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JPH09310050A - ウエハ加工用粘着剤とその粘着シ―ト類 - Google Patents

ウエハ加工用粘着剤とその粘着シ―ト類

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Publication number
JPH09310050A
JPH09310050A JP8128229A JP12822996A JPH09310050A JP H09310050 A JPH09310050 A JP H09310050A JP 8128229 A JP8128229 A JP 8128229A JP 12822996 A JP12822996 A JP 12822996A JP H09310050 A JPH09310050 A JP H09310050A
Authority
JP
Japan
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adhesive
wafer
monomer
weight
parts
Prior art date
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Application number
JP8128229A
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JP3549173B2 (ja
Inventor
Kazuhiko Yamamoto
山本  和彦
Masashi Yamamoto
昌司 山本
Koichi Hashimoto
浩一 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP12822996A priority Critical patent/JP3549173B2/ja
Publication of JPH09310050A publication Critical patent/JPH09310050A/ja
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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエハ加工時には貼り替え可能な適度な粘着
力を有してウエハを強固に保持でき、加工後にはウエハ
表面の材質や形状に影響されずに、また経時での粘着力
の増大をみることなく、容易に剥離できるウエハ加工用
粘着剤と、その粘着シ―ト類を提供する。 【解決手段】 アルキル基の炭素数が2〜14のアクリ
ル系単量体50〜89重量%、N−置換(メタ)アクリ
ルアミド30〜10重量%、カルボキシル基含有単量体
またはその無水物10〜1重量%を必須とした単量体混
合物の共重合体を主成分とするとともに、ゲル分率を8
0%以上に設定して、ウエハ加工用粘着剤を構成する。
また、このウエハ加工用粘着剤からなる層を基材の片面
に設けて、粘着シ―ト類を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハなど
の加工時に使用される、ウエハ加工用粘着剤とその粘着
シ―ト類に関する。ここで、加工は、半導体ウエハのパ
タ―ン面の反対面(裏面)を研磨することや、半導体ウ
エハを所定のサイズにダイシングすることなどであり、
前者ではパタ―ン面に粘着シ―ト類を貼り付けてパタ―
ン面を保護し、後者では背面に貼り付けてダイシング時
の固定を行うものである。
【0002】
【従来の技術】半導体ウエハは、近年ますます大型化、
薄板化している。その理由は、大型化に関しては、1ウ
エハからのチツプの取り数を多くするためであり、また
薄板化に関しては、封止チツプを組み入れる電子機器の
小型化のためであり、研磨後のウエハ厚みは、100μ
mから500μm程度である。
【0003】このように半導体ウエハを薄く研磨する
と、ウエハから加工用粘着シ―トを剥離する際にウエハ
が割れやすくなる。また、半導体ウエハをダイシングし
たのちのチツプのサイズは、0.2〜30mm□である
が、このサイズが大きくなると、加工用粘着シ―トから
剥離しにくくなり、ピツクアツプ時にうまくとれなかつ
たり、チツプに傷が入るなどの不良が発生する。
【0004】このような剥離時の問題に対して、従来で
は、加工用粘着シ―トの粘着力を低く設定したり、放射
線硬化型粘着剤を使用して、剥離前に放射線照射により
粘着力を低減させるなどして、半導体ウエハの研磨やダ
イシングなどの加工後に粘着シ―トを容易に剥離できる
ように工夫している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の工夫では、半導体ウエハの表面の種々の材質(シリ
コ─ン、ポリイミド、アルミなど)や形状により、粘着
