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JP2001011685A - 電解銅箔およびその製造方法 - Google Patents

電解銅箔およびその製造方法

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Publication number
JP2001011685A
JP2001011685A JP11185444A JP18544499A JP2001011685A JP 2001011685 A JP2001011685 A JP 2001011685A JP 11185444 A JP11185444 A JP 11185444A JP 18544499 A JP18544499 A JP 18544499A JP 2001011685 A JP2001011685 A JP 2001011685A
Authority
JP
Japan
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copper foil
ppm
electrolytic
electrolytic copper
chlorine
Prior art date
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Pending
Application number
JP11185444A
Other languages
English (en)
Inventor
Naotomi Takahashi
橋 直 臣 高
Yutaka Hirasawa
澤 裕 平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Mining and Smelting Co Ltd filed Critical Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Priority to JP11185444A priority Critical patent/JP2001011685A/ja
Priority to EP00305555A priority patent/EP1065298A3/en
Priority to CN 00119975 priority patent/CN1292432A/zh
Publication of JP2001011685A publication Critical patent/JP2001011685A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/09Use of materials for the conductive, e.g. metallic pattern
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D1/00Electroforming
    • C25D1/04Wires; Strips; Foils
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D3/00Electroplating: Baths therefor
    • C25D3/02Electroplating: Baths therefor from solutions
    • C25D3/38Electroplating: Baths therefor from solutions of copper
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K2201/00Indexing scheme relating to printed circuits covered by H05K1/00
    • H05K2201/03Conductive materials
    • H05K2201/0332Structure of the conductor
    • H05K2201/0335Layered conductors or foils
    • H05K2201/0355Metal foils

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗張力および伸び率に優れた電解銅箔および
その製造方法を提供する。 【解決手段】 銅箔中に双晶組織が存在し、該双晶組織
に塩素が取り込まれ、かつ銅箔中に含まれる塩素濃度が
40ppmを越えて200ppm以下である電解銅箔。銅濃度が60
〜90g/Lの範囲にあり、硫酸濃度が80〜250g/Lの範囲にあ
り、塩素イオンを1〜3ppmの量で含み、かつゼラチン系添
加剤が0.3〜5ppmの量で添加されてなる電解液を用いて、
40〜60℃の液温で、かつ30〜120A/dm2の電解電流密度
で、電解銅箔を製造する上記電解銅箔の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、電解銅箔およびその製造
方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、充分な伸び
率を有し、かつ非常に高い抗張力を有する電解銅箔およ
