JPS626634B2 - - Google Patents
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- JPS626634B2 JPS626634B2 JP57130272A JP13027282A JPS626634B2 JP S626634 B2 JPS626634 B2 JP S626634B2 JP 57130272 A JP57130272 A JP 57130272A JP 13027282 A JP13027282 A JP 13027282A JP S626634 B2 JPS626634 B2 JP S626634B2
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Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
この発明は炭化物形成元素を含有する高温高強
度鋼に関し、加工性を通常のオーステナイト系ス
テンレス鋼程度に維持したまま強度を現用の耐熱
鋼に比較して大巾に増加したものである。 800℃以上の高温で使用される耐熱鋼として、
炭化物強化耐熱鋼が知られるが、、これには0.4%
といつた多量のCを含有する耐熱鋳造合金の系統
と、Ti、Nb等で強化した系統のものがある。 Cを多量に含有する耐熱鋳造合金の代表的なも
のとしてSCH―22合金が知られているが、この
耐熱鋳造合金は鋳造合金という性格上形状に制限
を伴いかつ安全性に問題を含む欠点がある。 一方、Ti、Nb等で強化したものは、これらの
炭化物形成元素により高温使用中に炭化物又は炭
窒化物を形成させて高強度を得ようとするもので
あり、本願出願人により提案された特公昭47―
30806号によるものなどが知られている。しか
し、この炭化物形成元素を含有する鋼においては
結晶粒度や溶体化処理とその添加量との関係等に
ついてはまだ十分に明らかとなつていない。また
上記提案済の鋼においては700℃以下の使用を前
提としており、より高温の要求に応え得ない欠点
があつた。 本発明は上記した従来技術の欠点に鑑みてなさ
れたもので、結晶粒度、溶体化処理と炭化物形成
元素の添加量の関係を明らかにすることにより
900℃以下における張度の向上を図つたものであ
る。 即ち、本発明においては、 C:0.06〜0.30%、Ni:9〜45%、Cr:15〜30
%、Si:1.0%以下、Mn:2.0%以下、及びNb、
Ti、Zr、Taの1種又は2種以上を下記条件を満
足するように含有し、更にP:0.04%以下、S:
0.02%以下として、残部は鉄及び不可避不純物か
ら成るオーステナイト結晶粒度がJIS3〜5である
ことを基本的な特徴とするものである。 Cr(%)0.8×Ni(%)+13 Ti%+Nb(%)+Zr(%)+Ta(%)/C
(%) :1〜13 Ti(%)/C(%):1〜10 Nb(%)/C(%):1〜10 Zr(%)/C(%):1〜10 Ta(%)/C(%):1〜10 なお、上記において%はすべて重量%である
(以下同じ)。 以下限定理由を述べる。 C:Cは0.06%未満では第1図に示すように十分
な強度を得ることはできない。また0.30%を超
えて添加すると第2図に示すように加工性を悪
化させるだけで強度増加につながらない。 Ni,Cr:Niは組織をオーステナイト単相組織と
するために9%以上を必要とし、Ni含有量が
多いほど特に700℃以上の高温域におけるオー
ステナイト相を安定化しオーステナイトを強靭
化するが、Ni含有量を増加させると後述の如
くSの含有量を厳しく制限する必要が生じてく
るのと、非常に高価になることからその上限を
45%とした。 Crは高温での耐酸性を確保するために15%
以上必要であるが、30%を超えて添加するとオ
ーステナイト単相組織が得られなくなるため、
これを上限とする。 またCrはよく知られているようにフエライ
ト形成元素でありNiはオーステナイト形成元
素であり、両者の含有量の関係を次の如く制御
しないとオーステナイト単相組織は得られな
い。 Cr(%)0.8×Ni(%)+13 …… なお上記式はAlを含むときは Cr(%)+Al(%)0.8×Ni(%)+13 …… が満足されなければならない。 Si,Mn:Si,Mnは通常のオーステナイト鋼程度
の含有量、即ちSiは1.0%以下、Mnは2.0%以下
