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JPH10237186A - セルロースエステルフィルム及びその製造方法 - Google Patents

セルロースエステルフィルム及びその製造方法

Info

Publication number
JPH10237186A
JPH10237186A JP4066197A JP4066197A JPH10237186A JP H10237186 A JPH10237186 A JP H10237186A JP 4066197 A JP4066197 A JP 4066197A JP 4066197 A JP4066197 A JP 4066197A JP H10237186 A JPH10237186 A JP H10237186A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cellulose ester
present
dope
sample
ester film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4066197A
Other languages
English (en)
Inventor
Isamu Michihashi
勇 道端
Koichi Nagayasu
浩一 永安
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP4066197A priority Critical patent/JPH10237186A/ja
Publication of JPH10237186A publication Critical patent/JPH10237186A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Polarising Elements (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境負荷の観点からジオキソランを使用し、
かつ写真用または液晶表示用部材として、充分な加工性
を有し、かつ寸法安定性や耐久性にも優れたセルロース
エステルフィルムを提供することにある。 【解決手段】 少なくともセルロースエステルとジオキ
ソラン類及び紫外線吸収剤を含有していることを特徴と
するセルロースエステルフィルムとその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルロースエステ
ルフィルムに関し、詳しくは環境負荷の少ない溶媒を使
用し、かつ写真用または液晶表示用部材用に優れた特徴
を有するセルロースフィルムであり、より詳しくは寸法
安定性に優れ、かつ加工性にも優れたセルロースエステ
ルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セルロースエステルフィルムは写
真用、光学用など種々の用途に利用されている。現在セ
ルロースエステルフィルムは溶媒にメチレンクロライド
を使用し、キャスト製膜されている。
【0003】しかしながら、近年、メチレンクロライド
は環境負荷の観点から、使用量制限の動向にある。そこ
でメチレンクロライドに代わる溶媒として、特開平7−
278324号、特開平8−143708号、特開平8
−258065号にジオキソランの提案がされている。
【0004】前記技術によるセルロースエステルフィル
ムは写真用または液晶表示用部材としては、加工性等の
物性面が不充分で実用には問題があった。また液晶表示
用部材としては、耐久性や寸法安定性が不充分で実用に
は問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、環境
負荷の観点からジオキソランを使用し、かつ写真用また
は液晶表示用部材として、充分な加工性を有し、かつ寸
法安定性や耐久性にも優れたセルロースエステルフィル
ムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】光学用途に用いられるセ
ルロースエステルフィルムにはその需要も更に高まり、
地球環境への影響もより重要視されている。
【0007】本発明者は環境負荷の観点からジオキソラ
ンを使用し、かつ写真用または液晶表示用部材として、
充分な加工性を有し、かつ寸法安定性や耐久性にも優れ
たセルロースエステルフィルムを実現するために鋭意検
討し、そのセルロースエステルフィルムに含有される可
塑剤及び製膜プロセスにおいて種々の工夫を重ねた結果
本発明を見いだすに至った。
【0008】本発明の目的は、下記構成を採ることによ
り達成される。
【0009】(1) 少なくともセルロースエステルと
ジオキソラン類及び紫外線吸収剤を含有していることを
特徴とするセルロースエステルフィルム。
【0010】(2) 紫外線吸収剤がベンゾフェノン系
又はベンゾトリアゾール系から選ばれる少なくとも一種
であることを特徴とする(1)に記載のセルロースエス
テルフィルム。
【0011】(3) ジオキソラン類の含有量が0.0
20〜4.000mg/(ベース1g)であることを特
徴とする(1)又は(2)に記載のセルロースエステル
フィルム。
【0012】(4) 可塑剤を含有することを特徴とす
る(1)〜(3)のいずれか1項に記載のセルロースエ
ステルフィルム。
【0013】(5) 凝固点が20℃以下の可塑剤をセ
ルロースに対して1重量%以上含有することを特徴とす
る(4)に記載のセルロースエステルフィルム。
【0014】(6) セルロースエステルに対する全可
塑剤の含有量が1重量%〜15重量%であることを特徴
とする(4)に記載のセルロースエステルフィルム。
【0015】(7) 前記全可塑剤のうちリン酸エステ
ル系の可塑剤の比率が50重量%以下であることを特徴
とする(6)に記載のセルロースエステルフィルム。
【0016】(8) メタノール、エタノール、n−ブ
タノール及びシクロヘキサンから選ばれる少なくとも一
種を含有していることを特徴とする(1)〜(7)のい
ずれか1項に記載のセルロースエステルフィルム。
【0017】(9) 綿花リンターから合成されたセル
ローストリアセテートと木材パルプから合成されたセル
ローストリアセテートを混合して用い、綿花リンターか
ら合成されたセルロースエステルの比率が40重量%以
上であることを特徴とする(1)〜(8)のいずれか1
項に記載のセルロースエステルフィルム。
【0018】(10) 少なくともセルロースエステル
とジオキソラン類及び紫外線吸収剤を含有するドープを
溶液流延法により支持体上に流延製膜することを特徴と
するセルロースエステルフィルムの製造方法。
【0019】(11) セルロースエステルを高圧下で
濃縮溶解することを特徴とする(10)に記載のセルロ
ースエステルフィルムの製造方法。
【0020】(12) 前記ドープを0〜30℃の支持
体上に流延することを特徴とする(10)又は(11)
に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
【0021】(13) 流延から剥離するまでの時間を
100%としたときに30%以内の時間に支持体上に流
延されてドープの温度を40〜70℃にすることを特徴
とする(10)〜(12)のいずれか1項に記載のセル
