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JP2009285913A - 射出圧縮成形金型、射出圧縮成形金型の調整方法、および射出圧縮成形システム - Google Patents

射出圧縮成形金型、射出圧縮成形金型の調整方法、および射出圧縮成形システム Download PDF

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JP2009285913A
JP2009285913A JP2008139126A JP2008139126A JP2009285913A JP 2009285913 A JP2009285913 A JP 2009285913A JP 2008139126 A JP2008139126 A JP 2008139126A JP 2008139126 A JP2008139126 A JP 2008139126A JP 2009285913 A JP2009285913 A JP 2009285913A
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gap
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compression molding
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JP2008139126A
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Toshiyuki Ebina
利幸 蛯名
Masayuki Kikukawa
雅之 菊川
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Meiki Seisakusho KK
Original Assignee
Meiki Seisakusho KK
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Abstract

【課題】 固定金型と可動金型の間に形成されるキャビティ内に射出された成形材料の圧縮を行う射出圧縮成形金型において、相対的に位置が変更されるブロック間の間隙部に形成されるバリの高さを低くすることを課題とした射出圧縮成形金型、射出圧縮成形金型の調整方法、および射出圧縮成形システムを提供する。
【解決手段】 固定金型13と可動金型12の間に形成されるキャビティ14内に射出された成形材料の圧縮を行う射出圧縮成形金型11のおいて、コアブロック16に対して相対的な位置が変更可能な側面形成ブロック19が、少なくともキャビティ14側において間隙部34を介して設けられ、前記コアブロック16の中央部22aに対して、前記間隙部34の開口部29,30が低温になるように調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固定金型と可動金型の間に形成されるキャビティ内に射出された成形材料の圧縮を行う射出圧縮成形金型、射出圧縮成形金型の調整方法、および射出圧縮成形システムに関する。
射出圧縮成形は、成形開始時から成形終了時までの間に可動金型と固定金型の間に形成されるキャビティの容積が変更可能であり、キャビティ内に射出された溶融樹脂が圧縮可能な成形方法である。従って、型閉後に射出圧によりキャビティが開かれるタイプの他、僅かにキャビティが開いた状態で可動金型を停止し、溶融樹脂を射出後に可動金型を前進させ加圧する射出プレスと呼ばれるタイプも射出圧縮成形に含まれるものとする。これら射出圧縮成形では、成形完了時に比較して、射出開始前または射出開始後にキャビティが僅かに開いた状態となるので、特に、導光板、ディスク等の薄板成形品の成形に特に有利である。そして射出開始後に可動金型を型締方向に移動させて溶融樹脂に加圧できることから、射出時に超高速射出を行う必要がなく、転写が良好であり内部応力に優れた成形品を成形できる。