力が異なるため、剥離性が変化し、ある種の半導体ウエ
ハでは剥がれやすいが、別の種類の半導体ウエハでは剥
がれにくいといつた問題があり、ウエハ加工用シ―トを
使い分けする必要があつた。また、貼り付け後に粘着力
が増加し、剥がす際に強固に付いているため、剥離が困
難となるという問題もあつた。
【0006】一方、上記従来のように粘着力を低く設定
すると、裏面の研磨時に粘着シ―トが剥がれてしまい、
ウエハの研磨屑などでパタ―ン面が汚れて不良となつた
り、ひどい場合はウエハが割れるおそれがあり、またダ
イシング時にはダイシングの衝撃でチツプが飛散するこ
ともあつた。さらに、放射線硬化型粘着剤を用いたもの
では、放射線を照射する前は粘着力が高いため、粘着シ
―トの貼り付けミスが生じた場合に貼り替えができない
か、できても硬化していない粘着剤がウエハ上に残り、
元どおりの再生が難しいという問題があつた。
【0007】本発明は、このような事情に鑑み、ウエハ
加工時には貼り替え可能な適度な粘着力を有してウエハ
を強固に保持でき、加工後にはウエハ表面の材質や形状
に影響されずに、また経時での粘着力の増大をみること
なく、容易に剥離できるウエハ加工用粘着剤とその粘着
シ―ト類を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために、鋭意検討した結果、特定の単量体
構成からなるアクリル系共重合体を用い、これを特定の
ゲル分率となるまで架橋構造化したときに、ウエハ加工
時には貼り替え可能な適度な粘着力を有してウエハを強
固に保持でき、加工後にはウエハ表面の材質や形状に影
響されずに、また経時での粘着力の増大をみることな
く、容易に剥離できる、とくに1〜20m/分程度の実
用的な剥離速度で安定に剥離できるウエハ加工用粘着剤
とその粘着シ―ト類が得られることを知り、本発明を完
成するに至つた。
【0009】すなわち、本発明は、下記のa〜c成分ま
たはこれとd成分; a)一般式(1):CH2 =C(R1 )COOR2 (式
中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数2〜14
のアルキル基である)で表されるアクリル系単量体50
〜89重量% (式中、R3 は水素またはメチル基、R4 ,R5 は水素
またはアルキル基であるか、または両者が結合しこれと
N原子とで複素環を構成する有機基である)で表される
N−置換(メタ)アクリルアミド30〜10重量% c)カルボキシル基含有単量体またはその無水物10〜
1重量% d)上記のa〜c成分と共重合可能な単量体20〜0重
量% からなる単量体混合物の共重合体を主成分とし、ゲル分
率が80%以上であることを特徴とするウエハ加工用粘
着剤と、このウエハ加工用粘着剤からなる層を基材の片
面に有することを特徴とする粘着シ―ト類とに係るもの
である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明におけるa成分としてのア
クリル系単量体は、たとえば、一般式(1)中のR2
ブチル基、イソブチル基、イソアミル基、ヘキシル基、
ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、
イソノニル基、イソデシル基などのアルキル基からなる
アクリル酸またはメタクリル酸のエステルが挙げられ
る。R2の炭素数が2未満では、粘着剤の濡れ性が低下
して、貼り付け直後の初期粘着力が不足し、研磨時やダ
イシング時に粘着シ―トが剥離するなどの問題がある。
また、R2 の炭素数が14を超えると、粘着力に劣りや
すい。
【0011】このa成分としてのアクリル系単量体は、
単量体全体量の50〜89重量%、好ましくは60〜8
0重量%の範囲で、その1種または2種以上が用いられ
る。50重量%未満では、アクリル系粘着剤としての性
能を発揮できず、また89重量%を超えると、そのぶん
後述するb,c成分の絶対量が不足し、目的とする研磨
やダイシングなどの加工時のウエハ保持性と加工後の剥
離性にともにすぐれるウエハ加工用粘着シ―ト類が得ら
れない。
【0012】本発明におけるb成分としてのN−置換
(メタ)アクリルアミドには、一般式(2)中のR4
5 が水素またはアルキル基(ただし、R4 ,R5 の少
なくとも一方はアルキル基)である非環状の(メタ)ア
クリルアミドと、同R4 ,R5が結合しこれとN原子と
で複素環を構成する環状の(メタ)アクリルアミドとが
含まれ、使用目的に応じて、そのいずれか一方または両
方が用いられる。
【0013】非環状の(メタ)アクリルアミドには、
N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ
メチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メ
タ)アクリルアミドなどがある。また、環状の(メタ)
アクリルアミドとしては、N−(メタ)アクリロイルモ
