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JPH11222411A - 粉末化粧料 - Google Patents

粉末化粧料

Info

Publication number
JPH11222411A
JPH11222411A JP3668198A JP3668198A JPH11222411A JP H11222411 A JPH11222411 A JP H11222411A JP 3668198 A JP3668198 A JP 3668198A JP 3668198 A JP3668198 A JP 3668198A JP H11222411 A JPH11222411 A JP H11222411A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
cosmetic
oil
titanium dioxide
makeup
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3668198A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Suzuki
一弘 鈴木
Akira Matsueda
明 松枝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kose Corp
Original Assignee
Kose Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kose Corp filed Critical Kose Corp
Priority to JP3668198A priority Critical patent/JPH11222411A/ja
Publication of JPH11222411A publication Critical patent/JPH11222411A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐水性および紫外線遮断能に優れた化粧膜を形
成し、優れた化粧持続性を有しながらも、時間が経って
化粧崩れを起こす際にも自然で違和感の無い化粧の落ち
方をする粉末化粧料を提供する。 【解決手段】疎水化処理粉体および/または疎水性粉体
の占める割合が、総粉体中の90重量%以上である粉体
系と、油系から成る混合物に、25℃で液状を呈する多
価アルコールを総粉体量の0.01〜0.4重量%配合
する粉末化粧料。疎水化処理する粉体に特定粒子径、特
定比表面積の二酸化チタンおよび/または酸化鉄含有二
酸化チタンを用いると、より良好で持続性のある紫外線
遮断効果を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粉末化粧料に関する
ものであり、更に詳細には、耐水性および紫外線遮断能
に優れた化粧膜を形成し、優れた化粧持続性を有しなが
らも、時間が経って化粧崩れを起こす際にも自然で違和
感の無い化粧の落ち方を示す粉末化粧料に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、粉末化粧料の化粧持続性を向上さ
せるためには、汗や皮脂を吸収する粉体を配合する、油
系(添加ペースト)として肌への付着性が高いものを配
合する、肌への付着性が高い油剤で粉体を処理する、粉
体に撥水撥油性を付与する処理を施す、あるいは撥水撥
油性を示す油剤を添加ペーストに使用する等の試みが行
なわれてきた。
【0003】また、粉末化粧料中に多価アルコール等を
配合することは、多量の油性原料を配合してメークアッ
プ効果を増大することを目的として特公昭60−527
29号公報に、また保湿力向上や肌へのトリートメント
効果を目的として特開平6−219925号公報に開示
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、汗や皮
脂を吸収し易い粉体、即ち比表面積が高く吸油量の大き
い粉体を配合すると、粉感が強すぎたり肌がかさつくな
ど、使用感が悪くなる傾向があり、特にプレス状の固型
粉末化粧料の場合には、経時的にケーキ強度が減じてケ
ーキが壊れ易くなる場合があった。また、添加ペースト
に肌に付着性の高い油剤を添加したり肌付着性の高い油
剤で粉体を処理をすると、化粧料の塗布時に感触が重く
なったりケーキングを起こして使用時にスポンジ等に取
れにくくなる原因となる場合があった。一方、粉体に撥
水撥油性の処理を施したり撥水撥油性の油剤を添加ペー
