JP3435419B2 - チップ抵抗器 - Google Patents
チップ抵抗器Info
- Publication number
- JP3435419B2 JP3435419B2 JP32436299A JP32436299A JP3435419B2 JP 3435419 B2 JP3435419 B2 JP 3435419B2 JP 32436299 A JP32436299 A JP 32436299A JP 32436299 A JP32436299 A JP 32436299A JP 3435419 B2 JP3435419 B2 JP 3435419B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrode
- resistor
- electrodes
- coat
- substrate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 229920005989 resin Polymers 0.000 claims description 34
- 239000011347 resin Substances 0.000 claims description 34
- 239000000758 substrate Substances 0.000 claims description 31
- 238000007747 plating Methods 0.000 claims description 25
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 claims description 18
- 239000002184 metal Substances 0.000 claims description 18
- 238000009966 trimming Methods 0.000 claims description 17
- 239000000919 ceramic Substances 0.000 claims description 16
- 239000011521 glass Substances 0.000 claims description 12
- 230000001681 protective effect Effects 0.000 claims description 12
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 claims description 6
- 239000011253 protective coating Substances 0.000 claims description 3
- 238000005488 sandblasting Methods 0.000 claims description 3
- 229910001925 ruthenium oxide Inorganic materials 0.000 claims description 2
- WOCIAKWEIIZHES-UHFFFAOYSA-N ruthenium(iv) oxide Chemical compound O=[Ru]=O WOCIAKWEIIZHES-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 2
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 claims 1
- 238000000576 coating method Methods 0.000 claims 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 9
- 229910000679 solder Inorganic materials 0.000 description 8
- 238000005476 soldering Methods 0.000 description 6
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 4
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 2
- OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N Carbon Chemical compound [C] OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000004593 Epoxy Substances 0.000 description 1