ロースエステルフィルムの製造方法。
【0022】(14) 支持体上に流延されたドープ中
の残留溶媒量がセルロースエステルに対して60〜15
0%で支持体から剥離することを特徴とする(10)〜
(13)のいずれか1項に記載のセルロースエステルフ
ィルムの製造方法。
【0023】(15) 支持体上からドープを剥離する
ときのドープ温度が0〜30℃であることを特徴とする
請求項10〜14のいずれか1項に記載のセルロースエ
ステルフィルムの製造方法。
【0024】(16) 支持体上からドープを剥離した
後、幅保持した状態で乾燥することを特徴とする(1
0)〜(15)のいずれか1項に記載のセルロースエス
テルフィルムの製造方法。
【0025】まず本発明に係る概要を述べる。
【0026】本発明に係るセルロースエステルとして
は、セルローストリアセテート、セルロースジアセテー
ト、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセ
テートプロピオネートなどが挙げられ、特に重合度25
0〜400、結合酢酸量が54〜62.5%のセルロー
ストリアセテートが好ましく、結合酢酸量が58〜6
2.5%がベース強度が強くより好ましい。セルロース
トリアセテートは綿花リンターから合成されたセルロー
ストリアセテートと木材パルプから合成されたセルロー
ストリアセテートのどちらかを単独あるいは混合して用
いることができる。1,3−ジオキソランを溶媒とし、
ベルトやドラムからの剥離性がもし問題になれば、ベル
トやドラムからの剥離性が良い綿花リンターから合成さ
れたセルローストリアセテートを多く使用すれば生産性
効率が高く好ましい。木材パルプから合成されたセルア
セテートを混合し用いた場合、綿花リンターから合成さ
れたセルローストリアセテートの比率が40重量%以上
で、剥離性の効果が顕著になるため好ましく、60重量
%以上がさらに好ましく、単独で使用することが最も好
ましい。
【0027】本発明に使用される溶剤は良溶剤と貧溶剤
を混合して使用することが、生産効率の点で好ましい。
良溶剤と貧溶剤の混合比率は良溶剤70〜95重量%、
貧溶剤は30〜5重量%が好ましい。又、セルロースエ
ステルの濃度は10〜30重量%が好ましく、18〜2
0重量%がより好ましい。
【0028】本発明中の良溶媒、貧溶媒とは、使用する
セルロースエステルを単独で溶解するものを良溶媒、単
独で膨潤するかまたは溶解しないものを貧溶媒と定義し
ている。そのため、セルロースエステルの結合酢酸量に
よって良溶媒、貧溶媒が変わり、例えばアセトンは結合
酢酸量55%では良溶媒、結合酢酸量60%では貧溶媒
となる。
【0029】本発明に使用される良溶剤は環境負荷の少
ない1,3−ジオキソラン類を使用する。1,3−ジオ
キソラン類としては例えば、1,3−ジオキソラン、2
−メチル−1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3
−ジオキソラン、2−エチル−1,3−ジオキソラン、
4−エチル−1,3−ジオキソラン、2,2−ジメチル
−1,3−ジオキソランなどがあげられる。1,3−ジ
オキソラン類の中でも1,3−ジオキソランが残留溶媒
量を少なくでき特に好ましい。
【0030】1,3−ジオキソラン類を単独または2種
以上を併用してもかまわないが、他の良溶媒と混合して
使用したほうが好ましい。メチレンクロライドを少量混
合することも、溶解性が良くドープの粘度が低下するた
め好ましい。1,3−ジオキソラン類とメチレンクロラ
イドとの比率は、重量比で10:90〜90:10が好
ましく、30:70〜70:30がより好ましい。
【0031】本発明に使用される貧溶剤は例えば、メタ
ノール、エタノール、ブタノール等の炭素数1〜8のア
ルコール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、酢酸エチル、酢酸プロピル、モノクロルベンゼン、
ベンゼン、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、メチ
ルセルソルブ、エチレングリコール、モノメチルエーテ
ル、アセトン、トルエン等をあげることができ、これら
の貧溶媒を単独もしくは2種以上を適宜組み合わせて用
いることができるが、残留溶媒量が多い状態で剥離可能
で生産効率が高いため、メタノール、エタノール、n−
ブタノール、シクロヘキサンが好ましく、n−ブタノー
ル、シクロヘキサンがさらに好ましい。
【0032】本発明に係るセルロースエステルの溶解方
法は、一般的な方法を用いることができるが、好ましい
方法としては、セルロースエステルを貧溶媒と混合し、
湿潤あるいは膨潤させ、さらに良溶媒と混合する方法で
ある。このとき加圧下で、溶剤の常温での沸点以上でか
つ溶剤が沸騰しない範囲の温度で加熱し、撹拌しながら
溶解する方法が、ゲルやママコと呼ばれる塊状未溶解物
の発生を防止するため、より好ましい。1,3−ジオキ
ソラン類の比率が増えドープ粘度が上昇した場合には特
に有効であり、ゲルやママコの発生を防止することもで
きる。
【0033】セルロースエステルと溶剤のほかに必要な
可塑剤、紫外線吸収剤等の添加剤は、予め溶剤と混合
し、溶解または分散してからセルロースエステル溶解前
の溶剤に投入しても、セルロースエステル溶解後のドー
プへ投入しても良い。
【0034】この場合、高圧下で濃縮溶解することが好
ましく、加圧容器の種類は特に問うところではなく、所
定の圧力に耐えることができ、加圧下で加熱、撹拌がで
きればよい。加圧容器はそのほか圧力計、温度計などの
計器類を適宜配設する。
【0035】加圧は窒素ガスなどの不活性気体を圧入す
る方法や、加熱による溶剤の蒸気圧の上昇によって行っ
てもよい。
【0036】加熱は外部から行うことが好ましく、例え
ばジャケットタイプのものは温度コントロールが容易で
好ましい。
【0037】溶剤を添加しての加熱温度は、使用溶剤の
沸点以上で、かつ該溶剤が沸騰しない範囲の温度が好ま
しく例えば60℃以上、80〜110℃の範囲に設定す
るのが好適である。又、圧力は設定温度において、溶剤
が沸騰しないように定められる。
【0038】溶解後は冷却しながら容器から取り出す
か、または容器からポンプ等で抜き出して熱交換器など
で冷却し、これを製膜に供するが、このときの冷却温度
は常温まで冷却してもよいが、沸点より5〜10℃低い
温度まで冷却し、その温度のままキャスティングを行う
ほうが、ドープ粘度を低減できるためより好ましい。
【0039】本発明においては、1,3−ジオキソラン
類を含む溶剤にセルロースエステルを溶解して得られる
ドープを支持体上に流延(キャスト工程)した後、加熱
して溶剤の一部を除去(支持体上乾燥工程)した後、支
持体から剥離し、剥離したフィルムを乾燥(フィルム乾
燥工程)して、セルロースエステルフィルムを得る。
【0040】キャスト工程における支持体はベルト状も
しくはドラム状のステンレスを鏡面仕上げした支持体が
好ましく用いられる。キャスト工程の支持体の温度は一
般的な温度範囲0℃〜溶剤の沸点未満の温度で、流延す
ることができるが、0〜30℃の支持体上に流延するほ
うが、ドープをゲル化させ剥離限界時間をあげられるた
め好ましく、5〜15℃の支持体上に流延することがさ
らに好ましい。剥離限界時間とは透明で平面性の良好な
フィルムを連続的に得られる流延速度の限界において、
