JPH09188745A - 回路基板絶縁用感光性フィルム材料、それを用いたフレキシブルプリント配線板及び逐次多層基板 - Google Patents
回路基板絶縁用感光性フィルム材料、それを用いたフレキシブルプリント配線板及び逐次多層基板Info
- Publication number
- JPH09188745A JPH09188745A JP141096A JP141096A JPH09188745A JP H09188745 A JPH09188745 A JP H09188745A JP 141096 A JP141096 A JP 141096A JP 141096 A JP141096 A JP 141096A JP H09188745 A JPH09188745 A JP H09188745A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- photosensitive film
- film material
- printed wiring
- wiring board
- flexible printed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Epoxy Resins (AREA)
- Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
Abstract
逐次多層基板の絶縁材料等に好適な感光性フィルム材
料、並びにこれを使用したフレキシブルプリント配線板
や逐次多層基板を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表されるエポキシア
クリレート化合物と酸無水物とを反応させて得られるオ
リゴマー及びエポキシ基を有する化合物を必須成分とし
て含有する組成物から形成されてなる感光性フィルム材
料、並びにこれを使用したフレキシブルプリント配線板
や逐次多層基板。 【化1】 (式中、Xは2価の基又は不存在を表し、nは1〜10
の数を表す。また、R1〜R8 は水素原子、アルキル基
又はハロゲン原子を表し、各々が同一でも異なっていて
もよく、R9 は水素原子又はメチル基を表す) 【効果】 本発明の感光性フィルム材料は、アルカリ性
の水溶液で精度のよいパターニングが可能で、回路への
充填性にも優れており、また、耐熱性や機械的特性にも
優れているため、フレキシブルプリント配線板のカバー
レイや逐次多層基板の絶縁材料等の工業用材料に極めて
有用。
Description
配線板のカバーレイや逐次多層基板の絶縁材料等に好適
な感光性フィルム材料、これをカバーレイ材又は層間絶
縁材料として使用してなるフレキシブルプリント配線板
又は逐次多層基板並びにこれらの製造方法に関するもの
である。
は、従来に比べて一層の小型化・高機能化が要求されて
おり、それにあわせて使用される部品にもより高密度の
ものが求められている。例えば、プリント配線板におい
ても、単位容積あたりの配線密度を向上させるために、
回路の微細化・多層化が進められ、また、使用される材
料もそれにあわせた設計のものが提案されている。特
に、近年においては感光性を有するレジスト材料が数多
く提案されており、その中でも導体回路を形成するため
に用いられる感光性のエッチングレジストは回路の微細
化技術を支えているといっても過言ではない。
感光性樹脂はそのほとんどが耐熱性や機械的な特性など
に問題があり、最終的には除去されるエッチングレジス
トのように用途が大幅に限定されるという欠点を有して
いる。また、いわゆるドライフィルムと呼ばれるエッチ
ングレジストを除き、そのほとんどが感光性樹脂を有機
溶媒に溶解させた樹脂溶液の形態で供給されているが、
このような樹脂溶液を工業的に枚葉状のプリント配線板
等の上に塗布するためには、極めて特殊な装置が必要で
あるという問題がある。さらに、多くの場合、感光性樹
脂のパターニング工程である現像工程に用いられる現像
液が有機系の溶剤であり、作業環境や廃液処理にも問題
を抱えている。
には、感光性樹脂を用いたプリント配線板が記載されて
いるが、その中で用いられている感光性樹脂は樹脂溶液
の形態で使用されるので、塗布する際に特殊な装置が必
要であり、また、現像に用いられる現像液は有機系のも
のであって、作業環境にも問題が発生する。
148877号公報等にはフィルム形成可能な、ゴム、
フェノール樹脂、エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂の光硬
化剤などからなる感光性エレメントが開示されている。
しかしながら、このような組成物を用いた場合、最終的
に得られるフィルムの耐熱性が不十分であって、その適
用される用途が大幅に限定される上に、パターニングに
おける精度も十分とは言い難い。