- CTQNGGLPUBDAKN-UHFFFAOYSA-N O-Xylene Chemical compound CC1=CC=CC=C1C CTQNGGLPUBDAKN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- BQCADISMDOOEFD-UHFFFAOYSA-N Silver Chemical compound [Ag] BQCADISMDOOEFD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000000654 additive Substances 0.000 description 1
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 description 1
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 description 1
- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 1
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 1
- 239000011230 binding agent Substances 0.000 description 1
- 229910052799 carbon Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000005336 cracking Methods 0.000 description 1
- 239000003822 epoxy resin Substances 0.000 description 1
- 238000010304 firing Methods 0.000 description 1
- 239000011159 matrix material Substances 0.000 description 1
- 238000004806 packaging method and process Methods 0.000 description 1
- 239000003973 paint Substances 0.000 description 1
- 229910052763 palladium Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000000149 penetrating effect Effects 0.000 description 1
- 239000005011 phenolic resin Substances 0.000 description 1
- 229920000647 polyepoxide Polymers 0.000 description 1
- 229910052709 silver Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000004332 silver Substances 0.000 description 1
- 229920001187 thermosetting polymer Polymers 0.000 description 1
- 239000008096 xylene Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Apparatuses And Processes For Manufacturing Resistors (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、チップ抵抗器に
関する。 【0002】 【従来の技術】従来、チップ抵抗器の電極の構造は、ガ
ラスをバインダに用いてAg−Pt等を成分とするいわ
ゆるメタルグレーズペーストを塗布し焼成して形成した
ものである。 【0003】従来のチップ抵抗器では、特公昭58−4
6161号公報に開示されているように、メタルグレー
ズによる電極を、熱硬化性樹脂中にAgを混入したAg
−レジン系の導電性ペーストによって内包し加熱硬化さ
せて電極を形成したものがある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従来のチップ抵抗器の
構造では、スクライブに失敗しやすく、スクライブされ
た端面が欠けたて、歩留まりが悪くなる問題があった。
また基板の角部で導電性ペーストが切れたり、薄くなっ
てしまう問題があった。 【0005】本発明は、上記問題点を解消できるチップ
抵抗器の製造方法を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明のチップ抵抗器
は、基板と、基板の表面の両端にメタルグレーズペース
トを用いて形成された一対の第1電極と、基板の裏面に
第1電極と対向するようにメタルグレーズペーストを用
いて形成された一対の第2電極と、一対の第1電極間に
