JPH11322766A - ビス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン化合物の製造方法 - Google Patents
ビス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン化合物の製造方法Info
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- JPH11322766A JPH11322766A JP10145079A JP14507998A JPH11322766A JP H11322766 A JPH11322766 A JP H11322766A JP 10145079 A JP10145079 A JP 10145079A JP 14507998 A JP14507998 A JP 14507998A JP H11322766 A JPH11322766 A JP H11322766A
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- C07F—ACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
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- C07F7/02—Silicon compounds
- C07F7/08—Compounds having one or more C—Si linkages
- C07F7/0803—Compounds with Si-C or Si-Si linkages
- C07F7/0825—Preparations of compounds not comprising Si-Si or Si-cyano linkages
- C07F7/0827—Syntheses with formation of a Si-C bond
- C07F7/0829—Hydrosilylation reactions
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 N,N−ビス(トリメチルシリル)アリ
ルアミンと下記一般式[I]で表されるビス(ジメチル
シリル)ベンゼン化合物とを白金触媒の存在下にヒドロ
シリル化反応させた後、脱トリメチルシリル化反応する
ことを特徴とする下記一般式[II]で表されるビス
(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン化合物
の製造方法。 【化1】 【化2】 【効果】 本発明によれば、ビス(3−アミノプロピル
ジメチルシリル)ベンゼン化合物を安価かつ簡便に、し
かも異性体を生成させることなく高収率で合成できる。
ルアミンと下記一般式[I]で表されるビス(ジメチル
シリル)ベンゼン化合物とを白金触媒の存在下にヒドロ
シリル化反応させた後、脱トリメチルシリル化反応する
ことを特徴とする下記一般式[II]で表されるビス
(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン化合物
の製造方法。 【化1】 【化2】 【効果】 本発明によれば、ビス(3−アミノプロピル
ジメチルシリル)ベンゼン化合物を安価かつ簡便に、し
かも異性体を生成させることなく高収率で合成できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体絶縁膜、液
晶配向膜等に使用されるポリイミドの変性剤、或いはポ
リアミド、ポリウレタン等の変性剤として有用なビス
(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン化合物
の新規製造方法に関する。
晶配向膜等に使用されるポリイミドの変性剤、或いはポ
リアミド、ポリウレタン等の変性剤として有用なビス
(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン化合物
の新規製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ビス
(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン化合物
は、半導体絶縁膜、半導体製造用感光性樹脂、液晶配向
膜等に使用されるポリイミドの密着性や成型性向上用の
変性剤として、或いはポリアミド、ポリウレタン等の特
性改質用の変性剤として有用な化合物である。
(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン化合物
は、半導体絶縁膜、半導体製造用感光性樹脂、液晶配向
膜等に使用されるポリイミドの密着性や成型性向上用の
変性剤として、或いはポリアミド、ポリウレタン等の特
性改質用の変性剤として有用な化合物である。
【0003】ビス(3−アミノプロピルジメチルシリ
ル)ベンゼン化合物の製造方法としては、1,4−ビス