は、エポキシアクリレート化合物をベースとしたカルボ
キシル基を有する光重合性不飽和化合物を、エポキシ化
合物と共に用いる感光性樹脂組成物が開示されている。
しかし、その感光性樹脂組成物は溶液の状態でカラー液
晶ディスプレイやプリント配線板上にロールコーター機
やスピナー機などを用いて直接塗膜することを前提とし
ており、その場合に先に述べたような設備上の問題等が
発生する。
キシブルプリント配線板のカバーレイや逐次多層基板の
絶縁材料等に好適で、アルカリ性水溶液によりパターン
形成可能な感光性フィルム材料を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、アルカリ性水溶液によりパ
ターン形成可能な感光性フィルム材料を、カバーレイ材
又は層間絶縁材料として使用するフレキシブルプリント
配線板又は逐次多層基板、並びにこれらの製造方法を提
供することにある。
式(1)で表されるエポキシアクリレート化合物と酸無
水物とを反応させて得られるオリゴマー及びエポキシ基
を有する化合物を必須成分として含有し、かつ該オリゴ
マーとエポキシ基を有する化合物との重量比が0.1〜
10の範囲にある組成物から形成されてなる回路基板絶
縁用感光性フィルム材料である。また、本発明は、前記
回路基板絶縁用感光性フィルム材料を、カバーレイ材又
は層間絶縁材料として使用してなるフレキシブルプリン
ト配線板又は逐次多層基板、並びにこれらの製造方法で
ある。
nは1〜10の数を表す。また、R1〜R8 は水素原
子、アルキル基又はハロゲン原子を表し、各々が同一で
も異なっていてもよく、R9 は水素原子又はメチル基を
表す。)
チレン基、2−プロピリデン基、2−(ヘキサフルオ
ロ)プロピリデン基、カルボニル基、エーテル基、スル
フォン基等の2価の基又は直結合があげられるが、好ま
しくは、2−プロピリデン基又は直結合である。また、
R1 〜R8 としては、水素原子、例えば、メチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基等のアルキル基、
例えば、塩素、臭素等のハロゲン原子があげられるが、
好ましくは、水素又は臭素である。nは平均の繰り返し
数を表し、1〜10の数であるが、好ましくは、1〜2
である。
又は全部として、Xが2−プロピリデン基であるビスフ
ェノールA型エポキシアクリレート化合物を用いること
により、本発明の感光性フィルム材料にパターニングや
その後の熱硬化などの処理を施して、最終的に得られる
フィルムの耐熱性や機械的特性を向上させることができ
る。
る酸無水物としては、例えば、無水フタル酸、テトラヒ
ドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸などのジ
カルボン酸無水物類や、例えば、無水ピロメリット酸、
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、ジフェニルスルフォンテト
ラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテルテトラカル
ボン酸二無水物、エチレングリコールビストリメリテー
ト二無水物などのテトラカルボン酸二無水物、さらには
無水トリメリット酸などがあげられる。また、これらの
酸無水物はそれぞれ単独で用いてもよく、また、二種類
以上の酸無水物を組み合わせて用いても差し支えない。
そして、好ましくは、エチレングリコールビストリメリ
テート二無水物を酸無水物として全部又は一部用いるこ
とであり、これにより、最終的に得られるフィルムの柔
軟性などの機械的な特性が向上する。
の酸無水物とを反応させて、本発明の必須成分のひとつ
であるオリゴマーを製造することができる。本発明のオ
リゴマーの重量平均分子量は、500〜1,000,0
00、好ましくは、700〜500,000、より好ま
しくは、1,000〜100,000のものである。重
量平均分子量が500より小さいと最終的に得られるフ
ィルムの機械的な特性が悪くなり、1,000,000
より大きいとアルカリ水溶液によるパターン形成を行う
ことが困難となる。
ゴマーに加えて、エポキシ基を有する化合物を必須成分
とする。ここでいうエポキシ基を有する化合物として
は、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹
脂やそれらの臭素化物など、エポキシ基を有するもので
あれば任意のものを用いることが可能である。そして、
このエポキシ基を有する化合物の一部又は全部に臭素化
されたエポキシ基を有する化合物を用いることで、本発
明の感光性フィルム材料に難燃性を付与することができ
る。
基を有する化合物との重量比率、すなわち、オリゴマー
/エポキシ基を有する化合物の比率は、0.1〜10で
あり、好ましくは、0.2〜5である。この比率が0.