流延されたドープが支持体上にある時間をいう。剥離限
界時間は短い方が生産性に優れていて好ましい。
【0041】支持体上乾燥工程ではドープを流延し、一
旦ゲル化させた後、流延から剥離するまでの時間を10
0%としたとき、流延から30%以内にドープ温度を4
0〜70℃にすることで、溶剤の蒸発を促進し、それだ
け早く支持体上から剥離することができ、さらに剥離強
度が増すため好ましく、30%以内にドープ温度を55
〜70℃にすることがより好ましい。この温度を20%
以上維持することが好ましく、40%以上がさらに好ま
しい。支持体上での乾燥は残留溶媒量60〜150%で
支持体から剥離することが、支持体からの剥離強度が小
さくなるため好ましく、80〜120%がより好まし
い。剥離するときのドープの温度は0〜30℃にするこ
とが剥離時のベース強度をあげることができ、剥離時の
ベース破断を防止できるため好ましく、5〜20℃がよ
り好ましい。
【0042】フィルム中の残留溶媒量は次式で表され
る。
【0043】残留溶媒量=残存揮発分重量/加熱処理後
フィルム重量×100% なお残存揮発分重量はフィルムを115℃で1時間加熱
処理したとき、加熱処理前のフィルム重量から加熱処理
後のフィルム重量を引いた値である。
【0044】フィルム乾燥工程においては支持体より剥
離したフィルムをさらに乾燥し、残留溶媒量を3重量%
以下、好ましくは0.5重量%以下にする。フィルム乾
燥工程では一般にロール懸垂方式か、ピンテンター方式
でフィルムを搬送しながら乾燥する方式が採られる。液
晶表示用部材用としては、ピンテンター方式で幅を保持
しながら乾燥させることが、寸法安定性を向上させるた
めに好ましい。特に支持体より剥離した直後の残留溶媒
量の多いところで幅保持を行うことが、寸法安定性向上
効果をより発揮するため特に好ましい。フィルムを乾燥
させる手段は特に制限なく、一般的に熱風、赤外線、加
熱ロール、マイクロ波等で行う。簡便さの点で熱風で行
うのが好ましい。乾燥温度は40〜150℃の範囲で3
〜5段階の温度に分けて、段々高くしていくことが好ま
しく、80〜140℃の範囲で行うことが寸法安定性を
良くするためさらに好ましい。
【0045】ベースに含有されるジオキソラン類の量は
ベースの引き裂き強さ、加工性の点で0.020mg/
g〜4.000mg/gが好ましく、0.020mg/
g〜1.000mg/gがさらに好ましく、0.030
mg/g〜0.070mg/gがさらにより好ましい。
ベースに含有されるジオキソラン量はヘッドスペースタ
イプのガスクロマトグラフィー(機器:HP5890
SERIESII/HP5971A,HP9746(ヒュ
ーレッドパッカード社製),カラム:DB−WAX
(0.25mmid×60m,0.25mm)(J&W
Scientific社製))を用いて、ヘッドスペ
ースサンプル加熱温度120℃加熱時間30分で、ベー
ス1g中に含有されるジオキソラン類の量を定量するこ
とができる。
【0046】本発明に係るセルロースエステルフィルム
の厚さは、10〜500μmで液晶表示用部材用として
は40〜100μmが好ましく、70〜85μmが特に
好ましい。写真用としては80〜200μmが好まし
く、100〜130μmが特に好ましい。
【0047】また本発明に係るセルロースエステルフィ
ルムには、他に必要ならマット剤として酸化珪素のよう
な微粒子などを加えても支障はない。酸化珪素のような
微粒子は有機物によって表面処理されていることが、フ
ィルムのヘイズを低下できるため好ましい。表面処理で
好ましい有機物としては、ハロシラン類、アルコキシシ
ラン類、シラザン、シロキサンなどがあげられる。微粒
子の平均径が大きい方がマット効果は大きく、平均径の
小さい方は透明性に優れるため、好ましい微粒子の一次
粒子の平均径は5〜50nmでより好ましくは7〜14
nmである。
【0048】酸化珪素の微粒子としてはアエロジル
(株)製のAEROSIL200、300、R972、
R974、R202、R812,OX50、TT600
などがあげられ、好ましくはAEROSILR972、
R974、R202、R812などがあげられる。
【0049】本発明のセルロースエステルフィルムに
は、紫外線吸収剤を用いるが、紫外線吸収剤としては、
液晶の劣化防止の点より波長370nm以下の紫外線の
吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の点より波長40
0nm以上の可視光の吸収が可及的に少ないものが好ま
しく用いられる。一般に用いられるものとしては、例え
ばオキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール
系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノ
ン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯
塩系化合物、無機粉体などがあげられる。
【0050】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として
は下記一般式〔1〕で示される化合物が好ましく用いら
れる。
【0051】
【化1】
【0052】式中、R1、R2、R3、R4及びR5は同じ
か又は異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、ニト
ロ基、ヒドロキシル基、アルキル基、アルケニル基、ア
リール基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アリールオ
キシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、モノ又はジ
アルキルアミノ基、アシルアミノ基又は5〜6員の複素
環基を表し、R4とR5は閉環して5〜6員の炭素環を形
成してもよい。
【0053】一般式〔1〕のR1、R2、R3、R4及びR
5は同一又は異ってもよく、水素原子、ハロゲン原子
(塩素、臭素、沃素、フッ素)、ニトロ基、ヒドロキシ
ル基、アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロ
ピル、iso−プロピル、アミノプロピル、n−ブチ
ル、sec−ブチル、tert−ブチル、クロロブチ
ル、n−アミル、iso−アミル、ヘキシル、オクチ
ル、ノニル、ステアリルアミドブチル、デシル、ドデシ
ル、ペンタデシル、ヘキサデシル、シクロヘキシル、ベ
ンジル、フェニルエチル、フェニルプロピルなど)、ア
ルケニル基(例えば、ビニル、アリル、メタアリル、ド
デセニル、トリデセニル、テトラデセニル、オクタデセ
ニルなど)、アリール基(例えばフェニル、4−メチル
フェニル、4−エトキシフェニル、2−ヘキソキシフェ
ニル、3−ヘキソキシフェニルなど)、アルコキシ基
(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキ
シ、クロロブトキシ、デコキシ、ジアミノフェノキシ、
エトキシ、ペンタデコキシ、オクタデコキシなど)、ア
シルオキシ基(例えば、カルボメトキシ、カルボブトキ
シ、カルボヘキソキシ、カルボペンタデコキシなど)、
アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、4−メチルフ
