JPH08239734A - オーステナイト系ステンレス鋳鋼 - Google Patents
オーステナイト系ステンレス鋳鋼Info
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- JPH08239734A JPH08239734A JP3948395A JP3948395A JPH08239734A JP H08239734 A JPH08239734 A JP H08239734A JP 3948395 A JP3948395 A JP 3948395A JP 3948395 A JP3948395 A JP 3948395A JP H08239734 A JPH08239734 A JP H08239734A
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- Japan
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- less
- corrosion resistance
- austenitic stainless
- stainless steel
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 組成が重量%で、Cr20〜35、Ni15
〜35、Mo0.1〜10、Co0.01〜0.1、C
u0.5〜3、N0.01〜0.5、W1〜8、C0.
12以下、Si3以下、Mn2以下、Ti、Nb、V、
Zr、Taを少なくとも1種以上合計0.02〜1また
は希土類元素を少なくとも1種以上合計0.02〜0.
5、残部がFeおよび不可避不純物からなるオーステナ
イト系ステンレス鋳鋼。また、上記組成を遠心鋳造法に
より製造したオーステナイト系ステンレス鋳鋼。 【効果】 機械特性や、耐食性に優れたオーステナイト
系ステンレス鋼が提供できる。
〜35、Mo0.1〜10、Co0.01〜0.1、C
u0.5〜3、N0.01〜0.5、W1〜8、C0.
12以下、Si3以下、Mn2以下、Ti、Nb、V、
Zr、Taを少なくとも1種以上合計0.02〜1また
は希土類元素を少なくとも1種以上合計0.02〜0.
5、残部がFeおよび不可避不純物からなるオーステナ
イト系ステンレス鋳鋼。また、上記組成を遠心鋳造法に
より製造したオーステナイト系ステンレス鋳鋼。 【効果】 機械特性や、耐食性に優れたオーステナイト
系ステンレス鋼が提供できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は海水ポンプの回転体等の
耐局部腐食性ならびに強度、靭性が必要とされる装置部
材の構造用材料として好適なオーステナイト系ステンレ
ス鋳鋼に関するものである。
耐局部腐食性ならびに強度、靭性が必要とされる装置部
材の構造用材料として好適なオーステナイト系ステンレ
ス鋳鋼に関するものである。
【0002】
【従来の技術】海水ポンプは、発電所、製鉄所、石油化
学コンビナートの冷却水用ポンプをはじめとして、大型
淡水化装置の取水、ブライル再循環用ポンプ等、様々な
分野で利用され重要な役割を担っており、信頼性、耐久
性が一層強く望まれている。従来、海水ポンプに最も一
般的に使用されているのはオーステナイト系ステンレス
鋼であり、SCS16、SUS304L、SUS316
Lが多く使用されている。
学コンビナートの冷却水用ポンプをはじめとして、大型
淡水化装置の取水、ブライル再循環用ポンプ等、様々な
分野で利用され重要な役割を担っており、信頼性、耐久
性が一層強く望まれている。従来、海水ポンプに最も一
般的に使用されているのはオーステナイト系ステンレス
鋼であり、SCS16、SUS304L、SUS316
Lが多く使用されている。
【0003】しかし、これらのオーステナイト系ステン
レス鋼はポンプ内の澱み部や隙間部では孔食や隙間腐食
を発生しやすい。また、海水ポンプの大型化、高速化に
ともない海水ポンプ構造材料自体に高い強度、靭性が必
要とされてきているが、これらのオーステナイト系ステ
ンレス鋼では十分ではないのが現状である。
レス鋼はポンプ内の澱み部や隙間部では孔食や隙間腐食
を発生しやすい。また、海水ポンプの大型化、高速化に
ともない海水ポンプ構造材料自体に高い強度、靭性が必
要とされてきているが、これらのオーステナイト系ステ
ンレス鋼では十分ではないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は鋳鋼で、機械
特性が0.2%耐力40kgf/mm2以上、引張強さ
75kgf/mm2以上、衝撃値25kgf・m/cm2
以上で孔食、隙間腐食などの局部腐食に優れた耐食性を
示すオーステナイト系ステンレス鋼を提供することを目
的とする。
特性が0.2%耐力40kgf/mm2以上、引張強さ
75kgf/mm2以上、衝撃値25kgf・m/cm2
以上で孔食、隙間腐食などの局部腐食に優れた耐食性を
示すオーステナイト系ステンレス鋼を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために種々の検討を行った結果、CoとWの
添加量を限定するとともにTi、Nb、V、Zr、Ta
を少なくとも1種以上または希土類元素を少なくとも1
種以上添加することが有効であることを見出した。即
ち、本発明のオーステナイト系ステンレス鋳鋼の第1の
ものは、組成が重量%で、Cr:20〜35%、Ni:
15〜35%、Mo:0.1〜10%、Co:0.01
〜0.1%、Cu:0.5〜3%、N:0.01〜0.