1に満たないとアルカリ性水溶液によるパターニングを
行うことが困難となり、10を超えると、耐熱性や耐薬
品性が低下する。
須成分とする組成物をフィルム状に形成することにより
本発明の感光性フィルム材料を完成することができる。
ここでいうフィルム状とは、フィルム単体のみならず、
高分子フィルム、金属箔などの最終的に剥離等の操作に
より除去される支持基材上に形成されたフィルム状のも
のも意味するが、恒久的に基材上に形成されたフィルム
や塗膜は含まない。また、支持基材上に形成された本発
明の感光性フィルム材料を、異物の付着やキズの発生等
を防止するために、高分子フィルム等で保護することも
可能である。
の特性を付与するために、他の成分としてアミン、光重
合開始剤、光増感剤、多官能アクリレートのようなモノ
マー類、めっき用触媒、インジウムとスズの共酸化物又
はシリカ等のフィラー類などをあらかじめ添加すること
も可能である。さらに、パターン形成前の感光性フィル
ムの流動性を改善するために、溶剤を含有させておくこ
とも可能である。
方法は公知の方法でよい。例えば、上記組成物を溶媒中
に溶解又は分散させ、ダイコーター、ナイフコーター、
リバースロールコーターなど任意の塗工装置を用いて支
持基材の上に塗布後、溶媒を蒸発させてフィルムの形状
に形成することができる。支持基材としてはポリエチレ
ンテレフタレートなどの高分子フィルムや金属箔などが
使用できる。また、必要に応じて構成の異なる2種類以
上の組成物を用いて、2層以上の多層の感光性フィルム
材料とすることも可能である。
ィルム材料は、アルカリ性の水溶液で非常に精度のよい
パターニングが可能であり、また、耐熱性や機械的な特
性をも兼ね備えているため、種々の用途に使用すること
ができる。
としては、フレキシブルプリント配線板用カバーレイが
あげられる。つまり、本発明の感光性フィルム材料はラ
ミネートという簡単な操作で、フレキシブルプリント配
線板上に回路の保護を目的としたカバーレイと呼ばれる
絶縁層を形成でき、精度の良いパターニングはもちろん
のこと、半田づけなどの工程への十分な耐熱性や優れた
耐折曲げ性等を備えているためである。
料をカバーレイとするフレキシブルプリント配線板は、
以下に示す必須工程を経て製造することができる。 (1)フレキシブルプリント配線板用金属張積層板に回
路形成を施す工程、(2)本発明の感光性フィルム材料
を回路形成の施されたフレキシブルプリント配線板用金
属張積層板上にラミネートする工程、(3)露光及びア
ルカリ性水溶液による現像処理を行って、ラミネートさ
れた感光性フィルム材料に開口部を形成する工程、
(4)100〜300℃の温度で1分以上の熱処理を行
う工程。
て、洗浄、乾燥、穴あけ又はめっき等を行うことはもち
ろん可能である。また、フレキシブルプリント配線板用
金属張積層板としては、片面金属張積層板と両面金属張
積層板のいずれにも適用可能である。
好適な用途として、導体回路上への絶縁層の形成とスパ
ッッタリングやめっき等による新たな導体回路層の形成
の繰り返しにより得られる、通称、ビルドアップ基板と
呼ばれる逐次多層基板の導体間の絶縁材料があげられ
る。これは、本発明の感光性フィルム材料が、前記の耐
熱性や機械的な特性に加え、スパッタリングやめっき処
理工程への耐性をも備えているためである。
料を絶縁材料とする逐次多層基板は以下に示す必須工程
を経て製造することができる。 (1)絶縁性基材上に導体回路が形成された材料を作製
する工程、(2)本発明の感光性フィルム材料を導体回
路が形成された材料上にラミネートする工程、(3)露
光及びアルカリ性水溶液による現像処理を行って、ラミ
ネートされた感光性フィルム材料に開口部を形成する工
程、(4)100〜300℃の温度で1分以上の熱処理
を行って、現像されたフィルム材料を硬化させる工程、
(5)めっき、スパッタリング、蒸着又はそれらの組み
合わせにより、硬化させたフィルム上に次の導体回路層
を形成する工程。
された材料は、片面又は両面金属張積層板を出発材料と
してエッチング法により作製することも可能であり、ガ
ラスクロスと高分子の複合材料や高分子フィルムの片面
又は両面に、めっき、スパッタリング、蒸着等の方法に
より、直接導体回路を形成して作製することも可能であ
る。また、上記工程のうち、(2)〜(5)の工程を繰
り返し行うことで、3層以上の導体層が形成された逐次
多層基板を製造することが可能である。
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
