により適宜決定されるが、
1分間〜20時間の範囲を取ることができる。また、本
発明は共重合体の分子量を調節するために水素等の連鎖
移動剤を添加することもできる。
【0063】
【発明の効果】本発明により、得られる遷移金属錯体
は、高活性な重合触媒成分となり、オレフィンの重合反
応により高分子量のポリマーを与える。
【実施例】以下、実施例をあげて、本発明をより詳しく
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0064】(実施例1)合成 反応は窒素下にておこなった。ジイソプロピルアミン0.
25g(2.4mmol)を10mlのテトラヒドロフランに溶解し、
0℃に冷却した。この溶液にn−ブチルリチウム1.5ml
(2.4mmol、1.59mol/Lヘキサン溶液)を加え、1時間攪
拌した。この溶液を−78℃に冷却し、N−フェニルメ
チレン−N−ベンジルアミン1.00g(2.2mmol)のテトラ
ヒドロフラン溶液(10ml)を滴下した。この溶液を−7
8℃で1時間攪拌後、キャニュラーを用いて−78℃に
冷却したペンタメチルシクロペンタジエニルチタニウム
トリクロライド0.79g(2.6mmol)のテトラヒドロフラン
溶液(10ml)に滴下した。反応溶液を徐々に室温まで昇
温し、室温で3時間攪拌後、濃縮した。グローブボック
ス中でトルエンに溶解し、不溶分をろ過で除き、ろ液を
濃縮したところ、1.71gの下式に示す遷移金属錯体を得
た。 オレフィン部分の混合物(シス/トランス)
【0065】(実施例2〜4)重合 以下に示す手順で重合をおこなった。重合結果は表1に
示す。オートクレーブに窒素下で、トルエン2mlを仕
込み、温度を70℃で安定させた後、エチレンを0.6M
Paまで加圧し安定させた。ここに、トリイソブチルア
ルミニウムのヘキサン溶液(100μmol、1.0
M、関東化学製)、実施例1で合成した遷移金属錯体
(0.25μmol)、および化合物(C)(0.75
μmol)を加え、攪拌した。その後、エチレンを止
め、メタノールを加え重合を停止した。エチレンをパー
ジした後、得られた混合物にメタノール、5%塩酸水溶
液を加え、不溶物をろ過、減圧下で乾燥し、ポリマーを
得た。
【表1】 AB:N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフ
ルオロフェニルボレート TB:トリフェニルカルベニルカルベニウムテトラキスペ
ンタフルオロフェニルボレート分子量はポリスチレン換
算値
【0066】(実施例5)重合 以下に示す手順で重合をおこなった。重合結果は表2に
示す。オートクレーブに窒素下で、トルエン2mlを仕
込み、温度を安定させた後、エチレンを0.6MPaま
で加圧し安定させた。ここに、MMAOの溶液(250
μmol、6wt%ヘキサン溶液、東ソーアクゾ製)、
実施例1で合成した遷移金属錯体(0.25μmol)
を加え、攪拌した。その後、エチレンを止め、メタノー
ルを加え重合を停止した。エチレンをパージした後、得
られた混合物にメタノール、5%塩酸水溶液を加え、不
溶物をろ過、減圧下で乾燥し、ポリマーを得た。
【表2】 分子量はポリスチレン換算値
フロントページの続き Fターム(参考) 4H049 VN05 VP01 VR22 VR32 VU14 VW02 4H050 AA01 AB40 4J028 AA01 AB01 AC03 AC08 AC09 BA01B BA02B BB01B BC12B BC13B BC15B BC16B BC17B BC20B BC25B EA01 EB01 EB02 EB04 EB05 EB06 EB07 EB08 EB09 EB12 EB13 EB14 EB15 EB16 EB18 EB21 FA02 GA01 GA06 GB01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (式中、Mは元素の周期律表の第4族の遷移金属原子を
    示し、Aは元素の周期律表の第15族の原子を示し、R
    1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9は同一ま
    たは相異なり、水素原子、置換されていてもよい炭素数
    1〜10のアルキル基、置換されていてもよい炭素数6
    〜20のアリール基、置換されていてもよい炭素数7〜
    20のアラルキル基、置換されていてもよい炭素数1〜
    10のアルコキシ基、置換されていてもよい炭素数6〜
    20のアリールオキシ基、置換されていてもよい炭素数
    7〜20のアラルキルオキシ基、炭素数1〜20の炭化
    水素置換シリル基または炭素数1〜20の炭化水素置換
    アミノ基を示し、X1、X2は同一または相異なり、水素
    原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭素数1〜
    10のアルキル基、置換されていてもよい炭素数1〜1
    0のアルコキシ基、置換されていてもよい炭素数6〜2
    0のアリール基、置換されていてもよい炭素数6〜20
    のアリールオキシ基、置換されていてもよい炭素数7〜
    20のアラルキル基、置換されていてもよい炭素数7〜
    20のアラルキルオキシ基、炭素数1〜20の炭化水素
    置換シリル基または炭素数1〜20の炭化水素置換アミ
    ノ基を示し、X1とX2、隣接するR1、R2、R3、R4
    5、R6、R7、R8、R9は結合して環を形成していて
    もよく、A、R8、R9からなるオレフィン部分は単一、
    もしくは異性体の混合物であってもよい。)で示される
    遷移金属錯体。