印刷形成された抵抗体と、抵抗体の表面を覆うガラスコ
ートからなる保護コートと、抵抗体及び保護コートに亘
って形成されたトリミング溝と、トリミング溝を充填し
且つ表面が平坦になるように形成されたレジンコート
と、基板の端面上に第1電極及び第2電極に跨るように
形成された第3電極と、第1電極,第2電極及び第3電
極の上に形成されたメッキ層とから構成される。 【0007】本発明のように、両面にスリットが形成さ
れたセラミック基板をスクライブして得た基板では、ス
クライブされた端面に欠け等の欠陥が入り難い。 【0008】特に本発明では、抵抗体及び保護コートに
亘って形成されたトリミング溝を充填し且つ表面が平坦
になるようにレジンコートを形成するので、チップ抵抗
器を実装用回路基板に配置する吸着ノズルが平坦なレジ
ンコート上にしっかりと吸着する。また第3電極をレジ
ン系の導電性ペーストにより形成すると、スクライブに
より形成された端面上に第3電極を形成しても、第3電
極を形成するための導電性ペーストが切れたり薄くなっ
たりすることがない。そして第3電極がレジン系の導電
性ペーストにより形成されていても、第1電極及び第2
電極が熱に強いメタルグレーズペーストを用いて形成さ
れており、しかも第1乃至第3電極の上にはメッキ層が
形成されているので、メッキ層が緩衝層となり半田の熱
によって第3電極が剥がれるのを阻止することができ
る。その上熱に強い第1電極及び第2電極が存在するた
め、第3電極をレジン系の導電性ペーストを用いて形成
しても、半田付け強度が低下するのを防止できる。 【0009】本発明のチップ抵抗器の製造方法は、両面
に対向する複数のスリットが形成されたセラミック板の
表面にメタルグレーズペーストを用いて複数の第1電極
を形成する工程と、セラミック板の裏面に第1電極と対
向するようにメタルグレーズペーストを用いて複数の第
2電極を形成する工程と、複数の第1電極の内の所定の
一対の第1電極の間に複数の抵抗体をそれぞれ形成する
工程と、抵抗体の表面にガラスコートからなる保護コー
トを形成する工程と、セラミック板をスリットに沿って
スクライブして複数の基板に分割する工程と、基板の端
面上に第1の電極及び第2電極に跨るように第3電極を
形成する工程と、レーザまたはサンドブラストにより、
抵抗体及び保護コートにトリミング溝を形成する工程
と、トリミング溝を充填し且つ表面が平坦になるように
保護コートの表面にレジンコートを形成する工程と、第
3電極上にメッキ層を形成する工程とを有している。 【0010】 【発明の実施の形態】以下この発明の一実施例について
図面に基づいて説明する。 【0011】この実施例のチップ抵抗器1は、図1に示
すように、セラミックの基板2の表面に凸型の抵抗体3
が印刷形成され、この両端に電極4が設けられている。
抵抗体3は、酸化ルテニウム約10μmの厚みに設け、
レーザー又はサンドブラストにより凸型の底辺から上方
に向ってトリミング溝5を形成し、抵抗値のトリミング
が成されている。 【0012】このチップ抵抗器1の電極4は、抵抗体3
が直接接続している第1電極6と、この第1電極6と基
板2をはさんで対向して形成された第2電極7を有し、
この第1、第2電極6,7は、Ag−Pd、Ag−Pt
等のメタルグレーズペーストを印刷形成したものであ
る。さらに、第1、第2電極6,7をはさんで基板の端
面に、キシレン又はエポキシフェノール樹脂にAgを混
入したAg−レジン系の導電性ペーストによる第3電極
8が設けられ、この第3電極8は、第1、第2電極6,
7を一部被覆するように設けられ、両者の導通を図って
いる。そして、この第1、第2、第3電極全体を覆って
Niメッキ9及びハンダメッキ10が施されている。 【0013】また、抵抗体3の表面には、ガラスコート
11及びレジンコート12を施して保護している。 【0014】このチップ抵抗器の製造方法は、図3Aな
いしFに示すように、先ず、基板となるセラミック板1
3のスリット14を挟んで所定間隔で第1電極6となる
メタルグレーズペーストを複数列印刷して、900℃近
い温度で焼成する。さらに同様にして第2電極7も第1
電極6と対向する位置に形成する。次に、図3Bに示す
ように、第1電極6の間のセラミック板13上にマトリ
ックス状に抵抗体3を印刷形成し、平均850℃の温度
で焼成する。そして、図3Cに示すように、抵抗体3の
表面にガラスコート11を施し平均650℃の温度で焼
成する。この後、セラミック板13を各チップ抵抗器毎
に縦横に設けられたスリット14に沿って切断(スクラ
イブ)し、図3Dに示すように、基板2の端面にAg−
レジン系の導電性ペーストの第3電極8を20μm程度
の厚みに塗布し、200℃程度の温度で硬化させる。そ
して、図3E,Fに示すように、Niメッキ9、ハンダ
メッキ10を各々順次施し、第1,第2,第3電極6,
7,8を被覆する。 【0015】この場合、スリット14は基板の両側より
