JPH11514217A - 結核の診断のための化合物および方法 - Google Patents
結核の診断のための化合物および方法Info
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- JPH11514217A JPH11514217A JP9511465A JP51146597A JPH11514217A JP H11514217 A JPH11514217 A JP H11514217A JP 9511465 A JP9511465 A JP 9511465A JP 51146597 A JP51146597 A JP 51146597A JP H11514217 A JPH11514217 A JP H11514217A
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Abstract
(57)【要約】
結核を診断するための化合物および方法を開示する。提供される化合物は、1つ以上のM.tuberculosisの分泌または非分泌タンパク質の少なくとも1つの抗原性部分を含有するポリペプチド、およびこのようなポリペプチドをコードするDNA配列を含む。このようなポリペプチドまたはDNA配列および適切な検出試薬を含む診断キットは、患者および生物学的サンプルにおけるM.tuberculosis感染の検出のために使用され得る。このようなポリペプチドに対する抗体もまた提供される。
Description
【発明の詳細な説明】
結核の診断のための化合物および方法技術分野
本発明は、一般に、Mycobacterium tuberculosis感染の検出に関する。本発明
は、より詳細には、Mycobacterium tuberculosis抗原、またはその部分もしくは
変異体を含むポリペプチド、およびMycobacterium tuberculosis感染の血清診断
のためのこのようなポリペプチドの使用に関する。発明の背景
結核は、慢性の、感染性疾患であり、一般にMycobacterium tuberculosisの感
染により生じる。結核は発展途上国で主要な疾患であり、そして世界中の先進地
域で問題が増大しており、毎年約8百万人が新たに発病し、そして3百万人が死
亡する。感染はかなりの期間無症候性であり得るが、この疾患は、最も一般的に
は、発熱および空咳を生じる肺の急性炎症として発現する。処置しないでおくと
、典型的には、重篤な合併症および死をもたらす。
結核は、一般には広範な抗生物質治療を用いて制御され得るが、このような処
置はこの疾患の蔓延を妨げるには十分でない。感染した個体は無症候性であり得
るが、かなり長い間、伝染性である。さらに、処置レジメに従うことが重要であ
るが、患者の行動を監視することは困難である。何人かの患者は処置過程を完了
せず、これは効果のない処置および薬物耐性の発達に通じ得る。
結核の蔓延を阻害するためには、有効なワクチン接種および疾患の正確な初期
診断が必要である。現在、生細菌を用いるワクチン接種は、防御免疫を誘導する
ために最も有効な方法である。この目的のための最も一般的なMycobacteriumは
、Mycobacterium bovisの無発病性株である、Bacillus Calmette-Guerin(BCG)で
ある。しかし、BCGの安全性および効力は論争の源であり、そしてアメリカ合衆
国のようないくつかの国は、一般大衆にワクチン接種をおこなわない。診断は、
一般に、皮膚試験を用いて達成される。皮膚試験は、ツベルクリンPPD(精製さ
れ
たタンパク質の誘導体)に対する皮内曝露に関与する。抗原特異的T細胞応答は
、注射後48〜72時間で注射部位に測定可能な潜伏を生じ、これはMycobacterium
の抗原への曝露を示す。しかし、感度および特異性はこのテストでは問題があり
、そしてBCGをワクチン接種された個体は感染した個体と区別され得ない。
マクロファージはM.tuberculosis免疫性の主要なエフェクターとして作用する
ことが示されたとはいえ、T細胞はこのような免疫性の優勢なインデューサーで
ある。M.tuberculosis感染に対する防御におけるT細胞の本質的な役割は、ヒト
免疫不全ウイルス(HIV)の感染に関連するCD4 T細胞の涸渇に起因する、AIDS患
者におけるM.tuberculosisの頻繁な発生により例示される。Mycobacterium応答
性CD4 T細胞はγ-インターフェロン(IFN-γ)の強力なプロデューサーであるこ
とが示されており、これは、次に、マウスにおいてマクロファージの抗マイコバ
クテリア効果を誘発することも示された。ヒトにおけるIFN-γの役割はそれほど
明らかでないが、研究により、1,25-ジヒドロキシ-ビタミンD3単独またはこれと
IFN-γまたは腫瘍壊死因子-αとの組み合わせのいずれかが、ヒトマクロファー
ジを活性化してM.tuberculosis感染を阻害することが示された。さらに、IFN-γ
がヒトマクロファージを刺激して1,25-ジヒドロキシ-ビタミンD3を生じることが
知られる。同様に、IL-12はM.tuberculosis感染に対する耐性を刺激するのに役
割を果たすことが示された。M.tuberculosis感染の免疫学の総説については、Ch
anおよびKaufmann、Tuberculosis:Pathogenesis、Protection and Control,Bl
oom(編)、ASM Press、Washington,DC、1994を参照のこと。
従って、当該分野において結核を検出するための改善された診断方法について
の要求が存在する。本発明は、この要求を満たし、そしてさらに他の関連する利
点を提供する。発明の要旨
簡潔に述べると、本発明は結核を診断するための組成物および方法を提供する
。1つの局面において、可溶性M.tuberculosis抗原、または保存的置換および/
もしくは改変のみが異なるこのような抗原の変異体の抗原性部分を含むポリペプ
チドが提供される。この局面の1つの実施態様において、可溶性抗原は以下のN
末
端配列の1つを有する:
ここで、Xaaは任意のアミノ酸であり得る。
関連する局面では、M.tuberculosis抗原または保存的置換および/もしくは改
変のみが異なるこのような抗原の変異体の免疫原性部分を含むポリペプチドが提
供され、この抗原は以下のN末端配列の1つを有する:
ここで、Xaaは任意のアミノ酸であり得る。
別の実施態様では、抗原は、配列番号1、2、4〜10、13〜25、52、94および
96に列挙される配列から成る群から選択されるDNA配列、この配列の相補物、な
らびに配列番号1、2、4〜10、13〜25、52、94および96に列挙される配列また
はそれらの相補物に中程度にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDN
A配列によりコードされるアミノ酸配列を含む。
関連する局面では、ポリペプチドは、M.tuberculosis抗原または保存的置換お
よび/もしくは改変のみが異なるこのような抗原の変異体の抗原性部分を含む。
ここで、抗原は配列番号26〜51に列挙される配列から成る群から選択されるDNA
配列、これらの配列の相補物、および配列番号26〜51またはそれらの相補物に中
程度にストリンジェントな条件下で列挙される配列にハイブリダイズするDNA配
列によりコードされるアミノ酸配列を含む。
関連する局面では、上記のポリペプチドをコードするDNA配列、これらのDNA配
列を含む組換え発現ベクター、およびこのような発現ベクターで形質転換または
トランスフェクトされた宿主細胞もまた提供される。
別の局面では、本発明は第1および第2の発明となるポリペプチド、あるいは
、発明となるポリペプチドおよび公知のM.tuberculosis抗原を含む融合タンパク
質を提供する。
本発明のさらなる局面では、患者における結核を検出するための方法および診
断キットが提供される。この方法は:(a)上記のポリペプチドの少なくとも1つ
と生物学的サンプルとを接触させる工程;および(b)このポリペプチド(単数ま
たは複数)に結合する抗体の存在をサンプル中で検出することにより、生物学的
サンプル中のM.tuberculosis感染を検出する工程を包含する。適切な生物学的サ
ンプルは、全血、喀痰、血清、血漿、唾液、脳脊髄液および尿を含む。診断キッ
トは、検出試薬と組み合わせた1以上の上記のポリペプチドを含む。
本発明はまた、M.tuberculosis感染を検出するための方法を提供する。この方
法は、(a)患者から生物学的サンプルを得る工程;(b)ポリメラーゼ連鎖反応で、
サンプルと第1および第2のオリゴヌクレオチドプライマーとを接触させる工程
であって、第1および第2のオリゴヌクレオチドプライマーは上記のポリペプチ
ドをコードするDNA配列の少なくとも約10個の連続するヌクレオチドを含む工程
;および(c)第1および第2のオリゴヌクレオチドプライマーの存在下で増幅す
るDNA配列をサンプル中で検出する工程を包含する。
さらなる局面では、本発明は患者におけるM.tuberculosis感染を検出するため
の方法を提供する。この方法は、(a)患者から生物学的サンプルを得る工程;(b)
ポリメラーゼ連鎖反応で、サンプルと、上記のポリペプチドをコードするDNA配
列の少なくとも約15個の連続するヌクレオチドを含む第1および第2のオリゴヌ
クレオチドプローブとを接触させる工程;および(c)オリゴヌクレオチドプロー
ブにハイブリダイズするDNA配列をサンプル中で検出する工程を包含する。
さらに別の局面では、本発明は、上述のポリペプチドに結合するポリクローナ
ルおよびモノクローナルの両方の抗体、ならびにM.tuberculosis感染の検出での
それらの使用のための方法を提供する。
本発明のこれらおよび他の局面は、以下の詳細な説明および添付の図面を参照
すれば明らかになる。本明細書中に開示されるすべての文献は、この結果、各々
が個々に組み込まれたかのように、その全体が本明細書中に参照として援用され
る。図面の簡単な説明および配列の識別名
図1AおよびBは、それぞれ、実施例1に記載の14Kd、20Kd、および26Kdの抗原 による、第1および第2のM.tuberculosis免疫ドナー由来のT細胞での増殖およ びインターフェロン-γ産生の刺激を例示する。
図2は、細菌溶解物の反応性と比較した場合の、M.tuberculosisで感染した個
体および感染していない個体由来の血清との2つの代表的なポリペプチドの反応
性を例示する。
図3は、38kD抗原の反応性と比較した場合の、M.tuberculosisで感染した個体
および感染していない個体由来の血清との4つの代表的なポリペプチドの反応性
を示す。
図4は、M.tuberculosis患者、PPD陽性ドナー、および正常ドナー由来の血清
との組換え38kD抗原および組換えTbRa11抗原の反応性を示す。
図5は、38kD陰性血清での抗原TbRa2Aの反応性を示す。
図6は、M.tuberculosis患者および正常ドナー由来の血清との配列番号60の抗
原の反応性を示す。
配列番号1は、TbRa1のDNA配列である。
配列番号2は、TbRa10のDNA配列である。
配列番号3は、TbRa11のDNA配列である。
配列番号4は、TbRa12のDNA配列である。
配列番号5は、TbRa13のDNA配列である。
配列番号6は、TbRa16のDNA配列である。
配列番号7は、TbRa17のDNA配列である。
配列番号8は、TbRa18のDNA配列である。
配列番号9は、TbRa19のDNA配列である。
配列番号10は、TbRa24のDNA配列である。
配列番号11は、TbRa26のDNA配列である。
配列番号12は、TbRa28のDNA配列である。
配列番号13は、TbRa29のDNA配列である。
配列番号14は、TbRa2AのDNA配列である。
配列番号15は、TbRa3のDNA配列である。
配列番号16は、TbRa32のDNA配列である。
配列番号17は、TbRa35のDNA配列である。
配列番号18は、TbRa36のDNA配列である。
配列番号19は、TbRa4のDNA配列である。
配列番号20は、TbRa9のDNA配列である。
配列番号21は、TbRaBのDNA配列である。
配列番号22は、TbRaCのDNA配列である。
配列番号23は、TbRaDのDNA配列である。
配列番号24は、YYWCPGのDNA配列である。
配列番号25は、AAMKのDNA配列である。
配列番号26は、TbL-23のDNA配列である。
配列番号27は、TbL-24のDNA配列である。
配列番号28は、TbL-25のDNA配列である。
配列番号29は、TbL-28のDNA配列である。
配列番号30は、TbL-29のDNA配列である。
配列番号31は、TbH-5のDNA配列である。
配列番号32は、TbH-8のDNA配列である。
配列番号33は、TbH-9のDNA配列である。
配列番号34は、TbM-1のDNA配列である。
配列番号35は、TbM-3のDNA配列である。
配列番号36は、TbM-6のDNA配列である。
配列番号37は、TbM-7のDNA配列である。
配列番号38は、TbM-9のDNA配列である。
配列番号39は、TbM-12のDNA配列である。
配列番号40は、TbM-13のDNA配列である。
配列番号41は、TbM-14のDNA配列である。
配列番号42は、TbM-15のDNA配列である。
配列番号43は、TbH-4のDNA配列である。
配列番号44は、TbH-4-FWDのDNA配列である。
配列番号45は、TbH-12のDNA配列である。
配列番号46は、Tb38-1のDNA配列である。
配列番号47は、Tb38-4のDNA配列である。
配列番号48は、TbL-17のDNA配列である。
配列番号49は、TbL-20のDNA配列である。
