JPH08124701A - チップ型抵抗器及びその製造方法 - Google Patents
チップ型抵抗器及びその製造方法Info
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- JPH08124701A JPH08124701A JP6260742A JP26074294A JPH08124701A JP H08124701 A JPH08124701 A JP H08124701A JP 6260742 A JP6260742 A JP 6260742A JP 26074294 A JP26074294 A JP 26074294A JP H08124701 A JPH08124701 A JP H08124701A
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Landscapes
- Details Of Resistors (AREA)
- Apparatuses And Processes For Manufacturing Resistors (AREA)
- Non-Adjustable Resistors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 セラミック基板の両側面に樹脂系の側面電極
層を形成してなるチップ型抵抗器において、側面電極層
部での導通不良を低減して信頼性の高いチップ型抵抗器
及びその製造方法を提供すること。 【構成】 絶縁基板の側面に電極層を有するチップ型抵
抗器において、樹脂ペーストにより形成された前記側面
電極層と、前記絶縁基板の表面に樹脂材料により形成さ
れた保護層とが一部積層して形成されたことを特徴とす
る。絶縁基板の側面に電極層を有するチップ型抵抗器の
製造方法において、複数の縦溝及び横溝により1個のチ
ップ型抵抗器に相当する単位領域に区画された絶縁基板
の各単位領域毎に保護膜形成用の樹脂材料を塗布し半硬
化させる工程と、前記縦溝に沿ってブレイクした棒状片
の長手方向に沿う両端部のそれぞれに側面電極層形成用
のメタルレジン系導電ペーストを塗布する工程と、前記
半硬化させた樹脂保護膜と前記塗布された導電ペースト
を同時に硬化させる工程と、を具備することを特徴とす
る。
層を形成してなるチップ型抵抗器において、側面電極層
部での導通不良を低減して信頼性の高いチップ型抵抗器
及びその製造方法を提供すること。 【構成】 絶縁基板の側面に電極層を有するチップ型抵
抗器において、樹脂ペーストにより形成された前記側面
電極層と、前記絶縁基板の表面に樹脂材料により形成さ
れた保護層とが一部積層して形成されたことを特徴とす
る。絶縁基板の側面に電極層を有するチップ型抵抗器の
製造方法において、複数の縦溝及び横溝により1個のチ
ップ型抵抗器に相当する単位領域に区画された絶縁基板
の各単位領域毎に保護膜形成用の樹脂材料を塗布し半硬
化させる工程と、前記縦溝に沿ってブレイクした棒状片
の長手方向に沿う両端部のそれぞれに側面電極層形成用
のメタルレジン系導電ペーストを塗布する工程と、前記
半硬化させた樹脂保護膜と前記塗布された導電ペースト
を同時に硬化させる工程と、を具備することを特徴とす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チップ型抵抗器及びそ
の製造方法に関し、詳しくは、樹脂より形成された側面
電極を有するチップ型抵抗器及びその製造方法に関す
る。
の製造方法に関し、詳しくは、樹脂より形成された側面
電極を有するチップ型抵抗器及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のチップ型抵抗器の一般的な構成を
図3に示す。セラミック基板1の表面の両端に表面電極
層2が形成され、この表面電極層2間に跨って抵抗体層
3が形成され、この抵抗体層3に抵抗値調整の切り欠き
状のトリミング溝4が形成された後、保護層5で覆われ
ている。一方、前記セラミック基板1の裏面には、その
両端に裏面電極層6が形成されており、この裏面電極層
6と前記表面電極層2とを接続する側面電極層7が形成
されており、更にこれら電極層2、6、7はメッキ層8
で覆われている。
図3に示す。セラミック基板1の表面の両端に表面電極
層2が形成され、この表面電極層2間に跨って抵抗体層
3が形成され、この抵抗体層3に抵抗値調整の切り欠き
状のトリミング溝4が形成された後、保護層5で覆われ
