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JPH1197169A - 発光素子及び発光素子用の保護材料 - Google Patents

発光素子及び発光素子用の保護材料

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Publication number
JPH1197169A
JPH1197169A JP9269218A JP26921897A JPH1197169A JP H1197169 A JPH1197169 A JP H1197169A JP 9269218 A JP9269218 A JP 9269218A JP 26921897 A JP26921897 A JP 26921897A JP H1197169 A JPH1197169 A JP H1197169A
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JP
Japan
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organic
oxide
layer
light
sulfide
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Application number
JP9269218A
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English (en)
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Inventor
Ichiro Kono
一郎 河野
Hiroyasu Sadabetto
裕康 定別当
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
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Publication of JPH1197169A publication Critical patent/JPH1197169A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3900617B2 publication Critical patent/JP3900617B2/ja
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Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/87Passivation; Containers; Encapsulations
    • H10K59/871Self-supporting sealing arrangements
    • H10K59/8722Peripheral sealing arrangements, e.g. adhesives, sealants
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/87Passivation; Containers; Encapsulations
    • H10K59/874Passivation; Containers; Encapsulations including getter material or desiccant

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 いわゆるダークスポットの成長による劣化を
防ぎ、製品寿命の長い発光素子及び発光素子用の保護材
料を提供する。 【解決手段】 透明な基板10の上に、アノード電極
(透明電極)11、有機EL層12、カソード電極(低
仕事関数金属電極)13を順次形成し、これらの上に保
護層14を形成する。保護層14は、例えば、Si、Z
nなどの酸化物または硫化物からなるガラス形成材料
(ホスト)に、Sc、Ceなどの単体、酸化物または硫
化物からなるガラス修飾材料(ゲスト)をドープしたも
のによって構成される。ガラス修飾材料は、ガラス形成
材料の分子の網目を切断し、ガラス形成材料の分子間に
できた空間に入り込む。このため、保護層14は、ガラ
ス形成材料のみからなるガラスよりも密な構造のガラス
となり、O2やH2Oがカソード電極13に侵入するのを
防ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光素子及び発光
素子用の保護材料に関し、特に発光素子の劣化を防ぐこ
とができるものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電極間に有機エレクトロルミ
ネッセンス(EL)薄膜を電極で挟み込み、これらの電
極間に電圧を印加して有機EL薄膜にキャリアを注入す
ることで発光を得る有機EL素子が知られている。この
有機EL素子は、一般に、ガラス等で構成された基板上
に、透明電極で構成されたアノード電極、有機EL層、
さらに低仕事関数金属電極で構成されたカソード電極が
順次形成されてなるものである。
【0003】この有機EL素子の形成プロセスにおい
て、パーティクル(小さなゴミ、塵、不要物などをい
う。以下、同じ)が存在すると、特に有機EL層を形成
する直前のアノード電極上に存在すると、その上に製膜
する有機EL層とアノード電極との界面にパーティクル
が存在したままとなる。このような状態で完成した有機
EL素子のアノード電極とカソード電極との間に電圧を
印加すると、電極間がショートしてパーティクルが存在
した部分のカソード電極及び有機EL層が欠損してピン
ホールが生じる。また、蒸着によって有機EL層を製膜
するときに、アノード電極上に存在するパーティクルの
部分に有機EL層が製膜できずに、小さなピンホールが
形成されることがある。このままカソード電極を形成し
た場合には、アノード電極とカソード電極との間に電圧
を印加すると、当該ピンホール部分がショートし、カソ
ード電極にピンホールが生じる。そして、このようにし
て生じたピンホールから酸素(O2)や水(H2O)が侵
入して、活性なカソード電極が酸化する。カソード電極
は、酸化すると有機EL層に電子の注入が困難となり、
この酸化した部分は有機EL層に所定の電圧を印加して
も発光しない部分(以下、ダークスポットという)とな
ってしまう。しかも、ダークスポットは、侵入するO2
びH2Oによって時間の経過と共に大きくなる。この
ダークスポットの成長により、有機EL素子が発光する
光の光量は、時間の経過と共に小さくなるという問題が
あった。
【0004】つまり、有機EL素子を製品化するに当た
っては、このダークスポットの成長をいかに抑えるかが
重要な課題となっていた。カソード電極が外気に触れな
いようにO2及びH2Oの侵入による酸化の進行を抑制
し、有機EL素子の製品寿命を長くするために、従来次
のような方法が用いられていた。
【0005】図11〜図13は、従来例の有機EL素子
7〜9の構造を示す断面図である。これらの有機EL素
子7〜9は、いずれも透明な基板10上に、透明電極か
らなるアノード電極11、正孔輸送層12aと電子輸送
性発光層12bとからなる有機EL層12、及び低仕事
