JPH11140207A - ハードコート膜の製造法 - Google Patents
ハードコート膜の製造法Info
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- JPH11140207A JPH11140207A JP9310436A JP31043697A JPH11140207A JP H11140207 A JPH11140207 A JP H11140207A JP 9310436 A JP9310436 A JP 9310436A JP 31043697 A JP31043697 A JP 31043697A JP H11140207 A JPH11140207 A JP H11140207A
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Abstract
性の再現性の良いハードコート膜の製造法を提供する。 【解決手段】有機ケイ素化合物および/またはその加水
分解物(A成分)、エポキシ基を有する化合物(B成
分)、金属化合物微粒子(C成分)を含有してなるポリ
カーボネート用ハードコート膜の製造法において、A成
分/B成分の比が1/3以上2/1以下,B成分/C成
分の比が1/2以上3/1以下であり、非プロトン性極
性溶剤が全溶剤の3wt%以上35wt%以下である溶
剤に溶解、分散して製膜する。
Description
耗性、透明性、耐薬品性および密着性等に優れたハード
コート膜、特に、ポリカーボネート製のフィルム、シー
ト、レンズおよび樹脂部材等に適用され、例えば陰極線
管(CRT)、LCDやPDP、ELなどのフラットデ
ィスプレイ用前面フィルターやカバー、カバ−ケ−ス、
光学用レンズ、眼鏡用レンズ、ウインドゥシールド、ラ
イトカバーおよびヘルメットシールドなどに広く利用さ
れるハードコート膜の製造法に関するものである。
比較して軽量で耐衝撃性に優れている他、安価で成形加
工が容易であるという種々の利点を有しており、各種の
前面パネルや光学関連用途等に広く利用されている。し
かしながら、これらのプラスチック成形物品はその表面
の耐摩耗性が不十分なため、表面が損傷し易いという欠
点を有していた。
ば熱硬化性架橋被覆物品あるいは光重合性被覆物品等多
くの提案がなされている。これらのなかで、高屈折率で
高硬度のハードコート技術として、特開昭62ー899
02号公報において、有機シラン化合物、多官能エポキ
シ化合物、硬化剤および酸化アンチモンゾル微粒子から
なる熱硬化性被膜を有する透明成形体が提案されてい
る。しかしながら、この熱硬化性被膜は、ポリカーボネ
ートに対し、密着性の再現性が悪いという欠点を有して
いた。
る従来技術の欠点を解消しようとするものであり、特に
ポリカーボネートに適用する、高硬度で耐磨耗性を有
し、かつ密着性の再現性のよいハードコート膜の製造法
を提供することにある。
成するために下記の構成を有する。
法は、下記一般式(I)で表わされる有機ケイ素化合物お
よび/またはその加水分解物(A成分)、エポキシ基を
有する化合物(B成分)および金属化合物微粒子(C成
分)を必須成分として含有してなるポリカーボネート用
ハードコート膜の製造法において、A成分/B成分の比
が1/3以上2/1以下、B成分/C成分の比が1/2
以上3/1以下の割合で、A成分、B成分およびC成分
を、非プロトン性極性溶剤が全溶剤の3wt%以上35
wt%以下である溶剤に溶解、分散して製膜することを
特徴とするものである。
リール基、ハロゲン基、エポキシ基、グリシドキシ基、
アミノ基、メルカプト基、メタクリルオキシ基およびシ
アノ基を有する炭化水素基から選ばれた1種以上であ
り、R1とR2 はそれぞれ同種であっても異種であって
もよい。R3は加水分解性基であり、aとbは0または
1である。)本発明においては、さらに次の好ましい態
様を包含している。
五酸化アンチモン、アンチモン酸亜鉛、酸化チタン、酸
化セリウム/酸化チタンとの複合酸化物、酸化錫、酸化
インジウム(酸化インジウム/錫複合酸化物を含む)、
酸化ジルコニウムおよび酸化アルミニウムから選ばれた
1種以上であること。
酸化アンチモンであること。
分)がビスフェノールA型のエポキシ樹脂であること。
ホルムアミドであること。
触角が98度以下であること。
的に説明する。
bSi(OR3)4-a-bで表される有機ケイ素化合物お
よび/またはその加水分解物(A成分)の具体例として
は、メチルシリケート、エチルシリケート、n−プロピ
ルシリケート、i−プロピルシリケート、n−ブチルシ
リケート、sec−ブチルシリケートおよびt−ブチル
シリケートなどのテトラアルコキシシラン類、およびそ
の加水分解物さらにはメチルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシエトキシシ
ラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキ
シシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエト
キシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルト
リメトキシエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセト
キシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、
γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプ
ロピルトリアセトキシシラン、3,3,3−トリフロロ
プロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリエトキシシラン、N−β−(ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、β−シアノエチルトリエトキシシラン、メチルトリ
フェノキシシラン、クロロメチルトリメトキシシラン、
クロロメチルトリエトキシシラン、グリシドキシメチル
トリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシ
シラン、α−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、
α−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−グリ
シドキシエチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシ
エチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリエ
トキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシエトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルトリフェノキシシラン、α−グリシドキシブチ
ルトリメトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリエ
トキシシラン、β−グリシドキシブチルトリメトキシシ
ラン、β−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、γ
−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシブチルトリエトキシシラン、δ−グリシドキシブ
チルトリメトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリ
エトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)
メチルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロ
ヘキシル)メチルトリエトキシシラン、β−(3,4−
エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、
β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエ
トキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリプロポキシシラン、β−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリフェノキシシラン、γ−(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、
γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリ
エトキシシラン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)ブチルトリメトキシシラン、δ−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシランなどのト
リアルコキシシラン、トリアシルオキシシランまたはト
リフェノキシシラン類またはその加水分解物およびジメ
チルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラ
ン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジエト
キシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、ジメ
チルジアセトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロ
ピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピル
メチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチ
ルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメト
キシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラ
ン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエ
トキシシラン、グリシドキシメチルメチルジメトキシシ
ラン、グリシドキシメチルメチルジエトキシシラン、α
−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、α−グ
リシドキシエチルメチルジエトキシシラン、β−グリシ
ドキシエチルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキ
シエチルメチルジエトキシシラン、α−グリシドキシプ
ロピルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキシプロ
ピルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキシプロピル
メチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチ
ルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチル
ジプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチル
ジブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジ
メトキシエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメ
チルジフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエ
チルジメトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルエチ
ルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチル
ジプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニル
ジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジ
エトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフェニルジ
メトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフェニルジ
エトキシシラン、などジアルコキシシランまたはジアシ
ルオキシシラン類またはその加水分解物が挙げられる。
2種以上併用することが可能であり、特に、密着性付与
および染色性付与の目的には、エポキシ基とグリシドキ
シ基を含む有機ケイ素化合物の使用が好適である。
を下げ硬化をより進行させるためには、加水分解して使
用することが好ましい。加水分解は、A成分に純水また
は塩酸、酢酸あるいは硫酸などの酸性水溶液を添加し、
撹拌することによって達成される。さらに本発明では、
純水あるいは酸性水溶液の添加量を調節することによっ
て、容易に加水分解の度合をコントロ―ルすることも可
能である。加水分解に際しては、硬化促進の点で、一般
式(I)の加水分解性基と等モル以上3倍モル以下の純水
または酸性水溶液の添加が特に好ましい。
有する化合物(B成分)としては、前記有機シラン化合
物および/またはその加水分解物中のエポキシ基、グリ
シドキシ基を含有する化合物をはじめ、アリルグリシジ
ルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等のグリシジ
ルエ−テル類、多官能カルボン酸のグリシジルエステル
類化合物、およびエポキシシクロヘキシル基を有する化
合物等や、公知のエポキシ樹脂が挙げられるが、好まし
い化合物として、芳香環および/または脂肪族環を有す
る多官能エポキシ樹脂を挙げることができる。
(III)および(IV)で示されるエポキシ樹脂を挙げること
ができる。
は0〜15の整数)。
されるエポキシ樹脂のエポキシ当量は特に限定されない
が、他成分との相溶性や取り扱い易さなどの観点から、
400以下のものが好ましく使用される。本発明におけ
るより好ましいエポキシ樹脂としては、密着性と高硬度
の観点からビスフェノルA型エポキシ樹脂を挙げること
ができる。
子(C成分)は、塗膜状態で透明性を損なわないもので
あれば特に限定されないが、作業性と透明性付与の点か
ら特に好ましい例として、コロイド状に分散したゾルが
挙げられる。具体的には五酸化アンチモン、アンチモン
酸亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム/酸化チタンとの複
合酸化物、酸化錫、酸化インジウム(酸化インジウム/
錫複合酸化物を含む)、酸化ジルコニウムおよび酸化ア
ルミニウム等が挙げられる。なかでも好ましく使用され
るのは、五酸化アンチモン、酸化錫、酸化セリウム/酸
化チタンとの複合酸化物ゾルであり、その中で特に好ま
しいのは、ゾルの安定性の高い五酸化アンチモンであ
る。