(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼンの製造
方法に関してアリルアミンと1,4−ビス(ジメチルシ
リル)ベンゼンを白金触媒の存在下に直接ヒドロシリル
化反応させる方法(Izv.Akad.Nauk SS
SR Ser.Khim.,2249(1969))及
びN−(トリメチルシリル)アリルアミンと1,4−ビ
ス(ジメチルシリル)ベンゼンを白金触媒の存在下にヒ
ドロシリル化反応させた後、脱トリメチルシリル化反応
する方法(Dokl.Akad.Nauk SSSR,
179,600(1968))が公知である。
ル)ベンゼン化合物の製造方法としては、1,4−ビス
(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼンの製造
方法に関してアリルアミンと1,4−ビス(ジメチルシ
リル)ベンゼンを白金触媒の存在下に直接ヒドロシリル
化反応させる方法(Izv.Akad.Nauk SS
SR Ser.Khim.,2249(1969))及
びN−(トリメチルシリル)アリルアミンと1,4−ビ
ス(ジメチルシリル)ベンゼンを白金触媒の存在下にヒ
ドロシリル化反応させた後、脱トリメチルシリル化反応
する方法(Dokl.Akad.Nauk SSSR,
179,600(1968))が公知である。
【0004】しかしながら、前者の方法では、反応が非
常に遅く長時間を要するだけでなく、多くの副反応を伴
うため、収率が低くかつ高純度の目的物が得られない問
題点があった。一方後者の方法では、N−(トリメチル
シリル)アリルアミンの反応性が非常に高いため空気中
の湿気などにより分解し易いので取り扱いが難しく、ま
た、工業的スケールで容易に製造する方法がないという
問題点があった。
常に遅く長時間を要するだけでなく、多くの副反応を伴
うため、収率が低くかつ高純度の目的物が得られない問
題点があった。一方後者の方法では、N−(トリメチル
シリル)アリルアミンの反応性が非常に高いため空気中
の湿気などにより分解し易いので取り扱いが難しく、ま
た、工業的スケールで容易に製造する方法がないという
問題点があった。
【0005】更に、これらいずれの方法においても、ヒ
ドロシリル化反応の際に末端ではなく内部に付加した異
性体が大量に生成し、結果として目的物中に(2−アミ
ノプロピルジメチルシリル)(3−アミノプロピルジメ
チルシリル)ベンゼンが混入する問題点があった。この
異性体は本目的の化合物に対して熱安定性が低いため、
耐熱性の要求されるポリイミド変性用途等で使用した場
合、性能が落ちる等の問題を生じる。
ドロシリル化反応の際に末端ではなく内部に付加した異
性体が大量に生成し、結果として目的物中に(2−アミ
ノプロピルジメチルシリル)(3−アミノプロピルジメ
チルシリル)ベンゼンが混入する問題点があった。この
異性体は本目的の化合物に対して熱安定性が低いため、
耐熱性の要求されるポリイミド変性用途等で使用した場
合、性能が落ちる等の問題を生じる。
【0006】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
安価かつ簡便に、しかも異性体を生成させることなく高
収率でビス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベン
ゼン化合物を製造する方法を提供することを目的とす
る。
安価かつ簡便に、しかも異性体を生成させることなく高
収率でビス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベン
ゼン化合物を製造する方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者等は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った
結果、N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン
とビス(ジメチルシリル)ベンゼン化合物とを白金触媒
の存在下にヒドロシリル化反応させた後、脱トリメチル
シリル化反応することにより、安価かつ簡便に、しかも
異性体を生成させることなく高収率でビス(3−アミノ
プロピルジメチルシリル)ベンゼン化合物を合成できる
ことを見出し、本発明をなすに至ったものである。
発明者等は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った
結果、N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン
とビス(ジメチルシリル)ベンゼン化合物とを白金触媒
の存在下にヒドロシリル化反応させた後、脱トリメチル
シリル化反応することにより、安価かつ簡便に、しかも
異性体を生成させることなく高収率でビス(3−アミノ
プロピルジメチルシリル)ベンゼン化合物を合成できる
ことを見出し、本発明をなすに至ったものである。
【0008】以下、本発明について詳しく説明する。本
発明の下記一般式[II]で表されるビス(3−アミノ
プロピルジメチルシリル)ベンゼン化合物は、下記式で