配列番号50は、TbL-21のDNA配列である。
配列番号51は、TbH-16のDNA配列である。
配列番号52は、DPEPのDNA配列である。
配列番号53は、DPEPの推定アミノ酸配列である。
配列番号54は、DVP N末端抗原のタンパク質配列である。
配列番号55は、AVGS N末端抗原のタンパク質配列である。
配列番号56は、AAMK N末端抗原のタンパク質配列である。
配列番号57は、YYWC N末端抗原のタンパク質配列である。
配列番号58は、DIGS N末端抗原のタンパク質配列である。
配列番号59は、AEES N末端抗原のタンパク質配列である。
配列番号60は、DPEP N末端抗原のタンパク質配列である。
配列番号61は、APKT N末端抗原のタンパク質配列である。
配列番号62は、DPAS N末端抗原のタンパク質配列である。
配列番号63は、TbM-1ペプチドの推定アミノ酸配列である。
配列番号64は、TbRa1の推定アミノ酸配列である。
配列番号65は、TbRa10の推定アミノ酸配列である。
配列番号66は、TbRa11の推定アミノ酸配列である。
配列番号67は、TbRa12の推定アミノ酸配列である。
配列番号68は、TbRa13の推定アミノ酸配列である。
配列番号69は、TbRa16の推定アミノ酸配列である。
配列番号70は、TbRa17の推定アミノ酸配列である。
配列番号71は、TbRa18の推定アミノ酸配列である。
配列番号72は、TbRa19の推定アミノ酸配列である。
配列番号73は、TbRa24の推定アミノ酸配列である。
配列番号74は、TbRa26の推定アミノ酸配列である。
配列番号75は、TbRa28の推定アミノ酸配列である。
配列番号76は、TbRa29の推定アミノ酸配列である。
配列番号77は、TbRa2Aの推定アミノ酸配列である。
配列番号78は、TbRa3の推定アミノ酸配列である。
配列番号79は、TbRa32の推定アミノ酸配列である。
配列番号80は、TbRa35の推定アミノ酸配列である。
配列番号81は、TbRa36の推定アミノ酸配列である。
配列番号82は、TbRa4の推定アミノ酸配列である。
配列番号83は、TbRa9の推定アミノ酸配列である。
配列番号84は、TbRaBの推定アミノ酸配列である。
配列番号85は、TbRaCの推定アミノ酸配列である。
配列番号86は、TbRaDの推定アミノ酸配列である。
配列番号87は、YYWCPGの推定アミノ酸配列である。
配列番号88は、TbAAMKの推定アミノ酸配列である。
配列番号89は、Tb38-1の推定アミノ酸配列である。
配列番号90は、TbH-4の推定アミノ酸配列である。
配列番号91は、TbH-8の推定アミノ酸配列である。
配列番号92は、TbH-9の推定アミノ酸配列である。
配列番号93は、TbH-12の推定アミノ酸配列である。
配列番号94は、DPASのDNA配列である。
配列番号95は、DPASの推定アミノ酸配列である。
配列番号96は、DPVのDNA配列である。
配列番号97は、DPVの推定アミノ酸配列である。
配列番号98は、ESAT-6のDNA配列である。
配列番号99は、ESAT-6の推定アミノ酸配列である。
配列番号100は、TbH-8-2のDNA配列である。
配列番号101は、TbH-9FLのDNA配列である。
配列番号102は、TbH-9FLの推定アミノ酸配列である。
配列番号103は、TbH-9-1のDNA配列である。
配列番号104は、TbH-9-1の推定アミノ酸配列である。
配列番号105は、TbH-9-4のDNA配列である。
配列番号106は、TbH-9-4の推定アミノ酸配列である。
配列番号107は、Tb38-1F2 INのDNA配列である。
配列番号108は、Tb38-1F2 RPのDNA配列である。
配列番号109は、Tb37-FLの推定アミノ酸配列である。
配列番号110は、Tb38-INの推定アミノ酸配列である。
配列番号111は、Tb38-1F3のDNA配列である。
配列番号112は、Tb38-1F3の推定アミノ酸配列である。
配列番号113は、Tb38-1F5のDNA配列である。
配列番号114は、Tb38-1F6のDNA配列である。
配列番号115は、DPVの推定N末端アミノ酸配列である。
配列番号116は、AVGSの推定N末端アミノ酸配列である。
配列番号117は、AAMKの推定N末端アミノ酸配列である。
配列番号118は、YYWCの推定N末端アミノ酸配列である。
配列番号119は、DIGSの推定N末端アミノ酸配列である。
配列番号120は、AAESの推定N末端アミノ酸配列である。
配列番号121は、DPEPの推定N末端アミノ酸配列である。
配列番号122は、APKTの推定N末端アミノ酸配列である。
配列番号123は、DPASの推定N末端アミノ酸配列である。
配列番号124は、DPPD N末端抗原のタンパク質配列である。
配列番号125〜128は、4つのDPPD臭化シアンフラグメントのタンパク質
配列である。
配列番号129は、XDS抗原のN末端タンパク質配列である。
配列番号130は、AGD抗原のN末端タンパク質配列である。
配列番号131は、APE抗原のN末端タンパク質配列である。
配列番号132は、XYI抗原のN末端タンパク質配列である。発明の詳細な説明
上記のように、本発明は、一般に、結核を診断するための組成物および方法に
関する。本発明の組成物は、M.tuberculosis抗原、または保存的置換および/ま
たは改変でのみ異なるこのような抗原の変異体の、少なくとも1つの抗原性部分
を含むポリペプチドを含む。本発明の範囲内のポリペプチドとしては、可溶性M.
tuberculosis抗原が挙げられるが、これらに限定されない。「可溶性M.tubercul
osis抗原」は、M.tuberculosis培養濾液中に存在するM.tuberculosis起源のタン
パク質である。本明細書で使用する用語「ポリペプチド」は、全長タンパク質(
すなわち、抗原)を含む、任意の長さのアミノ酸鎖を包含し、ここで、アミノ酸
残基は共有ペプチド結合によって連結されている。従って、上記の抗原の1つの
抗原性部分を含むポリペプチドは、全体が抗原性部分からなり得るか、またはさ
らなる配列を含み得る。さらなる配列は、天然のM.tuberculosis抗原に由来し得
るか、または異種のものであり得、そしてこのような配列は、抗原性であり得る
(そうである必要はない)。
抗原の「抗原性部分」(可溶性であってもそうでなくても良い)は、M.tubercul
osis感染個体から得られる血清と反応し得る部分である(すなわち、本明細書中
に記載する代表的なELISAアッセイにおいて、感染個体由来の血清で、感染して
いない個体由来の血清で得られる吸光度より少なくとも3標準偏差上回る吸光度
の読みとり値をもたらす)。「M.tuberculosis感染個体」は、M.tuberculosisに
感染しているヒトである(例えば、少なくとも直径0.5cmのPPDに対する皮内皮膚
試験応答を有する)。感染個体は、結核の症候を示し得るか、または疾患症候を
示さないこともある。本明細書中に記載する1つ以上のM.tuberculosis抗原の少
なくとも抗原性部分を含むポリペプチドが、一般に、単独または組合せで、患者
の結核を検出するために使用され得る。
本発明の組成物および方法はまた、上記のポリペプチドの変異体を包含する。
本明細書で使用する「変異体」は、保存的置換および/または改変のみが天然の
抗原と異なり、その結果、ポリペプチドの抗原性特性が保持されているポリペプ
チドである。このような変異体は、一般に、例えば本明細書中に記載する代表的
な手順を使用して、上記のポリペプチド配列の1つを改変し、そして改変ポリペ
プチドの抗原性特性を評価することによって、同定され得る。
「保存的置換」は、ペプチド化学の当業者がこのポリペプチドの2次構造およ
びヒドロパシー性質が実質的に変化していないことを予測するように、アミノ酸
を類似する特性を有する別のアミノ酸で置換する置換である。一般に、以下の群
のアミノ酸は、保存的変化を示す:(1)ala、pro、gly、glu、asp、gln、asn、se
r、thr;(2)cys、ser、tyr、thr;(3)val、ile、leu、met、ala、phe;(4)lys、
arg、his;および(5)phe、tyr、trp、his。
変異体はまた(またはあるいは)、例えば、ポリペプチドの抗原性特性、2次構
造、およびヒドロパシー性質に最小の影響しか及ぼさないアミノ酸の欠失または
付加によって改変され得る。例えば、ポリペプチドは、翻訳と同時にまたは翻訳
後にタンパク質の転移を導くタンパク質のN末端でシグナル(またはリーダー)配
列に結合され得る。このポリペプチドはまた、ポリペプチド(例えば、ポリ-His)
の合成、精製、または同定を容易にするために、または固体支持体へのこのポリ
ペプチドの結合を増強するために、リンカーまたは他の配列に結合され得る。例
えば、ポリペプチドは、免疫グロブリンFc領域に結合され得る。
関連する局面において、組合せポリペプチドが開示される。「組合せポリペプ
チド」は、少なくとも1つの上記の抗原性部分および1つ以上のさらなる抗原性
M.tuberculosis配列を含むポリペプチドであり、これは、ペプチド結合によって
単一のアミノ酸鎖に接合されている。この配列は、直接接合される(すなわち、
介入アミノ酸なしに)か、または成分ポリペプチドの抗原性特性を顕著に消失さ
せないリンカー配列(例えば、Gly-Cys-Gly)によって接合され得る。
一般に、M.tuberculosis抗原、およびこのような抗原をコードするDNA配列は
、任意の種々の手順を使用して調製され得る。例えば、可溶性抗原を、当業者に
公知の手順(陰イオン交換クロマトグラフィーおよび逆相クロマトグラフィーを
含む)によってM.tuberculosis培養濾液から単離し得る。次いで、精製された抗
原を、所望の特性(例えば、M.tuberculosis感染個体から得られた血清と反応す
る能力)について評価し得る。このようなスクリーニングは、本明細書中に記載
の代表的な方法を用いて実施され得る。次いで、抗原を、例えば伝統的なエドマ
ン化学を使用して部分的に配列決定し得る。EdmanおよびBerg,Eur.J.Biochem
.80:116-132,1967を参照のこと。
抗原はまた、この抗原をコードするDNA配列を使用して組換え的に産生され得
る。このDNA配列は発現ベクターに挿入され、そして適切な宿主内で発現される
。可溶性抗原をコードするDNA分子を、可溶性M.tuberculosis抗原に対して特異
的に惹起された抗血清(例えば、ウサギ)を用いて、適切なM.tuberculosis発現ラ
イブラリーをスクリーニングすることによって単離し得る。可溶性であるかもし
れないしそうでないかもしれない抗原をコードするDNA配列を、M.tuberculosis
に
感染した患者から得られた血清を用いて、適切なM.tuberculosisゲノムDNAまた
はcDNA発現ライブラリーをスクリーニングすることによって同定し得る。このよ
うなスクリーニングは、一般に、当該分野で周知の技術(例えば、Sambrookら、M
olecular Cloning: A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratories,
Cold Spring Harbor,NY,1989に記載される技術)を使用して行われ得る。
可溶性抗原をコードするDNA配列はまた、単離された可溶性抗原の部分アミノ
酸配列に由来する縮重オリゴヌクレオチドにハイブリダイズするDNA配列につい
て、適切なM.tuberculosis cDNAまたはゲノムDNAライブラリーをスクリーニング
することによって得られ得る。このようなスクリーニングで使用するための縮重
オリゴヌクレオチド配列を設計および合成し得、そしてスクリーニングは、(例
えば)Sambrookら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual,Cold Spring Har
bor Laboratories,Cold Spring Harbor,NY(および本明細書中で援用された参
考文献)に記載されるように行い得る。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)もまた、当該
分野で周知の方法において上記のオリゴヌクレオチドを使用して、cDNAまたはゲ
ノムライブラリーから核酸プローブを単離するために用い得る。次いで、ライブ
ラリースクリーニングを、単離されたプローブを使用して行い得る。
調製の方法に関わらず、本明細書中に記載する抗原は「抗原性」である。より
詳細には、抗原は、M.tuberculosis感染個体から得られた血清と反応する能力を
有する。反応性は、例えば本明細書中に記載する代表的ELISAアッセイを使用し
て評価し得、ここで、感染個体由来の血清での、感染していない個体由来の血清
で得られた吸光度を少なくとも3標準偏差上回る吸光度の読みとり値を陽性であ
ると考える。
M.tuberculosis抗原の抗原性部分は、周知技術(例えば、Paul,Fundamental I
mmunology,第3版、Raven Press,1993,243-247頁および本明細書中で援用さ
れた参考文献に要約された技術)を使用して調製および同定し得る。このような
技術には、天然の抗原のポリペプチド部分を抗原性特性についてスクリーニング
することが含まれる。本明細書中に記載する代表的ELISAが、一般に、これらの
スクリーニングにおいて用いられ得る。ポリペプチドの抗原性部分は、このよう
な代表的アッセイの範囲内で、このようなアッセイにおいて全長抗原が生じるシ
グナルに実質的に類似しているシグナルを生じる部分である。言い換えれば、M.