ストに使用する方法は良好な化粧膜耐水性と化粧持続性
を得ることができるが、化粧持続性が高い反面化粧崩れ
を起こし始めてからの崩れ方が早く、またブロック状に
崩れてムラになり汚なく見える傾向があるという欠点が
あった。
【0005】粉末化粧料への多価アルコール等の配合に
関しては、特公昭60−52729号公報や特開平6−
219925号公報に開示される技術においては多価ア
ルコールや保湿剤の量が多いため、化粧膜の耐水性が十
分でなく良好な化粧持続性が得られにくい。
【0006】即ち、従来の技術においては、粉末化粧料
として使用時の良好な感触と、優れた耐水性に由来する
良好な化粧持続性、そして時間が経って化粧崩れを起こ
す際の自然で違和感の無い化粧の落ち方という項目にお
いて全てを満足するものが得られるにはいたっていな
い。そこで、これらの点を満足する粉末化粧料の開発が
望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意検討を行なった
結果、粉体系と油系からなる粉末化粧料において、総粉
体量の90重量%以上を疎水性を呈する粉体とし、かつ
総粉体量に対して特定量の液状多価アルコールを配合す
ることにより、使用時に良好な感触を有し、高い化粧持
続性を有しながらも、時間が経って化粧崩れを起こす際
にも自然で違和感の無い化粧の落ち方を示す優れた粉末
化粧料が得られることを見いだし、これらの知見に基づ
いて本発明を完成させた。
【0008】即ち、本発明は、疎水化処理粉体および/
または疎水性粉体の占める割合が総粉体中の90重量%
以上である粉体系と、油系から成る混合物に、25℃で
液状を呈する多価アルコールを総粉体量の0.01〜
0.4重量%配合することを特徴とする粉末化粧料であ
る。
【0009】以下、本発明について詳述する。本発明は
主として粉体系と油系から成る粉末化粧料であり、粉体
系の90重量%以上が疎水化処理された粉体および/ま
たは疎水性粉体である。これにより、耐水性に優れた化
粧膜を形成し、優れた化粧持続性を得ることができる。
【0010】疎水化処理される粉体としては、通常の化
粧料に配合できるものであればその種類や形状(球状、
針状、板状等)、粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級
等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)等は問わずいずれ
のものも使用することができる。具体的には、酸化チタ
ン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、酸化
セリウム、マイカ、シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸アル
ミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸
マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、アル
ミナ、タルク、カオリン、セリサイト、ベントナイト、
有機ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、
ゼオライト、セラミックスパウダー、合成雲母、白雲
母、金雲母、炭酸カルシウム、窒化ホウ素、第二リン酸
カルシウム、酸化鉄、酸化クロム、水酸化クロム、紺
青、群青等の無機粉体;雲母チタン、酸化鉄雲母チタ
ン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オ
キシ塩化ビスマス、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマ
ス、魚鱗箔等の光輝性粉体;ナイロン、シリコーンエラ
ストマー、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリアクリ
ル樹脂、ポリスチレン、ポリエステル樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、アクリル系ホモポリ
マー、アクリル系コポリマー等の樹脂やセルロース、シ
ルク等の有機粉体;アルミニウム粉、金粉、銀粉等の金
属粉体;化粧品用タール色素顔料粉体、化粧品用タール
色素のアルミニウム、バリウム、カルシウム、ジルコニ
ウム等のレーキ顔料粉体;カルミン、ラッカイン酸、カ
ルサミン、ブラジリン、クロシン等の天然色素等を例示
することができる。
【0011】ただし、本発明の粉末化粧料は良好な化粧
