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JP2001332419A - 電磁駆動装置、それを用いた流量制御装置および電磁駆動装置の製造方法 - Google Patents

電磁駆動装置、それを用いた流量制御装置および電磁駆動装置の製造方法

Info

Publication number
JP2001332419A
JP2001332419A JP2000152903A JP2000152903A JP2001332419A JP 2001332419 A JP2001332419 A JP 2001332419A JP 2000152903 A JP2000152903 A JP 2000152903A JP 2000152903 A JP2000152903 A JP 2000152903A JP 2001332419 A JP2001332419 A JP 2001332419A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
movable element
housing member
housing
plunger
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000152903A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Tachibana
誠治 橘
Kenichi Oishi
健一 大石
Atsuo Nakajima
淳生 中島
Yoshitaka Kamiya
義孝 神谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2000152903A priority Critical patent/JP2001332419A/ja
Publication of JP2001332419A publication Critical patent/JP2001332419A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Magnetically Actuated Valves (AREA)
  • Electromagnets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で製造工数の少ない電磁駆動装
置、それを用いた流量制御装置および電磁駆動装置の製
造方法を提供する。 【解決手段】 ステータコア13は、プランジャ18を
往復移動自在に収容し支持する収容部材14と、プラン
ジャ18との間にプランジャ18を吸引する力を発生す
る吸引部材15とを有し、一体成形されている。収容部
材14の外周壁に円環状の凹部14aが形成されてお
り、この凹部14aに円環状の永久磁石17が嵌合して
いる。コイル21を巻回するボビン23と、プランジャ
18と吸引部材15との接触を防止するストッパ24と
は樹脂で一体成形されている。ボビン23とストッパ2
4とを樹脂で一体成形したことにより、部品点数が減少
し、製造工数および製造コストが減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸引部材と可動子
との接触を防止する係止部材とコイルを巻回する巻回部
材とを樹脂で一体成形している電磁駆動装置、それを用
いた流量制御装置および電磁駆動装置の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】コイルに通電することにより収容部材に
収容されたプランジャと吸引部材との間で磁力を発生
し、吸引部材にプランジャを吸引する電磁駆動装置で
は、吸引部材にプランジャが接触することを防止するた
め、吸引部材のプランジャと向き合う側に非磁性材で形
成されたストッパを配設している。収容部材の外周には
ボビンに巻回したコイルを配設しており、コイルに通電
することにより吸引部材とプランジャとの間に磁気吸引
力が働く。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の電磁駆動装置で
は、ストッパとボビンとが別部品である。さらに、ボビ
ンは収容部材の外周に嵌合して組み付けられているの
で、ボビンを固定する必要がある。そこで、ボビンの一
方の軸方向端部にワッシャ等を配設し、他方の軸方向端
部からヨーク等によりボビンをワッシャ側に押しつけボ
ビンを固定しボビンの振動を防止している。このよう
に、ストッパとボビンとが別部品であり、収容部材の外
周にボビンを嵌合して組み付けているので、部品点数が
増加し製造工数および製造コストが増加するという問題
がある。
【0004】本発明の目的は、簡単な構成で製造工数の
