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JPH09104048A - 金型の加熱装置、加熱冷却装置及びその方法 - Google Patents

金型の加熱装置、加熱冷却装置及びその方法

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Publication number
JPH09104048A
JPH09104048A JP26179995A JP26179995A JPH09104048A JP H09104048 A JPH09104048 A JP H09104048A JP 26179995 A JP26179995 A JP 26179995A JP 26179995 A JP26179995 A JP 26179995A JP H09104048 A JPH09104048 A JP H09104048A
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JP
Japan
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mold
cavity
back surface
insert
heating
Prior art date
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Application number
JP26179995A
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Inventor
Mitsuo Ogura
光雄 小倉
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyoda Gosei Co Ltd
Priority to JP26179995A priority Critical patent/JP3632257B2/ja
Publication of JPH09104048A publication Critical patent/JPH09104048A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱性能を良好とし、かつ、設備コストを低
減し、保全性を向上する。 【解決手段】 型締め時は、固定背板23にキャビティ
入子26の裏面26bを当接させ、第1及び第2の外部
加熱手段31,32をキャビティ入子26と干渉しない
位置に退避する。型開き時には、キャビティ入子26の
裏面26bを固定背板23から離脱して裏面26bと固
定背板23との間に所定空間を形成し、第1の外部加熱
手段をキャビティ入子26の裏面26bに当接させて、
熱伝導により裏面26bを介してキャビティ面26aを
加熱する。一方、第2の外部加熱手段32をキャビティ
入子26のキャビティ面26aに接近対向させ、熱輻射
によりキャビティ面26を加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金型の加熱装置、加
熱冷却装置及びその方法に関するものであり、特に、射
出成形前に金型の成形面を予め加熱して、射出成形品の
品質の向上等を図ることができる装置及び方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、樹脂成形金型のキャビティ表面
の温度を高くした状態で樹脂の射出を行うと、成形品の
外観品質及び光学特性等が向上することが知られてい
る。そして、従来のこの種の金型の加熱装置として、特
公昭60−56604号公報、特開昭62−17991
2号公報、特開昭62−111832号公報、特開昭6
3−15707号公報、特開昭62−208918号公
報、特開昭58−12714号公報、または特開昭58
−211405号公報に掲載の技術を挙げることができ
る。例えば、特公昭60−56604号公報の技術は、
高周波誘導加熱により、予めキャビティ表面温度を上げ
た状態で樹脂の射出を行う。なお、特開昭62−111
832号公報及び特開昭63−15707号公報は、類
似の技術を開示している。また、特開昭62−1799
12号公報の技術は、金型内の流路へ温水若しくは温油
等の加熱媒体と冷却媒体とを交互に流通し、キャビティ
温度を上下させる。なお、特開昭62−208918号
公報、特開昭58−12714号公報及び特開昭58−
211405号公報は、類似の技術を開示している。そ
の他、この種の技術として、ジュール熱加熱により、ま
たは、金型に内蔵したヒータにより、金型のキャビティ
表面を能動的に加熱したり、或るいは、SSI(スポッ
トレスサーフェスインジェクション)成形法により、射
出溶融樹脂によりキャビティ表面を受動的に加熱する方
法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特公昭60−
56604号公報の技術は、高周波誘導加熱を利用する
ため、高周波発振子等の高周波発生手段が必要となる
等、設備コストが上昇する。また、一般的には、成形材
料である樹脂の熱変形温度以上にキャビティ表面温度を
上げる必要があるが、特開昭62−179912号公報
の技術は、加熱媒体の温度が低く、加熱性能が不十分と
なる可能性がある。即ち、高周波誘導加熱、ジュール熱
加熱、SSI成形法等の特殊な加熱方法は、加熱性能が
高い反面、設備コストが増加し、また、保全性が低下す
るといった不具合がある。一方、金型に内蔵したヒータ
による加熱、または、金型内部を流通する温水または温
油による加熱等の一般的な加熱方法は、上記特殊な加熱
方法と比較して、設備コストを低減でき、保全性も良好
とすることができる反面、加熱性能の点で改善する余地
がある。
【0004】そこで、本発明は、良好な加熱性能を有
し、かつ、設備コストを低減し、保全性を向上すること
ができる金型の加熱装置及びその方法の提供を第1の課
題とするものである。
【0005】また、本発明は、良好な加熱冷却性能を有
し、かつ、設備コストを低減し、保全性を向上すること
ができる金型の加熱冷却装置及びその方法の提供を第2
の課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
金型の加熱装置は、入子移動手段により、型締め時は、