関数金属電極からなるカソード電極13が順次積層され
てなるものである。そして、カソード電極13を外気か
ら遮断するために、図11の有機EL素子7では、第2
基板75を基板10に対向して設け、基板10と第2基
板75との間をシール材76によって封止していた。ま
た、図12の有機EL素子8では、基板10上に形成さ
れたアノード電極11、有機EL層12及びカソード電
極13を有機系樹脂からなる封止層85で被覆して封止
していた。また、図13の有機EL素子9では、基板1
0上に形成されたアノード電極11、有機EL層12及
びカソード電極13を、GeO、MoO3、GeS、S
nS、LiF等の金属酸化物、金属フッ化物あるいは金
属硫化物からなるからなる封止層95で被覆して封止し
ていた。
【0006】しかしながら、上記従来例の有機EL素子
7〜9には、次のような問題があった。図11に示した
有機EL素子7は、2枚の基板が必要となるため、全体
の構成が厚くなり、コスト高となっていた。また、外気
の遮断性は、シール材76のガス透過性に依存するが、
シール材76は、ガス透過性が完全ではなく、十分に外
気を遮断することができなかった。このため、シール材
76を介してO2及びH2Oが侵入し、カソード電極13
が酸化してダークスポットが発生、成長していた。
【0007】図12に示した有機EL素子8では、封止
層85に用いられている有機系樹脂の外気遮断性が十分
でなかった。このため、封止層85を介してO2及びH2
Oが侵入し、カソード電極13が酸化してダークスポッ
トが発生、成長していた。図13に示した有機EL素子
9でも、封止層95に用いられているGeO、Mo
3、GeS、SnS、LiFは、その粒径が比較的大
きく、この粒子の隙間からO2及びH2Oが侵入してしま
った。これにより、カソード電極13が酸化してダーク
スポットが発生、成長していた。
【0008】すなわち、従来より用いられていた方法で
は、いずれの場合もO2及びH2Oの侵入によるカソード
電極13の酸化を十分に抑制することができなかった。
このため、従来の有機EL素子7〜9では、ダークスポ
ットの発生、成長を十分に抑え込むことができず、製品
寿命を長くすることができなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解消するためになされたものであり、いわ
ゆるダークスポットの成長による劣化を防ぎ、製品寿命
の長い発光素子及び発光素子用のガラス材料を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の観点にかかる発光素子は、透明電極
と、金属電極と、前記透明電極と前記金属電極との間に
介在させた発光層とを基板上に形成した発光素子であっ
て、前記透明電極、前記金属電極及び前記発光層を被覆
し、かつ、単独でアモルファス構造をとることができる
ホスト材料に不純物をゲスト材料としてドープしたガラ
ス材料からなる保護層を備える、ことを特徴とする。
【0011】前記保護層を構成するガラス材料は、上記
のように構成したことによって、前記ホスト材料を構成
する分子の隙間に、前記不純物が物理的に入り込み、或
いは前記不純物がホスト材料を構成する分子と化学結合
し、結合構造が密なものとなる。従って、前記保護層に
よって外部から酸素及び水が侵入することを防ぐことが
できる。このため、前記金属電極の酸化を抑止すること
ができ、ダークスポットの成長による発光素子の劣化を
防ぐことができ、発光素子の製品寿命が長いものとな
る。
【0012】上記発光素子において、前記ホスト材料
は、酸素原子との単結合エネルギーが370(kJ/mol)
以上である原子の酸化物によって構成され、前記ゲスト
材料は、酸素原子との単結合エネルギーが370(kJ/m
ol)未満である原子の単体または酸化物によって構成さ
れる、ものとすることができる。
【0013】上記発光素子において、前記ホスト材料
は、酸素原子との単結合エネルギーが260(kJ/mol)
以上である原子の酸化物によって構成され、前記ゲスト
材料は、酸素原子との単結合エネルギーが260(kJ/m
ol)未満である原子の単体または酸化物によって構成さ
れる、ものとすることもできる。
【0014】上記発光素子において、前記ホスト材料
は、ケイ素、ホウ素、ゲルマニウム、リン、ヒ素のうち
の何れか1種類以上の酸化物または硫化物によって構成
され、前記ゲスト材料は、アルミニウム、亜鉛、ベリリ
ウムのうちの何れか1種類以上の酸化物または硫化物に
よって構成される、ものとすることもできる。
【0015】上記発光素子において、前記ホスト材料
は、ケイ素、ホウ素、ゲルマニウム、リン、ヒ素のうち
の何れか1種類以上の酸化物または硫化物によって構成
され、前記ゲスト材料は、スカンジウム、ランタン、イ
ットリウム、スズ、バリウム、カルシウム、ストロンチ
ウム、マグネシウム、リチウム、ナトリウム、カリウ
ム、ルビジウム、セシウム、セリウムのうちの何れか1
種類以上の単体、酸化物または硫化物によって構成され
る、ものとすることもできる。
【0016】上記発光素子において、前記ホスト材料
は、アルミニウム、亜鉛、ベリリウムのうちの何れか1
種類以上の酸化物または硫化物によって構成され、前記
ゲスト材料は、スカンジウム、ランタン、イットリウ
ム、スズ、バリウム、カルシウム、ストロンチウム、マ
グネシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジ
ウム、セシウム、セリウムのうちの何れか1種類以上の
酸化物または硫化物によって構成される、ものとするこ
ともできる。
【0017】上記発光素子において、前記透明電極、前
記発光層及び前記金属電極は、例えば、前記透明電極、
前記発光層、前記金属電極の順で基板側から積層されて
形成されたものとすることができる。この場合、前記金
属電極は、3000(Å)以上の層厚で形成されている
ことを好適とする。
【0018】この構成は、前記発光層が有機エレクトロ
ルミネッセンス層であるときに、特に顕著な効果を生じ
る。
【0019】すなわち、有機エレクトロルミネッセンス
材料は熱に弱いため、前記保護層を例えば、スパッタ法
によって形成するときに、前記金属電極を3000
(Å)以上の層厚とすることによって、スパッタリング
によって生じる熱から前記有機エレクトロルミネッセン
ス層を保護することができる。
【0020】上記発光素子は、さらに、前記保護層の上
に積層して形成された金属膜を備える構成とすることが
できる。
【0021】また、上記発光素子は、さらに、前記保護
層の上に積層して形成され、前記保護層を封止する有機
系樹脂からなる封止層を備える構成とすることもでき
る。
【0022】このように構成した場合、前記保護層に何
らかの欠陥があっても、その欠陥を前記金属膜及び前記
保護層によって被覆することができる。このため、前記
保護層の欠陥部分から酸素及び水が侵入することを防ぐ
ことができる。これにより、前記金属電極の酸化による
ダークスポットの成長を、よりいっそう抑止することが
できる。
【0023】また、上記発光素子は、さらに、前記基板
に対向して配置された対向基板と、前記基板と前記対向
基板との間を封止するシール材とを備える構成とするこ
ともできる。この場合、前記シール材によって前記基板
と前記対向基板との間を封止することによって形成され