少ない電磁駆動装置、それを用いた流量制御装置および
電磁駆動装置の製造方法を提供することにある。本発明
の他の目的は、体格の小さい電磁駆動装置、それを用い
た流量制御装置および電磁駆動装置の製造方法を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
電磁駆動装置によると、コイルを巻回する巻回部材と可
動子が吸引部材に接触することを防止する係止部材とを
樹脂で一体成形している。したがって、簡単な構成で部
品点数が減少するので、製造工数および製造コストが減
少する。
【0006】本発明の請求項2記載の電磁駆動装置によ
ると、可動子を往復移動自在に収容する収容部材と、可
動子を往復移動方向の一方向に吸引する磁力が可動子と
の間に働く吸引部材とを一体成形している。収容部材と
吸引部材とを例えば連続して切削加工できるので、収容
部材と吸引部材との軸心のずれがなくなる。したがっ
て、収容部材および吸引部材と可動子とが径方向に形成
するエアギャプを極力小さくすることができる。これに
より、吸引部材と可動子との間に働く吸引力が増加す
る。
【0007】収容部材と吸引部材とを一体成形すると、
収容部材と吸引部材との間で磁束が漏れ、吸引部材と可
動子との間に働く吸引力が低下する。そこで本発明の請
求項3記載の電磁駆動装置によると、収容部材の外周に
永久磁石を配設している。コイルに通電することにより
収容部材に流れる磁束と同一方向に磁束を流す永久磁石
を配設することにより、永久磁石が発生する磁束が磁気
抵抗となる。したがって、収容部材と吸引部材との間に
流れる磁束を低減できる。
【0008】本発明の請求項4記載の電磁駆動装置によ
ると、収容部材は外周壁に凹部を有し、凹部に永久磁石
を配設している。凹部を形成して収容部材を薄肉化し薄
肉部の磁気抵抗を高めることにより、永久磁石の磁力を
低減し永久磁石を小型化できる。さらに、凹部に永久磁
石を配置するので、電磁駆動装置を小径化できる。さら
に、薄肉部と永久磁石とを合わせて磁気抵抗を実現する
ことにより、薄肉部を厚くすることができる。したがっ
て、電磁駆動装置を小型化しても、薄肉部の機械的強度
を保持できる。
【0009】本発明の請求項5記載の電磁駆動装置によ
ると、吸引部材は反収容部材側端部の外周壁または内周
壁に切り欠き有している。吸引部材側から樹脂を注入す
ると、吸引部材に形成した切り欠きに沿い巻回部材およ
び係止部材側に樹脂が流れる。したがって、一カ所の注
入口から一度の注入作業により巻回部材および係止部材
を一体成形できる。
【0010】本発明の請求項6記載の流量制御装置によ
ると、請求項1から5のいずれか一項記載の電磁駆動装
置を備えているので、部品点数が減少する。したがっ
て、製造工数および製造コストが減少する。本発明の請
求項7記載の電磁駆動装置の製造方法によると、一体成
形された収容部材および吸引部材に樹脂をモールドし、
巻回部材および係止部材を一体に成形している。したが
って、製造工数および製造コストが減少する。
【0011】本発明の請求項8記載の電磁駆動装置の製
造方法によると、一体成形した収容部材と吸引部材とに
樹脂をモールドする前に、収容部の外周に凹部を形成
し、凹部に永久磁石を配設する。凹部を形成した収容部
の薄肉部と永久磁石とを合わせて磁気抵抗を実現するこ
とにより、薄肉部を厚くすることができる。したがっ
て、電磁駆動装置を小型化しても、薄肉部の機械的強度
を保持できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
実施例を図に基づいて説明する。本発明の一実施例によ
る流量制御装置を図1に示す。流量制御装置1は、車両
等の自動変速機の油圧制御装置に供給する作動油の油圧
を制御するスプール型油圧制御装置である。
【0013】電磁駆動装置としてのリニアソレノイド1
0は、有底円筒状のヨーク11、ステータコア13、可
動子としてのプランジャ18、シャフト19、コイル2
1等を有する。ヨーク11およびステータコア13は固
定子を構成している。ヨーク11、ステータコア13、
プランジャ18は磁性材で形成されている。ヨーク11
は、可動部材としてのスプール30を往復移動自在に支
持するハウジング31の端部とをかしめることにより、
ハウジング31との間にステータコア13および樹脂成
形体22を固定している。
【0014】ステータコア13は、プランジャ18を往
復移動自在に収容し支持する収容部材14と、プランジ
ャ18との間にプランジャ18を吸引する力を発生する
吸引部材15とを有し、一体成形されている。収容部材
14の外周壁に円環状の凹部14aが形成されており、
この凹部14aに円環状の永久磁石17が嵌合してい
る。凹部14aが形成されている薄肉部16の厚みは、
他の収容部材14の厚みに比べ薄くなっている。図2に