tuberculosis抗原の抗原性部分は、本明細書中に記載するモデルELISAにおいて
、全長抗原によって誘導されるシグナルの少なくとも約20%、そして好ましくは
約100%を生じる。
M.tuberculosis抗原の部分および他の変異体は、合成手段または組換え手段に
より生成され得る。約100より少ないアミノ酸、および一般には約50より少ない
アミノ酸を有する合成ポリペプチドを、当該分野で周知の技術を用いて生成し得
る。例えば、このようなポリペプチドを、伸長するアミノ酸鎖にアミノ酸が連続
的に添加される、Merrifield固相合成法のような、任意の市販の固相技術を用い
て合成し得る。Merrifield、J.Am.Chem.Soc.85:2149-2146、1963を参照の
こと。ポリペプチドの自動合成のための装置は、Applied BioSystems,Inc.,Fo
ster City,CAのような供給者から市販されており、そしてこれを製造者の指示
に従って操作し得る。天然の抗原の変異体を、一般に、オリゴヌクレオチド指定
部位特異的変異誘発のような、標準的な変異誘発技術を用いて調製し得る。DNA
配列の断片もまた、短縮型のポリペプチドの調製を可能にする標準的な技術を用
いて取り除き得る。
天然の抗原の部分および/または変異体を含む組換えポリペプチドを、当業者
に周知の種々の技術を用いてポリペプチドをコードするDNA配列から容易に調製
し得る。例えば、培地に組換えタンパク質を分泌する適切な宿主/ベクター系か
らの上清を、市販のフィルターを用いて最初に濃縮し得る。濃縮の後、濃縮物を
、アフィニティーマトリックスまたはイオン交換樹脂のような適切な精製マトリ
クスに適用し得る。最後に、1以上の逆相HPLC工程を用いて組換えタンパク質を
さらに精製し得る。
当業者に公知の任意の種々の発現ベクターを用いて、本発明の記載される組換
えタンパク質を発現し得る。発現を、組換えポリペプチドをコードするDNA分子
を含む発現ベクターで形質転換またはトランスフェクトされた任意の適切な宿主
細胞で達成し得る。適切な宿主細胞は、原核生物、酵母および高等真核生物の細
胞を含む。好ましくは、使用される宿主細胞は、E.coli、酵母またはCOSもしく
はCHOのような哺乳動物細胞株である。この様式で発現されるDNA配列は、天然に
存在する抗原、天然に存在する抗原の部分、またはそれらの他の変異体をコード
し得る。
一般に、調製方法によらず、本明細書中に開示されるポリペプチドは実質的に
純粋な形態で調製される。好ましくは、ポリペプチドは少なくとも約80%純粋で
あり、より好ましくは少なくとも約90%純粋であり、そして最も好ましくは少な
くとも約99%純粋である。しかし、本明細書中に記載される方法での使用につい
て、このような実質的に純粋なポリペプチドが組み合わされ得る。
ある特定の実施態様では、本発明は、可溶性のM.tuberculosis抗原(またはこ
のような抗原の変異体)の少なくとも抗原性部分を含むポリペプチドを開示する
。ここでこの抗原は以下のN末端配列の1つを有する:
ここで、Xaaは任意のアミノ酸であり得、好ましくはシステイン残基である。
上記の(g)として同定された抗原をコードするDNA配列を配列番号52に提供し、こ
の推定のアミノ酸配列を配列番号53に提供する。上記の(a)として同定された抗
原をコードするDNA配列を配列番号96に提供する;その推定のアミノ酸配列を配
列番号97に提供する。上記の抗原(d)に対応するDNA配列を配列番号24に提供し、
抗原(c)に対応するDNA配列を配列番号25に提供し、そして抗原(I)に対応するDNA
配列を配列番号94に開示し、そしてその推定のアミノ酸配列を配列番号95に提供
する。
さらなる特定の実施態様では、本発明は、以下のN末端配列の1つを有するM.
tuberculosis抗原の少なくとも1つの免疫原性部分、または保存的置換および/
または改変のみが異なるその変異体を含むポリペプチドを開示する。
ここで、Xaaは任意のアミノ酸であり得、好ましくはシステイン残基である。
他の特定の実施態様では、本発明は、(a)配列番号1、2、4〜10、13〜25、5
2、94および96のDNA配列、(b)このようなDNA配列の相補物、あるいは(c)(a)また
は(b)の配列に実質的に相同なDNA配列によりコードされる1以上のアミノ酸配列
を含む、可溶性M.tuberculosis抗原(またはこのような抗原の変異体)の少なく
とも免疫原性部分を含むポリペプチドを開示する。
さらなる特定の実施態様では、本発明は、(a)配列番号26〜51のDNA配列、(b)
このようなDNA配列の相補物あるいは(c)(a)または(b)の配列に実質的に相同なDN
A配列によりコードされる1以上のアミノ酸配列を含む、可溶性であり得るかま
たは可溶性でなくてもよい、M.tuberculosis抗原(またはこのような抗原の変異
体)の少なくとも免疫原性部分を含むポリペプチドを開示する。
上述の特定の実施態様では、M.tuberculosis抗原は、特に本明細書中に列挙さ
れる1以上のDNA配列に実質的に相同なDNA配列によりコードされる変異体を含む
。本明細書中で使用される「実質的な相同性」は、中程度にストリンジェントな
条件下でハイブリダイズし得るDNA配列を言う。適切な中程度にストリンジェン
トな条件は、5×SSC、0.5%SDS、1.0 mM EDTA(pH 8.0)の溶液での予備洗浄;50
℃〜65℃での、5×SSC、一晩、または0.5×SSCを用いる45℃での交差-種相同性
の事象におけるハイブリダイズ;続く0.1%SDSを含む2×、0.5×および0.2×SS
Cの各々を用いる65℃での20分間の2回の洗浄を含む。このようなハイブリダイ
ズするDNA配列はまた本発明の範囲内であり、コードの縮重のため、ハイブリダ
イズするDNA配列によりコードされる免疫原性ポリペプチドをコードするヌクレ
オチド配列も同様である。
関連する局面では、本発明は、第1と第2の本発明のポリペプチドまたは、あ
るいは、本発明のポリペプチドと上述の38kDの抗原またはESAT-6(配列番号98お
よび99)のような公知のM.tuberculosis抗原とを含む融合タンパク質を、このよ
うな融合タンパク質の変異体とともに提供する。本発明の融合タンパク質はまた
、第1のポリペプチドと第2のポリペプチドとの間にリンカーペプチドを含み得
る。
本発明の融合タンパク質をコードするDNA配列を、公知の組換えDNA技術を用い
て構築して、第1および第2のポリペプチドをコードする別々のDNA配列を、適
切な発現ベクターに集める。第1のポリペプチドをコードするDNA配列の3'末端
をペプチドリンカーを用いてまたは用いずに第2のポリペプチドをコードするDN
A配列の5'末端に連結し、その結果配列のリーディングフレームは、第1および
第2の両方のポリペプチドの生物学的活性を保持する単一の融合タンパク質へ2
つのDNA配列のmRNA翻訳を許容する相中に存在する。
ペプチドリンカー配列を用いて、各々のポリペプチドをその二次構造および三
次構造に折り畳むことを確実にするのに十分な間隔を置いて第1のポリペプチド
と第2のポリペプチドとを分離し得る。このようなペプチドリンカー配列を、当
該分野で周知の標準的な技術を用いて融合タンパク質に組み込む。適切なペプチ
ドリンカー配列を以下の要因に基づいて選択し得る:(1)可撓性の伸長した構造
を採用するそれらの能力;(2)第1および第2のポリペプチド上の機能的なエピ
トープと相互作用し得る二次構造を採用するそれらの能力のなさ;および(3)ポ
リペプチドの機能的なエピトープと反応し得る疎水性残基または荷電残基の欠失
。好ましいペプチドリンカー配列は、Gly,AsnおよびSer残基を含む。Thrおよび
Alaのような、他の中性に近いアミノ酸をまたリンカー配列で用い得る。リンカ
ーとして通常に用いられ得るアミノ酸配列は、Marateaら、Gene 40:39-46、198
5;Murphyら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 83:8258-8262、1986;米国特許第4
,935,233号および米国特許第4,751,180号に開示されるものを含む。リンカー配
列は、1〜約50アミノ酸長であり得る。ペプチドリンカー配列は、第1および第
2のポリペプチドが、機能的ドメインを分離しかつ立体障害を妨げるために使用
され得る非必須N末端アミノ酸領域を有する場合には必要でない。
別の局面では、本発明は、結核を診断するための上述のポリペプチドを使用す
る方法を提供する。この局面では、1以上の上記のポリペプチドを、単独でまた
は組み合わせて用いる、生物学的試料中のM.tuberculosis感染を検出する方法を
提供する。複数のポリペプチドを使用する実施態様では、AndersenおよびHansen
、Infect.Immun.57:2481-2488、1989に記載される38 kD抗原のような、本明
細書中に特に記載されるポリペプチド以外のポリペプチドが含まれ得る。本明細
書中で使用される「生物学的試料」は、患者から得た任意の抗体含有試料である
。好ましくは、この試料は、全血、喀痰、血清、血漿、唾液、髄液または尿であ
る。より好ましくは、この試料は、患者または血液供給者から得た血液、血清ま
たは血漿試料である。ポリペプチドは、予め決定されたカットオフ値に対する、
試料中のポリペプチドに対する抗体の存在または非存在を決定するための、以下
に記載されるようなアッセイで用いられる。このような抗体の存在は、結核を示
し得るマイコバクテリア抗原に対する先の感作を示す。
1つより多いポリペプチドが用いられる実施態様において、使用されるポリペ
プチドは、好ましくは、相補的である(すなわち、1つのポリペプチド成分は、
別のポリペプチド成分によっては感染が検出されないサンプル中の感染を検出す
る傾向がある)。相補的なポリペプチドは、一般に、各ポリペプチドを個々に用
いてM.tuberculosisに感染したことがわかっている一連の患者から得られる血清
サンプルを評価することにより同定され得る。各ポリペプチドを用いてどのサン
プルが陽性であるかを(以下に記載)決定した後、2つ以上のポリペプチドの組
み合わせが処方され得る。この組み合わせは、ほとんどまたはすべての試験され
るサンプルの感染を検出し得る。このようなポリペプチドは相補的である。例え
ば、ほぼ25〜30%の結核感染個体由来の血清は、任意の単一のタンパク質(例え
ば、上記の38kD抗原)に対する抗体については陰性である。それゆえ、相補的な
ポリペプチドは、診断試験の感度を改良するために38kD抗原と組み合わせて使用
され得る。
サンプル中の抗体を検出するために1つ以上のポリペプチドを用いるための、
当業者に公知の種々のアッセイ形式が存在する。例えば、HarlowおよびLane、An
tibodies: A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,1988を参照
のこと。これは、本願明細書中において参考として援用される。好ましい実施態
様において、アッセイは、サンプルからの抗体を結合させるための、およびサン
プルから抗体を除去するための、固相支持体上に固定されたポリペプチドの使用
を含む。次いで、結合した抗体は、レポーター基を含む検出試薬を用いて検出さ
れ得る。適切な検出試薬には、抗体/ポリペプチド複合体に結合する抗体、およ
びレポーター基で標識された遊離のポリペプチドが含まれる(例えば、半競合ア
ッセイにおいて)。あるいは、競合アッセイが用いられ得る。競合アッセイでは
、ポリペプチドに結合する抗体はレポーター基で標識され、そして抗原をサンプ
ルとともにインキュベーションした後、固定された抗原に結合し得る。サンプル
の成分が標識された抗体のポリペプチドへの結合を阻害する程度は、サンプルの
固定されたポリペプチドとの反応性の指標である。
固相支持体は、当業者に公知の、抗原を結合し得る任意の固体材料であり得る
。例えば、固相支持体は、マイクロタイタープレート中のテストウェルまたはニ
トロセルロースまたは他の適切な膜であり得る。あるいは、支持体は、ビーズも
しくはディスク(例えば、ガラス)、ガラス繊維、ラテックス、またはプラスチ
ック材料(例えば、ポリスチレンまたはポリビニルクロリド)であり得る。支持
体はまた、磁性粒子または繊維状の光学センサー(例えば、米国特許第5,359,68
1
号に開示されるような)であり得る。
ポリペプチドは、当業者に公知の種々の技術を用いて固相支持体に結合され得
る。この技術は、特許および科学文献中に詳細に記載される。本発明の状況にお
いて、用語「結合」は、吸着のような非共有的会合および共有結合の両方をいう
(これは、抗原と支持体上の官能基との間の直接的な結合であり得るか、または
架橋剤による結合であり得る)。吸着による、マイクロタイタープレート中のウ
ェルまたは膜への結合が好ましい。このような場合、吸着は、ポリペプチドを、
固相支持体と、適切な緩衝液中で適切な時間接触させることにより達成され得る
