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JPH08183822A - 光学的立体造形用樹脂 - Google Patents

光学的立体造形用樹脂

Info

Publication number
JPH08183822A
JPH08183822A JP6340049A JP34004994A JPH08183822A JP H08183822 A JPH08183822 A JP H08183822A JP 6340049 A JP6340049 A JP 6340049A JP 34004994 A JP34004994 A JP 34004994A JP H08183822 A JPH08183822 A JP H08183822A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
meth
acrylate
urethane
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6340049A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiji Suzuki
利治 鈴木
Tatsuhiko Ozaki
龍彦 尾▲崎▼
Koichi Matsueda
弘一 松枝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takemoto Oil and Fat Co Ltd
Original Assignee
Takemoto Oil and Fat Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takemoto Oil and Fat Co Ltd filed Critical Takemoto Oil and Fat Co Ltd
Priority to JP6340049A priority Critical patent/JPH08183822A/ja
Publication of JPH08183822A publication Critical patent/JPH08183822A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、形状精度の優れた立体造形物を得る
ことができる、光学的立体造形用樹脂を提供するもので
ある。 【構成】本発明は、分子中にソフトセグメント鎖を有す
る特定構造の不飽和ウレタンと特定のビニル単量体とが
それぞれ所定割合から成ることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学的立体造形用樹脂に
関する。鋳型製作用模型、倣い加工用模型、形彫放電加
工用模型等、各種の模型や定形物の製作にNC切削加工
法が行なわれているが、近年では、これらの製作に光重
合性を有する光学的立体造形用樹脂にエネルギー線を照
射して所定の立体造形物を硬化成形する光学的立体造形
法が注目されている。本発明は、上記のような光学的立
体造形法に適用される光学的立体造形用樹脂、特に不飽
和ウレタンを含有する光学的立体造形用樹脂に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、不飽和ウレタンを含有する光学的
立体造形用樹脂として、1)ポリウレタンジイソシアネ
ートとヒドロキシアルキルアクリレートとから得られる
不飽和ウレタンを含有する例(特開平2−14561
6)、2)ポリウレタンジイソシアネートとトリオール
ジ(メタ)アクリレートとから得られる不飽和ウレタン
を含有する例(特開平1−204915、特開昭63−
35550)、3)ポリウレタンジイソシアネートとテ
トラオールトリアクリレートとから得られる不飽和ウレ
タンを含有する例(特開昭61−276863)、4)
ポリウレタントリ〜ヘキサイソシアネートとトリオール
ジ(メタ)アクリレートとから得られる不飽和ウレタン
を含有する例(特開昭63−35550)、5)トリイ
ソシアネートとジオールモノ(メタ)アクリレート又は
トリオールジ(メタ)アクリレートとから得られる不飽
和ウレタンを含有する例(特開昭63−11255
1)、6)ジイソシアネートとトリオールジメタアクリ
レートとから得られる不飽和ウレタンを含有する例(特
