JPS6151025B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPS6151025B2 JPS6151025B2 JP12859878A JP12859878A JPS6151025B2 JP S6151025 B2 JPS6151025 B2 JP S6151025B2 JP 12859878 A JP12859878 A JP 12859878A JP 12859878 A JP12859878 A JP 12859878A JP S6151025 B2 JPS6151025 B2 JP S6151025B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- strength
- rotor
- alloy
- toughness
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
Description
本発明は高温強度および靭性を要求される高低
圧一体型タービン用ロータに関する。 自家発電用のタービンロータは小型化および機
構の簡略化という見地から高圧部から低圧部まで
を同一の材質で一体構造として使用しており、こ
のような高低圧一体型ロータの材料には、従来表
―1に示す(A)の組成より成る合金を主として用い
ている。 ところでこのような自家発電用蒸気タービンの
最高蒸気温度は高々500℃程度であつたが近年、
熱効率向上の観点から使用蒸気温度が500℃以上
で、かつ発電容量の大きなタービンが望まれてい
る。そのため使用蒸気温度の上昇とロータ径が増
大することから自家発電熱気タービンに使用する
高低圧一体型ロータにおいては高圧部では優れた
高温強度が要求され、さらに低圧部においてはタ
ービンの大容量化に伴ない翼長が増大し、ロータ
にかかる負荷特にタービンの起動時にロータにか
かる負荷が増すために強度と靭性が必要とされ
る。しかし、これらの要求に対し従来より使用さ
れているロータ材(A)をそのまま適用することは高
圧部での高温度の不足、低圧部での強度および靭
性の不足から不可能である。 なお現在、事業用蒸気タービンロータの構成材
料として用いられている合金の組成を表―1(B),
(C)に示すが、この組成の合金で高低圧一体型ロー
タを構成した場合には次のような不都合がある。
すなわち、
圧一体型タービン用ロータに関する。 自家発電用のタービンロータは小型化および機
構の簡略化という見地から高圧部から低圧部まで
を同一の材質で一体構造として使用しており、こ
のような高低圧一体型ロータの材料には、従来表
―1に示す(A)の組成より成る合金を主として用い
ている。 ところでこのような自家発電用蒸気タービンの
最高蒸気温度は高々500℃程度であつたが近年、
熱効率向上の観点から使用蒸気温度が500℃以上
で、かつ発電容量の大きなタービンが望まれてい
る。そのため使用蒸気温度の上昇とロータ径が増
大することから自家発電熱気タービンに使用する
高低圧一体型ロータにおいては高圧部では優れた
高温強度が要求され、さらに低圧部においてはタ
ービンの大容量化に伴ない翼長が増大し、ロータ
にかかる負荷特にタービンの起動時にロータにか
かる負荷が増すために強度と靭性が必要とされ
る。しかし、これらの要求に対し従来より使用さ
れているロータ材(A)をそのまま適用することは高
圧部での高温度の不足、低圧部での強度および靭
性の不足から不可能である。 なお現在、事業用蒸気タービンロータの構成材
料として用いられている合金の組成を表―1(B),
(C)に示すが、この組成の合金で高低圧一体型ロー
タを構成した場合には次のような不都合がある。
すなわち、
【表】
合金(B)で高低圧一体型ロータを構成した場合に
は、高温強度は充分であるが、靭性に乏しくロー
タ中心部の延性脆性遷移温度(50%FATT)が
高い。このため脆性破壊に対し安全性を充分に保
障し得ない欠点がある。一方合金(C)で構成した場
合にはロータ中心部の延性脆性遷移温度が室温以
下と低いことからロータの脆性破壊に対する安全
性を充分に確保しうる。しかしその反面、蒸気温
度の高い高圧部では高温強度が不足し、且つ構成
合がNiを多量に含すことから高温での長時間使
用(運転)において脆化し易いと言う不都合が生
じる。 即ち上記合金A,B,Cのいずれを用いても構
成された高低圧一体型タービン用ロータには一長
一短があり実用に供し難い不都合さがある。 本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、高
