JPH10179732A - 全血処理装置及び全血処理方法 - Google Patents
全血処理装置及び全血処理方法Info
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- JPH10179732A JPH10179732A JP8354896A JP35489696A JPH10179732A JP H10179732 A JPH10179732 A JP H10179732A JP 8354896 A JP8354896 A JP 8354896A JP 35489696 A JP35489696 A JP 35489696A JP H10179732 A JPH10179732 A JP H10179732A
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- Japan
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- blood
- plasma
- adsorber
- substance
- whole blood
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ヘマトクリットの上昇による溶血や濾過吸着
材の目詰まりを起こさず、吸着効率の高い全血処理装置
及び全血処理方法を提供する。 【解決手段】 血液を処理するための濾過吸着器と、採
血された血液を採血口から上記濾過吸着器に導入するた
めの採血回路と、上記濾過吸着器により処理された血液
を上記濾過吸着器から送りだすための返血回路とを備
え、上記採血回路中に血液を輸送するための血液輸送手
段を設けた全血処理装置において、上記濾過吸着器は、
血液入口、血液出口、及び、少なくとも1つの血漿出口
を備えた容器に、中空糸状の多孔質体が複数本集束され
て収納されたものであり、上記血液入口及び上記血液出
口が、上記中空糸状の多孔質体と連通し、かつ、上記血
漿出口が、上記中空糸状の多孔質体により濾過された血
漿を送りだすものであり、上記採血回路は、血漿回路を
介して上記血漿出口と連結されており、上記血漿回路に
は、血漿を輸送する血漿輸送手段が設けられている全血
処理装置。
材の目詰まりを起こさず、吸着効率の高い全血処理装置
及び全血処理方法を提供する。 【解決手段】 血液を処理するための濾過吸着器と、採
血された血液を採血口から上記濾過吸着器に導入するた
めの採血回路と、上記濾過吸着器により処理された血液
を上記濾過吸着器から送りだすための返血回路とを備
え、上記採血回路中に血液を輸送するための血液輸送手
段を設けた全血処理装置において、上記濾過吸着器は、
血液入口、血液出口、及び、少なくとも1つの血漿出口
を備えた容器に、中空糸状の多孔質体が複数本集束され
て収納されたものであり、上記血液入口及び上記血液出
口が、上記中空糸状の多孔質体と連通し、かつ、上記血
漿出口が、上記中空糸状の多孔質体により濾過された血
漿を送りだすものであり、上記採血回路は、血漿回路を
介して上記血漿出口と連結されており、上記血漿回路に
は、血漿を輸送する血漿輸送手段が設けられている全血
処理装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、全血や血漿等の体
液中の悪性物質を被吸着物として吸着除去するための全
血処理装置及び全血処理方法に関する。
液中の悪性物質を被吸着物として吸着除去するための全
血処理装置及び全血処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】血液等の体液中の悪性物質である不要成
分を吸着除去するために、従来から種々の方法が採用さ
れている。例えば、活性炭粒子を吸着器に充填するか、
血液適合性に比較的優れた材料により表面を被覆した活
性炭粒子を吸着器に充填し、これに直接血液を流す方法
等が行われてきた。近年、血漿分離膜の改良が進み、実
用化されるに従って、分離した血漿から不要成分を吸着
除去するための吸着器が提案され、このような吸着器に
充填する吸着材の研究が行われるようになった。
分を吸着除去するために、従来から種々の方法が採用さ
れている。例えば、活性炭粒子を吸着器に充填するか、
血液適合性に比較的優れた材料により表面を被覆した活
性炭粒子を吸着器に充填し、これに直接血液を流す方法
等が行われてきた。近年、血漿分離膜の改良が進み、実
用化されるに従って、分離した血漿から不要成分を吸着
除去するための吸着器が提案され、このような吸着器に
充填する吸着材の研究が行われるようになった。
【0003】体液中の悪性物質の除去は、疾病を有する
患者の血液を抜き出して処理した後に血液を患者の体内
に返還するいわゆる体外循環法によって行われることが
多い。分離血漿を対象とする吸着器をこのような体外循
環法に適用すると、全血を分離して血漿のみを取り出
し、血漿灌流によって不要成分を吸着除去する工程を伴
うことから、体内から抜き出す血液量が多くなり、患者
への負担が大きい等の問題点もあった。そこでこれらの
問題点を解決するため、血液中の不要成分を全血から吸
着除去することができる吸着材が研究されている。
患者の血液を抜き出して処理した後に血液を患者の体内
に返還するいわゆる体外循環法によって行われることが
多い。分離血漿を対象とする吸着器をこのような体外循
環法に適用すると、全血を分離して血漿のみを取り出
し、血漿灌流によって不要成分を吸着除去する工程を伴
うことから、体内から抜き出す血液量が多くなり、患者
への負担が大きい等の問題点もあった。そこでこれらの
問題点を解決するため、血液中の不要成分を全血から吸
着除去することができる吸着材が研究されている。
【0004】このような吸着材としては、これまで血漿
灌流において一般的に使用されてきた粒子状の吸着材で
あって充填した粒子の間を血球が通過できる程度に大き
くした粒子状吸着材;繊維状吸着材等が開発されてい
る。
灌流において一般的に使用されてきた粒子状の吸着材で
あって充填した粒子の間を血球が通過できる程度に大き
くした粒子状吸着材;繊維状吸着材等が開発されてい
る。
【0005】しかしながら、吸着材が粒子状であると、
保管や充填の際に粒子同士が接触することにより微粒子
が発生する問題点がある。また、全血を対象とする場合
には、粒子の間が狭いと血球成分が詰まることがあり、
血球が支障なく流れるように当該粒子の粒子径を一定以
上に大きくしなければならないが、粒子径を大きくする
と血液との接触面積が減少して吸着効率が低下する矛盾
があること等の問題点があった。
保管や充填の際に粒子同士が接触することにより微粒子
が発生する問題点がある。また、全血を対象とする場合
には、粒子の間が狭いと血球成分が詰まることがあり、
血球が支障なく流れるように当該粒子の粒子径を一定以
上に大きくしなければならないが、粒子径を大きくする
と血液との接触面積が減少して吸着効率が低下する矛盾
があること等の問題点があった。
【0006】また、吸着材が繊維状であると、吸着器に
おける吸着材の充填率が低くなるため、吸着器単位体積
当たりの吸着材の量が少なくなり、粒子状の吸着材と比
較して吸着容量が極めて低く、実用的ではない。
おける吸着材の充填率が低くなるため、吸着器単位体積
当たりの吸着材の量が少なくなり、粒子状の吸着材と比
較して吸着容量が極めて低く、実用的ではない。
