JPH0548744U - 引出しのための引出しガイド装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 引出し側板を変化させずに、水平の接目幅の
修正を可能にする。 【構成】 ２つの引出し側板２に、２本の引出しレール
６と家具本体側の２本の支持レール５とから成る引出し
ガイド装置の各１本の引出しレールが解離可能に固定さ
れており、各引出しレールがその後方端部にフックを有
し、該フックを介して引出しレールが引出しに懸架さ
れ、引出しレールの引出し方向に対して横方向に突出す
る係止部材９が設けられており、該係止部材が引出しレ
ールを引出しガイド装置の押し込み方向で引出し側板に
固定しており、引出しレールに、水平の軸を中心にして
回転可能なカム部材が組込まれており、該カム部材に引
出しが載せられる形式の、引出しのための引出しガイド
装置において、カム部材１が上方の水平ウェブ６′の切
欠き４内に支承されており、さらに引出し底３がカム部
材に載せられている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本発明は、２つの引出し側板を有する引出しのための引出しガイド装置であっ て、前記引出し側板に、２本の引出しレールと家具本体側の２本の支持レールと から成る引出しガイド装置のそれぞれ１本の引出しレールが解離可能に固定され ており、それぞれの引出しレールが、該引出しレールの後方端部にフック又は類 似のものを有しており、このフック又は類似のものによって、引出しレールが引 出しに懸架されるようになっており、さらに引出しレールの引出し方向に対して 横方向に突出する、もしくは運動可能な係止部材が設けられており、該係止部材 が、引出しレールを引出しガイド装置の押し込み方向で引出し側板に固定してお り、さらに下方及び上方の水平ウェブを有する引出しレールに、水平の軸を中心 にして回転可能なカム部材が組み込まれており、このカム部材に引出しが載せら れている形式のものに関する。

【０００２】 特に、本発明は、引出しレールと支持レールとが分離不能である引出しガイド 装置を有する引出しに関する。一般的に、このような引出しガイド装置ではロー ラ部材が走行車内に支承されている。

【０００３】

【従来の技術】

従来技術によれば、２種類の引出しガイド装置が公知であり、これらの引出し ガイド装置において、走行ローラは、レールに直接固定されているのではなく、 唯１つの走行車内に設けられている。これらのうち、最も知られているものは、 球転がり式引出しであり、この場合レール間の荷重伝達は鋼球を介して行われ、 この鋼球は、球状ケージとして構成された走行車内に保持されている。

【０００４】 他方の形式の引出しガイド装置は、初めて新たに市販され、かつ円筒状の走行 ローラを有しており、しかも普通の形式でレールに直接支承されているのと同じ 形式のものである。このような走行ローラは、球と同様に走行車内に保持される 。走行車自体は力を伝達しない。

【０００５】 処で、引出しガイド装置を、全体で、すなわち単数の引出しレールもしくは複 数の引出しレールと一緒に、家具本体内に組み込みかつ引出しをぴったり合わせ て懸架することができるような引出し及び引出しガイド装置が知られている。 このような構成は、引出しを、例えばそれを掃除するために簡単に取り出すこ ともできる。

【０００６】 このために、例えばオーストリア共和国特許第３８４５３５号明細書及びドイ ツ連邦共和国実用新案登録第８９０３７４１号明細書において開示されている。 ドイツ連邦共和国実用新案登録第８２２８１４３号明細書は、高さ調節装置を 有する引出しガイド装置を示す。この引出しガイド装置においては、引出し側板 が孔を有していなければならず、このことにより、付加的な作業動作を必要とな る。引出しガイド装置を有する引出しが高さ調節装置を使用しないと、孔は邪魔 になる。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

本発明の課題は、前述の形式の引出しにおいて、引出し側板を変化する必要な しに、水平の接目幅の修正を可能にすることである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

