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JPH0791608B2 - 接点材料およびその製造方法 - Google Patents

接点材料およびその製造方法

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Publication number
JPH0791608B2
JPH0791608B2 JP3139826A JP13982691A JPH0791608B2 JP H0791608 B2 JPH0791608 B2 JP H0791608B2 JP 3139826 A JP3139826 A JP 3139826A JP 13982691 A JP13982691 A JP 13982691A JP H0791608 B2 JPH0791608 B2 JP H0791608B2
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JP
Japan
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powder
particles
nio
dispersed
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Expired - Lifetime
Application number
JP3139826A
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English (en)
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JPH04228531A (ja
Inventor
公志 辻
勇人 稲田
禎信 竹川
修司 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP3139826A priority Critical patent/JPH0791608B2/ja
Priority to US07/718,035 priority patent/US5198015A/en
Priority to EP91110193A priority patent/EP0462617B1/en
Priority to DE69116935T priority patent/DE69116935T2/de
Priority to KR1019910010296A priority patent/KR940004945B1/ko
Publication of JPH04228531A publication Critical patent/JPH04228531A/ja
Priority to US07/997,216 priority patent/US5338505A/en
Publication of JPH0791608B2 publication Critical patent/JPH0791608B2/ja
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Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H1/00Contacts
    • H01H1/02Contacts characterised by the material thereof
    • H01H1/021Composite material
    • H01H1/023Composite material having a noble metal as the basic material
    • H01H1/0237Composite material having a noble metal as the basic material and containing oxides

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Composite Materials (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Contacts (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
  • Manufacture Of Switches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、リレー、マ
グネットスイッチ、ブレーカ等の開閉機器の電気接点に
用いられるAg−Ni系接点材料およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、Ag素地中にNi粒子(金属Ni
粒子)を分散させAg素地強化を図ったAg−Ni接点
材料があり、このAg−Ni接点材料は、同じAg素地
接点材料であるAg−CdO系接点材料やAg−SnO
2 系接点材料に比べ、加工性に優れ耐消耗性も良好であ
るが、アーク安定性が良くないという問題がある。つま
り、接点解離時に発生するアークが接点面の一個所に集
中しがちで、特に負荷電流が大きい時などアーク集中個
所で組成が変動し(Ag分が豊富になる)溶着し易くな
り、また、アーク集中個所での局所的な消耗量が多いな
ど接点性能の劣化が大きい。この傾向は特にシール型開
閉機器におて顕著となる。
【0003】また、上記Ag−Ni接点材料は、Ag−
CdO系接点材料やAg−SnO2系接点材料に比べて
耐溶着性が十分でないことから、小負荷ないし中負荷用
の使用に限られる傾向があり、耐溶着性の改善も望まれ
ている。このAg−Ni接点材料は、次のようにして製
造されている。それぞれ、別々に製造したAg粉末にN
i粉末を添加混合し、この混合粉末を圧縮成形して成形