持続性が得られることから、前記粉体中に特に、特開平
9−221411号公報、または特開平9−31581
8号公報に記載される、平均粒子径が0.10μmを超
えて0.14μm以下で、比表面積が10〜30m2
gの範囲にある二酸化チタンおよび/または同酸化鉄含
有二酸化チタンを用いると、化粧効果の持続性に加え
て、良好で持続性のある紫外線遮断効果を有するより優
れた品質の粉末化粧料を得ることができる。
【0012】粉体の疎水化処理については、粉体表面上
で金属水酸化物と高級脂肪酸を反応させる方法;粉体表
面をシリコーン樹脂で被覆、焼き付けする方法;粉体表
面をジメチルポリシロキサンまたはメチルハイドロジェ
ンポリシロキサンで被覆し、加熱、あるいは必要に応じ
て架橋重合触媒を用いて焼き付けする方法;粉体表面を
アルキルポリシロキサンで被覆、焼き付けする方法;粉
体と金属水酸化物あるいは酸性物質を均一に混合し、メ
チルハイドロジェンポリシロキサンを粉末表面上で架橋
重合させる方法;粉体を高分子量シリコーンでメカノケ
ミカル処理する方法;比較的低温下の気相中において環
状オルガノシロキサンを粉体表面上で重合させる方法;
粉体表面をパーフルオロアルキル基含有リン酸誘導体等
の有機フッ素系化合物水溶液中で処理する方法等が一般
に知られている。
【0013】本発明に用いられる疎水化処理粉体は、前
述の粉体を上記公知の処理法を単独あるいは組み合わせ
て用い、疎水化処理することにより得ることができる
が、その中でもシリコーン系化合物および有機フッ素系
化合物で処理した粉体が良好な結果を与え、とりわけパ
ーフルオロアルキル基を有するリン酸誘導体および/ま
たはパーフルオロポリエーテル基を有するリン酸誘導体
による処理はより好適な結果を与える。パーフルオロア
ルキル基を有するリン酸誘導体やパーフルオロポリエー
テル基を有するリン酸誘導体として具体的にはパーフル
オロアルキルリン酸エステルのアミン塩や特開平8−1
33928号公報に開示される下記一般式(1)のもの
等が挙げられる。
【0014】
【化1】
【0015】(式(1)中、m/nは1〜100、より
好ましくは20〜40であり、aは1〜10、dは0〜
2、rは1〜2、XはFまたはCF3を各々表す。式
(1)において、パーフルオロポリエーテル基の分子量
は300以上であり、500以上がより好ましい。)
【0016】パーフルオロアルキルリン酸エステルのア
ミン塩は、アサヒガードAG530(旭硝子社製)等の
市販品を使用することができる。
【0017】本発明において、パーフルオロアルキル基
を有するリン酸誘導体および/またはパーフルオロポリ
エーテル基を有するリン酸誘導体を用いた具体的な処理
の一方法として、粉体の1種または2種以上の混合物に
水を加えてスラリー状態とし、一方パーフルオロアルキ
ルリン酸エステル塩および/またはパーフルオロポリエ
ーテルアルキルリン酸エステル塩の水溶液を、前記スラ
リーに徐々に注加・混合した後、酸性とし、常温または
高温静置などによって粉体表面にパーフルオロアルキル
リン酸エステルおよび/またはパーフルオロポリエーテ
ルアルキルリン酸エステルを析出させる方法を例示する
ことができる。
【0018】また、疎水性粉体としては、金属セッケン
末、シリコーン樹脂粉体、ポリエステル樹脂粉体、ポリ
スチレン樹脂粉体、ポリアクリル樹脂粉体、パーフルオ
ロポリエチレン樹脂粉体等を例示することができる。こ
の場合においても粉体の粒子形状や粒子径、粒子構造等
は問わない。
【0019】本発明においては、これらの疎水化処理粉
体および/または疎水性粉体の1種または2種以上を併
用して用いることができ、その配合量は総粉体量の90
重量%以上(以下、重量%を単に%と記す)である。疎
水化処理粉体および/または疎水性粉体を含む粉体系の
総粉体量は、本発明の粉末化粧料の全組成中80〜98
%であることが好ましい。
【0020】本発明の粉末化粧料における油系は、主と
して油剤の混合物であるが、用いられる油剤は通常化粧
料に配合可能なものであればその種類は問わない。具体
的には、流動パラフィン、パラフィン、パラフィンワッ
クス、セレシン、スクワラン、スクワレン、ワセリン、
マイクロクリスタリンワックス、ポリイソブチレン等の
炭化水素類;ラウリルアルコール、ミリスチルアルコー
ル、セタノール、ステアリルアルコール、イソステアリ
ルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキシルデカノー
ル、オレイルアルコール、ヘキシルドデカノール、2−
オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2