射出圧縮成形金型としては特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1の図8等に示されるタイプは、平当金型と称されるタイプであって、可動型に設けられたキャビティリング1040が同じく可動型に設けられた読み取り側ミラー1022に対して型開閉方向に移動されることによりキャビティの容積が変更可能となっている。また特許文献1の図9に示されるのは、インロー金型と称されるタイプであって、固定型に設けられたキャビティリング2040が可動型に設けられた読み取りミラー2022に嵌合され型開閉方向に移動されることによりキャビティの容積が変更可能となっている。
しかしいずれのタイプの成形金型も相対的に位置変更されるキャビティリングと読み取りミラーの間(特にキャビティ側)には、成形品に混入するため潤滑剤等は塗布されておらず、強く圧着されるとカジリを生じるので僅かな間隙が設けられている。そして成形金型の前記間隙は、成形時にキャビティ内の空気や溶融樹脂から発生するガスを抜くガス抜き通路としても利用されている。ところが射出圧縮成形金型の場合、キャビティ内に射出される溶融樹脂が前記間隙に入り込み、成形品にバリが形成されてしまうという問題がある。前記成形品にバリが形成されるという問題に対しては、射出圧縮成形金型の前記間隙の幅が最適になるよう金型部品の加工を行うことが一般的である。しかし射出圧縮成形金型の間隙が最適となるようにμm単位(1桁)で加工することは高度な技術を要し、金型コストの上昇に繋がる。また射出圧縮成形金型の間隙により形成されるバリの高さは、溶融樹脂の粘度(温度)、射出速度(圧力)、圧縮速度(圧力)等の複数の成形条件によっても異なるので、金型加工の精度だけを高くすればよいという訳ではない。
そこで特許文献1等の従来技術においては、射出圧縮成形金型のブロック間の間隙によってバリが形成されるのは避けられないこととして、成形品の形状により形成されるバリの対策をしている。即ち、特許文献1の図5に示される例では、読み取りミラー1022Bの外周部Pをその内部よりも高くすることにより、バリの出来る高さを中央部よりも低くしてバリによる影響を小さくしている。また特許文献1の図7に示される例では、読み取りミラー1022A等に凹部を設けることにより、バリの高さよりも高い凸部を形成してバリによる影響を小さくしている。しかし前記特許文献1の対策は、バリ自体の高さを改善しようとするものではなかった。
特開2001−216684号公報(0027、0030、0032、図5、図7、図8、図9)
本発明では上記の問題を鑑みて、固定金型と可動金型の間に形成されるキャビティ内に射出された成形材料の圧縮を行う射出圧縮成形金型において、相対的に位置が変更されるブロック間の間隙部に形成されるバリの高さを低くすることを課題とした射出圧縮成形金型、射出圧縮成形金型の調整方法、および射出圧縮成形システムを提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の射出圧縮成形金型は、固定金型と可動金型の間に形成されるキャビティ内に射出された成形材料の圧縮を行う射出圧縮成形金型において、コアブロックに対して相対的な位置が変更可能な側面形成ブロックが、少なくともキャビティ側において間隙部を介して設けられ、前記コアブロックの中央部に対して、前記間隙部の開口部が低温になるように調整されることを特徴とする。
本発明の射出圧縮成形金型は、固定金型と可動金型の間に形成されるキャビティ内に射出された成形材料の圧縮を行う射出圧縮成形金型において、コアブロックに対して相対的な位置が変更可能な側面形成ブロックが、少なくともキャビティ側において間隙部を介して設けられ、前記コアブロックの中央部に対して間隙部の開口部が低温となるように調整されるので、コアブロックと側面形成ブロックの間隙部に形成されるバリの高さをより一層低くするかバリを実質的に無くすことができる。
本発明の導光板の射出圧縮成形金型について、図1ないし図4を参照して説明する。図1は、本実施形態の射出圧縮成形金型の断面図である。図2は、成形時における射出圧縮成形金型の要部の拡大断面図である。図3は、本実施形態の射出圧縮成形金型を可動金型の正面図である。図4は、射出圧縮成形金型と温調装置からなる射出圧縮成形システムを示す概念図である。
