JPS5943603B2 - 津波、高潮による海上浮上構造物の陸上への移動防止装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、津波や台風による高潮が発生した場合、港
湾内に停泊している船舶等の海上浮上構造物が陸上に移
動してしまうことを防止するための防止装置に関するも
のである。

従来、津波や台風による高潮が発生すると、港湾に停泊
している船舶等の海上浮上構造物は、係留索を切断し、
陸上に移動してしまい、波、潮が引いた後、陸上にその
まま残留する事態が発生する。

陸上に残留した海上浮上構造物が船舶等の大型構造物で
あると再び海上に果すことは不可能であるので解体して
スクラップにせざるを得す、多大の損害をこうむること
になる。

また、さらに、このような大型構造物が道路、鉄道路上
に残留した場合には、交通面でも大きな問題が発生する
こととなる。

この発明は、前述の津波や台風による高潮により、海上
浮上構造物が陸上に移動してしまうことを防止するため
の装置を提供するものであって、岸壁にガイド部を設け
、該ガイド部に浮体な有する防護体を上下動のみ移動自
在に挿入し、水位の上昇により該防護体が上昇するよう
にしてなることに特徴を有する。

この発明を以下、実施例とともに図面を参照しながら説
明する。

第１図は、この発明の第１の実施例を示す側面図、第２
図は、この発明の第２の実施例を示す側面図、第３図は
、この発明の第３の実施例を示す側面図、第４図は、第
３図のＡ−Ａ線断面図である。

第１図において、１は岸壁、２は該岸壁１の前面に設け
られたガイド部、３は該ガイド部２に上下動のみ移動自
在に挿入した防護体で、該防護体３は、浮体兼ストツバ
−３′を有する。

４は船舶等の海上浮上構造物、５はボラード、６は係留
索である。

この発明の第１図に示す第１実施例は以上の構成からな
るので、平常水位Ａに対し、津波、高潮の異常水位Ｂと
なると、防護体３は浮体３′の浮力時によりガイド部２
に案内され、それと同時に海、上浮上構造物４も浮上し
、第１図中一点鎖線で示す位置に上昇する。

従って、海上浮上構造物４は防護体３により阻止され陸
地側へ移動しない。

同、防護体３の浮体３′にあらかじめバラストを投入し
、平常水位Ａ時には固定状態としておき、異常水位Ｂの
とき浮上するように調整しておいても良い。

第２図に示す、この発明の第２実施例は、岸壁１の前面
に設けたピットなガイド部２とし、さらに、通水孔７を
設け、該ガイド部２内に浮体で構成される防護体３を挿
入したものであり、作用効果は前述と同じである。

第３図及び第４図に示す、この発明の第３実施例は、岸
壁１の前面にレール状のガイド部２を設け、該ガイド部
２に浮体３′を有する防護体３を挿入したものである。

同、８は、ゴムローラからなるフェンダ−である。

この実施例においても作用効果は第１図の第１実施例と
同じである。

以上説明したように、この発明によれば、地震以上説明
したように、この発明によれば、地震による津波、台風
における高潮が発生しても、防護体が動力を要すること
なく水位とともに自動的に上昇するので、海上浮上構造
物が陸地側へ移動しようとしても該防護体によりその移
動が阻止され、該海上浮上構造物が陸地内に残留すると
いう異常事態が未然に防止できるというきわめて有用な
効果がもたらされる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の第１実施例の側面図。 第２図はこの発明の第２実施例の側面図。 第３図はこの発明の第３実施例の側面図。 第４図は第３図のＡ−Ａ線断面図である。 図面において、１・・・岸壁、２・・・ガイド部、３・
・・防護体、４・・・海上浮上構造物、５・・・ボラー
ド、６・・・係留索、７・・・通水孔、８・・・フェン
ダ−１Ａ・・・平常時の水位、Ｂ・・・異常時の水位。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 岸壁にガイド部を設け、該ガイド部に浮体な有する
   防護体を上下動のみ移動自在に挿入し、水位の上昇に伴
   なって該防護体が上昇するようにしてなることを特徴と
   する津波、高潮による海上浮上構造物の陸上への移動防
   止装置。