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JPS645561B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS645561B2
JPS645561B2 JP610082A JP610082A JPS645561B2 JP S645561 B2 JPS645561 B2 JP S645561B2 JP 610082 A JP610082 A JP 610082A JP 610082 A JP610082 A JP 610082A JP S645561 B2 JPS645561 B2 JP S645561B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pesticide
dispersion
acid
liquid
particle size
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP610082A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58124701A (ja
Inventor
Akira Yada
Mitsuo Ishikawa
Hisao Tanaka
Shizuro Kimata
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toagosei Co Ltd filed Critical Toagosei Co Ltd
Priority to JP610082A priority Critical patent/JPS58124701A/ja
Publication of JPS58124701A publication Critical patent/JPS58124701A/ja
Publication of JPS645561B2 publication Critical patent/JPS645561B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は改良された流動性と安定性を有する液
状農薬に係り、その目的は、そのまま、あるいは
低い希釈倍率、すなわち高濃度有効成分で散布可
能であり、長期に亘り安定な、新規剤型の農薬を
提供するところにある。 従来の農薬の剤型は粉剤、粉粒剤、水和剤、乳
剤の四つに大別できる。 粉剤は農薬有効成分を約2〜5%含み、タル
ク、クレー、カオリン、ケイソー土、ベントナイ
ト、炭酸カルシウム、ホワイトカーボン等、無機
坦体と混合、付着、吸着させたもので、通常その
まま散布する。 粉粒剤は粉剤をポリビニルアルコール、カルボ
キシメチルセルロース、澱粉、リグニンスルフオ
ン酸ソーダ等のバインダーを用いて造粒したもの
で、粒径約50〜200μ程度の顆粒となつている。 水和剤は農薬有効成分を約20〜50%含み、粉剤
で使用する無機坦体及び分散剤等から成り、水に
分散希釈して散布するものである。 乳剤は農薬有効成分を約20〜50%、キシレン、
ヘキサン、鉱油等の有機溶剤及び乳化剤等から成
り水に乳化希釈して散布する。 かゝる剤型の農薬において粉剤は取扱い、散布
時の粉立ちが最大の欠点であり、通常の散布は勿
論、航空機による空中散布時はドリフトが著し
く、その使用は近年激減している。 このドリフトを防止する為に開発されたのが微
粒剤であり、実用に供されてはいるが、高価格で
あること、有効成分濃度が低い為に空中散布の航
空機の効率が劣り、その使用量は近年伸び悩んで
いる。 水和剤は多量の無機担体を含むため、希釈分散
液が不安定で、沈降を生じ、散布機のノズル、ア
トマイザーを閉塞する恐れがある。又、希釈倍率
が低いと高粘度スラリー、ペースト状になるの
で、航空機による微量、液剤少量散布に不都合を
生ずることが多い。 乳剤は作業性の点で優れているが、含有する有
機溶剤による塗装の汚染、損傷が最大の問題点と
なつている。又、主要な殺虫剤であるカーバメイ
ト系薬剤は、多くの有機溶剤に難溶、若しくは不
溶であるので、乳剤化が困難であり、現在市販さ
れているカーバメイト乳剤の有効成分はたかだか
15%程度である。 農薬の空中散布は粉剤を主体とした固形農薬散