表されるN,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミ
ンと下記一般式[I]で表されるビス(ジメチルシリ
ル)ベンゼン化合物とを白金触媒の存在下にヒドロシリ
ル化反応させた後、脱トリメチルシリル化反応すること
を特徴とするものである。
発明の下記一般式[II]で表されるビス(3−アミノ
プロピルジメチルシリル)ベンゼン化合物は、下記式で
表されるN,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミ
ンと下記一般式[I]で表されるビス(ジメチルシリ
ル)ベンゼン化合物とを白金触媒の存在下にヒドロシリ
ル化反応させた後、脱トリメチルシリル化反応すること
を特徴とするものである。
【0009】
【化3】
【0010】ここで、本発明の下記一般式[I]で表さ
れるビス(ジメチルシリル)ベンゼン化合物は、具体的
には、1,2−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、1,
3−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン及び1,4−ビス
(ジメチルシリル)ベンゼンである。
れるビス(ジメチルシリル)ベンゼン化合物は、具体的
には、1,2−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、1,
3−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン及び1,4−ビス
(ジメチルシリル)ベンゼンである。
【0011】
【化4】
【0012】N,N−ビス(トリメチルシリル)アリル
アミンとビス(ジメチルシリル)ベンゼン化合物とのヒ
ドロシリル化反応は、0〜200℃、特に40〜120
℃で行われることが好ましく、その際、使用されるN−
ビス(トリメチルシリル)アリルアミンの量は、ビス
(ジメチルシリル)ベンゼン化合物1モルに対し1〜3
モル、特には2〜2.5モルが好ましい。また、反応方
法には特に制限がなく、N,N−ビス(トリメチルシリ
ル)アリルアミンをビス(ジメチルシリル)ベンゼン化
合物へ加える方法でも、その逆でもよい。
アミンとビス(ジメチルシリル)ベンゼン化合物とのヒ
ドロシリル化反応は、0〜200℃、特に40〜120
℃で行われることが好ましく、その際、使用されるN−
ビス(トリメチルシリル)アリルアミンの量は、ビス
(ジメチルシリル)ベンゼン化合物1モルに対し1〜3
モル、特には2〜2.5モルが好ましい。また、反応方
法には特に制限がなく、N,N−ビス(トリメチルシリ
ル)アリルアミンをビス(ジメチルシリル)ベンゼン化
合物へ加える方法でも、その逆でもよい。
【0013】なお、N,N−ビス(トリメチルシリル)
アリルアミンはN−(トリメチルシリル)アリルアミン
に比較して非常に安定性が高く、空気中の湿気等ではほ
とんど加水分解せず、非常に取り扱いが容易な化合物で
あり、例えば、アリルアミンとヘキサメチルジシラザン
をアリールスルホン酸化合物又はその塩等の触媒の存在
下に反応させる方法により容易に工業的に製造すること
ができる(特願平9−37191号)。
アリルアミンはN−(トリメチルシリル)アリルアミン
に比較して非常に安定性が高く、空気中の湿気等ではほ
とんど加水分解せず、非常に取り扱いが容易な化合物で
あり、例えば、アリルアミンとヘキサメチルジシラザン
をアリールスルホン酸化合物又はその塩等の触媒の存在
下に反応させる方法により容易に工業的に製造すること
ができる(特願平9−37191号)。
【0014】上記N,N−ビス(トリメチルシリル)ア
リルアミンとビス(ジメチルシリル)ベンゼン化合物の
ヒドロシリル化反応で使用される白金触媒としては、白
金金属、塩化白金酸等の白金化合物、[PtCl2(P
Ph3)2]或いは白金1,3−ジビニルテトラメチルジ
シロキサン錯体のごときオレフィン又はそのシロキサン
誘導体をリガンドとする白金錯体等が使用できる。白金
触媒の使用量は、基質であるN,N−ビス(トリメチル
シリル)アリルアミンに対し、0.1〜1000pp
m、特に10〜200ppmが好ましい。
リルアミンとビス(ジメチルシリル)ベンゼン化合物の
ヒドロシリル化反応で使用される白金触媒としては、白
金金属、塩化白金酸等の白金化合物、[PtCl2(P
Ph3)2]或いは白金1,3−ジビニルテトラメチルジ
シロキサン錯体のごときオレフィン又はそのシロキサン
誘導体をリガンドとする白金錯体等が使用できる。白金
触媒の使用量は、基質であるN,N−ビス(トリメチル
シリル)アリルアミンに対し、0.1〜1000pp
m、特に10〜200ppmが好ましい。
【0015】一方、脱トリメチルシリル化反応は、水或
いはメタノール、エタノール等のアルコールのごとき活
性水素を有する化合物と混合することにより容易に行う
ことができる。活性水素を有する化合物の使用量は、使
用したN,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン
1モルに対し1〜100モルが好ましく、反応温度は0
〜200℃、特に還流下で行うことが好ましい。なお、
このアルコールとの反応においては、触媒は必要ない
が、より反応時間を短縮させるために、アンモニウム塩
等の塩類やp−トルエンスルホン酸等の酸を触媒として
添加してもよい。
いはメタノール、エタノール等のアルコールのごとき活
性水素を有する化合物と混合することにより容易に行う
ことができる。活性水素を有する化合物の使用量は、使
用したN,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン
1モルに対し1〜100モルが好ましく、反応温度は0
〜200℃、特に還流下で行うことが好ましい。なお、
このアルコールとの反応においては、触媒は必要ない
が、より反応時間を短縮させるために、アンモニウム塩
等の塩類やp−トルエンスルホン酸等の酸を触媒として
添加してもよい。
【0016】本発明におけるヒドロシリル化反応、脱ト
リメチルシリル化反応はいずれも本質的に無溶媒で行う
ことが可能であるが、場合によってはトルエン、キシレ
ン、ヘキサン、デカン、テトラヒドロフラン等の非プロ
トン性溶媒を使用することも可能である。
リメチルシリル化反応はいずれも本質的に無溶媒で行う
ことが可能であるが、場合によってはトルエン、キシレ
ン、ヘキサン、デカン、テトラヒドロフラン等の非プロ
トン性溶媒を使用することも可能である。
【0017】本発明の方法により得られる一般式[I
I]で表されるビス(3−アミノプロピルジメチルシリ
ル)ベンゼン化合物は、具体的には1,2−ビス(3−
アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン、1,3−ビ
ス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン、
1,4−ビス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベ
ンゼンである。
I]で表されるビス(3−アミノプロピルジメチルシリ
ル)ベンゼン化合物は、具体的には1,2−ビス(3−
アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン、1,3−ビ
ス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン、
1,4−ビス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベ
ンゼンである。
【0018】
【化5】
【0019】
【実施例】以下、合成例、実施例及び比較例を示し、本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制
限されるものではない。
発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制
限されるものではない。
【0020】[合成例1]撹拌機、還流冷却器、温度計
及び滴下ロートを備えた2Lのフラスコ中に金属マグネ
シウム48.6g(2.0モル)、テトラヒドロフラン
600ml及び少量のヨウ素を仕込み、窒素ガス雰囲気
下に滴下ロートよりp−ジブロモベンゼン235.9g
(1.0モル)をテトラヒドロフラン400mlに溶解
した溶液を内温50〜60℃で3時間で滴下し、更に還
流下で5時間撹拌した。
及び滴下ロートを備えた2Lのフラスコ中に金属マグネ
シウム48.6g(2.0モル)、テトラヒドロフラン
600ml及び少量のヨウ素を仕込み、窒素ガス雰囲気
下に滴下ロートよりp−ジブロモベンゼン235.9g
(1.0モル)をテトラヒドロフラン400mlに溶解
した溶液を内温50〜60℃で3時間で滴下し、更に還
流下で5時間撹拌した。
【0021】得られたグリニヤール試薬へ、滴下ロート
よりジメチルクロロシラン189.2g(2.0モル)
を水冷下2時間で滴下した後、還流下3時間撹拌し反応
させた。この反応液へ水400gを加え、分液操作によ
り上層の有機層を分離し、蒸留により73〜75℃/6
mmHgの留分を分取することにより、140.0gの
1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼンを得た。
よりジメチルクロロシラン189.2g(2.0モル)
を水冷下2時間で滴下した後、還流下3時間撹拌し反応
させた。この反応液へ水400gを加え、分液操作によ
り上層の有機層を分離し、蒸留により73〜75℃/6
mmHgの留分を分取することにより、140.0gの
1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼンを得た。
【0022】[合成例2]撹拌機、還流冷却器、温度計
及び滴下ロートを備えた2Lのフラスコ中に金属マグネ
シウム48.6g(2.0モル)、テトラヒドロフラン
600m1及び少量のヨウ素を仕込み、窒素ガス雰囲気
下に滴下ロートよりm−ジブロモベンゼン235.9g
(1.0モル)をテトラヒドロフラン400mlに溶解
した溶液を内温50〜60℃で3時間で滴下し、更に還