金型本体に入子の裏面を当接させると共に、型開き時に
は入子の裏面を金型本体から離脱して、入子の裏面と金
型本体との間に所定空間を形成する。一方、外部加熱手
段を、型締め時は入子と干渉しない位置に退避すると共
に、型開き時には入子の成形面及び裏面のいずれかに対
向する位置へ進出して熱伝達により前記成形面を直接的
に、または、前記裏面を介して間接的に加熱する。
【0007】請求項2の発明にかかる金型の加熱冷却装
置は、入子移動手段により、型締め時は、金型本体に入
子の裏面を当接させると共に、型開き時には入子の裏面
を金型本体から離脱して、入子の裏面と金型本体との間
に所定空間を形成する。一方、外部加熱手段を、型締め
時は入子と干渉しない位置に退避すると共に、型開き時
には入子の成形面及び裏面のいずれかに対向する位置へ
進出して熱伝達により前記成形面を直接的に、または、
前記裏面を介して間接的に加熱する。更に、金型本体に
設けた冷却手段を、型締め時に入子の裏面に当接し、裏
面を介して前記成形面を冷却する。
【0008】請求項3の発明にかかる金型の加熱冷却装
置は、キャビティ入子移動手段により、型締め時は、金
型本体にキャビティ入子の裏面を当接させ、型開き時に
はキャビティ入子の裏面を金型本体から離脱して裏面と
金型本体との間に所定空間を形成する。また、外部加熱
手段を、型締め時はキャビティ入子と干渉しない位置に
退避すると共に、型開き時にはキャビティ入子の裏面に
当接する位置へ進出して熱伝導により前記裏面を介して
前記キャビティ面を加熱する。更に、金型本体に設けた
冷却手段を、型締め時にキャビティ入子の裏面に当接
し、裏面を介して前記キャビティ面を冷却する。
【0009】請求項4の発明にかかる金型の加熱装置
は、キャビティ入子移動手段により、型締め時は、金型
本体にキャビティ入子の裏面を当接させ、型開き時には
キャビティ入子の裏面を金型本体から離脱して裏面と金
型本体との間に所定空間を形成する。また、第1の外部
加熱手段を、型締め時はキャビティ入子と干渉しない位
置に退避すると共に、型開き時にはキャビティ入子の裏
面に当接する位置へ進出して熱伝導により前記裏面を介
して前記キャビティ面を加熱する。一方、第2の外部加
熱手段を、型締め時はキャビティ入子と干渉しない位置
に退避すると共に、型開き時にはキャビティ入子のキャ
ビティ面に所定間隙をおいて接近対向する位置へ進出し
て熱輻射により前記キャビティ面を加熱する。更に、金
型本体に設けた冷却手段を、型締め時にキャビティ入子
の裏面に当接し、裏面を介して前記キャビティ面を冷却
する。
【0010】請求項5の発明にかかる金型の加熱装置
は、請求項4の発明において、第2の外部加熱手段を、
キャビティ入子のキャビティ面を加工した放電加工電極
により構成したものである。
【0011】請求項6の発明にかかる金型の加熱装置
は、請求項4の発明において、第2の外部加熱手段を、
型開き時にキャビティ入子のキャビティ面に所定間隙を
おいて接近対向する第1の加熱面と、第1の加熱面に延
設され、型開き時にキャビティ入子のパーティング面に
当接して熱伝導によりパーティング面を介してキャビテ
ィ面を加熱する第2の加熱面より構成したものである。
【0012】請求項7の発明にかかる金型の加熱装置
は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発明におい
て、入子の少なくともキャビティ面に対応する部分の肉
厚を0.5mm乃至15mmの範囲としたものである。
【0013】請求項8の発明にかかる金型の加熱方法
は、型開きに伴い、入子の裏面を金型本体から離脱して
前記裏面と金型本体との間に所定空間を形成する。次
に、熱源としての外部加熱手段を前記空間内へ進出し、
入子の裏面に対向配置して熱伝達により前記裏面を介し
て前記成形面を加熱する。
【0014】請求項9の発明にかかる金型の加熱冷却方
法は、型開きに伴い、入子の裏面を金型本体から離脱し
て前記裏面と金型本体との間に所定空間を形成する。次
に、熱源としての外部加熱手段を前記空間内へ進出し、
入子の裏面に対向配置して熱伝達により前記裏面を介し
て前記成形面を加熱する。その後、型締めに伴い、外部
加熱手段を前記空間から退避すると共に、入子の裏面に
冷却手段を当接し、裏面を介して前記成形面を冷却す
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0016】図1は本発明の第一の実施形態の金型の加
熱冷却装置による金型の冷却時を示す説明図である。図
2は本発明の第一の実施形態の金型の加熱冷却装置によ
る金型の加熱時を示す説明図である。図3は本発明の第
一の実施形態の金型の加熱冷却装置の加熱手段による加
熱状態を示す断面図である。図4は本発明の第一の実施
形態の金型の加熱冷却装置の加熱手段を示す要部拡大断
面図である。図5は本発明の第一の実施形態の金型の加
熱冷却装置の冷却手段による冷却状態を示す断面図であ
る。
【0017】本実施形態の加熱冷却装置は射出成形金型
に具体化されるものであるため、まず、射出成形金型の
構造の概略について説明する。
【0018】図1及び図2において、本実施形態の射出
成形金型は、可動側ダイプレート11に可動側取付板1
2及びスペーサブロック13を介して可動主型14を取
付けている。可動主型14の右側面には、右方へ突出す
る断面凸状のコア面14aが形成され、そのコア面14
aにより成形空間Sの一部(内側面部)を構成してい
る。また、前記スペーサブロック13内の空間には押出
板15を介して押出ピン16が右方へ突出して固定され
ている。前記押出ピン16は、図1に示す型締め位置で
は、先端面を可動主型14のコア面14aと面一とす
る。また、図2に示す型開き位置で、駆動機構の駆動軸
17により押出板15が右方に移動されて、押出ピン1
6の先端面が可動主型14のコア面14aから右方に突
出し、冷却固化後の成形品の取出を容易にするようにな
っている。一方、固定側ダイプレート21には、固定側
取付板22を介して固定背板23が固定されている。固
定背板23の右側面の中央部には射出ノズル24導入用
の導入凹部23aが形成されると共に、固定側取付板2
2及び固定側ダイプレート21の中央部には、前記導入
凹部23aに連通する導入孔22a,21aがそれぞれ
穿設されている。また、前記固定背板23の導入凹部2