前述の課題を解決するために講じた本発明の手段は、カム部材が上方の水平ウ ェブの切欠き内に支承されており、さらに引出し底がカム部材に載せられている ことにある。

【０００９】

【考案の効果】

本発明によって得られる利点は、引出しをまっすぐに向けるためにも、家具本 体内で互いに上下に配置された引出しの間の接目を補償するために、引出しの高 さを簡単に修正することができることである。この場合、高さ調節装置は、引出 しガイドにおいて構成的に制限されている。

【００１０】 有利には、引出しレールが下方及び上方の水平ウェブを有しており、さらにカ ム部材が上方の水平ウェブの切欠き内に支承されている。このことによって、カ ム部材は水平ウェブの下側で完全に回転され、従って、高さ調節を必要としない 場合に、引出しは引出しレールの水平ウェブに十分に当接する。 本発明の別の実施例では、カム部材が係止ピンを有するグリップ部材を備えて おり、前記係止ピンが、円弧状のラック形の係止条片に沿って案内されている。 このような形式で、引出しの高さ調節は工具なしに行うことができる。係止ピン 及びラック形の係止条片は、カム部材を所望のあらゆる位置に確実に係止するこ とができる。

【００１１】

【実施例】

本発明による引出しは、従来の形式で、両方の引出し側板２と、引出し背板と 、引出し底３と、前面板とから成っている。 引出し側板２は、有利には木材、例えばパーティクルボードから製造されてお り、しかし同様にプラスチックから製造することもできる。それぞれの引出し側 板２は、引出しの引出し底３を越えて下方へ突出する区分１３を有している。

【００１２】 それぞれの引出しレール６は、上方及び下方の水平ウェブ６′と、該両方の水 平ウェブ６′を結合する一方側の連続する鉛直ウェブ６″と、他方側の縁ウェブ ６″′とを有している。

【００１３】 それぞれの引出しレール６は後方にフックを備えており、このフックは、組立 ての際に、引出し背板における、又は引出し側板２における開口内に直接係合す る。 それぞれの引出しレール６は、引出し底３と引出し側板２との間の角隅に、し かも引出し底３の下側に正確に設けられている。引出しの内側には切欠き部１２ が形成されている。引出しレール６に組み込まれた引出しでは、それぞれの引出 しレール６に支承された係止部材９が同じ高さの所で設けられている。係止部材 ９は、実施例では引出しレール６と溶接されているが、しかしこの引出しレール に運動可能に支承されていてもよい。

【００１４】 切欠き部１２は下方へ開放されている。引出しを固定するために、引出しは引 出しレール６に載せられて後方へ押し込まれる。 実施例では、切欠き部１２及び係止部材９のそばで引出しレール６内にカム部 材１が支承されている。カム部材１は引出しレール６の上方の水平ウェブ６′に 形成された切欠き４内に設けられており、かつ引出しレール６の幅全体にわたっ てほぼ延びている。

【００１５】 引出しは、引出し底３によって直接カム部材１に載せられている。カム部材は 、最下位置では引出しレール６の上方の水平ウェブ６′と面一になっている。

【００１６】 カム部材１はグリップ部材１５を介して回転可能である。グリップ部材１５は 引出しレール６の鉛直の縁ウェブ６″′に設けられている。カム部材１は、一種 のフレーム７に支承されており、このフレームは引出しレール６の上に置かれて いる。 グリップ部材１５には係止ピン８が設けられており、前記フレームは円弧状の ラック形の係止条片１０を備えており、従ってカム部材１は段階式に調節される ことができ、かつ係止ピン８が係止条片１０のノッチ１１に係止するあらゆる位 置に保持される。

【００１７】 有利には、引出しの各側面にカム部材１が設けられている。

【００１８】 図５及び図６による実施例では、図１のラック形の係止条片１０の代わりに、 引出しレール６の縁ウェブ６″′に円弧状の孔列１４が設けられており、この孔 列はスリット状の孔１４′によって形成される。スリット状の孔１４′には、グ リップ部材１５が段階式に回転する際にグリップ部材１５の突起が係止する。勿 論これとは逆に、縁ウェブ６″′にスリット状の孔１４′の代わりに節を設ける こともでき、この節自体がグリップ部材１５の相応する切欠き内に係止する。孔 列１４とグリップ部材１５における突起とによって、カム部材１はさらに種々の 中間位置に係止されることができる。