流下で5時間撹拌した。
及び滴下ロートを備えた2Lのフラスコ中に金属マグネ
シウム48.6g(2.0モル)、テトラヒドロフラン
600m1及び少量のヨウ素を仕込み、窒素ガス雰囲気
下に滴下ロートよりm−ジブロモベンゼン235.9g
(1.0モル)をテトラヒドロフラン400mlに溶解
した溶液を内温50〜60℃で3時間で滴下し、更に還
流下で5時間撹拌した。
【0023】得られたグリニヤール試薬へ、滴下ロート
よりジメチルシラン189.2g(2.0モル)を水冷
下2時間で滴下した後、還流下3時間撹拌し反応させ
た。この反応液へ水400gを加え、分液操作により上
層の有機層を分離し、蒸留により86〜87℃/10m
mHgの留分を分取することにより、112.8gの
1,3−ビス(ジメチルシリル)ベンゼンを得た。
よりジメチルシラン189.2g(2.0モル)を水冷
下2時間で滴下した後、還流下3時間撹拌し反応させ
た。この反応液へ水400gを加え、分液操作により上
層の有機層を分離し、蒸留により86〜87℃/10m
mHgの留分を分取することにより、112.8gの
1,3−ビス(ジメチルシリル)ベンゼンを得た。
【0024】[合成例3]蒸留塔、撹拌機、温度計及び
滴下ロートを備えた500mlのフラスコ中にヘキサメ
チルジシラザン193.7g(1.2モル)及びドデシ
ルベンゼンスルホン酸7.0g(0.02モル)を仕込
み、そこへ滴下ロートよりアリルアミン114.2g
(2.0モル)を内温70℃で1時間かけて滴下し、3
時間還流して反応させた後、引き続いてアリルアミンを
8時間かけて留出除去した。得られた反応液から、減圧
蒸留により89〜90℃/40mmHgの留分を分取す
ることにより、N,N−ビス(トリメチルシリル)アリ
ルアミン192.0gを得た。
滴下ロートを備えた500mlのフラスコ中にヘキサメ
チルジシラザン193.7g(1.2モル)及びドデシ
ルベンゼンスルホン酸7.0g(0.02モル)を仕込
み、そこへ滴下ロートよりアリルアミン114.2g
(2.0モル)を内温70℃で1時間かけて滴下し、3
時間還流して反応させた後、引き続いてアリルアミンを
8時間かけて留出除去した。得られた反応液から、減圧
蒸留により89〜90℃/40mmHgの留分を分取す
ることにより、N,N−ビス(トリメチルシリル)アリ
ルアミン192.0gを得た。
【0025】[実施例1]撹拌機、還流冷却器、温度計
及び滴下ロートを備えた1Lガラスフラスコ中にN,N
−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン201.5g
(1.0モル)及び白金1,3−ジビニルテトラメチル
ジシロキサン錯体の3%キシレン溶液0.33gを仕込
み、そこに滴下ロートより1,4−ビス(ジメチルシリ
ル)ベンゼン97.2g(0.5モル)を60〜65℃
にて3時間かけて滴下し、そのまま2時間熟成した後、
この反応液ヘメタノール192.0g(6.0モル)を
加え、6時間還流し反応させた。得られた反応液から減
圧蒸留により163〜165℃/1mmHgの留分14
2.0gを分取した。
及び滴下ロートを備えた1Lガラスフラスコ中にN,N
−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン201.5g
(1.0モル)及び白金1,3−ジビニルテトラメチル
ジシロキサン錯体の3%キシレン溶液0.33gを仕込
み、そこに滴下ロートより1,4−ビス(ジメチルシリ
ル)ベンゼン97.2g(0.5モル)を60〜65℃
にて3時間かけて滴下し、そのまま2時間熟成した後、
この反応液ヘメタノール192.0g(6.0モル)を
加え、6時間還流し反応させた。得られた反応液から減
圧蒸留により163〜165℃/1mmHgの留分14
2.0gを分取した。
【0026】得られた化合物は、質量スペクトル(M
S)、核磁気共鳴スペクトル(NMR)及び赤外吸収ス
ペクトル(IR)の測定結果より1,4−ビス(3−ア
ミノプロピルジメチルシリル)ベンゼンであることが確
認された(収率92%)。また、得られた化合物はガス
クロマトグラフィーによる分析から、異性体を含有して
いないことが確認された。 ・質量スペクトル(MS):m/z(帰属) 308(分子イオン(M+)ピーク) 293(M+−CH3イオンピーク) 116(Si(CH3)2(CH2CH2CH2NH2)イオ
ンピーク) ・核磁気共鳴スペクトル(NMR):図1(溶媒:C6
D6) ・赤外吸収スペクトル(IR) :図2
S)、核磁気共鳴スペクトル(NMR)及び赤外吸収ス
ペクトル(IR)の測定結果より1,4−ビス(3−ア
ミノプロピルジメチルシリル)ベンゼンであることが確
認された(収率92%)。また、得られた化合物はガス
クロマトグラフィーによる分析から、異性体を含有して
いないことが確認された。 ・質量スペクトル(MS):m/z(帰属) 308(分子イオン(M+)ピーク) 293(M+−CH3イオンピーク) 116(Si(CH3)2(CH2CH2CH2NH2)イオ
ンピーク) ・核磁気共鳴スペクトル(NMR):図1(溶媒:C6
