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JPH10321225A - リチウム二次電池、及びそのリチウム二次電池を用いた携帯用電気機器ならびに電子機器ならびに電気自動車ならびに電力貯蔵装置 - Google Patents

リチウム二次電池、及びそのリチウム二次電池を用いた携帯用電気機器ならびに電子機器ならびに電気自動車ならびに電力貯蔵装置

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Publication number
JPH10321225A
JPH10321225A JP9129486A JP12948697A JPH10321225A JP H10321225 A JPH10321225 A JP H10321225A JP 9129486 A JP9129486 A JP 9129486A JP 12948697 A JP12948697 A JP 12948697A JP H10321225 A JPH10321225 A JP H10321225A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lithium
metal
alloy
secondary battery
lithium secondary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9129486A
Other languages
English (en)
Inventor
Shiyuuko Yamauchi
修子 山内
Seiji Takeuchi
瀞士 武内
Hidetoshi Honbou
英利 本棒
Masanori Yoshikawa
正則 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP9129486A priority Critical patent/JPH10321225A/ja
Priority to US08/866,250 priority patent/US6030726A/en
Priority to CN97112800A priority patent/CN1086515C/zh
Priority to KR1019970024797A priority patent/KR19980086348A/ko
Publication of JPH10321225A publication Critical patent/JPH10321225A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/70Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries

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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高エネルギー密度,長寿命,低価格、かつ安全
性に優れたリチウム二次電池を提供する。 【解決手段】 リチウム二次電池は、負極3に、Agなど
のリチウムと合金を形成する金属とCuなどのリチウムと
合金を形成しない金属とが担持された炭素粒子を用い、
正極4に、LiMn2O4などのMn含有遷移金属酸化物を用い
て構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型携帯用の電気
機器、バックアップ電源を有する電子機器、電気自動車
または電力貯蔵装置などの電源に好適なリチウム二次電
池に係り、特に安価で安全性が高く、かつ従来の高容量
二次電池と同等以上の放電容量を有するリチウム二次電
池に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器等の小型省力化に伴って電池電
源の高容量化が望まれていて、この要望に応えたリチウ
ム二次電池は、正極、負極及び非水電解液で構成されて
おり、容積あたりのエネルギー密度が高く、軽量化に有
利なことから、高容量化に向けて、個々の材料の特性の
検討が行われ、電池特性の向上をめざして検討されてい
る。例えば正極活物質材については、NaFeO2タイプの層
状化合物であるLiCoO2、LiNiO2、あるいはこれらの固溶
体複合酸化物が検討されてきている。また、スピネル構
造を持つLiMn2O4も検討されている。 これら正極材の容
量を発現させるための負極活物質材としては、Liイオン
をドープ・脱ドープできる高結晶性の黒鉛系や、非晶質
系の炭素材料が用いられている。
【0003】しかし、これらの炭素単独では実用的充放
電速度において、炭素の理論容量を発現できない。また
比較的容量の大きい炭素材においても放電時の電位が直
線的に変化し、電池系において、実際に使用する電圧幅
における容量が小さいという欠点がある。
【0004】これらの問題点を解決するために特開平5-
299073号公報では、芯を形成する高結晶性炭素粒子の表
面を8族の金属元素を含む膜で被覆し、さらにその上を
炭素が被覆することよりなる炭素複合体を電極材料とす
ることが提案されている。そして、これによって表面の
乱層構造を有する炭素材料が、リチウムのインターカレ
ーションを助けると同時に、電極の表面積が大きくなる
ため充放電容量及び充放電速度が著しく向上したとして
いる。
【0005】また、特開平2-121258号公報では、H/C<
0.15、面間隔>3.37Å及びC軸方向の結晶子の大きさLc
<150Åである炭素物質と、 Liと合金化が可能な金属と
の混合物とすることにより、充放電サイクル寿命が長
く、大電流における充放電特性も良好であるとしてい
る。さらに、特開平5-136099号公報においては、リチウ
ムのインターカレーション・デインターカレーション可
能な黒鉛に酸化銅を付着させた酸化銅付着黒鉛複合体を
負極に用いると大きい充放電容量を示すことが開示され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、いずれの上記
開示技術においても、負極炭素材の合成が難しく、炭素
の理論容量が引き出されておらず体積エネルギー密度が
未だ十分とは言えない点がある。即ち、リチウム電池の
体積エネルギー密度及びサイクル特性を向上させるため
には、正極の容量向上と、負極の不可逆容量(第1回充
電容量−第1回放電容量)の低減が達成されなければなら
ない。 更には、電解質を含む非水電解液の組成を前述
の正極及び負極に対して最適化しつつ、前述の課題を解
決しなければならない。
【0007】一方、正極活物質は現在LiCoO2が市販され
ている電池の主流である。しかしながら、電気自動車や
他の大きな機器を駆動するための電源には、大量のLiCo
O2が必要となるが、Coの資源が少なく価格が安定しにく
く供給の不足も懸念される。すなわち、Coは、高価であ
るため、供給が安定した安価な活物質への移行が必要と
なっている。
【0008】これに対して、Mn酸化物は、Mnがクラーク