布の時代から、液体農薬散布の時代となり、なか
でも、航空機の積載効率の点から、近年、微量、
および液剤少量散布への転換が急である。 この様な現状に鑑み、本発明者らは無機担体、
有機溶剤を含まず、高濃度で有効成分を含有し、
しかも低粘度で優れた流動性を示し、そのままあ
るいは低倍率で希釈し、微量および液剤少量散布
に好しく適用できる剤型を検討した。 その検討により、粒径0.1μ以下の共重合体粒子
の水性分散液を用いて、農薬有効成分を分散、安
定化すると低粘度で流動性に優れ、しかも高濃度
で有効成分を含有し、希釈も容易である新しい剤
型の農薬が得られることを見い出した。 この新しい剤型の農薬は上記の特徴を有し、優
れた農薬であるが、長期間保存すると、時として
農薬有効成分が堆積したり、上層部に所謂“浮き
水”と称する上澄水のようなものが生じ、商品価
値を減じることもある。 この保存安定性を改良するために更に検討を加
えた結果、粒径0.1μ以下の共重合体粒子を分散体
としポリプロピレンポリオールを含有する水性分
散液に、農薬有効成分を分散すると保存安定性に
優れた液状農薬が得られることを見い出し本発明
を完成した。 すなわち、本発明は粒径0.1μ以下の共重合体粒
子を分散体としポリプロピレンポリオールを含有
する水性分散液に、農薬有効成分が分散されてな
る液状農薬を要旨とするものである。 上記の本発明に使用できる農薬有効成分は、粉
末、液状どちらの性状でも良い。粉末は200μ以
下の粒径が好しく、余り大きいと分散安定性が劣
り、沈降、堆積を生じ易くなり好しくない。 農薬有効成分は多岐に亘るが、例を挙げると、
以下の通りである。なお( )又は〔 〕の前の
記号又は名称は農薬原体の一般名であり( )又
〔 〕内はその化学名を表わす。 即ち有機リン殺虫剤としてCYAP(チオリン酸
0−p−シアノフエニル=0,0−ジメチル)、
MEP(チオリン酸0,0−ジメチル=0−4−ニ
トロ−m−トリル)、ECP(チオリン酸0−2,
4−ジクロロフエニル=0,0−ジエチル)、ダ
イアジノン(チオリン酸0,0−ジエチル=0−
2−イソプロピル−4−メチル−6−ピリミジニ
ル)、ピリダフエンチオン(チオリン酸0−2,
3−ジヒドロ−3−オキソ−2−フエニル−6−
ピリダジニル=0,0−ジエチル)、マラソン
〔ジチオリン酸S−1,2−ビス(エトキシカル
ボニル)エチル=0,0−ジメチル〕、ジメトエ
ート〔ジチオリン酸0,0−ジメチル=S−(N
−メチルカルバモイルメチル)、イソチオエート
〔ジチオリン酸S−2−(イソプロピルチオ)エチ
ル=0,0−ジメチル〕、DMTP(ジチオリン酸
S−2−メトキシ−5−オキソ−1,3,4−チ
アジアゾリン−4−イルメチル=0,0−ジメチ
ル)、DDVP(リン酸2,2−ジクロロビニル=
ジメチル)、EPN(フエニルホスホノチオン酸0
−エチル=0−p−ニトロフエニル)等、カーバ
メイト系殺虫剤としてNAC(メチルカルバミド酸
1−ナフチル)、MTMC(メチカルバミド酸m−
トリル)、BPMC(メチルカルバミド酸0−sec−
ブチルフエニル)、MPMC(メチルカルバミド酸
3,4−キシリル)、ピリミカープ(ジメチルカ
ルバミド酸2−ジメチルアミノ−5,6−ジメチ
ルピリミジン−4−イル)、等、天然殺虫剤とし
て、ピレトリン、ロテノン等、殺ダニ剤として、
CPCBS(p−クロロベンゼンスルホン酸p−クロ
ロフエニル)、クロルプロピレート(p,p′−ジ
クロロベンジル酸イソプロピル)、フエニソプロ
モレート(p,p′−ジブロモベンジル酸イソプロ
ピル)、BPPS〔亜硫酸2−(p−tert−ブチルフエ
ノキシ)シクロヘキシル=プロピニル〕、アミト
ラズ〔N−メチル−ビス(2,4−キシリルイミ
ノメチル)アミン〕等、殺線虫剤としてEDB
(1,2−ジブロモエタン)、EDC(1,2−ジク
ロロエタン)、DCIP〔ビス(2−クロロ−1−メ
チルエチル)エーテル〕等、硫黄殺菌剤としてマ
ンネブ〔エチレンビス(ジチオカルバミド酸)マ
ンガン〕、ポリカーバメート〔ビス(ジメチルジ
チオカルバミド酸)エチレンビス(ジチオカルバ
ミド酸)二亜鉛〕、チラム〔ビス(ジメチルチオ
カルバモイル)ジスルフイド〕等、有機塩素殺菌
剤としてTPN(テトラクロロイソフタロニトリ