製、エポトートYD−8125、エポキシ当量172g
/eq, )34.0重量部、アクリル酸14.4重量部、
臭化テトラエチルアンモニウム0.05重量部及び溶媒
としてエチルセルソルブアセテート5.85重量部をフ
ラスコ中に仕込み、撹拌して均一な溶液とした。この溶
液を105℃で15時間反応させてエポキシアクリレー
ト化合物を得た。ついで、その反応溶液に、酸無水物と
して1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸7.6
重量部及びエチレングリコールビストリメリテート二無
水物20.5重量部を添加し、115℃で5時間反応さ
せて粘稠なオリゴマー溶液を得た。得られたオリゴマー
のGPC分析による重量平均分子量は2,500であっ
た。
7.6重量部とエチレングリコールビストリメリテート
二無水物20.5重量部の代わりに、エチレングリコー
ルビストリメリテート二無水物41.0重量部のみを用
いて、合成例1と同様に合成を行った。得られたオリゴ
マーの重量平均分子量は3,800であった。
水物20.5重量部の代わりに、ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物14.7重量部を用いて、合成例1と同
様に合成を行った。得られたオリゴマーの重量平均分子
量は1,800であった。
株式会社製、エポトートYD−8125)34.0重量
部の代わりに、エポキシ当量の異なるビスフェノールA
型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、エポトートYD
−128、エポキシ当量192g/eq, )38.0重量
部を用い、溶媒としてエチルセルソルブアセテートを
7.50重量部を用いて、合成例1と同様に合成を行っ
た。得られたオリゴマーの重量平均分子量は6,500
であった。
製、エポトートYD−8125)34.0重量部、アク
リル酸14.4重量部、臭化テトラエチルアンモニウム
0.05重量部及びエチルセルソルブアセテート5.8
5重量部をフラスコ中に仕込み、撹拌して均一な溶液と
した。ついで、105℃で15時間反応させてエポキシ
アクリレート化合物を得た。得られた化合物の分子量は
484であった。この化合物に対しては酸無水物との反
応は行わなかった。
開始剤(チバガイギー株式会社製、イルガキュア65
1)1重量部及びビスフェノールA型エポキシ樹脂(東
都化成株式会社製、エポトートYD−901)28.7
重量部を添加して感光性の組成物を得た。この組成物を
アプリケーターを用いて、表面に離型処理を施した厚み
50μm のポリエチレンテレフタレート(PET)フィ
ルム上に塗布し、60℃で30分間乾燥させて、実質的
にタックのない厚み50μm の感光性フィルムを作製し
た。ついで、この感光性フィルムを最小回路幅100μ
m 、最小回路間100μm の形状に回路形成された片面
銅張積層板(新日鐵化学株式会社製、エスパネックスS
C35−40−00ME(電解箔35μm /ポリイミド
40μm ))上にPETフィルムを貼り合わせたまま、
感光性フィルムと片面銅張積層板の回路面が接するよう
に、ホットラミネーター装置(大成ラミネーター株式会
社製、Model 8B−550、温度80℃、送り速
度:1m/分)を用いてラミネートした。その際、感光
性フィルムは回路間にも空隙なく充填された。
TE−3000NEL)を用い、最小未露光部が直径1
00μm となるフォトマスクを通して感光性フィルムを
300mJの露光量で露光した。その後、PETフィル
ムを剥離し、5%炭酸ナトリウム水溶液を用いて40℃
で1分間の現像処理を行った後、純水で洗浄し、180
℃で60分間熱処理を行って、パターン形成がなされた
感光性フィルムがカバーレイとして構成されているフレ
キシブルプリント配線板を得た。得られたフレキシブル
プリント配線板のカバーレイのパターン精度は、フォト
マスクの最小未露光部の直径100μm に対して102
μm と優れたものであった。
60℃の半田浴に1分間浸漬したところ、ふくれ、はが
れ等の異常は認められなかった。また、フレキシブルプ
リント配線板に対して180度の折曲げを行っても、ク
ラックの発生は認められなかった。
液50重量部を用い、現像処理条件を5%炭酸ナトリウ
ム40℃1分から2%炭酸ナトリウム40℃1分に変更
した以外は実施例1と同様に処理した。感光性フィルム
の回路への充填性は良好であり、パターン精度は103
μm と優れたものであった。また、得られたフレキシブ