3aの中心部にはスプルー23b及びランナー23cが
穿設され、前記両導入孔21a,22a及び導入凹部2
3aを介して、射出ノズル24の先端をスプルー23b
に装着するようになっている。なお、以上の構成は一般
的な射出成形金型の構成と同様であるため、関連部分の
詳細な説明は省略する。
【0019】前記固定背板23は、左側面の中央部を左
方に突出する断面凸状の冷却部23dとしている。前記
固定背板23の冷却部23dより右側には複数の冷却孔
23eが前後方向(図1及び図2中紙面と直交する方
向)に延設され、冷却孔23eに冷却水等の冷却流体を
流通することにより、冷却部23dの温度を低下するよ
うになっている。前記固定背板23の左側面には、固定
主型24が左右への移動自在に取付けられ、図示しない
固定主型移動機構により、図1に示す型締め位置と図2
に示す型開き位置との間で往復移動するようになってい
る。固定主型24の中央部には断熱板25を介してキャ
ビティ入子26が嵌合固定されている。
【0020】図3に示すように、キャビティ入子26
は、成形空間Sの他部(外側面部)を形成するキャビテ
ィ面26aと、前記キャビティ面26aと反対側に位置
する裏面26bとを有している。前記キャビティ入子2
6の左側面26dと前記固定主型24の左側面24a及
び断熱板25の左側面25aとは面一とされ、パーティ
ング面乃至パーティングラインPLを構成している。ま
た、固定主型24の右側面24b及び断熱板25の右側
面25bは面一とされると共に、前記断熱板25の中央
には固定背板23の冷却部23dを密嵌する形状の収容
孔25cが穿設され、断熱板25の右側面25b及びキ
ャビティ入子26の裏面26b間に段差状の凹部が形成
されている。そして、図5に示すように、型締め状態
で、冷却部23dが前記収容孔25c内に密嵌され、冷
却部23dがキャビティ入子26の裏面26bに密接す
ると共に、固定主型24の右側面24bが固定背板23
の左側面23fに密接するようになっている。更に、型
締め状態で、固定主型24、断熱板25及びキャビティ
入子26の面一の左側面24a,25a,26dは、前
記可動主型14の右側面と密接し、キャビティ入子26
のキャビティ面26aと可動主型14のコア面14aと
の間に断面略コ字状の成形空間Sが形成されるようにな
っている。なお、前記キャビティ入子26の中心部に
は、前記固定背板23のランナー23cに整合して連通
するゲート26cが穿設されている。
【0021】前記固定主型24、断熱板25及び図示し
ない固定主型移動機構により、キャビティ入子26を左
右方向に往復移動するキャビティ入子移動手段が構成さ
れ、型締め時は、前記キャビティ入子26の裏面26b
を金型本体としての固定背板23の左側面23fに当接
させ、型開き時には、前記キャビティ入子26の裏面2
6bを固定背板23の左側面23fから離脱して前記裏
面26bと固定背板23との間に所定間隔の空間を形成
するようになっている。また、前記金型本体としての固
定背板23に設けた冷却部23d及び冷却孔23eによ
り、型締め時に前記キャビティ入子26の裏面26bに
当接し、前記裏面26bを介して前記キャビティ面26
aを冷却する冷却手段が構成されている。なお、一般の
射出成形金型と同様、固定主型24はガイドピン27を
介して固定背板23に支持されると共に、固定主型24
及び可動主型14はガイドピン27を介して左右に案内
され正確な型締め位置に位置合わせされるようになって
いる。
【0022】次に、本実施形態の外部加熱手段について
説明する。
【0023】本実施形態は、図3に示すように、外部加
熱手段として、キャビティ面26aに対応する略四角ブ
ロック状の第1及び第2の外部加熱手段31及び32を
備えている。第1の外部加熱手段31は、第1の移動機
構41により、型締め時は前記キャビティ入子26と干
渉しない退避位置(図1の位置)に退避すると共に、型
開き時には前記キャビティ入子26の裏面26bに密接
する加熱位置(図2の位置)へ進出して熱伝導により前
記裏面26bを介して前記キャビティ面26aを加熱す
るようになっている。なお、第1の外部加熱手段31の
幅及び高さ(図中の前後寸法及び上下寸法)は、前記断
熱板25の収容孔25cの幅及び高さよりそれぞれ所定
値小さく設定され、第1の外部加熱手段31の前後及び
上下の側面が断熱板25に当接して断熱板25を直接加
熱することを防止している。第1の外部加熱手段31の
寸法は、少なくとも、キャビティ面26aに対応する裏
面26b部分の略全体を加熱できるよう設定し、断熱板
25の収容孔25cの寸法もこれに対応して設定する。
【0024】ここで、前記キャビティ入子26の肉厚
は、裏面26b側からの熱伝導を良好とするため、少な
くともキャビティ面26aに対応する部分の肉厚を15
mm以下に設定することが好ましい。特に、第1の外部加
熱手段31が当接する部分のキャビティ入子26の肉厚
をかかる範囲に設定することがより好ましい。なお、か
かる肉厚を15mmを超える値とした場合、熱電導効率が
低下し、キャビテイ入子26の裏面26b側からキャビ
ティ面26a側への熱伝達時間が長くなる可能性があ
る。一方、かかる肉厚は、キャビティ入子26を切削に
より加工する場合、0.5mm以上とすることが好まし
い。かかる肉厚を0.5mm未満とした場合、キャビティ
入子26の切削加工が困難となったり、加工作業性が低
下する可能性がある。なお、切削以外の加工方法により
キャビティ入子26をより薄肉に加工できる場合、その
下限値を例えば0.2mm程度としてもよい。しかし、下
限値を0.2mm未満とした場合、キャビティ入子26が
加熱時に熱変形したり、樹脂の射出圧により破損する可
能性がある。
【0025】前記第2の外部加熱手段32は、第2の移
動機構42により、型締め時は前記キャビティ入子26
と干渉しない退避位置(図1の位置)に退避すると共
に、型開き時には前記キャビティ入子26のキャビティ
面26aに所定間隙d1,d2,d3をおいて接近対向
する加熱位置(図2の位置)へ進出して熱輻射により前
記キャビティ面26aを加熱するようになっている。な
お、第2の外部加熱手段32の幅及び高さ(図中の前後
寸法及び上下寸法)は、キャビティ入子26のキャビテ
ィ面26aの幅及び高さよりそれぞれ所定値小さく設定
され、第2の外部加熱手段32の前後及び上下の側面が
キャビティ入子26に当接してキャビティ入子26を直