  2. 【請求項2】一般式(1)において、Mがチタンである
    請求項1に記載の遷移金属錯体。
  3. 【請求項3】一般式(1)において、Aが窒素原子であ
    る請求項1または2に記載の遷移金属錯体。
  4. 【請求項4】一般式(1)において、X1、X2がそれぞ
    れハロゲン原子である請求項1から3のいずれかに記載
    の遷移金属錯体。
  5. 【請求項5】R6とR7、R8とR9それぞれの少なくとも
    一つが置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール
    基である請求項1から4のいずれかに記載の遷移金属錯
    体。
  6. 【請求項6】R1、R2、R3、R4、R5が同一または相
    異なり、水素原子、または炭素数1〜5のアルキル基で
    ある請求項1から4に記載の遷移金属錯体。
  7. 【請求項7】式 (式中、イミン結合のオレフィン部分は単一、もしくは
    異性体の混合物であってもよい。)で示される遷移金属
    錯体。
  8. 【請求項8】一般式(2) (式中、R6、R7、R8、R9は前記と同じ意味を表わ
    す。)で示されるイミン化合物と塩基とを反応させた後
    に、一般式(3) (式中、R1、R2、R3、R4、R5、M、X1、X2は前
    記と同じ意味を表わし、X3は水素原子、ハロゲン原
    子、置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル
    基、置換されていてもよい炭素数1〜10のアルコキシ
    基、置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール
    基、置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオ
    キシ基、置換されていてもよい炭素数7〜20のアラル
    キル基、置換されていてもよい炭素数7〜20のアラル
    キルオキシ基、炭素数1〜20の炭化水素置換シリル基
    または炭素数1〜20の炭化水素置換アミノ基を示
    す。)で示される遷移金属化合物とを反応させることを
    特徴とする請求項1から7に記載の遷移金属錯体の製造
    方法。
  9. 【請求項9】請求項1〜7のいずれかに記載の遷移金属
    錯体、および下記化合物(A)を組み合わせてなること
    を特徴とするオレフィン重合用触媒。 (A): 下記化合物(A1)〜(A3)のいずれか、
    あるいはそれらの2〜3種の混合物 (A1): 一般式 E1 a Al(Z)3-a で示される
    有機アルミニウム化合物 (A2): 一般式 {−Al(E2 )−O−}b で示
    される構造を有する環状のアルミノキサン (A3): 一般式 E3 {−Al(E3 )−O−}c
    Al(E3) 2 で示される構造を有する線状のアルミノ
    キサン (式中、E1 〜E3 は同一または相異なり、炭素原子数
    1〜8の炭化水素基であり、Zは同一または相異なり、
    水素原子またはハロゲン原子を表わし、aは1、2また
    は3で、bは2以上の整数を、cは1以上の整数を表わ
    す。)
  10. 【請求項10】請求項1〜7のいずれかに記載の遷移金
    属錯体、下記化合物(A)および(B)を組み合わせて
    なることを特徴とするオレフィン重合用触媒。 (A): 下記化合物(A1)〜(A3)のいずれか、
    あるいはそれらの2〜3種の混合物 (A1): 一般式 E1 a Al(Z)3-a で示される
    有機アルミニウム化合物 (A2): 一般式 {−Al(E2 )−O−}b で示
    される構造を有する環状のアルミノキサン、 (A3): 一般式 E3 {−Al(E3 )−O−}c
    Al(E3) 2 で示される構造を有する線状のアルミノ
    キサン (式中、E1 〜E3 は同一または相異なり、炭素原子数
    1〜8の炭化水素基であり、Zは同一または相異なり、
    水素原子またはハロゲン原子を示し、aは1、2または
    3で、bは2以上の整数を、cは1以上の整数を示
    す。) (B): 下記化合物(B1)〜(B3)のいずれか、
    あるいはそれらの2〜3種の混合物 (B1): 一般式 BQ1 Q2 Q3 で表されるホウ素
    化合物、 (B2): 一般式 Z+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )- で
    表されるホウ素化合物、 (B3): 一般式(L−H)+ (BQ1 Q2 Q3 Q4
    )- で表されるホウ素化合物 (式中、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q
    1 〜Q4 は同一または相異なり、ハロゲン原子、炭素原
    子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロ
    ゲン化炭化水素基、炭素原子数1〜20の置換シリル
    基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基または炭素原子
    数2〜20の2置換アミノ基を示す。)
  11. 【請求項11】請求項9または10に記載のオレフィン
    重合用触媒を用いることを特徴とするオレフィン重合体
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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