温および低温で優れた強度と低温でも優れた靭性
を有し、特に所要の機能を発揮する高低圧一体型
タービンのロータを提供しようとするものであ
る。 以下本発明を詳細に説明すると本発明に係る高
低圧一体型タービンロータは重量比でC0.05〜0.3
%、Si0.1%下、Mn0.3〜1.5%、Cr9.0〜13.0%、
Mo0.5〜2.0%、V0.1〜0.5%、Ni1.0〜2.5%、
Nb0.01〜0.5%、N0.01〜0.1%、残部Feおよび付
随的不純物より成り、実質的に焼戻しマルテンサ
イト組織であることを特徴とする高低圧一体型タ
ービン用ロータである。 この発明に係る高低圧一体型タービンロータ
は、前述した各合金元素を特定の組成範囲とする
ことにより、高温および低温で優れた強度と、低
温での優れた靭性を発揮する。その大きな理由と
しては合金の素地中にNbの炭窒化物が微細に分
散析出し高温でのクリープ変形抵抗を維持すると
ともに、この微細に分散析出したNb炭窒化物が
鍜造および熱処理時に合金の結晶粒の粗大化を防
止し靭性の向上に寄与する。また低温における強
度、靭性を増強するに有効なNiを多量に含有す
ること、さらに合金中へ脱酸剤として添加するSi
の量を減じ、代りに真空カーボン脱酸を行い、合
金中のシリカ系酸化物量を減らすことにより、低
温における靭性が向上する。なお、この発明に係
る高低圧一体型タービンロータ材は以下に示す。 クロム当量=−40×C%−30×N%2 ×Mn%−4×Ni%+Cr%+4×Mo% +6×Si%+11×V%+2.5×Ta% の式でクロム当量が11以下とすることが望まし。
このことは本発明に係る高低圧一体型タービンロ
ータの如き大型鋼塊においてはクロム当量が11を
越えると局部的な合金成分のばらつきからフエラ
イト相が生成し、クリープ強さの低下をきたす恐
れがあるためである。 この発明に係る高低圧一体型タービンロータは
以下に述べるように製造し得る。まず所定量の合
金元素を配合し、溶解後、真空カーボン脱酸を行
ない鋳造する。その後1100〜1250℃に加熱し鍜造
加工を行い、次いで950〜1100℃で均一に加熱す
る。そしてこの温度で完全にオーステナイチ組織
に変態するに充分な時間をかけ、変態完了後、油
中あるいは水噴霧などで100℃程度まで冷却す
る。この冷却過程で金属組織はγ→α変態により
実質的に均一なマルテンサイト組織となる。そこ
でこのまま100℃程度の温度に数十時間維持し均
質化の後、550〜700℃に昇温し、数時間から数十
時間保持して焼戻しを行う。なお最終的に合金の
組織は焼戻しマルテンサイト組織となり、高温で
の優れた強度と低温での優れた靭性を有する高低
圧一体型タービンロータを得ることができる。 ここで本発明に係る高低圧一体型タービンロー
タの合金元素について限定理由を説明すると、
C:0.05〜0.3%、Cは高温で地鉄中に固溶しオ
ーステナイト組織とし、急冷によりγ―α′変態
を起こさせ低温および高温での強度を向上させる
とともに、NbやCrなどの元素と炭化物を形成
し、高温のクリープ変形抵抗を向上させるに必要
な元素で、0.05未満ではその効果が小さく、また
0.3%を越えると低温での靭性が低下する。 Si:0.1%以下、Siは溶解時の脱酸剤として必
要な元素であるが多量の含有は抵温での靭性を害
するため、できるだけ少ない方が望ましい。 Mn:0.3〜1.5%、MnはSiと同様に溶解時の脱
酸および脱硫剤として必要な元素であり、また合
金のオーステナイト相の範囲を広げる元素で少な
くとも0.3%は必要であり、1.5%を越えると高温
強度を低下させる。 Cr:9.0〜13.0%、Crは地鉄中に固溶し合金の
強度を向上させるとともに耐酸化、耐食性を付与
させるに必要な元素で少なくとも9.0%は必要で
ある。しかし多量の含有は好ましくないフエライ
ト相を生成し、高温強度の低下をきたすことから
13.0%までとする。 Mo:0.5〜2.0%、Moは高温および低温での強
度を高め、さらに焼戻し脆性を防止するのに必要
であり、0.5未満ではその効果が少ない。またMo
を多量に添加すると、フエライト相が生成し高温
強度を低下させることから2.0%までとする。 V:0.1〜0.5%、Vは高温強度を向上させるに
必要な元素で、0.1%未満ではその効果が少な
く、またフエライト生成元素であり、多量の含有
はフエライト相を生成し高温強度を低下させるの
でこの範囲とする。 Ni:1.0〜2.5%、Niはフエライト相の生成を防