。接触時間は温度により変化するが、代表的には、約1時間と1日との間である
。一般的には、プラスチックマイクロタイタープレート(例えば、ポリスチレン
またはポリビニルクロリド)のウエルと、約10ng〜約1μgの範囲の量、および
好ましくは約100ngの量のポリペプチドとの接触は、適切な量の抗原を結合させ
るに十分である。
ポリペプチドの固相支持体への共有結合は、一般に、最初に支持体を、支持体
およびポリペプチド上の官能基(例えば、ヒドロキシル基またはアミノ基)の両
方と反応する二官能性試薬と反応させることにより達成され得る。例えば、ポリ
ペプチドは、適切なポリマーコーティングを有する支持体に、ベンゾキノンを用
いて、またはアミンを有する支持体上のアルデヒド基とポリペプチド上の活性水
素との縮合により結合され得る(例えば、Pierce Immunotechnology Catalog an
d Handbook,1991 A12-A13を参照のこと)。
特定の実施態様において、アッセイは、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)
である。このアッセイは、固相支持体(通常、マイクロタイタープレートのウェ
ル)上に固定されたポリペプチド抗原をサンプルと最初に接触させることにより
行われ得、その結果、サンプル中のポリペプチドに対する抗体が固定されたポリ
ペプチドに結合することが可能になる。次いで、結合しなかったサンプルが固定
されたポリペプチドから除去され、そして固定抗体-ポリペプチド複合体に結合
し得る検出試薬が添加される。次いで、固相支持体に結合したままの検出試薬の
量を、特定の検出試薬に適切な方法を用いて決定する。
より詳細には、一旦、ポリペプチドが上記のように支持体に固定されると、支
持体上の残留しているタンパク質結合部位が、代表的には、ブロックされる。当
業者に公知の任意の適切なブロッキング試薬(例えば、ウシ血清アルブミンまた
はTween 20TM(Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO))が用いられ得る。固定さ
れたポリペプチドは、次いで、サンプルとともにインキュベートされ、そして抗
体を抗原に結合させる。サンプルは、インキュベーション前に適切な希釈剤(例
えば、リン酸緩衝化生理食塩水(PBS))により希釈され得る。一般には、適切な
接触時間(すなわち、インキュベーション時間)は、M.tuberculosis感染サンプ
ル中の抗体の存在を検出するに十分な時間の期間である。好ましくは、接触時間
は、結合した抗体と結合していない抗体との間の平衡で達成されるレベルの少な
くとも95%のレベルの結合に達するに十分な時間である。当業者は、平衡に達す
るに必要な時間は、結合が生じるレベルを所定の時間にわたってアッセイするこ
とにより容易に決定し得ることを認識する。室温では、約30分のインキュベーシ
ョン時間は、一般に、十分である。
次いで、結合していないサンプルは、固相支持体を適切な緩衝液(例えば、0.
1% Tween 20TMを含むPBS)で洗浄することにより除去される。次いで、検出試
薬が、固相支持体に添加され得る。適切な検出試薬は、固定された抗体-ポリペ
プチド複合体に結合し、そして当該分野に公知の任意の種々の手段により検出さ
れ得る任意の化合物である。好ましくは、検出試薬は、レポーター基に結合する
結合因子(例えば、Protein A、Protein G、免疫グロブリン、レクチン、または
遊離の抗原)を含む。好ましいレポーター基には、酵素(例えば、西洋ワサビペ
ルオキシダーゼ)、基質、補因子、阻害剤、色素、放射性核種、発光性基、蛍光
性基、およびビオチンが含まれる。結合因子のレポーター基への結合は、当業者
に公知の標準的な方法を用いて達成され得る。また、種々のレポーター基に結合
している通常の結合因子を、多くの商業的供給源(例えば、Zymed Laboratories
,San Francisco,CA、およびPierce,Rockford,IL)から購入し得る。
次いで、検出試薬は、固定された抗体-ポリペプチド複合体とともに、結合し
た抗体を検出するに十分な時間、インキュベートされる。適切な時間は、一般に
、製造者の指示から、または所定の時間にわたって生じる結合のレベルをアッセ
イすることにより、決定され得る。次いで、結合していない検出試薬が除去され
、
そして結合した検出試薬がレポーター基を用いて検出される。レポーター基の検
出のために用いられる方法は、レポーター基の性質に依存する。放射活性基につ
いては、シンチレーション計測またはオートラジオグラフ的方法が、一般に適切
である。色素、発光性基、および蛍光性基を検出するためには、分光方法が使用
され得る。ビオチンは、異なるレポーター基(通常、放射活性基または蛍光性基
または酵素)に結合したアビジンを用いて検出され得る。酵素レポーター基は、
一般には、基質を添加し(一般には、特定の時間の間)、続いて反応生成物を分
光分析または他の分析をすることによって検出され得る。
サンプル中の抗M.tuberculosis抗体の存在および非存在を決定するために、固
相支持体に結合したままのレポーター基からのシグナルは、一般に、予め決定し
たカットオフ値に対応するシグナルと比較される。1つの好ましい実施態様にお
いて、カットオフ値は、固定された抗原が非感染患者由来のサンプルとともにイ
ンキュベートされる場合に得られる平均値のシグナルである。一般には、上記の
予め決定したカットオフ値を3標準偏差を上回るシグナルを生じるサンプルは、
結核について陽性であると考えられる。別の好ましい実施態様において、カット
オフ値は、Receiver Operator Curve(Sackettら、Clinical Epidemiology: A B
asic Science for Clinical Medicine,Little Brown and Co.,1985,106〜107
頁の方法に従う)を用いて決定される。簡潔には、この実施態様において、カッ
トオフ値は、真の陽性の割合(すなわち、感受性)および偽陽性割合(100%−
感受性)(これらは診断試験結果についてそれぞれ可能なカットオフ値に対応す
る)の組のプロットから決定され得る。上部左隅に最も近いプロット上のカット
オフ値(すなわち、最も広い領域を包含する値)は最も正確なカットオフ値であ
り、そしてこの方法により決定されるカットオフ値よりも高いシグナルを生じる
サンプルは陽性であると考えられ得る。あるいは、カットオフ値は、偽陽性の割
合を最小にするためにプロットに沿って左にシフトされ得るか、または偽陰性の
割合を最小にするするために右にシフトされ得る。一般には、この方法により決
定されるカットオフ値よりも高いシグナルを生じるサンプルは、結核について陽
性であると考えられる。
関連する実施態様において、このアッセイは、高速フロースルー(rapid flow
-through)試験またはストリップ(strip)試験形式で行われる。この形式では
、抗原がニトロセルロースのような膜上に固定されている。フロースルー試験に
おいて、サンプルが膜を通過する際に、サンプル中の抗体は固定されたポリペプ
チドに結合する。次いで、検出試薬(例えば、Protein A-コロイド状の金)は、
検出試薬を含む溶液が膜を通過する際に、抗体-ポリペプチド複合体に結合する
。結合した検出試薬の検出は、次いで、上記のように行われ得る。ストリップ試
験形式において、ポリペプチドが結合した膜の一方の面が、サンプルを含む溶液
中に浸漬される。サンプルは、検出試薬を含む領域を通って膜に沿って移動し、
そして固定されたポリペプチドの領域まで移動する。ポリペプチドの検出試薬の
濃度から、サンプル中の抗M.tuberculosis抗体の存在が示される。代表的には、
その部位での検出試薬の濃度は、線のような視覚的に読み取り得るパターンを生
じる。このようなパターンが存在しなければ、結果は陰性であることが示される
。一般には、膜上に固定されたポリペプチドの量は、生物学的サンプルが上記の
ELISAにおいて陽性シグナルを生じるに十分であるレベルの抗体を含む場合、視
覚的に認識し得るパターンを生じるように選択される。好ましくは、膜上に固定
されたポリペプチドの量は、約25ngから約1μgで、およびより好ましくは、約5
0ngから約500ngで変化する。このような試験は、代表的には、非常に少量(例え
ば、一滴)の患者の血清または血液により行われ得る。
もちろん、本発明のポリペプチドを用いた使用に適切な、多くの他のアッセイ
プロトコルが存在する。上記の記載は、例示にすぎないことを意図する。
なお別の局面において、本発明は、本発明のポリペプチドに対する抗体を提供
する。抗体は、当業者に公知の任意の種々の技術により調製され得る。例えば、
HarlowおよびLane,Antibodies:A Loboratory Manual,Cold Spring Harbor Labor
atory,1988を参照のこと。1つのこのような技術において、抗原性ポリペプチド
を含む免疫原は、最初に、任意の広範な種々の哺乳動物(例えば、マウス、ラッ
ト、ウサギ、ヒツジ、およびヤギ)に注入される。この工程において、本発明の
ポリペプチドは、改変することなく免疫原として作用し得る。あるいは、特に比
較的短いポリペプチドについて、このポリペプチドがキャリアタンパク質(例え
ば、ウシ血清アルブミンまたはキーホールリンペットヘモシアニン)に結合され
る場合、優れた免疫応答が誘発され得る。免疫原は、好ましくは、1つ以上の追
加免疫化を組み込む所定のスケジュールに従って動物宿主に注入され、そして動
物は周期的に採血される。次いで、ポリペプチドに特異的なポリクローナル抗体
は、例えば、適切な固体支持体に結合したポリペプチドを用いるアフィニティク
ロマトグラフィーにより、このような抗血清から精製され得る。
目的の抗原性ポリペプチドに特異的なモノクローナル抗体は、例えば、Kohler
およびMilstein,Eur.J.Immunol.6:511-519,1976の技術およびその改良を用いて
調製され得る。簡単には、これらの方法は、所望の特異性(すなわち、目的のポ
リペプチドとの反応性)を有する抗体を産生し得る不死細胞株の調製を包含する
。このような細胞株は、例えば、上記のように免疫化された動物から得られた脾
臓細胞から産生され得る。次いで、脾臓細胞は、例えば、ミエローマ細胞融合パ
ートナー、好ましくは免疫化動物と同系であるものとの融合により不死化される
。種々の融合技術が使用され得る。例えば、脾臓細胞およびミエローマ細胞は、
数分間非イオン性界面活性剤と一緒にされ、次いで、ハイブリッド細胞の増殖を
支持するが、ミエローマ細胞の増殖を支持しない選択培地に低密度でプレーティ
ングされ得る。好ましい選択技術は、HAT(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チ
ミジン)選択を使用する。十分な時間、通常約1〜2週間の後、ハイブリッドの
コロニーを観察する。単一のコロニーを選択し、そしてポリペプチドに対する結
合活性について試験する。高い反応性および特異性を有するハイブリドーマが好
ましい。
モノクローナル抗体は、増殖しているハイブリドーマコロニーの上清から単離
され得る。さらに、種々の技術が、収量を増強するために使用され得る。例えば
、ハイブリドーマ細胞株を適切な脊椎動物宿主(例えば、マウス)の腹腔に注入
する。次いで、モノクローナル抗体は、腹水または血液から採集され得る。夾雑
物は、従来の技術(例えば、クロマトグラフィー、ゲル濾過、沈澱、および抽出
)により抗体から取り除かれ得る。本発明のポリペプチドは、例えば、アフィニ
ティクロマトグラフィー工程における精製工程で使用され得る。
抗体を診断試験に使用して、上記に詳述されるアッセイに類似したアッセイお
よび当業者に周知の他の技術を用いて、M.tuberculosis抗原の存在を検出し得、
これにより患者のM.tuberculosis感染を検出する方法を提供する。
本発明の診断試薬はまた、上記のポリペプチドの1つ以上、またはその1つ以
上の部分をコードするDNA配列を含み得る。例えば、本発明のDNA配列の少なくと
も10個の連続したオリゴヌクレオチドを含むプライマーが、ポリメラーゼ連鎖反
応(PCR)に基づく試験において使用され得る。同様に、本発明のDNA配列の少なく
とも15個の連続したオリゴヌクレオチドプローブが、特定の配列にハイブリダイ
ズするために使用され得る。PCRに基づく試験およびハイブリダイゼーション試
験の両方のための技術は当該分野で周知である。従って、プライマーまたはプロ
ーブを使用して、生物学的サンプル、好ましくは、喀痰、血液、血清、唾液、脳
脊髄液または尿中のM.tuberculosis感染を検出し得る。上記のオリゴヌクレオチ
ド配列を含むDNAプローブまたはプライマーは、単独で、または互いを組合わせ
て、あるいは上記の38kD抗原のような以前に同定された配列と共に使用され得る
。
以下の実施例は、例示のために提供され、そして限定のために提供されない。