公昭63−20203)がある。
【0003】これらの従来例のなかには、ポリオキシア
ルキレンエーテル鎖やポリエステル鎖等の高分子鎖、更
にはかかる高分子鎖をジイソシアネートで結合したポリ
ウレタン鎖のようなソフトセグメント鎖を分子中に有す
る不飽和ウレタンを含有するものもある。分子中にソフ
トセグメント鎖を有する不飽和ウレタンを含有する光学
的立体造形用樹脂は、相対的に重合性基の含有割合が低
く、したがってその光重合により架橋密度の小さい立体
造形物を形成するため、光重合に基づく体積収縮が一般
に小さいことが知られている。
【0004】ところが、分子中にソフトセグメント鎖を
有する不飽和ウレタンを含有するものであっても、従来
の光学的立体造形用樹脂では、実際のところ、得られる
立体造形物が必ずしも形状精度の優れたものとはならな
い。その理由は、前記した光重合に基づく体積収縮の他
に、用いる光学的立体造形用樹脂中における材料の不均
質性、光重合反応の不均質性、目的とする立体造形物の
形状等によって、得られる立体造形物中に不均一な歪み
応力が内在するからである。このような歪み応力が立体
造形物中の特定部分や特定方向に集中すると、反り、ね
じれ、つぶれ等の変形、更にはひび割れ、剥離等の構造
破壊を生じることとなる。このような歪み応力の内在し
た立体造形物は潜在的に形状精度が劣るものとなる。そ
のため、得られる立体造形物は、金型製作用マスターモ
デルの作成等、高い形状精度を要求される用途には使用
が困難であり、デザイン検討用モデルや一部の医療用モ
デルの作成等、限られた用途にしか使用できない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、分子中にソフトセグメント鎖を有する不飽
和ウレタンを含有するものであっても、従来の光学的立
体造形用樹脂では、得られる立体造形物の形状精度が悪
い点である。
【0006】
【課題を解決するための手段】しかして本発明者らは、
不飽和ウレタンを含有する光学的立体造形用樹脂につい
て、分子中にソフトセグメント鎖を有する不飽和ウレタ
ンに着目し、かかる不飽和ウレタン及び併用するビニル
単量体の化学構造と得られる立体造形物の形状精度との
間の関係を研究した結果、特定構造の不飽和ウレタンと
(メタ)アクリル酸モルホリドを含有する特定のビニル
単量体とをそれぞれ所定割合で用いることが正しく好適
であることを見出した。
【0007】すなわち本発明は、下記の式1、式2又は
式3で示される不飽和ウレタンと下記のビニル単量体と
から成り、該不飽和ウレタン/該ビニル単量体=100
/25〜100/150(重量比)の割合から成ること
を特徴とする光学的立体造形用樹脂に係る。
【0008】
【式1】
【0009】
【式2】
【0010】
【式3】
【0011】(式1、式2及び式3において、 Z1:ウレタンジイソシアネート又はウレタントリイソ
シアネートからイソシアネート基を除いた残基 Z2:ポリウレタンジイソシアネート又はポリウレタン
トリイソシアネートからイソシアネート基を除いた残基 Z3:いずれも2又は3価の、ポリエーテルポリオー
ル、ポリエステルポリオール及びポリエーテルエステル
ポリオールから選ばれるポリオールから水酸基を除いた
残基 A1,A2:共に同時に同一又は異なる、下記の式4で示
される基 A3:同時に同一又は異なる、下記の式5で示される基 m,n,p:2又は3)
【0012】
【式4】
【0013】
【式5】
【0014】(式4及び式5において、 R1,R2:H又はCH3 1:2価アルコールから水酸基を除いた残基 Y2:炭素数2〜4のアルキレン基)
【0015】ビニル単量体:(メタ)アクリル酸モルホ
リド又は(メタ)アクリル酸モルホリドとジオールジ
(メタ)アクリレートとの混合物
【0016】式1で示される不飽和ウレタンには、1)
2価アルコールのモノ(メタ)アクリレート/ウレタン
ジイソシアネート=2/1(モル比)の反応物、2)2
価アルコールのモノ(メタ)アクリレート/ウレタント
リイソシアネート=3/1(モル比)の反応物が包含さ
れる。
【0017】本発明において、2価アルコールのモノ
(メタ)アクリレートは2価アルコールのモノアクリレ
ート又は2価アルコールのモノメタクリレートを意味す
る。2価アルコールのモノ(メタ)アクリレートとして