とする。この目的は主として脱酸である。 Nb,Ti,Zr,Ta:これらは炭化物或いは炭室化
物形成元素であり、高温使用中に炭化物、炭窒
化物を形成させて強度を向上させるものであ
り、これらの中1種又は2種以上を添加する。
従来これら元素、たとえばTi、Nbの多量添加
は、鋼中CがTi及びNbで固定されるためCに
よる強化作用が得られず好ましくないとされる
例が多い。しかし溶体化処理温度を上げること
により、TiCやNbCの溶体化処理時における溶
解が進行し、後の使用時においてCr23C6として
析出するC量が増加する。したがつて高温で溶
体化処理を行なう場合(必然的に結晶粒度は粗
くなる)、Ti、Nb等の添加量は低温で熱処理す
る場合に比較して高温高強度を犠牲にすること
なく多量に添加することができる。また多量に
添加したTi、Nb等はそれ自身でも析出物とな
り強化に役立つ。 しかし、溶体化処理温度の上限は事実上1300℃
に制限されるため、 Ti%+Nb(%)+Zr(%)+Ta(%)/C
(%) (上述したようにすべて重量%) は13に制限される。また1未満では高温高強度と
する効果は少ないから、これを下限とする。また
更に高強度を得るためには2〜11とする必要があ
る。 またこれら元素は単独でTi(%)/C(%)、
Nb(%)/C(%)、Zr(%)/C(%)、Ta
(%)/C(%)比が1〜10の範囲を満足するも
のとする。 上記限定理由をNb、Tiを例として第3図に示
す。第3図は0.1%C―20%Cr―30%Ni―0.5%Al
鋼に対して種々のNb及び又はTiを添加含有させ
た鋼を1250℃で処理した材料の900℃1000hrにお
けるクリープ破断強度を示したものである(これ
らの材料の結晶粒度は結晶粒度No.3〜5の範囲内
にあるがNb及び又はTiの多いものほど細かにな
つている傾向を有する)。 第3図においては縦軸及び横軸には夫々Ti量
(%)Nb量(%)が採られており各ブロツトの〇
印内において示した数字はその位置で示される
Ti量及びNb量を含有する上記鋼によつて得られ
た900℃×1000hrのクリープラプチユア強度であ
る。 Nb又はTiの単独添加即ちX軸上ではNb又はY
軸上でTiが1.0%を即ちNb/C又はTi/Cが10を超
えると ころ(点A、D)ではそれ以下のところよりもク
リープラプチユア強度が低下してくる傾向がみら
れ又複合添加の場合においてもNb/C又はTi/Cが
10を 超えるところではそれ以下のところより強度が低
い傾向がみられるのでNb又はTiは上記したよう
にそれぞれCとの比で10以下の含有量に限定す
る。 又図面上には900℃1000hrにおけるクリープラ
プチユア強度が3.0Kg/mm2以上となつているとこ
ろとそれ未満とを区分する線及び並びに同
条件下におけるクリープラプチユア強度として
3.5Kg/mm2以上が得られる区分を示す線′′及び
′′をも記載した。 即ち本発明においてはNb、Ti量を同図面上
ABCDEFでかこまれた範囲内に入るように選定
するものであり、好ましくはAB′C′DE′F′でかこ
まれる範囲に選定するものである。また更に好ま
しくは同図からTi/C:4.5以下かつNb/C:2
〜7の複合添加とするものである。 即ち、Ti+Nb/C:1〜13 (好ましくは2〜11) 〔但し Ti/C10 Nb/C10である〕 なお、Zr,TaもTi,Nbと同様炭化物形成元素
であり同じ作用効果があることが例えば第4図に
示すごとく確認されている。従つて、本発明では
上述したようにTi,Nb,Zr,Taの1種又は2種
以上を Ti+Nb+Zr+Ta/C:1〜13 (好ましくは2〜11) 但しTi/C10、Nb/C10、Zr/C10、 Ta/C10 の範囲で添加するものである。 P:Pは特に限定する必要はなく、通常のオース
テナイト鋼に許容される0.04%以下であれば問
題はない。 S:Sは高温強度、加工性のいずれをも悪化させ
るのでその含有量を0.02%以下に制限する。特
にNi量が多い場合その制限は厳しくなる。 第5図は18%Cr―10%Ni―0.1%C―0.5%
Nb鋼、23%Cr―18%Ni―0.1%C―0.5%Nb鋼
及び20%Cr―28%Ni―0.1%C―0.5%Nb鋼
(いずれも1250℃で溶体化処理した粒度番号3
の材料)のクリープ破断強度に及ぼすS量の影
響を示したものであるが、Ni量が大なる程S
量の影響が大きくS含有量を厳しく制限しなけ