ている。一方、前記セラミック基板1の裏面には、その
両端に裏面電極層6が形成されており、この裏面電極層
6と前記表面電極層2とを接続する側面電極層7が形成
されており、更にこれら電極層2、6、7はメッキ層8
で覆われている。
【0003】従来のチップ型抵抗器の製造は、未焼成セ
ラミックシートの表面に、複数の縦横溝を格子状となる
ように設けた後、焼成して図4(a)に示すような、表
面に縦横溝1a、1b、で区画される単位領域A毎に、
図4(b)に示すように、表面電極層2及び抵抗体層3
をこれらの電極層を跨ぐように形成する一方、前記セラ
ミック基板1の裏面に該セラミック基板1を挟んで前記
表面電極層2と対向する位置に裏面電極層6を形成し、
前記抵抗体層3をトリミングして抵抗値調整した後に、
前記抵抗体層3を覆う保護層5を形成し、次に図4
(c)に示すように、前記縦溝1aに沿ってブレイクし
て前記セラミック基板1を複数の棒状片1’とし、図4
(d)に示すように、前記棒状片1’の長手方向両側面
1’a、1’bに側面電極層7を形成し、その後、前記
棒状片1’を横溝1bに沿ってブレイクすることにより
チップ状とする方法により行われている。
ラミックシートの表面に、複数の縦横溝を格子状となる
ように設けた後、焼成して図4(a)に示すような、表
面に縦横溝1a、1b、で区画される単位領域A毎に、
図4(b)に示すように、表面電極層2及び抵抗体層3
をこれらの電極層を跨ぐように形成する一方、前記セラ
ミック基板1の裏面に該セラミック基板1を挟んで前記
表面電極層2と対向する位置に裏面電極層6を形成し、
前記抵抗体層3をトリミングして抵抗値調整した後に、
前記抵抗体層3を覆う保護層5を形成し、次に図4
(c)に示すように、前記縦溝1aに沿ってブレイクし
て前記セラミック基板1を複数の棒状片1’とし、図4
(d)に示すように、前記棒状片1’の長手方向両側面
1’a、1’bに側面電極層7を形成し、その後、前記
棒状片1’を横溝1bに沿ってブレイクすることにより
チップ状とする方法により行われている。
【0004】一般に、前記棒状片1’の長手方向両側面
1’a、1’bに側面電極層7を形成する方法として
は、銀、パラジウム等の金属粒子をガラスペーストに混
入したメタルグレーズ系導電ペーストを印刷しこれを焼
成することによりガラス系の電極層を形成する方法が採
られている。しかし、前記側面電極層7は抵抗体層3の
抵抗値調整後に800℃以上の高温焼成により形成され
るため、前記抵抗体層3中の金属成分の酸化状態等が変
化して抵抗体層3の抵抗値が調整値から僅かにずれると
いう問題がある。この問題は近年益々電子部品の高精度
化が要求される中、チップ型抵抗器における解決課題の
一つとなっている。そこで、前述の問題に対応すべく、
最近前記側面電極層7をエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂
に銀、パラジウム等の金属粒子を混入させたメタルレジ
ン系導電ペーストを印刷しこれを加熱することにより硬
化させて形成する樹脂系の電極層が用いられている。こ
のような樹脂系の電極層は200℃前後の比較的低温で
形成できるので前述の抵抗値のズレを少しでも低減する
ことが可能になる。
1’a、1’bに側面電極層7を形成する方法として
は、銀、パラジウム等の金属粒子をガラスペーストに混
入したメタルグレーズ系導電ペーストを印刷しこれを焼
成することによりガラス系の電極層を形成する方法が採
られている。しかし、前記側面電極層7は抵抗体層3の
抵抗値調整後に800℃以上の高温焼成により形成され
るため、前記抵抗体層3中の金属成分の酸化状態等が変
化して抵抗体層3の抵抗値が調整値から僅かにずれると
いう問題がある。この問題は近年益々電子部品の高精度
化が要求される中、チップ型抵抗器における解決課題の
一つとなっている。そこで、前述の問題に対応すべく、
最近前記側面電極層7をエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂
に銀、パラジウム等の金属粒子を混入させたメタルレジ
ン系導電ペーストを印刷しこれを加熱することにより硬
化させて形成する樹脂系の電極層が用いられている。こ
のような樹脂系の電極層は200℃前後の比較的低温で
形成できるので前述の抵抗値のズレを少しでも低減する
ことが可能になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
樹脂系の側面電極層を用いると、樹脂中の金属粒子の配