示すように、ステータコア13の吸引部材側端部の外周
壁に切り欠き13aが形成されている。切り欠き13a
は、樹脂を注入するときの流路を形成するものである。
図1に示す収容部材14とプランジャ18との密着を防
止するため、収容部材14の内周面、あるいはプランジ
ャ18の外周面に非磁性材をコーティングまたはめっき
している。
【0015】永久磁石17は2個の1/2円弧の永久磁
石で構成されている。永久磁石17とプランジャ18と
の間に位置する薄肉部16を流れる永久磁石17の磁束
は、コイル21への通電をオンしたときにコイル21が
発生する磁束(以下、「コイル21への通電をオンした
ときにコイル21が発生する磁束」をコイル磁束とい
う)が薄肉部16に向かう方向と同一方向に流れる。言
い換えると、永久磁石17は収容部材14を流れるコイ
ル磁束と逆方向に着磁されている。そして、コイル21
への通電をオフした状態で、薄肉部16は永久磁石17
の磁束により磁気飽和している。薄肉部16の厚さは、
永久磁石17の磁力を調整することにより機械的強度を
損なわない程度に設定されている。
【0016】シャフト19はプランジャ18に圧入固定
されており、プランジャ18とともに往復移動する。シ
ャフト19の一端はスプール30の一端に当接してい
る。コイル部20は、コイル21と、コイル21を収容
している樹脂成形体22とを有している。コイル部20
はヨーク11とハウジング31との間に挟持されてい
る。コイル21と電気的に接続している図示しないター
ミナルからコイル21に電流が供給されると、ヨーク1
1、プランジャ18、ステータコア13によって構成さ
れた磁気回路に磁束が流れ、ステータコア13の吸引部
材15とプランジャ18との間に磁気吸引力が発生す
る。すると、プランジャ18およびシャフト19は図1
の下方に移動する。
【0017】樹脂成形体22は、外周にコイル21を巻
回している巻回部材としてのボビン23と、係止部材と
してのストッパ24と、コイル21を固定するとともに
コイル21に電力を供給する図示しないコネクタを形成
している固定部25とを有している。ボビン23は円筒
状に形成されており、ストッパ24と樹脂で一体成形さ
れている。ストッパ24は、プランジャ18と吸引部材
15とが接触することを防止している。
【0018】スプール30のハウジング31は、スプー
ル30を往復移動自在に収容し支持している。ハウジン
グ31には、入力ポート32、出力ポート33、フィー
ドバックポート34および排出ポート35が形成されて
いる。入力ポート32は、図示しないタンクからポンプ
によって供給される作動油が流入するポートである。出
力ポート33は図示しない自動変速機の係合装置に作動
油を供給するポートである。出力ポート33とフィード
バックポート34とは流量制御装置1の外部で連通して
おり、出力ポート33から流出する作動油の一部がフィ
ードバックポート34に導入される。フィードバック室
36はフィードバックポート34と連通している。排出
ポート35はタンクに作動油を排出するポートである。
【0019】スプール30には反リニアソレノイド側か
ら大径ランド37、大径ランド38、小径ランド39が
この順で形成されている。小径ランド39は大径ランド
37、38よりも外径が小さい。スプール30はリニア
ソレノイド10のシャフト19と常に当接し、シャフト
19を介してプランジャ18の動きが伝達されハウジン
グ31内を往復移動する。スプール30の反リニアソレ
ノイド側に設けられている付勢手段としてのスプリング
40は、スプール30をリニアソレノイド10方向へ付
勢している。
【0020】フィードバック室36は大径ランド38と
小径ランド39との間に形成されており、ランドの外径
の差によりフィードバックされた油圧が作用する面積が
異なる。そのため、フィードバック室36の油圧は反リ
ニアソレノイド方向にスプール30を押圧するように作
用する。流量制御装置1において出力される油圧の一部
をフィードバックするのは、供給される作動油の圧力す
なわち入力圧の変動により出力圧が変動することを防止
するためである。スプール30は、スプリング40の付
勢力と、コイル21に供給される電流によりステータコ
ア13に発生する電磁吸引力によりプランジャ18がス
プール30を押す力と、フィードバック室36の油圧か
らスプール30が受ける力とがつり合う位置で静止す
る。
【0021】入力ポート32から出力ポート33へ流れ
る作動油量は、ハウジング31の内周壁31aと大径ラ
ンド38の外周壁との重なり部分の長さであるシール長
によって決定される。シール長が短くなると入力ポート
32から出力ポート33へ流れる作動油量が増大し、シ
ール長が長くなると入力ポート32から出力ポート33
へ流れる作動油量が減少する。同様に、出力ポート33