数も大きく資源が豊富であるため、LiCoO2に代わる安価
な活物質となり得る。しかし スピネルタイプのLiMn2O4
を、炭素負極等や、リチウムを含まない負極と組み合わ
せた場合、理論容量は148mAh/gであるが、実際使用でき
る容量はそれ以下であり、電池電圧が高いとはいえ、高
容量化が難しい状況にある。また、動力用の電源として
は、出力密度の高い電池が要求されるが、特に高速充放
電の面で、従来のリチウム二次電池では電気自動車を駆
動する電動機の電源としては不十分であった。
【0009】従って、資源量が豊富なMn系酸化物を正極
活物質に利用可能とすれば、安価で体積エネルギー密度
が大きく、充放電サイクル特性および出力特性に優れた
リチウム二次電池を提供するとともに、これらを電池電
源として用いる機器の小型化が図られると考えられる。
【0010】さらに、現在市販されている主流のLiCoO2
/炭素材料の電池は、 LiCoO2の理論容量に対する実電池
でのリチウムの利用率が約50%と小さく、過充電時に最
大量の電池の設計容量とほぼ同量の金属リチウムが放出
される可能性がある。そのために、負極材料は過充電時
に放出されるリチウム量を吸蔵できるだけの余裕を持っ
た設計が本来であるならば必要である。しかしながら、
電池の体積当たりの容量密度を上げるために、正極材料
を多く詰め、負極材料を正極の利用容量密度に見合うだ
けしか詰めない設計が行われている。
【0011】特に炭素材料を負極とする場合は、炭素に
吸蔵できる以上のリチウムは、表面に金属リチウムとし
て樹脂状に析出し、この樹脂状リチウムがセパレータを
通過し正極を短絡する原因となる。短絡した電池は、充
放電ができなくなることは勿論、短絡部に電流集中する
ことによって、電池の内部温度上昇を引き起こし、活性
な金属リチウムと、電解液に含まれる有機溶剤、さらに
は正極の遷移金属酸化物との相互作用により電池の内圧
上昇などの虞れがある。
【0012】従って、本発明の目的は、上記課題を解決
し、安全性が向上しかつ高容量密度で安価なリチウム二
次電池を提供することにある。そして、本発明によるリ
チウム二次電池を用いて、安全性や信頼性が向上する携
帯用電気機器ならびにバックアップ電源を有する電子機
器ならびに電気自動車ならびに電力貯蔵装置を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明によるリチウム二次電池の特徴は、正極と負極と電解
液とを備え、リチウムイオン挿入脱離反応を利用するリ
チウム二次電池において、前記負極は、リチウムと合金
を形成する金属とリチウムと合金を形成しない金属との
該両者の金属が担持された炭素粒子、または前記両者の
金属が合金を形成して担持された炭素粒子を含み構成さ
れ、前記正極は、Mn含有遷移金属酸化物を含み構成され
るにある。
【0014】また、本発明によるリチウム二次電池の他
の特徴は、前記リチウムと合金を形成する金属は、リチ
ウム1に対して金属原子7を基準としてそれ以下の原子
比でリチウムと合金を形成するものであるところにあ
る。さらに、別の特徴は、前記炭素材料は、黒鉛系炭素
または非晶質系炭素であって前記リチウムと合金を形成
する金属は、Ag,Sn,Alのうちから選ばれた少なくとも一
つ以上の元素であり、前記リチウムと合金を形成しない
金属は、Cu元素である点にある。
【0015】さらにまた、もう一つ別の特徴は、前記Mn
含有金属酸化物は、当該組成が、LiMn2O4、または、Li
1+XMn2-XO4-Z(0<x≦0.3,0≦z<2)、または、LiXMnYM
1-YO2(0<x≦1.3,0≦y<1,M:B,Al,Si,Ge,Ga,Fe,Cu,C
o,Mg,Ca,Ti,V,Cr,Ni,Ag,Sn, 第二遷移金属元素のうち少
なくとも1種以上)、 または、LiXMn2-YMYO4-Z(0<x≦
1.3、 0≦y<2、0≦z<2、M: B,Al,Si,Ge,Ga,Fe,Cu,C
o,Mg,Ca,Ti,V,Cr,Ni,Ag,Sn,第二遷移金属元素のうち少
なくとも1種以上)、または、LiXMn2-YMYO4-Z(0<x≦
1.3、0<y≦0.1、0≦z<2、M:B,Mg,Caの少なくとも1
種以上)、 または、LiXMn2-YMYO4-Z(0<x≦1.3、0<y
≦0.3、0≦z<2、M:Al,Si,Ge,Ga,Fe,Cu,Co,Ti,V,Cr,Ni
の少なくとも1種以上 )のうちの1つである点にある。
【0016】一方、上記目的を達成する携帯用電気機器
は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載のリチ
ウム二次電池を携帯する機器の電源に用いるものであ
る。また、電子機器は、請求項1ないし請求項5のいず
れか1項記載のリチウム二次電池を内蔵する演算装置,
記憶装置等のバックアップ電源に用いるものである。さ
らに、電気自動車は、請求項1ないし請求項5のいずれ
か1項記載のリチウム二次電池を走行用電動機の電源に
用いるものである。そして、電力貯蔵装置は、請求項1
ないし請求項5のいずれか1項記載のリチウム二次電池
を電力貯蔵のための電池に用いるものである。
【0017】本発明は、リチウム二次電池に関し、リチ
ウムと合金化する金属及びリチウムと合金化しない金属
を担持した炭素系負極材とMn系正極材とを組み合わせた
電池等が、金属リチウムの析出が少なく安全性に優れ、
かつMn系正極材を利用するので安く、さらに高性能であ
るとの知見によるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。まず、当発明者らが得た知見の纏めとして
の本発明によるリチウム二次電池の特徴について記述し
て、実施の形態の概要について説明する。なお、知見と
して得られた具体的な実施例の一部については、後述す
る。上記目的を達成するための本発明によるリチウム二
次電池は、正極、負極、及び有機電解液から構成され、
リチウムイオン挿入脱離反応を利用する二次電池におい
て、負極は、リチウムと合金を形成する金属とリチウム
と合金を形成しない金属との該両者の金属が担持された
炭素粒子、または前記両者の金属が合金を形成して担持
された炭素粒子を含み構成され、正極は、Mn含有遷移金
属酸化物を含み構成される両電極を具備することを特徴
としている。
【0019】そして、正極の活物質として、安価で、結
晶構造も安定なMn化合物を、たとえば、LiMnO2を用い
る。しかしながら、LiMn2O4、あるいはLi1+XMn2-XO
4-Z(0<x≦0.3,0≦z<2)、あるいはLiXMnYM1-YO2(0<x
≦1.3,0≦y<1,M:B,Al,Si,Ge,Ga,Fe,Cu,Co,Mg,Ca,Ti,V,
Cr,Ni,Ag,Sn,第二遷移金属元素のうち少なくとも1種以
上)、あるいはLiXMn2-YMYO4-Z(0<x≦1.3、0≦y<2、0
≦z<2、 M:B,Al,Si,Ge,Ga,Fe,Cu,Co,Mg,Ca,Ti,V,Cr,N
i,Ag,Sn,第二遷移金属元素のうち少なくとも1種以
上)、あるいはLiXMn2-YMYO4-Z(0<x≦1.3、0<y≦0.