合比が高くなり過ぎると金属粒子がセラミック基板1と
の密着性を低下させるためにセラミック基板1と側面電
極層7との間に隙間が生じたり、側面電極層7の剥離又
は脱落が生じたりするという問題がある。
樹脂系の側面電極層を用いると、樹脂中の金属粒子の配
合比が高くなり過ぎると金属粒子がセラミック基板1と
の密着性を低下させるためにセラミック基板1と側面電
極層7との間に隙間が生じたり、側面電極層7の剥離又
は脱落が生じたりするという問題がある。
【0006】一方、樹脂中の金属粒子の配合比を低くす
るとセラミック基板1との密着性は改善されるものの、
側面電極層7の表面に半田付け等による実装強度を高め
るために設けられるニッケル、半田等のメッキ層8との
密着性が低下し、メッキ層8が均一に形成できなかった
り、メッキ層8が形成されても剥離が生じてしまうとい
う問題がある。
るとセラミック基板1との密着性は改善されるものの、
側面電極層7の表面に半田付け等による実装強度を高め
るために設けられるニッケル、半田等のメッキ層8との
密着性が低下し、メッキ層8が均一に形成できなかった
り、メッキ層8が形成されても剥離が生じてしまうとい
う問題がある。
【0007】本発明は、セラミック基板の両側面に樹脂
系の側面電極層を形成してなるチップ型抵抗器におい
て、側面電極層での導通不良を低減して信頼性の高いチ
ップ型抵抗器及びその製造方法を提供することを目的と
する。
系の側面電極層を形成してなるチップ型抵抗器におい
て、側面電極層での導通不良を低減して信頼性の高いチ
ップ型抵抗器及びその製造方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述の従来の課題を解決
するために、本願の請求項1に記載の発明は、絶縁基板
の側面に電極層を有するチップ型抵抗器において、樹脂
ペーストにより形成された前記側面電極層と、前記絶縁
基板の表面に樹脂材料により形成された保護層とが一部
積層して形成されたことを特徴とする。
するために、本願の請求項1に記載の発明は、絶縁基板
の側面に電極層を有するチップ型抵抗器において、樹脂
ペーストにより形成された前記側面電極層と、前記絶縁
基板の表面に樹脂材料により形成された保護層とが一部
積層して形成されたことを特徴とする。
【0009】一方本願の請求項2に記載した発明は、絶
縁基板の側面に電極層を有するチップ型抵抗器の製造方
法において、複数の縦溝及び横溝により1個のチップ型
抵抗器に相当する単位領域に区画された絶縁基板の各単
位領域毎に保護膜形成用の樹脂材料を塗布し半硬化させ
る工程と、前記縦溝に沿ってブレイクした棒状片の長手
方向に沿う両端部のそれぞれに側面電極層形成用のメタ
ルレジン系導電ペーストを塗布する工程と、前記半硬化
させた樹脂保護膜と前記塗布された導電ペーストを同時
に硬化させる工程と、を具備することを特徴とする。
縁基板の側面に電極層を有するチップ型抵抗器の製造方
法において、複数の縦溝及び横溝により1個のチップ型
抵抗器に相当する単位領域に区画された絶縁基板の各単
位領域毎に保護膜形成用の樹脂材料を塗布し半硬化させ
る工程と、前記縦溝に沿ってブレイクした棒状片の長手
方向に沿う両端部のそれぞれに側面電極層形成用のメタ
ルレジン系導電ペーストを塗布する工程と、前記半硬化
させた樹脂保護膜と前記塗布された導電ペーストを同時
に硬化させる工程と、を具備することを特徴とする。
【0010】
【発明の作用及び効果】絶縁基板の側面に電極層を有す
るチップ型抵抗器において、樹脂ペースト用いて形成さ
れた前記側面の電極層と、前記絶縁基板の表面に樹脂よ
り形成された保護層とが一部積層して形成されたことに
より、側面電極層が接触する面積が増大する。それによ
り、側面電極層に用いられる樹脂ペーストに金属粒子の
配合比が高いものが使用された場合でも、側面電極層の
固着力が増大しセラミック基板との間に隙間が生じた
り、側面電極層が剥離及び脱落が生じることを防止でき
るという効果を有する。
るチップ型抵抗器において、樹脂ペースト用いて形成さ
れた前記側面の電極層と、前記絶縁基板の表面に樹脂よ
り形成された保護層とが一部積層して形成されたことに
より、側面電極層が接触する面積が増大する。それによ
り、側面電極層に用いられる樹脂ペーストに金属粒子の
配合比が高いものが使用された場合でも、側面電極層の
固着力が増大しセラミック基板との間に隙間が生じた
り、側面電極層が剥離及び脱落が生じることを防止でき
るという効果を有する。