実施例
実施例1
M.tuberculosis 培養濾過物由来のポリペプチドの精製および特徴付け
本実施例は、培養濾過物からのM.tuberculosis可溶性ポリペプチドの調製を例
示する。他に言及されない限り、以下の実施例における全てのパーセントは、容
量あたりの重量である。
M.tuberculosis(H37Ra,ATCC No.25177、またはH37Rv,ATCC No.25618のいずれ
か)を、滅菌GAS培地で37℃で14日間培養した。次いで、培地を、0.45μフィルタ
ーに通して吸引濾過して(大部分の細胞を残す)滅菌2.5Lボトルに入れた。次い
で、培地を、0.2μフィルターに通して濾過して滅菌4Lボトルに入れた。次いで
、NaN3を培養濾過物に0.04%の濃度に添加した。次いで、ボトルを4℃の低温室
に置いた。
濾過物をオートクレーブした12Lリザーバーに入れ、エタノールでリンスし、1
0,000kDa MWCO膜を含む400ml Amicon stir cellに、濾過物を送り込むことより
、培養濾過物を濃縮した。圧力を、窒素ガスを用いて60psiで維持した。この手
順により、12L容量を約50mlに減少させた。
次いで、培養濾過物を、重炭酸アンモニウム溶液を2回交換して、8,000kDa M
WCOセルロースエステル膜を用いて0.1%重炭酸アンモニウム中に透析した。次い
で、タンパク質濃度を、市販のBCAアッセイ(Pierce,Rockford,IL)により決定し
た。
次いで、透析した培養濾過物を凍結乾燥し、そしてポリペプチドを蒸留水に再
懸濁した。次いで、ポリペプチドを、陰イオン交換クロマトグラフィーの初期条
件である、0.01mM 1,3ビス[トリス(ヒドロキシメチル)-メチルアミノ]プロパン
、pH7.5(Bis-Trisプロパン緩衝液)に対して透析した。分画を、0.01mM Bis-Tris
プロパン緩衝液(pH7.5)で平衡化したPOROS 146 II Q/M陰イオン交換カラム4.6mm
×100mm(Perseptive BioSystems,Framingham,MA)で、ゲルプロフュージョンクロ
マトグラフィーを用いて行った。ポリペプチドを、上記の緩衝液系での線形0〜
0.5M NaClグラジエントで溶出した。カラムの溶出液を220nmの波長でモニターし
た。
イオン交換カラムから溶出したポリペプチドのプールを、蒸留水に対して透析
し、そして凍結乾燥した。得られた物質を、0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)pH1.9
を含む水に溶解し、そしてポリペプチドを、Delta-Pak C18カラム(Waters,Milfo
rd,MA)300オングストローム孔サイズ、5ミクロン粒子サイズ(3.9×150mm)で精
製した。ポリペプチドを、0〜60%希釈緩衝液(アセトニトリル中の0.1%TFA)
の直線勾配を用いてカラムから溶出した。流速は0.75ml/分であり、そしてHPLC
溶出液を214nmでモニターした。溶出されたポリペプチドを含む画分を回収し、
個々のサンプルの純度を最大にした。約200個の精製されたポリペプチドを得た
。
次いで、精製ポリペプチドを、PBMC調製物においてT細胞増殖を誘導する能力
についてスクリーニングした。PPD皮膚試験陽性であることが知られ、そしてそ
のT細胞がPPDおよびMTB由来の粗可溶性タンパク質に応答して増殖することが知
られているドナー由来のPBMCを、10%プールヒト血清および50μg/mlゲンタマイ
シンを補充したRPMI 1640を含む培地で培養した。精製ポリペプチドを、0.5〜10
μg/mLの濃度で2連で添加した。200μlの容量の96ウェル丸底プレート中で6日
間培養した後、培地の50μlを、以下の記載のようにIFN-γレベルの決定のため
に各ウェルから取り出した。次いで、プレートを、さらに18時間トリチウム化チ
ミジンの1μCi/ウェルでパルスし、採集し、そしてトリチウムの取り込みをガ
スシンチレーションカウンターを用いて決定した。両方のレプリカで、培地のみ
で培養された細胞において観察された増殖よりも3倍大きい増殖をもたらす画分
を、陽性とみなした。
IFN-γを、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)を用いて測定した。ELISAプレー
トを、室温で4時間、PBS中のヒトIFN-γ(Chemicon)に対するマウスモノクロー
ナル抗体でコートした。次いで、ウェルを、室温で1時間、5%(W/V)脱脂粉乳
を含むPBSでブロックした。次いで、プレートを、PBS/0.2% TWEEN-20中で6回
洗浄し、そしてELISAプレート中で培養培地で1:2に希釈したサンプルを、室温で
一晩インキュベートした。プレートを再度洗浄し、そしてPBS/10%正常ヤギ血清
で1:3000に希釈したポリクローナルウサギ抗ヒトIFN-γ血清を各ウェルに添加し
た。次いで、プレートを室温で2時間インキュベートし、洗浄し、そして西洋ワ
サビペルオキシダーゼ結合抗ウサギIgG(Jackson Labs.)を、PBS/5%脱脂粉乳中
の1:2000希釈で添加した。室温でさらなる2時間のインキュベーションの後、プ
レートを洗浄し、そしてTMB基質を添加した。反応を、1N硫酸で20分後に停止さ
せた。光学密度を、参照波長として570nmを用いて450nmで決定した。両方のレプ
リカで、培地のみで培養した細胞からの平均ODよりも2倍大きなOD+3標準偏差
を示す画分を、陽性とみなした。
配列決定のために、ポリペプチドを個々に、BiobreneTM(Perkin Elmer/Applie
d BioSystems Division,Foster City,CA)処理したガラスファイバーフィルター
上で乾燥した。ポリペプチドを有するフィルターを、Perkin Elmer/Applied Bio
Systems Division Procise 492 タンパク質配列決定機にロードした。ポリペプ
チドをアミノ末端から、従来のEdman化学を使用して配列決定した。アミノ酸配
列を、適切なPTH誘導体標準に対するPTHアミノ酸誘導体の保持時間を比較するこ
とより、各ポリペプチドについて決定した。
上記の手順を用いて、以下のN末端配列を有する抗原が単離された:
(a) Asp-Pro-Val-Asp-Ala-Val-Ile-Asn-Thr-Thr-Xaa-Asn-Tyr-Gly-Gln-Val-V
al-Ala-Ala-Leu(配列番号54);
(b) Ala-Val-Glu-Ser-Gly-Met-Leu-Ala-Leu-Gly-Thr-Pro-Ala-Pro-Ser(配列
番号55);
(c) Ala-Ala-Met-Lys-Pro-Arg-Thr-Gly-Asp-Gly-Pro-Leu-Glu-Ala-Ala-Lys-G
lu-Gly-Arg(配列番号56);
(d) Tyr-Tyr-Trp-Cys-Pro-Gly-Gln-Pro-Phe-Asp-Pro-Ala-Trp-Gly-Pro(配列
番号57);
(e) Asp-Ile-Gly-Ser-Glu-Ser-Thr-Glu-Asp-Gln-Gln-Xaa-Ala-Val(配列番号5
8);
(f) Ala-Glu-Glu-Ser-Ile-Ser-Thr-Xaa-Glu-Xaa-Ile-Val-Pro(配列番号59);
(g) Asp-Pro-Glu-Pro-Ala-Pro-Pro-Val-Pro-Thr-Ala-Ala-Ala-Ala-Pro-Pro-A
la(配列番号60);および
(h) Ala-Pro-Lys-Thr-Tyr-Xaa-Glu-Glu-Leu-Lys-Gly-Thr-Asp-Thr-Gly(配列
番号61);
ここでXaaは任意のアミノ酸であり得る。
さらなる抗原を、上記の手順に加えて、微細孔HPLC精製工程を用いて単離した
。詳細には、上記のクロマトグラフィーの精製工程による抗原の混合物を含む20
μlの画分を、Perkin Elmer/Applied Biosystems Division Model 172 HPLCにお
いて、7ミクロンの孔サイズ、カラムサイズ1mm×100mmを有するAquapore C18
カラム(Perkin Elmer/Applied Biosystems Division,Foster City,CA)上で
精製した。画分を、水(0.05% TFA)中のアセトニトリル(0.05% TFAを含む)
の1%/分の直線勾配を用いて、80μl/分の流速でカラムから溶出した。溶出
液を250nmでモニターした。元の画分を、4つの主要なピークと他の小さな成分
とに分離し、そして12.054Kdの分子量(質量スペクトル測定による)および以下
のN末端配列を有することが示されたポリペプチドを得た:
(i)Asp-Pro-Ala-Ser-Ala-Pro-Asp-Val-Pro-Thr-Ala-Ala-Gln-Gln-Thr-Ser-Leu
-Leu-Asn-Asn-Leu-Ala-Asp-Pro-Asp-Val-Ser-Phe-
Ala-Asp(配列番号62)
このポリペプチドは、上記のアッセイを用いるPBMC調製物において増殖およびIF
N-γ産生の誘発を示した。
さらなる可溶性抗原を、M.tuberculosis培養濾過物から以下のように単離した
。M.tuberculosis培養濾過物を上記のように調製した。Bis-Trisプロパン緩衝液
(pH5.5)に対する透析後、Bis-Trisプロパン緩衝液(pH5.5)で平衡化したPoro
s QEカラム4.6×100mm(Perseptive Biosystems)での陰イオン交換クロマトグ
ラフィーを用いて分画を行った。ポリペプチドを、10ml/分の流速で、先の緩衝
液系中での0〜1.5MのNaCl直線勾配を用いて溶出した。カラム溶出液を214nmの
波長でモニターした。
イオン交換カラムから溶出した画分をプールし、そしてPoros R2カラム4.6×1
00mm(Perseptive Biosystems)を用いる逆相クロマトグラフィーに供した。ポ
リペプチドを、5ml/分の流速で、0〜100%のアセトニトリル(0.1% TFA)の
直線勾配を用いて、カラムから溶出した。溶出液を214nmでモニターした。
溶出したポリペプチドを含む画分を凍結乾燥し、そして80μlの水性の0.1%の
TFAに再懸濁し、そしてさらに2ml/分の流速で、0〜100%のアセトニトリル(
0.1%のTFA)の直線勾配を用いて、Vydac C4カラム4.6×150mm(Western Analyt
ical,Temecula,CA)での逆相クロマトグラフィーに供した。溶出液を214nmで
モニターした。
生物学的活性を有する画分を、1つの主要なピークと他の小さな成分に分離し
た。PVDF膜上でのこのピークのウェスタンブロットは、分子量14Kd、20Kd、およ
び26Kdの3つの主要なバンドを明らかにした。これらのポリペプチドが、それぞ
れ以下のN末端配列を有することを決定した:
(j)Xaa-Asp-Ser-Glu-Lys-Ser-Ala-Thr-Ile-Lys-Val-Thr-Asp-Ala-Ser;(配列
番号129)
(k)Ala-Gly-Asp-Thr-Xaa-Ile-Tyr-Ile-Val-Gly-Asn-Leu-Thr-Ala-Asp;(配列
番号130)、および
(l)Ala-Pro-Glu-Ser-Gly-Ala-Gly-Leu-Gly-Gly-Thr-Val-Gln-Ala-Gly;(配列
番号131)、ここでXaaは任意のアミノ酸であり得る。
上記のアッセイを用いて、これらのポリペプチドがPBMC調製物において増殖およ
びIFN-γ産生を誘発することを示した。図1AおよびBは、それぞれ、最初の、お
よび2番目のドナー由来のPBMC調製物を用いるこのようなアッセイの結果を示す
。
上記の(a)、(c)、(d)、および(g)と称される抗原をコードするDNA配列を、N
末端配列に対応し、そしてM.tuberculosisコドン偏向を含む32P末端標識された
変性オリゴヌクレオチドを用いて、M.tuberculosisゲノムライブラリーをスク
リーニングすることによって得た。配列番号96で提供される配列を有するクロー
ンを先に同定した抗原(a)に対応するプローブを用いてスクリーニングを行った
。配列番号96によりコードされるポリペプチドは配列番号97に提供される。配列
番号52で提供される配列を有するクローンを先に同定した抗原(g)に対応するプ
ローブを用いてスクリーニングを行った。配列番号52によりコードされるポリペ
プチドは配列番号53に提供される。配列番号24に提供される配列を有するクロー
ンを先に同定した抗原(d)に対応するプローブを用いてスクリーニングを行い、
そして配列番号25に提供される配列を有するクローンを先に同定した抗原(c)に
対応するプローブを用いてスクリーニングを行った。
先のアミノ酸配列を、DNA STARシステムを用いて遺伝子バンク中の公知のアミ
ノ酸配列と比較した。検索したデータベースは約173,000タンパク質を含み、そ