1、0≦z<2、M:B,Mg,Caの少なくとも1種以上)、ある
いはLiXMn2-YMYO4-Z(0<x≦1.3、0<y≦0.3、0≦z<
2、M:Al,Si,Ge,Ga,Fe,Cu,Co,Ti,V,Cr,Niの少なくとも1
種以上)のうちの1つであって、サイクル可逆性に優れ
たMn含有遷移金属酸化物を用いることが好ましい。この
理由は、LiMnO2に比べて、 上記LiMn2O4等はスピネル構
造であるので、電池電圧が高くなるからである。
【0020】一方、負極の活物質については、Liイオン
を吸蔵放出できる炭素に、前述したような金属または合
金の微細粒子を担持した炭素材を用いることで、体積エ
ネルギー密度とサイクル特性が向上することが判明し
た。更に、金属または合金の金属等の粒径が、100(n
m)以下が望ましく、5〜100(nm)の範囲にあることが
好ましいと判明した。即ち、リチウムと合金を形成する
金属とリチウムと合金を形成しない金属について、合金
を形成させるには、例えば湿式還元でCuとSnを黒鉛
粒子上に担持し、乾燥した炭素粉を還元ガス気流中にて
所定の温度で、熱処理することによって行われる。更
に、担持された金属の粒径は、合金を形成する金属の場
合は、充放電におけるリチウム合金の析出・溶解速度を
考慮すると、100(nm)以下が望ましいことが判明し、
また、100(nm)を超えると分散性が悪化し電子伝導性
が悪くなるからである。さらに、合金を形成しない金属
の場合は、電子電導性を左右する黒鉛間の接触点を増大
させるために、出来る限り粒径は小さいことが良いが、
実用的には、5nm位が限度と言える。なお、100(n
m)は、1000(Å)に相当する。
【0021】また、前述の金属等の担持量は、例えば、
黒鉛と担持金属などの全重量に対して、1〜30(重量
%)の範囲に、更に、放電容量やサイクル特性の点か
ら、好ましくは5〜15(重量%)の範囲にあることが望ま
しいと判明した。 さらに、上記の1〜3
0(重量%)の範囲にあって、リチウムと合金を形成する
金属とリチウムと合金を形成しない金属との添加モル比
(添加比率)は、1:9〜9:1の範囲にあるのが、高速
充放電(大電流充放電)の効果が得られて、望ましいこと
が判明した。更に、好ましい放電容量とサイクル特性と
が得られるのは、1:3〜3:1の範囲に絞られるある
ことも分かった。 なお、高速充放電(大電流充放電)の
効果は、 大電流を必要とする電気自動車の電動機や自
動二輪車の車載電装品(例えば、スタータ)などに対して
有効であると言える。
【0022】ここで、リチウムと合金を形成する金属
(以下、合金化金属とも呼称する)と、リチウムと合金を
形成しない金属(以下、非合金化金属とも呼称する)の定
義について説明する。 ここでいう合金化とは、LiSr7
なわちリチウム1原子に対しSrが7原子の原子比であ
る、JCPDS(Joint Committee on Powder Diffracti
onStandards )カードに示されたリチウムと他原子とで
構成される化合物でリチウムの割合が最も小さいものを
基準とし、リチウムの割合が、金属原子の7分の1未満
の原子比でしか組成物を構成しないものをリチウムと合
金化しないと、リチウムの割合が金属原子の7分の1以
上の原子比で組成物を構成するものをリチウムと合金化
すると定義する。別の表現をすれば、リチウムと合金を
形成しない金属とは、リチウムの割合が原子比に換算し
て金属原子に対して7分の1以上の組成物を構成できな
い元素、または、リチウムとの組成物が金属原子に対し
て7分の1以上の原子比を取ることができない元素であ
る。
【0023】一方、金属や合金を担持させる炭素として
は、リチウムをインターカレート・デインターカレート
可能なもの、例えば天然黒鉛、石油コークスあるいは石
炭ピッチコークス等から得ることができる易黒鉛化材料
を2500℃以上で高温熱処理した黒鉛系炭素が用いられ
る。または、メソフェーズカーボンなどのような非晶質
系炭素でも可であり、これらの混合物が用いられても良
い。その平均粒径は、50μm以下であって、好ましくは1
〜20μmが良い。また 形状は、球状,塊状,鱗片状,繊
維状などであり、それらは粉砕品であっても良い。
【0024】リチウムと合金を形成する金属としては、
Al,Sb,B,Ba,Bi,Cd,Ca,Ga,In,Ir,Pb,Hg,Si,Ag,Sr,Te,Ti
及びSnのうち少なくとも1種類が選択される。 好まし
くは、(1)リチウム含有量が多い合金組成をとれる、(2)
原子量が比較的小さく、密度が比較的大きい、(3)還元
が容易である、(4)リチウム合金の酸化還元電位が低
い、(5)比較的安価で、廃棄上の問題も少ない、等の諸
条件を満足するものがよい。また、リチウムと合金を形
成しない金属としては、 Fe,Ni,Cu,Pt及びAuのうち少な
くとも1種類が選択されるが、好ましくは酸化電位が高
く、還元が容易であり、抵抗の低い元素が望ましい。ま
た、これらの合金化の状態で、Liの抵抗値よりも固有抵
抗が小さいもの同士の組み合わせが最も望ましい。ま
た、熱電導率が炭素材料に比較して大きく、伝熱が速や
かに行うことができるものが望ましい。そして、 最も
望ましくは、Ag-Cu,Sn-Cu,Al-Cuを担持した黒鉛材料
を負極に用いることである。この理由は、それぞれの合
金化組成が、Agの場合はLiAg、Snの場合はLi22Sn5、Al
の場合はLi3Alとして合金を形成することから、従っ
て、多量のリチウムを吸蔵し、その合金化容量も負極容
量として見積ることができるからである。
【0025】また、電解液には、リチウム塩を電解質と
して、この電解質を有機溶剤に溶解させた非プロトン性
有機電解液が使用される。ここで有機溶剤としては、エ
ステル類、エーテル類、 3置換-2-オキサゾリジノン類
及びこれらの2種以上の混合溶剤等が使用される。具体
的に例示するならば、エステル類としては、アルキレン
カーボネート(エチレンカーボネート、プロピレンカー
ボネート、γ-ブチロラクトン、2-メチル-γブチロラク