びその製法、さらにこの電解銅箔を用いた銅張り積層板
およびプリント配線板に関するものである。
【0002】
【発明の技術的背景】従来、電解銅箔は、Ti製の円筒
型ドラムを陰極とし、不溶性の陽極と対峙させて、硫酸
銅などの電解液を用いて、円筒型ドラム表面に銅を電着
させることによって連続的に製造されている。こうして
製造された電解銅箔を、エポキシ樹脂などの絶縁性樹脂
基板と接着したのち、エッチングなどによってプリント
回路を形成することによって、プリント配線板が製造さ
れている。
【0003】特に、近年、電子機器の小型化、高密度化
されるのに伴い、より高密度の電子回路の形成が求めら
れている。このため、複数の基板を張り合わせた積層板
が広く使用されるようになっている。このような積層板
の製造工程には、通常、加熱しながら約1時間かけて基
板と銅箔とを張り合わせる工程があり、この工程では、
基板と銅箔との熱膨張率の違いから、銅箔の抗張力が小
さいと、銅箔が基板の膨張に追随できないために、銅箔
にクラックが発生し、電気的な接触不良が発生すること
があった。このため、銅箔には、高抗張力を有するもの
であって、伸び率も大きいものが望まれている。
【0004】このような高抗張力を有するものであっ
て、伸び率も大きい銅箔としては、銅箔中に含まれる不
純物を少なくして、銅の結晶性を高めたものが知られて
いる。たとえば、特開平7−188969号公報には、
銅イオン、硫酸イオンおよび少なくとも1種の有機系化
合物を含有し、塩化物イオン濃度を1ppm未満にした電
解液を用いて、電流密度0.1〜5A/cm2の条件で電着
を行うことにより、柱状晶および双晶境界がなく、さら
に10μm以下の結晶径を有し、実質的に一様でランダ
ムな結晶構造を有する電解銅箔の製造方法が開示されて
いる。
【0005】しかしながら、この方法で得られた銅箔
は、伸び率が低いという問題点があった。しかも、電解
液中の塩素濃度を1ppm未満に制御する必要があるた
め、原料などから混入する塩素の管理が非常に煩雑であ
り、さらには、連続運転中に電解液の塩素濃度が管理範
囲を越えてしまうと、元の範囲に戻すのに、長時間を要
すため、製造効率が悪いという問題点があった。
【0006】また、銅箔中に含まれる塩素量を特定の範
囲にすることによって、高抗張力を有し、かつ伸び率も
大きい銅箔を得ることも提案されている。たとえば、特
開平10−36992号公報には、銅箔中の塩素含有量
が40ppm以下であり、かつ硫黄含有量が30ppm以下で
あり、180℃での伸び率が5%以上である電解銅箔が
提案されている。この特開平10−36992号公報に
は、このような電解銅箔の製造方法として、塩素イオン
を5ppm以下の量で、かつチオ尿素を0.5〜2ppmの量
で含む硫酸酸性硫酸銅溶液からなる電解液を用いること
が記載されている。
【0007】しかしながら、この電解銅箔では、製造時
にチオ尿素類を添加しているため、コストが高く、しか
も電解銅箔の伸び率が必ずしも満足しうるものではなか
った。また、特開平10−330983号公報には、2
5℃でのビッカース硬度が180〜320の範囲にあ
り、220℃で30分熱処理を行ったときのビッカース
硬度が150以上であり、塩素を80〜400ppmの範
囲で含有する電解銅箔が開示されている。この特開平1
0−330983号公報には、このような電解銅箔の製
造方法として、塩化物を50〜250mg/L、オキシエチ
レン系界面活性剤を0.1〜1.0g/L、膠またはゼラ
チンを1〜10mg/L、含窒素有機化合物を1〜10mg/L
の量で含む硫酸酸性硫酸銅電解液を使用することが記載
されている。
【0008】しかしながら、この電解銅箔では、製造時
に塩化物を多量に添加する必要があるため、製造装置が
腐食したりすることがあり、しかも得られる電解銅箔の
結晶状態が柱状晶であるため、抗張力および伸び率など
の銅箔特性の点で、必ずしも満足しうるものではなかっ
た。本発明者らはこのような問題点を解決するために鋭
意検討したところ、塩素イオン濃度が1〜3ppmであ
り、銅濃度が60〜90g/Lの範囲にあり、硫酸濃度が
80〜250g/Lの範囲にあり、かつゼラチン系添加剤
が0.3〜5ppmの量で添加されてなる電解液を用いて
製造された電解銅箔は、双晶組織を多く含んでおり、し
かもこの双晶組織中に選択的に塩素が取り込まれている
ことを見出した。そしてこのような電解銅箔は、40pp
mを越えて200ppm以下の塩素を含み、抗張力および伸
び率などの銅箔特性に優れていることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0009】
【発明の目的】本発明は上記のような従来技術に伴う問
題点を解決するためのものであって、抗張力および伸び
率に優れた電解銅箔およびその製造方法、および該電解
銅箔を用いた銅張り積層板およびプリント配線板を提供
することを目的としている。
【0010】
【発明の概要】本発明に係る電解銅箔は、銅箔中に双晶
組織が存在し、かつ該双晶組織に塩素が取り込まれ、銅
箔中に含まれる塩素濃度が40ppmを越えて200ppm以
下であることを特徴としている。上記のような電解銅箔
の製造方法は、銅濃度が60〜90g/Lの範囲にあり、
硫酸濃度が80〜250g/Lの範囲にあり、塩素イオン
を1〜3ppmの量で含み、かつゼラチン系添加剤が0.
