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JPH083115A - イソカルバサイクリン誘導体及びその製造方法 - Google Patents

イソカルバサイクリン誘導体及びその製造方法

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Publication number
JPH083115A
JPH083115A JP6136787A JP13678794A JPH083115A JP H083115 A JPH083115 A JP H083115A JP 6136787 A JP6136787 A JP 6136787A JP 13678794 A JP13678794 A JP 13678794A JP H083115 A JPH083115 A JP H083115A
Authority
JP
Japan
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compound
ene
formula
carbonyl
bicyclic
Prior art date
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Granted
Application number
JP6136787A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3632135B2 (ja
Inventor
Koichi Mikami
幸一 三上
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Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
Research Development Corp of Japan
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Filing date
Publication date
Application filed by Research Development Corp of Japan filed Critical Research Development Corp of Japan
Priority to JP13678794A priority Critical patent/JP3632135B2/ja
Publication of JPH083115A publication Critical patent/JPH083115A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規誘導体を含めたイソカルバサイクリン誘
導体を安価に製造することができる。 【構成】 一般式(1) 【化1】 (式中、OR1は保護された水酸基であり、Rはであ
る)で表される双環性エン化合物と親エン体とを、光学
活性ビナフト−ル−チタン錯体を触媒として、不斉触媒
的にカルボニル−エン反応させ、場合により水酸基の保
護基を脱離させることを特徴とする、一般式(2) 【化2】 (式中、OR1は水酸基又は保護された水酸基であり、
2は親エン体に対応する側鎖であり、Rωはω側鎖で
ある)で表されるイソカルバサイクリン誘導体の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イソカルバサイクリン
誘導体の新規な製造方法に関し、詳しくは、双環性エン
化合物又はオレフィン化合物と親エン体とを、光学活性
ビナフト−ル−チタン錯体を触媒として、不斉触媒的に
カルボニル−エン反応させることにより、抗血栓治療薬
として有用なイソカルバサイクリン誘導体を安価に供給
する新規な製造方法に関する。また、本発明は、この新
規な製造方法を利用して得られる、イソカルバサイクリ
ンの新規な誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】イソカルバサイクリン誘導体は、優れた
血栓抑制作用を有し、しかも安定で、医薬品、特に抗血
栓治療剤として期待されている化合物であって、同じく
血栓抑制作用を示すプロスタサイクリン(別名プロスタ
グランジンI2)の安定性を改善する研究により見出さ
れた化合物である。このイソカルバサイクリン誘導体
は、従来、原料のプロスタグランジンを直接イソカルバ
サイクリンに誘導していた。しかしながら、原料プロス
タグランジン自体が生物活性を有する高価な物質である
ため、得られる物質が高価になることは避けられず、し
たがって、安価な原料から低コストでイソカルバサイク
リンを製造する方法が求められていた。
【0003】一方、本発明者らはすでに、下記の一般式
(7)
【0004】
【化4】
【0005】(式中Xはハロゲン、アルコキシ、アシル
オキシ配位子を表す)で表される光学活性ビナフト−ル
−チタン錯体を触媒として使用することにより、グリオ
キシラ−トを親エン体とするカルボニル−エン反応の不
斉触媒化、すなわち特定の光学異性体を選択的に生成さ
せることに成功している(J.Am.Chem.Soc.,1989,pp194
0:1990,pp3449)。そこで、この触媒を使用する不斉触
媒的カルボニル−エン反応により、安価な原料からイソ
カルバサイクリンを低コストで合成することができない
かと考えるに至った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、既に2個の環を持つ双環性エン化合物又はオレ
フィン化合物を原料として使用する不斉触媒的カルボニ
ル−エン反応により、高価なプロスタグランジンを原料
として使用することなく、イソカルバサイクリンを低コ
ストで提供することであり、また、この方法を利用して
従来知られていなかった新規なイソカルバサイクリン誘
導体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(1)
【0008】
【化5】
【0009】(式中、OR1は保護された水酸基であ
り、Rωはω側鎖である)で表される双環性エン化合物
又はオレフィン化合物と親エン体とを、光学活性ビナフ
ト−ル−チタン錯体を触媒として、不斉触媒的にカルボ
ニル−エン反応させることにより、一般式(2)
【0010】
【化6】
【0011】(式中、OR1は水酸基又は保護された水
酸基であり、R2は親エン体に対応する側鎖であり、R
ωはω側鎖である)で表されるイソカルバサイクリン誘
導体を製造する、新規な製造方法の発明である。また、
本発明は、この新規な製造方法を利用して得られる、一
般式(2)において、OR1は水酸基又は保護された水