ル)、フサライド(4,5,6,7−テトラクロ
ロフタリド)等、有機リン殺菌剤としてIBP(チ
オリン酸S−ベンジル=0,0−ジイソプロピ
ル)、EDDP(ジチオリン酸0−エチル=S,S−
ジフエニル)等、その他の殺菌剤としてPCNB
(ペンタクロロニトロベンゼン)、エクロメゾール
(5−エトキシ−3−トリクロロメチル−1,2,
4−チアゾール)、キヤプタン〔N−(トリクロロ
メチルチオ)−4−シクロヘキセン−1,2−ジ
カルボキシミド〕、フエナジンオキシド(フエナ
ジン5−オキシド)、CNA(2,6−ジクロロ−
4−ニトロアニリン)、アニラジン〔2,4−ジ
クロロ−6−(0−クロロアニリノ)−1,3,5
−トリアジン〕、チオフアネートメチル〔4,
4′−0−フエニレンビス(3−チオアロフアン
酸)ジメチル〕、イソプロチオラン(1,3−ジ
チオラン−2−イリデンマロン酸ジイソプロピ
ル)、フルオルイミド〔N−(p−フルオロフエニ
ル)−ジクロロマレイミド〕等、除草剤として、
MCP(4−クロロ−0−トリルオキシ酢酸エチル
エステル)、DNBP(2−sec−ブチル−4,6−
ジニトロフエノール)、NIP(2,4−ジクロロフ
エニル=p−ニトロフエニル=エーテル)、MCC
(3,4−ジクロロカルバニリド酸メチル)、バー
ナレート(ジプロピルチオカルバミド酸S−プロ
ピル)、モリネート(ヘキサヒドロ−1H−アゼピ
ン−1−カルボチオ酸S−エチル)、DCPA(3′,
4′−ジクロロプロピオンアニリド)、プタクロー
ル〔2−クロロ−2′,6′−ジエチル−N−(ブト
キシメチル)アセトアニリド、DCMU〔3−(3,
4−ジクロロフエニル)−1,1−ジメチル尿
素〕、シマジン〔2−クロロ−4,6−ビス(エ
チルアミノ)−1,3,5−トリアジン〕、ターバ
シル(3−tert−ブチル−5−クロロ−6−メチ
ルウラシル)、DBN(2,6−ジクロロベンゾニ
トリル)、MDBA(3,6−ジクロロ−2−メト
キシ安息香酸ジメチルアミン塩)、ACN(2−ア
ミノ−3−クロロ−1,4−ナフトキノン)、エ
ースフエノン(4′−tert−ブチル−2′,6′−ジメ
チル−3′,5′−ジニトロアセトフエノン)等、殺
そ剤としてワルフアリン〔3−(α−アセトニル
ベンジル)−4−ヒドロキシクマリン〕、ビスチオ
セミ〔1,1′−メチレンビス(チオセミカルバジ
ド)〕等、植物成長調整剤としてインドール酪酸
〔4−(3−インドリル)酪酸〕−α−ナフチルア
セトアミド(1−ナフタレンアセトアミド)、6
−(N−ベンジルアミノ)プリン等、忌避剤、誘
引剤としてβ−ナフトール、シクロヘキシミド、
テトラヒドロチオフエン、ジアリルスルフイド、
オイゲノール(4−アリル−2−メトキシフエノ
ール)等があり、従来、乳剤化が困難であつたカ
ーバイド系等にも広く適用できる。 これら農薬有効成分は単独、或は2種以上混合
しても適用できる。 本発明の液状農薬はかゝる農薬有効成分が、粒
径0.1μ以下の共重合体粒子を分散体とする水性分
散液ポリプロピレンポリオールを混合含有せし
め、この液中に分散されたものであるが、これに
用いられる共重合体粒子の水性分散液は、所謂ハ
イドロゾルと称される粒径0.1μ以下の共重合体の
コロイド状分散液が適している。 かゝるハイドロゾルとエマルジヨンとの区別
は、粒径により明確であり、前者は0.1μ以下、後
者は0.15〜0.4μ程度である。さらに分散系の安定
化機構にも相違が見られる。 すなわちエマルジヨンは多量の界面活性剤を通
常含むが、ハイドロゾルは、少量の界面活性剤を
含むか、全く含まず安定化の主体はカルボキシル
基の解離によつている。 本発明の一部を構成する上記の共重合体粒子の
水性分散液(以下コロイド状分散液と称する)
は、粒径0.1μ以下のハイドロゾルを、少なくとも
50%以上特に好ましくは70%以上含むことが必要
で、好しくは0.05μ以下を主体とするハイドロゾ
ルが適している。 0.15μ以上の粒径を有するエマルジヨンは、農
薬有効成分を極く初期には分散することもある
が、保持安定性が劣り、特に粉末状の有効成分は
短時間に、沈降、堆積、或いは浮上してしまう。
又重合体が分子レベルで完全に水に溶解する所
謂、水溶性高分子溶液(一般には粒径0.005μ以
下)を用いると、分散性が著しく劣り、ペースト
