JPH07126089A - 耐酸化性c/c複合材の製造方法 - Google Patents
耐酸化性c/c複合材の製造方法Info
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- JPH07126089A JPH07126089A JP5294599A JP29459993A JPH07126089A JP H07126089 A JPH07126089 A JP H07126089A JP 5294599 A JP5294599 A JP 5294599A JP 29459993 A JP29459993 A JP 29459993A JP H07126089 A JPH07126089 A JP H07126089A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高温酸化雰囲気において高度かつ安定した酸
化抵抗性を発揮する耐酸化性C/C複合材(炭素繊維強
化炭素複合材)の製造方法を提供する。 【構成】 C/C複合基材の表面に、1800〜2000℃で S
iOガスを接触させて傾斜機能組織のSiC被膜を形成す
る第1被覆工程、CH3SiCl3とH2との混合ガスを用いてパ
ルスCVI法により 900〜1600℃で薄膜SiC層を形成
する第1段階操作と、前記と同一の混合ガスを用いてC
VD法により 900〜1600℃で厚膜のSiC層を形成する
第2段階操作を順次に施す第2被覆工程、ついで、B(OC
12H2 7)3 およびSi(OC2H5)4をアルコキシド法で加水分解
・重合させた液を真空含浸してB2O5−SiO2ガラス被膜を
形成する第3被覆工程からなる。
化抵抗性を発揮する耐酸化性C/C複合材(炭素繊維強
化炭素複合材)の製造方法を提供する。 【構成】 C/C複合基材の表面に、1800〜2000℃で S
iOガスを接触させて傾斜機能組織のSiC被膜を形成す
る第1被覆工程、CH3SiCl3とH2との混合ガスを用いてパ
ルスCVI法により 900〜1600℃で薄膜SiC層を形成
する第1段階操作と、前記と同一の混合ガスを用いてC
VD法により 900〜1600℃で厚膜のSiC層を形成する
第2段階操作を順次に施す第2被覆工程、ついで、B(OC
12H2 7)3 およびSi(OC2H5)4をアルコキシド法で加水分解
・重合させた液を真空含浸してB2O5−SiO2ガラス被膜を
形成する第3被覆工程からなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温酸化雰囲気下にお
いて高度の酸化抵抗性を示す複合被覆層を備える耐酸化
性C/C複合材(炭素繊維強化炭素複合材)の製造方法
に関する。
いて高度の酸化抵抗性を示す複合被覆層を備える耐酸化
性C/C複合材(炭素繊維強化炭素複合材)の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】C/C複合材は、卓越した比強度、比弾
性率を有するうえに優れた耐熱性および化学的安定性を
備えているため、航空宇宙用をはじめ多くの分野で構造
材料として有用されているが、この材料には易酸化性と
いう炭素材固有の材質的な欠点があり、これが汎用性を
阻害する最大のネックとなっている。このため、C/C
複合材の表面に耐酸化性の被覆を施して改質化する試み
が盛んにおこなわれており、例えばZrO2 、Al2 O
3 、SiC、Si3 N4 、AlN等のセラミックス系物
質によって被覆処理する方法が提案されている。
性率を有するうえに優れた耐熱性および化学的安定性を
備えているため、航空宇宙用をはじめ多くの分野で構造
材料として有用されているが、この材料には易酸化性と
いう炭素材固有の材質的な欠点があり、これが汎用性を
阻害する最大のネックとなっている。このため、C/C
複合材の表面に耐酸化性の被覆を施して改質化する試み
が盛んにおこなわれており、例えばZrO2 、Al2 O
3 、SiC、Si3 N4 、AlN等のセラミックス系物
質によって被覆処理する方法が提案されている。
【0003】このうち、最も実用性の高い耐酸化層はS
iC被膜である。従来、C/C複合基材の表面にSiC
の被覆を施す方法として、気相反応により生成するSi
Cを直接沈着させるCVD法(化学的気相蒸着法)と、
基材の炭素を反応源に利用して珪素成分と反応させるこ
とによりSiCに転化させるコンバージョン法が知られ
ているが、それぞれに長短がある。すなわち、CVD法
を適用して形成したSiC被覆層は基材との界面が明確
に分離している関係で、熱衝撃を与えると相互の熱膨張
差によって層間剥離現象が起こり易く、高温域での十分
な耐酸化性は望めない。これに対し、コンバージョン法
による場合には基材の表層部が連続的に濃度変化するS
iC/C混在層からなる傾斜機能組織として形成される
ため界面剥離を生じることはないが、CVD法に比べて
緻密性に劣るうえ、反応時、被覆層に微小なクラックが
発生する難点がある。
iC被膜である。従来、C/C複合基材の表面にSiC
の被覆を施す方法として、気相反応により生成するSi
Cを直接沈着させるCVD法(化学的気相蒸着法)と、