止し、焼入性を高めるのに必要で、さらに低温に
おける強度と靭性をより向上させるためにも1.0
%以上が必要である。なお2.5%を越えると高温
強度の低下が著しくなるための範囲とする。 Nb:0.01〜0.5%、Nbは合金中のCおよびNと
化合してNb炭窒化物を生成し合金の素地中へ微
細に析出、分散して高温のクリープ強さを向上さ
せるとともに、鍜造および熱処理時の結晶粒の粗
大化を防止し低温での靭性を向上させるに必要な
元素で、少なくとも0.01%は必要とする。しかし
Nbはフエライト生成元素であり、多量の添加は
高温強度の低下をきたすため0.5%までとする。 N:0.01〜0.1%、Nはオーステナイト生成元
素でフエライト相の生成を抑制し、特にNbと化
合して窒化物を形成して高温のクリープ変形低抗
を向上させるに必要で0.01%未満ではその効果が
充分でなく、また0.1%を越えると巣やミクロポ
アの発生を増加させるのでこの範囲とする。 次に本発明についてその実施例を以下に説明す
る。 まず表―2に示す化学組成の合金試料を用意
し、溶解、鋳造した。なお、実施例1,2,3に
ついては真空カーボン脱酸を鋳造前に実施した。
次に鋳造した各合金試料のインゴツトを1200℃に
加熱し鍜造加工を行い、その後表―3に示す条件
で調質処理を施した。なお表中の熱処理の欄で記
号A,C,Eはロータの表層部、また記号B,
D,Fは同じくロータの中心部での冷却速度をシ
ユミレートしたものである。
は、高温強度は充分であるが、靭性に乏しくロー
タ中心部の延性脆性遷移温度(50%FATT)が
高い。このため脆性破壊に対し安全性を充分に保
障し得ない欠点がある。一方合金(C)で構成した場
合にはロータ中心部の延性脆性遷移温度が室温以
下と低いことからロータの脆性破壊に対する安全
性を充分に確保しうる。しかしその反面、蒸気温
度の高い高圧部では高温強度が不足し、且つ構成
合がNiを多量に含すことから高温での長時間使
用(運転)において脆化し易いと言う不都合が生
じる。 即ち上記合金A,B,Cのいずれを用いても構
成された高低圧一体型タービン用ロータには一長
一短があり実用に供し難い不都合さがある。 本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、高
温および低温で優れた強度と低温でも優れた靭性
を有し、特に所要の機能を発揮する高低圧一体型
タービンのロータを提供しようとするものであ
る。 以下本発明を詳細に説明すると本発明に係る高
低圧一体型タービンロータは重量比でC0.05〜0.3
%、Si0.1%下、Mn0.3〜1.5%、Cr9.0〜13.0%、
Mo0.5〜2.0%、V0.1〜0.5%、Ni1.0〜2.5%、
Nb0.01〜0.5%、N0.01〜0.1%、残部Feおよび付
随的不純物より成り、実質的に焼戻しマルテンサ
イト組織であることを特徴とする高低圧一体型タ
ービン用ロータである。 この発明に係る高低圧一体型タービンロータ
は、前述した各合金元素を特定の組成範囲とする
ことにより、高温および低温で優れた強度と、低
温での優れた靭性を発揮する。その大きな理由と
しては合金の素地中にNbの炭窒化物が微細に分
散析出し高温でのクリープ変形抵抗を維持すると
ともに、この微細に分散析出したNb炭窒化物が
鍜造および熱処理時に合金の結晶粒の粗大化を防
止し靭性の向上に寄与する。また低温における強
度、靭性を増強するに有効なNiを多量に含有す
ること、さらに合金中へ脱酸剤として添加するSi
の量を減じ、代りに真空カーボン脱酸を行い、合
金中のシリカ系酸化物量を減らすことにより、低
温における靭性が向上する。なお、この発明に係
る高低圧一体型タービンロータ材は以下に示す。 クロム当量=−40×C%−30×N%2 ×Mn%−4×Ni%+Cr%+4×Mo% +6×Si%+11×V%+2.5×Ta% の式でクロム当量が11以下とすることが望まし。
このことは本発明に係る高低圧一体型タービンロ
ータの如き大型鋼塊においてはクロム当量が11を
越えると局部的な合金成分のばらつきからフエラ
イト相が生成し、クリープ強さの低下をきたす恐
れがあるためである。 この発明に係る高低圧一体型タービンロータは
以下に述べるように製造し得る。まず所定量の合
金元素を配合し、溶解後、真空カーボン脱酸を行
ない鋳造する。その後1100〜1250℃に加熱し鍜造
加工を行い、次いで950〜1100℃で均一に加熱す
る。そしてこの温度で完全にオーステナイチ組織
に変態するに充分な時間をかけ、変態完了後、油