から排出ポート35へ流れる作動油量は、ハウジング3
1の内周壁31bと大径ランド37の外周壁とのシール
長によって決定される。
【0022】コイル21に電流が供給されることにより
スプール30がスプリング40方向、つまり図1の下方
へ移動すると、内周壁31aと大径ランド38とのシー
ル長が長くなり内周壁31bと大径ランド37とのシー
ル長が短くなるため、入力ポート32から出力ポート3
3へ流れる作動油量が減少し、出力ポート33から排出
ポート35へ流れる作動油流量が増大する。その結果、
出力ポート33から流出する作動油の油圧が低下する。
【0023】一方、スプール30がリニアソレノイド1
0方向へ移動すると、内周壁31aと大径ランド38と
のシール長が短くなり内周壁31bと大径ランド37と
のシール長が長くなるため、入力ポート32から出力ポ
ート33へ流通する作動油の流量が増大し、出力ポート
33から排出ポート35へ流通する作動油の流量が減少
する。その結果、出力ポート33から流出する作動油の
油圧が上昇する。
【0024】流量制御装置1は、コイル21に通電する
電流値を制御することでリニアソレノイド10がスプー
ル30を反リニアソレノイド10方向へ押す力を調整
し、出力ポート33から流出する作動油の油圧を調整す
る。コイル21に通電する電流値を増大させると、電流
値に比例してステータコア13の電磁吸引力が増大し、
シャフト19がスプール30を反リニアソレノイド10
方向に押す力が増大する。この電磁吸引力によりプラン
ジャ18からスプール30に作用する力、スプリング4
0の付勢力、ならびにフィードバックされる作動油の圧
力によってスプール30が反リニアソレノイド10方向
へ押される力とがつり合う位置でスプール30は静止す
る。したがって、コイル21に通電する電流値に比例し
て出力ポート33から流出する作動油の油圧が低下す
る。
【0025】次に、リニアソレノイド10の製造工程を
図3に基づいて説明する。 (1) 図3の(A)に示すように、切削等により、収容部
材14および吸引部材15を有するステータコア13を
一体成形する。一体成形したステータコア13の凹部1
4aに永久磁石17を嵌合する。
【0026】(2) 図3の(B)に示すように、樹脂をモ
ールドしてボビン23とストッパ24とを一体成形す
る。樹脂はステータコア13の吸引部材15側端部から
注入される。注入された樹脂は、吸引部材15の内周側
を流れて吸引部材15のプランジャ18と向き合う側を
覆いストッパ24を形成する。また注入された樹脂は、
吸引部材15の外周壁に形成した切り欠き13aに沿っ
て流れボビン23を形成する。
【0027】(3) 図3の(C)に示すように、ボビン2
3の外周にコイル21を巻回する。 (4) 図3の(D)に示すように、コイル21の外周に樹
脂を充填して固定部25を形成し、コイル21を固定す
る。これにより、コイル部20が形成される。 (5) 図3の(E)に示すように、シャフト19を圧入し
たプランジャ18をステータコア13内に挿入する。 (6) 図3の(F)に示すように、ヨーク11を被せるこ
とによりリニアソレノイド10の組付けが終了する。
【0028】本実施例に対し、ボビンとストッパとを別
部品にした比較例の流量制御装置を図4に示す。本実施
例と実質的に同一構成部分に同一符号を付している。比
較例の流量制御装置100におけるリニアソレノイド1
01の製造工程を図5および図6に示す。 (1) 図5の(A)に示すように、切削等により、収容部
材14および吸引部材103を有するステータコア10
2を一体成形する。一体成形したステータコア102の
凹部102aに永久磁石17を嵌合する。
【0029】(2) 図5の(B)に示すように、吸引部材
103のプランジャ18と向かい合う側に非磁性材で形
成されたストッパ104を配設する。 (3) 図5の(C)に示すように、シャフト19を圧入し
たプランジャ18をステータコア102に挿入する。 (4) 図5の(D)に示すように、ステータコア102の
吸引部材側外周にワッシャ105を配設する。 (5) 図5の(E)に示すように、ステータコア102の
外周にコイル部110を挿入する。 (6) 図5の(F)に示すように、ヨーク11を被せ、ワ
ッシャ105にコイル部110を押し付けることによ
り、リニアソレノイド101の組み付けが終了する。
【0030】コイル部110の製造工程を図6に示す。 (1) 図6の(A)に示すように、巻回部111を樹脂で
一体成形する。 (2) 図6の(B)に示すように、コイル112を巻回す
る。 (3) 図6の(C)に示すように、コイル112の外周に
樹脂をモールドしコイル112を固定する。 このように形成した電磁駆動装置101に、ハウジング
31およびスプール30を組み付け、流量制御装置10
0を形成する。