5%、W:1〜8%、C:0.12%以下、Si:3%
以下、Mn:2%以下、Ti、Nb、V、Zr、Taを
少なくとも1種以上:合計0.02〜1%、残部がFe
および不可避不純物からなる。
を達成するために種々の検討を行った結果、CoとWの
添加量を限定するとともにTi、Nb、V、Zr、Ta
を少なくとも1種以上または希土類元素を少なくとも1
種以上添加することが有効であることを見出した。即
ち、本発明のオーステナイト系ステンレス鋳鋼の第1の
ものは、組成が重量%で、Cr:20〜35%、Ni:
15〜35%、Mo:0.1〜10%、Co:0.01
〜0.1%、Cu:0.5〜3%、N:0.01〜0.
5%、W:1〜8%、C:0.12%以下、Si:3%
以下、Mn:2%以下、Ti、Nb、V、Zr、Taを
少なくとも1種以上:合計0.02〜1%、残部がFe
および不可避不純物からなる。
【0006】第2のものは、上記第1のものより好まし
いもので、組成が重量%で、Cr:23〜27%、N
i:20〜30%、Mo:5〜8%、Co:0.01〜
0.1%、Cu:0.5〜1.5%、N:0.15〜
0.25%、W:1〜5%、C:0.03%以下、S
i:0.5〜1%以下、Mn:1.5%以下、Ti、N
b、V、Zr、Taを少なくとも1種以上:合計0.0
2〜1%、残部がFeおよび不可避不純物からなる。
いもので、組成が重量%で、Cr:23〜27%、N
i:20〜30%、Mo:5〜8%、Co:0.01〜
0.1%、Cu:0.5〜1.5%、N:0.15〜
0.25%、W:1〜5%、C:0.03%以下、S
i:0.5〜1%以下、Mn:1.5%以下、Ti、N
b、V、Zr、Taを少なくとも1種以上:合計0.0
2〜1%、残部がFeおよび不可避不純物からなる。
【0007】第3のものは、組成が重量%で、Cr:2
0〜35%、Ni:15〜35%、Mo:0.1〜10
%、Co:0.01〜0.1%、Cu:0.5〜3%、
N:0.01〜0.5%、W:1〜8%、C:0.12
%以下、Si:3%以下、Mn:2%以下、希土類元素
を少なくとも1種以上:合計0.02〜0.5%、残部
がFeおよび不可避不純物からなる。
0〜35%、Ni:15〜35%、Mo:0.1〜10
%、Co:0.01〜0.1%、Cu:0.5〜3%、
N:0.01〜0.5%、W:1〜8%、C:0.12
%以下、Si:3%以下、Mn:2%以下、希土類元素
を少なくとも1種以上:合計0.02〜0.5%、残部
がFeおよび不可避不純物からなる。
【0008】第4のものは、上記第3のものより好まし
いもので、組成が重量%で、Cr:23〜27%、N
i:20〜30%、Mo:5〜8%、Co:0.01〜
0.1%、Cu:0.5〜1.5%、N:0.15〜
0.25%、W:1〜5%、C:0.03%以下、S
i:0.5〜1%以下、Mn:1.5%以下、希土類元
素を少なくとも1種以上:合計0.02〜0.5%、残
部がFeおよび不可避不純物からなる。
いもので、組成が重量%で、Cr:23〜27%、N
i:20〜30%、Mo:5〜8%、Co:0.01〜
0.1%、Cu:0.5〜1.5%、N:0.15〜
0.25%、W:1〜5%、C:0.03%以下、S