は、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサ
ンジオールモノ(メタ)アクリレート等の、炭素数2〜
6の2価アルコールのモノ(メタ)アクリレートが挙げ
られる。
【0018】以上例示したような2価アルコールのモノ
(メタ)アクリレートと反応させるウレタンジイソシア
ネート又はウレタントリイソシアネートとしては、1)
ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール又はポリ
エーテルエステルジオール1モルとジイソシアネート2
モルとのウレタン化反応生成物であるウレタンジイソシ
アネート、2)ポリエーテルトリオール、ポリエステル
トリオール又はポリエーテルエステルトリオール1モル
とジイソシアネート3モルとのウレタン化反応生成物で
あるウレタントリイソシアネートが挙げられる。
【0019】上記のポリエーテルジオールとしては、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リブチレングリコール、ポリエトキシル化1,4−ブタ
ンジオール、ポリプロポキシル化1,6−ヘキサンジオ
ール等の、炭素数2〜6の2価アルコールに炭素数2〜
4のアルキレンオキサイドを付加して得られるポリアル
コキシル化2価アルコールが挙げられるが、アルキレン
オキサイドとしてプロピレンオキサイドを付加したもの
が好ましい。
【0020】また上記のポリエーテルトリオールとして
は、ポリエトキシル化グリセリン、ポリプロポキシル化
トリメチロールプロパン、ポリブトキシル化ヘキサント
リオール等の、炭素数3〜6の3価アルコールに炭素数
2〜4のアルキレンオキサイドを付加して得られるポリ
アルコキシル化3価アルコールが挙げられるが、アルキ
レンオキサイドとしてプロピレンオキサイドを付加した
ものが好ましい。
【0021】更に上記のポリエステルジオール及びポリ
エステルトリオールとしては、ポリエーテルジオールや
ポリエーテルトリオールの合成に用いた2価アルコール
や3価アルコールに炭素数4〜6の脂肪族ラクトン又は
脂肪族オキシカルボン酸を反応させて得られるものが挙
げられるが、脂肪族ラクトンとしてε−カプロラクトン
を反応させたもの、また脂肪族オキシカルボン酸として
オキシピバリン酸を反応させたものが好ましい。
【0022】そして上記のポリエーテルエステルジオー
ル及びポリエーテルエステルトリオールとしては、前記
したポリエーテルジオールやポリエーテルトリオールに
前記した脂肪族ラクトン又は脂肪族オキシカルボン酸を
反応させて得られるものが挙げられる。
【0023】以上例示したようなポリエーテルジオー
ル、ポリエーテルトリオール、ポリエステルジオール又
はポリエステルトリオールと反応させるジイソシアネー
トとしては、1)各種のトリレンジイソシアネート、メ
チレン−ビス−(4−フェニルイソシアネート)等の芳
香族ジイソシアネート、2)ヘキサメチレンジイソシア
ネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネ
ート)等の脂肪族ジイソシアネート又は脂環族ジイソシ
アネート、3)4−イソシアナトメチル−1−イソシア
ナト−1−メチル−シクロヘキサン、5−イソシアナト
メチル−1−イソシアナト−1,1−ジメチル−5−メ
チル−シクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート)
等の脂肪族・脂環族ジイソシアネートが挙げられる。
【0024】式2で示される不飽和ウレタンには、1)
2価アルコールのモノ(メタ)アクリレート/ポリウレ
タンジイソシアネート=2/1(モル比)の反応物、
2)2価アルコールのモノ(メタ)アクリレート/ポリ
ウレタントリイソシアネート=3/1(モル比)の反応
物が包含される。
【0025】本発明においてポリウレタンジイソシアネ
ートは、ジオールnモルとジイソシアネート(n+1)
モルとのウレタン化反応によって得られる、両末端に遊
離のイソシアネート基を有するポリウレタンである。こ
こでジオールとしては、1)炭素数2〜12のアルカン
ジオール、2)前記したポリエーテルジオール、ポリエ
ステルジオール、ポリエーテルエステルジオール、3)
これらの混合物が挙げられる。
【0026】また本発明においてポリウレタントリイソ