ルプリント配線板は半田浴に浸漬しても何ら異常を示さ
ず、耐折曲げ性も優れたものであった。
液50重量部を用い、実施例1と同様に行った。感光性
フィルムの回路への充填性は良好であり、パターン精度
は105μm と優れたものであった。また、得られたフ
レキシブルプリント配線板は半田浴に浸漬しても何ら異
常を示さず、耐折曲げ性も優れたものであった。
ールジアクリレート5重量部を添加して、実施例1と同
様に処理した。感光性フィルムの回路への充填性は良好
であり、パターン精度は101μm と優れたものであっ
た。また、得られたフレキシブルプリント配線板は半田
浴に浸漬しても何ら異常を示さず、耐折曲げ性も優れた
ものであった。
化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社
製、エポトートYDB−400)26.5重量部、光重
合開始剤(チバガイギー株式会社製、イルガキュア65
1)1重量部及びトリエチレングリコールジアクリレー
ト5重量部を添加し、1時間撹拌して均一な組成物を得
た。ついで、この組成物をアプリケーターを用いて、表
面に離型処理を施した厚み50μm のポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルムに塗布し、80℃で5分
間乾燥して、実質的にタックのない厚み40μm の感光
性フィルムを作製した。これとは別に、両面銅張積層板
(新日鐵化学株式会社製、エスパネックスSB35−5
0−35HR(銅箔35μm /ポリイミド50μm))
に最小回路幅100μm 、最小回路間100μm になる
ように回路形成を行った。この回路形成を行った両面銅
張板の両面に感光性フィルムを、実施例1で用いたホッ
トラミネーター装置を使ってラミネートした。その際、
回路間への充填性は良好であった。
最小未露光部が直径100μm となるフォトマスクを通
して両側の感光性フィルムを250mJの露光量で露光
した。その後、PETフィルムを剥離し、5%炭酸ナト
リウム水溶液を用いて40℃で1分間の現像処理を行っ
た後、純水で洗浄し、200℃で30分間熱処理を行っ
て、パターン形成がなされた感光性フィルムがカバーレ
イとして構成されている両面フレキシブルプリント配線
板を得た。得られたフレキシブルプリント配線板のカバ
ーレイのパターン精度は、フォトマスクの最小未露光部
の直径100μm に対して103μm と優れたものであ
った。
を260℃の半田浴に浸漬したところ、ふくれ、はがれ
等の異常は何ら認められなかった。また、180度の折
曲げを行っても、クラックの発生は認められなかった。
化フェノールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬株式
会社製、Bren−S)18.5重量部、トリプロピレ
ングリコールジアクリレート5重量部及び光重合開始剤
1重量部を添加し、1時間撹拌して均一な組成物を得
た。ついで、この組成物をアプリケーターを用いて、表
面に離型処理を施した厚み50μm のポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルムに塗布し、60℃で30
分間乾燥して、実質的にタックのない厚み50μm の感
光性フィルムを作製した。
ラスエポキシ片面銅張板(松下電工株式会社製、R17
00、銅箔18μm /ガラスエポキシ300μm )上に
実施例1で用いたホットラミネーター装置を使ってラミ
ネートした。次に、実施例1で用いた露光機を使い、最
小未露光部が直径70μm となるフォトマスクを通して
感光性フィルムを300mJの露光量で露光した。その
後、PETフィルムを剥離し、5%炭酸ナトリウム水溶
液を用いて40℃で1分間の現像処理を行った後、純水
で洗浄し、200℃で15分間熱処理を行って絶縁層を
形成した。得られた絶縁層の開口部の精度は、フォトマ
スクの最小未露光部の直径70μm に対して72μm と
優れたものであった。
ィルムより得られた絶縁層上に厚み18μm の2層目の
回路を形成した。その際、絶縁層の開口部を介して1層
目と2層目の回路間の導通をとった。
光、現像、熱処理による絶縁層の形成と、めっきによる
回路形成を2度繰り返して、合計で回路層が4層の逐次
多層基板とした後、感光性フィルムを用いて表面の保護
層を形成した。得られた逐次多層基板の各絶縁層の回路
間への充填性は良好であった。また、耐半田試験におい
ても異常の発生は認められなかった。