基材の炭素を反応源に利用して珪素成分と反応させるこ
とによりSiCに転化させるコンバージョン法が知られ
ているが、それぞれに長短がある。すなわち、CVD法
を適用して形成したSiC被覆層は基材との界面が明確
に分離している関係で、熱衝撃を与えると相互の熱膨張
差によって層間剥離現象が起こり易く、高温域での十分
な耐酸化性は望めない。これに対し、コンバージョン法
による場合には基材の表層部が連続的に濃度変化するS
iC/C混在層からなる傾斜機能組織として形成される
ため界面剥離を生じることはないが、CVD法に比べて
緻密性に劣るうえ、反応時、被覆層に微小なクラックが
発生する難点がある。
【0004】このような問題点の解消を図る手段とし
て、C/C複合基材面にSiOガスの接触によるコンバ
ージョン法で第1のSiC被膜を形成し、さらにその表
面をアモルファスSiCが析出するような条件でCVD
法による第2のSiC被覆層を形成する耐酸化処理法
(特開平4−12078 号公報) 、更にこれを改良して第2
の被覆層を減圧加熱下でハロゲン化有機珪素化合物を基
材組織に間欠的に充填して還元熱分解させるパルスCV
I法を用いて形成する耐酸化処理法(特開平4−42878
号公報) 、被覆層をSiC被覆層、SiO2 微粒被覆
層、SiO2 ガラス被覆層またはB2 O3 もしくはB2
O3 −SiO2 ガラス被覆層が3層状に形成された耐酸
化性C/C材(特開平4−42883 号公報) 等が本出願人
によって開発されている。
て、C/C複合基材面にSiOガスの接触によるコンバ
ージョン法で第1のSiC被膜を形成し、さらにその表
面をアモルファスSiCが析出するような条件でCVD
法による第2のSiC被覆層を形成する耐酸化処理法
(特開平4−12078 号公報) 、更にこれを改良して第2
の被覆層を減圧加熱下でハロゲン化有機珪素化合物を基
材組織に間欠的に充填して還元熱分解させるパルスCV
I法を用いて形成する耐酸化処理法(特開平4−42878
号公報) 、被覆層をSiC被覆層、SiO2 微粒被覆
層、SiO2 ガラス被覆層またはB2 O3 もしくはB2
O3 −SiO2 ガラス被覆層が3層状に形成された耐酸
化性C/C材(特開平4−42883 号公報) 等が本出願人
によって開発されている。
【0005】更に本出願人は、これらの技術を一層発展
させた耐酸化性C/C材として、C/C複合基材の表面
にコンバージョン法による傾斜機能を有する多結晶質の
SiC被膜からなる第1被覆層、パルスCVI法による
アモルファス質または微細多結晶質のSiC被膜からな
る第2被覆層、およびB2 O3 −SiO2 ガラス被膜か
らなる第3被覆層が積層形成されてなる構造組織のもの
を提案した(特願平4−243989号) 。
させた耐酸化性C/C材として、C/C複合基材の表面
にコンバージョン法による傾斜機能を有する多結晶質の
SiC被膜からなる第1被覆層、パルスCVI法による
アモルファス質または微細多結晶質のSiC被膜からな
る第2被覆層、およびB2 O3 −SiO2 ガラス被膜か
らなる第3被覆層が積層形成されてなる構造組織のもの
を提案した(特願平4−243989号) 。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した特願平4−2
43989号による先行技術によれば、苛酷な高温酸化
雰囲気に対しても十分安定な耐久性能を発揮し、特にパ
ルスCVI法により形成したSiCの第2被覆被覆層と
第1被覆層との密着性は通常のCVD法では得られない
強固な結合となる。しかし、その反面、パルスCVI法
によるSiC被膜の形成には原料使用量および処理時間
が増延するという生産工程上の問題点があった。
43989号による先行技術によれば、苛酷な高温酸化
雰囲気に対しても十分安定な耐久性能を発揮し、特にパ
ルスCVI法により形成したSiCの第2被覆被覆層と
第1被覆層との密着性は通常のCVD法では得られない
強固な結合となる。しかし、その反面、パルスCVI法
によるSiC被膜の形成には原料使用量および処理時間
が増延するという生産工程上の問題点があった。
【0007】この理由は、主にパルスCVI法の操作処
理方法に起因するものである。すなわち、パルスCVI
処理は図1(全体構成図)に例示される装置を用いて操
作される。装置構造は、反応炉1に原料ガス導入系列と
排気ガス系列が接続されており、このうち原料ガス導入
系列は、例えば還元ガス供給ライン2とキャリアガス供
給ライン3が原料気化器4に入り、原料混合ガスとして
リザーバータンク5から供給バルブ6を経て反応炉1に
導入するルートからなる。一方、排気ガス系列は、例え
ば排気バルブ7を介して真空タンク8からトラップ9、
排気ポンプ10に通ずるルートからなっている。そし
て、パルスCVI操作は、反応炉内に被処理基材をセッ
トし、加熱手段11で反応炉を加熱したのち、原料ガス
導入系列および排気ガス系列を作動させながら供給バル
ブ6と排気バルブ7を開閉制御し、原料ガス導入−析出
反応−減圧排気のパルスを500〜10000回反復す
ることによっておこなわれる。したがって、大型材を処