3〜5ppmの量で添加されてなる電解液を用いて、40
〜60℃の液温で、かつ30〜120A/dm2の電解電流
密度で電解を行うことを特徴としている。
【0011】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る電解銅箔およ
びその製造方法、銅張り積層板およびプリント配線板に
ついて具体的に説明する。 [電解銅箔]本発明に係る電解銅箔は、銅箔中に含まれ
る塩素濃度が、40ppmを越えて200ppm以下である。
【0012】このような本発明に係る電解銅箔は、銅箔
中に双晶組織を有し、該双晶組織に上記塩素が選択的に
高濃度で取り込まれている。このような結晶状態の確認
は、銅箔断面を収束イオンビーム断面加工観察装置(F
IB)によって加工したのち、走査型イオン像観察(S
IM観察)によって行うことができる。
【0013】なお、双晶組織は、図1に示されるよう
に、析出・成長がある程度進んだところで、突然結晶方
位が変わって新たに次の結晶が成長するということが繰
り返されて形成される組織であり、図2に示されるよう
に2つの結晶固体が一定の結晶学的な関係を保ち接して
いる。また、柱状晶組織は、図3に示されるように、一
方向に結晶が析出・成長することによって形成される組
織である。さらにまた、微細結晶組織は、図4に示され
るように、結晶粒径の小さい結晶が無方向に析出して形
成される組織である。
【0014】本発明に係る電解銅箔には、上記双晶組織
の他に、微細な結晶状態のものや柱状晶が含まれている
こともある。このような電解銅箔は、常態での抗張力が
45〜60kg/mm2の範囲にある。また常態での伸び率が
3〜15%程度にある。なお、本発明に係る電解銅箔の
厚さおよび表面粗度は、銅箔が使用される用途に応じて
適宜選択される。
【0015】このような本発明に係る電解銅箔は、高抗
張力を有し、さらに伸び率も大きいため、プリント配線
板用銅箔として好適に使用でき、さらには二次電池用電
極材としても好適に使用できる。このような本発明に係
る電解銅箔は、たとえば以下のような方法によって、製
造することができる。
【0016】[電解銅箔の製造方法]図5は本発明に係
る電解銅箔の製造方法で使用される製造装置の一例を示
すものであり、電解液が供給される電解槽中4で、円筒
状の陰極ドラム1と、該陰極ドラム1に沿ってほぼ一定
の距離に保たれて配置される電解用陽極2との間に、硫
酸銅を含む電解液を流し、銅が電析するような電圧を印
加し、回転する陰極ドラム周囲に銅を電着させるように
なっている。所定の厚さになった銅箔は、連続的に剥離
され、巻き取りロール3によって巻き取られる。
【0017】得られた電解銅箔は、通常、陰極ドラム面
側がシャイニー面(光沢面)となり、電着面側がマット
面(粗面)となる。本発明では、電解液として、銅濃度
が60〜90g/Lの範囲にあり、硫酸濃度が80〜25
0g/Lの範囲にあるものが使用される。この電解液中に
は、塩素イオンが1〜3ppmの量で含まれている。本発
明では銅箔中に塩素が多量に(通常の銅箔の4〜20
倍)取り込まれるため、塩素の添加が必要となることが
あり、通常、塩化銅などの塩化物が添加される。なお、
塩素イオンは、製造工程で使用される水およびその他の
原料から不純物として補給されるため、電解液に塩化物
を添加する必要がないこともある。
【0018】また、本発明で使用する電解液には、ゼラ
チン系添加剤が0.3〜5ppmの量で添加されている。
ゼラチン系添加剤としては、ニカワ、ゼラチンなどが挙
げられ、このようなゼラチン系添加剤を低塩素濃度のも
とで使用すると、銅の電着時に双晶組織が形成され、し
かも双晶組織の界面に塩素が取り込まれるため、銅箔中
の塩素濃度が高くなる。このような電解液は、40〜6
0℃の液温で使用され、30〜120A/dm2の範囲の電
流密度で電解される。
【0019】このような電解液を使用して、電解銅箔を