始剤1重量部を添加して組成物を得た。この組成物をア
プリケーターを用いて、表面に離型処理を施した厚み5
0μm のポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ムに塗布し、60℃で30分間乾燥して、実質的にタッ
クのない厚み50μm のフィルムを作製した。ついで、
このフィルムを実施例1で用いた回路形成のなされた片
面銅張板上にPETフィルムを貼り合わせたまま、実施
例1で用いたホットラミネーター装置でラミネートし
た。その際、フィルムは回路間にも空隙なく充填され
た。
最小未露光部が直径100μm となるフォトマスクを通
して感光性フィルムを300mJの露光量となるように
露光した。その後、PETフィルムを剥離し、5%炭酸
ナトリウム水溶液を用いて40℃で1分間の現像処理を
行った。しかしながら、ここで用いた化合物は酸無水物
との反応を行っていないため、炭酸ナトリウム水溶液に
よる現像処理を行っても、パターンを発現させることは
できなかった。
用いた回路形成が施された片面銅張板上にスピンコート
法で塗布し、60℃で30分間乾燥して感光性組成物の
層を形成した。この際、回路形成された銅張板上に直接
塗布したため、塗りむらが確認された。以下、実施例2
と同様に、露光、現像及び熱処理を行って、フレキシブ
ルプリント配線板を得た。得られたフレキシブルプリン
ト配線板の耐半田性や耐折曲げ性は良好であったが、反
りが大きく、実用に耐えるものではなかった。
リ性の水溶液で精度のよいパターニングが可能で、回路
への充填性にも優れており、また、耐熱性や機械的特性
にも優れているため、フレキシブルプリント配線板のカ
バーレイや逐次多層基板の絶縁材料等の工業用材料に極
めて有用である。また、本発明の感光性フィルム材料を
カバーレイ材又は層間絶縁材料として使用するフレキシ
ブルプリント配線板又は逐次多層基板は、耐熱性が良好
で半田浴への浸漬に対しても何ら異常を示さず、また、
耐折曲げ性等の機械的特性も優れたものである。
Claims (8)
- 【請求項1】 下記一般式(1)で表されるエポキシア
クリレート化合物と酸無水物とを反応させて得られるオ
リゴマー及びエポキシ基を有する化合物を必須成分とし
て含有し、かつ該オリゴマーとエポキシ基を有する化合
物との重量比が0.1〜10の範囲にある組成物から形
成されてなることを特徴とする回路基板絶縁用感光性フ
ィルム材料。 【化1】 (式中、Xは2価の基又は不存在を表し、nは1〜10
の数を表す。また、R1〜R8 は水素原子、アルキル基
又はハロゲン原子を表し、各々が同一でも異なっていて
もよく、R9 は水素原子又はメチル基を表す) - 【請求項2】 エポキシアクリレート化合物の一部又は
全部が、一般式(1)中のXが2−プロピリデン基であ
る化合物である請求項1に記載の回路基板絶縁用感光性
フィルム材料。 - 【請求項3】 エポキシ基を有する化合物の一部又は全
部が、臭素原子を含有する化合物である請求項1又は請
求項2に記載の回路基板絶縁用感光性フィルム材料。 - 【請求項4】 酸無水物の一部又は全部が、エチレング
リコールビストリメリテート二無水物である請求項1な
いし請求項3いずれかに記載の回路基板絶縁用感光性フ
ィルム材料。 - 【請求項5】 請求項1に記載の回路基板絶縁用感光性
フィルム材料を、カバーレイ材に使用してなることを特
徴とするフレキシブルプリント配線板。 - 【請求項6】 請求項1に記載の回路基板絶縁用感光性
フィルム材料を、逐次多層基板の層間絶縁材料に使用し
てなることを特徴とする逐次多層基板。 - 【請求項7】 以下の工程を必須工程とすることを特徴
とするフレキシブルプリント配線板の製造方法。 (1)フレキシブルプリント配線板用金属張積層板に回
路形成を施す工程、(2)請求項1に記載の回路基板絶
縁用感光性フィルム材料を回路形成の施されたフレキシ
ブルプリント配線板用金属張積層板上にラミネートする
工程、(3)露光及びアルカリ性水溶液による現像処理
を行って、ラミネートされた感光性フィルム材料に開口
部を形成する工程、(4)100〜300℃の温度で1
分以上の熱処理を行う工程。 - 【請求項8】 以下の工程を必須工程とすることを特徴
とする逐次多層基板の製造方法。 (1)絶縁性基材上に導体回路が形成された材料を作製
する工程、(2)請求項1に記載の回路基板絶縁用感光
性フィルム材料を導体回路が形成された材料上にラミネ
ートする工程、(3)露光及びアルカリ性水溶液による
現像処理を行って、ラミネートされた感光性フィルム材