ェノキシ、2−プロピルフェノキシ、3−アミルフェノ
キシなど)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エ
チルチオ、t−ブチルチオ、t−オクチルチオ、ベンジ
ルチオなど)、アリールチオ基(例えば、フェニルチ
オ、メチルフェニルチオ、エチルフェニルチオ、メトキ
シフェニルチオ、エトキシフェニルチオ、ナフチルチオ
など)、モノ又はジアルキルアミノ基(例えば、N−エ
チルアミノ、N−t−オクチルアミノ、N,N−ジエチ
ルアミノ、N,N−ジ−t−ブチルアミノなど)、アシ
ルアミノ基(例えば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミ
ノ、メタンスルホニルアミノなど)、酸素又は窒素を含
む5又は6員の複素環基(例えば、ピペリジノ、モルホ
リノ、ピロリジノ、ピペラジノなど)を示し、R4とR5
は閉環して炭素原子からなる5又は6員環を形成しても
よい。
【0054】一般式〔1〕において、R1〜R5で示され
る置換基は、炭素数5〜36が好ましく、アルキル基は
炭素数1〜18であることが好ましい。
【0055】上記一般式で表される化合物例を以下に示
すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0056】(1−1) 2−(2′−ヒドロキシ−
5′−t−ブチルフェニル)−ベンゾトリアゾール (1−2) 2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ
−t−ブチルフェニル)−ベンゾトリアゾール (1−3) 2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチ
ル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリア
ゾール (1−4) 2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ
−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾー
ル (1−5) 2−(2′−ヒドロキシ−5′−イソオク
チルフェニル)−ベンゾトリアゾール (1−6) 2−(2′−ヒドロキシ−5′−n−オク
チルフェニル)−ベンゾトリアゾール (1−7) 2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ
−t−アミルフェニル)−ベンゾトリアゾール (1−8) 2−(2′−ヒドロキシ−5′−ドデシル
フェニル)−ベンゾトリアゾール (1−9) 2−(2′−ヒドロキシ−5′−ヘキサデ
シルフェニル)−ベンゾトリアゾール (1−10) 2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ア
ミル−5′−ベンゾフェニル)−ベンゾトリアゾール なお、本発明においては上記の化合物を含めて本発明と
同一の出願人による特開昭60−128434号公報第
10頁〜第12頁に記載されている化合物例の(IV−
1)〜(IV−39)を用いることが出来る。
【0057】本発明に用いられる上記のベンゾトリアゾ
ール系化合物は、例えば特公昭44−29620号に記
載の方法、又はそれに準じた方法により容易に合成する
ことが出来る。
【0058】また本発明で好ましく用いられる紫外線吸
収剤のひとつであるベンゾフェノン系紫外線吸収剤とし
ては下記一般式〔2〕で表される化合物が好ましく用い
られる。
【0059】
【化2】
【0060】式中、Yは水素原子、ハロゲン原子または
アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、及びフェニ
ル基を表し、これらのアルキル基、アルケニル基及びフ
ェニル基は置換基を有していてもよい。Aは水素原子、
アルキル基、アルケニル基、フェニル基、シクロアルキ
ル基、アルキルカルボニル基、アルキルスルホニル基又
は−CO(NH)n-1−D基を表し、Dはアルキル基、
アルケニル基又は置換基を有していてもよいフェニル基
を表す。m及びnは1または2を表す。
【0061】上記において、アルキル基としては例え
ば、炭素数24までの直鎖又は分岐の脂肪族基を表し、
アルコキシ基としては例えば、炭素数18までのアルコ
キシ基で、アルケニル基としては例えば、炭素数16ま
でのアルケニル基で例えばアリル基、2−ブテニル基な
どを表す。又、アルキル基、アルケニル基、フェニル基
への置換分としてはハロゲン原子、例えばクロール、ブ
ロム、フッ素原子など、ヒドロキシ基、フェニル基、
(このフェニル基にはアルキル基又はハロゲン原子など
を置換していてもよい)などが挙げられる。
【0062】以下に一般式〔2〕で表されるベンゾフェ
ノン系化合物の具体例を示すが、本発明はこれらのみに
限定されるものではない。
【0063】
【化3】
【0064】
【化4】
【0065】
【化5】
【0066】サリチル酸エステル系化合物としては、例
えばフェニルサリシレートなどがあげられ、シアノアク
リレート系としては、例えば2−エチルヘキシル−2−
シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレートなどがあげ
られる。
【0067】無機粉体としては、超微粒子酸化チタン、
超微粒子酸化亜鉛、超微粒子酸化鉄、超微粒子酸化セリ
ウム、シリカ−酸化セリウム被覆顔料などがあげられ
る。
【0068】本発明で好ましく用いられる紫外線吸収剤
は、透明性が高く、偏光板や液晶素子の劣化を防ぐ効果
に優れたベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤やベンゾフ
ェノン系紫外線吸収剤が好ましく、不要な着色がより少
ないベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が特に好まし
い。
【0069】紫外線吸収剤の添加方法はアルコールやメ
チレンクロライド、ジオキソランなどの有機溶媒に紫外
線吸収剤を溶解してからドープに添加するか、または直
接ドープ組成中に添加してもよい。無機粉体のように有
機溶剤に溶解しないものは、有機溶剤とセルロースエス
テル中にデゾルバーやサンドミルを使用し、分散してか
らドープに添加する。
【0070】本発明における紫外線吸収剤の使用量は透
明性や紫外線吸収能力の点でセルロースエステル100
gに対して0.2〜4gが好ましく、0.5〜2gが特
に好ましい。
【0071】しかし、いずれにおいても本発明の構成す
なわち、セルロースエステルを溶解するのにジオキソラ
レ類の溶媒を用い、さらに紫外線吸収剤を含有させるこ
とにより、従来の溶媒と紫外線吸収剤の組み合わせより
高性能なものが得られる。
【0072】本発明に係る偏光板の作製方法は特に限定
されず、一般的な方法で作製することができる。例え
ば、セルローストリエステルフィルムをアルカリ処理
し、沃素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光膜の両面
に、完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液を用いて
貼り合わせる方法がある。アルカリ処理の代わりに特開