体を作り、ついで、成形体を焼成→熱間圧縮を2〜3回
繰り返して焼結させるようにする。通常、焼結後、引き
伸ばし工程がある。焼結体を、熱間押出して(さらには
スウェージングを施して)延ばし、ついで、伸線するの
である。伸線後、リベット加工を施す場合もある。
【0004】Niを微細な粒子でAg素地中に分散させ
れば耐溶着性が向上する。Ag粉末およびNi粉末とし
て、粒径1μm以下のAg微粉末と粒径1μm以下のN
i微粉末を用いれば、Niの微細分散が容易に達成でき
るはずである。しかし、実際には、粉末混合段階でNi
微粉末が凝集してしまってNiの微細分散を実現するこ
とができない。これら微粉末を用いる場合には、さら
に、吸着ガスが十分な焼結密度の確保を妨げるため伸線
までの加工が難しくなり、実用性が薄いという不具合も
ある。微細なNi粒子はNiOのかたちであれば接点材
料として好ましいのであるが、NiO微粉末を使用した
場合は上と同様の問題を生じ、したがって、従来技術で
は、1μm以下のNiO微粒子が分散したAg−Ni−
NiO接点材料を実現出来ていない。粒径1μm以下の
Ag微粉末と粒径1μm以下のNiO微粉末を用いる場
合は、さらに、AgとNiOの固着性が悪く、耐消耗性
が十分でない、という問題も出てくる。
【0005】また、微細粒径のNiの分散を実現する方
法として、配合するAgとNiを全量一緒に溶かした融
液を噴霧して、Niが分散したAg粉末(Ni分散Ag
粉末)とNi粉末とを同時に得て、これを成形・焼結す
ることが考えられる。しかし、Niの量が5重量%を越
えるとNiは溶湯中で全く未固溶となり、Ag−Ni溶
湯中に未固溶のNiが存在すると10μmを遙に超す粒
径の粗大Ni粉末がNi分散Ag粉末に混入する。この
粗大Ni粉末の存在は、成形性・焼結性及び加工性の低
下あるいは耐溶着性の劣化という不都合を招来する。粗
大Ni粉末を選別除去すれば理屈の上では粗大Ni粉末
混入に伴う上記不都合は避けられる。しかし、選別のた
めの分級作業は大幅なコストアップを招来するので非常
に高価な接点材料になり、加えて、Ni分散Ag粉末中
のNi量が中々一定せず接点性能がバラツキ易く、かつ
接点材料中の合計Ni量が減少するため接点性能が低下
し、実用は事実上無理である。
【0006】特開昭56−142803号公報にはガス
溶射と急冷による接点材料用のNi分散Ag粉末の製造
方法が、また、特開昭61−147827号公報、特開
昭63−238230号公報、あるいは、特開平1−1
80901号公報には溶湯を急冷凝固させる接点材料用
のNi分散Ag粉末の製造方法が提案されている。しか
し、これらの方法の場合、上に見たように、Ag粉末中
に微細なNi粒子が分散するのではあるが、粗大Ni粉
末の混入という問題がある。
【0007】これらの方法で得たNi分散Ag粉末を用
いて得た接点材料に関しては、特開昭61−14782
7号公報、特開昭63−238229号公報に見られ
る。特開昭61−147827号公報には、上記Ni分
散Ag粉末を用い1〜20μmとサブミクロンのNi粒
子がAg素地中に分散した接点材料が提案されている。
しかし、前記のように、10μmを遙に越す大きなNi
粒子の存在がAg−Ni系接点材料として不可欠の緻密
な線材化を困難にする等の不都合を生じている。接点性
能の観点からも、10μm以上の粗大Ni粉末の存在
は、耐溶着性を劣化させる。それだけでなく、Ni粉末
内にも熱伝導性を低下させ耐溶着性を悪化させる恐れの
ある空隙、いわゆる引け巣が生じている。
【0008】特開昭63−238229号公報では、溶
湯を急冷することにより得られたAg系複合粉末を用
い、Ag中で2相分離する0.01〜1μmの金属粒子
が分散した接点材料が提案されている。ここで、2相分
離する金属がNiである場合、通常で必要とされるNi
量(6〜20wt%)の範囲では先にみたように適切なN
iの微細分散は達成されず、粗大Ni粒子も混在してし
まう。
【0009】この他、特開昭62−1835号公報に
は、AgとNiを溶解しアトマイズ法でNi分散Ag粉
末を作り、ついで内部酸化を施してから成形・焼結して
得たAg−NiO接点材料が提案されている。しかし、
この場合も、Ni量が5重量%を超えると粗大Ni粒子
混入の問題が出てくるし、Ag−NiO接点材料の場合
はAgとNiOの構成なので金属とセラミックの結合に
なり、金属と金属の結合に比べ弱く、耐消耗性の面が心
配である。特開昭61−147827号公報のAg−N
i接点材料の評価結果と特開昭62−1835号公報の
Ag−NiO接点材料の評価結果を比べると、AC10
0V、10Aの同一負荷(開閉頻度、接触力および解離
力の違いは多少あるが)、消耗量が前者は1.5mg後
者は3.9mgとAg−NiO接点材料の方が耐消耗性
で劣ることが窺われるのである。
【0010】さらに、特開昭61−288032号公報
には、AgにNiを過飽和に固溶させたAg−Ni合金
(固溶体合金)粉末とNi粉末を用いた粉末冶金法によ
るAg−Ni系接点材料が提案されている。しかしなが
ら、この接点材料は耐溶着性が十分でない。なぜなら、
Niが固溶したAg−Ni合金は電気電導度が低く、電
気電導度の低い接点材料は溶着を引き起こし易いからで
ある。
【0011】固溶体合金と共晶合金等の2成分分散合金
の電導度に関しては、例えば、金属学序説(吉川正三著
コロナ社発行)第157〜158頁に詳しく記述され
ている。2成分分散合金では、その比電導度(σ)は、
次式であらわされ、電導度は容積組成に対して殆ど直線
的関係にある。
【0012】 σ=σ1 s ・ σ2 1-s 〔ここでσ1 、σ2 は両成分の比電導度であり、S、1
−Sはそれぞれの成分の容積組成である。〕一方、固溶
体合金の場合は電導度は成分金属のいずれよりも小さ
く、わずかな溶質により著しく低下する。
【0013】Ag中にNiが粒子で分散した合金では電
導度の低下は小さくAgの高い電導度が維持されるが、