設けられているため、セラミック基板端面に、樹脂を一
部重畳する状態で塗布すると、電気的にも機械的にも良
好な状態が得られる。 【0016】この方法によるとセラミック基板端面にお
いて、端子電極が剥がれやスラック等の欠陥が生じなく
なる。なお図1のように端子電極は側端部5面に形成す
ることもできる。 【0017】各チップ抵抗器の抵抗体3をトリミングし
て抵抗値を調整し、エポキシ樹脂等のレジンコート12
を施し200℃付近の温度で硬化させる。 【0018】なお図3においては、メッキ処理を施した
後に、トリミングを行っているように図示してあるが、
本発明の方法では、トリミングは、メッキ処理を行う前
の図3Cの状態で行っている。そしてその後ガラスコー
ト11の上に保護コートとしてレジンコート12を施し
て図3D以下の工程を行う。これによって、セラミック
板13をチップ毎に分離しない状態で抵抗値のトリミン
グを行うので効率良くトリミング作業を行うことができ
る。しかもレジンコート12によってトリミング溝を覆
っているので、後のメッキ作業時にも抵抗体に悪影響を
与えることもない。 【0019】この実施例のチップ抵抗器によれば、ハン
ダくわれに対して電極4の耐性が向上し、しかも、回路
基板の曲げに対しても、メタルグレーズ系のみででき電
極とを比べ柔軟性が高いので強い。また、ハンダ付けの
際の回路基板に対する固着力も第1、第2電極6,7が
回路基板に強固にハンダ付けされるので、極めて強く、
第3電極をAg−レジン系にしたことによる固着力の低
下は生じない。 【0020】尚、この発明のチップの抵抗器の抵抗体
は、金属皮膜抵抗体、炭素皮膜抵抗体等その用途に合わ
せて適宜選択し得るものである。またメタルグレーズペ
ースト、Ag−レジン系導電性ペーストの成分は、適宜
他の添加物が入っていても良い。 【0021】このチップ抵抗器は、基板の両面に設けた
メタルグレーズ系の第1、第2電極にまたがって基板の
端面にAg−レジン系の第3電極を設け、この第1、第
2、第3電極を覆うNiメッキ層及び該Niメッキ層を
覆うハンダメッキ層を形成したので、ハンダくわれに強
く、回路基板への付け直しが可能である。また基板の下
面側の第2電極に一部重畳して第3電極を設けたので、
基板の下面側の電極で段差が形成され、回路基板へハン
ダ付けした際、下面側電極と回路基板の間に生じる隙間
にハンダが回り込んで強い固着力が得られる。しかも基
板の端面に設けたAg−レジン系の第3電極が適度の柔
軟性を有するので、回路基板の曲げに対しても十分に耐
え得るものである。 【0022】上記のチップ抵抗器の製造方法は、スクラ
イブ後の基板側端部面にレジン含有銀塗料を表裏面の第
1、第2電極上に一部重畳する状態で直接に塗布し低温
で加熱処理して第3電極を形成するので、切断されたま
まの粗い基板断面に対し直接に接合し第3電極の接着力
が強い。またハンダ付け用電極にメッキ処理する際、第
3電極がメッキ液の浸透を効果的に防止し、電極に剥れ
やクラック等の欠陥を生ずることのない高品質の製品を
製造し得る。またメッキ前にレジンコートをすればメッ
キ液に弱い抵抗体をレジンコートにより保護するので、
抵抗体の特性も維持できる。 【0023】従って、今日の実装密度の高度化の要求に
よりチップ抵抗器も小型化しているが、電極が小さくて
も十分な固着力が得られ、電気製品の小型軽量化、信頼
性、耐久性及び生産性の向上に大きく寄与するものであ
る。 【0024】本発明のように、メッキ処理を施す前にガ
ラスコートの上に保護コートを施すと、トリミング溝の
内部にメッキ液が浸入することがなく、抵抗体の特性が
変化したり、抵抗体の剥離が発生するのを防止できる利
点がある。また保護コートとしてレジンコートを用いる
と、レジンコートはガラスコートと比べて焼成温度がか
なり低いため、レジンコートを形成する際の熱でトリミ
ングされた抵抗体の電気的特性が変化することが実質的
にないという利点がある。 【0025】 【発明の効果】本発明では、抵抗体及びガラスコートか
らなる保護コートに亘って形成されたトリミング溝を充
填し且つ表面が平坦になるようにレジンコートを形成す
るので、チップ抵抗器を実装用回路基板に配置する吸着
ノズルが平坦なレジンコート上にしっかりと吸着する。
また、第3電極をレジン系の導電性ペーストを用いて形
成すると、導電性ペーストが更に切れたり薄くなったり
することがなくなるという利点がある。そして第3電極
がレジン系の導電性ペーストにより形成されていても、
第1電極及び第2電極が熱に強いメタルグレーズペース
トを用いて形成されており、しかも第1乃至第3電極の
上にはメッキ層が形成されているので、メッキ層が緩衝
層となり半田の熱によって第3電極が剥がれるのを阻止
することができる。その上熱に強い第1電極及び第2電
極が存在するため、第3電極をレジン系の導電性ペース
トを用いて形成しても、半田付け強度が低下するのを防
止できる。 【0026】本発明の方法のように、両面にスリットが