トン等)など、あるいは、鎖状のジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート
等である。
【0026】エーテル類としては、ジエチルエーテル、
ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、環状エーテル、
例えば5員環を有するエーテルとしてはテトラヒドロフ
ラン及びその置換体、ジオキソラン等、6員環を有する
エーテルとしては、1、4-ジオキソラン、ピラン、ジヒ
ドロピラン、テトラヒドロピラン等である。電解質とし
ては過塩素酸リチウム、ホウフッ化リチウム、塩化アル
ミン酸リチウム、ハロゲン化リチウム、トリフルオロメ
タンスルホン酸リチウム、LiPF6,LiAsF6,LiB(C6H5)4
使用可能であり、中でもフッ化燐リチウム、ホウフッ化
リチウム、過塩素酸リチウムが好ましい。特に、電気伝
導度が6mS/cm以上の電解液を用いた場合に効果が顕著に
現れる。しかしながら、リチウム塩を支持電解質とし
た、有機電解液すべてが使用可能であり上記の例示に限
定されない。
【0027】上記の構成により、金属微粒子等を担持し
た炭素材の負極を用いて、高エネルギー密度化を図り、
Mn系酸化物の正極を用いて、制御異常時に、例えば過充
電時に、負極上への金属リチウムの析出が少なく安全性
に繋がり、かつ、安価に結びつけ、リチウム二次電池と
して、体積密度が高く、充放電サイクル特性の優れたも
のが提供される。また、本発明により、電池の体積エネ
ルギー密度をあげることが可能になり、機器に必要とさ
れる電池容量を確保する容積を小さくすることができる
ため、電池自体の小型化、すなわち機器ならびに電気自
動車などの小型化が可能となり、あるいは、空いた空隙
部分に他の機能を盛り込み高機能化を図ることも可能と
なる。
【0028】さらに、リチウム二次電池の実施の形態に
ついて補足説明する。リチウム二次電池の体積エネルギ
ー密度化とサイクル特性の向上とをめざし、正極材とし
て、スピネルタイプのLiMn2O4を用いる場合は、Mn2O3
混在しない結晶構造のLiMn2O4、LiXMn2-YMYO4-Z(0<x
≦1.3、0≦y<2、0≦z<2、M:Al,Fe,Cu,Co,Mg,Ca,V,N
i,Ag,Sn の少なくとも1種以上)の式で示される含リチ
ウムマンガン系酸化物を用いる。 そして、スピネル型L
iMn2O4の理論容量は、148Ah/kg活物質であり、LiCoO2
それが274Ah/kg活物質であることに比較すると半分近く
小さい。現在の電池は、有機電解液の分解が起こらない
電位の範囲で充放電をしている。LiCoO2は有機電解液の
分解電位にいたるまでに利用できる容量は、 130〜150A
h/kg活物質となる。ほぼ、理論容量の半分以下しか利用
できない。
【0029】ところが、スピネル型LiMn2O4は、金属リ
チウムを参照極として、 リチウム電位基準で上限4.5
Vまでの充電で使用可能な放電容量が、 90〜130Ah/kg
活物質であり、理論容量に対して、60〜90%を同じ電位
範囲で使用することができることになる。重量当たりの
潜在的なリチウム残存量は、LiCoO2の120Ah/kg活物質以
上に対し、スピネル型LiMn2O4は、50〜80Ah/kg活物質と
少ない。本発明の電池の正極のLiMn2O4は以下のような
特徴を持つものであって、 容量、サイクル特性ともに
向上しているものである。 Mn2O3の混在しない結晶構造
で、3価のMnと4価のMnとが等量(1:1)に近いものが、
高容量が得られる。 また、Mnの位置に、一部リチウム
が置換したLiMn2O4は、理由は明らかではないが、 サイ
クル可逆性に優れることがわかった。 さらに、異種元
素で置換したLiMn2O4は結晶の安定化が達成され、 容
量、サイクル特性の向上が実現できた。
【0030】これらのLiMn2O4の活物質重量当たりに利
用できる充放電容量は、 金属リチウムを参照極とし
て、3.0〜4.3Vの電位範囲で、 115〜125Ah/kg活物質で
あり、潜在的に利用されずに残るLi量は、25〜30Ah/kg
活物質とより少なくなる。 このため、前述の過充電等
により、負極に金属リチウムが析出する場合の絶対量
は、LiCoO2に比較してかなり少なくなるため、電池の内
部短絡等の起こりにくさははるかに向上する。安全性を
高めるために電池容量の約2倍のリチウムを吸蔵できる
だけの負極を一定体積内に詰めることは電池のエネルギ
ー密度を下げる一因であるが、負極の量を従来よりも減
らした状態で、安全性が向上するため、体積エネルギー
密度を向上させることが可能になる。
【0031】また、炭素粒子にリチウムと合金化する金
属と合金化しない金属との微細粒子を担持した炭素材を
用いることには、以下に述べるような付随効果がある。
従来の炭素材料は不可逆容量が大きく、電池を作成する
場合、正極側に、炭素の不可逆容量により失活してしま
うリチウム量を見込んで、正極活物質を公称容量よりも
多めに入れ込む必要があった。このため、電池のエネル
ギー密度の向上のためには、負極の不可逆容量の低減が
重要になる。黒鉛などの炭素材料を用いた場合の不可逆
容量よりも、金属担持負極にすることにより、不可逆容
量の低減ができた。理由は明らかではないが、炭素材の
不可逆容量の原因となっている反応の活性点を、金属担
持することによって金属で活性点を被覆するなどの効果
が現れたことによることが理由の一つと考えられる。
【0032】本発明の金属担持負極によって、担持金属
による不可逆容量サイトの低減が行われ、不可逆容量が
小さくなり、かつ炭素よりも抵抗が低い金属が担持され
たことにより、電子伝導性も向上する。このことによ
り、高速充放電が可能になる。さらに、熱導電性も向上
するため、充放電時の生成熱の放散性がよくなり、過充
電時の電池の蓄熱による温度上昇が小さくなることも推
察される。また、合金化金属も一部含有しているため、
電池の負極とした場合に、過充電時に、炭素負極では金
属析出してしまう過剰のリチウムを一部合金化によって