ればならぬことがわかる。同図からNi含有量
が18%以上のときはSの上限を0.015%、Ni含
有量が28%以上のときはSの上限を0.010%と
することが好ましい。 粒度:オーステナイト結晶粒度は適当な溶体化処
理によりJIS番号3〜5に調整するものとす
る。 第6図に示すように、粒度番号が小さくなる
と(粗粒になると)破断強度は大きくなるが反
面破断伸びは少なくなる。したがつて用途によ
り粒度を選択する必要があるが、粒度番号3未
満としても強度上昇はあまりなく、また粒度番
号5を超えると高温強度は通常の耐熱鋼
(SUS310、インコロイ800等)と大差のないも
のとなる。したがつて結晶粒度をJIS3〜5に限
定する。 なお溶体化処理により十分な粗粒を得るため
には1180℃以上5〜30分の加熱後水冷、油冷ま
たは空冷の熱処理が必要であるが、この温度は
Ti、Nb等の添加量により異なり、添加量が多
いほど同一粒度を得るために高温が必要とな
る。 本発明鋼の基本的な限定は以上の通りである
が、更に次のような元素を添加すると効果が大き
い。 Al:Alを添加すると耐酸化性が向上する。しか
し4%を超える多量の添加は第7図に示すよう
にクリープ強度を低下させる上、更に4%を超
えるAl含有は製造上(溶解、加工)好ましく
ない。したがつて4%を上限とする。 なおAlは強力なフエライト形成元素である
ため、前述したように Cr(%)+Al(%)0.8×Ni(%)+13 を満足する必要がある。 N,B:N,Bはともに高温強度に有効である。
Nはまた加工性を低下させない元素であり、従
つて不純物として入る0.05以上を添加、特に
0.1%以上含有させることが好ましいが、0.3%
を超えて含有させることは出来ない。従つてN
は0.3%以下とする。 Bは第8図に示すように0.01%を超える添加
は加工性に有害である。したがつて0.01%以下
とする。 下掲表に本発明の実施例を示す。この表から本
発明鋼は加工性が阻害されずに強度が向上してい
ることがわかる。
度鋼に関し、加工性を通常のオーステナイト系ス
テンレス鋼程度に維持したまま強度を現用の耐熱
鋼に比較して大巾に増加したものである。 800℃以上の高温で使用される耐熱鋼として、
炭化物強化耐熱鋼が知られるが、、これには0.4%
といつた多量のCを含有する耐熱鋳造合金の系統
と、Ti、Nb等で強化した系統のものがある。 Cを多量に含有する耐熱鋳造合金の代表的なも
のとしてSCH―22合金が知られているが、この
耐熱鋳造合金は鋳造合金という性格上形状に制限
を伴いかつ安全性に問題を含む欠点がある。 一方、Ti、Nb等で強化したものは、これらの
炭化物形成元素により高温使用中に炭化物又は炭
窒化物を形成させて高強度を得ようとするもので
あり、本願出願人により提案された特公昭47―
30806号によるものなどが知られている。しか
し、この炭化物形成元素を含有する鋼においては
結晶粒度や溶体化処理とその添加量との関係等に
ついてはまだ十分に明らかとなつていない。また
上記提案済の鋼においては700℃以下の使用を前
提としており、より高温の要求に応え得ない欠点
があつた。 本発明は上記した従来技術の欠点に鑑みてなさ
れたもので、結晶粒度、溶体化処理と炭化物形成
元素の添加量の関係を明らかにすることにより
900℃以下における張度の向上を図つたものであ
る。 即ち、本発明においては、 C:0.06〜0.30%、Ni:9〜45%、Cr:15〜30
%、Si:1.0%以下、Mn:2.0%以下、及びNb、
Ti、Zr、Taの1種又は2種以上を下記条件を満
足するように含有し、更にP:0.04%以下、S:
0.02%以下として、残部は鉄及び不可避不純物か
ら成るオーステナイト結晶粒度がJIS3〜5である
ことを基本的な特徴とするものである。 Cr(%)0.8×Ni(%)+13 Ti%+Nb(%)+Zr(%)+Ta(%)/C
(%) :1〜13 Ti(%)/C(%):1〜10 Nb(%)/C(%):1〜10 Zr(%)/C(%):1〜10 Ta(%)/C(%):1〜10 なお、上記において%はすべて重量%である
(以下同じ)。 以下限定理由を述べる。 C:Cは0.06%未満では第1図に示すように十分
な強度を得ることはできない。また0.30%を超
えて添加すると第2図に示すように加工性を悪
化させるだけで強度増加につながらない。 Ni,Cr:Niは組織をオーステナイト単相組織と
するために9%以上を必要とし、Ni含有量が