【0011】一方、絶縁基板の側面に電極層を有するチ
ップ型抵抗器の製造方法において、複数の縦溝及び横溝
により1個のチップ型抵抗器に相当する単位領域に区画
された絶縁基板の各単位領域毎に保護膜をなす樹脂材料
を塗布し半硬化させる工程と、前記縦溝に沿ってブレイ
クした棒状片の長手方向に沿う両端部のそれぞれに側面
電極層をなすメタルレジン系導電ペーストを塗布する工
程と、前記半硬化させた樹脂保護膜と前記塗布された導
電ペーストを同時に硬化させる工程とを具備することに
より、半硬化状態の樹脂保護膜と硬化前の樹脂側面電極
層が積層され、保護膜を形成する樹脂と側面電極層を形
成する樹脂との界面部分で略一体化した状態で硬化する
ので、保護膜と側面電極層の積層部分での側面電極層の
結合力が向上する。それにより、側面電極層を形成する
導電性樹脂ペーストに金属粒子の配合比が高いものが使
用された場合であっても、セラミック基板との間に隙間
が生じたり、剥離及び脱落が生じたりすることを防止
し、且つメッキ層との密着性の高い側面電極層を有する
チップ型抵抗器が製造できるという効果を有する。
ップ型抵抗器の製造方法において、複数の縦溝及び横溝
により1個のチップ型抵抗器に相当する単位領域に区画
された絶縁基板の各単位領域毎に保護膜をなす樹脂材料
を塗布し半硬化させる工程と、前記縦溝に沿ってブレイ
クした棒状片の長手方向に沿う両端部のそれぞれに側面
電極層をなすメタルレジン系導電ペーストを塗布する工
程と、前記半硬化させた樹脂保護膜と前記塗布された導
電ペーストを同時に硬化させる工程とを具備することに
より、半硬化状態の樹脂保護膜と硬化前の樹脂側面電極
層が積層され、保護膜を形成する樹脂と側面電極層を形
成する樹脂との界面部分で略一体化した状態で硬化する
ので、保護膜と側面電極層の積層部分での側面電極層の
結合力が向上する。それにより、側面電極層を形成する
導電性樹脂ペーストに金属粒子の配合比が高いものが使
用された場合であっても、セラミック基板との間に隙間
が生じたり、剥離及び脱落が生じたりすることを防止
し、且つメッキ層との密着性の高い側面電極層を有する
チップ型抵抗器が製造できるという効果を有する。
【0012】
【実施例】以下、図1(a)に示す本発明のチップ型抵
抗器を製造手順を追って説明する。未焼成セラミックシ
ートの表面に、複数の縦横溝を格子状となるように設け
た後、焼成して表面に縦横溝1a、1b、で区画された
単位領域Aが複数形成されたセラミック基板1を得る。
(図2(a)) この単位領域Aは1チップのチップ型
抵抗器のセラミック基板と外形寸法が略等しい。次に前
記セラミック基板1表面の各単位領域A毎に銀を含むメ
タルグレーズ系導電ペーストを印刷しこれを焼成するこ
とにより表面電極層2を形成し、そして前記表面電極層
2間を橋絡するように酸化ルテニウムを含むペーストを
印刷しこれを焼成することにより抵抗体層3を形成す
る。一方、前記セラミック基板1の裏面に該セラミック
基板1を挟んで前記表面電極層2と対向する位置に銀を
含むメタルグレーズ系導電ペーストを印刷しこれを焼成
することにより裏面電極層6を形成する。次に、前記抵
抗体層3のトリミング領域を覆うように硼硅酸鉛ガラス
を含むガラスグレーズ系ペーストを印刷しこれを焼成す
ることにより第1保護層5aを形成した後に、抵抗体層
3をレーザートリミングして抵抗値調整する。
抗器を製造手順を追って説明する。未焼成セラミックシ
ートの表面に、複数の縦横溝を格子状となるように設け
た後、焼成して表面に縦横溝1a、1b、で区画された
単位領域Aが複数形成されたセラミック基板1を得る。
(図2(a)) この単位領域Aは1チップのチップ型
抵抗器のセラミック基板と外形寸法が略等しい。次に前
記セラミック基板1表面の各単位領域A毎に銀を含むメ
タルグレーズ系導電ペーストを印刷しこれを焼成するこ
とにより表面電極層2を形成し、そして前記表面電極層
2間を橋絡するように酸化ルテニウムを含むペーストを
印刷しこれを焼成することにより抵抗体層3を形成す
る。一方、前記セラミック基板1の裏面に該セラミック
基板1を挟んで前記表面電極層2と対向する位置に銀を
含むメタルグレーズ系導電ペーストを印刷しこれを焼成
することにより裏面電極層6を形成する。次に、前記抵
抗体層3のトリミング領域を覆うように硼硅酸鉛ガラス
を含むガラスグレーズ系ペーストを印刷しこれを焼成す
ることにより第1保護層5aを形成した後に、抵抗体層
3をレーザートリミングして抵抗値調整する。