若しくはプリン状になり好しい流動性を有した農
薬は得られない。 上記コロイド状分散液における共重合体は疎水
基とカルボキシル基の解離とのバランスによつて
水性のコロイド状分散液を形成するものであれば
良く、特にその共重合組成、重合方法、製造方法
等に限定はない。 カルボキシル基の導入はアクリル酸、メタクリ
ル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸等の
不飽和カルボン酸の共重合による方法が容易であ
り好しい。 疎水性単量体としては、例えばアクリル酸アル
キルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、
酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、及びエチレン、プロピ
レン、ブタジエン、イソブチレン等のオレフイン
等が挙げられる。さらに水酸基、スルフオン基、
アミド基、アルキルアンモニウム基を有する単量
体を、適当量共重合しても良い。 重合方法は乳化重合又は溶液重合が簡便であり
好しい。例えば特公昭49−36942、同52−5341、
同52−47489で開示されている方法によつても製
造できる。 乳化重合による場合は、不飽和カルボン酸と共
重合単量体を少量の乳化剤の存在下重合し、機械
的剪断下、必要に応じ加熱、溶剤添加を行い、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモ
ニウム、有機アミン等のアルカリで部分的或いは
完全に中和することによりコロイド状分散液とす
る。溶剤を添加した場合は必要に応じこれを留出
除去する。コロイド状分散液とするのに適当な不
飽和カルボン酸量は、不飽和カルボン酸、中和用
アルカリの種類、共重合単量体の組成等によつて
異なるが、一般に5〜30重量%(対単量体全量)
アクリル酸アルキルエステルを主体とする共重合
体の場合、アクリル酸又はメタクリル酸5〜15重
量%程度である。 中和度はコロイド状分散液とするのに最少必要
量とするのが好しく、PH6〜8が適当であり、特
にこの範囲内で7.5以下とすることが望しい。こ
れは農薬有効成分が酸、アルカリ、特にアルカリ
により分解されるものが多いからである。 アルカリは、水酸化ナトリウム、沸点の比較的
高い有機アミン、例えば、モノ、ジ、トリエタノ
ールアミン、モルホリン等が好しい。農薬散布
時、手、保護衣、散布器、さらにドリフトして付
着した塗装面等から農薬を水洗除去することを容
易にするためである。 又本発明で用いる共重合体は溶液重合により同
様に製造でき、これか親水性或いは疎水性有機溶
剤中で、不飽和カルボン酸、共重合単量体を重合
し、中和後溶剤を水で置換することによりコロイ
ド状分散液とする。 又、別の製造法として、ロジン、石油樹脂に高
温下、マレイン酸等の不飽和カルボン酸を付加さ
せ、アルカリ中和によりコロイド状分散液を得
る。さらにメチルアクリレート、エチルアクリレ
ート等の低級アルキルエステルを水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等の強アルカリでケン化して
コロイド状分散液とすることも出来る。 これら水性コロイド状分散液は、疎水基とカル
ボキシル基の解離〔−COOMMはNa、
K、Li、NH4
【式】等の対イオン〕のバラ ンスにより安定化されており、一種の高分子界面
活性剤と考えられる。疎水基、、親水基を有する
農薬有効成分がコロイド状の共重合体粒子に付
着、吸着され、コロイド粒子と共に系内を滑らか
に移動、運動するので、流動性に優れ、低粘度の
農薬が得られると推察される。 一方コロイド状分散液と併用するポリプロピレ
ンポリオールは、分子内にプロピレンオキサイド
に基づくエーテル結合を持ち、分子末端には第2
級OH基または第1級OH基を有するポリエーテ
ルポリオールを示す。 具体的に化学式で一例を挙げると次の通りであ
る。 (1) ジオールとして (2) トリオールとして (3) ポリオールとして 以上であるが特にこの構造に限定されない。 ここにnは同一もしくはそれぞれ異つていても
良い整数であり、mも整数である。さらに構成単
位のエーテルは全てプロピレンオキサイドに基づ
くものである必要はなく、少なくとも30%がプロ