シアネートは、前記したウレタンジイソシアネート又は
ポリウレタンジイソシアネート3モルとトリオール1モ
ルとのウレタン化反応によって得られるものであり、末
端基として3個のイソシアネート基を有するポリウレタ
ンである。ここでトリオールとしては、1)炭素数3〜
12のアルカントリオール、2)前記したポリエーテル
トリオール、ポリエステルトリオール、ポリエーテルエ
ステルトリオール、3)これらの混合物が挙げられる。
【0027】式2で示される不飽和ウレタンの合成に用
いる2価アルコールのモノ(メタ)アクリレートとして
は、式1の不飽和ウレタンの場合に例示したものが挙げ
られる。
【0028】式3で示される不飽和ウレタンはポリオー
ルと(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアネー
トとのウレタン化反応生成物であり、これには、1)ジ
オール/(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシア
ネート=1/2(モル比)の反応物、2)トリオール/
(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアネート=
1/3(モル比)の反応物が包含される。
【0029】ポリオール類としては、前記したウレタン
ジイソシアネートやウレタントリイソシアネートの合成
の場合に例示したジオールやトリオールが利用できる。
【0030】またポリオールと反応させる(メタ)アク
リロイルオキシアルキルイソシアネートはアルキル基の
炭素数が2〜4の(メタ)アクリロイルオキシアルキル
イソシアネートである。かかる(メタ)アクリロイルオ
キシアルキルイソシアネートとしては、アクリロイルオ
キシエチルイソシアネート、アクリロイルオキシ−2−
メチル−エチルイソシアネート、メタクリロイルオキシ
エチルイソシアネート、メタクリロイルオキシ−2−メ
チル−エチルイソシアネート等が挙げられるが、これら
のうちではメタクリロイルオキシエチルイソシアネート
及びアクリロイルオキシエチルイソシアネートが有利に
使用できる。
【0031】本発明は不飽和ウレタンの合成方法を特に
制限するものではなく、その合成には公知の方法、例え
ば特開平4−53809号公報に記載されているような
方法が適用できる。
【0032】本発明によれば、式1、式2又は式3で示
される不飽和ウレタンにおいて、m、n又はpが3のも
のが好ましく、この場合、分子中に含まれる重合性基の
数は3個となるが、かかる不飽和ウレタンのなかでも、
3個の重合性基のうちで少なくとも2個がアクリロイル
基から成るものが特に好ましい。
【0033】また本発明によれば、式1、式2又は式3
で示される不飽和ウレタンにおいて、分子中に含まれる
重合性基1個当たりの分子量が400〜1000となる
ものが好ましい。
【0034】本発明の光学的立体造形用樹脂は、式1、
式2又は式3で示される不飽和ウレタンとビニル単量体
とから成るものであり、且つ該ビニル単量体が(メタ)
アクリル酸モルホリドの単独系又は(メタ)アクリル酸
モルホリドとジオールジ(メタ)アクリレートとの混合
系から成るものである。
【0035】(メタ)アクリル酸モルホリドとしては、
アクリル酸モルホリド及びメタクリル酸モルホリドが挙
げられるが、アクリル酸モルホリドが好ましい。
【0036】(メタ)アクリル酸モルホリドと混合して
用いる場合のジオールジ(メタ)アクリレートとして
は、1)エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,6−ヘキサンジオール等の、炭素数2〜6のアルカ
ンジオールのジアクリレート又はジメタクリレート、
2)シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキセンジメ
タノール、ジシクロペンチルジメタノール等の、炭素数
6〜12の脂環式炭化水素基を有するジオール類のジア
クリレート又はジメタクリレート、3)前記したアルカ
ンジオールやジオール類に炭素数4〜6の脂肪族ラクト
ン又は脂肪族オキシカルボン酸を反応させて得られる、
ネオペンチルグリコールヒドロキシピバレートのジアク
リレート又はジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオ
ールヒドロキシカプレートのジアクリレート又はジメタ
クリレート等の、(ポリ)エステルジオールのジアクリ
レート又はジメタクリレート、4)2,2−ビス(ヒド
ロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(ヒ
ドロキシジエトキシフェニル)プロパン、ビス(ヒドロ
キシプロポキシフェニル)メタン、ビス(ヒドロキシジ
プロポキシフェニル)メタン等の、アルコキシル基の炭
素数2〜3のアルコキシ化ビスフェノール類のジアクリ
レート又はジメタクリレート等が挙げられる。
【0037】本発明において、ビニル単量体として(メ
タ)アクリル酸モルホリドとジオールジ(メタ)アクリ
レートとの混合系を用いる場合、(メタ)アクリル酸モ
ルホリドはビニル単量体中に50重量%以上の割合で含
有させることが好ましく、60重量%以上の割合で含有
させることが更に好ましい。
【0038】本発明の光学的立体造形用樹脂において、
不飽和ウレタンとビニル単量体との割合は、該不飽和ウ
レタン/該ビニル単量体=100/25〜100/15
0(重量比)であり、好ましくは100/40〜100
/100(重量比)である。
【0039】本発明の光学的立体造形用樹脂には、必要
に応じて、固体微粒子や無機繊維ウィスカー等のフィラ
ーを適宜に含有させることができる。フィラーとして固
体微粒子を用いる場合は、平均粒子径が100μm以下
のものが好ましく、またフィラーとして無機繊維ウィス
カーを用いる場合は、繊維径が0.3〜1μmで平均繊
維長が100μm以下のものが好ましい。かかるフィラ
ーとしては、1)シリカ、アルミナ、クレイ、炭酸カル
シウム、ガラスビーズ等の無機固体微粒子、2)架橋ポ
リスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルシ
ロキサン等の有機固体微粒子、3)チタン酸カリウム繊
維、硫酸マグネシウム繊維、炭素繊維等の無機繊維ウィ
スカーが挙げられる。
【0040】本発明の光学的立体造形用樹脂を光学的立
体造形に供する場合、これらに予め光重合開始剤を含有
させる。本発明は用いる光重合開始剤の種類を特に制限
するものではないが、かかる光重合開始剤としては、
1)ベンゾイン、α−メチルベンゾイン、アントラキノ
ン、クロルアントラキノン、アセトフェノン等のカルボ
ニル化合物、2)ジフェニルスルフィド、ジフェニルジ
スルフィド、ジチオカーバメイト等のイオウ化合物、
3)α−クロルメチルナフタレン、アントラセン等の多
環芳香族化合物等が挙げられる。光学的立体造形用樹脂
中における光重合開始剤の含有量は、光学的立体造形用
樹脂100重量部当たり、通常0.1〜10重量部とな
るようにし、好ましくは1〜5重量部となるようにす
る。光重合開始剤と共に、n−ブチルアミン、トリエタ
ノールアミン、N,N−ジメチルアミノベンゼンスルホ
ン酸ジアリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルメ
タクリレート等の光増感剤を用いることができる。
【0041】本発明は本発明の光学的立体造形用樹脂を
適用する光学的立体造形法を特に制限するものではな
い。かかる光学的立体造形法としては各種の方法が知ら
れており(特開昭56−144478、特開昭60−2
47515、特開平1−204915、特開平3−41
126等)、これには例えば、最初に光学的立体造形用
樹脂の硬化層を形成させ、次に該硬化層の上に新たに光
学的立体造形用樹脂を供給してその硬化層を形成させる
という操作を繰返して行ない、所望の立体造形物を形成
させる方法がある。この立体造形物は必要に応じて更に
ポストキュアすることもできる。硬化に用いるエネルギ
ー線としては、可視光線、紫外線、電子線等が挙げられ
るが、紫外線が好ましい。
【0042】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の
構成及び効果をより具体的にするが、本発明が該実施例
に限定されるというものではない。尚、以下の実施例及
び比較例において、特に別の意味で用いない限り、部は
重量部を、また%は重量%を意味する。
【0043】
【実施例】
試験区分1(光学的立体造形用樹脂の調製) ・実施例1〜11及び比較例1〜8 特開平2−73817号公報に記載された合成法にした
がって不飽和ウレタンA−1{グリセリンカプロラクト