た空間に、絶縁性のオイルを充填してもよい。
【0024】このように構成した場合、前記対向基板
(及び前記オイル)によっても外部からの酸素及び水の
侵入を防ぐことができる。これにより、前記金属電極の
酸化によるダークスポットの成長を、よりいっそう抑止
することができる。
【0025】上記目的を達成するため、本発明の第2の
観点にかかる発光素子用の保護材料は、3次元綱目状構
造の酸化物或いは硫化物の分子間の隙間に、1種類以上
の単体、酸化物、硫化物のいずれかから選択される充填
材が混在される、ことを特徴とする。
【0026】上記発光素子用の保護材料は、前記3次元
綱目状構造の酸化物或いは硫化物が、ケイ素、ホウ素、
ゲルマニウム、リン、ヒ素のうちの何れか1種類以上の
酸化物または硫化物であり、前記充填材が、アルミニウ
ム、亜鉛、ベリリウムのうちの何れか1種類以上の酸化
物または硫化物である、ものとすることができる。
【0027】上記発光素子用の保護材料は、また、前記
3次元綱目状構造の酸化物或いは硫化物が、ケイ素、ホ
ウ素、ゲルマニウム、リン、ヒ素のうちの何れか1種類
以上の酸化物または硫化物であり、前記充填材が、スカ
ンジウム、ランタン、イットリウム、スズ、バリウム、
カルシウム、ストロンチウム、マグネシウム、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、セ
リウムのうちの何れか1種類以上の単体、酸化物または
硫化物である、ものとしてもよい。
【0028】上記発光素子用の保護材料は、また、前記
3次元綱目状構造の酸化物或いは硫化物が、アルミニウ
ム、亜鉛、ベリリウムのうちの何れか1種類以上の酸化
物または硫化物であり、前記充填材が、スカンジウム、
ランタン、イットリウム、スズ、バリウム、カルシウ
ム、ストロンチウム、マグネシウム、リチウム、ナトリ
ウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、セリウムのう
ちの何れか1種類以上の単体、酸化物または硫化物であ
る、ものとしてもよい。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態について説明する。
【0030】[第1の実施の形態]図1は、この実施の
形態の有機EL素子1の構造を示す断面図である。この
有機EL素子1は、ページャや携帯電話などの表示部の
バックライトとして用いられる全面発光型のものであ
る。図1に示すように、有機EL素子1は、基板10上
に順次積層して形成されたアノード電極11と、有機E
L層12と、カソード電極13と、保護層14とから構
成されている。
【0031】基板10は、絶縁性を有し、可視光に対し
て十分な透過性を有する透明のガラスまたはプラスチッ
クなどによって構成されている。アノード電極11は、
可視光に対して十分な透過性を有し、後述する正孔輸送
層12aに十分に正孔を注入することができるITO
(Indium Tin Oxide)、ZnO−In23化合物あるい
はSnO2などの透明電極から構成される。
【0032】有機EL層12は、アノード電極11の側
に形成された正孔輸送層12aと、カソード電極13の
側に形成された電子輸送性発光層12bとの2層構造に
よって構成されている。正孔輸送層12aは、化1に示
すα−NPDから構成される。
【化1】
【0033】電子輸送性発光層12bは、化2に示すB
ebq2から構成される。
【化2】
【0034】有機EL層12は、アノード電極11とカ
ソード電極13との間に電圧を印加し、電極間の有機E
L層12内に電流が流れて正孔と電子とが再結合するこ
とによって励起されたエネルギーを電子輸送性発光層1
2bが吸収することによって発光する。有機EL層12
は、電子輸送性発光層12bとしてBebq2を用いて
いることにより、アノード電極11を介して基板10側
に緑色の光を発するものである。
【0035】カソード電極13は、電子輸送性発光層1
2bに十分電子を注入することができるMg、Mg:I
n合金あるいはMg:Ag合金などの低仕事関数の金属
電極から構成される。カソード電極13の層厚は、保護
層14を形成するときにスパッタリングによるダメージ
から有機EL層13を保護するために、3000(Å)
以上に形成することが望ましい。
【0036】保護層14は、特殊な構造のガラスからな
るものであり、以下の(1)〜(3)の何れかの構成を
有するものである。なお、以下の(1)〜(3)におい
て、ガラス形成材料は、酸素原子との間の単結合エネル
ギーが370(kJ/mol)以上(好ましくは400(kJ/m
ol))であるSi、B、Ge、P、Asから選択される
元素の酸化物からなる。SiとOとの単結合エネルギー
は、443(kJ/mol)であり、B、 Ge、P及びAs
の各々とOとの単結合エネルギーはそれぞれ、372、
443及び464(kJ/mol)である。ガラス形成材料
は、単独でアモルファス構造をとることができる。
【0037】ガラス修飾材料は、酸素原子との単結合エ
ネルギーが260(kJ/mol)未満であるSc、La、
Y、Sn、Ba、Ca、Sr、Mg、Li、Na、K、
Rb、Cs、Ceから選択される元素の酸化物またはこ
れらの原子の単体からなる。Sc、La、Y、Sn、B
a、Ca、Sr、Mg、Li、Na、K、Rb及びCs
の各々とOとの単結合エネルギーはそれぞれ、251、
242、209、192、138、134、13415
5、151、84、54、50及び、42(kJ/mol)で
ある。
【0038】中間材料は、酸素原子との単結合エネルギ
ーが260(kJ/mol)以上、370(kJ/mol)未満であ
るAl、Zn、Beから選択される元素の酸化物からな
る。Al、Zn及びBeの各々とOとの単結合エネルギ
ーはそれぞれ、334、301及び263(kJ/mol)で
ある。中間材料は、単独でアモルファス構造をとること
ができる。なお、これらの材料は、酸化物の代わりに硫
化物を用いてもよい。
【0039】(1)ガラス形成材料をホスト、ガラス修
飾材料をゲストとするもの。保護層14の材料全体を1
00(mol%)としたとき、5〜30(mol%)のガラス
修飾材料をガラス形成材料にドープすると、ガラス形成
材料のみで構成されたガラスの網目の一部が切断され
る。そして、図2(A)に示すように、ガラス修飾材料
の原子が、網目の切断によって形成されたガラス形成材
料の原子の隙間に入り込む。これによって、ガラス形成
材料のみで構成されたガラスよりも密な構造のガラスと
なる。
【0040】(2)ガラス形成材料をホスト、中間材料
をゲストとするもの。保護層14の材料全体を100
(mol%)としたとき、5〜30(mol%)の中間材料を
ガラス形成材料にドープすると、ガラス形成材料のみで
構成されたガラスの網目の一部が切断される。そして、
図2(B)に示すように、中間材料の原子が、網目の切
断によって形成されたガラス形成材料の原子の隙間に入
り込むと共に、その一部はガラス形成材料と結合する。
これによって、ガラス形成材料のみで構成されたガラス
よりも密な構造のガラスとなる。
【0041】(3)中間材料をホスト、ガラス修飾材料
をゲストとするもの。保護層14の材料全体を100
(mol%)としたとき、5〜30(mol%)のガラス修飾
材料を中間材料にドープすると、中間材料の結合の網目