D6) ・赤外吸収スペクトル(IR) :図2
【0027】[比較例1]N,N−ビス(トリメチルシ
リル)アリルアミン201.5g(1.0モル)の代わ
りにN−(トリメチルシリル)アリルアミン129.3
g(1.0モル)を使用する以外は実施例1と同様の方
法で反応液を得た。反応液をガスクロマトグラフィーで
分析したところ、目的とする(3−アミノプロピルジメ
チルシリル)ベンゼンの極めて近沸点化合物として9.
0%の副生物が観測され、質量スペクトルによる分析の
結果、異性体であることが確認された。
リル)アリルアミン201.5g(1.0モル)の代わ
りにN−(トリメチルシリル)アリルアミン129.3
g(1.0モル)を使用する以外は実施例1と同様の方
法で反応液を得た。反応液をガスクロマトグラフィーで
分析したところ、目的とする(3−アミノプロピルジメ
チルシリル)ベンゼンの極めて近沸点化合物として9.
0%の副生物が観測され、質量スペクトルによる分析の
結果、異性体であることが確認された。
【0028】[実施例2]撹拌機、還流冷却器、温度計
及び滴下ロートを備えた1Lガラスフラスコ中にN,N
−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン201.5g
(1.0モル)及び白金1,3−ジビニルテトラメチル
ジシロキサン錯体の3%キシレン溶液0.33gを仕込
み、そこに滴下ロートより1,3−ビス(ジメチルシリ
ル)ベンゼン97.2g(0.5モル)を60〜65℃
にて3時間かけて滴下し、そのまま2時間熱成した後、
この反応液ヘメタノール192.0g(6.0モル)を
加え、6時間還流し反応させた。得られた反応液から減
圧蒸留により154〜155℃/0.35mmHgの留
分125.0gを分取した。
及び滴下ロートを備えた1Lガラスフラスコ中にN,N
−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン201.5g
(1.0モル)及び白金1,3−ジビニルテトラメチル
ジシロキサン錯体の3%キシレン溶液0.33gを仕込
み、そこに滴下ロートより1,3−ビス(ジメチルシリ
ル)ベンゼン97.2g(0.5モル)を60〜65℃
にて3時間かけて滴下し、そのまま2時間熱成した後、
この反応液ヘメタノール192.0g(6.0モル)を
加え、6時間還流し反応させた。得られた反応液から減
圧蒸留により154〜155℃/0.35mmHgの留
分125.0gを分取した。
【0029】得られた化合物は、質量スペクトル(M
S)、核磁気共鳴スペクトル(NMR)及び赤外吸収ス
ペクトル(IR)の測定結果より1,3−ビス(3−ア
ミノプロピルジメチルシリル)ベンゼンであることが確
認された(収率81%)。また、得られた化合物はガス
クロマトグラフィーによる分析から、異性体を含有して
いないことが確認された。 ・質量スペクトル(MS):m/z(帰属) 308(分子イオン(M+)ピーク) 293(M+−CH3イオンピーク) 116(Si(CH3)2(CH2CH2CH2NH2)イオ
ンピーク) ・核磁気共鳴スペクトル(NMR):図3(溶媒:C6
D6) ・赤外吸収スペクトル(IR) :図4
S)、核磁気共鳴スペクトル(NMR)及び赤外吸収ス
ペクトル(IR)の測定結果より1,3−ビス(3−ア
ミノプロピルジメチルシリル)ベンゼンであることが確
認された(収率81%)。また、得られた化合物はガス
クロマトグラフィーによる分析から、異性体を含有して
いないことが確認された。 ・質量スペクトル(MS):m/z(帰属) 308(分子イオン(M+)ピーク) 293(M+−CH3イオンピーク) 116(Si(CH3)2(CH2CH2CH2NH2)イオ
ンピーク) ・核磁気共鳴スペクトル(NMR):図3(溶媒:C6
D6) ・赤外吸収スペクトル(IR) :図4
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、ビス(3−アミノプロ
ピルジメチルシリル)ベンゼン化合物を安価かつ簡便
に、しかも異性体を生成させることなく高収率で合成で
きる。
ピルジメチルシリル)ベンゼン化合物を安価かつ簡便
に、しかも異性体を生成させることなく高収率で合成で
きる。
【図1】本発明の実施例1で得られた化合物の核磁気共
鳴スペクトル(NMR)を示すチャートである。
鳴スペクトル(NMR)を示すチャートである。
【図2】本発明の実施例1で得られた化合物の赤外吸収
スペクトル(IR)を示すチャートである。
スペクトル(IR)を示すチャートである。
【図3】本発明の実施例2で得られた化合物の核磁気共
鳴スペクトル(NMR)を示すチャートである。
鳴スペクトル(NMR)を示すチャートである。
【図4】本発明の実施例2で得られた化合物の赤外吸収
スペクトル(IR)を示すチャートである。
スペクトル(IR)を示すチャートである。
Claims (1)
- 【請求項1】 N,N−ビス(トリメチルシリル)アリ
ルアミンと下記一般式[I] 【化1】 で表されるビス(ジメチルシリル)ベンゼン化合物とを
白金触媒の存在下にヒドロシリル化反応させた後、脱ト
リメチルシリル化反応することを特徴とする下記一般式