料に開口部を形成する工程、(4)100〜300℃の
温度で1分以上の熱処理を行って、現像されたフィルム
材料を硬化させる工程、(5)めっき、スパッタリン
グ、蒸着又はそれらの組み合わせにより、硬化させたフ
ィルム上に次の導体回路層を形成する工程。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP141096A JP3660733B2 (ja) | 1996-01-09 | 1996-01-09 | 回路基板絶縁用感光性フィルム材料、それを用いたフレキシブルプリント配線板及び逐次多層基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP141096A JP3660733B2 (ja) | 1996-01-09 | 1996-01-09 | 回路基板絶縁用感光性フィルム材料、それを用いたフレキシブルプリント配線板及び逐次多層基板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09188745A true JPH09188745A (ja) | 1997-07-22 |
JP3660733B2 JP3660733B2 (ja) | 2005-06-15 |
Family
ID=11500725
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP141096A Expired - Fee Related JP3660733B2 (ja) | 1996-01-09 | 1996-01-09 | 回路基板絶縁用感光性フィルム材料、それを用いたフレキシブルプリント配線板及び逐次多層基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3660733B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8722816B2 (en) | 2007-03-05 | 2014-05-13 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Solder resist, dry film thereof, cured product, and printed wiring board |
JP2018168329A (ja) * | 2017-03-30 | 2018-11-01 | 太陽インキ製造株式会社 | 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、プリント配線板、および、カルボキシル基含有樹脂の製造方法 |
-
1996
- 1996-01-09 JP JP141096A patent/JP3660733B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8722816B2 (en) | 2007-03-05 | 2014-05-13 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Solder resist, dry film thereof, cured product, and printed wiring board |
JP2018168329A (ja) * | 2017-03-30 | 2018-11-01 | 太陽インキ製造株式会社 | 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、プリント配線板、および、カルボキシル基含有樹脂の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3660733B2 (ja) | 2005-06-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101545724B1 (ko) | 광경화성 및 열경화성을 갖는 수지 조성물과, 드라이 필름 솔더 레지스트 | |
JP7567969B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、感光性樹脂フィルム、多層プリント配線板、半導体パッケージ、及び多層プリント配線板の製造方法 | |
JPH11140144A (ja) | 樹脂組成物及びその硬化物 | |
EP0723736A1 (en) | Bonding inner layers in printed circuit board manufacture | |