ルホリン、N−(メタ)アクリロイルピロリドン、N−
(メタ)アクリロイルピペリジン、N−(メタ)アクリ
ロイルピロリジン、N−(メタ)アクリロイル−4−ピ
ペリドンなどがある。
【0014】このb成分としてのN−置換(メタ)アク
リルアミドは、単量体全体量の30〜10重量%、好ま
しくは25〜13重量%の範囲で、その1種または2種
以上が用いられる。30重量%を超えると、粘着剤の濡
れ性が低下して、初期粘着力が不足しやすく、また10
重量%未満となると、実用的な剥離速度のもとでの剥離
性が十分に得られにくい。
【0015】本発明におけるc成分としてのカルボキシ
ル基含有単量体またはその無水物としては、たとえば、
アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸など
や、無水フマル酸などが挙げられ、使用目的に応じて、
その1種または2種以上が適宜選択使用される。使用量
は、単量体全体量の10〜1重量%、好ましくは8〜2
重量%の範囲とするのがよい。10重量%を超えると、
初期粘着力に劣り、また1重量%未満となると、凝集力
が不足しやすい。
【0016】本発明におけるd成分としての単量体は、
a〜c成分の単量体と共重合可能なものであればよく、
たとえば、酢酸ビニル、スチレン、(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)ア
クリル酸グリシジル、N−ビニルピロリドンなどが挙げ
られる。このd成分は、必要により、単量体全体量の2
0重量%以下、好ましくは15重量%以下の範囲で、そ
の1種または2種以上が用いられる。20重量%を超え
ると、アクリル系粘着剤としての粘着特性を発現しにく
い。
【0017】本発明のアクリル系共重合体は、上記のa
〜c三成分またはこれとd成分からなる単量体混合物
を、常法により、溶液重合法、塊状重合法、乳化重合
法、懸濁重合法などの方法で共重合させることにより、
得ることができる。
【0018】本発明のウエハ加工用粘着剤は、上記のア
クリル系共重合体を主成分とし、ゲル分率が80%以
上、好ましくは85%以上(理想的には100%まで)
となるまで架橋構造化したものである。ゲル分率が80
%未満では、粘着力が高くなりすぎて、加工後の剥離性
に難があり、またウエハ加工用粘着シ―トとして致命的
である剥離後の被着体への糊残りという問題がある。
【0019】なお、ゲル分率とは、約500mgの粘着剤
を試料として用意し、これを、ソツクスレ―抽出器を用
いて、アセトン中で50℃、4時間抽出するか、あるい
はトルエン中に室温で2日間浸漬したのち、130℃で
1時間乾燥後、粘着剤の初期重量(G0 )と不溶分重量
(Gt )とから、〔Gt /G0 〕×100(%)とし
て、計算される値である。
【0020】粘着剤の架橋構造化は、アクリル系重合体
を得る際に内部架橋剤として多官能(メタ)アクリレ―
トなどを添加するか、あるいはアクリル系重合体を得た
のちに外部架橋剤として多官能のエポキシ系化合物やイ
ソシアネ―ト系化合物などを添加することにより実施で
きる。その他、放射線照射による架橋処理を施してもよ
い。好ましくは、多官能性エポキシ化合物や多官能性イ
ソシアネ―ト化合物が使用される。ここでいう多官能性
とは2官能性以上のことである。
【0021】多官能性エポキシ化合物は、分子中に2個
以上のエポキシ基を有するもので、ソルビト―ルテトラ
グリシジルエ―テル、トリメチロ―ルプロパングリシジ
ルエ―テル、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメ
チルシクロヘキサン、テトラグリシジルメタキシレンジ
アミン、トリグリシジル−p−アミノフエノ―ルなどが
ある。多官能性イソシアネ―ト化合物は、分子中に2個
以上のイソシアネ―ト基を有するもので、ジフエニルメ
タンジイソシアネ―ト、トリレンジイソシアネ―ト、ヘ
キサメチレンジイソシアネ―トなどがある。
【0022】これらの架橋剤は、アクリル系共重合体の
組成や分子量などに応じて、粘着剤のゲル分率が前記範
囲となる使用割合で、その1種または2種以上が用いら
れる。その際、反応を促進させるために、粘着剤に通常
用いられるジブチルスズラウレ―トなどの架橋触媒を加
えるようにしてもよい。
【0023】本発明のウエハ加工用粘着シ―ト類は、こ
のような粘着剤からなる層を基材の片面に設けてシ―ト
状やテ―プ状などの形態としたもので、粘着剤の保護の
ためにその上に剥離フイルムを積層しておくのが望まし
い。粘着剤層の厚さは、5〜100μm、好ましくは1
0〜40μm程度である。
【0024】基材としては、ポリオレフイン系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹
脂、ポリイミド系樹脂などのプラスチツクフイルムや、
金属箔などが用いられる。これらの基材は、1種または