理する工業化の必要性から反応チャンバーを大型化し、
被処理基材を収納するための容積空間が大きくなるに従
って、原料ガス量の増大、排気時間の長時間化、排気ポ
ンプの容量増加、排気ガス量の増大といった問題が生じ
る。
理方法に起因するものである。すなわち、パルスCVI
処理は図1(全体構成図)に例示される装置を用いて操
作される。装置構造は、反応炉1に原料ガス導入系列と
排気ガス系列が接続されており、このうち原料ガス導入
系列は、例えば還元ガス供給ライン2とキャリアガス供
給ライン3が原料気化器4に入り、原料混合ガスとして
リザーバータンク5から供給バルブ6を経て反応炉1に
導入するルートからなる。一方、排気ガス系列は、例え
ば排気バルブ7を介して真空タンク8からトラップ9、
排気ポンプ10に通ずるルートからなっている。そし
て、パルスCVI操作は、反応炉内に被処理基材をセッ
トし、加熱手段11で反応炉を加熱したのち、原料ガス
導入系列および排気ガス系列を作動させながら供給バル
ブ6と排気バルブ7を開閉制御し、原料ガス導入−析出
反応−減圧排気のパルスを500〜10000回反復す
ることによっておこなわれる。したがって、大型材を処
理する工業化の必要性から反応チャンバーを大型化し、
被処理基材を収納するための容積空間が大きくなるに従
って、原料ガス量の増大、排気時間の長時間化、排気ポ
ンプの容量増加、排気ガス量の増大といった問題が生じ
る。
【0008】本発明は、特願平4−243989号発明
による上記の問題点を軽減し、より工業的に有利な改良
を図るためになされたもので、その目的とするところ
は、苛酷な高温酸化性雰囲気において高度かつ安定した
酸化抵抗性を発揮する耐酸化性C/C複合材の工業的な
製造方法を提供するにある。
による上記の問題点を軽減し、より工業的に有利な改良
を図るためになされたもので、その目的とするところ
は、苛酷な高温酸化性雰囲気において高度かつ安定した
酸化抵抗性を発揮する耐酸化性C/C複合材の工業的な
製造方法を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明による耐酸化性C/C複合材の製造方法は、炭
素繊維をマトリックス樹脂と共に複合成形し硬化および
焼成炭化処理して得られる炭素繊維強化炭素複合材を基
材とし、該基材の表面に反応温度1800〜2000℃
でSiOガスを接触させてコンバージョン法により傾斜
機能組織のSiC被膜を形成する第1被覆工程、ハロゲ
ン化有機珪素化合物と水素との混合ガスを用いてパルス
CVI法により900〜1600℃の加熱温度でSiC
被膜を形成する第1段階操作と、ハロゲン化有機珪素化
合物と水素との混合ガスを用いてCVD法により900
〜1600℃の加熱温度でSiC被膜を形成する第2段
階操作を順次に施す第2被覆工程、ついでB(OC12H
27)3 およびSi(OC2H5 )4 をアルコキシド法に
より加水分解・重合させたガラス前駆体液を真空含浸し
てB2 O3 −SiO2 ガラス被膜からなる表面層を形成
する第3被覆工程からなることを構成上の特徴とする。
の本発明による耐酸化性C/C複合材の製造方法は、炭
素繊維をマトリックス樹脂と共に複合成形し硬化および
焼成炭化処理して得られる炭素繊維強化炭素複合材を基
材とし、該基材の表面に反応温度1800〜2000℃
でSiOガスを接触させてコンバージョン法により傾斜
機能組織のSiC被膜を形成する第1被覆工程、ハロゲ
ン化有機珪素化合物と水素との混合ガスを用いてパルス
CVI法により900〜1600℃の加熱温度でSiC
被膜を形成する第1段階操作と、ハロゲン化有機珪素化
合物と水素との混合ガスを用いてCVD法により900
〜1600℃の加熱温度でSiC被膜を形成する第2段
階操作を順次に施す第2被覆工程、ついでB(OC12H
27)3 およびSi(OC2H5 )4 をアルコキシド法に
より加水分解・重合させたガラス前駆体液を真空含浸し
てB2 O3 −SiO2 ガラス被膜からなる表面層を形成
する第3被覆工程からなることを構成上の特徴とする。
【0010】本発明の基材となるC/C複合材は、炭素
繊維の織布、フエルト、トウなどの強化繊維に炭化残留
率の高いマトリックス樹脂液を含浸または塗布してプリ
プレグを形成し、これを積層成形したのち硬化および焼
成炭化処理する常用の方法で製造される。この際の使用
材料には特に限定はなく、通常、強化材の炭素繊維には
ポリアクリロニトリル系、レーヨン系、ピッチ系など各
種のものが、またマトリックス樹脂としてはフェノール
系、フラン系その他炭化性の良好な液状熱硬化性樹脂類
を用いることができる。製造されたC/C複合基材に
は、必要に応じてマトリックス樹脂を含浸、硬化、炭化
する処理を反復して組織の緻密化が図られる。
繊維の織布、フエルト、トウなどの強化繊維に炭化残留
率の高いマトリックス樹脂液を含浸または塗布してプリ
プレグを形成し、これを積層成形したのち硬化および焼
成炭化処理する常用の方法で製造される。この際の使用
材料には特に限定はなく、通常、強化材の炭素繊維には
ポリアクリロニトリル系、レーヨン系、ピッチ系など各
種のものが、またマトリックス樹脂としてはフェノール