形成されたセラミック基板をスクライブして得た基板を
用いると、スクライブされた端面に欠け等の欠陥が入り
難く、その結果スクライブにより形成された端面上に第
3電極を形成しても、第3電極を形成するための導電性
ペーストが切れたり薄くなったりすることがない。
関する。 【0002】 【従来の技術】従来、チップ抵抗器の電極の構造は、ガ
ラスをバインダに用いてAg−Pt等を成分とするいわ
ゆるメタルグレーズペーストを塗布し焼成して形成した
ものである。 【0003】従来のチップ抵抗器では、特公昭58−4
6161号公報に開示されているように、メタルグレー
ズによる電極を、熱硬化性樹脂中にAgを混入したAg
−レジン系の導電性ペーストによって内包し加熱硬化さ
せて電極を形成したものがある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従来のチップ抵抗器の
構造では、スクライブに失敗しやすく、スクライブされ
た端面が欠けたて、歩留まりが悪くなる問題があった。
また基板の角部で導電性ペーストが切れたり、薄くなっ
てしまう問題があった。 【0005】本発明は、上記問題点を解消できるチップ
抵抗器の製造方法を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明のチップ抵抗器
は、基板と、基板の表面の両端にメタルグレーズペース
トを用いて形成された一対の第1電極と、基板の裏面に
第1電極と対向するようにメタルグレーズペーストを用
いて形成された一対の第2電極と、一対の第1電極間に
印刷形成された抵抗体と、抵抗体の表面を覆うガラスコ
ートからなる保護コートと、抵抗体及び保護コートに亘
って形成されたトリミング溝と、トリミング溝を充填し
且つ表面が平坦になるように形成されたレジンコート
と、基板の端面上に第1電極及び第2電極に跨るように
形成された第3電極と、第1電極,第2電極及び第3電
極の上に形成されたメッキ層とから構成される。 【0007】本発明のように、両面にスリットが形成さ
れたセラミック基板をスクライブして得た基板では、ス
クライブされた端面に欠け等の欠陥が入り難い。 【0008】特に本発明では、抵抗体及び保護コートに
亘って形成されたトリミング溝を充填し且つ表面が平坦
になるようにレジンコートを形成するので、チップ抵抗
器を実装用回路基板に配置する吸着ノズルが平坦なレジ
ンコート上にしっかりと吸着する。また第3電極をレジ
ン系の導電性ペーストにより形成すると、スクライブに
より形成された端面上に第3電極を形成しても、第3電
極を形成するための導電性ペーストが切れたり薄くなっ
たりすることがない。そして第3電極がレジン系の導電
性ペーストにより形成されていても、第1電極及び第2
電極が熱に強いメタルグレーズペーストを用いて形成さ
れており、しかも第1乃至第3電極の上にはメッキ層が
形成されているので、メッキ層が緩衝層となり半田の熱
によって第3電極が剥がれるのを阻止することができ
る。その上熱に強い第1電極及び第2電極が存在するた
め、第3電極をレジン系の導電性ペーストを用いて形成
しても、半田付け強度が低下するのを防止できる。 【0009】本発明のチップ抵抗器の製造方法は、両面
に対向する複数のスリットが形成されたセラミック板の
表面にメタルグレーズペーストを用いて複数の第1電極
を形成する工程と、セラミック板の裏面に第1電極と対
向するようにメタルグレーズペーストを用いて複数の第
2電極を形成する工程と、複数の第1電極の内の所定の
一対の第1電極の間に複数の抵抗体をそれぞれ形成する
工程と、抵抗体の表面にガラスコートからなる保護コー
トを形成する工程と、セラミック板をスリットに沿って
スクライブして複数の基板に分割する工程と、基板の端
面上に第1の電極及び第2電極に跨るように第3電極を
形成する工程と、レーザまたはサンドブラストにより、
抵抗体及び保護コートにトリミング溝を形成する工程
と、トリミング溝を充填し且つ表面が平坦になるように
保護コートの表面にレジンコートを形成する工程と、第
3電極上にメッキ層を形成する工程とを有している。 【0010】 【発明の実施の形態】以下この発明の一実施例について
図面に基づいて説明する。 【0011】この実施例のチップ抵抗器1は、図1に示
すように、セラミックの基板2の表面に凸型の抵抗体3
が印刷形成され、この両端に電極4が設けられている。
抵抗体3は、酸化ルテニウム約10μmの厚みに設け、
レーザー又はサンドブラストにより凸型の底辺から上方
に向ってトリミング溝5を形成し、抵抗値のトリミング
が成されている。 【0012】このチップ抵抗器1の電極4は、抵抗体3
が直接接続している第1電極6と、この第1電極6と基
板2をはさんで対向して形成された第2電極7を有し、
この第1、第2電極6,7は、Ag−Pd、Ag−Pt
等のメタルグレーズペーストを印刷形成したものであ
る。さらに、第1、第2電極6,7をはさんで基板の端