i:0.5〜1%以下、Mn:1.5%以下、希土類元
素を少なくとも1種以上:合計0.02〜0.5%、残
部がFeおよび不可避不純物からなる。
【0009】また、第5のものは、遠心鋳造法により製
造された上記第1、第2、第3および第4のオーステナ
イト系ステンレス鋳鋼である。
造された上記第1、第2、第3および第4のオーステナ
イト系ステンレス鋳鋼である。
【0010】
【作用】本発明ステンレス鋳鋼の組成の限定理由を次に
述べる。Crはステンレス鋼形成元素として欠かせない
ものであり、耐食性向上のための基本元素である。Cr
含有量が20重量%(以下、重量%は単に「%」と示
す)未満では耐食性が低下し、35%を超えると靭性が
低下する。従って、Crは20〜35%とした。好まし
くは、23〜27%の範囲が良い。
述べる。Crはステンレス鋼形成元素として欠かせない
ものであり、耐食性向上のための基本元素である。Cr
含有量が20重量%(以下、重量%は単に「%」と示
す)未満では耐食性が低下し、35%を超えると靭性が
低下する。従って、Crは20〜35%とした。好まし
くは、23〜27%の範囲が良い。
【0011】Niは鋼の靭性と耐局部腐食性を向上させ
る。オーステナイト形成元素であり、オーステナイト相
の安定化元素としては欠かせない元素である。そのため
Niは15〜35%とする。好ましくは、20〜30%
の範囲が良い。
る。オーステナイト形成元素であり、オーステナイト相
の安定化元素としては欠かせない元素である。そのため
Niは15〜35%とする。好ましくは、20〜30%
の範囲が良い。
【0012】Moは耐局部腐食性を向上させる。0.1
%未満で、耐局部腐食性が劣化する。10%を超えると
靭性が低下し、コスト上昇を招くので、Moは0.1〜
10%とする。好ましくは、5〜8%の範囲が良い。
%未満で、耐局部腐食性が劣化する。10%を超えると
靭性が低下し、コスト上昇を招くので、Moは0.1〜
10%とする。好ましくは、5〜8%の範囲が良い。
【0013】Cuは非酸化性環境での耐食性を向上させ
る。0.5%未満ではその効果は少なく、3%を超える
と鋳造偏析をおこし強度低下を招く。従って、Cuは
0.5〜3%とする。好ましくは、0.5〜1.5%の
範囲が良い。
る。0.5%未満ではその効果は少なく、3%を超える
と鋳造偏析をおこし強度低下を招く。従って、Cuは
0.5〜3%とする。好ましくは、0.5〜1.5%の
範囲が良い。
【0014】Nは耐局部腐食性を著しく向上させる。
0.01%未満ではその効果がない。0.5%を超える
と窒素と結合力の強いCrと結合してクロム窒化物を生
じ耐食性が低下する。また、鋼中に気泡を生じ欠陥とな
ったりする。このためNは0.01〜0.5%とする。
好ましくは、0.15〜0.25%の範囲が良い。
0.01%未満ではその効果がない。0.5%を超える
と窒素と結合力の強いCrと結合してクロム窒化物を生
じ耐食性が低下する。また、鋼中に気泡を生じ欠陥とな
ったりする。このためNは0.01〜0.5%とする。
好ましくは、0.15〜0.25%の範囲が良い。
【0015】Coは耐局部腐食性を向上させるのに必須