−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトス
テロール、POEコレステロールエーテル、モノステア
リルグリセリンエーテル(バチルアルコール)等の高級
アルコール類;ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリ
ン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノー
ル酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン
酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソス
テアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の高級脂
肪酸類;ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−
ヘキシルデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリ
スチン酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パル
ミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシ
ルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、ステ
アリン酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、イソステア
リン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレ
ステリル、ジ2−エチルヘキサン酸エチレングリコー
ル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジ
イソステアリル、オククタン酸セチル、ジメチルオクタ
ン酸ヘキシルデシル、トリミリスチン酸グリセリル、ト
リ2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリ2−エチ
ルヘキサン酸グリセリル、ラウリン酸エチル、ラウリン
酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、コハク酸2−エ
チルヘキシル、コハク酸ジ(2−エチルヘキシル)、セ
バシン酸ジ(2−エチルヘキシル)、セバシン酸ジイソ
プロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオク
チル、アジピン酸ジセチル、アジピン酸ジ(2−ヘプチ
ルウンデシル)、クエン酸トリエチル、クエン酸トリオ
クチル、クエン酸ジラウリル、N−ラウロイル−L−グ
ルタミン酸2−オクチルドデシル、乳酸セチル、乳酸2
−オクチルドデシル、乳酸イソステアリル、テトラミリ
スチン酸ペンタエリトリット、テトラ2−エチルヘキサ
ン酸ペンタエリトリット、ジペンタエリトリット脂肪酸
エステル等のエステル油類;ホホバ油、オリーブ油、ア
ーモンド油、トウモロコシ油、マカダミアンナッツ油、
ゴマ油、小麦胚芽油、茶実油、ツバキ油、コメヌカ油、
タートル油、ミンク油、カヤ油、アボカド油、ナタネ
油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、
大豆油、落花生油、杏仁油、桃仁油、ヒマワリ油、グレ
ープシード油、キューカンバー油、メドウホーム油、日
本キリ油、エノ油、アマニ油、コメ胚芽油、カカオ脂、
硬化油、牛脂、豚脂、羊脂、馬油、卵黄脂肪油、シアバ
ター、硬化ヤシ油、パーム油、パーム核油、ミツロウ、
キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、鯨ロ
ウ、モンタンロウ、ラノリン、酢酸ラノリン、液状ラノ
リン、硬質ラノリン、還元ラノリン、ラノリン脂肪酸エ
ステル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、ポリ
オキシエチレンラノリンアルコールエーテル、カポック
ロウ、セラックロウ等の油脂類やロウ類;ジメチルポリ
シロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハ
イドロジェンポリシロキサン、オクタメチルシクロテト
ラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ド