酸基であり、R2は下記(3)〜(6)の式で表される
基であり、Rωはω側鎖である、抗血栓治療剤として有
用なイソカルバサイクリンの新規な誘導体の発明であ
る。
【0012】
【化7】
【0013】本発明の原料双環性エン化合物において、
OR1は、保護された水酸基であり、保護基としてはシ
リル基などが用いられ、特にTBDMS(tert−ブ
チルジメチルシリル基)が好ましい。また、Rωとして
は次の基が好ましい。
【0014】
【化8】
【0015】本発明において親エン体として用いるカル
ボニル化合物は、ホルムアルデヒド、共役イナ−ル化合
物、共役エナ−ル化合物等である。共役イナ−ル化合物
及び共役エナ−ル化合物は、β−位がカルボキシル基、
又はメトキシカルボニル基及びエトキシカルボニル基の
ようなアルコキシカルボニル基等で置換されていてもよ
い。具体的には、例えばβ−メトキシカルボニルイナ−
ル、β−エトキシカルボニルイナ−ル、β−メトキシカ
ルボニルエナ−ル、β−エトキシカルボニルエナ−ル等
が挙げられる。本発明において触媒として使用する光学
活性ビナフト−ル−チタン錯体は、式(7)において、
Xがハロゲン原子、特に塩素または臭素であるものが好
ましい。また、光学活性ビナフト−ルとしては、R体が
使用される。
【0016】本発明において、双環性エン化合物と親エ
ン体とを光学活性ビナフト−ル−チタン錯体触媒の存在
下にカルボニル−エン反応させるに当たっては、一般に
適当な溶媒中に錯体触媒、エン化合物及び親エン体を加
えて攪拌することにより行われる。溶媒としては、反応
に悪影響を与えないものであれば使用可能であるが、好
ましいものは、ハロアルカン、芳香族炭化水素、特にジ
クロロメタン、或いはトルエン等である。好適な反応温
度は、反応させる物質によるが、一般的には室温以下の
温度が好ましい。触媒の使用量は、約1〜20モル%程
度である。
【0017】本発明の方法によれば、特定の立体異性体
を選択的に生成させることができる。以下この点につい
てさらに詳しく説明する。まず、原料双環性エン化合物
としてRω−鎖を持たない対称な化合物を用い、ホルム
アルデヒドを親エン体とし、R体のビナフト−ル−チタ
ン錯体を触媒とする不斉触媒的カルボニル−エン反応に
よる不斉非対称化について検討したところ、エナンチオ
選択的に(76%)11S体が得られることが分かっ
た。反応式を下記に示す。
【0018】
【化9】
【0019】次に、Rω−鎖を有する光学的に純粋なエ
ン化合物を用いて同様に不斉触媒的ホルムアルデヒド−
エン反応を行ない、重複不斉誘導について検討したとこ
ろ、二重結合を位置選択的に(90%)6,9α位に導
入できることが分かった。その結果(3−オキサ)イソ
カルバサイクリン合成の鍵となる中間体が得られた。原
料としたRω−鎖を有するキラル双環性エン化合物は、
光学分割した双環性β−ヒドロキシカルボン酸にRω−
鎖を形成する工程を含む複数の工程によって得られる。
これらの反応工程をまとめて以下に示す。式中Rωはω
側鎖である。
【0020】
【化10】
【0021】さらに、種々のα−鎖を有するイソカルバ
サイクリン誘導体の不斉合成を目指して、ホルムアルデ
ヒドに代えて共役イナ−ル化合物を親エン体とするカル
ボニル−エン反応の不斉触媒化を検討した。まず、Rω
−鎖を持たない対称な双環性エン化合物を用い、β−メ
トキシカルボニルイナ−ルとのエン反応について検討し
たところ、このアルデヒドも十分なエン反応性を有し、
対応するα−鎖を有する生成物を収率よく生成すること
が分かった。しかもその6,9α位置選択性(91%)
及び4R選択性(88%)が極めて高いことが分かっ
た。反応式を以下に示す。
【0022】
【化11】
【0023】そこで、同様にしてRω−鎖を有する双環
性エン化合物とのエン反応を行なったところ、対応する
エン生成物が、極めて高い6,9α位置選択性(98
%)及び4R選択性(96%)で、かつ、高収率で得ら
れた。そして、得られたエン生成物は、さらに種々の誘
導体へと変換された。これらの工程をまとめて以下に示
す。式中Rωは前記したとおりである。
【0024】
【化12】
【0025】同様にホルムアルデヒドに代えて共役エナ
−ル化合物を親エン体とするカルボニル−エン反応の不
斉触媒化についても検討した。
【0026】
【実施例】次に実施例をもって本発明を説明する。 実施例 アルゴン雰囲気下、モレキュラ−シ−ブス3A(MS3
A,100mg)の塩化メチレン懸濁液に光学活性ビナ
フト−ル−チタン錯体(7)(0.1ミリモル,20モ
ル%)及び、エン体(1)(0.5ミリモル)を加え、
更にホルムアルデヒド(1〜5ミリモル)を加え、−3
0℃で終夜撹拌した。反応液をジエチルエ−テルで稀釈
後、飽和NaHCO3水溶液にあけた。MS3Aを瀘別
し、ジエチルエ−テル及び酢酸エチルで抽出、飽和食塩
水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減
圧下留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘ
キサン/酢酸エチル=4:1)で精製し、エン反応生成
物(2,R2=CH2CH2OH)を収率61%で得た。
(原料回収39%) この方法によって得られたイソカルバサイクリン誘導体
(ビスシリルエ−テル)は次の通りである。
【0027】
【化13】
【0028】
【発明の効果】新規誘導体を含めたイソカルバサイクリ
ン誘導体を安価に製造することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、OR1は保護された水酸基であり、Rωはω側
    鎖である)で表される双環性エン化合物と親エン体と
    を、光学活性ビナフト−ル−チタン錯体を触媒として、
    不斉触媒的にカルボニル−エン反応させることを特徴と
    する、一般式(2) 【化2】 (式中、OR1は水酸基又は保護された水酸基であり、
    2は親エン体に対応する側鎖であり、Rωはω側鎖で
    ある)で表されるイソカルバサイクリン誘導体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1の一般式(2)において、R2
    が下記(3)〜(6)の基であることを特徴とするイソ
    カルバサイクリン誘導体。 【化3】
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104130107A (zh) * 2014-08-06 2014-11-05 浙江新和成股份有限公司 一种由甲醛半缩醛合成3-甲基-3-丁烯-1-醇的制备方法

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