ピレンオキサイドであれば他はエチレンオキサイ
ドに基づくものでも良い。つまり水性分散液とし
て前記のコロイド状分散液中に、全アルキレン基
の少くとも30%がプロピレン基であるポリアルキ
レンポリオールを含有するものであつてもよい。
これらポリプロピレンポリオールは、一般に純粋
な形で得られることは少なく、各分子量の混合物
の形で得られる。これら分子量の平均値が200〜
10000程度のものが本発明に好しく使用できる。
又ジオール、トリオール、それ以上のポリオール
のそれぞれ2種以上の混合物も好しく使用でき
る。 ポリプロピレンポリオールの配合量はコロイド
状分散液を形成するための共重合体100部(固形
分換算重量部)に対し、5〜100部、好ましくは
10〜60部である。ポリプロピレンポリオールの配
合量が少ないと、農薬有効成分の堆積、“浮き水”
の改善効果が小さく、又必要以上の配合は経済的
に不利であるばかりでなく、液状農薬の粘度が上
昇するので好しくない。 かゝるポリプロピレンポリオールの配合により
液状農薬の保存安定性はより一層向上する。この
保存安定性の著しい改良効果の理由は明確でない
が、共重合体水性分散液のコロイド粒子の表面
に、非イオン性の高分子水和層が形成され、この
水和層に農薬が吸着、安定化されることにより、
保存安定性が付与されると推察される。 本発明の農薬の製造法の概略を次に述べる。先
ずコロイド状分散液即ち粒径0.1μ以下の共重合体
粒子の水性分散液を10〜50重量%濃度に調製す
る。作業上、特に粘度についての制約が許容され
れば50重量%以上でも差支えない。この時の粘度
は10〜10000cps、特に10〜1000cps程度が作業性
の点で好しい。ポリプロピレンポリオールは室温
で液状であり、これをそのままコロイド状分散液
に加え撹拌すると容易に分散、混合できる。ポリ
プロピレンポリオールの混合により系の粘度は若
干上昇する。配合後の分散液は粘度20〜2000cps
程度にするのが作業性、農薬の安定性の点で好し
い。農薬有効成分は固形、液状どちらでも適用で
きるが、固形の場合は粉砕して粉末化、好しくは
200μ以下の粒径としておく。 ポリプロピレンポリオールとコロイド状分散液
との混合液100部を効率良く撹拌し、農薬有効成
分20〜300部、特に好ましくは20〜150部を徐々に
加え均一に混合できる迄撹拌を続ける。この場
合、必要に応じ消泡剤を予め、前記混合液に添加
しておいても良い。通常30分〜1時間程度の撹拌
で50〜10000cpsの流動性に優れた農薬が得られ
る。粘度が高過ぎる場合は、前記混合液の濃度と
量、農薬有効成分の量で低粘度になるよう調整す
る。得られた農薬は15〜60重量%の高濃度にもか
かわらず、優れた流動性を示し、長期間に亘る保
存安定性も良く、さらに水による希釈も容易であ
る。 又、別法としてコロイド状分散液に農薬有効成
分を分散してから、ポリプロピレンポリオールを
配合しても良い。 必要に応じポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリ
ル酸アンモニウム、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、メチルカルロ
ース、リグニンスルフオン酸ソーダ、ポリビニル
アルコール、ポリエチレングリコール、ゼラチ
ン、デンプン、カゼイン、アルギン酸ソーダ、グ
アーガム、ローカストビーンガム、キサンタンガ
ム等の水溶性高分子を少量添加しても良い。添加
量が多過ぎると系の安定性を阻害するので、この
点注意を要する。さらに必要に応じ界面活性剤、
重合体エマルジヨン、有機溶剤を少量混用するこ
ともできる。 本発明により、従来乳剤化が困難であつたカー
バメイト系農薬等の微量又は少量液剤散布を可能
にし、又乳剤中の有機溶剤に起因する障害を回避
し、さらに長期に亘る保存安定性に優れた新しい
剤型の農薬を得ることができ、その工業的価値は
極めて大きいと云える。 次に実施例、比較例を示し、本発明を具体的に
説明する。 尚各実施例(実施例1〜25)に用いたコロイド
状分散液は下記表−1に示すA、B、C、D、E
の5種類であり、ポリプロピレンポリオールは表
−2に示すA、B、C、D、E、Fの6種類であ
る。
【表】