たはアルコールなどの有機溶媒にコロイド状態で分散さ
れているが、特に好ましいのは、ゾルの安定性の高いア
ルコールゾルである。
は、通常は1〜200mμであるが、好ましくは5〜1
00mμの粒子径の金属化合物微粒子が使用される。平
均粒子径が200mμを超えるものは、ハードコート膜
の透明性を低下させる傾向がある。また本発明では、こ
の金属化合物微粒子の分散性を改良するため、各種の界
面活性剤やアミンなどの分散剤を添加したり、さらには
2種以上の金属化合物微粒子を併用して使用することも
可能である。
/B成分の比が1/3以上2/1以下、好ましくは1/
2以上1/1以下とすることが重要である。A成分/B
成分の比が1/3未満では、得られるハードコート膜の
硬度が低下しやすく、2/1を超えると耐磨耗性が低下
しやすくなる。さらに、本発明の目的達成には、B成分
/C成分の比が2/3以上3/1以下、好ましくは1/
1以上2/1以下とすることが重要である。B成分/C
成分の比が2/3未満では、得られるハードコート膜の
密着性が低下しやすく、3/1を越えると硬度が低下し
やすくなる。
よびC成分は、有機成分主体の溶剤に溶解かつ分散され
る。ここに有機成分としては、メタノール、プロパノー
ルおよびベンジルアルコールなどの脂肪族、芳香族アル
コール類や、エチレングリコールなどのグリコール類、
酢酸エチルなどのエステル類、フェニルセロソルブなど
のエーテル類、アセチルアセトンなどのケトン類、ヘキ
サン、ベンゼンおよびトルエンなどの脂肪族、芳香族炭
化水素類、四塩化炭素、クロロホルムなどのハロゲン化
物、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドおよ
びジメチルアセトアミドなどの非プロトン性極性溶剤が
挙げられる。これらの溶剤は、一般には混合して用いら
れる。
の3wt%以上35wt%以下、好ましくは5wt%以
上25wt%以下含有される場合に本発明の目的が達成
される。非プロトン性極性溶剤が全溶剤の3wt%未満
の場合は、密着性不良になりやすく、また35wt%を
超えると、ポリカーボネート基材に損傷を与えたり、溶
剤の乾燥速度が低下し生産効率に影響を与える。本発明
においては、非プロトン性極性溶剤がジメチルホルムア
ミドの場合、密着性の再現性が高く、特に好ましい。
ず、均一コーティングが得られるように、溶解性および
沸点、蒸発速度面から選択される。
ために必要な硬化剤等他の成分を配合することができ
る。使用される硬化剤としては、A成分およびB成分を
硬化することができるものであれば特に限定しないが、
金属化合物であれば、硬化速度、塗膜の着色性および耐
候性などの点から、アルカリ土類、II族、III族および
遷移金属から選ばれる1種以上の金属を含む金属化合物
が好ましく、さらにはこれらの金属のアルコキシド、キ
レート化合物、過ハロゲン酸金属化合物等が用いられ
る。金属アルコキシドは安定性、溶解性等の点で直鎖あ
るいは分枝状のC1〜C8の飽和炭化水素からなるアルコ
キシドを好適に用いることができる。
ピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ジ
ルコニウムn−プロポキシド、ジルコニウムn−ブトキ
シド、マグネシウムエトキシド、アルミニウムiso−
プロポキシド等を挙げることができる。金属キレート化
合物としてはAl、Cr、Cu、Mg、Zr、Ti、M
n等のアセチルアセトン金属塩、エチルアセトアセテー
ト金属塩等を挙げることができる。過ハロゲン酸金属化
合物としてはCa、Ni、Ba、Mg、Mn、Sr等の
過塩素酸金属化合物や過ヨウ素酸金属化合物等が挙げら
れる。これらの金属化合物は2種以上混合して使用する
ことも可能である。これら硬化剤の中でも本発明の目的
には、金属キレ−ト化合物が好適に用いることができ、
特に塗料の安定性、コーティング後の塗膜の着色の有無
などの点から、下記に示すアルミニウムキレート化合物
が有用である。
は、例えば一般式、 Al Xn Y3-n で示されるアルミニウムキレート化合物である。
基)、Yは一般式M1COCH2COM2(M1、M2はい
ずれも低級アルキル基)で示される化合物に由来する配
位子および一般式M3COCH2COOM4 (M3、M4は
いずれも低級アルキル基)で示される化合物に由来する
配位子から選ばれる少なくとも1つであり、nは0、1
または2である。
ト化合物としては、各種の化合物をあげ得るが、組成物
への溶解性、安定性および硬化触媒としての効果などの
観点から、特に好ましいのは、アルミニウムアセチルア
セトネート、アルミニウムビスエチルアセトアセテート
モノアセチルアセトネート、アルミニウム−ジ−n−ブ
トキシド−モノエチルアセトアセテートおよびアルミニ
ウム−ジ−iso−プロポキシド−モノメチルアセトア
セテートなどである。これらは2種以上を混合して使用
することも可能である。
成分、B成分に対して0.2〜20%の範囲で用いるこ
とが好ましい。添加量が0.2%以下では効果が小さ
く、20%以上では効率が悪く着色し易い。より好適に
は0.5〜15%の間で用いることができる。
ルミニウムキレート化合物1モルに対して0.01モル