平6−94915号,特開平6−118232号に記載
されているような接着性を高める方法を使用しても良
い。
【0073】本発明のセルロースエステルフィルムには
可塑剤を含有されるのが好ましい。用いることのできる
可塑剤としては特に限定はないが、リン酸エステル系で
は、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェ
ート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフ
ェニルホスフェート、ジフェニルビフェニルホスフェー
ト、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェー
ト等、フタル酸エステル系では、ジエチルフタレート、
ジメトキシエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジ
オクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−2−エ
チルヘキシルフタレート等、グリコール酸エステル系で
は、トリアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチ
ルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、
メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブ
チルグリコレート等を単独あるいは併用するのが好まし
い。リン酸エステル系の可塑剤の使用比率は50重量%
以下が、セルロースエステルフィルムの加水分解を引き
起こしにくく、耐久性に優れるため好ましい。リン酸エ
ステル系の可塑剤比率は少ない方がさらに好ましく、フ
タル酸エステル系やグリコール酸エステル系の可塑剤だ
けを使用することが特に好ましい。
【0074】本発明に好ましく用いられる可塑剤として
は凝固点20℃以上の可塑剤が好ましく、凝固点が20
℃以下であれば特に限定されず、上記可塑剤の中から選
ぶことができる。例えば、トリクレジルホスフェート、
クレジルジフェニルホスフェート、トリブチルホスフェ
ート、ジエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジオ
クチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−2−エチ
ルヘキシルフタレート、トリアセチン、エチルフタリル
エチルグリコレート等をあげることができる。これらの
可塑剤を単独あるいは併用するのが好ましい。
【0075】本発明中の凝固点とは、共立出版株式会社
出版の化学大事典に記載されている真の凝固点を凝固点
としている。
【0076】これらの可塑剤の使用量は、フィルム性
能、加工性等の点で、セルロースエステルに対して1〜
15重量%が好ましい。液晶表示用部材用としては、寸
法安定性の観点から1〜10重量%がより好ましく、3
〜7重量%がさらにより好ましい。
【0077】またセルロースエステルに対して凝固点が
20℃以下の可塑剤の含有量は1重量%以上かつ10重
量%以下が好ましく、3重量%以上かつ7重量%以下が
さらに好ましい。全可塑剤のうち凝固点が20℃以下の
可塑剤の占める割合は多い方が、セルロースエステルフ
ィルムの柔軟性が良化し加工性に優れるため好ましい。
また、可塑剤の全てが凝固点20℃以下の可塑剤である
ことが最も好ましい。
【0078】凝固点が20℃以下の可塑剤をセルロース
エステルに対して1重量%使用することにより、セルロ
ースエステルフィルムの柔軟性が良化し加工性に優れる
ため好ましい。14℃以下の可塑剤を使用すると加工性
がさらに良く好ましい。
【0079】加工性とはベースフィルムや液晶表示部材
をスリット加工や打ち抜き加工する際のことで、加工性
が悪いと切断面がノコギリ状になり切り屑が発生し、製
品に付着して欠陥となるため良くない。
【0080】液晶表示用部材とは液晶表示装置に使用さ
れる部材のことで、例えば、偏光板、偏光板用保護フィ
ルム、位相差板、反射板、視野角向上フィルム、防眩フ
ィルム、無反射フィルム、帯電防止フィルムなどがあげ
られる。
【0081】その中でも寸法安定性に対して厳しい要求
のある偏光板、偏光板用保護フィルム、位相差板、視野
角向上フィルムにおいて、本発明を適用することがより
好ましい。
【0082】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0083】 実施例1 〈本発明試料1〉 (ドープ組成物A) 綿花リンターから合成されたセルローストリアセテート (酢化度61.0%) 30重量部 木材パルプから合成されたセルローストリアセテート (酢化度61.0%) 70重量部 超微粒子酸化亜鉛分散物 5重量部 トリフェニルホスフェート(凝固点49℃) 15重量部 1,3−ジオキソラン 473重量部 アセトン 50重量部 (超微粒子酸化亜鉛分散物) 超微粒子酸化亜鉛(平均一次粒子径0.01μm) 100重量部 綿花リンターから合成されたセルローストリアセテート (酢化度61.0%) 4重量部 木材パルプから合成されたセルローストリアセテート (酢化度61.0%) 6重量部 1,3−ジオキソラン 70重量部 以上をデゾルバーで撹拌した後、サンドミルで分散を行
い、超微粒子酸化亜鉛分散物を得た。
【0084】以上を容器に投入し、60℃まで加熱し、
撹拌しながら、セルローストリアセテートを完全に溶解
しドープを得た。溶解に要した時間は4時間であった。
ドープを濾過した後、ベルト流延装置を用い、ドープ温
度50℃で50℃のステンレスバンド支持体上に均一に
流延し、ステンレスバンド支持体上でドープ温度が50
℃を保つように加熱し、剥離可能な範囲まで乾燥させた
後、ステンレスバンド支持体上からドープを剥離した。
このときのドープの残留溶媒量は100%であった。ド
ープ流延から剥離までに要した時間は10分であった。
ステンレスバンド支持体から剥離した後、多数のロール
で搬送させながら70℃、90℃の乾燥ゾーンで乾燥を
終了させ、膜厚80μmのトリアセチルセルロースフィ
ルムの本発明試料1を得た。本発明試料1の1,3−ジ
オキソランの含有量をガスクロマトグラフィーで定量し
たところ、5.500mg/gであった。
【0085】〈本発明試料2〉本発明試料1のドープ組
成物Aを下記ドープ組成物Bに変更した以外は同じにし
て、本発明試料2を得た。
【0086】 (ドープ組成物B) 綿花リンターから合成されたセルローストリアセテート (酢化度61.0%) 30重量部 木材パルプから合成されたセルローストリアセテート (酢化度61.0%) 70重量部 前記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤化合物例(2−5) 1重量部 トリフェニルホスフェート 15重量部 1,3−ジオキソラン 475重量部 アセトン 50重量部 〈本発明試料3〉本発明試料2のドープ組成物Bのベン
ゾフェノン系紫外線吸収剤化合物例(2−5)を前記ベ
ンゾフェノン系紫外線吸収剤化合物例(2−7)3重量
部に変更した以外は同じにして、本発明試料3を得た。
【0087】〈本発明試料4〉本発明試料2のドープ組
成物Bのベンゾフェノン系紫外線吸収剤化合物例(2−