Niが固溶したAg−Ni合金では、電導度が著しく低
下(例えば1/3以下)してしまう。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記事情
に鑑み、アーク安定性の良いAg−Ni系接点材料を提
供することを課題とし、このような有用な接点材料を粗
大Ni粒子の混入を解消しつつ良好な耐溶着性・耐消耗
性をもたせるようにして得ることのできる方法を提供す
ることを第2の課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記第1の課題を解決す
るため、請求項1記載の発明にかかる接点材料は、Ag
素地中にNi粒子に加えて1μm以下のNiO粒子をも
同時に分散させるという構成をとっている。Ni粒子と
NiO粒子の含有量は、(接点材料全体100wt%に対
し)Ni換算で6〜40wt%(好ましくは6〜20wt
%)であるが、そのうち、NiO粒子の含有量はNiO
を構成する酸素に換算する(つまり、酸素含有量測定値
をNiO粒子含有量とするのである)こととして(接点
材料全体100wt%に対し)0.03〜1.5wt%(好
ましくは、0.1〜0.3wt%である。酸素含有量の
測定は燃焼−赤外線吸収法で行える。Ni量をNi換算
でawt%NiO粒子の含有量はNiOを構成する酸素に
換算してbwt%、残部Agの場合、金属Niだけの含有
量をdwt%としNiO粒子含有量をewt%、残部Agと
すると、具体例で示すと以下の通りである。 a:6, b:0.03 → d:5.9, e:0.14 a:6, b:1.5 → d:0.5, e:7.0 a:40,b:0.03 → d:39.9,e:0.14 a:40,b:1.5 → d:34.5,e:7.0
【0016】粒径1μm以下のNiO粒子の含有量ある
いは粒径1μm以下のNiO粒子と粒径1μm以下のN
i粒子の含有量Ni量換算で(接点材料全体100wt
%に対し)0.4wt%以上(好ましくは1〜3wt%)で
る。この含有量の測定は、以下のようにして行うこと
とする。NiO粒子は微小なことが好ましく、平均粒径
で1μm以下であることが好ましい。
【0017】接点材料表面の電子顕微鏡写真を得て、粒
度分布測定装置(例えば、RHESCA社製 DRUM PHOTOREAD
ER MODEL DP-300R)で0.5μm刻みで範囲を設定し各
刻み範囲の粒径の割合(ρk =各刻み範囲の粒子個数/
全粒子個数)を測定する。一方、各粒径刻み範囲の中央
値をその粒径刻み範囲内の粒子の粒径rk とする。つま
り、粒径rk =(各刻み範囲下限の長さ)+O.25μ
mである。例えば、0〜0.5μmの範囲は0.25μ
m(r1) , 0.5〜1μmの範囲は0.75μm(r
2)である。そして、別途にNi含有量も求めておいて微
小粒子含有量を下式(1)で算出する。
【0018】 微小粒子含有量=「〔ρ1 ×(4π/3)×(r1 /2)3 〕+〔ρ2 ×(4 π/3)×(r2 /2)3 〕」÷「Σ〔ρk ×(4π/3)×(rk /2)3 〕 〕」×「Ni含有量(wt%)」 ・・・(1) また、Ni粒子の粒径に関しては、細かいほど好ましい
が10μm以下であることが好ましい。
【0019】この発明の接点材料はシール型開閉機器の
電気接点用にも好適な材料である。この発明の接点材料
は、例えば、前記第2の課題を解決する請求項7以下に
記載の方法で作製することができる。請求項4以下記載
の発明にかかる製造方法では、平均粒径1μm以下のN
iO粒子および/または平均粒径1μm以下のNi粒子
が予め分散されているAg粉末(以下、適宜「複合化粉
末」と言う)にNi粉末を添加混合した混合粉末の成形
体を焼結する構成をとる。つまり、請求項4の発明で
は、1〜5wt%のNiが平均粒径1μm以下の粒子と
して分散しているとともに酸素をも含有するAg粉末を
用い、請求項6の発明では、Ni量換算で1〜5wt%
のNiがその一部または全部がNiOのかたちで平均粒
径1μm以下の粒子として分散しているAg粉末を用
のである。
【0020】この場合、Ag粉末中のNi粒子またはN
iO粒子の含有量はNi換算で1〜5wt%であり、
通、Ag粉末の平均粒径は45μm以下である。また、
Ag粉末には、AgとNiの混合溶湯を水アイマイズ法
で粉末化し酸素をも含有する粉末が好適であり、後添加
するNi粉末には、Ni粉末が平均粒径10μm以下の
カルボニールNi粉末が好適である。
【0021】また、焼結後の成形体を減面比が150以
上となるように引き伸ばしたものが非常に有用である。
つぎに、上記請求項4以下記載の発明で用いる複合化粉
末について、具体的に説明する。複合化粉末は、粒径1
μm以下(好ましくは平均粒径0.02〜1μm)のN
i粒子と粒径1μm以下(好ましくは平均粒径0.02
〜1μm)のNiO粒子の片方だけを含む場合と両方を
含む場合があり、平均粒径45μm(350メッシュ)
以下の粉末が好ましい(平均粒径20μm以下であれば
より好ましい)。45μmを超えると、複合化粉末とN
i粉末がうまく混ざらなかったり、Ni粉末(つまりは
Ag素地中の比較的大きな粒径のNi粒子)の間隔が開
きすぎたりして、添加Ni粉末の効果がうまく現れない
傾向がみられるからである。
【0022】複合化粉末としては、例えば、1〜5wt%
のNiと残部AgのAg−Ni融液を、水アトマイズ
法、ガスアトマイズ法、回転液中造粒法などの方法を用
いて粉末化したNi分散Ag粉末が挙げられる。155
0℃以上(例えば、1650℃)の融液(溶湯)の場
合、5wt%以下のNi量であれば、粗大Ni粉末を生じ
ることなくAg粉末中にうまく平均粒径1μm以下の微
細なNi粒子となって析出し、しかも、Ni量のコント
ロールも正確かつ容易である。
【0023】水アトマイズ法は、ノズルから噴出させた
融液を高圧水で急冷霧化するという方法である。高圧水