ン(8モル)付加物/イソホロンジイソシアネート=1
/3(モル比)の反応物とヒドロキシエチルアクリレー
トとを1/3のモル比で反応させたもの}を合成した。
合成した不飽和ウレタンA−1を100部とアクリル酸
モルホリドを100部とを室温で混合溶解し、実施例1
の光学的立体造形用樹脂を調製した。実施例1と同様に
して、実施例2〜9及び比較例1〜8の光学的立体造形
用樹脂を調製した。これらの組成を表1にまとめて示し
た。
【0044】
【表1】
【0045】表1において、 A−1:GCL−8−3I/ヒドロキシエチルアクリレ
ート=1/3(モル比)の反応物 A−2:GCL−8−3I/ヒドロキシエチルアクリレ
ート/ヒドロキシエチルメタクリレート=1/2/1
(モル比)の反応物 A−3:GPO−6−3T/ヒドロキシエチルアクリレ
ート=1/3(モル比)の反応物 A−4:TMPPV−3−3T/ヒドロキシエチルアク
リレート=1/3(モル比)の反応物 A−5:G−PCL−TDI/ヒドロキシエチルアクリ
レート=1/3(モル比)の反応物 A−6:PPG−TDI/ヒドロキシエチルアクリレー
ト=1/2(モル比)の反応物 A−7:グリセリンプロピレンオキサイド(15モル)
付加物/アクリロイルオキシエチルイソシアネート=1
/3(モル比)の反応物 {但し、 GCL−8−3I;グリセリンカプロラクトン(8モ
ル)付加物/イソホロンジイソシアネート=1/3(モ
ル比)の反応物であるウレタントリイソシアネート GPO−6−3T;グリセリンプロピレンオキサイド
(6モル)付加物/2,4−トリレンジイソシアネート
=1/3(モル比)の反応物であるウレタントリイソシ
アネート TMPPV−3−3T;トリメチロールプロパンヒドロ
キシピバレート(3モル)付加物/2,4−トリレンジ
イソシアネート=1/3(モル比)の反応物であるウレ
タントリイソシアネート G−PCL−TDI;グリセリン/ポリカプロラクトン
(4モル)ジオール/2,4−トリレンジイソシアネー
ト=1/3/6(モル比)の反応物であるウレタントリ
イソシアネート PPG−TDI;ポリオキシプロピレングリコール(平
均分子量200)/2,4−トリレンジイソシアネート
=3/4(モル比)の反応物であるポリウレタンジイソ
シアネート} B−1:アクリル酸モルホリド B−2:メタクリル酸モルホリド C−1:ネオペンチルグリコールジアクリレート C−2:ジシクロペンチルジメチレンジアクリレート C−3:ネオペンチルグリコールヒドロキシピバレート
ジアクリレート
【0046】試験区分2(立体造形物の作製及びその評
価) 1)立体造形物の作製 容器を装着した三次元NCテーブルとヘリウム・カドミ
ウムレーザー光(出力25mW、波長3250オングス
トローム)制御システムとで主構成された光学的立体造
形装置を用いた。上記の容器に、試験区分1で調製した
光学的立体造形用樹脂100部当たり光重合触媒として
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン3部を溶
解したもの(以下、これを単に混合液という)を充填
し、該容器から水平面(X−Y軸平面)に該混合液を
0.10mmの厚さで供給して、その表面(X−Y軸平
面)に対し垂直方向(Z軸方向)から集束されたヘリウ
ム・カドミウムレーザー光を走査し、光学的立体造形用
樹脂を硬化させた。次に、この硬化物の上に新たに混合
液を0.10mmの厚さで供給し、同様に硬化させた。以
下、同様にして、合計200層を積層し、設計値が底面
の直径200.00mm、高さ20.00mmの円錐形状の
立体を造形した。得られた造形物をイソプロピルアルコ
ールで洗浄した後、3Kwの紫外線ランプで30分間照
射してポストキュアーを行ない、立体造形物を得た。
【0047】2)形状の測定 1)で得られた立体造形物について、X−Y軸平面に2
次元図形aを垂直投影し、またX−Y軸平面と垂直な任
意な50個の平面へ2次元図形bを水平投影して、これ
らの投影図について下記に示す測定を行なった。結果を
表2に示した。尚、ここで得られた2次元図形aは円形
であり、また2次元図形bは三角形である。 2次元図形a:投影図の重心を通る任意の直線を50本
ひき、該投影図の輪郭と交わる2点間の距離を測定し、
これらの測定値について、平均値、最大値、最小値及び