[II] 【化2】 で表されるビス(3−アミノプロピルジメチルシリル)
ベンゼン化合物の製造方法。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
JP14507998A JP3666551B2 (ja) | 1998-05-11 | 1998-05-11 | ビス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン化合物の製造方法 |
US09/307,768 US6274754B1 (en) | 1998-05-11 | 1999-05-10 | Preparation of bis(3-aminopropyldimethylsilyl)benzene compounds |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14507998A JP3666551B2 (ja) | 1998-05-11 | 1998-05-11 | ビス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン化合物の製造方法 |
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JPH11322766A true JPH11322766A (ja) | 1999-11-24 |
JP3666551B2 JP3666551B2 (ja) | 2005-06-29 |
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ID=15376908
Family Applications (1)
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JP14507998A Expired - Fee Related JP3666551B2 (ja) | 1998-05-11 | 1998-05-11 | ビス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン化合物の製造方法 |
Country Status (2)
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---|---|
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JP (1) | JP3666551B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
JP2008209509A (ja) * | 2007-02-23 | 2008-09-11 | Nippon Zeon Co Ltd | 円偏光分離シート、製造方法及び液晶表示装置 |
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JP2017052737A (ja) * | 2015-09-11 | 2017-03-16 | 信越化学工業株式会社 | 片末端アミノシリコーンの製造方法 |
JP2017052914A (ja) * | 2015-09-11 | 2017-03-16 | 信越化学工業株式会社 | 片末端ビストリアルキルシリルアミノプロピルシリコーン |
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1998
- 1998-05-11 JP JP14507998A patent/JP3666551B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1999
- 1999-05-10 US US09/307,768 patent/US6274754B1/en not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008209509A (ja) * | 2007-02-23 | 2008-09-11 | Nippon Zeon Co Ltd | 円偏光分離シート、製造方法及び液晶表示装置 |
JP2017052738A (ja) * | 2015-09-11 | 2017-03-16 | 信越化学工業株式会社 | 片末端(メタ)アクリルアミドシリコーンの製造方法 |
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JP2017052914A (ja) * | 2015-09-11 | 2017-03-16 | 信越化学工業株式会社 | 片末端ビストリアルキルシリルアミノプロピルシリコーン |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3666551B2 (ja) | 2005-06-29 |
US6274754B1 (en) | 2001-08-14 |
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