図1は、本実施形態の対角寸法4インチ、板厚0.5mmの均等板厚の導光板Pを射出圧縮成形により成形する射出圧縮成形金型11の断面(図3のA−A線に示されるようにキャビティ14部分は中心部の断面ではない)である。射出圧縮成形金型11は、第1の金型である可動金型12と第2の金型である固定金型13とからなり、型合わせされた両金型12,13の間には容積および厚さが可変のキャビティ14が形成されるようになっている。図示しない射出圧縮成形機の可動盤に取付けられる可動金型12には、可動盤側に断熱板21が取付けられた金型本体部15と、キャビティ形成面22により溶融樹脂を加圧し導光板Pの主面を形成するコアブロック16と、側面形成面20により導光板Pの側面を形成する側面形成ブロック19等が設けられている。
金型本体部15の固定金型側の面における略中央には、導光板Pの形状に略合致した略四角形のキャビティ形成面22が前面に形成されたコアブロック16が固着されている。前記金型本体部15の固定金型13側の面には、バネ18を介して側面形成ブロック19が取付られている。側面形成ブロック19は、コアブロック16の周囲を囲むよう配設され、前記バネ18により金型本体部15およびコアブロック16に対して型開閉方向に相対的に位置変更可能となっている。図2に示されるように、側面形成ブロック19は、コアブロック16に対して、キャビティ14に接続される側においてはコアブロック16の間隙面25と側面形成ブロック19の間隙面26とからなる間隙部34を介して配設されている。そして間隙部34がキャビティ14に臨む部分には、コアブロック16の間隙面25とキャビティ形成面22との境界である開口部29と、側面形成ブロック19の間隙面26と側面形成面20との境界である開口部30(幅方向含む)から開口部が形成されている。
開口部を含む間隙部34は、コアブロック16のカジリを防止し離型用の圧搾空気を噴出する僅かな間隙(例えば幅5〜15μm)となっている。そしてコアブロック16のキャビティ14側から金型本体部15側に向けて一定の距離を隔てた間隙面25には、気体通路34aが形成され、図示しない外部の圧搾空気供給装置に接続されている。またコアブロック16の気体通路34aよりも金型本体部15側においては、両方のブロック16,19の面はシリコンオイル等が塗られて摺動自在に設けられている。なお両方のブロック16,19は少なくともキャビティ14側において間隙部34が設けられていればよく、金型本体部15側は前記の潤滑する摺動面以外に、全体に間隙部を有するものや、転動ローラによるガイド等であってもよい。
また側面形成ブロック19の固定金型13と対向する面は当接面19a(パーティング面)となっており、ゲートP1側の一部はランナ形成面32となっている。なお本実施形態では側面形成ブロック19は、キャビティ14の各辺に対応して分割されているが一体のものでもよい。また側面形成ブロック19は、コアブロック16に向けてバネにより押圧されるものでもよい。
図1に示されるように、コアブロック16の下方は、ゲートP1を介して側面形成ブロック19のランナ形成面32に接続されている。そして前記ゲートP1には、コアブロック16と側面形成ブロック19の境界部分に、ゲートカッタ24が配設されている。また側面形成ブロック19の内部にはエジェクタ装置により前後進される突き出しピン23が配設されている。そして突き出しピン23の先端はランナ形成面32に臨み、ランナP2とスプルP3とが保持しやすいよう断面Z字状に食い込み部23aが設けている。なおコアブロック16とランナ形成面32は、同一のブロックから形成されるようにし、ランナP2の部分も容積が変更されるようにしてもよい。
図1ないし図3に示されるように、コアブロック16の内部にはキャビティ形成面22とは一定距離を保って冷却媒体流路17a,17bが形成されている。冷却媒体流路17aは、主としてコアブロック16のキャビティ形成面22の中央部22aを冷却するものであり、図3では破線で示されるように略矩形(切れ目あり)に形成されている。また冷却媒体流路17bは、主としてコアブロック16のキャビティ形成面22の周辺部22bを冷却するためのものであり、図3では破線で示されるように冷却媒体流路17aの外側の位置に該冷却媒体流路17aと平行に略矩形(切れ目あり)に形成されている。従って冷却媒体流路17bは、コアブロック16の間隙面25と大半の部分で平行に形成されている。なお本発明において、キャビティ形成面22における中央部22aと周辺部22bは、相対的な位置関係を示すものであって厳密にどこまでが中央部22aという境界は無い。しかしなるべく中央部22aを広くしてその温度分布を均等にし、周辺部22bは狭くして周辺部22bにおいて温度カーブが低下するようにすることが望ましい。