してこれは、翻訳されたタンパク質配列とSwiss,PIRデータベースの組み合わせ
である(Version 87)。抗原(a)〜(h)および(l)についてのアミノ酸配列との有
意な相同性がないことを検出した。
抗原(i)のアミノ酸配列は、M.leprae由来の配列に相同であることを見出した
。全長のM.leprae配列を、GENBANKから得られた配列を用いてゲノムDNAから増
幅した。次いで、この配列を用いてM.tuberculosisライブラリーをスクリーニ
ングし、そしてM.tuberculosisホモログの全長のコピーを得た(配列番号94)
。
抗原(j)のアミノ酸配列は、DNA配列から翻訳された既知のM.tuberculosisタ
ンパク質に対して相同であることを見出した。本発明者らの知識の限りでは、こ
のタンパク質がT細胞刺激活性を有することは、これまでに示されていなかった
。抗原(k)のアミノ酸配列が、M.leprae由来の配列に関連することを見出した。
上記の、3つのPPD陽性ドナーを用いる、増殖およびIFN-γアッセイにおいて
、
先に提供された代表的な抗原についての結果を表1に示す:
表1において、2から4の間の刺激指標(SI)(培地のみで培養した細胞と比
較した)を与える応答を、+で評点をつけ、1μg以下の濃度で4〜8または2
〜4のSIを++で評点をつけ、そして8より大きいSIを+++で評点をつけた。
配列(i)の抗原は、増殖およびIFN-γアッセイの両方において、1つのドナーに
ついては高いSI(+++)、および2つの他のドナーについては低いSI(++お
よび+)を有することを見出した。これらの結果は、これらの抗原が増殖および
/またはインターフェロン-γ産生を誘発し得ることを示す。
実施例2
M.tuberculosis抗原の単離のための患者の血清の使用
この実施例は、M.tuberculosis感染個体由来の血清を用いてスクリーニング
することにより、M.tuberculosis溶解物から抗原を単離することを説明する。
乾燥させたM.tuberculosis H37Ra(Difco Laboratories)を2% NP40溶液に
添加し、そしてあるいは、3回ホモジネートおよび超音波処理した。得られた懸
濁物を微量遠心チューブで13,000rpmで遠心分離し、そして上清を0.2ミクロンの
シリンジフィルターに通した。濾液をMacro Prep DEAEビーズ(BioRad,Hercule
s,CA)に結合させた。ビーズを20mMのTris(pH7.5)で大規模に洗浄し、そして
結合したタンパク質を1MのNaClを用いて溶出した。NaCl溶出液を10mMのTris(p
H7.5)に対して一晩透析した。透析した溶液を、DNaseおよびRNaseを用いて、0.
05mg/mlで30分間室温で処理し、ついでα-D-マンノシダーゼ 0.5U/mgを用いてp
H4.5で3〜4時間室温で処理した。pH7.5に戻した後、材料をFPLCで、Bio Scale
-Q-20カラム(BioRad)を通して分画した。画分を9つのプールと組み合わせ、C
entriprep 10(Amicon,Beverley,MA)で濃縮し、そして本発明の他の抗原と免
疫反応性でないM.tuberculosis感染患者由来の血清プールを用いて、血清学的
活性についてウェスタンブロットによりスクリーニングした。
ほとんどの反応性画分をSDS-PAGEで泳動し、そしてPVDFに転移させた。以下の
配列を生じる約85Kdのバンドを切り出した:
(m)Xaa-Tyr-Ile-Ala-Tyr-Xaa-Thr-Thr-Ala-Gly-Ile-Val-Pro-Gly-Lys-Ile-Asn
-Val-His-Leu-Val;(配列番号132)、ここで、Xaaは任意のアミノ酸であり得る
。
上記のようなこの配列と遺伝子バンクの配列との比較は、既知の配列に対して
有意な相同性がないことを明らかにした。
実施例3
M .tuberculosis抗原をコードするDNA配列の調製
この実施例は、M.tuberculosisで感染させた患者から得た血清、またはM.tu
berculosis抗原に対して惹起した抗血清を用いてM.tuberculosis発現ライブラ
リーをスクリーニングすることによる、M.tuberculosis抗原をコードするDNA配
列の調製を説明する。
A.ウサギ抗血清を用いるM.tuberculosis可溶性抗原の調製
ゲノムDNAをM.tuberculosis株H37Raから単離した。DNAをランダムに分け、そ
してLambda ZAP発現系(Stratagene,La Jolla,CA)を用いて発現ライブラリー
を構築した。ウサギ抗血清を、M.tuberculosis培養物の濃縮した上清でウサギ
を免疫することにより、M.tuberculosis株H37Ra、H37Rv、およびErdmanの分泌
タンパク質に対して生成させた。詳細には、最初にウサギを、100μgのムラミル
ジペプチド(Calbiochem,La Jolla,CA)および1mlの不完全フロイントアジュ
バントを含む2mlの全容量中の200μgのタンパク質抗原で皮下免疫した。4週間
後、ウサギを不完全フロイントアジュバント中の100μgの抗原で皮下的に追加免
疫した。最後に、ウサギを、4週間後に50μgのタンパク質抗原で静脈内免疫し
た。抗血清を用いて、Sambrookら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual,
Cold Spring Harbor Laboratories,Cold Spring Harbor,NY,1989に記載のよ
うに発現ライブラリーをスクリーニングした。免疫反応性抗原を発現するバクテ
リオファージプラークを精製した。プラーク由来のファージミドをレスキューし
、そしてM.tuberculosisクローンのヌクレオチド配列を推定した。
32個のクローンを精製した。これらのうち25個がM.tuberculosisにおいて以
前に同定されていない配列を示した。Skeikyら、J.Exp.Med.181: 1527-1537
,1995に記載のように、タンパク質をIPTGにより誘導し、そしてゲル溶出により
精製した。このスクリーニングで同定されたDNA分子の代表的な部分的配列を配
列番号1〜25に提供する。対応する推定アミノ酸配列を、配列番号64〜88に示す
。
上記のデータベースを用いる遺伝子バンク中の既知の配列とこれらの配列との
比較において、TbRA2A、TbRA16、TbRA18、およびTbRA29(配列番号77、69、71、
76)として本明細書中以下で参照されるクローンが、Mycobacterium lepraeの既
に同定された配列に対していくらかの相同性を示したが、M.tuberculosisにお
いては示さなかったことを見出した。TbRA11、TbRA26、TbRA28、およびTbDPEP(
配列番号66、74、75、53)は、M.tuberculosisにおいて以前に同定された配列
であった。TbRA1、TbRA3、TbRA4、TbRA9、TbRA10、TbRA13、TbRA17、TbRA19、Tb
RA29、TbRA32、TbRA36、ならびにオーバーラップするクローンTbRA35およびTbRA
12(それぞれ、配列番号64、78、82、83、65、68、76、72、76、79、81、80、67
)に対して有意な相同性がないことを見出した。クローンTbRa24はクローンTbRa
29とオーバーラップしている。
B.M.tuberculosis 抗原をコードするDNA配列を同定するための患者血清の使用
上記のゲノムDNAライブラリー、およびさらなるH37Rvライブラリーを、進行性
の結核の患者から得た血清プールを用いてスクリーニングした。H37Rvライブラ
リーを調製するために、M.tuberculosis H37Rv株のゲノムDNAを単離し、部分的
なSau3A消化にかけ、そしてこれを用いて、ラムダZap発現系(Stratagene,La J
olla,Ca)を用いて発現ライブラリーを構築した。3つの異なる血清プール(そ
れぞれ、進行性の肺疾患または胸膜疾患の3個体から得た血清を含有する)を、
発現スクリーニングにおいて用いた。プールをTbL、TbM、およびTbHと称し、ELI
SAおよび免疫ブロットフォーマットの両方におけるH37Ra溶解物との相対的反応
性(すなわち、TbL=低反応性、TbM=中反応性、およびTbH=高反応性)に注目
した。7人の進行性肺結核の患者由来の第4の血清プールもまた用いた。どの血
清にも、組換え38kD M.tuberculosis H37Raリン酸結合タンパク質との増大した
反応性はなかった。
全プールをE.coli溶解物に予め吸着させ、そしてこれを用いて、Sambrookら、
Molecular Cloning: A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratories
,Cold Spring Harbor,NY,1989に記載のようにH37Raおよび有37Rv発現ライブ
ラリーをスクリーニングした。免疫反応性抗原を発現するバクテリオファージプ
ラークを精製した。プラーク由来のファージミドをレスキューし、そしてM.tube
rculosisクローンのヌクレオチド配列を推定した。
32個のクローンを精製した。これらのうち31個が、ヒトM.tuberculosisにおい
て以前に同定されていない配列を示した。同定したDNA分子の代表的な配列を、
配列番号26〜51および100に提供する。これらのうち、TbH-8およびTbH-8-2(配
列番号100)が、同一のクローン由来の連続していないDNA配列であり、そしてTb
H-4(配列番号43)およびTbH-4-FWD(配列番号44)が、同一のクローン由来の連
続していない配列である。本明細書中以降でTb38-1、TbH-4、TbH-8、TbH-9、お
よびTbH-12と同定した抗原のアミノ酸配列を配列番号89〜93に示す。先に特定し
たデータベースを用いた、これらの配列と遺伝子バンクにおける既知の配列との
比較は、TbH-4、TbH-8、TbH-9、およびTbM-3に対して有意な相同性がないことを
明らかにした。一方、弱い相同性をTbH-9に対して見出した。TbH-12が、M.parat
uberculosis(受託番号第S28515号)において以前に同定された34kD抗原性タン
パク質に対して相同であることを見出した。Tb38-1が、M.bovis(受託番号第U34
848号)およびM.tuberculosis(Sorensenら、Infec.Immun.63:1710-1717,199
5)において以前に同定された抗原ESAT-6のオープンリーディングフレームの34
塩基対上流に位置することを見出した。
Tb38-1およびTbH-9(ともにH37Raライブラリーから単離された)由来のプロー
ブを用いて、H37Rvライブラリーにおいてクローンを同定した。Tb38-1は、Tb38-
1-1F2、Tb38-1F3、Tb38-1F5およびTb38-1F6(配列番号107、108、111、113、お
よび114)にハイブリダイズした。(配列番号107および108は、クローンTb38-1F
2由来の連続していない配列である)。Tb38-1F2において、2つのオープンリー
ディングフレームを推定した;1つは、Tb37FL(配列番号109)に相当し、2番
目の配列(部分配列)は、Tb38-1のホモログであり得、そしてTb38-1N(配列番
号110)と呼ぶ。Tb38-1F3の推定アミノ酸配列を配列番号112に示す。TbH-9プロ
ーブは、H37Rvライブラリーにおいて3つのクローンを同定した:TbH-9-FL(配
列番号101)、これは、TbH-9(R37Ra)のホモログであり得る、TbH-9-1(配列番
号103)、およびTbH-9-4(配列番号105)、これらの全ては、TbH-9に対して高度
に関連した配列である。これらの3つのクローンの推定アミノ酸配列を、配列番
号102、104、および106に示す。
実施例4
ツベルクリン精製タンパク質誘導体由来のポリペプチドの精製および特徴付け
M.tuberculosisポリペプチドを、ツベルクリン精製タンパク質誘導体(PPD)か
ら以下のように単離した。
PPDを、いくらかの改変を加えて公開されたとおりに調製した(Seibert,F.ら
、Tuberculin purified protein derivative.Preparation and analyses of a
large quantity for standard.The American Review of Tuberculosis 44:9-25
,1941)。M.tuberculosis Rv株をローラーボトル中で合成培地において37℃で
6週間増殖させた。次いで、増殖させた細菌を含むボトルを、3時間、水蒸気中
で100℃まで加熱した。培養物を0.22μフィルターを用いて滅菌濾過し、そして
液相を3kDカットオフメンブレンを用いて20回濃縮した。タンパク質を、50%硫