で、伸びの向上に寄与する。0.01%未満では耐局部
腐食性が充分でなく、0.1%を超えると耐力が低下す
るので、Coは0.01〜0.1%とする。
で、伸びの向上に寄与する。0.01%未満では耐局部
腐食性が充分でなく、0.1%を超えると耐力が低下す
るので、Coは0.01〜0.1%とする。
【0016】Wは耐力を著しく向上させる。また、耐局
部腐食性を向上させる。この効果は1%未満では充分で
なく、8%を超えると靭性が低下しコストも高くなる。
従って、Wは1〜8%とする。好ましくは、1〜5%の
範囲がよい。
部腐食性を向上させる。この効果は1%未満では充分で
なく、8%を超えると靭性が低下しコストも高くなる。
従って、Wは1〜8%とする。好ましくは、1〜5%の
範囲がよい。
【0017】Cは含有量が多くなると、Cr炭化物を析
出し、延性、靭性、耐食性の低下を招く。このため、C
の上限は0.12%とする。好ましくは、0.03%以
下の範囲が良い。
出し、延性、靭性、耐食性の低下を招く。このため、C
の上限は0.12%とする。好ましくは、0.03%以
下の範囲が良い。
【0018】Siは溶鋼の脱酸、鋳造性確保のため、必
ず入る元素であり、耐食性も向上させる。しかし、含有
量が多くなると、σ相が析出して強度や耐食性が低下す
るので、Siは3%以下とする。好ましくは、0.5〜
1%の範囲が良い。
ず入る元素であり、耐食性も向上させる。しかし、含有
量が多くなると、σ相が析出して強度や耐食性が低下す
るので、Siは3%以下とする。好ましくは、0.5〜
1%の範囲が良い。
【0019】Mnは溶鋼の脱酸、脱硫のため添加され
る。MnはNの溶解度を大きくする作用があるが、含有
量が多いと耐食性劣化および脆化を招くので、2%以下
とする。好ましくは、1.5%以下の範囲が良い。
る。MnはNの溶解度を大きくする作用があるが、含有
量が多いと耐食性劣化および脆化を招くので、2%以下
とする。好ましくは、1.5%以下の範囲が良い。
【0020】Ti、Nb、V、Zr、Taは鋼中で炭化
物を形成することにより、Cr炭化物の形成を妨げ、C
r欠乏層をなくすことにより耐食性を向上する。0.0
2%未満ではその効果がみられず、1%を超えると粗大
な析出物を形成し、機械特性、耐食性とも低下する。従
って0.02〜1%とする。
物を形成することにより、Cr炭化物の形成を妨げ、C
r欠乏層をなくすことにより耐食性を向上する。0.0
2%未満ではその効果がみられず、1%を超えると粗大
な析出物を形成し、機械特性、耐食性とも低下する。従
って0.02〜1%とする。
【0021】希土類元素は鋼中で酸化物を形成し、鋼中
の非金属介在物を減少させるので、鋼の耐食性、機械特
性を向上させる。0.02%未満ではその効果はみられ
ず、0.5%を超えると粗大な析出物を形成し、耐食
性、機械特性とも低下させる。従って、希土類元素は
0.02〜0.5%とした。添加する希土類元素として
は、Y、La、Ce、Pr、Nd等の安価な元素が製品
の価格上望ましく、重希土類は高価なので望ましくな
い。また、希土類元素の混合物であるミッシュメタルを
使用することにより、より安価に製造できる。