また側面形成ブロック19にもそれぞれ間隙面26と平行に冷却媒体流路27が形成されている。更には側面形成ブロック19の突き出しピン23の周囲にも冷却媒体流路33が形成されている。
本実施形態では、図4に射出圧縮成形システムを示す概念図として示されるように、コアブロック16の冷却媒体流路17a,17bは、それぞれ1つの温度制御系統として温調装置28に接続されている。また側面形成ブロック19の冷却媒体流路27は、コアブロック16の冷却媒体流路17a,17bとは別系統により冷却媒体が送られるように温調装置28に接続され、別個に温度制御されるようになっている。前記構成により、コアブロック16のキャビティ中央部22aに対して間隙部34のキャビティ14への開口部29,30の部分が低温となるよう調整可能である。なお図4においては冷却媒体流路33や後述するスプルブッシュの冷却媒体流路51については省略して図示しているが、それらも別個に温度制御されるようにしてもよい。また図4において温調装置28は、一つのブロックとして示されているが一台に限定されない。
また温調装置28により、コアブロック16の冷却媒体流路17a,17bへ送られる冷却媒体を、それぞれが別個に温度制御されるようにしてもよい。そして前記冷却媒体流路17bにより間隙部34近傍を相対的に低温に冷却する場合は、冷却媒体流路17bを間隙面25に近づけ、冷却媒体流路17aよりも深い位置に設けることが望ましい。前記により、キャビティ形成面22の周辺部22bが広い範囲で温度低下しなくなる。そしてまた、前記のように冷却媒体流路17a,17bを別個に温度制御する場合は、側面形成ブロック19の冷却媒体流路27が無くても、間隙部34の開口部29,30近傍をコアブロック16の中央部22aよりも低温に調整することができる。また前記以外に、冷却媒体流路17a,17bが同一系統の場合であっても、冷却媒体流路17aに対して冷却媒体流路17bの方をキャビティ形成面22および間隙面25に近接して形成することや、冷却媒体流路17bに送られた冷却媒体をそのまま冷却媒体流路17aへ送るようにすること等により、間隙部34の開口部29,30近傍の温度をキャビティ形成面22の中央部22aに対して低くすることができる。なお成形品が導光板Pであって周辺部の転写面の輝度や板厚差が問題となる場合は、予めコアブロック16の周辺部の転写パターンを変更しておいたり、周辺部のキャビティ16を僅かに厚くするなどの対策を予め金型側に施しておくことも可能である。
次に固定金型13について説明すると、図1に示されるように、射出圧縮成形機の固定盤に取付けられる固定金型13は、金型本体部41、コアブロックに相当するキャビティ形成ブロック42、インサートブロック43、スプルブッシュ44、ゲートカッタ部材45、当接ブロック46等から形成されている。そして金型本体部41の固定盤側には、断熱板47が取付けられるとともに、図示しない射出装置のノズルが挿入される穴48が形成され、その周囲にはロケートリング49が取付けられている。
金型本体部41の可動金型12側には、キャビティ形成面31により導光板Pの主面を形成するキャビティ形成ブロック42が取付けられている。キャビティ形成ブロック42の周囲には、キャビティ形成ブロック42を取り巻くように当接ブロック46が配設されている。そしてキャビティ形成ブロック42と当接ブロック46のキャビティ14側においては、キャビティ形成ブロック42の間隙面35と当接ブロック46の間隙面36によって溶融樹脂が入り込みにくい僅かな間隙部37(例えば幅3〜10μm)が形成されている。間隙面37は、前記キャビティ形成ブロック42の気体通路37aに接続され、離型用の圧搾空気が吹出されるための溝である。なお本発明において間隙部37は、必須ではなく、キャビティ形成ブロック42と当接ブロック46は、一体の部材とし、間隙部37とその開口部を無くしてもよい。またキャビティ形成面31は、ニッケルリンメッキの転写面の他、鏡面、スタンパ等のいずれでもよく、その点はキャビティ形成面22も同様である。また金型本体部41には、キャビティ形成ブロック42とともにインサートブロック43が配設されている。インサートブロック43は、その中央部に可動盤側に向けて拡径された孔が設けられたスプルブッシュ44が配設されている。