多いほど特に700℃以上の高温域におけるオー
ステナイト相を安定化しオーステナイトを強靭
化するが、Ni含有量を増加させると後述の如
くSの含有量を厳しく制限する必要が生じてく
るのと、非常に高価になることからその上限を
45%とした。 Crは高温での耐酸性を確保するために15%
以上必要であるが、30%を超えて添加するとオ
ーステナイト単相組織が得られなくなるため、
これを上限とする。 またCrはよく知られているようにフエライ
ト形成元素でありNiはオーステナイト形成元
素であり、両者の含有量の関係を次の如く制御
しないとオーステナイト単相組織は得られな
い。 Cr(%)0.8×Ni(%)+13 …… なお上記式はAlを含むときは Cr(%)+Al(%)0.8×Ni(%)+13 …… が満足されなければならない。 Si,Mn:Si,Mnは通常のオーステナイト鋼程度
の含有量、即ちSiは1.0%以下、Mnは2.0%以下
とする。この目的は主として脱酸である。 Nb,Ti,Zr,Ta:これらは炭化物或いは炭室化
物形成元素であり、高温使用中に炭化物、炭窒
化物を形成させて強度を向上させるものであ
り、これらの中1種又は2種以上を添加する。
従来これら元素、たとえばTi、Nbの多量添加
は、鋼中CがTi及びNbで固定されるためCに
よる強化作用が得られず好ましくないとされる
例が多い。しかし溶体化処理温度を上げること
により、TiCやNbCの溶体化処理時における溶
解が進行し、後の使用時においてCr23C6として
析出するC量が増加する。したがつて高温で溶
体化処理を行なう場合(必然的に結晶粒度は粗
くなる)、Ti、Nb等の添加量は低温で熱処理す
る場合に比較して高温高強度を犠牲にすること
なく多量に添加することができる。また多量に
添加したTi、Nb等はそれ自身でも析出物とな
り強化に役立つ。 しかし、溶体化処理温度の上限は事実上1300℃
に制限されるため、 Ti%+Nb(%)+Zr(%)+Ta(%)/C
(%) (上述したようにすべて重量%) は13に制限される。また1未満では高温高強度と
する効果は少ないから、これを下限とする。また
更に高強度を得るためには2〜11とする必要があ
る。 またこれら元素は単独でTi(%)/C(%)、
Nb(%)/C(%)、Zr(%)/C(%)、Ta
(%)/C(%)比が1〜10の範囲を満足するも
のとする。 上記限定理由をNb、Tiを例として第3図に示
す。第3図は0.1%C―20%Cr―30%Ni―0.5%Al
鋼に対して種々のNb及び又はTiを添加含有させ
た鋼を1250℃で処理した材料の900℃1000hrにお
けるクリープ破断強度を示したものである(これ
らの材料の結晶粒度は結晶粒度No.3〜5の範囲内
にあるがNb及び又はTiの多いものほど細かにな
つている傾向を有する)。 第3図においては縦軸及び横軸には夫々Ti量
(%)Nb量(%)が採られており各ブロツトの〇
印内において示した数字はその位置で示される
Ti量及びNb量を含有する上記鋼によつて得られ
た900℃×1000hrのクリープラプチユア強度であ
る。 Nb又はTiの単独添加即ちX軸上ではNb又はY
軸上でTiが1.0%を即ちNb/C又はTi/Cが10を超
えると ころ(点A、D)ではそれ以下のところよりもク
リープラプチユア強度が低下してくる傾向がみら
れ又複合添加の場合においてもNb/C又はTi/Cが
10を 超えるところではそれ以下のところより強度が低
い傾向がみられるのでNb又はTiは上記したよう
にそれぞれCとの比で10以下の含有量に限定す
る。 又図面上には900℃1000hrにおけるクリープラ
プチユア強度が3.0Kg/mm2以上となつているとこ
ろとそれ未満とを区分する線及び並びに同
条件下におけるクリープラプチユア強度として
3.5Kg/mm2以上が得られる区分を示す線′′及び
′′をも記載した。 即ち本発明においてはNb、Ti量を同図面上
ABCDEFでかこまれた範囲内に入るように選定
するものであり、好ましくはAB′C′DE′F′でかこ
まれる範囲に選定するものである。また更に好ま
しくは同図からTi/C:4.5以下かつNb/C:2
〜7の複合添加とするものである。 即ち、Ti+Nb/C:1〜13 (好ましくは2〜11) 〔但し Ti/C10 Nb/C10である〕 なお、Zr,TaもTi,Nbと同様炭化物形成元素
であり同じ作用効果があることが例えば第4図に