系、フラン系その他炭化性の良好な液状熱硬化性樹脂類
を用いることができる。製造されたC/C複合基材に
は、必要に応じてマトリックス樹脂を含浸、硬化、炭化
する処理を反復して組織の緻密化が図られる。
【0011】コンバージョン法により傾斜機能組織のS
iC被膜を形成する第1被覆工程は、SiO2 粉末をS
iまたはC粉末と混合して密閉加熱系に収納し、系内に
C/C複合基材をセットもしくは埋没して加熱反応させ
る方法によりおこなわれる。工程条件としては、SiO
2 に対するSiまたはCの配合量を重量比で2:1、加
熱温度を1800〜2000℃に各設定し、系内を還元
または中性雰囲気に保持することが好ましい。加熱時、
SiO2 はSiまたはC成分により加熱還元されてSi
Oガスを生成し、このSiOガスがC/C複合基材の炭
素組織と反応して表層部をSiCが連続的に濃度変化す
る傾斜機能組織のSiC被覆層に転化させる。該第1被
覆工程で形成される好適なSiC被覆層の膜厚は、50
〜300μm である。
iC被膜を形成する第1被覆工程は、SiO2 粉末をS
iまたはC粉末と混合して密閉加熱系に収納し、系内に
C/C複合基材をセットもしくは埋没して加熱反応させ
る方法によりおこなわれる。工程条件としては、SiO
2 に対するSiまたはCの配合量を重量比で2:1、加
熱温度を1800〜2000℃に各設定し、系内を還元
または中性雰囲気に保持することが好ましい。加熱時、
SiO2 はSiまたはC成分により加熱還元されてSi
Oガスを生成し、このSiOガスがC/C複合基材の炭
素組織と反応して表層部をSiCが連続的に濃度変化す
る傾斜機能組織のSiC被覆層に転化させる。該第1被
覆工程で形成される好適なSiC被覆層の膜厚は、50
〜300μm である。
【0012】第2被覆工程は、第1段階操作として図1
に例示したパルスCVI装置を用い、ハロゲン化有機珪
素化合物と水素との混合ガスを反応室内で加熱されてい
るC/C複合基材にガス状態で接触させる操作を短周期
で間欠的に反復するパルスCVI処理によっておこなわ
れる。ハロゲン化有機珪素化合物としてはトリクロロメ
チルシラン(CH3SiCl3)が好適に用いられ、水素ガスとの
モル比(CH3SiCl3/H2)が0.01〜0.10になるよう
に混合してC/C複合基材が加熱されている減圧状態の
反応室に秒間隔で間欠的な導入・停止を繰り返すことが
好ましい。この際、反応温度は900〜1600℃の範
囲に設定する。該第1段階操作で形成するSiC層の膜
厚は20〜50μm 程度の薄膜組織で足り、これ以上の
厚さとして形成することは工業的に不利となる。
に例示したパルスCVI装置を用い、ハロゲン化有機珪
素化合物と水素との混合ガスを反応室内で加熱されてい
るC/C複合基材にガス状態で接触させる操作を短周期
で間欠的に反復するパルスCVI処理によっておこなわ
れる。ハロゲン化有機珪素化合物としてはトリクロロメ
チルシラン(CH3SiCl3)が好適に用いられ、水素ガスとの
モル比(CH3SiCl3/H2)が0.01〜0.10になるよう
に混合してC/C複合基材が加熱されている減圧状態の
反応室に秒間隔で間欠的な導入・停止を繰り返すことが
好ましい。この際、反応温度は900〜1600℃の範
囲に設定する。該第1段階操作で形成するSiC層の膜
厚は20〜50μm 程度の薄膜組織で足り、これ以上の
厚さとして形成することは工業的に不利となる。
【0013】第2被覆工程の第2段階操作は、第1段階
操作の終了後にC/C複合基材を常圧CVD装置に移
し、ハロゲン化有機化合物と水素との混合ガスを用いて
900〜1600℃の加熱温度で厚いSiC被膜を形成
する工程からなる。ハロゲン化有機珪素化合物は第1段
階操作と同様にトリクロロメチルシラン(CH3SiCl3)が好
適に用いられ、水素ガスとのモル比(CH3SiCl3/H2) も同
様に0.01〜0.10になるように混合して反応炉内
に導入する。該第2段階操作により形成されるSiC層
の膜厚は50〜200μm の範囲であって、第1段階操
作によるSiC被膜より厚く形成する。
操作の終了後にC/C複合基材を常圧CVD装置に移
し、ハロゲン化有機化合物と水素との混合ガスを用いて
900〜1600℃の加熱温度で厚いSiC被膜を形成
する工程からなる。ハロゲン化有機珪素化合物は第1段
階操作と同様にトリクロロメチルシラン(CH3SiCl3)が好
適に用いられ、水素ガスとのモル比(CH3SiCl3/H2) も同
様に0.01〜0.10になるように混合して反応炉内
に導入する。該第2段階操作により形成されるSiC層
の膜厚は50〜200μm の範囲であって、第1段階操
作によるSiC被膜より厚く形成する。
【0014】第3被覆工程におけるB2 O3 −SiO2
ガラス被膜は、B(OC12H27)3およびSi(OC2 H
5)4 をアルコキシド法によって加水分解・重合させてガ
ラス前駆体液を作製し、この液を第2被覆工程を施した
C/C複合基材に真空含浸したのち500℃以上の温度
で加熱処理する方法で形成される。この際、B2 O3ガ
ラスはB(OC12H27)3を直接に真空含浸することによ