【表】
【表】 実施例 1 表−1に示したコロイド状分散液A700を3
ビーカーに移し、表−2に示したポリプロピレン
ポリオールA90g、さらに水を加え1Kgとした。
調製水溶液の濃度は30%となる。7cmの長さの4
枚羽根を着けた撹拌機で300rpmの回転数で撹拌
した。撹拌下、NAC(メチルカルバミド酸1−ナ
フチル)粉末750gを3分かけて徐々に加えた。
NAC粉末はスムーズに拡散、混合し添加終了後
10分には、ほぼ均一混合液となつた。さらに撹拌
を続け、添加終了から30分間撹拌し、白色均一液
状農薬を得た。この農薬はNACが42.9%と高濃
度で含まれているにもかかわらず、2450cpsと低
粘度であり作業性が良好であつた。保存安定性
(表−3の(注)参照)も良好で空中散布用農薬
として好しいものであつた。 実施例 2〜25 表−3に示した組成で実施例1に従つて農薬を
製造した。消泡剤を加えると泡消えが良好でより
スムーズに混合できた。液状、粉末状の各種、農
薬有効成分に適用でき、低粘度、流動性に優れた
農薬が得られた。いずれも保存安定性も良好で空
中散布用農薬として好しいものであつた。
【表】
【表】 比較例 1〜6 農薬有効成分を溶解又は混合する液として表−
4に示すものを使用し、実施例1に準じた試験を
行つた。それらの結果を表−4に示す。
【表】 この表−4より次のことが云える。 (1) 完全に溶解した重合体水溶液を用いて農薬有
効成分を分散混合(比較例1〜4)しても、調
製時に粘度上昇し、流動性を消失して、ペース
ト状若しくはプリン状に固化し、さらに翌日、
固化が進行し農薬剤型としては不適当であるこ
とが判る。 (2) 農薬有効成分をエマルジヨン中に加えた比較
例5においては、低粘度で、混合性がよく、撹
拌終了直後は均一白色の分散液となつたが保持
力が劣り、翌日にはNACが沈降、堆積してし
まつたことから理想的なものとは云い難い。 (3) 非イオン界面活性剤を使用した場合(比較例
6)も比較例1〜4と同様に、翌日固化し、不
適当である。 比較例 7〜11 ポリプロピレンポリオールを配合せず、表−1
に示したコロイド分散液だけに、農薬有効成分を
実施例1に準じて加え、試験した。それらの結果
を表−5に示す。 いずれも、農薬有効成分の分散性は良好である
が、50℃30目間に亘る保存安定性の促進試験では
堆積、若しくは“浮き水”を生じ、長期に亘る保
存安定性が劣ることがわかる。
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 粒径0.1μ以下の共重合体粒子を分散体としポ
    リプロピレンポリオールを含有する水性分散液
    に、農薬有効成分が分散されてなる液状農薬。
JP610082A 1982-01-20 1982-01-20 液状農薬 Granted JPS58124701A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP610082A JPS58124701A (ja) 1982-01-20 1982-01-20 液状農薬

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP610082A JPS58124701A (ja) 1982-01-20 1982-01-20 液状農薬

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58124701A JPS58124701A (ja) 1983-07-25
JPS645561B2 true JPS645561B2 (ja) 1989-01-31

Family

ID=11629080

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP610082A Granted JPS58124701A (ja) 1982-01-20 1982-01-20 液状農薬

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JPS58124701A (ja) 1983-07-25

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