面に、キシレン又はエポキシフェノール樹脂にAgを混
入したAg−レジン系の導電性ペーストによる第3電極
8が設けられ、この第3電極8は、第1、第2電極6,
7を一部被覆するように設けられ、両者の導通を図って
いる。そして、この第1、第2、第3電極全体を覆って
Niメッキ9及びハンダメッキ10が施されている。 【0013】また、抵抗体3の表面には、ガラスコート
11及びレジンコート12を施して保護している。 【0014】このチップ抵抗器の製造方法は、図3Aな
いしFに示すように、先ず、基板となるセラミック板1
3のスリット14を挟んで所定間隔で第1電極6となる
メタルグレーズペーストを複数列印刷して、900℃近
い温度で焼成する。さらに同様にして第2電極7も第1
電極6と対向する位置に形成する。次に、図3Bに示す
ように、第1電極6の間のセラミック板13上にマトリ
ックス状に抵抗体3を印刷形成し、平均850℃の温度
で焼成する。そして、図3Cに示すように、抵抗体3の
表面にガラスコート11を施し平均650℃の温度で焼
成する。この後、セラミック板13を各チップ抵抗器毎
に縦横に設けられたスリット14に沿って切断(スクラ
イブ)し、図3Dに示すように、基板2の端面にAg−
レジン系の導電性ペーストの第3電極8を20μm程度
の厚みに塗布し、200℃程度の温度で硬化させる。そ
して、図3E,Fに示すように、Niメッキ9、ハンダ
メッキ10を各々順次施し、第1,第2,第3電極6,
7,8を被覆する。 【0015】この場合、スリット14は基板の両側より
設けられているため、セラミック基板端面に、樹脂を一
部重畳する状態で塗布すると、電気的にも機械的にも良
好な状態が得られる。 【0016】この方法によるとセラミック基板端面にお
いて、端子電極が剥がれやスラック等の欠陥が生じなく
なる。なお図1のように端子電極は側端部5面に形成す
ることもできる。 【0017】各チップ抵抗器の抵抗体3をトリミングし
て抵抗値を調整し、エポキシ樹脂等のレジンコート12
を施し200℃付近の温度で硬化させる。 【0018】なお図3においては、メッキ処理を施した
後に、トリミングを行っているように図示してあるが、
本発明の方法では、トリミングは、メッキ処理を行う前
の図3Cの状態で行っている。そしてその後ガラスコー
ト11の上に保護コートとしてレジンコート12を施し
て図3D以下の工程を行う。これによって、セラミック
板13をチップ毎に分離しない状態で抵抗値のトリミン
グを行うので効率良くトリミング作業を行うことができ
る。しかもレジンコート12によってトリミング溝を覆
っているので、後のメッキ作業時にも抵抗体に悪影響を
与えることもない。 【0019】この実施例のチップ抵抗器によれば、ハン
ダくわれに対して電極4の耐性が向上し、しかも、回路
基板の曲げに対しても、メタルグレーズ系のみででき電
極とを比べ柔軟性が高いので強い。また、ハンダ付けの
際の回路基板に対する固着力も第1、第2電極6,7が
回路基板に強固にハンダ付けされるので、極めて強く、
第3電極をAg−レジン系にしたことによる固着力の低
下は生じない。 【0020】尚、この発明のチップの抵抗器の抵抗体
は、金属皮膜抵抗体、炭素皮膜抵抗体等その用途に合わ
せて適宜選択し得るものである。またメタルグレーズペ
ースト、Ag−レジン系導電性ペーストの成分は、適宜
他の添加物が入っていても良い。 【0021】このチップ抵抗器は、基板の両面に設けた
メタルグレーズ系の第1、第2電極にまたがって基板の
端面にAg−レジン系の第3電極を設け、この第1、第
2、第3電極を覆うNiメッキ層及び該Niメッキ層を
覆うハンダメッキ層を形成したので、ハンダくわれに強
く、回路基板への付け直しが可能である。また基板の下
面側の第2電極に一部重畳して第3電極を設けたので、
基板の下面側の電極で段差が形成され、回路基板へハン
ダ付けした際、下面側電極と回路基板の間に生じる隙間
にハンダが回り込んで強い固着力が得られる。しかも基
板の端面に設けたAg−レジン系の第3電極が適度の柔
軟性を有するので、回路基板の曲げに対しても十分に耐
え得るものである。 【0022】上記のチップ抵抗器の製造方法は、スクラ
イブ後の基板側端部面にレジン含有銀塗料を表裏面の第
1、第2電極上に一部重畳する状態で直接に塗布し低温
で加熱処理して第3電極を形成するので、切断されたま
まの粗い基板断面に対し直接に接合し第3電極の接着力
が強い。またハンダ付け用電極にメッキ処理する際、第
3電極がメッキ液の浸透を効果的に防止し、電極に剥れ
やクラック等の欠陥を生ずることのない高品質の製品を
製造し得る。またメッキ前にレジンコートをすればメッ
キ液に弱い抵抗体をレジンコートにより保護するので、
抵抗体の特性も維持できる。 【0023】従って、今日の実装密度の高度化の要求に
よりチップ抵抗器も小型化しているが、電極が小さくて
も十分な固着力が得られ、電気製品の小型軽量化、信頼