以上、より好ましくは0.1モル以上の多座配位性化合
物を加えることも有用な方法である。多座配位性化合物
とは、錯形成に際して中心原子(遷移金属あるいは非遷
移金属)と直接結合する配位原子を2個以上有する化合
物である。かかる化合物の具体例としては、アセチルア
セトン等のジケトン類、アセト酢酸メチル、アセト酢酸
エチルなどのケトエステル類、サリチルアルデヒドなど
のケトアルコール類、シュウ酸などのジカルボン酸、2
−2´−ピピリジン、1,10−フエナントロリン等の
環状アミン類などを挙げられる。
化促進や低温硬化などを可能とする目的で、その他の各
種の硬化剤が併用可能である。それらのものとして、ア
ミン系、イミダゾール系、酸無水物系、メルカプタン
系、ジシアンジアミドなどの潜在硬化剤系、カチオン開
始剤系など各種エポキシ樹脂硬化剤、あるいは各種有機
ケイ素樹脂硬化剤などがある。
ートの成形品に対して好適に用いられる。本発明で使用
されるポリカーボネートは、その表面の静止接触角が好
ましくは98度以下、より好ましくは95度以下のもの
である。静止接触角が98度を超えると、ハードコート
膜の密着性が低下する傾向がみられる。また、ポリカー
ボネート成形品の形状としては、フィルム状、シート
状、レンズ状および樹脂部材状などの形状をとり得る。
法、スピンコート法、グラビア印刷法、ダイコート法、
リバースコート法など通常用いられている溶液コーティ
ング法で塗布され、溶剤の乾燥と、必要に応じて硬化反
応処理されて形成される。
よびハードコート物品は、高硬度、耐摩耗性、透明性お
よび耐薬品性等に優れることから、特に光学材料として
好適に利用することができる。主な用途としては、陰極
線管、フラットディスプレイ(レ−ザディスプレイ、フ
ォトクロミックディスプレイ、エレクトロクロミックデ
ィスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレ
イ、発光ダイオ−ドディスプレイ、エレクトロルミネセ
ントパネル)等の各種ディスプレイの前面板あるいはこ
れらの入力用装置部品としても利用される。その他カバ
−ケ−ス等の前面カバ−、光学用レンズ、眼鏡用レン
ズ、ウインドゥシ−ルド、ライトカバ−、ヘルメットシ
−ルドなどに広く利用できる。
実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。
水分解物の調製 回転子を備えた反応器中にγ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン75gを仕込み、液温を10℃に保
ち、マグネチックススターラーで撹拌しながら0.01
規定塩酸水溶液17.2gを徐々に滴下した。滴下終了
後冷却を止めて、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシランの加水分解物を得た。
n−プロパノール35g、ジメチルホルムアミド20
g、シリコ−ン系界面活性剤0.5g、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製 商品名
エピコート827)80gを添加混合し、さらにコロイ
ド状五酸化アンチモンゾル(日産化学社製商品名サンコ
ロイドAMT−135 平均粒子径30mμ、固形分濃
度メタノール中35wt%)220g、アルミニウムア
セチルアセトネート8.0gを添加し、十分撹拌した
後、熱硬化性組成物とした。
チポイズであった。
基板に、前記(1)で調製したコーティング組成物を引
き上げ速度10cm/分の条件で被コーティング樹脂に
浸漬塗布し、次いで82℃/12分の予備硬化を行な
い、さらに130℃/3時間加熱してハードコート膜を
得た。
試験方法に従って試験を行なった。結果を第1表に示
す。
復でこすり、傷つき具合を判定する。判定基準は、次の
とおりである。
の上から鋼ナイフで100個入れて、セロハン粘着テー
プ(商品名“セロテープ”ニチバン株式会社製品)を強
くはりつけ、90度方向に急速にはがし、塗膜剥離の有
無を調べた。
察した。判定基準は、次のとおりである。
メトキシシランの加水分解物に代えて、ビニルトリエト
キシシラン17.2g、メチルトリメトキシシラン2
6.8gに0.05規定の塩酸水溶液15.6gをマグ
ネチックススターラーで撹拌しながら徐々に添加し、2
0℃にて30分間加水分解を得た。コロイド状五酸化ア
ンチモンゾル(日産化学社製 商品名サンコロイドAM
T−135 平均粒子径30mμ、固形分濃度メタノー
ル中35wt%)120g使用した以外は、実施例1と
同様の手順で熱硬化性組成物を作成し、ハードコート膜
を作製した。結果を第1表に示す。
コロイド状五酸化アンチモンゾルの代わりに、コロイド
状アンチモン酸亜鉛(日産化学社製 商品名セルナック
スCX−Z300M−1F、平均粒子径30mμ、固形
分濃度メタノール中30wt%)257gを加えた他
は、実施例1と同様の手順で熱硬化性組成物を作成し、
ハードコート膜を作製した。結果を第1表に示す。
ミドの使用量20gの添加量を100gにした以外は実
施例1と同様の手順で熱硬化性組成物を作成し、ハード
コート膜を作製した。結果を第1表に示す。