デカメチルシクロヘキサシロキサン等の鎖状または環状
のオルガノポリシロキサン、シリコーン樹脂、分子中の
オルガノ基の一部または全てがフッ素原子に置換したフ
ッ素変性シリコーン等のシリコーン油類;フッ化アルキ
ル、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油類等を例
示することができる。
【0021】本発明の粉末化粧料は主として粉体系、油
系、多価アルコールから構成されるものであるが、この
油系において上記油剤の1種または2種以上を組み合わ
せて配合することができる。
【0022】また、油系中において油剤としてパーフル
オロポリエーテルを配合することにより、より優れた耐
水性、化粧持続性が得られ、特に好適な結果を得ること
ができる。本発明において用いられるパーフルオロポリ
エーテルとしては、同種または異種のパーフルオロオキ
シアルキレン基が連続重合しているもので、好ましいパ
ーフルオロオキシアルキレン基としてはパーフルオロオ
キシメチレン基、パーフルオロオキシエチレン基、パー
フルオロオキシイソプロピレン基、パーフルオロオキシ
n−プロピレン基等が挙げられる。本発明においては、
一般式(2)または一般式(3)で表されるパーフルオ
ロオキシプロピレン基およびパーフルオロオキシメチレ
ン基を含有するパーフルオロポリエーテルが特に好まし
い。パーフルオロポリエーテルは、市販品としてはフォ
ンブリンHC(アウシモント社製)等を使用することが
できる。
【0023】
【化2】
【0024】
【化3】
【0025】(式(2)、(3)中、Rfは一価のパー
フルオロアルキル基であり、mおよびnは分子量500
〜100,000を与える0以上の整数を示す。ただ
し、m=n=0となることはない)
【0026】パーフルオロポリエーテルの配合量は粉末
化粧料の全組成中0.05〜5%が好ましく、0.5〜
3%がより好ましい。
【0027】本発明の粉末化粧料においては、前記の粉
体系と油系に加えて、更に25℃で液状を呈する多価ア
ルコールを総粉体量の0.01〜0.4%配合する。こ
れらの構成成分により、優れた化粧持続性を有しながら
も、時間が経って化粧崩れを起こす際にも自然で違和感
の無い化粧の落ち方を示すという効果を得ることができ
る。
【0028】本発明に用いられる多価アルコールは25
℃で液状を呈し、通常化粧料に配合可能なものであれば
特に限定されない。具体的にはプロピレングリコール、
1、3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、低分
子量のポリエチレングリコール等を例示することができ
るが、特にグリセリンが好ましい。本発明においてはこ
れらの多価アルコールの1種または2種以上を併用して
使用することができる。
【0029】本発明の粉末化粧料には、上記の必須成分
に加え、必要により本発明の効果を損なわない量的、質
的範囲で、界面活性剤、香料、防腐剤、防ばい剤、酸化
防止剤、美肌成分等の薬剤、紫外線吸収剤等、通常化粧
料において汎用である他の成分を配合することができ
る。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の粉末化粧料は、使用方法
や容器の機構等に応じて、プレス等を行った固型粉末
状、プレス等を行わない粉末状、ペースト状、スラリー
状等種々の形態にて実施することができ、ファンデーシ
ョン、粉おしろい、日焼け止め製品等として用いること
ができる。
【0031】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を詳述する。
なお、これらは本発明をなんら限定するものではない。
【0032】実施例1〜7および比較例1〜3 パウ
ダーファンデーション 表1に示す組成および下記製法にてパウダーファンデー
ションを調製し、使用試験により「化粧膜耐水性」、
「化粧持続性」および「違和感のない化粧落ち(経時的
な化粧崩れの自然さ、綺麗さ)」について評価を行っ
た。結果を表2に示す。
【0033】
【表1】
【0034】注1(シリコーン処理二酸化チタン):顔
料級二酸化チタン(1次粒子径0.23ミクロン)にメ
チルハイドロジエンポリシロキサン(5%)を処理した
もの。 注2(シリコーン処理セリサイト):セリサイトにメチ
ルハイドロジエンポリシロキサン(5%)を処理したも
の。 注3(シリコーン処理タルク):タルクにメチルハイド
ロジエンポリシロキサン(5%)を処理したもの。 注4(シリコーン処理着色顔料):酸化鉄顔料にメチル