り形成することができるが、SiO2 ガラスはSi(O
C2 H5)4 を予めpH1〜2に調整して加水分解・重合
してから真空含浸することが好ましい。
ガラス被膜は、B(OC12H27)3およびSi(OC2 H
5)4 をアルコキシド法によって加水分解・重合させてガ
ラス前駆体液を作製し、この液を第2被覆工程を施した
C/C複合基材に真空含浸したのち500℃以上の温度
で加熱処理する方法で形成される。この際、B2 O3ガ
ラスはB(OC12H27)3を直接に真空含浸することによ
り形成することができるが、SiO2 ガラスはSi(O
C2 H5)4 を予めpH1〜2に調整して加水分解・重合
してから真空含浸することが好ましい。
【0015】
【作用】上記のように本発明の方法ではC/C複合基材
面に3工程の被覆処理を施して耐酸化性被膜が形成され
る。このうち、第1被覆工程で形成されるSiC被膜は
傾斜機能組織を備える緻密で密着性の高い厚膜として形
成される。第2被覆工程で被覆されるSiC被膜は、第
1段階操作のパルスCVI処理において第1被覆層と強
固な密着性をもつ緻密質な薄膜層が形成され、引き続く
第2段階操作のCVD処理により酸化侵食に対して十分
な抵抗性を発揮する厚い被覆層として形成される。した
がって、これら2段階操作を介して第1被覆工程による
SiC被覆層の微小な空隙(ピンホール)やクラック等
を充填封止するとともに、被覆性状の著しい安定化が図
られる。第3被覆工程で形成するB2 O3 −SiO2 ガ
ラス被膜は、前記の第2被覆SiC層に発生した微細な
クラックを目詰めして被覆層の無孔構造化を確実なもの
とする。
面に3工程の被覆処理を施して耐酸化性被膜が形成され
る。このうち、第1被覆工程で形成されるSiC被膜は
傾斜機能組織を備える緻密で密着性の高い厚膜として形
成される。第2被覆工程で被覆されるSiC被膜は、第
1段階操作のパルスCVI処理において第1被覆層と強
固な密着性をもつ緻密質な薄膜層が形成され、引き続く
第2段階操作のCVD処理により酸化侵食に対して十分
な抵抗性を発揮する厚い被覆層として形成される。した
がって、これら2段階操作を介して第1被覆工程による
SiC被覆層の微小な空隙(ピンホール)やクラック等
を充填封止するとともに、被覆性状の著しい安定化が図
られる。第3被覆工程で形成するB2 O3 −SiO2 ガ
ラス被膜は、前記の第2被覆SiC層に発生した微細な
クラックを目詰めして被覆層の無孔構造化を確実なもの
とする。
【0016】このように、本発明によれば第2被覆工程
をパルスCVI処理とCVD処理を併用し、このうち煩
雑なパスルCVI処理を簡素化して原料ガス使用量、処
理工程および時間を軽減し、引き続く簡易操作のCVD
処理により酸化に対する十分な耐久性を付与することが
できる。したがって、全体としての工程操作が大幅に簡
素化されるから、工業的に有利に高度の酸化抵抗性を有
する耐酸化性C/C複合材の製造が可能となる。
をパルスCVI処理とCVD処理を併用し、このうち煩
雑なパスルCVI処理を簡素化して原料ガス使用量、処
理工程および時間を軽減し、引き続く簡易操作のCVD
処理により酸化に対する十分な耐久性を付与することが
できる。したがって、全体としての工程操作が大幅に簡
素化されるから、工業的に有利に高度の酸化抵抗性を有
する耐酸化性C/C複合材の製造が可能となる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して説
明する。
明する。
【0018】実施例1〜8、比較例1〜8 (1) C/C複合基材の作製 ポリアクリロニトリル系高弾性タイプの平織炭素繊維布
をフェノール樹脂初期縮合物からなるマトリックス樹脂
液に浸漬して含浸処理したのち、14枚積層してモール
ドに入れ、加熱温度110℃、適用圧力20kg/cm2の条
件で複合成形した。成形体を250℃の温度に加熱して
完全に硬化したのち、窒素雰囲気に保持された焼成炉に
移し、5℃/hr の昇温速度で2000℃まで上昇し5時
間保持して焼成炭化した。ついで、得られたC/C材に
フェノール樹脂液を真空加圧下に含浸し、前記と同様の
2000℃焼成処理を3回反復して二次元配向型のC/
C複合基材を作製した。
をフェノール樹脂初期縮合物からなるマトリックス樹脂
液に浸漬して含浸処理したのち、14枚積層してモール
ドに入れ、加熱温度110℃、適用圧力20kg/cm2の条
件で複合成形した。成形体を250℃の温度に加熱して
完全に硬化したのち、窒素雰囲気に保持された焼成炉に
移し、5℃/hr の昇温速度で2000℃まで上昇し5時
間保持して焼成炭化した。ついで、得られたC/C材に
フェノール樹脂液を真空加圧下に含浸し、前記と同様の
2000℃焼成処理を3回反復して二次元配向型のC/
C複合基材を作製した。
【0019】(2) 第1被覆工程 SiO2 粉末とSi粉末を2:1(重量比)の配合比率
になるように混合し、混合粉末を黒鉛ルツボに入れ上部
にC/C複合基材(幅30mm、長さ50mm、厚さ5mm) をセ
ットした。この黒鉛ルツボを電気炉に移し、内部をAr
ガスで十分に置換したのち50℃/hr の速度で1850