接加熱することを防止している。前記第2の外部加熱手
段32とキャビティ面26aとの間隙d1,d2,d3
は、熱輻射効率を高めるべくできるだけ小さくすること
が望ましく、好ましくは約0.2mmとする。なお、かか
る間隙を0.2mm未満とした場合、第2の外部加熱手段
32とキャビテイ面26aとの間に一定間隙を確保する
のが困難となる可能性があり、第2の外部加熱手段32
がキャビティ面26aに接触して傷付きの原因となる等
の可能性がある。
【0026】次に、第1及び第2の外部加熱手段31,
32の構成の詳細について説明する。なお、第1の外部
加熱手段も第2の外部加熱手段と同様の構成であるた
め、ここでは対応部分に対応する符号を付して重複した
説明を省略する。
【0027】第1及び第2の外部加熱手段31,32
は、図4に示すように、平板状の支持板31a,32a
上に平板状の熱源31b,32bを介して同じく平板状
の熱板31c,32cを載置した三層構造の四角ブロッ
ク状をなしている。前記支持板31a,32aは、第1
または第2の移動機構41,42側に位置し、前記第1
または第2の移動機構41,42への熱伝達による影響
を防止すべく、好ましくは、熱絶縁材料により形成す
る。また、前記熱源31b,32bは、熱板31c,3
2cを射出樹脂の溶融温度に対応して所望温度、例えば
350℃付近まで一定時間内に加熱できるものであれば
よく、熱伝導率の良好な金属に公知の電気ヒータを内蔵
したり、または、温油等の加熱流体を流通するようにし
てもよい。更に、前記熱板31c,32cは、銅板等、
熱伝導率の良好な金属より形成する。本実施形態では、
第2の外部加熱手段32の熱板32cとしては、キャビ
ティ入子26のキャビティ面26aを加工した放電加工
電極を使用し、熱板32cとキャビティ面26aとの間
隙d1,d2,d3を容易に一定値に維持するようにし
ている。なお、前記第1及び第2の移動機構41,42
としては、油圧シリンダを二次元的乃至三次元的に組み
合わせたもの等、公知の種々の二次元的乃至三次元的移
動機構を採用することができる。
【0028】次に、上記のように構成された本実施形態
の金型の加熱冷却装置による金型の加熱冷却方法を使用
した射出成形動作について説明する。なお、この射出成
形動作は、CPU、ROM、RAM等からなる制御手段
を使用して、ROMに予め記憶された制御プログラムに
従って実施される。図6は本発明の第一の実施形態の金
型の加熱冷却方法を示す工程図である。
【0029】まず、空間形成工程としての型開き工程に
おいて、射出成形機の型締装置(図示略)を駆動して、
可動側ダイプレート11、可動側取付板12及びスペー
サブロック13を介して可動主型14を左方に移動し、
図2の型開き位置として、固定主型24及び固定背板2
3との間に十分な間隔を設ける。また、これと共に、固
定主型24を固定主型移動機構により左方へ移動し、キ
ャビティ入子26の裏面26bを固定背板23から離間
し、可動主型14と固定背板23との間の略中間位置に
配置する。これにより、図2に示すように、固定背板2
3とキャビティ入子26の裏面26bとの間、及び、キ
ャビティ入子26のキャビティ面26aと可動主型14
との間に、それぞれ、所定間隔の空間が形成される。
【0030】次に、熱板接近工程において、第1の移動
機構41を駆動して、熱源31bを有する第1の外部加
熱手段31を固定背板23と固定主型24との間の空間
内に進出し、熱板31cをキャビティ入子26の裏面2
6bに対向配置する。これと同時に、第2の移動機構4
2を駆動して、熱源32bを有する第2の外部加熱手段
32を固定主型24と可動主型14との間の空間に進出
し、熱板32cをキャビティ入子26のキャビティ面2
6aに対向配置する。
【0031】そして、図2及び図3に示すように、加熱
工程において、第1及び第2の移動機構41,42によ
り、第1の外部加熱手段31の熱板31cをキャビティ
入子26の裏面26bに密接すると共に、第2の外部加
熱手段32の熱板32cをキャビティ面26aに所定間
隙d1,d2,d3を置いて接近配置する。すると、第
1の外部加熱手段31の熱板31cが、キャビティ入子
26の裏面26bを熱伝導により加熱し、裏面26b側
から成形面としてのキャビティ面26aを間接的に加熱
することになる。同時に、第2の外部加熱手段32の熱
板32cが、キャビティ入子26のキャビティ面26a
を熱輻射により直接加熱する。なお、この加熱工程にお
ける加熱時間は、加熱対象たるキャビティ入子26のキ
ャビティ面26a対応部分の肉厚、射出樹脂の種類に応
じたキャビティ面26aの目標加熱値、熱板31c,3
2cの加熱温度等に応じて適宜変更される。例えば、A
BS樹脂を射出し、キャビティ入子26のキャビティ面
26a対応部分の肉厚を10mmとし、キャビティ面26
aの目標温度を130℃とする場合において、熱板31
c,32cの加熱温度を約350℃とする場合、加熱時
間は約30秒乃至40秒とする。また、かかる条件でキ
ャビティ入子26のキャビティ面26a対応部分の肉厚
を5mmに変更した場合、20秒以下の加熱時間でキャビ
ティ面26aを上記温度と同等温度とすることができ、
また、この場合、加熱時間を1分とすると、キャビティ
面26a温度を約200℃とすることができる。このと
き、断熱板25がキャビティ入子26の放熱を防止して
いる。また、第2の外部加熱手段32の熱板32cを放
電加工電極により構成したため、キャビティ面26aと
の隙間を0.2mmという、極めて小さく、かつ、均一な
間隔とすることができ、熱輻射を効率良く行うことがで
きると共に、当接による傷付き等を防止することができ
る。更に、キャビティ入子26を可能な限り薄肉とした
ため、裏面26b側からの熱伝導を効率良く行える。な
お、前記キャビティ面26a温度自体は、通常の金型温
度調整技術と同様、樹脂の種類、加熱変形温度等に応じ
て決定される。
【0032】その後、熱板離間工程において、第1の移
動機構41により、第1の外部加熱手段31の熱板31
cをキャビティ入子26の裏面26bに当接する位置か
ら離間し、キャビティ入子26と固定背板24との間の
空間から図1の退避位置に退避する。同時に、第2の移
動機構42により、第2の外部加熱手段32の熱板32
cをキャビティ入子26のキャビティ面26aに接近す
る位置から離間し、前記キャビティ入子26と可動主型