【0031】比較例に対し、本実施例では、ボビン23
とストッパ24とを樹脂で一体成形しているので、スト
ッパ24およびワッシャを組み付ける工程が省略され
る。さらに、ステータコア13をインサート成形したボ
ビン23にコイルを直接巻回しているので、ボビン23
をステータコア13に嵌合する工程が省略される。
【0032】次に、流量制御装置1の作動について説明
する。 (1) コイル非通電時 コイル21への通電オフ時、図1に示すようにスプリン
グ40の付勢力、および油圧フィードバックにより作用
する力がつり合った位置でスプール30は停止する。す
ると、入力ポート32と出力ポート33とが連通し入力
ポート32から出力ポート33へ流れる作動油の流量が
増加するとともに、排出ポート35が閉塞されるので、
自動変速機に供給する作動油の圧力は最大となる。
【0033】(2) コイル通電時 コイル21への通電をオフしている状態で薄肉部16は
磁気飽和しているので、コイル21への通電をオンして
も、コイル磁束は薄肉部16を流れることができない。
したがって、コイル磁束は磁気飽和している薄肉部16
を通らず、収容部材14からプランジャ18、プランジ
ャ18から吸引部材15に向けて流れる。収容部材14
からプランジャ18を通らず薄肉部16を通り吸引部材
15に直接流れるコイル磁束は吸引部材15にプランジ
ャ18を吸引する力として働かない。コイル磁束が収容
部材14から吸引部材15に直接流れることを防止する
ことにより、プランジャ18を吸引する力が増加する。
【0034】コイル通電時における(a) 作動油排出制御
と(b) 作動油出力制御について次に説明する。 (a) 作動油排出制御 コイル21に供給される電流が最大になると、プランジ
ャ18とステータコア13との間に生じる電磁吸引力が
最大となり、プランジャ18がステータコア13に吸引
されスプリング40の付勢力に抗しスプール30ととも
に移動する。すると、入力ポート32が閉塞され、かつ
出力ポート33から排出ポート35へ流れる作動油の流
量が増加するので、自動変速機に供給する作動油の圧力
は0(大気圧相当)となる。
【0035】(b) 作動油出力制御 コイル21に供給される電流が(a) の状態よりも小さく
なるように制御されているとき、プランジャ18とステ
ータコア13との間に生じる電磁吸引力が小さくなり、
プランジャ18およびスプール30は前述した(1) と
(2) の(a) との中間に位置する。スプール30が移動す
ることにより、前述したようにハウジングの内周壁31
aと大径ランド38、ならびに内周壁31bと大径ラン
ド37とが形成するシール部のシール長が変化するた
め、自動変速機に供給する作動油の圧力が変化する。コ
イル21に供給する電流を制御することにより、スプー
ル30の位置が変化し自動変速機に供給する作動油の圧
力を調整することが可能である。
【0036】以上説明した本実施例では、ボビン23と
ストッパ24とを樹脂で一体成形したことにより、部品
点数が減少し、製造工数および製造コストが減少してい
る。また、収容部材14および吸引部材15を有するス
テータコア13を切削等により一体に成形することによ
り、プランジャ18と収容部材14との軸合わせが容易
になり、プランジャ18と収容部材14とが径方向に形
成するエアギャップを極力小さくしている。これに対
し、収容部材と吸引部材とを別体に成形しているリニア
ソレノイドにおいて、本実施例のように、スプールとス
トッパとを樹脂で一体成形することも可能である。この
場合も、部品点数が減少するので、製造工数および製造
コストが減少する。
【0037】また本実施例では、収容部材14の凹部1
4aに永久磁石17を嵌合してコイル磁束と同一方向に
磁束を流し、薄肉部16を磁気飽和させているので、薄
肉部16の厚みが厚くても、収容部材14と吸引部材1
5との間でコイル磁束が流れることを防止できる。薄肉
部16の機械的強度を増大できるので、リニアソレノイ
ド10を小型化しても、ステータコア13の強度を保持
できる。上記実施例では、スプール型油圧制御装置の電
磁駆動部に本発明の電磁駆動装置を用いた。これ以外に
も、体格を大型化せず可動子の吸引力を増加するのであ
れば、どうのような流量制御装置や装置の駆動装置とし
て本発明の電磁駆動装置を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による流量制御装置を示す断
面図である。
【図2】(A)は本実施例のステータコアを示す断面図
であり、(B)は(A)のB−B線断面図を示し、
(C)は(A)のC−C線断面図を示している。
【図3】本実施例の製造工程を示す説明図である。
【図4】比較例の流量制御装置を示す断面図である。
【図5】比較例の流量制御装置の製造工程を示す説明図
である。