℃まで昇温させ、2時間保持してC/C複合基材の表層
部に傾斜機能組織を有するSiC被覆層を形成した。形
成されたSiC被覆層の厚さは約200μm であった
が、その表面に幅10μm 程度の亀裂が多数発生してい
ることが認められた。
になるように混合し、混合粉末を黒鉛ルツボに入れ上部
にC/C複合基材(幅30mm、長さ50mm、厚さ5mm) をセ
ットした。この黒鉛ルツボを電気炉に移し、内部をAr
ガスで十分に置換したのち50℃/hr の速度で1850
℃まで昇温させ、2時間保持してC/C複合基材の表層
部に傾斜機能組織を有するSiC被覆層を形成した。形
成されたSiC被覆層の厚さは約200μm であった
が、その表面に幅10μm 程度の亀裂が多数発生してい
ることが認められた。
【0020】(3) 第2被覆工程 第1段階操作:第1被覆工程を施したC/C複合基材を
図1に示す構造のパルスCVI装置の反応管内に設置
し、管内をArガスで十分に置換したのち高周波誘導加
熱によりC/C複合基材の温度を1100℃に上昇し
た。ついで、真空ポンプにより反応管内を2秒で2Torr
以下に減圧し、直ちにトリクロロメチルシラン(CH3SiCl
3)とH2 の混合ガス(CH3SiCl3/H2モル比0.05) を1秒間
で720Torrになるように導入し、1秒間保持した。こ
の管内減圧、反応ガス導入および保持のパルス操作を反
復して、厚さ5〜150μm 範囲のSiC被膜を形成し
た。 第2段階操作:第1段階操作を施したC/C複合基材を
冷却したのち、常圧CVD装置の反応管内にセットし
た。ついで、反応管内をArガスで十分に置換したの
ち、高周波誘導加熱によりC/C複合基材の温度を11
00℃の温度に上昇し、トリクロロメチルシラン(CH3Si
Cl3)とH2 の混合ガス(CH3SiCl3/H2モル比0.05) を常圧
下に導入してCVD処理を施した。このCVD処理によ
り、膜厚20〜150μm 範囲のSiC被覆層を形成し
た。
図1に示す構造のパルスCVI装置の反応管内に設置
し、管内をArガスで十分に置換したのち高周波誘導加
熱によりC/C複合基材の温度を1100℃に上昇し
た。ついで、真空ポンプにより反応管内を2秒で2Torr
以下に減圧し、直ちにトリクロロメチルシラン(CH3SiCl
3)とH2 の混合ガス(CH3SiCl3/H2モル比0.05) を1秒間
で720Torrになるように導入し、1秒間保持した。こ
の管内減圧、反応ガス導入および保持のパルス操作を反
復して、厚さ5〜150μm 範囲のSiC被膜を形成し
た。 第2段階操作:第1段階操作を施したC/C複合基材を
冷却したのち、常圧CVD装置の反応管内にセットし
た。ついで、反応管内をArガスで十分に置換したの
ち、高周波誘導加熱によりC/C複合基材の温度を11
00℃の温度に上昇し、トリクロロメチルシラン(CH3Si
Cl3)とH2 の混合ガス(CH3SiCl3/H2モル比0.05) を常圧
下に導入してCVD処理を施した。このCVD処理によ
り、膜厚20〜150μm 範囲のSiC被覆層を形成し
た。
【0021】(4) 第3被覆工程 第2被覆層を形成したC/C複合基材を真空デシケータ
に入れ、真空ポンプで1Torr以下に減圧した。これに、
Si(OC2 H5)4 1モルに対し7モル量のエタノール
を加え、11モルの水と0.03モルのHClを混合し
てpH1.5で加水分解・重合させたガラス前駆体液を
2Torrの減圧下に流入し、C/C複合基材が完全に浸漬
するまで液を満たして1時間保持した。ついで、C/C
複合基材をデシケータから取り出し、大気雰囲気の電気
炉に移して10℃/min. の昇温速度で500℃まで加熱
し、この温度に30分間保持してSiO2 ガラスの被膜
を形成した。
に入れ、真空ポンプで1Torr以下に減圧した。これに、
Si(OC2 H5)4 1モルに対し7モル量のエタノール
を加え、11モルの水と0.03モルのHClを混合し
てpH1.5で加水分解・重合させたガラス前駆体液を
2Torrの減圧下に流入し、C/C複合基材が完全に浸漬
するまで液を満たして1時間保持した。ついで、C/C
複合基材をデシケータから取り出し、大気雰囲気の電気
炉に移して10℃/min. の昇温速度で500℃まで加熱
し、この温度に30分間保持してSiO2 ガラスの被膜
を形成した。
【0022】SiO2 ガラス被覆を形成したC/C複合
基材を真空デシケータに入れ、1Torr以下に減圧したの
ち、B(OC12H27)3を2Torr以下の減圧下に注入しC
/C複合基材が浸漬した状態で1時間保持した。処理後
のC/C複合基材をデシケータから取り出し、室温空気
中で2時間風乾したのち、大気雰囲気に保持された電気
炉に移し500℃で30分間加熱してB2 O3 ガラスの
被膜を形成した。その結果、全面にB2 O3 −SiO2
ガラスの被膜が形成された。
基材を真空デシケータに入れ、1Torr以下に減圧したの
ち、B(OC12H27)3を2Torr以下の減圧下に注入しC
/C複合基材が浸漬した状態で1時間保持した。処理後
のC/C複合基材をデシケータから取り出し、室温空気
中で2時間風乾したのち、大気雰囲気に保持された電気