の一部が切断される。そして、図2(C)に示すよう
に、ガラス修飾材料の原子が、網目の切断によって形成
された中間材料の原子の隙間に入り込むと共に、その一
部が中間材料と結合する。これによって、ガラス形成材
料のみで構成されたガラスよりも密な構造のガラスとな
る。
【0042】保護層14は、このように原子が密となっ
た構造のガラスで構成されていることによって、O2
びH2Oの侵入を阻止することができる。また、保護層
14は、絶縁性を有し、アノード電極11とカソード電
極13との間に電圧を印加しても、これらの電極間をシ
ョートさせることがない。なお、保護層14の層厚は、
3000(Å)以上であることを好適とする。
【0043】なお、図示しないが、アノード電極11及
びカソード電極13には、有機EL素子1の発光/非発
光に応じて所定の電圧を印加するための端子がそれぞれ
設けられている。これらの端子は、保護層14の外側に
引き出され、それぞれ所定の駆動回路に接続されてい
る。
【0044】以下、有機EL素子1の製造プロセスにつ
いて説明する。まず、基板10上にスパッタ法でIT
O、ZnO−In23化合物あるいはSnO2などの透
明電極材料を堆積させる。そして、堆積させた透明電極
材料のうちの不要部分、すなわちアノード電極11とな
る部分以外の部分をフォトリソグラフィー法により取り
除く。これにより、アノード電極11が形成される。
【0045】次に、アノード電極11の大きさ以下の窓
を設けたメタルマスクを所定の位置に合わせ、正孔輸送
層材料であるα−NPDと電子輸送性発光層材料である
Bebq2とをメタルマスクの窓からアノード電極11
の上に順次真空蒸着する。これにより、正孔輸送層12
aと電子輸送性発光層12bとからなる有機EL層12
が形成される。
【0046】次に、有機EL層12の大きさ以下の窓を
設けたメタルマスクを所定の位置に合わせ、Mg、M
g:In合金あるいはMg:Ag合金などの低仕事関数
の金属をメタルマスクの窓から有機EL層12の上に真
空蒸着する。これにより、カソード電極13が形成され
る。
【0047】以上の工程によって、アノード電極11、
有機EL層12及びカソード電極13が形成された基板
10(以下、発光側基板という)を低温成膜が可能なス
パッタ装置のチャンバーに固定する。そして、メタルマ
スクを所定の位置に合わせ、保護層14を構成する材料
の比率に応じた所定の割合でガラス形成材料、ガラス修
飾材料及び/または中間材料をAr雰囲気下において発
光側基板にスパッタリングする。なお、この工程でのス
パッタリングは、例えば、対向ターゲットスパッタ、マ
グネトロンスパッタ、イオンビームスパッタあるいはE
CRスパッタによって行うことができる。ただし、いず
れの方法によっても発光側基板の表面の温度は、100
℃以下の低温とする。なお、保護層14の形成は、イオ
ンビーム、イオンプレーティング等の蒸着法によっても
行うことができる。
【0048】以下、有機EL素子1におけるダークスポ
ットの発生例と、保護層14がダークスポットの成長を
抑止する作用について、図3を参照して説明する。上記
のプロセスにおいて有機EL層12を形成する前に、ア
ノード電極11の上にパーティクルが存在したとする。
このような場合、上記のプロセスを経ると、図3(A)
に示すように、有機EL層12にパーティクルPが存在
したままの有機EL素子1が形成される。
【0049】図3(A)に示した有機EL素子1のアノ
ード電極11とカソード電極13との間に、有機EL層
12を発光させるべく所定の電圧を印加すると、その電
界の強さによってアノード電極11とカソード電極13
との間がショートする。このときのエネルギーによっ
て、図3(B)に示すように、ショートした部分すなわ
ちパーティクルが存在した部分の有機EL層12及びカ
ソード電極13が欠損してピンホールPHを生じる。ま
た、蒸着によって有機EL層12を製膜するときに、ア
ノード電極11上に存在するパーティクルの部分に有機
EL層12が製膜できずに、小さなピンホールが形成さ
れることがある。このままカソード電極13を形成した
場合にも、アノード電極11とカソード電極13との間
に電圧を印加すると、当該ピンホール部分がショート
し、図3(B)に示すとおりに、カソード電極13にピ
ンホールが生じる。
【0050】ここで、保護層14がなかった場合を考え
る。有機EL素子に保護層14がない場合には、図3
(C’)に示すように、ピンホールPHの部分からカソ
ード電極13の内部に外気中に存在するO2及びH2Oが
侵入する。カソード電極13は、ピンホールPHの部分
から侵入してきたO2及びH2Oによって、図中黒く塗り
つぶしたように有機EL層12との界面までが酸化す
る。こうしてカソード電極13の有機EL層12との界
面が酸化すると、アノード電極11とカソード電極13
との間に電圧を印加しても、有機EL層12の電子輸送
性発光層12aに電子が十分に注入されなくなる。これ
によって、有機EL層12が発光しない部分であるダー
クスポットDSが生じ、このダークスポットの大きさ
は、カソード電極13の酸化の進行に伴って、時間と共
に成長する。
【0051】一方、この実施の形態の有機EL素子1の
ように保護層14を設けている場合は、図3(C)に示
すように、保護層14を構成するガラス材料が密な構造
となっているため、O2及びH2Oの分子が透過できるよ
うな隙間がほとんどなく、O2及びH2Oの侵入が阻止さ
れる。このため、外気中に存在するO2及びH2Oがカソ
ード電極13のピンホールPHへの侵入が阻止され、時
間の経過によってもカソード電極13の酸化があまり進
行しない。このため、ダークスポットDSの成長が抑止
される。
【0052】以上説明したように、この実施の形態の有
機EL素子1では、カソード電極13を被覆する保護層
14が構成原子が密な特殊な構造のガラスによって構成
されている。この保護層14は、原子が密な状態となっ
ていることにより、外部からO2及びH2Oがカソード電
極13に侵入することを阻止することができる。このた
め、この実施の形態の有機EL素子1では、カソード電
極13の酸化を抑制することができ、ダークスポットの
成長による劣化を防ぐことができる。従って、この実施
の形態の有機EL素子1は、従来の有機EL素子に比べ
て、製品寿命が長くなる。
【0053】また、有機EL素子1の製造プロセスにお
いて、保護層14は低温でガラス形成材料、ガラス修飾
材料及び/または中間材料をスパッタリングすることに
よって形成しているので、熱に弱い有機EL層12の発
光輝度その他の特性に影響を及ぼすことがない。
【0054】[第2の実施の形態]図4は、この実施の
形態の有機EL素子2の構造を示す断面図である。この
有機EL素子2も、ページャや携帯電話などの表示部の
バックライトとして用いられる全面発光型のものであ
る。図4に示すように、有機EL素子2は、基板10上
に順次積層して形成されたアノード電極11と、有機E
L層12と、カソード電極13と、保護層14と、第2
保護層25とから構成されている。
【0055】有機EL素子2において、基板10、アノ
ード電極11、有機EL層12、カソード電極13及び
保護層14の構成は、第1の実施の形態の有機EL素子
1の対応するものと実質的に同一である。なお、アノー
ド電極11及びカソード電極13には、第1の実施の形
