JPH10131930A - プラマイねじ及びドライバービットとの組合せ - Google Patents
プラマイねじ及びドライバービットとの組合せInfo
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- JPH10131930A JPH10131930A JP8282352A JP28235296A JPH10131930A JP H10131930 A JPH10131930 A JP H10131930A JP 8282352 A JP8282352 A JP 8282352A JP 28235296 A JP28235296 A JP 28235296A JP H10131930 A JPH10131930 A JP H10131930A
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- groove
- bit
- screw
- blade portion
- driver bit
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- Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 プラマイねじとドライバービットの組合せに
おいて、ねじのビット嵌合溝における溝部の構成を改善
することにより、ドライバービットのカムアウト現象を
有効に防止し、従来におけるようなねじの破損を防止す
る。 【解決手段】 ねじ頭部30aに十字溝からなるビット
嵌合溝32を設け、このビット嵌合溝の交差する一方の
直線溝32aをプラスドライバービットの刃部が嵌入適
合するように形成すると共に、その他方の直線溝32b
をマイナスドライバービットの刃部が嵌入適合するよう
に形成してなるプラマイねじ30において、プラスドラ
イバービットの刃部が嵌入適合する一方の直線溝32a
の端縁部に、所定深さのほぼ垂直端壁部33aを形成
し、プラスドライバービットの刃部先端とビット嵌合溝
32との嵌合に際して前記一方の直線溝32aに嵌入す
ると共にその下縁部が前記溝底部33bに当接するよう
に構成した。
おいて、ねじのビット嵌合溝における溝部の構成を改善
することにより、ドライバービットのカムアウト現象を
有効に防止し、従来におけるようなねじの破損を防止す
る。 【解決手段】 ねじ頭部30aに十字溝からなるビット
嵌合溝32を設け、このビット嵌合溝の交差する一方の
直線溝32aをプラスドライバービットの刃部が嵌入適
合するように形成すると共に、その他方の直線溝32b
をマイナスドライバービットの刃部が嵌入適合するよう
に形成してなるプラマイねじ30において、プラスドラ
イバービットの刃部が嵌入適合する一方の直線溝32a
の端縁部に、所定深さのほぼ垂直端壁部33aを形成
し、プラスドライバービットの刃部先端とビット嵌合溝
32との嵌合に際して前記一方の直線溝32aに嵌入す
ると共にその下縁部が前記溝底部33bに当接するよう
に構成した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスドライバー
ビットおよびマイナスドライバービットにそれぞれ適合
し得るビット嵌合溝を備えたねじおよびこれに適用する
ドライバービットに係るものであり、特にねじの頭部に
形成する十字溝からなるビット嵌合溝とこれに適応する
ドライバービットとの嵌合を緊密に行い、常に適正なト
ルク伝達によってねじの取付けおよび取外しを迅速かつ
確実に達成することができるプラマイねじ及びドライバ
ービットとの組合せに関するものである。
ビットおよびマイナスドライバービットにそれぞれ適合
し得るビット嵌合溝を備えたねじおよびこれに適用する
ドライバービットに係るものであり、特にねじの頭部に
形成する十字溝からなるビット嵌合溝とこれに適応する
ドライバービットとの嵌合を緊密に行い、常に適正なト
ルク伝達によってねじの取付けおよび取外しを迅速かつ
確実に達成することができるプラマイねじ及びドライバ
ービットとの組合せに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、プラスドライバービットおよ
びマイナスドライバービットにそれぞれ適合し得る嵌合
溝を備えたねじとして、例えば図11および図12に示
すように構成したプラマイねじ10が知られている。ま
た、このようなプラマイねじに適用し得るドライバービ
ットとして、図13に示すように構成したプラスドライ
バービット20が使用されている。さらに、図14は前
記プラマイねじ10と前記プラスドライバービット20
との嵌合状態を示すものである。
びマイナスドライバービットにそれぞれ適合し得る嵌合
溝を備えたねじとして、例えば図11および図12に示
すように構成したプラマイねじ10が知られている。ま
た、このようなプラマイねじに適用し得るドライバービ
ットとして、図13に示すように構成したプラスドライ
バービット20が使用されている。さらに、図14は前
記プラマイねじ10と前記プラスドライバービット20
との嵌合状態を示すものである。
【0003】そして、前記プラマイねじ10は、従来よ
り公知の一般的なマイナスドライバービットの使用も可
能であるという利点を備えている。
り公知の一般的なマイナスドライバービットの使用も可
能であるという利点を備えている。
【0004】しかるに、図11および図12に示す従来
のプラマイねじ10は、そのねじ頭部10aに十字溝か
らなる嵌合溝12が設けられる。この嵌合溝12は、ね
じ頭部10aの中心において互いに十字状に交差する一
対の直線溝10a、10bからなり、その一方の直線溝
10aはプラスドライバービットの刃部と当接嵌合する
ように構成すると共に、他方の直線溝10bはマイナス
ドライバービットの刃部と当接嵌合するように構成され
ている。
のプラマイねじ10は、そのねじ頭部10aに十字溝か
らなる嵌合溝12が設けられる。この嵌合溝12は、ね
じ頭部10aの中心において互いに十字状に交差する一
対の直線溝10a、10bからなり、その一方の直線溝
10aはプラスドライバービットの刃部と当接嵌合する
ように構成すると共に、他方の直線溝10bはマイナス
ドライバービットの刃部と当接嵌合するように構成され
ている。
【0005】前記一方の直線溝12aは、それぞれ端縁
部よりねじ頸部10bの中心部に指向して、それぞれ一
定の傾斜溝部(12a)として延在形成されると共に、
その底部において緩傾斜のほぼ円錐底面14が形成され
た構成からなる。そして、この傾斜溝部(12a)の両
側面には、それぞれ底部に向かってテーパを有するテー
パ側壁部13aが形成され、このテーパ側壁部13aに
おいて、後述するプラスドライバービットの刃部と当接
係合する。
部よりねじ頸部10bの中心部に指向して、それぞれ一
定の傾斜溝部(12a)として延在形成されると共に、
その底部において緩傾斜のほぼ円錐底面14が形成され
た構成からなる。そして、この傾斜溝部(12a)の両
側面には、それぞれ底部に向かってテーパを有するテー
パ側壁部13aが形成され、このテーパ側壁部13aに
おいて、後述するプラスドライバービットの刃部と当接
係合する。
【0006】また、前記他方の直線溝12bは、マイナ
スドライバービットの刃部と当接係合するに十分な幅と
深さを備えた水平溝部(12b)として延在形成され
る。そして、この水平溝部(12b)の両側面には、そ
れぞれ底部に向かってほぼ垂直な垂直側壁部13bが形
成され、この垂直側壁部13bにおいて、公知のマイナ
スドライバービットの刃部と当接係合する。
スドライバービットの刃部と当接係合するに十分な幅と
深さを備えた水平溝部(12b)として延在形成され
る。そして、この水平溝部(12b)の両側面には、そ
れぞれ底部に向かってほぼ垂直な垂直側壁部13bが形
成され、この垂直側壁部13bにおいて、公知のマイナ
スドライバービットの刃部と当接係合する。
【0007】なお、前記一方の直線溝(傾斜溝部)12
aと隣接する前記他方の直線溝(水平溝部)12bとの
偶角部には、それぞれ所要のテーパ結合面17a、17
bが形成され、これらテーパ結合面17a、17bに対
しても、後述するドライバービットの刃部の一部が当接
係合される。
aと隣接する前記他方の直線溝(水平溝部)12bとの
偶角部には、それぞれ所要のテーパ結合面17a、17
bが形成され、これらテーパ結合面17a、17bに対
しても、後述するドライバービットの刃部の一部が当接
係合される。
【0008】そこで、図13に示す従来のプラスドライ
バービット20は、前記プラマイねじ10の嵌合溝12
に嵌合する刃部22をそれぞれ備えると共に、前記嵌合
溝12の端縁部よりねじ頸部10bの中心部に指向して
延在形成された傾斜溝部12aの形状に適合するように
それぞれ延在させた延長刃部22aを形成した構成から
なる。なお、参照符号23は、前記各刃部22ないし延
長刃部22aの両側面に形成されるテーパ側壁部を示
す。すなわち、このテーパ側壁部23が、前述したプラ
マイねじ10の嵌合溝12の一方の直線溝(傾斜溝部)
12aに形成されたテーパ側壁部13aと当接係合す
る。
バービット20は、前記プラマイねじ10の嵌合溝12
に嵌合する刃部22をそれぞれ備えると共に、前記嵌合
溝12の端縁部よりねじ頸部10bの中心部に指向して
延在形成された傾斜溝部12aの形状に適合するように
それぞれ延在させた延長刃部22aを形成した構成から
なる。なお、参照符号23は、前記各刃部22ないし延
長刃部22aの両側面に形成されるテーパ側壁部を示
す。すなわち、このテーパ側壁部23が、前述したプラ
マイねじ10の嵌合溝12の一方の直線溝(傾斜溝部)
12aに形成されたテーパ側壁部13aと当接係合す
る。
【0009】このように構成された、従来のプラマイね
じとプラスドライバービットの組合せによれば、図14
に示すように、プラマイねじ10とプラスドライバービ
ット20とを嵌合すれば、前述したように、プラスドラ
イバービット20の各刃部22および延長刃部22a
が、それぞれ嵌合溝12に嵌入し、いずれか一対の刃部
22および延長刃部22aの側壁部23が、プラマイね
じ10の一方の直線溝(傾斜溝部)12aに形成された
テーパ側壁部13aに当接する。これにより、前記プラ
スドライバービット20を回動することにより、プラマ
イねじ10に対して所定のトルク伝達を行うことができ
る。すなわち、所要のねじ取付け対象物におけるプラマ
イねじ10の取付けまたは取外しを行うことができる。