吸収することや重量エネルギー密度の向上といった効果
も期待できる。
【0033】即ち、(1)金属リチウムの析出量の低減、
(2)放電容量の増大、(3)電気伝導性の向上、(4)熱伝
導性の向上、(5)サイクル特性の向上が達成できた。更
には電解質を含む非水電解液の組成を最適化することに
よって、炭素負極の放電容量の増大、クーロン効率の向
上、不可逆容量の低減ができ、さらに、高容量の放電も
可能となった。以上の要素を組み込んだリチウム二次電
池においては、個々の作用・効果に加えて、出力特性や
サイクル特性などが向上し、高エネルギー密度で、安全
性の向上した電池の実現が可能になる相乗効果が発現し
た。
【0034】次に、本発明によるリチウム二次電池を利
用した機器及びシステムの実施の形態について、その概
略(代表例)を説明する。 リチウム二次電池を電源と
して用いる機器及びシステムとしては、例えば、家庭用
電子・電気機器、パーソナルコンピュータ、携帯用情報
端末機器、携帯用電気機器(含む電子機器)、医療用機器
(含むペースメーカ,補聴器)、電力貯蔵装置(含む家庭
用小型電力貯蔵機器)等がある。このうち、(1)使用者
によって携帯される機器の電源に、本発明によるリチウ
ム二次電池を用いることによって、金属リチウムの析出
による温度上昇等が回避されて、 携帯用電気機器(含む
医療用機器)の安全性が向上する。 また、(2)演算装置
や記憶装置等のバックアップ電源を内蔵する電子機器の
該電源に、本発明によるリチウム二次電池を用いること
により、長時間の使用が可能となり画面や記憶の消失な
どの虞れが回避されて、バックアップ電源を有する電子
機器の信頼性が向上する。
【0035】さらに、(3)電気自動車の多数個のリチウ
ム二次電池を積層してなる走行用電動機の電源に、本発
明によるリチウム二次電池を用いることによって、出力
密度の十分な電池が提供されるとともに、電池容積が小
さくなるので、電気自動車の長時間運転や早期実用化が
可能となる。(4)さらには、夜間電力を貯蔵する電力貯
蔵装置などに用いられるリチウム二次電池の組電池にあ
っては、本発明によるリチウム二次電池を用いることに
よって、前述のように電池性能と安全性が向上し安定し
て電力供給が為されるので、電力貯蔵装置に有効であ
り、電池容積が小さくなるので特に家庭用小型電力貯蔵
機器に好適であると言える。即ち、リチウム二次電池の
高性能・小形なる電池の特長を活かしつつ安全性を高
め、取扱性等に優れた携帯用電気機器ならびに電子機器
ならびに電気自動車ならびに電力貯蔵装置を提供するこ
とができる。
【0036】以下に、電極材料や電池の具体的な実施例
を図面と表を参照しながら説明し、本発明に関して、さ
らに詳細に説明する。 (実施例1)合金化金属と非合金化金属とを担持する炭素
負極の調製は、以下のようにして行った。高純度化処理
した人造黒鉛( 面間隔d002=3.359Å、結晶子大きさLc=5
40Å、比表面積S=10m2/g)の9.5gを、25mlのエタノール
を含む水450mlに、懸濁させる。これを約55℃に加熱
し、強く撹拌しながら、0.39gの硝酸銀(AgNO3)と0.95g
の硝酸銅(Cu(NO3)2・3H2O)を添加し溶解させる。これに
8mlのヒドラジン(N2H4)を水で希釈し、100mlにした水
溶液を、マイクロチューブポンプで滴下し、 約3時
間、同時還元反応をさせ、その後、濾過水洗し、350℃
で6時間真空乾燥し、粉末Aを得た。
【0037】得られた粉末Aに含まれる金属量は、 化
学分析によれば、 仕込み組成の各々の目標2.5重量%に
対し、Agは2.45重量%、Cuは2.32重量%であった。ま
た、X線回折によって、AgとCuの割合を調べたところ、
金属状態のAg、Cuに加えて、酸化第一銅Cu2Oに基づく極
微量の回折線が認められた。
【0038】次に、エネルギー分散型電子プローブマイ
クロアナリシスにより、AgとCuの分散状態を観察したと
ころ、Ag及びCu粒子は黒鉛粒子の全面に分布しており、
黒鉛粒子の端面部に若干濃縮していた。更に、透過型電
子顕微鏡で、黒鉛に担持されている金属粒子の大きさを
観察したところ、 5(nm)以上〜100(nm)以下の範囲
にある粒子が、ほぼ均一に分散していた。
【0039】この炭素材A(即ち、粉末A)に結着剤とし
て、PVDFが炭素材に対して10重量%になるように混合
し、N-メチル-2-ピロリドン(以下、NMPと略す)で溶解し
てペースト状にしたものを、集電体としての厚さ23μm
の銅箔に塗布し、 風乾後、真空中80℃で3h乾燥した。
その後、0.5ton/cm2の圧力で成型した後、真空中、120
℃で2h乾燥し、負極を作成した。この負極の合剤層密度
は、約1.5g/cm3であった。そして、単極の性能確認を、
Li金属対極及びセパレータとしてPE系多孔質膜を組み合
わせ、電解液として、1M-LiPF6/EC-DMC(1:1)、参照極と
して、Li金属を用いて、充放電速度はカーボン1gあた
り80mA,電位幅は0.01V〜1.0Vの条件で、サイクル試験
を行ったところ、370Ah/Kg の初期放電容量が得られ
た。
【0040】次に、Mn系正極の調製は、以下のようにし
て行った。平均粒径が20μm前後である単一相で、その
格子定数が a=8.21〜8.25オングストロームの正極活物
質としてのLiMn2O4を87重量%、 これに導電剤として、
平均粒径5μmの黒鉛を8.7重量%添加したものに、 結着
剤としてPVDFを4重量%、NMPに溶解させて混合して、ペ
ースト状にした。 その後に、厚さ20μmのAl箔に塗布
し、風乾後、真空中80℃で3時間乾燥した。さらに、約
2ton/cm2の圧力で加圧成型した後、真空中120℃で3時
間熱処理して正極を得た。 この正極の合剤層の密度は
約2.8g/cm3であった。
【0041】そして、ここで得られた正極と、Li金属対
極及びセパレータとしてポリエチレン系の多孔質膜を組
み合わせ、電解液として、1M-LiPF6/EC-MEC(1:1),参照
極として、Li金属を用いて、4.3V〜3.0Vの電位幅で充