態の有機EL素子1と同様に、有機EL素子1の発光/
非発光に応じて所定の電圧を印加するための端子がそれ
ぞれ設けられている。これらの端子は、第2保護層25
の外側に引き出され、それぞれ所定の駆動回路に接続さ
れている。
【0056】第2保護層25は、AlやCr等の金属単
体、合金、または複数種の可視光に対して高い反射性を
示す金属を積層して構成される。第2保護層25は、上
記の第1の実施の形態の有機EL素子1の上に、Alや
Cr等の金属をスパッタ法あるいは真空蒸着法によって
製膜することによって形成される。
【0057】この実施の形態の有機EL素子2は、保護
層14に何らかの欠陥があっても、その欠陥を第2保護
層25で被覆することができる。また、第2保護層25
自体がO2やH2Oの侵入を抑止する効果がある。このた
め、保護層14の欠陥部分からO2やH2Oがカソード電
極13に侵入することを防ぐことができる。このため、
この実施の形態の有機EL素子2によれば、第1の実施
の形態の有機EL素子1と同等かそれ以上の効果を得る
ことができる。そして、有機EL素子2が発光した光の
うち、それぞれの部材10、11、12での界面での反
射により基板10側に出射せずに保護層14側に出射さ
れた光が、第2保護層25により反射されて基板10側
に出射するので、より高い輝度での表示が可能となる。
【0058】[第3の実施の形態]図5は、この実施の
形態の有機EL素子3の構造を示す断面図である。この
有機EL素子3も、ページャや携帯電話などの表示部の
バックライトとして用いられる全面発光型のものであ
る。図5に示すように、有機EL素子2は、基板10上
に順次積層して形成されたアノード電極11と、有機E
L層12と、カソード電極13と、保護層14と、封止
層35とから構成されている。
【0059】有機EL素子3において、基板10、アノ
ード電極11、有機EL層12、カソード電極13及び
保護層14の構成は、第1の実施の形態の有機EL素子
1の対応するものと実質的に同一である。なお、アノー
ド電極11及びカソード電極13には、第1の実施の形
態の有機EL素子1と同様に、有機EL素子3の発光/
非発光に応じて所定の電圧を印加するための端子がそれ
ぞれ設けられている。これらの端子は、封止層35の外
側に引き出され、それぞれ所定の駆動回路に接続されて
いる。
【0060】封止層35は、有機系のUV硬化樹脂や熱
硬化樹脂によって構成されている。封止層35は、第1
の実施の形態の有機EL素子1の上に溶解された樹脂を
流し込み、金型によって所定の形に整形することによっ
て形成される。
【0061】この実施の形態の有機EL素子3は、保護
層14に何らかの欠陥があっても、その欠陥を封止層3
5で被覆することができる。また、封止層35自体がO
2やH2Oの侵入を抑止する効果がある。このため、保護
層14の欠陥部分からO2やH2Oがカソード電極13に
侵入することを防ぐことができる。このため、この実施
の形態の有機EL素子3によれば、第1の実施の形態の
有機EL素子1と同等かそれ以上の効果を得ることがで
きる。
【0062】[第4の実施の形態]図6は、この実施の
形態の有機EL素子4の構造を示す断面図である。この
有機EL素子4も、ページャや携帯電話などの表示部の
バックライトとして用いられる全面発光型のものであ
る。図6に示すように、有機EL素子4は、基板10上
に順次積層して形成されたアノード電極11、有機EL
層12、カソード電極13及び保護層14と、基板10
に対向して設けられた第2基板45と、基板10と第2
基板45との間を封止するシール材46とから構成され
ている。
【0063】有機EL素子6において、基板10、アノ
ード電極11、有機EL層12、カソード電極13及び
保護層14の構成は、第1の実施の形態の有機EL素子
1の対応するものと実質的に同一である。なお、アノー
ド電極11及びカソード電極13には、第1の実施の形
態の有機EL素子1と同様に、有機EL素子4の発光/
非発光に応じて所定の電圧を印加するための端子がそれ
ぞれ設けられている。これらの端子は、シール材46の
外側に引き出され、それぞれ所定の駆動回路に接続され
ている。
【0064】第2基板45は、ガラス、プラスチックま
たはフィルムによって構成される。シール材46は、U
V硬化性のアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂あるいは熱
硬化性樹脂によって構成され、基板10と第2基板45
とを減圧下で接着する。従って、基板10、45及びシ
ール材46で囲まれた空間47はO2やH2Oが極めて希
薄な状態であり、さらに、シール材46は、基板10及
び第2基板45に密着するので、外部からO2やH2Oが
侵入してくるのをかなりの程度で防ぐことができる。な
お、空間47にシリコンオイルを封入してもよい。
【0065】この実施の形態の有機EL素子4では、基
板10と第2基板45とをシール材46によって封止す
ることによって、外部からO2やH2Oが侵入することを
かなりの程度で防ぐことができる。さらに、保護層14
によってO2やH2Oがカソード電極13に侵入すること
を防ぐことができる。このため、この実施の形態の有機
EL素子4によれば、第1の実施の形態の有機EL素子
1と同等かそれ以上の効果を得ることができる。
【0066】[第5の実施の形態]図7は、この実施の
形態の有機EL素子5の構造を示す断面図である。この
有機EL素子5も、ページャや携帯電話などの表示部の
バックライトとして用いられる全面発光型のものであ
る。図7に示すように、有機EL素子5は、基板10上
に順次積層して形成されたアノード電極11、有機EL
層12、カソード電極13、保護層14及び接着層56
と、基板10に対向し、接着層56に積層されて接着さ
れている第2基板55とから構成されている。
【0067】有機EL素子5において、基板10、アノ
ード電極11、有機EL層12、カソード電極13及び
保護層14の構成は、第1の実施の形態の有機EL素子
1の対応するものと実質的に同一である。第2基板55
の構成は、第4の実施の形態の有機EL素子4の第2基
板45の構成と実質的に同一である。なお、アノード電
極11及びカソード電極13には、第1の実施の形態の
有機EL素子1と同様に、有機EL素子5の発光/非発
光に応じて所定の電圧を印加するための端子がそれぞれ
設けられている。これらの端子は、接着層56の外側に
引き出され、それぞれ所定の駆動回路に接続されてい
る。
【0068】接着層56は、低吸湿性の光硬化接着剤、
エポキシ系接着剤などによって構成される。接着層56
として、低吸湿性のものを用いることによって、湿気
(H2O)の侵入をかなりの程度で防ぐことができる。
また、第2基板25によって上部からのO2やH2Oの侵
入をかなりの程度で防ぐことができる。
【0069】この実施の形態の有機EL素子5では、保
護層14及び接着層56の厚さが薄いことから、接着層
56と第2基板55とによってO2やH2Oの侵入をかな
りの程度で防ぐことができる。さらに、保護層14によ
ってO2やH2Oがカソード電極13に侵入することを防
ぐことができる。このため、この実施の形態の有機EL
素子5によれば、第1の実施の形態の有機EL素子1と
同等かそれ以上の効果を得ることができる。
【0070】[第6の実施の形態]図8は、この実施の