の非金属介在物を減少させるので、鋼の耐食性、機械特
性を向上させる。0.02%未満ではその効果はみられ
ず、0.5%を超えると粗大な析出物を形成し、耐食
性、機械特性とも低下させる。従って、希土類元素は
0.02〜0.5%とした。添加する希土類元素として
は、Y、La、Ce、Pr、Nd等の安価な元素が製品
の価格上望ましく、重希土類は高価なので望ましくな
い。また、希土類元素の混合物であるミッシュメタルを
使用することにより、より安価に製造できる。
【0022】本発明のオーステナイト系ステンレス鋳鋼
を製造する方法として、通常の溶解鋳造法も採用できる
が、遠心鋳造法は、遠心力の作用によって緻密で非金属
介在物の少ない健全な製品を普通の溶解鋳造法よりも作
製し易いので、より好ましい製造方法である。
を製造する方法として、通常の溶解鋳造法も採用できる
が、遠心鋳造法は、遠心力の作用によって緻密で非金属
介在物の少ない健全な製品を普通の溶解鋳造法よりも作
製し易いので、より好ましい製造方法である。
【0023】
【実施例】次に実施例により本発明の特徴について述べ
る。高周波誘導大気溶解炉で所定の組成に溶解した溶湯
を、竪型遠心鋳造装置の回転数750rpmで回転して
いる直径50cmの円筒形鋳型に鋳造し、肉厚15cm
の円筒形の鋳塊を得た。この鋳塊に1150℃、2時間
の熱処理を施し、引張試験片、衝撃試験片ならびに耐局
部腐食性評価用試験片を熱処理後の鋳塊から採取した。
引張試験はJIS Z2201の14号試験片を用い常
温で行った。衝撃試験はJIS Z2202の4号試験
片を用い常温でのシャルピー衝撃値を測定した。また耐
局部腐食性は操業上、孔食よりも問題となる隙間腐食の
評価を行い判断した。隙間腐食試験は幅15mm×厚さ
5mm×長さ40mmに切り出した試験片を両側からア
クリルジグで押さえ人工隙間を作製し、この試験片を3
5℃に保持した10%FeCl3・6H20溶液に72時
間浸漬した後の腐食減量を測定した。得られた鋳鋼の組
成(重量%)を表1〜表4に、引張試験、衝撃試験、隙
間腐食試験の結果を表5〜表7に示す。表中の「M.
M.」は、ミッシュメタルを表す。
る。高周波誘導大気溶解炉で所定の組成に溶解した溶湯
を、竪型遠心鋳造装置の回転数750rpmで回転して
いる直径50cmの円筒形鋳型に鋳造し、肉厚15cm
の円筒形の鋳塊を得た。この鋳塊に1150℃、2時間
の熱処理を施し、引張試験片、衝撃試験片ならびに耐局
部腐食性評価用試験片を熱処理後の鋳塊から採取した。
引張試験はJIS Z2201の14号試験片を用い常
温で行った。衝撃試験はJIS Z2202の4号試験
片を用い常温でのシャルピー衝撃値を測定した。また耐
局部腐食性は操業上、孔食よりも問題となる隙間腐食の
評価を行い判断した。隙間腐食試験は幅15mm×厚さ
5mm×長さ40mmに切り出した試験片を両側からア
クリルジグで押さえ人工隙間を作製し、この試験片を3
5℃に保持した10%FeCl3・6H20溶液に72時
間浸漬した後の腐食減量を測定した。得られた鋳鋼の組
成(重量%)を表1〜表4に、引張試験、衝撃試験、隙
間腐食試験の結果を表5〜表7に示す。表中の「M.