【0013】次に、前記第1保護層5aとトリミング溝
4を含む抵抗体層3と、表面電極層2の一部を覆うよう
に第2保護層5bを形成するエポキシ系樹脂を印刷しこ
れを加熱することにより半硬化させる。(図2(b))
次に公知の方法で前記縦溝1aに沿ってブレイクして
前記セラミック基板1を複数の棒状片1’とする。(図
2(c)) 次に前記棒状片1’の長手方向両側面1’
a、1’bに公知の方法で前記第2保護層5bに一部重
なり、且つ裏面電極層6の全てを覆うように銀を含むメ
タルレジン系導電ペーストを塗布し、前記半硬化状態の
第2保護層5bと同時に硬化させて側面電極層7を形成
する。(図2(d))そして、前記棒状片1’を横溝1
bに沿ってブレイクし、各電極層2、6、7を覆うニッ
ケル、半田よりなるメッキ層8を形成してチップ型抵抗
器とする。
4を含む抵抗体層3と、表面電極層2の一部を覆うよう
に第2保護層5bを形成するエポキシ系樹脂を印刷しこ
れを加熱することにより半硬化させる。(図2(b))
次に公知の方法で前記縦溝1aに沿ってブレイクして
前記セラミック基板1を複数の棒状片1’とする。(図
2(c)) 次に前記棒状片1’の長手方向両側面1’
a、1’bに公知の方法で前記第2保護層5bに一部重
なり、且つ裏面電極層6の全てを覆うように銀を含むメ
タルレジン系導電ペーストを塗布し、前記半硬化状態の
第2保護層5bと同時に硬化させて側面電極層7を形成
する。(図2(d))そして、前記棒状片1’を横溝1
bに沿ってブレイクし、各電極層2、6、7を覆うニッ
ケル、半田よりなるメッキ層8を形成してチップ型抵抗
器とする。
【0014】以上のように、樹脂系の保護層を半硬化さ
せた状態で樹脂系の側面電極層を一部積層するように塗
布し同時に硬化させるので、樹脂系の側面電極層を用い
る樹脂中の金属粒子の配合比を高くしても、半田付け等
によるチップ型抵抗器の実装強度を高めるために側面電
極層上に設けられるニッケル、半田等のメッキ層との密
着性を低下させずにセラミック基板と側面電極層との密
着性を向上させることが可能になる。
せた状態で樹脂系の側面電極層を一部積層するように塗
布し同時に硬化させるので、樹脂系の側面電極層を用い
る樹脂中の金属粒子の配合比を高くしても、半田付け等
によるチップ型抵抗器の実装強度を高めるために側面電
極層上に設けられるニッケル、半田等のメッキ層との密
着性を低下させずにセラミック基板と側面電極層との密
着性を向上させることが可能になる。
【0015】そして、従来の製造方法や用いられる装置
を大幅に変更することなく、プロセスの一部と条件の変
更で簡単に製造することが可能になる。また、第1保護
層に用いられるガラスグレーズ系ペーストはレーザーに
よりトリミングされる際に、レーザー光の吸収が良いよ
うに不透明であるのが良く、特に緑色系又は黒色系であ
ればなお良い。
を大幅に変更することなく、プロセスの一部と条件の変
更で簡単に製造することが可能になる。また、第1保護
層に用いられるガラスグレーズ系ペーストはレーザーに
よりトリミングされる際に、レーザー光の吸収が良いよ
うに不透明であるのが良く、特に緑色系又は黒色系であ
ればなお良い。
【0016】一方、図1(b)に示すチップ型抵抗器
は、保護層5が3層からなっている点で図1(a)のチ
ップ型抵抗器と異なっており、第1保護層5aは抵抗体
層3のトリミング領域を覆うように硼硅酸鉛ガラスを含
むガラスグレーズ系ペーストを印刷しこれを焼成するこ
とにより形成され、その後抵抗体層3をレーザートリミ
ングして抵抗値調整する。次に、前記第1保護層5aと
トリミング溝4を含む抵抗体層3を覆うようにエポキシ
系樹脂を塗布しこれを加熱することにより硬化させて第
2保護層5bを形成する。尚、第2保護層5bに用いら
れるエポキシ系樹脂はトリミング溝4に流れ込み易いよ
うに比較的粘度の低いものを用いる。そして、第2保護
層5bと抵抗体層3及び表面電極層2の一部を覆うよう
に耐湿、耐温特性に優れる比較的粘度の高いエポキシ系
樹脂を塗布しこれを加熱することにより半硬化させる。
この後の工程は図1(a)のチップ型抵抗器と同じなの
で省略する。
は、保護層5が3層からなっている点で図1(a)のチ
ップ型抵抗器と異なっており、第1保護層5aは抵抗体
層3のトリミング領域を覆うように硼硅酸鉛ガラスを含
むガラスグレーズ系ペーストを印刷しこれを焼成するこ
とにより形成され、その後抵抗体層3をレーザートリミ
ングして抵抗値調整する。次に、前記第1保護層5aと
トリミング溝4を含む抵抗体層3を覆うようにエポキシ