酸アンモニウム溶液で1回および25%硫酸アンモニウム溶液で8回、沈澱させた
。得られたタンパタ質(PPD)を、Biocad HPLCシステム(Perseptive Biosystem
s,
Framingham,MA)においてC18カラム(7.8×300mM;Waters,Milford,MA)を用
いる逆相液体クロマトグラフィー(RP-HPLC)により分画した。画分を、0〜100
%緩衝液(アセトニトリル中0.1% TFA)からの直線勾配を用いてカラムから溶
出した。流速は10ml/分であり、そして溶出液を214nmおよび280nmでモニターし
た。
6つの画分を採集し、乾燥し、PBS中に懸濁し、そしてM.tuberculosis感染モ
ルモットにおいて、遅延型過敏(DTH)反応の誘発について個々に試験した。1つ
の画分が、強いDTH反応を誘発することを見出し、そしてこれを、Perkin Elmer/
Applied Biosystems Division Model 172 HPLCの微細孔Vydac C18カラム(カタ
ログ番号218TP5115)においてさらにRP-HPLCにより続けて分画した。画分を、80
μl/分の流速を有する5〜100%緩衝液(アセトニトリル中0.05% TFA)からの
直線勾配を用いて溶出した。溶出液を215nmでモニターした。8つの画分を採集
し、そしてM.tuberculosis感染モルモットにおいてDTHの誘発について試験した
。1つの画分が、約16mmの硬結の強いDTHを誘発することが見出された。他の画
分は、検出可能なDTHを誘導しなかった。陽性画分をSDS-PAGEゲル電気泳動にか
け、そして約12kD分子量の単一のタンパク質バンドを含有することを見出した。
このポリペプチド(本明細書中以降でDPPDと称する)を、上記のようにPerkin
Elmer/Applied Biosystems Division Procise 492タンパク質配列決定装置を用
いてアミノ末端から配列決定し、そしてこれは、配列番号124に示すN末端配列
を有することを見出した。上記のような、この配列と遺伝子バンクにおける既知
の配列との比較は、公知の相同性がないことを明らかにした。DPPDの4つの臭化
シアンフラグメントを単離し、そしてこれは、配列番号125〜128に示す配列を有
することを見出した。
実施例5
合成ポリペプチドの合成
ポリペプチドを、HPTU(O-ベンゾトリアゾール-N,N,N',N'-テトラメチルウロ
ニウムヘキサフルオロホスフェート)活性化と共にFMOC化学を用いて、Millipor
e 9050ペプチド合成機で合成し得る。Gly-Cys-Gly配列をペプチドのアミノ末端
に結合して、ペプチドの結合または標識化の方法を提供し得る。固体支持体から
のペプチドの開裂を、以下の開裂混合物を用いて実施し得る:トリフルオロ酢酸
:エタンジチオール:チオアニソール:水:フェノール(40:1:2:2:3)
。2時間の開裂後、ペプチドを冷メチル-t-ブチル-エーテル中で沈殿させ得る。
次いで、ペプチドペレットを、C18逆相HPLCによる精製の前に、0.1%トリフル
オロ酢酸(TFA)を含有する水中に溶解し、そして凍結乾燥し得る。水(0.1%TF
Aを含有する)中の0〜60%アセトニトリル(0.1%TFAを含有する)のグラジエ
ントを用いて、ペプチドを溶出し得る。純画分の凍結乾燥後、ペプチドをエレク
トロスプレー質量分析法を用いて、およびアミノ酸分析により特徴付け得る。
この手順を用いて、TbM-1配列の1個半の反復を含むTbM-1ペプチドを合成した
。TbM-1ペプチドは、配列GCGDRSGGNLDQIRLRRDRSGGNL(配列番号63)を有する。
実施例6
結核の血清診断のための代表的な抗原の使用
本実施例は、いくつかの代表的な抗原の診断特性を説明する。図1および2は
、代表的な抗原のM.tuberculosis感染個体および非感染個体由来の血清との反応
性を、細菌溶解物および38kD抗原の反応性との比較として示す。
アッセイを、炭酸被覆緩衝液(pH9.6)中に50μLに希釈した200ngの抗原でコ
ートした96ウェルプレートにおいて行った。ウェルを、4℃で一晩(または37℃
で2時間)コートした。次いで、プレートの中身を取り除き、そしてウェルを20
0μLのPBS/1%BSAで2時間ブロックした。ブロック工程後、ウェルを、PBS/0.1
%Tween 20TMで5回洗浄した。次いで、PBS/0.1%Tween 20TM/0.1%BSA中で1:10
0希釈した50μLの血清を各ウェルに添加し、そして室温で30分間インキュベート
した。次いでプレートを、PBS/0.1%Tween 20TMで5回再度洗浄した。
次いで、酵素結合体(西洋ワサビペルオキシダーゼ−Protein A、Zymed、San
Francisco、CA)をPBS/0.1% Tween20TM/0.1% BSA中で1:10,000に希釈し、そし
て50μlのこの希釈された結合体を各ウェルに添加し、そして室温で30分間イン
キュベートした。インキュベーションの後、PBS/0.1% Tween20TMでウェルを5
回洗浄した。100μlのテトラメチルベンジジンペルオキシダーゼ(TMB)基質(K
irkegaard and Perry Laboratories、Galthersburg、MD)を添加し、希釈せず、
そして約15分間インキュベートした。反応を、100μLの1N H2SO4を各ウエルに
添加して止め、そしてプレートを450nmで読んだ。
図2は、実施例3の方法Aを用いて単離された2つの組換え抗原(TbRa3およ
びTbRa9)のM.tuberculosis陽性患者および陰性患者からの血清とのELISA反応性
を示す。これらの抗原の反応性を、M.tuberculosis株H37Ra(Difco、Detroit、M
I)から単離された細菌溶解物の反応性と比較した。両方の場合において、組換
え抗原は、陽性血清と陰性血清を区別した。レシーバー-オペレーター曲線から
得られたカットオフ値に基づいて、TbRa3は、87の陽性血清から56を検出し、そ
してTbRa9は、165の陽性血清から111を検出した。
図3は、実施例3の方法Bを用いて単離された代表的抗原のELISA反応性を例
示する。組換え抗原TbH4、TbH12、Tb38-1およびペプチドTbM-1(実施例4に記載
)の反応性を、AndersenおよびHansen、Infect.Immun.57:2481-2488,1989に
よって記載される38kD抗原の反応性と比較した。再び、試験されたポリペプチド
の全てが陽性血清と陰性血清とを区別した。レシーバー-オペレーター曲線から
得られたカットオフ値に基づいて、TbH4は、126の陽性血清から67を検出し、TbH
12は、125の陽性血清から50を検出し、38-1は、101の陽性血清から61を検出し、
そしてTbM-1ペプチドは30の陽性血清から25を検出した。
4つの抗原(TbRa3、TbRa9、TbH14およびTbH12)の、喀痰の抗酸性染色(Smit
hwickおよびDavid、Tubercle 52:226,1971)において異なる反応性を有するM.t
uberculosis感染患者の群に由来する血清との反応性もまた検査し、そしてM.tub
erculosis溶解物および38kD抗原の反応性と比較した。結果を以下の表2に示す
:
レシーバー-オペレーター曲線から得られたカットオフ値に基づき、TbRa3は、
27の陽性血清から23を検出し、TbRa9は、27から22を検出し、TbH4は、27から18
を検出し、そしてTbH12は、27から15を検出した。組合せで用いられると、これ
ら4つの抗原は27のうち27の理論的感受性を有し、これはこれらの抗原が、M.tu
berculosis感染の血清学的検出において、互いに相補し合うはずであることを示
す。さらに、組換え抗原のいくつかが、38kD抗原を用いては検出されなかった陽
性の血清を検出し、これはこれらの抗原が38kD抗原に相補的であり得ることを
示す。
組換え抗原TbRa11の、38kD抗原について陰性と示されたM.tuberculosis患者由
来の血清、ならびにPPD陽性および正常ドナー由来の血清との反応性を、ELISAに
より上記のように決定した。結果を図4に示す。これは、TbRa11が、PPD陽性お
よび正常ドナー由来の血清について陰性である一方で、38kD抗原について陰性で
あった血清を検出したことを示す。試験された13の38kDの陰性血清のうち、9つ
は、TbRa11について陽性であった。これは、この抗原が38kD抗原の陰性血清のサ
ブグループと反応しているかもしれないことを示す。対照的に、TbRa11が反応性
であった38kDの陽性血清の群においては、TbRa11の平均OD450が、38kD抗原のそ
れよりも低かった。このデータは、TbRa11活性の存在と38kD陽性の存在との間の
逆数関係を示す。
抗原TbRa2Aを、最初に50μlの1:100希釈の血清を室温で30分間用いて、その後
PBS Tween中で洗浄し、そして1:10,000希釈のビオチン化したProtein A(Zymed
、San Francisco、CA)とともに30分間インキュベートし、間接的ELISAにおいて
試験した。洗浄の後、1:10,000希釈のストレプトアビジン-西洋ワサビペルオキ
シダーゼ(Zymed)の50μlを添加し、そしてこの混合物を30分間インキュベート
した。洗浄の後、アッセイをTMB基質で上記のように進行させた。TbRa2AのM.tub
erculosis患者および正常ドナー由来の血清との反応性を表3に示す。TbRa2AのM
.tuberculosis患者由来の血清との反応性の平均値は、0.444で標準偏差0.309で
あった。正常ドナー由来の血清との反応性の平均値は、0.109で標準偏差は0.029
であった。38kD陰性血清の試験(図5)はまた、TbRa2A抗原がこの分類の血清を
検出し得ることを示した。
組換え抗原(g)(配列番号60)のM.tuberculosis患者および正常ドナー由来
の血清との反応性を、ELISAにより上記のように決定した。図6は、抗原(g)の
4つのM.tuberculosis陽性血清(これらは全て、38kD抗原および4つのドナー血
清と反応性である)での滴定の結果を示す。全ての4つの陽性血清は抗原(g)
と反応性であった。
上記から、本発明の特定の実施態様が、例示の目的で本明細書中に記載されて
いるが、種々の改変が本発明の精神および範囲から逸脱することなく可能である
ことが理解される。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 FI
C07K 19/00 C07K 19/00
C12N 1/21 C12N 1/21
15/00 C12P 21/02
C12P 21/02 21/08
21/08 C12Q 1/68 A
C12Q 1/68 G01N 33/50 J
G01N 33/50 33/569 F
33/569 33/577 B
33/577 A61K 31/00 631C
// A61K 31/00 631 39/04
39/04 C12N 15/00
(C12N 15/09 ZNA
C12R 1:32)
(31)優先権主張番号 08/620,280
(32)優先日 1996年3月22日
(33)優先権主張国 米国(US)
(31)優先権主張番号 08/658,800
(32)優先日 1996年6月5日
(33)優先権主張国 米国(US)
(31)優先権主張番号 08/680,573
(32)優先日 1996年7月12日
(33)優先権主張国 米国(US)
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S
Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD
,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,BB
,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ,DE,
DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,IL,I
S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR
,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,
MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S
D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT
,UA,UG,UZ,VN
(72)発明者 スキーキー,イェイサー エイ.ダブリュ
ー.
アメリカ合衆国 ワシントン 98117,シ
アトル,25ティーエイチ アベニュー エ
ヌ.ダブリュー.8327
(72)発明者 ディロン,デイヴィン シー.