の代わりに高圧ガスを用いるのがガスアトマイズ法であ
る。また、融液を回転する液体中に滴下し急冷粉末化す
るのが回転液中造粒法である。得られるNi分散Ag粉
末の粒径は、回転液中造粒法、ガスアトマイズ法、水ア
トマイズ法と後の順のものほど細かくなり、Ni分散A
g粉末中のNi粒子の粒径も同じ順で細かくなる。した
がって、水アトマイズ法は、平均粒径45μm以下、分
散Ni粒子の平均粒径1μm以下の粉末を得るのに最も
適する方法ということになる。また、水アトマイズ法
は、多量の融液を短時間で粉末化処理できるため、量産
する場合にも好適な方法である。
【0024】したがって、複合化粉末中のNi含有量
、(複合化粉末全体100wt%に対し)1〜5wt%で
ある。1wt%未満ではAg素地強化効果が不足する傾向
がみられ、5wt%を超すと粉末製造の際に融液中に未固
溶Niが生じ10μmを遙に超す粗大Ni粉末がNi分
散Ag粉末に混じって生成される傾向が出てくるからで
ある。
【0025】そして、平均粒径1μm以下のNiO粒子
(加えて平均粒径1μm以下のNi粒子も併存する場合
もある)を予め分散させた複合化粉末は、例えば、上の
ようにして得た平均粒径1μm以下のNi粒子を予め分
散させておいたNi分散Ag粉末を内部酸化処理するこ
とにより得ることができる。このNiO分散Ag粉末に
おける全Ni量も、(内部酸化処理前の複合化粉末全体
100wt%に対し)1〜5wt%の範囲である。
【0026】複合化粉末に添加混合するNi粉末として
は、通常、平均粒径10μm以下(より好ましくは平均
粒径5μm以下)のカルボニールNi粉末が適当であ
る。カルボニールNi粉末は、安価であり、真球でなく
異形で表面積が大きく焼結性に優れるという利点がある
からである。カルボニールNi粉末は引け巣もなく異形
であるため引き伸ばし工程での剥離も生じ難いという利
点もある。
【0027】そして、複合化粉末にNi粉末を添加混合
し加圧成形して成形体を得る。得られた成形体における
総Ni含有量(複合化粉末中のNi量+添加Ni粉末の
Ni量)は、6〜40wt%(好ましくは6〜20wt%)
程度である。6wt%未満ではNi添加効果が十分にあら
われない傾向がみられ、40wt%を超えると電導度が低
下し、接触抵抗増加や通電時の発熱量増大に伴う溶着劣
化等が起こる傾向がみられるからである。Ni粉末によ
るNi量を4〜30wt%(より好ましくは4〜10wt
%)程度は確保するようにするのがよい。
【0028】つぎに、成形体を焼成→熱間圧縮を2〜3
回繰り返して焼結させる。焼結工程における焼成が真空
雰囲気でなされるようであれば、焼結密度が高まる傾向
がみられるため好ましい。3回全ての焼成を真空雰囲気
で行う他に、例えば、1回目の焼成は真空雰囲気、2、
3回目の焼成はN2 雰囲気で行う態様もある。通常、焼
結後、引き伸ばし工程がある。焼結体を、熱間押出して
(さらにはスウェージングを施し)延ばし、ついで、伸
線するのである。図1にみるように、引き伸ばし後の接
点材料1では、Ag素地2中に予め分散された微細な
iO粒子(ないしNi粒子)3が存在するとともに混合
されたNi粉末4が線材長手方向に大きく伸び針状とな
って存在する。長手方向に垂直な断面を接点面とすると
Ni粉末が微細化されてあらわれるので、耐溶着性が良
くなる。焼結体の引き伸ばし工程前後では、引き伸ばし
によるNi粉末微細化が十分となるようにするため、
〔引き伸ばし前の断面積〕/〔引き伸ばし後の断面
積〕、すなわち減面比が、150以上となることが好ま
しい。この発明の接点材料は、引き伸ばし工程を経たも
のに限らず、引き伸ばし工程前の焼結インゴットの場合
もあることは言うまでもない。
【0029】平均粒径1μm以下のNiO粒子が予め分
散されているAg粉末を用いる場合、あるいは、Agと
Niの混合溶湯を水アイマイズ法で粉末化して酸素をも
含むNi分散Ag粉末を用いる場合は、接点材料のAg
素地中にはNiO粒子がNi粉末による比較的大きな粒
径のNi粒子の間に位置して分散する(もちろん微細N
i粒子も混在分散していてもよい)接点材料となるが、
この微細NiO粒子分散の接点材料について以下に詳し
く説明する。
【0030】開閉動作中の接点にはアークが生じる。こ
のアークの安定化の為には微細NiO粒子の分散が非常
に重要な働きをし、アーク安定性を高め耐消耗性を良く
するのである。これは、アークは酸化物から出易く接点
面に微細NiO粒子が分散していれば、アークは酸化物
位置に固定されていて、新しい点を求めて走り廻らずに
すむためであると推察している。このように推察する根
拠を次に述べる。
【0031】陰極からの電子放出は電界放出と熱電子放
出とに大別される。電界放出型の電極に関して「溶接ア
ーク現象」(安藤、長谷川 著 1962年)の第94
〜95頁に「Cu電極での実験で0.15%以下の酸素
雰囲気中でアークが不安定となり、消耗量は飛躍的に増
大する。酸素量が0.2〜0.5%では消耗量が極小値
となり、それ以後は酸素量の増大と共に消耗量は漸増し
てゆく。そして、この現象は、アークは酸化物から出易
く酸素供給量が一定値以上であれば酸化物はアーク熱に
より新たに作られるから陰極点は一定位置に固定され安
定しているのであるが、酸素供給量が不足すれば、アー
クは酸化物のある新しい点を求めて走り廻り安定しなく
なるからであろうと解釈される。」旨記載されており、
微細NiO粒子が分散していれば、アークの出易い酸化
物が常に接点面に存在するためアークの位置が安定する
であろうことが想到されるのである。
【0032】接点材料における微細NiO粒子の分散を
実現するには、例えば、上のようにふたつの方法があ
る。ひとつは、Ni分散Ag粉末として水アトマイズ法
で製造したものを用いる方法である。水アトマイズ法の
場合、水が高温の溶湯と接触した時に解離し、解離した
酸素がNi分散Ag粉末中に侵入し急冷のため過飽和で
酸素が固溶する。この粉末化の過程で自然に含まれる多
量の酸素は焼結工程でAg粉末中の平均粒径1μm以下
の微細Ni粒子の一部または全部を酸化させNiO化す
る。この場合、Ag素地中には、後で添加したNi粉末
による比較的大きなNi粒子と微細なNi粒子と微細な
NiO粒子が併存分散するか、後で添加したNi粉末に
よる比較的大きなNi粒子と微細なNiO粒子が併存分
散するかのいずれかとなる。いずれにせよ、基本的に
は、Ag−Ni系接点材料であって微細なNiO粒子が
分散したものとなる。
【0033】もうひとつは、Ni分散Ag粉末中のNi
粒子の一部または全部を予め内部酸化でNiO化する方
法である。内部酸化法の場合、酸素雰囲気中でNi分散
Ag粉末を加熱することにより、Ag粉末に酸素が侵入
し、Ag中のNiと反応しNiO化する。こうしておい
て、Ni粉末を添加混合するようにするのである。得ら
れた接点材料は、Ag素地中では、やはり、後で添加し
たNi粉末による比較的大きなNi粒子と微細なNi粒
子と微細なNiO粒子が併存分散するか、後で添加した
Ni粉末による比較的大きなNi粒子と微細なNiO粒
子が併存分散するかのいずれかとなる。いずれにせよ、
基本的には、Ag−Ni系接点材料であって、微細なN
iO粒子が分散したものとなる。
【0034】もちろん、内部酸化処理工程の必要のない
水アトマイズ法がコスト的に有利である。水アトマイズ
法では、粉末化の過程で自然に含まれる多量の酸素を積
極的に活用するものであり、含有酸素量は水圧や粒径を
変えることにより、あるいは、粉末の熱処理により調節
可能である。Ag素地中に分散した微細NiOはアーク
が出易い無数の陰極点を提供する。そのため、アークが
一定位置に固定され安定性が高く、その結果、消耗量が
減少し、かつ、接点面全体での均一消耗も図れる。接点
表面組成の変化も少なくなり、耐溶着性が向上する。
【0035】NiOが1μm以下の微細粒子であり、か
つAg素地中に分散するNiが全てNiOではなく、後
添加のNi粉末によるNi粒子が十分に分散しているの
でAgとの結合性が良く、そのため、従来のAg−Ni
O接点材料のように耐消耗性が大きく劣化してしまう恐
れもない。微細NiO分散の効果は、空気中で接点を開
閉させる場合も勿論あるが、空気と遮断されたシール型
リレー等のシール型開閉機器の電気接点に使用する場合
に特に顕著である。シール型の開閉機器に用いた場合で
微細NiOが接点面に分散していなければ、内部雰囲気
に酸素が十分にあるうちはアークによるNi酸化がなさ
れるが、外部雰囲気から新たな酸素が供給されることが
ないので、そのうちに酸素が欠乏してNi酸化が起こら
ず、アーク安定性が悪化し接点性能の劣化が加速され
る。一方、微細なNiOが接点面に分散している場合
は、雰囲気に酸素がなくとも、NiOで構成される無数
の微細な陰極点が予め提供されていることから、アーク
は安定化し接点性能の劣化が抑制される。
【0036】水アトマイズ法によるNi分散Ag粉末の
酸素含有量は、0.03〜1.5wt%の範囲が好まし
い。0.03未満では十分なNiO含有量の確保が難し
くアーク安定化作用が弱く、1.5wt%を超えると焼結
時の膨張による密度低下を招来し焼結以後の後工程が困
難となる(加工性が低下する)傾向がみられるからであ
る。
【0037】この発明は、以上に例示の場合に限らない
ことは言うまでもない。例えば、製造方法の場合、水ア
トマイズ法によるNi分散Ag粉末、Ni分散Ag粉
末を内部酸化処理しNiO粒子を含ませるようにしたA
g粉末、水アトマイズ法によらない方法(例えば、ガ
スアトマイズ法)によるNi分散Ag粉末のうちの少
なくともふたつを適当な割合で混合して用いるようにし
てもよい。
【0038】さらに、この発明の製造方法でNiOを事
実上含まない接点材料を得ることもできる。水アトマイ
ズ法によらない方法(例えば、ガスアトマイズ法)によ
る酸素を事実上含まないNi分散Ag粉末を用いるので
ある。粗大Ni粒子の混入を避け、微細なNi粒子が比
較的大きなNi粒子の間に分散した耐溶着性の良好な有
用なAg−Ni接点材料が得られる。
【0039】
【作用】この発明にかかる接点材料は、Ag素地中にN
i粒子と共に分散しているNiO粒子がアーク安定性を
高める。全てがNiO粒子でなくNi粒子(金属Ni粒
子)も分散しているため、Ni系粒子とAg素地の結合
低下が問題となる事態も避けられる。シール型開閉機器
のように酸素不足の起こる場合でも微細分散NiOで高
いアーク安定性が維持されるため、請求項3のように、
シール型開閉機器の電気接点として好適である。
【0040】接点材料中の総Ni含有量が6〜40wt%
であるためにNi含有効果が適切かつ確実に発揮され
る。接点材料中のNiO粒子の含有量が0.14〜7wt
%(NiOを構成する酸素に換算して0.03〜1.5
wt%)であるためにNiO含有効果が適切かつ確実に発
揮される。0.03wt%未満ではアーク安定化作用が弱
く、1.5wt%を超えると接触抵抗が高くなる
【0041】粒径1μm以下のNiO粒子と粒径1μm
以下のNi粒子の含有量Ni量換算で0.4wt%以上
であるためにAg素地強化効果ないしアーク安定効果が
適切かつ確実に発揮される。請求項2のように、Ni粒
子の粒径が10μm以下であれば、Ni粒子添加が適切
な効果を生む。引き伸ばし工程を経た後の接点材料にお
いてNi粒子の粒径が10μm以下であればNi粒子と
Ag素地の間が剥離するようなこともない。
【0042】請求項4以下の発明の製造方法で得られた
接点材料は、Ag粉末中に予め分散されていた平均粒径
1μm以下のNi粒子ないし平均粒径1μm以下のNi
O粒子でAg素地が十分に強化されており、優れた耐溶
着性のみならず優れた耐消耗性を備えている。それに、
複合化粉末に対し粒径の適切なNi粉末が添加混合され
ているため、加工性や耐溶着性・耐消耗性の低下を引き
起こす粗大Ni粒子の混入も解消されている。加えて、
Ag粉末中に予め分散しているNiはAg素地中に固溶
した状態で存在しているのではなく、偏在して塊(粒
子)を形成しているため、Ag素地のもつ高い電導度が
維持された接触抵抗の安定した三特性のバランスの良い
接点材料となっている。
【0043】複合化粉末中のNi粒子またはNiO粒子
の含有量がNi換算で1〜5wt%であるために確実にA
g素地が強化され、Ag粉末中のNi量の制御も容易
で、しかも、粗大Ni粉末の混入を確実に避けることが
できる。Ni分散Ag粉末がAgとNiの混合溶湯を水
アイマイズ法で粉末化されていて酸素をも含有している
粉末であれば、アーク安定性を高めるNiO粒子を格別
に追加工程を要することなく分散させることができる。
【0044】複合化粉末が平均粒径45μm以下であれ
ば、Ni粉末との混合がうまくでき、Ni粉末同士の間
隔が開きすぎることなく比較的大きなNi粒子がAg素
地中に適切に分散した状態となる。後添加するNi粉末
が平均粒径10μm以下のカルボニールNi粉末であれ
ば、Ni粉末の粒径が適切であるため焼結し易く耐溶着
性もよいし、引け巣もなく異形であり剥離し難く、しか
も、安価であるためコスト的にも有利である。
【0045】また、焼結後の成形体を減面比が、150
以上となるように引き伸ばすようにすれば、Ni粒子の
粒径(伸線方向と直角の断面でみた粒径)が十分に小さ
くなり、耐溶着性がより向上するようになる。
【0046】
【実施例】以下、この発明の実施例を説明する。 −実施例1− AgおよびNiを高周波炉で一緒に溶解し1650℃の
融液を得て、これをノズルより噴出させるとともに高圧
水で急冷粉末化させた(水アトマイズ法による粉末
化)。得られたNi分散Ag粉末でのNi量は3.2wt
%である。この粉末の粒径分布を、図2に示し、同粉末
の形を図3に、粒子断面を図4にそれぞれ示す。図3
は、粉末外観(粒子構造)をあらわす走査型電子顕微鏡
写真であり、図4は、粉末内部(金属組織)をあらわす
走査型電子顕微鏡写真(反射電子像)である。図2、3
にみるように、Ag粉末の粒径は1〜22μmの範囲に
あり、明らかに平均粒径は20μm以下である。また、
図4にみるように、Ag粉末ではAg素地中(白地)中
にNi粒子(黒地)が平均粒径1μm以下で分散してい
る。図5に、Ag粉末のX線回折分析結果をあらわすグ
ラフを示す。AgとNiのピークのみがあらわれてい
る。なお、Ag粉末の酸素含有量は0.24wt%であっ
た。
【0047】つぎに、得たNi分散Ag粉末に平均粒径
約3μmのカルボニールNi粉末を混合して加圧(30
kgf/mm2)して成形し成形体を得た。成形体における総N
i含有量は10wt%である。ついで、850℃・2時間
の焼成→420℃・90kgf/mm2 の熱間圧縮を3回繰り
返し焼結体を得た。なお、焼成は真空雰囲気で行った。
【0048】つぎに、焼結体予熱温度800℃、金型温
度420℃で熱間押出して直径8mmに押し出した後、
伸線し直径2mmにした。なお、減面比は225であ
る。直径8mm押出後の断面のX線回折分析結果を図6
に示すとともに、断面の組織を図7に示す。図7は走査
型電子顕微鏡写真(反射電子像)である。図6よりAg
とNi以外にNiOのピークが確認でき、NiO粒子が
分散していることが分かる。
【0049】伸線後、リベッティング加工を施し、接点
性能評価用リベット接点を得た。 −実施例2− 成形体における総Ni含有量が7.5wt%である他、実
施例1と同様にして、接点性能評価用リベット接点を得
た。 −実施例3− 減面率が3025でAg粉末中の酸素含有量が0.19
wt%である他は、実施例1と同様にして、接点性能評価
用リベット接点を得た。
【0050】−実施例4− 成形体における総Ni含有量が7.5wt%、減面率が3
025でNi分散Ag粉末中の酸素含有量が0.19wt
%である他は、実施例1と同様にして、接点性能評価用
リベット接点を得た。 −実施例5− Ni分散Ag粉末でのNi量が5.0wt%であり、成形
体での総Ni含有量が6.0wt%であって、混合前に、
4気圧の酸素雰囲気中、450℃の温度で熱処理して内
部酸化処理するようにした他は、実施例1と同様にし
て、接点性能評価用リベット接点を得た。
【0051】−実施例6− 実施例1で得たNi分散Ag粉末を、混合前に、水素雰
囲気中、450℃の温度で熱処理するようにした他は、
実施例1と同様にして、接点性能評価用リベット接点を
得た。粉末中の酸素含有量は0.05wt%であった。 −実施例7− 成形体における総Ni含有量が13wt%であり、1回目
の焼成は真空雰囲気、2、3回目の焼成はN2 雰囲気で
行い焼結させるようにした他、実施例1と同様にして、
接点性能評価用リベット接点を得た。
【0052】−実施例8− Ag粉末中のNi量が5wt%であって、成形体における
総Ni含有量が7wt%であり、1回目の焼成は真空雰囲
気、2、3回目の焼成はN2 雰囲気で行い焼結させるよ
うにした他は、実施例1と同様にして、接点性能評価用
リベット接点を得た。
【0053】−実施例9− Ag粉末中のNi量が1wt%であって、成形体における
総Ni含有量が20wt%であり、1回目の焼成は真空雰
囲気、2、3回目の焼成はN2 雰囲気で行い焼結させる
ようにした他は、実施例1と同様にして、接点性能評価
用リベット接点を得た。
【0054】−実施例10− Ag粉末中のNi量が1wt%であって、成形体における
総Ni含有量が40wt%であり、1回目の焼成は真空雰
囲気、2、3回目の焼成はN2 雰囲気で行い焼結させる
ようにした他は、実施例1と同様にして、接点性能評価
用リベット接点を得た。
【0055】−比較例1− Ag粉末として、Ni未分散の45μmアンダーの電解
Ag粉末を用いた他は、実施例1と同様にして、接点性
能評価用リベット接点を得た。なお、Ni総含有量は1
0wt%である。伸線後の断面を図8に示す。図8は走査
型電子顕微鏡写真である(反射電子像)。
【0056】−比較例2− AgおよびNiを組成がNiが10wt%となる割合で高
周波炉で一緒に溶解し1650℃の融液を得て、これを
ノズルより噴出させるとともに高圧Arガスで急冷粉末
化させた(ガスアトマイズ法による粉末化)。得られた
粉末はNi分散Ag粉末に粗大Ni粉末が混入した粉末
であった。得られた粉末を45μmアンダーに分級し、
接点材料用原料粉末とした。混合粉末全体のNi含有量
は9.1wt%であった。以下、実施例と同様にして、接
点性能評価用リベット接点を得た。
【0057】伸線後の接点材料の断面のX線回折分析で
は、AgとNiのピークのみがあらわれているだけでN
iOは検出されなかった。図14は伸線後の接点材料の
伸線方向の断面の金属顕微鏡写真であり、白色部分がA
g、灰色部分がNiである。10μmを超す粗大Ni粉
末の混入があったことが分かる。大きなNi粒子の周囲
に空隙が出来ていて、AgとNiが剥離状態にあること
が分かる。接点材料としては致命的な欠陥である。
【0058】図15は接点材料中のNi粒子断面をあら
わす電子顕微鏡写真(SEM像)である。写真の黒い部
分は空隙である。Niは融点が高いと同時に急冷する為
に凝固するまでの時間が短くて、いわゆる引け巣が生じ
てしまったのである。この場合、通電接触面で大きなN
i粒子同士の接触および熱電導率の低下が起こるため、
耐溶着性の劣化や接触抵抗の増大・不安定化等の不都合
を招来する。
【0059】実施例1〜10および比較例1、2のリベ
ット接点について、ASTM試験等により大気中で耐溶
着特性、消耗特性、接触抵抗、酸素含有量、1μm以下
のNi粒子とNiO粒子の含有量を前述の方法で調べた
(サンプル数N=3)。試験条件は下記の通りである。
結果を表1に示す。負荷:抵抗負荷、 電圧:100
V、 電流:40A、 開閉回数:5万回
【0060】
【表1】 表1に示す通り、実施例の接点は比較例の接点に比べて
耐溶着性、耐消耗性の双方とも優れている。図7および
図8にみるように、実施例の接点面は比較例に比べてカ
ルボニールNi粒子間に微細なNi粒子ないしNiO粒
子が多数存在しており、Ag素地部分がくまなく強化さ
れており、これが基本的に接点性能を向上させているこ
とがよく分かる。
【0061】図10は、図7および図8の粒径分布を定
量化したものである。実施例1の接点では1μm以下の
微細なNi粒子ないし微細なNiO粒子が非常に多く分
布していることがよく分かる。図11は実施例1の伸線
後の接点材料の縦断面を示す走査型電子顕微鏡写真であ
る(反射電子像)。AgとNiの間が剥離することなく
加工性も良好であることがよく分かる。
【0062】続いて、得られた各接点について接点性能
および材料特性をさらに詳しく調べた。図9は、実施例
3および比較例1の接点を容量性負荷で試験した結果を
示しており、溶着に至るまでの開閉回数のワイブル分布
を示すグラフである。90%信頼度(ρ90)は、実施例
3は47.4であるのに対し、比較例1は2.4に過ぎ
ず、約20倍も耐溶着性が向上している。
【0063】実施例1、3〜6の接点、比較例1、2の
接点をシールタイプリレーに組み込み、外部空気雰囲気
から遮断された状態での接点性能を調べた。耐溶着性は
250V、8Aの抵抗負荷で10万回開閉したときの溶
着の有無で、耐消耗性は同負荷で開閉後の絶縁劣化の有
無(1kV、10mA、1分間を基準)で判断した。絶
縁劣化は接点が解離していても消耗粉により電路を形成
することで生じる。試験台数は3台である。表2に試験
結果を記す。
【0064】また、試験後、接点まわりを観察したとこ
ろ、実施例の接点を組み込んだ場合はバネ部にまでアー
クは飛散せず接点部分のみでアークを生じでいたが、一
方、比較例の接点を組み込んだ場合はバネ部にまでアー
クが飛散しており、実施例の場合はアーク安定性が高い
ことが確認できた。
【0065】
【表2】 表2より空気と遮断された状態でも、微細なNiOが分
散していれば、良好な接点性能が維持されることが分か
る。図12は、実施例3、4および比較例1の伸線した
後の材料(直径4mm)に対する引張試験結果を示す。
但し、平行部長さ5mm、ひずみ速度6.67×10-4
の試験条件である。実施例の方が比較例よりも抗張力が
向上しており、Niの微細分散で材料強度が向上してい
ることがよく分かる。
【0066】図13は、実施例3および比較例1の伸線
加工後(直径2mm)および焼鈍後(973K、360
0sec)の高温硬度の測定結果である。測定範囲全域
で実施例の方が優れていることがよく分かる。高温硬度
の高いことは耐溶着性に優れていることを裏ずけるもの
である。
【0067】
【発明の効果】請求項1記載の接点材料は、Ag素地中
に分散したNiO粒子がアーク安定性を高めるとともに
Ni粒子(金属Ni粒子)も分散しているため、Ni系
粒子とAg素地の結合低下が問題となる事態も避けられ
る。それに、接点材料中の総Ni含有量が適正であるた
め、Ni含有効果が適切かつ確実であるし、耐消耗性も
良好である。さらに、接点材料中のNiO粒子の含有量
が適正であるため、NiO含有効果が適切かつ確実であ
るし、微細なNiO粒子と微細なNi粒子の分散量も十
分であるため、Ag素地強化ないしアーク安定向上が適
切かつ確実になされる。
【0068】請求項2記載の接点材料は、Ni粒子の粒
径が適正であるため、Ni粒子添加が適切な効果を生じ
る。
【0069】請求項3記載の接点材料は、シール型開閉
機器においても高いアーク安定性を示すため非常に有用
である。請求項4以下の製造方法で得られた接点材料
は、Ag粉末中の微細なNiO粒子および/または微細
なNi粒子でAg素地が十分に強化されており、優れた
耐溶着性のみならず優れた耐消耗性を備えている。それ
に、複合化粉末に対し粒径の適切なNi粉末が添加混合
されているため、加工性や耐溶着性・耐消耗性の低下を
引き起こす粗大Ni粒子の混入も解消されている。加え
て、Ag粉末中に予め分散しているNiおよび/または
NiOはAg素地中に固溶した状態で存在しているので
はなく、偏在して塊(粒子)を形成しているため、Ag
素地のもつ高い電導度が維持された接触抵抗の安定した
有用な材料となっている。それだけでなく複合化粉末中
のNi粒子またはNiO粒子の含有量が、適正であるた
め、確実にAg素地が強化され、Ag粉末中のNi量の
制御も容易で、しかも、粗大Ni粉末の混入を確実に避
けることができる利点がある。
【0070】また、水アイマイズ法で得たNi分散Ag
粉末を用いる場合、アーク安定性を高めるNiO粒子を
格別に追加工程を要することなく分散させることができ
るという利点がある。
【0071】さらに、複合化粉末の粒径が45μm以下
と適正である場合、Ni粉末との混合がうまくでき、N
i粉末同士の間隔が開きすぎることなく比較的大きなN
i粒子がAg素地中に適切に分散した状態となるという
利点がある。また、後添加するNi粉末が10μm以下
のカルボニールNi粉末と適正なものである場合、焼結
し易く耐溶着性もよいし、引け巣もなく異形であり剥離
し難く、しかも、安価であるためコスト的にも有利であ
るという利点があるし、焼結後の成形体を減面比が15
0以上と適正である場合は、耐溶着性がより向上するよ
うになるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の接点材料の引き伸ばし後の状態をあ
らわす説明図である。
【図2】実施例1のNi分散Ag粉末の粒径分布をあら
わすグラフである。
【図3】実施例1のNi分散Ag粉末の粒子構造をあら
わす走査型電子顕微鏡写真である。
【図4】実施例1のNi分散Ag粉末内部の金属組織を
あらわす走査型電子顕微鏡写真である。
【図5】実施例1のNi分散Ag粉末のX線回折分析結
果をあらわすグラフである。
【図6】実施例1の接点材料のX線回折分析結果をあら
わすグラフである。
【図7】実施例1の伸線後接点材料の断面の金属組織を
あらわす走査型電子顕微鏡写真である。
【図8】比較例1の伸線後接点材料の断面の金属組織を
あらわす走査型電子顕微鏡写真である。
【図9】実施例3および比較例1の接点の溶着に至まで
の開閉回数のワイブル分布をあらわすグラフである。
【図10】実施例1と比較例1の接点材料におけるNi系
粒子の粒径分布を定量化してあらわすグラフである。
【図11】実施例1の伸線後接点材料の縦断面の金属組織
をあらわす走査型電子顕微鏡写真である。
【図12】実施例と比較例の接点材料の抗張力を示すグラ
フである。
【図13】実施例と比較例の接点材料の高温硬度をあらわ
すグラフである。
【図14】比較例2の接点材料の断面の金属組織をあらわ
す金属顕微鏡写真である。
【図15】比較例2の接点材料の断面におけるNi粒子ま
わり部分の金属組織をあらわす走査型電子顕微鏡写真で
ある。
【符合の説明】
1 接点材料 2 Ag素地 3 微細なNiO粒子(ないしNi粒子) 4 Ni粉末(によるNi粒子)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 修司 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−159952(JP,A) 特開 昭52−50558(JP,A)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ag素地中にNi粒子とNiO粒子が分
    散され、Ni粒子とNiO粒子の含有量がNi換算で6
    〜40wt%であって、NiO粒子の含有量がNiOを
    構成する酸素に換算して0.03〜1.5wt%であ
    り、粒径1μm以下のNiO粒子の含有量または粒径1
    μm以下のNiO粒子と粒径1μm以下のNi粒子の含
    有量がNi換算で0.4wt%以上である接点材料。
  2. 【請求項2】 Ni粒子の粒径が10μm以下である請
    求項1記載の接点材料。
  3. 【請求項3】 接点材料がシール型開閉機器の電気接点
    用である請求項1または2記載の接点材料。
  4. 【請求項4】 1〜5wt%のNiが平均粒径1μm以
    下の粒子として分散しているとともに酸素をも含有する
    Ag粉末に、Ni粉末を添加混合した混合粉末の成形体
    を焼結する接点材料の製造方法。
  5. 【請求項5】 Ag粉末が、1〜5wt%のNiを含有
    するAg−Ni融液を水アトマイズ法で粉末にしたもの
    である請求項4記載の接点材料の製造方法。
  6. 【請求項6】 金属量換算で1〜5wt%のNiがその
    一部または全部がNiOのかたちで平均粒径1μm以下
    の粒子として分散しているAg粉末に、Ni粉末を添加
    混合した混合粉末の成形体を焼結する接点材料の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 Ag粉末が、1〜5wt%のNiを含有
    するAg−Ni融液を水アトマイズ法で粉末にしたもの
    である請求項6記載の接点材料の製造方法。
  8. 【請求項8】 Ag粉末の粒径が45μm以下である請
    求項4から7までのいずれかに記載の接点材料の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 Ni粉末が平均粒径10μm以下のカル
    ボニールNi粉末である請求項4から8までのいずれか
    に記載の接点材料の製造方法。
  10. 【請求項10】 焼結後の成形体を減面比が150以上
    となるように引き伸ばす請求項4から9までのいずれか
    に記載の接点材料の製造方法。
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