標準偏差を算出した。 2次元図形b:50個の投影図の面積を測定し、これら
の測定値について、平均値、最大値、最小値及び標準偏
差を算出した。
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、形状精度の優れた立体造形物を得ることができ
るという効果がある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 101:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の式1、式2又は式3で示される不
    飽和ウレタンと下記のビニル単量体とから成り、該不飽
    和ウレタン/該ビニル単量体=100/25〜100/
    150(重量比)の割合から成ることを特徴とする光学
    的立体造形用樹脂。 【式1】 【式2】 【式3】 (式1、式2及び式3において、 Z1:ウレタンジイソシアネート又はウレタントリイソ
    シアネートからイソシアネート基を除いた残基 Z2:ポリウレタンジイソシアネート又はポリウレタン
    トリイソシアネートからイソシアネート基を除いた残基 Z3:いずれも2又は3価の、ポリエーテルポリオー
    ル、ポリエステルポリオール及びポリエーテルエステル
    ポリオールから選ばれるポリオールから水酸基を除いた
    残基 A1,A2:共に同時に同一又は異なる、下記の式4で示
    される基 A3:同時に同一又は異なる、下記の式5で示される基 m,n,p:2又は3) 【式4】 【式5】 (式4及び式5において、 R1,R2:H又はCH31:2価アルコールから水酸基を除いた残基 Y2:炭素数2〜4のアルキレン基) ビニル単量体:(メタ)アクリル酸モルホリド又は(メ
    タ)アクリル酸モルホリドとジオールジ(メタ)アクリ
    レートとの混合物
  2. 【請求項2】 式1、式2又は式3で示される不飽和ウ
    レタンが分子中に3個の重合性基を有するものであり、
    且つ該重合性基のうちで少なくとも2個がアクリロイル
    基であるものである請求項1記載の光学的立体造形用樹
    脂。
  3. 【請求項3】 ビニル単量体が(メタ)アクリル酸モル
    ホリドを50重量%以上含有するものである請求項1又
    は2記載の光学的立体造形用樹脂。
  4. 【請求項4】 ジオールジ(メタ)アクリレートが、炭
    素数2〜6のアルカンジオールのジ(メタ)アクリレー
    ト、炭素数6〜12の脂環式炭化水素基を有するジオー
    ル類のジ(メタ)アクリレート、炭素数2〜6のアルカ
    ンジオールに炭素数4〜6のオキシカルボン酸を反応し
    て得られるエステルジオールのジ(メタ)アクリレート
    及びアルコキシル基の炭素数2〜3のアルコキシル化ビ
    スフェノール類のジ(メタ)アクリレートから選ばれる
    1種又は2種以上である請求項1、2又は3記載の光学
    的立体造形用樹脂。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0807853A3 (en) * 1996-05-16 1997-12-29 Teijin Seiki Co., Ltd. Photocurable resin composition, method of producing photo-cured shaped object, vacuum casting mold, vacuum casting method and urethane acrylate
JP2005331932A (ja) * 2004-04-22 2005-12-02 Showa Denko Kk 感光性樹脂組成物及びその硬化物並びにそれらを使用するプリント配線基板の製造方法
WO2011105069A1 (ja) * 2010-02-24 2011-09-01 太陽ホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物と硬化物
JP2015229271A (ja) * 2014-06-04 2015-12-21 東洋インキScホールディングス株式会社 光学立体造形用硬化性材料および立体造形物

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