キャビティ形成ブロック42の内部にはキャビティ形成面31と一定距離を保って、主として中央部42aを冷却する冷却媒体流路38aと、主として周辺部42bを冷却する冷却媒体流路38bが形成されている。冷却媒体流路38a,38bは、可動金型12のコアブロック16の冷却媒体流路17a,17bと略対向する位置に形成されている。また当接ブロック46にも、可動金型12の側面形成ブロック19の冷却媒体流路27と型開閉方向に略対向する位置に、キャビティ形成ブロック42を取囲むように、冷却媒体流路39が形成されている。そして図4に示されるように、キャビティ形成ブロック42の冷却媒体流路38a,38bと、当接ブロック46の冷却媒体流路39はそれぞれ別の系統として温調装置28に接続され、別個に温度制御可能となっている。なお本発明において当接ブロック46の冷却媒体流路39は必須ではない。
次に本発明の射出圧縮成形の調整方法について説明する。本実施形態では、温調装置28から冷却媒体流路17a,17b,38a,38bには比較的高温の120℃の冷却媒体が流通されている。また側面形成ブロック19の冷却媒体流路27と当接ブロック46の冷却媒体流路39には90℃の冷却媒体が流通されている。また突き出しピン23の冷却媒体流路33やスプルブッシュ44の冷却媒体流路51にも90℃の冷却媒体が流通されている。前記温調装置28の制御はクローズドループ制御される。そして射出圧縮成形金型11のキャビティ形成面22では、成形材料である溶融樹脂がゲートP1から入光面側に向けて流れる中央部22aは比較的高温に制御される。またコアブロック16の間隙面25の開口部29や、側面形成ブロック19の間隙面26の開口部30は、側面形成ブロック19から冷却されることにより、コアブロック16の中央部よりも低温となっている。
図示しない型締装置により型閉がなされ、固定金型13と可動金型12の間に形成されるキャビティ14内に成形材料である溶融樹脂が射出されると、可動金型12のコアブロック16は射出圧により僅かに後退しキャビティ14が広がる。この際側面形成ブロック19はバネ18により保持されているので、コアブロック16とは相対的な位置が変化し、当接ブロック46と当接された状態を維持する。また同時に、キャビティ14内の空気や溶融樹脂から発生したガスは間隙部34,37やパーティング面から金型外へ流出される。そして射出により図示しないスクリュが所定位置まで前進すると、型締装置が作動されて型締が行われる。その際、前記側面形成ブロック19に対してコアブロック16が前進され、キャビティ14内の溶融樹脂の圧縮が行われ、キャビティ内圧が上昇する。
しかし本発明では、コアブロック16のキャビティ形成面22の周辺部22bが中央部22aよりも冷却されているので、周辺部22bに溶融樹脂のスキン層が早く形成され、間隙部34に入り込む溶融樹脂が減少する。また前記間隙部34に溶融樹脂が入り込んだ場合も、間隙面25,26や開口部29,30の温度が従来よりも低いので、図5に示される従来の射出圧縮成形金型91による成形例と比較して、溶融樹脂が早く固化しバリBの高さが低くなる。また固定金型13側の間隙部37も同様に開口部が相対的に低温となっており、バリBの高さを低くできる。
なお本実施形態では、コアブロック16の中央部22aに対して周辺部22bや側面形成ブロック19が低温となるよう制御されているが、冷却工程の間、図示しない型締装置によりコアブロック16を介して溶融樹脂の圧縮が行われるので、射出後にゲートカッタ24を前進させてゲートカットし、キャビティ14内に射出装置からの保圧が及ばなくなっても、導光板Pの中央部などにヒケを生じることはない。これは導光板のような薄肉成形品の場合に限らず、厚肉成形品においてもヒケを無くすことができる。そして成形された導光板Pの冷却が完了すると型開の前に気体通路37aから間隙部37を介して圧搾空気がキャビティ14内に噴出され、導光板Pの離型が促進される。そして型締装置が作動されて型開される気体通路34aから間隙部34を介して導光板Pに向けて圧搾空気が噴出され、突き出しピン23も突き出され、導光板Pとスプルが取出される。