中あるいは水噴霧などで100℃程度まで冷却す
る。この冷却過程で金属組織はγ→α変態により
実質的に均一なマルテンサイト組織となる。そこ
でこのまま100℃程度の温度に数十時間維持し均
質化の後、550〜700℃に昇温し、数時間から数十
時間保持して焼戻しを行う。なお最終的に合金の
組織は焼戻しマルテンサイト組織となり、高温で
の優れた強度と低温での優れた靭性を有する高低
圧一体型タービンロータを得ることができる。 ここで本発明に係る高低圧一体型タービンロー
タの合金元素について限定理由を説明すると、
C:0.05〜0.3%、Cは高温で地鉄中に固溶しオ
ーステナイト組織とし、急冷によりγ―α′変態
を起こさせ低温および高温での強度を向上させる
とともに、NbやCrなどの元素と炭化物を形成
し、高温のクリープ変形抵抗を向上させるに必要
な元素で、0.05未満ではその効果が小さく、また
0.3%を越えると低温での靭性が低下する。 Si:0.1%以下、Siは溶解時の脱酸剤として必
要な元素であるが多量の含有は抵温での靭性を害
するため、できるだけ少ない方が望ましい。 Mn:0.3〜1.5%、MnはSiと同様に溶解時の脱
酸および脱硫剤として必要な元素であり、また合
金のオーステナイト相の範囲を広げる元素で少な
くとも0.3%は必要であり、1.5%を越えると高温
強度を低下させる。 Cr:9.0〜13.0%、Crは地鉄中に固溶し合金の
強度を向上させるとともに耐酸化、耐食性を付与
させるに必要な元素で少なくとも9.0%は必要で
ある。しかし多量の含有は好ましくないフエライ
ト相を生成し、高温強度の低下をきたすことから
13.0%までとする。 Mo:0.5〜2.0%、Moは高温および低温での強
度を高め、さらに焼戻し脆性を防止するのに必要
であり、0.5未満ではその効果が少ない。またMo
を多量に添加すると、フエライト相が生成し高温
強度を低下させることから2.0%までとする。 V:0.1〜0.5%、Vは高温強度を向上させるに
必要な元素で、0.1%未満ではその効果が少な
く、またフエライト生成元素であり、多量の含有
はフエライト相を生成し高温強度を低下させるの
でこの範囲とする。 Ni:1.0〜2.5%、Niはフエライト相の生成を防
止し、焼入性を高めるのに必要で、さらに低温に
おける強度と靭性をより向上させるためにも1.0
%以上が必要である。なお2.5%を越えると高温
強度の低下が著しくなるための範囲とする。 Nb:0.01〜0.5%、Nbは合金中のCおよびNと
化合してNb炭窒化物を生成し合金の素地中へ微
細に析出、分散して高温のクリープ強さを向上さ
せるとともに、鍜造および熱処理時の結晶粒の粗
大化を防止し低温での靭性を向上させるに必要な
元素で、少なくとも0.01%は必要とする。しかし
Nbはフエライト生成元素であり、多量の添加は
高温強度の低下をきたすため0.5%までとする。 N:0.01〜0.1%、Nはオーステナイト生成元
素でフエライト相の生成を抑制し、特にNbと化
合して窒化物を形成して高温のクリープ変形低抗
を向上させるに必要で0.01%未満ではその効果が
充分でなく、また0.1%を越えると巣やミクロポ
アの発生を増加させるのでこの範囲とする。 次に本発明についてその実施例を以下に説明す
る。 まず表―2に示す化学組成の合金試料を用意
し、溶解、鋳造した。なお、実施例1,2,3に
ついては真空カーボン脱酸を鋳造前に実施した。
次に鋳造した各合金試料のインゴツトを1200℃に
加熱し鍜造加工を行い、その後表―3に示す条件
で調質処理を施した。なお表中の熱処理の欄で記
号A,C,Eはロータの表層部、また記号B,
D,Fは同じくロータの中心部での冷却速度をシ
ユミレートしたものである。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
かくして得た各試験材より引張試験、シヤルビ
ー衝撃試験、およびクリープ破断試験を行なつ
た。これらの試験結果を表―4に示す。(なお表
―4の中に記した50%FATTとは衝撃試験した
後の試験片破面において延性破面が50%を占める
温度のことでこの温度が低いほど靭性が優れてお
り、タービンロータとして望ましい)。 表―4より明らかなように、本発明に係る高低
圧―体型タービンロータは比較例(1)および、従来
の蒸気タービンに使用されている1%Cr〜1
%、Mo〜0.25%Vロータ(比較例2)に比べ、
靭性ははるかに優れ、クリープ破断強さも同程度
かそれ以上保有している。また比較例(3)のものに