5)を前記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤化合物例
(1−2)1重量部に変更した以外は同じにして、本発
明試料4を得た。
【0088】〈本発明試料5〉本発明試料2のドープ組
成物Bのベンゾフェノン系紫外線吸収剤化合物例(2−
5)をを前記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤化合物
例(1−4)3重量部に変更した以外は同じにして、本
発明試料5を得た。
【0089】〈本発明試料6〉本発明試料4の支持体か
ら剥離した後の乾燥温度を70℃、90℃、100℃に
変更した以外は同じにして、本発明試料6を得た。本発
明試料6の1,3−ジオキソランの含有量を定量したと
ころ4.000mg/gであった。
【0090】〈本発明試料7〉本発明試料4の支持体か
ら剥離した後の乾燥温度を70℃、90℃、110℃に
変更した以外は同じにして、本発明試料7を得た。本発
明試料7の1,3−ジオキソランの含有量を定量したと
ころ0.500mg/gであった。
【0091】〈本発明試料8〉本発明試料4の支持体か
ら剥離した後の乾燥温度を70℃、90℃、120℃に
変更した以外は同じにして、本発明試料8を得た。本発
明試料8の1,3−ジオキソランの含有量を定量したと
ころ0.050mg/gであった。
【0092】〈本発明試料9〉本発明試料4の支持体か
ら剥離した後の乾燥温度を70℃、90℃、140℃に
変更した以外は同じにして、本発明試料9を得た。本発
明試料9の1,3−ジオキソランの含有量を定量したと
ころ0.020mg/gであった。
【0093】〈本発明試料10〉本発明試料4の支持体
から剥離した後の乾燥温度を70℃、120℃、140
℃に変更した以外は同じにして、本発明試料10を得
た。本発明試料10の1,3−ジオキソランの含有量を
定量したところ0.005mg/gであった。
【0094】〈本発明試料11〉本発明試料8のドープ
組成物Bのトリフェニルホスフェートの添加量を9重量
部に変更した以外は同じにして、本発明試料11を得
た。
【0095】〈本発明試料12〉本発明試料8のドープ
組成物Bのトリフェニルホスフェートの添加量を5重量
部に変更した以外は同じにして、本発明試料12を得
た。
【0096】〈本発明試料13〉本発明試料8のドープ
組成物Bのトリフェニルホスフェートをエチルフタリル
エチルグリコレート(凝固点13℃)に変更した以外は
同じにして、本発明試料13を得た。
【0097】〈本発明試料14〉本発明試料13のドー
プ組成物Bのエチルフタリルエチルグリコレートの添加
量を8重量部に変更した以外は同じにして、本発明試料
14を得た。
【0098】〈本発明試料15〉本発明試料13のドー
プ組成物Bのエチルフタリルエチルグリコレートの添加
量を5重量部に変更した以外は同じにして、本発明試料
15を得た。
【0099】〈本発明試料16〉本発明試料8のドープ
組成物Bのトリフェニルホスフェートの添加量を2.5
重量部に変更し、エチルフタリルエチルグリコレート
2.5重量部を加えた以外は同じにして、本発明試料1
6を得た。
【0100】〈本発明試料17〉本発明試料12のドー
プ組成物Bのトリフェニルホスフェートをジエチルフタ
レート(凝固点−5℃)に変更した以外は同じにして、
本発明試料17を得た。
【0101】〈本発明試料18〉本発明試料8のドープ
組成物Bのトリフェニルホスフェートを除いた以外は同
じにして、本発明試料18を得た。
【0102】〈本発明試料19〉本発明試料15の支持
体からドープを剥離した後、ピンテンターによって幅保
持をしながら、70℃、90℃の乾燥ゾーン中で乾燥
し、その後多数のロールで搬送しながら120℃の乾燥
ゾーンで乾燥を終了させた以外は同じにして、本発明試
料19を得た。
【0103】〈本発明試料20〉本発明試料1のドープ
組成物Aの溶解容器を加圧密閉容器にかえ、高圧下(内
圧2kg/cm2G)で80℃まで加熱し、撹拌しなが
ら、セルローストリアセテートを完全に溶解しドープを
得た。溶解に要した時間は3時間であった。
【0104】〈本発明試料21〉本発明試料15のドー
プ組成物Bのアセトンをシクロヘキサンに変更した以外
は同じにして、本発明試料21を得た。
【0105】〈本発明試料22〉本発明試料15のドー
プ組成物Bのアセトンをエタノールに変更した以外は同
じにして、本発明試料22を得た。
【0106】〈本発明試料23〉本発明試料15のドー
プ組成物Bを下記ドープ組成物Cに変更した以外は同じ
にして、本発明試料23を得た。
【0107】 (ドープ組成物C) 綿花リンターから合成されたセルローストリアセテート (酢化度61.0%) 60重量部 木材パルプから合成されたセルローストリアセテート (酢化度61.0%) 40重量部 ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤化合物例(1−2) 1重量部 エチルフタリルエチルグリコレート 5重量部 1,3−ジオキソラン 475重量部 アセトン 50重量部 〈本発明試料24〉本発明試料15の流延時の支持体温
度を50℃を20℃に変更した以外は同じにして、本発
明試料24を得た。
【0108】〈本発明試料25〉本発明試料15の流延
時の支持体温度を50℃を10℃に変更した以外は同じ
にして、本発明試料25を得た。
【0109】〈本発明試料26〉本発明試料24の流延
されたドープ温度の温度が流延後2分以内に60℃にな
るように、急激に加熱した以外は同じにして、本発明試
料26を得た。
【0110】〈本発明試料27〉本発明試料15の支持
体から剥離するドープ温度が25℃になるように剥離前
に冷却した以外は同じにして、本発明試料27を得た。
【0111】〈本発明試料28〉本発明試料15の支持
体から剥離するドープ温度が15℃になるように剥離前
に冷却した以外は同じにして、本発明試料28を得た。
【0112】 〈本発明試料29〉 (ドープ組成物D) 綿花リンターから合成されたセルローストリアセテート (酢化度61.0%) 50重量部 木材パルプから合成されたセルローストリアセテート (酢化度61.0%) 50重量部 ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤化合物例(1−2) 1重量部 エチルフタリルエチルグリコレート 5重量部 1,3−ジオキソラン 475重量部 エタノール 50重量部 以上を加圧密閉容器に投入し、高圧下(内圧2kg/c
2G)で80℃まで加熱し、撹拌しながら、完全に溶
解しドープを得た。溶解に要した時間は2.5時間であ
った。ドープを60℃まで冷却し、ドープを濾過した
後、ベルト流延装置を用い、ドープ温度60℃で20℃
のステンレスバンド支持体上に均一に流延し、ドープを
ゲル化させ、ステンレスバンド支持体上で2分後にドー
プ温度が60℃になるように加熱し、剥離可能な範囲ま
で乾燥させた後、ドープを冷却しドープ温度が20℃に
なったところでステンレスバンド支持体上からドープを
剥離した。このときのドープの残留溶媒量は100%で
あった。ステンレスバンド支持体から剥離した後、ピン
テンターによって幅保持した状態で70℃、90℃の乾
燥ゾーン中で乾燥し、その後、多数のロールで搬送させ
ながら120℃の乾燥ゾーンで乾燥を終了させ、膜厚8