示すごとく確認されている。従つて、本発明では
上述したようにTi,Nb,Zr,Taの1種又は2種
以上を Ti+Nb+Zr+Ta/C:1〜13 (好ましくは2〜11) 但しTi/C10、Nb/C10、Zr/C10、 Ta/C10 の範囲で添加するものである。 P:Pは特に限定する必要はなく、通常のオース
テナイト鋼に許容される0.04%以下であれば問
題はない。 S:Sは高温強度、加工性のいずれをも悪化させ
るのでその含有量を0.02%以下に制限する。特
にNi量が多い場合その制限は厳しくなる。 第5図は18%Cr―10%Ni―0.1%C―0.5%
Nb鋼、23%Cr―18%Ni―0.1%C―0.5%Nb鋼
及び20%Cr―28%Ni―0.1%C―0.5%Nb鋼
(いずれも1250℃で溶体化処理した粒度番号3
の材料)のクリープ破断強度に及ぼすS量の影
響を示したものであるが、Ni量が大なる程S
量の影響が大きくS含有量を厳しく制限しなけ
ればならぬことがわかる。同図からNi含有量
が18%以上のときはSの上限を0.015%、Ni含
有量が28%以上のときはSの上限を0.010%と
することが好ましい。 粒度:オーステナイト結晶粒度は適当な溶体化処
理によりJIS番号3〜5に調整するものとす
る。 第6図に示すように、粒度番号が小さくなる
と(粗粒になると)破断強度は大きくなるが反
面破断伸びは少なくなる。したがつて用途によ
り粒度を選択する必要があるが、粒度番号3未
満としても強度上昇はあまりなく、また粒度番
号5を超えると高温強度は通常の耐熱鋼
(SUS310、インコロイ800等)と大差のないも
のとなる。したがつて結晶粒度をJIS3〜5に限
定する。 なお溶体化処理により十分な粗粒を得るため
には1180℃以上5〜30分の加熱後水冷、油冷ま
たは空冷の熱処理が必要であるが、この温度は
Ti、Nb等の添加量により異なり、添加量が多
いほど同一粒度を得るために高温が必要とな
る。 本発明鋼の基本的な限定は以上の通りである
が、更に次のような元素を添加すると効果が大き
い。 Al:Alを添加すると耐酸化性が向上する。しか
し4%を超える多量の添加は第7図に示すよう
にクリープ強度を低下させる上、更に4%を超
えるAl含有は製造上(溶解、加工)好ましく
ない。したがつて4%を上限とする。 なおAlは強力なフエライト形成元素である
ため、前述したように Cr(%)+Al(%)0.8×Ni(%)+13 を満足する必要がある。 N,B:N,Bはともに高温強度に有効である。
Nはまた加工性を低下させない元素であり、従
つて不純物として入る0.05以上を添加、特に
0.1%以上含有させることが好ましいが、0.3%
を超えて含有させることは出来ない。従つてN
は0.3%以下とする。 Bは第8図に示すように0.01%を超える添加
は加工性に有害である。したがつて0.01%以下
とする。 下掲表に本発明の実施例を示す。この表から本
発明鋼は加工性が阻害されずに強度が向上してい
ることがわかる。
【表】
第1図はクリープ破断強度とC%との関係を示
すグラフ、第2図は熱間加工性とC%の関係を示
すグラフ、第3図はクリープ破断強度とTi及び
Nb%との関係を示すグラフ、第4図はNb添加材
に対するZr,Taの影響を示すグラフ、第5図は
クリープ破断強度とS%との関係を示すグラフ、
第6図はクリープ破断強度及び伸びと結晶粒度と
の関係を示すグラフ、第7図はクリープ破断強度
及び耐酸化性とAl%との関係を示すグラフ、第
8図はクリープ破断強度とB%の関係を示すグラ
フである。
すグラフ、第2図は熱間加工性とC%の関係を示
すグラフ、第3図はクリープ破断強度とTi及び
Nb%との関係を示すグラフ、第4図はNb添加材
に対するZr,Taの影響を示すグラフ、第5図は
クリープ破断強度とS%との関係を示すグラフ、
第6図はクリープ破断強度及び伸びと結晶粒度と
の関係を示すグラフ、第7図はクリープ破断強度
及び耐酸化性とAl%との関係を示すグラフ、第
8図はクリープ破断強度とB%の関係を示すグラ
フである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 C:0.06〜0.30%、Ni:9〜45%、Cr:15〜
30%、Si:1.0%以下、Mn:2.0%以下、及び
Nb、Ti、Zr、Taの1種又は2種以上を下記条件
を満足するように含有し、更にP:0.04%以下、