M.」は、ミッシュメタルを表す。
【0024】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】 表1〜表7から以下のことが分かる。即ち実施例1〜2
6では、いずれも0.2%耐力≧40kgf/mm2、
引張強さ≧75kgf/mm2、衝撃値≧25kgf・
m/cm2を満足しているのに対し、比較例1〜8およ
び従来例1、2では、いずれも上記3条件のうち少なく
とも1つを満足していない。また、実施例1〜26で
は、従来例よりも優れた耐局部腐食性を示している。
6では、いずれも0.2%耐力≧40kgf/mm2、
引張強さ≧75kgf/mm2、衝撃値≧25kgf・
m/cm2を満足しているのに対し、比較例1〜8およ
び従来例1、2では、いずれも上記3条件のうち少なく
とも1つを満足していない。また、実施例1〜26で
は、従来例よりも優れた耐局部腐食性を示している。
【0025】
【発明の効果】本発明により、0.2%耐力40kgf
/mm2以上、引張強さ75kgf/mm2以上、衝撃値
25kgf・m/cm2以上の特性を持ち、かつ優れた
耐局部腐食性を示すオーステナイト系ステンレス鋳鋼を
提供することができる。
/mm2以上、引張強さ75kgf/mm2以上、衝撃値
25kgf・m/cm2以上の特性を持ち、かつ優れた
耐局部腐食性を示すオーステナイト系ステンレス鋳鋼を
提供することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 組成が重量%で、Cr:20〜35%、
Ni:15〜35%、Mo:0.1〜10%、Co:
0.01〜0.1%、Cu:0.5〜3%、N:0.0
1〜0.5%、W:1〜8%、C:0.12%以下、S
i:3%以下、Mn:2%以下、 Ti、Nb、V、Z
r、Taを少なくとも1種以上:合計0.02〜1%、
残部:Feおよび不可避不純物からなる高強度高靭性高
耐食性オーステナイト系ステンレス鋳鋼。 - 【請求項2】 組成が重量%で、Cr:23〜27%、
Ni:20〜30%、Mo:5〜8%、Co:0.01
〜0.1%、Cu:0.5〜1.5%、N:0.15〜
0.25%、W:1〜5%、C:0.03%以下、S
i:0.5〜1%以下、Mn:1.5%以下、Ti、N
b、V、Zr、Taを少なくとも1種以上:合計0.0
2〜1%、残部がFeおよび不可避不純物からなる高強
度高靭性高耐食性オーステナイト系ステンレス鋳鋼。 - 【請求項3】 組成が重量%で、Cr:20〜35%、
Ni:15〜35%、Mo:0.1〜10%、Co:
0.01〜0.1%、Cu:0.5〜3%、N:0.0
1〜0.5%、W:1〜8%、C:0.12%以下、S
i:3%以下、Mn:2%以下、希土類元素を少なくと
も1種以上:合計0.02〜0.5%、残部がFeおよ
び不可避不純物からなる高強度高靭性高耐食性オーステ
ナイト系ステンレス鋳鋼。 - 【請求項4】 組成が重量%で、Cr:23〜27%、
Ni:20〜30%、Mo:5〜8%、Co:0.01
〜0.1%、Cu:0.5〜1.5%、N:0.15〜
0.25%、W:1〜5%、C:0.03%以下、S
i:0.5〜1%以下、Mn:1.5%以下、希土類元
素を少なくとも1種以上:合計0.02〜0.5%、残
部がFeおよび不可避不純物からなる高強度高靭性高耐
食性オーステナイト系ステンレス鋳鋼。 - 【請求項5】 遠心鋳造法により製造された請求項1〜
請求項4に記載の高強度高靭性高耐食性オーステナイト
系ステンレス鋳鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3948395A JPH08239734A (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | オーステナイト系ステンレス鋳鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3948395A JPH08239734A (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | オーステナイト系ステンレス鋳鋼 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08239734A true JPH08239734A (ja) | 1996-09-17 |
Family
ID=12554313
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3948395A Pending JPH08239734A (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | オーステナイト系ステンレス鋳鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08239734A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002069591A (ja) * | 2000-09-01 | 2002-03-08 | Nkk Corp | 高耐食ステンレス鋼 |
EP2915893A4 (en) * | 2012-10-30 | 2016-06-01 | Kobe Steel Ltd | AUSTENITIC STAINLESS STEEL |
CN116219315A (zh) * | 2021-12-03 | 2023-06-06 | 江苏新华合金有限公司 | 一种耐高温合金棒材及其制备工艺 |
-
1995
- 1995-02-28 JP JP3948395A patent/JPH08239734A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002069591A (ja) * | 2000-09-01 | 2002-03-08 | Nkk Corp | 高耐食ステンレス鋼 |
EP2915893A4 (en) * | 2012-10-30 | 2016-06-01 | Kobe Steel Ltd | AUSTENITIC STAINLESS STEEL |
CN116219315A (zh) * | 2021-12-03 | 2023-06-06 | 江苏新华合金有限公司 | 一种耐高温合金棒材及其制备工艺 |
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