0μmのトリアセチルセルロースフィルムの本発明試料
29を得た。
【0113】〈本発明試料30〉本発明試料29のドー
プ組成物Dを下記ドープ組成物Eに変更した以外は同じ
にして本発明試料30を得た。溶解に要した時間は2時
間であった。
【0114】 (ドープ組成物E) 綿花リンターから合成されたセルローストリアセテート (酢化度61.0%) 50重量部 木材パルプから合成されたセルローストリアセテート (酢化度61.0%) 50重量部 ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤化合物例(1−2) 1重量部 エチルフタリルエチルグリコレート 5重量部 1,3−ジオキソラン 240重量部 メチレンクロライド 235重量部 エタノール 50重量部 〈比較試料1〉本発明試料1のドープ組成物Aから超微
粒子酸化亜鉛を除いた以外は同じにして、比較試料1を
得た。
【0115】〈比較試料2〉本発明試料1のドープ組成
物Aの1,3−ジオキソランをアセトンに変更した以外
は同じにして、比較試料2を作製しようとしたが、セル
ローストリアセテートを完全に溶解することができず、
ドープを作製することができなかった。
【0116】以上のようにして作製した本発明試料1〜
30及び比較試料1について以下のような性能評価を行
った。
【0117】評価方法 〈偏光度変化量の測定〉 (偏光板の作製)試料フィルムを40℃の2.5N−水
酸化ナトリウム水溶液で60秒間アルカリ処理し、3分
間水洗して鹸化処理層を形成し、アルカリ処理フィルム
を得た。
【0118】次に厚さ120μmのポリビニルアルコー
ルフィルムを沃素1重量部、ホウ酸4重量部を含む水溶
液100重量部に浸漬し、50℃で4倍に延伸して偏光
膜を作った。この偏光膜の両面に前記アルカリ処理試料
フィルムを完全鹸化型ポリビニルアルコール5%水溶液
を粘着剤として各々貼り合わせ偏光板試料を作製した。
【0119】(偏光度変化量)作製した偏光板について
まず平行透過率と直行透過率を測定し、下記式に従って
偏光度を算出した。その後各々の偏光板をキセノンロン
グライフウェザーメーターで照度7万ルクス、60℃で
500時間放置(強制劣化)後、再度平行透過率と直行
透過率を測定し、下記式に従って偏光度を算出した。偏
光度変化量を下記式により求めた。比較試料1を用いて
作製した偏光板の偏光度変化量に対する本発明試料を用
いて作製した偏光板の偏光度変化量を求めた(百分
率)。
【0120】偏光度P=((H0−H90)/(H0
90))1/2×100 偏光度変化量=P0−P5000=平行透過率 H90=直行透過率 P0=強制劣化前の偏光度 P500=強制劣化500時間後の偏光度 〈ヘイズ〉JISK7105を準用し、測定器東京電色
工業(株)社製T−2600DA型を使用した。値は小
さい程良好な特性である。
【0121】〈フィルム引き裂き強さ〉エレメンドルフ
式引裂試験で測定した。値が大きい程良好な特性であ
る。
【0122】〈加工性〉20cm×20cmの大きさに
裁断したセルロースエステルフィルム試料を、8等分に
折り畳んで20cm×2.5cmにし、押し切り式のペ
ーパーカッターDN−3(コクヨ株式会社製)で10c
m×2.5cmに切断し、その断面を評価し、下記のレ
ベルに分けた。△以上であれば、実用上使用できるレベ
ルである。
【0123】 ◎:切断面が透明で、指で触ってもざらつき感がない ○:切断面は透明だが、指で触るとややざらつき感があ
る △:切断面が白く不透明で、指で触るとざらついている ×:切断面が白い粉を吹いたようになり、指で触るとひ
どくざらついている。
【0124】〈寸法安定性〉セルロースエステルフィル
ム試料表面の2箇所(MD方向、長尺方向に)に十文字
型の印を付し、熱処理(条件:80℃,90%RH,2
00時間)を施し、工場顕微鏡で印間の距離を測定し
た。
【0125】熱処理前の距離をa1とし、熱処理後の距
離をa2として、下記式で寸法変化率を算出した。
【0126】寸法変化率=(a1−a2)/a1 尚、寸法安定性としては、本発明試料8の寸法変化率を
基準(100%)とし、各々の寸法変化率を相対値
(%)で算出した。値は小さいほど良好といえる。
【0127】〈フィルム耐久性〉10cm×5cmの大
きさに裁断したセルロースエステルフィルム試料5枚
を、80℃、90%RHの空気に置換された容量500
ミリリットルのビンに入れて密封し、80℃、90%R
Hの高温・高湿の条件下に500時間放置後と1000
時間放置後、着色、クラック等のおかされを評価した。
500時間で○以上であれば、使用できるレベルであ
る。
【0128】 ◎:殆ど変化なし。透明シート状 ○:やや黄色の着色がおこる。透明シート状 △:茶色に着色がおこる。不透明シート状 ×:茶色に着色がおこる。折り曲げると粉状になる。
【0129】〈レターデーション〉レターデーションの
測定は自動複屈折計KOBRA−21DH(KSシステ
ムズ(株)製)を使用した。レターデーションの値は小
さい程良好な特性である。
【0130】本発明試料1〜5及び比較試料1の偏光度
変化量とヘイズの評価結果を表1に示す。本発明試料4
及び6〜10のフィルム引き裂き強さと加工性の評価結
果を表2に示す。本発明試料8及び11〜19の寸法安
定性、フィルム耐久性と加工性の評価結果を表3に示
す。本発明試料15及び21〜28の剥離可能時間とレ
ターデーションの評価結果を表4に示す。本発明試料2
9及び30の評価結果を表5に示す。
【0131】
【表1】
【0132】
【表2】
【0133】
【表3】
【0134】
【表4】
【0135】
【表5】
【0136】以上の結果から次のことが言える。
【0137】セルロースエステルフィルムに紫外線吸収
剤が含まれることで、偏光度変化量が大きく改善される
ことが、本発明試料1〜5と比較試料1を比べることで
わかる。セルロースエステルフィルムに含まれる紫外線
吸収剤はベンゾフェノン系紫外線吸収剤が偏光度変化量
が少なく、ヘイズも低く優れていることが、本発明試料
1と本発明試料2、3を比べるとわかる。ベンゾトリア
ゾール系紫外線吸収剤がより偏光度変化量が少なく、よ
りヘイズも低く優れていることが、本発明試料2、3と
本発明試料4、5を比べるとわかる。
【0138】溶剤にジオキソラン類を使用しないと溶解
性が悪く、セルロースエステルのドープを作製できない
ことが前記した比較試料2によりわかる。
【0139】セルロースエステルフィルムに含まれるジ
オキソラン類の量は、0.020mg/g〜4.000
mg/gが好ましく、0.020mg/g〜0.100
mg/gがより好ましく、0.030mg/g〜0.0
70mg/gがもっとも好ましい態様であることが本発
明試料6〜10のフィルム引き裂き強さと加工性の結果
からわかる。
【0140】セルロースエステルフィルムに可塑剤が含
まれていると加工性に優れていることが本発明試料8と
18を比べるとわかる。液晶表示用セルロースエステル
フィルムに含まれる可塑剤量はセルロースエステル10
0重量部に対して1〜10重量%がより好ましく、3〜
7重量%がさらにより好ましいことが本発明試料8及び
本発明11〜17の寸法安定性を比べるとわかる。また
リン酸エステル系の可塑剤が全可塑剤の50%重量以下
であるセルロースエステルフィルムがフィルムがフィル
ム耐久性に優れ、リン酸エステル系の可塑剤を全く含ま