放電試験を行い、単極の性能確認したところ、128mAh/g
の初期容量を確認した。
【0042】次に、上記で性能確認したMn系正極と金属
担持黒鉛負極を用いた単三電池の実施例について説明す
る。 正極は、上述したLiMn2O4を、正極活物質として87
重量%に、導電剤として平均粒径5μmの黒鉛を8.7重量
%添加したものに、 結着剤としてPVDFを4.3重量%、NM
Pに溶解させて混合しインク状にした後に、 厚さ20μm
のAl箔に両面塗布し、80℃で3時間乾燥した。 その後、
合剤層の密度が、約2.86g/cm3になるまでロールプレス
で圧延成型した。 そして、加圧成型した後、真空中120
℃で3時間熱処理して作成した。
【0043】一方、負極は、5(nm)以上〜100(nm)
以下の範囲にある粒子径を持つAg-Cu粒子を担持した上
述の方法により得られた炭素材Aに、結着剤としてのPV
DFを10重量%になるように混合して、 NMPで溶解
してペースト状にしたものを、集電体としての厚さ20μ
mの銅箔に厚さ片面75μmで両面に塗布し、80℃で3時間
乾燥した。その後、合剤密度が、 約1.57g/cm3になるま
でロールプレスで圧延成型した後に、120℃,2時間、
真空中で乾燥して作成した。
【0044】図1は、本発明による一実施例の円筒形リ
チウム二次電池の分解構成を示す斜視図である。 図1
に示すように、上記の正極及び負極と、厚さ25μmのPE
性多孔質膜セパレータとを組み合わせて巻回し、外法寸
法(直径14mm×47mm)の電池缶に収納した。電解液として
は、1M-LiPF6/EC+DMC(1:2)を用いた。この電池のエネル
ギー密度の設計値ならびに特性値を表1に示す。 表
1は、本発明によるLiMn2O4/2.5%Ag−2.5%Cu黒鉛で構成
される円筒型電池の設計例である。矢印の右側に示した
値は、評価した特性値である。
【0045】
【表1】
【0046】特性を評価したところ、設計値525mAhに対
し、520mAhの初期容量が得られ、設計値273.5Wh/lに対
し、270Wh/lの体積エネルギー密度が得られた。
【0047】(比較例1)比較例1は、負極材が黒鉛のみ
の炭素材からなり、正極材がコバルト系のリチウム材か
らなる場合である。 即ち、導電剤の人造黒鉛(8.7重量
%)と正極活物質のコバルト酸リチウム(87重量%)に、N
MPに溶解させた結着剤のPVDF(ポリフッ化ビニリデン)
(4.3重量%)を混合し、 ペースト状にした後、厚さ20μ
mのAl箔に両面塗布し、80℃で3時間乾燥した。その後、
約2ton/cm2の圧力で加圧成型し、真空中120℃で3時間
熱処理して、正極を得た。この正極の合剤層の密度は、
約3.0g/cm3であった。
【0048】負極は、以下に示す方法で作製した。人造
黒鉛に結着剤として、PVDF溶液を炭素材に対してPVDFが
10重量%になるように混合し、 NMPを加えてペースト状
にしたものを、厚さ20μmの銅箔の集電体に両面塗布
し、80℃で3h乾燥した。その後合剤密度が、約1.53g/c
m3になるまでロールプレスで圧延成型した後、 真空
中、120℃で2h乾燥した。
【0049】上記の正極及び負極と、 厚さ25μmのポリ
エチレン製多孔質膜セパレータとを組み合わせ、図1に
示すように捲回して外寸法が直径14mm×47mmの電池缶に
収納した。電解液として1M-LiPF6/EC+DMC(1:2)を用い
て、その特性を評価した。この電池のエネルギー密度の
設計値を表2に示す。表2は、比較例1の電池、すなわ
ち、従来のLiCoO2/黒鉛から構成される円筒型電池の設
計例である。
【0050】
【表2】
【0051】特性を評価したところ、設計値507mAhに対
し、500mAhの初期容量が得られ、設計値253.3Wh/lに対
し、250Wh/lの体積エネルギー密度が得られた。
【0052】(比較例2)比較例2は、負極材が合金化金
属のみ担持する炭素材からなり、正極材がマンガン系の
リチウム材からなる場合である。即ち、実施例1の合成
法の操作において、1.7gのAgNO3のみを添加し、全く同
じ条件で10重量%Ag/人造黒鉛の粉末を作成し、実施例
1と同様にして、円筒型電池を作成した。この電池のエ
ネルギー密度の設計値を表3に示す。 表3は、比較例
2の電池、すなわち、LiMn2O4/10%Ag黒鉛から構成され
る円筒型電池の設計例である。
【0053】
【表3】
【0054】特性を評価したところ、設計値501mAhに対
し、500mAhの初期容量が得られ、設計値260.5Wh/lに対
し、259Wh/lの体積エネルギー密度が得られた。
【0055】そして、実施例1と比較例1,2の電池
を、それぞれの充放電速度は1C、充電終止電圧は4.2
V、実施例1の放電終止電圧は3.0V、 比較例1,2の
放電終止電圧は2.5Vとする条件で、充放電サイクル試
験を行った。図2は、図1の円筒形リチウム二次電池の
サイクル特性を示す図である。サイクル特性について、
実施例1と、比較例1,2とを比較し示している。図2
に示すように、実施例1は、比較例1に比べて、1000サ
イクル後でも容量維持率は98%と、高い容量維持率を示
した。また、2000サイクル時点では、比較例2と比べて
も、実施例1の方が容量維持率が高いことが分かった。
【0056】(実施例2)実施例2として、実施例1に示
したと同様の方法で、負極材料を炭素材B〜炭素材Gと
した6種類の実施例2B〜2Gと、炭素材Hとした1種
類の比較例3の円筒型電池を作成し、それらの電池に対
し、レート特性、サイクル特性、安全性などの評価を行
って比較した。それぞれの負極の合成法を以下に示す。
炭素材Bを用いた実施例2Bの場合の、実施例1の炭素
材Aの場合との相違点は、添加剤にフタル酸水素カリウ
ムを追加し、かつ、滴下剤をヒドラジン(N2H4)からNaBH
4の水溶液に換えたところにある。 炭素材Bの合成は、
エタノール25mlと水45mlを混合し、55℃に加温する。こ
れに、0.5gのフタル酸水素カリウムを添加溶解した後