形態の有機EL素子6の構造を示す断面図である。この
有機EL素子6も、ページャや携帯電話などの表示部の
バックライトとして用いられる全面発光型のものであ
る。図8に示すように、有機EL素子6は、基板10上
に順次積層して形成されたアノード電極11、有機EL
層12、カソード電極13及び保護層14と、基板10
側を開口部とし、基板10に対向して設けられた缶型基
板65と、基板10と缶型基板65との間を封止するシ
ール材66と、シール材66によって封止された基板1
0と缶型基板65との間の空間部に充填されたオイル6
7とから構成されている。
【0071】有機EL素子2において、基板10、アノ
ード電極11、有機EL層12、カソード電極13及び
保護層14の構成は、第1の実施の形態の有機EL素子
1の対応するものと実質的に同一である。なお、アノー
ド電極11及びカソード電極13には、第1の実施の形
態の有機EL素子1と同様に、有機EL素子6の発光/
非発光に応じて所定の電圧を印加するための端子がそれ
ぞれ設けられている。これらの端子は、シール材66の
外側に引き出され、それぞれ所定の駆動回路に接続され
ている。
【0072】缶型基板65は、ガラスまたはプラスチッ
クによって構成され、基板10側の一底面を開口したも
のである。シール材66は、UV硬化性のアクリル系樹
脂、エポキシ系樹脂あるいは熱硬化性樹脂によって構成
され、基板10と缶型基板65とを接着する。シール材
66は、基板10及び缶型基板65に密着し、外部から
2やH2Oが侵入してくるのをかなりの程度で防ぐこと
ができる。オイル67は、シリコンオイルやトートシー
ル等の絶縁性を有するオイルによって構成される。オイ
ル67は、疎水性を有する。
【0073】この実施の形態の有機EL素子6では、基
板10と缶型基板65とをシール材66によって封止す
ることによって、外部からO2やH2Oが侵入することを
かなりの程度で防ぐことができる。また、オイル67に
よって外部からのH2Oの侵入を防ぐことができる。さ
らに、保護層14によってO2やH2Oがカソード電極1
3に侵入することを防ぐことができる。このため、この
実施の形態の有機EL素子6によれば、第1の実施の形
態の有機EL素子1と同等かそれ以上の効果を得ること
ができる。
【0074】[実施の形態の変形]本発明は、上記の第
1〜第6の実施の形態で示したものに限られず、様々な
変形が可能である。以下、上記の実施の形態の変形例に
ついて、説明する。
【0075】上記の第3の実施の形態では、封止層35
は、有機系透明樹脂によって構成されていたが、金属酸
化物、金属フッ化物あるいは金属硫化物から構成したも
のであってもよい。また、封止層35は、保護層14を
被覆して形成していたが、第2の実施の形態の有機EL
素子2において保護層14の上に形成された第2保護層
25の上に被覆して形成してもよい。
【0076】上記の第4〜第6の実施の形態では、第1
の実施の形態の有機EL素子1の構成に第2基板45、
55や缶型基板65などの構成を加えていた。しかしな
がら、第2、第3の実施の形態の有機EL素子2、3の
構成や、上記した第2保護層の上に封止層を形成した有
機EL素子の構成に加えて、第2基板や缶型基板などの
構成を加えてもよい。
【0077】上記の第1〜第6の実施の形態では、透明
電極によって構成されたアノード電極11は基板10の
側に、カソード電極13は有機EL層12を挟んで、基
板10の反対側に形成されていた。そして、有機EL層
12が発光した光は、基板10の側から外部に放出され
ていた。しかしながら、例えば、カソード電極を基板側
に、アノード電極を有機EL層を挟んで基板の反対側に
形成した有機EL素子にも適用することができる。もっ
とも、この場合は、基板の反対側に形成されるアノード
電極、保護層、第2保護層、封止層、接着層、第2基
板、缶型基板、あるいはオイルは、有機EL層で発光し
た光を十分に透過することができる材料で構成しなけれ
ばならない。
【0078】上記の第1〜第6の実施の形態では、有機
EL層12は、α−NPDからなる正孔輸送層12aと
Bebq2からなる電子輸送性発光層12bの2層構造
で形成されており、緑色の光を発するものであった。こ
れに対し、有機EL層12は、正孔輸送性発光層と電子
輸送層との2層構造、あるいは正孔輸送層、発光層及び
電子輸送層の3層構造で形成してもよい。また、これら
の各層に使用する有機EL材料を選択することによっ
て、緑色以外の任意の波長成分の光を発する有機EL素
子を構成することもできる。さらには、本発明は、無機
EL材料などの他の発光材料を発光層として用いた発光
素子にも適用することができる。
【0079】上記の第1〜第6の実施の形態では、保護
層14に、(1)ガラス形成材料にガラス修飾材料をド
ープしたもの、(2)ガラス形成材料に中間材料をドー
プしたもの、(3)中間材料にガラス修飾材料をドープ
したもの、の何れかの構造のガラスを適用していた。し
かしながら、これら(1)〜(3)の構造のガラスは、
基板10、第2基板45、55あるいは缶型基板65に
適用してもよい。これにより、基板10、第2基板4
5、55あるいは缶型基板65を介して外部からO2
びH2Oがカソード電極13へ侵入することも防ぐこと
ができる。
【0080】上記の第1〜第6の実施の形態では、ペー
ジャや携帯電話などの表示部のバックライトとして用い
る全面発光型の有機EL素子に本発明を適用した場合に
ついて説明した。しかしながら、本発明は、画像をセグ
メント表示する発光素子や、単純マトリクス方式やアク
ティブマトリクス方式で画像をドットマトリクス表示す
る発光素子にも適用することができる。
【0081】
【実施例】本発明の効果を確認するため、次のような実
験を行った。 [実施例1]この実施例においては、図1に示した構成
で、次のような条件を有する有機EL素子(1)〜
(4)を用意した。
【0082】アノード電極11は、有機EL素子(1)
〜(4)とも、2000(Å)の層厚のITOによって
構成した。有機EL層12は、有機EL素子(1)〜
(4)とも、500(Å)の層厚のBebq2からなる
正孔輸送層12aと、500(Å)の層厚のα−NPD
からなる電子輸送性発光層12bとの2層構造によって
構成した。カソード電極13は、有機EL素子(1)〜
(4)とも、5000(Å)の層厚のMg:In合金に
よって構成した。
【0083】保護層14は、有機EL素子(1)では、
形成しなかった。すなわち、有機EL素子(1)におい
て保護層14の層厚は、0(Å)とした。有機EL素子
(2)〜(4)のいずれにおいても、保護層14には、
図2(C)に示すような構造の、ZnSをホストとし、
20(mol%)のCeOx(Ce、CeO、CeO2が混
在したもの)をゲストとしてドープしたZnS−CeO
xを使用した。CeOxは、斜線が付された円で示すよう
に、3次元綱目状構造のZnsの隙間に物理的に混在し
ている。ただし、保護層14の層厚は、有機EL素子
(2)では1000(Å)、有機EL素子(3)では4
000(Å)、有機EL素子(4)では10000
(Å)とした。
【0084】これらの有機EL素子(1)〜(4)を気
温80℃、湿度90%の環境条件下に放置した。そし
て、時間の経過によって有機EL素子(1)〜(4)の
それぞれにおいてダークスポットがどのように成長する