じとプラスドライバービットの組合せによれば、図14
に示すように、プラマイねじ10とプラスドライバービ
ット20とを嵌合すれば、前述したように、プラスドラ
イバービット20の各刃部22および延長刃部22a
が、それぞれ嵌合溝12に嵌入し、いずれか一対の刃部
22および延長刃部22aの側壁部23が、プラマイね
じ10の一方の直線溝(傾斜溝部)12aに形成された
テーパ側壁部13aに当接する。これにより、前記プラ
スドライバービット20を回動することにより、プラマ
イねじ10に対して所定のトルク伝達を行うことができ
る。すなわち、所要のねじ取付け対象物におけるプラマ
イねじ10の取付けまたは取外しを行うことができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た構成からなる従来のプラマイねじ10とプラスドライ
バービット20との組合せによれば、図14に示すよう
に、ねじ頭部10aにおける一方の直線溝12aは、そ
の端縁部よりねじ頸部10bの中心部に指向して一定の
傾斜溝部12aを形成しており、一方これに対応するプ
ラスドライバービット20は、その延長刃部22aの稜
線部分が前記傾斜溝部12aの形状に適合して前記嵌合
溝12に嵌合され、しかもこの延長刃部22aの稜線部
分は、その先端より後方に指向して漸次幅広く形成され
ている。さらに、プラスドライバービット20の刃部2
2に形成されたテーパ側壁部23も、プラマイねじ10
の傾斜溝部12aに形成されたテーパ側壁部13aに当
接係合するため、前記プラスドライバービット20を、
所定の方向に回動させると、前記プラスドライバービッ
ト20と傾斜溝部12aとの接触状態が、全面的にテー
パ接触と言えるものであるため、プラスドライバービッ
ト20の先端は前記傾斜溝部12aの傾斜面に沿って外
方へ飛び出そうとする(図14に矢印で示す)、所謂カ
ムアウト現象を生じる。
た構成からなる従来のプラマイねじ10とプラスドライ
バービット20との組合せによれば、図14に示すよう
に、ねじ頭部10aにおける一方の直線溝12aは、そ
の端縁部よりねじ頸部10bの中心部に指向して一定の
傾斜溝部12aを形成しており、一方これに対応するプ
ラスドライバービット20は、その延長刃部22aの稜
線部分が前記傾斜溝部12aの形状に適合して前記嵌合
溝12に嵌合され、しかもこの延長刃部22aの稜線部
分は、その先端より後方に指向して漸次幅広く形成され
ている。さらに、プラスドライバービット20の刃部2
2に形成されたテーパ側壁部23も、プラマイねじ10
の傾斜溝部12aに形成されたテーパ側壁部13aに当
接係合するため、前記プラスドライバービット20を、
所定の方向に回動させると、前記プラスドライバービッ
ト20と傾斜溝部12aとの接触状態が、全面的にテー
パ接触と言えるものであるため、プラスドライバービッ
ト20の先端は前記傾斜溝部12aの傾斜面に沿って外
方へ飛び出そうとする(図14に矢印で示す)、所謂カ
ムアウト現象を生じる。
【0011】特に、従来のプラマイねじの嵌合溝の形状
は、図12に示すように、ドライバービットの先端刃部
の嵌合を容易にするため、それぞれ嵌合溝12の溝幅
は、例えばドライバービット20の延長刃部22aの稜
線部分の幅より比較的大きく形成され、一方十字状の交
差する直線溝12a、12b間の境界部分ないし偶角部
に形成されるテーパ側壁部13a、垂直側壁部13bお
よびテーパ結合面17a、17bの面積は比較的小さ
い。このため、前記ドライバービット20の回動操作に
おいて、前記テーパ側壁部13a、垂直側壁部13bお
よびテーパ結合面17a、17bには、多大な応力が負
荷され、ねじ締め抵抗が大きな場合には、図12に斜線
部15で示すように、前記テーパ側壁部13a、垂直側
壁部13bおよびテーパ結合面17a、17bが次第に
破損する。従って、この破損部(15)が拡大される
と、前記ドライバービット20のカムアウト現象が頻繁
となり、遂にはねじ締め作業が不可能となる。
は、図12に示すように、ドライバービットの先端刃部
の嵌合を容易にするため、それぞれ嵌合溝12の溝幅
は、例えばドライバービット20の延長刃部22aの稜
線部分の幅より比較的大きく形成され、一方十字状の交
差する直線溝12a、12b間の境界部分ないし偶角部
に形成されるテーパ側壁部13a、垂直側壁部13bお
よびテーパ結合面17a、17bの面積は比較的小さ
い。このため、前記ドライバービット20の回動操作に
おいて、前記テーパ側壁部13a、垂直側壁部13bお
よびテーパ結合面17a、17bには、多大な応力が負
荷され、ねじ締め抵抗が大きな場合には、図12に斜線
部15で示すように、前記テーパ側壁部13a、垂直側
壁部13bおよびテーパ結合面17a、17bが次第に
破損する。従って、この破損部(15)が拡大される
と、前記ドライバービット20のカムアウト現象が頻繁
となり、遂にはねじ締め作業が不可能となる。
【0012】このような観点から、前記ドライバービッ
ト20のカムアウト現象を防止するためには、ドライバ
ービット20の回動に際し、これをねじの嵌合溝12に
対して強力に押し付ける推力を加えることが必要とな
る。しかしながら、ねじの取付け対象物が金属等の剛性
体である場合は問題がないが、精密部品等の場合には、
これら対象物を損傷ないし破損してしまう欠点がある。
ト20のカムアウト現象を防止するためには、ドライバ
ービット20の回動に際し、これをねじの嵌合溝12に
対して強力に押し付ける推力を加えることが必要とな
る。しかしながら、ねじの取付け対象物が金属等の剛性
体である場合は問題がないが、精密部品等の場合には、
これら対象物を損傷ないし破損してしまう欠点がある。
【0013】また、前述したカムアウト現象の発生は、
ビット先端部すなわち刃部22および延長刃部22aの
摩耗を早め、これらの摩耗によって、さらに前記カムア
ウト現象の発生を助長し、この結果ねじの嵌合溝12の
破損も増大することになる。
ビット先端部すなわち刃部22および延長刃部22aの
摩耗を早め、これらの摩耗によって、さらに前記カムア
ウト現象の発生を助長し、この結果ねじの嵌合溝12の
破損も増大することになる。
【0014】さらに、前記ドライバービット20に対し
て過大な推力を加えることにより、前記カムアウト現象
を防止することは可能であるが、その反面において、ね
じに対して正確なトルクを伝達することができず、操作
者によってドライバービット20に加える推力の大きさ
が相違し、この結果ねじの締付けトルクにばらつきが生
じる難点がある。
て過大な推力を加えることにより、前記カムアウト現象
を防止することは可能であるが、その反面において、ね
じに対して正確なトルクを伝達することができず、操作
者によってドライバービット20に加える推力の大きさ
が相違し、この結果ねじの締付けトルクにばらつきが生
じる難点がある。
【0015】さらにまた、タッピングねじの場合、これ
を合成樹脂等の対象物に対してねじの締付けを行う際に
は、ねじの回転摩擦に加えて推力による摩擦が加わっ
て、対象物に高熱が発生して対象物のねじ取付け部分の
硬度を低下させ、ねじの緩みの発生ないしは対象物を破
損させる等の難点がある。
を合成樹脂等の対象物に対してねじの締付けを行う際に
は、ねじの回転摩擦に加えて推力による摩擦が加わっ
て、対象物に高熱が発生して対象物のねじ取付け部分の
硬度を低下させ、ねじの緩みの発生ないしは対象物を破
損させる等の難点がある。
【0016】一方、手動でねじの締付けを行う場合、ド
ライバービット20をねじに対し十分押し付けながらこ
れを回動させるという操作は、操作者にとって多大な労
力と疲労とを与える難点がある。
ライバービット20をねじに対し十分押し付けながらこ
れを回動させるという操作は、操作者にとって多大な労
力と疲労とを与える難点がある。
【0017】また、前述した従来のブラマイねじ10と
ドライバービット20との組合せによれば、手動工具あ
るは電動工具を使用してねじの取付けを行う場合、ねじ
の嵌合溝に対するビット先端部との嵌合に際して、ねじ
軸とドライバービット軸とを同軸に適合させた状態を維
持してねじの回動操作を行うことは困難であり、従って
ねじ軸とドライバービット軸とが傾斜している場合に
は、前記カムアウト現象が頻繁に発生するばかりでな
く、ねじ溝の破損も頻繁となる。
ドライバービット20との組合せによれば、手動工具あ
るは電動工具を使用してねじの取付けを行う場合、ねじ
の嵌合溝に対するビット先端部との嵌合に際して、ねじ
軸とドライバービット軸とを同軸に適合させた状態を維
持してねじの回動操作を行うことは困難であり、従って
ねじ軸とドライバービット軸とが傾斜している場合に
は、前記カムアウト現象が頻繁に発生するばかりでな
く、ねじ溝の破損も頻繁となる。
【0018】さらに、ねじの取外し作業に際しても、前
記と同様のカムアウト現象およびねじ溝の破損を生じ易
くなるが、この場合にはねじの取外しが不可能となり、
ねじの取付け対象物の一部を破壊しなければならなくな
る事態が発生する。特に、ねじの嵌合溝内にごみ詰まり
等を生じた場合には、前記事態の発生は著しくなる欠点
がある。
記と同様のカムアウト現象およびねじ溝の破損を生じ易
くなるが、この場合にはねじの取外しが不可能となり、
ねじの取付け対象物の一部を破壊しなければならなくな
る事態が発生する。特に、ねじの嵌合溝内にごみ詰まり
等を生じた場合には、前記事態の発生は著しくなる欠点
がある。
【0019】そこで、本発明の目的は、プラマイねじと
ドライバービットの組合せにおいて、ねじのビット嵌合
溝における溝部の構成を改善することにより、ドライバ
ービットのカムアウト現象を有効に防止し、従来におけ
るようなねじの破損を防止すると共に、仮にねじのビッ
ト嵌合溝部分に破損を生じても、常に適正かつ迅速なね
じ締め作業を達成し、作業能率を著しく向上することが
できるプラマイねじ及びドライバービットとの組合せを
提供することにある。
ドライバービットの組合せにおいて、ねじのビット嵌合
溝における溝部の構成を改善することにより、ドライバ
ービットのカムアウト現象を有効に防止し、従来におけ
るようなねじの破損を防止すると共に、仮にねじのビッ
ト嵌合溝部分に破損を生じても、常に適正かつ迅速なね
じ締め作業を達成し、作業能率を著しく向上することが
できるプラマイねじ及びドライバービットとの組合せを
提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係るプラマイねじは、ねじ頭部に十字溝か