系樹脂を塗布しこれを加熱することにより硬化させて第
2保護層5bを形成する。尚、第2保護層5bに用いら
れるエポキシ系樹脂はトリミング溝4に流れ込み易いよ
うに比較的粘度の低いものを用いる。そして、第2保護
層5bと抵抗体層3及び表面電極層2の一部を覆うよう
に耐湿、耐温特性に優れる比較的粘度の高いエポキシ系
樹脂を塗布しこれを加熱することにより半硬化させる。
この後の工程は図1(a)のチップ型抵抗器と同じなの
で省略する。
【0017】以上のように、保護層を3層にしたことに
より本願の特有の効果に加えて、粘度の低い樹脂を用い
た第2保護層によりトリミング溝を確実に封止すると共
に、これより粘度の高い樹脂を用いた第3保護層により
抵抗体層を確実に積層することで、抵抗体層、従ってチ
ップ型抵抗器、の耐湿、耐温特性を向上させることが可
能となる。
より本願の特有の効果に加えて、粘度の低い樹脂を用い
た第2保護層によりトリミング溝を確実に封止すると共
に、これより粘度の高い樹脂を用いた第3保護層により
抵抗体層を確実に積層することで、抵抗体層、従ってチ
ップ型抵抗器、の耐湿、耐温特性を向上させることが可
能となる。
【0018】前述の実施例において、表面電極層及び裏
面電極層を形成するためのメタルグレーズ系導電ペース
トに含まれる金属成分は特に銀に限定されるものではな
く、パラジウムや銀とパラジウムが一緒に含まれている
ものでもよい。そして、側面電極層を形成するためのメ
タルレジン系導電ペーストは調整後の抵抗体層の抵抗値
を変化させることのない硬化に要する温度が400℃以
下のものであれば良く、ペーストに含まれる金属粒子は
銀だけでなく、ニッケルやそれらを混合させたものでも
良く、ペーストを形成する樹脂成分はフェノール系や、
ポリイミド系でも良い。
面電極層を形成するためのメタルグレーズ系導電ペース
トに含まれる金属成分は特に銀に限定されるものではな
く、パラジウムや銀とパラジウムが一緒に含まれている
ものでもよい。そして、側面電極層を形成するためのメ
タルレジン系導電ペーストは調整後の抵抗体層の抵抗値
を変化させることのない硬化に要する温度が400℃以
下のものであれば良く、ペーストに含まれる金属粒子は
銀だけでなく、ニッケルやそれらを混合させたものでも
良く、ペーストを形成する樹脂成分はフェノール系や、
ポリイミド系でも良い。
【0019】また、保護層に用いる樹脂は特にエポキシ
系に限定されるものではなく、調整後の抵抗体層の抵抗
値を変化させることのない硬化に要する温度が400℃
以下のものであれば良く、フェノール系や、ポリイミド
系の樹脂を用いても良い。更に、保護層と側面電極層の
形成に用いられる樹脂成分は、同じエポキシ系成分同士
でなくても良く、エポキシ系、フェノール系、ポリイミ
ド系のそれぞれで異なる組み合わせでも良い。
系に限定されるものではなく、調整後の抵抗体層の抵抗
値を変化させることのない硬化に要する温度が400℃
以下のものであれば良く、フェノール系や、ポリイミド
系の樹脂を用いても良い。更に、保護層と側面電極層の
形成に用いられる樹脂成分は、同じエポキシ系成分同士
でなくても良く、エポキシ系、フェノール系、ポリイミ
ド系のそれぞれで異なる組み合わせでも良い。
【0020】尚、本発明は前述の実施例に記載の内容の
材料、構造等に特に限定されるものではない。
材料、構造等に特に限定されるものではない。
【図1】本発明のチップ型抵抗器の構造を示す断面図
【図2】本発明のチップ型抵抗器の製造方法を説明する
説明図
説明図
【図3】従来のチップ型抵抗器の構造を示す断面図
【図4】従来のチップ型抵抗器の製造方法を説明する説
明図
明図
1・・・・セラミック基板 2・・・・表面電極層 3・・・・抵抗体層 4・・・・トリミング溝 5・・・・保護層 6・・・・裏面電極層 7・・・・側面電極層 8・・・・メッキ層
Claims (2)
- 【請求項1】 絶縁基板の側面に電極層を有するチップ
型抵抗器において、樹脂ペーストにより形成された前記
側面電極層と、前記絶縁基板の表面に樹脂材料により形
成された保護層とが一部積層して形成されたことを特徴
とするチップ型抵抗器。 - 【請求項2】 絶縁基板の側面に電極層を有するチップ
型抵抗器の製造方法において、 複数の縦溝及び横溝により1個のチップ型抵抗器に相当
する単位領域に区画された絶縁基板の各単位領域毎に保
護膜形成用の樹脂材料を塗布し半硬化させる工程と、 前記縦溝に沿ってブレイクした棒状片の長手方向に沿う