14との間の空間から図1の退避位置に退避する。
【0033】かかる後、型締め工程において、固定主型
移動機構を駆動して、固定主型24を固定背板23に型
締めすると共に、型締装置を駆動して、可動側ダイプレ
ート11、可動側取付板12及びスペーサブロック13
を介して、可動主型14を固定主型24及び固定背板2
3に対し型締めする。すると、可動主型14とキャビテ
ィ入子26が、パーティング面にて型締めされ、コア面
14a及びキャビティ面26a間に成形品形状と同一形
状の成形空間Sが形成されると共に、固定背板23のス
プルー23b及びランナー23cが、キャビティ入子2
6のゲート26cに連通する。同時に、キャビティ入子
26の裏面26bに固定背板23の冷却部23dが密接
する。この状態で、射出ノズル24先端をスプルー23
bに圧接することにより、射出ノズル24からスプルー
23b、ランナ23c及びゲート26cを介して、前記
成形空間S内に溶融樹脂を射出注入可能となる。
【0034】そして、射出冷却工程の射出工程で、射出
装置(図示略)から射出ノズル24を介してスプルー2
3bに溶融樹脂を射出注入し、ランナ23cを介してゲ
ート26cからキャビティ面26a及びコア面14a間
に形成される成形空間S内に溶融樹脂を充填する。この
とき、キャビティ面26aが所望温度に加熱されている
ため、キャビティ面26aに接する溶融樹脂は、確実に
加熱変形温度(例えば、ABS樹脂の場合160℃乃至
170℃)を維持し、フローマーク、シルバーストリー
ク(銀条痕)等の発生を確実に防止することができる。
また、射出時点で、キャビティ入子26の裏面26bに
固定背板23の冷却部23dが密接しているため、固定
背板23の冷却孔23eに大量の冷却水等、冷却流体を
供給及び流通することにより、冷却手段としての冷却部
23dによりキャビティ入子26の裏面26bを瞬時に
冷却し、熱伝導によりキャビティ面26aを急速に冷却
することができ、溶融樹脂の冷却固化を十分に促進する
ことができる。このとき、キャビティ入子26を可能な
限り薄肉としたため、冷却効率を向上することができ
る。これにより、射出樹脂が加熱変形温度以下となって
迅速に冷却固化し、成形空間Sに対応する所定形状の成
形品が迅速に成形される。なお、上記溶融樹脂の射出か
ら冷却固化までの間における前記キャビティ面26aの
温度勾配は、キャビティ面26aの初期設定加熱温度及
び冷却部23dの設定冷却温度により適宜調整可能であ
る。
【0035】その後、図3に示す型開き工程で、型締め
装置を駆動して、可動主型14を固定主型24から離間
して型開きする。これにより、コア面14aとキャビテ
ィ面26aとが型開きされて、成形品がキャビティ面2
6aから離型してコア面14a上に残る。その後、製品
取出工程で、押出駆動手段(図示略)を駆動し、押出ピ
ン16をコア面14aから突出して、成形品をコア面1
4aから押出して離脱し、製品の取出を行う。
【0036】以後、上記一連の工程を繰返し、所望形状
の樹脂成形品を連続して得ることができる。
【0037】このように、上記実施形態の金型の加熱冷
却装置は、成形空間Sの一部を形成するキャビティ面2
6a及び前記キャビティ面26aと反対側に位置する裏
面26bを有するキャビティ入子26に接続され、型締
め時は金型本体としての固定背板23に前記キャビティ
入子26の裏面26bを当接させ、型開き時には前記キ
ャビティ入子26の裏面26bを前記固定背板23から
離脱して前記裏面26bと固定背板23との間に所定空
間を形成するキャビティ入子移動手段24としての固定
主型24、断熱板25及び固定主型移動機構と、第1の
移動機構41により、型締め時は前記キャビティ入子2
6と干渉しない位置に退避すると共に、型開き時には前
記キャビティ入子26の裏面26bに当接する位置へ進
出して、熱板31cからの熱伝導により前記裏面26b
を介して前記キャビティ面26aを加熱する第1の外部
加熱手段31と、第2の移動機構42により、型締め時
は前記キャビティ入子26と干渉しない位置に退避する
と共に、型開き時には前記キャビティ入子26のキャビ
ティ面26aに所定間隙をおいて接近対向する位置へ進
出して、熱板32cからの熱輻射により前記キャビティ
面26を加熱する熱板32cを有する第2の外部加熱手
段32と、前記固定背板23に設けられ、型締め時に前
記キャビティ入子26の裏面26bに当接し、裏面26
bを介してキャビティ面26aを冷却する冷却手段とし
ての冷却部23d及び冷却孔23eを具備する。
【0038】したがって、上記実施形態は、金型の加熱
時には、冷却部23dがキャビティ入子26から離間さ
れ、キャビティ入子26を冷却することはないため、第
1及び第2の外部加熱手段31,32によるキャビティ
入子26の加熱を効率よく、かつ、迅速に行うことがで
きる。また、金型の冷却時には、第1及び第2の外部加
熱手段31,32をキャビティ入子26から退避し、キ
ャビティ入子26を加熱することはないため、冷却部2
3dによるキャビティ入子26の冷却を効率よく、か
つ、迅速に行うことができ、樹脂の冷却固化速度を増加
することができる。その結果、加熱性能及び冷却性能を
それぞれ向上することができ、金型の加熱後の樹脂射出
から、金型の冷却に伴う樹脂の固化及び取出し迄の成形
サイクルを大幅に短縮することができる。また、第1及
び第2の外部加熱手段31,32と冷却部23dとを、
熱的に分離した形で独立して動作するため、射出樹脂の
種類等に応じて、キャビティ面26a温度の最適熱勾配
を容易かつ迅速に得ることができ、製品品質を向上する
ことができる。即ち、従来のように、金型に内蔵したヒ
ータまたは温水、温油等の加熱源による加熱の場合、加
熱源自体の温度が下がりにくく、冷却時の熱応答性が十
分とはいえなかったが、本実施形態は、加熱源としての
第1及び第2の外部加熱手段31,32を金型から空間
的に離れた位置に退避するため、被加熱源である金型絡
み他場合の熱応答性を大きくすることができる。そし
て、樹脂材料重点開始時の金型温度を高くすることによ
り、成形品の外観を良好とし、かつ、型締め直後から開
始する冷却部23dによる除熱作用によって金型温度を
下げることにより、成形品の取出までに必要な成形サイ
クルを短縮することができる。換言すれば、本実施形態
装置は、金型温度の大幅な変化を可能とすることで、高