かを観察した。
【0085】有機EL素子(1)〜(4)における時間
の経過によるダークスポットの個数の変化を表1に示
す。
【表1】
【0086】また、有機EL素子(1)〜(4)におけ
る時間の経過によるダークスポットの面積比率の変化を
表2に示す。また、このダークスポットの面積比率の変
化を図9にグラフで表す。
【表2】
【0087】また、有機EL素子(1)〜(4)におけ
る時間の経過によるダークスポットの最大直径の変化を
表3に示す。また、このダークスポットの最大直径の変
化を図10にグラフで表す。
【表3】
【0088】なお、これらの実験結果において、初期状
態(0時間)におけるダークスポットの数、面積比率及
び最大直径は、有機EL素子の製造上の問題に起因す
る。以下、上記の実験結果に基づいて、本発明の効果が
いかに得られたかを考察する。
【0089】上記の表及びグラフで示すように、有機E
L素子(1)及び(2)では、ダークスポットの数は1
44時間後にほぼ半減するものの、面積比率は30%を
超え、また、最大直径も0.25mm以上となる。ここ
で、ダークスポットの数の減少は、ダークスポットの成
長によって2以上のダークスポットが繋がって1つのダ
ークスポットを生じるためであると思われる。
【0090】保護層14を設けていない有機EL素子
(1)は、O2あるいはH2Oのカソード電極13への侵
入を阻止できないため、上記結果が示すように、ダーク
スポットの成長を抑止できない。上記結果は、有機EL
素子(2)でもダークスポットの成長を十分に抑止でき
ないことを示している。言い換えれば、保護層14があ
っても、その層厚が1000(Å)程度ではO2あるい
はH2Oのカソード電極13への侵入を阻止できないこ
とを示している。
【0091】有機EL素子(3)では、ダークスポット
の数は時間によってほとんど変化なく、144時間後で
も面積比率は12%台に、最大直径は0.18mmに止ま
る。この結果から、保護層14の層厚を4000(Å)
とすれば、ダークスポットの成長が抑止される、すなわ
ち、保護層14がO2あるいはH2Oのカソード電極13
への侵入をかなりの部分で阻止していることがわかる。
保護層14は、これと同時にダークスポットの発生もあ
る程度抑止する効果があることがわかる。
【0092】有機EL素子(4)では、ダークスポット
の数は時間の経過と共に微増している。しかしながら、
144時間後のダークスポットの面積比率は2.8%
に、最大直径は0.16mmに止まる。また、288時間
後でもダークスポットの面積比率は5.2%に、最大直
径は0.22mmに止まる。この結果は、保護層14の層
厚を10000(Å)とすれば、ダークスポットの成長
がよりいっそう抑止される、すなわち、保護層14は、
その層厚が厚ければ厚いほど、O2あるいはH2Oのカソ
ード電極13への侵入を阻止できることがわかる。
【0093】以上の結果から、ある程度の層厚以上のZ
nS−CeOxからなる保護層14を設けることによっ
て、カソード電極13へのO2あるいはH2Oの侵入を阻
止することができ、ダークスポットの成長を抑止するこ
とができる。しかも、保護層14の層厚が厚くなればな
るほどその効果が大きくなり、本発明の効果が生じてい
ることがわかる。保護層14は、これと同時にダークス
ポットの発生もある程度抑止する効果があることがわか
る。すなわち、保護層14は、Znsの3次元綱目状構
造の隙間にCeOxが埋まるように混在している極めて
緻密な分子構造により、O2あるいはH2Oの侵入を抑止
できるものであることが確認された。
【0094】[実施例2]この実施例においては、図1
に示した構成で、次のような条件を有する有機EL素子
(5)、(6)を用意した。有機EL素子(5)、
(6)共に、アノード電極11、有機EL層12、カソ
ード電極13の構成は、実施例1の有機EL素子(1)
〜(4)と同一とした。
【0095】保護層14は、有機EL素子(6)では、
図2(A)に示すような構造の、SiO2をホストと
し、20(mol%)のCeOx(Ce、CeO、CeO2
が混在したもの)をゲストとしてドープしたSiO2
CeOxを使用した。CeOxは、斜線が付された円で示
すように、3次元綱目状構造のSiO2の隙間に物理的
に混在している。この場合の保護層14の層厚は、32
00(Å)とした。有機EL素子(5)では、上記実施
の形態で示した構造を有しない純物質を保護層14とし
て設けた。この場合の保護層14の層厚は、4000
(Å)とした。
【0096】これらの有機EL素子(5)、(6)を気
温80℃、湿度90%の環境条件下に放置した。そし
て、時間の経過によって有機EL素子(5)、(6)の
それぞれにおいてダークスポットがどのように成長する
かを観察した。
【0097】有機EL素子(5)、(6)における時間
の経過によるダークスポットの面積比率の変化を表4に
示す。
【表4】
【0098】以下、上記の実験結果に基づいて、本発明
の効果がいかに得られたかを考察する。上記の表に示す
ように、保護層14がSiO2の純物質からなる有機E
L素子(5)では、24時間が経過するとダークスポッ
トの面積比率が6.58(%)に達している。これに対
し、保護層14にCeOxをゲストとしてドープした有
機EL素子(6)では、144時間を経過してもダーク
スポットの面積比率は4.71(%)にしかすぎなかっ
た。
【0099】この結果から、保護層14においてSiO
2にCeOxをドープすることによって、ダークスポット
の成長が抑制されることがわかる。これは、SiO2
CeOxをドープすることによって、カソード電極13
へのO2あるいはH2Oの侵入が阻止されるためであると
思われる。以上のように、この実験結果によって本発明
の効果が生じていることがわかる。すなわち、保護層1
4は、SiO2の3次元綱目状構造の隙間にCeOxが埋
まるように混在している極めて緻密な分子構造により、
2あるいはH2Oの侵入を抑止できるものであることが
確認された。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の発光素子
では、保護層を設けたことによって酸素及び水が外部か
ら金属電極に侵入することを防ぐことができる。このた
め、金属電極の酸化を抑止することができ、ダークスポ
ットの成長による発光素子の劣化を防ぐことができる。
このため、本発明では、製品寿命の長い発光素子を提供
することができる。
【0101】また、本発明の発光素子用の保護材料を使
用して発光素子を形成した場合、ガラスを構成する分子
の隙間から酸素及び水が侵入することを防ぐことができ
る。このため、発光素子に使用されている金属電極の酸
化を抑止することができ、ダークスポットの成長による
発光素子の劣化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の有機EL素子の構
造を示す断面図である。
【図2】(A)〜(C)は、図1の有機EL素子に使用
される保護層の材料の構造を示す図である。
【図3】図1の有機EL素子におけるダークスポットの
発生例と、その成長の抑止について説明する図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の有機EL素子の構
造を示す断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態の有機EL素子の構