炉に移し500℃で30分間加熱してB2 O3 ガラスの
被膜を形成した。その結果、全面にB2 O3 −SiO2
ガラスの被膜が形成された。
【0023】(5) 耐酸化性の評価 上記の3段階被覆工程を施したC/C複合基材を大気雰
囲気において次の条件でアルゴンガスを用いたプラズマ
照射試験による耐酸化性の評価をおこなった。室温から
10秒で1650℃に昇温し、10秒間保持したのちプ
ラズマ照射を停止し急冷する操作を10回繰り返し、最
終的なC/C複合材の酸化による重量減少率を測定し
た。プラズマ照射は、プラズマ直径5mm、照射ノズルか
らC/C複合基材までの距離10mmでおこない、照射面
の温度は放射温度計で測定した。各C/C複合基材の酸
化重量減少率を、第2被覆工程におけるSiC被膜の形
成膜厚状態と対比させて表1に示した。
囲気において次の条件でアルゴンガスを用いたプラズマ
照射試験による耐酸化性の評価をおこなった。室温から
10秒で1650℃に昇温し、10秒間保持したのちプ
ラズマ照射を停止し急冷する操作を10回繰り返し、最
終的なC/C複合材の酸化による重量減少率を測定し
た。プラズマ照射は、プラズマ直径5mm、照射ノズルか
らC/C複合基材までの距離10mmでおこない、照射面
の温度は放射温度計で測定した。各C/C複合基材の酸
化重量減少率を、第2被覆工程におけるSiC被膜の形
成膜厚状態と対比させて表1に示した。
【0024】比較例1 第2被覆工程を施さず、その他の条件は実施例と同一条
件により2層被覆組織の耐酸化性C/C複合材を製造し
た。得られた材料につき、実施例と同様に耐酸化性の評
価をおこない、その結果を表1に示した。
件により2層被覆組織の耐酸化性C/C複合材を製造し
た。得られた材料につき、実施例と同様に耐酸化性の評
価をおこない、その結果を表1に示した。
【0025】比較例2〜4 第2被覆工程のうち第1段階操作のパルスCVI処理の
みを実施して膜厚の異なるSiC被覆層を形成し、第2
段階操作(CVD処理)を施さないほかは、実施例と同
一条件で3層被覆組織の耐酸化性C/C複合材を製造し
た。得られた材料につき、実施例と同様に耐酸化性の評
価をおこない、結果を表1に併載した。
みを実施して膜厚の異なるSiC被覆層を形成し、第2
段階操作(CVD処理)を施さないほかは、実施例と同
一条件で3層被覆組織の耐酸化性C/C複合材を製造し
た。得られた材料につき、実施例と同様に耐酸化性の評
価をおこない、結果を表1に併載した。
【0026】比較例5〜8 第2被覆工程のうち第2段階操作のCVD処理のみを実
施して膜厚の異なるSiC被覆層を形成し、第1段階操
作(パルスCVI処理)を施さないほかは、実施例と同
一条件で3層被覆組織の耐酸化性C/C複合材を製造し
た。得られた材料につき、実施例と同様に耐酸化性の評
価をおこない、結果を表1に併載した。
施して膜厚の異なるSiC被覆層を形成し、第1段階操
作(パルスCVI処理)を施さないほかは、実施例と同
一条件で3層被覆組織の耐酸化性C/C複合材を製造し
た。得られた材料につき、実施例と同様に耐酸化性の評
価をおこない、結果を表1に併載した。
【0027】
【表1】
【0028】表1の結果から、本発明の条件を適用した
各実施例は第2被覆工程を施さない比較例1、第2被覆
工程にうち第2段階操作を施さない比較例2〜4および
第1段階操作を施さない比較例5〜8に比べてC/C複
合材に高度の耐酸化性能が付与され、苛酷な高温酸化条
件に対して優れた耐久性を示すことが認められる。ま
た、実施例では第2被覆工程の第1段階操作のみで厚膜
のSiC被膜を形成した比較例3〜4に比較して、大幅
な原料ガスの節減と処理時間の短縮が可能であった。
各実施例は第2被覆工程を施さない比較例1、第2被覆
工程にうち第2段階操作を施さない比較例2〜4および
第1段階操作を施さない比較例5〜8に比べてC/C複
合材に高度の耐酸化性能が付与され、苛酷な高温酸化条
件に対して優れた耐久性を示すことが認められる。ま
た、実施例では第2被覆工程の第1段階操作のみで厚膜
のSiC被膜を形成した比較例3〜4に比較して、大幅
な原料ガスの節減と処理時間の短縮が可能であった。
【0029】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によればC/C複
合基材の表層部に形成された傾斜機能組織のSiC被膜
面に、パルスCVI処理とCVD処理を併用して順次に
薄膜と厚膜のSiC被覆層を形成し、更にその全面にB
2 O3 −SiO2 ガラス被膜を積層形成する3段階工程
を介して高度の耐酸化性と安定した耐久性を備えるC/
C複合材が工業的に有利に製造することができる。した
がって、苛酷な高温酸化雰囲気に晒される構造部材用の
耐酸化性C/C複合材の工業的生産技術として極めて有
用である。
合基材の表層部に形成された傾斜機能組織のSiC被膜
面に、パルスCVI処理とCVD処理を併用して順次に
薄膜と厚膜のSiC被覆層を形成し、更にその全面にB
2 O3 −SiO2 ガラス被膜を積層形成する3段階工程
を介して高度の耐酸化性と安定した耐久性を備えるC/
C複合材が工業的に有利に製造することができる。した