両端部のそれぞれに側面電極層形成用のメタルレジン系
導電ペーストを塗布する工程と、 前記半硬化させた樹脂保護膜と前記塗布された導電ペー
ストを同時に硬化させる工程と、 を具備することを特徴とするチップ型抵抗器の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6260742A JPH08124701A (ja) | 1994-10-25 | 1994-10-25 | チップ型抵抗器及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6260742A JPH08124701A (ja) | 1994-10-25 | 1994-10-25 | チップ型抵抗器及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08124701A true JPH08124701A (ja) | 1996-05-17 |
Family
ID=17352124
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6260742A Pending JPH08124701A (ja) | 1994-10-25 | 1994-10-25 | チップ型抵抗器及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08124701A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6304167B1 (en) | 1997-07-09 | 2001-10-16 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Resistor and method for manufacturing the same |
WO2013099688A1 (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-04 | ローム株式会社 | チップ抵抗器およびその製造方法 |
-
1994
- 1994-10-25 JP JP6260742A patent/JPH08124701A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6304167B1 (en) | 1997-07-09 | 2001-10-16 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Resistor and method for manufacturing the same |
KR100333297B1 (ko) * | 1997-07-09 | 2002-04-25 | 모리시타 요이찌 | 저항기 및 그 제조방법 |
WO2013099688A1 (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-04 | ローム株式会社 | チップ抵抗器およびその製造方法 |
JP2013201419A (ja) * | 2011-12-28 | 2013-10-03 | Rohm Co Ltd | チップ抵抗器およびその製造方法 |
CN104025210A (zh) * | 2011-12-28 | 2014-09-03 | 罗姆股份有限公司 | 片式电阻器及其制造方法 |
US9530546B2 (en) | 2011-12-28 | 2016-12-27 | Rohm Co., Ltd. | Chip resistor and method of producing the same |
US10446302B2 (en) | 2011-12-28 | 2019-10-15 | Rohm Co., Ltd. | Chip resistor and methods of producing the same |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040121 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040302 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040506 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050405 |