アメリカ合衆国 ワシントン 98053,レ
ッドモンド,エヌ.イー.24ティーエイチ
ストリート 21607
(72)発明者 カンポス−ネト,アントニオ
アメリカ合衆国 ワシントン 98110.ベ
インブリッジ アイランド,エヌ.イー.
ミッドシップ コート 9308
(72)発明者 ホートン,レイモンド
アメリカ合衆国 ワシントン 98021,ボ
ーセル,242エヌディー プレイス エス.
イー.2636
(72)発明者 ヴェドヴィック,トーマス エイチ.
アメリカ合衆国 ワシントン 98104,シ
アトル,スプリング ストリート 1301
(72)発明者 トワードズィック,ダニエル アール.
アメリカ合衆国 ワシントン 98110,ベ
インブリッジ アイランド,サウス ビー
チ ドライブ 10195
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.可溶性M.tuberculosis抗原の抗原性部分、あるいは保存的置換および/また は改変でのみ異なる該抗原の変異体を含有するポリペプチドであって、該抗原は 、以下からなる群から選択されるN末端配列を有する、ポリペプチド: ここで、Xaaは任意のアミノ酸であり得る。 2.M.tuberculosis抗原の免疫原性部分、あるいは保存的置換および/または改 変でのみ異なる該抗原の変異体を含有するポリペプチドであって、該抗原は、以 下からなる群から選択されるN末端配列を有する、ポリペプチド: ここで、Xaaは任意のアミノ酸であり得る。 3.可溶性M.tuberculosis抗原の抗原性部分、あるいは保存的置換および/また は改変でのみ異なる該抗原の変異体を含有するポリペプチドであって、該抗原は 、配列番号1、2、4−10、13−25、52、94および96に記載の配列 、該配列の相補体、および配列番号1、2、4−10、13−25、52、94 および96に記載の配列またはその相補体に適度にストリンジェントな条件下で ハイブリダイズするDNA配列からなる群から選択されるDNA配列によりコードされ るアミノ酸配列を含有する、ポリペプチド。 4.M.tuberculosis抗原の抗原性部分、あるいは保存的置換および/または改変 でのみ異なる該抗原の変異体を含有するポリペプチドであって、該抗原は、配列 番号26−51に記載の配列、該配列の相補体、ならびに配列番号26−51に 記載の配列またはその相補体に適度にストリンジェントな条件下でハイブリダイ ズするDNA配列からなる群から選択されるDNA配列によりコードされるアミノ酸配 列を含有する、ポリペプチド。 5.請求項1から4のいずれか1つに記載のポリペプチドをコードするヌクレオ チド配列を含有するDNA分子。 6.請求項5に記載のDNA分子を含有する組換え発現ベクター。 7.請求項6に記載の発現ベクターで形質転換された宿主細胞。 8.前記宿主細胞が、E.coli、酵母、および哺乳動物細胞からなる群から選択さ れる、請求項7に記載の宿主細胞。 9.生物学的サンプルにおけるM.tuberculosis感染を検出するための方法であっ て、以下の工程: (a)生物学的サンプルを請求項1から4のいずれか1つに記載の1つ以上のポリ ペプチドと接触させる工程;および (b)該サンプルにおいて少なくとも1つの該ポリペプチドに結合する抗体の存在 を検出し、それにより該生物学的サンプルにおけるM.tuberculosis感染を検出す る工程 を包含する、方法。 10.生物学的サンプルにおけるM.tuberculosis感染を検出するための方法であ って、以下の工程: (a)生物学的サンプルを、配列番号129および130で提供される配列からな る群から選択されるN末端配列を有するポリペプチドと接触させる工程;および (b)該サンプルにおいて少なくとも1つの該ポリペプチドに結合する抗体の存在 を検出し、それにより該生物学的サンプルにおけるM.tuberculosis感染を検出す る工程 を包含する、方法。 11.生物学的サンプルにおけるM.tuberculosis感染を検出するための方法であ って、以下の工程: (a)生物学的サンプルを、配列番号3、11および12、該配列の相補体、なら びに配列番号3、11および12に記載の配列にハイブリダイズするDNA配列か らなる群から選択されるDNA配列によりコードされる1つ以上のポリペプチドと 接触させる工程;および (b)該サンプルにおいて少なくとも1つの該ポリペプチドに結合する抗体の存在 を検出し、それにより該生物学的サンプルにおけるM.tuberculosis感染を検出す る工程 を包含する、方法。 12.工程(a)が、前記生物学的サンプルを38kDのM.tuberculosis抗原と接触さ せる工程をさらに包含し、工程(b)が、該サンプルにおいて該38kD M.tuberculos is抗原に結合する抗体の存在を検出する工程をさらに包含する、請求項9から1 1のいずれか1つに記載の方法。 13.前記ポリペプチドが、固体支持体に結合している、請求項9から11のい ずれか1つに記載の方法。 14.前記固体支持体が、ニトロセルロース、ラテックス、またはプラスチック 材料を含む、請求項13に記載の方法。 15.前記生物学的サンプルが、全血、血清、血漿、唾液、脳脊髄液および尿か らなる群から選択される、請求項9から11のいずれか1つに記載の方法。 16.前記生物学的サンプルが、全血または血清である、請求項15に記載の方 法。 17.生物学的サンプルにおけるM.tuberculosis感染を検出するための方法であ って、以下の工程: (a)該サンプルを、ポリメラーゼ連鎖反応で第1のオリゴヌクレオチドプライマ ーおよび第2のオリゴヌクレオチドプライマーと接触させる工程であって、該第 1および該第2のオリゴヌクレオチドプライマーは、請求項5に記載のDNA分子 の少なくとも約10個の連続するヌクレオチドを含有する、工程;および (b)該サンプルにおいて、該第1および第2のオリゴヌクレオチドプライマーの 存在下で増幅するDNA配列を検出し、それによりM.tuberculosis感染を検出する 工程 を包含する、方法。 18.生物学的サンプルにおけるM.tuberculosis感染を検出するための方法であ って、以下の工程: (a)該サンプルを、ポリメラーゼ連鎖反応で第1のオリゴヌクレオチドプライマ ーおよび第2のオリゴヌクレオチドプライマーと接触させる工程であって、該第 1および該第2のオリゴヌクレオチドプライマーは、配列番号3、11および1 2からなる群から選択されるDNA配列の少なくとも約10個の連続するヌクレオ チドを含有する、工程;および (b)該サンプルにおいて、該第1および第2のオリゴヌクレオチドプライマーの 存在下で増幅するDNA配列を検出し、それによりM.tuberculosis感染を検出する 工程 を包含する、方法。 19.前記生物学的サンプルが、全血、喀痰、血清、血漿、唾液、脳脊髄液およ び尿からなる群から選択される、請求項17または18に記載の方法。 20.生物学的サンプルにおけるM.tuberculosis感染を検出するための方法であ って、以下の工程: (a)該サンプルを、請求項5に記載のDNA分子の少なくとも約15個の連続するヌ クレオチドを含有する1つ以上のオリゴヌクレオチドプローブと接触させる工程 ;および (b)該サンプルにおいて、該オリゴヌクレオチドプローブにハイブリダイズするD NA配列を検出し、それによりM.tuberculosis感染を検出する工程 を包含する、方法。 21.生物学的サンプルにおけるM.tuberculosis感染を検出するための方法であ って、以下の工程: (a)該サンプルを、配列番号3、11および12からなる群から選択されるDNA配 列の少なくとも約15個の連続するヌクレオチドを含有する1つ以上のオリゴヌ クレオチドプローブと接触させる工程;および (b)該サンプルにおいて、該オリゴヌクレオチドプローブにハイブリダイズするD NA配列を検出し、それによりM.tuberculosis感染を検出する工程 を包含する、方法。 22.前記生物学的サンプルが、全血、喀痰、血清、血漿、唾液、脳脊髄液およ び尿からなる群から選択される、請求項20または21に記載の方法。 23.生物学的サンプルにおけるM.tuberculosis感染を検出するための方法であ って、以下の工程: (a)該生物学的サンプルを、請求項1から4のいずれか1つに記載のポリペプチ ドに結合し得る結合因子と接触させる工程;および (b)該サンプルにおいて、該結合因子に結合するタンパク質またはポリペプチド を検出し、それにより該生物学的サンプルでのM.tuberculosis感染を検出する工 程 を包含する、方法。 24.生物学的サンプルにおけるM.tuberculosis感染を検出するための方法であ って、以下の工程: (a)該生物学的サンプルを、配列番号129および130で提供される配列から なる群から選択されるN末端配列を有するポリペプチドに結合し得る結合因子と 接触させる工程;および (b)該サンプルにおいて、該結合因子に結合するタンパク質またはポリペプチド を検出し、それにより該生物学的サンプルでのM.tuberculosis感染を検出する工 程 を包含する、方法。 25.生物学的サンプルにおけるM.tuberculosis感染を検出するための方法であ って、以下の工程: (a)該生物学的サンプルを、配列番号3、11および12、該配列の相補体、な らびに配列番号3、11および12に記載の配列にハイブリダイズするDNA配列 からなる群から選択されるDNA配列によりコードされるポリペプチドに結合し得 る結合因子と接触させる工程;および (b)該サンプルにおいて、該結合因子に結合するタンパク質またはポリペプチド を検出し、それにより該生物学的サンプルでのM.tuberculosis感染を検出する工 程 を包含する、方法。 26.前記結合因子がモノクローナル抗体である、請求項23から25のいずれ か1つに記載の方法。 27.前記結合因子がポリクローナル抗体である、請求項23から25のいずれ か1つに記載の方法。 28.以下を含む診断キット: (a)請求項1〜4のいずれかに記載の1つ以上のポリペプチド;および (b)検出試薬。 29.以下を含む診断キット: (a)配列番号129および130で提供される配列からなる群から選択されるN 末端配列を有する1つ以上のポリペプチド;および (b)検出試薬。 30.以下を含む診断キット: (a)配列番号3、11および12、該配列の相補体、ならびに配列番号3、11 および12に記載の配列にハイブリダイズするDNA配列からなる群から選択され るDNA配列によりコードされる1つ以上のポリペプチド;および (b)検出試薬。 31.前記ポリペプチドが固体支持体に固定化されている、請求項28から30 のいずれかに1つに記載のキット。 32.前記固体支持体が、ニトロセルロース、ラテックス、またはプラスチック 材料を含む、請求項31に記載のキット。 33.前記検出試薬が、結合因子に結合したレポーター基を含有する、請求項2 8から30のいずれかに1つに記載のキット。 34.前記結合因子が、抗イムノグロブリン、プロテインG、プロテインAおよ びレクチンからなる群から選択される、請求項33に記載のキット。 35.前記レポーター基が、放射性同位体、蛍光性基、発光性基、酵素、ビオチ ンおよび色素粒子からなる群から選択される、請求項33に記載のキット。 36.第1のポリメラーゼ連鎖反応プライマーおよび第2のポリメラーゼ連鎖反 応プライマーを含有する診断キットであって、該第1および第2のプライマーの それぞれは、請求項5に記載のDNA分子の少なくとも約10個の連続するヌクレ オチドを含む、キット。 37.第1のポリメラーゼ連鎖反応プライマーおよび第2のポリメラーゼ連鎖反 応プライマーを含有する診断キットであって、該第1および第2のプライマーの それぞれは、配列番号3、11および12からなる群から選択されるDNA配列の 少なくとも約10個の連続するヌクレオチドを含む、キット。 38.少なくとも1つのオリゴヌクレオチドプローブを含有する診断キットであ って、該オリゴヌクレオチドプローブは、請求項5に記載のDNA分子の少なくと も約15個の連続するヌクレオチドを含有する、キット。 39.少なくとも1つのオリゴヌクレオチドプローブを含有する診断キットであ って、該オリゴヌクレオチドプローブは、配列番号3、11および12からなる 群から選択されるDNA配列の少なくとも約15個の連続するヌクレオチドを含有 する、キット。 40.請求項1〜4のいずれかに記載のポリペプチドに結合するモノクローナル 抗体。 41.請求項1〜4のいずれかに記載のポリペプチドに結合するポリクローナル 抗体。 42.請求項1〜4のいずれか1つに記載の2つ以上のポリペプチドを含む融合 タンパク質。 43.請求項1〜4のいずれか1つに記載の1つ以上のポリペプチド、およびES AT-6(配列番号99)を含む融合タンパク質。 44.配列番号129および130で提供される配列の群から選択されるN末端 配列を有するポリペプチドを含む融合タンパク質。
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