らなるビット嵌合溝を設け、このビット嵌合溝の交差す
る一方の直線溝をプラスドライバービットの刃部が嵌入
適合するように形成すると共に、その他方の直線溝をマ
イナスドライバービットの刃部が嵌入適合するように形
成してなるプラマイねじにおいて、前記プラスドライバ
ービットの刃部が嵌入適合する一方の直線溝の端縁部
に、所定深さのほぼ垂直端壁部を形成し、前記プラスド
ライバービットの刃部先端とビット嵌合溝との嵌合に際
して前記一方の直線溝に嵌入すると共にその下縁部が前
記溝底部に当接するように構成した刃部を備えたドライ
バービットに適合するようにビット嵌合溝を形成したこ
とを特徴とする。
め、本発明に係るプラマイねじは、ねじ頭部に十字溝か
らなるビット嵌合溝を設け、このビット嵌合溝の交差す
る一方の直線溝をプラスドライバービットの刃部が嵌入
適合するように形成すると共に、その他方の直線溝をマ
イナスドライバービットの刃部が嵌入適合するように形
成してなるプラマイねじにおいて、前記プラスドライバ
ービットの刃部が嵌入適合する一方の直線溝の端縁部
に、所定深さのほぼ垂直端壁部を形成し、前記プラスド
ライバービットの刃部先端とビット嵌合溝との嵌合に際
して前記一方の直線溝に嵌入すると共にその下縁部が前
記溝底部に当接するように構成した刃部を備えたドライ
バービットに適合するようにビット嵌合溝を形成したこ
とを特徴とする。
【0021】この場合、前記プラスドライバービットの
刃部が嵌入適合する一方の直線溝の溝底部は、その端縁
部に形成した垂直端壁部の下縁部よりねじ頭部の中心部
に指向して延在させた水平底部として形成し、これら水
平底部よりさらにねじ頸部の中心部に指向してそれぞれ
傾斜溝部を形成すると共にその中心底部においてほぼ円
錐底面を形成することができる。
刃部が嵌入適合する一方の直線溝の溝底部は、その端縁
部に形成した垂直端壁部の下縁部よりねじ頭部の中心部
に指向して延在させた水平底部として形成し、これら水
平底部よりさらにねじ頸部の中心部に指向してそれぞれ
傾斜溝部を形成すると共にその中心底部においてほぼ円
錐底面を形成することができる。
【0022】また、前記一方の直線溝の溝底部は、その
端縁部に形成した垂直端壁部の下縁部よりねじ頭部の中
心部に指向して隆起させた非平面底部として形成し、こ
れら非平面底部の隆起部よりねじ頸部の中心部に指向し
てそれぞれ傾斜溝部を形成すると共にその中心底部にお
いてほぼ円錐底面を形成することもできる。
端縁部に形成した垂直端壁部の下縁部よりねじ頭部の中
心部に指向して隆起させた非平面底部として形成し、こ
れら非平面底部の隆起部よりねじ頸部の中心部に指向し
てそれぞれ傾斜溝部を形成すると共にその中心底部にお
いてほぼ円錐底面を形成することもできる。
【0023】さらに、前記一方の直線溝の溝底部は、そ
の端縁部に形成した垂直端壁部の下縁部よりねじ頭部の
中心部に指向して下向傾斜させた傾斜底部として形成
し、その中心底部においてほぼ円錐底面を形成してもよ
い。
の端縁部に形成した垂直端壁部の下縁部よりねじ頭部の
中心部に指向して下向傾斜させた傾斜底部として形成
し、その中心底部においてほぼ円錐底面を形成してもよ
い。
【0024】さらにまた、前記プラスドライバービット
の刃部が嵌入適合するビット嵌合溝は、一方の直線溝を
ほぼ末広がり状の溝として形成すると共に、他方の直線
溝内においてその溝幅がほぼ末広がり状となる溝をそれ
ぞれ形成し、前記プラスドライバービットの刃部が前記
末広がり状の溝の各側壁部に対し均等なクリアランスを
もって同時に当接するよう構成することもできる。
の刃部が嵌入適合するビット嵌合溝は、一方の直線溝を
ほぼ末広がり状の溝として形成すると共に、他方の直線
溝内においてその溝幅がほぼ末広がり状となる溝をそれ
ぞれ形成し、前記プラスドライバービットの刃部が前記
末広がり状の溝の各側壁部に対し均等なクリアランスを
もって同時に当接するよう構成することもできる。
【0025】一方、前記プラマイねじに適合するドライ
バービットは、先端部においてねじ頭部の一方の直線溝
の垂直端壁部に沿って嵌入するほぼ垂直端縁部を形成し
た扁平刃部を備え、この刃部の先端面をほぼ水平面とす
ると共にその中央部に突起を設けたことを特徴とする。
バービットは、先端部においてねじ頭部の一方の直線溝
の垂直端壁部に沿って嵌入するほぼ垂直端縁部を形成し
た扁平刃部を備え、この刃部の先端面をほぼ水平面とす
ると共にその中央部に突起を設けたことを特徴とする。
【0026】前記プラマイねじのビット嵌合溝をそれぞ
れほぼ末広がり状の溝として形成した場合、このプラマ
イねじに適合するドライバービットは、扁平刃部の先端
における両側壁部を、前記プラマイねじのビット嵌合溝
を形成するほぼ末広がり状の溝と適合する形状に構成す
れば好適である。
れほぼ末広がり状の溝として形成した場合、このプラマ
イねじに適合するドライバービットは、扁平刃部の先端
における両側壁部を、前記プラマイねじのビット嵌合溝
を形成するほぼ末広がり状の溝と適合する形状に構成す
れば好適である。
【0027】また、前記ドライバービットにおいて、前
記扁平刃部の両端縁部は、刃部先端の水平面部と交差す
る縁部を直角ないしは若干水平面部側に突出させて鋭角
に構成すれば好適である。
記扁平刃部の両端縁部は、刃部先端の水平面部と交差す
る縁部を直角ないしは若干水平面部側に突出させて鋭角
に構成すれば好適である。
【0028】さらに、前記ドライバービットにおいて、
前記扁平刃部の水平先端面の中央部に形成する突起は、
前記プラマイねじのビット嵌合溝の中央部に形成される
傾斜溝部と円錐底面にそれぞれ適合する形状に構成すれ
ば好適である。
前記扁平刃部の水平先端面の中央部に形成する突起は、
前記プラマイねじのビット嵌合溝の中央部に形成される
傾斜溝部と円錐底面にそれぞれ適合する形状に構成すれ
ば好適である。
【0029】本発明に係るプラマイねじによれば、ねじ
頭部の一方の直線溝からなるビット嵌合溝の端縁部に、
所定深さのほぼ垂直端壁部を形成することにより、プラ
スドライバービットの刃部先端とビット嵌合溝との嵌合
に際して、前記一方の直線溝に対するテーパ接触面積を
部分的にかつ少なく構成し、しかもドライバービットの
先端が当接する側壁部の面積を拡大するように前記ビッ
ト嵌合溝の溝底部を設けたことにより、ドライバービッ
トのカムアウト現象を確実に防止することができる。
頭部の一方の直線溝からなるビット嵌合溝の端縁部に、
所定深さのほぼ垂直端壁部を形成することにより、プラ
スドライバービットの刃部先端とビット嵌合溝との嵌合
に際して、前記一方の直線溝に対するテーパ接触面積を
部分的にかつ少なく構成し、しかもドライバービットの
先端が当接する側壁部の面積を拡大するように前記ビッ
ト嵌合溝の溝底部を設けたことにより、ドライバービッ
トのカムアウト現象を確実に防止することができる。
【0030】また、本発明に係るドライバービットは、
先端部においてねじ頭部の一方の直線溝からなるビット
嵌合溝の垂直端壁部に沿って嵌入するほぼ垂直端縁部を
形成した扁平刃部を備え、この刃部の先端面をほぼ水平
面とすると共に、その中央部に突起を設けた構成とする
ことにより、前記プラマイねじに最も適合したものを得
ることができる。
先端部においてねじ頭部の一方の直線溝からなるビット
嵌合溝の垂直端壁部に沿って嵌入するほぼ垂直端縁部を
形成した扁平刃部を備え、この刃部の先端面をほぼ水平
面とすると共に、その中央部に突起を設けた構成とする
ことにより、前記プラマイねじに最も適合したものを得
ることができる。
【0031】しかも、前記本発明に係るプラマイねじ
は、前記それぞれのビット嵌合溝の形状、特に一方の直
線溝の形状に適合した突起片および突条を備えたヘッダ
ーパンチを使用して、容易に製造することができる。
は、前記それぞれのビット嵌合溝の形状、特に一方の直
線溝の形状に適合した突起片および突条を備えたヘッダ
ーパンチを使用して、容易に製造することができる。
【0032】
【実施例】次に、本発明に係るねじ及びドライバービッ
トとの組合せに関する実施例につき、添付図面を参照し
ながら以下詳細に説明する。
トとの組合せに関する実施例につき、添付図面を参照し
ながら以下詳細に説明する。
【0033】図1および図2は、本発明に係るプラマイ
ねじの一実施例を示すものである。すなわち、図1およ
び図2において、参照符号30は本発明に係るプラマイ
ねじを示し、このプラマイねじ30の頭部30aには、
ビット嵌合溝32が設けられる。なお、このビット嵌合
溝32は、ねじ頭部30aの中心部において、十字状に
交差する一対の直線溝32a、32bによって構成され
ている。
ねじの一実施例を示すものである。すなわち、図1およ
び図2において、参照符号30は本発明に係るプラマイ
ねじを示し、このプラマイねじ30の頭部30aには、
ビット嵌合溝32が設けられる。なお、このビット嵌合
溝32は、ねじ頭部30aの中心部において、十字状に
交差する一対の直線溝32a、32bによって構成され
ている。
【0034】しかるに、本実施例のビット嵌合溝32に
おいて、前記一方の直線溝32aは、その端縁部におい
て所定深さの垂直端壁部33aを形成し、この端壁部3
3aの下縁部33a′よりねじ頭部30aの中心部に指
向して延在する溝底部33bは水平底部を形成し、次い
でこの水平底部(33b)からねじ頸部30bの中心部
に指向して傾斜溝部33cをそれぞれ形成すると共に、
その中心底部において緩傾斜のほぼ円錐底面34を形成
した構成からなる。そして、この直線溝32aの両側面
には、それぞれ抜きテーパ(ヘッダーパンチの抜け角
度)として約1.5°〜2°程度のほぼ垂直な側壁部3
5aが形成され、この側壁部35aにおいて、後述する
プラスドライバービットの刃部の側壁部と当接係合す
る。
おいて、前記一方の直線溝32aは、その端縁部におい
て所定深さの垂直端壁部33aを形成し、この端壁部3
3aの下縁部33a′よりねじ頭部30aの中心部に指
向して延在する溝底部33bは水平底部を形成し、次い
でこの水平底部(33b)からねじ頸部30bの中心部
に指向して傾斜溝部33cをそれぞれ形成すると共に、
その中心底部において緩傾斜のほぼ円錐底面34を形成
した構成からなる。そして、この直線溝32aの両側面
には、それぞれ抜きテーパ(ヘッダーパンチの抜け角
度)として約1.5°〜2°程度のほぼ垂直な側壁部3
5aが形成され、この側壁部35aにおいて、後述する
プラスドライバービットの刃部の側壁部と当接係合す
る。
【0035】また、前記他方の直線溝32bは、マイナ