【0007】そこで、微粒子の発生の問題もなく、吸着
速度を大きくすることができ、吸着材の充填率を大きく
することができる中空糸状の吸着材について研究が進め
られている。特開昭63−278503号公報には、血
液入口、血液出口及び血漿出口を有する容器内に収納さ
れた中空糸内の管状流路に血液を流し、一部血漿を中空
糸の内側から外側へ強制的に流して吸着させる濾過吸着
器が開示されている。この技術では、粒子状吸着材や繊
維状吸着材と比べて、別途血漿ポンプが必要となる不便
さはあるものの、被吸着物質の多孔質の吸着部位までの
移動が拡散ではなく、血漿の移動に伴う対流であるた
め、中空糸が厚く、血液と接する面である中空糸の内面
から吸着部位までの距離が長くなっても、基本的に吸着
速度は低下しないので、吸着速度の点では非常に有利で
ある。また、拡散係数が低くなる高分子の被吸着物質に
対して特に有効である。
速度を大きくすることができ、吸着材の充填率を大きく
することができる中空糸状の吸着材について研究が進め
られている。特開昭63−278503号公報には、血
液入口、血液出口及び血漿出口を有する容器内に収納さ
れた中空糸内の管状流路に血液を流し、一部血漿を中空
糸の内側から外側へ強制的に流して吸着させる濾過吸着
器が開示されている。この技術では、粒子状吸着材や繊
維状吸着材と比べて、別途血漿ポンプが必要となる不便
さはあるものの、被吸着物質の多孔質の吸着部位までの
移動が拡散ではなく、血漿の移動に伴う対流であるた
め、中空糸が厚く、血液と接する面である中空糸の内面
から吸着部位までの距離が長くなっても、基本的に吸着
速度は低下しないので、吸着速度の点では非常に有利で
ある。また、拡散係数が低くなる高分子の被吸着物質に
対して特に有効である。
【0008】しかしながら、このような濾過吸着器を用
いた従来の血液処理装置においては、全血をそのまま処
理するので、濾過吸着材と接触することができる血漿の
比率、すなわち濾過吸着材によって処理することができ
る血漿の比率は、処理される血液の性質によって変化す
るが、吸着効率は充分とはいえなかった。吸着効率を高
めるためには、処理される血液中の血漿の比率を高くす
ることが必要であるが、実際には困難である。
いた従来の血液処理装置においては、全血をそのまま処
理するので、濾過吸着材と接触することができる血漿の
比率、すなわち濾過吸着材によって処理することができ
る血漿の比率は、処理される血液の性質によって変化す
るが、吸着効率は充分とはいえなかった。吸着効率を高
めるためには、処理される血液中の血漿の比率を高くす
ることが必要であるが、実際には困難である。
【0009】また、濾過吸着材である中空糸内の管状流
路を増やして、血漿が濾過吸着材と接触する面積を広く
することも試みられたが、この場合では、血液の流路が
狭くなり、血液が流れにくく、濾過吸着材の目詰まりを
起こしてしまう。実際に、濾過吸着材により処理される
血液は、その液状成分である血漿が濾過されて濾過吸着
器より取り出されるので、固形成分である血球の割合、
いわゆるヘマトクリットが高くなっており、赤血球の破
壊である溶血が生じるうえ、血漿の比率が低くなった血
液は、流路が狭いと更に流れにくく、濾過吸着材の目詰
まりを起こしやすい。そこで、ヘマトクリットを上昇さ
せることなく、被吸着物質の除去効率を高めることがで
きる全血処理装置や全血処理方法の開発が望まれてい
た。
路を増やして、血漿が濾過吸着材と接触する面積を広く
することも試みられたが、この場合では、血液の流路が
狭くなり、血液が流れにくく、濾過吸着材の目詰まりを
起こしてしまう。実際に、濾過吸着材により処理される
血液は、その液状成分である血漿が濾過されて濾過吸着
器より取り出されるので、固形成分である血球の割合、
いわゆるヘマトクリットが高くなっており、赤血球の破
壊である溶血が生じるうえ、血漿の比率が低くなった血
液は、流路が狭いと更に流れにくく、濾過吸着材の目詰
まりを起こしやすい。そこで、ヘマトクリットを上昇さ
せることなく、被吸着物質の除去効率を高めることがで
きる全血処理装置や全血処理方法の開発が望まれてい
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、ヘマトクリットの上昇による溶血や濾過吸着材の目
詰まりを起こさず、吸着効率の高い全血処理装置及び全
血処理方法を提供することを目的とするものである。
み、ヘマトクリットの上昇による溶血や濾過吸着材の目
詰まりを起こさず、吸着効率の高い全血処理装置及び全
血処理方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、血液を処理す
るための濾過吸着器と、採血された血液を採血口から上
記濾過吸着器に導入するための採血回路と、上記濾過吸
着器により処理された血液を上記濾過吸着器から送りだ
すための返血回路とを備え、上記採血回路中に血液を輸
送するための血液輸送手段を設けた全血処理装置におい
て、上記濾過吸着器は、血液入口、血液出口、及び、少
なくとも1つの血漿出口を備えた容器に、中空糸状の多
孔質体が複数本集束されて収納されたものであり、上記
血液入口及び上記血液出口が、上記中空糸状の多孔質体
と連通し、かつ、上記血漿出口が、上記中空糸状の多孔
質体により濾過された血漿を送りだすものであり、上記
採血回路は、血漿回路を介して上記血漿出口と連結され
ており、上記血漿回路には、血漿を輸送する血漿輸送手
段が設けられている全血処理装置である。また、本発明
は、上記全血処理装置を用いる全血処理方法である。以
下に本発明を詳述する。
るための濾過吸着器と、採血された血液を採血口から上
記濾過吸着器に導入するための採血回路と、上記濾過吸
着器により処理された血液を上記濾過吸着器から送りだ
すための返血回路とを備え、上記採血回路中に血液を輸
送するための血液輸送手段を設けた全血処理装置におい
て、上記濾過吸着器は、血液入口、血液出口、及び、少
なくとも1つの血漿出口を備えた容器に、中空糸状の多
孔質体が複数本集束されて収納されたものであり、上記
血液入口及び上記血液出口が、上記中空糸状の多孔質体
と連通し、かつ、上記血漿出口が、上記中空糸状の多孔
質体により濾過された血漿を送りだすものであり、上記
採血回路は、血漿回路を介して上記血漿出口と連結され
ており、上記血漿回路には、血漿を輸送する血漿輸送手
段が設けられている全血処理装置である。また、本発明
は、上記全血処理装置を用いる全血処理方法である。以
下に本発明を詳述する。
【0012】本発明の全血処理装置は、血液を処理する
ための濾過吸着器と、採血された血液を採血口から上記
濾過吸着器に導入するための採血回路と、上記濾過吸着
器により処理された血液を上記濾過吸着体から送りだす
ための返血回路とを備え、上記採血回路中に血液を輸送
するための血液輸送手段を設けたものである。
ための濾過吸着器と、採血された血液を採血口から上記
濾過吸着器に導入するための採血回路と、上記濾過吸着
器により処理された血液を上記濾過吸着体から送りだす
ための返血回路とを備え、上記採血回路中に血液を輸送
するための血液輸送手段を設けたものである。
【0013】上記濾過吸着器は、血液入口、血液出口、
及び、少なくとも1つの血漿出口を備えた容器に、中空
糸状の多孔質体が複数本集束されて収納されたものであ
り、上記血液入口及び上記血液出口は、上記中空糸状の