性、耐久性及び生産性の向上に大きく寄与するものであ
る。 【0024】本発明のように、メッキ処理を施す前にガ
ラスコートの上に保護コートを施すと、トリミング溝の
内部にメッキ液が浸入することがなく、抵抗体の特性が
変化したり、抵抗体の剥離が発生するのを防止できる利
点がある。また保護コートとしてレジンコートを用いる
と、レジンコートはガラスコートと比べて焼成温度がか
なり低いため、レジンコートを形成する際の熱でトリミ
ングされた抵抗体の電気的特性が変化することが実質的
にないという利点がある。 【0025】 【発明の効果】本発明では、抵抗体及びガラスコートか
らなる保護コートに亘って形成されたトリミング溝を充
填し且つ表面が平坦になるようにレジンコートを形成す
るので、チップ抵抗器を実装用回路基板に配置する吸着
ノズルが平坦なレジンコート上にしっかりと吸着する。
また、第3電極をレジン系の導電性ペーストを用いて形
成すると、導電性ペーストが更に切れたり薄くなったり
することがなくなるという利点がある。そして第3電極
がレジン系の導電性ペーストにより形成されていても、
第1電極及び第2電極が熱に強いメタルグレーズペース
トを用いて形成されており、しかも第1乃至第3電極の
上にはメッキ層が形成されているので、メッキ層が緩衝
層となり半田の熱によって第3電極が剥がれるのを阻止
することができる。その上熱に強い第1電極及び第2電
極が存在するため、第3電極をレジン系の導電性ペース
トを用いて形成しても、半田付け強度が低下するのを防
止できる。 【0026】本発明の方法のように、両面にスリットが
形成されたセラミック基板をスクライブして得た基板を
用いると、スクライブされた端面に欠け等の欠陥が入り
難く、その結果スクライブにより形成された端面上に第
3電極を形成しても、第3電極を形成するための導電性
ペーストが切れたり薄くなったりすることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のチップ抵抗器の一実施例の平面図で
ある。 【図2】図1のA−A断面図である。 【図3】(A),(B),(C),(D),(E),
(F)は本発明のチップ抵抗器の一例の製造工程を示す
縦断面図である。 【符号の説明】 1 チップ抵抗器 2 基板 3 抵抗体 4 電極 5 トリミング溝 6 第1電極 7 第2電極 8 第3電極 9 Niメッキ 10 ハンダメッキ 11 ガラスコート 12 レジンコート 13 セラミック板 14 スリット
ある。 【図2】図1のA−A断面図である。 【図3】(A),(B),(C),(D),(E),
(F)は本発明のチップ抵抗器の一例の製造工程を示す
縦断面図である。 【符号の説明】 1 チップ抵抗器 2 基板 3 抵抗体 4 電極 5 トリミング溝 6 第1電極 7 第2電極 8 第3電極 9 Niメッキ 10 ハンダメッキ 11 ガラスコート 12 レジンコート 13 セラミック板 14 スリット
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 横山 充
富山県上新川郡大沢野町下大久保3158番
地 北陸電気工業株式会社内
(72)発明者 小原 陽三
富山県上新川郡大沢野町下大久保3158番
地 北陸電気工業株式会社内
(56)参考文献 特開 昭60−27104(JP,A)
特開 昭58−101(JP,A)
特開 昭61−268001(JP,A)
特開 昭57−184202(JP,A)
特開 昭55−99701(JP,A)
実開 昭61−186209(JP,U)
実開 昭62−78705(JP,U)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.基板と、 前記基板の表面の両端にメタルグレーズペーストを用い
て形成された一対の第1電極と、 前記基板の裏面に前記第1電極と対向するようにメタル
グレーズペーストを用いて形成された一対の第2電極
と、 前記一対の第1電極間に印刷形成された抵抗体と、 前記抵抗体の表面を覆うガラスコートからなる保護コー
トと、前記抵抗体及び前記保護コートに亘って形成されたトリ
ミング溝 と、前記トリミング溝を充填し且つ表面が平坦になるように
形成されたレジンコートと 、 前記基板の端面上に前記第1電極及び第2電極に跨るよ
うに形成された第3電極と、 前記第1電極,前記第2電極及び前記第3電極の上に形
成されたメッキ層とからなるチップ抵抗器。2.前記抵抗体は、酸化ルテニウムを用いて形成され且
つ約10μmの厚みを有しており、 前記第3電極は、レジン系の導電性ペーストを用いて形
成されている請求項1に記載のチップ抵抗器。 3.両面に対向する複数のスリットが形成されたセラミ
ック板の表面にメタルグレーズペーストを用いて複数の
第1電極を形成する工程と、 前記セラミック板の裏面に前記第1電極と対向するよう
にメタルグレーズペーストを用いて複数の第2電極を形