比べてもクリープ強さは非常に優れている。以上
のように本発明に係るタービン用ロータは延性脆
性遷移温度(50%FATT)が低く、その値が40
℃以下であることを伴ない脆性破壊に対する安全
性が向上し、しかもクリープ破断強さも良好であ
るため、タービンの使用蒸気温度を向上させて熱
効率の向上やタービンの大容量化を図ることがで
きる。 以上、本発明に係る高低圧一体型蒸気タービン
用ロータは工業上有用である事は確実である。
ー衝撃試験、およびクリープ破断試験を行なつ
た。これらの試験結果を表―4に示す。(なお表
―4の中に記した50%FATTとは衝撃試験した
後の試験片破面において延性破面が50%を占める
温度のことでこの温度が低いほど靭性が優れてお
り、タービンロータとして望ましい)。 表―4より明らかなように、本発明に係る高低
圧―体型タービンロータは比較例(1)および、従来
の蒸気タービンに使用されている1%Cr〜1
%、Mo〜0.25%Vロータ(比較例2)に比べ、
靭性ははるかに優れ、クリープ破断強さも同程度
かそれ以上保有している。また比較例(3)のものに
比べてもクリープ強さは非常に優れている。以上
のように本発明に係るタービン用ロータは延性脆
性遷移温度(50%FATT)が低く、その値が40
℃以下であることを伴ない脆性破壊に対する安全
性が向上し、しかもクリープ破断強さも良好であ
るため、タービンの使用蒸気温度を向上させて熱
効率の向上やタービンの大容量化を図ることがで
きる。 以上、本発明に係る高低圧一体型蒸気タービン
用ロータは工業上有用である事は確実である。
Claims (1)
- 1 重量比でC0.05〜0.3%、Si0.1%以下、Mn0.3
〜1.5%、Cr9.0〜13.0%、Mo0.5%〜2.0%、V0.1
〜0.5%、Ni1.0〜2.5%、Nb0.01〜0.5%、N0.01〜
0.1%、残部Feおよび付随的不純物より成り、実
質的に焼戻しマルテンサイト組織であることを特
徴とする高低圧一体型タービン用ロータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12859878A JPS5558352A (en) | 1978-10-20 | 1978-10-20 | Mixed pressure type turbine rotor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12859878A JPS5558352A (en) | 1978-10-20 | 1978-10-20 | Mixed pressure type turbine rotor |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5558352A JPS5558352A (en) | 1980-05-01 |
JPS6151025B2 true JPS6151025B2 (ja) | 1986-11-07 |
Family
ID=14988723
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12859878A Granted JPS5558352A (en) | 1978-10-20 | 1978-10-20 | Mixed pressure type turbine rotor |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5558352A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6024353A (ja) * | 1983-07-20 | 1985-02-07 | Japan Steel Works Ltd:The | 12%Cr系耐熱鋼 |
EP0237170B1 (en) * | 1986-02-05 | 1994-05-11 | Hitachi, Ltd. | Heat resistant steel and gas turbine composed of the same |
-
1978
- 1978-10-20 JP JP12859878A patent/JPS5558352A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5558352A (en) | 1980-05-01 |
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