造を示す断面図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態の有機EL素子の構
造を示す断面図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態の有機EL素子の構
造を示す断面図である。
【図8】本発明の第6の実施の形態の有機EL素子の構
造を示す断面図である。
【図9】本発明の実施例1のダークスポットの面積比率
の経過時間による変化を示すグラフである。
【図10】本発明の実施例1のダークスポットの最大直
径の経過時間による変化を示すグラフである。
【図11】従来例の有機EL素子の構造を示す断面図で
ある。
【図12】従来例の有機EL素子の構造を示す断面図で
ある。
【図13】従来例の有機EL素子の構造を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1〜6・・・有機EL素子、10・・・基板、11・・・アノー
ド電極、12・・・有機EL層、12a・・・正孔輸送層、1
2b・・・電子輸送性発光層、13・・・カソード電極、14
・・・保護層、25・・・第2保護層、35・・・封止層、45・
・・第2基板、46・・・シー材、55・・・第2基板、56・・
・接着層、65・・・缶型基板、66・・・シール材、67・・・
オイル

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明電極と、金属電極と、前記透明電極と
    前記金属電極との間に介在させた発光層とを基板上に形
    成した発光素子であって、 前記透明電極、前記金属電極及び前記発光層を被覆し、
    かつ、単独でアモルファス構造をとることができるホス
    ト材料に不純物をゲスト材料としてドープしたガラス材
    料からなる保護層を備える、 ことを特徴とする発光素子。
  2. 【請求項2】前記ホスト材料は、酸素原子との単結合エ
    ネルギーが370(kJ/mol)以上である原子の酸化物に
    よって構成され、 前記ゲスト材料は、酸素原子との単結合エネルギーが3
    70(kJ/mol)未満である原子の単体または酸化物によ
    って構成される、 ことを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  3. 【請求項3】前記ホスト材料は、酸素原子との単結合エ
    ネルギーが260(kJ/mol)以上である原子の酸化物に
    よって構成され、 前記ゲスト材料は、酸素原子との単結合エネルギーが2
    60(kJ/mol)未満である原子の単体または酸化物によ
    って構成される、 ことを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  4. 【請求項4】前記ホスト材料は、ケイ素、ホウ素、ゲル
    マニウム、リン、ヒ素のうちの何れか1種類以上の酸化
    物または硫化物によって構成され、 前記ゲスト材料は、アルミニウム、亜鉛、ベリリウムの
    うちの何れか1種類以上の酸化物または硫化物によって
    構成される、 ことを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  5. 【請求項5】前記ホスト材料は、ケイ素、ホウ素、ゲル
    マニウム、リン、ヒ素のうちの何れか1種類以上の酸化
    物または硫化物によって構成され、 前記ゲスト材料は、スカンジウム、ランタン、イットリ
    ウム、スズ、バリウム、カルシウム、ストロンチウム、
    マグネシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビ
    ジウム、セシウム、セリウムのうちの何れか1種類以上
    の単体、酸化物または硫化物によって構成される、 ことを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  6. 【請求項6】前記ホスト材料は、アルミニウム、亜鉛、
    ベリリウムのうちの何れか1種類以上の酸化物または硫
    化物によって構成され、 前記ゲスト材料は、スカンジウム、ランタン、イットリ
    ウム、スズ、バリウム、カルシウム、ストロンチウム、
    マグネシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビ
    ジウム、セシウム、セリウムのうちの何れか1種類以上
    の酸化物または硫化物によって構成される、 ことを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  7. 【請求項7】前記透明電極、前記発光層及び前記金属電
    極は、前記透明電極、前記発光層、前記金属電極の順で
    基板側から積層されて形成されており、 前記金属電極は、3000(Å)以上の層厚で形成され
    ている、 ことを特徴とする請求項1乃至6に記載の発光素子。
  8. 【請求項8】前記発光層は、有機エレクトロルミネッセ
    ンス層である、 ことを特徴とする請求項7に記載の発光素子。
  9. 【請求項9】3次元綱目状構造の酸化物或いは硫化物の
    分子間の隙間に、1種類以上の単体、酸化物、硫化物の
    いずれかから選択される充填材が混在される、 ことを特徴とする発光素子用の保護材料。
  10. 【請求項10】前記3次元綱目状構造の酸化物或いは硫
    化物は、ケイ素、ホウ素、ゲルマニウム、リン、ヒ素の
    うちの何れか1種類以上の酸化物または硫化物であり、 前記充填材は、アルミニウム、亜鉛、ベリリウムのうち
    の何れか1種類以上の酸化物または硫化物である、 ことを特徴とする請求項9に記載の発光素子用の保護材
    料。
  11. 【請求項11】前記3次元綱目状構造の酸化物或いは硫
    化物は、ケイ素、ホウ素、ゲルマニウム、リン、ヒ素の
    うちの何れか1種類以上の酸化物または硫化物であり、 前記充填材は、スカンジウム、ランタン、イットリウ
    ム、スズ、バリウム、カルシウム、ストロンチウム、マ
    グネシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジ
    ウム、セシウム、セリウムのうちの何れか1種類以上の
    単体、酸化物または硫化物である、 ことを特徴とする請求項9に記載の発光素子用の保護材
    料。
  12. 【請求項12】前記3次元綱目状構造の酸化物或いは硫
    化物は、アルミニウム、亜鉛、ベリリウムのうちの何れ
    か1種類以上の酸化物または硫化物であり、 前記充填材は、スカンジウム、ランタン、イットリウ
    ム、スズ、バリウム、カルシウム、ストロンチウム、マ
    グネシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジ
    ウム、セシウム、セリウムのうちの何れか1種類以上の
    単体、酸化物または硫化物である、 ことを特徴とする請求項9に記載の発光素子用の保護材
    料。
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