成する工程と、 前記複数の第1電極の内の所定の一対の第1電極の間に
複数の抵抗体をそれぞれ形成する工程と、 前記抵抗体の表面にガラスコートからなる保護コートを
形成する工程と、 前記セラミック板を前記スリットに沿ってスクライブし
て複数の基板に分割す る工程と、 前記基板の端面上に前記第1の電極及び前記第2電極に
跨るように第3電極を形成する工程と、 レーザまたはサンドブラストにより、前記抵抗体及び前
記保護コートにトリミング溝を形成する工程と、 前記トリミング溝を充填し且つ表面が平坦になるように
前記保護コートの表面にレジンコートを形成する工程
と、 前記第3電極上にメッキ層を形成する工程とを有するチ
ップ抵抗器の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32436299A JP3435419B2 (ja) | 1999-11-15 | 1999-11-15 | チップ抵抗器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32436299A JP3435419B2 (ja) | 1999-11-15 | 1999-11-15 | チップ抵抗器 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31188698A Division JP3323140B2 (ja) | 1987-10-22 | 1998-11-02 | チップ抵抗器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000114010A JP2000114010A (ja) | 2000-04-21 |
JP3435419B2 true JP3435419B2 (ja) | 2003-08-11 |
Family
ID=18164948
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32436299A Expired - Lifetime JP3435419B2 (ja) | 1999-11-15 | 1999-11-15 | チップ抵抗器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3435419B2 (ja) |
-
1999
- 1999-11-15 JP JP32436299A patent/JP3435419B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000114010A (ja) | 2000-04-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7382451B2 (ja) | チップ抵抗器 | |
JP5706186B2 (ja) | チップ抵抗器およびその製造方法 | |
JP3118509B2 (ja) | チップ抵抗器 | |
JP2000306711A (ja) | 多連チップ抵抗器およびその製造方法 | |
JP3012875B2 (ja) | チップ抵抗器の製造方法 | |
JPH0553281B2 (ja) | ||
JP3435419B2 (ja) | チップ抵抗器 | |
JP3167968B2 (ja) | チップ抵抗器の製造方法 | |
JP3447728B2 (ja) | チップ抵抗器 | |
JP2806802B2 (ja) | チップ抵抗器 | |
JP3297642B2 (ja) | チップ抵抗器 | |
JP2939425B2 (ja) | 表面実装型抵抗器とその製造方法 | |
JP3323140B2 (ja) | チップ抵抗器 | |
JP3323156B2 (ja) | チップ抵抗器 | |
JP3353037B2 (ja) | チップ抵抗器 | |
JP3159963B2 (ja) | チップ抵抗器 | |
JP3134067B2 (ja) | 低抵抗チップ抵抗器及びその製造方法 | |
JP3110677B2 (ja) | チップ抵抗器 | |
JP4671511B2 (ja) | 配線基板の製造方法 | |
JP4081873B2 (ja) | 抵抗器およびその製造方法 | |
JP3172673B2 (ja) | チップ抵抗器の製造方法 | |
JP2775718B2 (ja) | チップ抵抗器とその製造方法 | |
JP2006186064A (ja) | チップ抵抗器 | |
JPH07283004A (ja) | チップ抵抗器及びその製造方法 | |
JP3767084B2 (ja) | 抵抗器の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020416 |
|
RVTR | Cancellation of determination of trial for invalidation |