品質の成形品を高い成形サイクルで生産することができ
る。
【0039】そして、加熱手段としては金型内蔵タイプ
のものでなく、第1及び第2の外部加熱手段31,32
といった金型外部に配置するタイプのものを使用する一
方、その熱源31b,32b自体としては、電熱ヒータ
等、比較的簡単な構成の公知の熱源を用いることができ
るため、高周波誘導加熱またはSSI成形のような高価
乃至複雑な構成を用いる場合と比較して、設備コストを
大幅に低減することができると共に、その保守等も容易
で、保全性を向上することができる。更に、第2の外部
加熱手段32が成形品の表面品質を決定するキャビティ
面26aに直接当接しないため、その傷付き及び加熱酸
化による金属焼け等の品質劣化を防止することができ、
製品自体の品質を良好に維持することができる。
【0040】また、キャビティ入子26の肉厚を、少な
くともキャビティ面26a対応部分で約0.5mm〜15
mmの範囲とすることにより、キャビティ入子26の裏面
26b側からのキャビティ面26aの加熱をより効率よ
く迅速に行うことができ、キャビティ面26aの温度上
昇を一層増加することができる。そして、第2の外部加
熱手段32の熱板32cとキャビティ面26aとの間隙
d1,d2,d3を約0.2mmと小さくすることによ
り、第2の外部加熱手段32からの熱輻射による加熱効
率を高めることができる。その結果、キャビティ面26
aの加熱時間をより一層短縮化して、全体の成形サイク
ルを一層短くすることができる。更に、第1の外部加熱
手段31の熱板31cは、成形品の品質に影響を及ぼさ
ないキャビテイ入子26の裏面26bに直接密接するた
め、成形品の品質を良好に維持する一方、キャビティ面
26aの加熱を一層効率よく行うことができる。
【0041】また、キャビティ入子26を断熱板25を
介して固定主型24に取付けたため、断熱板25により
キャビティ入子26に蓄えた熱の放散を防止することが
できる。更に、第1及び第2の外部加熱手段31,32
の支持板31a,32aを熱絶縁材料により構成するこ
とにより、第1及び第2の外部加熱手段31,32から
の熱放散を有効に防止することができると共に、第1及
び第2の移動機構41,42への熱伝導による影響を防
止することができる。
【0042】次に、本発明による第二の実施形態を以下
に説明する。なお、本実施形態においては上記第一の実
施形態との相違点のみを説明し、上記第一の実施形態と
同一の構成については図面に同一符号を付してその説明
を省略する。
【0043】図7は本発明の第二の実施形態の金型の加
熱冷却装置の加熱手段による加熱状態を示す断面図であ
る。
【0044】本実施形態は、第2の外部加熱手段51の
熱板対応部分の形状を第一の実施形態と相違させたもの
であり、その他の構成は第一の実施形態と同様である。
即ち、第2の外部加熱手段51の少なくとも熱板対応部
分は、型開き時に前記キャビティ入子26のキャビティ
面26aに所定間隙をおいて接近対向する第1の加熱面
51aと、前記第1の加熱面51aに延設され、型開き
時に前記キャビティ入子26の左側面26dからなるパ
ーティング面に当接して熱伝導により前記パーティング
面を介して前記キャビティ面26aを加熱する第2の加
熱面51bを有する。前記第1の加熱面51aは第一の
実施形態の第2の外部加熱手段32の熱板32cと同
様、キャビティ面26aとの間に所定の小さな間隙を置
いて、熱輻射によりキャビティ面26aを加熱する。
【0045】本実施形態は、第一の実施形態と同様の作
用及び効果に加え、第2の外部加熱手段51によるキャ
ビティ面26a側からのキャビティ面26aの加熱をよ
り一層効率よくかつ短時間で行うことができるという効
果を奏する。
【0046】ところで、上記各実施形態は、金型の加熱
冷却装置及びその方法に具体化して説明したが、本発明
を実施する場合には、少なくともキャビティ入子移動手
段及び第1または第2の外部加熱手段31,32,51
からなる金型の加熱装置に具体化してもよい。更に、金
型として、射出成形金型以外にも、キャビティ面の予備
加熱が有効と考えられるものに具体化してもよい。
【0047】また、上記各実施形態のように、第1また
は第2の外部加熱手段31,32を支持板31a,32
a、熱源31b,32b及び熱板31c,32cの三層
構造とすることなく、熱源を内蔵した一層構造とする
等、他の構成としてもよい。なお、この場合、第二の実
施形態の第2の外部加熱手段51は、少なくとも熱板部
分を前記第1及び第2の加熱面51a,51bより構成
する。
【0048】そして、上記各実施形態は、第2の外部加
熱手段32,51とキャビティ面26aとの間に所定間
隙d1,d2,d3を設けたが、熱板32cを銅板等、
キャビティ入子26より硬度の低い材料にて形成した場
合、第2の外部加熱手段32,51をキャビティ面26
aに当接し、直接熱伝導により加熱することも可能であ
る。しかし、キャビティ面26aにシボ模様を設けるタ
イプの金型の場合、やはり第2の外部加熱手段32,5
1とキャビティ面26aとの間に所定の間隙を設ける必
要がある。
【0049】更に、この装置及び方法は、成形空間Sを
形成するコア面14a及びキャビティ面26aの少なく
とも一方の成形面を、冷却手段と熱的に分離した状態
で、外部加熱手段により射出前に予備加熱するものであ
ればよく、例えば、コア面をコア入子に設け、キャビテ
ィ面ではなくコア入子のコア面及び裏面の少なくとも一
方を外部加熱手段により加熱してもよい。この場合、外
部加熱手段の熱板の形状は、コア入子のコア面形状及び
裏面形状にそれぞれ対応させる。また、上記各実施形態
とは逆に、コア面を可動主型側ではなく固定主型側に設
け、キャビティ面を可動主型側に設けてもよい。そし
て、冷却手段も上記実施形態のものに限定することな
く、他の冷却手段も採用することができる。
【0050】なお、本明細書中において、「金型本体」
とは、キャビティ入子26またはコア入子に隣接して、
これらに当接する金型部分をいい、上記実施形態では、
固定背板23をいう。また、コア面をコア入子に設けて
コア入子を加熱する場合、コア入子が隣接する可動背板
が金型本体となる。
【0051】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明にかかる
金型の加熱装置は、入子の裏面を、金型本体から空間的