ハイドロジエンポリシロキサン(5%)を処理したも
の。 注5(シリコーン樹脂粉末):トレフィルE−701
(東レ・ダウ社製) 注6(パーフルオロポリエーテル):フォンブリンHC
/04(アウシモント社製) 注7(ジペンタエリトリット脂肪酸エステル):コスモ
ール168AR(日清製油社製)
【0035】(製法) A.成分(1)〜(6)を混合粉砕しする。 B.Aに成分(7)〜(12)を添加して十分に混練
し、粉砕する。 C.Bをプレス成型し、容器に収納してパウダーファン
デーションとする。
【0036】(評価)50名の専門パネルに実施例1〜
7および比較例1〜3のパウダーファンデーションを使
用してもらい、各々に対して「化粧膜耐水性」、「化粧
持続性」および「違和感のない化粧落ち」の各評価項目
について評価してもらい、評価が「良好」であるとした
パネルの人数から下記の(イ)判定基準で判定した。 〔評価項目および評価方法〕 〈1〉化粧膜耐水性:ファンデーションを下腕内側に塗
布し、流水下に30分間晒した後の化粧膜の耐水性の度
合いを評価した。 〈2〉化粧持続性:ファンデーションを顔面に塗布し、
実際に経時観察を行って評価した。 〈3〉違和感のない化粧落ち:〈2〉と同じ。 (イ)判定基準 ◎ : 「良好」であると評価したパネルが45名以上 ○ : 〃 35〜44名 △ : 〃 25〜34名 × : 〃 24名以下
【0037】
【表2】
【0038】表2の結果から明らかなように、本発明の
ファンデーションでは「化粧膜耐水性」、「化粧持続
性」および「違和感のない化粧落ち」において優れた効
果を有するものであることが実証された。一方、比較例
1〜3においては全ての項目を満足するものは得られな
かった。
【0039】 実施例8、9 サンカットパウダーファンデーション 表3に示す組成および下記製法にてサンカットパウダー
ファンデーションを調製し、「紫外線遮断効果」につい
て評価を行った。結果を表3に併記する。
【0040】
【表3】
【0041】注8(フッ素処理二酸化チタン):顔料級
二酸化チタン95部とパーフルオロアルキルリン酸エス
テル塩(アサヒガードAG530(旭硝子社製))5部
を水中に分散し、系を酸性とし、加熱して疎水化処理を
行なったもの。 注9(フッ素処理微粒子二酸化チタン):平均粒子径が
0.10μmを超えて0.14μm以下、比表面積が1
0〜30m2/gの範囲にあり、かつ全粒子中70重量
%以上が平均粒子径の±0.03μmである微粒子二酸
化チタン95部とパーフルオロアルキルリン酸エステル
塩(アサヒガードAG530)5部を水中に分散し、系
を酸性とし、加熱して疎水化処理を行なったもの。 注10(フッ素処理セリサイト):セリサイト95部と
パーフルオロアルキルリン酸エステル塩(アサヒガード
AG530)5部を水中に分散し、系を酸性とし、加熱
して疎水化処理を行なったもの。 注3(シリコーン処理タルク):実施例1で使用したも
のと同じ。 注11(フッ素処理着色顔料):酸化鉄着色顔料95部
とパーフルオロアルキルリン酸エステル塩(アサヒガー
ドAG530)5部を水中に分散し、系を酸性とし、加
熱して疎水化処理を行なったもの。 注12(シリコーン処理球状無水ケイ酸):球状無水ケ
イ酸にメチルハイドロジエンポリシロキサン(5%)を
処理したもの。 注5(シリコーン樹脂粉末):実施例1で使用したもの
と同じ。 注6(パーフルオロポリエーテル):実施例1で使用し
たものと同じ。 注13(N−ラウロイル−L−グルタミン酸エステ
ル):エルデューCL301(味の素社製)
【0042】(製法) A.成分(1)〜(9)を混合粉砕しする。 B.Aに成分(10)〜(17)を添加して十分に混練
し、粉砕する。 C.Bをプレス成型し、容器に収納してサンカットパウ
ダーファンデーションとする。
【0043】(評価) 〔評価項目および評価方法〕 〈4〉紫外線遮断効果:石英板上にポリビニルピロリド
ンのアルコール溶液を25μmのドクターブレードを用
いて塗布し、アルコール蒸発後、粘着面に柔らかいブラ
シを用いて各試料を均一に塗布して測定用検体とした。
これらの検体について島津自記分光光度計UV−265
FWおよび同ユニット積分計ISR−260にて透過率
を測定した。測定波長は紫外部領域(290〜400n
m)とし、透過面積より透過率を求め、(ロ)判定基準
により紫外線遮断効果を判定した。 (ロ)判定基準 ◎ : 紫外部の透過率が10%未満(紫外線遮断効果が高い) ○ : 〃 10%以上、25%未満(紫外線遮断効果が やや高い) △ : 〃 25%以上、50%未満(紫外線遮断効果が やや低い) × : 〃 50%以上(紫外線遮断効果が劣っている)