製造すると、双晶組織を多く含む電解銅箔を得ることが
できる。得られた電解銅箔には、40ppmを越えて20
0ppm以下の塩素が含まれている。またこの電解銅箔中
には、双晶組織以外に、微細な結晶組織や柱状晶が含ま
れていることがある。なお、電解液に、特開平10−3
30983号公報で使用している塩素イオン濃度が10
〜300ppmの電解液を使用すると、製造される銅箔中
の結晶は、柱状晶となる。また、特開平7−18896
9号公報に記載されたような塩素イオン濃度が0〜1pp
mの電解液を使用して製造した銅箔では、双晶組織は存
在せずに、微細な結晶組織のみとなる。
【0020】また、本発明のような電解液を用いて得ら
れた電解銅箔中の塩素含有量は、上記したように40pp
mを越えて200ppm以下であり、これは、塩素イオン濃
度が10〜50ppmの電解液を使用して製造された銅箔
(柱状晶のみの結晶)および塩素イオン濃度が0〜1pp
mの電解液を使用して製造された銅箔(微細な結晶組
織)と比較して、約4〜20倍程度である。このことか
ら、双晶組織内には塩素が多く取り込まれていることは
明らかである。
【0021】以上のような本発明によれば、双晶組織を
有し、かつ双晶組織内に塩素が取り込まれた電解銅箔を
得ることができるのであり、このような電解銅箔は、前
記したように高抗張力を有し、かつ伸び率も大きいとい
う優れた特性を有している。また、このような本発明の
製造方法によれば、電解液の塩素濃度の制御が容易であ
り、多量の塩化物を添加したり、チオ尿素などの添加剤
を添加したりする必要がなく、製造効率よく電解銅箔を
製造することができる。なお、特開平10−36992
号公報のように、電解液にチオ尿素を添加すると、銅箔
中にイオウが取り込まれるため、得られる電解銅箔の結
晶は微細組織になるとともに、結晶に取り込まれる塩素
の量が少なくなり、銅箔の伸び率が低下することがあ
る。
【0022】以上のような本発明に係る製造方法で製造
される電解銅箔の厚さおよび表面粗度は、使用する電解
銅箔の用途に応じて、適宜選択される。また、肉厚の電
解銅箔を製造する場合は、電解槽において、円筒状の陰
極ドラムの回転速度を変えて、厚さのコントロールを行
う。このような本発明に係る電解銅箔は、プリント配線
板用銅箔として好適に使用することができ、また、二次
電池用電極集電材として使用することもできる。
【0023】プリント配線板用銅箔として前記電解銅箔
を使用する場合、必要に応じて、電解銅箔のマット面
(粗面)側上に、粒子状の銅電着物層が形成される。こ
の粒子状の銅電着物層を形成する処理を「コブ付け処
理」という。このコブ付け処理は、マット面(粗面)側
を電極に対向させて配置させ、銅イオンを含む電解液を
電解して行われ、通常、ヤケメッキ工程およびカブセメ
ッキ工程からなる。
【0024】ヤケメッキの一例としては、製造した電解
銅箔のマット面(粗面)側を電極に対向させて配置し、
以下の条件で電解を行うことができる。 銅濃度:5〜30g/L 硫酸濃度:50〜150g/L 液温:20〜30℃ 電流密度:20〜40A/dm2 時間:5〜15秒 この電解条件により、ヤケメッキと呼ばれる樹枝状の銅
電着物層が、電解銅箔のマット面(粗面)側に形成され
る。
【0025】カブセメッキの一例としては、上記のヤケ
メッキが施された電解銅箔の表面に、さらに以下の条件
で電解を行うことができる。 銅濃度:40〜80g/L 硫酸濃度:50〜150g/L 液温:45〜55℃ 電流密度:20〜40A/dm2 時間:5〜15秒 この電解条件により、前記樹枝状銅電着物の上に、銅が
被覆され、コブ状の粒子状層が形成される。
【0026】さらにこのようにカブセメッキが施された
表面は、必要に応じて、さらにヒゲメッキが行われても
よい。ヒゲメッキの一例としては、上記のカブセメッキ
が施されたプリント配線板用銅箔の表面に、さらに以下