に分離し、熱的にほぼ絶縁した状態で、外部加熱手段に
より入子の成形面の加熱を行うことができるため、加熱
効率が向上する。その結果、金型温度の大幅な変化が可
能となり、高品質の成形品を短い成形サイクルで生産す
ることができる。
【0052】請求項2の発明にかかる金型の加熱装置
は、入子の裏面を、冷却手段を設けた金型本体から空間
的に分離し、熱的にほぼ絶縁した状態で、外部加熱手段
により入子の成形面の加熱を行うことができるため、加
熱効率が向上する。また、成形面の加熱を裏面側から行
うため、成形面の傷付き、加熱酸化による金属焼け等の
おそれを防止することができる。更に、入子の冷却時に
は、外部加熱手段が金型本体から空間的に分離し、熱的
にほぼ絶縁した状態で、入子の成形面の冷却を行うこと
ができるため、冷却効率が向上する。その結果、金型温
度の大幅な変化が可能となり、高品質の成形品を短い成
形サイクルで生産することができる。
【0053】請求項3の発明にかかる金型の加熱冷却装
置は、キャビティ入子の裏面を、冷却手段を設けた金型
本体から空間的に分離し、熱的にほぼ絶縁した状態で、
外部加熱手段によりキャビティ入子の成形面の加熱を行
うことができるため、加熱効率が向上する。また、成形
面の加熱を裏面側から行うため、成形面の傷付き、加熱
酸化による金属焼け等のおそれを防止することができ
る。更に、キャビティ入子の冷却時には、外部加熱手段
が金型本体から空間的に分離し、熱的にほぼ絶縁した状
態で、キャビティ入子の成形面の冷却を行うことができ
るため、冷却効率が向上する。その結果、金型温度の大
幅な変化が可能となり、高品質の成形品を短い成形サイ
クルで生産することができる。
【0054】請求項4の発明にかかる金型の加熱冷却装
置は、キャビティ入子の裏面を、冷却手段を設けた金型
本体から空間的に分離し、熱的にほぼ絶縁した状態で、
第1及び第2の外部加熱手段によりキャビティ入子の成
形面の加熱を行うことができるため、加熱効率が向上す
る。また、第1の外部加熱手段を直接キャビティ入子の
裏面に当接して熱伝導により成形面を間接的に加熱する
ため、成形面の傷付き、加熱酸化による金属焼け等のお
それを防止し、かつ、加熱効率を一層高めることができ
る。一方、第2の外部加熱手段はキャビティ面を熱輻射
により直接加熱するため、成形面の傷付き、加熱酸化に
よる金属焼け等のおそれを防止し、かつ、加熱効率を一
層高めることができる。更に、キャビティ入子の冷却時
には、第1及び第2の外部加熱手段が金型本体から空間
的に分離し、熱的にほぼ絶縁した状態で、キャビティ入
子の成形面の冷却を行うことができるため、冷却効率が
向上する。その結果、金型温度の大幅な変化が可能とな
り、高品質の成形品を短い成形サイクルで生産すること
ができる。
【0055】請求項5の発明にかかる金型の加熱冷却装
置は、請求項4の発明に加え、第2の外部加熱手段をキ
ャビティ面形状に対応させるために通常行う特別な加工
が不要となり、部品コストを低減できると共に、第2の
外部加熱手段とキャビティ面との間の所定間隙を容易
に、かつ、精度良く設けることができる。
【0056】請求項6の発明にかかる金型の加熱冷却装
置は、請求項4の発明に加え、第2の外部加熱手段の第
2の加熱面が、キャビティ入子のパーティング面に直接
当接して、熱伝導により直近に位置するキャビティ面を
効率良く加熱する。また、第1の加熱面は、熱輻射によ
りキャビティ面を効率良く加熱する。その結果、成形サ
イクルを一層短縮化することができる。
【0057】請求項7の発明にかかる金型の加熱冷却装
置は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発明に加
え、キャビティ入子の肉厚が十分小さいため、第1の外
部加熱手段によるキャビティ入子の裏面側からの熱伝導
加熱をより効率良く行うことができる。
【0058】請求項8の発明にかかる金型の加熱方法
は、入子の裏面を、金型本体から空間的に分離し、熱的
にほぼ絶縁した状態で、前記外部加熱手段により入子の
成形面の加熱を行うことができるため、加熱効率が向上
する。その結果、金型温度の大幅な変化が可能となり、
高品質の成形品を短い成形サイクルで生産することがで
きる。
【0059】請求項9の発明にかかる金型の加熱冷却方
法は、入子の裏面を、冷却手段を設けた金型本体から空
間的に分離し、熱的にほぼ絶縁した状態で、外部加熱手
段により入子の成形面の加熱を行うことができるため、
加熱効率が向上する。また、成形面の加熱を裏面側から
行うため、成形面の傷付き、加熱酸化による金属焼け等
のおそれを防止することができる。更に、入子の冷却時
には、前記外部加熱手段が金型本体から空間的に分離
し、熱的にほぼ絶縁した状態で、入子の成形面の冷却を
行うことができるため、冷却効率が向上する。その結
果、金型温度の大幅な変化が可能となり、高品質の成形
品を短い成形サイクルで生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の第一の実施形態の金型の加熱
冷却装置による金型の冷却時を示す説明図である。
【図2】 図2は本発明の第一の実施形態の金型の加熱
冷却装置による金型の加熱時を示す説明図である。
【図3】 図3は本発明の第一の実施形態の金型の加熱
冷却装置の加熱手段による加熱状態を示す断面図であ
る。
【図4】 図4は本発明の第一の実施形態の金型の加熱
冷却装置の加熱手段を示す要部拡大断面図である。
【図5】 図5は本発明の第一の実施形態の金型の加熱
冷却装置の冷却手段による冷却状態を示す断面図であ
る。
【図6】 図6は本発明の第一の実施形態の金型の加熱
冷却方法を示す工程図である。
【図7】 図7は本発明の第二の実施形態の金型の加熱
冷却装置の加熱手段による加熱状態を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
14a コア面(成形面) 23 固定背板(金型本体) 23d 冷却部(冷却手段) 23e 冷却孔(冷却手段) 24 固定主型(入子移動手段、キャビティ入子
移動手段) 25 断熱板(入子移動手段、キャビティ入子移
動手段) 26 キャビティ入子(入子) 26a キャビティ面(成形面) 31 第1の外部加熱手段(外部加熱手段) 32 第2の外部加熱手段(外部加熱手段) 51 第2の外部加熱手段(外部加熱手段) 51a 第1の加熱面 51b 第2の加熱面 S 成形空間