ないセルロースエステルフィルムがさらにフィルム耐久
性に優れていることが、本発明試料8及び本発明試料1
1〜17のフィルム耐久性を比べるとわかる。また、凝
固点が20℃以下の可塑剤が加工性に優れていること
が、本発明試料11〜17を比べるとわかる。
【0141】幅保持をしながら剥離後の乾燥を行うと、
寸法安定性に優れていることが本発明試料15と19を
比べるとわかる。
【0142】高圧下で溶剤の沸点以上でセルロースエス
テルドープを加熱溶解すると、溶解時間が早く、生産性
に優れていることが本発明試料1と20の溶解時間を比
べるとわかる。
【0143】セルロースエステルのドープにエタノール
を含有させると、剥離限界時間が短く生産性に優れてい
ることが、本発明試料15と22を比べるとわかる。シ
クロヘキサンを含有させると、さらに剥離限界時間が短
くなり、より生産性に優れていることが本発明試料22
と21を比べるとわかる。
【0144】木材パルプから合成されたセルロースエス
テルと綿花リンターより合成されたセルロースエステル
の比率は、綿花リンターより合成されたセルロースエス
テルが40重量%以上が、剥離限界時間が短く生産性に
優れていることが、本発明試料15と23を比べるとわ
かる。
【0145】支持体温度が5〜30℃の支持体へ流延す
ると剥離限界時間が短く、生産性に優れていることが、
本発明試料15と24を比べるとわかる。支持体温度が
5〜15℃の支持体へ流延すると、より剥離限界時間が
短く、より生産性に優れていることが本発明試料24と
25を比べるとわかる。
【0146】流延から剥離までの時間を100%とした
ときに、流延から30%以内にドープ温度を40〜70
℃にすることで剥離限界時間が短く、生産性に優れてい
ることが、本発明試料24と26を比べるとわかる。
【0147】支持体から剥離するときのドープ温度を0
〜30℃にすることで剥離限界時間を短く、かつレター
デーションが低くなり、生産性と光学性能に優れている
ことが、本発明試料15と27を比べるとわかる。支持
体から剥離するときのドープ温度を0〜20℃にするこ
とでより剥離限界時間を短く、よりレターデーションを
低くなり、より優れていることが本発明試料27と28
を比べるとわかる。
【0148】本発明試料29、30がすべての評価項目
においてバランスよく、より優れた性能を示す本発明の
もっとも好ましい態様であることが本発明29、30と
本発明1〜28を比べるとわかる。
【0149】
【発明の効果】本発明により、環境負荷を引き起こさな
い溶媒を使用し、メチレンクロライドを使用しない、ま
たはその使用量を大幅に低減させ、かつ耐久性に優れ、
寸法安定性に優れ、生産性に優れたセルロースエステル
フィルムを得ることができ、高耐久性の写真用ベースま
たは液晶表示用部材を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 1/10 C08L 1/10 G02B 5/30 G02B 5/30 G03C 1/795 G03C 1/795

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともセルロースエステルとジオキ
    ソラン類及び紫外線吸収剤を含有していることを特徴と
    するセルロースエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 紫外線吸収剤がベンゾフェノン系又はベ
    ンゾトリアゾール系から選ばれる少なくとも一種である
    ことを特徴とする請求項1に記載のセルロースエステル
    フィルム。
  3. 【請求項3】 ジオキソラン類の含有量が0.020〜
    4.000mg/(ベース1g)であることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載のセルロースエステルフィル
    ム。
  4. 【請求項4】 可塑剤を含有することを特徴とする請求
    項1〜3のいずれか1項に記載のセルロースエステルフ
    ィルム。
  5. 【請求項5】 凝固点が20℃以下の可塑剤をセルロー
    スに対して1重量%以上含有することを特徴とする請求
    項4に記載のセルロースエステルフィルム。
  6. 【請求項6】 セルロースエステルに対する全可塑剤の
    含有量が1重量%〜15重量%であることを特徴とする
    請求項4に記載のセルロースエステルフィルム。
  7. 【請求項7】 前記全可塑剤のうちリン酸エステル系の
    可塑剤の比率が50重量%以下であることを特徴とする
    請求項6に記載のセルロースエステルフィルム。
  8. 【請求項8】 メタノール、エタノール、n−ブタノー
    ル及びシクロヘキサンから選ばれる少なくとも一種を含
    有していることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1
    項に記載のセルロースエステルフィルム。
  9. 【請求項9】 綿花リンターから合成されたセルロース
    トリアセテートと木材パルプから合成されたセルロース
    トリアセテートを混合して用い、綿花リンターから合成
    されたセルロースエステルの比率が40重量%以上であ
    ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載
    のセルロースエステルフィルム。
  10. 【請求項10】 少なくともセルロースエステルとジオ
    キソラン類及び紫外線吸収剤を含有するドープを溶液流
    延法により支持体上に流延製膜することを特徴とするセ
    ルロースエステルフィルムの製造方法。
  11. 【請求項11】 セルロースエステルを高圧下で濃縮溶
    解することを特徴とする請求項10に記載のセルロース
    エステルフィルムの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記ドープを0〜30℃の支持体上に
    流延することを特徴とする請求項10又は11に記載の
    セルロースエステルフィルムの製造方法。
  13. 【請求項13】 流延から剥離するまでの時間を100
    %としたときに30%以内の時間に支持体上に流延され
    てドープの温度を40〜70℃にすることを特徴とする
    請求項10〜12のいずれか1項に記載のセルロースエ
    ステルフィルムの製造方法。
  14. 【請求項14】 支持体上に流延されたドープ中の残留
    溶媒量がセルロースエステルに対して60〜150%で
    支持体から剥離することを特徴とする請求項10〜13
    のいずれか1項に記載のセルロースエステルフィルムの
    製造方法。
  15. 【請求項15】 支持体上からドープを剥離するときの
    ドープ温度が0〜30℃であることを特徴とする請求項
    10〜14のいずれか1項に記載のセルロースエステル
    フィルムの製造方法。
  16. 【請求項16】 支持体上からドープを剥離した後、幅
    保持した状態で乾燥することを特徴とする請求項10〜
    15のいずれか1項に記載のセルロースエステルフィル
    ムの製造方法。
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