次に本発明の射出圧縮成形金型11のコアブロック16と側面形成ブロック19の間隙部34の幅Wの調整方法について図6、図7により説明する。先に従来の例を説明すると、従来の射出圧縮成形金型では、側面形成ブロックの温調を行っていなかったので、コアブロックの温度がそのまま側面形成ブロックに伝わり、同様に側面形成ブロックが熱膨張してしまい、間隙部の幅の調整を行うことが出来なかった。
それに対して本発明では、前記コアブロック16と前記側面形成ブロック19との相対的な温度差を制御することにより、間隙部34の幅Wを調整可能である。一例としては、側面形成ブロック19の冷却媒体流路27に送られる冷却媒体の温度が90℃とした際、コアブロック16の冷却媒体流路17a,17bへ送られる冷却媒体の温度を110℃〜130℃の間で変化させてコアブロック16の熱膨張を変化させ、間隙部34の幅Wを最適な寸法に調整する。本実施形態ではコアブロック16、側面形成ブロック19ともにステンレス鋼であるSUS420J2が使用されており、その熱膨張係数は、10.3×10−6・C−1程度である。従ってコアブロック16のキャビティ形成面22の幅が5.7mmとした場合、コアブロック16の温度を1℃上昇させると、前記幅が0.59μm程度拡張される。従って通常では、コアブロック16の温度を20℃以内の範囲、更に望ましくは10℃以内の範囲で制御することにより、図6と図7に示されるように間隙部34の幅Wを最適に調整ができる(最適な幅は、上記のように成形条件等により異なる)。なお前記コアブロック16の温度制御に対して、導光板P等の成形品の反りを防止するためキャビティ形成ブロック42の温度も同様に制御する。この際、コアブロック16の温度が高温域であっても成形サイクル時間が許容範囲であり、コアブロック16の温度が低温域であっても導光板P等の成形品の転写や板厚が均等となるように成形されることは言うまでもない。
従って本発明では、前記間隙部34に形成されるバリBの高さや大きさが問題となったり、カジリが発生する場合は、コアブロック16の材質と熱膨張率を勘案して、コアブロック16の温度を制御することにより間隙部34の幅Wを最適に調整することが出来る。なおコアブロック16のみの温度を調整する方法以外に、コアブロック16の温度を一定にし、側面形成ブロック19のみの温度を昇降させて間隙部の幅Wを調整することも可能である。更には両方のブロック16,19の温度を昇降させて、両方のブロック16,19の相対的な温度差を制御することにより間隙部34の幅Wを調整してもよい。また前記の間隙部34の調整時には当初は、カジリが生じないように型閉速度を低速にして調整が行われる。
次に別の実施形態の射出圧縮成形金型について説明する。射出圧縮成形金型71は、インロー金型と称される金型であって、固定金型72と可動金型73の間に形成されるキャビティ74内に射出された溶融樹脂が圧縮可能となっている。固定金型72は金型本体部75とキャビティ形成ブロック76、側面形成ブロック77等からなり、ホットランナ78を備えている。一方可動金型73は、金型本体部79の前面にコアブロック80が固定され、突き出しピン81等を備えている。そして型閉時には固定金型72に設けられた枠状の側面形成ブロック77の内部に、可動金型73のコアブロック80が嵌合されてキャビティ74が形成される。その際、側面形成ブロック77の内側の間隙面82とコアブロック80の間隙面83の間には、カジリを生じずに溶融樹脂が入り込みにくい間隙部が形成される。
別の実施形態においても、固定金型72のキャビティ形成ブロック76の内部には冷却媒体流路84が形成され、側面形成ブロック77の内部には冷却媒体流路85が形成されている。そして可動金型73のコアブロック80の内部には冷却媒体流路86が形成されている。そして側面形成ブロック77の冷却媒体流路85へ送られる冷却媒体の温度を、キャビティ形成ブロック76の冷却媒体流路84とコアブロック80の冷却媒体流路86へ送られる冷却媒体の温度よりも低くし、コアブロック80のキャビティ形成面87の中央部よりも間隙面83近傍の温度を低く制御することにより、バリの発生を抑える。なお別の実施形態においてもコアブロック80の中央部と周辺部を2系統に温度制御可能としてもよく、その場合側面形成ブロック77の冷却媒体流路85は必須ではない。また図8に示されるインロー金型についても、図6,図7に示す例のようにコアブロック80と側面形成ブロック77の相対的な温度差を制御することにより、間隙部の幅を調整することが可能である。