の条件で電解を行うことができる。 銅濃度:5〜30g/L 硫酸濃度:30〜60g/L 液温:20〜30℃ 電流密度:10〜40A/dm2 時間:5〜15秒 この電解条件により、前記銅の粒子状層の上にヒゲ状の
銅層(ヒゲメッキと呼ばれる)が形成される。
【0027】なお、上記電解銅箔を、二次電池用電極集
電材として使用する場合には、上記のような「コブ付け
処理」は行われていてもいなくともよい。また二次電池
用電極集電材として上記電解銅箔を使用する場合、粗面
(マット面)および光沢面(シャイニー面)の表面粗度
(Rz)の差が小さいものが好適に使用される。以上の
ような電解銅箔には、必要に応じて防錆処理が施され
る。
【0028】防錆処理としては、特に制限されるもので
はなく、たとえば、亜鉛メッキ処理、錫メッキ処理、ク
ロメート処理などが挙げられる。亜鉛メッキ処理では、
通常、硫酸亜鉛、ピロリン酸亜鉛などを含む電解液を使
用して行われる。また、クロメート処理は、通常、無水
クロム酸を0.2〜5g/Lの量で含み、かつpHが9〜1
3の範囲にある電解液を、0.1〜3A/dm2の電流密度
で電気分解することによって行われる。このときの電解
時間は、1〜8秒であることが望ましい。
【0029】上記電解銅箔では、さらに必要に応じてシ
ランカップリング剤で、表面処理されていてもよい。シ
ランカップリング剤としては、具体的には、エポキシア
ルコキシシラン、アミノアルコキシシラン、メタクリロ
キシアルコキシシラン、メルカプトアルコキシシランな
どが使用される。なお、このようなシランカップリング
剤は、2種以上混合して使用してもよい。
【0030】シランカップリング剤は、ケイ素原子換算
で、0.15〜20mg/m2、好ましくは0.3〜
2.0mg/m2となるように塗布されていることが望
ましい。 [銅張り積層板および銅張り積層板を用いたプリント配
線板]上記電解銅箔を絶縁基材に加熱圧着させることに
より、電解銅箔と絶縁基材とから形成された銅張り積層
板が得られる。
【0031】絶縁基材としては、一般に電子機器用途と
して使用されている樹脂基材であればとくに限定されず
に使用できる。具体的には、紙−フェノ−ル基材、紙−
エポキシ基材、ガラスエポキシ基材、ポリイミド基材な
どが挙げられる。次に、この銅張り積層板に、公知の方
法によってドライフィルムをラミネートし、所定の回路
パターンフィルムを用いてUV露光によって、パターン
を形成し、公知の方法を使用してエッチングを行うこと
によって、所望の配線パターンを有するプリント配線板
を得ることができる。
【0032】
【発明の効果】本発明に係る電解銅箔は、抗張力および
伸び率などの点で優れた特性を有し、この電解銅箔は、
特にプリント配線板用銅箔および二次電池用電極集電材
として好適である。また本発明に係る製造方法によれ
ば、塩素イオンを1〜3ppmの量で含み、銅濃度が60
〜90g/Lの範囲にあり、硫酸濃度が80〜250g/Lの
範囲にあり、かつゼラチン系添加剤が0.3〜5ppmの
量で添加されてなる電解液を使用することにより、抗張
力および伸び率などの銅箔特性に優れた電解銅箔を製造
することができる。こうして得られた電解銅箔は、特に
プリント配線板用銅箔および二次電池用電極集電材とし
て好適である。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に何ら制限されるもので
はない。
【0034】
【実施例1】電解銅箔の作製 銅イオンを80g/L、硫酸を250g/Lの濃度で含み、か
つ塩素イオンを2.7ppmの量で、ゼラチンを2ppmの量
で含む電解液(液温:50℃)を、連続的に、図5に示
される電解槽4に供給し、60A/dm2の電流を流し、陰
極ドラム1に銅を電着させたのち、連続的に剥離して厚
さ35μmの電解銅箔を作製した。
【0035】得られた銅箔の抗張力、伸び率、銅箔析出
面(マット面)表面粗度および塩素含有量を評価した。
結果を表1に示す。また得られた銅箔の結晶状態を、断