に、強撹拌しながら0.39gの硝酸銀(AgNO3)と、0.95gの
硝酸銅(Cu(NO3)2・3H2O)とを添加し溶解させる。
【0057】次に、これに高純度化処理した人造黒鉛(
面間隔d002=3.359Å、結晶子大きさLc=540Å、比表面積
S=10m2/g)の9.5gを加えて撹拌し、ここに 15重量%のN
aBH4水溶液(100ml)を、マイクロチューブポンプで滴下
し、約3時間同時還元反応をさせる。その後、濾過水洗
し、350℃で6時間真空乾燥し粉末Bを得た。得られた粉
末Bは、実施例1で得られた粉末Aと、黒鉛粒子の分布
状態や金属粒子の大きさなどの観察結果は、ほとんど同
じものが得られた。しかし、炭素上の金属粒子の粒径
は、粉末Aのものより小さく分散状態が改良されてい
た。この理由は不明であるが、フタル酸水素カリウムま
たはNaBH4水溶液が影響したと推考される。 そしてこの
炭素材Bの初期放電容量は375Ah/kgであった。
【0058】炭素材Cを用いた実施例2Cは、合金化金
属がSnの場合である。炭素材Cの合成法は、以下のよう
におこなった。2ml酢酸-25mlエタノール-25mlH2Oの混合
溶液に0.475gSnCl2・2H2Oと0.95gの硝酸銅(Cu(NO3)2
・3H2O)を添加し溶解させ蒸留水を加えて400mlとする。
この溶液に9.5gの高純度処理した人造黒鉛を混合し、
約50度に加温する。ついで水100mlに1.7gのNaBH4を含
む溶液を滴下し、 還元反応を行う。 反応生成物はその
後、濾過水洗して150℃で20時間真空乾燥して粉末Cを
得た。 粉末のX線回折には、黒鉛に基づく回折線のほか
に金属状態のCuとSnの回折線と微量の酸化第1銅の回折
線が認められた。この炭素材Cの初期放電容量は365Ah/
kgであった。
【0059】炭素材D,Eは以下のように合成した。炭
素材Dは、実施例1の炭素材Aの合成工程において、
前述のCu:Agの重量比が3:1になるように調製し、他の
工程等は同じとして粉末Dを得た。 炭素材EはCu:Agの
重量比が1:3になるように仕込み、他の工程等は同じと
して粉末Eを得た。 この炭素材D,Eは、炭素材Aとほ
ぼ同等の初期放電容量を示した。
【0060】炭素材F,Gを以下のように合成した。炭
素材Fは、実施例1の炭素材Aの合成工程において、
前述のCu:Agの重量比が9:1になるように仕込み、他の
工程等は同じとして粉末Fを得た。 炭素材Gは、Cu:Ag
の重量比が1:9になるように調製し、他の工程等は同じ
として粉末Gを得た。初期放電容量は、炭素材Fが350A
h/kg、炭素材Gが360Ah/kgであった。
【0061】(比較例3)比較例3は、負極材が合金化金
属のみ担持する炭素材からなり、正極材がマンガン系の
リチウム材からなる場合である。比較例3として、リチ
ウムの合金化金属のみを担持した炭素材Hの合成法を以
下に示す。炭素材Hの合成は、炭素材Bの合成法の操作
において、0.98gのAgNO3のみを添加し、炭素材Bの場合
と全く同じ条件で、5重量%Ag/人造黒鉛の粉末Hを得
た。この炭素材Hの初期放電容量を確認したところ、33
5Ah/kgであった。
【0062】以上の炭素材A〜Gと、炭素材Hとを負極
材料とし、且つ、 LiMn2O4を正極材料として、実施例1
と同様に円筒型電池を作成した。それぞれを、実施例2
B〜実施例2Gと、比較例3として表わした。これらの
円筒型電池と、前述の比較例1の円筒型電池の性能を表
4に示す。表4は、実施例と比較例の円筒形電池の各特
性の比較を示すものである。
【0063】
【表4】
【0064】1Cの電流密度で充放電を行ったときの放
電容量が、定格容量の8割になる回数、放電速度を変化
させた場合の対0.2C放電容量比を示し、 また、これら
の電池の過充電時に負極上に析出する可能性がある最大
値の潜在リチウム量( 以下、最大潜在リチウム量とい
う)を示している。
【0065】比較例1の場合は、最大潜在リチウム量が
602mAhに対し、本実施例2B〜実施例2Gの場合は、ど
の最大潜在リチウム量も100mAh以下となっていて、コバ
ルト系の従来電池に比較して、電池容量の40%未満であ
り、過充電時の金属リチウム析出が少なくより安全性が
高い電池が実現した。一方、比較例3の場合は、最大潜
在リチウム量が100mAh以下と少ないが、本実施例に比べ
て、過充電時の温度上昇が劣ること、かつ、前述のよう
に、炭素材の初期放電容量が335Ah/kgと約10%劣って
おり、体積エネルギー密度が260.5Wh/lと、約5%小さ
くなる。 更に、2C放電時の対0.2C放電容量比は、
実施例2B〜実施例2Gに比べて、約14〜18%劣ること
が分かった。
【0066】ところで、上記に示した実施例以外に、当
発明者らは種々検討し、次のような知見を得ている。こ
れについて説明する。まず、Mn系正極の材料について説
明する。上記実施例では、本発明による金属担持炭素か
らなる負極材に対して、 LiMn2O4からなる正極材を組み
合わせた電池を採用したが、Li1+XMn2-XO4-Z(0<x≦0.
3,0≦z<2)、 または、LiXMnYM1-YO2(0<x≦1.3,0≦
y<1,M: B,Al,Si,Ge,Ga,Fe,Cu,Co,Mg,Ca,Ti,V,Cr,Ni,A
g,Sn,第二遷移金属元素 のうち少なくとも1種以上)、
または、LiXMn2-YMYO4-Z(0<x≦1.3、 0≦y<2、0≦
z<2、 M:B,Al,Si,Ge,Ga,Fe,Cu,Co,Mg,Ca,Ti,V,Cr,Ni,
Ag,Sn,第二遷移金属元素のうち少なくとも1種以上)、
などのサイクル可逆性に優れた置換型あるいは添加型の
Mn系スピネル化合物を正極材として組み合わせて、電池
を作成した場合も、前述の実施例と同様に高容量密度や
安全性の向上などに効果があることが判明した。
【0067】また、LiXMn2-YMYO4-Z (0<x≦1.3、0<
y≦0.1、0≦z<2、M: B,Mg,Caの少なくとも1種以
上)、または、LiXMn2-YMYO4-Z (0<x≦1.3、0<y≦0.