多孔質体と連通し、かつ、上記血漿出口は、上記中空糸
状の多孔質体により濾過された血漿を送りだすものであ
る。
及び、少なくとも1つの血漿出口を備えた容器に、中空
糸状の多孔質体が複数本集束されて収納されたものであ
り、上記血液入口及び上記血液出口は、上記中空糸状の
多孔質体と連通し、かつ、上記血漿出口は、上記中空糸
状の多孔質体により濾過された血漿を送りだすものであ
る。
【0014】上記容器は、上記中空糸状の多孔質体を濾
過吸着材として使用するためのものである。上記容器と
しては、血液が流入する血液入口及び血液が流出する血
液出口、更に、上記濾過吸着材により濾過された血漿が
流出する血漿出口を少なくとも1つ備えているものであ
れば特に限定されず、例えば、ガラス製のもの、プラス
チック製のもの等を挙げることができる。
過吸着材として使用するためのものである。上記容器と
しては、血液が流入する血液入口及び血液が流出する血
液出口、更に、上記濾過吸着材により濾過された血漿が
流出する血漿出口を少なくとも1つ備えているものであ
れば特に限定されず、例えば、ガラス製のもの、プラス
チック製のもの等を挙げることができる。
【0015】上記中空糸状の多孔質体としては、被吸着
物質に親和性を有する物質、及び、被吸着物質に親和性
を有する物質を固定化してなる物質のうち少なくとも1
つからなるものであれば特に限定されない。本明細書
中、上記被吸着物質とは、血液中に存在する悪性物質等
の不要成分を意味し、例えば、ビリルビン、クレアチニ
ン、アミノ酸、その他の中分子量の物質、低分子量の物
質、薬毒物、低比重リポ蛋白質、免疫複合体等を挙げる
ことができる。
物質に親和性を有する物質、及び、被吸着物質に親和性
を有する物質を固定化してなる物質のうち少なくとも1
つからなるものであれば特に限定されない。本明細書
中、上記被吸着物質とは、血液中に存在する悪性物質等
の不要成分を意味し、例えば、ビリルビン、クレアチニ
ン、アミノ酸、その他の中分子量の物質、低分子量の物
質、薬毒物、低比重リポ蛋白質、免疫複合体等を挙げる
ことができる。
【0016】上記被吸着物質に親和性を有する物質から
なる多孔質体としては特に限定されず、例えば、ガラ
ス、シリカゲル、活性炭等の無機物からなるもの;ポリ
スルホン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルメタ
クリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート等の疎水
性のもの;ポリアクリル酸等のイオン交換能を有するも
の;疎水性モノマーと親水性モノマーとからなるランダ
ム共重合体又はブロック共重合体等の合成高分子化合物
からなるもの等を挙げることができる。これらは、単一
の成分からなるものであってもよく、2種以上の成分か
らなるものであってもよい。
なる多孔質体としては特に限定されず、例えば、ガラ
ス、シリカゲル、活性炭等の無機物からなるもの;ポリ
スルホン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルメタ
クリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート等の疎水
性のもの;ポリアクリル酸等のイオン交換能を有するも
の;疎水性モノマーと親水性モノマーとからなるランダ
ム共重合体又はブロック共重合体等の合成高分子化合物
からなるもの等を挙げることができる。これらは、単一
の成分からなるものであってもよく、2種以上の成分か
らなるものであってもよい。
【0017】上記被吸着物質に親和性を有する物質から
なる多孔質体としては、親水性のもの、疎水性のものの
いずれであってもよいが、被吸着物質以外の物質に対す
る選択性のない吸着は少ないことが望ましい。
なる多孔質体としては、親水性のもの、疎水性のものの
いずれであってもよいが、被吸着物質以外の物質に対す
る選択性のない吸着は少ないことが望ましい。
【0018】上記被吸着物質に親和性を有する物質から
なる多孔質体は、被吸着物質の種類により種々選択する
ことができ、例えば、被吸着物質が低比重リポ蛋白質で
ある場合には、ポリアクリル酸からなるものを使用する
ことができ、被吸着物質がβ−2−ミクログロブリンで
ある場合には、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)か
らなるものを使用することができる。
なる多孔質体は、被吸着物質の種類により種々選択する
ことができ、例えば、被吸着物質が低比重リポ蛋白質で
ある場合には、ポリアクリル酸からなるものを使用する
ことができ、被吸着物質がβ−2−ミクログロブリンで
ある場合には、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)か
らなるものを使用することができる。
【0019】上記被吸着物質に親和性を有する物質を固
定化してなる物質からなる多孔質体は、被吸着物質に親
和性を有する物質を多孔質体を形成することができる物
質に固定したものである。上記被吸着物質に親和性を有
する物質としては、被吸着物質と選択的に相互作用を起
こして吸着することができる物質であれば特に限定され
ず、例えば、アミノ酸、ペプチド、蛋白質、抗原、抗
体、補体、血液凝固系蛋白質、酵素、単糖、オリゴ糖、
多糖、糖蛋白質、脂質、核酸、非蛋白有機化合物、無機
物等の従来の体液処理用吸着材に使用されているもの等
を挙げることができる。
定化してなる物質からなる多孔質体は、被吸着物質に親
和性を有する物質を多孔質体を形成することができる物
質に固定したものである。上記被吸着物質に親和性を有
する物質としては、被吸着物質と選択的に相互作用を起
こして吸着することができる物質であれば特に限定され
ず、例えば、アミノ酸、ペプチド、蛋白質、抗原、抗
体、補体、血液凝固系蛋白質、酵素、単糖、オリゴ糖、
多糖、糖蛋白質、脂質、核酸、非蛋白有機化合物、無機
物等の従来の体液処理用吸着材に使用されているもの等
を挙げることができる。
【0020】なかでも、血液中に溶出したとしても抗原
性及び毒性が弱いものが好ましく、更には、血球と接触
した際に赤血球を溶血させず、白血球を感作させず、血
小板と反応して粘着させたりせず、凝集させたりしない
ものが好適であるので、アミノ酸、ペプチド、蛋白質、
糖蛋白質、核酸、非蛋白有機化合物、無機物等が好まし
い。
性及び毒性が弱いものが好ましく、更には、血球と接触
した際に赤血球を溶血させず、白血球を感作させず、血
小板と反応して粘着させたりせず、凝集させたりしない
ものが好適であるので、アミノ酸、ペプチド、蛋白質、
糖蛋白質、核酸、非蛋白有機化合物、無機物等が好まし
い。
【0021】上記被吸着物質に親和性を有する物質は、
被吸着物質の種類により種々選択することができ、例え
ば、被吸着物質が低比重リポ蛋白質である場合には、デ
キストラン硫酸、ヘパリン、ポリアミノ酸等のポリアニ
オン;アニリン、アニリン誘導体等の芳香族アミン等を
使用することができ、被吸着物質がβ−2−マイクログ
ロブリンである場合には、セチルアミン等のアルキルア
ミン等を使用することができる。
被吸着物質の種類により種々選択することができ、例え
ば、被吸着物質が低比重リポ蛋白質である場合には、デ
キストラン硫酸、ヘパリン、ポリアミノ酸等のポリアニ
オン;アニリン、アニリン誘導体等の芳香族アミン等を