【0044】表3の結果から明らかなように、本発明に
おいて特定粒子径および比表面積を有する微粒子二酸化
チタンを配合した実施例8のサンカットパウダーファン
デーションは、特に優れた「紫外線遮断効果」を有する
ものであることが実証された。また、実施例8および9
のサンカットパウダーファンデーションはいずれも「化
粧膜耐水性」および「化粧持続性」を十分に満足するも
のであり、化粧崩れも違和感がなく、自然で目立たない
ものであった。
【0045】実施例10 パウダーファンデーション 下記に示す組成および製法にてパウダーファンデーショ
ンを調製した。
【0046】 (組成) (成 分) (重量%) (1)フッ素処理二酸化チタン(注14) 13 (2)フッ素処理セリサイト(注10) 46.5 (3)フッ素処理タルク(注15) 25 (4)フッ素処理着色顔料(注11) 4 (5)シリコーン樹脂粉末(注5) 2 (6)防腐剤 適量 (7)香料 残量 (8)スクワラン 3.5 (9)ワセリン 4 (10)ポリイソブチレン 1 (11)1,3−ブチレングリコール 0.2 (12)ジグリセリン 0.1
【0047】注14(フッ素処理二酸化チタン):顔料
級二酸化チタン95部と下記一般式(4)で示されるパ
ーフルオロポリエーテルアルキルリン酸エステル塩5部
を水中に分散し、系を酸性とし、加熱して疎水化処理を
行なったもの。
【0048】
【化4】
【0049】注10(フッ素処理セリサイト):実施例
8で使用したものと同じ。 注15(フッ素処理タルク):タルク95部と一般式
(4)で示されるパーフルオロポリエーテルアルキルリ
ン酸エステル塩5部を水中に分散し、系を酸性とし、加
熱して疎水化処理を行なったもの。 注11(フッ素処理着色顔料):実施例8で使用したも
のと同じ。 注5(シリコーン樹脂粉末):実施例1で使用したもの
と同じ。
【0050】(製法) A.成分(1)〜(6)を混合粉砕しする。 B.Aに成分(7)〜(12)を添加して十分に混練
し、粉砕する。 C.Bをプレス成型し、容器に収納してパウダーファン
デーションとする。
【0051】以上のようにして得られた実施例10のパ
ウダーファンデーションは、耐水性、化粧持続性が良好
で、かつ化粧崩れも自然で目立たないものであり、パウ
ダーファンデーションとして優れた効果を示した。
【0052】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明の粉末化粧料
は、耐水性に優れた化粧膜を形成し、優れた化粧持続性
を有しながらも、時間が経って化粧崩れを起こす際にも
自然で違和感の無い化粧の落ち方を示すという効果を有
するものであり、更に、平均粒子径が0.10μmを超
えて0.14μm以下で、比表面積が10〜30m2
gの範囲にあり、かつ全粒子中70重量%以上が平均粒
子径の±0.03μmである特定の二酸化チタンおよび
/または同酸化鉄含有二酸化チタンを用いると、化粧効
果の持続性に加えて、良好で持続性のある紫外線遮断効
果を示し、粉末化粧料として優れた品質を有する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疎水化処理粉体および/または疎水性粉
    体の占める割合が、総粉体中の90重量%以上である粉
    体系と、油系から成る混合物に、25℃で液状を呈する
    多価アルコールを総粉体量の0.01〜0.4重量%配
    合することを特徴とする粉末化粧料。
  2. 【請求項2】 油系中にパーフルオロポリエーテルを含
    有することを特徴とする請求項1記載の粉末化粧料。
  3. 【請求項3】 疎水化処理粉体において、疎水化処理が
    パーフルオロアルキルリン酸エステルおよび/またはパ
    ーフルオロポリエーテルアルキルリン酸エステルを用い
    てなされたものを含有することを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の粉末化粧料。
  4. 【請求項4】 疎水化処理粉体において、疎水化される
    粉体が、平均粒子径が0.10μmを超えて0.14μ
    m以下で、比表面積が10〜30m2/gの範囲にあ
    り、かつ全粒子中70重量%以上が平均粒子径の±0.
    03μmである二酸化チタンおよび/または同酸化鉄含
    有二酸化チタンを含有することを特徴とする請求項1か
    ら3のいずれか1項に記載の粉末化粧料。
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