【００１９】 図５には、カム部材１と引出し底３とが、所謂備付け位置として呼ばれる最下 位置で示されている。引出しガイド装置は、カム部材１と一緒にこの位置で引き 渡されて、家具本体側壁に組み込まれ、次いで引出しが引出しガイド装置に装着 される。 図６は、カム部材１を最大の高さ補償位置で示す。カム部材１の同じ位置が、 図４に示されている。

【００２０】 図面においては、家具本体側の支持レールが符号５で示されている。引出しレ ール６と支持レール５との間に配置された走行車もしくは走行ローラ又は滑り部 材は図示されていない。

【図面の簡単な説明】

【図１】引出しをカム部材の範囲で断面した縦断面図で
ある。

【図２】図１のＮ−Ｎ線に沿った断面図である。

【図３】図２のＯ−Ｒ線に沿った断面図である。

【図４】本発明の別の実施例を図３と同じ断面で示す図
である。

【図５】図４の実施例による引出し及び引出しレールを
示す縦断面図である。

【図６】図４の実施例による引出し及び引出しレールを
示す縦断面図である。

【符号の説明】

１ カム部材 ２ 引出し側板 ３ 引出し底 ４ 切欠き ５ 支持レール ６ 引出しレール ６′ 水平ウェブ ６″ 水平ウェブ ６″′ 縁ウェブ ７ フレーム ８ 係止ピン ９ 係止部材 １０ 係止条片 １１ ノッチ １２ 切欠き部 １３ 区分 １４ 孔列 １４′ 孔 １５ グリップ部材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 エマヌエル・ネツァー オーストリア国 アー6932 ランゲン、フ ィッシャンガー 161

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ２つの引出し側板を有する引出しのため
   の引出しガイド装置であって、前記引出し側板に、２本
   の引出しレールと家具本体側の２本の支持レールとから
   成る引出しガイド装置のそれぞれ１本の引出しレールが
   解離可能に固定されており、それぞれの引出しレール
   が、該引出しレールの後方端部にフック又は類似のもの
   を有しており、このフック又は類似のものによって、引
   出しレールが引出しに懸架されるようになっており、さ
   らに引出しレールの引出し方向に対して横方向に突出す
   る、もしくは運動可能な係止部材が設けられており、該
   係止部材が、引出しレールを引出しガイド装置の押し込
   み方向で引出し側板に固定しており、さらに下方及び上
   方の水平ウェブを有する引出しレールに、水平の軸を中
   心にして回転可能なカム部材が組み込まれており、この
   カム部材に引出しが載せられている形式のものにおい
   て、前記カム部材（１）が上方の水平ウェブ（６′）の
   切欠き（４）内に支承されており、さらに引出し底
   （３）がカム部材（１）に載せられていることを特徴と
   する引出しのための引出しガイド装置。
2. 【請求項２】 カム部材（１）が、係止ピン（８）を有
   するグリップ部材（１５）を備えており、該グリップ部
   材が円弧状のラック形の係止条片（１０）に沿って案内
   されている請求項１記載の引出しガイド装置。
3. 【請求項３】 カム部材（１）が、引出しレール（６）
   の上方の水平ウェブ（６′）の幅にわたってほぼ延びて
   いる請求項１記載の引出しガイド装置。
4. 【請求項４】 カム部材（１）がグリップ部材（１５）
   を有していて、該グリップ部材が側方の突起を有してお
   り、さらに引出しレールが、該引出しレールの縁ウェブ
   （６″′）に円弧状の孔列（１４）を有しており、この
   孔列内に前記突起が段階式に係止するようになっている
   請求項１記載の引出しガイド装置。