リシドキシプロピルトリメトキシシランの加水分解物使
用量を20gにする以外は実施例1と同様の手順で熱硬
化性組成物を作成し、ハードコート膜を作製した。結果
を第1表に示したとおり、硬度およひ密着性が低下し
た。
チルホルムアミド100g、コロイド状五酸化アンチモ
ンゾル800gにした以外は、実施例1と同様の手順で
熱硬化性組成物を作成し、ハードコート膜を作製した。
結果を第1表に示した。結果を第1表に示したとおり、
硬度が低下した。
ルホルムアミドを除外した他は実施例1と同様の手順で
熱硬化性組成物を作成し、ハードコート膜を作成した。
結果を第1表に示したとおり、密着性が低下した。
性、透明性、耐薬品性、密着性等に優れたハードコート
膜が得られ、これは、ポリカーボネート製のフィルム、
シート、レンズおよび樹脂部材等に適用され、例えば陰
極線管(CRT)、LCDやPDP、ELなどのフラッ
トディスプレイ用前面フィルターやカバー、カバーケー
ス、光学用レンズ、眼鏡用レンズ、ウインドゥシール
ド、ライトカバー、ヘルメットシールドなどに広く利用
される。
Claims (6)
- 【請求項1】 下記一般式(I)で表わされる有機ケイ素
化合物および/またはその加水分解物(A成分)、エポ
キシ基を有する化合物(B成分)および金属化合物微粒
子(C成分)を必須成分として含有してなるポリカーボ
ネート用ハードコート膜の製造法において、A成分/B
成分の比が1/3以上2/1以下、B成分/C成分の比
が2/3以上3/1以下の割合で、上記のA成分、B成
分およびC成分を、非プロトン性極性溶剤が全溶剤の3
wt%以上35wt%以下である溶剤に溶解、分散して
製膜することを特徴とするハードコート膜の製造法。 R1aR2bSi(OR3)4-a-b (I) (式中、R1とR2は各々アルキル基、アルケニル基、ア
リ―ル基、ハロゲン基、エポキシ基、グリシドキシ基、
アミノ基、メルカプト基、メタクリルオキシ基およびシ
アノ基を有する炭化水素基から選ばれた1種以上であ
り、R1とR2 はそれぞれ同種であっても異種であって
もよい。R3は加水分解性基であり、aとbは0または
1である。) - 【請求項2】 前記金属化合物微粒子(C成分)が、五
酸化アンチモン、アンチモン酸亜鉛、酸化チタン、酸化
セリウム/酸化チタンとの複合酸化物、酸化錫、酸化イ
ンジウム(酸化インジウム/錫複合酸化物を含む)、酸
化ジルコニウムおよび酸化アルミニウムから選ばれた1
種以上であることを特徴とする請求項1記載のハードコ
ート膜の製造法。 - 【請求項3】 前記金属化合物微粒子(C成分)が五酸
化アンチモンであることを特徴とする請求項1記載のハ
ードコート膜の製造法。 - 【請求項4】 前記エポキシ基を有する化合物(B成
分)がビスフェノールA型のエポキシ樹脂であることを
特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のハードコー
ト膜の製造法。 - 【請求項5】 前記非プロトン性極性溶剤がジメチルホ
ルムアミドであることを特徴とする請求項1〜4のいず
れかに記載のハードコート膜の製造法。 - 【請求項6】 前記ポリカーボネートの表面の静止接触
角が98度以下であることを特徴とする請求項1〜5の
いずれかに記載のハードコート膜の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9310436A JPH11140207A (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | ハードコート膜の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9310436A JPH11140207A (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | ハードコート膜の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11140207A true JPH11140207A (ja) | 1999-05-25 |
Family
ID=18005232
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9310436A Pending JPH11140207A (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | ハードコート膜の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11140207A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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- 1997-11-12 JP JP9310436A patent/JPH11140207A/ja active Pending
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