2種以上を組み合わせて使用してもよく、また片面また
は両面にコロナ処理などの表面処理を施したものであつ
てもよい。この基材の厚さとしては、50〜300μ
m、好ましくは70〜200μm程度であるのがよい。
【0025】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を記載してより具体
的に説明する。なお、以下において、部とあるのは重量
部を意味する。
【0026】実施例1 冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌装置を備えた反
応容器に、アクリル酸2−エチルヘキシル77部、N−
アクリロイルモルホリン20部、アクリル酸3部、重合
開始剤として2,2´−アゾビスイソブチロニトリル
0.15部、酢酸エチル100部を入れ、60℃で12
時間重合して、ポリマ―溶液を得た。このポリマ―溶液
に、ポリマ―固形分100部に対して、テトラグリシジ
ル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン3部を加
えて、混合したのち、厚さが140μmのエチレン−酢
酸ビニル共重合体フイルム上に塗布、乾燥して、粘着剤
層の厚さが15μmのウエハ加工用粘着テ―プを作製し
た。また、剥離フイルム上に塗布し乾燥して、ゲル分率
測定用のサンプルを作製し、これを用いて本文詳記の方
法にて粘着剤のゲル分率を測定した。
【0027】実施例2 単量体組成を、アクリル酸2−エチルヘキシル73部、
アクリル酸n−ブチル10部、N,N−ジメチルアクリ
ルアミド15部およびアクリル酸5部に変更した以外
は、実施例1と同様にして、ポリマ―溶液を得た。この
ポリマ―溶液に、ポリマ―固形分100部に対して、テ
トラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキ
サン2部を加えて、混合したのち、実施例1と同様のエ
チレン−酢酸ビニル共重合体フイルム上に塗布、乾燥し
て、粘着剤層の厚さが15μmのウエハ加工用粘着テ―
プを作製した。また、実施例1と同様にして、ゲル分率
測定用のサンプルを作製し、これを用いて粘着剤のゲル
分率を測定した。
【0028】実施例3 単量体組成を、アクリル酸n−ブチル75部、N−イソ
プロピルアクリルアミド23部およびアクリル酸2部に
変更した以外は、実施例1と同様にして、ポリマ―溶液
を得た。このポリマ―溶液に、ポリマ―固形分100部
に対して、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチ
ルシクロヘキサン3部を加えて、混合したのち、厚さが
100μmのポリエステルフイルム上に塗布、乾燥し
て、粘着剤層の厚さが35μmのウエハ加工用粘着テ―
プを作製した。また、実施例1と同様にして、ゲル分率
測定用のサンプルを作製し、これを用いて粘着剤のゲル
分率を測定した。
【0029】実施例4 単量体組成を、アクリル酸2−エチルヘキシル67部、
アクリル酸n−ブチル10部、N−アクリロイルモルホ
リン18部、アクリル酸5部およびアクリル酸2−ヒド
ロキシエチル0.3部に変更した以外は、実施例1と同
様にして、ポリマ―溶液を得た。このポリマ―溶液に、
ポリマ―固形分100部に対して、テトラグリシジル−
1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン0.5部およ
びトリレンジイソシアネ―ト5部を加えて、混合したの
ち、厚さが130μmのポリエチレンフイルム上に塗
布、乾燥して、粘着剤層の厚さが20μmのウエハ加工
用粘着テ―プを作製した。また、実施例1と同様にし
て、ゲル分率測定用のサンプルを作製し、これを用いて
粘着剤のゲル分率を測定した。
【0030】比較例1 単量体組成を、アクリル酸2−エチルヘキシル87部、
N−アクリロイルモルホリン8部およびアクリル酸5部
に変更した以外は、実施例1と同様にして、ポリマ―溶
液を得た。このポリマ―溶液に、ポリマ―固形分100
部に対して、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメ
チルシクロヘキサン1部を加えて、混合したのち、実施
例1と同様のエチレン−酢酸ビニル共重合体フイルム上
に塗布、乾燥して、粘着剤層の厚さが15μmのウエハ
加工用粘着テ―プを作製した。また、実施例1と同様に
して、ゲル分率測定用のサンプルを作製し、これを用い
て粘着剤のゲル分率を測定した。
【0031】比較例2 単量体組成を、アクリル酸n−ブチル69部、N−イソ
プロピルアクリルアミド30部およびアクリル酸1部に
変更した以外は、実施例1と同様にして、ポリマ―溶液
を得た。このポリマ―溶液に、ポリマ―固形分100部
に対して、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチ
ルシクロヘキサン0.5部およびトリレンジイソシアネ