3、0≦z<2、M: Al,Si,Ge,Ga,Fe,Cu,Co,Ti,V,Cr,Niの
少なくとも1種以上)は、特に、サイクル特性が向上
し、 放電電流密度をあげた場合の、対0.2C放電容量も
高い値を示すことが分かった。
【0068】次に、金属担持炭素負極における金属担持
に関して説明する。上記実施例では、 LiMn2O4材からな
る正極に組み合わせた金属担持炭素負極として、炭素材
にAg-CuまたはSn-Cuを担持したものを取り上げた。しか
しながら、リチウムと合金化する金属の他の金属として
は、 Al,Sb,B,Ba,Bi,Cd,Ca,Ga,In,Ir,Pb,Hg,Si,Sr,Teお
よびTiのうちの少なくとも1種類が挙げられる。そし
て、リチウムと合金化しない金属の他の金属としては、
Fe,Ni,PtおよびAuのうちの少なくとも1種類が挙げられ
る。そして、これらの金属から構成される金属または合
金を担持した炭素材料を負極とし、且つ、上述のMn系材
料を正極として構成した電池が、本実施例で説明したも
のと同様の効果が発現することを確認している。
【0069】また、負極は、リチウムと合金を形成する
金属とリチウムと合金を形成しない金属との該両者の金
属が担持された炭素粒子、または前記両者の金属が合金
を形成して担持された炭素材料(即ち、炭素粒子)以外
に、 (1)リチウムと合金を形成する金属と、リチウムと
合金を形成する金属及びリチウムと合金を形成しない金
属から成る合金とを担持した炭素材料、または (2)リチ
ウムと合金を形成しない金属と、リチウムと合金を形成
する金属及びリチウムと合金を形成しない金属から成る
合金とを担持した炭素材料を含む負極であっても、本実
施例で説明したものと同様の効果が発現することを確認
している。
【0070】(実施例3)次に、本発明によるリチウム二
次電池を利用した機器の実施例について説明する。携帯
用パーソナルコンピュータ用の内蔵電源として、実施例
1に記載した電池と同様の構成で、外法寸法が直径18mm
×65mmの円筒型の単電池を作成し、これを用いて組電池
を作成しバッテリパックとした。また、比較するため
に、比較例1に示したものと同様な電池構成で、直径18
mm×65mmの円筒型の単電池を作成して、これを用いてバ
ッテリーパックを作成した。
【0071】本発明を適用したバッテリーパックは、レ
ート特性が良く、比較例に対し充電時間を60%短縮する
ことが可能であった。 また、100回充放電後の容量維持
率は99%以上と良い特性を示した。このように、本発明
によるリチウム二次電池を内蔵した携帯用パーナルコン
ピュータは、充電の待機時間が短く、ユーザの使い勝手
が著しく向上することが分かった。また、バックアップ
電源としても長時間の使用が可能となり記憶消失などの
虞れが回避された。本実施例では、携帯用パーソナルコ
ンピュータを取り上げて説明したが、本発明によるリチ
ウム二次電池を電源として採用する、家庭用電子・電気
機器、携帯用電気機器、電気自動車、家庭用小型電力貯
蔵機器などであっても、従来のものに比較し、本実施例
と同様に、性能,安全性,取扱性などの向上が実現できる
ことはいうまでもない。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、 LiMn2O4のような含Mn
酸化物を正極材料とし、リチウムの合金化金属と非合金
化金属とを含む金属担持炭素を負極とすることにより、
従来のリチウムイオン電池であるLiCoO2電池に比べて、
金属リチウム析出が少なく、かつ同等の体積エネルギー
密度を有するリチウム二次電池が提供される。即ち、Li
CoO2やLiCoXNi1-XO2(0.1≦x≦1)等の酸化物正極に比べ
て、Coを含まないので、高価な合成プロセスを必要とせ
ず、原料も豊富に存在することから安価なリチウム二次
電池が得られる効果がある。また、リチウム二次電池の
レート特性ならびにサイクル特性が向上するとともに、
安全性も高い電池を提供できる効果もある。
【0073】一方、本発明によるリチウム二次電池を採
用した機器やシステムであれば、安全性や信頼性の向上
と、小形化や長寿命化などが図られる効果がある。換言
すれば、出力エネルギー密度とサイクル寿命特性との向
上が顕著であるので、安価で安定な性能かつ安全性の高
い電池を実現するという効果がある。そして本発明によ
るリチウム二次電池を用いた機器やシステムの小形化、
低価格化や長寿命化などが図られる効果があると言え
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例の円筒形リチウム二次電
池の分解構成を示す斜視図である。
【図2】図1の円筒形リチウム二次電池のサイクル特性
を示す図である。
【符号の説明】
1…正極端子、2…セパレータ、3…負極、4…正極、
5…負極端子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 正則 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正極と負極と電解液とを備え、リチウムイ
    オン挿入脱離反応を利用するリチウム二次電池におい
    て、 前記負極は、リチウムと合金を形成する金属とリチウム
    と合金を形成しない金属との該両者の金属が担持された
    炭素粒子、または前記両者の金属が合金を形成して担持
    された炭素粒子を含み構成され、前記正極は、Mn含有遷
    移金属酸化物を含み構成されることを特徴とするリチウ
    ム二次電池。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記リチウムと合金を
    形成する金属は、リチウム1に対して金属原子7を基準
    としてそれ以下の原子比でリチウムと合金を形成するも
    のであることを特徴とするリチウム二次電池。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記炭素材料は、黒鉛
    系炭素または非晶質系炭素であって前記リチウムと合金
    を形成する金属は、Ag,Sn,Alのうちから選ばれた少なく
    とも一つ以上の元素であり、前記リチウムと合金を形成
    しない金属は、Cu元素であることを特徴とするリチウム
    二次電池。
  4. 【請求項4】請求項1において、 前記Mn含有金属酸化物は、当該組成が、LiMn2O4、 また
    は、Li1+XMn2-XO4-Z(0<x≦0.3,0≦z<2)、または、L
    iXMnYM1-YO2(0<x≦1.3,0≦y<1,M:B,Al,Si,Ge,Ga,F
    e,Cu,Co,Mg,Ca,Ti,V,Cr,Ni,Ag,Sn,第二遷移金属元素の
    うち少なくとも1種以上)、 または、LiXMn2-YMYO4-Z(0
    <x≦1.3、0≦y<2、0≦z<2、M:B,Al,Si,Ge,Ga,Fe,
    Cu,Co,Mg,Ca,Ti,V,Cr,Ni,Ag,Sn, 第二遷移金属元素のう
    ち少なくとも1種以上)、または、LiXMn2-YMYO4-Z(0<
    x≦1.3、0<y≦0.1、0≦z<2、M:B,Mg,Caの少なくと
    も1種以上)、または、LiXMn2-YMYO4-Z(0<x≦1.3、0
    <y≦0.3、0≦z<2、M:Al,Si,Ge,Ga,Fe,Cu,Co,Ti,V,C
    r,Niの少なくとも1種以上 )のうちの1つであることを
    特徴とするリチウム二次電池。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記炭素材料に担持さ
    れる前記金属または前記合金の粒径は、100(nm)以下
    の微細粒子であることを特徴とするリチウム二次電池。
  6. 【請求項6】請求項1ないし請求項5のいずれか1項記
    載のリチウム二次電池を携帯する機器の電源に用いたこ
    とを特徴とする携帯用電気機器。
  7. 【請求項7】請求項1ないし請求項5のいずれか1項記
    載のリチウム二次電池を内蔵する演算装置,記憶装置等
    のバックアップ電源に用いたことを特徴とする電子機
    器。
  8. 【請求項8】請求項1ないし請求項5のいずれか1項記
    載のリチウム二次電池を走行用電動機の電源に用いたこ
    とを特徴とする電気自動車。
  9. 【請求項9】請求項1ないし請求項5のいずれか1項記
    載のリチウム二次電池を電力貯蔵のための電池に用いた
    ことを特徴とする電力貯蔵装置。
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