S:0.02%以下として、残部は鉄及び不可避不純
物から成るオーステナイト結晶粒度がJIS3〜5で
ある炭化物形成元素を含有する高温高強度鋼。 Cr(%)0.8×Ni(%)+13 Ti%+Nb(%)+Zr(%)+Ta(%)/C
(%) :1〜13 Ti(%)/C(%):1〜10 Nb(%)/C(%):1〜10 Zr(%)/C(%):1〜10 Ta(%)/C(%):1〜10 2 C:0.06〜0.30%、Ni:9〜45%、Cr:15〜
30%、Si:1.0%以下、Mn:2.0%以下、及び
Nb、Ti、Zr、Taの1種又は2種以上、且つP:
0.04%以下、S:0.02%以下とし、更にAl:4%
以下、N:0.3%以下、B:0.01%以下の1種又
は2種以上を下記条件を満足するように含有し、
残部は鉄及び不可避不純物からなるオーステナイ
ト結晶粒度がJIS3〜5である炭化物形成元素を含
有する高温高強度鋼。 Cr(%)+Al(%)0.8×Ni(%)+13 Ti(%)+Nb(%)+Zr(%)+Ta(%)/C
(%) :1〜13 Ti(%)/C(%):1〜10 Nb(%)/C(%):1〜10 Zr(%)/C(%):1〜10 Ta(%)/C(%):1〜10
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13027282A JPS5923855A (ja) | 1982-07-28 | 1982-07-28 | 炭化物形成元素を含有する高温高強度鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13027282A JPS5923855A (ja) | 1982-07-28 | 1982-07-28 | 炭化物形成元素を含有する高温高強度鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5923855A JPS5923855A (ja) | 1984-02-07 |
JPS626634B2 true JPS626634B2 (ja) | 1987-02-12 |
Family
ID=15030327
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13027282A Granted JPS5923855A (ja) | 1982-07-28 | 1982-07-28 | 炭化物形成元素を含有する高温高強度鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5923855A (ja) |
Families Citing this family (12)
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CA3028610A1 (en) * | 2016-06-29 | 2018-01-04 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Austenitic stainless steel |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5723050A (en) * | 1980-07-18 | 1982-02-06 | Sumitomo Metal Ind Ltd | Heat resistant steel with excellent high temp. strength |
-
1982
- 1982-07-28 JP JP13027282A patent/JPS5923855A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5723050A (en) * | 1980-07-18 | 1982-02-06 | Sumitomo Metal Ind Ltd | Heat resistant steel with excellent high temp. strength |
Also Published As
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---|---|
JPS5923855A (ja) | 1984-02-07 |
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