面SEM観察によって評価した。その結果、双晶組織が
多く存在することがわかった。
【0036】
【実施例2〜3、比較例1〜3】実施例1において、使
用した電解液中の塩素イオン濃度を、表1に示すように
した以外は実施例1と同様に電解銅箔を製造し、評価し
た。結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】表1から明らかなように、電解液中の塩素
濃度を1〜3ppmとすることで、抗張力が高く、かつ伸
び率に優れた電解銅箔が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 双晶組織を含む銅箔の断面模式図を示す。
【図2】 双晶組織の要部拡大図を示す。
【図3】 柱状晶を含む銅箔の断面模式図を示す。
【図4】 微細な結晶組織を含む銅箔の断面模式図を示
す。
【図5】 本発明に係る電解銅箔の製造方法にて使用さ
れる製造装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
1……陰極ドラム 2……電解用陽極 3……巻き取りロール 4……電解槽
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月18日(2000.9.1
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】本発明に係る電解銅箔の製造方法は、銅濃
度が60〜90g/Lの範囲にあり、硫酸濃度が80〜2
50g/Lの範囲にあり、塩素イオンを1〜3ppmの量で含
み、かつゼラチン系添加剤が0.3〜5ppmの量で添加
されてなる電解液を用いて、40〜60℃の液温で、か
つ30〜120A/dm2の電解電流密度で電解を行うこと
特徴としている。上記のような製造方法で得られた銅
箔中には、双晶組織が存在し、かつ該双晶組織に塩素が
取り込まれ、銅箔中に含まれる塩素濃度が40ppmを越
えて200ppm以下である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4E351 AA01 AA03 AA04 BB01 BB30 BB33 CC06 DD04 DD54 GG03 GG11 4F100 AB17A AB33A AG00 AK33 AK49 AK53 BA01 BA02 DG10 DG15 DH00 EH711 GB43 JK02 JK08 4K023 AA04 AA19 BA06 CA09 CB40 DA07 DA08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銅箔中に双晶組織が存在し、かつ該双晶組
    織に塩素が取り込まれ、銅箔中に含まれる塩素濃度が4
    0ppmを越えて200ppm以下であることを特徴とする電
    解銅箔。
  2. 【請求項2】銅濃度が60〜90g/Lの範囲にあり、硫
    酸濃度が80〜250g/Lの範囲にあり、塩素イオンを
    1〜3ppmの量で含み、かつゼラチン系添加剤が0.3
    〜5ppmの量で添加されてなる電解液を用いて、40〜
    60℃の液温で、かつ30〜120A/dm2の電解電流密
    度で電解を行うことにより、 銅箔中に双晶組織が存在し、かつ該双晶組織に塩素が取
    り込まれ、銅箔中に含まれる塩素濃度が40ppmを越え
    て200ppm以下である電解銅箔を製造する方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の電解銅箔を用いてなる銅
    張り積層板。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の銅張り積層板を用いてな
    るプリント配線板。
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