使用することができ、被吸着物質がβ−2−マイクログ
ロブリンである場合には、セチルアミン等のアルキルア
ミン等を使用することができる。
【0022】上記多孔質体を形成することができる物質
としては特に限定されず、例えば、ガラス、シリカゲ
ル、活性炭等の無機物;架橋ポリビニルアルコール、架
橋ポリアクリレート、架橋ポリアクリルアミド、架橋ポ
リスチレン等の合成高分子化合物;結晶性セルロース、
架橋セルロース、架橋アガロース、架橋デキストリン等
の多糖類等の有機物等を挙げることができる。これらは
単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
としては特に限定されず、例えば、ガラス、シリカゲ
ル、活性炭等の無機物;架橋ポリビニルアルコール、架
橋ポリアクリレート、架橋ポリアクリルアミド、架橋ポ
リスチレン等の合成高分子化合物;結晶性セルロース、
架橋セルロース、架橋アガロース、架橋デキストリン等
の多糖類等の有機物等を挙げることができる。これらは
単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0023】上記多孔質体を形成することができる物質
として例示されたもののうち、機械的強度が比較的大き
く強靱であり、また、親水性であり、被吸着物に親和性
を有する物質との結合に利用することができる水酸基が
多数存在し、非特異吸着が少なく、血液適合性が合成高
分子に比べて高い等の利点を有しているので、セルロー
ス及びセルロース誘導体が好ましい。
として例示されたもののうち、機械的強度が比較的大き
く強靱であり、また、親水性であり、被吸着物に親和性
を有する物質との結合に利用することができる水酸基が
多数存在し、非特異吸着が少なく、血液適合性が合成高
分子に比べて高い等の利点を有しているので、セルロー
ス及びセルロース誘導体が好ましい。
【0024】上記被吸着物に親和性を有する物質を上記
多孔質体を形成することができる物質に固定する方法と
しては特に限定されず、例えば、共有結合、イオン結
合、物理吸着、包埋、多孔質体表面への沈殿不溶化等の
公知の方法を挙げることができる。固定する被吸着物に
親和性を有する物質の溶出性を考慮すると、共有結合が
好ましい。上記共有結合において、多孔質体を形成する
ことができる物質を予め活性化することにより、被吸着
物に親和性を有する物質を固定することができる。
多孔質体を形成することができる物質に固定する方法と
しては特に限定されず、例えば、共有結合、イオン結
合、物理吸着、包埋、多孔質体表面への沈殿不溶化等の
公知の方法を挙げることができる。固定する被吸着物に
親和性を有する物質の溶出性を考慮すると、共有結合が
好ましい。上記共有結合において、多孔質体を形成する
ことができる物質を予め活性化することにより、被吸着
物に親和性を有する物質を固定することができる。
【0025】上記活性化の方法としては特に限定され
ず、例えば、エポキシド法、ハロゲン化シアン法、過ヨ
ウ素酸法、架橋試薬法等を挙げることができる。上記活
性化の方法は、使用する上記被吸着物に親和性を有する
物質の種類に応じて選択することができる。
ず、例えば、エポキシド法、ハロゲン化シアン法、過ヨ
ウ素酸法、架橋試薬法等を挙げることができる。上記活
性化の方法は、使用する上記被吸着物に親和性を有する
物質の種類に応じて選択することができる。
【0026】上記固定は、多孔質体を成形した後に行っ
てもよく、上記多孔質体を形成することができる物質を
活性化した後、多孔質体を成形する前に行ってもよい。
てもよく、上記多孔質体を形成することができる物質を
活性化した後、多孔質体を成形する前に行ってもよい。
【0027】上記多孔質体の形状は、中空糸状である。
上記多孔質体の製造方法としては特に限定されず、例え
ば、以下に記載するような押し出し法を挙げることがで
きる。上記押し出し法は、作製したい断面形状に応じた
環状ノズルを使用し、多孔質体を形成する材料を加熱に
よる溶融又は溶媒による溶解により溶液状態とし、上記
環状ノズルの内側のノズル孔から気体又は液体を押し出
すと同時に、外側のノズル孔から多孔質体を形成するこ
とができる材料を含んだ溶液を押し出した後、冷却又は
凝固液により流動性を低下させて中空糸状の多孔質体を
得る。この場合、流動性を低下させる際に、延伸、溶媒
の除去等により多孔質にすることができる。
上記多孔質体の製造方法としては特に限定されず、例え
ば、以下に記載するような押し出し法を挙げることがで
きる。上記押し出し法は、作製したい断面形状に応じた
環状ノズルを使用し、多孔質体を形成する材料を加熱に
よる溶融又は溶媒による溶解により溶液状態とし、上記
環状ノズルの内側のノズル孔から気体又は液体を押し出
すと同時に、外側のノズル孔から多孔質体を形成するこ
とができる材料を含んだ溶液を押し出した後、冷却又は
凝固液により流動性を低下させて中空糸状の多孔質体を
得る。この場合、流動性を低下させる際に、延伸、溶媒
の除去等により多孔質にすることができる。
【0028】上記多孔質体の孔径は、中空糸の内面から
外面へ血漿を通過させることができ、血球は通過できな
いものであれば、被吸着物質の大きさ、形状により自由
に選択することができるが、被吸着物質が内部に入れる
孔径であり、かつ、血漿が接触することができる表面が
充分にあることが望ましい。孔径が小さいと、被吸着物
質が内部に入れなくなり、孔径が大きすぎると、吸着す
べき場所が少なくなって、単位体積当たりの吸着量が減
少してしまう。
外面へ血漿を通過させることができ、血球は通過できな
いものであれば、被吸着物質の大きさ、形状により自由
に選択することができるが、被吸着物質が内部に入れる
孔径であり、かつ、血漿が接触することができる表面が
充分にあることが望ましい。孔径が小さいと、被吸着物
質が内部に入れなくなり、孔径が大きすぎると、吸着す
べき場所が少なくなって、単位体積当たりの吸着量が減
少してしまう。
【0029】上記多孔質体は、血液が接触する部分の孔
径とその他の部分の孔径が同一である全多孔質体構造で
あってもよく、血液が接触する部分の孔径がその他の部
分の孔径と比べて小さい、いわゆるスキン構造であって
もよい。上記多孔質体が上記スキン構造であると、上記
多孔質体の被吸着物に対する選択性が若干低い場合であ
っても、血液が接触する孔径が小さい部分において被吸
着物より分子量の大きい物質を排除することができ、有
効である。更に、血液として全血を流す場合、上記多孔
質体の血液が接触する部分への血球成分の侵入を確実に
排除することができる。
径とその他の部分の孔径が同一である全多孔質体構造で
あってもよく、血液が接触する部分の孔径がその他の部
分の孔径と比べて小さい、いわゆるスキン構造であって
もよい。上記多孔質体が上記スキン構造であると、上記
多孔質体の被吸着物に対する選択性が若干低い場合であ
っても、血液が接触する孔径が小さい部分において被吸
着物より分子量の大きい物質を排除することができ、有
効である。更に、血液として全血を流す場合、上記多孔
質体の血液が接触する部分への血球成分の侵入を確実に
排除することができる。
【0030】上記中空糸状の多孔質体は、上記容器の血
液入口及び血液出口を連結するように上記容器内に収納
され、上記濾過吸着器とすることができる。上記濾過吸
着器を用いて血液を処理する場合、血液が上記多孔質体