【図6】比較例のコイル部の製造工程を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 流量制御装置 10 リニアソレノイド(電磁駆動装置) 11 ヨーク 13 ステータコア 14 収容部材 14a 凹部 15 吸引部材 16 薄肉部 17 永久磁石 18 プランジャ(可動子) 20 コイル部 21 コイル 22 樹脂成形体 23 ボビン(巻回部材) 24 ストッパ(係止部材) 30 スプール(可動部材) 40 スプリング(付勢手段)
フロントページの続き (72)発明者 中島 淳生 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 神谷 義孝 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3H106 DA08 DA23 DB02 DB12 DB22 DB32 DC09 DD09 EE20 EE34 EE35 GA08 GA25 JJ02 KK03 KK17 5E048 AB01 AC05 AD03 CB01 CB05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動子と、 前記可動子を往復移動自在に収容する収容部材と、 前記可動子を往復移動方向の一方向に吸引する磁力が前
    記可動子との間に働き、前記可動子および前記収容部材
    と磁気回路を形成する吸引部材と、 通電することにより前記吸引部材側に前記可動子を吸引
    する磁力を発生するコイルと、 前記コイルを巻回する巻回部材と、 前記吸引部材の前記可動子と向き合う側に配設され、前
    記可動子が前記吸引部材に接触することを防止する係止
    部材とを備え、 前記巻回部材と前記係止部材とは樹脂で一体成形されて
    いることを特徴とする電磁駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記収容部材と前記吸引部材とは一体成
    形されていることを特徴とする請求項1記載の電磁駆動
    装置。
  3. 【請求項3】 前記コイルに通電することにより前記収
    容部材に流れる磁束と同一方向に磁束を流す永久磁石を
    前記収容部材の外周に配設していることを特徴とする請
    求項2記載の電磁駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記収容部材は凹部を外周壁に有し、前
    記凹部に前記永久磁石を配設していることを特徴とする
    請求項3記載の電磁駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記吸引部材は反収容部材側端部の外周
    側壁または内周側壁に切り欠きを有していることを特徴
    とする請求項2、3または4記載の電磁駆動装置。
  6. 【請求項6】 筒状の周壁を貫通する複数の流体流路を
    有するハウジングと、 請求項1から5のいずれか一項記載の電磁駆動装置と、 前記可動子とともに往復移動することにより前記流体流
    路を流れる流体流量を制御する可動部材と、 前記吸引部材に前記可動子が吸引される方向と反対方向
    に前記可動部材を付勢する付勢手段と、 を備えることを特徴とする流量制御装置。
  7. 【請求項7】 可動子と、前記可動子を往復移動自在に
    収容する収容部材と、前記可動子を往復移動方向の一方
    向に吸引する磁力が前記可動子との間に働き、前記可動
    子および前記収容部材と磁気回路を形成する吸引部材
    と、通電することにより前記吸引部材側に前記可動子を
    吸引する磁力を発生するコイルと、前記コイルを巻回す
    る巻回部材と、前記吸引部材の前記可動子と向き合う側
    に配設され、前記可動子が前記吸引部材に接触すること
    を防止する係止部材とを備える電磁駆動装置の製造方法
    であって、 前記収容部材と前記吸引部材とを一体成形する工程と、 一体成形した前記収容部材と前記吸引部材とに樹脂をモ
    ールドし、前記巻回部材および前記係止部材を一体に成
    形する工程と、 前記巻回部材に前記コイルを巻回する工程と、 前記収容部材に前記可動子を挿入する工程と、 を有することを特徴とする電磁駆動装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 一体成形した前記収容部材と前記吸引部
    材とに樹脂をモールドする前に、前記収容部材の外周に
    凹部を形成し、前記凹部に永久磁石を配設することを特
    徴とする請求項7記載の電磁駆動装置の製造方法。
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