がって、苛酷な高温酸化雰囲気に晒される構造部材用の
耐酸化性C/C複合材の工業的生産技術として極めて有
用である。
【図1】本発明に用いられるパルスCVI装置を例示し
た全体構成図である。
た全体構成図である。
1 反応炉 2 還元ガス供給ライン 3 キャリアガス供給ライン 4 気化器 5 リザーバータンク 6 供給バルブ 7 排気バルブ 8 真空ポンプ 9 トラップ 10 排気ポンプ 11 加熱手段
Claims (1)
- 【請求項1】 炭素繊維をマトリックス樹脂と共に複合
成形し硬化および焼成炭化処理して得られる炭素繊維強
化炭素複合材を基材とし、該基材の表面に反応温度18
00〜2000℃でSiOガスを接触させてコンバージ
ョン法により傾斜機能組織のSiC被膜を形成する第1
被覆工程、ハロゲン化有機珪素化合物と水素との混合ガ
スを用いてパルスCVI法により900〜1600℃の
加熱温度でSiC被膜を形成する第1段階操作と、ハロ
ゲン化有機珪素化合物と水素との混合ガスを用いてCV
D法により900〜1600℃の加熱温度でSiC被膜
を形成する第2段階操作を順次に施す第2被覆工程、つ
いでB(OC12H27)3およびSi(OC2 H5 )4 を
アルコキシド法により加水分解・重合させたガラス前駆
体液を真空含浸してB2 O3 −SiO2 ガラス被膜から
なる表面層を形成する第3被覆工程からなることを特徴
とする耐酸化性C/C複合材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5294599A JPH07126089A (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | 耐酸化性c/c複合材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5294599A JPH07126089A (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | 耐酸化性c/c複合材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07126089A true JPH07126089A (ja) | 1995-05-16 |
Family
ID=17809850
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5294599A Pending JPH07126089A (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | 耐酸化性c/c複合材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07126089A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1260795A2 (de) * | 2001-05-25 | 2002-11-27 | Siemens Aktiengesellschaft | Verfahren und Schaltungsanordnung zur Auswertung von Impulsfolgen eines Sensors |
CN102830001A (zh) * | 2012-08-22 | 2012-12-19 | 西北工业大学 | 陶瓷基复合材料分层缺陷标样的制备方法 |
CN106966751A (zh) * | 2016-11-21 | 2017-07-21 | 北京航空航天大学 | 高性能低成本C/C‑SiC复合材料制动盘及其制备方法与应用 |
-
1993
- 1993-10-29 JP JP5294599A patent/JPH07126089A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1260795A2 (de) * | 2001-05-25 | 2002-11-27 | Siemens Aktiengesellschaft | Verfahren und Schaltungsanordnung zur Auswertung von Impulsfolgen eines Sensors |
EP1260795A3 (de) * | 2001-05-25 | 2005-05-18 | Siemens Aktiengesellschaft | Verfahren und Schaltungsanordnung zur Auswertung von Impulsfolgen eines Sensors |
CN102830001A (zh) * | 2012-08-22 | 2012-12-19 | 西北工业大学 | 陶瓷基复合材料分层缺陷标样的制备方法 |
CN106966751A (zh) * | 2016-11-21 | 2017-07-21 | 北京航空航天大学 | 高性能低成本C/C‑SiC复合材料制动盘及其制备方法与应用 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040227 |