を通過する際に血液成分のうち血球は、上記中空糸状の
多孔質体の内部を通過し、血漿は上記多孔質体によって
濾過される。濾過された血漿は、上記多孔質体で連結さ
れた血液入口から血液出口までの流路から外れ、上記濾
過吸着器に設けられた血漿出口から取り出される。
液入口及び血液出口を連結するように上記容器内に収納
され、上記濾過吸着器とすることができる。上記濾過吸
着器を用いて血液を処理する場合、血液が上記多孔質体
を通過する際に血液成分のうち血球は、上記中空糸状の
多孔質体の内部を通過し、血漿は上記多孔質体によって
濾過される。濾過された血漿は、上記多孔質体で連結さ
れた血液入口から血液出口までの流路から外れ、上記濾
過吸着器に設けられた血漿出口から取り出される。
【0031】本発明の全血処理装置は、上記濾過吸着器
の血漿出口から、濾過血漿を上記採血回路に送りだすた
めの血漿回路を備えている。これにより、血液入口から
上記濾過吸着器に導入される血液の血漿成分が、採血さ
れた血液と比べて増加するので、上記濾過吸着器内部で
の血液のヘマトクリットを上昇させることがなく、被吸
着物質の除去効率を高めることができる。
の血漿出口から、濾過血漿を上記採血回路に送りだすた
めの血漿回路を備えている。これにより、血液入口から
上記濾過吸着器に導入される血液の血漿成分が、採血さ
れた血液と比べて増加するので、上記濾過吸着器内部で
の血液のヘマトクリットを上昇させることがなく、被吸
着物質の除去効率を高めることができる。
【0032】また、本発明の全血処理装置は、上記血漿
回路に、濾過血漿を輸送するために、また、濾過血漿の
輸送量を制御するために、ポンプ等の血漿輸送手段が設
けられている。上記血漿輸送手段は、上記濾過吸着器に
血漿出口が複数個存在した場合であっても、濾過血漿の
輸送量を制御することができるので、より効率の高い血
液の処理を実現することができる。
回路に、濾過血漿を輸送するために、また、濾過血漿の
輸送量を制御するために、ポンプ等の血漿輸送手段が設
けられている。上記血漿輸送手段は、上記濾過吸着器に
血漿出口が複数個存在した場合であっても、濾過血漿の
輸送量を制御することができるので、より効率の高い血
液の処理を実現することができる。
【0033】本発明の全血処理装置は、更に、必要に応
じて、通常の体外循環の際に行われる種々の設備や操作
を活用してもよい。上記設備としては、例えば、上記多
孔質体の目詰まりを感知するための圧力センサー、溶血
の発生を感知するためのセンサー等を挙げることができ
る。上記操作としては、例えば、血液の凝固を抑えるた
めに抗凝固剤を持続的に注入すること、濾過吸着器のプ
ライミング、返血の操作等を挙げることができる。
じて、通常の体外循環の際に行われる種々の設備や操作
を活用してもよい。上記設備としては、例えば、上記多
孔質体の目詰まりを感知するための圧力センサー、溶血
の発生を感知するためのセンサー等を挙げることができ
る。上記操作としては、例えば、血液の凝固を抑えるた
めに抗凝固剤を持続的に注入すること、濾過吸着器のプ
ライミング、返血の操作等を挙げることができる。
【0034】本発明の全血処理方法は、上記全血処理装
置を用いることを特徴とする。本発明の全血処理方法
は、上記全血処理装置を用いているので、処理された血
液中の血漿の一部を、処理される前の血液と混合させる
ことができ、ヘマトクリットを上昇させることなく、血
液を処理することができる。
置を用いることを特徴とする。本発明の全血処理方法
は、上記全血処理装置を用いているので、処理された血
液中の血漿の一部を、処理される前の血液と混合させる
ことができ、ヘマトクリットを上昇させることなく、血
液を処理することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の全血処理方法に
ついて図面を参照しながら説明するが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
ついて図面を参照しながら説明するが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
【0036】本発明の全血処理方法で使用される上記全
血処理装置は、図1に示すように、濾過吸着器1と、採
血回路2と、返血回路3と、血漿回路4とを備えてい
る。上記濾過吸着器1は、血液入口5、血液出口6及び
血漿出口7とを備えた容器内に、中空糸状の多孔質体が
複数本集束されて収納されているものである。血液入口
5から血液出口6までは、上記中空糸状の多孔質体と連
通している。血液は、この中空糸状の多孔質体を通過す
るときに、血漿を濾過することによって、血漿中に含ま
れている不要成分である被吸着物質を除去することがで
きる。血液は、液状成分である血漿と、固形成分である
血球とからなっており、このとき、血液は、中空糸状の
多孔質体内部を通過し、血漿は、中空糸状の多孔質体に
より濾過されることになる。濾過された血漿は、中空糸
状の多孔質体で連結された血液入口5から血液出口6ま
での流路から外れることになり、血漿出口7から血漿輸
送手段であるポンプ9により、血漿回路4を通って採血
回路2に戻される。
血処理装置は、図1に示すように、濾過吸着器1と、採
血回路2と、返血回路3と、血漿回路4とを備えてい
る。上記濾過吸着器1は、血液入口5、血液出口6及び
血漿出口7とを備えた容器内に、中空糸状の多孔質体が
複数本集束されて収納されているものである。血液入口
5から血液出口6までは、上記中空糸状の多孔質体と連
通している。血液は、この中空糸状の多孔質体を通過す
るときに、血漿を濾過することによって、血漿中に含ま
れている不要成分である被吸着物質を除去することがで
きる。血液は、液状成分である血漿と、固形成分である
血球とからなっており、このとき、血液は、中空糸状の
多孔質体内部を通過し、血漿は、中空糸状の多孔質体に
より濾過されることになる。濾過された血漿は、中空糸
状の多孔質体で連結された血液入口5から血液出口6ま
での流路から外れることになり、血漿出口7から血漿輸
送手段であるポンプ9により、血漿回路4を通って採血
回路2に戻される。
【0037】このときの血液、血漿及び血球の流量を、
本明細書中では、それぞれ血液流量(QB)、血漿流量
(QP)及び血球流量(QH)とする。更に、添字を付
すことによって、上記全血処理装置での位置を明確にす
る。添字0を付した場合は、採血された血液が上記全血
処理装置に流入するときの流量を表し、添字1及び2を
付した場合は、それぞれ濾過吸着器1の血液入口5及び
血液出口6での流量を表す。血漿出口7での濾過血漿流
量は、QFで表す。
本明細書中では、それぞれ血液流量(QB)、血漿流量
(QP)及び血球流量(QH)とする。更に、添字を付
すことによって、上記全血処理装置での位置を明確にす
る。添字0を付した場合は、採血された血液が上記全血
処理装置に流入するときの流量を表し、添字1及び2を
付した場合は、それぞれ濾過吸着器1の血液入口5及び
血液出口6での流量を表す。血漿出口7での濾過血漿流
量は、QFで表す。
【0038】血液流量は、血漿流量と血球流量との和で
あるので、 QB=QP+QH である。添字0、1及び2を付したそれぞれの位置にお
いても、この関係は常に成立し、 QB0=QP0+QH0 QB1=QP1+QH1 QB2=QP2+QH2 である。
あるので、 QB=QP+QH である。添字0、1及び2を付したそれぞれの位置にお
いても、この関係は常に成立し、 QB0=QP0+QH0 QB1=QP1+QH1 QB2=QP2+QH2 である。
【0039】ヘマトクリットは、血液中の血球の占める
割合であり、血球流量及び血液流量を用いて表すと、 QH/QB である。
割合であり、血球流量及び血液流量を用いて表すと、 QH/QB である。
【0040】上記濾過吸着器1の血液入口5における血
液流量は、全血処理装置に流入する血漿流量及び血球流
量に、更に、濾過血漿流量が加わっているので、 QP1=QP0+QF QH1=QH0 QB1=QH1+QP1=QH0+QP0+QF=QB
0+QF である。
液流量は、全血処理装置に流入する血漿流量及び血球流
量に、更に、濾過血漿流量が加わっているので、 QP1=QP0+QF QH1=QH0 QB1=QH1+QP1=QH0+QP0+QF=QB
0+QF である。
【0041】一方、濾過吸着器1の血液出口6における
血液流量は、上記血液入口5の血漿流量及び血球流量に
比べ、濾過血漿流量が減少しているので、 QP2=QP1−QF=QP0+QF−QF=QP0 QH2=QH1=QH0 QB2=QP2+QH2=QH0+QP0=QB0 となり、全血処理装置に流入する流量と同じである。
血液流量は、上記血液入口5の血漿流量及び血球流量に
比べ、濾過血漿流量が減少しているので、 QP2=QP1−QF=QP0+QF−QF=QP0 QH2=QH1=QH0 QB2=QP2+QH2=QH0+QP0=QB0 となり、全血処理装置に流入する流量と同じである。
【0042】上記濾過吸着器1の血液入口5でのヘマト
クリットは、 QH1/QB1=QH0/(QB0+QF) となり、濾過血漿流量で希釈されるため、全血処理装置
に流入する血液のヘマトクリット QH0/QB0 と比べて小さくなる。
クリットは、 QH1/QB1=QH0/(QB0+QF) となり、濾過血漿流量で希釈されるため、全血処理装置
に流入する血液のヘマトクリット QH0/QB0 と比べて小さくなる。
【0043】上記濾過吸着器1の血液出口6でのヘマト
クリットは、 QH2/QB2=QH0/QB0 となり、全血処理装置に流入する血液のヘマトクリット
と同じであり、濾過血漿流量には関係しない。
クリットは、 QH2/QB2=QH0/QB0 となり、全血処理装置に流入する血液のヘマトクリット
と同じであり、濾過血漿流量には関係しない。
【0044】以上のことから、本発明の全血処理方法に
おいては、ヘマトクリットを上昇させることなく血液を
処理することができるので、高い濾過血漿流量を確保す
ることができる。
おいては、ヘマトクリットを上昇させることなく血液を
処理することができるので、高い濾過血漿流量を確保す
ることができる。
【0045】本発明の全血処理方法において、上記全血
処理装置に流入する血液の総流量(QB0)と、上記濾
過吸着器から取り出す濾過血漿流量(QF)とは、(Q
F)/(QB0)>0.2の関係にあることが好まし
い。(QF)/(QB0)≦0.2であると、後で説明
する吸着効率が低くなり、好ましくない。
処理装置に流入する血液の総流量(QB0)と、上記濾
過吸着器から取り出す濾過血漿流量(QF)とは、(Q
F)/(QB0)>0.2の関係にあることが好まし
い。(QF)/(QB0)≦0.2であると、後で説明
する吸着効率が低くなり、好ましくない。
【0046】ここで、本発明の全血処理方法に特徴的で
あるヘマトクリットの上昇が起こらないことを、従来の
全血処理方法と比較して述べる。従来の全血処理装置
は、濾過吸着器を用いて血液を処理する場合、図2に示
すように、濾過吸着器1の血漿出口7が返血回路3と連
結されている。上記濾過吸着器1の血液入口5の流量
は、全血処理装置に流入する流量と同じであるので、 QP1=QP0 QH1=QH0 QB1=QB0 である。
あるヘマトクリットの上昇が起こらないことを、従来の
全血処理方法と比較して述べる。従来の全血処理装置
は、濾過吸着器を用いて血液を処理する場合、図2に示
すように、濾過吸着器1の血漿出口7が返血回路3と連
結されている。上記濾過吸着器1の血液入口5の流量
は、全血処理装置に流入する流量と同じであるので、 QP1=QP0 QH1=QH0 QB1=QB0 である。
【0047】一方、濾過吸着器1の血液出口6は、血液
入口5の血漿流量及び血球流量と比べて、濾過血漿流量
が減少しているので、 QP2=QP1−QF=QP0−QF QH2=QH0 QB2=QP2+QH2=QP0−QF+QH0=QB
0−QF である。
入口5の血漿流量及び血球流量と比べて、濾過血漿流量
が減少しているので、 QP2=QP1−QF=QP0−QF QH2=QH0 QB2=QP2+QH2=QP0−QF+QH0=QB
0−QF である。
【0048】濾過吸着器1の血液入口5におけるヘマト
クリットは、全血処理装置に流入する血液流量と同じで
あり、 QH0/QB0 となる。上記濾過吸着器1の血液出口6におけるヘマト
クリットは、 QH2/QB2=QH0/(QB0−QF) となり、濾過血漿流量が減少することにより濃縮され、
全血処理装置に流入する血液及び濾過吸着器1の血液入
口5におけるヘマトクリットと比べて大きくなる。
クリットは、全血処理装置に流入する血液流量と同じで
あり、 QH0/QB0 となる。上記濾過吸着器1の血液出口6におけるヘマト
クリットは、 QH2/QB2=QH0/(QB0−QF) となり、濾過血漿流量が減少することにより濃縮され、
全血処理装置に流入する血液及び濾過吸着器1の血液入
口5におけるヘマトクリットと比べて大きくなる。
【0049】以上のように、従来の全血処理方法におい
ては、濾過吸着器1内から濾過血漿を抜き取るのに従
い、血液出口6でのヘマトクリットが上昇するため、高
い濾過血漿流量を確保することが困難となる。
ては、濾過吸着器1内から濾過血漿を抜き取るのに従
い、血液出口6でのヘマトクリットが上昇するため、高
い濾過血漿流量を確保することが困難となる。
【0050】次に、本発明の全血処理方法における吸着
効率について説明する。被吸着物質は、液状成分である
血漿中に存在しているので、被吸着物質の濃度及び除去
効率においては、固形分である血球は無視して考えるこ
とができる。被吸着物質の濃度は、固形分のない血漿体
積に対する被吸着物質の量とし、Cで表す。全血処理装
置の各位置における濃度を流量のときと同一の添字を付
して表すこととし、全血処理装置に流入する位置をC
0、濾過吸着器の血液入口5の濃度及び血液出口6の濃
度を、それぞれC1及びC2で表す。
効率について説明する。被吸着物質は、液状成分である
血漿中に存在しているので、被吸着物質の濃度及び除去
効率においては、固形分である血球は無視して考えるこ
とができる。被吸着物質の濃度は、固形分のない血漿体
積に対する被吸着物質の量とし、Cで表す。全血処理装
置の各位置における濃度を流量のときと同一の添字を付
して表すこととし、全血処理装置に流入する位置をC
0、濾過吸着器の血液入口5の濃度及び血液出口6の濃
度を、それぞれC1及びC2で表す。
【0051】濾過吸着器に流入した血漿は、一部が濾過
血漿として中空糸状の多孔質体を横切って抜き出されて
流量が減少するのみであり、基本的には被吸着物質の濃
度が濃縮されたり、希釈されたりしないので、血液出口
6における濃度は、血液入口5における濃度と同じであ
り、C2=C1である。
血漿として中空糸状の多孔質体を横切って抜き出されて
流量が減少するのみであり、基本的には被吸着物質の濃
度が濃縮されたり、希釈されたりしないので、血液出口
6における濃度は、血液入口5における濃度と同じであ
り、C2=C1である。
【0052】濾過吸着器の血漿出口7の被吸着物質の濃
度は、血漿が中空糸状の多孔質体を横切る際に被吸着物
質が吸着除去されるため、血液入口5の被吸着物質の濃
度C1よりも低下する。血漿が中空糸状の多孔質体を横
切る際に被吸着物質の濃度が低下した割合をKとする
と、被吸着物質の濃度の低下量は、K×C1となる。
度は、血漿が中空糸状の多孔質体を横切る際に被吸着物
質が吸着除去されるため、血液入口5の被吸着物質の濃
度C1よりも低下する。血漿が中空糸状の多孔質体を横
切る際に被吸着物質の濃度が低下した割合をKとする
と、被吸着物質の濃度の低下量は、K×C1となる。
【0053】単位時間当たりの全血処理装置に流入する
被吸着物質の量は、濃度に流量を掛けたものであり、 C0×QP0 である。全血処理装置において、実際に被吸着物質を吸
着除去する部分は、濾過吸着器であるので、単位時間当
たりの全血処理装置で吸着除去される被吸着物質の量
は、中空糸状の多孔質体を横切った際の被吸着物質の濃
度の低下量に流量を掛けたものとなり、 K×C1×QF となる。
被吸着物質の量は、濃度に流量を掛けたものであり、 C0×QP0 である。全血処理装置において、実際に被吸着物質を吸
着除去する部分は、濾過吸着器であるので、単位時間当
たりの全血処理装置で吸着除去される被吸着物質の量
は、中空糸状の多孔質体を横切った際の被吸着物質の濃
度の低下量に流量を掛けたものとなり、 K×C1×QF となる。
【0054】全血処理装置における被吸着物質の除去効
率を、全血処理装置に流入した被吸着物質の量のうちの
全血処理装置で吸着除去された被吸着物質の量とする
と、 K×C1×QF/(C0×QP0) となる。
率を、全血処理装置に流入した被吸着物質の量のうちの
全血処理装置で吸着除去された被吸着物質の量とする
と、 K×C1×QF/(C0×QP0) となる。
【0055】以上のことから、本発明の全血処理方法に
おける被吸着物質の除去効率は、以下のようにして求め
ることができる。
おける被吸着物質の除去効率は、以下のようにして求め
ることができる。
【0056】濾過血漿を採血回路に戻すため、単位時間
当たりの濾過吸着器に流入する被吸着物質の量は、 C1×QP1=C0×QP0+(1−K)×C1×QF の関係が成り立つ。これをC1について解くと、濾過吸
着器の血液入口の被吸着物質の濃度は、 C1=C0×QP0/{(K−1)×QF+QP1} となり、全血処理装置における被吸着物質の除去効率
は、 K×QF/{(K−1)×QF+QP1} となる。更に、 QP1=QP0+QF であるので、 K×QF/(K×QF+QP0) となる。
当たりの濾過吸着器に流入する被吸着物質の量は、 C1×QP1=C0×QP0+(1−K)×C1×QF の関係が成り立つ。これをC1について解くと、濾過吸
着器の血液入口の被吸着物質の濃度は、 C1=C0×QP0/{(K−1)×QF+QP1} となり、全血処理装置における被吸着物質の除去効率
は、 K×QF/{(K−1)×QF+QP1} となる。更に、 QP1=QP0+QF であるので、 K×QF/(K×QF+QP0) となる。
【0057】一方、従来の全血処理方法における被吸着
物質の除去効率は、以下のようにして求めることができ
る。従来の全血処理方法では、全血処理装置に流入する
血漿がそのまま濾過吸着器に流入するので、全血処理装
置における被吸着物質の除去効率は、 K×C0×QF/(C0×QP0) となり、整理すると、 K×QF/QP0 となる。以上をまとめると、表1のようになる。
物質の除去効率は、以下のようにして求めることができ
る。従来の全血処理方法では、全血処理装置に流入する
血漿がそのまま濾過吸着器に流入するので、全血処理装
置における被吸着物質の除去効率は、 K×C0×QF/(C0×QP0) となり、整理すると、 K×QF/QP0 となる。以上をまとめると、表1のようになる。
【0058】
【表1】
【0059】表1から、被吸着物質の除去効率を高める
ためには、濾過血漿流量QFを大きくする必要がある
が、濾過血漿流量QFが大きくなると、従来の全血処理
方法では、濾過吸着器の血液出口におけるヘマトクリッ
トが上昇し、溶血を起こしてしまうおそれがあり、ひい
ては、濾過血漿流量QFを大きくすることもできなくな
る。一方、本発明の全血処理方法では、濾過血漿流量Q
Fを大きくして、被吸着物質の除去効率を高めても、濾
過吸着器内でヘマトクリットが上昇しないので、溶血を
起こすことなく、長期間にわたって効率よく血液を処理
することができる。
ためには、濾過血漿流量QFを大きくする必要がある
が、濾過血漿流量QFが大きくなると、従来の全血処理
方法では、濾過吸着器の血液出口におけるヘマトクリッ
トが上昇し、溶血を起こしてしまうおそれがあり、ひい
ては、濾過血漿流量QFを大きくすることもできなくな
る。一方、本発明の全血処理方法では、濾過血漿流量Q
Fを大きくして、被吸着物質の除去効率を高めても、濾
過吸着器内でヘマトクリットが上昇しないので、溶血を
起こすことなく、長期間にわたって効率よく血液を処理
することができる。
【0060】以下に具体的な数字を掲げて計算し、本発
明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらのみに限定
されるものではない。
明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらのみに限定
されるものではない。
【0061】計算例1 図1に示した全血処理装置を用いて、被吸着物質の除去
効率を0〜0.8まで変化させたときの、対応するヘマ
トクリットを計算した。このときの血液流量QB0を1
00ml/分、初期の血液のヘマトクリットを0.5、
血漿流量QP0を50ml/分、血球流量QH0を50
ml/分とした。また、濾過吸着器による被吸着物質の
低下の割合Kを1(被吸着物質をすべて除去したときの
値)とした。結果を図3に示した。
効率を0〜0.8まで変化させたときの、対応するヘマ
トクリットを計算した。このときの血液流量QB0を1
00ml/分、初期の血液のヘマトクリットを0.5、
血漿流量QP0を50ml/分、血球流量QH0を50
ml/分とした。また、濾過吸着器による被吸着物質の
低下の割合Kを1(被吸着物質をすべて除去したときの
値)とした。結果を図3に示した。
【0062】計算例2 図2に示した全血処理装置を用いたこと以外は、計算例
1と同様にしてヘマトクリットを測定した。結果を図4
に示した。
1と同様にしてヘマトクリットを測定した。結果を図4
に示した。
【0063】図3及び図4から、本発明の全血処理方法
では、全血処理装置での被吸着物質の除去効率を高めた
場合であっても、ヘマトクリットの上昇がないことが判
る。一方、従来の全血処理方法では、被吸着物質の除去
効率を高くするに従って、ヘマトクリットが上昇する。
特に、効率を高くすればするほどヘマトクリットは急激
に上昇することが判る。例えば、被吸着物質の除去効率
が0.8のとき、従来の全血処理方法では、図4からヘ
マトクリットは約0.83であり、これは、液状成分で
ある血漿が17%しかないことを意味し、現実的に通液
することが困難となる値であった。
では、全血処理装置での被吸着物質の除去効率を高めた
場合であっても、ヘマトクリットの上昇がないことが判
る。一方、従来の全血処理方法では、被吸着物質の除去
効率を高くするに従って、ヘマトクリットが上昇する。
特に、効率を高くすればするほどヘマトクリットは急激
に上昇することが判る。例えば、被吸着物質の除去効率
が0.8のとき、従来の全血処理方法では、図4からヘ
マトクリットは約0.83であり、これは、液状成分で
ある血漿が17%しかないことを意味し、現実的に通液
することが困難となる値であった。
【0064】従って、本発明の全血処理方法において
は、ヘマトクリットの上昇がないので、現実的に高い濾
過血漿流量を得ることができ、被吸着物質の除去効率を
高めることが可能となる。
は、ヘマトクリットの上昇がないので、現実的に高い濾
過血漿流量を得ることができ、被吸着物質の除去効率を
高めることが可能となる。
【0065】
【発明の効果】本発明の全血処理装置及び全血処理方法
は上述の構成よりなり、濾過吸着器内で血液のヘマトク
リットを上昇させることなく、かつ、血液中の不要成分
である被吸着物質を効率よく除去することができるの
で、全血中の不要成分を吸着除去する体外循環法に好適
に使用することができる。
は上述の構成よりなり、濾過吸着器内で血液のヘマトク
リットを上昇させることなく、かつ、血液中の不要成分
である被吸着物質を効率よく除去することができるの
で、全血中の不要成分を吸着除去する体外循環法に好適
に使用することができる。
【図1】本発明の全血処理方法の処理の流れを示す概念
図である。図中、矢印は液体の流れの方向を表す。
図である。図中、矢印は液体の流れの方向を表す。
【図2】従来の全血処理方法の処理の流れを示す概念図
である。図中、矢印は液体の流れの方向を表す。
である。図中、矢印は液体の流れの方向を表す。
【図3】本発明の全血処理方法における被吸着物質の除
去効率とヘマトクリットとの関係を表すグラフである。
実線は濾過吸着器の血液入口での値を表し、破線は、濾
過吸着器の血液出口での値を表す。
去効率とヘマトクリットとの関係を表すグラフである。
実線は濾過吸着器の血液入口での値を表し、破線は、濾
過吸着器の血液出口での値を表す。
【図4】従来の全血処理方法における被吸着物質の除去
効率とヘマトクリットとの関係を表すグラフである。実
線は濾過吸着器の血液入口での値を表し、破線は、濾過
吸着器の血液出口での値を表す。
効率とヘマトクリットとの関係を表すグラフである。実
線は濾過吸着器の血液入口での値を表し、破線は、濾過
吸着器の血液出口での値を表す。
1 濾過吸着器 2 採血回路 3 返血回路 4 濾過血漿回路 5 血液入口 6 血液出口 7 血漿出口 8 血液輸送ポンプ 9 濾過血漿輸送ポンプ
Claims (3)
- 【請求項1】 血液を処理するための濾過吸着器と、採
血された血液を採血口から前記濾過吸着器に導入するた
めの採血回路と、前記濾過吸着器により処理された血液
を前記濾過吸着器から送りだすための返血回路とを備
え、前記採血回路中に血液を輸送するための血液輸送手
段を設けた全血処理装置において、前記濾過吸着器は、
血液入口、血液出口、及び、少なくとも1つの血漿出口
を備えた容器に、中空糸状の多孔質体が複数本集束され
て収納されたものであり、前記血液入口及び前記血液出
口が、前記中空糸状の多孔質体と連通し、かつ、前記血
漿出口が、前記中空糸状の多孔質体により濾過された血
漿を送りだすものであり、前記採血回路は、血漿回路を
介して前記血漿出口と連結されており、前記血漿回路に
は、血漿を輸送する血漿輸送手段が設けられていること
を特徴とする全血処理装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の全血処理装置を用いるこ
とを特徴とする全血処理方法。 - 【請求項3】 全血処理装置に流入する血液の総流量
(QB0)と、濾過吸着器から取り出す濾過血漿流量
(QF)とは、(QF)/(QB0)>0.2の関係に
ある請求項2記載の全血処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8354896A JPH10179732A (ja) | 1996-12-21 | 1996-12-21 | 全血処理装置及び全血処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8354896A JPH10179732A (ja) | 1996-12-21 | 1996-12-21 | 全血処理装置及び全血処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10179732A true JPH10179732A (ja) | 1998-07-07 |
Family
ID=18440647
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8354896A Pending JPH10179732A (ja) | 1996-12-21 | 1996-12-21 | 全血処理装置及び全血処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10179732A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010166979A (ja) * | 2009-01-20 | 2010-08-05 | Rei Medical Co Ltd | 体液浄化処理用吸着カラム |
WO2012036169A1 (ja) * | 2010-09-15 | 2012-03-22 | 旭化成クラレメディカル株式会社 | 血液浄化装置及びその制御方法 |
-
1996
- 1996-12-21 JP JP8354896A patent/JPH10179732A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010166979A (ja) * | 2009-01-20 | 2010-08-05 | Rei Medical Co Ltd | 体液浄化処理用吸着カラム |
WO2012036169A1 (ja) * | 2010-09-15 | 2012-03-22 | 旭化成クラレメディカル株式会社 | 血液浄化装置及びその制御方法 |
CN103118719A (zh) * | 2010-09-15 | 2013-05-22 | 旭化成医疗株式会社 | 血液净化装置及其控制方法 |
JP5547293B2 (ja) * | 2010-09-15 | 2014-07-09 | 旭化成メディカル株式会社 | 血液浄化装置及びその制御方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040826 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041012 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041206 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050208 |