スドライバービットの刃部と当接係合するに十分な幅と
深さとを備えた水平溝部(32b)として延在形成され
ている。そして、この水平溝部(32b)の両側面に
は、前記一方の直線溝32aと同様に、適宜抜きテーパ
(ヘッダーパンチの抜き角度)として約1.5°〜2°
程度のほぼ垂直な側壁部35bが形成され、この側壁部
35bにおいて、公知のマイナスドライバービットの刃
部と当接係合する。
スドライバービットの刃部と当接係合するに十分な幅と
深さとを備えた水平溝部(32b)として延在形成され
ている。そして、この水平溝部(32b)の両側面に
は、前記一方の直線溝32aと同様に、適宜抜きテーパ
(ヘッダーパンチの抜き角度)として約1.5°〜2°
程度のほぼ垂直な側壁部35bが形成され、この側壁部
35bにおいて、公知のマイナスドライバービットの刃
部と当接係合する。
【0036】なお、前記一方の直線溝32aと隣接する
前記他方の直線溝(水平溝部)32bとの偶角部には、
図12に示す従来のプラマイねじと同様に、それぞれ所
要のテーパ結合面37a、37bが形成される。
前記他方の直線溝(水平溝部)32bとの偶角部には、
図12に示す従来のプラマイねじと同様に、それぞれ所
要のテーパ結合面37a、37bが形成される。
【0037】このように、本実施例におけるプラマイね
じ30は、ねじ頭部30aの一方の直線溝32aの端縁
部に垂直端壁部33aを形成すると共にこの溝底部33
bを水平底部33bとして形成し、そしてこれら水平底
部33bからねじ頸部30bの中心部に指向してそれぞ
れ傾斜溝部33cを延在形成することにより、ビット嵌
合溝32の全体に対するテーパ接触面積を部分的にかつ
少なく構成し、しかも相対するビット嵌合溝32の一方
の直線溝32aに対するドライバービットの先端が当接
する側壁部35aの面積(ドライバービットがねじに対
し回転駆動力を与える面の面積すなわち駆動面の面積)
を拡大することができる。
じ30は、ねじ頭部30aの一方の直線溝32aの端縁
部に垂直端壁部33aを形成すると共にこの溝底部33
bを水平底部33bとして形成し、そしてこれら水平底
部33bからねじ頸部30bの中心部に指向してそれぞ
れ傾斜溝部33cを延在形成することにより、ビット嵌
合溝32の全体に対するテーパ接触面積を部分的にかつ
少なく構成し、しかも相対するビット嵌合溝32の一方
の直線溝32aに対するドライバービットの先端が当接
する側壁部35aの面積(ドライバービットがねじに対
し回転駆動力を与える面の面積すなわち駆動面の面積)
を拡大することができる。
【0038】また、前記一方の直線溝32aの溝幅は、
後述するドライバービットの刃部の厚みに適合するよう
に構成するが、ねじ表面に対するめっき塗装等を考慮し
て、前記厚みより若干幅広く構成すれば好適である。
後述するドライバービットの刃部の厚みに適合するよう
に構成するが、ねじ表面に対するめっき塗装等を考慮し
て、前記厚みより若干幅広く構成すれば好適である。
【0039】図3は、前記図1および図2に示すプラマ
イねじ30の変形例を示すものである。すなわち、本実
施例においては、ビット嵌合溝32の一方の直線溝32
aの溝底部33bは、その端縁部に形成した所定深さの
垂直端壁部33aの下縁部33a′より、ねじ頭部30
aの中心部に指向して隆起させて非平面底部(33b)
を形成し、次いでこの非平面底部(33b)からねじ頸
部30bの中心部に指向して傾斜溝部33cをそれぞれ
形成して、その中心底部を緩傾斜のほぼ円錐底面34と
した構成からなるものである。その他の構成は、前記実
施例のプラマイねじ30と同じである。
イねじ30の変形例を示すものである。すなわち、本実
施例においては、ビット嵌合溝32の一方の直線溝32
aの溝底部33bは、その端縁部に形成した所定深さの
垂直端壁部33aの下縁部33a′より、ねじ頭部30
aの中心部に指向して隆起させて非平面底部(33b)
を形成し、次いでこの非平面底部(33b)からねじ頸
部30bの中心部に指向して傾斜溝部33cをそれぞれ
形成して、その中心底部を緩傾斜のほぼ円錐底面34と
した構成からなるものである。その他の構成は、前記実
施例のプラマイねじ30と同じである。
【0040】このように構成した本実施例のプラマイね
じ30においても、前記実施例と同様に、ビット嵌合溝
32の全体に対するテーパ接触面積を部分的にかつ少な
く構成し、しかも相対するビット嵌合溝32の一方の直
線溝32aに対するドライバービットの先端が当接する
側壁部35aの面積を拡大することができる。
じ30においても、前記実施例と同様に、ビット嵌合溝
32の全体に対するテーパ接触面積を部分的にかつ少な
く構成し、しかも相対するビット嵌合溝32の一方の直
線溝32aに対するドライバービットの先端が当接する
側壁部35aの面積を拡大することができる。
【0041】図4および図5は、本発明に係るプラマイ
ねじのさらに別の実施例を示すものである。すなわち、
本実施例においては、ビット嵌合溝32の一方の直線溝
32aの溝底部33bは、その端縁部に形成した所定深
さの垂直端壁部33aの下縁部33a′より、ねじ頭部
30aの中心部に指向して傾斜させて傾斜底部(33
b)を形成し、その中心底部を緩傾斜のほぼ円錐底面3
4とした構成からなるものである。その他の構成は、前
記実施例のプラマイねじ30と同じである。
ねじのさらに別の実施例を示すものである。すなわち、
本実施例においては、ビット嵌合溝32の一方の直線溝
32aの溝底部33bは、その端縁部に形成した所定深
さの垂直端壁部33aの下縁部33a′より、ねじ頭部
30aの中心部に指向して傾斜させて傾斜底部(33
b)を形成し、その中心底部を緩傾斜のほぼ円錐底面3
4とした構成からなるものである。その他の構成は、前
記実施例のプラマイねじ30と同じである。
【0042】このように構成した本実施例のプラマイね
じ30においても、前記実施例と同様に、ビット嵌合溝
32の全体に対するテーパ接触面積を部分的にかつ少な
く構成し、しかも相対するビット嵌合溝32の一方の直
線溝32aに対するドライバービットの先端が当接する
側壁部35aの面積を拡大することができる。
じ30においても、前記実施例と同様に、ビット嵌合溝
32の全体に対するテーパ接触面積を部分的にかつ少な
く構成し、しかも相対するビット嵌合溝32の一方の直
線溝32aに対するドライバービットの先端が当接する
側壁部35aの面積を拡大することができる。
【0043】図6は、前記実施例に係るプラマイねじ3
0に適合するドライバービット40の一実施例を示すも
のである。すなわち、本実施例のドライバービット40
は、前記ねじ30のビット嵌合溝32に嵌合し、このビ
ット嵌合溝32の一方の直線溝32aの端縁部に形成し
た垂直端壁部33aと溝底部33bとにそれぞれ係合す
るほぼ直角に延在する水平面部43aを有する扁平刃部
42をそれぞれ備えると共に、前記直線溝32aの溝底
部33bよりねじ頸部30bの中心部に指向して形成さ
れた傾斜溝部33cの形状に適合するように、それぞれ
突起43bを突出させた構成からなる。
0に適合するドライバービット40の一実施例を示すも
のである。すなわち、本実施例のドライバービット40
は、前記ねじ30のビット嵌合溝32に嵌合し、このビ
ット嵌合溝32の一方の直線溝32aの端縁部に形成し
た垂直端壁部33aと溝底部33bとにそれぞれ係合す
るほぼ直角に延在する水平面部43aを有する扁平刃部
42をそれぞれ備えると共に、前記直線溝32aの溝底
部33bよりねじ頸部30bの中心部に指向して形成さ
れた傾斜溝部33cの形状に適合するように、それぞれ
突起43bを突出させた構成からなる。
【0044】なお、参照符号45は、前記各扁平刃部4
2ないし水平面部43aの両側面に形成される多少のテ
ーパが許容され得るほぼ垂直な側壁部を示す。従って、
この側壁部45は、前述した実施例におけるプラマイね
じ30のビット嵌合溝32の一方の直線溝32aに形成
された側壁部35aと当接係合する。従って、これら駆
動面の係合は、その係合面積が十分な大きさを得ること
ができるため、従来のプラマイねじとドライバービット
の組合せにおいて生じたカムアウト現象を、有効に防止
することが可能となる。
2ないし水平面部43aの両側面に形成される多少のテ
ーパが許容され得るほぼ垂直な側壁部を示す。従って、
この側壁部45は、前述した実施例におけるプラマイね
じ30のビット嵌合溝32の一方の直線溝32aに形成
された側壁部35aと当接係合する。従って、これら駆
動面の係合は、その係合面積が十分な大きさを得ること
ができるため、従来のプラマイねじとドライバービット
の組合せにおいて生じたカムアウト現象を、有効に防止
することが可能となる。
【0045】また、前述した実施例におけるプラマイね
じ30において、ビット嵌合溝32のそれぞれ隣接する
直線溝32a、32bの偶角部に、従来のプラマイねじ
と同様に、テーパ結合面37a、37bを形成したこと
により、例えば図12に示すような従来のドライバービ
ットを使用する場合においても、これらテーパ結合面3
7a、37bにおいて、ドライバービットの刃部の一部
が当接結合して、ねじ締め操作を達成することができ
る。
じ30において、ビット嵌合溝32のそれぞれ隣接する
直線溝32a、32bの偶角部に、従来のプラマイねじ
と同様に、テーパ結合面37a、37bを形成したこと
により、例えば図12に示すような従来のドライバービ
ットを使用する場合においても、これらテーパ結合面3
7a、37bにおいて、ドライバービットの刃部の一部
が当接結合して、ねじ締め操作を達成することができ
る。
【0046】図7は、前記図6に示すドライバービット
40の変形例を示すものであり、前記実施例のドライバ
ービット40における扁平刃部42の両端縁部43a′
において、刃部先端の水平面部43aと交差する縁部
を、直角より水平面部43a側に突出させて鋭角に構成
すると共に、突起43bを下方に垂直に延在する垂直突
起43cとして構成したものである。すなわち、本実施
例のドライバービット40においては、前記垂直突起4
3cを形成することにより、この部分が前述した実施例
におけるプラマイねじ30の一方の直線溝32aの傾斜
溝部33cに対し、テーパ接触しないように構成したも
のである。このように、ドライバービット40を構成す
ることによっても、カムアウト現象の防止を、より確実
なものとするものである。
40の変形例を示すものであり、前記実施例のドライバ
ービット40における扁平刃部42の両端縁部43a′
において、刃部先端の水平面部43aと交差する縁部