JP7363105B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、感光性樹脂フィルム、プリント配線板及び半導体パッケージ、並びにプリント配線板の製造方法 | |
WO2004034147A1 (ja) | 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板 | |
KR101900355B1 (ko) | 드라이 필름 적층체 | |
JP4273894B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
JPH11242330A (ja) | 感光性樹脂組成物、それを用いた多層プリント配線板とその製造方法 | |
JP2003082067A (ja) | 樹脂組成物、ソルダーレジスト樹脂組成物及びこれらの硬化物 | |
JP3660733B2 (ja) | 回路基板絶縁用感光性フィルム材料、それを用いたフレキシブルプリント配線板及び逐次多層基板 | |
JP7444192B2 (ja) | 感光性樹脂組成物 | |
JP2024118893A (ja) | 感光性樹脂組成物、感光性樹脂フィルム、プリント配線板及び半導体パッケージ | |
JP2007304543A (ja) | 感光性樹脂組成物、感光性フィルム、レジストパターンの形成方法、並びにプリント配線板及びその製造方法 | |
JP2004240233A (ja) | ソルダーレジスト組成物、回路基板及びその製造方法 | |
JP2001257285A (ja) | 熱紫外線硬化型樹脂層付き銅箔及びこれを用いた半導体装置の製造方法 | |
JPH11242332A (ja) | 樹脂組成物、その硬化物及びプリント配線板 | |
JP2571800B2 (ja) | 無電解めっき用感光性接着剤およびプリント配線板 | |
JPH11140145A (ja) | 樹脂組成物、永久レジスト樹脂組成物及びその硬化物 | |
JPH0983138A (ja) | 多層プリント配線板の製造方法 | |
WO2024185060A1 (ja) | 感光性樹脂組成物、感光性樹脂フィルム、多層プリント配線板及び半導体パッケージ、並びに多層プリント配線板の製造方法 | |
JP7622353B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、感光性樹脂フィルム、多層プリント配線板及び半導体パッケージ、並びに多層プリント配線板の製造方法 | |
JP3792871B2 (ja) | 樹脂組成物及びその硬化物 | |
JPH11189631A (ja) | 樹脂組成物、その硬化物及びプリント配線板 | |
JP2000034328A (ja) | 感光性樹脂組成物並びにそれを使用する積層材料及び多層プリント配線板 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041019 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041130 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20050128 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050222 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Effective date: 20050318 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080325 Year of fee payment: 3 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 3 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080325 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090325 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100325 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |