JPH06104873B2 - 銀―金属酸化物系接点用材料及びその製造方法 - Google Patents
銀―金属酸化物系接点用材料及びその製造方法Info
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- JPH06104873B2 JPH06104873B2 JP61160183A JP16018386A JPH06104873B2 JP H06104873 B2 JPH06104873 B2 JP H06104873B2 JP 61160183 A JP61160183 A JP 61160183A JP 16018386 A JP16018386 A JP 16018386A JP H06104873 B2 JPH06104873 B2 JP H06104873B2
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- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
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- C22C1/00—Making non-ferrous alloys
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- C22C1/1026—Alloys containing non-metals starting from a solution or a suspension of (a) compound(s) of at least one of the alloy constituents
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- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22F—WORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
- B22F9/00—Making metallic powder or suspensions thereof
- B22F9/16—Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
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- C22C32/001—Non-ferrous alloys containing at least 5% by weight but less than 50% by weight of oxides, carbides, borides, nitrides, silicides or other metal compounds, e.g. oxynitrides, sulfides, whether added as such or formed in situ with only oxides
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- C22C32/0021—Matrix based on noble metals, Cu or alloys thereof
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はAgを主成分とし、その中に金属酸化物を分散し
た銀−金属酸化物系接点用材料、特にCdの含有しない接
点用材料の製造方法に関する。
た銀−金属酸化物系接点用材料、特にCdの含有しない接
点用材料の製造方法に関する。
(従来の技術) 近時、各産業分野における合理化、自動化は目覚ましい
発達を遂げているが、これに伴い装置はますます大型化
し、複雑化する傾向にある。反面、これらの装置の制御
系はむしろ小型化、高頻度、大容量化が要求され接点へ
の負荷もますます大きくなってきている。
発達を遂げているが、これに伴い装置はますます大型化
し、複雑化する傾向にある。反面、これらの装置の制御
系はむしろ小型化、高頻度、大容量化が要求され接点へ
の負荷もますます大きくなってきている。
Agに酸化カドミウムなどを配した、所謂Ag−金属酸化物
系接点は耐溶着性、耐消耗性などの接点特性がすぐれて
おり、特に中負荷用接点として有用であるが、Cdの精練
に係わる有害性や公害問題が指摘されたのを契機として
Cdの含有しない接点用材料の開発が進められ、Ag中にSb
及びSn、Zn、Mn、In、Cu、Bi、Pbなどの酸化物を分散し
た材料もまたAg−酸化カドミウム系と同等以上の接点特
性を示すものとしてその効果が確認されている。
系接点は耐溶着性、耐消耗性などの接点特性がすぐれて
おり、特に中負荷用接点として有用であるが、Cdの精練
に係わる有害性や公害問題が指摘されたのを契機として
Cdの含有しない接点用材料の開発が進められ、Ag中にSb
及びSn、Zn、Mn、In、Cu、Bi、Pbなどの酸化物を分散し
た材料もまたAg−酸化カドミウム系と同等以上の接点特
性を示すものとしてその効果が確認されている。
これら銀−金属酸化物系接点用材料の製造方法には焼結
法と内部酸化法があり、現在は殆んど内部酸化法で製造
されている。
法と内部酸化法があり、現在は殆んど内部酸化法で製造
されている。
内部酸化法はAgと溶質金属としてのCd、Sb、Snなどとの
溶製合金をつくり、これを所望の成形体に加工した後通
常740℃以上に、一般的には酸素分圧3atm以上の条件で
加熱して溶質金属のみを選択的に酸化する方である。他
方、焼結法はAg粉と卑金属酸化物粉とを成形後焼結した
り、Ag粉と卑金属粉とを焼結後内部酸化するものを総称
するが、この焼結法に属する電気接点の製造法について
さらに詳しく述べると、 Ag粉と単一酸化物粉或は卑金属の共沈酸化物粉とを機
械的に混合、焼結するAg粉−酸化物粉混合焼結法。
溶製合金をつくり、これを所望の成形体に加工した後通
常740℃以上に、一般的には酸素分圧3atm以上の条件で
加熱して溶質金属のみを選択的に酸化する方である。他
方、焼結法はAg粉と卑金属酸化物粉とを成形後焼結した
り、Ag粉と卑金属粉とを焼結後内部酸化するものを総称
するが、この焼結法に属する電気接点の製造法について
さらに詳しく述べると、 Ag粉と単一酸化物粉或は卑金属の共沈酸化物粉とを機
械的に混合、焼結するAg粉−酸化物粉混合焼結法。
アトマイズ合金粉やアーク製粉のような未酸化Ag合金
を一旦、予備酸化した後、焼結し、さらに本格的に内部
酸化する焼結内部酸化方法。
を一旦、予備酸化した後、焼結し、さらに本格的に内部
酸化する焼結内部酸化方法。
内部酸化性Ag合金を溶製法によって製造した板または
線を破砕し、これらの細片を内部酸化した後焼結する破
砕片内部酸化焼結法。
線を破砕し、これらの細片を内部酸化した後焼結する破
砕片内部酸化焼結法。
内部酸化性Ag合金を溶製後板または線などに加工した
後、内部酸化し、さらにこのAg−金属酸化物体を機械的
に破砕し、粉末治金法で所望形状に加工する内部酸化破
砕焼結法などがある。
後、内部酸化し、さらにこのAg−金属酸化物体を機械的
に破砕し、粉末治金法で所望形状に加工する内部酸化破
砕焼結法などがある。
上記内部酸化法は、溶製法で作ったAg合金の成形体を酸
化雰囲気中で加熱して溶質金属を選択的に酸化し、これ
らを溶媒金属であるAgマトリックスから酸化物として析
出せしむるものであるため、内部酸化前線では溶質金属
の急激な濃度勾配が生ずる。従って溶質原子は酸素の侵
入方向へ拡散を開始し、処理時間の経過とともに酸素の
侵入速度が遅くなるため酸化物粒子の大きさ及び分布は
表層が微細かつ密で、内部に向かうに従い酸化物粒子は
粗大化し、分布も粗くなり中心部には溶質金属が拡散し
たために生ずる酸化物の希薄な層が出現し、その希薄層
の厚さは溶質金属の種類、濃度及び酸素分圧や内部酸化
温度によって異なるが、通常0.1mmから0.3mmにも達する
ものである(特公昭60−16505号公報参照)。而も接点
消耗が希薄層にまで及ぶと、溶着事故に発展するという
直接的な影響の他に材料内部の不均一性に起因する異常
消耗が起り易い。
化雰囲気中で加熱して溶質金属を選択的に酸化し、これ
らを溶媒金属であるAgマトリックスから酸化物として析
出せしむるものであるため、内部酸化前線では溶質金属
の急激な濃度勾配が生ずる。従って溶質原子は酸素の侵
入方向へ拡散を開始し、処理時間の経過とともに酸素の
侵入速度が遅くなるため酸化物粒子の大きさ及び分布は
表層が微細かつ密で、内部に向かうに従い酸化物粒子は
粗大化し、分布も粗くなり中心部には溶質金属が拡散し
たために生ずる酸化物の希薄な層が出現し、その希薄層
の厚さは溶質金属の種類、濃度及び酸素分圧や内部酸化
温度によって異なるが、通常0.1mmから0.3mmにも達する
ものである(特公昭60−16505号公報参照)。而も接点
消耗が希薄層にまで及ぶと、溶着事故に発展するという
直接的な影響の他に材料内部の不均一性に起因する異常
消耗が起り易い。
また内部酸化は高温、高圧力のもとで外部から強制的に
酸素を与えて処理するため、処理終了後も歪が残留し、
加えて酸素侵入分に相当する容積増加が起るため、微細
なクラック性内部欠陥が発生する。
酸素を与えて処理するため、処理終了後も歪が残留し、
加えて酸素侵入分に相当する容積増加が起るため、微細
なクラック性内部欠陥が発生する。
さらに、内部酸化法の避け得ない欠点の一つは結晶粒界
が電気、熱伝導度が極度に劣る酸化物の凝集体または凝
集層で構成されるため、ジュール熱、アーク熱によって
発生した熱の放散率が小さくなり、接点が蓄熱傾向とな
って濃度上昇や消耗量の増加現象を招来するなどの欠点
を有する。
が電気、熱伝導度が極度に劣る酸化物の凝集体または凝
集層で構成されるため、ジュール熱、アーク熱によって
発生した熱の放散率が小さくなり、接点が蓄熱傾向とな
って濃度上昇や消耗量の増加現象を招来するなどの欠点
を有する。
その上、上記従来法において の場合は典型的な粉末治金法で、溶製に必要な大掛り
な設備が不要の上、必要な酸化物を調達できれば合金化
や内部酸化上の制約なしに各種酸化物を用いられるとい
う利点があるが、製法上、必ずAg粉と酸化物粉との機械
的、物理的混合工程を省くことができないため、密度
差、その他の理由で均一な分散が得られず、現在は殆ん
ど用いられていない。
な設備が不要の上、必要な酸化物を調達できれば合金化
や内部酸化上の制約なしに各種酸化物を用いられるとい
う利点があるが、製法上、必ずAg粉と酸化物粉との機械
的、物理的混合工程を省くことができないため、密度
差、その他の理由で均一な分散が得られず、現在は殆ん
ど用いられていない。
の場合は粉体を内部酸化する際、粉体同士の拡散防止
のためできるだけ低い温度で処理する必要がある〔通常
の内部酸化温度は740℃以上〕が、内部酸化温度が低い
場合は粉体表面上に諸特性上好ましいサブスケールが生
成されるため焼結接点の粉体間強度が小さく、接点消耗
が激しくなる。
のためできるだけ低い温度で処理する必要がある〔通常
の内部酸化温度は740℃以上〕が、内部酸化温度が低い
場合は粉体表面上に諸特性上好ましいサブスケールが生
成されるため焼結接点の粉体間強度が小さく、接点消耗
が激しくなる。
の場合は、の場合と同様に細片同士の拡散防止のた
め、低い温度で内部酸化する必要があり、そのため同様
の弊害を生じ、また細片の内部に酸化物の希薄な層が形
成されることは前記内部酸化法と同様である。
め、低い温度で内部酸化する必要があり、そのため同様
の弊害を生じ、また細片の内部に酸化物の希薄な層が形
成されることは前記内部酸化法と同様である。
の場合は、Ag合金を溶解、鋳造、鍛造、塑性加工によ
って線または板となし、完全に内部酸化した後粉砕する
という極めて複雑な工程をとるためコスト的にも非常に
高く、また機械的粉砕には加工限界があり、粉体の大き
さは0.1mm程度にとどまり、微細粉末とすることは至難
であるばかりでなく粉砕時には不純物が混入し易く、諸
特性に好ましからざる影響を及ぼすとともに内部酸化時
の希薄層や前述のような高電気抵抗、低熱伝導性の結晶
粒界ともども粉砕されるため焼結後の内部組織が不均一
となり異常消耗の原因となるなどの欠点を有する。
って線または板となし、完全に内部酸化した後粉砕する
という極めて複雑な工程をとるためコスト的にも非常に
高く、また機械的粉砕には加工限界があり、粉体の大き
さは0.1mm程度にとどまり、微細粉末とすることは至難
であるばかりでなく粉砕時には不純物が混入し易く、諸
特性に好ましからざる影響を及ぼすとともに内部酸化時
の希薄層や前述のような高電気抵抗、低熱伝導性の結晶
粒界ともども粉砕されるため焼結後の内部組織が不均一
となり異常消耗の原因となるなどの欠点を有する。
さらにこの内部酸化法においては、溶質金属の量がある
一定量を超えると酸素の侵入が困難となり、内部酸化が
進行しなくなるためAgに対する溶質金属の量が限定され
るという決定的な欠陥を有する。
一定量を超えると酸素の侵入が困難となり、内部酸化が
進行しなくなるためAgに対する溶質金属の量が限定され
るという決定的な欠陥を有する。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記従来法において生ずる種々の欠陥、例えば
焼結法の場合の“酸化物の不均一分散”や内部酸化法に
よる“内部酸化時に発生する残留歪”や“酸素侵入時の
容積増加によるクラック性内部欠陥”、“表層付近と内
部との酸化物粒子や結晶粒の不均一性”、“低熱伝導
度、高電気抵抗の結晶粒界”などの欠陥を排除しなが
ら、金属酸化物の量或は金属の種類の選択を自由に行な
い(即ち、内部歪や内部欠陥がなく低熱伝導度、高電気
抵抗の結晶粒界を排除し、表層と内部を均一、かつ微細
な酸化物で構成し)耐溶着性、耐消耗性、接触安定性な
どの接点特性を向上せしめるとともにCdの含有しないAg
−金属酸化物系接点用材料の製造方法を提供することを
目的とするものである。
焼結法の場合の“酸化物の不均一分散”や内部酸化法に
よる“内部酸化時に発生する残留歪”や“酸素侵入時の
容積増加によるクラック性内部欠陥”、“表層付近と内
部との酸化物粒子や結晶粒の不均一性”、“低熱伝導
度、高電気抵抗の結晶粒界”などの欠陥を排除しなが
ら、金属酸化物の量或は金属の種類の選択を自由に行な
い(即ち、内部歪や内部欠陥がなく低熱伝導度、高電気
抵抗の結晶粒界を排除し、表層と内部を均一、かつ微細
な酸化物で構成し)耐溶着性、耐消耗性、接触安定性な
どの接点特性を向上せしめるとともにCdの含有しないAg
−金属酸化物系接点用材料の製造方法を提供することを
目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は上記目的を達成するために主成分であるAgと重
量で全体の5〜30%のSb、Sn、Zn、In、Cu、Mn、Bi及び
Pbからなる群より選ばれる1種以上の金属の酸化物及び
必要に応じ0.05〜2%のMg、Al、Fe、Ni、Co、Si、Ga、
Ge、Te、Ca及びLiからなる群より選ばれる1種以上の金
属の酸化物並びに不純物を含有し、(但し上記金属酸化
物の総量は5〜32%とする)、焼結後の状態においてAg
を主成分とするマトリックス中に上記金属酸化物をほぼ
一様に、特に5μ以下の極めて微細な上記酸化物を均一
に分散させ、而もこれら酸化物の20μ以上の大きさを有
する凝集体またはその酸化物凝集体の連続した凝集層で
構成される。結晶粒界を存在させないことを特徴とする
Cdの含有しないAg−金属酸化物系接点用材料の製造方法
に関するもので、AgとSb、Sn、Zn、In、Cu、Mn、Bi及び
Pbからなる群より選ばれる金属の1種以上及び必要に応
じMg、Al、Fe、Ni、Co、Si、Ga、Ge、Te、Ca及びLiから
なる群より選ばれる金属の1種以上とをイオン状態で含
有する水溶液の水素イオン濃度を次の3段階、(a)ま
ず、水素イオン濃度9.5〜10.5の中アルカリ性、 (b)水素イオン濃度12.5〜13.5の強アルカリ性、次い
で (c)水素イオン濃度8〜9の弱アルカリ性 に調整することによってAg酸素化合物と上記金属の酸化
物及び(又は)水酸化物とを同時または順次に沈殿させ
て混合物となし、この沈殿物を乾燥後適宜な熱処理をす
ることによってAgと上記金属の酸化物との混合粉を生成
させた後、これを成形焼結することによって前述の如き
組織を有するCdの含有しないAg−金属酸化物系接点用材
料を製造するものである。
量で全体の5〜30%のSb、Sn、Zn、In、Cu、Mn、Bi及び
Pbからなる群より選ばれる1種以上の金属の酸化物及び
必要に応じ0.05〜2%のMg、Al、Fe、Ni、Co、Si、Ga、
Ge、Te、Ca及びLiからなる群より選ばれる1種以上の金
属の酸化物並びに不純物を含有し、(但し上記金属酸化
物の総量は5〜32%とする)、焼結後の状態においてAg
を主成分とするマトリックス中に上記金属酸化物をほぼ
一様に、特に5μ以下の極めて微細な上記酸化物を均一
に分散させ、而もこれら酸化物の20μ以上の大きさを有
する凝集体またはその酸化物凝集体の連続した凝集層で
構成される。結晶粒界を存在させないことを特徴とする
Cdの含有しないAg−金属酸化物系接点用材料の製造方法
に関するもので、AgとSb、Sn、Zn、In、Cu、Mn、Bi及び
Pbからなる群より選ばれる金属の1種以上及び必要に応
じMg、Al、Fe、Ni、Co、Si、Ga、Ge、Te、Ca及びLiから
なる群より選ばれる金属の1種以上とをイオン状態で含
有する水溶液の水素イオン濃度を次の3段階、(a)ま
ず、水素イオン濃度9.5〜10.5の中アルカリ性、 (b)水素イオン濃度12.5〜13.5の強アルカリ性、次い
で (c)水素イオン濃度8〜9の弱アルカリ性 に調整することによってAg酸素化合物と上記金属の酸化
物及び(又は)水酸化物とを同時または順次に沈殿させ
て混合物となし、この沈殿物を乾燥後適宜な熱処理をす
ることによってAgと上記金属の酸化物との混合粉を生成
させた後、これを成形焼結することによって前述の如き
組織を有するCdの含有しないAg−金属酸化物系接点用材
料を製造するものである。
本発明の方法により製造される接点用材料は前述の如き
従来技術では製造されない組織を有するものであり、こ
れは接点用材料として以下に述べるようなすぐれた各種
の特性を示す原因となるものであろうと考えられるもの
である。ここにおいてSb、Sn、Zn、In、Cu、Mn、Bi、Pb
より成る群より選ばれる主添加元素の1種以上の酸化物
を5〜30重量%、また必要に応じMg、Al、Fe、Ni、Co、
Si、Ga、Ge、Te、Ca、Liより成る群より選ばれる従添加
元素の1種以上の酸化物を0.05〜2重量%、総量で5〜
32重量%含有せしめているのは、上記主添加元素の酸化
物が30%を超えると、焼結性の低下、電気抵抗の増加な
どを招き、また5%未満では接点特性のうち、特に耐溶
着性に乏しくなるためである。一方、上記従添加元素の
酸化物が0.05%未満では上記主添加元素の酸化物の奏す
る特性の相乗的添加効果を期待することができず、また
2%を超えると主添加元素酸化物の奏する効果(接点特
性、焼結性)を阻害するためである。
従来技術では製造されない組織を有するものであり、こ
れは接点用材料として以下に述べるようなすぐれた各種
の特性を示す原因となるものであろうと考えられるもの
である。ここにおいてSb、Sn、Zn、In、Cu、Mn、Bi、Pb
より成る群より選ばれる主添加元素の1種以上の酸化物
を5〜30重量%、また必要に応じMg、Al、Fe、Ni、Co、
Si、Ga、Ge、Te、Ca、Liより成る群より選ばれる従添加
元素の1種以上の酸化物を0.05〜2重量%、総量で5〜
32重量%含有せしめているのは、上記主添加元素の酸化
物が30%を超えると、焼結性の低下、電気抵抗の増加な
どを招き、また5%未満では接点特性のうち、特に耐溶
着性に乏しくなるためである。一方、上記従添加元素の
酸化物が0.05%未満では上記主添加元素の酸化物の奏す
る特性の相乗的添加効果を期待することができず、また
2%を超えると主添加元素酸化物の奏する効果(接点特
性、焼結性)を阻害するためである。
従来、酸化物を共沈法により製造することは周知の手段
であり、また銀塩とカドミウム塩との混合水溶液に苛性
アルカリ、炭酸アルカリを添加してAg2O、AgCO3やCd(O
H)2、CdCO3などの塩を作り、これを加熱分解してAgと
酸化カドミウムの混合粉末とし、これを加圧成形及び加
熱焼結するAg−酸化カドミウム電気接点材料の製造法も
公知であるが(特公昭33−4706号公報参照)、本発明の
ようにAgイオンをCd以外の卑金属イオンと共存する液液
より水素イオン濃度を調整しながら、極めて微細な水酸
化物、酸化物を共沈せしめた例はない。
であり、また銀塩とカドミウム塩との混合水溶液に苛性
アルカリ、炭酸アルカリを添加してAg2O、AgCO3やCd(O
H)2、CdCO3などの塩を作り、これを加熱分解してAgと
酸化カドミウムの混合粉末とし、これを加圧成形及び加
熱焼結するAg−酸化カドミウム電気接点材料の製造法も
公知であるが(特公昭33−4706号公報参照)、本発明の
ようにAgイオンをCd以外の卑金属イオンと共存する液液
より水素イオン濃度を調整しながら、極めて微細な水酸
化物、酸化物を共沈せしめた例はない。
Ag以外の金属の水酸化物、酸化物が溶液中に生成される
ときは水酸化物や酸化物同士が非常に凝集し易く、その
ため二次的な凝集や二次粒子の成長が起り偏在は避けら
れない。然るにAgイオンを多量に含有する溶液において
は沈殿する多量かつ微細な銀酸素化合物が上記凝集や成
長を抑制する効果が考えられ、そのために凝集や成長に
伴う前述の偏在を避けて均一な高分散性のAg−卑金属酸
化物の複合粒子が生成されるものと推測され、斯る共沈
手段と適正な熱処理、これによって得られる混合粉末を
成形、焼結することによってはじめて極めて微細な例え
ば粒径5μ以下、通常は2μ程度の金属酸化物がマトリ
ックス中に均一に分散し、従来の内部酸化法にみられる
ような酸化物凝集体または凝集層で構成される結晶粒界
が存在しない組織を有する焼結材料を得るものである。
ときは水酸化物や酸化物同士が非常に凝集し易く、その
ため二次的な凝集や二次粒子の成長が起り偏在は避けら
れない。然るにAgイオンを多量に含有する溶液において
は沈殿する多量かつ微細な銀酸素化合物が上記凝集や成
長を抑制する効果が考えられ、そのために凝集や成長に
伴う前述の偏在を避けて均一な高分散性のAg−卑金属酸
化物の複合粒子が生成されるものと推測され、斯る共沈
手段と適正な熱処理、これによって得られる混合粉末を
成形、焼結することによってはじめて極めて微細な例え
ば粒径5μ以下、通常は2μ程度の金属酸化物がマトリ
ックス中に均一に分散し、従来の内部酸化法にみられる
ような酸化物凝集体または凝集層で構成される結晶粒界
が存在しない組織を有する焼結材料を得るものである。
以下、本発明について詳述する。
本発明は主成分であるAgとSb、Sn、Zn、In、Cu、Mn、B
i、Pbの1種以上と必要に応じてMg、Al、Fe、Ni、Co、S
i、Ga、Ge、Te、Ca、Liの1種以上を所要量、硝酸、硝
酸+硫酸の混酸、硝酸+弗化水素酸の混酸などで分解し
て原料溶液とし、この酸性水溶液を攪拌しながらアルカ
リを添加するかあるいはアルカリ性溶液を攪拌しながら
上記原料溶液を添加することにより、水素イオン濃度を
調整しながらAg酸素化合物と上記金属の水酸化物及び
(又は)酸化物の混合物を溶液より析出せしめる。この
際、塩酸などのAgイオンと反応して水に不溶性の塩を生
成するような酸の使用は避けねばなず、また添加金属イ
オンと沈殿を生成し易い酸の使用も注意する必要があ
る。それはこの沈殿が生成すると所望する酸化物、水酸
化物の微細かつ均一な分散が望めなくなり、また金属を
酸で溶解することなく適当に金属塩を選択して水または
酸に溶解して、所望の金属成分を含有する水溶液を原料
溶液とすることもできる。
i、Pbの1種以上と必要に応じてMg、Al、Fe、Ni、Co、S
i、Ga、Ge、Te、Ca、Liの1種以上を所要量、硝酸、硝
酸+硫酸の混酸、硝酸+弗化水素酸の混酸などで分解し
て原料溶液とし、この酸性水溶液を攪拌しながらアルカ
リを添加するかあるいはアルカリ性溶液を攪拌しながら
上記原料溶液を添加することにより、水素イオン濃度を
調整しながらAg酸素化合物と上記金属の水酸化物及び
(又は)酸化物の混合物を溶液より析出せしめる。この
際、塩酸などのAgイオンと反応して水に不溶性の塩を生
成するような酸の使用は避けねばなず、また添加金属イ
オンと沈殿を生成し易い酸の使用も注意する必要があ
る。それはこの沈殿が生成すると所望する酸化物、水酸
化物の微細かつ均一な分散が望めなくなり、また金属を
酸で溶解することなく適当に金属塩を選択して水または
酸に溶解して、所望の金属成分を含有する水溶液を原料
溶液とすることもできる。
本発明はこのように調製された原料溶液を水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリなど、および必要に応じて酸化剤を含
む強塩基性化合物の水溶液を混ぜ、さらに酸性溶液によ
りpHを調整しつつ微細なAg酸素化合物と所望の金属の水
酸化物及び(又は)酸化物の沈殿を生成させるのである
が、特に本発明に用いる金属の場合には強アルカリ領域
で水酸化錯イオン〔M2On+1〕として溶解するので、
一旦pH12.5〜13.5の強アルカリ性として溶出させた後、
水素イオン濃度をpH8〜9の弱アルカリ領域に戻すこと
により再沈殿させることによって、極めて微細な析出物
を得ることが可能になったものである。これを一般反応
式で示すと、次のようになるものと考えられる。
ウム、水酸化カリなど、および必要に応じて酸化剤を含
む強塩基性化合物の水溶液を混ぜ、さらに酸性溶液によ
りpHを調整しつつ微細なAg酸素化合物と所望の金属の水
酸化物及び(又は)酸化物の沈殿を生成させるのである
が、特に本発明に用いる金属の場合には強アルカリ領域
で水酸化錯イオン〔M2On+1〕として溶解するので、
一旦pH12.5〜13.5の強アルカリ性として溶出させた後、
水素イオン濃度をpH8〜9の弱アルカリ領域に戻すこと
により再沈殿させることによって、極めて微細な析出物
を得ることが可能になったものである。これを一般反応
式で示すと、次のようになるものと考えられる。
〔ここでMは金属元素〕ここで用いる強塩基性化合物と
して、前述のCdの場合のように炭酸アルカリ水溶液を用
いた例〔特公昭33−4706〕は炭酸銀の沈殿を生成するの
で、焼結の際にガス抜きなどの操作が必要になり、而も
焼結密度を充分に上げることが難しいので望ましくな
く、またCdの場合はpH12に一気に調整しても共沈せしめ
ることができるが、上記添加元素の場合には前述の通り
一旦強アルカリ性とした後pHを弱アルカリ領域に戻すこ
とにより極めて微細なAg酸素化合物を核として、それと
ともに前記金属の酸化物、水酸化物が沈殿するものであ
る。
して、前述のCdの場合のように炭酸アルカリ水溶液を用
いた例〔特公昭33−4706〕は炭酸銀の沈殿を生成するの
で、焼結の際にガス抜きなどの操作が必要になり、而も
焼結密度を充分に上げることが難しいので望ましくな
く、またCdの場合はpH12に一気に調整しても共沈せしめ
ることができるが、上記添加元素の場合には前述の通り
一旦強アルカリ性とした後pHを弱アルカリ領域に戻すこ
とにより極めて微細なAg酸素化合物を核として、それと
ともに前記金属の酸化物、水酸化物が沈殿するものであ
る。
このような工程によって一度生成したAg酸素化合物やそ
の他の水酸化物が酸、アルカリの添加でpHを調整するこ
とにより溶解、析出を繰り返しながら徐々に沈殿中に分
散させたものは特に均一な分散が得られるので一層効果
的である。
の他の水酸化物が酸、アルカリの添加でpHを調整するこ
とにより溶解、析出を繰り返しながら徐々に沈殿中に分
散させたものは特に均一な分散が得られるので一層効果
的である。
また、反応中は均一な沈殿をつくるために溶液を充分攪
拌することは肝要である。
拌することは肝要である。
次に、生成した沈殿を充分洗浄して銀酸素化合物および
添加金属の酸化物または水酸化物以外の水溶性塩類を除
去し、脱水、乾燥後、さらに不活性ガスまたは大気中に
おいて、例えば300℃以上で1〜5時間程度の熱処理を
行なうことによって水酸化物は酸化物となり、銀酸素化
合物はAgに分解して、平均粒径0.1〜5.0μ程度の極く微
細な前記酸化物がAg中に一様に分散した接点用材料が得
られる。洗浄の不足は諸特性に悪影響を及ぼす塩類が残
留するので充分に洗浄する。
添加金属の酸化物または水酸化物以外の水溶性塩類を除
去し、脱水、乾燥後、さらに不活性ガスまたは大気中に
おいて、例えば300℃以上で1〜5時間程度の熱処理を
行なうことによって水酸化物は酸化物となり、銀酸素化
合物はAgに分解して、平均粒径0.1〜5.0μ程度の極く微
細な前記酸化物がAg中に一様に分散した接点用材料が得
られる。洗浄の不足は諸特性に悪影響を及ぼす塩類が残
留するので充分に洗浄する。
熱処理は添加金属成分(溶質金属成分)の酸化物への分
解温度により決定され工業的には400℃前後が望ましい
が、その際温度、雰囲気、圧力なども金属により適当に
選択される。しかし、あまり高い温度では粉体同士の凝
集が急速に進行するため、本発明の求める粒径5μ以下
の酸化物が得られず、Agと各種金属酸化物との均一な分
散を望むことが難しくなる。
解温度により決定され工業的には400℃前後が望ましい
が、その際温度、雰囲気、圧力なども金属により適当に
選択される。しかし、あまり高い温度では粉体同士の凝
集が急速に進行するため、本発明の求める粒径5μ以下
の酸化物が得られず、Agと各種金属酸化物との均一な分
散を望むことが難しくなる。
上記のようにして得られる微細かつ均一な金属酸化物と
Agとの高分散性混合粉はこれを成形、焼結後所望の形状
に加工してAg−金属酸化物系接点用材料とするものであ
るが、このようにして得られた材料には前述のような欠
陥がなく極めて理想的な接点用材料である。
Agとの高分散性混合粉はこれを成形、焼結後所望の形状
に加工してAg−金属酸化物系接点用材料とするものであ
るが、このようにして得られた材料には前述のような欠
陥がなく極めて理想的な接点用材料である。
また本発明の製造方法により得られた材料は焼結後600
℃以上の温度で比較的長い時間熱処理を行なうことによ
って自己拡散を促がして材料の靭性を増すことができ、
これは接点として寧ろ良い結果が得られる。
℃以上の温度で比較的長い時間熱処理を行なうことによ
って自己拡散を促がして材料の靭性を増すことができ、
これは接点として寧ろ良い結果が得られる。
以下、本発明の特徴を実施例を示して説明する。
実施例1 Ag1870gに硝酸(1+1)4lを加えて加熱分解した溶液
に、Sb40gに硫酸200mlを加えて加熱分解した溶液と、Sn
60gを硝酸600mlと弗化水素酸30ml+水240mlの混酸で分
解した溶液及びCu20gとNi6gに硝酸(1+1)200mlを加
えて加熱分解した溶液を加え、充分攪拌して原料溶液と
した。
に、Sb40gに硫酸200mlを加えて加熱分解した溶液と、Sn
60gを硝酸600mlと弗化水素酸30ml+水240mlの混酸で分
解した溶液及びCu20gとNi6gに硝酸(1+1)200mlを加
えて加熱分解した溶液を加え、充分攪拌して原料溶液と
した。
原料溶液とは別に7kgの水酸化ナトリウムを水20lで溶解
した強塩基性水溶性(A溶液)と、酸化剤として1.5kg
の過硫酸カリウム粉末を用意した。
した強塩基性水溶性(A溶液)と、酸化剤として1.5kg
の過硫酸カリウム粉末を用意した。
原料溶液にA溶液を少量宛添加してpHが8になった時、
過硫酸カリウム粉末全量を添加し、さらにA溶液を添加
してpHを10とし、銀酸素化合物と添加金属の酸化物と及
び水酸化物を生成させた後、A溶液の残部全量を添加し
てpHを13以上とした。次に硝酸を少量宛加えてpHを8.5
に調整し、沈殿を生成させた。
過硫酸カリウム粉末全量を添加し、さらにA溶液を添加
してpHを10とし、銀酸素化合物と添加金属の酸化物と及
び水酸化物を生成させた後、A溶液の残部全量を添加し
てpHを13以上とした。次に硝酸を少量宛加えてpHを8.5
に調整し、沈殿を生成させた。
この沈殿を水洗後、脱水、乾燥し、さらに大気中にて40
0℃×5時間の熱処理を行なった。得られた粉体を成形
後大気中において780℃で3時間加熱、焼結後押出プレ
スにて厚さ4mm、幅30mmの形状に押出した。さらにこの
材料の片面に鑞付けのためのAgを複合し、厚さ1.5mm、
直径8mmの円板状に打ち抜き、650℃×10時間の安定化処
理を行なって試験用接点〔1〕を作成した。
0℃×5時間の熱処理を行なった。得られた粉体を成形
後大気中において780℃で3時間加熱、焼結後押出プレ
スにて厚さ4mm、幅30mmの形状に押出した。さらにこの
材料の片面に鑞付けのためのAgを複合し、厚さ1.5mm、
直径8mmの円板状に打ち抜き、650℃×10時間の安定化処
理を行なって試験用接点〔1〕を作成した。
実施例2 Ag、1840gに硝酸(1+1)4lを加えて加熱分解した溶
液に、Sb20gに硫酸100mlを加えて加熱分解した溶液と、
Sn50gを硝酸500ml・ふっ化水素酸25ml・水200mlの混酸
で分解した溶液と、更に、Zn20gとIn40gおよびCu20gに
硝酸(1+1)400mlを加えて加熱分解した溶液およびC
a10gを水200mlに溶解した溶液を加えて充分攪拌し、原
料溶液を調製した後、実施例〔1〕と同様の工程により
試験用接点(2)をつくった。
液に、Sb20gに硫酸100mlを加えて加熱分解した溶液と、
Sn50gを硝酸500ml・ふっ化水素酸25ml・水200mlの混酸
で分解した溶液と、更に、Zn20gとIn40gおよびCu20gに
硝酸(1+1)400mlを加えて加熱分解した溶液およびC
a10gを水200mlに溶解した溶液を加えて充分攪拌し、原
料溶液を調製した後、実施例〔1〕と同様の工程により
試験用接点(2)をつくった。
実施例3 Ag、1852gに硝酸(1+1)4lを加えて加熱分解した溶
液に、Sb10gに硫酸50mlを加えて加熱分解した溶液と、S
n20g、Zn100g、Te16g、Co2gを硝酸400mlふっ化水素酸20
mlと、水160mlの混酸で加熱分解した溶液を加えて充分
攪拌し、原料溶液を調製した後、実施例〔1〕と同様の
工程により試験用接点〔3〕をつくった。
液に、Sb10gに硫酸50mlを加えて加熱分解した溶液と、S
n20g、Zn100g、Te16g、Co2gを硝酸400mlふっ化水素酸20
mlと、水160mlの混酸で加熱分解した溶液を加えて充分
攪拌し、原料溶液を調製した後、実施例〔1〕と同様の
工程により試験用接点〔3〕をつくった。
実施例4〜27 実施例1〜3と同様の製造方法により試験用接点〔4〕
〜〔27〕を作った。
〜〔27〕を作った。
比較のため上記接点材料と同一組成の材料を従来の内部
酸化法によって〔1′〕〜〔27′〕を作り、比較試験を
行なった。
酸化法によって〔1′〕〜〔27′〕を作り、比較試験を
行なった。
試験結果は次表に組成と併せて示す。
比較試験はアーク消耗試験機(AC:〜200V、15A)とASTM
接点試験機(AC:〜200V、80A)で行なった。
接点試験機(AC:〜200V、80A)で行なった。
組織は本発明による〔1〕材料と従来の内部酸化法によ
る同一組成の〔1′〕とで比較した。
る同一組成の〔1′〕とで比較した。
上表より明らかなように、従来法による場合は表中〔1
0′〕のようにAgへの添加金属の組合せと量とによって
内部酸化が進行しない材料が多く、また添付組織写真よ
り明らかなように、従来の内部酸化法による材料は結晶
粉が強固な酸化物またはその凝集体で構成されているの
に対し本発明による材料は結晶粒もなく極めて均一微細
な組織を示している。
0′〕のようにAgへの添加金属の組合せと量とによって
内部酸化が進行しない材料が多く、また添付組織写真よ
り明らかなように、従来の内部酸化法による材料は結晶
粉が強固な酸化物またはその凝集体で構成されているの
に対し本発明による材料は結晶粒もなく極めて均一微細
な組織を示している。
また同一材料で特性を比較すると表に示すように本発明
による材料はアークによる消耗も少なく、またASTM試験
結果に示されるように耐溶着性も著しく向上している。
による材料はアークによる消耗も少なく、またASTM試験
結果に示されるように耐溶着性も著しく向上している。
添付図面において、第1図は本発明による材料の金属組
織を示す顕微鏡写真(×350)であり、第2図は従来法
による材料の金属組織を示す顕微鏡写真(×350)であ
る。
織を示す顕微鏡写真(×350)であり、第2図は従来法
による材料の金属組織を示す顕微鏡写真(×350)であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 博信 東京都千代田区鍛冶町2丁目9番12号 株 式会社徳力本店内 (72)発明者 奈良 喬 東京都千代田区鍛冶町2丁目9番12号 株 式会社徳力本店内 (72)発明者 吉田 肇 東京都千代田区鍛冶町2丁目9番12号 株 式会社徳力本店内 (56)参考文献 特開 昭59−173910(JP,A) 特開 昭55−138046(JP,A) 特開 昭59−20445(JP,A) 特開 昭60−21304(JP,A) 特公 昭30−4008(JP,B1)
Claims (4)
- 【請求項1】Agと重量で全体の5〜30%のSb、Sn、Zn、
In、Cu、Mn、Bi及びPbからなる群より選ばれる1種以上
の金属の酸化物を含有し、焼結状態でAgを主成分とする
マトリックス中に微細な前記酸化物が一様に分散し、か
つ酸化物の凝集体または凝集層で構成される結晶粒界が
存在しないような銀−金属酸化物系接点用材料の製造方
法において、 AgイオンとSb、Sn、Zn、In、Cu、Mn、Bi及びPbからなる
群より選ばれる1種以上の金属のイオンとを含有する水
溶液の水素イオン濃度を次の3段階、 (a)まず、水素イオン濃度9.5〜10.5の中アルカリ
性、 (b)水素イオン濃度12.5〜13.5の強アルカリ性、次い
で (c)水素イオン濃度8〜9の弱アルカリ性 に調整することにより微細なAg酸素化合物と上記金属の
酸化物及び/または水酸化物を沈澱させ、これら沈澱物
を乾燥後熱処理することによってAgと上記酸化物との混
合粉を生成させた後、これを成形、焼結することを特徴
とする銀−金属酸化物系接点用材料の製造方法。 - 【請求項2】乾燥後の熱処理を不活性ガス又は大気中雰
囲気にて300〜400℃で行う、特許請求の範囲第1項記載
の方法。 - 【請求項3】Agと重量で全体の5〜30%のSb、Sn、Zn、
In、Cu、Mn、Bi及びPbからなる群より選ばれる1種以上
の金属の酸化物及び0.05〜2%のMg、Al、Fe、Ni、Co、
Si、Ga、Ge、Te、Ca及びLiからなる群より選ばれる1種
以上の金属の酸化物とを総量で5〜32%含有し、焼結状
態でAgを主成分とするマトリックス中に微細な前記酸化
物が一様に分散し、かつ酸化物の凝集体または凝集層で
構成される結晶粒界が存在しないような銀−金属酸化物
系接点用材料の製造方法において、 AgイオンとSb、Sn、Zn、In、Cu、Mn、Bi及びPbからなる
群より選ばれる1種以上の金属のイオン及びMg、Al、F
e、Ni、Co、Si、Ga、Ge、Te、Ca及びLiからなる群より
選ばれる1種以上の金属のイオンとを含有する水溶液の
水素イオン濃度を次の3段階、 (a)まず、水素イオン濃度9.5〜10.5の中アルカリ
性、 (b)水素イオン濃度12.5〜13.5の強アルカリ性、次い
で (c)水素イオン濃度8〜9の弱アルカリ性 に調整することにより微細なAg酸素化合物と上記金属の
酸化物及び/または水酸化物を沈澱させ、これら沈澱物
を乾燥後熱処理することによってAgと上記酸化物との混
合粉を生成させた後、これを成形、焼結することを特徴
とする銀−金属酸化物系接点用材料の製造方法。 - 【請求項4】乾燥後の熱処理を不活性ガス又は大気中雰
囲気にて300〜400℃で行う、特許請求の範囲第3項記載
の方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61160183A JPH06104873B2 (ja) | 1986-07-08 | 1986-07-08 | 銀―金属酸化物系接点用材料及びその製造方法 |
US07/070,577 US4808223A (en) | 1986-07-08 | 1987-07-07 | Silver/metal oxide material for electrical contacts and method of producing the same |
EP87109792A EP0252492B1 (en) | 1986-07-08 | 1987-07-07 | Method of an ag/metal oxide material for electrical contacts |
DE8787109792T DE3781956T2 (de) | 1986-07-08 | 1987-07-07 | Verfahren zur herstellung eines ag-metalloxid-material fuer elektrische kontakte. |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61160183A JPH06104873B2 (ja) | 1986-07-08 | 1986-07-08 | 銀―金属酸化物系接点用材料及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6318027A JPS6318027A (ja) | 1988-01-25 |
JPH06104873B2 true JPH06104873B2 (ja) | 1994-12-21 |
Family
ID=15709620
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61160183A Expired - Lifetime JPH06104873B2 (ja) | 1986-07-08 | 1986-07-08 | 銀―金属酸化物系接点用材料及びその製造方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4808223A (ja) |
EP (1) | EP0252492B1 (ja) |
JP (1) | JPH06104873B2 (ja) |
DE (1) | DE3781956T2 (ja) |
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1986
- 1986-07-08 JP JP61160183A patent/JPH06104873B2/ja not_active Expired - Lifetime
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1987
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- 1987-07-07 EP EP87109792A patent/EP0252492B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1987-07-07 DE DE8787109792T patent/DE3781956T2/de not_active Expired - Fee Related
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