を、直角より水平面部43a側に突出させて鋭角に構成
すると共に、突起43bを下方に垂直に延在する垂直突
起43cとして構成したものである。すなわち、本実施
例のドライバービット40においては、前記垂直突起4
3cを形成することにより、この部分が前述した実施例
におけるプラマイねじ30の一方の直線溝32aの傾斜
溝部33cに対し、テーパ接触しないように構成したも
のである。このように、ドライバービット40を構成す
ることによっても、カムアウト現象の防止を、より確実
なものとするものである。
【0047】図8は、前記実施例に係るプラマイねじ3
0(図3参照)とドライバービット40(図6参照)と
の嵌合操作を示すものである。すなわち、本実施例によ
れば、ドライバービット40の扁平刃部42に形成した
水平面部43aと突起43bとが、それぞれプラマイね
じ30の一方の直線溝32aの溝底部33b、傾斜溝部
33cに嵌入して、前記各刃部42および突起43bの
側壁部45を、プラマイねじ30の前記一方の直線溝3
2aの側壁部35aに当接させることができる(図9参
照)。従って、図9に示すように、ドライバービット4
0を矢印で示す方向に回動することにより、前記ドライ
バービット40の刃部42とプラマイねじ30の一方の
直線溝32aとの前記当接部(T1 、T2 )において、
プラマイねじ30に対し所定のトルク伝達を行うことが
できる。なお、この場合、前記プラマイねじ30の他方
の直線溝32bとドライバービット40の刃部42との
関係においては、前記刃部42を前記他方の直線溝32
bの側壁部35b(T3 、T4 )に当接させることはで
きない(図9参照)。
0(図3参照)とドライバービット40(図6参照)と
の嵌合操作を示すものである。すなわち、本実施例によ
れば、ドライバービット40の扁平刃部42に形成した
水平面部43aと突起43bとが、それぞれプラマイね
じ30の一方の直線溝32aの溝底部33b、傾斜溝部
33cに嵌入して、前記各刃部42および突起43bの
側壁部45を、プラマイねじ30の前記一方の直線溝3
2aの側壁部35aに当接させることができる(図9参
照)。従って、図9に示すように、ドライバービット4
0を矢印で示す方向に回動することにより、前記ドライ
バービット40の刃部42とプラマイねじ30の一方の
直線溝32aとの前記当接部(T1 、T2 )において、
プラマイねじ30に対し所定のトルク伝達を行うことが
できる。なお、この場合、前記プラマイねじ30の他方
の直線溝32bとドライバービット40の刃部42との
関係においては、前記刃部42を前記他方の直線溝32
bの側壁部35b(T3 、T4 )に当接させることはで
きない(図9参照)。
【0048】特に、本実施例によれば、プラマイねじ3
0のビット嵌合溝32の一方の直線溝32aに非平面底
部33bを形成した場合には、ドライバービット40と
の嵌合に際して、ドライバービット40の扁平刃部42
の側壁部45と当接する側壁部35aの当接面積を増大
することができると共に、プラマイねじ30の前記一方
の直線溝32aの傾斜溝部33cとドライバービット4
0の突起43bとが当接するテーパ接触面積は、部分的
でかつ少ないため、従来のプラマイねじとドライバービ
ットの組合せにおいて生じたカムアウト現象を確実に防
止することができる(図8参照)。
0のビット嵌合溝32の一方の直線溝32aに非平面底
部33bを形成した場合には、ドライバービット40と
の嵌合に際して、ドライバービット40の扁平刃部42
の側壁部45と当接する側壁部35aの当接面積を増大
することができると共に、プラマイねじ30の前記一方
の直線溝32aの傾斜溝部33cとドライバービット4
0の突起43bとが当接するテーパ接触面積は、部分的
でかつ少ないため、従来のプラマイねじとドライバービ
ットの組合せにおいて生じたカムアウト現象を確実に防
止することができる(図8参照)。
【0049】図10は、本発明に係るプラマイねじ30
のさらに別の実施例を示すものである。すなわち、本実
施例においては、プラマイねじ30の一方の直線溝32
aと他方の直線溝32bにおいて、前記ドライバービッ
ト40の刃部42との対応関係から、溝幅がほぼ末広が
り状の溝32a′、32b′となるようにそれぞれ形成
したものである。このように、前記末広がり状の溝32
a′、32b′を形成することにより、前記ドライバー
ビット40の刃部42とプラマイねじ30のビット嵌合
溝32の各側壁部との当接に際して、それぞれ図示のよ
うに均等なクリアランスδが設定され、一方の溝32
a′の側壁部(T1 、T2 )への当接と同時に他方の溝
32b′の側壁部(T1 ′、T2 ′)へも当接させるこ
とができ、バランスのとれたトルク伝達を達成すること
ができる。
のさらに別の実施例を示すものである。すなわち、本実
施例においては、プラマイねじ30の一方の直線溝32
aと他方の直線溝32bにおいて、前記ドライバービッ
ト40の刃部42との対応関係から、溝幅がほぼ末広が
り状の溝32a′、32b′となるようにそれぞれ形成
したものである。このように、前記末広がり状の溝32
a′、32b′を形成することにより、前記ドライバー
ビット40の刃部42とプラマイねじ30のビット嵌合
溝32の各側壁部との当接に際して、それぞれ図示のよ
うに均等なクリアランスδが設定され、一方の溝32
a′の側壁部(T1 、T2 )への当接と同時に他方の溝
32b′の側壁部(T1 ′、T2 ′)へも当接させるこ
とができ、バランスのとれたトルク伝達を達成すること
ができる。
【0050】従って、本実施例によれば、プラマイねじ
30のビット嵌合溝32へのドライバービット40の嵌
合に際し、前記嵌合溝32の全4個所の側壁部に対し
て、前記ドライバービット40の刃部42を同時に当接
することができ、前記プラマイねじ30のねじ締め操作
において十分なトルク伝達を行うことができる。
30のビット嵌合溝32へのドライバービット40の嵌
合に際し、前記嵌合溝32の全4個所の側壁部に対し
て、前記ドライバービット40の刃部42を同時に当接
することができ、前記プラマイねじ30のねじ締め操作
において十分なトルク伝達を行うことができる。
【0051】また、この場合、前記ビット嵌合溝32の
溝幅が、ほぼ末広がり状の溝32a′、32b′となる
ようにそれぞれ形成したプラマイねじ30に適用するド
ライバービット40として、その扁平刃部42の先端に
おける側壁部45を、それぞれ前記末広がり状の溝32
a′、32b′と適合する形状に構成すれば、このドラ
イバービット40の刃部42とプラマイねじ30のビッ
ト嵌合溝32の各側壁部との当接に際して、それぞれ図
示のようなクリアランスδを解消して、適正なプラマイ
ねじとのビット嵌合を達成することができる。
溝幅が、ほぼ末広がり状の溝32a′、32b′となる
ようにそれぞれ形成したプラマイねじ30に適用するド
ライバービット40として、その扁平刃部42の先端に
おける側壁部45を、それぞれ前記末広がり状の溝32
a′、32b′と適合する形状に構成すれば、このドラ
イバービット40の刃部42とプラマイねじ30のビッ
ト嵌合溝32の各側壁部との当接に際して、それぞれ図
示のようなクリアランスδを解消して、適正なプラマイ
ねじとのビット嵌合を達成することができる。
【0052】以上、本発明の好適な実施例について説明
したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、本
発明の精神を逸脱しない範囲内において種々の設計変更
をなし得ることは勿論である。
したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、本
発明の精神を逸脱しない範囲内において種々の設計変更
をなし得ることは勿論である。
【0053】
【発明の効果】前述した実施例から明らかなように、本
発明に係るプラマイねじは、ねじ頭部に十字溝からなる
ビット嵌合溝を設け、このビット嵌合溝の交差する一方
の直線溝をプラスドライバービットの刃部が嵌入適合す
るように形成すると共に、その他方の直線溝をマイナス
ドライバービットの刃部が嵌入適合するように形成して
なるプラマイねじにおいて、前記プラスドライバービッ
トの刃部が嵌入適合する一方の直線溝の端縁部に、所定
深さのほぼ垂直端壁部を形成することにより、ドライバ
ービットの先端とビット嵌合溝との嵌合に際して、前記
一方の直線溝に対するテーパ接触面積を部分的にかつ少
なく構成し、しかもドライバービットの先端が当接する
側壁部の面積を拡大するように前記ビット嵌合溝の溝底
部を設けたことにより、ドライバービットのカムアウト
現象を確実に防止することができる。
発明に係るプラマイねじは、ねじ頭部に十字溝からなる
ビット嵌合溝を設け、このビット嵌合溝の交差する一方
の直線溝をプラスドライバービットの刃部が嵌入適合す
るように形成すると共に、その他方の直線溝をマイナス
ドライバービットの刃部が嵌入適合するように形成して
なるプラマイねじにおいて、前記プラスドライバービッ
トの刃部が嵌入適合する一方の直線溝の端縁部に、所定
深さのほぼ垂直端壁部を形成することにより、ドライバ
ービットの先端とビット嵌合溝との嵌合に際して、前記
一方の直線溝に対するテーパ接触面積を部分的にかつ少
なく構成し、しかもドライバービットの先端が当接する
側壁部の面積を拡大するように前記ビット嵌合溝の溝底
部を設けたことにより、ドライバービットのカムアウト
現象を確実に防止することができる。
【0054】また、本発明に係るドライバービットは、
ねじの一方の直線溝の端縁部に形成した溝底部に係合す
る、先端がほぼ水平面部を有する扁平刃部をそれぞれ設
けると共に、前記各刃部の先端部を溝底部より延在する
前記溝部の形状に適合するように形成した突起を設ける
ことにより、前記プラマイねじに最も適合したものを得
ることができる。
ねじの一方の直線溝の端縁部に形成した溝底部に係合す
る、先端がほぼ水平面部を有する扁平刃部をそれぞれ設
けると共に、前記各刃部の先端部を溝底部より延在する
前記溝部の形状に適合するように形成した突起を設ける
ことにより、前記プラマイねじに最も適合したものを得
ることができる。
【0055】そして、本発明においては、前記プラマイ
ねじの一方の直線溝の形状に適合した突起片ないし突条
を備えたヘッダーパンチを使用することにより、ねじの
製造を簡便かつ低コストに量産化することができる。
ねじの一方の直線溝の形状に適合した突起片ないし突条
を備えたヘッダーパンチを使用することにより、ねじの
製造を簡便かつ低コストに量産化することができる。
【0056】特に、本発明に係るプラマイねじは、ねじ
頭部のビット嵌合溝の成形に際し、特に一方の直線溝の
垂直端壁部の下縁部よりねじ頭部の中心部に指向して隆
起させた非平面底部を形成する場合において、この隆起
させた非平面底部の形成には、ヘッダーパンチの突起片
ないし突条を使用することによって、ねじの量産化にお
いてこれら突起片ないし突条が多少摩耗しても、前記隆
起させた非平面底部の形成に何等の支障もなく、従って
本発明に係るプラマイねじの製造を低コストに量産化で
きる利点が得られる。
頭部のビット嵌合溝の成形に際し、特に一方の直線溝の
垂直端壁部の下縁部よりねじ頭部の中心部に指向して隆
起させた非平面底部を形成する場合において、この隆起
させた非平面底部の形成には、ヘッダーパンチの突起片
ないし突条を使用することによって、ねじの量産化にお
いてこれら突起片ないし突条が多少摩耗しても、前記隆
起させた非平面底部の形成に何等の支障もなく、従って
本発明に係るプラマイねじの製造を低コストに量産化で
きる利点が得られる。
【0057】また、本発明において、ねじ頭部のビット
嵌合溝の成形に際し、一方の直線溝において垂直端壁部
の下縁部よりねじ頭部の中心部に指向して隆起させるこ
とは、ねじ頸部における溝形成に際しての肉厚を適正に
保持して、ねじの締付けないし取外しに際しての強度を
十分に保持した構造からなるプラマイねじを製造するこ
とができる。
嵌合溝の成形に際し、一方の直線溝において垂直端壁部
の下縁部よりねじ頭部の中心部に指向して隆起させるこ
とは、ねじ頸部における溝形成に際しての肉厚を適正に
保持して、ねじの締付けないし取外しに際しての強度を
十分に保持した構造からなるプラマイねじを製造するこ
とができる。
【0058】なお、本発明に係るプラマイねじは、ドラ
イバービットとの嵌合に際して、基本的にビット嵌合溝
全体に対するテーパ接触面積を部分的にかつ少ない構成
とし、しかもドライバービットの先端の側壁部が当接す
るビット嵌合溝の側壁部の面積を拡大したことにより、
ドライバービットのカムアウト現象は殆ど解消され、こ
の効果は、図13に示すように構成される従来のドライ
バービットを使用した場合にも、有効に発揮させること
ができる利点を有する。
イバービットとの嵌合に際して、基本的にビット嵌合溝
全体に対するテーパ接触面積を部分的にかつ少ない構成
とし、しかもドライバービットの先端の側壁部が当接す
るビット嵌合溝の側壁部の面積を拡大したことにより、
ドライバービットのカムアウト現象は殆ど解消され、こ
の効果は、図13に示すように構成される従来のドライ
バービットを使用した場合にも、有効に発揮させること
ができる利点を有する。
【0059】従って、本発明に係るねじは、例えば図1
3に示すようなドライバービットを使用しても、適正な
ねじ締め操作を達成することができる。しかしながら、
この場合に、従来のドライバービットを使用した際に生
じるカムアウト現象により、例えば図12に示すよう
な、ビット嵌合溝の一部に破損(参照符号15)を生じ
易い。そして、このような破損が生じた場合には、前記
従来のドライバービットでは、最早ねじの締め付けおよ
び取外し操作は困難となる。
3に示すようなドライバービットを使用しても、適正な
ねじ締め操作を達成することができる。しかしながら、
この場合に、従来のドライバービットを使用した際に生
じるカムアウト現象により、例えば図12に示すよう
な、ビット嵌合溝の一部に破損(参照符号15)を生じ
易い。そして、このような破損が生じた場合には、前記
従来のドライバービットでは、最早ねじの締め付けおよ
び取外し操作は困難となる。
【0060】しかしながら、前記本発明に係るプラマイ
ねじによれば、ねじ頭部のビット嵌合溝の一部におい
て、前述したような破損を生じた場合においても、前記
本発明に係るドライバービットを使用することによっ
て、カムアウト現象を生じることなく、適正なねじ締め
操作およびねじの取外し操作を達成することができる。
ねじによれば、ねじ頭部のビット嵌合溝の一部におい
て、前述したような破損を生じた場合においても、前記
本発明に係るドライバービットを使用することによっ
て、カムアウト現象を生じることなく、適正なねじ締め
操作およびねじの取外し操作を達成することができる。
【0061】また、本発明に係るプラマイねじとドライ
バービットとの組合せによれば、ねじのビット嵌合溝内
にごみ詰まり等を生じた場合や、ねじ軸とビット軸とが
同一軸上でなくても、カムアウト現象やねじ等の破損を
生じることなく、ドライバービットの回動をプラマイね
じに対して円滑に伝達して、常に適正なトルクによるね
じ締め操作を迅速に達成することができる。
バービットとの組合せによれば、ねじのビット嵌合溝内
にごみ詰まり等を生じた場合や、ねじ軸とビット軸とが
同一軸上でなくても、カムアウト現象やねじ等の破損を
生じることなく、ドライバービットの回動をプラマイね
じに対して円滑に伝達して、常に適正なトルクによるね
じ締め操作を迅速に達成することができる。
【0062】すなわち、本発明に係るプラマイねじとド
ライバービットとの組合せを使用すれば、硬軟各種の材
料からなるねじの取付け対象物に対して、常に適正なト
ルクにより確実なねじの締付け操作を行うことができる
ばかりでなく、ねじの破損を大幅に低減することがで
き、ねじ締め作業の安全性と作業能率の向上を容易にか
つ経済的に達成することができる。
ライバービットとの組合せを使用すれば、硬軟各種の材
料からなるねじの取付け対象物に対して、常に適正なト
ルクにより確実なねじの締付け操作を行うことができる
ばかりでなく、ねじの破損を大幅に低減することがで
き、ねじ締め作業の安全性と作業能率の向上を容易にか
つ経済的に達成することができる。
【図1】本発明に係るプラマイねじの一実施例を示すね
じの頭部平面図である。
じの頭部平面図である。
【図2】図1に示すプラマイねじのII−II線要部断面側
面図である。
面図である。
【図3】図2におけるプラマイねじの変形例を示す要部
断面側面図である。
断面側面図である。
【図4】本発明に係るプラマイねじの別の実施例を示す
ねじの頭部平面図である。
ねじの頭部平面図である。
【図5】図4に示すプラマイねじのV−V線要部断面側
面図である。
面図である。
【図6】本発明に係るプラマイねじに適合するドライバ
ービットの一実施例を示す要部側面図である。
ービットの一実施例を示す要部側面図である。
【図7】図6に示すドライバービットの変形例を示す要
部断面側面図である。
部断面側面図である。
【図8】図3に示すプラマイねじと図6に示すドライバ
ービットとの結合状態を示す要部断面側面図である。
ービットとの結合状態を示す要部断面側面図である。
【図9】図1に示すプラマイねじ頭部における図6に示
すドライバービットの結合状態を示すねじ頭部の要部平
面説明図である。
すドライバービットの結合状態を示すねじ頭部の要部平
面説明図である。
【図10】本発明に係るプラマイねじのさらに別の実施
例を示すねじ頭部の要部平面説明図である。
例を示すねじ頭部の要部平面説明図である。
【図11】従来のプラマイねじの要部断面側面図であ
る。
る。
【図12】図11に示すプラマイねじの頭部平面図であ
る。
る。
【図13】従来のプラスドライバービットの要部側面図
である。
である。
【図14】図11に示すプラマイねじと図13に示すド
ライバービットとの結合状態を示す要部断面側面図であ
る。
ライバービットとの結合状態を示す要部断面側面図であ
る。
30 プラマイねじ 30a ねじ頭部 30b ねじ頸部 32 ビット嵌合溝 32a 直線溝 32b 直線溝(水平溝部) 32a′、32b′ 末広がり状の溝 33a 垂直端壁部 33a′ 下縁部 33b 溝底部(水平底部、非平面底部、傾斜底部) 33b′ 隆起部 33c 傾斜溝部 33d テーパ 34 円錐底面 35a 側壁部(一方の直線溝32aの) 35b 側壁部(他方の直線溝32bの) 37a、37b テーパ結合面 40 ドライバービット 42 扁平刃部 43a 水平面部 43a′ 縁部 43b 突起 43c 垂直突起 45 側壁部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年1月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】しかるに、図11および図12に示す従来
のプラマイねじ10は、そのねじ頭部10aに十字溝か
らなる嵌合溝12が設けられる。この嵌合溝12は、ね
じ頭部10aの中心において互いに十字状に交差する一
対の直線溝12a、12bからなり、その一方の直線溝
12aはプラスドライバービットの刃部と当接嵌合する
ように構成すると共に、他方の直線溝12bはマイナス
ドライバービットの刃部と当接嵌合するように構成され
ている。
のプラマイねじ10は、そのねじ頭部10aに十字溝か
らなる嵌合溝12が設けられる。この嵌合溝12は、ね
じ頭部10aの中心において互いに十字状に交差する一
対の直線溝12a、12bからなり、その一方の直線溝
12aはプラスドライバービットの刃部と当接嵌合する
ように構成すると共に、他方の直線溝12bはマイナス
ドライバービットの刃部と当接嵌合するように構成され
ている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】前記一方の直線溝12aは、それぞれ端縁
部よりねじ頸部10bの中心部に指向して傾斜する傾斜
溝部12aとして形成されると共に、その底部において
緩傾斜のほぼ円錐底面14が形成された構成からなる。
そして、この傾斜溝部12aの両側面には、それぞれ底
部に向かってテーパを有するテーパ側壁部13aが形成
され、このテーパ側壁部13aにおいて、後述するプラ
スドライバービットの刃部と当接係合する。
部よりねじ頸部10bの中心部に指向して傾斜する傾斜
溝部12aとして形成されると共に、その底部において
緩傾斜のほぼ円錐底面14が形成された構成からなる。
そして、この傾斜溝部12aの両側面には、それぞれ底
部に向かってテーパを有するテーパ側壁部13aが形成
され、このテーパ側壁部13aにおいて、後述するプラ
スドライバービットの刃部と当接係合する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】また、前記他方の直線溝12bは、マイナ
スドライバービットの刃部と当接係合するに十分な幅と