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形空間を形成する成形面及び前記成形
    面と反対側に位置する裏面を有する入子に接続され、型
    締め時は金型本体に前記入子の裏面を当接させ、型開き
    時には前記入子の裏面を前記金型本体から離脱して前記
    裏面と金型本体との間に所定空間を形成する入子移動手
    段と、 型締め時は前記入子と干渉しない位置に退避すると共
    に、型開き時には前記入子の成形面及び裏面のいずれか
    に対向する位置へ進出して熱伝達により前記成形面を直
    接的に、または、前記裏面を介して間接的に加熱する外
    部加熱手段とを具備することを特徴とする金型の加熱装
    置。
  2. 【請求項2】 成形空間を形成する成形面及び前記成形
    面と反対側に位置する裏面を有する入子に接続され、型
    締め時は金型本体に前記入子の裏面を当接させ、型開き
    時には前記入子の裏面を前記金型本体から離脱して前記
    裏面と金型本体との間に所定空間を形成する入子移動手
    段と、 型締め時は前記入子と干渉しない位置に退避すると共
    に、型開き時には前記入子の裏面に対向する位置へ進出
    して熱伝達により前記裏面を介して前記成形面を加熱す
    る外部加熱手段と、 前記金型本体に設けられ、型締め時に前記入子の裏面に
    当接し、前記裏面を介して前記成形面を冷却する冷却手
    段とを具備することを特徴とする金型の加熱冷却装置。
  3. 【請求項3】 成形空間の一部を形成するキャビティ面
    及び前記キャビティ面と反対側に位置する裏面を有する
    キャビティ入子に接続され、型締め時は金型本体に前記
    キャビティ入子の裏面を当接させ、型開き時には前記キ
    ャビティ入子の裏面を前記金型本体から離脱して前記裏
    面と金型本体との間に所定空間を形成するキャビティ入
    子移動手段と、 型締め時は前記キャビティ入子と干渉しない位置に退避
    すると共に、型開き時には前記キャビティ入子の裏面に
    当接する位置へ進出して熱伝導により前記裏面を介して
    前記キャビティ面を加熱する外部加熱手段と、 前記金型本体に設けられ、型締め時に前記キャビティ入
    子の裏面に当接し、前記裏面を介して前記キャビティ面
    を冷却する冷却手段とを具備することを特徴とする金型
    の加熱冷却装置。
  4. 【請求項4】 成形空間の一部を形成するキャビティ面
    及び前記キャビティ面と反対側に位置する裏面を有する
    キャビティ入子に接続され、型締め時は金型本体に前記
    キャビティ入子の裏面を当接させ、型開き時には前記キ
    ャビティ入子の裏面を前記金型本体から離脱して前記裏
    面と金型本体との間に所定空間を形成するキャビティ入
    子移動手段と、 型締め時は前記キャビティ入子と干渉しない位置に退避
    すると共に、型開き時には前記キャビティ入子の裏面に
    当接する位置へ進出して熱伝導により前記裏面を介して
    前記キャビティ面を加熱する第1の外部加熱手段と、 型締め時は前記キャビティ入子と干渉しない位置に退避
    すると共に、型開き時には前記キャビティ入子のキャビ
    ティ面に所定間隙をおいて接近対向する位置へ進出して
    熱輻射により前記キャビティ面を加熱する第2の外部加
    熱手段と、 前記金型本体に設けられ、型締め時に前記キャビティ入
    子の裏面に当接し、前記裏面を介して前記キャビティ面
    を冷却する冷却手段とを具備することを特徴とする金型
    の加熱冷却装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の外部加熱手段は、前記キャビ
    ティ入子のキャビティ面を加工した放電加工電極により
    構成したことを特徴とする請求項4記載の金型の加熱冷
    却装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の外部加熱手段は、型開き時に
    前記キャビティ入子のキャビティ面に所定間隙をおいて
    接近対向する第1の加熱面と、前記第1の加熱面に延設
    され、型開き時に前記キャビティ入子のパーティング面
    に当接して熱伝導により前記パーティング面を介して前
    記キャビティ面を加熱する第2の加熱面を有することを
    特徴とする請求項4記載の金型の加熱冷却装置。
  7. 【請求項7】 前記入子の少なくともキャビティ面に対
    応する部分の肉厚を0.5mm乃至15mmの範囲としたこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の
    金型の加熱冷却装置。
  8. 【請求項8】 成形空間を形成する成形面及び前記成形
    面と反対側に位置する裏面を有する入子を射出成形前に
    加熱する金型の加熱方法において、 型開きに伴い、前記入子の裏面を前記金型本体から離間
    して前記裏面と金型本体との間に所定空間を形成する空
    間形成工程と、 熱源を有する外部加熱手段を前記空間内へ進出し、前記
    入子の裏面に対向配置して熱伝達により前記裏面を介し
    て前記成形面を加熱する加熱工程とを具備することを特
    徴とする金型の加熱方法。
  9. 【請求項9】 成形空間を形成する成形面及び前記成形
    面と反対側に位置する裏面を有する入子を射出成形前に
    加熱する金型の加熱方法において、 型開きに伴い、前記入子の裏面を前記金型本体から離間
    して前記裏面と金型本体との間に所定空間を形成する空
    間形成工程と、 熱源を有する外部加熱手段を前記空間内へ進出し、前記
    入子の裏面に対向配置して熱伝達により前記裏面を介し
    て前記成形面を加熱する加熱工程と、 型締めに伴い、前記外部加熱手段を前記空間から退避
    し、前記入子の裏面に冷却手段を当接し、前記裏面を介
    して前記成形面を冷却する冷却工程とを具備することを
    特徴とする金型の加熱方法。
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