―ト3部を加えて、混合したのち、実施例3と同様のポ
リエステルフイルム上に塗布、乾燥して、粘着剤層の厚
さが35μmのウエハ加工用粘着テ―プを作製した。ま
た、実施例1と同様にして、ゲル分率測定用のサンプル
を作製し、これを用いて粘着剤のゲル分率を測定した。
【0032】以上の実施例1〜4および比較例1,2で
作製したウエハ加工用粘着テ―プにつき、以下の要領
で、保持力試験、剥離性試験および機械剥離性試験を行
つた。これらの結果と各例で測定した粘着剤のゲル分率
を、表1に示した。
【0033】<保持力試験>粘着テ―プを裁断して20
mm×100mmの大きさの試験片を作製し、この試験片を
被着体(シリコンウエハ)に2Kgのロ―ラを1往復させ
る方法で圧着して貼り付けた。貼り付け30分後に、2
3℃,65%RHの雰囲気下、低速(0.1m/分)の
引張速度で剥離力を測定し、これをウエハ保持力とし
た。この値が大きい方がウエハの保持性(密着性)が高
いことを示している。
【0034】<剥離性試験>保持力試験と同様に作製し
た試験片を被着体(シリコンウエハ、ポリイミドコ─ト
ウエハ)に2Kgのロ―ラを1往復させる方法で圧着して
貼り付けた。貼り付け30分後(初期)および40℃で
7日間保存後(保存後)、23℃,65%RHの雰囲気
下、高速(10m/分)の引張速度で実用剥離力を測定
し、これをウエハ剥離性の指標とした。この値が小さい
方がウエハを簡単に剥離できることを示している。な
お、表中、「A」は被着体がシリコンウエハの場合、
「B」は被着体がポリイミドコ─トウエハの場合であ
る。
【0035】<機械剥離性試験>粘着テ―プをシリコン
ウエハ全面に貼り付け、40℃で7日間保存したのち、
シ―ト剥離用機械により、粘着シ―トを貼つた100枚
のシリコンウエハを機械にかけて、剥離の成功数をカウ
ントし、成功率(%)を求めた。
【0036】
【0037】表1の結果より、本発明の実施例1〜4の
ウエハ加工用粘着シ―トは、保持力試験で貼り替え可能
な適度な粘着力を有して、満足できるウエハ保持性を示
し、しかも剥離性試験では実用的な剥離速度での剥離が
軽く、とくにウエハの種類による剥離力の変化が小さ
く、経時での剥離力の上昇が小さくなつているように、
すぐれた剥離性を示し、機械剥離性試験でも失敗なく剥
離できることがわかる。これに対し、比較例1,2のウ
エハ加工用粘着シ―トは、保持力試験と剥離性試験との
両立が難しく、とくに比較例1ではウエハの種類による
剥離力の変化が大きく、また経時での剥離力の上昇も大
きく、比較例2では剥離が全体に重く、機械剥離性試験
での失敗がいずれも高くなつている。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明は、半導体ウエハ
などの研磨、ダイシングなどの加工用途に対し、加工時
には貼り替え可能な適度な粘着力を有してウエハを強固
に保持でき、加工後にはウエハ表面の材質や形状に影響
されずに、また経時での粘着力の増大をみることなく、
非常に容易に剥離しうるウエハ加工用粘着剤とその粘着
シ―ト類を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 220:56 220:04)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記のa〜c成分またはこれとd成分; a)一般式(1):CH2 =C(R1 )COOR2 (式
    中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数2〜14
    のアルキル基である)で表されるアクリル系単量体50
    〜89重量% (式中、R3 は水素またはメチル基、R4 ,R5 は水素
    またはアルキル基であるか、または両者が結合しこれと
    N原子とで複素環を構成する有機基である)で表される
    N−置換(メタ)アクリルアミド30〜10重量% c)カルボキシル基含有単量体またはその無水物10〜
    1重量% d)上記のa〜c成分と共重合可能な単量体20〜0重
    量% からなる単量体混合物の共重合体を主成分とし、ゲル分
    率が80%以上であることを特徴とするウエハ加工用粘
    着剤。
  2. 【請求項2】 多官能性エポキシ化合物または多官能性
    イソシアネ―ト化合物により架橋されている請求項1に
    記載のウエハ加工用粘着剤。
  3. 【請求項3】 基材の片面に請求項1または2に記載の
    ウエハ加工用粘着剤からなる層を有することを特徴とす
    る粘着シ―ト類。
JP12822996A 1996-05-23 1996-05-23 ウエハ加工用粘着剤とその粘着シ―ト類 Expired - Lifetime JP3549173B2 (ja)

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