深さを備えた水平溝部12bとして延在形成される。そ
して、この水平溝部12bの両側面には、それぞれ底部
に向かってほぼ垂直な垂直側壁部13bが形成され、こ
の垂直側壁部13bにおいて、公知のマイナスドライバ
ービットの刃部と当接係合する。
スドライバービットの刃部と当接係合するに十分な幅と
深さを備えた水平溝部12bとして延在形成される。そ
して、この水平溝部12bの両側面には、それぞれ底部
に向かってほぼ垂直な垂直側壁部13bが形成され、こ
の垂直側壁部13bにおいて、公知のマイナスドライバ
ービットの刃部と当接係合する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】なお、前記一方の直線溝(傾斜溝部)12
aと隣接する前記他方の直線溝(水平溝部)12bとの
隅角部には、それぞれ所要のテーパ結合面17a、17
bが形成され、これらテーパ結合面17a、17bに対
しても、後述するドライバービットの刃部の一部が当接
係合される。
aと隣接する前記他方の直線溝(水平溝部)12bとの
隅角部には、それぞれ所要のテーパ結合面17a、17
bが形成され、これらテーパ結合面17a、17bに対
しても、後述するドライバービットの刃部の一部が当接
係合される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】そこで、図13に示す従来のプラスドライ
バービット20は、前記プラマイねじ10の嵌合溝12
に嵌合する刃部22をそれぞれ備えると共に、前記嵌合
溝12の端縁部よりねじ頸部10bの中心部に指向して
延在形成された傾斜溝部12aの形状に適合するように
それぞれ延在させた延長刃部22aを形成した構成から
なる。なお、参照符号23は、前記各刃部22ないし延
長刃部22aの両側面に形成されるテーパ側壁部を示
す。すなわち、このテーパ側壁部23が、前述したプラ
マイねじ10の嵌合溝12の一方の傾斜溝部12aに形
成されたテーパ側壁部13aと当接係合する。
バービット20は、前記プラマイねじ10の嵌合溝12
に嵌合する刃部22をそれぞれ備えると共に、前記嵌合
溝12の端縁部よりねじ頸部10bの中心部に指向して
延在形成された傾斜溝部12aの形状に適合するように
それぞれ延在させた延長刃部22aを形成した構成から
なる。なお、参照符号23は、前記各刃部22ないし延
長刃部22aの両側面に形成されるテーパ側壁部を示
す。すなわち、このテーパ側壁部23が、前述したプラ
マイねじ10の嵌合溝12の一方の傾斜溝部12aに形
成されたテーパ側壁部13aと当接係合する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】このように構成された、従来のプラマイね
じとプラスドライバービットの組合せによれば、図14
に示すように、プラマイねじ10とプラスドライバービ
ット20とを嵌合すれば、前述したように、プラスドラ
イバービット20の各刃部22および延長刃部22a
が、それぞれ嵌合溝12に嵌入し、いずれか一対の刃部
22および延長刃部22aのテーパ側壁部23が、プラ
マイねじ10の一方の傾斜溝部12aに形成されたテー
パ側壁部13aに当接する。これにより、前記プラスド
ライバービット20を回動することにより、プラマイね
じ10に対して所定のトルク伝達を行うことができる。
すなわち、所要のねじ取付け対象物におけるプラマイね
じ10の取付けまたは取外しを行うことができる。
じとプラスドライバービットの組合せによれば、図14
に示すように、プラマイねじ10とプラスドライバービ
ット20とを嵌合すれば、前述したように、プラスドラ
イバービット20の各刃部22および延長刃部22a
が、それぞれ嵌合溝12に嵌入し、いずれか一対の刃部
22および延長刃部22aのテーパ側壁部23が、プラ
マイねじ10の一方の傾斜溝部12aに形成されたテー
パ側壁部13aに当接する。これにより、前記プラスド
ライバービット20を回動することにより、プラマイね
じ10に対して所定のトルク伝達を行うことができる。
すなわち、所要のねじ取付け対象物におけるプラマイね
じ10の取付けまたは取外しを行うことができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た構成からなる従来のプラマイねじ10とプラスドライ
バービット20との組合せによれば、図14に示すよう
に、ねじ頭部10aにおける一方の傾斜溝部12aは、
その端縁部よりねじ頸部10bの中心部に指向して一定
の傾斜面を形成しており、一方これに対応するプラスド
ライバービット20は、その延長刃部22aの稜線部分
が前記傾斜溝部12aの形状に適合して前記嵌合溝12
に嵌合され、しかもこの延長刃部22aの稜線部分は、
その先端より後方に指向して漸次幅広く形成されてい
る。さらに、プラスドライバービット20の刃部22に
形成されたテーパ側壁部23も、プラマイねじ10の傾
斜溝部12aに形成されたテーパ側壁部13aに当接係
合するため、前記プラスドライバービット20を、所定
の方向に回動させると、前記プラスドライバービット2
0と傾斜溝部12aとの接触状態が、全面的にテーパ接
触と言えるものであるため、プラスドライバービット2
0の先端は前記傾斜溝部12aの傾斜面に沿って外方へ
飛び出そうとする(図14に矢印で示す)、所謂カムア
ウト現象を生じる。
た構成からなる従来のプラマイねじ10とプラスドライ
バービット20との組合せによれば、図14に示すよう
に、ねじ頭部10aにおける一方の傾斜溝部12aは、
その端縁部よりねじ頸部10bの中心部に指向して一定
の傾斜面を形成しており、一方これに対応するプラスド
ライバービット20は、その延長刃部22aの稜線部分
が前記傾斜溝部12aの形状に適合して前記嵌合溝12
に嵌合され、しかもこの延長刃部22aの稜線部分は、
その先端より後方に指向して漸次幅広く形成されてい
る。さらに、プラスドライバービット20の刃部22に
形成されたテーパ側壁部23も、プラマイねじ10の傾
斜溝部12aに形成されたテーパ側壁部13aに当接係
合するため、前記プラスドライバービット20を、所定
の方向に回動させると、前記プラスドライバービット2
0と傾斜溝部12aとの接触状態が、全面的にテーパ接
触と言えるものであるため、プラスドライバービット2
0の先端は前記傾斜溝部12aの傾斜面に沿って外方へ
飛び出そうとする(図14に矢印で示す)、所謂カムア
ウト現象を生じる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】特に、従来のプラマイねじの嵌合溝の形状
は、図12に示すように、ドライバービットの先端刃部
の嵌合を容易にするため、それぞれ嵌合溝12の溝幅
は、例えばドライバービット20の延長刃部22aの稜
線部分の幅より比較的大きく形成され、一方十字状に交
差する直線溝12a、12b間の境界部分ないし隅角部
に形成されるテーパ側壁部13a、垂直側壁部13bお
よびテーパ結合面17a、17bの面積は比較的小さ
い。このため、前記ドライバービット20の回動操作に
おいて、前記テーパ側壁部13a、垂直側壁部13bお
よびテーパ結合面17a、17bには、多大な応力が負
荷され、ねじ締め抵抗が大きな場合には、図12に斜線
部15で示すように、前記テーパ側壁部13a、垂直側
壁部13bおよびテーパ結合面17a、17bが次第に
破損する。従って、この破損部(15)が拡大される
と、前記ドライバービット20のカムアウト現象が頻繁
となり、遂にはねじ締め作業が不可能となる。
は、図12に示すように、ドライバービットの先端刃部
の嵌合を容易にするため、それぞれ嵌合溝12の溝幅
は、例えばドライバービット20の延長刃部22aの稜
線部分の幅より比較的大きく形成され、一方十字状に交
差する直線溝12a、12b間の境界部分ないし隅角部
に形成されるテーパ側壁部13a、垂直側壁部13bお
よびテーパ結合面17a、17bの面積は比較的小さ
い。このため、前記ドライバービット20の回動操作に
おいて、前記テーパ側壁部13a、垂直側壁部13bお
よびテーパ結合面17a、17bには、多大な応力が負
荷され、ねじ締め抵抗が大きな場合には、図12に斜線
部15で示すように、前記テーパ側壁部13a、垂直側
壁部13bおよびテーパ結合面17a、17bが次第に
破損する。従って、この破損部(15)が拡大される
と、前記ドライバービット20のカムアウト現象が頻繁
となり、遂にはねじ締め作業が不可能となる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】また、前述した実施例におけるプラマイね
じ30において、ビット嵌合溝32のそれぞれ隣接する
直線溝32a、32bの隅角部に、従来のプラマイねじ
と同様に、テーパ結合面37a、37bを形成したこと
により、例えば図12に示すような従来のドライバービ
ットを使用する場合においても、これらテーパ結合面3
7a、37bにおいて、ドライバービットの刃部の一部
が当接結合して、ねじ締め操作を達成することができ
る。
じ30において、ビット嵌合溝32のそれぞれ隣接する
直線溝32a、32bの隅角部に、従来のプラマイねじ
と同様に、テーパ結合面37a、37bを形成したこと
により、例えば図12に示すような従来のドライバービ
ットを使用する場合においても、これらテーパ結合面3
7a、37bにおいて、ドライバービットの刃部の一部
が当接結合して、ねじ締め操作を達成することができ
る。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】図10は、本発明に係るプラマイねじ30
のさらに別の実施例を示すものである。すなわち、本実
施例においては、プラマイねじ30の一方の直線溝32
aと他方の直線溝32bにおいて、前記ドライバービッ
ト40の刃部42との対応関係から、溝幅がほぼ末広が
り状の溝32a′、32b′となるようにそれぞれ形成
したものである。このように、前記末広がり状の溝32
a′、32b′を形成することにより、前記ドライバー
ビット40の刃部42とプラマイねじ30のビット嵌合
溝32の各側壁部との当接に際して、それぞれ図示のよ
うに均等なクリアランスδが設定され、一方の溝32
a′の側壁部(T1 、T2 )への当接と同時に他方の溝
32b′の側壁部(T3 、T4 )へも当接させることが
でき、バランスのとれたトルク伝達を達成することがで
きる。
のさらに別の実施例を示すものである。すなわち、本実
施例においては、プラマイねじ30の一方の直線溝32