本発明については、一々列挙はしないが、上記した本実施形態のものに限定されず、当業者が本発明の趣旨を踏まえて変更を加えたものについても、適用されることは言うまでもないことである。例えば特許文献1の図5に示されるような突起をキャビティ形成面22と間隙面25との開口部29に形成し、バリBの高さを低くすることを本発明と併用してもよい。
また本発明は成形品および成形材料を選ばないが、コアブロック16と側面形成ブロック19の温度差は、側面形成ブロックの方が5〜50℃の範囲で低くすることが望ましい。また冷却媒体は、一般的には冷却水が用いられるが、油、電気ヒータ、誘導加熱等により温調を行うものでもよく、間隙部を部分的に冷却するためにヒートパイプや冷却エア等の気体を用いてもよい。
本実施形態の射出圧縮成形金型の断面図である。 成形時における射出圧縮成形金型の要部の拡大断面図である。 本実施形態の射出圧縮成形金型を可動金型の正面図である。 射出圧縮成形金型と温調装置からなる射出圧縮成形システムを示す概念図である。 従来の射出圧縮成形金型による成形例を示す図である。 射出圧縮成形金型の間隙部の幅の調整方法を示す図である。 図6と共に射出圧縮成形金型の間隙部の幅の調整方法を示す図である。 別の実施形態の射出圧縮成形金型の断面図である。
符号の説明
11,71 射出圧縮成形金型
12,73 可動金型
13,72 固定金型
14,74 キャビティ
16,80 コアブロック
17a,17b,27,33,38a,38b,39,51,84,85,86 冷却媒体流路
19,77 側面形成ブロック
22,31,87 キャビティ形成面
22a 中央部
22b 周辺部
25,26,35,36 間隙面
29,30 開口部
34,37 間隙部
B バリ
P 導光板

Claims (6)

  1. 固定金型と可動金型の間に形成されるキャビティ内に射出された成形材料の圧縮を行う射出圧縮成形金型において、
    コアブロックに対して相対的な位置が変更可能な側面形成ブロックが、少なくともキャビティ側において間隙部を介して設けられ、
    前記コアブロックの中央部に対して、前記間隙部の開口部が低温になるように調整されることを特徴とする射出圧縮成形金型。
  2. 前記コアブロックと前記側面形成ブロックには温調装置から別系統により冷却媒体が送られる冷却媒体流路が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の射出圧縮成形金型。
  3. 前記コアブロックと前記側面形成ブロックとの相対的な温度差を制御することにより、前記コアブロックと前記側面形成ブロックとの間隙部の幅を調整することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の射出圧縮成形金型。
  4. 固定金型と可動金型の間に形成されるキャビティ内に射出された成形材料の圧縮を行う射出圧縮成形金型の調整方法において、
    側面形成ブロックに対して相対的な位置が変更可能なコアブロックが、少なくともキャビティ側において間隙部を介して設けられ、
    前記コアブロックの中央部に対して、前記間隙部の開口部が低温になるように調整されることを特徴とする射出圧縮成形金型の調整方法。
  5. 前記コアブロックと前記側面形成ブロックとの相対的な温度差を制御することにより、前記コアブロックと前記側面形成ブロックとの間隙部の幅を調整することを特徴とする請求項4に記載の射出圧縮成形金型の調整方法。
  6. 固定金型と可動金型の間に形成されるキャビティ内に射出された成形材料の圧縮を行う射出圧縮成形金型と該射出成形金型の温度制御を行う温調装置とが備えられた射出圧縮成形システムにおいて、
    射出成形金型には、コアブロックに対して相対的な位置が変更可能な側面形成ブロックが、少なくともキャビティ側において間隙部を介して設けられ、
    温調装置により前記コアブロックの中央部に対して、前記間隙部の開口部が低温になるように調整されていることを特徴とする射出圧縮成形システム。
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