aと他方の直線溝32bにおいて、前記ドライバービッ
ト40の刃部42との対応関係から、溝幅がほぼ末広が
り状の溝32a′、32b′となるようにそれぞれ形成
したものである。このように、前記末広がり状の溝32
a′、32b′を形成することにより、前記ドライバー
ビット40の刃部42とプラマイねじ30のビット嵌合
溝32の各側壁部との当接に際して、それぞれ図示のよ
うに均等なクリアランスδが設定され、一方の溝32
a′の側壁部(T1 、T2 )への当接と同時に他方の溝
32b′の側壁部(T3 、T4 )へも当接させることが
でき、バランスのとれたトルク伝達を達成することがで
きる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
Claims (9)
- 【請求項1】 ねじ頭部に十字溝からなるビット嵌合溝
を設け、このビット嵌合溝の交差する一方の直線溝をプ
ラスドライバービットの刃部が嵌入適合するように形成
すると共に、その他方の直線溝をマイナスドライバービ
ットの刃部が嵌入適合するように形成してなるプラマイ
ねじにおいて、 前記プラスドライバービットの刃部が嵌入適合する一方
の直線溝の端縁部に、所定深さのほぼ垂直端壁部を形成
し、前記プラスドライバービットの刃部先端とビット嵌
合溝との嵌合に際して前記一方の直線溝に嵌入すると共
にその下縁部が前記溝底部に当接するように構成した刃
部を備えたドライバービットに適合するようにビット嵌
合溝を形成したことを特徴とするプラマイねじ。 - 【請求項2】 プラスドライバービットの刃部が嵌入適
合する一方の直線溝の溝底部は、その端縁部に形成した
垂直端壁部の下縁部よりねじ頭部の中心部に指向して延
在させた水平底部として形成し、これら水平底部よりさ
らにねじ頸部の中心部に指向してそれぞれ傾斜溝部を形
成すると共にその中心底部においてほぼ円錐底面を形成
してなる請求項1記載のプラマイねじ。 - 【請求項3】 プラスドライバービットの刃部が嵌入適
合する一方の直線溝の溝底部は、その端縁部に形成した
垂直端壁部の下縁部よりねじ頭部の中心部に指向して隆
起させた非平面底部として形成し、これら非平面底部の
隆起部よりねじ頸部の中心部に指向してそれぞれ傾斜溝
部を形成すると共にその中心底部においてほぼ円錐底面
を形成してなる請求項1記載のプラマイねじ。 - 【請求項4】 プラスドライバービットの刃部が嵌入適
合する一方の直線溝の溝底部は、その端縁部に形成した
垂直端壁部の下縁部よりねじ頭部の中心部に指向して下
向傾斜させた傾斜底部として形成し、その中心底部にお
いてほぼ円錐底面を形成してなる請求項1記載のプラマ
イねじ。 - 【請求項5】 プラスドライバービットの刃部が嵌入適
合するビット嵌合溝は、一方の直線溝をほぼ末広がり状
の溝として形成すると共に、他方の直線溝内においてそ
の溝幅がほぼ末広がり状となる溝をそれぞれ形成し、前
記プラスドライバービットの刃部が前記末広がり状の溝
の各側壁部に対し均等なクリアランスをもって同時に当
接するよう構成してなる請求項1記載のプラマイねじ。 - 【請求項6】 先端部においてねじ頭部の一方の直線溝
の垂直端壁部に沿って嵌入するほぼ垂直端縁部を形成し
た扁平刃部を備え、この刃部の先端面をほぼ水平面とす
ると共にその中央部に突起を設けたことを特徴とする請
求項1ないし4のいずれかに記載のプラマイねじに適合
するドライバービット。 - 【請求項7】 扁平刃部の先端における両側壁部を、請
求項5に記載のプラマイねじのビット嵌合溝を形成する
ほぼ末広がり状の溝と適合する形状に構成してなる請求
項6記載のドライバービット。 - 【請求項8】 扁平刃部の両端縁部において、刃部先端
の水平面部と交差する縁部を直角ないしは若干水平面部
側に突出させて鋭角に構成してなる請求項6または7記
載のドライバービット。 - 【請求項9】 扁平刃部の水平先端面の中央部に形成す
る突起は、請求項2ないし5のいずれかに記載のプラマ
イねじのビット嵌合溝の中央部に形成される傾斜溝部と
円錐底面にそれぞれ適合する形状に構成してなる請求項
6または7記載のドライバービット。
Priority Applications (11)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8282352A JPH10131930A (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | プラマイねじ及びドライバービットとの組合せ |
PCT/JP1997/002237 WO1998017923A1 (fr) | 1996-10-24 | 1997-06-27 | Vis, lame de tournevis et emboutisseur destine a la fabrication de vis |
DE69736482T DE69736482D1 (de) | 1996-10-24 | 1997-06-27 | Schraube, schraubenzieherklinge und stanze zur herstellung der schraube |
CA002269723A CA2269723C (en) | 1996-10-24 | 1997-06-27 | Screw, driver bit and header punch for manufacture of screw |
KR1019990703534A KR20000052734A (ko) | 1996-10-24 | 1997-06-27 | 나사, 드라이버 비트 및 나사제조용 헤더 펀치 |
CN97199076A CN1108459C (zh) | 1996-10-24 | 1997-06-27 | 螺钉、螺丝刀刀头以及用于制造螺钉的顶镦冲头 |
EP97928500A EP0933538B1 (en) | 1996-10-24 | 1997-06-27 | Screw, driver bit and header punch for manufacture of screw |
AU32758/97A AU3275897A (en) | 1996-10-24 | 1997-06-27 | Screw, driver bit and header punch for manufacture of screw |
US09/284,881 US6341546B1 (en) | 1996-10-24 | 1997-06-27 | Screw, driver bit and header punch for manufacture of screw |
HK00102475A HK1023389A1 (en) | 1996-10-24 | 2000-04-26 | Screw, driver bit and header punch for manufacture of screw |
US09/985,052 US6584876B2 (en) | 1996-10-24 | 2001-11-01 | Screw, driver bit and header punch for manufacture of screw |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8282352A JPH10131930A (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | プラマイねじ及びドライバービットとの組合せ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10131930A true JPH10131930A (ja) | 1998-05-22 |
Family
ID=17651305
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8282352A Pending JPH10131930A (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | プラマイねじ及びドライバービットとの組合せ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10131930A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000108043A (ja) * | 1998-09-29 | 2000-04-18 | Katsuyuki Totsu | ドライバービット及びねじとの組合せ |
JP2004144275A (ja) * | 2002-10-23 | 2004-05-20 | Masafumi Sei | ネジ用十字穴 |
JPWO2004065067A1 (ja) * | 2003-01-24 | 2006-05-18 | 勝行 戸津 | ドライバービット及びねじとの組合せ |
CN100458191C (zh) * | 2004-02-11 | 2009-02-04 | 勒格朗法国公司 | 用于扁平状和十字形操纵工具的包括设有组合凹入部的头部的紧固螺钉 |
-
1996
- 1996-10-24 JP JP8282352A patent/JPH10131930A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000108043A (ja) * | 1998-09-29 | 2000-04-18 | Katsuyuki Totsu | ドライバービット及びねじとの組合せ |
JP2004144275A (ja) * | 2002-10-23 | 2004-05-20 | Masafumi Sei | ネジ用十字穴 |
JPWO2004065067A1 (ja) * | 2003-01-24 | 2006-05-18 | 勝行 戸津 | ドライバービット及びねじとの組合せ |
CN100458191C (zh) * | 2004-02-11 | 2009-02-04 | 勒格朗法国公司 | 用于扁平状和十字形操纵工具的包括设有组合凹入部的头部的紧固螺钉 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060510 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060706 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060728 |